JP2021014344A - 搬送装置 - Google Patents

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覚 仁戸部
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恭典 松本
芳裕 茂村
Yoshihiro Shigemura
芳裕 茂村
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Abstract

【課題】シートの腰の強さが異なる場合においても、シートの斜行補正精度を向上させるとともに、搬送不良が発生しにくい搬送装置を提供する。【解決手段】画像形成部と前記画像形成部の上流に備えられた第1搬送ローラ1と、前記第1搬送ローラの上流に備えられた第2搬送ローラ18とを備え、記録媒体を搬送する搬送装置であって、前記第1搬送ローラは、対応可能な最大サイズの記録媒体の幅よりも短く、前記第1搬送ローラのニップ部よりも搬送方向下流に可動部材60を備え、前記可動部材は前記第2搬送ローラの搬送力を受けた前記記録媒体では可動せず、前記第1ローラの搬送力を受けた前記記録媒体では可動し、前記第2搬送ローラで搬送された前記記録媒体を停止または逆転している第1搬送ローラに突き当てることで斜行を補正する。【選択図】図5

Description

本発明は、記録媒体等のシートの斜行を補正する搬送装置に関する。
プリンタ、複写機、ファクシミリに代表される記録装置には、シートを搬送すると共にシートの斜行を補正する搬送装置が搭載されている。
特許文献1には、シャッタ部材を用いてシートの斜行を補正する搬送装置が開示されている。この搬送装置では、シャッタ部材を搬送ローラの搬送方向上流側に配置し、シャッタ部材に当接してできた紙のループが搬送ガイドに当接することによってシャッタ部材を揺動させ、揺動させている途中で紙先端が主搬送ローラに挟持されるよう構成されている。これによりシート自身の腰の強さによってシートの斜行が補正され、シートの先端がシャッタ部材の当接面に倣ったまま搬送ローラに挟持されるため、簡単な構成で、シートの斜行補正精度を向上させることが可能となる。
特許第3768578号公報
しかしながら、上記の特許文献1に開示された構成では、腰が弱いシートだとシャッタ部材が揺動しにくいため搬送不良が発生しやすくなる。対策として、腰が弱い紙でも揺動するような構成にすると、腰の強い紙の斜行補正が不十分になってしまう。すなわち、シートの腰の強さによっては、対応可能な紙種が限られてしまうという課題があった。
本発明は、シートの腰の強さが異なる場合においても、シートの斜行を補正可能であるとともに、搬送不良が発生しにくい搬送装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る搬送装置は、
画像形成部と前記画像形成部の上流に備えられた第1搬送ローラと、前記第1搬送ローラの上流に備えられた第2搬送ローラとを備え、記録媒体を搬送する搬送装置であって、前記第1搬送ローラは、対応可能な最大サイズの記録媒体の幅よりも短く、前記第1搬送ローラのニップ部よりも搬送方向下流に可動部材を備え、前記可動部材は前記第2搬送ローラの搬送力を受けた前記記録媒体では可動せず、前記第1ローラの搬送力を受けた前記記録媒体では可動し、前記第2搬送ローラで搬送された前記記録媒体を停止または逆転している第1搬送ローラに突き当てることで斜行を補正することを特徴とする。
本発明に係る搬送装置によれば、斜行を補正するための可動部材が第1搬送ローラ対よりも搬送方向下流に配置されているため、可動部材への付勢力を腰が強いシートに適応させても、第1搬送ローラ対までシートを搬送することができる。さらに第1搬送ローラ対のニップ部にシートをならわせた後、第1搬送ローラに挟持されたまま可動部材に突入するが、この際はニップ部からの距離が近いため腰が弱いシートであっても座屈しにくくなる。その結果、シートの腰の強さが異なる場合においても、シートの斜行を補正しつつ搬送不良を抑えることができる。
実施形態1における、インクジェットプリンタの断面図である。 実施形態1における、斜行補正動作部の斜視図である。 実施形態1における、斜行補正動作部の断面図である。 実施形態1における、斜行補正動作部の上面図である。 実施形態1における、斜行補正動作部の斜行補正動作時の上面図である。 実施形態1における、電気ブロック図である。 実施形態1における、搬送動作および記録動作を説明するためのフローチャートである。 実施形態1における、記録媒体Pの座屈に必要な力の実験結果である。 実施形態2における、斜行補正動作部の斜視図である。 実施形態2における、斜行補正動作部の断面図である。 実施形態2における、従動ローラ対の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
第1の実施例では、本発明の搬送装置をインクジェットプリンタに適用した場合について例示する。
まず、図1を参照して、インクジェットプリンタ100の構成および動作の概要を説明する。
図1はインクジェットプリンタ100の断面図である。インクジェットプリンタ100は、主に、記録媒体Pに記録を行う記録部、記録媒体を給紙する給紙部、記録中の記録媒体を搬送する送紙部から成る。
(A)記録部
記録部は、キャリッジ11に搭載された記録ヘッド7(不図示)により、記録媒体に画像を記録するものである。後述する送紙部により所定位置まで搬送された記録媒体は、プラテン15に下方から支持され、その上部に位置する記録ヘッドからインクを吐出することによって、画像データに対応した画像が記録される。キャリッジ11は、キャリッジモータ(不図示)によりタイミングベルトを介して駆動され、ガイドレール上を記録媒体幅方向に移動しながら画像記録を行なう。
(B)給紙部
給紙部は記録部の搬送方向上流に設けられ、記録媒体を1枚ずつ分離して送紙部に搬送するものである。給紙ローラ17は、給紙モータ(不図示)により駆動伝達ギア(不図示)等を介して回転駆動される。給紙モータは不図示のコードホイールとエンコーダセンサにより回転を検知して駆動制御される。圧板16に積載された記録媒体Pは、給紙ローラ17の回転に伴って分離ローラ対15からなるニップ部に送られ、このニップ部にて分離されて最上位の記録媒体のみが搬送される。分離搬送された記録媒体Pは後述する送紙部へと搬送される
(C)送紙部
送紙部は、給紙部の搬送方向下流側に設けられ、給紙部から分離給紙された記録媒体Pを高精度に搬送するものである。送紙部は、斜行補正部4と排紙ローラ対12からなる。斜行補正部4の詳細は後述するが、給送ローラ対18、主搬送ローラ1、ピンチローラ2、用紙検知センサ6およびシャッタ部材60から構成される。斜行補正部4にある用紙検知センサ6によって記録媒体Pの先端が検出されると、後述する斜行補正動作を行い、記録媒体Pの斜行を補正する。記録媒体Pの斜行を補正した後、送紙部による記録媒体の搬送と、前述した記録部での画像記録を繰り返す。その後、排紙ローラ対12によって記録媒体を装置外へと排出し、一連の画像記録動作が完了する。
続いて、斜行補正部4の構成について図2から図4を用いて説明する。
図2は斜行補正部4の斜視図である。
主搬送ローラ1の搬送方向上流に給送ローラ対18が配置され、主搬送ローラ1には対抗するようピンチローラ2が複数配置されている。主搬送ローラ1は搬送モータ20により駆動伝達ギアを介して回転駆動される。搬送モータ20は不図示のコードホイールとエンコーダセンサにより回転を検知して駆動制御される。ピンチローラ2はバネ(不図示)により主搬送ローラと対向するよう付勢されており、主搬送ローラ1とともに回転する。給送ローラ対18は給紙モータ(不図示)により駆動伝達ギア(不図示)などを介して回転駆動されるため、主搬送ローラ1と給送ローラ対18は個別に駆動可能である。また図2に示す記録媒体Pはインクジェットプリンタ100が対応する最大サイズのものである。なお本実施例で示すインクジェットプリンタ100が対応可能な最大サイズはA3サイズである。主搬送ローラ1は最大サイズの記録媒体Pの幅よりも短く、最大サイズの記録媒体Pの幅方向端部が当接する位置にシャッタ部材60が配置されている。
斜行補正部4の断面図を図3に示す。図3aは記録媒体Pの先端が用紙検知センサ6よりも搬送方向上流にある場合を示し、図3bは記録媒体Pの先端がシャッタ部材60よりも下流にある場合の断面図である。
用紙検知センサ6は給送ローラ対18と主搬送ローラ1の間に配置され、用紙検知センサ6と主搬送ローラ1のニップ部までの距離をL3として図3に示し、本実施例のL3は50mmである。記録媒体Pの先端が用紙検知センサ6に当接すると用紙検知センサ6が図3bに示すように揺動する。図3aに示す揺動前の状態においては、用紙検知センサ6の記録媒体Pと当接する側と逆側の短部は不図示のフォトセンサで構成される検知部の光路を遮断する位置に配置されている。図3bに示すように用紙検知センサ6が揺動することで検知部の光路を開放し、記録媒体Pの先端が到達したかを検知する。これにより、記録媒体Pの先端位置を検知する。
またシャッタ部材60が記録媒体Pと当接する当接面60aは主搬送ローラ1とピンチローラ2からなるニップ部よりも搬送方向下流側に配置されている。給送ローラ18が形成するニップ部とシャッタ部材60の当接面60aとの距離をL1、主搬送ローラ1が形成するニップ部とシャッタ部材60の当接面60aとの距離をL2として図3aに示している。なお本実施例のL1は100mm、L2は1mmである。またシャッタ部材60は回転軸61を中心として揺動可能なように構成され、バネ(不図示)によって回転方向(図3の反時計回り)に付勢されている。記録媒体Pがシャッタ部材60の当接面60aに当接し、記録媒体Pの腰の強さによってシャッタ部材60に加える力が、シャッタ部材60にかかる付勢力を上回ることにより図3bのように揺動する。本実施例では、シャッタ部材60の記録媒体Pとの当接面60aに80gfの力が加わった場合、シャッタ部材60が揺動するよう付勢されている。
次に斜行補正部4の上面図を図4に示す。図4aは記録媒体Pの斜行が大きく、記録媒体Pの先行する先端がシャッタ部材60の当接面60aに当接した状態を示している。図4aの状態から後述する斜行補正動作の一部により、記録媒体Pの斜行が補正され、主搬送ローラ1のニップ部に記録媒体Pが噛み込み始める状態を図4bに示す。
主搬送ローラ1とピンチローラ2からなるニップ部の幅をW1、シャッタ部材60の主搬送ローラ1側の端部と主搬送ローラ1のニップ部との距離をW2として図4aに示している。また主搬送ローラ1とピンチローラ2からなるニップ部の幅W1は主搬送ローラ1の長さとほぼ同じである。さらに給送ローラ対18のニップ幅はW3で示す。本実施例のW1は210mm、W2は20mm、W3は20mmである。なお主搬送ローラ1の長さW1は、撓みの観点から短いほうが望ましい。主搬送ローラ1の撓み量が大きくなると、搬送される記録媒体Pもつられて撓み量も大きくなり搬送不良が発生しやすくなる。そのため、記録媒体Pの最大サイズであるA3サイズの幅297mmよりも主搬送ローラ1の長さW1を210mmと本実施例では短くしている。
ここで概算により、本実施例の主搬送ローラ1と搬送ローラが紙幅より長い構成(以下従来構成と呼ぶ)の撓み量とを比較する。
従来構成では記録媒体Pの最大サイズであるA3サイズの297mmよりも搬送ローラが長く320mm程度となる。一方、記録媒体Pを搬送するために必要な荷重、すなわちピンチローラ2に付与されている付勢力を従来構成では分散することができる。
従来構成の搬送ローラは記録媒体Pの最大サイズであるA3サイズ内で記録媒体Pを搬送するための荷重を受けるのに対して、本実施例の主搬送ローラ1は記録媒体Pを搬送するための荷重をW1よりも小さい領域で受ける必要がある。このため、従来構成よりも本実施例の構成ではローラの中央に荷重が集中する。本実施例は従来構成よりも荷重を受ける長さがW1/297mm(A3サイズ)=0.7倍であるとすると、主搬送ローラ1の中央で受ける荷重は1/0.7倍になる。これらの想定をもとに撓み量を概算する。
一般に、梁の撓みは、梁の長さの3乗および荷重の1乗に比例する。上記のように従来構成に対して本実施例では長さが210mm/320mm=0.66倍、荷重は1/0.7=1.4倍となっている。すなわち従来構成に対して本実施例の撓み量は0.4倍程度と抑えることができる。また図4に示す記録媒体Pまた記録媒体Pの斜行量を図4の角度θで示している。斜行補正動作前の斜行量を初期斜行としてθ1(図4a)、主搬送ローラ1のニップ部に噛み込む際の斜行量をθ2(図4b)で示している。主搬送ローラ1に記録媒体Pが噛み込む際の斜行量θ2は、主搬送ローラ1の幅W1と記録媒体の最大サイズ幅、そして主搬送ローラ1のニップ部とシャッタ部材60の当接面60aとの距離L2によって決まる。本実施例ではW1が210mm、最大サイズの記録媒体Pの幅がA3短幅の297mm、L2が1mmのためθ2は約1.3度となる。
次に記録装置の電気ブロック図を図6に示す。
同図において、501は記録装置の制御用CPU、503は印字のための展開データ、ホストからの受信データ等を蓄えるRAM。506は複数のモータを代表表記したモータで、507はこのモータを駆動する代表表記したモータドライバ。502はコントローラであり主にRAM503のアクセス制御やホストとのデータのやり取り、給紙モータのエンコーダ等のセンサ505や記録ヘッド7との制御信号のやり取り、モータドライバ507への制御信号送出を行う。本実施例においては、後述するように用紙検知センサ6の信号を検知したのちに斜行補正動作に入る。斜行補正動作では、さらに給送ローラ18を駆動させる給紙モータのエンコーダ信号と主搬送ローラ1を駆動させる搬送モータのエンコーダ信号をそれぞれ検知する。検知されたエンコーダ信号から搬送量を演算し、それぞれのモータドライバ507を介してモータ506を個別に制御する。508は、電気的書き込み可能な不揮発性ROMであるEEPROMで、工場での設定値や更新されるデータが格納され、このデータはコントローラ502及びCPU501による制御パラメータ値等として用いる。
CPU501は、ROM504内の制御プログラムにより記録装置のメカ的、電気的制御を行いつつ、ホストから記録装置へ送られてくるエミュレーションコマンド等の情報をコントローラ502内のI/Oデータレジスタから読み出す。更に、コマンドに対応した制御をコントローラ502内のI/Oデータレジスタや、I/Oポートを介して行い、印字を制御する。
ここから、本発明の大きな特徴である斜行補正動作およびシャッタ部材の揺動動作について図3から図7を参照して説明する。
まず斜行補正動作について図4から図7を用いて説明する。
斜行補正動作は、さらに主搬送ローラ1および給送ローラ18の駆動方法および記録媒体Pの挙動に分けて説明する。
図7は本実施例における記録媒体Pの搬送動作および記録動作を説明するためのフローチャートである。
まず201で給紙部から分離給紙された記録媒体Pが給送ローラ18まで搬送される。給送ローラ18は搬送方向に回転(正転)しているため、記録媒体Pは給送ローラ18よりも搬送方向下流に搬送される。給送ローラ18による搬送は用紙検知センサ6によって記録媒体Pの先端が検知されまで続く(202)。記録媒体Pの先端が検知されると斜行補正動作(203)が開始される。本実施例では上述したように給送ローラ18は給紙モータによって駆動され、主搬送ローラ1は搬送モータ20によって駆動されるため、個別に駆動可能な構成となっている。斜行補正動作開始時は給送ローラ18が正転し、主搬送ローラ1は停止している(231)。
用紙検知センサ6による記録媒体Pの先端検知後も給送ローラ18によって搬送方向下流に記録媒体Pが搬送される。用紙検知センサ6によって検知された記録媒体Pの先端位置から、給送ローラ18がさらに所定量L4回転する(232)。本実施例のL4は用紙検知センサ6と主搬送ローラ1のニップ部までの距離L3よりも3mm長くなるよう、53mmに設定している。給送ローラ18が所定量L4回転した後、主搬送ローラ1が給送ローラ18と同じ回転速度で回転する(233)して斜行補正動作が終了する。
その後、記録媒体Pの頭出しが行われ(204)、記録部と送紙部が連動しながら行う記録動作が開始する(205)。記録動作は、1ライン分の記録と1ライン分の搬送を画像形成が終了するまで繰り返す(251〜253)。具体的には、キャリッジ11を移動させて記録ヘッドからインクを吐出する動作と、主搬送ローラ1の回転量を制御して所定量記録媒体Pを搬送させる動作を繰り返す。記録動作終了後、排紙ローラ対12によって記録媒体Pを排紙する(206)。
次に斜行補正動作時の記録媒体Pの挙動について説明する。
記録媒体Pの挙動は図4aに示す初期斜行θ1が図4bに示すθ2よりも大きい場合とθ2以下の場合で異なる。最初に初期斜行θ1がθ2よりも大きい場合について図4と図5を用いて説明する。
図5は記録媒体Pの初期斜行θ1が大きい場合の斜行補正部4の上面図である。
大きく斜行した記録媒体Pが給送ローラ18によって搬送されてくると、記録媒体Pの先行する端部がシャッタ部材60の当接面60aに当接する。シャッタ部材60aはバネにより付勢されているため揺動することなく記録媒体Pに反力を与える。当接時に記録媒体Pが受ける力の向きを図5aに矢印で示す。
給送ローラ18からは記録媒体Pの中心位置で搬送方向に搬送力を受け、シャッタ部材60からは記録媒体Pの端部で搬送方向と逆側に反力を受ける。これにより記録媒体Pに回転モーメントが発生するため、記録媒体Pの斜行が補正され始める。記録媒体Pの先行する端部がシャッタ部材60の当接面60aを幅方向にスライドしながら、記録媒体P全体が回転し、図4bに示すθ2まで斜行が補正されると記録媒体Pの一部が主搬送ローラ1のニップ部に噛み込み始める。
その際、主搬送ローラ1は回転せずに停止しているため、今度は主搬送ローラ1のニップ部から記録媒体Pは反力を受けることになる。主搬送ローラ1から反力を受けながらも、給送ローラ18によって搬送方向下流側に記録媒体Pが搬送されるため、記録媒体Pは反力によってループを形成するか、回転モーメントによって給送ローラ18上で回転する。そして、図5bに示すようにニップ部に記録媒体Pの先端がならい、記録媒体Pの残った斜行が補正される。なおシャッタ部材60よりも主搬送ローラ1が記録媒体Pの中心に近いため、回転モーメントが小さい。しかしながら、シャッタ部材60によって大きな斜行が補正されているため、主搬送ローラ1の反力でも記録媒体Pは回転し、ニップ部にならうことができる。なお主搬送ローラ1での斜行補正量は少ないほうが望ましく、θ2を3度以下に設定するが望ましい。すなわち、本実施例の構成では主搬送ローラ1のニップ部とシャッタ部材60の距離L2が2mm以下であることが望ましい。
その後、主搬送ローラ1が正転し始めるため、記録媒体Pは先端が主搬送ローラのニップ部よりも搬送方向下流側に搬送され始める。以上が記録媒体Pの初期斜行が大きい場合の記録媒体Pの挙動である。
次に記録媒体Pの初期斜行θ1がθ2以下の場合の記録媒体Pの挙動について説明する。
記録媒体Pの初期斜行θ1が図4bに示すθ2以下の場合、記録媒体Pはシャッタ部材60には当接せずに最初に主搬送ローラ1のニップ部に当接する。その際、主搬送ローラ1は回転せずに停止しているため、主搬送ローラ1のニップ部から記録媒体Pは反力を受けることになる。主搬送ローラ1から反力を受けながらも、給送ローラ18によって搬送方向下流側に記録媒体Pが搬送されるため、記録媒体Pに回転モーメントが発生し、給送ローラ18上で回転する。そして、図5bに示すようにニップ部に記録媒体Pの先端がならい、記録媒体Pの斜行が補正される。つまり、記録媒体Pの初期斜行θ1が大きい場合の後半と同じ挙動となる。
以上が斜行補正動作時の駆動方法および記録媒体Pの挙動である。
なお本実施例ではシャッタ部材60を最大サイズ紙の紙幅方向端部位置に配置したが、これに限定されるものでなく、シャッタ部材60は紙幅方向端部よりも内側にあってもよい。また斜行補正動作の駆動方法についても、本実施形態では主搬送ローラ1を停止させていたが、逆転させた状態で記録媒体Pの先端をニップ部に突き当ててもよい。
以下、シャッタ部材60の揺動動作について図3を用いて説明する。
斜行補正動作終了後、主搬送ローラ1が正回転すると記録媒体Pが主搬送ローラ1のニップ部よりも下流に搬送される。斜行が取れた記録媒体Pの先端が再度シャッタ部材60に当接するが、この時、記録媒体Pは主搬送ローラ1とピンチローラ2によって挟持されている。そのため記録媒体Pが挟持されている位置から、シャッタ部材60の当接面60aまでの距離がL2と小さくなっている。詳細は後述するが、記録媒体Pが挟持される位置と当接位置までの距離が小さくなることによって、記録媒体Pの腰の強さが大きくなり、腰が弱い記録媒体Pであっても搬送不良を起こすことなくシャッタ部材60を揺動させることができる。揺動したシャッタ部材60が記録媒体Pの表面に当接しながら、記録媒体Pが搬送方向下流、すなわちキャリッジ11のある記録部へと搬送される(図3bおよび図5c)。
なお本実施例のシャッタ部材60は回転中心61が主搬送ローラ1のニップ部よりも重力方向上側に配置されている。そのため、シャッタ部材60によって記録媒体Pの紙浮を防止し、記録媒体Pとキャリッジ11の走査との干渉を抑制することが可能となっている。以上がシャッタ部材60の揺動動作である。
ここで、記録媒体Pが挟持されている位置から当接位置までの距離と記録媒体Pの腰の強さの関係について説明する。
記録媒体Pの腰の強さとは、記録媒体Pの先端に力を加えて記録媒体Pを座屈させるのに必要な力と言い換えることができる。挟持されている位置から当接位置までの距離を変えて、座屈させるために必要な力を測定した実験結果を図8に示す。
本実施例の構成である給送ローラ対18のニップ部を挟持した状態と、主搬送ローラ1のニップ部を挟持した状態で座屈させるために必要な力を測定した。実験に用いた紙種は薄紙の例として厚み89μmの記録用紙を用いた。図8に示すように、給送ローラ18挟持時では6.3gfなのに対し、主搬送ローラ1挟持時では84.3gfと約13倍大きくなる。つまり、主搬送ローラ1に挟持されている方が座屈しにくくなり、シャッタ部材60を揺動させやすくなる。このことから本実施例の構成では、記録媒体Pが座屈すること無くシャッタ部材60を揺動させ、搬送不良を抑えることができる。なお、この効果を発揮するためには主搬送ローラ1のニップ部によって記録媒体が挟持されていなければならない。主搬送ローラ1とピンチローラ2によるニップ部の搬送方向の幅は記録媒体Pが潰れるために、約0.5mmの幅を持つ。そのため、主搬送ローラ1のニップ部とシャッタ部60の当接面60aとの距離L2は0.25mmよりも大きいことが望ましい。
次に記録媒体Pの厚みが異なる場合について説明する。
記録媒体Pの厚みが異なる場合、腰の強さは断面二次モーメントIによって概算することができる。直方体の記録媒体Pの場合、断面二次モーメントIは式1で表される。
ここでbは記録媒体Pの幅方向の長さ、hは記録媒体の厚みである。
同じサイズの記録媒体においては、断面二次モーメントは厚みの3乗に比例し、紙の腰の強さはこの断面二次モーメントに比例する。次に記録媒体Pの厚みの例を示す。薄紙の例である普通用紙の厚みは89μm、厚紙の例である写真用紙の厚みは205μmである。式1に当てはめると、厚紙である写真用紙の腰の強さは薄紙である普通紙の約12倍大きくなる。
本実施例では上述したように、記録媒体Pの初期斜行θ1が大きい場合、シャッタ部材60への当接が2回行われる。搬送不良が起きることなく斜行補正をおこなうためには、1回目のシャッタ部材60への当接では厚紙においても揺動せず、2回目のシャッタ部材の当接では薄紙でも揺動する必要がある。1回目の当接では図4aに示すようにL1(=100mm)の位置をW3(=20mm)挟持し、2回目の当接ではL2(=1mm)の位置をW1(=210mm)挟持している。そのため、同じ記録媒体Pにおいても、上述したように腰の強さが約13倍大きくなる。本実施例ではこの差分に着目し、薄紙の一回目の当接を基準として、約12倍〜13倍の間、すなわち76gf〜84gfの間である80gfでシャッタ部材60が揺動するようにシャッタ部材の付勢力を設定している。その結果、1回目の当接では厚紙でもシャッタ部材60が揺動せず、2回目の当接では薄紙でもシャッタ部材60が揺動する構成となる。これらにより本実施例の構成では記録媒体Pの腰の強さが異なる場合においても、斜行補正をおこないつつ、シャッタ部材60を揺動させることが可能となる。
以上説明してきたように、本実施例の構成によれば、記録媒体Pの腰の強さが異なる場合においても、斜行を補正させるとともに、搬送不良を抑えることができる。
第2の実施例の搬送装置について説明する。
本実施形態の搬送装置は、斜行補正部4の構成が第1の実施例と異なる。以下、この斜行補正部4の構成について詳しく説明する。
本実施形態における斜行補正部4の構成について図9、図10を用いて説明する。
図9は斜行補正部4の斜視図である。
実施例1と同様に主搬送ローラ1の搬送方向上流に給送ローラ18が配置され、主搬送ローラ1には対抗するようピンチローラ2が複数配置されている。主搬送ローラ1は最大サイズの記録媒体Pの幅よりも短く、最大サイズの記録媒体Pの角部が当接する位置に従動ローラ対62が配置されている。本実施例の従動ローラ対62は樹脂からなる直径7mmの回転体であり、バネなどから受ける付勢力によってニップ部を形成している。本実施例では片側の従動ローラ対62に80gfの押圧力をかけている。
次に斜行補正部4の断面図を図10に示す。図10aは記録媒体Pの先端が用紙検知センサ6よりも搬送方向上流にある場合を示し、図10bは記録媒体Pの先端が従動ローラ対62よりも下流にある場合の断面図である。
用紙検知センサ6は実施例1と同様に給送ローラ対18と主搬送ローラ1の間に配置されている。記録媒体Pの先端が用紙検知センサ6に当接すると用紙検知センサPが揺動することにより、記録媒体Pの先端位置を検知する。また従動ローラ対62のニップ部は主搬送ローラ1とピンチローラ2からなるニップよりも搬送方向下流側に配置されている。給送ローラ18が形成するニップ部と従動ローラ対のニップとの距離をL5、主搬送ローラ1が形成するニップ部と従動ローラ対62のニップ部との距離をL6として図10に示している。なお本実施例のL5は100mm、L6は1mmである。また従動ローラ対62に加えられている押圧力PRの向きを矢印で示してる。記録媒体Pが従動ローラ対62に当接し、記録媒体Pの従動ローラ対62に加える力が、従動ローラ対62にかかる押圧力を上回ることにより図10bのように噛み込むことができる。斜行補正動作については従動ローラ対62が記録媒体Pに反力を与える以外は実施例1と同様のため省略する。
つぎに斜行補正動作後の従動ローラ対62への噛み込みについて説明する。
上述したように、片側80gfの押圧力PRがそれぞれの従動ローラ対62に付与されている。実施例1と同様に、記録媒体Pの初期斜行θ1が大きい場合、従動ローラ対62への当接が2回行われる。搬送不良が起きることなく斜行補正をおこなうためには、1回目の従動ローラ対62への当接では厚紙においても噛み込まず、2回目の従動ローラ対62への当接では薄紙でも噛み込む必要がある。本実施例の構成においても1回目の当接ではL5(=100mm)の位置をW3(=20mm)挟持し、2回目の当接ではL6(=1mm)の位置をW1(=210mm)挟持している。そのため同じ記録媒体Pにおいても、実施例1と同様に、腰の強さが約13倍大きくなる。本実施例でもこの差分に着目し、薄紙の一回目の当接を基準として、約12倍〜13倍の間、すなわち76gf〜84gfの間で従動ローラ対62に噛み込むように従動ローラ対62の押圧力を80gfに設定している。その結果、1回目の当接では厚紙でも従動ローラ対62でも噛み込まず、2回目の当接では薄紙でも従動ローラ対62に噛み込む構成となっている。
斜行補正動作終了後、さらに従動ローラ対62に噛み込んだ後、キャリッジ11が操作する記録部へと記録媒体Pが搬送される。その際、本実施例では従動ローラ対62によって記録媒体Pが挟持されているため、紙浮防止の効果を示すだけでなく、記録媒体Pの沈み込みも抑制することができる。これにより、キャリッジ11の走査と浮き上がった記録媒体Pとの干渉を抑制するだけでなく、主搬送ローラ1の軸支部分や駆動伝達部との干渉も抑制することが可能となる。すなわち本実施例の構成では、斜行補正をおこないつつ、記録媒体Pの座屈やキャリッジ11との干渉、主搬送ローラ1の駆動伝達部との干渉等、様々な搬送不良を抑えることが可能となっている。
以上説明してきたように、本実施例の構成によれば、記録媒体Pの腰の強さが異なる場合においても、斜行を補正するとともに、搬送不良をさらに抑えることができる。
1 主搬送ローラ、2 ピンチローラ、18 給送ローラ、
60 シャッタ部材、60a 当接面、62 従動ローラ対、
P 記録媒体

Claims (5)

  1. 画像形成部と前記画像形成部の上流に備えられた第1搬送ローラと、
    前記第1搬送ローラの上流に備えられた第2搬送ローラと、
    を備え、記録媒体を搬送する搬送装置であって、
    前記第1搬送ローラは、対応可能な最大サイズの記録媒体の幅よりも短く、
    前記第1搬送ローラのニップ部よりも搬送方向下流に可動部材を備え、
    前記可動部材は前記第2搬送ローラの搬送力を受けた前記記録媒体では可動せず、前記第1ローラの搬送力を受けた前記記録媒体では可動し、
    前記第2搬送ローラで搬送された前記記録媒体を停止または逆転している第1搬送ローラに突き当てることで斜行を補正することを特徴とする搬送装置。
  2. 前記可動部材が対応可能な最大サイズの前記記録媒体の紙幅方向端部位置に位置することを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  3. 前記可動部材の当接面がニップ下流0.25mmから2mmの間に位置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。
  4. 前記可動部材が揺動可能なシャッタ部材であり、揺動の回転中心がニップよりも高さ方向に上であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の搬送装置。
  5. 前記可動部材が、ローラ対であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の搬送装置。
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