JP2021014329A - メッシュベルト - Google Patents
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Abstract
Description
従来の焼戻炉101は、支持台102によって支持されて水平に配置された炉体103と、複数のバーナ104と、複数の冷却エア導入口105と、複数の排気口106と、炉内ファン装置107と、搬送手段であるベルトコンベア108と、3つのゾーン仕切り装置109(仕切り手段)と、制御装置とから構成されている。
また、ベルトコンベア108は、焼戻炉101の長手方向に、炉体103内の底部近傍を通過するように敷設され、ワーク(被焼戻処理材)を焼戻炉101の入口110から搬入し出口111から搬出するように配設されている。
そこで、従来、ワークへの衝撃を緩衝して、ワーク載置時にワークが傷付かないようにするために、強度用メッシュベルト210にクッション用メッシュベルト220を重ね合わせたメッシュベルト201を用いたワーク搬送用ベルトが知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、従来のワーク搬送用ベルトは、搬送方向と直交する方向に延びる強度用メッシュベルト210よりも線径の細い複数個のスパイラル状の金属線条を同搬送方向に連結することにより構成したクッション用メッシュベルト220を備えている。
また、特許文献2に記載のメッシュベルトは、クッション用メッシュベルトを設けることでワークにキズが生ずることを防止しているが、構造が非常に複雑になるという課題があった。
前記力骨は、前方力骨と後方力骨との2本一対の第一力骨と、1本の第二力骨とから形成されており、
前記第一力骨は、前記前方力骨と前記後方力骨とが全長若しくは略全長に亘って予め定められた隙間をもって前記搬送方向に向き合った状態で、前記メッシュベルトの幅方向の両端部で前記右らせん部材と前記左らせん部材の一対のらせん部材の一方のらせん部材とともに溶接固定されており、
前記第二力骨は、前記メッシュベルトの幅方向の両端部で前記一対のらせん部材の他方のらせん部材とともに溶接固定されており、
前記一対のらせん部材の一方のらせん部材は、前記メッシュベルトが無荷重状態で、前記一対の第一力骨の一方を跨いで前記第一力骨の他方及び前記第二力骨を越えて配設されるとともに前記隙間の大きい部分で前記一対の第一力骨の他方及び前記第二力骨と係合されており、
前記一対のらせん部材の他方のらせん部材は、前記メッシュベルトが無荷重状態で、前記一対の第一力骨の他方を跨いで前記第一力骨の一方及び前記第二力骨を越えて配設されるとともに前記隙間の大きい部分で前記一対の第一力骨の一方及び前記第二力骨と係合ざれており、
前記メッシュベルトが荷重状態で、前記第一力骨の前記隙間が狭まることにより前記搬送方向における前記メッシュベルトが伸びるようにされているものである。
したがって、ワークを搬送中にワークにキズが生ずるおそれを少なくできるとともに、ワークをメッシュベルト上に落下させたときに、第一力骨の隙間が狭まることによってメッシュベルトに緩衝作用が生じてワークにキズが生ずるおそれを少なくすることができるのである。
図1〜図3は本発明の第一〜第三の実施の形態に係るメッシュベルトの一部をそれぞれを示す平面図、図4は図1〜図3の断面を示す図、図5は図1〜図3の部分拡大図で、(a)は平面図、(b)は(a)の断面を示す図及び図6は図5において荷重が作用したときの説明図である。
図1及び図4〜図6において、1は、ステンレス鋼製のメッシュベルトであり、搬送方向Xと直交する幅方向Yに右らせん部材と左らせん部材とかなる一対のらせん部材2と、第一力骨3と、第二力骨4とがそれぞれ多数搬送方向Xに配列されている。
第一力骨3は、前方力骨31と後方力骨32との2本一対で形成されており、第二力骨4は、1本で形成されている。
前方力骨31及び後方力骨32はいずれも凹部33と凸部34とが交互に形成された波形であり、第二力骨4も凹部41と凸部42とが交互に形成された波形としている。
隙間5は第一溶接固定部6においては溶接固定されているため、第一溶接固定部6から幅方向Yの中央側に向かって徐々に広がるように形成されている。
一対のらせん部材2の一方のらせん部材21は、メッシュベルト1が図5に示す無荷重状態で、一対の第一力骨3の一方(31又は32)を跨いで第一力骨3の他方(32又は31)及び第二力骨4を越えて配設されるとともに隙間5の大きい部分51で一対の第一力骨3の他方(32又は31)の凹部33及び第二力骨4の凹部41と係合されている。
そして、メッシュベルト1は、図5の無荷重状態で、第一力骨3の隙間5が約4.4mmであり、ワークを載置された荷重状態で、図6に示すように、一対の第一力骨3の隙間5が狭まることにより搬送方向Xにおけるメッシュベルト1が伸びた状態となるのである。
なお、メッシュベルト1を組み立てるには、組み立て装置に一対のらせん部材2を搬送方向Xに多数配列して、各第二力骨4をらせん部材2に差し込むとともに、両端部を溶接した一対の第一力骨3の隙間5を無くす方向に荷重をかけた状態でらせん部材2に差し込むのである。
第二力骨4は、メッシュベルト1の幅方向Yの両端部で一対のらせん部材2の他方のらせん部材22とともに第二溶接固定部7で溶接固定されるのである。
次に、本発明の第二の実施の形態に係るメッシュベルトについて、図2及び図4〜図6に基づいて説明するとともに、図1及び図4〜図6に示す第一の実施の形態と同様な構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
すなわち、第二の実施の形態では、メッシュベルト1の幅方向Yの1/3ピッチ(333mm)の2箇所において、前方力骨31と後方力骨32とが溶接された溶接部35が形成された第一力骨3とされているのである。
次に、本発明の第三の実施の形態に係るメッシュベルトについて、図3〜図6に基づいて説明するとともに、図1及び図4〜図6に示す第一の実施の形態と同様な構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
すなわち、第三の実施の形態では、メッシュベルト1の搬送方向Xの一部の第一力骨3では、第二の実施の形態と同様に溶接部35が形成されるとともに、他部の第一力骨3では、溶接部35が形成されていないものとしている。
以上の第一〜第三の実施の形態から理解できるように、搬送されるワークの性状に応じて前方力骨31と後方力骨32との予め定められた隙間5の形成状態によって、容易にメッシュベルト1の搬送方向Xの伸縮状態を調節することができるのである。
以上の第一〜第三の実施の形態では、前方力骨31、後方力骨32及び第二力骨4はいずれも凹部33、41と凸部34、42とが交互に形成された波形であり、一対のらせん部材2のそれぞれの係合は各力骨31、32、4の凹33、41部でなされるようにしたが、各力骨をいずれもストレートにしてもよいことはもちろんである。
以上の第一〜第三の実施の形態では、メッシュベルト1をステンレス鋼製としたが、金属部材(ワーク)を熱処理加工される工程のうち、焼入れ時の油槽急冷におけるメッシュベルトではステンレス鋼製に替えて鋼製のメッシュベルトとすることもできるのである。
2 一対のらせん部材
21 一方のらせん部材
22 他方のらせん部材
3 第一力骨
31 前方力骨
32 後方力骨
33 凹部
34 凸部
35 溶接部
4 第二力骨
41 凹部
42 凸部
5 隙間
51 隙間の大きい部分
6 端部の第一溶接固定部
7 端部の第二溶接固定部
X 搬送方向
Y 幅方向
Claims (5)
- 搬送方向と直交する方向に右らせん部材と、左らせん部材と、力骨とがそれぞれ多数前記搬送方向に配列された金属製のメッシュベルトにおいて、
前記力骨は、前方力骨と後方力骨との2本一対の第一力骨と、1本の第二力骨とから形成されており、
前記第一力骨は、前記前方力骨と前記後方力骨とが全長若しくは略全長に亘って予め定められた隙間をもって前記搬送方向に向き合った状態で、前記メッシュベルトの幅方向の両端部で前記右らせん部材と前記左らせん部材の一対のらせん部材の一方のらせん部材とともに溶接固定されており、
前記第二力骨は、前記メッシュベルトの幅方向の両端部で前記一対のらせん部材の他方のらせん部材とともに溶接固定されており、
前記一対のらせん部材の一方のらせん部材は、前記メッシュベルトが無荷重状態で、前記一対の第一力骨の一方を跨いで前記第一力骨の他方及び前記第二力骨を越えて配設されるとともに前記隙間の大きい部分で前記一対の第一力骨の他方及び前記第二力骨と係合されており、
前記一対のらせん部材の他方のらせん部材は、前記メッシュベルトが無荷重状態で、前記一対の第一力骨の他方を跨いで前記第一力骨の一方及び前記第二力骨を越えて配設されるとともに前記隙間の大きい部分で前記一対の第一力骨の一方及び前記第二力骨と係合ざれており、
前記メッシュベルトが荷重状態で、前記第一力骨の前記隙間が狭まることにより前記搬送方向における前記メッシュベルトが伸びることを特徴とするメッシュベルト。 - 前記前方力骨、前記後方力骨及び前記第二力骨はいずれも凹部と凸部とが交互に形成された波形であり、前記一対のらせん部材のそれぞれの係合は前記各力骨の凹部でなされていることを特徴とする請求項1に記載のメッシュベルト。
- 前記前方力骨と前記後方力骨との予め定められた隙間は、前記メッシュベルトの幅方向の所定箇所で溶接部が形成された隙間のない状態とされて、前記メッシュベルトの前記搬送方向における伸縮状態が調節されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のメッシュベルト。
- 前記第一力骨は、前記搬送方向の一部の第一力骨における前記前方力骨と前記後方力骨との予め定められた隙間が、前記メッシュベルトの幅方向の所定箇所で溶接部が形成された隙間のない状態とされるとともに、他部の第一力骨における前記前方力骨と前記後方力骨との予め定められた隙間には前記溶接部が形成されていないで、前記メッシュベルトの前記搬送方向における伸縮状態が調節されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のメッシュベルト。
- 前記金属製のメッシュベルトは、ステンレス鋼製であり、搬送されるワークが熱処理加工される金属部材であり、連続炉を備えた前記金属部材の搬送に使用されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のメッシュベルト。
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