JP2021016304A - 固定化酵素及びその製造方法、並びに固定化酵素反応生成物の製造方法 - Google Patents

固定化酵素及びその製造方法、並びに固定化酵素反応生成物の製造方法 Download PDF

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藤原 正浩
Masahiro Fujiwara
正浩 藤原
石川 一彦
Kazuhiko Ishikawa
一彦 石川
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Abstract

【課題】可溶型酵素をシリカ粒子内に高含有量で内包させる技術、およびこうして作製された可溶型酵素内包シリカ粒子の酵素反応への応用に関する技術を提供する。【解決手段】可溶型酵素をシリカ粒子に内包した固定化酵素であって、前記シリカ粒子は直径が100nm〜2μmの少なくとも1つ、好ましくは 複数のマクロ孔を有し、シリカ粒子のピーク粒径は5〜100μmの範囲内である、固定化酵素。【選択図】なし

Description

本発明は、固定化酵素及びその製造方法、並びに固定化酵素反応生成物の製造方法に関する。
様々な化合物を持つエステル化合物を穏和な条件下で加水分解することは、エステル化合物の効率的処理、および加水分解で得られるカルボン酸化合物やアルコール類の利用性を向上させることができる。この反応を促進できる酵素は一般にエステラーゼと言われ、様々な酵素が知られている。エステラーゼに限らず、ほとんどの酵素類は水溶性であり、産業用の触媒として用いる場合、反応原料と生成物を含む溶液から有効に分離・回収することが課題となる。この分離回収は、用いる酵素の再利用等による経済性の向上、コスト削減等の効果と共に、原料溶液、生成物中および最終製品への酵素の混入による汚染を避ける上で、極めて重要である。この課題に対する対策として、酵素を反応溶液等に不溶性な何らかの担体に固定化することがあげられる。すなわち、固定化酵素である。
この固定化酵素においては、様々な担体が使用されているが、水への溶解性が低く、かつ溶解した成分が人や生物に無害であることは重要な項目である。このような担体としてシリカを例示することができる。シリカは地球の土壌の主成分であり、中性や酸性の水にはほぼ不溶である。また、水に溶解した場合もその成分はケイ酸イオンである。このケイ酸イオンは淡水を含むほぼ全ての天然水に含まれている成分であり、人や生物への害はないと考えられる。シリカへ固定した酵素の例としては、シリカ微粒子(特許文献1)や多孔性シリカモノリス(特許文献2)への担持、シリカ表面への化学結合による固定(特許文献3〜6)、ゾル−ゲル法による固定化(特許文献7)等の研究がある。細孔径が良くそろったメソポーラスシリカへの固定化(特許文献8〜10)も報告されている。中空性のシリカ粒子への固定化例もあり、出来合いの中空粒子であるシラスバルーンやマイクロバルーンへの酵素の吸着による固定化(特許文献11)がある。一方、シリカ中空粒子の合成時に同時に酵素を封入する技術(特許文献12)もあり、この方法でシリカの粒子内へ直接内包された酵素の反応活性を評価した報告もある(特許文献13)。これらの特許文献12,13の方法の利点は、酵素をシリカに化学結合で固定するのではなく粒子に内包させるため、酵素はシリカのマトリックスによる影響を受けづらく、本来の活性を発現できるということがある。しかしながら、酵素をシリカに化学結合で固定している訳ではないため、シリカ内から酵素が流出しないように、シリカ内の細孔サイズを調節する必要がある。細孔が大きすぎると、酵素を固定したシリカ粒子を水溶液中に分散させた場合、酵素はシリカ粒子から脱離して水溶液中に流れ出すことになる。一方、シリカ粒子中の細孔を小さくすることは、酵素反応において反応基質の酵素の活性サイトへのアクセスや反応生成物の活性サイトからの脱離を抑制することになる。すなわち、酵素反応における反応基質の酵素へのアクセスや反応生成物の脱離を速めるには、細孔サイズを一定程度大きくすることは必須である。シリカ中の細孔を大きくする手法として、水ガラスに水溶性の有機ポリマーや無機塩を加えることが報告されているが(特許文献14、15)、これらの方法で作成したシリカ粒子に酵素を内包させた例はなかった。
特開2006-105803 特開2005-121551 特開平02-46282 特開平02-200183 特開平02-163097 特開昭61-254190 特開昭58-194748 特開2001-46100 特開2000-139459 特開平01-85089 特許第1107668号 特開2007-015990 特開2009-178091 特開2007-230794 特開2010-053200
Michihiko Kataoka, Kohsuke Honda and Sakayu Shimizu, Eur. J. Biochem. 267, 3-10 (2000)
本発明は、可溶型酵素をシリカ粒子内に高含有量で内包させる技術、およびこうして作製された可溶型酵素内包シリカ粒子の酵素反応への応用に関する技術を提供するものである。
本発明は、以下の固定化酵素及びその製造方法、並びに固定化酵素反応生成物の製造方法を提供するものである。
項1. 可溶型酵素をシリカ粒子に内包した固定化酵素であって、前記シリカ粒子は直径が100nm〜3μmの少なくとも1つ、好ましくは 複数のマクロ孔を有し、シリカ粒子のピーク粒径は5〜100μmの範囲内である、固定化酵素。
項2. 可溶化酵素の分子量が、3000以上、好ましくは5000以上、より好ましくは1万以上、さらに好ましくは2万以上、特に好ましくは6万以上である、項1に記載の固定化酵素。
項3. 可溶化酵素がエステラーゼを含む加水分解酵素、異性化酵素、酸化還元酵素及び合成酵素からなる群から選択され、好ましくはエステラーゼである、項1又は2に記載の固定化酵素。
項4. 可溶化酵素の反応基質が分子量1000以下の低分子基質である、項1〜3のいずれか1項に記載の固定化酵素。
項5. 酵素の含有割合が0.5〜25質量%である、項1〜4のいずれか1項に記載の固定化酵素。
項6. 水溶性ケイ酸塩、可溶型酵素及びマクロ孔形成用水溶性化合物を含む第1水相粒子を油相中に分散してなるW/Oエマルジョンを弱酸性から弱塩基性の沈殿剤水溶液に加える工程を含む、項1〜5のいずれかに記載の固定化酵素の製造方法。
項7. 前記沈殿剤が塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、アルカリ金属の炭酸水素塩、炭酸塩、セスキ炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項6に記載の固定化酵素の製造方法。
項8. 項1〜5のいずれかに記載の固定化酵素を基質と反応させることを特徴とする、固定化酵素反応生成物の製造方法。
可溶型酵素をシリカ粒子に内包した本発明の固定化酵素は、可溶型酵素を水中に遊離させることなく水溶液中で利用することを可能とし、有効な酵素触媒として働くことができる。また、固定化酵素は反応水溶液からろ別等により分離・回収が可能なため、当該固定化酵素の再利用や生成物・最終製品中への酵素の混入を防ぐことができる。一方、シリカ粒子中の細孔を適切な大きさに調節することで、反応基質の酵素活性点へのアクセスや、反応生成物のシリカ粒子からの脱離が迅速に起き、酵素反応を良好な速度で進行させることも可能である。
ポリアクリル酸ナトリウム1gを添加して作製したエステラーゼ内包シリカ粒子の電子顕微鏡像 ポリアクリル酸ナトリウム2gを添加して作製したエステラーゼ内包シリカ粒子の電子顕微鏡像 ポリアクリル酸ナトリウム3gを添加して作製したエステラーゼ内包シリカ粒子の電子顕微鏡像 反応溶液の270 nmの吸収強度の時間変化による3,4-ジヒドロクマリンの加水分解反応の解析
本発明の固定化酵素は、可溶型酵素をシリカ粒子の内包したものである。
固定化酵素の粒子径範囲は、好ましくは0.2〜50μm、より好ましくは0.5〜30μmである。なお、粒子径範囲は、レーザー回折式粒子径分布測定装置を用いて分析した粒度分布より決定することができる。
固定化酵素は、酵素の基質及び酵素反応生成物の出入りがスムーズな少なくとも1つのマクロ孔を有する。固定化酵素はマクロ孔を複数有すること好ましく、より好ましくは2〜100個、さらに好ましくは5〜50個のマクロ孔を有する。マクロ孔からの可溶型酵素の放出抑制されている。マクロ孔の孔径は、好ましくは0.1〜3μm、より好ましくは0.1〜2μmである。
可溶型酵素としては、マクロ孔を通過可能な化合物を基質とする酵素が好ましい。基質の分子量は、好ましくは1万以下、より好ましくは5千以下、さらに好ましくは2000以下、特に好ましくは1000以下、最も好ましくは500以下である。
可溶型酵素の種類としては、加水分解酵素、異性化酵素、酸化還元酵素、合成酵素、補酵素などが挙げられ、加水分解酵素が好ましい。加水分解酵素としては、エステラーゼ、グリコシダーゼ、ペプチダーゼなどが挙げられ、エステラーゼがより好ましい。エステラーゼの基質は、式R-COO-R1(式中、RとR1はいずれもアルキル基、アラルキル基、アリール基などの有機基を示す)で表すことができる。可溶型酵素の分子量は、通常3000以上、好ましくは5000以上、より好ましくは1万以上、さらに好ましくは2万以上、特に6万以上である。酵素の分子量が十分に小さいと、シリカ粒子が形成される際に酵素が迅速に拡散して内包が困難になる。
可溶型酵素は、シリカ粒子に内包させる過程で水溶性ケイ酸塩に溶解させるので、水溶性ケイ酸塩溶液に安定なものが好ましく、アルカリ性に安定な酵素がより好ましい。
可溶型酵素は、酵素固定化シリカ粒子に好ましくは0.5〜25質量%、より好ましくは1〜25質量%、さらに好ましくは2〜25質量%の割合で含まれる。
本発明の固定化酵素は、水溶性ケイ酸塩、可溶型酵素及びマクロ孔形成用水溶性化合物を含む第1水相粒子を油相中に分散してなるW/Oエマルジョンに弱酸性から弱塩基性の沈殿剤水溶液に加えることにより作製することができる。マクロ孔形成用水溶性化合物は、シリカ粒子の形成後、水に溶解することでマクロ孔が形成される。
水溶性ケイ酸塩としては、ケイ酸ナトリウム類、ケイ酸カリウム類、ケイ酸アンモニウム類等を挙げることができる。市販品としては、水ガラス(ケイ酸ナトリウム)1号、2号、3号やその他の各種水ガラスやケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムを例示することができる。水溶性ケイ酸塩、可溶型酵素及びマクロ孔形成用水溶性化合物を含む第1水相粒子における水溶性ケイ酸塩の濃度は、好ましくは10〜60質量%、より好ましくは20〜50質量%である。
マクロ孔形成用水溶性化合物としては、ポリ有機酸のアルカリ金属塩(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウムなどのポリアクリル酸のアルカリ金属塩、ポリメタクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸カリウムなどのポリメタクリル酸のアルカリ金属塩、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸などのポリ酸性アミノ酸のアルカリ金属塩、ポリスチレンスルフォン酸ナトリウム、ポリスチレンスルフォン酸カリウムなどのポリスチレンスルフォン酸アルカリ金属塩)、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリグリセリン、ポリビニルピロリドンなどの非イオン性の水溶性ポリマーなどが挙げられ、好ましくはポリ有機酸のアルカリ金属塩が挙げられ、より好ましくはポリアクリル酸のアルカリ金属塩が挙げられる。水溶性ケイ酸塩、可溶型酵素及びマクロ孔形成用水溶性化合物を含む第1水相粒子におけるマクロ孔形成用水溶性化合物の濃度は、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは2〜10質量%である。
可溶型酵素の水ガラスへの添加量も特に限定されないが、シリカ粒子中の可溶型酵素の含有量が多いほど、酵素活性は高くなるため、より多く含有できる量にすることが望ましい。水溶性ケイ酸塩、可溶型酵素及びマクロ孔形成用水溶性化合物を含む第1水相粒子における可溶型酵素の濃度は、例えば、可溶型酵素/水ガラス=0.02〜0.4g/gが好ましく、可溶型酵素/水ガラス=0.1〜0.3g/gがより好ましい。
W/Oエマルジョンと沈殿剤水溶液を反応させるときの温度は、0〜40℃程度、好ましくは1〜30℃程度である。
油相に用いる溶剤は、水へ容易に溶解しないものであれば特に限定されないが、飽和炭化水素を例示でき、例えば、n−ヘキサン、n−オクタン、シクロヘキサン等が挙げられる。油相に加える界面活性剤は、W/Oエマルジョンを有効に形成できるものあれば特に限定されず、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられ、好ましくはTween85、Tween80やSpan80などのようなTween類やSpan類や、それらの混合物等を例示することができる。界面活性剤の油相中の濃度は、2〜50g/Lが好ましく、5〜30g/Lがより好ましい。この油相溶液の量は特に限定されないが、上述の水溶性ケイ酸塩と可溶型酵素を含む水溶液の体積に対し、0.3〜10倍が好ましく、0.5〜5倍がより好ましい。
シリカ粒子を析出させる沈殿剤水溶液に用いる沈殿剤としては、弱酸性、中性又は弱塩基性の沈殿剤が好ましく、例えば塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウムや炭酸水素アンモニウムなどのアンモニウム塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属炭酸水素塩、セスキ炭酸ナトリウム、セスキ炭酸カリウムなどのアルカリ金属セスキ炭酸塩などが挙げられる。沈殿剤水溶液の濃度は特に限定されないが、例えば、水ガラス3号を約30g用いる場合は、0.5〜5Mが好ましく、1〜3Mがより好ましい。水ガラス3号を約30g用いる場合の沈殿剤水溶液の容量は、例えば100〜500mLが好ましく、200〜400mLがより好ましい。
本発明の1つの好ましい実施形態における固定化酵素の製造方法は、以下の(1)〜(3)を包含することが好ましい。
(1)水ガラス等のシリカ原料液への酵素の溶解・分散方法
(2)W/Oエマルジョンの作製方法
(3)シリカ粒子中細孔の最適化方法
(1)水溶性ケイ酸塩水溶液への酵素の溶解・分散方法
可溶型酵素の種類や形態にも影響されるが、可溶型酵素のシリカ原料液への溶解は、酵素量が少ない場合は容易である。一方、酵素量が多くなると必ずしも容易には溶解せず、特に酵素の粉末を用いる場合は顕著である。そこで、酵素粉末を粘度の高い水溶性ケイ酸塩水溶液に加える前に、蒸留水等の溶質分がほぼ無い水中で十分に溶解・分散させることが望ましい。この際に用いる水の量は特に限定されないが、その後に行うシリカ粒子合成に影響を及ぼさない程度で最大量用いることが良い。特に限定されないが、例えば、水ガラス3号を約30g用いる場合に用いる酵素溶解用の蒸留水は、5〜50mLが好ましく、10〜30mLがより好ましい。酵素を水に溶解させる方法は、撹拌種や撹拌棒等による通常の方法でも良いが、必要に応じて超音波処理等を行うことが望ましい。超音波処理を行う際は、溶液の温度が高くなることで酵素が変性する可能性がある場合は、氷等で冷却するなどの方法を行えば良い。また、出来上がるシリカ粒子への影響が少ない場合、粘度の低いシリカ原料液を用いることも有効である。例えば、水ガラス2号は、水ガラス1号や3号より粘度は低く、酵素の溶解・分散には有利である。
(2)W/Oエマルジョンの作製方法
可溶型酵素を含んだシリカ原料液の水相と界面活性剤を含んだ油相からW/Oエマルジョンを作製する際には、両者を混合した2相溶液を作り、ここからW/Oエマルジョンを作製することが有効である。ホモジナイザー等によってW/Oエマルジョンを作製する工程は、可溶型酵素をさらに水相に溶解させる作用がある。ただし、エマルジョン作製工程では、溶液が激しく撹拌されるため、長時間行うことは、酵素が熱や機械的作用により変性や分解を起こす可能性があるため、必要以上に行うことは好ましくない。エマルジョン作製工程の時間は20秒〜3分程度が好ましく、30秒〜2分程度がより好ましい。エマルジョン作製の方法は特に限定されないが、ホモジナイザーを用いることが例示できる。また、その際の回転数は、2相溶液の粘度や状態にもよるが、1000〜20000rpmが好ましく、3000〜12000rpmがより好ましい。
(3)シリカ粒子中細孔(マクロ孔を含む)の最適化方法
シリカ粒子中の細孔サイズは、酵素反応を行う際の重要な要素である。細孔が小さいと反応基質の酵素活性サイトへのアクセスや反応生成物の酵素活性サイトからの脱離が抑制されるため、酵素反応が遅くなる。一方、細孔が大きすぎると、酵素のシリカマトリックスからのリーチング(脱離・遊離)が起きやすくなる。酵素のシリカマトリックスからのリーチングは酵素サイズに依存するため、固定する可溶型酵素の種類、サイズ/分子量により最適な細孔サイズは異なる。
シリカ粒子中の細孔の最適化は、二つの方法により可能である。一つは、シリカ原料液からシリカを析出させる水溶液の選択である。内包物がないシリカ粒子の作製では、塩化アンモニウム等の酸性度の高い溶液を用いるとシリカ粒子中の細孔が小さくなり、炭酸水素アンモニウムや炭酸水素カリウム等の酸性度の低い溶液を用いるとシリカ粒子中の細孔が大きくなる傾向があり、この傾向は酵素を内包させた場合も同様である。シリカマトリックスからの酵素のリーチングが起きない限り、シリカ粒子中の細孔サイズは大きい方が反応基質等のアクセスには有利なため、炭酸水素アンモニウムや炭酸水素カリウム等の中性又は弱塩基性の沈殿剤水溶液を使用することが望ましい。
また、沈殿剤水溶液を使用して合成したシリカ粒子よりさらに細孔サイズを大きくするには、水溶性ケイ酸塩と可溶型酵素を含む水溶液にマクロ孔形成用水溶性化合物を加えることが有効である。
多くの可溶型酵素の活性を極大化できるシリカ粒子中のマクロ孔の径は、好ましくは100nm〜3μm、より好ましくは100nm〜2μm、さらに好ましくは100nm〜1μmである。マクロ孔の径は、走査型電子顕微鏡像から測定可能である。
可溶型酵素による酵素反応方法は特に限定されないが、反応基質の緩衝水溶液を用いることが望ましい。反応基質の濃度も特に限定されないが、基質の水、含水有機溶媒又は有機溶媒への飽和溶解度以下程度で行うことが望ましい。緩衝液のpHは、可溶型酵素の耐性により変わるが、シリカ粒子を用いる場合、pHは1〜12が好ましい。pH12以上の水溶液ではシリカの溶解が起きるため、好ましくない。水溶液への追加成分も特に限定されず、必要に応じて有機溶媒や塩類を加えても良い。ただし、フッ素を含んだ塩や化合物はシリカの溶解を招くため避けることが望ましい。可溶型酵素内包シリカ粒子(固定化酵素)は、粉体として直接溶液に加える、あるいは別の水溶液に分散させた後に加えても良い。固定化酵素の添加量は、目的とする酵素反応に対する内包酵素の活性により調節すれば良い。
反応基質としては、使用する可溶型酵素が活性を持つものならば特に限定されないが、例えば可溶型酵素がエステラーゼの場合、鎖状のエステルである酢酸エステル、プロピオン酸エステル、安息香酸エステル、その他脂肪酸のエステル類や芳香族化合物のエステル類を例示でき、例えば酢酸p-ニトロフェニル等を例示することができる。環状のエステルとしては、各種ラクトン類が例示でき、例えば3,4-ジヒドロクマリンが例示できる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
比較例1:内包物無しのシリカ粒子の合成
水ガラス3号(29.8g)に蒸留水13mLを加えた水溶液と、界面活性剤としてTween85を1.5g溶解させたn−ヘキサン72mLの油相をトールビーカー中で混合し、二相の溶液を得た。この二相溶液を、ホモジュナイザーを用いて回転数約6000rpmで乳化させた。この乳化処理を約1分間行った後、このW/Oエマルジョンを回転数約400 rpmで撹拌しながら2Mの塩化アンモニウム水溶液約250mLへ加え、回転数を維持しながら約10分撹拌した。その後、生成した沈殿をろ別し、2Lの蒸留水で2回洗浄処理、30℃で約20時間乾燥処理を行い、内包物無しのシリカ粒子を作製した。収量は約7.8gであり、島津製作所製のレーザー回折式粒子径分布測定装置SALD-2300を用いて分析した粒度分布より、ピーク粒径は4.5μm、粒子径範囲は0.5〜50μmであった。
比較例2:マクロ孔の無いエステラーゼ内包シリカ粒子の合成−1
エステラーゼは、非特許文献1に記載の方法で作製した。非特許文献1に記述されているように、本エステラーゼは、3,4-ジヒドロクマリン等の環状エステルの加水分解反応に高い活性を持つ酵素である。
上述の酵素の粉末4gを蒸留水13mLに加えた液を、超音波洗浄機を使用して10分間処理した。この処理は溶液の温度が上がらないように氷水で冷やしながら行った。その後、水ガラス3号を29.8g加え、マグネティックスターラーを用いて5分間よく撹拌混合した。こうして得られた水溶液を、Tween85を1.5g溶解させたn−ヘキサン72mLと共にトールビーカー中で混合し二相溶液を作製した。この二相溶液を、比較例1と同様にホモジュナイザーを用いて回転数約6000 rpmで乳化させた。この乳化処理を約1分間行った後、このW/Oエマルジョンを回転数約400 rpmで撹拌しながら2Mの塩化アンモニウム水溶液約250mLへ加え、約5分間撹拌した。その後、析出した沈殿をろ別し、2Lの蒸留水で2回洗浄処理、30℃で約20時間乾燥処理を行い、マクロ孔の無いエステラーゼ内包のシリカ粒子(固定化酵素)を作製した。収量は約11.5gであり、レーザー回折式粒子径分布測定装置を用いて分析した粒度分布より粒子のピーク粒径は14.9μm、粒子径範囲は0.5〜50μmであった。マイクロトラックベル社製の窒素吸着装置Belsorp-Mini IIで測定した分析から、BET法による比表面積は273m2/g、吸着側の等温線からBJH法で算出したピークメソ細孔径は2.44nmであった。走査型電子顕微鏡(SEM)像から、径が100nm以上のマクロ孔を有しないことが確認できる。
比較例3:マクロ孔の無いエステラーゼ内包シリカ粒子の合成−2
上述の酵素、エステラーゼの粉末4gを蒸留水13mLに加えた液を、超音波洗浄機を使用して10分間処理した。この処理は溶液の温度が上がらないように氷水で冷やしながら行った。その後、水ガラス3号を29.8g加え、マグネティックスターラーを用いて5分間よく撹拌混合した。こうして得られた水溶液を、Tween85を1.5g溶解させたn−ヘキサン72mLと共にトールビーカー中で混合し二相溶液を作製した。この二相溶液を、ホモジュナイザーを用いて回転数約6000 rpmで乳化させた。この乳化処理を約1分間行った後、このW/Oエマルジョンを回転数約400 rpmで撹拌しながら2Mの炭酸水素カリウム水溶液の約250mLへ加え、回転数を維持しながら約5分撹拌した。その後、生成した沈殿をろ別し、2Lの蒸留水で2回洗浄処理、30℃で約20時間乾燥処理を行い、マクロ孔の無いエステラーゼ内包シリカ粒子(固定化酵素)を作製した。収量は約11.9gであり、レーザー回折式粒子径分布測定装置を用いて分析した粒度分布より粒子のピーク粒径は9.3μm、粒子径範囲は1〜50μmであった。マイクロトラックベル社製の窒素吸着装置Belsorp-Mini IIで測定した分析から、BET法による比表面積は263m2/g、吸着側の等温線からBJH法で算出したピークメソ細孔径は9.23nm、細孔容積は0.536mL/gであった。SEM像から、径が100nm以上のマクロ孔を有しないことが確認できる。
比較例4:マクロ孔の無いエステラーゼ内包シリカ粒子の合成−3
上述の酵素、エステラーゼの粉末4gと水溶性ポリマーであるポリアクリル酸ナトリウム(Mw:〜2100)1gを蒸留水13mLに加え、この混合溶液を、超音波洗浄機を使用して10分間処理した。この処理は、溶液の温度が上がらないように氷水で冷やしながら行った。その後、比較例3と同じ方法で、シリカ沈殿剤溶液は2Mの炭酸水素カリウム水溶液とすることでマクロ孔の無いエステラーゼ内包シリカ粒子を作製した。こうして得られたエステラーゼ内包シリカ粒子の収量は、約10.3gであり、粒子のピーク粒径は15.0μm、粒子径範囲は0.5〜50μmであった。BET法による比表面積は333m2/g、吸着側の等温線からBJH法で算出したピークメソ細孔径は4.19nm、メソ細孔容積は0.362mL/gであった。こうして得たシリカ粒子(固定化酵素)は、図1に示すSEM像から、径が100nm未満の細孔を持つことがわかった。
実施例1:マクロ孔のあるエステラーゼ内包シリカ粒子の合成−1
上述の酵素、エステラーゼの粉末4gとポリアクリル酸ナトリウム(Mw::〜2100)2gを用いた以外は、比較例4と同じ方法で、マクロ孔のあるエステラーゼ内包シリカ粒子を合成した。収量は約11.7gであり、粒子のピーク粒径は19.0μm、粒子径範囲は0.5〜50μmであった。BET法による比表面積は292m2/g、吸着側の等温線からBJH法で算出したピークメソ細孔径は4.76nm、メソ細孔容積は0.381mL/gであった。こうして得たシリカ粒子は、図2に示す走査型電子顕微鏡像から、径が100nm〜1μmのマクロ孔を複数個持つことがわかった。
比較例5:大きなマクロ孔のあるエステラーゼ内包シリカ粒子の合成
上述の酵素、エステラーゼの粉末4gとポリアクリル酸ナトリウム(Mw:〜2100)3gを用い、比較例4と同じ方法で、エステラーゼ内包シリカ粒子を合成した。収量は約10.3gであり、粒子のピーク粒径は19.0μm、粒子径範囲は0.5〜50μmであった。BET法による比表面積は446m2/g、吸着側の等温線からBJH法で算出したピークメソ細孔径は4.76nm、メソ細孔容積は0.419mL/gであった。こうして得たシリカ粒子は、図3に示す走査型電子顕微鏡像より、径が3μmを超える細孔(マクロ孔)を持つことがわかった。
実施例2:マクロ孔のあるエステラーゼ内包シリカ粒子の合成−2
エステラーゼ4gと塩化ナトリウム2gを用い、比較例4 と同じ方法で、エステラーゼ内包のシリカ粒子を合成した。収量は約9.0gであり、粒子のピーク粒径は24.1μm、粒子径範囲は0.5〜50μmであった。BET法による比表面積は330m2/g、吸着側の等温線からBJH法で算出したピークメソ細孔径は5.41nm、メソ細孔容積は0.419mL/gであった。またSEM像より、100nm〜1μmの複数のマクロ孔も確認できた。
試験例1 エステラーゼ内包シリカ粒子を用いた3,4-ジヒドロクマリンの加水分解反応に対する酵素活性評価−1
比較例1の内包物無しのシリカ粒子、比較例3〜5、実施例1で得た酵素内包シリカ粒子(固定化酵素)0.015g、あるいは非固定化酵素0.003gを、5mMの3,4-ジヒドロクマリン水溶液2mLとリン酸緩衝液8mL(0.1Mリン酸緩衝液、pH7.0)の混合溶液10mLに懸濁させ、この溶液の一部(約3mL)を光路長10mmの石英セルに素早く移し、日本分光社製分光光度計V-530を用いて波長270nmの吸光度の時間変化を測定し、酵素活性を評価した。それぞれの例で作製したエステラーゼ内包シリカ粒子を用いた実験の結果を図4に示す。この図において、波長270nmの吸光度が増加せず変化しなくなった場合、反応基質である3,4-ジヒドロクマリンの全てが加水分解反応を起こして、反応が完結したことを意味している。比較例1で作製した酵素を含まないシリカ粒子では波長270nmの吸光度は0.5〜0.6の間でほとんど増加しなかった。これは反応がほとんど進行していないことを示し、酵素が無いと加水分解反応は起きないことがわかった。一方、非固定化酵素での反応では、波長270nmの吸光度は1.4〜1.5の間でほとんど増加しなかった。これは、最初の1分以内で反応が完結したことを示しており、エステラーゼは3,4-ジヒドロクマリンの加水分解反応に極めて高い活性を持つことがわかった。
図4から分かるように、比較例3、4で作製したマクロ孔の無いエステラーゼを含むシリカ粒子では3,4-ジヒドロクマリンの加水分解反応は進行するが、反応速度は不十分であった。一方、実施例1で作製のマクロ孔のあるシリカ粒子に固定した酵素は、非固定酵素と比べればやや低いものの、非固定酵素の約80%程度で反応が進行した。このように、径が100nm〜1μmのマクロ孔を持つシリカ粒子に酵素が固定されていると、高い活性を持つことがわかった。また、これらの酵素を固定したシリカ粒子は、反応終了後、ろ別により分離・回収、再使用することができた。
しかしながら、ポリアクリル酸ナトリウムを3g加えて得た比較例5の大きなマクロ孔のあるエステラーゼ内包のシリカ粒子では、反応活性が著しく低かった。拡散反射の紫外線スペクトル測定によると、実施例1で作製したシリカ粒子はエステラーゼに由来する波長280nmの吸収を比較例3のシリカ粒子と同等程度の強度で持ち、多量の酵素がシリカ粒子に内包されていたが、ポリアクリル酸ナトリウム3gを使用した比較例5のシリカ粒子の吸収は著しく弱かった。これは、図3に示すように、比較例5のサンプルは 3μm以上の大きな細孔がシリカ粒子中にあり、この大きな細孔によってエステラーゼがシリカ粒子中にほとんど固定されなかったためと考えられる。
図4に反応溶液の270 nmの吸収強度の時間変化による3,4-ジヒドロクマリンの加水分解反応の結果を示す。
試験例2 エステラーゼ内包シリカ粒子を用いたパラニトロ酢酸フェニルの加水分解反応に対する酵素活性評価
パラニトロ酢酸フェニルの加水分解反応の反応式を式−2に示す。パラニトロ酢酸フェニル1.0mgを400mLの蒸留水に溶解させた液から10mLを取り、0.2Mクエン酸水溶液と0.4Mリン酸水素二ナトリウム水溶液とから調整したpH7.0の溶液を10mL作製した。この溶液中のパラニトロ酢酸フェニルの濃度は、1.25mg/L となる。この混合液に、非固定酵素5mg、あるいは実施例1で作製したマクロ孔のあるエステラーゼ内包シリカ粒子30mgを加えて良く撹拌し、適宜反応溶液を採取して溶液のスペクトルを測定した。加水分解生成物であるパラニトロフェノールは、pHが7.0の溶液中では400nmに吸収ピークを持つ。それぞれの時間の400nmの吸収ピークの吸光度から酵素を添加する前の同波長の吸光度を差し引いた値を基準にしてパラニトロフェノールの収率を算出した。その結果を表1に示す。表1に示すように、マクロ孔のあるシリカ粒子中に固定したエステラーゼは、非固定の酵素と比べほぼ同等の反応速度でパラニトロ酢酸フェニルの加水分解を行うことができることを確認した。
本特許で作製された可溶性酵素を内包したシリカ粒子(固定化酵素)の応用は、種々想定されるが、例えば以下のような応用が考えられる。可溶性酵素がエステラーゼの場合、エステル類の加水分解反応を温和な条件下で行えるため、この反応が必要となる化学プロセスへの応用が有力である。例えば、脂質類は、脂肪酸とグリセリンのエステル化合物であり、脂質の加水分解反応は脂質を有効に利用するためには必須の技術である。近年注目されているバイオマス燃料の製造技術への応用も可能である。その他、エステル類に関連した各種産業分野、環境分析、バイオアッセイ等への応用の可能性もある。特に、使用した酵素をろ別等で容易に分離・回収できるため、エステラーゼの生成物、製品への混入が抑制できるため、食品や医薬品分野への応用も有望である。

Claims (8)

  1. 可溶型酵素をシリカ粒子に内包した固定化酵素であって、前記シリカ粒子は直径が100nm〜3μmの少なくとも1つ、好ましくは複数のマクロ孔を有し、シリカ粒子のピーク粒径は5〜100μmの範囲内である、固定化酵素。
  2. 可溶化酵素の分子量が、3000以上、好ましくは5000以上、より好ましくは1万以上、さらに好ましくは2万以上、特に好ましくは6万以上である、請求項1に記載の固定化酵素。
  3. 可溶化酵素がエステラーゼを含む加水分解酵素、異性化酵素、酸化還元酵素及び合成酵素からなる群から選択され、好ましくはエステラーゼである、請求項1又は2に記載の固定化酵素。
  4. 可溶化酵素の反応基質が分子量1000以下の低分子基質である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の固定化酵素。
  5. 酵素の含有割合が0.5〜25質量%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の固定化酵素。
  6. 水溶性ケイ酸塩、可溶型酵素及びマクロ孔形成用水溶性化合物を含む第1水相粒子を油相中に分散してなるW/Oエマルジョンを弱酸性から弱塩基性の沈殿剤水溶液に加える工程を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の固定化酵素の製造方法。
  7. 前記沈殿剤が塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、アルカリ金属の炭酸水素塩、炭酸塩、セスキ炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項6に記載の固定化酵素の製造方法。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の固定化酵素を基質と反応させることを特徴とする、固定化酵素反応生成物の製造方法。
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