JP2021011513A - ヒートシール接着剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポリエチレン部材及びガラス部材に対する優れた接着性を発揮する、新規なヒートシール部材を提供する。【解決手段】エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体、粘着性付与樹脂、及びシランカップリング剤を含む組成物の水分散体からなる、ヒートシール接着剤。【選択図】なし
Description
本発明は、ヒートシール接着剤に関する。
従来、ガラスなどの無機材料に対する接着剤として、オルガノシラン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シラン官能基を含んだ樹脂等が使用されている(特許文献1〜6参照)。
一方、ポリオレフィンなどの有機材料に対する接着剤としては、ポリオレフィン部材への高温度での接着は難しく不適であることから、低融点のポリオレフィン系樹脂をベースとし、レベリング剤やその他架橋剤を併用することが多い。また、粘着剤としてアクリル樹脂等を混合したり、ワニスやロジン系の粘着性付与樹脂を混合し、接着剤の可塑性や基材に対する濡れ性を改善することで、有機材料との接着を比較的低温度で可能にしている。これらの接着剤はホットメルト及びヒートシール接着剤として数多くの製品が市販されている。例えば、特許文献7には、ポリエステル系水分散体を用いたヒートシール接着剤が開示されており、特許文献8には、エチレン−酢酸ビニル共重合体に粘着性付与樹脂を混合したヒートシール接着剤が開示されている。
特許文献1〜6の開示から明らかなように、ガラスなどの無機材料の接着剤では、その多くがエポキシ樹脂を用いたり、シランカップリング剤などを加水分解させ、生成したシラノール基とエポキシ基を反応させ、さらにガラス表面の水酸基と架橋させる化学的接着方法が行われている。しかしながら、エポキシ樹脂は熱硬化性樹脂であり、その多くは良溶媒に溶解させ、高温度(例えば150℃以上程度)で硬化剤と架橋することで高い凝集力を発揮するが、接着剤の熱収縮や形状安定性、柔軟性には問題がある。そこで、ガラスなどの無機材料の接着剤においては、エポキシ樹脂をベースとし、ゴムやエラストマーなどの樹脂をブレンドしてエポキシ樹脂の柔軟性や収縮性を改善するとともに、さらにシランカップリング剤や硬化剤等を溶融することで、基材への密着性や接着剤の凝集力を改善させている。
一方、ポリエチレンなどの汎用的な有機材料の接着剤においては、有機材料への濡れ性と極性を考慮する必要がある。このような接着剤では、一般的には二次結合(ファン・デル・ワールス力)と呼ばれる接着方法が採用されており、ガラスなどの無機材料とは接着方法が異なっている。
また、汎用的な有機材料は、無機材料に比べると一般に融点が低く、低温(例えばポリエチレンの場合120℃以下程度)での接着が求められる。特に、ポリエチレンなどの融点の低い有機材料の接着においては、有機材料が接着時の熱で溶融するため、高温での接着を行うことができないことから、ポリエチレンの接着剤においては、その多くが、エチレン−酢酸ビニル樹脂やエチレン−カルボン酸樹脂などの共重合体樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンの変性物などの低融点樹脂が主原料であり、特許文献7,8に開示されたような接着剤も低温環境で使用される。
以上のとおり、ポリエチレンなどの有機材料とガラスなどの無機材料とでは、接着剤による接着方法が異なっており、特にポリエチレンなどの低融点の有機材料と無機材料の両方に優れた接着性を備える接着剤の開発は困難とされている。
このような状況下、本発明は、ポリエチレン部材及びガラス部材に対する優れた接着性を発揮する、新規なヒートシール部材を提供することを主な目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体、粘着性付与樹脂、及びシランカップリング剤を含む組成物の水分散体からなる、ヒートシール接着剤は、ポリエチレン部材及びガラス部材に対する接着性に優れることを見出した。本発明は、このような知見に基づき、さらに鋭意検討を重ねて完成した発明である。
本発明によれば、ポリエチレン部材及びガラス部材に対する接着性に優れるヒートシール接着剤を提供することができる。また、本発明によれば、当該ヒートシール接着剤の硬化物、当該ヒートシール接着剤を利用したポリエチレン−ガラス積層体及びその製造方法を提供することもできる。
本発明のヒートシール接着剤は、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体、粘着性付与樹脂、及びシランカップリング剤を含む組成物の水分散体からなることを特徴とする。本発明のヒートシール接着剤は、当該構成を充足することにより、ポリエチレン部材及びガラス部材の両方に対する優れた接着性を発揮する。
以下、本発明のヒートシール接着剤について、詳述する。
本明細書において、「含む」とは、「本質的にからなる」と、「からなる」をも包含する(The term "comprising" includes "consisting essentially of" and "consisting of".)。また、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは「アクリル又はメタクリル」を意味し、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。
また、本明細書において、「〜」で結ばれた数値は、「〜」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。複数の下限値と複数の上限値が別個に記載されている場合、任意の下限値と上限値を選択し、「〜」で結ぶことができるものとする。
本発明のヒートシール接着剤は、少なくとも、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体、粘着性付与樹脂、及びシランカップリング剤を含む組成物の水分散体からなる。本発明のヒートシール接着剤は、これらの成分を含む組成物の水分散体であり、後述のように、例えば、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体の水分散体と、粘着性付与樹脂の水分散体と、シランカップリング剤の水溶液又は水分散体を混合することによって、好適に調製することができる。また、本発明のヒートシール接着剤は、水分散体に含まれる水分を加熱乾燥させることによって、硬化物を形成し、当該硬化物は、ポリエチレン部材及びガラス部材に対して優れた接着性を発揮する。
エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体は、エチレンと、グリシジル(メタ)アクリレートとエチレンとを含むモノマーの共重合体であることが好ましい。モノマーが、エチレンと、グリシジル(メタ)アクリレートである場合の具体例としては、エチレン−グリシジルアクリレート、エチレングリシジルメタクリレートなどが挙げられる。また、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体には、エチレン及びグリシジル(メタ)アクリレートに加えて、他のモノマーが共重合されていてもよい。
他のモノマーが共重合されたエチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体としては、エチレンと、グリシジル(メタ)アクリレートと、酢酸ビニル及び(メタ)アクリル酸エステルの少なくとも一方とを含むモノマーの共重合体であることも好ましい。このような共重合体の具体例としては、エチレン−グリシジルアクリレート−酢酸ビニル共重合体、エチレン−グリシジルアクリレート−メチルアクリレート共重合体、エチレン−グリシジルアクリレート−酢酸ビニル−メチルアクリレート共重合体、エチレン−グリシジルアクリレート−エチルアクリレート共重合体、エチレン−グリシジルアクリレート−酢酸ビニル−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルアクリレート−エチルアクリレート共重合体、エチレン−グリシジルアクリレート−酢酸ビニル−エチルアクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−メチルアクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル−メチルアクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−エチルアクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル−エチルアクリレート共重合体、エチレン−グリシジルアクリレート−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合体、エチレン−グリシジルアクリレート−グリシジルメタクリレート−メチルアクリレート共重合体等が挙げられる。本発明のヒートシール接着剤に含まれるエチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
これらの中でも、ポリエチレン部材及びガラス部材に対する優れた接着性を好適に発揮する観点から、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−メチルアクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−エチルアクリレート共重合体が好ましい。
ポリエチレン部材及びガラス部材に対する優れた接着性を好適に発揮する観点から、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体に含まれるエチレンの割合は、好ましくは60〜99質量%、より好ましくは70〜95質量%、さらに好ましくは75〜90質量%である。また、グリシジル(メタ)アクリレートの割合は、好ましくは0.5〜40質量%、より好ましくは1〜30質量%、さらに好ましくは5〜25質量%である。また、酢酸ビニル及び(メタ)アクリル酸エステルの少なくとも一方などの他のモノマーを含む場合、他のモノマーの割合は、好ましくは0.5〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。
エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体の製造方法としては、特に制限されず、公知の方法を採用することができ、水分散体として製造される方法を採用することが好ましい。エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体の製造方法の具体例としては、(1)エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体樹脂を高せん断微粉化装置を用いて機械的に粉砕し、得られた粒子を界面活性剤と共に水中に分散させる方法、(2)エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体樹脂を良溶剤に溶解し、必要に応じて非溶剤を加えて粒子を析出させたり、溶剤を除去することで粒子を取得し、これらを界面活性剤と共に水中に分散させる方法、(3)エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体樹脂を界面活性剤および水を乳化装置に仕込み、樹脂の融点以上で乳化することにより水分散体を得る方法などが挙げられる。エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体の製造方法としては、例えば、特許第3713482号や特許第3400854号に記載された方法を採用することができる。
粘着性付与樹脂は、本発明のヒートシール接着剤を乾燥硬化させて得られる硬化物に粘着性を付与する樹脂であり、ポリエチレン部材及びガラス部材に対する優れた接着性を発揮させることができるものであれば、特に制限されない。粘着性付与樹脂としては、例えば、ロジン類、テルペン系樹脂、炭素数が5個の石油類分の重合体であるC5石油系樹脂、前記C5石油系樹脂の水素添加樹脂、前記C5石油系樹脂のマレイン酸変性物、炭素数が9個の石油類分の重合体であるC9石油系樹脂、前記C9石油系樹脂の水素添加樹脂、前記C9石油系樹脂のマレイン酸変性物、クマロン樹脂、及びインデン樹脂などが挙げられる。本発明のヒートシール接着剤に含まれる粘着性付与樹脂は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
ロジン類としては、ロジン、重合ロジン、不均化ロジン、水添ロジン、マレイン化ロジン、フマル化ロジン、およびこれらのグリセリンエステル、ペンタエリスリトールエステル、メチルエステル、トリエチレングリコールエステルなどが挙げられる。また、テルペン系樹脂としては、テルペン重合体、β−ピネン重合体、芳香族変性テルペン重合体、α−ピネン重合体、テルペン系水素添加樹脂などが挙げられる。
粘着性付与樹脂は、好ましくは、JIS K−5903に従って測定した場合の環球法軟化点が50℃以上180℃以下のものである。この軟化点が50℃未満の場合は、凝集力が低下し、本発明のヒートシール接着剤を乾燥硬化させて得られる硬化物の接着性(ヒートシール性)が低下する傾向がある。一方、この軟化点が180℃を超える場合は、高温処理により硬化物を得ることができるが、被着体として汎用的なポリエチレンやポリプロピレンフィルムを選択すると、これらの融点を超えてしまうため、ポリエチレンやポリプロピレンの接着に使用することが難しくなる。
粘着性付与樹脂の市販品としては、例えば、荒川化学工業株式会社製のスーパーエステル(ロジン系)、タマノル(テルペン系)、スーパーエステルKE(水素添加炭化水素系);ハリマ化成株式会社製のハリエスター(ロジン系、テルペン系);東邦化学工業株式会社製のQMEなどの商品名で市販されているものを挙げることができる。
本発明のヒートシール接着剤において、粘着性付与樹脂は、水分散体として配合されることが好ましい。粘着性付与樹脂の水分散体としては、市販品が容易に入手可能であり、例えば、荒川化学工業株式会社製のスーパーエステルNS−100H、タマノルE−300NT、E−625NT、AM−1000NT;ハリマ化成株式会社製のハリエスターSK−323NS、SK−822Eなどが挙げられる。
また、粘着性付与樹脂は、前述のエチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体の水分散体を製造する際に、粘着性付与樹脂を混合してマスターバッチを調製し、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体と粘着性付与樹脂を含む水分散体としてもよい。
本発明のヒートシール接着剤において、粘着性付与樹脂の含有量は、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体100質量部に対して、好ましくは10〜90質量部、より好ましくは20〜80質量部、さらに好ましくは30〜50質量部である。特に、粘着性付与樹脂の含有量が、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体100質量部に対して、30〜50質量部であると、本発明のヒートシール接着剤が、ポリエチレン部材及びガラス部材に対する優れた接着性を発揮するだけでなく、ポリプロピレン部材に対しても、優れた接着性を発揮する。
本発明のヒートシール接着剤において、シランカップリング剤としては、ポリエチレン部材及びガラス部材に対する優れた接着性を好適に発揮する観点から、アミノ基含有珪素化合物、メルカプト基含有珪素化合物、及びエポキシ基含有珪素化合物が挙げられ、具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(β−メトキシエトキシ)シラン、メタクリロキシトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどの不飽和基またはエポキシ基含有珪素化合物などを挙げることができる。本発明のヒートシール接着剤に含まれるシランカップリング剤は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
本発明のヒートシール接着剤を調製する際には、シランカップリング剤の水溶液又は水分散体を用いることが好ましい。シランカップリング剤の水溶液又は水分散体としては、γ−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランなどのアミノ基含有珪素化合物、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシランなどのメルカプト基含有珪素化合物などが好ましく、中でも、ポリプロピレンとの相溶性が良好なγ−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランなどのアミノ基含有珪素化合物の水溶液又は水分散体が好ましい。
シランカップリング剤の市販品としては、例えば、UCC製のA150、A151、A187、A1100、A1120;東レ・ダウコーニング製のSH6030、SH6040、SH6020;信越化学工業株式会社製のKBM503、KBM403、KBM603、KBM602などの商品名で市販されているものを挙げることができる。
シランカップリング剤の含有量は、ポリエチレン部材及びガラス部材に対する優れた接着性を好適に発揮する観点から、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体100質量部に対して、好ましくは0.01〜5.0質量部、より好ましくは0.1〜2.0質量部、さらに好ましくは0.2〜1.0質量部が挙げられる。
本発明のヒートシール接着剤は、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体、粘着性付与樹脂、及びシランカップリング剤に加えて、例えば公知のヒートシール接着剤に配合されている添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、レベリング剤、ワックス、顔料などが挙げられる。本発明のヒートシール接着剤に含まれる添加剤は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
本発明のヒートシール接着剤に添加剤が含まれる場合、その含有量としては、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体100質量部に対して、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下が挙げられる。
本発明のヒートシール接着剤の固形分としては、所定の温度(好ましくは120℃以下)でヒートシール接着剤を乾燥させ、ポリエチレン部材及びガラス部材に対する優れた接着性を好適に発揮する観点から、好ましくは30〜60質量部、より好ましくは40〜55質量部、さらに好ましくは40〜45質量部である。
本発明のヒートシール接着剤は、以下の測定条件(具体的条件は実施例参照)によって測定されるポリエチレンフィルムに対する剥離力が、好ましくは2N/25mm以上、より好ましくは4N/25mmである。
[ポリエチレンフィルムに対する剥離力]
ヒートシール接着剤を、アルミニウム箔(0.035mm)にバーコーターにより塗工し(塗工量約5g/m2)、100℃、1分間、送風乾燥機で加熱乾燥させて、ヒートシール接着剤の乾燥皮膜(硬化物)を得る。次いでポリエチレンフィルム(LDPE 厚さ0.3mm)を熱傾斜試験機で100℃、0.2MPa、3秒間の条件で乾燥皮膜とシール圧着させ、アルミニウム箔とポリエチレンフィルムとが接着された試験片を作製する。試験片を1日静置後、オートグラフを用いて、アルミニウム箔とポリエチレンフィルムと剥離させて剥離強度を測定する(剥離速度 50mm/min)。
ヒートシール接着剤を、アルミニウム箔(0.035mm)にバーコーターにより塗工し(塗工量約5g/m2)、100℃、1分間、送風乾燥機で加熱乾燥させて、ヒートシール接着剤の乾燥皮膜(硬化物)を得る。次いでポリエチレンフィルム(LDPE 厚さ0.3mm)を熱傾斜試験機で100℃、0.2MPa、3秒間の条件で乾燥皮膜とシール圧着させ、アルミニウム箔とポリエチレンフィルムとが接着された試験片を作製する。試験片を1日静置後、オートグラフを用いて、アルミニウム箔とポリエチレンフィルムと剥離させて剥離強度を測定する(剥離速度 50mm/min)。
また、本発明のヒートシール接着剤は、以下の測定条件(具体的条件は実施例参照)によって測定されるガラス板からの剥がれに関する評価が、好ましくは剥がれの面積が65%未満であり、より好ましくは、切り傷の交点と正方形の格子に剥がれがないという評価である。
[ガラス板からの剥がれに関する評価]
ヒートシール接着剤を、ガラス板にバーコーターにより塗工し(塗工量約5g/m2)、100℃、3分間、送風乾燥機で乾燥させて、ヒートシール接着剤の乾燥皮膜(硬化物)を得る。次いで、得られた乾燥皮膜をJIS−K5400(碁盤目剥離テープ法試験)に準拠し、クロスカッターで格子状に皮膜に傷をつけた後、皮膜上に市販のセロハンテープを貼り付ける。次いでセロハンテープの一方の端を持って直角に引き剥がし、ガラス板からの剥がれに関する評価を行う。
ヒートシール接着剤を、ガラス板にバーコーターにより塗工し(塗工量約5g/m2)、100℃、3分間、送風乾燥機で乾燥させて、ヒートシール接着剤の乾燥皮膜(硬化物)を得る。次いで、得られた乾燥皮膜をJIS−K5400(碁盤目剥離テープ法試験)に準拠し、クロスカッターで格子状に皮膜に傷をつけた後、皮膜上に市販のセロハンテープを貼り付ける。次いでセロハンテープの一方の端を持って直角に引き剥がし、ガラス板からの剥がれに関する評価を行う。
本発明のヒートシール接着剤は、以下の測定条件(具体的条件は実施例参照)によって測定されるポリプロピレンフィルムに対する剥離力が、好ましくは2N/25mm以上、より好ましくは4N/25mm以上である。
[ポリプロピレンフィルムに対する剥離力]
前記の[ポリエチレンフィルムに対する剥離力]において、ポリエチレンフィルムの代わりにポリプロピレンフィルムを用いること以外は、同様にして剥離力を測定する。
前記の[ポリエチレンフィルムに対する剥離力]において、ポリエチレンフィルムの代わりにポリプロピレンフィルムを用いること以外は、同様にして剥離力を測定する。
本発明のヒートシール接着剤は、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体、粘着性付与樹脂、及びシランカップリング剤を混合することより製造することができる。本発明のヒートシール接着剤は、例えば、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体の水分散体と、粘着性付与樹脂の水分散体と、シランカップリング剤の水溶液又は水分散体を混合することによって、好適に調製することができる。また、例えば、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体の水分散体と粘着性付与樹脂とを混合して、これらの水分散体を調製し、当該水分散体にシランカップリング剤の水溶液又は水分散体を混合することによって、好適に調製することもできる。
本発明のヒートシール接着剤を製造する際の温度としては、特に制限されず、15〜30℃が挙げられる。
本発明のヒートシール接着剤は、ポリエチレン部材及びガラス部材に対する優れた接着性を発揮することから、ポリエチレン部材及びガラス部材の少なくとも一方の接着に好適に用いることができ、特に、ポリエチレン部材とガラス部材との接着に好適に用いることができる。また、本発明のヒートシール接着剤は、ポリプロピレン部材及びガラス部材の少なくとも一方の接着用途に用いてもよく、ポリプロピレン部材とガラス部材との接着用途に用いてもよい。
本発明のヒートシール接着剤を用いて、ポリエチレン部材とガラス部材とを接着すると、ポリエチレン−ガラス積層体が得られる。具体的には、ポリエチレン部材及びガラス部材のうち一方の部材の表面に、本発明のヒートシール接着剤を塗布する工程と、ヒートシール接着剤を乾燥させる工程と、乾燥したヒートシール接着剤の上から、ポリエチレン部材及びガラス部材のうち他方の部材を積層する工程とを備える製造方法によって、ポリエチレン−ガラス積層体を製造することができる。本発明のヒートシール接着剤を乾燥させると、硬化物となる。ポリエチレン部材の代わりに、ポリプロピレン部材を用いると、ポリプロピレン−ガラス積層体を製造することができる。ポリエチレン−ガラス積層体は、本発明のヒートシール接着剤の硬化物を介して積層されてなる。
本発明のヒートシール接着剤の塗布量としては、特に制限されず、例えば5〜10g/m2が挙げられる。本発明のヒートシール接着剤を被接着対象物に塗布する方法としては、特に制限されず、バーコーターやワイヤーバー、アプリケーターなどの公知の塗布器具を用いた塗布方法を採用することができる。
ヒートシール接着剤を乾燥させる際の温度としては、ヒートシール接着剤を適切に乾燥させて、ポリエチレン部材及びガラス部材に対する優れた接着性を好適に発揮する観点から、好ましくは120℃以下、より好ましくは80〜110℃、さらに好ましくは90〜105℃である。
また、乾燥したヒートシール接着剤の上から、他方の部材を積層する工程においては、加熱及び加圧を行うことが好ましい。加圧温度としては、好ましくは120℃以下、より好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは80〜120℃である。また、加圧時の圧力としては、好ましくは0.1〜0.3MPa、より好ましくは0.2MPaである。また、加熱及び加圧時間としては、例えば1〜10秒程度である。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではない。実施例及び比較例で用いた各材料は、以下の通りである。
(エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体樹脂の水分散体)
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体樹脂の水分散体として、住友精化株式会社製の製品名セポルジョンG(固形分40.0質量%)(以下、E−GMAと表記することがある)を用いた。この水分散は、融点98℃、中位粒子径が1.3μmであり、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体樹脂におけるエチレンの割合は82質量%、グリシジルメタクリレートの含有率は18質量%である。
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体樹脂の水分散体として、住友精化株式会社製の製品名セポルジョンG(固形分40.0質量%)(以下、E−GMAと表記することがある)を用いた。この水分散は、融点98℃、中位粒子径が1.3μmであり、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体樹脂におけるエチレンの割合は82質量%、グリシジルメタクリレートの含有率は18質量%である。
(粘着性付与樹脂の水分散体)
粘着性付与樹脂の水分散体として、荒川化学工業株式会社製の製品名タマノルE−300NT(テルペンフェノール系 固形分53.2質量%)を用いた。
粘着性付与樹脂の水分散体として、荒川化学工業株式会社製の製品名タマノルE−300NT(テルペンフェノール系 固形分53.2質量%)を用いた。
(シランカップリング剤の水溶液)
信越化学工業株式会社製の製品名KBM603(N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)の10質量%水溶液を調製し、スターラーにて30分攪拌した。
信越化学工業株式会社製の製品名KBM603(N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)の10質量%水溶液を調製し、スターラーにて30分攪拌した。
(実施例1)
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体水分散体100質量部(固形分基準)に対して、粘着性付与樹脂の水分散体を40質量部(固形分基準)添加後、さらにシランカップリング剤を1質量部(固形分基準)添加し、均一に撹拌して、ヒートシール接着剤を調製した。以下の実施例2〜5及び比較例1〜3においても、各成分の配合比率は、固形分基準である。
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体水分散体100質量部(固形分基準)に対して、粘着性付与樹脂の水分散体を40質量部(固形分基準)添加後、さらにシランカップリング剤を1質量部(固形分基準)添加し、均一に撹拌して、ヒートシール接着剤を調製した。以下の実施例2〜5及び比較例1〜3においても、各成分の配合比率は、固形分基準である。
(実施例2)
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体水分散体100質量部(固形分基準)に、粘着性付与樹脂の水分散体を20質量部(固形分基準)添加後、さらにシランカップリング剤の水溶液を0.5質量部(固形分基準)添加し、均一に撹拌して、ヒートシール接着剤を調製した。
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体水分散体100質量部(固形分基準)に、粘着性付与樹脂の水分散体を20質量部(固形分基準)添加後、さらにシランカップリング剤の水溶液を0.5質量部(固形分基準)添加し、均一に撹拌して、ヒートシール接着剤を調製した。
(実施例3)
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体水分散体100質量部(固形分基準)に、粘着性付与樹脂の水分散体を80質量部(固形分基準)添加後、さらにシランカップリング剤の水溶液を0.5質量部(固形分基準)添加し、均一に撹拌して、ヒートシール接着剤を調製した。
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体水分散体100質量部(固形分基準)に、粘着性付与樹脂の水分散体を80質量部(固形分基準)添加後、さらにシランカップリング剤の水溶液を0.5質量部(固形分基準)添加し、均一に撹拌して、ヒートシール接着剤を調製した。
(実施例4)
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体水分散体100質量部(固形分基準)に、粘着性付与樹脂の水分散体を40質量部(固形分基準)添加後、さらにシランカップリング剤の水溶液を0.2質量部(固形分基準)添加し、均一に撹拌して、ヒートシール接着剤を調製した。
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体水分散体100質量部(固形分基準)に、粘着性付与樹脂の水分散体を40質量部(固形分基準)添加後、さらにシランカップリング剤の水溶液を0.2質量部(固形分基準)添加し、均一に撹拌して、ヒートシール接着剤を調製した。
(実施例5)
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体水分散体100質量部(固形分基準)に、粘着性付与樹脂の水分散体を40質量部(固形分基準)添加後、さらにシランカップリング剤の水溶液を3質量部(固形分基準)添加し、均一に撹拌して、ヒートシール接着剤を調製した。
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体水分散体100質量部(固形分基準)に、粘着性付与樹脂の水分散体を40質量部(固形分基準)添加後、さらにシランカップリング剤の水溶液を3質量部(固形分基準)添加し、均一に撹拌して、ヒートシール接着剤を調製した。
(比較例1)
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体水分散体をヒートシール接着剤とした。
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体水分散体をヒートシール接着剤とした。
(比較例2)
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体水分散体100質量部(固形分基準)に、粘着性付与樹脂の水分散体を40質量部(固形分基準)添加し、均一に撹拌して、ヒートシール接着剤を調製した。
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体水分散体100質量部(固形分基準)に、粘着性付与樹脂の水分散体を40質量部(固形分基準)添加し、均一に撹拌して、ヒートシール接着剤を調製した。
(比較例3)
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体水分散体100質量部(固形分基準)に、シランカップリング剤の水溶液を0.5質量部(固形分基準)添加し、均一に撹拌して、ヒートシール接着剤を調製した。
エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体水分散体100質量部(固形分基準)に、シランカップリング剤の水溶液を0.5質量部(固形分基準)添加し、均一に撹拌して、ヒートシール接着剤を調製した。
[ポリエチレンフィルムに対する接着性評価]
実施例及び比較例で得た各ヒートシール接着剤を、市販のアルミニウム箔(0.035mm 東洋アルミ製)に自動アプリケーター(コーテック株式会社製)で塗工し(塗工量約5g/m2、バーコーターNo.4)、送風乾燥機(ADVANTEC製)で100℃、1分間加熱乾燥させて、ヒートシール接着剤の乾燥皮膜(硬化物)を得た。次いで市販のポリエチレンフィルム(LDPE 新神戸製作所製 厚さ0.3mm)を熱傾斜試験機(東洋精機製)で100℃、0.2MPa、3秒間の条件で乾燥皮膜とシール圧着させ、アルミニウム箔とポリエチレンフィルムとが接着された試験片を作製した。試験片を1日静置後、オートグラフ(AG−X SHIMADZU製)を用いて、アルミニウム箔とポリエチレンフィルムと剥離させて剥離強度を測定した(剥離速度 50mm/min)。なお、剥離はポリエチレンフィルムとヒートシール接着剤の乾燥皮膜との間で生じた。結果を表1に示す。
実施例及び比較例で得た各ヒートシール接着剤を、市販のアルミニウム箔(0.035mm 東洋アルミ製)に自動アプリケーター(コーテック株式会社製)で塗工し(塗工量約5g/m2、バーコーターNo.4)、送風乾燥機(ADVANTEC製)で100℃、1分間加熱乾燥させて、ヒートシール接着剤の乾燥皮膜(硬化物)を得た。次いで市販のポリエチレンフィルム(LDPE 新神戸製作所製 厚さ0.3mm)を熱傾斜試験機(東洋精機製)で100℃、0.2MPa、3秒間の条件で乾燥皮膜とシール圧着させ、アルミニウム箔とポリエチレンフィルムとが接着された試験片を作製した。試験片を1日静置後、オートグラフ(AG−X SHIMADZU製)を用いて、アルミニウム箔とポリエチレンフィルムと剥離させて剥離強度を測定した(剥離速度 50mm/min)。なお、剥離はポリエチレンフィルムとヒートシール接着剤の乾燥皮膜との間で生じた。結果を表1に示す。
[ポリプロピレンフィルムに対する接着性評価]
ポリエチレンフィルムの代わりに、ポリプロピレンフィルム(商品名 ポリセーム 積水成型工業製 厚さ0.15mm)を用いたこと以外は、前記の「ポリエチレンフィルムに対する接着性評価」と同様にして、ポリプロピレンフィルムに対する接着性評価を行った。なお、剥離はポリプロピレンフィルムとヒートシール接着剤の乾燥皮膜との間で生じた。結果を表1に示す。
ポリエチレンフィルムの代わりに、ポリプロピレンフィルム(商品名 ポリセーム 積水成型工業製 厚さ0.15mm)を用いたこと以外は、前記の「ポリエチレンフィルムに対する接着性評価」と同様にして、ポリプロピレンフィルムに対する接着性評価を行った。なお、剥離はポリプロピレンフィルムとヒートシール接着剤の乾燥皮膜との間で生じた。結果を表1に示す。
[ガラス板との接着性評価]
実施例及び比較例で得た各ヒートシール接着剤を、ガラス板に自動アプリケーター(コーテック株式会社製)で塗工し(塗工量約5g/m2、バーコーターNo.4)、送風乾燥機(ADVANTEC製)で、100℃、3分間乾燥させて、ヒートシール接着剤の乾燥皮膜(硬化物)を得た。得られた乾燥皮膜をJIS−K5400(碁盤目剥離テープ法試験)に準拠し、クロスカッター(コーテック株式会社製)で格子状に皮膜に傷をつけた後、皮膜上に市販のセロハンテープを貼り付けた。次いでセロハンテープの一方の端を持って直角に引き剥がし、ガラス板への接着性を評価した。評価基準は以下の通りである。結果を表1に示す。
○:切り傷の交点と正方形の格子には剥がれがない。
△:剥がれの面積は、正方形面積の65%未満。
×:剥がれの面積は、正方形面積の65%以上。
実施例及び比較例で得た各ヒートシール接着剤を、ガラス板に自動アプリケーター(コーテック株式会社製)で塗工し(塗工量約5g/m2、バーコーターNo.4)、送風乾燥機(ADVANTEC製)で、100℃、3分間乾燥させて、ヒートシール接着剤の乾燥皮膜(硬化物)を得た。得られた乾燥皮膜をJIS−K5400(碁盤目剥離テープ法試験)に準拠し、クロスカッター(コーテック株式会社製)で格子状に皮膜に傷をつけた後、皮膜上に市販のセロハンテープを貼り付けた。次いでセロハンテープの一方の端を持って直角に引き剥がし、ガラス板への接着性を評価した。評価基準は以下の通りである。結果を表1に示す。
○:切り傷の交点と正方形の格子には剥がれがない。
△:剥がれの面積は、正方形面積の65%未満。
×:剥がれの面積は、正方形面積の65%以上。
表1において、樹脂の水分散体、粘着性付与樹脂、及びシランカップリング剤の配合比率は、固形分基準である。
表1に示されるように、実施例1〜5のヒートシール接着剤は、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体、粘着性付与樹脂、及びシランカップリング剤を含む組成物の水分散体からなり、ポリエチレン部材及びガラス部材に対する接着性に優れることが分かる。この接着は100℃という低温で行うことができるため、低温でのポリエチレン部材への接着が可能となっている。さらに、粘着性付与樹脂の含有量が所定値に設定されている実施例1,4,5のヒートシール接着剤は、ポリエチレン部材だけでなく、ポリプロピレン部材に対する接着性にも優れていた。
Claims (15)
- エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体、粘着性付与樹脂、及びシランカップリング剤を含む組成物の水分散体からなる、ヒートシール接着剤。
- 前記エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体が、エチレンと、グリシジル(メタ)アクリレートとを含むモノマーの共重合体である、請求項1に記載のヒートシール接着剤。
- 前記エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体が、エチレンと、グリシジル(メタ)アクリレートと、酢酸ビニル及び(メタ)アクリル酸エステルの少なくとも一方とを含むモノマーの共重合体である、請求項1又は2に記載のヒートシール接着剤。
- 前記粘着性付与樹脂が、ロジン類、テルペン系樹脂、炭素数が5個の石油類分の重合体であるC5石油系樹脂、前記C5石油系樹脂の水素添加樹脂、前記C5石油系樹脂のマレイン酸変性物、炭素数が9個の石油類分の重合体であるC9石油系樹脂、前記C9石油系樹脂の水素添加樹脂、前記C9石油系樹脂のマレイン酸変性物、クマロン樹脂、及びインデン樹脂からなる群より選択された少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒートシール接着剤。
- 前記粘着性付与樹脂の含有量が、前記エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体100質量部に対して、10〜90質量部である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒートシール接着剤。
- 前記シランカップリング剤が、アミノ基含有珪素化合物、メルカプト基含有珪素化合物、及びエポキシ基含有珪素化合物からなる群より選択された少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のヒートシール接着剤。
- 前記シランカップリング剤の含有量が、前記エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体100質量部に対して、0.01〜5.0質量部である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のヒートシール接着剤。
- 前記粘着性付与樹脂の含有量が、前記エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物共重合体100質量部に対して、30〜50質量部である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のヒートシール接着剤。
- ポリエチレン部材及びガラス部材の少なくとも一方の接着に用いられる、請求項1〜8のいずれか1項に記載のヒートシール接着剤。
- ポリプロピレン部材及びガラス部材の少なくとも一方の接着に用いられる、請求項8に記載のヒートシール接着剤。
- ポリエチレン部材及びガラス部材のうち一方の部材の表面に、請求項1〜10のいずれか1項に記載のヒートシール接着剤を塗布する工程と、
前記ヒートシール接着剤を乾燥させる工程と、
乾燥したヒートシール接着剤の上から、ポリエチレン部材及びガラス部材のうち他方の部材を積層する工程と、
を備える、ポリエチレン−ガラス積層体の製造方法。 - ポリプロピレン部材及びガラス部材のうち一方の部材の表面に、請求項8に記載のヒートシール接着剤を塗布する工程と、
前記ヒートシール接着剤を乾燥させる工程と、
乾燥したヒートシール接着剤の上から、ポリプロピレン部材及びガラス部材のうち他方の部材を積層する工程と、
を備える、ポリプロピレン部材−ガラス積層体の製造方法。 - 請求項1〜10のいずれか1項に記載のヒートシール接着剤の硬化物。
- ポリエチレン部材とガラス部材とが、請求項1〜9のいずれか1項に記載のヒートシール接着剤の硬化物を介して積層されてなる、ポリエチレン−ガラス積層体。
- ポリプロピレン部材とガラス部材とが、請求項8に記載のヒートシール接着剤の硬化物を介して積層されてなる、ポリプロピレン−ガラス積層体。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019124650A JP2021011513A (ja) | 2019-07-03 | 2019-07-03 | ヒートシール接着剤 |
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JP2019124650A JP2021011513A (ja) | 2019-07-03 | 2019-07-03 | ヒートシール接着剤 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20240076413A (ko) | 2021-10-15 | 2024-05-30 | 스미토모 세이카 가부시키가이샤 | 올레핀계 열가소성 수지의 수성 분산 조성물 |
-
2019
- 2019-07-03 JP JP2019124650A patent/JP2021011513A/ja active Pending
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