JP2021011140A - 行動計画生成装置、行動計画生成方法、及びプログラム - Google Patents

行動計画生成装置、行動計画生成方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】車両が適切な対応を取れるようにすることができる行動計画生成装置、行動計画生成方法、及びプログラムを提供する。【解決手段】行動計画生成装置は、自車両の周辺に存在する物体を認識する認識部と、前記自車両の行動計画を生成する生成部と、を備え、前記生成部は、前記自車両の周辺に存在し、人が乗車可能であり、生物の力によって移動する特定移動体を認識したか否かに基づいて、前記自車両を自律走行させるための行動計画を生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、行動計画生成装置、行動計画生成方法、及びプログラムに関する。
車両の周辺に存在する自転車、一輪車、電動車いす、スクータ等の乗り物と車両が接触する可能性がある場合に、その他の乗り物の操縦者や車両の乗員等に警報をもたらす技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−032312号公報
上記特許文献1に開示された技術では、種々の乗り物と車両が接触する可能性がある場合に警報をもたらすが、車両の周辺に存在する乗り物には、ここで例示された以外のものが存在する。このため、上記特許文献1に開示された技術では、特定の物体との関係に基づいて、車両が適切な対応を取ることが難しくなる場合があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、車両が適切な対応を取れるようにすることができる行動計画生成装置、行動計画生成方法、及びプログラムを提供することを目的の一つとする。
この発明に係る行動計画生成装置、行動計画生成方法、及びプログラムは、以下の構成を採用した。
(1):この発明の一態様に係る行動計画生成装置は、自車両の周辺に存在する物体を認識する認識部と、前記自車両の行動計画を生成する生成部と、を備え、前記生成部は、前記自車両の周辺に存在し、人が乗車可能であり、生物の力によって移動する特定移動体を認識したか否かに基づいて、前記自車両を自律走行させるための行動計画を生成する行動計画生成装置である。
(2):上記(1)の態様において、前記生成部は、前記特定移動体を認識した場合に、前記行動計画に含まれる前記自車両の走行経路を変更するものである。
(3):上記(1)の態様において、前記生成部は、前記認識部により前記自車両の前方に存在する前記特定移動体が認識された場合、前記認識部により前記自車両の前方に存在する他車両が認識された場合に設定する前記自車両と前記他車両の離間距離よりも、前記自車両と前記特定移動体の離間距離を長くするものである。
(4):上記(1)の態様において、前記生成部は、前記認識部により前記自車両の前方に存在する他車両が認識され、前記他車両のさらに前方に存在する前記特定移動体が認識された場合、前記認識部により前記自車両の前方に存在する他車両が認識され、前記他車両のさらに前方の前記特定移動体が認識されない場合に設定する前記自車両と前記他車両の離間距離よりも、前記自車両と前記他車両の離間距離を長くするものである。
(5):上記(1)の態様において、前記生成部は、前記認識部により前記自車両の前方に存在する前記特定移動体が認識された場合、前記認識部により前記自車両の前方に存在する他車両が認識された場合に設定する前記自車両と前記他車両の離間距離よりも長い第1離間距離を、前記自車両と前記特定移動体の離間距離とし、前記認識部により前記自車両の前方に存在する他車両が認識され、前記他車両のさらに前方に存在する前記特定移動体が認識された場合、前記認識部により前記自車両の前方に存在する他車両が認識され、前記他車両のさらに前方の前記特定移動体が認識されない場合に設定する前記自車両と前記他車両の離間距離よりも長く、前記第1離間距離よりも短い第2離間距離を、前記自車両と前記他車両の離間距離とするものである。
(6):上記(1)の態様において、前記生成部は、前記自車両の乗員の行動目的を示す情報を取得し、前記取得した行動目的が観光であるか否かを判定し、前記自車両の乗員の行動目的が観光である場合には、前記特定移動体に合わせて走行する行動計画を生成し、前記自車両の乗員の行動目的が観光でない場合には、前記特定移動体を追い越す行動計画を生成するものである。
(7):上記(1)の態様において、前記生成部は、前記認識部により、人が乗車しておらず、人が複数存在する位置に到達する前記特定移動体が認識された場合に、前記位置に前記特定移動体が停止すると推定し、推定結果に応じた行動計画を生成するものである。
(8):上記(1)の態様において、前記生成部は、走行経路の変更を含む行動計画を生成し、前記認識部により認識された前記特定移動体が移動する道路の幅を取得し、前記道路の幅に基づいて、走行経路を変更するか否かを決定するものである。
(9):上記(1)の態様において、前記生成部は、前記特定移動体の速度が低下した場合、前記特定移動体が案内目的のために停止すると推定し、推定結果に応じた行動計画を生成するものである。
(10):上記(1)の態様において、前記生成部は、前記認識部により認識された前記特定移動体が移動する道路が登り坂である場合、前記特定移動体が移動する道路が平坦路である場合の前記自車両と前記特定移動体の離間距離よりも長い離間距離を、前記自車両と前記特定移動体の離間距離とするものである。
(11):上記(1)の態様において、前記生成部は、前記認識部により認識された前記特定移動体が移動する道路が登り坂または下り坂である場合、前記特定移動体が移動する道路が平坦路である場合の前記自車両と前記特定移動体の離間距離よりも長い離間距離を、前記自車両と前記特定移動体の離間距離とするものである。
(12):上記(7)または(9)の態様において、前記生成部は、前記認識部により認識された前記特定移動体が移動する道路が登り坂である場合、前記特定移動体が減速しても、前記特定移動体は停止しないと推定するものである。
(13):この発明の一態様に係る行動計画生成方法は、行動計画生成装置のコンピュータが、自車両の周辺に存在する物体を認識し、前記自車両の周辺に存在し、人が乗車可能であり、生物の力によって移動する特定移動体を認識したか否かに基づいて、前記自車両を自律走行させるための行動計画を生成する行動計画生成方法である。
(14):この発明の一態様に係るプログラムは、行動計画生成装置のコンピュータに、自車両の周辺に存在する物体を認識させ、前記自車両の周辺に存在し、人が乗車可能であり、生物の力によって移動する特定移動体を認識したか否かに基づいて、前記自車両を自律走行させるための行動計画を生成させるプログラムである。
(1)〜(14)によれば、車両が適切な対応を取れるようにすることができる。
実施形態に係る行動計画生成装置を利用した車両システム1の構成図である。 第1制御部120および第2制御部160の機能構成図である。 自車両と人力車や他車両との目標車間距離を説明する図である。 平坦路及び登り坂における自車両と人力車の目標車間距離を説明する図である。 人力車を追い越すか走行経路を変更するかを決定するための追越し基準値を説明する図である。 実施形態の自動運転制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施形態の自動運転制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施形態の自動運転制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施形態の自動運転制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施形態の自動運転制御装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照し、本発明の行動計画生成装置、行動計画生成方法、及びプログラムの実施形態について説明する。
[全体構成]
図1は、実施形態に係る行動計画生成装置を利用した車両システム1の構成図である。車両システム1が搭載される車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。
車両システム1は、例えば、カメラ10と、レーダ装置12と、ファインダ14と、物体認識装置16と、通信装置20と、HMI(Human Machine Interface)30と、車両センサ40と、ナビゲーション装置50と、MPU(Map Positioning Unit)60と、運転操作子80と、自動運転制御装置100と、走行駆動力出力装置200と、ブレーキ装置210と、ステアリング装置220とを備える。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、図1に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
カメラ10は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ10は、車両システム1が搭載される車両(以下、自車両M)の任意の箇所に取り付けられる。前方を撮像する場合、カメラ10は、フロントウインドシールド上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。カメラ10は、例えば、周期的に繰り返し自車両Mの周辺を撮像する。カメラ10は、ステレオカメラであってもよい。
レーダ装置12は、自車両Mの周辺にミリ波などの電波を放射すると共に、物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。レーダ装置12は、自車両Mの任意の箇所に取り付けられる。レーダ装置12は、FM−CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体の位置および速度を検出してもよい。
ファインダ14は、LIDAR(Light Detection and Ranging)である。ファインダ14は、自車両Mの周辺に光を照射し、散乱光を測定する。ファインダ14は、発光から受光までの時間に基づいて、対象までの距離を検出する。照射される光は、例えば、パルス状のレーザー光である。ファインダ14は、自車両Mの任意の箇所に取り付けられる。
物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14のうち一部または全部による検出結果に対してセンサフュージョン処理を行って、物体の位置、種類、速度などを認識する。物体認識装置16は、認識結果を自動運転制御装置100に出力する。物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14の検出結果をそのまま自動運転制御装置100に出力してよい。車両システム1から物体認識装置16が省略されてもよい。
通信装置20は、例えば、セルラー網やWi−Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などを利用して、自車両Mの周辺に存在する他車両と通信し、或いは無線基地局を介して各種サーバ装置と通信する。
HMI30は、自車両Mの乗員に対して各種情報を提示すると共に、乗員による入力操作を受け付ける。HMI30は、各種表示装置、スピーカ、ブザー、タッチパネル、スイッチ、キーなどを含む。
車両センサ40は、自車両Mの速度を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、自車両Mの向きを検出する方位センサ、サスペンションの撓み量に基づいて車高を検出するハイトセンサ(車高センサ)等を含む。加速度センサが検出する自車両Mの加速度は、直交する3軸方向の成分を持つ。ハイトセンサは、後軸に対応したサスペンションと、後輪に対応したサスペンションにそれぞれ備え付けられている。
ナビゲーション装置50は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機51と、ナビHMI52と、経路決定部53と、観光判定情報読出部54とを備える。ナビゲーション装置50は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置に第1地図情報55、観光地情報56、及び自宅情報57を保持している。GNSS受信機51は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、自車両Mの位置を特定する。自車両Mの位置は、車両センサ40の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。ナビHMI52は、表示装置、スピーカ、タッチパネル、キーなどを含む。ナビHMI52は、前述したHMI30と一部または全部が共通化されてもよい。経路決定部53は、例えば、GNSS受信機51により特定された自車両Mの位置(或いは入力された任意の位置)から、ナビHMI52を用いて乗員により入力された目的地までの経路(以下、地図上経路)を、第1地図情報55を参照して決定する。第1地図情報55は、例えば、道路を示すリンクと、リンクによって接続されたノードとによって道路形状が表現された情報である。第1地図情報55は、道路の傾斜情報を含んでもよい。第1地図情報55は、道路の曲率やPOI(Point Of Interest)情報などを含んでもよい。地図上経路は、MPU60に出力される。ナビゲーション装置50は、地図上経路に基づいて、ナビHMI52を用いた経路案内を行ってもよい。ナビゲーション装置50は、例えば、乗員の保有するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の機能によって実現されてもよい。ナビゲーション装置50は、通信装置20を介してナビゲーションサーバに現在位置と目的地を送信し、ナビゲーションサーバから地図上経路と同等の経路を取得してもよい。観光判定情報読出部54は、第1制御部120により、観光判定情報の提供要求が出力された場合に、観光地情報56及び自宅情報57を読み出す。観光地情報56は、例えば、日本全国における観光地の位置を示す情報である。自宅情報57は、例えば、乗員等のユーザの自宅位置を示す情報であり、ユーザにより予め入力され、或いは自車両Mの走行履歴から推定された情報である。観光判定情報読出部54は、読み出した観光地情報56及び自宅情報57を第1制御部120に出力する。
MPU60は、例えば、推奨車線決定部61を含み、HDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に第2地図情報62を保持している。推奨車線決定部61は、ナビゲーション装置50から提供された地図上経路を複数のブロックに分割し(例えば、車両進行方向に関して100[m]毎に分割し)、第2地図情報62を参照してブロックごとに推奨車線を決定する。推奨車線決定部61は、左から何番目の車線を走行するといった決定を行う。推奨車線決定部61は、地図上経路に分岐箇所が存在する場合、自車両Mが、分岐先に進行するための合理的な経路を走行できるように、推奨車線を決定する。
第2地図情報62は、第1地図情報55よりも高精度な地図情報である。第2地図情報62は、例えば、車線の中央の情報あるいは車線の境界の情報等を含んでいる。また、第2地図情報62には、道路情報、交通規制情報、住所情報(住所・郵便番号)、施設情報、電話番号情報などが含まれてよい。第2地図情報62は、通信装置20が他装置と通信することにより、随時、アップデートされてよい。
運転操作子80は、例えば、アクセルペダル、ブレーキペダル、シフトレバー、ステアリングホイール、異形ステア、ジョイスティックその他の操作子を含む。運転操作子80には、操作量あるいは操作の有無を検出するセンサが取り付けられており、その検出結果は、自動運転制御装置100、もしくは、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220のうち一部または全部に出力される。
自動運転制御装置100は、例えば、第1制御部120と、第2制御部160とを備える。第1制御部120と第2制御部160は、それぞれ、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め自動運転制御装置100のHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD−ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体(非一過性の記憶媒体)がドライブ装置に装着されることで自動運転制御装置100のHDDやフラッシュメモリにインストールされてもよい。自動運転制御装置100は「行動計画生成装置」の一例である。
図2は、第1制御部120および第2制御部160の機能構成図である。第1制御部120は、例えば、認識部130と、行動計画生成部140とを備える。第1制御部120は、例えば、AI(Artificial Intelligence;人工知能)による機能と、予め与えられたモデルによる機能とを並行して実現する。例えば、「交差点を認識する」機能は、ディープラーニング等による交差点の認識と、予め与えられた条件(パターンマッチング可能な信号、道路標示などがある)に基づく認識とが並行して実行され、双方に対してスコア付けして総合的に評価することで実現されてよい。これによって、自動運転の信頼性が担保される。行動計画生成部140は、「生成部」の一例である。
認識部130は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14から物体認識装置16を介して入力された情報に基づいて、自車両Mの周辺に存在する物体の位置、および速度、加速度等の状態を認識する。物体の位置は、例えば、自車両Mの代表点(重心や駆動軸中心など)を原点とした絶対座標上の位置として認識され、制御に使用される。物体の位置は、その物体の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、表現された領域で表されてもよい。物体の「状態」とは、物体の加速度やジャーク、あるいは「行動状態」(例えば車線変更をしている、またはしようとしているか否か)を含んでもよい。
また、認識部130は、例えば、自車両Mが走行している車線(走行車線)を認識する。例えば、認識部130は、第2地図情報62から得られる道路区画線のパターン(例えば実線と破線の配列)と、カメラ10によって撮像された画像から認識される自車両Mの周辺の道路区画線のパターンとを比較することで、道路の幅及び走行車線を認識する。なお、認識部130は、道路区画線に限らず、道路区画線や路肩、縁石、中央分離帯、ガードレールなどを含む走路境界(道路境界)を認識することで、走行車線等を認識してもよい。この認識において、ナビゲーション装置50から取得される自車両Mの位置やINSによる処理結果が加味されてもよい。また、認識部130は、一時停止線、障害物、赤信号、料金所、その他の道路事象を認識する。
認識部130は、自車両Mが走行車線を認識する際に、走行車線に対する自車両Mの位置や姿勢を認識する。認識部130は、例えば、自車両Mの基準点の車線中央からの乖離、および自車両Mの進行方向の車線中央を連ねた線に対してなす角度を、走行車線に対する自車両Mの相対位置および姿勢として認識してもよい。これに代えて、認識部130は、走行車線のいずれかの側端部(道路区画線または道路境界)に対する自車両Mの基準点の位置などを、走行車線に対する自車両Mの相対位置として認識してもよい。
認識部130は、自車両Mの周辺に存在する物体のうち、例えば、他車両と、自車両の周辺に存在する人(歩行者)や自転車などを認識する。認識部130は、例えば、物体のサイズ、電波の反射強度、或いはカメラ10により撮像された画像を学習済みモデルに入力した結果に基づいて、物体の存在、位置、速度、加速度などを認識する。
認識部130は、例えば、特定移動体認識部132と、坂路認識部134と、を備える。
特定移動体認識部132は、自車両Mの周辺に存在する物体のうち、特定移動体を認識する。特定移動体とは、人が乗車可能であり、生物の力によって移動する移動体である。特定移動体としては、具体的には、人力車、牛車、馬車、人を乗せて移動する駕籠(かご)が例示される。特定移動体認識部132は、例えば、特定移動体のサイズ、電波の反射強度、或いはカメラ10により撮像された画像を学習済みモデルに入力した結果に基づいて、特定移動体の存在、位置、速度、加速度などを認識する。
特定移動体認識部132は、人力車を認識した場合に、人力車に人(乗客)が乗車しているか否かも認識する。特定移動体認識部132は、特定移動体のみを認識するものでもよいし、その他の特定移動体のみを認識するものでもよいし、これらの特定移動体の一部または全部を認識するものでもよい。以下の説明では、特定移動体認識部132は、人力車のみを認識することとする。
坂路認識部134は、例えば、自車両Mが走行している道路がスロープなどの坂路であるかを認識する。また、坂路認識部134は、自車両Mが走行している道路が坂路であることを認識した場合、その坂路が登り坂または下り坂のいずれであるかの坂路情報を認識する。坂路認識部134は、例えば、(1)第1地図情報55(第2地図情報62でもよい)に含まれる道路の傾斜情報、自車両Mの位置情報、及び自車両Mの向きに基づいて、坂路であるか否かと登り坂か下り坂かを認識する。或いは、坂路認識部134は、(2)カメラ10により撮像された画像を解析し、坂路であるか否かと登り坂か下り坂かを認識してもよい。或いは、坂路認識部134は、(3)加速度センサにより検出される3軸方向の成分に基づいて、坂路であるか否かと登り坂か下り坂かを認識してもよい。或いは、坂路認識部134は、(4)ハイトセンサにより検出される自車両Mの前輪側と後輪側の車高に基づいて、坂路であるか否かと登り坂か下り坂かを認識してもよい。坂路認識部134は、これらの認識結果を総合して、最終的に坂路を認識してもよい。
行動計画生成部140は、原則的には推奨車線決定部61により決定された推奨車線を走行し、更に、自車両Mの周辺状況に対応できるように、自車両Mが自動的に(運転者の操作に依らずに)将来走行する目標軌道を生成する。目標軌道は、例えば、速度要素を含んでいる。例えば、目標軌道は、自車両Mの到達すべき地点(軌道点)を順に並べたものとして表現される。軌道点は、道なり距離で所定の走行距離(例えば数[m]程度)ごとの自車両Mの到達すべき地点であり、それとは別に、所定のサンプリング時間(例えば0コンマ数[sec]程度)ごとの目標速度および目標加速度が、目標軌道の一部として生成される。また、軌道点は、所定のサンプリング時間ごとの、そのサンプリング時刻における自車両Mの到達すべき位置であってもよい。この場合、目標速度や目標加速度の情報は軌道点の間隔で表現される。
行動計画生成部140は、自車両Mに先行して走行する他車両がある場合に、例えば、先行する他車両と自車両Mとの離間距離(車間距離)が適正な車間距離を維持するように目標軌道を生成する。先行する他車両と自車両Mとの適正な車間距離は、例えば、先行する他車両及び自車両Mの速度、相対速度、先行する他車両及び自車両Mが走行する道路の幅や車線数等の条件に基づいて決定される。
行動計画生成部140は、目標軌道を生成するにあたり、自動運転のイベントを設定してよい。自動運転のイベントには、定速走行イベント、低速追従走行イベント、車線変更イベント、分岐イベント、合流イベント、テイクオーバーイベントなどがある。行動計画生成部140は、起動させたイベントに応じた目標軌道を生成する。
行動計画生成部140は、例えば、特定移動体対応制御部142を備える。特定移動体対応制御部142については後述する。
第2制御部160は、行動計画生成部140によって生成された目標軌道を、予定の時刻通りに自車両Mが通過するように、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220を制御する。
図2に戻り、第2制御部160は、例えば、取得部162と、速度制御部164と、操舵制御部166とを備える。取得部162は、行動計画生成部140により生成された目標軌道(軌道点)の情報を取得し、メモリ(不図示)に記憶させる。速度制御部164は、メモリに記憶された目標軌道に付随する速度要素に基づいて、走行駆動力出力装置200またはブレーキ装置210を制御する。操舵制御部166は、メモリに記憶された目標軌道の曲がり具合に応じて、ステアリング装置220を制御する。速度制御部164および操舵制御部166の処理は、例えば、フィードフォワード制御とフィードバック制御との組み合わせにより実現される。一例として、操舵制御部166は、自車両Mの前方の道路の曲率に応じたフィードフォワード制御と、目標軌道からの乖離に基づくフィードバック制御とを組み合わせて実行する。
走行駆動力出力装置200は、車両が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置200は、例えば、内燃機関、電動機、および変速機などの組み合わせと、これらを制御するECU(Electronic Control Unit)とを備える。ECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、上記の構成を制御する。
ブレーキ装置210は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、ブレーキECUとを備える。ブレーキECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。ブレーキ装置210は、運転操作子80に含まれるブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてよい。なお、ブレーキ装置210は、上記説明した構成に限らず、第2制御部160から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。
ステアリング装置220は、例えば、ステアリングECUと、電動モータとを備える。電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機構に力を作用させて転舵輪の向きを変更する。ステアリングECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、電動モータを駆動し、転舵輪の向きを変更させる。
[特定移動体対応制御]
以下、特定移動体対応制御部142による制御について説明する。特定移動体対応制御部142は、特定移動体認識部132が自車両Mの周辺に存在する特定移動体を認識したか否かに基づいて、自車両Mを自律走行させるための行動計画を生成する。特定移動体対応制御部142は、特定移動体認識部132が自車両Mの周辺に存在する人力車を認識した場合に、ナビゲーション装置50の経路決定部53により決定された経路(以下、走行経路)を変更したり、目標軌道を生成するための車間距離(以下、目標車間距離)を調整したり、自車両Mを走行させる際の車速を調整したりして、行動計画を生成する。特定移動体対応制御部142は、走行経路を変更するにあたり、変更後の走行経路の生成を経路決定部53に依頼できるようにしてもよい。
特定移動体対応制御部142は、自車両Mの周辺に人力車が存在すると特定移動体認識部132が認識した場合に、自車両Mと人力車との関係から、自車両Mと人力車との目標車間距離を調整する。具体的に、特定移動体対応制御部142は、自車両Mの前方に人力車が存在すると特定移動体認識部132が認識した場合の目標車間距離を、自車両Mの前方に他車両が存在すると認識部130が認識した場合よりも長くする。また、特定移動体対応制御部142は、自車両Mと人力車の間に自車両Mに先行する他車両が存在すると認識部130が認識した場合の目標車間距離を、自車両Mの前方に他車両が存在すると認識部130が認識した場合よりは長いが、自車両Mの前方に人力車が存在すると特定移動体認識部132が認識した場合よりは短くする。
例えば、図3に示すように、道路R上において、自車両Mの前方に他車両Qが存在すると認識部130が認識した場合の自車両Mと他車両Qの目標車間距離を基準車間距離L0とする。また、自車両Mの前方に人力車Hが存在すると特定移動体認識部132が認識した場合の自車両Mと人力車Hとの目標車間距離を第1車間距離L1とする。第1車間距離L1は、「第1離間距離」の一例である。また、自車両Mの前方に人力車Hが存在し、自車両Mと人力車Hの間に他車両Qが存在すると認識部130が認識した場合の自車両Mと他車両Qとの目標車間距離を第2車間距離L2とする。第2車間距離L2は、「第2離間距離」の一例である。特定移動体対応制御部142は、基準車間距離L0と、第1車間距離L1と、第2車間距離L2の関係とを比較した場合に、基準車間距離L0がもっとも短く、次いで第2車間距離L2が短く、第1車間距離L1が最も長くなるように、基準車間距離L0と、第1車間距離L1と、第2車間距離L2を設定する。
人力車Hは、通常、走行する際の最高速度は自車両Mよりも遅いため、自車両Mが人力車Hに近づきすぎると、自車両Mが人力車Hに追いついてしまう可能性が高くなる。この点、自車両Mの前方に人力車Hが存在すると特定移動体認識部132が認識した場合に、自車両Mと人力車Hの車間距離を長くすることにより、自車両Mが人力車Hに追いつきにくくすることができる。
また、自車両Mと人力車Hの間に他車両Qが存在する場合、他車両Qの走行速度が人力車Hによって抑制され、自車両Mが他車両Qに追いついてしまう可能性が高くなる。この点、自車両Mの前方に他車両Qが存在し、更にその前方に人力車Hが存在すると特定移動体認識部132が認識した場合に、自車両Mと他車両Qの車間距離を長くすることにより、自車両Mが他車両Qに追いつきにくくすることができる。
特定移動体対応制御部142は、自車両Mの周辺に人力車が存在すると特定移動体認識部132が認識した場合に、坂路認識部134が認識した坂路情報に基づいて、自車両Mと人力車との目標車間距離を調整する。具体的に、図4に示すように、人力車Hが走行する道路Rが平坦路であり、坂路認識部134が坂路を認識していない場合の自車両Mと人力車Hとの目標車間距離を平坦路目標車間距離L11とし、人力車Hが走行する道路Rが登り坂であり、坂路認識部134が登り坂を認識した場合の自車両Mと人力車Hとの目標車間距離を登坂路目標車間距離L12とする。この場合、特定移動体対応制御部142は、平坦路目標車間距離L11の方が登坂路目標車間距離L12よりも長くなるように平坦路目標車間距離L11と登坂路目標車間距離L12を設定する。
人力車Hは、人力によって走行するため、登り坂では、速度が遅くなることが多い。このため、自車両Mは、人力車Hが平坦路を走行する場合よりもさらに人力車に追いついてしまう可能性が高くなる。この点、人力車Hが走行する道路Rが登り坂であると坂路認識部134が認識した場合、特定移動体対応制御部142は、自車両Mと人力車Hの車間距離を長くする。こうして、自車両Mが人力車Hに追いつきにくくすることができる。
特定移動体対応制御部142は、自車両Mと人力車との間に他車両が存在すると認識部130が認識した場合について、他車両が走行する道路Rが平坦路であり、坂路認識部134が坂路を認識していない場合には、自車両Mと他車両との目標車間距離を平坦路目標車間距離とする。また、他車両が走行する道路Rが登り坂であり、坂路認識部134が登り坂を認識した場合には、自車両Mと他車両との目標車間距離を、平坦路目標車間距離より長い登坂路目標車間距離とする。登坂路目標車間距離は、平坦路目標車間距離に対して一定の割合または一定の差となる値としてもよいし、坂路の勾配等に応じて、変動する値としてもよい。
特定移動体対応制御部142は、自車両Mの周辺に存在する人力車を特定移動体認識部132が認識した場合に、自車両Mの乗員の行動目的が観光であるか否かを判定する。特定移動体対応制御部142は、自車両Mの乗員の行動目的が観光であるか否かを判定するにあたり、観光判定情報の提供要求をナビゲーション装置50に出力する。特定移動体対応制御部142は、ナビゲーション装置50により出力される観光判定情報に含まれる観光地情報56及び自宅情報57を、自車両Mの乗員の行動目的を示す情報として取得する。特定移動体対応制御部142は、認識部130が認識した自車両Mの位置と、ナビゲーション装置50により出力された観光地情報56及び自宅情報57を用いて、自車両Mの乗員の行動目的が観光であるか否かを判定する。特定移動体対応制御部142は、自車両Mの乗員の行動目的が観光であるか否かを判定結果に基づいて、行動計画を生成する。
特定移動体対応制御部142は、人力車Hよりも前方に移動する行動計画を生成するにあたり、認識部130で認識された人力車Hが走行する道路の幅を参照する。特定移動体対応制御部142は、人力車Hよりも前方に移動する行動計画を生成する際に人力車Hを追い越すか、自車両Mの走行経路を変更するかの判定を行うための追越し基準値を参照して、行動計画を生成する。追越し基準値は、例えば、自動運転制御装置100のHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に記憶されている。特定移動体対応制御部142は、人力車Hが走行する道路の幅と追越し基準値の比較結果に基づいて、行動計画を生成する。図5に示すように、特定移動体対応制御部142は、人力車Hが走行する道路Rの幅W1が追越し基準値Wth未満である場合に、自車両Mの走行経路を変更して、人力車Hが通過しない道を通る行動計画を生成し、人力車Hが走行する道路Rの幅W2が追越し基準値Wth以上である場合に、人力車Hを追い越す行動計画を生成する。追越し基準値Wthは、一定の値であってもよいし、人力車Hの幅に応じて調整される値であってもよい。追越し基準値Wthに代えて、道路Rの幅から人力車Hの幅を減じた値に閾値を設定してもよい。
特定移動体対応制御部142は、人力車Hの減速状態や、人力車Hの到達目標位置に応じて、人力車Hが停止(停車)するか否かを判定する。特定移動体対応制御部142は、人力車Hが停車するか否かの判定結果に基づいて、自車両Mの車速を調整する自車両Mの行動計画を生成する。
特定移動体認識部132が、人が乗っておらず、人が複数存在する位置に到達する人力車Hを認識した場合、その人力車Hは、その位置で人を乗せるか、または人力車Hの車夫(人力車を牽引する人)が人を乗せるために話しかけるなどする可能性が高い。このため、特定移動体対応制御部142は、特定移動体認識部132が、人が乗っておらず、人が複数存在する位置に到達する人力車Hを認識した場合、その人力車Hが、その位置で停車すると推定する。
また、特定移動体対応制御部142は、人力車Hの速度が低下したと特定移動体認識部132が認識した場合に、人力車Hが運ぶ乗客が観光する観光地点に到達し、案内目的のために停車すると推定する。このように、人力車Hが停車すると推定した場合、特定移動体対応制御部142は、人力車Hが停車すると推定した推定結果に応じた制御を行う。この場合、例えば、特定移動体対応制御部142は、人力車Hを追い越すか自車両Mの走行経路を変更する制御を行う。
人力車Hは、登り坂を走行しているとき、特に、登り坂に差し掛かったときには、減速することが多いため、減速しても停車しないことも多い。特定移動体対応制御部142は、人力車Hが登り坂を走行しているときには、人が乗っておらず、人が複数存在する位置に到達する人力車Hを認識した場合や、人力車Hの速度が低下した特定移動体認識部132が認識した場合であっても、人力車Hが減速しても人力車Hは停止しないと推定する。この場合、人力車Hの停車の誤推定を抑制できる。
[変形例]
実施形態では、自車両Mの前方に存在する人力車Hが特定移動体認識部132により認識された場合と、自車両Mの前方に存在する人力車Hと、自車両Mと人力車Hとの間に存在する他車両Qが認識部130により認識された場合の目標車間距離について設定したが、他の状況における目標車間距離を設定してもよい。例えば、特定移動体対応制御部142は、自車両Mの前方に存在する他車両Qが認識部130により認識された場合において、他車両Qのさらに前方に存在する人力車Hが特定移動体認識部132により認識された場合と、他車両Qのさらに前方の人力車が特定移動体認識部132により認識されなかった場合とで、自車両Mと他車両との車間距離を異ならせてもよい。この場合、特定移動体対応制御部142は、他車両Qのさらに前方に存在する人力車Hが特定移動体認識部132により認識された場合の車間距離を、他車両Qのさらに前方の人力車が特定移動体認識部132により認識されなかった場合の車間距離よりも長くするようにしてもよい。
実施形態では、人力車Hが走行する道路Rが登り坂であり、坂路認識部134が登り坂を認識した場合に、自車両Mと人力車Hの車間距離を長くするが、例えば、人力車Hが走行する道路Rが坂路(登り坂または下り坂のいずれか)である場合に、自車両Mと人力車Hの車間距離を長くするようにしてもよい。また、人力車Hが走行する道路Rが下り坂であり、坂路認識部134が下り坂を認識した場合に、自車両Mと人力車Hの車間距離を長くするようにしてもよい。また、人力車Hが走行する道路Rが坂道であり、坂路認識部134が登り坂を認識した場合に自車両Mと人力車Hの車間距離を長くするときには、坂路認識部134が認識し、人力車Hが走行する道路Rが登り坂であるか下り坂であるかにより、車間距離の長さを異ならせてもよい。例えば、人力車Hが走行する道路Rが登り坂であると坂路認識部134が認識した場合に、人力車Hが走行する道路Rが下り坂であると坂路認識部134が認識した場合よりも目標車間距離を長くするようにしてもよい。実施形態では、行動目的は、人力車の乗客の観光であるが、行動目的は、他の目的、例えば農作業等でもよい。実施形態における「車間距離」は、移動体が車両でない場合には、「離間距離」となる。
[処理フロー]
図6〜図9は、実施形態の自動運転制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。各フローチャートにおいて、自車両Mが異なる状況に置かれた際の制御について説明する。まず、図6を参照して、自車両Mが人力車を認識するか否かによらずに実行する制御について説明する。
認識部130は、自車両Mの前方の他車両を認識したか否かを判定する(ステップS101)。認識部130が前方の他車両を認識したと判定した場合、特定移動体対応制御部142は、他車両との目標離間距離を基準車間距離L0に設定する(ステップS103)。その後、自動運転制御装置100は、図6に示す処理を終了する。認識部130が前方の他車両を認識していないと判定した場合、自動運転制御装置100は、図6に示す処理を終了する。
次に、図7を参照して、人力車を認識する前の自車両Mの走行中の制御について説明する。
特定移動体認識部132は、自車両Mの前方の人力車を認識したか否かを判定する(ステップS201)。特定移動体認識部132が自車両Mの前方の人力車を認識していないと判定した場合、自動運転制御装置100は、図7に示す処理を終了する。特定移動体認識部132が自車両Mの前方の人力車を認識したと判定した場合、特定移動体対応制御部142は、自車両Mの乗員の行動目的が観光であるか否かを判定する(ステップS203)。特定移動体対応制御部142は、観光地情報56及び自車両Mの位置に基づいて、自車両Mが存在する位置が観光地であるか否かを判定する。自車両が存在する位置が観光地であると判定した場合に、特定移動体対応制御部142は、自宅情報57を参照し、自車両Mが存在する位置が自宅付近であるか否かを判定する。ここで、自車両Mが存在する位置が自宅付近でないと判定した場合に、特定移動体対応制御部142は、自車両Mの乗員の行動目的が観光であると判定し、その他の場合に自車両Mの乗員の行動目的が観光ではないと判定する。
自車両Mの乗員の行動目的が観光であると判定した場合に、特定移動体対応制御部142は、人力車に合わせて自車両Mを走行させる行動計画を生成する(ステップS205)。人力車に合わせる走行は、例えば、人力車に追従する走行でもよいし、人力車が走行した経路をなぞった走行でもよい。その後、自動運転制御装置100は、図7に示す処理を終了する。
自車両Mの乗員の行動目的が観光でないと判定した場合、特定移動体対応制御部142は、人力車よりも前方に移動する行動計画を生成する。そのため、特定移動体対応制御部142は、人力車が走行する道路の幅が追越し基準値以上であるか否かを判定する(ステップS207)。
人力車が走行する道路の幅が追越し基準値以上であると判定した場合、特定移動体対応制御部142は、人力車を追い越す道幅が十分にあるので、人力車を追い越す行動計画を生成する(ステップS209)。人力車が走行する道路の幅が追越し基準値以上でない(追越し基準値未満である)と判定した場合、特定移動体対応制御部142は、人力車を追い越す道幅が足りないので、自車両Mの走行経路を変更する行動計画を生成する(ステップS211)。その後、自動運転制御装置100は、図7に示す処理を終了する。
次に、図8を参照して、自車両Mが人力車に合わせて走行する際の制御、特に、自車両Mが人力車に追従する際の制御について説明する。
認識部130は、人力車と自車両Mの間に他車両が存在するか否かを判定する(ステップS301)。人力車と自車両Mの間に他車両が存在しないと認識部130が判定した場合、特定移動体対応制御部142は、自車両Mと人力車の目標車間距離を第1車間距離L1に設定する(ステップS303)。人力車と自車両Mの間に他車両が存在すると認識部130が判定した場合、特定移動体対応制御部142は、自車両Mと他車両の目標車間距離を第2車間距離L2に設定する(ステップS305)。これらの第1車間距離L1及び第2車間距離L2は、いずれも平坦路目標車間距離である。
続いて、坂路認識部134は、人力車が走行する道路の登り坂を認識したか否かを判定する(ステップS307)。人力車が走行する道路の登り坂であると坂路認識部134が認識したと判定した場合、特定移動体対応制御部142は、設定した目標車間距離を、平坦路目標車間距離よりも長い登坂路目標車間距離に設定する(ステップS307)。その後、自動運転制御装置100は、図8に示す処理を終了する。人力車が走行する道路の登り坂であると坂路認識部134が認識したと判定していない場合、自動運転制御装置100は、そのまま図8に示す処理を終了する。
次に、図9を参照して、走行中の人力車が停車する可能性がある場合の制御について説明する。
特定移動体認識部132は、人力車の減速を認識したか否かを判定する(ステップS401)。人力車が減速したと特定移動体認識部132が認識した場合、坂路認識部134は、人力車が走行する道路は登り坂であると認識したか否かを判定する(ステップS403)。人力車が減速したと特定移動体認識部132が認識していない場合、特定移動体対応制御部142は、人力車に乗車する人が無く、かつ人が多い位置に人力車が到達するか否かを判定する(ステップS405)。人力車に乗車する人が無く、かつ人が多い位置に人力車が到達すると判定した場合、坂路認識部134は、道路が登り坂であると認識したか否かを判定する(ステップS403)。
人力車が走行する道路が登り坂であると坂路認識部134が認識してないと判定した場合、特定移動体対応制御部142は、人力車が停車すると推定する(ステップS407)。続いて、特定移動体対応制御部142は、自車両Mを減速させる行動計画を生成する(ステップS409)。こうして、自動運転制御装置100は、図9に示す処理を終了する。
ステップS403において、人力車が走行する道路が登り坂であると坂路認識部134が認識したと判定した場合、ステップS405において、人力車に乗車する人が無く、かつ人が多い位置に人力車が到達しないと判定した場合、特定移動体対応制御部142は、人力車は停車しないと推定する(ステップS411)。続いて、特定移動体対応制御部142は、自車両Mの車速を維持する行動計画を生成する(ステップS413)。こうして、自動運転制御装置100は、図9に示す処理を終了する。
以上説明した実施形態の自動運転制御装置100によれば、自車両のM周辺に存在する物体を認識する認識部130と、自車両Mの行動計画を生成する行動計画生成部140と、を備え、行動計画生成部140における特定移動体対応制御部142は、特定移動体認識部132が、自車両Mの周辺に存在する特定移動体を認識したか否かに基づいて、自車両Mを自律走行させるための行動計画を生成するため、自車両Mが適切な対応を取れるようにすることができる。
なお、図7〜図9に示すフローチャートにおいて、図7に示すステップS203以降の判定について、全ての判定を行うことなく、これらの判定の一部を適宜選定して実行するようにしてもよい。これらの判定を行わない場合には、各判定の際に、YESと判定された場合またはNOと判定された場合のいずれの処理を行うかを予め定めておいて実行するようにすればよい。
[ハードウェア構成]
図10は、実施形態の自動運転制御装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。図示するように、自動運転制御装置100は、通信コントローラ100−1、CPU100−2、ワーキングメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)100−3、ブートプログラムなどを格納するROM(Read Only Memory)100−4、フラッシュメモリやHDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置100−5、ドライブ装置100−6などが、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。通信コントローラ100−1は、自動運転制御装置100以外の構成要素との通信を行う。記憶装置100−5には、CPU100−2が実行するプログラム100−5aが格納されている。このプログラムは、DMA(Direct Memory Access)コントローラ(不図示)などによってRAM100−3に展開されて、CPU100−2によって実行される。これによって、認識部130、行動計画生成部140、および第2制御部160のうち一部または全部が実現される。
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
プログラムを記憶した記憶装置と、
ハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサが前記記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、
自車両の周辺に存在する物体を認識し、
前記自車両の周辺に存在し、人が乗車可能であり、生物の力によって移動する特定移動体を認識したか否かに基づいて、前記自車両を自律走行させるための行動計画を生成する、
ように構成されている、行動計画生成装置。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
100 自動運転制御装置
120 第1制御部
130 認識部
132 特定移動体認識部
134 坂路認識部
140 行動計画生成部
142 特定移動体対応制御部
160 第2制御部

Claims (14)

  1. 自車両の周辺に存在する物体を認識する認識部と、
    前記自車両の行動計画を生成する生成部と、を備え、
    前記生成部は、前記自車両の周辺に存在し、人が乗車可能であり、生物の力によって移動する特定移動体を認識したか否かに基づいて、前記自車両を自律走行させるための行動計画を生成する、
    行動計画生成装置。
  2. 前記生成部は、前記特定移動体を認識した場合に、前記行動計画に含まれる前記自車両の走行経路を変更する、
    請求項1に記載の行動計画生成装置。
  3. 前記生成部は、前記認識部により前記自車両の前方に存在する前記特定移動体が認識された場合、前記認識部により前記自車両の前方に存在する他車両が認識された場合に設定する前記自車両と前記他車両の離間距離よりも、前記自車両と前記特定移動体の離間距離を長くする、
    請求項1に記載の行動計画生成装置。
  4. 前記生成部は、前記認識部により前記自車両の前方に存在する他車両が認識され、前記他車両のさらに前方に存在する前記特定移動体が認識された場合、前記認識部により前記自車両の前方に存在する他車両が認識され、前記他車両のさらに前方の前記特定移動体が認識されない場合に設定する前記自車両と前記他車両の離間距離よりも、前記自車両と前記他車両の離間距離を長くする、
    請求項1に記載の行動計画生成装置。
  5. 前記生成部は、前記認識部により前記自車両の前方に存在する前記特定移動体が認識された場合、前記認識部により前記自車両の前方に存在する他車両が認識された場合に設定する前記自車両と前記他車両の離間距離よりも長い第1離間距離を、前記自車両と前記特定移動体の離間距離とし、
    前記認識部により前記自車両の前方に存在する他車両が認識され、前記他車両のさらに前方に存在する前記特定移動体が認識された場合、前記認識部により前記自車両の前方に存在する他車両が認識され、前記他車両のさらに前方の前記特定移動体が認識されない場合に設定する前記自車両と前記他車両の離間距離よりも長く、前記第1離間距離よりも短い第2離間距離を、前記自車両と前記他車両の離間距離とする、
    請求項1に記載の行動計画生成装置。
  6. 前記生成部は、前記自車両の乗員の行動目的を示す情報を取得し、前記取得した行動目的が観光であるか否かを判定し、
    前記自車両の乗員の行動目的が観光である場合には、前記特定移動体に合わせて走行する行動計画を生成し、前記自車両の乗員の行動目的が観光でない場合には、前記特定移動体を追い越す行動計画を生成する、
    請求項1に記載の行動計画生成装置。
  7. 前記生成部は、前記認識部により、人が乗車しておらず、人が複数存在する位置に到達する前記特定移動体が認識された場合に、前記位置に前記特定移動体が停止すると推定し、推定結果に応じた行動計画を生成する、
    請求項1に記載の行動計画生成装置。
  8. 前記生成部は、走行経路の変更を含む行動計画を生成し、
    前記認識部により認識された前記特定移動体が移動する道路の幅を取得し、
    前記道路の幅に基づいて、走行経路を変更するか否かを決定する、
    請求項1に記載の行動計画生成装置。
  9. 前記生成部は、前記特定移動体の速度が低下した場合、前記特定移動体が案内目的のために停止すると推定し、推定結果に応じた行動計画を生成する、
    請求項1に記載の行動計画生成装置。
  10. 前記生成部は、前記認識部により認識された前記特定移動体が移動する道路が登り坂である場合、前記特定移動体が移動する道路が平坦路である場合の前記自車両と前記特定移動体の離間距離よりも長い離間距離を、前記自車両と前記特定移動体の離間距離とする、
    請求項1に記載の行動計画生成装置。
  11. 前記生成部は、前記認識部により認識された前記特定移動体が移動する道路が登り坂または下り坂である場合、前記特定移動体が移動する道路が平坦路である場合の前記自車両と前記特定移動体の離間距離よりも長い離間距離を、前記自車両と前記特定移動体の離間距離とする、
    請求項1に記載の行動計画生成装置。
  12. 前記生成部は、前記認識部により認識された前記特定移動体が移動する道路が登り坂である場合、前記特定移動体が減速しても、前記特定移動体は停止しないと推定する、
    請求項7または9に記載の行動計画生成装置。
  13. 行動計画生成装置のコンピュータが、
    自車両の周辺に存在する物体を認識し、
    前記自車両の周辺に存在し、人が乗車可能であり、生物の力によって移動する特定移動体を認識したか否かに基づいて、前記自車両を自律走行させるための行動計画を生成する、
    行動計画生成方法。
  14. 行動計画生成装置のコンピュータに、
    自車両の周辺に存在する物体を認識させ、
    前記自車両の周辺に存在し、人が乗車可能であり、生物の力によって移動する特定移動体を認識したか否かに基づいて、前記自車両を自律走行させるための行動計画を生成させる、
    プログラム。
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