以下に添付図面を参照して本願に係る清掃員配置プログラム、清掃員配置方法及び清掃員配置装置について説明する。なお、この実施例は開示の技術を限定するものではない。そして、各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
[システム構成]
図1は、実施例1に係る宿泊施設管理システムの構成例を示す図である。図1に示す宿泊施設管理システム1は、あくまで1つの側面として、旅館やホテルなどの宿泊施設2向けの各種の機能がパッケージ化された宿泊施設管理サービスを提供するものである。
図1に示すように、宿泊施設管理システム1には、サーバ装置10と、フロント端末50Fと、バックヤード端末50B及び清掃員端末50Hとが含まれ得る。これらサーバ装置10、フロント端末50F、バックヤード端末50B及び清掃員端末50Hは、ネットワークNWを介して通信可能に接続される。例えば、ネットワークNWは、有線または無線を問わず、インターネットやLAN(Local Area Network)などの任意の種類の通信網であってかまわない。
サーバ装置10は、上記の宿泊施設管理サービスを提供するコンピュータの一例である。例えば、サーバ装置10は、清掃員配置装置の一例に対応する。
一実施形態として、サーバ装置10は、パッケージソフトウェア又はオンラインソフトウェアとして、上記の宿泊施設管理サービスに対応する機能がパッケージ化された宿泊施設管理プログラムを任意のコンピュータにインストールさせることによって実装できる。例えば、図1に示すように、サーバ装置10は、上記の宿泊施設管理サービスに関する機能をオンプレミスに提供するサーバとして実装することができる。これに限定されず、サーバ装置10は、SaaS(Software as a Service)型のアプリケーションとして実装することで、上記の宿泊施設管理サービスをクラウドサービスとして提供することとしてもかまわない。
このような宿泊施設管理サービスのあくまで一例として、下記に挙げる複数の機能がパッケージで提供される例を挙げて以下の説明を行う。例えば、上記の宿泊施設管理サービスとしてパッケージ化される機能の例として、宿泊予約、フロントレセプション、フロント会計、これらの管理に用いる台帳の機能をはじめ、清掃管理機能などが挙げられる。このような清掃管理機能には、チェックアウト後の未清掃の部屋に担当の清掃員を配置する清掃員配置機能が含まれ得る。なお、ここで挙げた機能以外にも、上記の宿泊施設管理サービスには、顧客管理機能や売掛管理機能などの他の機能が含まれていてもかまわない。
フロント端末50F、バックヤード端末50B及び清掃員端末50Hは、上記の宿泊施設管理サービスの提供を受けるクライアント端末の一例に対応する。
例えば、図1には、フロント5Fやバックヤード5Bに設置されるクライアント端末が「フロント端末50F」及び「バックヤード端末50B」として例示されている。これらフロント端末50F及びバックヤード端末50Bは、宿泊施設2の関係者全般によって使用され得る。このような関係者には、あくまで一例として、宿泊施設2の従業員の他、宿泊施設2の業務の一部が委託された事業者の従業員等も含まれ得る。例えば、宿泊予約の受付から部屋割り及びチェックインを経てチェックアウトまでの一連の業務が運用される過程で、サーバ装置10が管理する台帳への予約登録や予約のステータス更新がフロント端末50F及びバックヤード端末50Bを介して行われる。
さらに、図1には、宿泊施設2の業務のうち客室5G等の清掃業務を担当する従業員、あるいは清掃業務が委託された事業者の従業員、いわゆる清掃員3により携帯されるクライアント端末が「清掃員端末50H」として例示されている。図1に示すように、清掃員端末50Hは、あくまで一例として、スマートフォンやタブレット端末等の携帯端末装置として実装することができる。例えば、客室5Gの清掃ステータス、例えば未清掃、清掃中、点検中および清掃完了などの更新が清掃員端末50Hを介して行われる。なお、清掃員端末50Hは、スマートフォンやタブレット端末に限定されず、ウェアラブル端末であってもかまわない。
なお、図1には、クライアント端末のユースケースを例示する側面から、クライアント端末が利用される場所やクライアント端末を使用するユーザによってクライアント端末のラベルを区別する例を挙げたが、これはあくまで一例に過ぎない。すなわち、クライアント端末の利用場所や利用者、さらには、クライアント端末のハードウェアやソフトウェアの構成、機能、筐体の外観、可搬性の有無、装着の可否などは、図1に示す例に限定されない。
例えば、フロント端末50F及びバックヤード端末50Bは、必ずしも両方がクライアント端末として実装されずともよく、そもそもフロント5Fやバックヤード5Bに設置される据置型のコンピュータとして実装されずともかまわない。また、清掃員端末50Hは、必ずしも携帯端末装置やウェアラブル端末でなくともよく、フロア、あるいはパントリーに併設される据置型のパーソナルコンピュータであってもよい。また、ルームインジケータの機能が客室5Gごとに設置される内線電話機に接続されるホテル向けの構内交換機、例えばPBX(Private Branch eXchange)を用いて提供される場合、必ずしも清掃員3に清掃員端末50Hが配布されずともかまわない。
[課題の一側面]
上記の背景技術の欄でも説明した通り、上記の清掃計画作成装置に代表される従来技術では、チェックインまでに部屋の清掃を完了できない場合がある。
すなわち、上記の清掃計画作成装置は、チェックアウトからチェックインまでの間に1人の清掃員で部屋の清掃を完了できる時間が確保されることを前提とするものに過ぎない。ところが、宿泊施設において客室のチェックアウトが予定よりも遅れる事態が起こるのは珍しくない。このように部屋のチェックアウトが予定よりも遅れる場合でも、上記の清掃計画作成装置によれば、一部屋に一名の清掃員が割り当てられるので、チェックインまでに部屋の清掃を完了できない場合がある。
この場合、宿泊施設2の事業者は、宿泊者が予約するグレードよりも高いグレードの部屋を当該宿泊者に割り当てるといったアップグレードの部屋割りを行わざるを得ない側面がある。このような部屋割りは、本来、宿泊客のチェックインまでに予約に対応するグレードの部屋の清掃が完了できてさえしていれば行う必要はない。それにもかかわらず、アップグレードの部屋割りが行われる場合、グレードが高い方の客室で別の宿泊者から予約を受け付けることができるはずであった機会を逸失するばかりか、予約の受付状況によってはオーバーブッキングの危険性も生じる。
[課題解決のアプローチの一側面]
このことから、本実施例では、上記の従来技術で採用されるアプローチ、すなわち全客室の清掃所要時間を最小限にするというアプローチを採用するとは限らない。すなわち、上記の従来技術のアプローチを採用する場合、チェックイン予定時間までに清掃を完了できない客室が局所的に現れることを認めざるを得ない一面がある。なぜなら、全客室の清掃所要時間を最小化するという目的からみれば、一部屋に複数名の清掃員配置は、目的に相反する側面があるからである。
そこで、本実施例では、チェックイン予定時間までに清掃を完了できる可能性を高める側面から、次のようなアプローチを採用する。すなわち、本実施例では、未清掃の部屋が一名の清掃員に清掃される場合の清掃所要時間がチェックイン予定時間までの清掃猶予時間を超える場合、未清掃の部屋を担当する清掃員を増員するアプローチを採用する。
このようなアプローチを採用するには、一部屋が複数名の清掃員に清掃される場合の清掃所要時間を算出することができてはじめて、上記の清掃猶予時間を超えない範囲で清掃を完了できる増員の見積もりを実現できる。
ここで、一部屋が複数名の清掃員に清掃される場合の清掃所要時間を見積もるのは、一部屋が一名の清掃員に清掃される場合の清掃所要時間を見積もるよりも技術的に困難な側面がある。なぜなら、増員が行われたからと行って清掃所要時間が比例関係、いわゆる線形で短縮されるとは限らないからである。例えば、一部屋あたりに一名の清掃員を配置する場合の清掃所要時間を「1」としたとき、一部屋二名配置時の清掃所要時間が1/2、一部屋三名配置時の清掃所要時間が1/3といった割合で短縮されるとは限らない。
このことから、本実施例では、一部屋が複数名の清掃員に清掃される場合の清掃所要時間の見積もりに、一部屋複数名配置時の清掃所要時間の短縮度合いを用いる。このような短縮度合いの一例として、一部屋一名配置時の清掃所要時間の測定値に対する、一部屋複数名配置時の清掃所要時間の測定値の割合、すなわち増員の有無における清掃所要時間の短縮の割合を用いることができる。他の一例として、一部屋一名配置時の清掃所要時間の測定値と、一部屋複数名配置時の清掃所要時間の測定値との差(短縮時間)が前者に占める比率、いわゆる短縮率を用いることもできる。このような短縮度合いと共に、本実施例では、複数名の清掃員の各員の一部屋一名配置時の清掃所要時間の測定値を用いて、一部屋が複数名の清掃員に清掃される場合の清掃所要時間を見積もる。
以下、未清掃の部屋に配置予定の人員と増員との間でラベルを区別する側面から、前者を「第1の清掃員」と記載すると共に、後者を「第2の清掃員」と記載する場合がある。さらに、未清掃の部屋が1名の清掃員に清掃される清掃所要時間と、未清掃の部屋が複数人の清掃員に清掃される清掃所要時間との間でラベルを区別する側面から、前者を「第1の清掃所要時間」、後者を「第2の清掃所要時間」と記載する場合がある。
図2は、清掃所要時間の算出方法の一例を示す図である。図2には、第1の清掃員および第2の清掃員の各員の一部屋一名配置時の清掃所要時間の測定値がそれぞれ「40分」、「50分」である例が示されている。さらに、図2には、第1の清掃員の総員1名のケースと、第1の清掃員および第2の清掃員の総員2名のケースとの2つのケース別に、一部屋一名配置時における清掃所要時間の測定値、短縮度合い、第1又は第2の清掃所要時間の算出結果が示されている。
図2に示すように、第1の清掃員の総員1名で清掃が行われる場合、すなわち増員が0名である場合、そもそも増員がないので、清掃所要時間は短縮されない。この場合、未清掃の部屋が第1の清掃員に清掃される第1の清掃所要時間には、一例として、第1の清掃員の一部屋一名配置時における清掃所要時間の測定値「40分」と同値を採用することができる。このように、第1の清掃所要時間が「40分」である場合、40分以上の清掃猶予時間が確保されていなければ、チェックイン予定時間までに第1の清掃員の1人で未清掃の部屋の清掃を完了させることは困難である。
ここで、予約で指定された部屋のタイプに対応するタイプの部屋のチェックアウトが当該予約のチェックイン予定時間の35分前である場合を仮定する。この場合、チェックアウトが行われた未清掃の部屋が第1の清掃員および第2の清掃員に清掃される場合の清掃所要時間が第2の清掃所要時間として算出される。
図2に示すように、第1の清掃員および第2の清掃員の間で一部屋一名配置時における清掃所要時間の測定値に統計処理が行われた統計値「45分(=(50−40)/2)」が第2の清掃所要時間の算出に用いられる。さらに、1名増員時における清掃所要時間の短縮度合い、例えば増員の有無における清掃所要時間の短縮の割合「0.6」が第2の清掃所要時間の算出に用いられる。あくまで一例として、第2の清掃所要時間は、上記の統計値「45分」に上記の清掃所要時間の短縮度合い「0.6」を乗算する計算によって「27分」と算出することができる。このように、第2の清掃所要時間が清掃猶予時間以下となる結果、未清掃の部屋に配置する担当の清掃員として、第1の清掃員および第2の清掃員の2名が決定される。
以上のように、本実施例では、一部屋一名配置時の清掃所要時間の測定値と、一部屋複数名配置時の清掃所要時間の短縮度合いとから求めた一部屋複数名配置時の清掃所要時間がチェックインまでの清掃猶予時間以下である場合、未清掃の部屋に増員を配置する。この結果、チェックインまでに第1の清掃員の1名だけでは部屋の清掃を完了できない状況を第2の清掃員の増員によって回避できる場面で第2の清掃員を配置できる。したがって、本実施例によれば、チェックインまでに部屋の清掃作業を完了するように清掃員を配置することが可能になる。ひいては、アップグレードの部屋割りが抑制される結果、アップグレードの部屋割りによる損失の発生やオーバーブッキングの危険性を抑制することができる。
[サーバ装置10の構成]
次に、本実施例に係るサーバ装置10の機能的構成について説明する。図3は、実施例1に係るサーバ装置10の機能的構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、サーバ装置10は、通信インタフェイス部11と、記憶部13と、制御部15とを有する。なお、図3には、データの授受の関係を表す実線が示されているが、説明の便宜上、最小限の部分について示されているに過ぎない。すなわち、各処理部に関するデータの入出力は、図示の例に限定されず、図示以外のデータの入出力、例えば処理部及び処理部の間、処理部及びデータの間、並びに、処理部及び外部装置の間のデータの入出力が行われることとしてもかまわない。
通信インタフェイス部11は、他の装置、例えばフロント端末50Fやバックヤード端末50B、清掃員端末50Hなどの外部装置との間で通信制御を行うインタフェイスである。あくまで一例として、通信インタフェイス11には、LANカードなどのネットワークインタフェースカードを採用することができる。
例えば、通信インタフェイス11は、チェックイン予定の予約一覧画面や客室5Gの清掃ステータスの一覧を含むルームステータス画面をフロント端末50F又はバックヤード端末50Bへ出力したりする。また、通信インタフェイス11は、部屋割り済みでない予約に客室5Gを割り当てる部屋割り画面をフロント端末50F又はバックヤード端末50Bへ出力したりする。また、通信インタフェイス11は、フロント端末50F又はバックヤード端末50Bから、予約登録のリクエストや登録後の予約のステータス更新のリクエスト、あるいはチェックイン予定の予約に対する部屋割りの登録リクエストを受け付けたりする。また、通信インタフェイス11は、清掃員に清掃を担当させる客室5Gの部屋番号の通知などを含む清掃指示書、あるいは客室5Gの清掃ステータスの更新を受け付ける清掃ステータス更新画面を清掃員端末50Hへ出力したりする。また、通信インタフェイス11は、清掃員端末50Hから清掃ステータスの更新リクエストを受け付けたりする。
記憶部13は、制御部15で実行されるOS(Operating System)を始め、上記の宿泊施設管理プログラムなどの各種プログラムに用いられるデータを記憶する機能部である。
あくまで一例として、記憶部13は、サーバ装置10における補助記憶装置に対応する。例えば、HDD(Hard Disk Drive)、光ディスクやSSD(Solid State Drive)などが補助記憶装置に対応する。この他、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)などのフラッシュメモリも補助記憶装置に対応する。
記憶部13は、制御部15で実行されるプログラムに用いられるデータの一例として、ルームステータス情報13Aと、台帳情報13Bと、マスタ情報13Cとを記憶する。これらのデータ以外の他のデータ、上記の宿泊施設管理プログラムによって参照、生成または登録が行われるデータ、例えば顧客管理や売掛管理に関するデータなどが記憶部13に記憶されることとしてもかまわない。なお、ルームステータス情報13A、台帳情報13B及びマスタ情報13Cの説明は、各データの参照、生成または登録が行われる制御部15の説明と合わせて行うこととする。
制御部15は、サーバ装置10の全体制御を行う機能部である。
一実施形態として、制御部15は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などのハードウェアプロセッサにより実装することができる。ここでは、プロセッサの一例として、CPUやMPUを例示したが、汎用型および特化型を問わず、任意のプロセッサにより実装することができる。この他、制御部15は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードワイヤードロジックによって実現されることとしてもかまわない。
制御部15は、上記の宿泊施設管理プログラムを実行することにより、図示しない主記憶装置として実装されるDRAM(Dynamic Random Access Memory)などのRAMのワークエリア上に図3に示す処理部を仮想的に実現する。なお、ここでは、あくまで一例として、上記の宿泊施設管理プログラムのパッケージソフトウェアが実行される例を挙げるが、サーバ装置10上で動作するプログラムはこれに限定されない。例えば、上記の宿泊施設管理サービスのうち上記の清掃管理機能、あるいはその一部である清掃員配置機能が抜粋してプログラムモジュールとして実行されたり、あるいはライブラリとして参照されたりすることを妨げない。
例えば、制御部15は、図3に示すように、部屋管理部15Aと、台帳管理部15Bと、取得部15Cと、算出部15Dと、配置部15Eと、出力部15Fとを有する。
部屋管理部15Aは、部屋管理機能を実現する処理部である。
一実施形態として、部屋管理部15Aは、客室管理システム、いわゆるルームインジケータにより実装できる。例えば、部屋管理部15Aは、記憶部13に記憶されたルームステータス情報13Aに従って客室5Gの清掃テータスの更新を受け付ける清掃ステータス更新画面を清掃員端末50H等に表示することができる。清掃ステータス更新画面では、あくまで一例として、宿泊施設2の全館またはフロアなどの単位で各客室5Gの清掃ステータスを一覧で表示させることができる。この他、清掃ステータス更新画面では、客室5Gの指定操作や清掃ステータスの更新操作などを受け付けるGUI(Graphical User Interface)コンポーネントなどのユーザインタフェイスを含めることができる。このように清掃ステータス更新画面上で行われた客室5Gの指定操作及び清掃ステータスの更新操作が清掃ステータスの更新リクエストとして清掃員端末50Hからサーバ装置10へ通知される。これにしたがって、部屋管理部15Aは、ルームステータス情報13Aのうち、指定操作が行われた客室5Gに対応するレコードを検索した上で当該レコードの清掃ステータスを更新操作が行われた清掃テータスへ更新する。
このように部屋管理部15Aにより各客室5Gの清掃ステータスが管理されるルームステータス情報13Aは、部屋割り、いわゆるアサインに用いられる側面がある。例えば、ルームステータス情報13Aに従って客室5Gの清掃ステータス等の一覧を含むルームステータス画面をフロント端末50Fやバックヤード端末50Bに表示することで、未アサインの予約に客室を割り当てる部屋割り操作を受け付けることができる。
図4は、ルームステータス画面の一例を示す図である。図4には、2019年1月1日のある時点におけるルームステータス情報13Aに従って生成されるルームステータス画面の一例が示されている。あくまで一例として、図4には、宿泊施設2の2F及び3Fのフロアに存在する客室に関する清掃ステータスが抜粋して示されているが、これは例示に過ぎず、宿泊施設2の階層や部屋数などの構造は図示の例に限定されない。
図4に示すように、ルームステータス画面400には、「部屋番号」、「ルームタイプ」、「清掃ステータス」、「滞在有無」および「部屋割り情報」などの項目が含まれ得る。
ここで、「部屋番号」とは、客室5Gの識別に用いられる番号を指す。また、「部屋タイプ」とは、客室5Gのタイプを指し、例えば、シングルやダブル、ツイン、和室などが挙げられる。また、「清掃ステータス」とは、客室5Gの清掃状態を指し、例えば、上述したとおり、未清掃や清掃中、点検中、清掃完了などが挙げられる。また、「滞在有無」とは、客室への宿泊者(ゲスト)の滞在の有無を指し、例えば、滞在有りの場合には、滞在有無の欄に丸印が表示される一方で、滞在無しの場合には、滞在有無の欄がブランクで表示される。また、「部屋割り情報」とは、客室5Gを割り当てる予約に関する情報を指し、あくまで一例として、割付有無や到着予定時間、予約No、人数などといった細目が含まれる。
例えば、図4に示すルームステータス画面400によれば、フロント端末50Fやバックヤード端末50Bなどを介してルームステータス画面400を閲覧する従業員に対し、次のような提示を実現することが可能になる。
例えば、「部屋番号」の表示により、2F及び3Fのフロアに客室が5つずつ存在することを提示できる。さらに、「部屋タイプ」の表示により、2Fのフロアに存在する客室がシングルである一方で、3Fのフロアに存在する客室がダブルであることを提示できる。さらに、「清掃ステータス」の表示により、各々の客室5Gが未清掃、清掃中、点検中、あるいは清掃完了のいずれの清掃ステータスであるのかを提示できる。例えば、清掃ステータスが「未清掃」である場合、清掃ステータスの欄に文字列「未清掃」が表示されると共に清掃ステータスの欄が点状の網掛けで表示される。また、清掃ステータスが「清掃完了」である場合、清掃ステータスの欄に文字列「清掃完了」が表示されると共に清掃ステータスの欄が白の塗り潰しで表示される。なお、図4には、清掃ステータスの区別表示の一例として、網掛け等を区別する例を挙げたが、色等の他の要素によって清掃ステータスの区別表示が実現されることとしてもかまわない。
さらに、「滞在有無」の表示により、滞在有りに対応する丸印が滞在有無の欄に表示された客室が2泊以上の連泊の宿泊客により入込済みであることを提示できる。このような入込状況を明示する側面から、滞在有りの部屋番号203や部屋番号304の客室に対応する部屋割り情報の欄には、アサイン不可であることを示すグレー表示が行われる。さらに、「部屋割り情報」の表示により、客室5Gがアサイン済みであるか否かを提示できる。例えば、台帳情報13Bに登録された2019年1月1日付けの予約の中でアサイン済みの部屋番号202、部屋番号205、部屋番号302及び部屋番号303の客室に対応する部屋割り情報の欄には、予約に関する情報が表示される。例えば、部屋割り情報の細目に含まれる割付有無の欄には、割付有りに対応する丸印が表示され、到着予定時間や予約No、人数などの他の細目にも予約が台帳に登録された際の情報が表示される。
これら清掃ステータスや滞在有無、部屋割り情報などの表示により、現状で予約をアサイン可能な客室を提示できる。すなわち、ルームステータス画面400において、清掃ステータスが清掃完了であり、滞在有無が滞在無しであり、かつ部屋割り情報の表示がない部屋番号201及び部屋番号301の客室に予約をアサイン可能であることを識別させることができる。
台帳管理部15Bは、台帳管理機能を実現する処理部である。
1つの側面として、台帳管理部15Bは、記憶部13に記憶される台帳情報13Bに予約のデータエントリを作成する予約登録を受け付けることができる。例えば、台帳管理部15Bは、フロント端末50Fやバックヤード端末50Bを介して、予約に関する各種の項目、例えば滞在期間や氏名、連絡先、住所、宿泊商品などの入力を受け付ける。ここで言う「宿泊商品」には、部屋のタイプや喫煙の有無、食事の有無などが含まれ得る。そして、台帳管理部15Bは、予約の識別に用いる予約番号を採番した上で、予約番号に各項目の情報が対応付けられたデータエントリを台帳情報13Bに作成する。なお、ここでは、フロント端末50Fやバックヤード端末50Bを介して予約登録が行われる例を挙げたが、これはあくまで例示に過ぎず、宿泊予約のポータルサイトと連携して予約登録が行われることとしてもかまわない。
このように予約登録が行われた台帳では、予約ごとに宿泊ステータスが管理される。例えば、台帳への登録が行われた段階では、台帳管理部15Bは、予約の宿泊ステータスには「予約受付」を登録する。続いて、台帳管理部15Bは、フロント端末50Fやバックヤード端末50Bを介してチェックイン操作を受け付けた場合、当該チェックイン操作が行われた予約の宿泊ステータスを「滞在中」に更新する。その後、台帳管理部15Bは、フロント端末50Fやバックヤード端末50Bを介してチェックアウト操作を受け付けた場合、当該チェックアウト操作が行われた予約の宿泊ステータスを「精算済み」に更新する。
他の側面として、台帳管理部15Bは、チェックイン予定の予約の部屋割り操作を受け付けることができる。この場合、台帳管理部15Bは、あくまで一例として、記憶部13に記憶された台帳情報13Bに従ってチェックイン予定の予約の一覧を含む到着予定一覧画面をフロント端末50Fやバックヤード端末50Bに表示させることができる。
図5は、到着予定一覧画面の一例を示す図である。図5には、台帳情報13Bに登録された予約のうち2019年1月1日にチェックイン予定がある予約が抜粋して示されている。図5に示すように、到着予定一覧画面500には、「No.」、「到着者名」、「人数」、「到着予定時間」、「希望タイプ」、「割当部屋番号」、「予約番号」、「出発日」および「泊数」などの項目が含まれ得る。
ここで言う「No.」とは、到着予定の識別に用いられる番号を指し、例えば、図示の通り、到着予定時間が早いものから順に連番が採番される。また、「到着者名」とは、到着予定がある予約を行った宿泊者のうち代表者の名称を指す。また、「人数」とは、到着予定の宿泊者の人数を指す。また、「到着予定時間」とは、宿泊者が宿泊施設2に到着する予定の時間を指す。また、「希望タイプ」とは、宿泊者が希望する部屋のタイプを指す。また、「予約番号」とは、上述の通り、予約登録時に予約に付与された番号を指す。また、「出発日」とは、宿泊者が宿泊施設2から出発する予定の日付を指す。また、「泊数」とは、宿泊者が宿泊施設2に宿泊する日数を指す。
図5に示すように、到着予定一覧画面500には、2019年1月1日の到着予定として、チェックイン予定の日付が2019年1月1日である7つの予定が示されている。これらのうち、No.6及びNo.7の到着予定には、割当部屋番号の欄に部屋番号801や部屋番号1001の表示があるので、到着予定一覧画面500が表示された時点で部屋割りが完了していることを提示できる。
このように、部屋割りは、必ずしもチェックアウトが行われてから、あるいは清掃が完了してから行われずともかまわず、チェックイン予定の前日、あるいはチェックアウトが行われるまでに行われることとしてもよい。例えば、図5に示す例で言えば、「ダブル」や「和室」などのように、宿泊施設2において他のタイプと比べて部屋数が少ないタイプの部屋が指定された予約には、部屋割りを前もって行ってこともできる。
その一方で、「シングル」や「ツイン」といった汎用のタイプの部屋が指定されたNo.1からNo.6までの到着予定の部屋割りは、チェックイン予定時間(到着予定時間)に従って宿泊施設2への先着順に行われる側面がある。ところが、チェックアウトは、最終のチェックアウト時間に集中する傾向がある。このため、いずれの客室5Gから順番にアサインが可能な状態になるのかは最終のチェックアウト時間になるまで判明しない。したがって、No.1からNo.5までの到着予定の部屋割りは、最終のチェックアウト時間の付近から行われることも多い。
図4に示されたルームステータス画面400や図5に示された到着予定一覧画面500の2つの表示を対比しながら未アサインの予約に部屋を割り当てる部屋割り操作を受け付けるGUIの例を挙げたが、部屋割り操作の受付方法は上記のGUIに限定されない。例えば、ルームステータスの一覧とチェックイン予定の一覧とが対比可能な部屋割り画面を介して部屋割り操作を受け付けることもできる。
図6は、部屋割り画面の一例を示す図である。図6に示すように、部屋割り画面600には、部屋ごとに清掃ステータスや滞在有無、部屋割りの有無などのルームステータスの一覧が表示される表示エリア610と、チェックイン予定の予約の一覧が表示される表示エリア620とが含まれ得る。
例えば、表示エリア610には、図5のルームステータス画面400で示された清掃ステータスや滞在有無、部屋割りの有無などのルームステータスが模式化されて表示される。すなわち、表示エリア610は、メッシュ状に分割された上で各グリッドが部屋番号201〜部屋番号205及び部屋番号301〜部屋番号305の客室に対応付けて表示される。
さらに、各客室にグリッドには、「清掃ステータス」、「滞在有無」及び「宿泊者名」など表示が含まれ得る。このうち、「清掃ステータス」については、未清掃や清掃中、点検中、清掃完了などの状態が網掛け表示等によって示される。例えば、未清掃の客室のグリッドには、点状の網掛け表示が行われる。また、清掃中の客室のグリッドには、右肩上がりの斜線の網掛け表示が行われる。また、清掃完了の客室のグリッドには、網掛けなしの表示が行われる。また、「滞在有無」については、宿泊者が滞在中である客室のグリッドに絞って文字列「滞在中」の表示が行われると共に右肩下がりの網掛け表示が行われる一方で、宿泊者が滞在中でない客室のグリッドには、表示は行われない。また、「宿泊者名」については、アサイン済みの客室に絞って宿泊者名の文字列が表示される。さらに、清掃ステータスが清掃完了であり、滞在有無が滞在無しであり、かつ予約に割り当てられていない客室には、アサイン可能であることを示す標示、例えば文字列「空き」が表示される。このような表示エリア610により、部屋番号201及び部屋番号301の客室に予約をアサイン可能であることを識別させることができる。
一方、表示エリア620には、図5の到着予定一覧画面500に示されたチェックイン予定の予約のうち未アサインの予約の一覧が表示される。このような表示エリア620により、No.1からNo.5までの到着予定の予約への部屋割りがチェックインの準備業務として残っていることを明示できる。
これら表示エリア610及び表示エリア620を含む部屋割り画面600が表示されることで、あくまで一例として、次のようなGUI操作を実現できる。例えば、表示エリア620に表示されたチェックイン予定の予約の一覧のうち指定の予約をドラッグして、表示エリア610に表示された客室のうち照準とするグリッドにドロップするといったドラッグ&ドロップ操作による部屋割り操作を実現できる。
取得部15Cは、チェックイン予定が最も早い予約を取得する処理部である。
一実施形態として、取得部15Cは、台帳情報13Bに含まれる予約のうちいずれかの予約の宿泊ステータスが滞在中から精算済みへ更新されたか否か、すなわちチェックアウトが行われたか否かを監視する。ここで、チェックアウトが行われた場合、宿泊ステータスの更新に連動して、ルームステータス情報13Aのうちチェックアウトが行われた部屋の清掃ステータスが未清掃へ更新される。このように、チェックアウトが行われた場合、取得部15Cは、上記の清掃員配置機能を起動する。すなわち、取得部15Cは、台帳情報13Bに含まれるチェックイン予定の予約のうち、チェックアウトが行われた予約に割り当てられていた部屋のタイプと一致する希望タイプが指定された予約を抽出する。このように抽出された予約のうち、取得部15Cは、到着予定時間が最も早い予約を取得する。なお、ここでは、上記の清掃員配置機能が自動的に起動される例を挙げたが、フロント端末50Fやバックヤード端末50Bからの手動操作が行われることにより起動されることとしてもかまわない。
算出部15Dは、一部屋複数名配置時の清掃所要時間を算出する処理部である。
一実施形態として、算出部15Dは、取得部15Cにより取得された予約のチェックイン予定時間と、当該予約が取得部15Cにより取得された時間との時間差から清掃猶予時間を算出する。例えば、清掃猶予時間は、上記の時間差と同値とすることもできるし、安全マージンを付与する側面から時間差+αとすることもできる。そして、算出部15Dは、マスタ情報13Cで管理される測定値マスタ13C2に含まれる清掃員のうち、一部屋一名配置時の清掃所要時間の測定値が最短である清掃員を上記の第1の清掃員として選択する。このとき、算出部15Dは、必ずしも全ての清掃員を対象にして第1の清掃員を選択せずともかまわない。例えば、算出部15Dは、マスタ情報13Cで管理される勤務マスタ13C1を参照して、清掃員のうち、勤務ステータスが「勤務中」であり、かつ清掃中フラグが「オフ」である清掃員に絞り込んで第1の清掃員の選択を行うことができる。このように選択された第1の清掃員の測定値は、未清掃の部屋が第1の清掃員に清掃される場合の第1の清掃所要時間として用いられる。
図7は、勤務マスタ13C1の一例を示す図である。図7には、一例として、四名の清掃員が抜粋して例示されているが、これはあくまで例示であり、清掃員の数は図示の例に限定されない。図7に示すように、勤務マスタ13C1には、清掃員番号、氏名、勤務ステータスおよび清掃中フラグなどの項目が含まれ得る。
ここで言う「清掃員番号」とは、清掃員の識別に用いる番号を指す。また、「氏名」とは、清掃員の氏名を指す。また、「勤務ステータス」とは、清掃員の勤務状態を指し、例えば、勤務中や勤務外などが含まれ得る。また、「清掃中フラグ」とは、清掃員が客室5Gを清掃中であるか否かを示すフラグを指し、例えば、多値、例えば2値で管理することができる。
図7に示す勤務マスタ13C1が参照される場合、勤務ステータスが「勤務外」である清掃員番号「0002」の清掃員「△△□□」が除外される。さらに、清掃中フラグが「○」である清掃員番号「0003」の清掃員「□□××(注:□は黒塗り)」が除外される。言い換えれば、勤務ステータスが「勤務中」であり、かつ清掃中フラグ「×」である、清掃員番号「0001」の清掃員「○○××」および清掃員番号「0004」の清掃員「□□△△」に絞り込まれる。
これら清掃員番号「0001」の清掃員「○○××」および清掃員番号「0004」の清掃員「□□△△」の中から、マスタ情報13Cで管理される測定値マスタを参照して、一部屋一名配置時の清掃所要時間の測定値が最短である第1の清掃員が選択される。
図8は、測定値マスタ13C2の一例を示す図である。図8に示すように、測定値マスタ13C2には、清掃員番号、部屋タイプ、測定値(平均値)、測定値(累計値)及び清掃回数などの項目が含まれ得る。ここで言う「測定値(平均値)」とは、同一レコード内に清掃員番号のデータ値を有する清掃員一名により同一レコード内に部屋タイプのデータ値を有する客室が清掃される場合に測定される清掃所要時間の測定値が平均された平均値を指す。また、「測定値(累計値)」とは、同一レコード内に清掃員番号のデータ値を有する清掃員一名により同一レコード内に部屋タイプのデータ値を有する客室が清掃される場合に測定される清掃所要時間の測定値が累計された累計値を指す。さらに、「清掃回数」とは、同一レコード内に清掃員番号のデータ値を有する清掃員一名により同一レコード内に部屋タイプのデータ値を有する客室が清掃された回数を指す。なお、ここでは、あくまで一例として、清掃所要時間の測定値が平均される例を挙げたが、清掃所要時間の統計値は平均値以外の他の統計値、例えば最頻値や中央値等であってもかまわない。
あくまで一例として、チェックインが行われた部屋のタイプが「BBB」であるとしたとき、図8に示す測定値マスタ13C2から、清掃員番号「0001」及び部屋タイプ「BBB」に対応する清掃所要時間の測定値(平均値)「45分」が参照される。さらに、図8に示す測定値マスタ13C2から、清掃員番号「0004」及び部屋タイプ「BBB」に対応する清掃所要時間の測定値(平均値)「28分」が参照される。これら2つの測定値(平均値)を比較すると、清掃員番号「0004」の測定値(平均値)「28分」の方が清掃員番号「0001」の測定値(平均値)「45分」よりも短い。このことから、算出部15Dは、清掃員番号「0004」の清掃員「□□△△」を上記の第1の清掃員として選択する。
ここで、清掃員別および部屋タイプ別の清掃所要時間の測定は、ルームステータス情報13Aにおける清掃ステータスの更新を監視することによって実現することができる。例えば、清掃ステータスが未清掃から清掃中へ更新された場合、部屋管理部15Aは、次のような処理を行う。すなわち、部屋管理部15Aは、清掃ステータスの更新リクエストを受け付けた清掃員端末50Hのアカウントから清掃員番号を識別する。さらに、部屋管理部15Aは、清掃ステータスの更新が行われた部屋番号及び部屋タイプを識別する。これら部屋番号、清掃員番号および部屋タイプに対応付けて、部屋管理部15Aは、清掃ステータスが未清掃から清掃中へ更新された時刻を清掃開始時刻として図示しない内部メモリに保存する。その後、部屋管理部15Aは、上記の部屋番号に対応する清掃ステータスが清掃完了まで更新された場合、清掃ステータスが清掃完了へ更新された時刻を清掃終了時刻としてさらに保存する。そして、部屋管理部15Aは、測定値マスタ13C2のうち清掃員番号および部屋タイプが一致するレコードを検索する。続いて、部屋管理部15Aは、測定値マスタ13C2への検索でヒットするレコードの測定値(累計値)に清掃開始時刻および清掃終了時刻から計算された清掃所要時間を加算するすると共に当該レコードの清掃回数をインクリメントする。その上で、部屋管理部15Aは、更新後の測定値(累計値)を更新後の清掃回数で除算することによって測定値(平均値)を算出し、算出された測定値(平均値)を上書き登録する。
このように第1の清掃員が選択された後、算出部15Dは、チェックアウトが行われた未清掃の部屋が第1の清掃員に清掃される場合の第1の清掃所要時間と、清掃猶予時間とを比較する。例えば、清掃員番号「0004」の清掃員「□□△△」が第1の清掃員として選択されたとしたとき、清掃所要時間の測定値(平均値)「28分」を第1の清掃所要時間とし、清掃所要時間の測定値(平均値)「28分」が清掃猶予時間を超えるか否かが判定される。
ここで、第1の清掃所要時間が清掃猶予時間を超える場合、すなわち清掃猶予時間<第1の清掃所要時間である場合、算出部15Dは、第1の清掃員に増員する第2の清掃員を選択する。例えば、算出部15Dは、一部屋一名配置時の清掃所要時間の測定値が最小である第1の清掃員の次に一部屋一名配置時の清掃所要時間の測定値が小さい清掃員を順次選択する。上述の例に従えば、第1の清掃員として選択された清掃員番号「0004」の清掃員「□□△△」の次に第1の清掃所要時間(平均値)が小さい清掃員番号「0001」の清掃員「○○××」が第2の清掃員として選択される。
その後、算出部15Dは、チェックアウトが行われた未清掃の部屋が第1の清掃員および第2の清掃員に清掃される場合の第2の清掃所要時間を算出する。より詳細には、算出部15Dは、第1の清掃員および第2の清掃員の間で一部屋一名配置時の清掃所要時間の測定値に統計処理、例えば平均処理を実行する。上述の例に従えば、第1の清掃員として選択された清掃員番号「0004」の測定値(平均値)「28分」と、第2の清掃員として選択された清掃員番号「0001」の測定値(平均値)「45分」との平均値「36.5分(=(28+45)/2)」が計算される。
その上で、算出部15Dは、第1の清掃員および第2の清掃員の間の平均値と、一部屋複数名配置時の清掃所要時間の短縮度合いとを乗算することにより、第2の清掃所要時間を算出する。例えば、第2の清掃所要時間の算出には、部屋のタイプ別および清掃員の配置人数別に清掃所要時間の短縮度合いが定義された短縮度合いマスタ13C3を用いることができる。
図9は、短縮度合いマスタ13C3の一例を示す図である。図9に示すように、短縮度合いマスタ13C3には、部屋のタイプ別および清掃員の配置人数別に短縮度合いが対応付けられたデータを採用できる。図9には、「短縮度合い」のあくまで一例として、増員なしの清掃所要時間の測定値に対する増員ありの清掃所要時間の測定値の割合を例に挙げる。これらのうち、増員なしの清掃所要時間の測定値には、一例として、全清掃員の間で清掃所要時間の測定値に統計処理、例えば平均処理が行われた平均値を用いることができる。一方、増員ありの清掃所要時間の測定値には、一例として、一部屋複数名配置時に測定された清掃所要時間の測定値を用いることができる。なお、一部屋複数名配置時の清掃所要時間の測定値も、ルームステータス情報13Aにおける清掃ステータスの更新を監視することによって測定することができる。
上述の例に従えば、図9に示す短縮度合いマスタ13C3のうち、部屋のタイプが「BBB」であり、かつ配置人数が清掃員番号「0001」及び清掃員番号「0004」の二名に対応する短縮度合い「0.7」、すなわち図中の反転表示部分が参照される。その上で、算出部15Dは、第1の清掃員および第2の清掃員の間の平均値「36.5分」に短縮度合い「0.7」を乗算することによって第2の清掃所要時間「25.55分」を算出する。
このように算出された第2の清掃所要時間が清掃猶予時間を超える場合、算出部15Dは、次の条件を満たすまで第2の清掃所要時間の算出を繰り返す。例えば、1ラウンド目に第2の清掃所要時間が算出された場合、1ラウンド目の第2の清掃所要時間が第1の清掃所要時間から改善している場合、第1の清掃員に対する第2の清掃員の増員を繰り返し、2人目の第2の清掃員を選択する。また、N(任意の自然数)ラウンド目に第2の清掃所要時間が算出された場合、Nラウンド目の第2の清掃所要時間がN−1ラウンド目の第2の清掃所要時間から改善している場合、第1の清掃員に対する第2の清掃員の増員を繰り返し、N+1人目の第2の清掃員を選択する。
以上のように、算出部15Dは、Nラウンド目の第2の清掃所要時間がN−1ラウンド目の第2の清掃所要時間から改善する限り、第1の清掃員に対する第2の清掃員の増員を繰り返して、第2の清掃所要時間を算出する。
配置部15Eは、チェックアウト後の未清掃の部屋に担当の清掃員を配置する処理部である。
一実施形態として、配置部15Eは、第1の清掃所要時間が清掃猶予時間を超えない場合、すなわち清掃猶予時間≧第1の清掃所要時間である場合、チェックアウト後の未清掃の部屋に第1の清掃員を配置する。また、第2の清掃所要時間が清掃猶予時間を超えない場合、すなわち清掃猶予時間≧第2の清掃所要時間である場合、第1の清掃員と、Nラウンド目までに増員された第2の清掃員とをチェックアウト後の未清掃の部屋に配置する。
出力部15Fは、各種のクライアント端末に対する出力を制御する処理部である。
1つの側面として、出力部15Fは、配置部15Eにより未清掃の部屋に配置する担当の清掃員が決定された場合、担当の清掃員により使用される清掃員端末50Hに対し、清掃を指示する部屋番号を含む清掃指示書を出力することができる。この他、出力部15Fは、フロント端末50Fやバックヤード端末50Bに対し、未清掃の部屋に配置された担当の清掃員を通知したりすることができる。この他、出力部15Fは、現在時刻に第1の清掃所要時間又は第2の清掃所要時間が加算された時刻を清掃完了予定時刻として通知したりすることもできる。
他の側面として、出力部15Fは、第2の清掃員として増員可能な清掃員が存在しない場合、あるいはNラウンド目の第2の清掃所要時間がN−1ラウンド目の第2の清掃所要時間から改善しない場合、アラートをフロント端末50Fやバックヤード端末50Bに出力することができる。
図10は、部屋割り画面の一例を示す図である。図10には、図6に示された部屋割り画面600上で予約No.25及び予約No.662の2つの予約への部屋割りが行われた後の段階の部屋割り画面700が示されている。図10に示すように、部屋割り画面700では、図6に示す部屋割り画面600に比べて、予約No.25の予約を部屋番号201に割り当てる部屋割り操作と、予約No.662の予約を部屋番号301に割り当てる部屋割り操作とが行われている。この結果、部屋割り画面700では、予約No.31、予約No.22および予約No.301の3つの予約が未アサインの予約として残っている。
このような状況の下、部屋タイプ「ダブル」である部屋番号305のチェックアウトが行われることによって部屋タイプ「ダブル」のうち最もチェックイン予定が早い予約No.22が抽出された上で第2の清掃所要時間が清掃猶予時間を下回らない場合を例に挙げる。この場合、予約No.22のチェックイン予定時間に客室の清掃の完了が間に合わない旨のアラートを出力することができる。例えば、図10の例で言えば、表示エリア720に表示される未アサインの予約のうち、清掃の完了が間に合わない予約No.22の予約のチェックイン予定時間を反転表示することができる。この他、表示エリア710に示す通り、清掃の完了が間に合わない予約No.22の予約と同一の部屋タイプで未清掃の客室の清掃完了予定時刻、例えば現在時刻+第2の清掃所要時間を表示させることもできる。あるいは、チェックイン予定時間と清掃完了予定時刻の差分を表示させることもできる。これらの表示によって、部屋割りの変更やアップグレードの部屋割りなどの検討に資する情報を提示できる。
[処理の流れ]
図11は、実施例1に係る清掃員配置処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、一例として、未アサインの予約が存在する限り、繰り返して実行される。図11に示すように、チェックアウトが行われた場合(ステップS101Yes)、取得部15Cは、チェックアウトが行われた部屋のタイプと一致する希望タイプが指定された未アサインの予約のうちチェックイン予定が最も早い予約を取得する(ステップS102)。
続いて、算出部15Dは、ステップS102で取得された予約のチェックイン予定時間と、当該予約がステップS102で取得された時間との時間差から清掃猶予時間を算出する(ステップS103)。
そして、算出部15Dは、マスタ情報13Cに管理される測定値マスタ13C2に含まれる清掃員のうち、一部屋一名配置時の清掃所要時間の測定値が最短である清掃員を第1の清掃員として選択する(ステップS104)。
このとき、第1の清掃所要時間が清掃猶予時間を超える場合、すなわち清掃猶予時間<第1の清掃所要時間である場合(ステップS105Yes)、算出部15Dは、増員可能な清掃員が存在するか否かを判定する(ステップS106)。そして、増員可能な清掃員が存在する場合(ステップS106Yes)、算出部15Dは、第1の清掃員に増員する第2の清掃員を選択する(ステップS107)。
その後、算出部15Dは、チェックアウトが行われた未清掃の部屋が第1の清掃員および第2の清掃員に清掃される場合の第2の清掃所要時間を算出する(ステップS108)。続いて、ステップS108で算出されたNラウンド目の第2の清掃所要時間が改善する限り(ステップS109Yes)、第2の清掃所要時間が清掃猶予時間以下になるまで(ステップS110No)、ステップS106からステップS108までの処理を繰り返して実行する。
ここで、第1の清掃所要時間が清掃猶予時間を超えない場合(ステップS105No)、配置部15Eは、チェックアウト後の未清掃の部屋に第1の清掃員を配置する(ステップS111)。また、第2の清掃所要時間が清掃猶予時間以下である場合(ステップS110Yes)、配置部15Eは、第1の清掃員と、Nラウンド目までに増員された第2の清掃員とをチェックアウト後の未清掃の部屋に配置する(ステップS111)。
そして、出力部15Fは、ステップS111で未清掃の部屋への配置が決定された担当の清掃員により使用される清掃員端末50Hに対し、清掃を指示する部屋番号を含む清掃指示書を出力し(ステップS112)、ステップS101へ移行する。
一方、増員可能な清掃員が存在しない場合、あるいはNラウンド目の第2の清掃所要時間がN−1ラウンド目の第2の清掃所要時間から改善しない場合(ステップS106No又はステップS109No)、出力部15Fは、各種のアラートをフロント端末50Fやバックヤード端末50Bに出力し(ステップS113)、ステップS101へ移行する。
[効果の一側面]
上述してきたように、本実施例では、一部屋一名配置時の清掃所要時間の測定値と、一部屋複数名配置時の清掃所要時間の短縮度合いとから求めた一部屋複数名配置時の清掃所要時間がチェックインまでの清掃猶予時間以下である場合、未清掃の部屋に増員を配置する。この結果、チェックインまでに第1の清掃員の1名だけでは部屋の清掃を完了できない状況を第2の清掃員の増員によって回避できる場面で第2の清掃員を配置できる。したがって、本実施例によれば、チェックインまでに部屋の清掃作業を完了するように清掃員を配置することが可能になる。ひいては、アップグレードの部屋割りが抑制される結果、アップグレードの部屋割りによる損失の発生やオーバーブッキングの危険性を抑制することができる。
さて、これまで開示の装置に関する実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
上記の実施例1では、第1の清掃所要時間や第2の清掃所要時間を測定値に基づいて導出する例を挙げたが、必ずしも測定値が用いられずともかまわない。例えば、ユーザ入力あるいは外部入力が行われた入力値を測定値の代わりに用いることとしてもかまわない。
[分散及び統合]
また、図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されておらずともよい。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、部屋管理部15A、台帳管理部15B、取得部15C、算出部15D、配置部15Eまたは出力部15Fをサーバ装置10の外部装置としてネットワーク経由で接続するようにしてもよい。また、部屋管理部15A、台帳管理部15B、取得部15C、算出部15D、配置部15Eまたは出力部15Fを別の装置がそれぞれ有し、ネットワーク接続されて協働することで、上記のサーバ装置10の機能を実現するようにしてもよい。また、記憶部13に記憶されるルームステータス情報13A、台帳情報13Bまたはマスタ情報13Cの全部または一部を別の装置がそれぞれ有し、ネットワーク接続されて協働することで、上記のサーバ装置10の機能を実現するようにしてもかまわない。
[清掃員配置プログラム]
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図12を用いて、実施例1及び実施例2に係る清掃員配置プログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。
図12は、コンピュータのハードウェア構成例を示す図である。図12に示すように、コンピュータ100は、操作部110aと、スピーカ110bと、カメラ110cと、ディスプレイ120と、通信部130とを有する。さらに、このコンピュータ100は、CPU150と、ROM160と、HDD170と、RAM180とを有する。これら110〜180の各部はバス140を介して接続される。
HDD170には、図12に示すように、上記の実施例1で示した部屋管理部15A、台帳管理部15B、取得部15C、算出部15D、配置部15E及び出力部15Fと同様の機能を発揮する清掃員配置プログラム170aが記憶される。この清掃員配置プログラム170aは、図3に示した部屋管理部15A、台帳管理部15B、取得部15C、算出部15D、配置部15E及び出力部15Fの各構成要素と同様、統合又は分離してもかまわない。すなわち、HDD170には、必ずしも上記の実施例1で示した全てのデータが格納されずともよく、処理に用いるデータがHDD170に格納されればよい。
このような環境の下、CPU150は、HDD170から清掃員配置プログラム170aを読み出した上でRAM180へ展開する。この結果、清掃員配置プログラム170aは、図12に示すように、清掃員配置プロセス180aとして機能する。この清掃員配置プロセス180aは、RAM180が有する記憶領域のうち清掃員配置プロセス180aに割り当てられた領域にHDD170から読み出した各種データを展開し、この展開した各種データを用いて各種の処理を実行する。例えば、清掃員配置プロセス180aが実行する処理の一例として、図11に示す処理などが含まれる。なお、CPU150では、必ずしも上記の実施例1で示した全ての処理部が動作せずともよく、実行対象とする処理に対応する処理部が仮想的に実現されればよい。
なお、上記の清掃員配置プログラム170aは、必ずしも最初からHDD170やROM160に記憶されておらずともかまわない。例えば、コンピュータ100に挿入されるフレキシブルディスク、いわゆるFD、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に清掃員配置プログラム170aを記憶させる。そして、コンピュータ100がこれらの可搬用の物理媒体から清掃員配置プログラム170aを取得して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ100に接続される他のコンピュータまたはサーバ装置などに清掃員配置プログラム170aを記憶させておき、コンピュータ100がこれらから清掃員配置プログラム170aを取得して実行するようにしてもよい。
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)少なくともチェックイン予定時刻を含む複数の予約のうち、チェックイン予定時刻が最も早い予約を取得し、
取得した前記予約に対応する未清掃の部屋が第1の清掃員に清掃される場合の第1の清掃所要時間が前記チェックイン予定時刻までの清掃猶予時間を超える場合、前記第1の清掃員および前記第1の清掃員に増員される第2の清掃員の各員の一部屋一名配置時の清掃所要時間と、一部屋複数名配置時の清掃所要時間の短縮度合いとに基づいて、前記未清掃の部屋が前記第1の清掃員および前記第2の清掃員に清掃される場合の第2の清掃所要時間を算出し、
前記第1の清掃所要時間が前記清掃猶予時間以下である場合、前記第1の清掃員を前記未清掃の部屋に配置し、前記第2の清掃所要時間が前記清掃猶予時間以下である場合、前記第1の清掃員および前記第2の清掃員を前記未清掃の部屋に配置する、
処理をコンピュータに実行させる清掃員配置プログラム。
(付記2)前記算出する処理は、部屋のタイプ別および清掃員の配置人数別に対応付けられた前記短縮度合いのうち、前記未清掃の部屋のタイプおよび前記未清掃の部屋への清掃員の配置人数に対応する短縮度合いに基づいて前記第2の清掃所要時間を算出することを特徴とする付記1に記載の清掃員配置プログラム。
(付記3)前記算出する処理は、前記第1の清掃員および前記第2の清掃員の間で一部屋一名配置時の清掃所要時間が統計処理された統計値と、前記短縮度合いとを乗算することにより、前記第2の清掃所要時間を算出することを特徴とする付記1に記載の清掃員配置プログラム。
(付記4)前記算出する処理は、前記第2の清掃所要時間が前記清掃猶予時間を超える場合、前記第1の清掃員に対する第2の清掃員の増員によって第2の清掃所要時間が改善する限り、前記第1の清掃員に対する前記第2の清掃員の増員を繰り返して、前記第2の清掃所要時間を算出することを特徴とする付記1に記載の清掃員配置プログラム。
(付記5)前記算出する処理は、前記第1の清掃員として一部屋一名配置時の清掃所要時間の測定値が最小である清掃員を選択すると共に、前記第2の清掃員の増員として一部屋一名配置時の清掃所要時間が最小である清掃員の次に一部屋一名配置時の清掃所要時間が小さい清掃員を順次選択することを特徴とする付記4に記載の清掃員配置プログラム。
(付記6)少なくともチェックイン予定時刻を含む複数の予約のうち、チェックイン予定時刻が最も早い予約を取得し、
取得した前記予約に対応する未清掃の部屋が第1の清掃員に清掃される場合の第1の清掃所要時間が前記チェックイン予定時刻までの清掃猶予時間を超える場合、前記第1の清掃員および前記第1の清掃員に増員される第2の清掃員の各員の一部屋一名配置時の清掃所要時間と、一部屋複数名配置時の清掃所要時間の短縮度合いとに基づいて、前記未清掃の部屋が前記第1の清掃員および前記第2の清掃員に清掃される場合の第2の清掃所要時間を算出し、
前記第1の清掃所要時間が前記清掃猶予時間以下である場合、前記第1の清掃員を前記未清掃の部屋に配置し、前記第2の清掃所要時間が前記清掃猶予時間以下である場合、前記第1の清掃員および前記第2の清掃員を前記未清掃の部屋に配置する、
処理をコンピュータが実行する清掃員配置方法。
(付記7)前記算出する処理は、部屋のタイプ別および清掃員の配置人数別に対応付けられた前記短縮度合いのうち、前記未清掃の部屋のタイプおよび前記未清掃の部屋への清掃員の配置人数に対応する短縮度合いに基づいて前記第2の清掃所要時間を算出することを特徴とする付記6に記載の清掃員配置方法。
(付記8)前記算出する処理は、前記第1の清掃員および前記第2の清掃員の間で一部屋一名配置時の清掃所要時間が統計処理された統計値と、前記短縮度合いとを乗算することにより、前記第2の清掃所要時間を算出することを特徴とする付記6に記載の清掃員配置方法。
(付記9)前記算出する処理は、前記第2の清掃所要時間が前記清掃猶予時間を超える場合、前記第1の清掃員に対する第2の清掃員の増員によって第2の清掃所要時間が改善する限り、前記第1の清掃員に対する前記第2の清掃員の増員を繰り返して、前記第2の清掃所要時間を算出することを特徴とする付記6に記載の清掃員配置方法。
(付記10)前記算出する処理は、前記第1の清掃員として一部屋一名配置時の清掃所要時間の測定値が最小である清掃員を選択すると共に、前記第2の清掃員の増員として一部屋一名配置時の清掃所要時間が最小である清掃員の次に一部屋一名配置時の清掃所要時間が小さい清掃員を順次選択することを特徴とする付記9に記載の清掃員配置方法。
(付記11)少なくともチェックイン予定時刻を含む複数の予約のうち、チェックイン予定時刻が最も早い予約を取得する取得部と、
取得した前記予約に対応する未清掃の部屋が第1の清掃員に清掃される場合の第1の清掃所要時間が前記チェックイン予定時刻までの清掃猶予時間を超える場合、前記第1の清掃員および前記第1の清掃員に増員される第2の清掃員の各員の一部屋一名配置時の清掃所要時間と、一部屋複数名配置時の清掃所要時間の短縮度合いとに基づいて、前記未清掃の部屋が前記第1の清掃員および前記第2の清掃員に清掃される場合の第2の清掃所要時間を算出する算出部と、
前記第1の清掃所要時間が前記清掃猶予時間以下である場合、前記第1の清掃員を前記未清掃の部屋に配置し、前記第2の清掃所要時間が前記清掃猶予時間以下である場合、前記第1の清掃員および前記第2の清掃員を前記未清掃の部屋に配置する配置部と、
を有することを特徴とする清掃員配置装置。
(付記12)前記算出部は、部屋のタイプ別および清掃員の配置人数別に対応付けられた前記短縮度合いのうち、前記未清掃の部屋のタイプおよび前記未清掃の部屋への清掃員の配置人数に対応する短縮度合いに基づいて前記第2の清掃所要時間を算出することを特徴とする付記11に記載の清掃員配置装置。
(付記13)前記算出部は、前記第1の清掃員および前記第2の清掃員の間で一部屋一名配置時の清掃所要時間が統計処理された統計値と、前記短縮度合いとを乗算することにより、前記第2の清掃所要時間を算出することを特徴とする付記11に記載の清掃員配置装置。
(付記14)前記算出部は、前記第2の清掃所要時間が前記清掃猶予時間を超える場合、前記第1の清掃員に対する第2の清掃員の増員によって第2の清掃所要時間が改善する限り、前記第1の清掃員に対する前記第2の清掃員の増員を繰り返して、前記第2の清掃所要時間を算出することを特徴とする付記11に記載の清掃員配置装置。
(付記15)前記算出部は、前記第1の清掃員として一部屋一名配置時の清掃所要時間の測定値が最小である清掃員を選択すると共に、前記第2の清掃員の増員として一部屋一名配置時の清掃所要時間が最小である清掃員の次に一部屋一名配置時の清掃所要時間が小さい清掃員を順次選択することを特徴とする付記11に記載の清掃員配置装置。