JP2021011420A - セラミックス3d造形用ペースト及び立体造形物の製造方法 - Google Patents

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【課題】本発明の課題は、ひび割れが発生しにくい立体造形物を得ることが可能なセラミックス3D造形用ペースト及びそれを用いた立体造形物の製造方法を提供することである。【解決手段】本発明のセラミックス3D造形用ペーストは、硬化性樹脂と無機粒子を含有するセラミックス3D造形用ペーストであって、前記無機粒子としてセラミックス粒子及びガラス粒子を必須成分として含有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、セラミックス3D造形用ペースト及びそれを用いた立体造形物の製造方法に関する。
樹脂材料等を積層させて立体造形物を得る方法として、例えば、光造形法、粉末床溶融結合法(PBF)、熱溶解積層法(FDM)法等種々の方法が提案され実用化されている。
近年、樹脂材料だけでなく、セラミックスを材料に使用したセラミックス3D造形法の研究開発が進められている。セラミックス3D造形法では、金型を用いるような従来の製造方法では困難な複雑形状の立体造形物を得ることが可能になる。
セラミックス3D造形法は、例えば、以下のようにして立体造形物を作製するものである。まず、セラミックス材料と硬化性樹脂を混合させたペーストを準備し、造形ステージ上にコーター等で均一な厚さにする。その後、造形ステージ上の硬化性樹脂に活性エネルギー光線を照射して所望のパターンの硬化層を作製する。このようにして硬化層を一層造った後、造形ステージを一層分だけ下げて、硬化層上に未硬化のペーストを導入し、同様にして前記硬化層上に新たな硬化層を積み上げる。この操作を繰り返した後、未硬化のペーストを除去し、立体造形物の前駆体を得る。その後、得られた前駆体を焼成することにより脱脂、焼結し、立体造形物を得る(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−257323号公報
特許文献1では、十分な強度を有するセラミックス焼結体の材料として、粒度の小さいセラミックス粉体を用いることによりセラミックス充填率を増加させた造形用樹脂組成物を提案している。
しかし、上記のような材料を用いても、立体造形物の形状によっては、最終製品である立体造形物にひび割れが発生し、ひいては強度低下が起きてしまうという問題があった。
本発明の課題は、ひび割れが発生しにくい立体造形物を得ることが可能なセラミックス3D造形用ペースト及びそれを用いた立体造形物の製造方法を提供することである。
本発明者の鋭意実験の結果、セラミックス3D造形用ペースト中にガラス粒子を含有させることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を提案するに至った。
ここで、ひび割れ発生及び抑制の機構は以下のように推察できる。立体造形物のひび割れは、主に前駆体の焼成工程で発生する。焼成工程は一般的に脱脂と焼結の二段階焼成で行われ、具体的には、脱脂工程として、硬化性樹脂が分解可能な温度まで昇温し前駆体から硬化性樹脂を除去する。次に、焼結工程として、セラミックス粒子の焼結温度まで昇温して焼結させ、立体造形物を得る。ひび割れは、これら一連の焼成工程において、何らかの原因によりセラミックス粒子間が離間することにより起こるものと考えられる。
しかし、本発明のセラミックス3D造形用ペーストは、一般に含有される硬化性樹脂とセラミックス粒子に加え、ガラス粒子を必須成分として含有するため、上記ひび割れの原因となり得るセラミックス粒子間を、軟化流動したガラスによって埋めることができると考えられ、その結果、立体造形物のひび割れを抑制することが可能である。
すなわち、本発明のセラミックス3D造形用ペーストは、硬化性樹脂と無機粒子を含有するセラミックス3D造形用ペーストであって、前記無機粒子としてセラミックス粒子及びガラス粒子を必須成分として含有することを特徴とするものである。
なお、本発明における、「立体造形物」とは、硬化性樹脂等の有機物を実質的に含有しない無機物で形成された立体造形物のことを指す。
本発明のセラミックス3D造形用ペーストは、体積比で、ガラス粒子/(セラミックス粒子+ガラス粒子)が、0.01〜0.5であることが好ましい。
このようにすることで、ひび割れ抑制の効果を向上させることができる。なお、ガラス粒子/(セラミックス粒子+ガラス粒子)とは、体積%で示されるガラス粒子の含有量をセラミックス粒子とガラス粒子の含有量の合量で除した値である。
本発明のセラミックス3D造形用ペーストは、無機粒子の含有量が、15体積%以上であることが好ましい。
このようにすると、立体造形物の強度を向上させやすくなる。
本発明のセラミックス3D造形用ペーストは、セラミックス粒子の含有量が、10体積%以上であることが好ましい。
このようにすると、焼結に適した立体造形物の前駆体を得やすくなる。また、立体造形物の強度を向上させやすくなる。
本発明のセラミックス3D造形用ペーストは、ガラス粒子の軟化点が、550〜1200℃であることが好ましい。
ガラスの軟化点は、前駆体焼成時のガラス粒子の挙動に影響すると考えられる。ガラス粒子の軟化点を上記範囲に規制することで、ガラス粒子が焼成過程における適切なタイミングで軟化流動し、均質且つひび割れのない立体造形物を得やすくなる。なお、軟化点は、マクロ型示差熱分析計(DTA)で測定した第四変曲点の温度である。
本発明のセラミックス3D造形用ペーストは、ガラス粒子のガラス組成が、質量%で、SiO 10〜60%、Al 0〜15%、B 0〜50%、ZnO 0〜40%、BaO 0〜30%、CaO 0〜25%、SrO 0〜20%、NaO 0〜7%、KO 0〜2%、P 0〜5%、ZrO 0〜3%及びF 0〜5%を含有することが好ましい。
このようにすると、所望の軟化点を有するガラスを得やすくなる。
本発明のセラミックス3D造形用ペーストは、硬化性樹脂が、光硬化性樹脂であることが好ましい。
本発明の立体造形物の製造方法は、前記セラミックス3D造形用ペーストを用いて立体造形物を製造するための方法であって、セラミックス3D造形用ペーストに、活性エネルギー光線を照射して硬化性樹脂を硬化することにより前駆体を得る工程、前駆体を熱処理することにより硬化性樹脂を除去するとともに、セラミックス粒子及びガラス粒子を焼結する工程を有することを特徴とする。
本発明の立体造形物は、前記セラミックス3D造形用ペーストの焼成体からなることを特徴とする。
本発明の立体造形物は、マイクロプレートであることが好ましい。
本発明の立体造形物は、フィルターであることが好ましい。
本発明の立体造形物は、セラミック粒子及びガラス粒子を含有する無機粒子の焼結体からなる立体造形物であって、体積比で、ガラス粒子/(セラミックス粒子+ガラス粒子)が、0.01〜0.5であることを特徴とする。
本発明によれば、複雑な形状であっても、ひび割れが発生しにくい立体造形物を得ることが容易になる。
立体造形物の外観写真である。 試料Aの立体造形物のデジタルスコープ写真である。 試料Eの立体造形物のデジタルスコープ写真である。 試料Fの立体造形物のデジタルスコープ写真である。 試料Gの前駆体のデジタルスコープ写真である。 試料Aの前駆体のデジタルスコープ写真である。 試料Gの立体造形物のデジタルスコープ写真である。
本発明のセラミックス3D造形用ペーストは、硬化性樹脂と無機粒子を含有する。
本発明のセラミックス3D造形用ペースト中の無機粒子の含有量は、体積%で、好ましくは15%以上であり、20〜90%、25〜75%、30〜70%、35〜65%、特に好ましくは40〜65%である。このようにすると、立体造形物の強度を向上させやすい。一方、無機粒子の含有量が多すぎると、ペースト中の硬化性樹脂の含有量が少なくなりすぎて流動性が悪化する虞がある。
本発明のセラミックス3D造形用ペーストは、無機粒子としてセラミックス粒子及びガラス粒子を必須成分として含有する。なお、本発明においては、セラミックス3D造形用ペースト中の「セラミックス粒子」と「ガラス粒子」とを明確に区別する為に、「セラミックス粒子」とは、ガラスを除いた非金属無機物質からなる粒子のことを示すものとし、「ガラス粒子」とは、ガラス(結晶化ガラスを含む)からなる粒子を示すものとする。
まず、本発明に係るセラミックス粒子について、以下に説明する。
ペースト中に占めるセラミックス粒子の含有量は、体積%で、好ましくは10%以上であり、10〜88%、15〜75%、20〜65%、25〜55%、特に好ましくは30〜45%である。このようにすると、立体造形物の強度を向上させやすい。一方、セラミックス粒子の含有量が多すぎると、ペースト中の硬化性樹脂の含有量が少なくなりすぎて流動性が悪化する虞がある。
セラミックス粒子の平均粒径は、好ましくは5μm以下であり、0.01〜3μm、0.05〜2.5μm、0.08〜2μm、0.1〜1μm、特に好ましくは0.12〜0.49μmである。セラミックス粒子の平均粒径が大きすぎると、ペーストの流動性が悪化し、取り扱いが困難になったり、焼結性が低下して立体造形しにくくなったりする。また、セラミックス粒子の充填率を増加させにくくなる。一方、セラミックス粒子の平均粒子径が小さすぎると、ペーストの粘度が不当に上昇し、立体造形が困難になる虞がある。また、材料コストが高くなる。なお、本明細書において平均粒径はレーザー回折法により測定した値(D50)である。
セラミックス粒子の最大粒径は、好ましくは15μm以下であり、6μm以下、3μm以下、1μm以下、特に0.9μm以下であることが好ましい。セラミックス粒子の最大粒径が大きすぎると、立体造形物の製造工程において、厚みが均一な未硬化層を形成しにくくなったり、薄い層を形成しにくくなったりする。また、その結果、精密な立体造形物を得にくくなる。なお、本明細書において平均粒径はレーザー回折法により測定した値(D99)である。
セラミックス粒子の材質は、立体造形できるものであれば、用途に合わせどのような材質を用いても構わないが、例えば、アルミナ、ジルコニア、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素等の炭化物、フェライト、ハイドロキシアパタイトのうちから選択される1種類以上であることが好ましい。なお、入手のし易さと成形のしやすさの観点から、アルミナ、ジルコニア、窒化アルミニウム、窒化ケイ素であることが特に好ましい。
また、本発明のセラミックス3D造形用ペーストは、所望の特性を付与するために、セラミックス粒子として、上記した材質以外のセラミックスを適宜添加可能である。例えば、チタン酸化物系セラミックスは紫外線吸収性能を有するため、ペーストに添加することにより、ペーストの紫外線透過率を制御しやすくなる。チタン酸化物系セラミックスの種類としては、チタニア、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムなどがある。また、酸化セリウムなどのセリウム酸化物系セラミックスも紫外線吸収性能を有し、チタン酸化物系セラミックスと同様の効果を奏する。
なお、セラミックス粒子として、チタン酸化物系セラミックスを含有させる場合、チタン酸化物系セラミックス/(セラミックス粒子+ガラス粒子)の値は、体積%で、好ましくは0.001〜0.1、0.005〜0.05、0.008〜0.03である。チタン系酸化物系セラミックスを添加すると、ペーストの紫外線透過率を制御しやすくなり、精密形状の立体造形物を得やすくなる。一方、チタン酸化物系セラミックスの含有量が多すぎると、ペーストの紫外線吸収能が高まりすぎて紫外線が所望の範囲まで届きにくくなり、当該箇所を硬化させにくくなってしまう虞がある。なお、セリウム酸化物系セラミックスの好ましい範囲や理由についても、チタン系酸化物系セラミックスと同様である。
セラミックス粒子の形状は、特に限定されず、例えば、真球状、略球状、碁石状、破砕状、繊維状であってもよい。
次に、本発明に係るガラス粒子について以下に説明する。
本発明に係るガラス粒子は、軟化点が規制されていることが好ましい。このようにすると、前駆体の焼成工程において、適切な温度域でガラス粒子が軟化流動し、セラミックス粒子の離間を抑制することができる。その結果、立体造形物のひび割れを効果的に抑制することができる。具体的には、本発明に係るガラス粒子は、軟化点が、好ましくは550〜1200℃であり、580〜1180℃、600〜1150℃、610℃〜1100℃、特に好ましくは620〜1000℃である。ガラス粒子の軟化点が低すぎると、前駆体の脱脂温度以前にガラス粒子の軟化流動が過剰に起こりすぎて、ガラス成分が偏在しやすくなり、立体造形物のひび割れを抑制しにくくなる虞がある。一方、ガラス粒子の軟化点が高すぎると、セラミックス粒子の焼結温度になってもガラス粒子の軟化流動が起こらず、その結果、立体造形物のひび割れを抑制しにくくなる虞がある。
また、ガラス粒子/(セラミックス粒子+ガラス粒子)の割合(体積比)は、好ましくは0.01〜0.5であり、0.01〜0.4、0.01〜0.35、0.01〜0.3、0.01〜0.25、0.01〜0.2、特に好ましくは0.01〜0.19である。このようにすることにより、セラミックス粒子の含有量に対して適切な量のガラス粒子を含有させることができ、より的確に立体造形物のひび割れを抑制しやすくなる。一方、ガラス粒子の割合が大きすぎると、ペースト中に含有されるセラミックス粒子の含有量が相対的に少なくなるため、立体造形物の強度が低下しやすくなる。
更に、ペーストに占めるガラス粒子の含有量は、体積%で、好ましくは0.01〜50%であり、0.1〜40%、0.5〜30%、1〜25%、1.5〜20%、特に2〜15%であることが好ましい。このようにすると、立体造形物のひび割れを抑制しやすくなる。一方、ガラス粒子が多すぎると、ペースト中に含有できるセラミックス粒子の含有量が少なくなるため、立体造形物の強度が低下しやすくなる。
ガラス粒子の平均粒径は、好ましくは7μm以下であり、0.01〜5μm、0.1〜3μm、特に好ましくは0.3〜2μmである。ガラス粒子の平均粒径が大きすぎると、ペーストの流動性が悪化し、取り扱いが困難になったり、立体造形しにくくなったりする。一方、ガラス粒子の平均粒子径が小さすぎると、ペーストの粘度が不当に上昇する虞がある。また、材料コストが高くなる。
ガラス粒子の最大粒径は、好ましくは20μm以下であり、15μm以下、8μm以下、特に好ましくは7μm以下である。ガラス粒子の最大粒径が大きすぎると、立体造形工程において、厚みが均一な未硬化層を形成しにくくなったり、薄い層を形成しにくくなったりする。また、その結果、精密な立体造形物を得にくくなる。
また、ガラス粒子の平均粒径/セラミックス粒子の平均粒径の値は、好ましくは0.1〜50であり、0.5〜30、0.9〜20、特に好ましくは1〜10である。この値が小さすぎると、ガラス粒子の製造コストが増大する虞がある。一方、この値が大きすぎると、セラミックス粒子間にガラス粒子を適切に配置しにくくなり、立体造形物のひび割れを抑制しにくくなる。
また、ガラス粒子の形状は、特に限定されず、例えば、真球状、略球状、碁石状、破砕状、繊維状であってもよい。なお、真球状及び略球状のガラス粒子(ガラスビーズ)は、粉砕後のガラス粒子をバーナーのフレーム等に当てて成形することにより作製することができる。
ガラス粒子の密度は、好ましくは1〜8g/cmであり、1.5〜7g/cm、特に好ましくは2〜6g/cmである。ガラス粒子の密度が小さすぎると、立体造形物の重厚感が得にくくなる。一方、ガラス粒子の密度が大きすぎると、ガラス粒子がペースト中で沈降しやすくなるため、ペーストを均一に混練しにくくなる。
また、ガラス粒子の密度とセラミックス粒子の密度差は、好ましくは5g/cm以下であり、3g/cm以下、2g/cm以下、特に好ましくは1g/cm以下である。ガラス粒子の密度とセラミックス粒子の密度差が大きすぎると、セラミックス粒子とガラス粒子を均一に混練しにくくなる。
なお、ガラス粒子のガラス組成は制限されないが、例えば、SiO−RO(Rはアルカリ土類金属元素)系ガラスや、SiO−B系ガラス、SiO−R’O(R’はアルカリ金属元素)系ガラス、SiO−B−R’O系ガラス、SiO−B−ZnO系ガラス、SiO−R’O−RO系ガラス、SiO−Al−RO系ガラス、SiO−Al−R’O−RO系ガラス、SiO−Al−B−R’O系ガラス、SiO−Al−B−R’O−RO系ガラス等が使用できる。
ここで、ガラス組成の一例として、代表的なものを以下に示すが、本願の主旨からこれに限らないことは明らかである。なお、以降のガラス組成の説明においては、特に断りがない限り、「%」は質量%を意味する。
ガラス粒子のガラス組成は、質量%で、SiO 10〜60%、Al 0〜15%、B 0〜50%、ZnO 0〜40%、BaO 0〜30%、CaO 0〜25%、SrO 0〜20%、NaO 0〜7%、KO 0〜2%、P 0〜5%、ZrO 0〜3%及びF 0〜5%を含有することが好ましい。
SiOはガラス骨格を形成する成分である。また化学耐久性の向上や失透の抑制が可能な成分である。SiOの含有量は、好ましくは10〜60%であり、より好ましくは30〜60%、特に好ましくは40〜60%である。SiOの含有量が少なすぎると、ガラス粒子の化学耐久性が低下したりガラス化が困難になったりする虞がある。一方、SiOの含有量が多すぎると、軟化点が不当に高くなる虞がある。
Alはガラス化安定成分であり、化学耐久性の向上や失透の抑制を目的に加えることができる。Alの含有量は、好ましくは0〜15%であり、0.1〜15%、0.5〜15%、より好ましくは1〜15%である。Alの含有量が多すぎると、溶融性が低下し、軟化点が不当に高くなる虞がある。
はガラス骨格を形成する成分であり、失透の抑制を目的に加えることができる。Bの含有量は、好ましくは0〜50%であり、0〜40%、0〜30%、特に好ましくは0〜28%である。Bの含有量が多すぎると化学耐久性が悪化する虞がある。
ZnOは溶融性を向上させる成分である。ZnOの含有量は、好ましくは0〜40%であり、0〜38%、0〜30%、5〜25%、特に好ましくは5〜28%である。ZnOの含有量が多すぎると化学耐久性が悪化する虞がある。
BaOは溶融性を向上させる成分である。BaOの含有量は、好ましくは0〜30%であり、5〜28%、特に好ましくは8〜26%である。BaOの含有量が多すぎると化学耐久性が悪化する虞がある。
CaOは溶融性を向上させる成分である。CaOの含有量は、好ましくは0〜25%であり、3〜21%、特に好ましくは4〜20%である。CaOの含有量が多すぎると化学耐久性が悪化する虞がある。
SrOは溶融性を向上させる成分である。SrOの含有量は、好ましくは0〜20%であり、0〜19%、特に好ましくは1〜15%である。SrOの含有量が多すぎると化学耐久性が悪化する虞がある。
また、ガラスの溶融性向上のために、MgOを添加することもできる。MgOの含有量は、好ましくは0〜20%であり、0〜10%、特に好ましくは0〜5%である。MgO含有量が多すぎると化学耐久性が悪化する虞がある。
NaOはガラスの粘度を低下させるとともに、失透を抑制する成分である。NaOの含有量は、好ましくは0〜7%であり、より好ましくは0〜6%である。NaOの含有量が多すぎると、化学耐久性が悪化する虞がある。
Oはガラスの粘度を低下させるとともに、失透を抑制する成分である。KOの含有量は、好ましくは0〜2%であり、より好ましくは0〜1%である。KOの含有量が多すぎると、化学耐久性が悪化する虞がある。
また、アルカリ金属酸化物として、ガラスの粘度低下のために、NaO、KOの他に、LiOを添加することもできる。その場合、LiOの含有量は、好ましくは0〜2%であり、より好ましくは0〜1%である。LiOの含有量が多すぎると、化学耐久性が低下しやすくなる虞がある。
はガラス化を安定させ、失透を抑制する成分である。Pの含有量は、好ましくは0〜5%であり、より好ましくは0〜3%である。Pの含有量が多すぎると、ガラス化が不安定になり、かえって失透しやすくなる虞がある。
ZrOもガラス化を安定させ、失透を抑制する成分である。ZrOの含有量は、好ましくは0〜3%であり、より好ましくは0〜1%である。ZrOの含有量が多すぎると、ガラス化が不安定になり、かえって失透しやすくなる虞がある。
はガラスの粘度を低下させる成分である。Fの含有量は、好ましくは0〜5%であり、より好ましくは0〜3%である。Fの含有量が多すぎると、化学耐久性が悪化する虞がある。さらにFは揮発性が高く、ガラスビーズ作製時に昇華した成分がガラス表面に付着し、表面性状を悪化させる虞がある。
また、本願に係るガラス粒子は、上記成分以外にも、例えば、TiO、CeO、La、Ta、TeO、Nb、WO、Gd、Y、CeO、Sb、SnO、Bi及びAs等を各々10%以下、5%以下、特に3%以下、また、合量で20%以下、特に10%以下の範囲で含有させてもよい。なお、TiO、CeOは紫外線吸収性能を有するため、ペーストの紫外線透過率が制御しやすくなる。
なお、ガラス粒子は、その表面がシランカップリング剤によって処理されていることが好ましい。シランカップリング剤で処理すれば、ペースト中においてガラス粒子のなじみがよくなり、界面の泡や空隙が減少しやすくなる。シランカップリング剤としては、例えばアミノシラン、エポキシシラン、アクリルシラン等が好ましい。なおシランカップリング剤は、用いる樹脂によって適宜選択すればよく、例えば光硬化性樹脂としてビニル系不飽和化合物を用いる場合にはアクリルシラン系シランカップリング剤が最も好ましく、またエポキシ系化合物を用いる場合にはエポキシシラン系シランカップリング剤を用いることが望ましい。
本発明のセラミックス3D造形用ペーストは、ガラス粒子の30〜300℃における熱膨張係数と、セラミックス粒子の30〜300℃における熱膨張係数との差が、好ましくは±20×10−7/℃以内であり、±15×10−7/℃以内であり、特に好ましくは±10×10−7/℃以内である。このようにすると、ガラス粒子とセラミックス粒子の熱膨張差が小さくなるため、立体造形物のひび割れを抑制することができる。
更に、ガラス粒子の30〜300℃における熱膨張係数は、好ましくは20〜100×10−7/℃であり、30〜90×10−7/℃、特に好ましくは40〜80×10−7/℃である。熱膨張係数が低いほど、サーマルショックによる割れや強度劣化が起こりにくい。また、ペーストの硬化時や、焼成時の収縮率が小さく、寸法精度の高い立体造形物を得ることができる。
次に、本発明に係る硬化性樹脂について以下に説明する。
硬化性樹脂は、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであってもよく、採用する造形法や、立体造形物の用途に合わせて適宜選択すればよい。例えば、UV光(波長300〜400nm)等の活性エネルギー光線の照射により硬化する光造形法を使用する場合は液状の光硬化性樹脂を選択すればよく、選択的レーザー溶融法を採用する場合は熱硬化性樹脂を選択すればよい。
例えば光硬化性樹脂としては、重合性のビニル系化合物、エポキシ系化合物等種々の樹脂を選択することができる。また単官能性化合物や多官能性化合物のモノマーやオリゴマーが用いられる。これらの単官能性化合物、多官能性化合物は、特に限定されるものではない。例えば、以下に光硬化性樹脂の代表的なものを挙げるが、本発明の趣旨からも、これらに限定されるものではない。
重合性のビニル系化合物の単官能性化合物としては、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ジンクロペンテニルアクリレート、ボルニルアクリレート、ボルニルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、プロピレングリコールアクリレート、ビニルピロリドン、アクリルアミド、酢酸ビニル、スチレン等が挙げられる。また多官能性化合物としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジシクロペンテニルジアクリレート、ポリエステルジアクリレート、ジアリルフタレート等が挙げられる。これらの単官能性化合物や多官能性化合物の1種以上を単独又は混合物の形で使用することができる。
ビニル系化合物の重合開始剤としては、光重合開始剤及び熱重合開始剤が用いられる。光重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、キサントン、フルオレノン、ベズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、ミヒラーケトン等が代表的なものとして挙げることができ、これらの開始剤を1種または2種以上組み合わせて使用することができる。必要に応じてアミン系化合物等の増感剤を併用することも可能である。熱重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパ−オキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等が代表的なものとして挙げることができる。これらの重合開始剤又は熱重合開始剤の使用量は、ビニル系化合物に対してそれぞれ0.1〜10重量%であることが好ましい。
エポキシ系化合物としては、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート等が挙げられる。これらのエポキシ系化合物を用いる場合には、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等のエネルギー活性カチオン開始剤を用いることができる。
なお、光造形法を用いる場合は、活性エネルギー光線の波長域における透過率が高い硬化性樹脂の方がより効率的に立体造形物を製造できる。そのような硬化性樹脂としては、例えば、ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸セルロース樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアリレート樹脂等が挙げられる。
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、変性マレイミド樹脂、アルキド樹脂、フラン樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、アニリン樹脂、グアナミン樹脂等が上げられる。
また、本発明の樹脂組成物は、本発明の目的が損なわれない範囲であれば、各種添加成分、例えばレベリング剤、界面活性剤、有機高分子化合物、有機可塑剤、酸化防止剤、核剤、可塑剤、離型剤、難燃剤、顔料、カーボンブラック及び帯電防止剤等の添加剤を適量含有してもよい。また、粉末の凝集対策の為に、分散剤を適宜使用してもよい。
なお、本発明で使用する硬化性樹脂の分解温度は550℃以下、500℃以下、特に450℃以下であることが好ましい。硬化性樹脂の分解温度が高すぎると、脱脂処理により除去されにくくなるため、得られる立体造形物が緻密性に劣る傾向がある。
硬化性樹脂は、25℃における粘度が、好ましくは10Pa・s以下であり、5Pa・s以下、特に好ましくは1Pa・s以下である。このようにすると、無機粒子を含有させても粘度が不当に高くなりにくいため、無機粒子を高濃度で含有させることができる。なお、粘度はB型粘度計で25℃、10rpmで測定した値である。
次に、本発明の立体造形物の製造方法の一例として、光造形法を用いた例について説明する。
まず、セラミックス立体造形用3Dペーストを用意する。セラミックス3D造形用ペーストは、硬化性樹脂、セラミックス粒子、ガラス粒子を任意の割合で混合し、混練することにより得ることができる。混練方法は問わないが、例えば、ボールミルや自公転ミキサー、三本ロールミルを、単独で又は組み合わせて用いることができる。なお、混練後に必要に応じてメッシュパスを用いて濾過を行ってもよい。
なお、セラミックス立体造形用3Dペーストの25℃における粘度は、好ましくは20〜300Pa・sであり、20〜200Pa・s、特に好ましくは40〜180Pa・sである。このようにすると、ペーストの流動性が向上し、取り扱いが容易になり、立体造形しやすくなる。
次に、セラミックス3D造形装置を用いて、前記セラミックス3D造形用ペーストからなる1層の未硬化層を形成する。例えば、造形用ステージを設け、その上にセラミックス3D造形用ペーストを、コーター等を用いて厚さ50μm程度に均一に塗布して未硬化層を形成する。
次にこの未硬化層に、活性エネルギー光線、例えば紫外線レーザーを照射して光硬化性樹脂を硬化させ、所定のパターンを有する硬化層を形成する。なお活性エネルギー光線としては、紫外線の他に、可視光線、赤外線等のレーザー光を用いることができる。
続いて形成した硬化層上に、セラミックス3D造形用ペーストからなる新たな未硬化層を準備する。例えば、前記した造形用ステージを1層分下降させ、形成した硬化層上に更にペーストを塗布することにより、新たな未硬化層を用意することができる。
その後、硬化層上に用意した新たな未硬化層に活性エネルギー線を照射して、前記硬化層と連続した新たな硬化層を形成する。
上記した操作を繰り返した後、未硬化のペーストを洗浄除去し、立体造形物の前駆体を得る。
次に、得られた前駆体を熱処理することにより硬化性樹脂を除去するとともに、セラミックス粒子及びガラス粒子を焼結する。まず硬化性樹脂の分解温度で前駆体を熱処理(脱脂)した後、更に昇温して焼結温度で熱処理(焼結)することが好ましい(2段階焼成)。このようにすれば、前駆体から硬化性樹脂が除去されやすくなり、焼結体の緻密性が向上しやすくなる。脱脂は上述した硬化性樹脂の分解温度で行う。焼結温度が低すぎると、焼結が不十分となり焼結体の緻密性が低下しやすくなる。一方、焼結工程における熱処理温度が高すぎると、熱収縮が大きくなり、所望の形状の立体造形物が得られにくくなる。
なお、本発明の立体造形物の製造方法における脱脂工程における雰囲気は、減圧雰囲気(1気圧(1.013×10Pa)未満)、大気雰囲気、酸素雰囲気、窒素雰囲気等、特に限定されないが、効率よく脱脂するという観点では、酸素を一定量含有する大気雰囲気または酸素雰囲気が好ましい。
また、焼結工程においては当該セラミックスの種類により最適な雰囲気を選択することが好ましい。例えば、アルミナやジルコニア等の酸化物系セラミックスは、大気雰囲気または酸素雰囲気下を選択することが好ましく、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の窒化物系セラミックスは窒素雰囲気下を選択することが好ましい。加えて、立体造形物の形状、サイズ等に応じて焼結温度、焼結時間および昇降温速度を最適化することが好ましい。
次に、本発明の立体造形物について例を挙げて説明する。
本発明の立体造形物として、例えば、マイクロプレートが挙げられる。
マイクロプレートとは、表面に複数の微細なくぼみを有する板状部材であり、主に生化学的分析などで用いられる実験・検査器具のことである。現在、マイクロプレートの材質としては樹脂製が主に用いられているが、これは、耐熱性やリターナブル性の面で課題がある。そこで、それらを解決するために、セラミックス製のマイクロプレートも考えられるが、特にくぼみの直径が小さい場合、精密に穴あけ成形することは困難である。
本発明の立体造形物は、例えば、光造形法により微細なくぼみを造形することが可能であるため、穴あけ成形する必要がない。また、本発明の立体造形物は、ひび割れが発生しにくいため、実験・検査器具に好適に用いることができる。
また、本発明の立体造形物は、セラミックス粒子として、チタン酸化物系セラミックスを含有させることが好ましい。チタン酸化物系セラミックス/全セラミックス粒子の値は、体積%で、好ましくは0.001〜0.1、0.005〜0.05、0.008〜0.03である。立体造形物にチタン酸化物系セラミックスを含有させると、抗菌性や防汚・防カビ性を付与することができる。
マイクロプレートの厚みは、好ましくは100μm以下、80μm以下、60μm以下、40μm以下であることが好ましい。このようにすると薄型のマイクロプレートを得やすくなる。
マイクロプレートのくぼみの数は、必要に応じて複数設けることができる。例えば、マイクロプレートのくぼみの数は、2個以上、5個以上、10個以上、50個以上、100個以上、1000個以上、10000個以上である。マイクロプレートのくぼみの数が多いほど、一度に多くの培養を行うことができる。
また、マイクロプレートのくぼみの直径は、80μm以下、70μm以下、60μm以下、50μm以下、40μm以下、30μm以下であることが好ましい。マイクロプレートのくぼみの直径が小さいほど、同面積のマイクロプレートで、多くのくぼみを設けることが可能になる。
更に、マイクロプレートのくぼみのピッチが、好ましくは200μm以下、200μm以下、180μm以下、160μm以下、130μm以下、100μm以下であることが好ましい。マイクロプレートのくぼみのピッチが小さいほど、同面積のマイクロプレートにおいて、多くのくぼみを設けることが可能になる。
また、本発明の立体造形物の別の例として、セラミックスフィルターが挙げられる。
セラミックスフィルターとは多数の穴を有する長尺のセラミックス製のろ過装置であり、一般的には排水処理や原料の分離・濃縮などに用いられるものである。本発明の立体造形物は、例えば、光造形法により微細且つらせん形状等の複雑な穴を造形することが可能であるため、高性能のセラミックスフィルターにできる。また、本発明の立体造形物は、ひび割れが発生しにくいため、セラミックスフィルターとしての信頼性が高い。
セラミックスフィルターの穴数は、用途に応じて複数設けることができる。例えば、20個以上、50個以上、100個以上、500個以上、1000個以上、10000個以上、100000個以上であることが好ましい。
また、セラミックスフィルターの孔の直径は、80μm以下、70μm以下、60μm以下、50μm以下、40μm以下、30μm以下であることが好ましい。セラミックスフィルターの孔の直径が小さいほど、同断面積中に多くの穴を設けることができ、高性能のセラミックスフィルターを得ることができる。
更に、セラミックスフィルターの穴のピッチが、好ましくは200μm以下、200μm以下、180μm以下、160μm以下、130μm以下、100μm以下であることが好ましい。穴のピッチが小さいほど、同断面積中に多くの穴くぼみを設けることができ、高性能のセラミックスフィルターを得ることができる。
本発明の立体造形物は、セラミック粒子及びガラス粒子を含有する無機粒子の焼結体からなる立体造形物であって、体積比で、ガラス粒子/(セラミックス粒子+ガラス粒子)が、好ましくは0.01〜0.5であり、0.01〜0.4、0.01〜0.35、0.01〜0.3、0.01〜0.25、0.01〜0.2、特に好ましくは0.01〜0.19である。本発明の立体造形物は、セラミックス粒子の含有量に対して適切な量のガラス粒子を含有しているため、ひび割れのない立体造形物を得やすい。また、立体造形物の焼成温度を低くできるため、製造コスト低減が期待できる。
なお、本発明の立体造形物に係るセラミックス粒子及びガラス粒子の好ましい範囲と理由については既述のとおりであり、ここでは説明を割愛する。
以下、本発明について実施例に基づいて説明する。
表1は、本発明に係るガラス粒子を示す。
(ガラス粒子の作製)
まず、表1に記載のガラス組成となるように、調合した原料を溶融した後、粉砕、分級をすることでガラス粒子No.1〜5を得た。
なお、軟化点は、マクロ型示差熱分析計(DTA)で測定した第四変曲点の温度である。
また、密度は、アルキメデス法により測定した値である。
また、熱膨張係数は、熱機械分析装置(TMA)により、30〜300℃の温度範囲で測定した値である。
<第一の実験>
表2は、本発明の第一の実験に係る実施例(試料A〜E)及び比較例(試料F)を示す。
(硬化性樹脂の作製)
硬化性樹脂として、アクリル系光硬化性樹脂を準備した。
まず、イソホロンジイソシアネート、モルホリンアクリルアミドおよびジブチル錫ジラウレートをオイルバスで加熱した。グリセリンモノメタクリレートモノアクリレートにメチルヒドロキノンを均一に混合溶解させた液を入れ撹拌混合して、反応させた。次に、ペンタエリスリトールのプロピレンオキサイド4モル付加物(ペンタエリスリトールの4個の水酸基にプロピレンオキサイドをそれぞれ1モル付加したもの)を加え、反応させて、ウレタンアクリレートオリゴマーとモルホリンアクリルアミドを含む反応生成物を製造した。
得られたウレタンアクリレートオリゴマーとモルホリンアクリルアミドを含む反応生成物に、モルホリンアクリルアミド、ジシクロペンタニルジアクリレートを添加した。さらに、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(光重合開始剤)を添加し、無色透明なアクリル系光硬化性樹脂を得た。
(立体造形物の作製)
表2に示す割合で、アクリル系光硬化性樹脂にセラミックス粒子としてアルミナ(熱膨張係数70×10-7/℃、密度3.95g/cm)及び各種ガラス粒子を添加し、自公転ミキサーで混練後、三本ロールで脱泡を行い、セラミックス粒子及びガラス粒子を分散させたセラミックス3D造形用ペーストを得た。なお、ガラス粒子を添加しないセラミックス3D造形用ペーストについても、ガラス粒子を添加しない点以外は上記と同様の方法でセラミックス3D造形用ペーストを得た。
上記で得られたセラミックス3D造形用ペーストを、CAD図面として、孔径250μmの細孔を有するφ35mm円板を読み込んだ3Dセラミック造形装置にセットし、立体造形を行った。まず、造形ステージ上に、ペーストの一層厚みが50μmとなるようにディスペンサーで塗布、スキージーで広げた後、355nmの紫外線レーザーを照射して所望のパターンの硬化層を形成した。このようにして硬化層を一層形成した後、硬化層上に未硬化のペーストを導入し、同様にして前記硬化層上に新たな硬化層を積み上げる操作を26回繰り返した後、未硬化のペーストを除去し、厚み1.3mmの立体造形物の前駆体を得た。
得られた前駆体を大気雰囲気で焼成することにより、脱脂、焼結し、焼成体である立体造形物を得た。具体的な焼成プロファイルは以下の通りである。まず、0.2℃/分で室温から600℃まで昇温して脱脂した後、10℃/分で1600℃まで昇温を行った。続いて1600℃で2時間キープすることでセラミックス粒子及びガラス粒子を焼結させた後、10℃/分で室温まで降温した。これにより、図1に示すような細孔を有する立体造形物を得た。
得られた立体造形物について、デジタルスコープを用いて外観観察を行い、ひび割れの有無を確認した。なお、試料A、E、Fのデジタルスコープ写真を図2〜4に示す。
表2及び図2〜4から分かるように、ガラス粒子を含有する本発明のセラミックス立体造形用ペーストを用いた試料A〜Eにはひび割れが見られなかった。一方、ガラス粒子を含有していないセラミックス立体造形用ペーストを用いた試料Fは、細孔周りにひび割れが見られた。また、試料を更に詳細に観察したところ、試料Eの細孔周りには、ひび割れの起点となり得る線状部が確認された。
<第二の実験>
表3は、本発明の第二の実験に係る実施例(試料A、G)を示す。
第二の実験では、セラミックス3D造形用ペースト中のセラミックス粒子に関し、種類の異なる2種類のセラミックス粒子を用いた以外は、第一の実験と同様の方法で立体造形物を作製した。
表3に示す割合で、アクリル系光硬化性樹脂にセラミックス粒子(1)としてアルミナ(熱膨張係数70×10-7/℃、密度3.95g/cm)、セラミックス粒子(2)としてチタニア(熱膨張係数78×10-7/℃、密度4.2g/cm)、更にガラス粒子を添加し、自公転ミキサーで混練後、三本ロールで脱泡を行い、セラミックス粒子(1)及び(2)、更にガラス粒子を分散させたセラミックス3D造形用ペーストを得た。
上記のようにして得た試料Gのセラミックス3D造形用ペーストを、造形ステージ上にディスペンサーで塗布、スキージーで広げた後、355nmの紫外線レーザー(ビーム径15μm、出力5mW)を十字に照射し、デジタルスコープ写真を計測することにより硬化線幅を計測した。なお、チタニア有無による効果を確認するために、表2記載の試料Aのセラミックス3D造形用ペーストについても、試料Gと同様の方法で評価を行った。
試料G、Aの前駆体を用意し、355nmの紫外線レーザー(ビーム径15μm、出力5mW)照射した後のデジタルスコープ写真を図5、6に示す。
図5から分かるように、紫外線レーザーのビーム径15μmに対し、チタニアを含有する試料Gの硬化線幅は15μmと紫外線レーザーを照射した箇所を精密に硬化できていた。一方、チタニアを含有しない試料Aの硬化線幅は30μmであり、紫外線レーザーを照射していない範囲まで硬化されていた。また、同レーザーのビーム径を100μm、出力を10mWに変更したものを照射したときに得られる硬化膜厚についても確認した。チタニアを含有する試料Gの硬化膜厚は30μmと浅くできていたのに対し、チタニアを含有しない試料Aの硬化膜厚は90μmと深かった。このように、セラミックス粒子としてチタニアを含有させた場合、深さ方向に対しても、レーザー照射による硬化範囲を制御できることが分かる。
(立体造形物の作製)
次に、試料Gのセラミックス3D造形用ペーストを、CAD図面として、孔径50μmの細孔を有する10mm角の平板を読み込んだ3Dセラミック造形装置にセットし、立体造形を行った。まず、造形ステージ上に、ペーストの一層厚みが40μmとなるようにディスペンサーで塗布、スキージーで広げた後、355nmの紫外線レーザーを照射して所望のパターンの硬化層を形成した。このようにして硬化層を一層形成した後、硬化層上に未硬化のペーストを導入し、同様にして前記硬化層上に新たな硬化層を積み上げる操作を2回繰り返した後、未硬化のペーストを除去し、厚み0.06mmの立体造形物の前駆体を得た。
得られた前駆体を大気雰囲気で焼成することにより、脱脂、焼結し、焼成体である立体造形物を得た。具体的な焼成プロファイルは以下の通りである。まず、0.2℃/分で室温から600℃まで昇温して脱脂した後、10℃/分で1600℃まで昇温を行った。続いて1600℃で2時間キープすることでセラミックス粒子及びガラス粒子を焼結させた後、10℃/分で室温まで降温した。
これにより、図7に示すような細孔を有する板状の立体造形物を得た。得られた立体造形物のサイズは、厚み40μm、孔径50〜60μm、孔ピッチ150μmと微細な構造を有していた。チタニアを含有するセラミックス3D造形用ペーストは、チタニアの紫外線吸収効果により、紫外線レーザーで硬化する箇所を厳密に規制することができ、微細構造を有する立体造形物を得やすい。なお、得られた立体造形物について、デジタルスコープを用いて外観観察を行い、ひび割れの有無を確認したところ、ひび割れも見られなかった。
<第三の実験>
更に、第三の実験として、表4に実施例(C−1〜3)、及び比較例(C−4〜6)を示す。
第三の実験では、試料A及びFのセラミックス3D造形用ペーストを用いて、焼成温度と立体造形物の三点曲げ強度を調査した。表4に記載のセラミックス3D造形用ペーストを用い、得られた前駆体を表4に記載の温度に昇温、焼結し、3×4×40mmの柱状の立体造形物を得るようにした以外は、第一の実験と同様に行った。試験片として、C1〜6の立体造形物を各10枚準備し、三点曲げ強度試験を行った。
三点曲げ強度試験は、三点曲げ強度試験機を用いて、ファインセラミックスの曲げ試験方法:JIS R−1601に準拠して行った。
表4のC−4〜6からも分かるように、ガラス粒子を含有しない試料Fを用いた試験片は、焼成温度を下げると三点曲げ強度が低下した。これは、アルミナ粒子の焼結が不十分であったためと考えられる。
一方、ガラス粒子を含有する試料Aを用いた試験片C1〜3の三点曲げ強度は低下していなかった。この理由として、ガラス粒子を含有する試料Aの試験片は、1600℃未満の温度域でも、アルミナ粒子とガラス粒子の界面に何らかの反応が起こったため、反応生成物の介在により強度低下が起こらなかったものと考えられる。具体的には、C−1〜3の場合、試料A中のアルミナ粒子と、ガラス粒子(No.1)のガラス組成中のZnOが反応した結果、ガーナイト(ZnAl)の結晶が析出し、アルミナ粒子間の隙間に介在し強度が維持されたものと推察する。

Claims (12)

  1. 硬化性樹脂と無機粒子を含有するセラミックス3D造形用ペーストであって、
    前記無機粒子としてセラミックス粒子及びガラス粒子を必須成分として含有することを特徴とするセラミックス3D造形用ペースト。
  2. 体積比で、ガラス粒子/(セラミックス粒子+ガラス粒子)が、0.01〜0.5であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックス3D造形用ペースト。
  3. 無機粒子の含有量が、15体積%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のセラミックス3D造形用ペースト。
  4. セラミックス粒子の含有量が、10体積%以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のセラミックス3D造形用ペースト。
  5. ガラス粒子の軟化点が、550〜1200℃であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のセラミックス3D造形用ペースト。
  6. ガラス粒子のガラス組成が、質量%で、SiO 10〜60%、Al 0〜15%、B 0〜50%、ZnO 0〜40%、BaO 0〜30%、CaO 0〜25%、SrO 0〜20%、NaO 0〜7%、KO 0〜2%、P 0〜5%、ZrO 0〜3%及びF 0〜5%を含有することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のセラミックス3D造形用ペースト。
  7. 硬化性樹脂が、光硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のセラミックス3D造形用ペースト。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載のセラミックス3D造形用ペーストを用いて立体造形物を製造するための方法であって、
    セラミックス3D造形用ペーストに、活性エネルギー光線を照射して硬化性樹脂を硬化することにより前駆体を得る工程、
    前駆体を熱処理することにより硬化性樹脂を除去するとともに、セラミックス粒子及びガラス粒子を焼結する工程を有する立体造形物の製造方法。
  9. 請求項1〜7の何れか一項に記載のセラミックス3D造形用ペーストの焼成体からなることを特徴とする立体造形物。
  10. 請求項9に記載の立体造形物からなることを特徴とするマイクロプレート。
  11. 請求項9に記載の立体造形物からなることを特徴とするフィルター。
  12. セラミック粒子及びガラス粒子を含有する無機粒子の焼結体からなる立体造形物であって、
    体積比で、ガラス粒子/(セラミックス粒子+ガラス粒子)が、0.01〜0.5であることを特徴とする立体造形物。


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