JP2021015929A - 電力変換装置用トランスおよび電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置用トランスおよび電力変換装置 Download PDF

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健一 ▲高▼木
健一 ▲高▼木
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将紀 石垣
Masaki Ishigaki
将紀 石垣
広雄 伊藤
Hiroo Ito
広雄 伊藤
晋佑 津田
Shinsuke Tsuda
晋佑 津田
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Abstract

【課題】トランスの巻線間の結合を十分にすると共に、電力損失を抑制する電力変換装置用トランス及び電力変換装置を提供する。【解決手段】トランス1において、第1導体34は、中央縦コア10Mから横コア10Tを経て右縦コア10Rに至る区間に囲まれ、中央縦コア20Mから横コア20Tを経て右縦コア20Rに至る区間に囲まれた右側窓領域14Rを貫通している。第2導体36は、中央縦コア10Mから横コア10Tを経て左縦コア10Lに至る区間に囲まれ、中央縦コア20Mから横コア20Tを経て左縦コア20Lに至る区間に囲まれた左側窓領域14Lを貫通している。第1外側導体は天板56を有し、第1導体の一端から横コア10Tの外側を通って第2導体の他端に至る。第2外側導体は天板58を有し、第2導体の一端から横コア10Tの外側を通って第1導体の他端に至る。第1外側導体の天板は、絶縁体60を介して第2外側導体の天板に対向する。【選択図】図7

Description

本発明は、電力変換装置用トランスおよび電力変換装置に関し、特に、E型コアを用いたトランスの構造に関する。
複数のスイッチング回路をトランスによって結合した電力変換装置が広く用いられている。例えば、2つのスイッチング回路を備える電力変換装置では、第1のスイッチング回路によって直流電力が交流電力に変換され、トランスを介してその交流電力が第2のスイッチング回路に伝送される。第2のスイッチング回路は、トランスを介して伝送された交流電力を直流電力に変換し出力する。
一般に、電気自動車やハイブリッド自動車等の電動自動車には、このような電力変換装置が搭載されている。電動自動車には、モータジェネレータに電力を供給すると共に、モータジェネレータの回生電力によって充電される主機バッテリと、アクセサリ機器に電力を供給する補機バッテリが搭載されている。主機バッテリは第1のスイッチング回路に接続され、補機バッテリは第2のスイッチング回路に接続される。第1のスイッチング回路および第2のスイッチング回路のスイッチングによって、主機バッテリから補機バッテリに電力が供給され、補機バッテリが充電される。
以下の特許文献1には、DC/DCコンバータ、AC/ACコンバータ等のスイッチング回路に使用されるトランスが記載されている。このトランスでは、長手方向を揃えて並べられた2本のコアの両方を束ねるように1次側コイルが巻き付けられ、これら2本のコアのそれぞれに2次側コイルが巻き付けられている。各2次側コイルに鎖交する磁束は、1次側コイルに鎖交する磁束の半分である。そのため、1次側コイルの巻き数をNとし2次側コイルのそれぞれの巻き数を1とした場合、各2次側コイルに発生する電圧は、1次側コイルに現れている電圧の2N分の1となる。
特開2002−57045号公報 特開2018−182815号公報
プライマリ巻線(1次側コイル)に印加されている電圧に対し、セカンダリ巻線(2次側コイル)に現れる電圧を小さくする場合には、セカンダリ巻線の巻き数に対しプライマリ巻線の巻き数を大きくすることが考えられる。しかし、プライマリ巻線の巻き数を大きくすると、その抵抗値が大きくなり、電力損失が増加する。また、プライマリ巻線およびセカンダリ巻線の構造によっては、プライマリ巻線およびセカンダリ巻線の結合度が低下することがある。
本発明は、トランスの巻線間の結合を十分にすると共に、電力損失を抑制することを目的とする。
本発明は、第1棒状コアと、前記第1棒状コアの中途点から前記第1棒状コアに交わる方向に突出した第2棒状コアと、前記第1棒状コアの一端から前記第2棒状コアと突出方向を揃えて突出した第3棒状コアと、前記第1棒状コアの他端から前記第2棒状コアと突出方向を揃えて突出した第4棒状コアと、を備えるE型コアと、前記第2棒状コアから前記第1棒状コアを経て前記第3棒状コアに至る区間に囲まれた第1領域を貫通する第1導体と、前記第2棒状コアから前記第1棒状コアを経て前記第4棒状コアに至る区間に囲まれた第2領域を貫通する第2導体と、第1平板区間を有し、前記第1導体の一端から前記第1棒状コアの外側を通って前記第2導体の他端に至る第1外側導体と、第2平板区間を有し、前記第2導体の一端から前記第1棒状コアの外側を通って前記第1導体の他端に至る第2外側導体と、前記第1領域および前記第2領域を通って前記第2棒状コアを周回するプライマリ巻線と、を備え、前記第1平板区間と前記第2平板区間とが対向しており、前記第1外側導体および前記第2導体によって形成された導体区間と、前記第2外側導体および前記第1導体によって形成された導体区間によって、前記第1導体の一端および前記第2導体の一端を両端とするセカンダリ巻線が形成されていることを特徴とする。
望ましくは、前記第1平板区間および前記第2平板区間は、前記第1棒状コアの外側に、前記第2棒状コアの延伸方向に対して交わる姿勢で配置されている。
望ましくは、前記第1外側導体は、前記第1導体の一端から前記第1平板区間に向かって幅が広がる第1拡大・平板区間と、前記第1平板区間から前記第2導体の他端に向かって幅が狭まる第1縮小・平板区間と、前記第2導体の一端から前記第2平板区間に向かって幅が広がる第2拡大・平板区間と、前記第2平板区間から前記第1導体の他端に向かって幅が狭まる第2縮小・平板区間と、を備え、前記第2平板区間は、前記第1平板区間の外側または内側に位置し、前記第2拡大・平板区間は、前記第1拡大・平板区間の外側または内側に位置し、前記第2縮小・平板区間は、前記第1縮小・平板区間の外側または内側に位置している。
望ましくは、前記第1領域および前記第2領域を通って前記第2棒状コアの周囲を周回する第2プライマリ巻線を備える。
本発明に係る電力変換装置は、前記電力変換装置用トランスと、前記プライマリ巻線の両端に接続された第1スイッチング回路と、前記セカンダリ巻線の両端に接続された第2スイッチング回路と、を備え、前記第1スイッチング回路は、車両搭載用の主機バッテリとの間で電力を授受し、前記第2スイッチング回路は、車両搭載用の補機バッテリとの間で電力を授受する。
また、本発明に係る電力変換装置は、前記電力変換装置用トランスと、前記プライマリ巻線の両端に接続された第1スイッチング回路と、前記セカンダリ巻線の両端に接続された第2スイッチング回路と、前記第2プライマリ巻線の両端に接続された第3スイッチング回路と、を備え、前記第1スイッチング回路は、車両搭載用の主機バッテリとの間で電力を授受し、前記第2スイッチング回路は、車両搭載用の補機バッテリとの間で電力を授受し、前記第3スイッチング回路は、前記第1スイッチング回路および前記第2スイッチング回路のうち少なくとも一方に、外部の電力源から電力を供給する。
本発明によれば、トランスの巻線間の結合を十分にすると共に、電力損失を抑制することができる。
トランスの構造を模式的に示す図である。 トランスの水平方向断面を模式的に示す図である。 トランスの背面図である。 トランスの正面図である。 トランスの側面図である。 トランスの上面図である。 トランスの電磁気的な作用を説明する図である。 電力変換装置の構成を示す図である。 交流電圧源が取り外された状態の電力変換装置の構成を示す図である。 電力変換装置の構成例を示す図である。
図1には、本発明の実施形態に係るトランス1の構造が模式的に示されている。図1には、描画面から手前側に向かう方向を正とするx軸、図面の右方向を正とするy軸、図面の上方向を正とするz軸が定義されている。本願明細書では、x軸負方向をトランス1の前方向、y軸正方向をトランス1の右方向、z軸正方向をトランス1の上方向とする。このように定義されたトランス1の上下左右前後の方向は説明の便宜上のものであり、トランス1を設置するときの姿勢を限定するものではない。また、複数の図面に示されている同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を簡略化する。
トランス1は、上E型コア10、下E型コア20、第1プライマリ巻線30、第2プライマリ巻線32およびセカンダリ巻線2を備えている。上E型コア10は、横方向に伸びる横コア10T、横コア10Tの中央から下方に伸びる中央縦コア10M、横コア10Tの右端から下方に伸びる右縦コア10R、および横コア10Tの左端から下方に伸びる左縦コア10Lから構成されている。下E型コア20は、横方向に伸びる横コア20T、横コア20Tの中央から上方に伸びる中央縦コア20M、横コア20Tの右端から上方に伸びる右縦コア20R、および横コア20Tの左端から上方に伸びる左縦コア20Lから構成されている。上E型コア10、および下E型コア20を構成する各コア(棒状コア)は、角柱または円柱の棒状に形成されている。各コアの断面形状は多角形、円形、円形を楕円状に変形した形状等であってよい。
上E型コア10の中央縦コア10Mの先端、上E型コア10の右縦コア10Rの先端、および上E型コア10の左縦コア10Lの先端は、それぞれ、下E型コア20の中央縦コア20Mの先端、下E型コア20の右縦コア20Rの先端、および下E型コア20の左縦コア20Lの先端に接触している。上E型コア10の構造と、下E型コア20の構造は上下対称であっても上下非対称であってもよい。
以下の説明では、上E型コア10の中央縦コア10Mおよび下E型コア20の中央縦コア20Mを併せたものを中央コア12Mという。また、上E型コア10の右縦コア10Rおよび下E型コア20の右縦コア20Rを併せたものを右コア12Rといい、上E型コア10の左縦コア10Lおよび下E型コア20の左縦コア20Lを併せたものを左コア12Lという。
中央コア12Mの周囲には、第1プライマリ巻線30を構成する導線と第2プライマリ巻線32を構成する導線が巻かれている。第1プライマリ巻線30は第2プライマリ巻線32の上側に配置されている。図1に示されている例では、第1プライマリ巻線30を構成する導線が中央縦コア10Mの周囲に巻かれ、第2プライマリ巻線32を構成する導線が中央縦コア20Mの周囲に巻かれている。
セカンダリ巻線2は、第1導体34、第2導体36、第1外側導体38および第2外側導体40から構成されている。第1導体34は、右コア12R、横コア10T、中央コア12Mおよび横コア20Tに囲まれた右側窓領域14Rを前後方向に貫通している。第2導体36は、左コア12L、横コア10T、中央コア12Mおよび横コア20Tに囲まれた左側窓領域14Lを前後方向に貫通している。
第1外側導体38は、第1導体34の後端と第2導体36の前端との間を接続する。すなわち、第1外側導体38は、第1導体34の後端から横コア10Tの上側を通って前方に回り、第2導体36の前端に至る。
第2外側導体40は、第2導体36の後端と第1導体34の前端との間を接続する。すなわち、第2外側導体40は、第2導体36の後端から横コア10Tの上側を通って前方に回り、第1導体34の前端に至る。
第1導体34の後端は第1セカンダリ端子42に接続され、第2導体36の後端は、第2セカンダリ端子44に接続されている。
第1外側導体38および第2導体36によって形成された導体区間と、第2外側導体40および第1導体34によって形成された導体区間は並列に接続されており、両端が第1セカンダリ端子42および第2セカンダリ端子44に接続されたセカンダリ巻線2を構成する。
第1プライマリ巻線30に交流電流が流れることによって、上E型コア10および下E型コア20には、ある時刻において次のような磁束が発生する。すなわち、中央コア12Mを下方に向かって下E型コア20の横コア20Tの右半分を右方向に向かい、右コア12Rを上方向に向かって横コア10Tの右半分を左方向に向かって中央コア12Mに戻る磁束Φ1と、中央コア12Mを下方に向かって下E型コア20の横コア20Tの左半分を左方向に向かい、左コア12Lを上方向に向かって横コア10Tの左半分を右方向に向かって中央コア12Mに戻る磁束Φ2が発生する。磁束Φ1および磁束Φ2によって、第2プライマリ巻線32に誘導起電力が発生し、第2プライマリ巻線32に接続された負荷回路に電流が流れる。
図2には、図1のAA線から下方向を見たときの断面図(水平方向断面図)が模式的に示されている。第1プライマリ巻線30の一端には第1プライマリ端子46が接続され、第1プライマリ巻線30の他端には第2プライマリ端子48が接続されている。第1プライマリ巻線30を構成する導線は、中央コア12Mの周囲に、トランス1を上から眺めて時計回りに巻かれている。第1プライマリ端子46および第2プライマリ端子48に交流電圧が印加されることで、第1プライマリ巻線30には交流電流が流れる。ある時刻において第1プライマリ端子46から流入し、第2プライマリ端子48から流出する電流によって、右コア12Rおよび左コア12Lには、それぞれ、上方向に向かって上述の磁束Φ1および磁束Φ2が発生する。中央コア12Mには下方向に向かって磁束Φが発生する。磁束Φは、磁束Φ1およびΦ2を併せた磁束である。
磁束Φ1によって第1導体34には誘導起電力e1が発生し、第1導体34に前方に向かう電流I1が流れる。第1導体34に流れた電流I1は、第2外側導体40を流れて第2セカンダリ端子44に至る。磁束Φ2によって、第2導体36に誘導起電力e2が発生し、第2導体36には後方に向かう電流I2が流れ第2セカンダリ端子44に至る。第2導体36に流れる電流I2は、第1セカンダリ端子42から流入し、第1外側導体38を流れて第2導体36に流入する電流である。したがって、電流I1およびI2を併せた電流I3=I1+I2が、ある時刻に第1セカンダリ端子42に流入し、第2セカンダリ端子44から流出する。
第1プライマリ巻線30に流れる電流は交流であるため、磁束Φ1および磁束Φ2は、時間経過と共に方向の反転を繰り返し、第1セカンダリ端子42および第2セカンダリ端子44に流れる電流は交流電流となる。これによって、第1セカンダリ端子42および第2セカンダリ端子44に接続された負荷回路に交流電流が流れる。
後述するように、第1外側導体38および第2外側導体40は、右側窓領域14Rおよび左側窓領域14Lの外側に配置され、一方に流れる電流による磁束が、他方に流れる電流による磁束を抑制するような構造を有している。これによって、第1外側導体38および第2外側導体40の漏れインダクタンスが抑制され、第1プライマリ巻線30とセカンダリ巻線2の結合係数、および第2プライマリ巻線32とセカンダリ巻線2の結合係数が大きくなる。
図3〜図6には、トランス1の構造が示されている。図3および図4には、それぞれ、トランス1の背面図および正面図が示されている。図5および図6には、それぞれ、トランス1の側面図および上面図が示されている。図3(背面図)、図4(正面図)および図5(側面図)に示されているように、第1導体34および第2導体36は、前後方向に伸びる帯形状を有しており、それぞれ、右側窓領域14Rおよび左側窓領域14Lを貫通している。第1導体34および第2導体36のyz平面内の断面は横方向に長い長方形であってよい。
図3〜図6に示されているように、第1導体34の後端と第2導体36の前端との間を接続する第1外側導体38は次のような構造を有している。すなわち、第1外側導体38は、x軸方向に縦辺が伸び、y軸方向に横辺が伸びた長方形状の天板56、天板56の前方の横辺から下方に降りる前方板62、および、天板56の後方の横辺から下方に降りる後方板52を備えている。
同様に、第2導体36の後端と第1導体34の前端との間を接続する第2外側導体40は次のような構造を有している。すなわち、第2外側導体40は、x軸方向に縦辺が伸び、y軸方向に横辺が伸びた長方形状の天板58、天板58の前方の横辺から下方に降りる前方板64、および、天板58の後方の横辺から下方に降りる後方板54を備えている。
図5(側面図)に示されているように、第1外側導体38および第2外側導体40のそれぞれは、下方が開放されたU字形状(コの字型形状)を有している。第2外側導体40は、第1外側導体38との間に絶縁体60を挟んで重ねられている。絶縁体60は、電気的な絶縁性のある磁性材料で形成されてもよい。
図3(背面図)に示されているように、第1外側導体38の後方板52は、上底が下底よりも長い台形形状を有している。第1外側導体38の後方板52の右側の辺はz軸方向に伸びており、左側の辺は、下底の左端から天板56の後方の横辺の中途点に向けて左斜め上方向に伸びている。第1外側導体38の後方板52の下底からは後方にフランジ501が伸びており、そのフランジ501の下面が第1導体34に接合されている。
第2外側導体40の後方板54もまた、上底が下底よりも長い台形形状を有している。第2外側導体40の後方板54の左側の辺はz軸方向に伸びており、右側の辺は、下底の右端から天板58の後方の横辺の中途点に向けて右斜め上方向に伸びている。第2外側導体40の後方板54の下底からは後方にフランジ502が伸びており、そのフランジ502の下面が第2導体36に接合されている。
図3〜図5に示されているように、第2外側導体40の天板58は、絶縁体60を挟んで第1外側導体38の天板56の上側に配置されている。すなわち、第1外側導体38の天板56の上面と、第2外側導体40の天板58の下面は、絶縁体60を挟んで対向している。
図4(正面図)に示されているように第1外側導体38の前方板62は、上底が下底よりも長い台形形状を有している。第1外側導体38の前方板62の左側の辺はz軸方向に伸びており、右側の辺は、下底の右端から天板56の前方の横辺の中途点に向けて右斜め上方向に伸びている。第1外側導体38の前方板62の下底からは前方にフランジ504が伸びており、そのフランジ504の下面が第2導体36に接合されている。
第2外側導体40の前方板64もまた、上底が下底よりも長い台形形状を有している。第2外側導体40の前方板64の右側の辺はz軸方向に伸びており、左側の辺は、下底の左端から天板58の前方の横辺の中途点に向けて左斜め上方向に伸びている。第2外側導体40の前方板64の下底からは前方にフランジ503が伸びており、そのフランジ503の下面が第1導体34に接合されている。
このようにトランス1は、上E型コア10および下E型20コアを備えている。各E型コアは第1棒状コアとしての横コア(10T,20T)、第2棒状コアとしての中央縦コア(10M,20M)、第3棒状コアとしての右縦コア(10R,20R)、および第4棒状コアとしての左縦コア(20L,20L)を備えている。上E型コア10および下E型コア20のそれぞれにおける中央縦コア(10M,20M)は、横コア(10T,20T)の中途点または中点から横コア(10T,20T)に交わる方向に突出している。上E型コア10および下E型コア20のそれぞれにおける右縦コア(10R,20R)は、横コア(10T,20T)の右端(一端)から中央縦コア(10M,20M)と突出方向を揃えて突出している。上E型コア10および下E型コア20のそれぞれにおける左縦コア(10L,20L)は、横コア(10T,20T)の左端(他端)から中央縦コア(10M,20M)と突出方向を揃えて突出している。
第1導体34は、中央縦コア10Mから横コア10Tを経て右縦コア10Rに至る区間に囲まれ、中央縦コア20Mから横コア20Tを経て右縦コア20Rに至る区間に囲まれた右側窓領域14R(第1領域)を貫通している。第2導体36は、中央縦コア10Mから横コア10Tを経て左縦コア10Lに至る区間に囲まれ、中央縦コア20Mから横コア20Tを経て左縦コア20Lに至る区間に囲まれた左側窓領域14L(第2領域)を貫通している。
第1外側導体38は、第1平板区間としての天板56を有し、第1導体34の一端から横コア10Tの外側を通って第2導体36の他端に至っている。第2外側導体40は、第2平板区間としての天板58を有し、第2導体36の一端から横コア10Tの外側を通って第1導体34の他端に至っている。第1外側導体38の天板56は、絶縁体60を介して、第2外側導体40の天板58に対向している。また、天板56および58は、横コア10Tの外側に、中央コア12Mの延伸方向に対して交わる姿勢で配置されている。
第1外側導体38における後方板52は、第1導体34の後端から天板56に向かって幅が広がる第1拡大・平板区間をなし、第1外側導体38における前方板62は、天板56から第2導体36の前端に向かって幅が狭まる第1縮小・平板区間をなしている。
第2外側導体40における後方板54は、第2導体36の後端から天板58に向かって幅が広がる第2拡大・平板区間をなし、第2外側導体40における前方板64は、天板58から第1導体34の前端に向かって幅が狭まる第2縮小・平板区間をなしている。第2拡大・平板区間としての後方板54は、第1拡大・平板区間としての後方板52の外側に位置し、第2縮小・平板区間としての前方板64は、第1縮小・平板区間としての前方板62の外側に位置している。
図1および図2に示されているように、第1プライマリ巻線30を構成する導線は、第1導体34および第2導体36よりも上方で、中央コア12Mの回りに巻かれている。すなわち、第1プライマリ巻線30を構成する巻線は、前方から右側窓領域14Rを通ってトランス1の後方に向かう。そして、中央コア12Mの後方を回った後に左側窓領域14Lを通ってトランス1の前方に向かい、再び前方から右側窓領域14Rを通ってトランス1の後方に向かうというように、右側窓領域14Rおよび左側窓領域14Lを貫通しながら中央コア12Mの回りを周回する。あるいは、第1プライマリ巻線30を構成する巻線は、前方から左側窓領域14Lを通ってトランス1の後方に向かう。そして、中央コア12Mの後方を回った後に右側窓領域14Rを通ってトランス1の前方に向かい、再び前方から左側窓領域14Lを通ってトランス1の後方に向かうというように、左側窓領域14Lおよび右側窓領域14Rを貫通しながら中央コア12Mの回りを周回する。第2プライマリ巻線32を構成する導線は、第1導体34および第2導体36よりも下方で、第1プライマリ巻線30を構成する導線と同様に中央コア12Mの回りに巻かれている。
このように、第1プライマリ巻線30および第2プライマリ巻線32を構成する導線は、右側窓領域14Rおよび左側窓領域14Lを通って中央コア12Mを周回する。また、第1外側導体38および第2導体36によって形成された導体区間と、第2外側導体40および第1導体34によって形成された導体区間によって、第1導体34の一端および第2導体36の一端を両端とするセカンダリ巻線2が形成されている。
トランス1の電磁気的な作用について、トランス1の背面を模式的に示した図7を参照して説明する。ここでは、第1プライマリ巻線30に交流電圧が印加され、第2プライマリ巻線32およびセカンダリ巻線2のそれぞれに負荷回路が接続されているものとする。また、図7では、第1導体34、第2導体36、第1外側導体38の天板56および第2外側導体40の天板58については断面が示されている。
第1プライマリ巻線30に交流電圧が印加され、交流電流が流れることによって、上E型コア10および下E型コア20には、ある時刻において上述したような磁束Φ1およびΦ2が発生する。図7には、上から見て時計回りの電流が第1プライマリ巻線30に流れたときに、中央コア12Mに下方向の磁束Φが発生することが示されている。また、後方から見て反時計回りの磁束Φ1が右側窓領域14Rの周りに発生し、後方から見て時計回りの磁束Φ2が左側窓領域14Lの回りに発生することが示されている。
第2プライマリ巻線32には誘導起電力が発生し、第2プライマリ巻線32に接続された負荷回路に電流が流れる。第1導体34には前方に向かう電流が流れ、第2導体36には後方に向かう電流が流れる。また、第1外側導体38の天板56には前方に向かう電流が流れ、第2外側導体40の天板58には、後方に向かう電流が流れる。天板56の上面と天板58の下面は絶縁体60を挟んで対向している。そのため、天板56に流れる電流が発生する磁束と、天板58に流れる電流が発生する磁束は互いに逆向きとなり、天板56および天板58の回りに発生する磁束が抑制される。
これによって、セカンダリ巻線2の漏れインダクタンスが抑制され、第1プライマリ巻線30とセカンダリ巻線2との結合係数、および第2プライマリ巻線32とセカンダリ巻線2との結合係数が大きくなる。なお、2つの巻線の結合係数は、一方の巻線のインダクタンスが、他方の巻線との間の相互インダクタンスに寄与する比率として定義される係数であってよい。
したがって、必ずしも第1プライマリ巻線30の巻き数を増加させなくとも、セカンダリ巻線2の端子間電圧に対する第1プライマリ巻線30の端子間電圧の比率(端子間電圧比)を大きくすることができ、第1プライマリ巻線30における損失が抑制される。同様に、必ずしも第2プライマリ巻線32の巻き数を増加させなくとも、セカンダリ巻線2に対する第2プライマリ巻線32の端子間電圧比を大きくすることができ、第2プライマリ巻線32における損失が抑制される。
セカンダリ巻線2の漏れインダクタは、第1外側導体38と第2外側導体40との間の隙間を変化させることで調整してよい。また、第1外側導体38と第2外側導体40との間に設けられる絶縁体60に用いられる材料を変更することでセカンダリ巻線2の漏れインダクタを調整してもよい。例えば、絶縁体60を透磁率が異なる材料に変更することで、セカンダリ巻線2の漏れインダクタを調整してもよい。
ここでは、第1プライマリ巻線30に交流電圧が印加され、第2プライマリ巻線32およびセカンダリ巻線2のそれぞれに負荷回路が接続された場合について説明した。第2プライマリ巻線32に交流電圧が印加され、第1プライマリ巻線30およびセカンダリ巻線2のそれぞれに負荷回路が接続された場合における電磁気的な作用も同様である。この場合、交流電圧が印加されたことに応じた電流が第2プライマリ巻線32に流れ、第1プライマリ巻線30およびセカンダリ巻線2に誘導起電力に応じた電流が流れる。
また、上記では、第1プライマリ巻線30を構成する導線、および第2プライマリ巻線32を構成する導線が中央コア12Mの周囲において上下に配置された構造について説明した。第1プライマリ巻線30を構成する導線、および第2プライマリ巻線32を構成する導線のうち一方は、他方の外側に巻かれてもよい。
上記では、上E型コア10が下E型コア20に接触した構造について説明した。上E型コア10の中央縦コア10Mの先端、上E型コア10の右縦コア10Rの先端、および上E型コア10の左縦コア10Lの先端は、それぞれ、下E型コア20の中央縦コア20Mの先端、下E型コア20の右縦コア20Rの先端、および下E型コア20の左縦コア20Lの先端との間でギャップを形成してもよい。
また、上E型コア10の右縦コア10R、中央縦コア10M、および左縦コア10Lを長くし、下E型コア20が横コア20Tのみに置き換えられてもよい。同様に、下E型コア20の右縦コア20R、中央縦コア20M、および左縦コア20Lを長くし、上E型コア10が、横コア10Tのみに置き換えられてもよい。
上記では、第2外側導体40が、第1外側導体38の外側に設けられた構造について説明した。第2外側導体40は、第1外側導体38の内側に設けられてもよい。
図8には、トランス1を用いた電力変換装置3の構成が示されている。電力変換装置3は、力率改善スイッチング回路84、リレースイッチ86、トランス1、主機バッテリスイッチング回路88、および補機バッテリスイッチング回路92を備えている。主機バッテリスイッチング回路88は、トランス1の第1プライマリ巻線30に接続されている。補機バッテリスイッチング回路92は、トランス1のセカンダリ巻線2に接続されている。力率改善スイッチング回路84は、リレースイッチ86を介してトランス1の第2プライマリ巻線32に接続されている。リレースイッチ86がオンのときに力率改善スイッチング回路84は、第2プライマリ巻線32に接続され、リレースイッチ86がオフのときに力率改善スイッチング回路84は、第2プライマリ巻線32から切り離される。第2プライマリ巻線32の中途点にはタップが設けられている。図8では、第2プライマリ巻線32が形成するインダクタ(第1プライマリ巻線30およびセカンダリ巻線2を仮に取り除いた場合のインダクタ)がインダクタL1およびL2として明記されている。インダクタL1およびL2は結合していてもよい。主機バッテリスイッチング回路88には主機バッテリ90が接続され、補機バッテリスイッチング回路92には補機バッテリ94が接続されている。
電力変換装置3は電動自動車に搭載されてよい。この場合、主機バッテリ90は、駆動用のモータジェネレータに電力を供給すると共に、モータジェネレータの回生電力によって充電される。補機バッテリ94はアクセサリ機器に電力を供給する。
電力変換装置3は、外部充電モードおよびバッテリ間電力変換モードのいずれかのモードで動作する。外部充電モードは、電力変換装置3とは別に設けられた交流電圧源80によって、停車時に主機バッテリ90および補機バッテリ94を充電する動作モードである。交流電圧源80は、例えば、電力供給事業者が提供する電力システムや、自動車のサービスステーションに設置された外部充電装置であってよい。バッテリ間電力変換モードは、主機バッテリ90から補機バッテリ94に電力を供給する動作モードである。
外部充電モードでは、図8に示されているように力率改善スイッチング回路84に交流電圧源80が接続される。この際、交流電圧源80の一端は、第2プライマリ巻線32のタップに接続され、他端は力率改善スイッチング回路84に接続される。また、リレースイッチ86がオンになって力率改善スイッチング回路84が第2プライマリ巻線32に接続される。力率改善スイッチング回路84は、交流電圧源80から出力された交流電力をトランス1を介して主機バッテリスイッチング回路88および補機バッテリスイッチング回路92に伝送する。主機バッテリスイッチング回路88および補機バッテリスイッチング回路92は、力率改善スイッチング回路84からトランス1を介して取得された電力を、それぞれ、主機バッテリ90および補機バッテリ94に供給し、これらのバッテリを充電する。
力率改善スイッチング回路84には、例えば、特許文献2に示されている力率改善回路が用いられる。また、主機バッテリスイッチング回路88および補機バッテリスイッチング回路92には、例えば、特許文献2に示されている電圧コンバータ回路が用いられる。力率改善スイッチング回路84は、交流電圧源80が出力する交流電力を直流電力に変換して自らの中間コンデンサ82に供給し、中間コンデンサ82を充電する。これと共に中間コンデンサ82の出力電圧を交流電圧に変換し、トランス1を介して主機バッテリスイッチング回路88および補機バッテリスイッチング回路92に電力を供給する。力率改善スイッチング回路84は、交流電圧源80から力率改善スイッチング回路84に流れる電流の時間波形をスイッチングによって制御し、交流電圧源80から出力される交流電力の力率を向上させる。また、力率改善スイッチング回路84をスイッチングする位相と、主機バッテリスイッチング回路88をスイッチングする位相との差を調整することで、力率改善スイッチング回路84から主機バッテリスイッチング回路88に伝送される電力が調整される。同様に、力率改善スイッチング回路84をスイッチングする位相と、補機バッテリスイッチング回路92をスイッチングする位相との差を調整することで、力率改善スイッチング回路84から補機バッテリスイッチング回路92に伝送される電力が調整される。
このように、電力変換装置3は、第1プライマリ巻線30の両端に接続された第1スイッチング回路としての主機バッテリスイッチング回路88と、セカンダリ巻線2の両端に接続された第2スイッチング回路としての補機バッテリスイッチング回路92を備えている。電力変換装置3は、さらに、第2プライマリ巻線32の両端に接続された第3スイッチング回路としての力率改善スイッチング回路84を備えている。主機バッテリスイッチング回路88は、車両搭載用の主機バッテリ90との間で電力を授受する。補機バッテリスイッチング回路92は、車両搭載用の補機バッテリ94との間で電力を授受する。力率改善スイッチング回路84は、主機バッテリスイッチング回路88および補機バッテリスイッチング回路92の少なくとも一方に、外部の電力源である交流電圧源80から電力を供給する。
バッテリ間電力変換モードでは、図9に示されているように力率改善スイッチング回路84から交流電圧源80が取り外され、リレースイッチ86がオフになって力率改善スイッチング回路84が第2プライマリ巻線32から切り離される。力率改善スイッチング回路84のスイッチングは停止される。バッテリ間電力変換モードでは、主機バッテリスイッチング回路88は主機バッテリ90との間で電力を授受し、補機バッテリスイッチング回路92は補機バッテリ94との間で電力を授受する。
電力変換装置3は、主機バッテリスイッチング回路88および補機バッテリスイッチング回路92のスイッチングによって、主機バッテリ90から補機バッテリ94に電力を供給する。また、主機バッテリスイッチング回路88をスイッチングする位相と、補機バッテリスイッチング回路92をスイッチングする位相との差を調整することで、主機バッテリスイッチング回路88から補機バッテリスイッチング回路92に伝送される電力が調整される。
一般に、電動自動車では、主機バッテリの出力電圧の方が、補機バッテリの出力電圧よりも大きい。また、中間コンデンサに充電される電圧の方が、補機バッテリの出力電圧よりも大きい。そのため、第1プライマリ巻線30の端子間電圧および第2プライマリ巻線32の端子間電圧の方が、セカンダリ巻線2の端子間電圧よりも大きくなるように設計される。このような設計の下で、トランス1を用いることで、第1プライマリ巻線30および第2プライマリ巻線32の巻き数を増加させることなく、必要な端子間電圧比を得ることができる。これによって、第1プライマリ巻線30および第2プライマリ巻線32における損失が抑制される。
トランス1については試作が行われた。第1プライマリ巻線30、第2プライマリ巻線32およびセカンダリ巻線2のうちの1つの巻線の漏れインダクタンスは、他の2つの巻線のそれぞれの端子間を短絡したときにおける、その1つの巻線の端子間に現れるインダクンスとして定義される。第1プライマリ巻線30、第2プライマリ巻線32およびセカンダリ巻線2のうちの1つの巻線の自己インダクタンスは、他の2つの巻線のそれぞれの端子間を開放したときにおける、その1つの巻線の端子間に現れるインダクンスとして定義される。試作品では、各巻線の自己インダクタンスは、漏れインダクタンスの100倍程度であることが確かめられた。
図10には、電力変換装置3の構成例が示されている。力率改善スイッチング回路84は、フィルタコンデンサCf、ハーフブリッジU、ハーフブリッジV、ダイオードD1、ダイオードD2および中間コンデンサ82を備えている。ハーフブリッジUは、スイッチング素子S1の一端と、スイッチング素子S2の一端とを共通に接続したものである。スイッチング素子S1の両端には、スイッチング素子S2との接続点の側をアノードとしてダイオードが接続されている。スイッチング素子S2の両端には、スイッチング素子S1との接続点の側をカソードとしてダイオードが接続されている。スイッチング素子S1およびS2としては、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が用いられる。この場合、スイッチング素子S1としてのIGBTのエミッタと、スイッチング素子S2としてのIGBTのコレクタとが接続される。
同様に、ハーフブリッジVは、スイッチング素子S3の一端と、スイッチング素子S4の一端とを共通に接続したものである。スイッチング素子S3の両端には、スイッチング素子S4との接続点の側をアノードとしてダイオードが接続されている。スイッチング素子S4の両端には、スイッチング素子S3との接続点の側をカソードとしてダイオードが接続されている。スイッチング素子S3およびS4としては、例えば、IGBTが用いられる。この場合、スイッチング素子S3としてのIGBTのエミッタと、スイッチング素子S4としてのIGBTのコレクタとが接続される。
スイッチング素子S1およびS2の接続点と、スイッチング素子S3およびS4の接続点との間には、リレースイッチ86を介して第2プライマリ巻線32が接続されている。第2プライマリ巻線32のセンタータップは電源入力端子70−2に接続されている。
ハーフブリッジUおよびVは並列接続され、フルブリッジを構成している。すなわち、スイッチング素子S1のスイッチング素子S2側とは反対側の端子(図の上側の端子)と、スイッチング素子S3のスイッチング素子S4側とは反対側の端子(図の上側の端子)とが接続されている。また、スイッチング素子S2のスイッチング素子S1側とは反対側の端子(図の下側の端子)と、スイッチング素子S4のスイッチング素子S3側とは反対側の端子(図の下側の端子)とが接続されている。
ダイオードD1のアノードはダイオードD2のカソードに接続されている。ダイオードD1のカソードは、ハーフブリッジUおよびVの上側の端子に接続され、ダイオードD2のアノードは、ハーフブリッジUおよびVの下側の端子に接続されている。ダイオードD1およびD2の接続点は、電源入力端子70−1に接続されている。
スイッチング素子S1、スイッチング素子S3、およびダイオードD1の接続点と、スイッチング素子S2、スイッチング素子S4、およびダイオードD2の接続点との間には、中間コンデンサ82が接続されている。
第2プライマリ巻線32は、自己インダクタとしての第1インダクタL1、自己インダクタとしての第2インダクタL2、および相互インダクタMを直列接続したもので表される。相互インダクタMの一端とスイッチング素子S1およびS2の接続点との間には第1インダクタL1が接続され、相互インダクタMの他端とスイッチング素子S3およびS4の接続点との間には第2インダクタL2が接続されている。第1インダクタL1と第2インダクタL2は磁気的に結合してもよい。また、電源入力端子70−2とタップmとの間にもインダクタ(リアクトル)が接続されてもよい。
電源入力端子70−1と電源入力端子70−2との間には、フィルタコンデンサCfが接続されている。また、電源入力端子70−1と電源入力端子70−2との間には交流電圧源80が接続されている。交流電圧源80が商用電源である場合には、電源入力端子70−1および70−2は商用電源用のコネクタに接続される。また、電源入力端子70−1および70−2にはケーブルを介して電源用プラグが接続され、その電源用プラグがACアウトレットに差し込まれてもよい。
外部充電モードにおける力率改善スイッチング回路84の動作について説明する。交流電圧源80は、電源入力端子70−1および70−2に入力交流電圧Vacを出力する。フィルタコンデンサCfは、力率改善スイッチング回路84で発生し、交流電圧源80側に流出する高周波電流を抑制する。
制御部76は、制御信号Cn1〜Cn4をそれぞれスイッチング素子S1〜S4に出力し、スイッチング素子S1〜S4をオンオフ制御する。制御信号Cniがハイであるときは、スイッチング素子Siはオンとなり、制御信号Cniがローであるときは、スイッチング素子Siはオフとなる。ただし、iは1〜4のうちいずれかの整数である。制御信号Cn2は制御信号Cn1に対してハイおよびローを反転したものであり、制御信号Cn4は、制御信号Cn3に対してハイおよびローを反転したものである。また、制御信号Cn3およびCn4は、それぞれ、制御信号Cn1およびCn2に対して位相が180°遅れている。
これによって、スイッチング素子S1およびスイッチング素子S2は、交互にオンオフする。すなわち、スイッチング素子S1がオフからオンになったときは、スイッチング素子S2はオンからオフになり、スイッチング素子S1がオンからオフになったときは、スイッチング素子S2は、オフからオンになる。同様に、スイッチング素子S3およびスイッチング素子S4は交互にオンオフする。スイッチング素子S1およびS2のオンオフの位相に対し、スイッチング素子S3およびS4のオンオフの位相は180°遅れる。
制御部76は、中間コンデンサ82の端子間電圧とその目標値との差異、交流電圧源80と電源入力端子70−2との間の経路を流れる入力電流iL、および交流電圧源80が出力する入力交流電圧Vacに応じて、制御信号Cn1〜Cn4のデューティ比(時比率)を変化させる。これによって、電源入力端子70−1および70−2に流れる電流の時間波形を入力交流電圧Vacの時間波形に近似させ、または一致させると共に、電源入力端子70−1および70−2に流れる電流の位相を入力交流電圧Vacの位相に近似させ、または一致させる。
次に、主機バッテリスイッチング回路88および補機バッテリスイッチング回路92の構成について説明する。主機バッテリスイッチング回路88は、ハーフブリッジW、ハーフブリッジX、およびコンデンサC1を備えている。ハーフブリッジWは、スイッチング素子S5の一端と、スイッチング素子S6一端とを接続したものである。スイッチング素子S5の両端には、スイッチング素子S6との接続点の側をアノードとしてダイオードが接続されている。スイッチング素子S6の両端には、スイッチング素子S5との接続点の側をカソードとしてダイオードが接続されている。スイッチング素子S5およびS6としては、例えば、IGBTが用いられる。この場合、スイッチング素子S5としてのIGBTのエミッタと、スイッチング素子S6としてのIGBTのコレクタとが接続される。
同様に、ハーフブリッジXは、スイッチング素子S7の一端と、スイッチング素子S8の一端とを接続したものである。スイッチング素子S7の両端には、スイッチング素子S8との接続点の側をアノードとしてダイオードが接続されている。スイッチング素子S8の両端には、スイッチング素子S7との接続点の側をカソードとしてダイオードが接続されている。スイッチング素子S7およびS8としては、例えば、IGBTが用いられる。この場合、スイッチング素子S7としてのIGBTのエミッタと、スイッチング素子S8としてのIGBTのコレクタとが接続される。
スイッチング素子S5およびS6の接続点と、スイッチング素子S7およびS8の接続点との間には第1プライマリ巻線30が接続されている。
ハーフブリッジWおよびXは並列接続され、フルブリッジを構成している。すなわち、スイッチング素子S5の上側の端子とスイッチング素子S6の上側の端子とが接続され、スイッチング素子S7の下側の端子とスイッチング素子S8の下側の端子とが接続されている。ハーフブリッジWおよびXの上側の端子と、ハーフブリッジWおよびXの下側の端子との間には、コンデンサC1が接続されている。また、ハーフブリッジWおよびXの上側の端子には正極端子72Pが接続され、ハーフブリッジWおよびXの下側の端子には負極端子72Nが接続されている。さらに、正極端子72Pと負極端子72Nとの間には主機バッテリ90が接続されている。
補機バッテリスイッチング回路92は、主機バッテリスイッチング回路88と同様の構成を有している。補機バッテリスイッチング回路92は、ハーフブリッジα、ハーフブリッジβ、およびコンデンサC2を備えている。補機バッテリスイッチング回路92におけるハーフブリッジα、ハーフブリッジβ、およびコンデンサC2は、それぞれ、主機バッテリスイッチング回路88における、ハーフブリッジW、ハーフブリッジX、およびコンデンサC1に対応する。ハーフブリッジαが備えるスイッチング素子S9およびS10は、それぞれ、ハーフブリッジWが備えるスイッチング素子S5およびS6に対応する。ハーフブリッジβが備えるスイッチング素子S11およびS12は、それぞれ、ハーフブリッジXが備えるスイッチング素子S7およびS8に対応する。
スイッチング素子S9およびS10の接続点と、スイッチング素子S11およびS12の接続点との間にはセカンダリ巻線2が接続されている。また、ハーフブリッジαおよびβの上側の端子には正極端子74Pが接続され、ハーフブリッジαおよびβの下側の端子には負極端子74Nが接続されている。さらに、正極端子74Pと負極端子74Nとの間には補機バッテリ94が接続されている。
外部充電モードにおける主機バッテリスイッチング回路88の動作について説明する。力率改善スイッチング回路84から第2プライマリ巻線32に印加された電圧に応じて第1プライマリ巻線30に電圧が発生し、第1プライマリ巻線30に発生した電圧がスイッチング素子S5およびS6の接続点と、スイッチング素子S7およびS8の接続点との間に印加される。
制御部76は、制御信号Cn5〜Cn8をそれぞれスイッチング素子S5〜S8に出力し、スイッチング素子S5〜S8をオンオフ制御する。制御信号Cniがハイであるときは、スイッチング素子Siはオンとなり、制御信号Cniがローであるときは、スイッチング素子Siはオフとなる。ただし、iは5〜8のうちいずれかの整数である。制御信号Cn6は制御信号Cn5に対してハイおよびローを反転させたものであり、制御信号Cn8は、制御信号Cn7に対してハイおよびローを反転させたものである。また、制御信号Cn7およびCn8は、それぞれ、制御信号Cn5およびCn6に対して位相が180°遅れている。
これによってスイッチング素子S5およびS6は交互にオンオフし、スイッチング素子S7およびS8は交互にオンオフする。スイッチング素子S5およびS6のオンオフの位相に対し、スイッチング素子S7およびS8のオンオフの位相は180°遅れる。制御部76は、電圧コンバータ回路14におけるデューティ比を、力率改善スイッチング回路84におけるデューティ比に一致させる。
制御部76は、コンデンサC1の端子間電圧とその目標値との差異に応じて、主機バッテリスイッチング回路88をスイッチングする位相と、力率改善スイッチング回路84をスイッチングする位相との差異を調整する。
外部充電モードにおける補機バッテリスイッチング回路92の動作は、主機バッテリスイッチング回路88の動作と同様である。力率改善スイッチング回路84から第2プライマリ巻線32に印加された電圧に応じてセカンダリ巻線2に電圧が発生し、セカンダリ巻線2に発生した電圧がスイッチング素子S9およびS10の接続点と、スイッチング素子S11およびS12の接続点との間に印加される。
制御部76は、制御信号Cn9〜Cn12をそれぞれスイッチング素子S9〜S12に出力し、スイッチング素子S9〜S12をオンオフ制御する。制御部76は、コンデンサC2の端子間電圧とその目標値との差異に応じて、補機バッテリスイッチング回路92をスイッチングする位相と、力率改善スイッチング回路84をスイッチングする位相との差異を調整する。
バッテリ間電力変換モードでは、リレースイッチ86がオフになって力率改善スイッチング回路84が第2プライマリ巻線32から切り離される。力率改善スイッチング回路84のスイッチングは停止される。電力変換装置3は、主機バッテリスイッチング回路88および補機バッテリスイッチング回路92のスイッチングによって、主機バッテリ90から補機バッテリ94に電力を供給する。例えば制御部76は、コンデンサC2の端子間電圧と、その目標値との差異に応じて、主機バッテリスイッチング回路88をスイッチングする位相と、補機バッテリスイッチング回路92をスイッチングする位相との差を調整する。
電力変換装置3では、セカンダリ巻線2に対する第1プライマリ巻線30の巻線比と、補機バッテリ94に対する主機バッテリ90の出力電圧比を同一としてよい。このような設計の下で、バッテリ間電力変換モードにおいて、主機バッテリスイッチング回路88および補機バッテリスイッチング回路92が備える各スイッチング素子のデューティ比を0.5とすることで、スイッチング損失等に起因する電力損失が抑制される。上記のように、電動自動車では主機バッテリ90の出力電圧の方が、補機バッテリ94の出力電圧よりも大きい。本実施形態に係る電力変換装置3によれば、必ずしも第1プライマリ巻線30の巻き数を増加させなくとも、セカンダリ巻線2に対する第1プライマリ巻線30の端子間電圧比を大きくすることができる。これによって、第1プライマリ巻線30における損失が抑制されると共に、主機バッテリスイッチング回路88から補機バッテリスイッチング回路92に電力が伝送される際の損失が抑制される。
1 トランス、2 セカンダリ巻線、3 電力変換装置、10 上E型コア、10R,20R 右縦コア、10M,20M 中央縦コア、10L,20L 左縦コア、10T,20T 横コア、12R 右コア、12M 中央コア、12L 左コア、14R 右側窓領域、14L 左側窓領域、20 下E型コア、30 第1プライマリ巻線、32 第2プライマリ巻線、34 第1導体、36 第2導体、38 第1外側導体、40 第2外側導体、42 第1セカンダリ端子、44 第2セカンダリ端子、46 第1プライマリ端子、48 第2プライマリ端子、501〜504 フランジ、52,54 後方板、56,58 天板、60 絶縁体、62,64 前方板、70−1,70−2 電源入力端子、72P,74P 正極端子、72N,74N 負極端子、76 制御部、80 交流電圧源、82 中間コンデンサ、84 力率改善スイッチング回路、86 リレースイッチ、88 主機バッテリスイッチング回路、90 主機バッテリ、92 補機バッテリスイッチング回路、94 補機バッテリ、S1〜S12 スイッチング素子、U,V,W,X,α,β ハーフブリッジ,C1,C2 コンデンサ,Cf フィルタコンデンサ,D1,D2 ダイオード、L1,L2 インダクタ。

Claims (6)

  1. 第1棒状コアと、
    前記第1棒状コアの中途点から前記第1棒状コアに交わる方向に突出した第2棒状コアと、
    前記第1棒状コアの一端から前記第2棒状コアと突出方向を揃えて突出した第3棒状コアと、
    前記第1棒状コアの他端から前記第2棒状コアと突出方向を揃えて突出した第4棒状コアと、を備えるE型コアと、
    前記第2棒状コアから前記第1棒状コアを経て前記第3棒状コアに至る区間に囲まれた第1領域を貫通する第1導体と、
    前記第2棒状コアから前記第1棒状コアを経て前記第4棒状コアに至る区間に囲まれた第2領域を貫通する第2導体と、
    第1平板区間を有し、前記第1導体の一端から前記第1棒状コアの外側を通って前記第2導体の他端に至る第1外側導体と、
    第2平板区間を有し、前記第2導体の一端から前記第1棒状コアの外側を通って前記第1導体の他端に至る第2外側導体と、
    前記第1領域および前記第2領域を通って前記第2棒状コアを周回するプライマリ巻線と、を備え、
    前記第1平板区間と前記第2平板区間とが対向しており、
    前記第1外側導体および前記第2導体によって形成された導体区間と、前記第2外側導体および前記第1導体によって形成された導体区間によって、前記第1導体の一端および前記第2導体の一端を両端とするセカンダリ巻線が形成されていることを特徴とする電力変換装置用トランス。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置用トランスにおいて、
    前記第1平板区間および前記第2平板区間は、
    前記第1棒状コアの外側に、前記第2棒状コアの延伸方向に対して交わる姿勢で配置されていることを特徴とする電力変換装置用トランス。
  3. 請求項2に記載の電力変換装置用トランスにおいて、
    前記第1外側導体は、
    前記第1導体の一端から前記第1平板区間に向かって幅が広がる第1拡大・平板区間と、
    前記第1平板区間から前記第2導体の他端に向かって幅が狭まる第1縮小・平板区間と、
    前記第2導体の一端から前記第2平板区間に向かって幅が広がる第2拡大・平板区間と、
    前記第2平板区間から前記第1導体の他端に向かって幅が狭まる第2縮小・平板区間と、を備え、
    前記第2平板区間は、前記第1平板区間の外側または内側に位置し、
    前記第2拡大・平板区間は、前記第1拡大・平板区間の外側または内側に位置し、
    前記第2縮小・平板区間は、前記第1縮小・平板区間の外側または内側に位置していることを特徴とする電力変換装置用トランス。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置用トランスにおいて、
    前記第1領域および前記第2領域を通って前記第2棒状コアの周囲を周回する第2プライマリ巻線を備えることを特徴とする電力変換装置用トランス。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力変換装置用トランスと、
    前記プライマリ巻線の両端に接続された第1スイッチング回路と、
    前記セカンダリ巻線の両端に接続された第2スイッチング回路と、を備え、
    前記第1スイッチング回路は、車両搭載用の主機バッテリとの間で電力を授受し、
    前記第2スイッチング回路は、車両搭載用の補機バッテリとの間で電力を授受することを特徴とする電力変換装置。
  6. 請求項4に記載の電力変換装置用トランスと、
    前記プライマリ巻線の両端に接続された第1スイッチング回路と、
    前記セカンダリ巻線の両端に接続された第2スイッチング回路と、
    前記第2プライマリ巻線の両端に接続された第3スイッチング回路と、を備え、
    前記第1スイッチング回路は、車両搭載用の主機バッテリとの間で電力を授受し、
    前記第2スイッチング回路は、車両搭載用の補機バッテリとの間で電力を授受し、
    前記第3スイッチング回路は、前記第1スイッチング回路および前記第2スイッチング回路のうち少なくとも一方に、外部の電力源から電力を供給することを特徴とする電力変換装置。
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