JP2021015905A - シリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法 - Google Patents
シリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2021015905A JP2021015905A JP2019130241A JP2019130241A JP2021015905A JP 2021015905 A JP2021015905 A JP 2021015905A JP 2019130241 A JP2019130241 A JP 2019130241A JP 2019130241 A JP2019130241 A JP 2019130241A JP 2021015905 A JP2021015905 A JP 2021015905A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- single crystal
- silicon single
- crystal substrate
- heat treatment
- carbon concentration
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
Abstract
Description
予め、前記シリコン単結晶から作製した炭素濃度の異なる複数の試験用シリコン単結晶基板を準備して、該複数の試験用シリコン単結晶基板に所定の熱処理を施す第1の工程と、
前記所定の熱処理を施した前記複数の試験用シリコン単結晶基板において、それぞれキャリアの再結合ライフタイムLTを測定する第2の工程と、
前記測定した複数の試験用シリコン単結晶基板のキャリアの再結合ライフタイムLTに基づいて、前記シリコン単結晶基板におけるキャリアの再結合ライフタイムLT又は該再結合ライフタイムの逆数である1/LTと、前記シリコン単結晶基板中の炭素濃度との相関関係を求める第3の工程と、
前記シリコン単結晶から作製した炭素濃度を評価する評価用シリコン単結晶基板に対し、前記第1の工程で施した前記複数の試験用シリコン単結晶に対する所定の熱処理と同等の熱処理を施す第4の工程と、
前記同等の熱処理を施した前記評価用シリコン単結晶基板においてキャリアの再結合ライフタイムLTを測定して、該評価用シリコン単結晶基板のキャリアの再結合ライフタイムLT又は1/LTを得る第5の工程と、
前記得た評価用シリコン単結晶基板のキャリアの再結合ライフタイムLT又は1/LTと、前記相関関係に基づいて、前記評価用シリコン単結晶基板中の炭素濃度を評価する第6の工程と
を含むことを特徴とするシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法を提供する。
また、熱処理温度を650℃以下、熱処理時間を4時間以上とすることで、ドーパントのドープ法によらず、キャリアの再結合ライフタイムが窒素濃度に強く依存することをより効果的に避けることができ、キャリアの再結合ライフタイムが炭素濃度により一層強く依存するようにできるので、熱処理後に上記相関関係を求めて用いることにより、簡便なシリコン単結晶中の炭素濃度評価をより確実に行うことができる。
熱処理時間の上限は特に限定されないが、16時間以下にすることにより、熱処理時間が長くなり効率的でなくなることを避けることができる。
前述したように、従来技術では、高価な分析装置や専門的分析技術を必要としたり、測定に時間をかける必要があるという問題があった。
そこで、本発明者は、FZシリコン単結晶基板において、より簡便に速く炭素濃度を評価できる方法に関して鋭意検討を重ねたところ、シリコン単結晶基板に所定の熱処理を施した後、キャリアの再結合ライフタイムLTを測定した場合、LT又は1/LTと炭素濃度との間には相関関係があることを見出した。
工程全体についてまず説明すると、図1に示すように第1〜第3の工程(S1〜S3)からなり、試験用シリコン単結晶基板(炭素濃度が既知であり、各々異なる)を用い、FZシリコン単結晶基板におけるキャリアの再結合ライフタイムLT又はその逆数である1/LTと、FZシリコン単結晶基板中の炭素濃度との相関関係を求めるための予備試験と、第4〜第6の工程(S4〜S6)からなり、評価対象の評価用シリコン単結晶基板(炭素濃度が未知)中の炭素濃度を評価するための本試験からなっている。予備試験、本試験ともに、FZシリコン単結晶から作製したFZシリコン単結晶基板を用いる。
なお、特に熱処理時間を16時間以下とすることで、熱処理の長時間化による非効率化を防ぐことができる。
キャリアの再結合ライフタイムは、シリコン単結晶基板に生成された再結合中心の他に、シリコン単結晶基板の表面における表面再結合の影響も受ける。キャリアの再結合ライフタイムの測定において、シリコン単結晶基板の表面再結合が問題になる場合は、表面再結合を抑制する処理を行う。この表面再結合を抑制する処理として、熱酸化処理(酸化膜パシベーション)や電解溶液処理(ケミカルパシベーション)が一般的に用いられている。
炭素濃度を評価する評価対象の評価用シリコン単結晶基板に対し、第1の工程で施した複数の試験用シリコン単結晶基板に対する熱処理と同等の熱処理を施す(第4の工程、図1のS4)。この熱処理は、試験用シリコン単結晶基板に対する熱処理と別途行うこともできるが、同時に行うこともできる。
さらに、このようにして得たLT又は1/LTの値と、上記第3の工程で求めた相関関係に基づいて、評価用シリコン単結晶基板中の炭素濃度を評価する(第6の工程、図1のS6)。
前述したように、本発明の評価方法のように、FZシリコン単結晶基板に熱処理、特には上記範囲での熱処理温度、熱処理時間の熱処理を施すと、より効果的に、シリコン単結晶基板に含まれる炭素が、電気的に活性な欠陥を形成し、キャリアの再結合に影響を及ぼすようにすることができ、ひいては、より確実に、シリコン単結晶基板中の炭素濃度を簡便に評価することができる。
<実験例>
FZ法により育成されたシリコン単結晶から作製されたFZシリコン単結晶基板で、異なる炭素濃度を有する複数のFZシリコン単結晶基板を用意した。このとき、ドーパントはリンとし、リンをドープする方法として、結晶育成時の雰囲気ガスからリンをドープするガスドープ法(GD法)と、シリコン単結晶育成後に中性子を照射して、核変換反応(30Si(n,γ)→31Si→31P+β)によりリンをドープする中性子照射ドープ法(NTD法)を用いた。複数のFZシリコン単結晶基板のドーパント濃度、酸素濃度、炭素濃度、窒素濃度、直径、結晶面方位は、以下の通りである。
酸素濃度:<0.1ppma(シリコン原料として多結晶シリコンを用いて育成したFZシリコン単結晶から作製した場合)、
0.1〜0.4ppma(シリコン原料としてチョクラルスキー法(CZ法)で育成した単結晶シリコンを用いて育成したFZシリコン単結晶から作製した場合)、
炭素濃度:4×1014〜5×1015atoms/cm3、
窒素濃度:4×1014〜3×1015atoms/cm3、
直径:200mm、
結晶面方位:(100)。
また、図4−5の実験例では熱処理温度を650℃としたが、代わりに熱処理温度を600℃、625℃として同様に実験した場合においても、LTや1/LTと、炭素濃度との関係において、図4−5と同様の傾向が見られた。
さらには、熱処理温度、熱処理時間が、各々、600℃以上650℃以下、4時間以上16時間の範囲から僅かに外れた範囲においても同様に実験したところ、図2−5と同様の傾向が見られた。
いずれにしろ熱処理を行った場合、得られた相関関係に基づいて炭素濃度を評価可能であり、熱処理時間、熱処理温度が600℃以上650℃以下、4時間以上16時間の範囲内のとき、より精度高く炭素濃度を評価することができた。
(実施例)
図1に示すような、本発明の炭素濃度評価方法でFZシリコン単結晶基板中の炭素濃度を評価した。
(予備試験)
まず、炭素濃度が異なる複数の試験用シリコン単結晶基板に熱処理を施した(図1のS1)。複数の試験用シリコン単結晶基板は、FZ法により育成されたシリコン単結晶から作製されたFZシリコン単結晶基板であり、ドーパント濃度、酸素濃度、炭素濃度、窒素濃度、直径、結晶面方位は、上述した実験例と同様である。
このとき、熱処理の温度は650℃、時間は16時間、雰囲気は酸素とした。
なお、本発明の評価方法においてはLTまたは1/LTの一方を求めて用いるだけで十分であるが、各々の場合の有効性を示すため、ここでは両方の値を求め、以下のように両方の場合について炭素濃度との相関関係を示して炭素濃度を評価した。
次に、ガスドープ法によりリンをドープしたGD−FZシリコン単結晶基板、及び中性子照射ドープ法によりリンをドープしたNTD−FZシリコン単結晶基板を、別個に育成したFZシリコン単結晶インゴットから作製した。これらの炭素濃度が未知の評価用シリコン単結晶基板に熱処理を施した。GD−FZシリコン単結晶基板のドーパント濃度は6.2×1013atoms/cm3、酸素濃度は0.2ppma(JEIDA)、窒素濃度は1.5×1015atoms/cm3、直径は200mm、結晶面方位は(100)である。NTD−FZシリコン単結晶基板のドーパント濃度は6.5×1013atoms/cm3、酸素濃度は0.4ppma(JEIDA)、窒素濃度は3.5×1015atoms/cm3、直径は200mm、結晶面方位は(100)である。このとき、予備試験と同等の熱処理条件とし、熱処理の温度は650℃、時間は16時間、雰囲気は酸素とした(図1のS4)。
実施例の評価用シリコン単結晶基板を作製したシリコン単結晶インゴットの隣接する位置から、別のシリコン単結晶基板を作製し、そのシリコン単結晶基板の炭素濃度をSIMSにより測定した。SIMS分析は、専門的な技術を有する分析受託会社に委託した。
その結果、GD−FZシリコン単結晶基板中の炭素濃度は4.8×1014atoms/cm3、NTD−FZシリコン単結晶基板中の炭素濃度は3.1×1015atoms/cm3となった。しかしながら、測定結果が得られるまでに1週間以上を要し、また、高額な分析費用がかかった。
Claims (3)
- 浮遊帯溶融法により育成したシリコン単結晶から作製したシリコン単結晶基板に含まれる炭素濃度を評価する方法であって、
予め、前記シリコン単結晶から作製した炭素濃度の異なる複数の試験用シリコン単結晶基板を準備して、該複数の試験用シリコン単結晶基板に所定の熱処理を施す第1の工程と、
前記所定の熱処理を施した前記複数の試験用シリコン単結晶基板において、それぞれキャリアの再結合ライフタイムLTを測定する第2の工程と、
前記測定した複数の試験用シリコン単結晶基板のキャリアの再結合ライフタイムLTに基づいて、前記シリコン単結晶基板におけるキャリアの再結合ライフタイムLT又は該再結合ライフタイムの逆数である1/LTと、前記シリコン単結晶基板中の炭素濃度との相関関係を求める第3の工程と、
前記シリコン単結晶から作製した炭素濃度を評価する評価用シリコン単結晶基板に対し、前記第1の工程で施した前記複数の試験用シリコン単結晶に対する所定の熱処理と同等の熱処理を施す第4の工程と、
前記同等の熱処理を施した前記評価用シリコン単結晶基板においてキャリアの再結合ライフタイムLTを測定して、該評価用シリコン単結晶基板のキャリアの再結合ライフタイムLT又は1/LTを得る第5の工程と、
前記得た評価用シリコン単結晶基板のキャリアの再結合ライフタイムLT又は1/LTと、前記相関関係に基づいて、前記評価用シリコン単結晶基板中の炭素濃度を評価する第6の工程と
を含むことを特徴とするシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法。 - 前記第1の工程において、前記複数の試験用シリコン単結晶基板に対して施す所定の熱処理として、熱処理温度が600℃以上650℃以下で、熱処理時間が4時間以上16時間以下の熱処理を施すことを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法。
- 前記第2の工程及び第5の工程において、前記キャリアの再結合ライフタイムLTを測定する方法として、マイクロ波光導電減衰法を用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019130241A JP7103314B2 (ja) | 2019-07-12 | 2019-07-12 | シリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019130241A JP7103314B2 (ja) | 2019-07-12 | 2019-07-12 | シリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021015905A true JP2021015905A (ja) | 2021-02-12 |
JP7103314B2 JP7103314B2 (ja) | 2022-07-20 |
Family
ID=74530621
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019130241A Active JP7103314B2 (ja) | 2019-07-12 | 2019-07-12 | シリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7103314B2 (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH033244A (ja) * | 1989-05-30 | 1991-01-09 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 半導体シリコン基板の熱処理方法 |
JP2016044109A (ja) * | 2014-08-26 | 2016-04-04 | グローバルウェーハズ・ジャパン株式会社 | シリコン単結晶 |
JP2019505472A (ja) * | 2016-02-16 | 2019-02-28 | ジルトロニック アクチエンゲゼルシャフトSiltronic AG | Fzシリコンおよびfzシリコンを準備する方法 |
JP2019036661A (ja) * | 2017-08-18 | 2019-03-07 | 信越半導体株式会社 | 炭素濃度測定方法 |
JP2019040929A (ja) * | 2017-08-22 | 2019-03-14 | 信越半導体株式会社 | 再結合ライフタイムの制御方法 |
-
2019
- 2019-07-12 JP JP2019130241A patent/JP7103314B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH033244A (ja) * | 1989-05-30 | 1991-01-09 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 半導体シリコン基板の熱処理方法 |
JP2016044109A (ja) * | 2014-08-26 | 2016-04-04 | グローバルウェーハズ・ジャパン株式会社 | シリコン単結晶 |
JP2019505472A (ja) * | 2016-02-16 | 2019-02-28 | ジルトロニック アクチエンゲゼルシャフトSiltronic AG | Fzシリコンおよびfzシリコンを準備する方法 |
JP2019036661A (ja) * | 2017-08-18 | 2019-03-07 | 信越半導体株式会社 | 炭素濃度測定方法 |
JP2019040929A (ja) * | 2017-08-22 | 2019-03-14 | 信越半導体株式会社 | 再結合ライフタイムの制御方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7103314B2 (ja) | 2022-07-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2952883B1 (en) | Calibration curve formation method, impurity concentration measurement method, and semiconductor wafer manufacturing method | |
US7344689B2 (en) | Silicon wafer for IGBT and method for producing same | |
JP6083412B2 (ja) | 再結合ライフタイムの制御方法及びシリコン基板の製造方法 | |
US10330599B2 (en) | Calibration curve determination method, carbon concentration measurement method, and silicon wafer-manufacturing method | |
KR0127998B1 (ko) | 실리콘결정중의 수소농도 측정방법 | |
EP2659032B1 (en) | Method of manufacturing annealed wafer | |
CN112334608B (zh) | 单晶硅基板中的缺陷密度的控制方法 | |
EP3428325B1 (en) | Semiconductor wafer made of single-crystal silicon and process for the production thereof | |
CN111512421B (zh) | 复合寿命的控制方法 | |
JP7103314B2 (ja) | シリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法 | |
EP3675155A1 (en) | Recombination lifetime control method | |
JP2020092169A (ja) | シリコン単結晶基板中の窒素濃度評価方法 | |
JP6766786B2 (ja) | シリコン単結晶基板中の炭素濃度評価方法、及び半導体デバイスの製造方法 | |
Abdul Fattah et al. | Determination of Gallium Concentration in Silicon from Low‐Temperature Photoluminescence Analysis | |
Marais et al. | Correlation between carrier concentration in Hg0. 8Cd0. 2Te and chlorine density as determined by sims | |
Bleiler et al. | SIMS Measurements of Oxygen in Heavily-Doped Silicon | |
KR0127999B1 (ko) | 실리콘결정으로 제조된 기판을 갖는 반도체장치 및 그 제조방법 | |
JP2020098104A (ja) | シリコン基板中の不純物濃度の測定方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210719 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220531 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220607 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220620 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7103314 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |