JP2021014609A - 循環冷却水系の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境負荷の低減を図りつつ、定常運転前の初期運転における循環冷却水系の処理を効率的に行い、初期運転の開始から定常運転に移行するまでの時間を短縮することができる、循環冷却水系の処理方法を提供する。【解決手段】循環冷却水系内に、カルボヒドラジド及びイソチアゾロン化合物を添加する工程(1a)を含むフラッシング処理工程と、前記フラッシング処理工程の後、該循環冷却水系内に、酒石酸及び酒石酸塩から選ばれる1種以上の酒石酸化合物を添加する工程(2a)を含む基礎処理工程とを備える、循環冷却水系の処理方法。【選択図】なし

Description

本発明は、循環冷却水系の起動時や再起動時等の定常運転前に好適に適用することができる循環冷却水系の処理方法に関する。
ビルや地域施設等の空調設備、及びプラント等は、各種流体を間接的に冷却するために、一般的に、水冷式の熱交換器を用いており、その周辺部材である冷却塔や配管等を含む循環冷却水系を備えている。
このような循環冷却水系においては、例えば、プラントの新設稼働時や、定期補修等のための運転停止後の再稼働時に、通常、冷却塔に付着している汚れの剥離や、熱交換器に堆積した錆を除去するため、薬剤を使用したフラッシング処理が施される。その後、防食皮膜が形成されていない循環冷却水系の種々の金属部材の表面における初期腐食の抑制や、錆の成長の抑制のために基礎処理が施される。
近年、環境保全への関心の高まりや排水規制強化に伴い、フラッシング処理や基礎処理で使用されている薬剤は、その効果が高い場合であっても、排出規制の対象となったり、使用が制限されたりするものが増えてきている。
フラッシング処理に使用される薬剤としては、従来、ヒドラジンやクロラミン系化合物が主流であった。
また、基礎処理に使用される薬剤としては、リン酸系及び亜鉛系のものが多用されていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−202243号公報
従来から用いられている薬剤のうち、例えば、ヒドラジンは、排出規制や安全性等の観点から、使用が制限されるようになった。また、クロラミン系化合物は、排水の中和が必要であった。また、排水中のリンや亜鉛の含有量も、行政による排水基準が規定されている。
このような排出規制等の対象物質(薬剤)については、該薬剤を用いて処理した後の水を循環冷却水系から排出する際に、中和操作を要したり、また、ブロー量を抑制して排出する等の対策がとられていた。
しかしながら、上記のような操作が加わると、循環冷却水系の初期運転を開始し、定常運転に移行して、プラントを本稼働させるまでの時間が長くなり、操業ロスにつながる。
また、適切な排水処理設備が設置されていないプラント等では、排出規制等の要請には対応困難であり、従来使用していた薬剤の使用を中止せざるを得ない場合もあった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、環境負荷の低減を図りつつ、定常運転前の初期運転における循環冷却水系の処理を効率的に行い、初期運転の開始から定常運転に移行するまでの時間を短縮することができる、循環冷却水系の処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、循環冷却水系において、所定の薬剤を用いたフラッシング処理及び基礎処理を行うことにより、フラッシング処理及び基礎処理の合計処理時間を短縮させることができることを見出したことに基づくものである。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[11]を提供するものである。
[1]循環冷却水系内に、カルボヒドラジド及びイソチアゾロン化合物を添加する工程(1a)を含むフラッシング処理工程と、前記フラッシング処理工程の後、該循環冷却水系内に、酒石酸及び酒石酸塩から選ばれる1種以上の酒石酸化合物を添加する工程(2a)を含む基礎処理工程とを備える、循環冷却水系の処理方法。
[2]前記工程(1a)において、前記循環冷却水系内のカルボヒドラジドの添加濃度が、20〜500mg/Lである、上記[1]に記載の循環冷却水系の処理方法。
[3]前記工程(1a)において、前記循環冷却水系内の前記イソチアゾロン化合物の添加濃度が、0.3〜5.0mg/Lである、上記[1]又は[2]に記載の循環冷却水系の処理方法。
[4]前記工程(1a)において、前記循環冷却水系を20〜48時間循環させる、上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の循環冷却水系の処理方法。
[5]前記フラッシング処理工程は、前記工程(1a)の後に、前記循環冷却水系内の冷却水を、JIS K 0101:1998に準じて測定される透過光濁度が15度(カオリン)以下になるまでブローする工程(1b)を含む、上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の循環冷却水系の処理方法。
[6]前記工程(2a)において、前記循環冷却水系内の前記酒石酸化合物の添加濃度が、酒石酸換算量で30〜100mg/Lである、上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の循環冷却水系の処理方法。
[7]前記工程(2a)において、前記循環冷却水系を20〜48時間循環させる、上記[1]〜[6]のいずれか1項に記載の循環冷却水系の処理方法。
[8]前記基礎処理工程は、前記工程(2a)の後に、前記循環冷却水系内に、亜鉛及び亜鉛塩から選ばれる1種以上の亜鉛化合物を添加する工程(2b)を含む、上記[1]〜[7]のいずれか1項に記載の循環冷却水系の処理方法。
[9]前記循環冷却水系内の前記亜鉛化合物の添加濃度が、亜鉛換算量で1〜50mg/Lである、上記[8]に記載の循環冷却水系の処理方法。
[10]前記工程(2b)において、前記循環冷却水系を20〜48時間循環させる、上記[8]又は[9]に記載の循環冷却水系の処理方法。
[11]前記基礎処理工程は、ブローする工程を含まない、上記[1]〜[10]のいずれか1項に記載の循環冷却水系の処理方法。
本発明の循環冷却水系の処理方法によれば、薬剤使用時における安全性の確保や環境保全等のための操作負担を増大させることなく、循環冷却水系の効率的な処理を行うことができる。
したがって、本発明によれば、環境負荷の低減を図りつつ、定常運転前の初期運転における循環冷却水系の処理を効率的に行うことができ、循環冷却水系の初期運転の開始から定常運転に移行するまでの時間の短縮化により、プラントの稼働率を高めることができる。
実施例で使用した水循環試験装置の概要を示す模式図である。
以下、本発明の循環冷却水系の処理方法を詳細に説明する。
本発明の循環冷却水系の処理方法は、循環冷却水系内に、カルボヒドラジド及びイソチアゾロン化合物を添加する工程(1a)を含むフラッシング処理工程と、前記フラッシング処理工程の後、該循環冷却水系内に、酒石酸及び酒石酸塩から選ばれる1種以上の酒石酸化合物を添加する工程(2a)を含む基礎処理工程とを備える。
このようなフラッシング処理工程及び基礎処理工程を実施することにより、定常運転前の初期運転における循環冷却水系の処理を効率的に行うことができ、循環冷却水系の初期運転の開始から定常運転に移行するまでの時間を短縮することができる。
[循環冷却水系]
本発明における循環冷却水系とは、ビルや地域施設等の空調設備、又はプラント等において、熱交換器等の運転のために用いられる冷却水が循環している系を言う。
前記循環冷却水系は、開放循環式又は密閉循環式のいずれでもよい。本発明の処理方法は、特に、開放循環冷却水系において、優れた効果を発揮し得る。
前記処理方法は、循環冷却水系の起動時(初期運転)に適用されることが好ましく、特に、初動や運転再開等の再起動時に適用される。
前記循環冷却水系は、一般的な循環冷却水系の水質であれば、本発明の処理方法により、定常運転前の初期運転における循環冷却水系の処理を効率的に行うことができる。
処理される冷却水のpHは、6.0〜9.0であることが好ましく、より好ましくは6.5〜9.0、さらに好ましくは6.5〜8.5、特に好ましくは6.5〜8.0である。なお、本明細書におけるpHは、JIS Z 8802:2011に準拠して、ガラス電極法で測定した値である。
また、好ましいカルシウム硬度は、30〜150mgCaCO3/Lであり、より好ましくは30〜120mgCaCO3/L、さらに好ましくは30〜100mgCaCO3/Lである。
また、好ましい酸消費量は、10〜120mgCaCO3/Lであり、より好ましくは30〜120mgCaCO3/L、さらに好ましくは30〜100mgCaCO3/Lである。
[フラッシング処理工程]
循環冷却水系の起動時には、該循環冷却水系内に腐食生成物や微生物等に由来する浮遊物質(SS)が多く存在しやすい。循環冷却水系の定常運転前の初期運転において、冷却塔や配管等の内壁面のSSの付着等による汚れを剥離したり、熱交換器内等に堆積している錆を除去したりするために、薬剤を添加した水を循環させて洗浄する処理を行う。このような処理を行う工程をフラッシング処理工程と言う。
<工程(1a)>
本発明の処理方法のフラッシング処理工程は、循環冷却水系内に、カルボヒドラジド及びイソチアゾロン化合物を添加する工程(1a)を含む。
カルボヒドラジド及びイソチアゾロン化合物の併用により、従来使用されていたヒドラジンやクロラミン系化合物を用いることなく、効果的なフラッシング処理が可能である。
カルボヒドラジドは、イソチアゾロン化合物との併用により、良好なフラッシング処理効果をもたらす。
ヒドラジンは、毒性が強く、爆発の危険性も有する化合物である。これに対して、カルボヒドラジドは、ヒドラジンよりも毒性や危険性が低く、排出規制等の対象物質ではないことから、ヒドラジンの代替として好適である。
また、クロラミン系化合物を添加した処理水は、中和処理をした後に排出する必要があるが、カルボヒドラジド及びイソチアゾロン化合物を併用添加する工程(1a)後には、中和処理を要することなく、そのままブローしても差し支えない。
前記イソチアゾロン化合物としては、例えば、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(Cl−MIT)、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−エチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−エチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−t−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−シクロヘキシル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン等が挙げられる。これらのイソチアゾリン化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、Cl−MITが好ましい。
工程(1a)における循環冷却水系内のカルボヒドラジドの添加濃度は、フラッシング処理の十分な効果を得る観点から、20〜500mg/Lであることが好ましく、より好ましくは20〜100mg/L、さらに好ましくは30〜60mg/Lである。
工程(1a)における循環冷却水系内の前記イソチアゾロン化合物の添加濃度は、フラッシング処理の十分な効果を得る観点から、0.3〜5.0mg/Lであることが好ましく、より好ましくは0.5〜3.0mg/L、さらに好ましくは0.5〜1.0mg/Lである。
前記イソチアゾロン化合物の添加濃度は、カルボヒドラジドの添加濃度に対して0.5〜15.0質量%であることが好ましく、より好ましくは0.6〜10.0質量%、さらに好ましくは1.0〜8.0質量%、特に好ましくは1.0〜5.0質量%である。
カルボヒドラジド及び前記イソチアゾロン化合物は、循環冷却水系における同一箇所に、同時に添加してもよく、いずれか一方を先に添加してもよい。同時に添加する場合、カルボヒドラジドと前記イソチアゾロン化合物とが予め混合された混合薬剤として添加してもよく、別々の薬剤として添加してもよい。また、いずれか一方を先に添加する場合、同一箇所に添加してもよく、異なる箇所に添加してもよい。
カルボヒドラジド及び前記イソチアゾロン化合物は、取り扱い容易性等の観点から、粉体として添加してもよい。あるいはまた、循環冷却水系における濃度の均一化の迅速性等の観点から、予め、水等の溶媒に溶解した水溶液等として添加してもよい。水溶液として添加する場合、例えば、カルボヒドラジド水溶液は、濃度5〜15質量%、また、前記イソチアゾロン化合物水溶液は、濃度5〜50質量%とすることができる。
工程(1a)においては、カルボヒドラジド及び前記イソチアゾロン化合物以外に、フラッシング処理効果を阻害しない範囲内で、他の薬剤、例えば、低分子量ポリマー(分子量500〜20000)等を併用添加してもよい。
工程(1a)においては、循環冷却水系にカルボヒドラジド及び前記イソチアゾロン化合物を添加しながら、又は、添加した後、該循環冷却水系を循環させることが好ましい。循環時間は、循環冷却水系の規模や水の流速にもよるが、カルボヒドラジド及び前記イソチアゾロン化合物を循環冷却水系全体に十分に行きわたらせるようにする観点から、20〜48時間であることが好ましく、循環冷却水系の初期運転における処理時間の短縮化の観点から、より好ましくは20〜36時間、さらに好ましくは20〜30時間、特に好ましくは24〜30時間である。
<工程(1b)>
フラッシング処理工程は、工程(1a)の後に、循環冷却水系内の冷却水を、JIS K 0101:1998に準じて測定される透過光濁度が15度(カオリン)以下になるまでブローする工程(1b)を含むことが好ましい。
濁度が高い冷却水は、通常、微生物等に由来するSS含有量が多い。このような循環冷却水系内では、後の基礎処理工程で添加される酒石酸化合物が分解されやすくなり、良好な初期防食効果を得るには、該酒石酸化合物の添加濃度を高くしなければならない場合がある。このため、初期防食処理を効率的に行う観点から、基礎処理工程を実施する際の循環冷却水系内の微生物含有量を低減しておくことが好ましい。
本発明の処理方法においては、作業効率の観点から、冷却水中の微生物含有量の指標として、濁度を用いる。本発明における濁度とは、JIS K 0101:1998の「9.2 透過光濁度」に記載の方法に準じて測定される透過光濁度であり、カオリンを標準液とした値である。透過光濁度(以下、単に、濁度とも言う。)は、具体的には、下記実施例に記載するような分光光度計を用いて測定することができる。
上述したように、酒石酸化合物の添加による基礎処理を効率的に行う観点から、フラッシング処理工程における工程(1a)の後の循環冷却水系内の冷却水をブローして、濁度を15度(カオリン)以下になるようにしておくことが好ましい。前記濁度は、より好ましくは10度(カオリン)以下、さらに好ましくは8度(カオリン)以下である。
このようにブローすることにより、工程(1b)を行う時間を要するものの、フラッシング処理工程及び基礎処理工程に要する合計処理時間は、短縮化され得る。
[基礎処理工程]
循環冷却水系は、定常運転時にも防食処理が行われるが、初期腐食の抑制や、錆の成長の抑制のために、通常、定常運転前に、予め十分な防食皮膜を形成しておく防食処理が行われる。このような定常運転前の起動時(初期運転)における防食処理を行う工程を基礎処理工程と言い、初期処理工程と呼ぶ場合もある。
<工程(2a)>
本発明の処理方法の基礎処理工程は、前記フラッシング処理工程の後に行われ、循環冷却水系内に、酒石酸及び酒石酸塩から選ばれる1種以上の酒石酸化合物を添加する工程(2a)を含む。
酒石酸化合物を用いることにより、循環冷却水系内の金属部材の表面に良好な防食皮膜を形成することができる。
なお、前記金属部材としては、例えば、熱交換器や冷凍機、各種配管やバルブ等のうちの金属製の部分が挙げられる。前記金属の種類としては、鉄系が好適な対象であり、例えば、ボイラ・熱交換器用炭素鋼管(STB鋼管)等において、良好な防食効果が得られる。
酒石酸化合物は、酒石酸及び酒石酸塩から選ばれる化合物である。前記酒石酸化合物は、分子内のヒドロキシ基が金属部材表面に吸着して吸着皮膜を形成することにより、該金属部材に防食効果を付与すると考えられる。このような吸着皮膜は、リン酸系防食剤による防食皮膜である沈殿皮膜よりも、皮膜形成速度が大きく、良好な防食効果が得られやすい。
酒石酸は、L体、D体、メソ体又はラセミ体のいずれであるかを問わない。
前記酒石酸塩とは、酒石酸分子内の2つのヒドロキシ基の水素原子及び2つのカルボキシ基の水素原子から選ばれる1つ以上の水素原子が酒石酸から電離した酒石酸イオン(陰イオン)と塩基由来の陽イオンとがイオン結合した化合物を言う。前記陽イオンとしては、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、鉄イオン(II)、アンモニウムイオン等が挙げられる。
前記酒石酸塩の具体例としては、酒石酸水素ナトリウム、酒石酸水素カリウム、酒石酸リチウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム、酒石酸カリウムナトリウム、酒石酸カルシウム、酒石酸鉄(II)、酒石酸亜鉛、酒石酸アンモニウム等が挙げられる。これらのうち、良好な防食効果や入手容易性等の観点から、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム、酒石酸ナトリウムカリウムが好ましい。
前記酒石酸化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、酒石酸化合物により防食効果が得られるメカニズムの詳細は明らかではないが、以下のように推測される。
酒石酸化合物から生じる酒石酸イオンと、循環冷却水中に存在するカルシウムイオンとが結合して、水に対して難溶性のカルシウム塩を主体とする吸着皮膜を前記金属部材表面に形成する。また、酒石酸化合物は、前記金属部材の鉄成分と反応することにより、酒石酸鉄(II)による吸着皮膜も形成し得る。このような吸着皮膜(初期防食皮膜)によって、前記金属部材と、溶存酸素や塩化物イオン、硫酸イオン等の循環冷却水系に含まれる腐食因子とが、直接接触することが妨げられ、金属部材の表面における腐食速度を小さくするものと考えられる。
工程(2a)においては、前記酒石酸化合物以外に、前記金属部材に対する防食効果を阻害しない範囲内で、他の薬剤、例えば、低分子量ポリマー(分子量500〜20000)等を併用添加してもよい。
前記酒石酸化合物と他の薬剤とを併用する場合、両者は、循環冷却水系における同一箇所に、同時に添加してもよく、いずれか一方を先に添加してもよい。同時に添加する場合、両者が予め混合された混合薬剤として添加してもよく、別々の薬剤として添加してもよい。また、いずれか一方を先に添加する場合、同一箇所に添加してもよく、異なる箇所に添加してもよい。
循環冷却水系内の前記酒石酸化合物の添加濃度は、酒石酸換算量で30〜100mg/Lであることが好ましく、より好ましくは40〜90mg/L、さらに好ましくは50〜70mg/Lである。
前記添加濃度が30mg/L以上であることにより、良好な防食効果が得られる。また、100mg/L以下であれば、前記金属部材が酒石酸イオンのキレート作用に起因する腐食を生じることを抑制することができる。
前記酒石酸化合物は、取り扱い容易性等の観点から、粉体として添加してもよい。あるいはまた、循環冷却水系における濃度の均一化の迅速性等の観点から、予め、水等の溶媒に溶解した水溶液等として添加してもよい。水溶液として添加する場合、例えば、酒石酸化合物水溶液は、濃度5〜15質量%とすることができる。
工程(2a)においては、循環冷却水系に前記酒石酸化合物を添加しながら、又は、添加した後、該循環冷却水系を循環させることが好ましい。循環時間は、循環冷却水系の規模や水の流速にもよるが、前記酒石酸化合物を循環冷却水系全体に十分に行きわたらせるようにする観点から、20〜48時間であることが好ましく、循環冷却水系の初期運転における処理時間の短縮化の観点から、より好ましくは20〜36時間、さらに好ましくは20〜30時間、特に好ましくは20〜24時間である。
<工程(2b)>
基礎処理工程は、工程(2a)の後、循環冷却水系内に、亜鉛及び亜鉛塩から選ばれる1種以上の亜鉛化合物を添加する工程(2b)を含むことが好ましい。
前記酒石酸化合物は、循環冷却水系の金属部材の表面におけるアノード反応を抑制する効果を有しているのに対して、前記亜鉛化合物は、前記金属部材の表面におけるカソード反応を抑制する効果を有している。このため、工程(2a)の後に、工程(2b)を経ることにより、前記酒石酸化合物及び前記亜鉛化合物の相乗効果によって、より優れた防食効果を得られやすい。
なお、前記酒石酸化合物及び前記亜鉛化合物を同時に添加した場合は、酒石酸イオンが亜鉛イオンに対する分散剤として作用することとなり、良好な防食効果が得られにくい。
前記亜鉛化合物は、亜鉛及び亜鉛塩から選ばれる化合物である。前記亜鉛塩としては、例えば、塩化亜鉛、硫酸亜鉛等が挙げられる。前記亜鉛化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
循環冷却水系内の前記亜鉛化合物の添加濃度は、亜鉛換算量で1〜50mg/Lであることが好ましく、より好ましくは2〜30mg/L、さらに好ましくは2〜20mg/L、特に好ましくは3〜10mg/Lである。
前記添加濃度が1mg/L以上であれば、十分な防食効果が得られやすい。また、前記添加濃度が高いと、前記金属部材にスケールが付着しやすくなるため、スケール抑制の観点からは、前記添加濃度が50mg/Lを超えないことが好ましい。
工程(2b)においても、工程(2a)と同様に、優れた防食効果を得る観点から、循環冷却水系に前記亜鉛化合物を添加しながら、又は、添加した後、該循環冷却水系を循環させることが好ましい。循環時間は、循環冷却水系の規模や水の流速にもよるが、前記亜鉛化合物を循環冷却水系全体に十分に行きわたらせるようにする観点から、20〜48時間であることが好ましく、循環冷却水系の初期運転における処理時間の短縮化の観点から、より好ましくは20〜36時間、さらに好ましくは20〜30時間、特に好ましくは20〜24時間である。
上記のフラッシング工程及び基礎処理工程を経た後、循環冷却水系の定常運転が開始される。
工程(2a)及び工程(2b)で添加した前記酒石酸化合物及び前記亜鉛化合物は、定常運転時に、循環冷却水系内に残存していてもよい。したがって、基礎処理工程では、ブローしなくてもよく、そのまま、定常運転に移行してもよい。この場合、定常運転を開始するまでの時間をより短縮することができ、水の使用量を減らすこともできる。
そして、定常運転への移行時及び/又は定常運転時には、例えば、スライムコントロール剤、スケール防止剤、防食剤等の公知の水処理薬剤を、循環冷却水系に添加することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。
[試験1]
図1に示すような水循環試験装置を模擬プラントとみなして、下記実施例及び比較例に示す方法にて、フラッシング処理工程及び基礎処理工程の模擬試験を実施し、プラントの定常運転までに要する時間を調べた。
50L容の試験水タンク1に、水(pH8.3、カルシウム硬度100mgCaCO3/L、酸消費量100mgCaCO3/L、イオン状シリカ濃度10mgSiO2/L)を充填し、SSとして活性汚泥を添加して(濁度20)、試験水を調製した。
この試験水を、送液ポンプP1により、SUSチューブ2を挿入した透明カラム3内に送入し48時間循環させた。透明カラム3内の流水速度は5.0L/minとした。
SUSチューブ2のスライム付着及び発錆の有無を、透明カラム3の外側からの目視観察にて確認した。
フラッシング処理工程及び基礎処理工程における各種薬剤の添加は、試験水タンク1に、薬剤タンク4から薬注ポンプP2により行った。また、ブローポンプP3により、ブローを行った。
なお、濁度は、JIS K 0101:1998の「9.2 透過光濁度」に記載の方法に準じて、分光光度計(「レシオビーム分光光度計 U−5100」、株式会社日立ハイテクサイエンス製、波長660nm、カオリン濁度標準)を用いて測定した値である。
(実施例1)
フラッシング処理工程として、カルボヒドラジトを添加濃度40mg/L、及びCl−MITを添加濃度0.5mg/Lで添加して、24時間循環させた(工程(1a))。
その後、ブロー流量50mL/minで24時間ブローし、循環水の濁度が10以下であることを確認した。また、SUSチューブ2に、スライム付着及び発錆がないことも確認した(工程(1b))。
次に、基礎処理工程として、酒石酸ナトリウムを酒石酸換算量で50mg/Lの添加濃度で添加して、24時間循環させた後(工程(2a))、塩化亜鉛を亜鉛換算量で2mg/Lの添加濃度で添加して、24時間循環させた(工程(2b))。
その後、水をブローすることなく、SUSチューブ2に、スライム付着及び発錆がないことが確認されたため、定常運転を開始させた。
(比較例1)
フラッシング処理工程において、ヒドラジンを添加濃度50mg/Lで添加して24時間循環させた後、ブロー流量50mL/minで24時間ブローし、循環水の濁度が10以下であることを確認した。また、SUSチューブ2に、スライム付着及び発錆がないことも確認した。
次の基礎処理工程において、ヘキサメタリン酸ナトリウムをリン酒換算量で100mg/Lの添加濃度で添加して、48時間循環させた後、塩化亜鉛を亜鉛換算量で20mg/Lの添加濃度で添加して、48時間循環させた。なお、リン酸系防食剤(ヘキサメタリン酸ナトリウム)によって十分な防食皮膜を形成する観点から、ヘキサメタリン酸ナトリウム及び塩化亜鉛を添加して循環させる時間を、実施例1よりも長く、各48時間とした。
その後、リン成分の排水規制を考慮し、抑制したブロー流量50mL/minで、48時間かけてブローした。そして、SUSチューブ2に、スライム付着及び発錆がないことが確認されたため、定常運転を開始させた。
(比較例2)
フラッシング処理工程において、モノクロロスルファミン酸を塩素換算量で12mg/Lの添加濃度で添加して、24時間循環させた後、チオ硫酸ナトリウムを添加して48時間循環させ、中和されたことを確認した(残留塩素濃度0.1mg/L未満、pH8.0)。その後、ブロー流量50mL/minで24時間ブローし、循環水の濁度が10以下であることを確認した。また、SUSチューブ2に、スライム付着及び発錆がないことも確認した。
基礎処理工程の操作は、実施例1と同様にして行った。そして、SUSチューブ2に、スライム付着及び発錆がないことが確認されたため、定常運転を開始させた。
上記実施例及び比較例のフラッシング処理工程及び基礎処理工程の各操作の詳細を下記表1に示す。
本発明によるフラッシング処理工程及び基礎処理工程を実施することにより、排水による環境負荷を低減させることができ、また、プラントの定常運転(本稼働)開始までの時間を2/3〜1/2にまで短縮可能であることが確認された。
[試験2]
試験片として、30mm×50mm、厚さ1mmのSPCC(冷間圧延鋼板)を、濃度10質量%の硝酸に30秒間浸漬後、さらに濃度10質量%の硫酸に60秒間浸漬することにより、エッチング処理したものを用意した。この試験片を純水で洗浄後、乾燥させ、試験前重量(W1)を測定した。
前記試験片を、1Lビーカーに入れた試験水(pH8.4、カルシウム硬度100mgCaCO3/L、酸消費量100mgCaCO3/L、塩化物イオン濃度100mg/L、硫酸イオン濃度100mg/L)950mLに浸漬し、回転腐食試験装置(信和化工株式会社製;試験液温度30℃、試験片回転速度150rpm)にて24時間浸漬させた後、下記実施例及び比較例に示す方法にて、フラッシング処理工程及び基礎処理工程の模擬操作を行った。
フラッシング処理工程及び基礎処理工程の各操作の終了後、試験水を純水に交換して、さらに24時間浸漬させた。試験片を引き上げて、腐食抑制剤(朝日化学工業株式会社製「イビット(登録商標)」、塩酸に対する添加濃度0.3質量%)を添加した塩酸(濃度10質量%)で洗浄して脱錆した後、乾燥させ、試験後重量(W2)を測定した。
試験前重量(W1)から試験後重量(W2)を差し引いた値(W1−W2)を、腐食減量として求めた。この腐食減量の値から、腐食速度[mdd:mg/(dm2・day)]を求めた。
(実施例2)
フラッシング処理工程として、前記エッチング処理された試験片を浸漬させた試験水に、カルボヒドラジトを添加濃度40mg/L、及びCl−MITを添加濃度0.5mg/Lで添加し、この試験液に、試験片を、そのまま24時間浸漬した(工程(1a))。
次に、基礎処理工程として、前記試験液に、酒石酸ナトリウムを酒石酸換算量で50mg/Lの添加濃度で添加して、試験片を、そのまま24時間浸漬させた後(工程(2a))、塩化亜鉛を亜鉛換算量で5mg/Lの添加濃度で添加して、試験片を、さらに24時間浸漬させた(工程(2b))。
(比較例3)
フラッシング処理工程として、前記エッチング処理された試験片を浸漬させた試験水に、ヒドラジンを添加濃度50mg/Lで添加し、この試験液に、試験片を、そのまま24時間浸漬した。
次に、基礎処理工程として、前記試験液に、ヘキサメタリン酸ナトリウムをリン酒換算量で100mg/Lの添加濃度で添加し、同時に、塩化亜鉛を亜鉛換算量で20mg/Lの添加濃度で添加して、試験片を、そのまま48時間浸漬させた。
(比較例4)
フラッシング処理工程として、前記エッチング処理された試験片を浸漬させた試験水に、モノクロロスルファミン酸を塩素換算量の5mg/Lの添加濃度で添加し、この試験液に、試験片を、そのまま24時間浸漬した。
次に、基礎処理工程を、比較例3と同様にして行った。
上記実施例及び比較例のフラッシング処理工程及び基礎処理工程の各模擬操作の詳細、及び腐食速度を下記表2に示す。
なお、前記エッチング処理した試験片を、試験水に72時間浸漬した場合の腐食速度をブランクとして、表2に併記した。
表2に示した結果から分かるように、本発明によるフラッシング処理工程及び基礎処理工程を実施することにより、排出規制の対象であるヒドラジン及びリン化合物を用いずに十分な防食効果が得られることが確認された。また、比較例4よりも腐食速度が小さく、より良好な防食効果が得られることが確認された。さらに、比較例3及び4に比べて、亜鉛化合物の使用量もより低減できた。
なお、実施例2よりも比較例3の方が、腐食速度は小さく、防食効果に優れているが、排出規制や安全性等の観点から、ヒドラジン及びリン化合物の使用は好ましくない。
1 試験水タンク
2 SUSチューブ
3 透明カラム
4 薬剤タンク
P1 送水ポンプ
P2 薬注ポンプ
P3 ブローポンプ

Claims (11)

  1. 循環冷却水系内に、カルボヒドラジド及びイソチアゾロン化合物を添加する工程(1a)を含むフラッシング処理工程と、
    前記フラッシング処理工程の後、該循環冷却水系内に、酒石酸及び酒石酸塩から選ばれる1種以上の酒石酸化合物を添加する工程(2a)を含む基礎処理工程とを備える、循環冷却水系の処理方法。
  2. 前記工程(1a)において、前記循環冷却水系内のカルボヒドラジドの添加濃度が、20〜500mg/Lである、請求項1に記載の循環冷却水系の処理方法。
  3. 前記工程(1a)において、前記循環冷却水系内の前記イソチアゾロン化合物の添加濃度が、0.3〜5.0mg/Lである、請求項1又は2に記載の循環冷却水系の処理方法。
  4. 前記工程(1a)において、前記循環冷却水系を20〜48時間循環させる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の循環冷却水系の処理方法。
  5. 前記フラッシング処理工程は、前記工程(1a)の後に、前記循環冷却水系内の冷却水を、JIS K 0101:1998に準じて測定される透過光濁度が15度(カオリン)以下になるまでブローする工程(1b)を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の循環冷却水系の処理方法。
  6. 前記工程(2a)において、前記循環冷却水系内の前記酒石酸化合物の添加濃度が、酒石酸換算量で30〜100mg/Lである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の循環冷却水系の処理方法。
  7. 前記工程(2a)において、前記循環冷却水系を20〜48時間循環させる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の循環冷却水系の処理方法。
  8. 前記基礎処理工程は、前記工程(2a)の後に、前記循環冷却水系内に、亜鉛及び亜鉛塩から選ばれる1種以上の亜鉛化合物を添加する工程(2b)を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の循環冷却水系の処理方法。
  9. 前記循環冷却水系内の前記亜鉛化合物の添加濃度が、亜鉛換算量で1〜50mg/Lである、請求項8に記載の循環冷却水系の処理方法。
  10. 前記工程(2b)において、前記循環冷却水系を20〜48時間循環させる、請求項8又は9に記載の循環冷却水系の処理方法。
  11. 前記基礎処理工程は、ブローする工程を含まない、請求項1〜10のいずれか1項に記載の循環冷却水系の処理方法。
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