JP2021011176A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】シートバックに固定されるシートベルト装置のリトラクタの移動が抑制できるばかりでなく、軽量化が図られるとともに安価に製造することができる乗物用シートを提供する。【解決手段】乗物用シート1は、シートバック3の骨格を成すバックフレーム10と、シートベルト装置のリトラクタをシートバック3に固定するための固定具20Aとを備え、バックフレーム10は、外枠を構成するフレーム部材12,13と、フレーム部材12,13に架設されたワイヤ状またはパイプ状の線状部材14とを有する。固定具20Aは、頭部とネジ部とを有する単一の部材からなるボルト状の部品からなり、頭部は、溶接部によって線状部材14に他の部材を介することなく直接組付けられる。【選択図】図1

Description

本開示は、乗物用シートに関し、特に、自動車等の車両に設置される乗物用シートに関する。
一般に、乗物用シートには、シートベルト装置が付設される場合が多い。シートベルト装置が付設された乗物用シートにおいては、当該シートベルト装置のリトラクタが乗物用シートのシートバックに固定される場合がある。
たとえば、国際公開第2016/016924号(特許文献1)には、シートバックの骨格を成すバックフレームに、シートベルト装置のリトラクタを固定するための固定具が組付けられてなる乗物用シートが開示されている。当該乗物用シートにおいては、金属製の板状部材であるブラケットと、当該ブラケットに溶接等によって固定されたスタッドボルトとからなる固定具が用いられ、当該固定具が、バックフレームの外枠に格子状に架設されてなる複数のワイヤの交差部分に跨がるように組付けられている。
国際公開第2016/016924号
上記特許文献1に開示の如くの構成を採用した場合には、シートベルトの装着時において、シートベルトに印可される荷重がリトラクタおよびスタッドボルトを介してブラケットに作用することになる。その結果、当該荷重によってブラケットが変形してしまい、これに伴ってリトラクタが僅かではあるが移動するおそれがある。このリトラクタの移動が生じた場合には、結果としてシートベルトによる乗員の拘束性能の低下やリトラクタの故障に繋がるおそれがある。
そのため、従来においては、当該ブラケットの厚みを増すこと等によってブラケットの強度を高めることとし、これによってブラケットが変形してしまうことの抑制が図られていた。しかしながら、このように構成した場合には、ブラケットの重量分だけ乗物用シートの重量が増加するばかりでなく、部品コストも増大してしまうことになる。
したがって、本開示は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、シートバックに固定されるシートベルト装置のリトラクタの移動が抑制できるばかりでなく、軽量化が図られるとともに安価に製造することができる乗物用シートを提供することを目的とする。
本開示のある局面に基づく乗物用シートは、シートバックの骨格を成すバックフレームと、シートベルト装置のリトラクタを上記シートバックに固定するための固定具とを備えている。上記バックフレームは、外枠を構成するフレーム部材と、上記フレーム部材に架設されたワイヤ状またはパイプ状の線状部材とを有している。上記固定具は、頭部とネジ部とを有する単一の部材からなるボルト状の部品からなり、上記頭部は、溶接部によって上記線状部材に他の部材を介することなく直接組付けられている。
このように構成することにより、単一の部材からなるボルト状の固定具のみを用いてリトラクタがシートバックのバックフレームに固定されることになるため、乗物用シートの製造コストが大幅に削減されることになる。また、このように構成することにより、単一の部材からなるボルト状の固定具の頭部が他の部材を介することなく直接的にバックフレームの線状部材に対して溶接によって固定されることになるため、固定具の変形等に起因したリトラクタの移動が抑制できることになる。したがって、上記構成を採用することにより、シートバックに固定されるシートベルト装置のリトラクタの移動が抑制できるばかりでなく、軽量化が図られるとともに安価に製造することができる乗物用シートとすることができる。
上記本開示のある局面に基づく乗物用シートにあっては、上記頭部が、上記線状部材を受け入れる溝状または貫通孔状の受け部を有していてもよい。
このように構成することにより、組付け時における溶接作業が容易化するばかりでなく、固定具と線状部材との接触面積を増大させることが可能になるため、線状部材に対して固定具をより強固にかつ安定的に組付けることができる。
上記本開示のある局面に基づく乗物用シートにあっては、上記線状部材が、当該線状部材を押し潰した平坦部を有していてもよく、その場合には、上記頭部が、上記平坦部に当接した平面部を有していてもよい。
このように構成することにより、組付け時における溶接作業が容易化するばかりでなく、固定具と線状部材との接触面積を増大させることが可能になるため、線状部材に対して固定具をより強固にかつ安定的に組付けることができる。
上記本開示のある局面に基づく乗物用シートにあっては、上記ネジ部の軸方向に沿って見た場合に、上記ネジ部が、上記線状部材に重なっていてもよい。
このように構成することにより、シートベルトからリトラクタを介して固定具に印加されることとなる荷重の方向に重なるように線状部材が位置することになるため、リトラクタの移動をより確実に抑制することができる。
上記本開示のある局面に基づく乗物用シートにあっては、上記線状部材が、第1線状部材および第2線状部材を有していてもよい。その場合には、上記第1線状部材および上記第2線状部材が、互いに交差する交差部を有していてもよく、また、その場合には、上記頭部が、上記交差部において、上記第1線状部材および上記第2線状部材の双方に組付けられていてもよい。
このように構成することにより、固定具と線状部材との接触面積を増大させることが可能になるため、線状部材に対して固定具をより強固にかつ安定的に組付けることができ、特に、捻れ方向に対する固定強度を高めることができる。
上記本開示のある局面に基づく乗物用シートにあっては、上記線状部材が、第1線状部材および第2線状部材を有していてもよい。その場合には、上記第1線状部材および上記第2線状部材が、互いに並行する並行部を有していてもよく、また、その場合には、上記頭部が、上記並行部において、上記第1線状部材および上記第2線状部材の双方に組付けられていてもよい。
このように構成することにより、固定具と線状部材との接触面積を増大させることが可能になるため、線状部材に対して固定具をより強固にかつ安定的に組付けることができ、特に、捻れ方向に対する固定強度を高めることができる。
本開示によれば、シートバックに固定されるシートベルト装置のリトラクタの移動が抑制できるばかりでなく、軽量化が図られるとともに安価に製造することができる乗物用シートとすることができる。
実施の形態に係る乗物用シートの骨格構造の一部を示す概略斜視図である。 図1に示す固定具およびその近傍の斜視図である。 第1変形例に係る固定具およびその近傍の斜視図である。 第2変形例に係る固定具およびその近傍の斜視図である。 第3変形例に係る固定具およびその近傍の斜視図である。 第4変形例に係る固定具およびその近傍の斜視図である。
以下、実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
以下に示す実施の形態は、自動車の後部座席として構成された乗物用シートに本発明を適用した場合を例示するものである。実施の形態に係る乗物用シートは、着座した乗員が車両前方側を向くこととなるように車両のフロアに設置されることが想定されたものであり、シート前後方向は、車両前後方向に一致し、シート左右方向(シート幅方向)は、車両左右方向に一致し、シート上下方向は、車両上下方向に一致する。
(実施の形態)
図1は、実施の形態に係る乗物用シートの骨格構造の一部を示す概略斜視図である。まず、この図1を参照して、本実施の形態に係る乗物用シート1の概略的な構成について説明する。なお、図1においては、乗物用シート1の骨格構造のうち、後述する固定具20Aが組付けられたバックフレーム10のみが図示されており、その他の部分はその図示が省略されている。また、当該バックフレーム10についても、その要部のみが図示されている。
図1に示すように、乗物用シート1は、左座席1Lと、右座席1Rと、中央座席1Cとが、シート幅方向に沿って並ぶように一体化されて設けられたものであり、シートクッション2と、シートバック3と、ヘッドレスト4とを主として備えている。
左座席1L、右座席1Rおよび中央座席1Cに対応する部分のシートクッション2の各々は、乗員が着座可能な着座面2aをその上面に有しており、左座席1L、右座席1Rおよび中央座席1Cに対応する部分のシートバック3の各々は、乗員が背凭れ可能な背凭れ面3aをその前面に有している。また、左座席1L、右座席1Rおよび中央座席1Cに対応する部分のシートバック3の各々の上部には、ヘッドレスト4が設けられている。
シートバック3の骨格構造は、右座席1Rおよび中央座席1Cに対応して設けられたバックフレーム10と、左座席1Lに対応して設けられたバックフレーム(不図示)とに分割されている。これらバックフレームは、シートバック3の内部に収容されている。このうち、右座席1Rおよび中央座席1Cに対応して設けられたバックフレーム10は、シート幅方向に沿って右座席1Rおよび中央座席1Cに跨がるように位置している。
バックフレーム10は、一対のサイドフレームである左側サイドフレーム11Lおよび右側サイドフレーム11Rと、アッパフレーム12と、ロアフレーム13と、ワイヤ14,15とを有している。左側サイドフレーム11L、右側サイドフレーム11R、アッパフレーム12およびロアフレーム13は、バックフレーム10の外枠を構成するフレーム部材に相当し、ワイヤ14,15は、この外枠に架設された線状部材に相当する。
左側サイドフレーム11Lは、中央座席1Cの左座席1L側の端部寄りの位置に設けられており、シート上下方向に沿って延在している。右側サイドフレーム11Rは、右座席1Rの中央座席1C側とは反対側の端部寄りの位置に設けられており、シート上下方向に沿って延在している。アッパフレーム12は、右座席1Rおよび中央座席1Cの上端寄りの位置に設けられており、シート幅方向に沿って延在している。ロアフレーム13は、右座席1Rおよび中央座席1Cの下端寄りの位置に設けられており、シート幅方向に沿って延在している。
本実施の形態においては、バックフレーム10の外枠を構成するフレーム部材が、曲成された単一のパイプ状部材にて構成されている。当該パイプ状部材は、たとえば鋼管等の金属製の部材にて構成することができる。なお、バックフレーム10の外枠を構成するフレーム部材は、このような曲成された単一のパイプ状部材にて構成されている必要性は必ずしもなく、鋼板等の金属製の板状部材のプレス成形品や鋼管等の金属製のパイプ状部材等を相互に組み合わせること等により、当該フレーム部材が構成されていてもよい。
金属製の線状部材からなるワイヤ14,15は、上述したようにバックフレーム10の外枠を構成するフレーム部材に架設されている。ワイヤ14は、その一端がアッパフレーム12に溶接等によって固定されており、その他端がロアフレーム13に溶接等によって固定されている。これにより、ワイヤ14は、シート上下方向に沿って延在している。一方、ワイヤ15は、その一端が左側サイドフレーム11Lに溶接等によって固定されており、その他端が右側サイドフレーム11Rに溶接等によって固定されている。これにより、ワイヤ15は、シート幅方向に沿って延在している。
図1においては、シート上下方向に沿って延在するワイヤ14およびシート幅方向に沿って延在するワイヤ15をそれぞれ1本ずつ図示しているが、これらがそれぞれ複数本設けられることにより、複数のワイヤが格子状にフレーム部材に架設されていてもよい。なお、ワイヤ14,15に代えて、金属製の線状部材であるパイプをフレーム部材に架設することとしてもよい。
ここで、本実施の形態に係る乗物用シート1においては、シート上下方向に沿って延在するワイヤ14の所定位置に、図示しないシートベルト装置のリトラクタをシートバック3に固定するための固定具20Aが設けられている。固定具20Aは、中央座席1Cに着座した乗員が使用するためのシートベルト装置のリトラクタをシートバック3に固定するためのものであり、上述したフレーム部材の内側の位置(より特定的には、概ね中央座席1Cと右座席1Rとの境目の位置)に配置されている。
図2は、図1に示す固定具およびその近傍の斜視図である。次に、この図2を参照して固定具20Aおよびその近傍の構成について説明する。
ここで、図2(A)は、中央座席1Cに着座した乗員から見て前方斜め左上方側の位置から固定具20Aおよびその近傍を見た場合の図であり、図2(B)は、中央座席1Cに着座した乗員から見て後方斜め右下方側の位置から固定具20Aおよびその近傍を見た場合の図である。なお、図2(A)においては、固定具20Aによって隠れた部分のワイヤ14を破線にて表わしている。
図2(A)および図2(B)に示すように、固定具20Aは、頭部21とネジ部22とを有する単一の部材からなるボルト状の部品からなる。頭部21は、バックフレーム10のワイヤ14に対して当該固定具20Aを組付けるための部位であり、ネジ部22は、当該ネジ部22を利用してシートベルト装置のリトラクタを当該固定具20Aを介してバックフレーム10に対して固定するための部位である。固定具20Aは、たとえば金属製のブロック状の部材に鍛造加工や切削加工等を施すことで製作された鍛造品にて構成される。
頭部21は、偏平な略直方体形状を有しており、その一対の主面であるおもて面21aおよびうら面21bを有している。頭部21のおもて面21aには、その中央部から略円柱状のネジ部22が突設されており、ネジ部22の周面には、雄ネジが設けられている。一方、頭部21のうら面21bには、上下方向に沿って延びる溝状の受け部21cが設けられている。
頭部21のうら面21bに設けられた溝状の受け部21cには、ワイヤ14の前側部分が嵌め込まれている。すなわち、頭部21の受け部21cは、ワイヤ14の前側部分を受け入れており、ワイヤ14の前側部分は、受け部21cの表面に当接している。この状態において、固定具20Aの頭部21とワイヤ14とが、当該ワイヤ14を挟み込むように左右の位置において一対の溶接部30によって接合されることにより、固定具20Aがワイヤ14に組付けられている。
これにより、固定具20Aは、その頭部21のおもて面21aに設けられたネジ部22が頭部21からシート前方側に向けて突出して位置するようにワイヤ14の前側部分に組付けられることになり、当該固定具20Aを用いてのリトラクタのバックフレーム10への固定が可能になる。
このように構成することにより、本実施の形態に係る乗物用シート1においては、単一の部材からなるボルト状の固定具20Aのみを用いてシートベルト装置のリトラクタがシートバック3のバックフレーム10に固定できることになる。そのため、従来例において必要であったブラケット等を廃止することができ、乗物用シート1の製造コストを大幅に削減することができる。
また、このように構成することにより、単一の部材からなるボルト状の固定具20Aの頭部21が他の部材(たとえば従来例におけるブラケット等)を介することなく直接的にバックフレーム10のワイヤ14に対して溶接によって組付けられることになるため、当該他の部材の変形等に起因したリトラクタの移動が防止できることになる。
したがって、本実施の形態に係る乗物用シート1とすることにより、シートバック3に固定されるシートベルト装置のリトラクタの移動が抑制できるばかりでなく、軽量化が図られるとともに安価に製造することができる乗物用シートとすることができる。
ここで、本実施の形態に係る乗物用シート1においては、固定具20Aの頭部21が、ワイヤ14を受け入れる溝状の受け部21cを有している。このように構成すれば、組付け時におけるワイヤ14に対する固定具20Aの位置決めや当該位置決めが行なわれた後の状態の維持が容易になることになり、その後に行なわれる溶接作業が容易化することになる。また、固定具20Aとワイヤ14との接触面積が増大することにもなるため、ワイヤ14に対して固定具20Aをより強固にかつ安定的に組付けることが可能になる。
また、本実施の形態に係る乗物用シート1においては、固定具20Aのネジ部22の軸方向に沿って見た場合に、当該ネジ部22が、ワイヤ14に重なるように配置されている。このように構成すれば、シートベルトからリトラクタを介して固定具20Aに印加されることとなる荷重の方向に重なるようにワイヤ14が位置することになるため、リトラクタの移動をさらに確実に抑制することができる。
(第1変形例)
図3は、上述した実施の形態に基づいた第1変形例に係る固定具およびその近傍の斜視図である。以下、この図3を参照して本変形例に係る固定具20Bおよびその近傍の構成について説明する。本変形例に係る固定具20Bは、上述した固定具20Aに代えて、実施の形態に係る乗物用シート1に具備されるものである。
ここで、図3(A)は、中央座席1Cに着座した乗員から見て前方斜め左上方側の位置から固定具20Bおよびその近傍を見た場合の図であり、図3(B)は、中央座席1Cに着座した乗員から見て後方斜め右下方側の位置から固定具20Bおよびその近傍を見た場合の図である。また、図3(A)においては、固定具20Bによって隠れた部分のワイヤ14を破線にて表わしている。
図3(A)および図3(B)に示すように、固定具20Bは、上述した固定具20Aと同様に、頭部21とネジ部22とを有する単一の部材からなるボルト状の部品からなる。ここで、固定具20Bは、上述した固定具20Aとは異なり、頭部21のうら面21bに溝状の受け部21c(図2参照)が設けられておらず、当該うら面21bの全面が平面部にて構成されている。
一方、固定具20Bが組付けられる部分のワイヤ14には、平坦部14aが設けられている。当該平坦部14aは、たとえばプレス加工等が施されることにより、ワイヤ14が局所的に押し潰されることで形成されており、その一方の主面が、ワイヤ14の前方側を向いている。
ワイヤ14の平坦部14aの上記一方の主面は、固定具20Bの頭部21のうら面21bの平面部に宛がわれることで当接している。この状態において、固定具20Aの頭部21とワイヤ14の平坦部14aとが、当該平坦部14aを挟み込むように左右の位置において一対の溶接部30によって接合されることにより、固定具20Bがワイヤ14に組付けられている。
このように構成した場合にも、上述した実施の形態に係る乗物用シート1とした場合と同様の効果を得ることができ、シートバック3に固定されるシートベルト装置のリトラクタの移動が抑制できるばかりでなく、軽量化が図られるとともに安価に製造することができる乗物用シートとすることができる。
ここで、本変形例においては、ワイヤ14が、当該ワイヤ14を押し潰した平坦部14aを有しており、固定具20Bの頭部21のうら面21bに設けられた平面部が、当該平坦部14aに当接した状態で、固定具20Bがワイヤ14に溶接によって組付けられている。このように構成すれば、組付け時におけるワイヤ14に対する固定具20Bの位置決めや当該位置決めが行なわれた後の状態の維持が容易になることになり、その後に行なわれる溶接作業が容易化することになる。また、固定具20Bとワイヤ14との接触面積が増大することにもなるため、ワイヤ14に対して固定具20Bをより強固にかつ安定的に組付けることが可能になる。
(第2変形例)
図4は、上述した実施の形態に基づいた第2変形例に係る固定具およびその近傍の斜視図である。以下、この図4を参照して本変形例に係る固定具20Cおよびその近傍の構成について説明する。本変形例に係る固定具20Cは、上述した固定具20Aに代えて、実施の形態に係る乗物用シート1に具備されるものである。
ここで、図4(A)は、中央座席1Cに着座した乗員から見て前方斜め左上方側の位置から固定具20Cおよびその近傍を見た場合の図であり、図4(B)は、中央座席1Cに着座した乗員から見て後方斜め右下方側の位置から固定具20Cおよびその近傍を見た場合の図である。また、図4(A)においては、固定具20Cによって隠れた部分のワイヤ14,15を破線にて表わしている。
図4(A)および図4(B)に示すように、固定具20Cは、上述した固定具20Aと同様に、頭部21とネジ部22とを有する単一の部材からなるボルト状の部品からなる。ここで、固定具20Cは、上述した固定具20Aとは異なり、頭部21のうら面21bに上下方向に沿って延びる溝状の受け部21cに加えて、左右方向に沿って延びる溝状の受け部21dが設けられている。これら溝状の受け部21c,21dは、固定具20Cのうら面21bの中央部において交差しており、その深さが互いに異なるように構成されている。
また、固定具20Cは、第1線状部材としてのワイヤ14と第2線状部材としてのワイヤ15とが互いに交差する交差部において、当該ワイヤ14,15に組付けられている。より詳細には、頭部21のうら面21bに設けられた上下方向に延びる溝状の受け部21cには、上下方向に沿って延びるワイヤ14の前側部分が嵌め込まれており、頭部21のうら面21bに設けられた左右方向に延びる溝状の受け部21dには、左右方向に沿って延びるワイヤ15が嵌め込まれている。
すなわち、頭部21の受け部21c,21dは、それぞれワイヤ14,15の前側部分あるいは全体を受け入れており、ワイヤ14,15の前側部分は、それぞれ受け部21c,21dの表面に当接している。この状態において、固定具20Cの頭部21とワイヤ14,15とが、一対の溶接部30によって接合されることにより、固定具20Cがワイヤ14,15の交差部に組付けられている。
このように構成した場合にも、上述した実施の形態に係る乗物用シート1とした場合と同様の効果を得ることができ、シートバック3に固定されるシートベルト装置のリトラクタの移動が抑制できるばかりでなく、軽量化が図られるとともに安価に製造することができる乗物用シートとすることができる。
ここで、本変形例においては、互いに交差するワイヤ14,15の交差部において、固定具20Cの頭部21がワイヤ14,15の双方に組付けられている。このように構成すれば、固定具20Cと線状部材としてのワイヤ14,15との接触面積を増大させることが可能になるため、線状部材としてのワイヤ14,15に対して固定具20Cをより強固にかつ安定的に組付けることができる。また、当該構成を採用すれば、特に、捻れ方向に対する固定具20Cの固定強度を高めることが可能になり、シートバック3に固定されるシートベルト装置のリトラクタの移動が、この点においてさらに抑制できることになる。
(第3変形例)
図5は、上述した実施の形態に基づいた第3変形例に係る固定具およびその近傍の斜視図である。以下、この図5を参照して本変形例に係る固定具20Dおよびその近傍の構成について説明する。本変形例に係る固定具20Dは、上述した固定具20Aに代えて、実施の形態に係る乗物用シート1に具備されるものである。
ここで、図5(A)は、中央座席1Cに着座した乗員から見て前方斜め左上方側の位置から固定具20Dおよびその近傍を見た場合の図であり、図5(B)は、中央座席1Cに着座した乗員から見て後方斜め右下方側の位置から固定具20Dおよびその近傍を見た場合の図である。また、図5(A)においては、固定具20Dによって隠れた部分の一対のワイヤ14を破線にて表わしている。
図5(A)および図5(B)に示すように、固定具20Dは、上述した固定具20Aと同様に、頭部21とネジ部22とを有する単一の部材からなるボルト状の部品からなる。ここで、固定具20Dは、上述した固定具20Aとは異なり、上下方向に沿って延びる溝状の受け部21cが、頭部21のうら面21bに一対設けられている。これら一対の溝状の受け部21cは、固定具20Dのうら面21bにおいて、左右方向に並んで配置されている。
また、固定具20Dは、第1線状部材および第2線状部材としての一対のワイヤ14が並行する並行部において、当該一対のワイヤ14に組付けられている。より詳細には、頭部21のうら面21bに設けられた上下方向に延びる溝状の一対の受け部21cの一方には、上下方向に沿って延びる一対のワイヤ14の一方の前側部分が嵌め込まれており、頭部21のうら面21bに設けられた上下方向に延びる溝状の一対の受け部21cの他方には、上下方向に沿って延びる一対のワイヤ14の他方の前側部分が嵌め込まれている。
すなわち、頭部21の一対の受け部21cは、それぞれ一対のワイヤ14の前側部分を受け入れており、一対のワイヤ14の前側部分は、それぞれ一対の受け部21cの表面に当接している。この状態において、固定具20Dの頭部21と一対のワイヤ14とが、それぞれ一対の溶接部30によって接合されることにより、固定具20Dが一対のワイヤ14の並行部に組付けられている。
このように構成した場合にも、上述した実施の形態に係る乗物用シート1とした場合と同様の効果を得ることができ、シートバック3に固定されるシートベルト装置のリトラクタの移動が抑制できるばかりでなく、軽量化が図られるとともに安価に製造することができる乗物用シートとすることができる。
ここで、本変形例においては、互いに並行する一対のワイヤ14の並行部において、固定具20Dの頭部21が一対のワイヤ14の双方に組付けられている。このように構成すれば、固定具20Dと線状部材としての一対のワイヤ14との接触面積を増大させることが可能になるため、線状部材としての一対のワイヤ14に対して固定具20Dをより強固にかつ安定的に組付けることができる。また、当該構成を採用すれば、特に、捻れ方向に対する固定具20Dの固定強度を高めることが可能になり、シートバック3に固定されるシートベルト装置のリトラクタの移動が、この点においてさらに抑制できることになる。
(第4変形例)
図6は、上述した実施の形態に基づいた第4変形例に係る固定具およびその近傍の斜視図である。以下、この図6を参照して本変形例に係る固定具20Eおよびその近傍の構成について説明する。本変形例に係る固定具20Eは、上述した固定具20Aに代えて、実施の形態に係る乗物用シート1に具備されるものである。
ここで、図6(A)は、中央座席1Cに着座した乗員から見て前方斜め左上方側の位置から固定具20Eおよびその近傍を見た場合の図であり、図6(B)は、中央座席1Cに着座した乗員から見て後方斜め右下方側の位置から固定具20Eおよびその近傍を見た場合の図である。また、図6(A)および図6(B)においては、固定具20Eによって隠れた部分のワイヤ14および固定具20Eに設けられた後述する貫通孔状の受け部21eをそれぞれ破線にて表わしている。
図6(A)および図6(B)に示すように、固定具20Eは、上述した固定具20Aと同様に、頭部21とネジ部22とを有する単一の部材からなるボルト状の部品からなる。ここで、固定具20Eは、上述した固定具20Aとは異なり、頭部21のうら面21bに溝状の受け部21c(図2参照)が設けられておらず、これに代えて、頭部21を上下方向に貫通するように貫通孔状の受け部21eが設けられている。
頭部21に設けられた貫通孔状の受け部21eには、ワイヤ14が挿通されており、これにより、頭部21の受け部21eは、ワイヤ14を受け入れている。この状態において、固定具20Eの頭部21とワイヤ14とが、当該ワイヤ14が受け部21eから引き出された上下の部分において一対の溶接部30によって接合されることにより、固定具20Eがワイヤ14に組付けられている。
このように構成した場合にも、上述した実施の形態に係る乗物用シート1とした場合と同様の効果を得ることができ、シートバック3に固定されるシートベルト装置のリトラクタの移動が抑制できるばかりでなく、軽量化が図られるとともに安価に製造することができる乗物用シートとすることができる。
(その他の形態等)
上述した実施の形態およびその変形例においては、第2変形例を除き、上下方向に沿って延在する線状部材に固定具を固定した場合を例示して説明を行なったが、左右方向に沿って延在する線状部材に固定具を固定することも当然に可能である。ただし、線状部材自体の変形しろを考慮した場合には、より変形しろが小さい線状部材(すなわち、長さがより短い線状部材)に固定具を組付けることが好ましい。
また、上述した実施の形態およびその変形例においては、固定具の頭部を偏平な略直方体形状に構成した場合を例示して説明を行なったが、頭部の形状はこれに限定されるものではなく、他の形状に構成してもよい。また、固定具と線状部材との溶接箇所(すなわち溶接部が設けられる部位)も特に制限されるものではなく、種々変更が可能である。
加えて、上述した実施の形態およびその変形例において示した特徴的な構成は、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で当然に相互に組み合わせることができる。
さらには、上述した実施の形態およびその変形例においては、自動車の後部座席として構成された乗物用シートに本発明を適用した場合を例示して説明を行なったが、本発明は、自動車の後部座席以外の座席として構成される乗物用シートや、船舶、航空機、電車等に設置されるシート等、どのような乗物用シートに対してもその適用が可能である。
このように、今回開示した上記実施の形態およびその変形例はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 乗物用シート、1C 中央座席、1L 左座席、1R 右座席、2 シートクッション、2a 着座面、3 シートバック、3a 背凭れ面、4 ヘッドレスト、10 バックフレーム、11L 左側サイドフレーム、11R 右側サイドフレーム、12 アッパフレーム、13 ロアフレーム、14,15 ワイヤ、14a 平坦部、20A〜20E 固定具、21 頭部、21a おもて面、21b うら面、21c〜21e 受け部、22 ネジ部、30 溶接部。

Claims (6)

  1. シートバックの骨格を成すバックフレームと、
    シートベルト装置のリトラクタを前記シートバックに固定するための固定具とを備え、
    前記バックフレームは、外枠を構成するフレーム部材と、前記フレーム部材に架設されたワイヤ状またはパイプ状の線状部材とを有し、
    前記固定具は、頭部とネジ部とを有する単一の部材からなるボルト状の部品からなり、
    前記頭部が、溶接部によって前記線状部材に他の部材を介することなく直接組付けられている、乗物用シート。
  2. 前記頭部が、前記線状部材を受け入れる溝状または貫通孔状の受け部を有している、請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記線状部材が、当該線状部材を押し潰した平坦部を有し、
    前記頭部が、前記平坦部に当接した平面部を有している、請求項1または2に記載の乗物用シート。
  4. 前記ネジ部の軸方向に沿って見た場合に、前記ネジ部が、前記線状部材に重なっている、請求項1から3のいずれかに記載の乗物用シート。
  5. 前記線状部材が、第1線状部材および第2線状部材を有し、
    前記第1線状部材および前記第2線状部材が、互いに交差する交差部を有し、
    前記頭部が、前記交差部において、前記第1線状部材および前記第2線状部材の双方に組付けられている、請求項1から4のいずれかに記載の乗物用シート。
  6. 前記線状部材が、第1線状部材および第2線状部材を有し、
    前記第1線状部材および前記第2線状部材が、互いに並行する並行部を有し、
    前記頭部が、前記並行部において、前記第1線状部材および前記第2線状部材の双方に組付けられている、請求項1から4のいずれかに記載の乗物用シート。
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