JP2021009726A - 電子機器及びその起動時の異常検知方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本実施形態を適用可能な電子機器としてのMFP100を含むシステム構成図である。MFP100は、メインコントローラ101、ユーザインタフェースを担う専用モジュール102、スキャナ103、プリンタ104、第一電源105、第二電源106で構成され、サーバ110とLAN120を介して接続される。なお、説明の便宜上、ユーザインタフェースを担う専用モジュール102を、以下、「UIモジュール102」と表記する。サーバ110は、MFP100のエラー情報などを取得・保存する情報収集サーバである。なお、図1には示されていないが、LAN120にはMFP100に対して印刷ジョブを送信する1又は複数のPCが接続される。さらにMFP100は、不図示の電話回線を介して、FAX通信機能を持つ装置とも接続される。以下、図1を参照して、MFP100のハードウェア構成の概要を説明する。
メインコントローラ101は、MFP100の各部を統括的に制御する主制御を担うモジュールである。例えば、各種データの変換や保存、サーバ110との間での各種データの送受信、MFP100内部に供給される電力制御などを行う。UIモジュール102は、ユーザに対して各種情報を表示したり、ユーザが各種の入力操作を行ったりするための表示・操作を担う、UI表示に関する制御を担うモジュールである。スキャナ103は、不図示の原稿台やADF(Auto Document Feeder)に置かれた原稿を光学的に読み取って画像データを取得するモジュールである。プリンタ104は、メインコントローラ101で画像処理された様々な画像データを印刷出力するモジュールである。第一電源105と第二電源106は、電源プラグ107から供給される交流の商用電源を、直流の電源に変換してMFP100内部に供給するモジュールである。第二電源106は、メインコントローラ101からの電源制御信号によって電源供給のオン/オフが制御される。通常電力モードにおいては、第一電源105及び第二電源106共にオンとなり、後述するとおり所定の供給先にそれぞれ電力供給を行う。一方、省電力モードにおいては、第一電源105はオンのままだが、第二電源106はオフとなる。ここで、省電力モードとは、MFP100が各種ジョブの処理を行っていない休止状態のときに、メインコントローラ101内の所定のデバイス等を除いて電力供給を停止して、消費電力を低減する動作モードを指す。この省電力モード下においてもメインコントローラ101はジョブを受け付け可能であり、ジョブを受け付けると、Highの電源制御信号を第二電源106に出力して第二電源106をオンに切り替え、通常電力モードへと移行させる。
次に、MFP100の構成要素のうち本実施形態において重要なメインコントローラ部101とUIモジュール102について詳しく説明する。図2は、メインコントローラ101とUIモジュール102の内部構成を示すブロック図である。図2において、各ブロックと繋がる線のうち太線は電源ラインを示し、細線は信号ラインを示す。
まず、メインコントローラ101について詳しく説明する。メインコントローラ101は、メインCPU201、IOコントローラ205、スキャナI/F207、プリンタI/F208を備える。さらに、メインコントローラ101は、画像生成デバイス202、自己診断デバイス203、電源制御デバイス204、画像処理デバイス206、第二電源電圧検出デバイス209の各デバイスを備える。メインコントローラ101内を統括的に制御するメインCPU201は、ハードウェア回路を含むプロセッサの一例である。メインCPU201は、例えばGPU(Graphics Processing Unit)などの画像生成デバイス202を制御してUIモジュール102で表示するための画像を生成する。また、メインCPU201は不図示のLANコントローラを介して、LAN120に接続された外部機器との通信制御を行う。自己診断デバイス203は、MFP100の起動時に、メインコントローラ101内の各デバイス及びメインコントローラ101に接続されている各モジュールの異常の有無を自己診断し、異常を検知した場合にはどこが故障しているのかを特定する。ここで、MFP100の「起動時」には、その主電源スイッチ(不図示)がオンされた時、及び上述の省電力モードから復帰して通常電力モードに移行する時の両方が含まれる。自己診断デバイス203としては、例えばCPLD(Complex Programmable Logic Device)が利用される。自己診断デバイス203の詳細については後述する。
次に、UIモジュール102について詳しく説明する。UIモジュール102は、サブCPU210、画像変換デバイス211、LCD212、LCD電源213、LCD電源電圧検出デバイス214、LED215で構成される。UIモジュール102内の各部を制御するためのサブCPU210は、IOコントローラ205と例えばUARTで接続されており、IOコントローラ205を介してメインCPU201とCPU間通信を行う。なお、UARTは、シリアル通信用信号とパラレル通信用信号との変換を行う集積回路であり、Universal Asynchronous Receiver-Transmitterの略である。
続いて、メインコントローラ101内の自己診断デバイス203について詳しく説明する。図3(a)は自己診断デバイス203の内部構造を示すブロック図である。まず、図3(a)を参照して、自己診断デバイス203における診断の概要について説明する。
図4(a)は、第一異常検知部301と第二異常検知部302の詳細を示したブロック図である。第一異常検知部301は第一タイマ401と第一異常判定部402とからなり、第二異常検知部302は第二タイマ403と第二異常判定部404とからなる。
図5及び図6は、第一異常検知部301と第二異常検知部302の検知動作を説明するタイミングチャートである。まず図5に示す、メインCPU201の起動シーケンスにも、第二電源部106の電源供給シーケンスにも問題がなかった場合のタイミングチャートから説明する。
続いて、サブCPU210内の自己診断部216について詳しく説明する。図3(b)は自己診断部216の内部構造を示すブロック図である。なお、本実施形態では、サブCPU210内の機能の1つとして自己診断部を設けているが、サブCPU210とは独立したデバイスとしてUIモジュール102内に設けてもよい。まず、図3(b)を参照して、自己診断部216における診断の概要について説明する。
図4(b)は、異常検知部311の詳細を示したブロック図である。異常検知部311はタイマ411と異常判定部412とからなる。異常検知部311は、トリガ信号としてLCD電源電圧検出部214からのLCD Power Good信号、チェック信号としてBacklight enable信号をそれぞれ使用して、LCD212によるUI用の画像表示の異常を検知する。なお、チェック信号としてのBacklight enable信号はあくまで一例であり、前述したPanel power enable信号やPWM信号であってもよい。さらには、UI表示にLCDではなく例えば有機ELを使用する場合には、その制御に必要な信号をチェック信号とすればよい。LCD Power Good信号はタイマ411に入力され、Backlight enable信号は異常判定部412に入力される。タイマ411は、内部クロック信号で動作し、入力されたLCD Power Good信号がHighレベルに変化したときに所定時間(例えば3sec)のカウントを開始する。そして、異常判定部412は、タイマ411による所定時間のカウント経過時点でBacklight enable信号がHighレベルでない場合、LCD212が正常動作していないことを示すLCD異常信号を診断結果保持部313に出力する。このようにして自己診断部214における異常検知部311は、LCD212による画像表示の異常の有無を検知する。
図7及び図8は、異常検知部311の検知動作を説明するタイミングチャートである。まず、図7に示す、LCD212の画像表示シーケンスに異常がない場合のタイミングチャートから説明する。
次に、MFP100の起動時における異常検知制御について説明する。図9(a)〜(c)は異常検知制御の流れを示すフローチャートであり、それぞれ実行主体が異なる。図9(a)のフローの実行主体は自己診断デバイス203、同(b)のフローの実行主体は自己診断部216、同(c)のフローの実行主体はメインCPU201である。なお、これらフローで示す処理の一部又は全部を、ソフトウェアによって実現してもよい。なお、各制御フローの説明における記号「S」はステップを表す。
まず、自己診断デバイス203における異常検知制御について、図9(a)のフローを参照して説明する。本実施形態の場合、メインCPU201の起動シーケンスや第二電源106の電源供給シーケンスに異常がないかどうかの自己診断が先ずなされる(S901)。この自己診断の結果に応じて次に行うステップが異なる(S902)。メインCPU201の起動シーケンス或いは第二電源106の電源供給シーケンスに異常が見つかった場合には、そのことを特定可能な所定の点灯態様にてLED215を点灯させる(S903)。ここで、所定の点灯態様は、自己診断デバイス203での自己診断結果による異常検知なのか、後述する自己診断部216での自己診断結果による異常検知なのかを少なくとも区別できればよい。例えば、LEDの数が1個の場合は単位時間あたりの点滅回数を、自己診断デバイス203による異常検知の場合と、自己診断部216による異常検知の場合とで異ならせるといった具合である。また、LEDの数が複数の場合は、異常を検知したのが自己診断デバイス203なのか自己診断部216なのかに応じて異なるLEDを点灯させるようにしてもよい。一方、自己診断の結果、メインCPU201の起動シーケンスや第二電源106の電源供給シーケンスに異常がない場合には、少なくともメインCPU201は正常に起動しているものと判断され、異常検知制御は終了となる。
続いて、自己診断部216における異常検知制御について、図9(b)のフローを参照して説明する。まず、LCD212の画像表示シーケンスに異常がないかの自己診断がなされる(S911)。この自己診断の結果に応じて次に行うステップが異なる(S912)。LCD212の画像表示シーケンスに異常が検知された場合には、その旨がCPU間通信によってメインCPU201に通知される(S913)。一方、LCD212の画像表示シーケンスに異常が検知されない場合には、LCD212におけるUI表示には異常がないと判断され、異常検知制御は終了となる。
次に、メインCPU201における異常検知制御について、図9(c)のフローを参照して説明する。本フローに係る異常検知制御は、前述の図9(a)のフローで示す異常検知制御において異常が検知されなかった場合になされる。つまり、第二電源106からの電源供給が正常に行われ、メインCPU201が正常起動できていることが、この異常検知制御が行われる条件となる。
Claims (1)
- 第一プロセッサを有し、機器全体の制御を行うコントローラと、
第二プロセッサを有し、前記コントローラから供給される画像を用いて、ユーザインタフェース用の表示を行うUIモジュールと、
を備えた電子機器において、
前記コントローラは、前記電子機器の起動時に少なくとも前記第一プロセッサの異常を診断する第一診断部を有し、
前記UIモジュールは、
前記表示の異常を診断する第二診断部を有し、
前記電子機器の起動時に前記第二診断部において異常が見つかった場合には、前記第二プロセッサと前記第一プロセッサとの間の通信によって、前記コントローラに対して通知する
ことを特徴とする電子機器。
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