JP2021012811A - 自発光表示パネルの製造方法及び機能層形成装置 - Google Patents

自発光表示パネルの製造方法及び機能層形成装置 Download PDF

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宙生 赤田
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Abstract

【課題】列状の機能層が並設されたパネル構造において、列方向における発光層の膜厚の変化に起因する行方向の筋状の輝度ムラの発生を抑制する。【解決手段】基板上に行列状に形成された画素電極の行方向における間に列方向に延伸する列バンク522Yを並設する工程と、行方向に隣接する前記列バンク間の間隙に、複数のノズルが配されたヘッドを、基板に対して行方向に相対的に移動させ、一部のノズルからインクを吐出して機能層を形成する工程とを含み、機能層を形成する工程において、行バンク122X上には前記インクを滴下しない。【選択図】図9

Description

本開示は、複数の自発光素子を行列状に配してなる自発光表示パネルの製造方法および機能層形成装置に関する。
近年、自発光型の表示パネルとして、基板上に有機EL素子をマトリックス状に複数配列した有機EL表示パネルが実用化されている。この有機EL表示パネルは、各有機EL素子が自発光を行うので視認性が高い。
このような有機EL表示パネルでは、一般に各有機EL素子の発光層と、隣接する有機EL素子の発光層とは、絶縁材料からなる隔壁で仕切られている。カラー表示用の有機EL表示パネルにおいては、このような有機EL素子が、RGB各色の画素を形成し、隣り合うRGBの画素が合わさってカラー表示における単位画素が形成されている。
各有機EL素子は、陽極と陰極の一対の電極の間に有機発光材料を含む発光層等の機能膜が配設された素子構造を有し、駆動時には、一対の電極対間に電圧を印加し、陽極から発光層に注入されるホールと、陰極から発光層に注入される電子との再結合に伴って発光する。
最近では、デバイスの大型化が進み、効率の良い機能膜の成膜方法として、機能性材料を含むインクをインクジェット法等に基づいて塗布するウエットプロセスが提案されている。
例えば、特許文献1では、列方向に延びる隔壁間に同一濃度の有機材料溶液を滴下し、隔壁の内容積に応じた溶液量を塗布することによって成膜することができるので、簡単で且つ容易なプロセスで均質な有機発光層の形成が可能となることが記載されている。
特開2007−234232号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術でも、発光層を含む機能層の膜厚に微小な膜厚のバラツキが残存する場合があり、これが行方向に連なった場合に、表示画像に筋状の輝度ムラが視認され得るという課題がある。
上記と同様な課題は、自発光素子として有機EL素子を用いた有機EL表示パネル以外にも、自発光素子が無機材料からなる無機EL表示パネルや、自発光素子が、量子ドット発光素子(QLED:quantum dot-LED)からなる量子ドット表示パネルなど、およそ自発光素子を備えた自発光表示パネルについて、ウエットプロセスにより薄膜を生成する場合に共通に生じ得る課題である。
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであって、行方向の筋状の輝度ムラが目立たない自発光表示パネルの製造方法および機能層形成装置を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る自発光表示パネルの製造方法は、複数の画素が行列状に配された自発光表示パネルの製造方法であって、基板を準備する工程と、前記基板上に、複数の画素電極を行列状に形成する工程と、前記基板上方であって、前記画素電極の列方向における間に行方向に延伸する行バンクと、前記画素電極の行方向における間に列方向に延伸する列バンクと、を形成する工程と、前記行方向に隣接する前記列バンク間の間隙に、複数のノズルが列設されたヘッドを前記基板に対して行方向に相対的に移動させつつ、機能性材料を含むインクを滴下して機能層を形成する工程と、前記機能層上方に対向電極を形成する工程とを含み、前記行バンクの高さは、前記列バンクの高さよりも低く、前記間隙に滴下されたインクの列方向への移動が許容される高さであり、前記機能層を形成する工程において、前記行バンク上には前記インクを滴下しないことを特徴とする。
ここで、「機能性材料」とは、特定の発光特性を有する材料や、正孔注入機能、正孔輸送機能、電子注入機能、電子輸送機能など、目的の表示パネルを構成するため特定の機能を発揮する材料を意味する。
本開示の一態様に係る自発光表示パネルの製造方法では、発光層を含む列状の機能層が並設されたパネル構造において、行バンク上に滴下されたインクに起因して生じる行方向の筋状の輝度ムラをなくすことができる。
実施の形態に係る有機EL表示装置の回路構成を示す模式ブロック図である。 有機EL表示装置に用いる表示パネルの各副画素における回路構成を示す模式回路図である。 表示パネルの模式平面図である。 図3におけるA0部の拡大平面図である。 列バンクと行バンクを形成した段階における基板の一部分の斜視図である。 (a)は、実施の形態に係る発光層の塗布装置の側面図、(b)は同装置の正面図を、それぞれ示す。 上記塗布装置における制御部の構成を示すブロック図である。 表示パネルの製造方法において、基板上の隣接する列バンク522Y間の間隙に発光層形成用のインクを塗布する工程を示す模式平面図である。 一対の列バンク間の間隙における副画素の配列状態を示す模式図(画素イメージ)と、塗布パターンを対比して示す図である。 特定不吐出ノズルを決定処理を説明するための説明図である。 塗布装置の制御部における塗布処理の制御内容を示すフローチャートである。 図4における有機ELパネルをA2−A2で切断した模式断面図である。 表示パネルの製造工程を示すフローチャートである。 (a)〜(d)は、表示パネルの製造における各工程での状態を示す模式断面図である。 (a)〜(c)は、図14に続く表示パネルの製造工程を示す模式断面図である。 (a)〜(d)は、図15に続く表示パネルの製造工程を示す模式断面図である。 (a)〜(g)は、表示パネルの製造において、別途カラーフィルタ基板を製造する工程を示す模式断面図である。 (a)、(b)は、図16に続く表示パネルの製造工程を示す模式断面図である。 (a)〜(c)は、変形例に係る塗布パターンを説明するための図である。 (a)〜(e)は、インクジェット法により、基板上の隣接する列バンク522Y間の間隙522zXに発光層形成用のインクを塗布して濡れ広がる過程を示す模式図であり、(f)は、(e)のB−B線における矢視断面図である。
≪本開示の一態様に至った経緯≫
自発光表示パネルにおける効率の良い機能膜の成膜方法として、機能性材料を含むインクをインクジェット法等により塗布して形成するウエットプロセスが提案されている。ウエットプロセスは機能膜を塗り分ける際の位置精度が基板サイズに依存せず、デバイスの大型化への技術的障壁が比較的低いというメリットがある。
インクジェット法では、塗布装置のインクヘッドの長手方向に沿って複数のノズルが列設されており、当該ノズルから基板表面の所定領域に発光材料を含むインクを滴下し、インクの溶媒を蒸発乾燥させて発光層を成膜する。
ところが、吐出に使用するノズルの組み合わせや、ノズルの加工精度のばらつきなどにより、列方向に発光層の膜厚にばらつきが生じて、輝度ムラが発生するおそれがある。各列において発生する輝度ムラの位置が同じであれば、行方向に筋状の輝度ムラが視認され、画質が劣化する。
そこで、特許文献1では、列方向に並ぶ画素を区画するための行バンクの高さを列バンクよりも低くする、いわゆるラインンバンク方式を採用して、塗布されたインクの液面が行バンクの頂部よりも上方に来るようにして、インクの列方向における画素間の流動を許容することによりインク液面がレべリングされて発光層の膜厚バラツキを低減して、有機EL表示パネルにおける筋状の輝度ムラの発生を抑制しようとしている。
しかしながら、塗布装置におけるノズルの加工精度が向上し、また、吐出に使用するノズルの組み合わせを改善したとしても、表示パネルの特定の一部に筋状の輝度ムラが残る場合がある。
すなわち、発光領域のうち、行バンクに近い部分の機能層の膜厚が、発光領域の列方向における中央部分の膜厚よりも厚くなるため、同じ1副画素の発光領域内でも輝度むらが生じ、これが行方向に連なると筋状の輝度ムラとなることが発見された。
本願発明者らが、その原因を究明したところ、次のような知見を得た。
図20(a)〜(f)は、機能層のうち例えばホール注入層を塗布法により形成する場合の模式平面図である。
図20(a)には、一対の列バンク522Yと、行バンク122Xと、ホール注入層の下地となる画素電極119が示されている。同図において画素電極119が見えている領域が発光領域となる。
通常、塗布方式で機能層(発光層を含む)を形成する場合には、列バンク522Yの撥液性が画素電極119の撥液性よりも大きくなるように設定されている。列バンク522Yの撥液性が小さく濡れ性が高ければ、滴下したインクが、行方向に隣接する他の間隙に流れやすくなり、目的の間隙に狙い通りのインク量を供給できなかったり、インクが発光層用インクの場合には、混色が生じるおそれがあるからである。
一方、行バンク122Xと塗布膜の下地層(画素電極119)との撥液性は、同程度であることが望ましい。当該間隙内に吐出されたインクのレベリングが容易となるためである。
しかしながら、画素電極119と行バンク122Xとは材料が異なるため、その撥液性を完全に一致させることは困難であり、また、行バンク122が上に凸になっていることから、行バンク122X上にインクが滴下されれば、画素電極119上の機能層の膜厚が均一にならない場合があることが分かった。
図20(b)〜(e)は、滴下されたホール注入層形成用のインクが、一対の列バンク522Y間で濡れ広がる様子を示す模式図である。
図20(b)に示すように、行バンク122X上とその両側の画素電極119上にインク滴D1〜D3がそれぞれ滴下されると、各インク滴D1〜D3が濡れ広がり始め(図20(c))、インク滴D1〜D3が合流してさらに濡れ広がる(図20(d))。
やがて、インク滴D1〜D3は、画素電極119および行バンク122Xの全面を覆うようにして広がるが(図20(e))、もともとインク滴D2が滴下された行バンク122Xの頂面は、下地部分にある画素電極119よりも高い位置にあると共に、インクが濡れ広がる過程で、インクの溶媒(有機溶媒)が徐々に蒸発して流動性が低くなるため、完全にレベリングできずに、行バンク122X上に残るインクが多くなってしまう。
図20(f)は、図20(e)のB−B線における矢視断面図の一例である。同図に示すように、塗布されたホール注入層120は、行バンク122X上が一番高く、そこから画素電極119上に移るに連れてなだらかに低くなっていく形状となっている。
これにより、例えば、画素電極119上の発光領域におけるホール注入層120は、行バンク122X付近の膜厚が大きくなってしまい、均一な膜厚とならない場合がある。
最近では、光共振器構造を採用して光取り出し効率の向上を図ることが、一般的である。そのために各機能層の光学膜厚が重要となるが、上述のように機能層の膜厚が均一でない部分があれば、輝度ムラが生じることになる。 特に、トップエミッション型の有機EL素子は、画素電極に高い光反射性を有する材料を用いるとともに、膜厚方向における光学的距離を最適に設定して光共振器構造を採用することにより出射される発光効率を向上させるように発光層を含め、各機能層の膜厚が設計されているため、上述のように膜厚のムラが輝度ムラに与える影響は大きい。
そこで、本願発明者らは、上記課題に鑑み、発光層を含む列状の機能層が並設された自発光型の表示パネルの構造において、特に行バンク122X付近における機能層の膜厚の変化を抑制して、行方向の筋状の輝度ムラを目立たなくする構成について検討を行い、以下の開示の形態に至ったものである。
≪本開示の一態様の概要≫
本開示の一態様は、複数の画素が行列状に配された自発光表示パネルの製造方法であって、基板を準備する工程と、前記基板上に、複数の画素電極を行列状に形成する工程と、前記基板上方であって、前記画素電極の列方向における間に行方向に延伸する行バンクと、前記画素電極の行方向における間に列方向に延伸する列バンクと、を形成する工程と、前記行方向に隣接する前記列バンク間の間隙に、複数のノズルが列設されたヘッドを前記基板に対して行方向に相対的に移動させつつ、機能性材料を含むインクを滴下して機能層を形成する工程と、前記機能層上方に対向電極を形成する工程とを含み、前記行バンクの高さは、前記列バンクの高さよりも低く、前記間隙に滴下されたインクの列方向への移動が許容される高さであり、前記機能層を形成する工程において、前記行バンク上には前記インクを滴下しない。
係る構成により、行バンク上にインクが滴下されることによる機能層の膜厚の不均一化が可及的に阻止され、筋状の輝度ムラの発生が軽減された有機EL表示パネルを製造することができる。
また、本開示の別の態様は、前記機能層を形成する工程において、インクを吐出するノズルと吐出しないノズルの配列を示す列方向塗布パターンに基づいてノズルを駆動して前記間隙にインクを滴下するようになっており、前記列方向塗布パターンは、列方向に連続する複数のノズルのうち、行バンク上にインクを滴下する位置にあるノズルを特定不吐出ノズルとし、この特定不吐出ノズル以外の残りのノズルから、目標となる膜厚を形成するために必要な個数の吐出ノズルを選択してなる。
係る態様により、行バンク上にインクを滴下しないようにしつつ、目標となる機能層の膜厚を形成することができる。
また、本開示の別の態様は、前記列方向塗布パターンは、前記間隙の列方向における全長よりも短いパターンピッチの単位塗布パターンを、複数、列方向に連ねて形成されており、各単位塗布パターンはN個のノズルを含み(Nは2以上の自然数)、前記N個のノズルのうち、前記特定不吐出パターンを除いた残りのノズルについて、前記パターンピッチに対応する列方向長さの間隙内で前記目標となる膜厚を形成するために必要な個数の吐出ノズルが選択されてなる。
ここで「パターンピッチ」とは、塗布パターンを列方向に繰り返してインクを塗布する場合における当該塗布パターンの繰り返し間隔を意味し、具体的には一つの塗布パターンにより吐出制御されるべきノズルの個数(N)とノズルピッチ(c)の積になる。
係る態様により、データ量の少ない単位塗布パターンにより、有機発光層を含む機能層の形成が可能となる。
また、本開示の別の態様は、本開示の別の態様では、前記単位塗布パターンのパターンピッチは、前記複数の画素の列方向における画素ピッチの複数倍である。
係る態様により、単位塗布パターンを繰り返しても、単位塗布パターンと当該単位塗布パターンのパターンピッチの範囲内における複数の画素との相対的な位置関係が変化しないので、間隙の全域において行バンク上にインクが吐出されることがない。
また、本開示の別の態様は、前記間隙のインクを塗布すべき列方向の全長をWyとしたとき、Wyが、前記単位塗布パターンのパターンピッチの複数倍となっている。
また、本開示の別の態様は、基板上方に複数の画素が行列状に配され、前記画素電極の列方向における間に行方向に延伸する行バンクと、前記画素電極の行方向における間に列方向に延伸する列バンクとを有する自発光表示パネルにおける機能層を形成する機能層形成装置であって、前記行バンクの高さは、前記列バンクの高さよりも低く、前記間隙に滴下されたインクの列方向への移動が許容される高さとなっており、行方向に隣接する前記列バンク間の間隙のそれぞれに、機能性材料を含むインクを塗布する塗布装置を備え、前記塗布装置は、複数のノズルが列設されたヘッドと、前記ヘッドを前記基板に対して前記行方向に相対的に移動させる移動部と、前記複数のノズルから一部のノズルを選択してインクを吐出させる吐出ノズル選択部と、を有し、前記吐出ノズル選択部は、行バンク上に前記インクを滴下する位置にあるノズルを選択しない。
係る構成により、行バンクに沿った、筋状の輝度ムラが抑制された自発光表示パネルを製造することができる。
≪実施の形態≫
1.表示装置の構成
以下、本開示に係る自発光表示パネルとして有機EL表示パネルを用いた表示装置(以下、単に「表示装置」と称する)の実施の形態について説明する。
(1)表示装置1の回路構成
図1は、表示装置1の回路構成を示すブロック図である。
図1に示すように、表示装置1は、有機EL表示パネル10(以下、「表示パネル10」と称する)と、これに接続された駆動制御回路部20とを有して構成されている。
表示パネル10は、有機材料の電界発光現象を利用した有機EL(Electro Luminescence)パネルであって、複数の有機EL素子が、例えば、マトリクス状(行列状)に配列され構成されている。
駆動制御回路部20は、4つの駆動回路21〜24と制御回路25とにより構成されている。
(2)表示パネル10の回路構成
表示パネル10においては、複数の単位画素100eが行列状に配されて表示領域を構成している。各単位画素100eは、3個の有機EL素子、つまり、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色に発光する3個の副画素100seから構成される。各副画素100seの回路構成について、図2を用い説明する。
図2は、表示装置1に用いる表示パネル10の各副画素100seに対応する有機EL素子100における回路構成を示す回路図である。
図2に示すように、本実施の形態に係る表示パネル10では、各副画素100seが2つのトランジスタTr1、Tr2と一つのキャパシタC、及び発光部としての有機EL素子部ELとを有し構成されている。トランジスタTr1は、駆動トランジスタであり、トランジスタTr2は、スイッチングトランジスタである。
スイッチングトランジスタTr2のゲートG2は、走査ラインVscnに接続され、ソースS2 は、データラインVdatに接続されている。スイッチングトランジスタTr2 のドレインD2は、駆動トランジスタTr1のゲートG1に接続されている。
駆動トランジスタTr1のドレインD1は、電源ラインVaに接続されており、ソースS1 は、有機EL素子部ELの画素電極(アノード)に接続されている。有機EL素子部ELにおける共通電極(対向電極:カソード)は、接地ラインVcatに接続されている。
なお、キャパシタCの第1端は、スイッチングトランジスタTr2のドレインD2及び駆動トランジスタTr1のゲートG1と接続され、キャパシタCの第2端は、電源ラインVaと接続されている。
表示パネル10においては、隣接する複数の副画素100se(例えば、赤色(R)と緑色(G)と青色(B)の発光色の3つの副画素100se)を組み合せて1つの単位画素100eを構成し、各単位画素100eが分布するように配されて画素領域を構成している。
そして、各副画素100seのゲートG2からゲートラインが各々引き出され、表示パネル10の外部から接続される走査ラインVscnに接続されている。同様に、各副画素100seのソースS2からソースラインが各々引き出され表示パネル10の外部から接続されるデータラインVdatに接続されている。
また、各副画素100seの電源ラインVa及び各副画素100seの接地ラインVcatは集約されて、表示装置1の電源ライン及び接地ラインに接続されている。
なお、各有機EL素子の駆動回路は、上記のものに限られず、他の構成でも構わない。
(3)表示パネル10の全体構成
(3−1)表示パネル10の概要
本実施の形態に係る表示パネル10について、図面を用いて説明する。なお、図面は模式図であって、その縮尺は実際とは異なる場合がある。
図3は、表示パネル10の模式平面図である。表示パネル10は、有機化合物の電界発光現象を利用した有機EL表示パネルであり、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が形成された基板100x(TFT基板)に、各々が画素を構成する複数の有機EL素子100が行列状に配され、上面より光を発するトップエミッション型の構成を有する。ここで、本明細書では、図3におけるX方向、Y方向、Z方向を、それぞれ表示パネル10における、行方向、Y方向、厚み方向とする。
図3に示すように、表示パネル10は、基板100x上をマトリックス状に区画してRGB各色の発光単位を規制する列バンク522Y(列隔壁)と行バンク122X(行絶縁層)とが配された区画領域10a(X、Y方向にそれぞれ10Xa、10Ya、区別を要しない場合は10aとする)と、区画領域10aの周囲に非区画領域10b(X、Y方向にそれぞれ10Xb、10Yb、区別を要しない場合は10bとする)とから構成されている。区画領域10aの列方向の外周縁は列バンク522Yの列方向の端部に相当する。非区画領域10bには、区画領域10aを取り囲む矩形状の封止部材(不図示)が形成されている。
(3−2)有機EL素子100の概要
図4は、図3におけるA0部の拡大平面図である。
表示パネル10の区画領域10aには、複数の有機EL素子100から構成される単位画素100eが行列状に配されている。各単位画素100eには、有機化合物により光を発する領域である、赤色に発光する100aR、緑色に発光する100aG、青色に発光する100aB(以後、100aR、100aG、100aBを区別しない場合は、「100a」と略称する)の3種類の自己発光領域100aが形成されている。
すなわち、行方向に並んだ自己発光領域100aR、100aG、100aBのそれぞれに対応する3つの副画素100seが1組となりカラー表示における単位画素100eを構成している。
表示パネル10には、複数の画素電極119が基板100x上に行及び列方向にそれぞれ所定の距離だけ離れた状態で行列状に配されている。複数の画素電極119は、平面視において例えば、概矩形形状であり、画素電極119は光反射材料からなる。行方向に順に3つ並んだ画素電極119は、行方向に順に並んだ3つの自己発光領域100aR、100aG、100aBに対応する。
画素電極119とこれに隣接する画素電極119とは、互いに絶縁されている。隣接する画素電極119間には、絶縁層形式のライン状に延伸する絶縁層が設けられている。
1つの画素電極119と、これに行方向に隣接する画素電極119との間(1つの画素電極119の行方向の外縁119a3と、この画素電極119に行方向に隣接する画素電極119の行方向の外縁119a4との間)に位置する基板100x上の領域上方には、各条が列方向(図3のY方向)に延伸する列バンク522Yが複数列並設されている。そのため、自己発光領域100aの行方向外縁は、列バンク522Yの行方向外縁により規定される。
一方、1つの画素電極119と、これに列方向に隣接する画素電極119との間(1つの画素電極119の列方向の外縁119a2と、この画素電極119に列方向に隣接する画素電極119の列方向の外縁119a1との間)に位置する基板100x上の領域上方には、各条が行方向(図3のX方向)に延伸する行バンク122Xが複数行並設されている。行バンク122Xが形成される領域は、画素電極119上方の発光層123において有機電界発光が生じないために非自己発光領域100bとなる。そのため、自己発光領域100aの列方向における外縁は、行バンク122Xの列方向外縁により規定される。
隣り合う列バンク522Y間を間隙と定義したとき、間隙522zには、自己発光領域100aRに対応する赤色間隙522zR、自己発光領域100aGに対応する緑色間隙522zG、自己発光領域100aBに対応する青色間隙522zB(以後、間隙522zR、間隙522zG、間隙522zBを区別しない場合は、「間隙522z」と称する)が存在し、表示パネル10は、列バンク522Yと間隙522zとが交互に多数並んだ構成を採る。
表示パネル10では、複数の自己発光領域100aと非自己発光領域100bとが、間隙522zR、間隙522zG、間隙522zBに沿って列方向に交互に並んで配されている。非自己発光領域100bには、画素電極119とTFTのソースS1 とを接続する接続凹部(コンタクトホール、不図示)があり、画素電極119に対して電気接続するための画素電極119上のコンタクト領域が設けられている。
1つの副画素100seにおいて、列方向に設けられた列バンク522Yと行方向に設けられた行バンク122Xとは直交し、自己発光領域100aは、列方向において行バンク122Xと、この行バンク122Xに隣接する行バンク122Xの間に位置している。
図5は、列バンク522Yと行バンク122Xの形成状態を説明するため、上記表示パネル10の一部の斜視図である。同図に示すように、行バンク122Xの高さが列バンク522Yの高さよりも十分低い構造となっている(ラインバンク方式)。
塗布装置のノズルから間隙522zG、522zBに吐出されたインクの液面が、行バンク122Xよりも高くなり、インクが列方向(Y方向)に流動して、インクの液面がレベリングされ、膜厚の列方向における変動が少なくなるようになっている。
2.塗布装置200
(1)塗布装置200の構成
図6(a)は、有機発光材料を含むインクを間隙522zに塗布するための塗布装置200の構成を示す側面図であり、図6(b)は、図6(a)をX方向から見た正面図である。
図6(a)に示すように、塗布装置200は、インクヘッド211を有するインク塗布部210と、貯留したインクをインクヘッド211に供給するインクタンク220と、列バンク522Yと行バンク122Xが形成され、発光層形成の前段階の基板(有機EL表示パネル10の中間製品。以下、「バンク形成後基板」と称する。)110をH方向に移動させる基板移動部230と、インクヘッド211におけるインク吐出動作や基板移動部230によるバンク形成後基板110の移動のタイミングおよび移動距離を制御する制御部250とからなる。
インク塗布部210は、水平に載置された台座231のY方向両端部に立設された一対の脚部212の上部にインクヘッド211を水平に横架してなる。インクヘッド211には、列方向(Y方向)に、インク滴を吐出するための複数のノズル2111が配され、それぞれピエゾ素子を駆動させて目標量のインク滴を吐出するように構成されている。
基板移動部230は、バンク形成後基板110を載置するテーブル234を備え、テーブル234は、台座231の上面に形成された2本のガイドレール232に案内されてX軸方向に移動可能なように台座231上に載置される。
台座231内部には、駆動源として、例えば、サーボモーター233が設けられており、ネジ送り機構やワイヤ駆動機構などの公知の駆動機構を介して、テーブル234が、ガイドレール232に沿ってX軸方向に移動するように構成される。
制御部250により、インク塗布部210によるインクのノズル2111からの吐出動作を制御すると共に、サーボモーター233を駆動制御して、バンク形成後基板110を所定量ずつ移動してインクを塗布する。
なお、本実施の形態では、インクヘッド211を固定し、バンク形成後基板110をX方向に移動させるようにしたが、バンク形成後基板110を移動させずに、インクヘッド211をX方向に移動させるように構成しても構わない。
要するに、インクヘッド211がバンク形成後基板110に対してX方向に相対的に移動できるように構成されていればよい。
(2)制御部250の構成
図7は、上記塗布装置200における制御部250の構成を示すブロック図である。
同図に示すように制御部250は、CPU(Central Processing Unit)251、RAM(Random Access Memory)252、ROM(Read Only Memory)253、パターンメモリ254を備える。
CPU251は、操作パネル240から操作者の指示を受付けると、パターンメモリ254から単位塗布パターンP1のデータ(例えば、吐出を「1」、不吐出「0」とし、N個のノズルについて、一番上のノズルからの順番を示す情報に、吐出(1)、不吐出(0)の情報を関連付けたデータ)を読み出すと共に、ROM253から塗布制御のプログラムを読み出して、RAM252を作業用記憶領域として当該プログラムを実行し、インク塗布部210における吐出に用いるノズルの選択や基板移動部230によるバンク形成後基板110の移動の制御などを行う。パターンメモリ254は不揮発性メモリであることが望ましい。なお、CPU251が、パターンメモリ254から塗布パターンP1を読み出して、吐出に用いるノズルを選択して駆動するとき本発明における「吐出ノズル選択部」として機能する。
(3)インク塗布処理
(3−1)基本的な動作
図8は、基板100x上の行方向(X方向)に隣接する列バンク522Y間の間隙522zに、塗布装置200のインクヘッド211に配された全部のノズル2111を使用して発光材料を含むインクを吐出して塗布する様子を示す模式図である。
基板100xに対して赤色発光層、緑色発光層、青色発光層の何れか1つの色の発光層を形成するためのインクの塗布が終わると、次に、その基板に2色目の色のインクを塗布し、次にその基板に3色目のインクを塗布する工程が繰り返し行われ、RGBの3色の発光色用のインクをその色に対応する間隙522zR、522zG、522zBに順次塗布する。
これにより、基板100x上には、赤色発光層、緑色発光層、青色発光層が、図の紙面横方向(X方向)に繰り返して並んで形成される。
基板100xは、列バンク522YがY方向に沿った状態で、塗布装置200のテーブル234上に載置され、Y方向に沿って複数のノズル2111がライン状に配置されたインクヘッド211をX方向に基板100xに対し相対的に移動しながら、各ノズル2111から列バンク522Y同士の間隙522z内に設定された着弾目標を狙ってインクを着弾させることによって行う。
基本的に、図8のようにインクヘッド211のノズル2111を全て使用して、各間隙522zへのインクの塗布が行われていたが、しかし、前述のように、最近では、表示パネル10のさらなる高精細化が求められており、そのため各間隙の幅が狭くなって、一つの間隙に供給するインク量が少なくなってきている。さらに光共振器構造をとると、特に波長の短い青色を発光する画素について機能層ないしは発光層の膜厚を薄くする必要があるため、ますます間隙522zに供給するインク量が少なくなる傾向にある。
その一方で各ノズル2111から滴下するインク量を少なくすることにも限界があるため、複数のノズル2111のうち吐出に使用するノズルの数を選択して、間隙522zに供給するインク量を調整する必要が生じる。
また、上述のように行バンク上へのインク滴下に起因する膜厚ムラの発生も阻止しなければならない。
そこで、一つの間隙522zについて、インクを吐出するノズルの組み合わせ(以下、「列方向塗布パターン」という)を、次のように形成し、できるだけ間隙の列方向に均一にインクが塗布されるようにしつつ、行バンク上にはインクが滴下されないようにしている。
(3)塗布パターン形成処理
図9は、本開示の一態様に係る列方向塗布パターンを説明するための模式図を示す。
図9の右図は、列方向におけるN個のノズルについて吐出/不吐出を示す基本的な塗布パターンP1(単位塗布パターン)であり(Nは2以上の自然数)、「●」は吐出ノズル、「○」は不吐出ノズルを示す。この単位塗布パターンP1に基づき、列方向の長さが画素ピッチの複数倍の長さL1の間隙内にインクが滴下されるものとする。
例えば、図9左図の画素イメージにおける1番上の行バンク122X上に単位塗布パターンP1の1番目のノズルを一致させた状態を基準位置として塗布を開始する場合には、まず、1番目のノズルと、2番目以降のノズルで、行バンク122X上にインク滴を吐出するおそれのあるノズルを、必ず「○」(不吐出)に設定する。
具体的に、例えば、図9の画素イメージにおける一番上の行バンク122Xの列方向の中心Y0を原点として、列バンク522Yに沿って列方向下方に延びるy軸を想定して説明する。
ここで、図9に示すように、列方向に隣接する行バンク122Xに挟まれた領域(発光領域)EAの列方向長さを「a」、行バンク122Xの列方向における幅を「b」とし、列方向に隣接するノズルのピッチを「c」とする。
単位塗布パターンP1の一番上のノズルの中心が、一番上の行バンク122Xの原点Y0に一致させた状態を基準位置とし、仮に、単位塗布パターンP1の、上からn番目のノズルからインク滴が射出されたときに、上からk番目の行バンク122Xにインクが滴下される場合の条件を考える。
図10は、図9の画素イメージにおけるk番目の行バンク122Xとその周辺部を大きく拡大したときの模式図である。
上からk番目の行バンク122Xの上縁122uと下縁122dとy軸の交点を、それぞれYb、Ycとすると、Ybのy座標は、(a+b)×(k−1)−(b/2)となり、Ycの座標は、(a+b)×(k−1)+(b/2)となる。
ノズルから滴下され、塗布面に着弾直前のインク滴は平面視(基板に垂直の方向から見たとき)でほぼ円形であると解され、その列方向における径を2rとすると、n番目のノズルから滴下されたインク滴の全部もしくは一部が、行バンク122Xにかかる場合には、その着弾位置が破線D11より下方で、破線D12より上方である必要がある。
破線D11の中心Yaのy座標は、(a+b)×(k−1)−(b/2)−rであり、破線D11の中心Ydのy座標は、(a+b)×(k−1)+(b/2)+rとなる。
一方、上からn番目のノズルの中心のy座標は、c×(n−1)となるので、結局次の(1)式を満たすときに、行バンク122Xにインク滴の少なくとも一部が塗布されることになる。
(a+b)×(k−1)−(b/2)−r<c×(n−1)<(a+b)×(k−1)+(b/2)+r ・・・・・・(1)式
逆に言えば、(1)式を満たすような自然数k、n(1≦n≦N)がある場合に、当該n番目のノズルを不吐出ノズルに設定すれば、行バンク122Xにインク滴が着弾されないため、前述のように機能層の膜厚が行バンク122Xの縁に沿って厚くなるような不都合が回避できる。
なお、ノズルの加工精度等にばらつきがある場合は、インク滴の着弾直前の径2rにも多少のばらつきが生じるので、そのうち一番大きな径2rを予め求めて(1)式を適用することにより、より確実に不吐出ノズルを決定できる。
因みに、図9の画素イメージにおいて、1番目の行バンク122Xについては、k=1となるから、上記(1)式においてk=1とするとn=1となり、(1)式を満たせば、塗布パターンの一番上のノズルも自動的に不吐出ノズルに設定される。
そして、N個のノズルのうち目標となる膜厚を得るため必要な吐出ノズルの個数N1を算出し、上記N個のノズルのうち、(1)式に基づき不吐出ノズルと決定されたノズル(以下、他の任意の不吐出ノズルと区別するため、(1)式を満たす不吐出ノズルを「特定不吐出ノズル」という場合もある。)もの以外のノズルからN1個のノズルを選択して、塗布パターンP1を形成する。この際、N1個の吐出ノズルは、できるだけ列方向に分散して均等に配置することが望ましい。
なお、単位塗布パターンP1における1番上のノズルの位置を、原点Y0に一致させない場合、例えば、そのy座標が、Δyの場合には、n番目のノズルのy座標は、c×(n−1)+Δyとなるので、この値を上記(1)式における「c×(n−1)」の代わりに代入することにより、不吐出ノズルの決定が行える。
この場合、Δyの値を、単位塗布パターンにおけるN番目のノズルの中心が、平面視において図9左図の画素イメージにおける一番下の行バンク122Xの列方向中心Y1に重なるような値に設定すればよい。N番目のノズルが必ず不吐出ノズルとなり、不吐出ノズルの特定が簡便になる。
このようにして取得した単位塗布パターンを列方向に所定回数繰り返して連ねることにより、一列全部の塗布パターン(列方向塗布パターン)が得られる。ただし、2回目以降の塗布パターンの一番上のノズル位置の、当該塗布パターンによって塗布すべき範囲における一番上の行バンク122Xに対する相対的関係は、1回目の単位塗布パターンP1における一番上のノズルの位置との当該塗布パターンによって塗布すべき範囲における一番上の行バンク122Xとの相対的関係と等しくすることが望ましい(図9の例で言えば、2回目以降の塗布パターンの一番上のノズル(N+1)は、次の行バンク122Xの列方向中心Y1に一致させる。)。そのようにしなければ、単位塗布パターンにおける特定不吐出ノズルの位置が、列方向に繰り返すうちに徐々に行バンク122Xの位置とずれていくからである。
そのためには、単位塗布パターンP1におけるノズルの個数Nを次のように決定することが望ましい。
例えば、図9に示すように、一番上の画素の行バンク122Xの列方向の中央の点をY0に対し、上からM番目の画素(Mは、2以上の自然数)の下限を区画する行バンク122Xの列方向中央の点をY1とすると、Y0からY1までの長さL1=(a+b)×Mとなる。ここで、(a+b)は画素ピッチである。
一方、パターンサイズがL2(L2=c×(N−1))の単位塗布パターンP1の1番上のノズルから、(N+1)番目のノズル(すなわち、単位塗布パターンP1を列方向に2回目に繰り返したときの一番の上のノズル)までの長さは、c×Nとなる(この間隔で単位塗布パターンP1が列方向に繰り返されるので、以下、「パターンピッチ」と定義する。)。
したがって、1番目のノズルが、画素イメージにおけるY0の位置にあり、(N+1)番目のノズルが、Y1の位置にくる条件は、c×N=L1となり、上記のようにL1=(a+b)×Mだから、結局、下記(2)式を満足するような自然数N、Mを決定し、当該N個からなるノズルの塗布パターンを単位塗布パターンP1に設定するようにすればよい。
c×N=(a+b)×M ・・・(2)式
上記(2)式の左辺はパターンピッチを示し、(a+b)は列方向における画素ピッチを示すから、要するに(2)式は、パターンピッチが列方向の画素ピッチのM倍に等しことを示している。
このようにすることにより、(N+1)番目のノズル、すなわち、単位塗布パターンP1を列方向に2回目に繰り返したときの1番上のノズルも、必ず、行バンク122Xの列方向の中心(Y1)に位置させることができるので、特定不吐出ノズルの位置が、徐々に行バンク122Xの位置からずれるようなことがなくなる。単位塗布パターンP1を3回目以降繰り返す場合も同様である。
なお、上記(2)式を満たす自然数M、Nが存在するためには、画素ピッチ(a+b)とノズルピッチcの比が、N:Mとなる必要があるが、画素ピッチは製造する表示パネルの仕様によって固定されるので、当該条件に沿うノズルピッチcのインクヘッド211を有する塗布装置を選択して使用することになる。
このような条件を満たす単位塗布パターンP1を必要な回数だけ繰り返してなる列方向塗布パターンに基づいて、ノズルを駆動して間隙522zにインクを塗布する処理を、同一の塗布条件で塗布すべき他の間隙についても実行する。
ここで、同一の塗布条件とは、発光色の同一(インクの組成の同一)、膜厚の同一などをいうものとする。
膜厚が異なる塗布条件で塗布する場合には、特定不吐出ノズルは変えずに、例えば、吐出ノズルの個数N1を変更することにより、当該条件に応じた塗布パターンを求めることができる。
(4)塗布処理のフローチャート
図11は、制御部250で実行される赤色(R)の発光層の塗布処理の制御手順の一例を示すフローチャートである。
上記(3)で求めた塗布パターンは1種類でもよいが、同じ塗布パターンを行方向に繰り返すと、もし、列方向においてわずかな輝度ムラが生じた場合に、行方向において筋状の輝度ムラが視認されるおそれがあるので、本実施の形態では、異なる塗布パターンをj個(jは2以上の自然数:本実施の形態では、一例としてj=6とする。また、j番目の塗布パターンを「塗布パターンPj」といい、これを列方向に繰り返してなる列方向塗布パターンに添え字「PCj」を付すものとする。)を繰り返して使用することとする。
塗布パターンPjは全て、特定不吐出ノズルの位置および吐出ノズルの個数N1は同一であり、ただ、N1個の吐出ノズルの一部もしくは全部の配置が隣接するRの間隙とは異なるものとする。
まず、基板移動部230により基板(バンク形成後基板110)を赤色発光用インク(以下、単に「Rのインク」という。)塗布のための基準位置に移動させる(ステップS101)。
例えば、表示パネルの一番左側のRの間隙522zR(図4参照。なお、平面視において、この各間隙は、列方向に伸びる細長い開口ともみなすことができるので、以下では、「列開口」と呼ぶ場合もある。)の一番上の行バンク122Xの列方向中央上に1番目のノズル中心が来る位置(図9参照)を基準位置とする。
次に、j=1に設定し(ステップS102)、塗布パターンPjのデータを列方向に所定回数(図9の例ではK回)繰り返して、列方向塗布パターンPCjのデータを作成する(ステップS103)。
そして、列方向塗布パターンPCjのデータに基づき、ノズルを駆動して、その真下に位置するRの列開口に、Rのインクを塗布する(ステップS104)。この段階では、まだ、j=1なので、左から1番目のRの列開口にインクを塗布することになる。
次に、全てのRの列開口にインクを塗布したか否かを判断し(ステップS105)、そうでなれば(ステップS105:NO)、基板移動部230により基板を副走査方向(図6(a)のH方向)に3列分だけ移動して(ステップS106)、インクヘッド211が次のRの列開口の真上に来るようにし、jの値を1だけインクリメントする(j=j+1)(ステップS107)。
次に、インクリメントされたjの値が、6以上となったか否かを判定し(j≧6)(ステップS108)、6以上となっていなければ(ステップS108:NO)、ステップS103に戻り、次の塗布パターンPjのデータを列方向に所定回数繰り返して、列方向塗布パターンPCjのデータを作成する(ステップS103)。
ステップS108で、jの値が6以上となっている場合には(ステップS108:YES)、ステップS102に戻り、jを1にリセットして、ステップS103、S104を繰り返し、次のRの列開口にインクを塗布する。
このような塗布処理を繰り返して、Rのインクを塗布すべき列開口に順次塗布していき、ステップS105で全てのRの列開口にインクを塗布したと判断された場合には(ステップS105:YES)、Rの発光層塗布処理を終了する。
そして、残りの色について上記発光層塗布処理を繰り返し実行する。この場合、インクタンク220に他の色の発光材料を含むインクを充填した他の塗布装置200を使用してもよいし、緑の発光層塗布処理に使用した塗布装置200のインクタンクを、他の色のインクを充填したインクタンクに交換して使用するようにしても構わない。
以上の塗布処理を実行することにより、行バンク122Xにはインクが吐出されて、行バンク122X付近の発行領域の膜厚が大きくなることがなくなり、筋状の輝度ムラの発生が抑制される。
上記の工程が実行される順序は、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記工程の一部が、他の工程と同時(並列)に実行されてもよい。
なお、光共振器構造を取る場合には、通常各色の発光層の膜厚を異ならせる場合が多いので、この場合には、単位塗布パターンにおける特定不吐出ノズルの位置は同じで、吐出ノズルの数が各色毎に異なる塗布パターンが形成される。
また、ホール注入層やホール輸送層などの他の機能層をそれぞれウエットプロセスで形成するとき、インクの種類が同じであるが、上記と同じく光共振器構造を構築するため、R,G,Bに対応して膜厚を異ならせる場合には、図11と同様な制御により塗布処理が実行される。これらの機能層が全ての列開口で同じ膜厚の場合には、「同一の塗布条件」となるので、塗布パターンを全ての列開口で同じにすることができ、図11のステップS106では、「基板を副走査方向に1列分移動」しながら、各列開口にインクを塗布する。
3.表示パネル10の構成
図12は、図4における表示パネル10をA2−A2で切断した模式的な部分断面図である。
本実施の形態に係る表示パネル10は、Z軸方向下方に薄膜トランジスタが形成された基板(TFT基板)上に、複数の有機EL素子が配されてなる。
(1)基板100x
基板100xは表示パネル10の支持部材であり、基材(不図示)と、基材上に形成された薄膜トランジスタ層(TFT層:不図示)とを有する。
基材は、表示パネル10の支持部材であり、平板状である。基材の材料としては、電気絶縁性を有する材料、例えば、ガラス材料、樹脂材料、半導体材料、絶縁層をコーティングした金属材料などを用いることができる。
TFT層は、基材上面に形成された複数のTFT及び配線(TFTのソースS1と、対応する画素電極119を接続する)を含む複数の配線からなる。TFTは、表示パネル10の外部回路からの駆動信号に応じ、対応する画素電極119と外部電源とを電気的に接続するものであり、電極、半導体層、絶縁層などの多層構造からなる。
(2)平坦化層118
基板100xの上面には平坦化層118が設けられている。基板100xの上面に位置する平坦化層118は、TFT層によって凹凸が存在する基板100xの上面を平坦化するものである。また、平坦化層118は、配線及びTFTの間を埋め、配線及びTFTの間を電気的に絶縁している。
平坦化層118には、画素電極119と対応する画素のソースS1に接続される配線とを接続するために、当該配線の上方の一部にコンタクトホール(不図示)が開設されている。
(3)画素電極119
基板100xの上面に位置する平坦化層118上には、図4に示すように、副画素100se単位で画素電極119が設けられている。
画素電極119は、発光層123へキャリアを供給するためのものであり、例えば陽極として機能した場合は、発光層123へホールを供給する。また、表示パネル10がトップエミッション型であるため、画素電極119は光反射性を有する。画素電極119の形状は、例えば、概矩形形状をした平板状である。平坦化層118のコンタクトホール(不図示)上には、画素電極119の一部を基板100x方向に凹入された画素電極119の接続凹部(コンタクトホール;不図示)が形成されており、接続凹部の底で画素電極119と対応する画素のソースS1に接続される配線とが接続される。
(4)ホール注入層120
画素電極119上には、図12に示すように、ホール注入層120が積層されている。ホール注入層120は、画素電極119から注入されたホールをホール輸送層121へ輸送する機能を有する。
本実施の形態では、ホール注入層120は、基板100x側から順に、画素電極119上に形成された金属酸化物からなるホール注入層120Aと、後述する間隙522zR、間隙522zG、間隙522zB内のホール注入層120A上それぞれに積層された有機物からなるホール注入層120Bとを含む。
本実施の形態では、後述する間隙522zR、間隙522zG、間隙522zB内では、ホール注入層120Bは列方向に延伸するように線状に設けられている構成を採る。しかしながら、ホール注入層120Bは、画素電極119上に形成されたホール注入層120A上にのみ形成され、間隙522z内では列方向に断続して設けられている構成としてもよい。
(5)バンク122
図12に示すように、画素電極119、ホール注入層120AのXY方向端縁を被覆するように絶縁物からなるバンクが形成されている。バンクには、列方向に延伸して行方向に複数並設されている列バンク522Yと、行方向に延伸して列方向に複数並設されている行バンク122Xとがある。図4に示すように、列バンク522Yは、行バンク122Xと直交する行方向に沿った状態で設けられており、列バンク522Yと行バンク122Xとで格子状をなしている(以後、行バンク122X、列バンク522Yを区別しない場合は「バンク122」と称する)。
行バンク122Xは、各列バンク522Yを貫通するようにして、列方向と直交する行方向に沿った状態で設けられており、各々が列バンク522Yの上面522Ybよりも低い位置に上面を有する。
行バンク122Xは、画素電極119の列方向(Y方向)における外縁の上方に存在することにより、共通電極125との間の電気的リークを防止する。行バンク122Xは、その列方向の基部により列方向における各副画素100seの自己発光領域100aの外縁を規定する。
列バンク522Yの形状は、列方向に延伸し、発光層123の材料となる有機化合物を含んだインクの行方向への流動を堰き止めて発光層123の行方向外縁を規定するものである。
列バンク522Yは、画素電極119の行方向における外縁上方に存在することにより、共通電極125との間の電気的リークを防止する。列バンク522Yは、その行方向の基部において、行方向における各副画素100seの自己発光領域100aの外縁を規定する。列バンク522Yおよび行バンク122Xは、それぞれインクに対する撥液性を有する。
(6)ホール輸送層121
図12に示すように、間隙522zR、522zG、522zB内におけるホール注入層120上には、ホール輸送層121が積層される。
(7)発光層
図12に示すように、ホール輸送層121上には、発光層123が積層されている。発光層123は、有機化合物からなる層であり、内部でホールと電子が再結合することで光を発する機能を有する。列バンク522Yにより規定された間隙522zR、間隙522zG、間隙522zB内では、発光層123は、列方向に延伸するように線状に設けられている。
赤色副画素100seR内の自己発光領域100aRに対応する赤色間隙522zR(図4参照)、緑色副画素100seG内の自己発光領域100aGに対応する緑色間隙522zG、青色副画素100seB内の自己発光領域100aBに対応する青色間隙522zBには、それぞれ各色に発光する発光層123R、123G、123Bが形成されている。
発光層123は、画素電極119からキャリアが供給される部分のみが発光するので、層間に絶縁物である行バンク122Xが存在する範囲では、有機化合物の電界発光現象が生じない。そのため、発光層123は、行バンク122Xがない部分のみが発光して、この部分が自己発光領域100aとなり、自己発光領域100aの列方向における外縁は、行バンク122Xの列方向外縁により規定される。
(8)電子輸送層
図4、図12に示すように、列バンク522Y及び列バンク522Yにより規定された間隙522zを被覆するように電子輸送層124が積層して形成されている。電子輸送層124については、表示パネル10の少なくとも表示領域全体に連続した状態で形成されている。
電子輸送層124は、基板100x側から順に金属酸化物又はフッ化物等からなる電子輸送層124Aと、電子輸送層124A上に積層された有機物を主成分とする電子輸送層124Bとを含む(以後において、電子輸送層124A、124Bを総称する場合は「電子輸送層124」と表記する)。
電子輸送層124は、図12に示すように、発光層123上に形成されている。電子輸送層124は、共通電極125からの電子を発光層123へ輸送するとともに、発光層123への電子の注入を制限する機能を有する。
(9)共通電極125(対向電極)
図12に示すように、電子輸送層124上に、共通電極125が形成されている。共通電極125は、各発光層123に共通の電極となっている。共通電極125は、基板100x側から順に金属酸化物からなる共通電極125Aと、共通電極125A上に積層された金属を主成分とする共通電極125Bとを含む(以後において、共通電極125A、125Bを総称する場合は「共通電極125」と表記する)。
共通電極125は、図12に示すように、電子輸送層124上の画素電極119上方の領域にも形成される。共通電極125は、画素電極119と対になって発光層123を挟むことで通電経路を作り、発光層123へキャリアを供給するものであり、例えば陰極として機能した場合は、発光層123へ電子を供給する。
(10)封止層126
共通電極125を被覆するように、封止層126が積層形成されている。封止層126は、発光層123が水分や空気などに触れて劣化することを抑制するためのものである。封止層126は、共通電極125の上面を覆うように設けられている。
(11)接合層127
封止層126のZ軸方向上方には、上部基板130のZ軸方向下側の主面にカラーフィルタ層128が形成されたカラーフィルタ基板131が配されており、接合層127により接合されている。接合層127は、基板100xから封止層126までの各層からなる背面パネルとカラーフィルタ基板131とを貼り合わせるとともに、各層が水分や空気に晒されることを防止する機能を有する。
(12)カラーフィルタ(CF)基板131
接合層127の上に、上部基板130にカラーフィルタ層128が形成されたカラーフィルタ基板131が設置・接合されている。上部基板130には、表示パネル10がトップエミッション型であるため、例えば、カバーガラス、透明樹脂フィルムなどの光透過性材料が用いられる。また、上部基板130により、表示パネル10の剛性向上、水分や空気などの侵入防止などを図ることができる。
上部基板130には、画素の各色自己発光領域100aに対応する位置にカラーフィルタ層128が形成されている。カラーフィルタ層128は、R、G、Bに対応する波長の可視光を透過させるために設けられる透明層であり、各色画素から出射された光を透過させて、その色度を矯正する機能を有する。例えば、本例では、赤色間隙522zR内の自己発光領域100aR、緑色間隙522zG内の自己発光領域100aG、青色間隙522zB内の自己発光領域100aBの上方に、赤色、緑色、青色のフィルタ層128R、128G、128Bが各々形成されている。
上部基板130には、各画素の自己発光領域100a間の境界に対応する位置に遮光層129が形成されている。遮光層129は、R、G、Bに対応する波長の可視光を透過させないために設けられる黒色樹脂層であって、例えば光吸収性及び遮光性に優れる黒色顔料を含む樹脂材料からなる。
4.表示パネル10の製造方法
表示パネル10の製造方法について、図13の製造工程を示すフローチャート、および図14〜図18の表示パネル10の各製造工程における状態を示す模式断面図に基づき説明する。
(1)基板準備工程(図13:ステップS1)
複数のTFTや配線が形成された基板100xを準備する。基板100xは、公知のTFTの製造方法により製造することができる(図14(a))。
(2)平坦化層形成工程(図13:ステップS2)
基板100xを被覆するように、上述の平坦化層118の構成材料(感光性の樹脂材料)をフォトレジストとして塗布し、表面を平坦化することにより平坦化層118を形成する(図14(b))。
(3)画素電極・ホール注入層形成工程(図13:ステップS3)
スパッタリング法、真空蒸着法などの気相成長法を用い金属膜を積層して形成した後、フォトリソグラフィー法及びエッチング法を用いパターニングすることでなされる。
具体的には、先ず、平坦化層118の表面にドライエッチング処理を行い製膜前洗浄を行う。次に、画素電極119を形成するための第2金属層119xを気相成長法により平坦化層118の表面に製膜する(図14(c))。本例では、アルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金からなる膜をスパッタリング法により製膜する。
さらに、第2金属層119xの表面に製膜前洗浄を行った後、ホール注入層120Aを形成するための第3金属層120AXを気相成長法により第2金属層119xの表面に製膜する(図14(c))。本例では、タングステンをスパッタリング法により製膜する。
その後、感光性樹脂等からなるフォトレジスト層FRを塗布したのち、所定の開口部が施されたフォトマスクPMを載置し、その上から紫外線照射を行いフォトレジストを露光し、そのフォトレジストにフォトマスクPMが有するパターンを転写する(図14(d))。次に、フォトレジスト層FRを現像によってパターニングする。
その後、パターニングされたフォトレジスト層FRを介して、第3金属層120AX、第2金属層119Xにエッチング処理を施してパターニングを行い、ホール注入層120A、画素電極119を形成する。
最後に、フォトレジスト層FRを剥離して、同一形状にパターニングされた画素電極119及びホール注入層120Aの積層体を形成する(図15(a))。
(4)バンク形成工程(図13:ステップS4)
ホール注入層120のホール注入層120Aを形成した後、ホール注入層120Aを覆うようにバンクを形成する。バンクの形成では、先ず行バンク122Xを形成し、その後、間隙522zを形成するように列バンク522Yを形成する(図15(b))。
行バンク122xの形成は、先ず、ホール注入層120A上に、スピンコート法などを用い、バンク122Xの構成材料(例えば、感光性樹脂材料)からなる膜を積層形成する。そして、樹脂膜をパターニングして行バンク122Xを形成する。
行バンク122xのパターニングは、樹脂膜の上方にフォトマスクを利用し露光を行い、現像工程、焼成工程(約230℃、約60分)をすることによりなされる。
次に、列バンク522Yの形成工程では、ホール注入層120A上及び行バンク122X上に、スピンコート法などを用い、列バンク522Yの構成材料(例えば、感光性樹脂材料)からなる膜を積層形成する。そして、間隙522zの形成は、樹脂膜の上方にマスクを配して露光し、その後で現像することにより、樹脂膜をパターニングして間隙522zを開設して列バンク522Yを形成する。
具体的には、列バンク522Yの形成工程では、先ず、有機系の感光性樹脂材料、例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等からなる感光性樹脂膜を形成した後、乾燥し、溶媒をある程度揮発させてから、所定の開口部が施されたフォトマスクを重ね、その上から紫外線照射を行い感光性樹脂等からなるフォトレジストを露光し、そのフォトレジストにフォトマスクが有するパターンを転写する。
次に、感光性樹脂を現像によって列バンク522Yをパターニングした絶縁層を、焼成(約230℃、約60分)することにより形成する。一般にはポジ型と呼ばれるフォトレジストが使用される。ポジ型は露光された部分が現像によって除去される。露光されないマスクパターンの部分は、現像されずに残存する。
ここで、ホール注入層120Aは、上述のとおり、スパッタリング法あるいは真空蒸着法などの気相成長法を用い金属(例えば、タングステン)からなる膜を形成した後、フォトリソグラフィー法及びエッチング法を用い各画素単位にパターニングされるが、行バンク122X、列バンク522Yに対する焼成工程において、金属が酸化されホール注入層120Aとして完成する。
列バンク522Yは、列方向に延設され、行方向に間隙522zを介して並設される。
(5)有機機能層形成工程(図13:ステップS5)
列バンク522Yにより規定される間隙522z内に形成されたホール注入層120のホール注入層120A上に対して、ホール注入層120のホール注入層120B、ホール輸送層121、発光層123などの有機機能層を順に積層形成する。
ホール注入層120Bは、インクジェット法を用い、PEDOT(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)などの導電性ポリマー材料を含むインクを列バンク522Yにより規定される間隙522z内に塗布した後、溶媒を揮発除去させる(図15(c))。あるいは、焼成することによりなされる。その後、フォトリソグラフィー法およびエッチング法を用い各画素単位にパターニングしてもよい。
ホール輸送層121は、インクジェット法やグラビア印刷法によるウェットプロセスを用い、構成材料を含むインクを列バンク522Yにより規定される間隙522z内に塗布した後、溶媒を揮発除去させる、あるいは、焼成することによりなされる。ホール輸送層121のインクを間隙522z内に塗布する方法は、上述したホール注入層120Bにおける方法と同じである。
発光層123の形成は、インクジェット法を用い、構成材料を含むインクを列バンク522Yにより規定される間隙522z内に塗布した後、焼成することによりなされる(図16(a))。具体的には、この工程では、副画素形成領域となる間隙522zに、インクジェット法によりR、G、Bいずれかの有機発光層の材料を含むインク123RI、123GI、123BIをそれぞれ充填し、充填したインクを減圧下で乾燥させ、ベーク処理することによって、発光層123R、123G、123Bを形成する。
このとき、発光層123のインクの塗布では、塗布装置200を用いて、図10、図11で説明した方法でインクを塗布することにより、筋状の輝度ムラが発生しにくい。
なお、発光層123以外の、ウエットプロセスにより形成可能な機能層(本例では、ホール注入層120のホール注入層120B、ホール輸送層121)のいずれかについても、塗布装置200を使用して発光層123の形成と同様な方法により形成するようにしてもよい。
この意味で、塗布装置200を「機能層形成装置」として上位概念化することができる。この「機能層形成装置」には、塗布装置200のほか、例えば、塗布後の機能性材料のインクを乾燥させる乾燥装置を含んでもよい。
これにより、行バンク122X上へのインクの塗布に起因する行方向における筋状の輝度ムラを効果的に抑制できる。
(6)電子輸送層形成工程(図13:ステップS6)
発光層123を形成した後、表示パネル10の発光エリア(表示領域)全面にわたって、真空蒸着法などにより電子輸送層124を形成する(図16(b))。
真空蒸着法を用いる理由は、有機膜である発光層123に損傷を与えないためと、高真空化で行う真空蒸着法は成膜対象の分子が基板に向かって垂直方向に直進的に成膜されるため、膜厚を均一に形成しやすいからである。
電子輸送層124Aは、発光層123の上に、金属酸化物又はフッ化物を真空蒸着法などにより、例えば、1nm以上10nm以下の膜厚で成膜する。電子輸送層124Aの上に、有機材料と金属材料との共蒸着法により、電子輸送層124Bを、例えば10nm以上、50nm以下の膜厚で成膜する。
なお、電子輸送層124A、124Bの膜厚は、一例であり、上記数値に限られるものではなく、光学的な光取り出しとして最も有利となる適切な膜厚とする。
(7)共通電極形成工程(図13:ステップS7)
電子輸送層124を形成した後、電子輸送層124を被覆するように、共通電極125を形成する。共通電極125は、基板100x側から順に金属酸化物からなる共通電極125Aと、共通電極125A上に積層された金属を主成分とする共通電極125Bとを含む。
このうち、先ず、共通電極125Aは、電子輸送層124を被覆するように、スパッタリング法などにより形成する(図16(c))。本例では、共通電極125Aはスパッタリング法を用いてITO又はIZOなどの透明導電層を形成する構成としている。
次に、共通電極125Bは、共通電極125A上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、スパッタリング法、又は真空蒸着法により形成する(図16(c))。本例では、共通電極125Bを真空蒸着法により銀を堆積することにより形成する構成としている。
(8)封止層形成工程(図13:ステップS8)
共通電極125を形成した後、共通電極125を被覆するように、封止層126を形成する(図16(d))。封止層126は、CVD法、スパッタリング法などを用い形成できる。
(9)カラーフィルタ基板の粘着工程(図13:ステップS9)
次に、カラーフィルタ基板131を形成して、封止層126上に粘着する。
透明な上部基板130を準備し、紫外線硬化樹脂(例えば紫外線硬化アクリル樹脂)材料を主成分とし、これに黒色顔料を添加してなる遮光層129の材料を透明な上部基板130の一方の面に塗布する(図17(a))。
塗布した遮光層129の上面に所定の開口部が施されたパターンマスクPMを重ね、その上から紫外線照射を行う(図17(b))。
その後、パターンマスクPM及び未硬化の遮光層129を除去して現像し、キュアすると、例えば、概矩形状の断面形状の遮光層129が完成する(図17(c))。
次に、遮光層129を形成した上部基板130表面に、紫外線硬化樹脂成分を主成分とするカラーフィルタ層128(例えば、G)の材料(ペースト)128Gを塗布し(図17(d))、所定のパターンマスクPMを載置し、紫外線照射を行う(図17(e))。
その後はキュアを行い、パターンマスクPM及び未硬化のペースト128Gを除去して現像すると、カラーフィルタ層128(G)が形成される(図17(f))。
この図17(d)、(e)、(f)の工程を赤色と青色のカラーフィルタ材料について同様に繰り返すことで、カラーフィルタ層128(R)、128(B)を形成する(図17(g))。
なお、各色のペーストを用いる代わりに市販されているカラーフィルタ製品を利用してもよい。以上でカラーフィルタ基板131が形成される。
次に、基板100xから封止層126までの各層からなる背面パネルに、アクリル樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂などの紫外線硬化型樹脂を主成分とする接合層127の材料を塗布する(図18(a))。
続いて、塗布した材料に紫外線照射を行い、背面パネルとカラーフィルタ基板131との相対的位置関係を合せた状態で両基板を貼り合わせる。このとき、両者の間にガスが入らないように注意する。その後、両基板を焼成して封止工程を完了すると、表示パネル10が完成する(図18(b))。
6. 変形例
本発明は、その本質的な特徴的構成要素を除き、以上の実施の形態に何ら限定を受けるものではない。例えば、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。以下では、本開示の変形例を説明する。
(1)上記実施の形態では、N個のノズルからなる単位塗布パターンP1の塗布パターンピッチが、列方向の画素ピッチ(a+b)の自然数倍になるように設定したが(図9参照)、本変形例では、基準となる塗布パターンを次のようにして決定している。
(ア)塗布パターンのパターンピッチの決定
図19(a)に示すように、塗布対象となる表示パネルの画素形成領域の列方向の長さ(すなわち、塗布すべき間隙の列方向の全長)をWy、行方向の長さをWxとする。
図19(b)は、本変形例に係る塗布パターンの一例を示しており、そのパターンピッチをL3とすると、Wy=h×L3の関係にある(hは、2以上の自然数)。また、当該塗布パターンに含まれるノズル数をNb個とすると、L3=Nb×cの関係が成立する。
(イ)特定不吐出ノズルの決定
上記実施の形態で説明したのと同じ方法により、上記Nb個のノズルのうち、行バンク122X上にインクを滴下しないように、特定不吐出ノズルを決定する(図10、式(1)参照。)。
(ウ)吐出ノズルの決定
間隙(列開口)に目標の発光層の膜厚を得るため、パターンピッチL3の範囲内では、上記Nbのうち何個のノズルを駆動してインク滴を吐出すればよいかを計算し、駆動するノズルの数Ncを求める(Ncは1以上Nb未満の自然数)。
Nb個のノズルから上記特定不吐出ノズルを除いた残りのノズルからNc個の吐出ノズルを選択して、基準となる塗布パターンを決定する。この際、Nc個の吐出ノズルが、列方向にできるだけ均等に分散するようにする。
(エ)上記(イ)(ウ)により、1番目、2番目、・・・h番目の塗布パターンを決定し、列方向に配列して、列方向塗布パターンを形成する。
このような方法によっても、行バンク122X上へのインクの吐出を回避して、筋状の輝度ムラの発生を抑制することができる。
(2)上記実施の形態では、基本的な単位塗布パターンを決定して、これを列方向に繰り返すようにして列方向塗布パターンを形成したが、直接列方向塗布パターンを形成するようにしても構わない。
(3)上記実施の形態において、塗布パターンに含まれるN個のノズルのうち、特定不吐出ノズルを除いたノズルから吐出ノズルを決定したが、もし、ノズルのうち不良ノズルがあれば、N個のノズルから、上記特定不吐出ノズルと不良ノズルを除いた残りのノズルから吐出ノズルが決定される。
(4)上記実施の形態における表示パネル10では、発光層123は、行バンク上を列方向に連続して延伸している構成としている。しかしながら、発光層123が、行バンクによって一定の複数の副画素ごとに仕切られている構成としてもよい。
少なくとも、行バンクで仕切られた複数の副画素の範囲については、レベリングが可能であるし、仕切られた複数の副画素の範囲内で塗布に使用するノズルのパターンを変化させることにより、筋状の輝度ムラの発生を抑制することが可能であるからである。
(5)実施の形態に係る表示パネル10では、単位画素100eには、赤色画素、緑色画素、青色画素の3種類があったが、本発明はこれに限られない。例えば、発光層が1種類であってもよいし、発光層が赤、緑、青、白色などに発光する4種類であってもよい。
(6)上記実施の形態では、画素電極119と共通電極125の間に、ホール注入層120、ホール輸送層121、発光層123及び電子輸送層124が存在する構成であったが、本発明はこれに限られない。例えば、ホール注入層120、ホール輸送層121及び電子輸送層124を用いずに、画素電極119と共通電極125との間に発光層123のみが存在する構成としてもよい。また、例えば、ホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層、電子注入層などを備える構成や、これらの複数又は全部を同時に備える構成であってもよい。また、これらの層はすべてが有機化合物からなる必要はなく、有機発光層以外の一部の層において無機物などで構成されていてもよい。
(7)さらに、上記実施の形態では、トップエミッション型のEL表示パネルを一例としたが、本発明はこれに限定を受けるものではない。例えば、ボトムエミッション型の表示パネルなどに適用することもできる。その場合には、各構成について、適宜の変更が可能である。
(8)上記実施の形態では、自発光素子として有機EL素子を使用した有機EL表示パネルの製造方法について説明したが、その他、自発光素子として無機EL素子を使用した無機EL表示パネルや、自発光素子として量子効果を用いて波長変換を行う量子ドット発光素子(QLED:Quantum dot Light Emitting Diode)を使用した量子ドット表示パネル(例えば、特開2010−199067号公報参照)などの自発光表示パネルについても、自発光素子の構造や種類が異なるだけで、画素電極と対向電極との間に発光層やその他の機能層を介在させるという構成において有機EL表示パネルと同じであり、当該発光層やその他の機能層の形成に塗布方式を採用する場合には、本発明を適用することが可能である。
(9)上記実施の形態及びその変形例の機能のうち少なくとも一部を組み合わせてもよい。
本発明に係る自発光表示パネルの製造方法や機能層形成装置は、テレビジョンセット、パーソナルコンピュータ、携帯電話などの電子機器における表示パネルの製造に広く利用することができる。
1 有機EL表示装置
10 有機EL表示パネル
100 有機EL素子
100e 単位画素
100se 副画素
100x 基板(TFT基板)
118 層間絶縁層
119 画素電極
120、120A、120B ホール注入層
121 ホール輸送層
122 バンク
122X 行バンク
522Y 列バンク(列隔壁)
522z 間隙(列開口)
123 発光層
124、124A、124B 電子輸送層
125、125A、125B 共通電極(対向電極)
126 封止層
127 接合層
128 カラーフィルタ層
200 塗布装置
210 インク塗布部
211 インクヘッド
2111 ノズル
220 インクタンク
230 基板移動部
250 制御部
254 パターンメモリ

Claims (6)

  1. 複数の画素が行列状に配された自発光表示パネルの製造方法であって、
    基板を準備する工程と、
    前記基板上に、複数の画素電極を行列状に形成する工程と、
    前記基板上方であって、前記画素電極の列方向における間に行方向に延伸する行バンクと、前記画素電極の行方向における間に列方向に延伸する列バンクと、を形成する工程と、
    前記行方向に隣接する前記列バンク間の間隙に、複数のノズルが列設されたヘッドを前記基板に対して行方向に相対的に移動させつつ、機能性材料を含むインクを滴下して機能層を形成する工程と、
    前記機能層上方に対向電極を形成する工程とを含み、
    前記行バンクの高さは、前記列バンクの高さよりも低く、前記間隙に滴下されたインクの列方向への移動が許容される高さであり、
    前記機能層を形成する工程において、前記行バンク上には前記インクを滴下しない
    ことを特徴とする自発光表示パネルの製造方法。
  2. 前記機能層を形成する工程において、インクを吐出するノズルと吐出しないノズルの配列を示す列方向塗布パターンに基づいてノズルを駆動して前記間隙にインクを滴下するようになっており、
    前記列方向塗布パターンは、列方向に連続する複数のノズルのうち、行バンク上にインクを滴下する位置にあるノズルを特定不吐出ノズルとし、この特定不吐出ノズル以外の残りのノズルから、目標となる膜厚を形成するために必要な個数の吐出ノズルを選択してなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の自発光表示パネルの製造方法。
  3. 前記列方向塗布パターンは、前記間隙の列方向における全長よりも短いパターンピッチの単位塗布パターンを、複数、列方向に連ねて形成されており、各単位塗布パターンはN個のノズルを含み(Nは2以上の自然数)、前記N個のノズルのうち、前記特定不吐出パターンを除いた残りのノズルについて、前記パターンピッチに対応する列方向長さの間隙内で前記目標となる膜厚を形成するために必要な個数の吐出ノズルが選択されてなる
    ことを特徴とする請求項2に記載の自発光表示パネルの製造方法。
  4. 前記単位塗布パターンのパターンピッチは、前記複数の画素の列方向における画素ピッチの複数倍である
    ことを特徴とする請求項3に記載の自発光表示パネルの製造方法。
  5. 前記間隙のインクを塗布すべき列方向の全長をWyとしたとき、Wyが、前記単位塗布パターンのパターンピッチの複数倍となっている
    ことを特徴とする請求項3に記載の自発光表示パネルの製造方法。
  6. 基板上方に複数の画素が行列状に配され、前記画素電極の列方向における間に行方向に延伸する行バンクと、前記画素電極の行方向における間に列方向に延伸する列バンクとを有する自発光表示パネルにおける機能層を形成する機能層形成装置であって、
    前記行バンクの高さは、前記列バンクの高さよりも低く、前記間隙に滴下されたインクの列方向への移動が許容される高さとなっており、
    行方向に隣接する前記列バンク間の間隙のそれぞれに、機能性材料を含むインクを塗布する塗布装置を備え、
    前記塗布装置は、
    複数のノズルが列設されたヘッドと、
    前記ヘッドを前記基板に対して前記行方向に相対的に移動させる移動部と、
    前記複数のノズルから一部のノズルを選択してインクを吐出させる吐出ノズル選択部と、を有し、
    前記吐出ノズル選択部は、
    行バンク上に前記インクを滴下する位置にあるノズルを選択しない
    ことを特徴とする機能層形成装置。
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