JP2021009668A - 労務関係書面作成システム、労務関係書面作成プログラム、及び労務関係書面作成サービスの提供方法 - Google Patents

労務関係書面作成システム、労務関係書面作成プログラム、及び労務関係書面作成サービスの提供方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、ユーザの手間やコストを抑制しつつ、品質が高い労務関係書面を提供することができる労務関係書面作成システム、労務関係書面作成プログラム、及び労務関係書面作成方法の提供を目的とした。【解決手段】本発明の就業規則作成システムSは、クライアント端末40とネットワーク50を介してアクセス可能な制御部10を有し、制御部10が、記憶部20と、表示制御部33と、を有し、就業規則Rの一部の項目Aには、複数パターンのテキスト等情報データ22aが準備されているものであり、就業規則情報入力画面110におけるユーザUの入力に基づいて、複数パターンのテキスト等情報データ22aの中から1又は複数のテキスト等情報データ22aが就業規則Rに記載される内容として抽出されるものである。【選択図】図1

Description

本発明は、就業規則等の労務関係書面を作成するためのシステムに関する。
従来、就業規則、雇用契約書などの労務関係書面を作成する際には、専門的な知識を有する者(例えば、社会保険労務士)などに依頼して作成される。また、近年では、インターネット上で公開されているテンプレートを使用して、ユーザがテンプレートをもとに自ら作成することも増えつつある。
このような労務関係書面を含む法務関係書面に関する技術として、例えば下記特許文献1には、契約書を複数の者の間で確認するに際し、一定の範囲内のユーザに対して契約書の内容を開示及び入力可能とする情報処理システムが開示されている。
特開2017−10096号公報
しかしながら、特許文献1の情報処理システムでは、すでに作成された契約書を複数のユーザの間でチェックする際に、複数のユーザで回覧可能とされたものであるに過ぎず、契約書自体を簡単に作成可能としたものではない。
また、就業規則などの労務関係書面について、例えば、助成金の申請のために早急に作成する必要が生じる場合もある。ここで、専門知識を有する社会保険労務士などに就業規則の作成を依頼する場合、一般的に、人事担当者等と複数回の打ちあわせを要するため、作成に数カ月かかる上に、報酬も高額となる。このように、専門家に就業規則作成を依頼した場合、企業の事情に応じたきめ細やかな規則ができる半面、スピード面や費用面で敬遠されることがある。そのため、コストを抑えようとインターネット上に公開されているテンプレートを使用して就業規則を作る企業も多々存在する。
しかしながら、インターネット上で公開されているテンプレートは、最新の法改正に対応していない恐れや、企業あるいは従業員の一方に有利となる、あるいは不利となる等、偏った条件となる条項が含まれている場合もある。ユーザが気付かないまま、このような偏った条件のテンプレートを流用して就業規則を作成し、そのまま従業員に周知してしまうといったリスクが想定される。
そこで本発明は、ユーザの手間やコストを抑制しつつ、品質が高い労務関係書面を提供することができる労務関係書面作成システム、労務関係書面作成プログラム、及び労務関係書面作成方法の提供を目的とする。
(1)上述の課題を解決すべく提供される本発明の労務関係書面作成システムは、複数の項目が含まれる労務関係書面を作成する労務関係書面作成システムであって、ユーザのクライアント端末とネットワークを介してアクセス可能な制御装置を有し、前記制御装置が、前記項目に対応するテキスト等データを記憶する記憶部と、前記項目に対応する所定の画面であってユーザが所定の入力あるいは選択操作を行い得る項目情報入力画面を、前記クライアント端末に表示させる表示制御部と、複数の他の前記労務関係書面に含まれる他社情報を収集する収集部と、を有し、前記表示制御部が、収集された前記他社情報が集計された他社集計情報を前記クライアント端末に表示可能である。
本発明の労務関係書面作成システムによれば、複数の文章(テキスト等情報)の中から選択を行い得る項目について、ユーザが質問に回答する要領で簡単な入力あるいは選択操作等を行い、項目に対して適切なテキスト等情報データを抽出して、労務関係書面を生成することができる。例えば、労務関係書面が就業規則である場合、兼業や副業を許可するか否かといった項目に係る条項、試用期間を適用するか否か、試用期間の長さなど、就業規則の項目の中で企業ごとに設定される項目について、ユーザが質問に回答する要領で入力を行うことができる。その結果、本発明の労務関係書面作成システムは、ユーザの入力や選択に係る手間を最小限とし、専門家に依頼する場合に高額となるコストを抑制しつつ、品質が高い労務関係書面をユーザに提供することができる。
ここで、労務関係書面に含まれる項目のうち、社内で未だ設定されていない項目について複数の事項の中から選択を行おうとした場合、どの項目を選択すればよいかユーザが迷う事態が発生することが想定される。例えば、ユーザが新たに就業規則を作成しようとする場合において、年次有給休暇に係る項目において、年次有給休暇の取得申請期限をいつまでに定めるかといった事項(前日までとするのか、1週間前までとするのかといった事項)を選択する場合、これまで申請期限を設けていなかった企業のユーザがどれぐらいの期間で定めれば良いのか迷うことが想定される。このような場合に、ユーザの選択の際に判断材料となるものがあれば、ユーザが項目に関する事項を選択する際に判断しやすくなる。
そこで、複数の項目の中から選択可能な項目の集計結果を他社集計情報として表示させ、ユーザが他のユーザ(他社)がどのようにしているかを把握することができる。言い方を換えれば、これまで作成された労務関係書面における他のユーザの回答を収集し、その集計結果から、「他社はどうしているか」を参照することができる。例えば、有給休暇の申請期限を蓄積した他社情報が「1週間前まで」と設定した企業が最も多いことなどが統計データとして参照することができる。こうした情報を基に、ユーザが、勤務シフトに余裕がない企業である場合では有給の申請期限を長めに設定するなど、ユーザがデータを参照して判断しやすくなる。
(2)本発明の労務関係書面作成システムは、前記他社情報が、複数の事項の中からユーザが選択する必要がある前記項目においてどの事項が選択されたかに関する情報であって、前記他社情報を集計された前記他社集計情報が、統計を示すグラフ画像として表示されてもよい。
上述の構成によれば、他社情報をユーザが視覚的に認識しやすくなる。特に、労務関係書面では、複数の事項の選択肢が多岐にわたるため、他社集計情報をユーザが視覚的に認識しやすくなる効果は大きい。
(3)本発明の労務関係書面作成システムは、前記他社情報を集計する集計部を備えてもよい。そのようにすれば、膨大な他社情報を集計部が自動的に集計し、大きなタイムラグなく他社集計情報を参照することが可能となる。特に、他社集計情報は、労務関係法令の法改正等があった場合に、集計データが急激に変化することが予想されるため、集計部が自動的に他社集計情報を集計する効果は大きい。また、本発明の労務関係書面作成システムでは、法改正の前後で他社情報を分類して集計し、法改正の後の他社情報を集計して得られた法改正後他社集計情報を表示可能であってもよい。
(4)本発明の労務関係書面作成システムにおいて、前記制御装置が、ユーザの属する企業の業種及び従業員数による規模の少なくともいずれか一方に応じた前記労務関係書面を作成可能であり、前記他社集計情報が、前記他社情報の前記項目を、前記業種及び前記従業員数による規模の少なくともいずれか一方により分類して集計されており、前記表示制御部が、前記業種及び前記従業員数による規模の少なくともいずれか一方により分類された前記他社集計情報を表示可能であってもよい。
上述の構成によれば、ユーザが同業種又は従業員数による規模が同程度の他社がどのような選択をしているかということを参考材料とすることができる。その結果、本発明の就業規則作成システムでは、ユーザが自社と同様の他社集計情報を取得することにより円滑に就業規則を作成することができる。特に、同業種又は従業員数による規模が同程度の他社集計情報を参考材料とすることで、労務関係書類のリスクを減じ、法令に準じた労務関係書類を作成しやすくなる。また、本発明の労務関係書面作成システムでは、ユーザが同業種又は従業員数による規模が同程度の他社情報から集計される他社集計情報のみを参照可能としてもよい。
(5)本発明の労務関係書面作成システムにおいて、前記制御装置が、前記労務関係書面として就業規則関連規程および労働条件通知書または雇用契約書を作成可能であり、前記就業規則関連規程は、複数の事項の中からユーザが選択する必要がある前記項目として、所定労働時間に関する前記項目、年次有給に関する前記項目、試用期間に関する前記項目、定年に関する前記項目、兼業や副業に関する前記項目のうち、少なくとも1つの前記項目を含み、前記労働条件通知書または雇用契約書は、前記就業規則の前記少なくとも1つの項目を共通に含むことが望ましい。
上述の構成によれば、労務関係書面として、所定の項目を含む就業規則関連規程と労働条件通知書または雇用契約書を作成する。このとき、就業規則関連規程と労働条件通知書または雇用契約書は所定の項目を共通の項目として作成できるため、就業規則関連規程と労働条件通知書をリンクして作成することができる。なお、就業規則関連規程は、就業規則、賃金規程、その他各種規程等を含む。
(6)本発明の労務関係書面作成システムにおいて、前記表示制御部が、複数の事項の中からユーザが選択する必要がある前記項目を選択する際に参照する提案情報を表示するようにしてもよい。
上述の構成によれば、他社集計情報の他に、例えば、自社の業種や従業員数による規模、会社運営の目的や経営方針に沿って提案される提案情報を表示することができる。提案情報は、他社集計情報を業種や従業員数による規模、会社運営の目的や経営方針の観点から分類して、それぞれ作成できる。特に、他社集計情報を機械学習により分類することで、種々の観点から提案情報を容易に作成することができる。
(7)本発明の労務関係書面作成プログラムは、複数の項目が含まれる労務関係書面を作成する労務関係書面作成システムを動作させる労務関係書面作成プログラムであって、前記項目に対応するテキスト等情報データを記憶する記憶処理と、複数の他の前記労務関係書面に含まれる他社情報を収集する収集処理と、前記項目に対応する所定の画面であってユーザが所定の入力あるいは選択操作を行い得る項目情報入力画面を、前記クライアント端末に表示させる表示処理とを実行可能であり、前記表示処理は、収集された前記他社情報が集計された他社集計情報を前記クライアント端末に表示するものである。
本発明の労務関係書面作成プログラムによれば、労務関係書類の作成において、ユーザの入力や選択に係る手間を最小限とし、専門家に依頼する場合に高額となるコストを抑制しつつ、品質が高い労務関係書面をユーザに提供することができるとともに、複数の項目の中から選択可能な項目の集計結果を他社情報として表示させ、ユーザが他のユーザ(他社)がどのようにしているかを把握することができる。言い方を換えれば、これまで作成された労務関係書面における他のユーザの回答の集計結果から、「他社はどうしているか」を参照することができる。例えば、有給休暇の申請期限を蓄積した他社情報が「1週間前まで」と設定した企業が最も多いことなどが統計データとして参照することができる。こうした情報を基に、ユーザが、勤務シフトに余裕がない企業である場合では申請期限を長めに設定するなど、ユーザがデータを参照して判断しやすくなる。
(8)本発明の労務関係書面作成サービスの提供方法は、複数の項目が含まれる労務関係書面を作成する労務関係書面作成を用いた労務関係書面作成サービスの提供方法であって、前記項目に対応する所定の画面であってユーザが所定の入力あるいは選択操作を行い得る項目情報入力画面を、前記クライアント端末に表示させる項目情報入力画面表示工程と、前記項目情報入力画面においてユーザの入力あるいは選択操作が行われることに基づいて、複数パターンの前記テキスト等情報データの中から1又は複数の前記テキスト等情報データを前記労務関係書面に記載される内容として抽出するテキスト等情報データ抽出工程と、複数の他の前記労務関係書面に含まれる他社情報を集計した他社集計情報を表示する他社集計情報表示工程と、前記抽出されたテキスト等情報データを含む前記労務関係書面を、前記クライアント端末に送信するドキュメント送信工程と、を含むものである。
本発明の労務関係書面作成サービスの提供方法によれば、ユーザの入力や選択に係る手間を最小限とし、専門家に依頼する場合に高額となるコストを抑制しつつ、品質が高い労務関係書面をユーザに提供することができるとともに、複数の項目の中から選択可能な項目の集計結果を他社情報として表示させ、ユーザが他のユーザ(他社)がどのようにしているかを把握することができる。言い方を換えれば、これまで作成された労務関係書面における他のユーザの回答の集計結果から、「他社はどうしているか」を参照することができる。例えば、有給休暇の申請期限を蓄積した他社情報が「1週間前まで」と設定した企業が最も多いことなどが統計データとして参照することができる。こうした情報を基に、ユーザが、勤務シフトに余裕がない企業である場合では申請期限を長めに設定するなど、ユーザがデータを参照して判断しやすくなる。
本発明によれば、ユーザの手間やコストを抑制しつつ、品質が高い労務関係書面を提供する労務関係書面作成システム、労務関係書面作成プログラム、及び労務関係書面作成方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態に係る就業規則作成システムS(労務関係書面作成システム)について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
就業規則作成システムSは、就業規則Rを作成するために用いられる。また、就業規則作成システムSは、業種の種別に応じた就業規則Rおよび従業員数による規模の少なくとも一方に応じた就業規則Rを選択して作成可能とされている。なお、就業規則作成システムSは、会社運営の目的や経営方針に応じた就業規則Rを選択して作成可能であってもよい。
就業規則Rは、複数の項目Aが含まれる労務関係書面である。なお、本明細書において「項目A」とは、就業規則Rが定めようとする条や項(条項)に係る項目を意味する。就業規則Rには、所定労働時間に関する項目A、休日に関する項目A、年次有給休暇に関する項目A等、会社等の組織において組織の規則を定めた複数の項目A、及び項目Aに対応するテキスト等情報が含まれている。ここで、テキスト等情報は、テキスト情報および図表情報を含む。
すなわち、図4に一例として示すとおり、就業規則Rなどの労務関係書面は、複数の項目Aと項目Aに対応するテキスト等(テキストおよび図表)の集合体である。また、就業規則Rでは、項目Aごと、あるいは複数の項目Aごとに、項目Aに関するタイトル(「適用範囲と定義」などのタイトル)が設けられている。さらに、就業規則Rには、複数の関連する項目Aがひとつの章をなし、複数の章に係る項目Aが含まれている場合がある。
また、就業規則Rには、複数の事項の中からユーザUが1つを選択する必要がある項目Aが含まれている。例えば、就業規則Rには、複数の事項の中からユーザUが1つを選択する必要がある項目Aとして、所定労働時間に関する項目A、年次有給休暇に関する項目A、試用期間に関する項目A、定年に関する項目A、兼業や副業に関する項目A等が含まれている場合がある。例えを挙げて説明すると、就業規則Rの試用期間に関する項目Aでは、「試用期間を設ける」という事項と、「試用期間を設けない」という事項との、二つの事項の中からユーザUが選択する必要がある。
また、本実施形態の就業規則作成システムSは、他のユーザU(他社)が就業規則Sを作成するに際し、どのような項目Aが決定されているかを把握可能な情報を、後述する他社集計情報23aとして表示可能としている。
なお、本明細書において、「労務関係書面」とは、就業規則、賃金規程およびその他各種規程を含む就業規則関連規程などのルールを定めたもののほか、労働条件通知書、雇用契約書、労使協定等が含まれる。また、本明細書において「労務関係書面」とは、紙媒体に出力されたものを含むほか、電子化されたデータ(電子データ)も含まれる。
また、本発明の労務関係書面作成システムは、本実施形態で説明する就業規則のほか、賃金規程や育児介護休暇規程等の書面に特に好適に利用することができる。
さらに、本実施形態の就業規則作成システムSは、作成された就業規則Rを、ネットワーク50を介して閲覧可能とし、ユーザUの組織内で共有可能としている。なお、以下の説明において、就業規則作成システムSを利用して就業規則Rを作成する、あるいは修正等の編集を行う権限を有する者(例えば、経営者や人事担当者など)を、単に「ユーザU」と記載して説明する。また、ユーザUと同じあるいは関連する組織に属する者であり、作成された就業規則Rを閲覧する者を、単に「閲覧者E」と記載して説明する場合がある。
本発明の実施形態に係る就業規則作成システムの全体を示す模式図である。 図1の就業規則作成システムの機能ブロックである。 図1の就業規則作成システムのテキストデータの一例を示す図である。 図1の就業規則作成システムにより作成された就業規則Rの一例である。 図1の就業規則作成システムが表示するユーザ情報入力画面の一例である。 図1の就業規則作成システムが表示するトップ画面の一例である。 図1の就業規則作成システムが表示する適用範囲入力画面の一例である。 図1の就業規則作成システムが表示する所定労働時間入力画面Aの一例である。 図1の就業規則作成システムが表示する所定労働時間入力画面Bの一例である。 図1の就業規則作成システムが表示する休日入力画面の一例である。 図1の就業規則作成システムが表示する労働時間制度入力画面の一例である。 図1の就業規則作成システムが表示する年次有給休暇等入力画面の一例である。 図1の就業規則作成システムが表示するグラフ表示画面の一例である。 図1の就業規則作成システムが表示する特別休暇入力画面の一例である。 図1の就業規則作成システムが表示する試用期間等入力画面の一例である。 図1の就業規則作成システムが表示するグラフ表示画面の一例である。 図1の就業規則作成システムが表示する退職等入力画面の一例である。 図1の就業規則作成システムが表示するグラフ表示画面の一例である。 図1の就業規則作成システムが表示する要望・質問入力画面の一例である。 図1の就業規則作成システムが表示する入力確認画面の一例である。 図1の就業規則作成システムが実行するユーザ登録時処理の一例を示すフロー図である。 図1の就業規則作成システムが実行する就業規則情報入力受付処理の一例を示すフロー図である。 図1の就業規則作成システムが実行する他社情報表示処理の一例を示すフロー図である。 変形例に係る就業規則作成システムが表示する年次有給休暇等入力画面の一例である。 変形例に係る就業規則作成システムが表示するグラフ表示画面の一例である。 変形例に係る就業規則作成システムが表示する提案情報画面の一例である。
以下、就業規則作成システムSの構成について、具体的に説明する。
図1は、本実施の形態に係る就業規則作成システムSの運用形態の概念を示す図である。図1に示すように、本実施の形態に係る就業規則作成システムSは、複数のクライアント端末40とインターネット50を介して接続されている。
本実施の形態において、ユーザUや閲覧者Eのクライアント端末40は、主に、デスクトップPC等の固定型の情報処理装置(以下、「固定型端末」とも称す。)であるが、スマートフォン、タブレット端末、ノートPC等の携帯型の情報処理装置(以下、「携帯型端末」とも称す。)であってもよい。
図1に示すとおり、就業規則作成システムSは、サーバ1として機能する情報処理装置であり、制御部10(制御装置)を備えている。また、制御部10は、サービス提供者のサーバ1に設けられている。
制御部10(制御装置)は、ネットワーク50を介して、複数のユーザUのクライアント端末40と接続可能とされている。言い方を換えれば、就業規則作成システムSは、複数のユーザUに対して、就業規則Rを作成するサービスを提供可能としている。このように、就業規則作成システムSは、いわゆるクラウドサービスとして就業規則Rを作成してユーザUに提供するものとされている。
図1には、本実施の形態に係る就業規則作成システムSにおける情報処理装置のハードウエア構成を模式的に示している。本実施の形態に係る就業規則作成システムSに含まれる種々の情報処理装置は、ハードウエア構成として図1に示すように、CPU11、RAM12、ROM13、およびI/F(図示を省略)を含み、それぞれがバスを介して接続されている。
このようなハードウエア構成において、ROM13、HDD(図示を省略)またはSSD等の記憶媒体に格納されたプログラム(就業規則作成プログラム)がRAM12に読み出され、CPU13がそれらのプログラムに従って演算を行うことにより、制御部10が構成される。そのような制御部10とハードウエアとの組み合わせによって、図2に示す本実施の形態に係る就業規則作成システムSを実現する制御部10の機能ブロックが構成される。
データベース20(記憶部)には、フォーマット格納部21、テキスト等情報データベース22、他社情報蓄積部23、及び就業規則格納部24が設けられている。
フォーマット格納部21には、複数種の就業規則Rに係るフォーマットデータ21aが格納されている。フォーマットデータ21aは、就業規則Rのひな形となるものであり、複数の項目Aと、項目Aに対応する定型のテキスト等情報データ22aが含まれている。
フォーマット格納部21には、一般的に用いられるフォーマットデータ21aのほか、業種の種別に応じた複数のフォーマットデータ21aが格納されている。具体的に説明すると、就業規則作成システムSでは、農業や運送業、あるいは建設業、飲食業など、特殊な労働時間制度などを導入することが多い業界、あるいは他の業界では必要のない項目Aを就業規則Rに追加する必要がある業界などについて、業界種別に応じて分類されたフォーマットデータ21aが準備される。またフォーマットデータ21aは、従業員数に応じた分類もされており、従業員数に応じた業業過種別に応じて準備される。
テキスト等情報データベース22には、項目Aに対応するテキスト等情報データ22aが記憶されている。図3に示すとおり、テキスト等情報データベース22には、少なくとも一部の項目Aについて、複数パターンのテキスト等情報データ22aが準備されている。各テキスト等情報データ22aは、社会保険労務士など専門家の監修のもと作成された文章をデータ化したものである。
なお、テキスト等情報データ22aには、ユーザUの入力内容が反映されて1つのテキスト等情報データ22aとして完成するものや、1つの項目Aに対して複数パターンのテキスト等情報データ22aが準備されておりユーザUの選択に基づいて抽出されるもの等がある。例えば、就業規則Rの項目Aのうち、所定労働時間に関する項目Aでは、ユーザUが選択可能な事項として「一律に定める」及び「シフトによる」の2つの事項があり、これらの事項のそれぞれに対応するテキスト等情報データ22aが準備されており、ユーザUの選択に基づいていずれかのテキスト等情報データ22aが就業規則Rに記載される内容として抽出される。
また、テキスト等情報データベース22および選択肢に蓄積されているテキスト等情報データ22aは、関係する法律(例えば労働基準法など)の法改正に応じて、適宜サービス提供者の監修のもと更新される。そのため、就業規則作成システムSにより作成された就業規則Rは、常時法改正に対応した内容を反映したものとすることができる。
他社情報蓄積部23には、ユーザUの属する企業以外の他社情報が蓄積されている。他社情報は、複数の事項の中からユーザUが1つを選択する必要がある項目Aにおいてどの事項が選択されたに関する情報である。言い方を換えて説明すると、他社情報は、1つの項目Aにおいて、ユーザUの属する企業以外の企業が、どの事項を選択したのかに関する情報である。例えを挙げて説明すると、年次有給休暇の申請期限に関する項目Aにおいて、これまで就業規則Rを作成した複数のユーザUのうち、申請期限として選択し得る「前日まで」、「3日前まで」、「1週間前まで」、「2週間前まで」、及び「1カ月前まで」のうち、どの事項を選択したかといった情報が蓄積されている。すなわち、他社情報は、他のユーザUが作成した就業規則Rのうち、選択された事項が公開されたとしてもユーザUを特定し得ない情報であるともいえる。
就業規則格納部24には、これまでに作成された就業規則Rが格納されている。より具体的に説明すると、就業規則格納部24には、ユーザUごとの格納領域が設けられており、ユーザUの格納領域には、これまでに作成された当該ユーザUの就業規則Rが格納されている。すなわち、就業規則格納部24には、過去に作成された就業規則Rが、ユーザUごとの格納領域に区分けされて格納されている。
テキスト等情報抽出部30は、後述する就業規則情報入力画面110においてユーザUの入力、あるいは選択などの操作が行われることに基づいて、項目Aに対応するテキスト等情報データ22aを抽出する。より具体的に説明すると、テキスト等情報抽出部30は、クライアント端末40に表示された就業規則情報入力画面110において、ユーザUが所定の事項をクリックして選択する、あるいは入力を行う等の操作を受信して、受信した内容に基づいて、1つの項目Aに対して準備された複数のテキスト等情報データ22aの中から1又は複数のテキスト等情報データ22aを抽出する。
集計部31は、他社情報を集計し他社集計情報23を生成する。より具体的には、集計部31は、他社情報蓄積部23に蓄積されている他社情報について、1つの項目Aごとに、複数のユーザUにより選択された事項の数を集計する。例えば、集計部31は、年次有給休暇の申請期限に関する項目Aにおいて、これまで就業規則Rを作成した複数のユーザUのうち、申請期限として選択し得る「前日まで」、「3日前まで」、「1週間前まで」、「2週間前まで」、及び「1カ月前まで」のそれぞれの事項について、就業規則Rに反映するものとしてユーザUに選択された回数を集計する。
また、集計部31は、他社情報を業種、従業員数による規模に分類して集計する。さらに、集計部31は、業種、従業員数による規模以外に、会社運営の目的や経営方針の観点から他社情報を集計してもよい。このとき、機械学習を利用し、後述する初期設定の際に入力される会社運営の目的や経営方針に含まれるキーワードから他社情報を集計する観点を決定してもよい。なお、本実施形態において集計部31は、他社情報蓄積部23に蓄積された他社情報を自動で集計し、他社集計情報23を生成する。しかし、他社集計情報23は、サーバ1のサービス提供者により作業され、他社情報を集計して生成されてもよい。
グラフ画像生成部32は、集計部31により集計された他社集計情報23aに基づいて、グラフ画像32aを生成する。具体的に説明すると、例えば申請期限に関する項目Aにおいて、「前日まで」、「3日前まで」、「1週間前まで」、「2週間前まで」、及び「1カ月前まで」のそれぞれが選択された割合(統計)を、円グラフとして示すグラフ画像生成部32(図13(b)参照)を生成する。本実施形態のグラフ画像生成部32は、業種ごとにグラフ画像32aを生成するものとしたが(図13等参照)、グラフ画像32aは全業種を対象としたものであってもよいし、業種に応じて分類したグラフ画像32a、業種及び従業員数に応じて分類したグラフ画像32a、並びに全業種のグラフ画像32a等を生成して表示させるものであってもよい。なお、グラフ画像は、表示する内容に応じて、円グラフに限らず、棒グラフ、折れ線グラフ等の他のグラフであってもよい。
このように、就業規則作成システムSは、複数の就業規則Rに含まれる情報の一部(他社集計情報23a)を蓄積して統計データとし、多くのユーザUが就業規則Rを作成する際に参照することができる。
表示制御部33は、各種の画面100に係る情報をクライアント端末40に送信して、所定の画面100をクライアント端末40の表示装置42に表示させる。より具体的には、表示制御部33は、ユーザ情報入力画面101や、就業規則情報入力画面110(項目情報入力画面)、グラフ表示画面130などの画面100をクライアント端末40の表示装置42に表示させる。
なお、後で詳述するとおり、ユーザ情報入力画面101は、ユーザUがユーザ登録を行う際に表示される。また、就業規則情報入力画面110は、項目Aに対応する画面100であってユーザUが所定の入力あるいは選択操作を行い得るものである。
書面生成部34は、フォーマットデータ21aや、ユーザUの入力及び選択に基づいて抽出されたテキスト等情報データ22aに基づいて、就業規則Rを生成する。
送信部35は、生成された就業規則Rをクライアント端末40に送信する。
続いて、就業規則作成システムSの表示制御部33がクライアント端末40の表示装置42に表示させる各種の画面101の一例について、図面を参照しつつ説明する。
<初期登録画面>
図5は、ユーザUの初期登録を受け付ける際にクライアント端末40に表示されるユーザ情報入力画面101の一例を示す図である。図5に示すとおり、ユーザ情報入力画面101には、ユーザUの企業名や業種、従業員数などの企業規模、、会社運営の目的、経営方針などの経営目的情報、電話番号や住所、担当者メールアドレス等の連絡先など、ユーザUの組織に関する情報を入力する入力領域が設けられている。各入力領域にユーザUが入力等を行い、入力された情報がユーザ情報として登録される。
<トップ画面>
図6は、アカウント登録されたユーザUごとに設けられるトップ画面102である。トップ画面102には、ユーザUのアカウント(メールアドレス)が表示されるほか、企業情報入力ボタン102a、就業規則入力ボタン102b、及び賃金規程入力ボタン102cが設けられている。また、就業規則および賃金規程の作成時に参照される「?ヘルプ」ボタン、「他会社のルール」ボタン、「サジェスチョン」ボタンの解説も表示されている。
<就業規則情報入力画面>
続いて、図7〜20を参照しつつ、就業規則Rを作成する際に、ユーザUの入力や選択を受け付けるために表示される各画面100について説明する。
上述のとおり、本実施形態の就業規則作成システムSでは、就業規則情報入力画面110(項目情報入力画面)においてユーザUの入力や選択が行われることに基づいて、項目Aに記載されるテキスト等情報データ22aを抽出する。
なお、就業規則Rの項目Aのうち、ユーザUの選択によらず、一義的にテキスト等情報データ22aが決定される事項については、就業規則情報入力画面110においてユーザUの入力の受付や選択肢の提示を行わない。
本実施形態の就業規則作成システムSでは、(1)適用範囲入力画面111、(2)所定労働時間入力画面112、(3)休日入力画面113、(4)労働時間制度入力画面114、(5)年次有給休暇等入力画面115、(6)特別休暇入力画面116、(7)試用期間等入力画面117、及び(8)退職等入力画面118、の(1)〜(8)の各画像を就業規則情報入力画面110(項目情報入力画面)として、クライアント端末40の表示装置42に表示させる。
また、本実施形態の就業規則作成システムSは、(9)要望・質問入力画面119、及び(10)入力確認画面120をクライアント端末40の表示装置42に表示させる。なお、各就業規則情報入力画面110は、原則として上述した(1)〜(8)の各画面の順に表示される。
また、各就業規則情報入力画面110には、遷移表示アイコン110aが表示されている。遷移表示アイコン110aは、各就業規則情報入力画面110に対応したアイコンが常に表示されており、現在表示されている画面が全体のうち何番目に表示されるものであるか認識しうる態様で表示されている(例えば、図7に示すとおり、全ての就業規則情報入力画面110に含まれるそれぞれの画面に対応するアイコンを横一列に表示して、現在の画面に対応するアイコンに縁取りを設けるなど)。これにより、ユーザUが、全ての入力完了に対する現在の進捗を把握可能となる。
また、就業規則作成システムSは、就業規則情報入力画面110の一部(例えば年次有給休暇等入力画面115)において、他社がどのような項目を選択しているのか(例えば、他のユーザUが年次有給休暇を法律の規定通りに付与しているか否かなど)を把握することができる他社集計情報23aをグラフ画像32aとして表示するグラフ表示画面130を表示可能としている(図13等を参照)。他社集計情報23aは、これまでに作成された就業規則Rの集計可能な項目を集計した統計情報である。言い方を換えれば、他社集計情報23aは、複数の項目の中から選択可能な項目において、他社がどのような項目を選択しているのかを把握して、ユーザUが項目を選択する際の比較対象として提示されるものである。他社集計情報23aを参照してユーザUが項目の選択を行い得ることから、ユーザUに大多数のユーザUが選択する項目を選択するなど、一定の安心感を与えることができる。なお、グラフ表示画面130は、統計の基となった企業数を表示するようにしてもよい。そのようにすれば、統計データの信頼性をユーザUが判断することができる。すなわち、法改正などで統計データの母数が少ない場合は、敢えて他社集計データを参考にしないようにすることができる。
就業規則作成システムSでは、各就業規則情報入力画面110において、プルダウンボタンを操作して所定の事項を選択する、あるいは入力領域に数字等の簡単な入力をユーザUが行うことで、項目Aに対する適切なテキスト等情報データ22aが抽出される。そのため、就業規則作成システムSでは、ユーザUが簡単な質問に回答する、あるいは簡単な入力を行う要領で、ユーザUの手間をさほど要さず、品質の高い就業規則Rを提供することができる。
さらに、就業規則作成システムSは、各就業規則情報入力受付画面110において、ヘルプ画面131を表示可能としている。ヘルプ画面131には、用語の説明や、項目を選択する際に留意するべき点などが表示される。
なお、本実施形態の就業規則作成システムSでは、グラフ表示画面130やヘルプ画面131を、ポップアップウィンドウに表示させることとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、別ページとして表示されるものであってもよい。
以下、各就業規則情報入力画面110について、図面を参照しつつ説明する。
<1.適用範囲入力画面>
図7(a)は、適用範囲入力画面111の一例を示す図である。適用範囲入力画面111は、適用範囲に係る項目Aに関して、「正社員」、「契約社員」、「パート、アルバイト」、及び「嘱託社員」に係る各事項の中から1又は複数を選択させるためのものである。
図7(a)に示すとおり、適用範囲入力画面111では、ユーザUがこの就業規則Rを適用しようとする従業員を選択することができる。例えば、就業規則Rを適用しようとする従業員を正社員に限定しようとする際には、ユーザUが対象の事項に係るチェックボックス111c(「正社員」のチェックボックス)にチェックを入れる操作を行う。これにより、選択された者(例えば「正社員」)を適用範囲とするテキスト等情報データ22aが抽出される。
また、適用範囲入力画面111にはヘルプボタン111aが設けられており、ヘルプボタン111aをユーザUがクリックする等の操作を行うことにより、ヘルプ画面131が適用範囲入力画面111上にポップアップウィンドウとして表示される(図7(b)参照)。なお、ヘルプ画面131は、確認済ボタン131a(「OK」の文字が付されたボタン)がクリックされると、閉じられる。適用範囲入力画面111に設けられている次画面表示ボタン111bがクリックされる等の操作が行われると、所定労働時間入力画面112が表示される。
<2.所定労働時間入力画面A,B>
図8は、所定労働時間入力画面112の一例を示す図である。所定労働時間入力画面112は、所定労働時間に係る項目Aに関して、「一律に定める」、又は「シフトによる」のうちのいずれかを選択させるためのものである。
図8に示すとおり、所定労働時間入力画面112Aでは、ユーザUが所定労働時間を「一律に定める」ものとするか、あるいは「シフトによる」ものとするかを、各項目のチェックボックス112cをクリック等の操作を行い、選択することができる。また、「一律に定める」場合、及び「シフトによる」場合のそれぞれ選択された上で次画面表示ボタン112bがクリックされる等の操作が行われると、選択された項目に対応する画面が表示される。なお、前画面表示ボタン112d(「前へ」の文字が付されたボタン)がクリックされると、適用範囲入力画面111が表示される。
図9(a)には、「一律に定める」ものとして選択された場合に表示される所定労働時間入力画面112Bを示している。当該画面において、就業規則作成システムSは、勤務開始時間や勤務終了時間等に関するユーザUの入力を受け付ける。また、所定労働時間受付画面112Bにはヘルプボタン112aが設けられており、ヘルプボタン112aをユーザUがクリックする等の操作を行うことにより、所定労働時間に関するヘルプ画面131が所定労働時間入力画面112B上にポップアップウィンドウとして表示される(図9(b)参照)。所定労働時間入力画面112Bに設けられている次画面表示ボタン112eがクリックされる等の操作が行われると、休日入力画面113が表示される。
<3.休日入力画面>
図10は、休日入力画面113の一例を示す図である。適用範囲入力画面111は、休日に係る項目Aに関して、「土曜日」、「日曜日」、「国民の祝祭日」、及び「会社が指定した日」に係る各事項の中から1又は複数を選択させるためのものである。
休日入力画面113において選択可能な休日に係るチェックボックス113cにチェックを入れる等の操作により、チェックされた休日を選択することができる。休日入力画面113に設けられている次画面表示ボタン113bがクリックされる等の操作が行われると、労働時間制度入力画面114が表示される。なお、休日入力画面113にはヘルプボタン113aが設けられており、当該ボタンをクリックすることにより、休日を設定する際に留意するべき点が記載されたヘルプ画面(図示を省略)が表示される。
<4.労働時間制度入力画面>
図11は、労働時間制度入力画面114の一例を示す図である。労働時間制度入力画面114は、労働時間制度に関する項目Aに関して、労働時間制度を適用するか否かの選択や、労働時間制度を適用する場合の条件等を入力するためのものである。
図11に示すとおり、労働時間制度入力画面114では、ユーザUが労働時間制度を適用するか否かを選択することができる。また、労働時間制度の適用を選択する場合には、どのような労働時間制度(変形労働時間制度、フレックスタイム制など)を適用するか、またその時間条件等の入力を受け付ける。労働時間制度入力画面114に設けられている次画面表示ボタン114bがクリックされる等の操作が行われると、年次休暇等入力画面115が表示される。なお、労働時間制度入力画面114にはヘルプボタン114aが設けられており、当該ボタンをクリックすることにより、労働時間制度に関する説明が記載されたヘルプ画面(図示を省略)が表示される。
<5.年次有給休暇等入力画面>
図12は、年次有給休暇等入力画面115の一例を示す図である。年次有給休暇等入力画面115は、年次有給休暇に関する項目Aに関して、付与される年次有給休暇の日数や、申請期限を入力するためのものである。
図12に示すとおり、年次有給休暇等入力画面115では、ユーザUが勤続期間に対応して付与しようとする年次休暇の日数を入力することができる。また、年次有給休暇等入力画面115では、年次休暇の申請期限、及び年次休暇以外に慶弔時などの特別休暇を設定するか否かの選択を行い得る。
図12に示すとおり、年次有給休暇等入力画面115には、年次有給休暇の付与状況に関するグラフ画面表示ボタン(「他会社のルール」ボタン)115cと、年次有給休暇の申請期限に関するグラフ画面表示ボタン(「他会社のルール」ボタン)115dとが設けられている。
グラフ画面表示ボタン115c,115dがクリックされる等の操作が行われると、図13(a)に一例として示すグラフ表示画面130が、ポップアップウィンドウとして表示される。例えば、年次休暇の付与状況に係るグラフ画面表示ボタン115cが操作されると、法定通りに年次休暇を付与しているユーザU(他社)が何パーセントで、その他が何パーセントであるかといった情報を統計として示すグラフ画像32a(他社情報)が表示される(図13(a)参照)。また、年次休暇の申請期限に係るグラフ画面表示ボタン115dが操作されると、年次有給休暇の申請期限を、他のユーザU(他社)がどれぐらいの期間を設けているかといった情報を統計として示すグラフ画像32a(他社情報)が表示される(図13(b)参照)。なお、グラフ表示画面130に設けられた確認済ボタン130a(「OK」の文字が付されたボタン)をクリックすると、グラフ表示画面130のポップアップウィンドウが閉じられる。
「特別休暇を設定する」のチェックボックス115eが選択された状態で年次有給休暇等入力画面115に設けられている次画面表示ボタン115aがクリックされる等の操作が行われると、特別休暇入力画面116が表示される。なお、「特別休暇を設定しない」項目が選択された状態で次画面表示ボタン115aが操作されると、試用期間等入力画面117が表示される。
<6.特別休暇入力画面>
図14は、特別休暇入力画面116の一例を示す図である。特別休暇入力画面116は、特別休暇に関する項目Aに関して、付与される特別休暇の内容や日数を設定するためのものである。
図14に示すとおり、特別休暇入力画面116では、ユーザUが特別休暇の内容及び日数を入力することができる。特別休暇入力画面116に設けられている次画面表示ボタン116bがクリックされる等の操作が行われると、試用期間等入力画面117が表示される。なお、特別休暇入力画面116にはヘルプボタン116aが設けられており、当該ボタンをクリックすることにより、特別休暇を設定する際の留意点等が記載されたヘルプ画面(図示を省略)が表示される。
<7.試用期間等入力画面>
図15は、試用期間等入力画面117の一例を示す図である。試用期間等入力画面117は、試用期間、休職期間、及び定年に関する項目Aに対し、適用するか否か、適用する場合の条件を設定するためのものである。
図15に示すとおり、試用期間等入力画面117では、ユーザUが試用期間の有無や試用期間を設定する場合にはその期間を選択することができる。また、試用期間等入力画面117では、休職期間や定年に関する事項を選択することができる。
試用期間等入力画面117には、試用期間に関するグラフ画面表示ボタン117cと、休業期間に関するグラフ画面表示ボタン117dと、定年に関するグラフ画面表示ボタン117eとが設けられている。これらのボタンを操作すると、図16に一例として示す各事項に対応するグラフ表示画面130がポップアップ表示される。
試用期間等入力画面117に設けられている次画面表示ボタン117bがクリックされる等の操作が行われると、退職等入力画面118が表示される。なお、試用期間等入力画面117には複数のヘルプボタン117aが設けられており、当該ボタンをクリックすることにより、対応する項目Aについての留意点等が記載されたヘルプ画面(図示を省略)が表示される。
<8.退職等入力画面>
図17は、退職等入力画面118の一例を示す図である。退職等入力画面118は、退職、兼業・副業、及びテレワークに関する項目Aに対し、各項目Aについての条件等を設定するためのものである。
図17に示すとおり、退職等入力画面118では、退職届を提出する期限に関する事項、兼業・副業を許可するか否かに関する事項、及びテレワークを許可するか否かに関する事項を選択することができる。
退職等入力画面118には、退職届を提出する期限に関するグラフ画面表示ボタン118cと、兼業・副業を許可するか否かに関するグラフ画面表示ボタン118dとが設けられている。これらのボタンを操作すると、図18に一例として示すとおり、各事項に対応するグラフ表示画面130がポップアップ表示される。
退職等入力画面118に設けられている次画面表示ボタン118bがクリックされる等の操作が行われると、要望・質問入力画面119が表示される。なお、退職等入力画面118には複数のヘルプボタン118aが設けられており、当該ボタンをクリックすることにより、対応する項目Aについての留意点等が記載されたヘルプ画面(図示を省略)が表示される。
<9.要望・質問入力画面>
図19は、要望・質問入力画面119の一例を示す図である。図19に示すとおり、要望・質問入力画面119では、入力領域119aにユーザUが自由に要望や意見等を入力することができる。要望・質問入力画面119に設けられている次画面表示ボタン119bがクリックされる等の操作が行われると、入力確認画面120が表示される。
<10.入力確認画面>
図20は、入力確認画面120の一例を示す図である。図20に示すとおり、入力確認画面120では、各就業規則情報入力画面110においてユーザUが選択した内容や入力した内容を表示される。入力確認画面120に設けられている確定ボタン120aがクリックされる等の操作が行われると、入力されたあるいは選択された事項に応じて、就業規則Rが生成され、所定のタイミングでユーザUのクライアント端末40に送信される。
<就業規則の一例>
各就業規則情報入力画面110の入力に基づいて各種の情報が入力されると、図4に一例として示す就業規則Rが生成される。具体的には、就業規則情報入力画面110において入力された事項に基づいて、テキスト等情報データベース22に蓄積されたテキスト等情報データ22aが抽出される。
また、抽出されたテキスト等情報データ22aにユーザUにより入力された内容や選択された事項が反映された上で、項目Aごとにテキスト等情報データ22aが配置される。項目Aは、項目Aごと、あるいは複数の項目Aがひとつのまとまりとされて条番号が付され、第1条から順に配置される。また、項目Aあるいは条番号に対応するタイトルが付されて、就業規則Rとしてのフォーマットが整えられる。
なお、就業規則Rは、各就業規則情報入力画面110の入力に基づいて就業規則作成システムSが生成した就業規則Rを、自動的にサーバ1からクライアント端末40に送信するものであってもよい。あるいは、就業規則作成システムSにより生成された就業規則Rを、一旦サーバ1上に保存して送信待機状態とし、サービス提供者がチェック、あるいは加筆等の入力を行った上でクライアント端末40に送信されることとしてもよい。
次に、就業規則作成システムSが実行する処理について、図21〜23を参照しつつ説明する。
就業規則作成システムSは、就業規則情報入力受付処理において就業規則情報入力画面110を表示させる処理(項目情報入力画面表示ステップ)や、テキスト等情報抽出処理(テキスト等情報データ抽出ステップ)、他社情報表示処理(他社情報表示ステップ)等の処理を実行する。以下、各処理について説明する。
<ユーザ登録時処理>
図21は、就業規則作成システムSが実行するユーザ登録時処理(初期登録時の処理)の一例を示す図である。ユーザ登録時処理では、ユーザUのID(識別情報)を取得する処理や、ユーザUの会社情報等を登録するための処理が行われる。なお、ユーザ登録時処理は、ユーザUが制御部10のURLにアクセスして、表示制御部33により表示された画面において「ユーザ登録」等のボタンをクリックする等の操作に基づいて行われる。以下、ユーザ登録時処理で行われる各処理について、詳細に説明する。
(ステップS10)
ステップS10において、就業規則作成システムSは、アカウント受付処理を行う。具体的には、就業規則作成システムSは、ユーザUごとに、アカウント名及びログインパスワードの入力を受け付け、入力されたアカウント及びログインパスワードを登録し、1つのユーザIDを取得する。なお、ユーザIDはメールアドレスをそのまま適用してもよい。ステップS10の処理が終了すると、ステップS11に処理が移行される。
(ステップS11)
ステップS11において、就業規則作成システムSは、本登録用メール送信処理を行う。具体的には、就業規則作成システムSは、ステップS10において入力されたメールアドレスに、本登録用のURLを含むメールをユーザUのクライアント端末40に送信する。ステップS11の処理が終了すると、ステップS12に処理が移行される。
(ステップS12)
ステップS12において、就業規則作成システムSは、本登録受付処理を行う。本登録受付処理は、ユーザUがステップS11において送信された本登録用のURLにアクセスしたことに基づいて行われる。ステップS12の処理が終了すると、ステップS13に処理が移行される。
(ステップS13)
ステップS13において、就業規則作成システムSは、ユーザ情報入力受付処理を行う。具体的には、就業規則作成システムSは、ユーザ情報入力画面101(図5参照)をユーザUのクライアント端末40に表示させ、ユーザ情報入力画面101において、ユーザUの社名、従業員数、業種、会社運営の目的、経営方針等の会社情報の入力を受け付けて、入力された情報をユーザUの会社情報として登録する。なお、ユーザ情報入力受付処理において、ユーザUが目指す会社像等を入力受付可能としてもよい。ステップS13の処理が終了すると、ステップS14に処理が移行される。
(ステップS14)
ステップS14において、就業規則作成システムSは、ユーザ登録処理を行う。具体的には、就業規則作成システムSは、ステップS13において入力された事項が一覧とされた確認画面をクライアント端末40に表示させ、ユーザUがクライアント端末40を介して「確認OK」等のボタンをクリックする等の操作に基づいて、入力された内容をユーザUの会社情報(ユーザ情報)として本登録を行う。ステップS14の処理が終了すると、就業規則作成システムSは、ユーザ登録時処理の一連の処理を終了する。
<就業規則情報入力受付処理>
次に、就業規則作成システムSが実行する就業規則情報入力受付処理について、図22を参照しつつ説明する。なお、就業規則情報入力受付処理は、ユーザUごとに設定されたトップ画面102の就業規則入力ボタン102b(図6参照)をクリックする等の操作に基づき行われる。以下、就業規則情報入力受付処理の一連の処理について説明する。
(ステップS20)
ステップS20において、就業規則作成システムSは、ユーザUのクライアント端末40に適用範囲入力画面111を表示させ、適用範囲入力画面111において、ユーザUの入力あるいは選択などの操作を受け付ける。なお、ユーザUにより適用範囲入力画面111への入力等の有無に関わらず、次画面表示ボタンがクリックされる操作が行われることにより、ステップS21に処理が移行される。
(ステップS21)
ステップS21において、就業規則作成システムSは、ユーザUのクライアント端末40に所定労働時間入力画面112を表示させ、所定労働時間入力画面112において、ユーザUの入力あるいは選択などの操作を受け付ける。なお、ユーザUにより所定労働時間入力画面112への入力等の有無に関わらず、次画面表示ボタンがクリックされる操作が行われることにより、ステップS22に処理が移行される。
(ステップS22)
ステップS22において、就業規則作成システムSは、ユーザUのクライアント端末40に休日入力画面113を表示させ、休日入力画面113において、ユーザUの入力あるいは選択などの操作を受け付ける。なお、ユーザUにより休日入力画面113への入力等の有無に関わらず、次画面表示ボタンがクリックされる操作が行われることにより、ステップS23に処理が移行される。
(ステップS23)
ステップS23において、就業規則作成システムSは、ユーザUのクライアント端末40に労働時間制度入力画面114を表示させ、労働時間制度入力画面114において、ユーザUの入力あるいは選択などの操作を受け付ける。なお、ユーザUにより労働時間制度入力画面114への入力等の有無に関わらず、次画面表示ボタンがクリックされる操作が行われることにより、ステップS24に処理が移行される。
(ステップS24)
ステップS24において、就業規則作成システムSは、ユーザUのクライアント端末40に年次有給休暇等入力画面115を表示させ、年次有給休暇等入力画面115において、ユーザUの入力あるいは選択などの操作を受け付ける。なお、ユーザUにより年次有給休暇等入力画面115への入力等の有無に関わらず、次画面表示ボタンがクリックされる操作が行われることにより、ステップS25に処理が移行される。
(ステップS25)
ステップS25において、就業規則作成システムSは、ユーザUのクライアント端末40に、特別休暇入力画面116を表示させ、特別休暇入力画面116において、ユーザUの入力あるいは選択などの操作を受け付ける。なお、ステップS24の年次有給休暇等入力受付処理において、「特別休暇を設定する」とのユーザUの選択操作が行われなかった場合には、当該処理は行われずステップS26に処理が移行される。なお、ユーザUにより、特別休暇入力画面116への入力等の有無に関わらず、次画面表示ボタンがクリックされる操作が行われることにより、ステップS26に処理が移行される。
(ステップS26)
ステップS26において、就業規則作成システムSは、ユーザUのクライアント端末40に、試用期間等入力画面117を表示させ、試用期間等入力画面117において、ユーザUの入力あるいは選択などの操作を受け付ける。なお、ユーザUにより、試用期間等入力画面117への入力等の有無に関わらず、次画面表示ボタンがクリックされる操作が行われることにより、ステップS27に処理が移行される。
(ステップS27)
ステップS27において、就業規則作成システムSは、ユーザUのクライアント端末40に、退職等入力画面118を表示させ、退職等入力画面118において、ユーザUの入力あるいは選択などの操作を受け付ける。なお、ユーザUにより、退職等入力画面118への入力等の有無に関わらず、次画面表示ボタンがクリックされる操作が行われることにより、ステップS28に処理が移行される。
(ステップS28)
ステップS28において、就業規則作成システムSは、ユーザUのクライアント端末40に、要望・質問入力画面119を表示させ、要望・質問入力画面119において、ユーザUの入力あるいは選択などの操作を受け付ける。なお、ユーザUにより、要望・質問入力画面119への入力等の有無に関わらず、次画面表示ボタンがクリックされる操作が行われることにより、ステップS29に処理が移行される。
(ステップS29)
ステップS29において、就業規則作成システムSは、確定受付処理において、ユーザUのクライアント端末40に、入力確認画面120を表示させる。入力確認画面120の確認ボタンがユーザUによりクリックされる操作が行われることに基づいて、ステップS30に処理が移行される。
(ステップS30)
ステップS30において、就業規則作成システムSは、テキスト等情報抽出及びドキュメント生成処理を行う。当該処理において、就業規則作成システムSは、ステップS20〜28の各処理においてユーザUが各項目Aに対応して選択あるいは入力した内容に基づいて、テキスト等情報データ22aを抽出する処理等を行う。また、就業規則作成システムSは、ユーザ情報に基づいてユーザUの業界を特定してフォーマットデータ21aを選択し、フォーマットデータ21a及びテキスト等情報データ22aに基づいて就業規則Rのドキュメントを生成する。ステップS30の処理が終了すると、ステップS30に処理が移行される。
(ステップS31)
ステップS31において、就業規則作成システムSは、ドキュメント送信処理を行う。当該処理において、就業規則作成システムSは、ステップS30において生成された就業規則Rのドキュメントをクライアント端末40に送信する処理等を行う。ステップS31の処理が終了すると、就業規則情報入力受付処理の一連の処理を終了する。
なお、本実施形態において、就業規則情報入力受付処理にドキュメント送信処理が含められる形態について説明した。しかし、就業規則情報入力処理はドキュメント送信処理を含まず、就業規則情報入力処理の後に、賃金規程情報入力処理等が行われ、作成される労務関係書面が揃った後にドキュメント送信処理が行われてもよい。
就業規則作成システムSは、ドキュメント送信処理において、クラウド上で就業規則を編集可能となるように、当該クラウド上の就業規則にアクセスする情報を送信するものであってもよい。そのようにすれば、社内での周知が行いやすく、常に最新の就業規則にのみアクセス可能となる。これにより、就業規則の運用を円滑に行うことができる。
また、就業規則Rのドキュメントがクライアント端末40に送信されるタイミングは、ドキュメント生成処理の完了後すぐのタイミングで行われるもの(サーバから自動送信されるもの)であってもよいし、ドキュメント生成処理の完了後にサービス提供者の担当者等がドキュメント(就業規則R)の内容をチェックした後であってもよい。
また、クライアント端末40に送信されるドキュメント(就業規則R)は、就業規則作成システムSにより生成されたものに、サービス提供者や専門家等が修正や加筆を加えたものであってもよい。また、クライアント端末40に送信されるドキュメント(就業規則R)は、図4に示すように、サービス提供者のコメントを含むものであってもよい。
<他社集計情報表示処理>
次に、図23を参照して、就業規則作成システムSが実行する他社情報表示処理(他社情報表示ステップ)について説明する。他社情報表示処理は、就業規則情報入力画面110に設けられたグラフ画面表示ボタンに対して、ユーザUによりクリックされる等の操作に基づいて行われる。
(ステップS40)
ステップS40において、就業規則作成システムSは、表示対象や表示させる業界を特定する処理を行う。具体的には、就業規則作成システムSは、どの項目Aに係る他社集計情報23aが表示対象であるかと、ユーザUの業界とを特定する処理を行う。ステップS40の処理が終了すると、ステップ41に処理が移行される。
(ステップS41)
ステップS41において、就業規則作成システムSは、表示対象となる項目Aに係る他社集計情報23aのうち、ステップS40において特定された業界の他社集計情報23aを集計する処理を行う。ステップS41の処理が終了すると、ステップ42に処理が移行される。なお、本実施形態において、特定された業界の他社情報を集計する形態について説明したが、特定の従業員規模や、会社運営の目的または経営方針が類似する他社情報を集計してもよい。
(ステップS42)
ステップS42において、就業規則作成システムSは、ステップS41の処理において集計された他社集計情報23aの集計結果に基づいて、集計結果(統計)を示すグラフ画像32aを生成する処理を行う。ステップS42の処理が終了すると、ステップ43に処理が移行される。
(ステップS43)
ステップS43において、就業規則作成システムSは、ステップS42の処理において集計されたグラフ画像32aをクライアント端末40に表示させる処理を行う。ステップS42の処理が終了すると、他社情報表示処理の一連の処理を終了する。
<就業規則作成サービスの提供方法について>
続いて、就業規則作成システムSを用いた就業規則作成サービスの提供方法について説明する。上述のとおり、就業規則作成システムSによれば、ユーザUの手間を最小限に抑えつつ、高品質な就業規則Rを提供することができる。
就業規則Rを作成するサービスを提供しようとする場合、上述したとおり、ネットワーク50を介して、ユーザUのクライアント端末50に就業規則情報入力画面110を表示させることができる(項目情報入力画面表示工程)。また、項目情報入力画面においてユーザの入力あるいは選択操作が行われることに基づいて、複数パターンのテキスト等情報データの中から1又は複数のテキスト等情報データを労務関係書面に記載される内容として抽出することができる(テキスト等情報データ抽出工程)。また、抽出されたテキスト等情報データを複数の他の労務関係書面に含まれる他社情報として集計した他社集計情報を表示することができる(他社集計情報表示工程)。また、就業規則作成システムSにより生成された就業規則Rのドキュメントは、ネットワーク50を介してユーザUに提供されることが望ましい(ドキュメント送信工程)。
なお、ネットワーク50を介したドキュメントの送信は、メールにドキュメントを添付して送信されることとしてもよいし、サーバ1にユーザUがアクセス可能な領域を設けて、当該領域にドキュメントを格納させてユーザUがダウンロード可能なものとしてもよい。また、就業規則RのドキュメントをユーザUに送信した後の所定のタイミングにおいて、ユーザUと同じ組織あるいは関係する組織に属する閲覧者Eが就業規則Rを閲覧可能なものとしてもよい。この場合、閲覧者EやユーザUに就業規則Rが格納されたURL等を通知するものとしてもよい。また、URLに加えてパスワードなどが設定されるものであってもよい。
さらに、労働基準法など関係する法律が改正された際にテキスト等情報データベース22に格納されているテキスト等情報データ22aを対応させ、就業規則作成システムSが、すでに作成された就業規則Rの自動更新を行い得るものとしてもよい。これにより、法改正の度に就業規則Rを作成し直す場合と比較して、はるかに手間が省ける。
<変形例>
上述の労務関係書面作成システム、労務関係書面作成プログラム、労務関係書面作成方法に係る変形例について図24および図25を参照しつつ説明する。
図24は、年次有給休暇等入力画面215の変形例を示す図である。年次有給休暇等入力画215は、年次有給休暇に関する項目Aに関して、付与される年次有給休暇の日数や、申請期限を入力するためのものである。
図24に示すとおり、年次有給休暇等入力画面215では、図12に示す年次有給休暇等入力画面115と同様に、ユーザUが勤続期間に対応して付与しようとする年次休暇の日数を入力することができる。また、年次有給休暇等入力画面215では、年次休暇の申請期限、及び年次休暇以外に慶弔時などの特別休暇を設定するか否かの選択を行い得る。
図24に示すとおり、年次有給休暇等入力画面215には、年次有給休暇の付与状況に関するグラフ画面表示ボタン215cと、年次有給休暇の申請期限に関するグラフ画面表示ボタン215dとに加え、年次有給休暇の付与状況に関して提案される提案情報を表示する提案情報表示(サジェスチョン)ボタン215fと、年次有給休暇の申請期限に関して提案される提案情報を表示する提案情報表示(サジェスチョン)ボタン215gとが設けられている。
グラフ画面表示ボタン215f,215gがクリックされる等の操作が行われると、図25(a)に一例として示す提案情報画面230が、ポップアップウィンドウとして表示される。例えば、年次休暇の付与状況に係る提案情報画面表示ボタン215fが操作されると、ユーザUと同業種および従業員数が同規模の場合に、法定通りに年次休暇を付与している他社が何パーセントで、その他が何パーセントであるかといった情報を統計として示す画像32b(提案情報)が表示される(図25(a)参照)。
また、年次休暇の申請期限に係る提案情報画面表示ボタン215dが操作されると、ユーザUと同業種および従業員数が同規模の場合に、年次有給休暇の申請期限を、他社がどれぐらいの期間を設けているかといった情報を統計として示す提案情報画像32b(提案情報)が表示される(図25(b)参照)。また、提案情報画像32b(提案情報)は、提案コメントが含まれている。なお、提案情報表示画面230に設けられた確認済ボタン230a(「OK」の文字が付されたボタン)をクリックすると、提案情報表示画面230のポップアップウィンドウが閉じられる。
このような変形例において、提案情報23bは、これまでに作成された就業規則Rの集計可能な項目を業種および従業員数による規模の少なくともいずれか一方により分類された統計情報である。言い方を換えれば、提案情報23bは、複数の項目の中から選択可能な項目において、業種の種別による集計情報と、従業員数の規模による集計情報とに分類して集計したものである。提案情報23bを参照してユーザUが項目の選択を行い得ることから、ユーザUに類似する業種や従業員数を知ることができ、一定の安心感を与えることができる。
また、上述のように、本発明の実施形態に係る労務関係書面作成システム、労務関係書面作成プログラム、労務関係書面作成方法について、就業規則Rを作成する形態について説明してきた。しかし、労務関係書面作成システム、労務関係書面作成プログラム、労務関係書面作成方法は、就業規則規程、労働条件通知書、雇用契約書、労使協定等の労務関係書面を作成するものであってもよい。
また、労務関係書面作成システム、労務関係書面作成プログラム、労務関係書面作成方法は、就業規則Rと労働条件通知書との両書面を作成できるものであってもよい。そのような場合、就業規則Rおよび労働条件通知は共通の項目を有し、労務関係書面作成システムにより作成された就業規則Rの情報を利用して労働条件通知書を作成するようにしてもよく、労務関係書面作成システム作成された雇用契約書の情報を利用して就業規則Rを作成するようにしてもよい。
また、労務関係書面作成システム、労務関係書面作成プログラム、労務関係書面作成方法において、労務関係書面に関する複数類型の規程例が表示された規程例表示画面を表示可能としてもよく、かつ、ユーザUが当該複数類型の規程例から、所望の規程例を選択し、労務関係書面の規程として採用できるようにしてもよい。
例えば、図26に示すように、労務関係書面作成システムは、提案情報画面として、固定残業手当に関する規程例を表示する「固定残業手当の規程例」画面を表示する。そして、ユーザUは、「固定残業手当の規程例」画面に表示された複数類型の規程例から、「この規程例を採用する」を選択することで、作成中の労務関係書面の該当規程に選択した規程例を挿入または置換することができる。また、集計部は、選択された規程例を他社情報として集計し、他社集計情報として表示できるようにしてもよい。
また、本実施形態において、労務関係書面作成システムは、サーバ1上で各処理が行われ、クライアント端末はサーバ1で行われた情報処理を表示する形態について説明した。しかし、労務関係書面作成システムは、一部の情報処理をクライアント端末で行うものであってもよい。
なお、上記各実施形態および変形例に示す構成は構成要素の具体例を挙げたものであり、各構成、形状、又は取り付け態様は本考案の趣旨を逸脱しない限り、実施形態として示すものに限定されることなく、種々の変形ないし変更が可能である。
本発明は、就業規則等の労務関係書面を作成するシステム、及び労務関係書面を作成するサービスを提供するものとして、好適に用いることができる。
S 就業規則作成システム(労務関係書面作成システム)
R 就業規則(労務関係書面)
10 制御部(制御装置)
20 データベース(記憶部)
22a テキスト等情報データ
30 テキスト等情報抽出部
31 集計部
32a グラフ画像
33 表示制御部
34 送信部
40 クライアント端末
50 ネットワーク
110 就業規則情報入力画面(項目情報入力画面)



Claims (4)

  1. 複数の項目が含まれる労務関係書面を作成する労務関係書面作成システムであって、
    複数のユーザのクライアント端末とネットワークを介してアクセス可能な制御装置を有し、
    前記制御装置が、
    前記項目に対応するテキスト等情報データを記憶する記憶部と、
    前記項目に対応する所定の画面であってユーザが所定の入力あるいは選択操作を行い得る項目情報入力画面を、前記クライアント端末に表示させる表示制御部と、
    前記項目情報入力画面から入力または選択操作により得られた情報を他社情報として、前記項目に対応する前記所定の画面ごとに対応して収集する収集部と、を有し、
    前記表示制御部が、収集された前記他社情報が集計された他社集計情報を前記項目に対応する前記所定の画面ごとに対応させて前記クライアント端末に表示可能である、労務関係書面作成システム。
  2. 前記他社情報が、複数の事項の中からユーザが選択する必要がある前記項目においてどの事項が選択されたかに関する情報であって、
    前記他社情報が集計された前記他社集計情報が、統計を示すグラフ画像として表示される、請求項1に記載の労務関係書面作成システム。
  3. 複数の項目が含まれる労務関係書面を作成する労務関係書面作成システムを動作させる労務関係書面作成プログラムであって、
    情報処理装置に、
    前記項目に対応するテキスト等情報データを記憶する記憶処理と、
    前記項目情報入力画面から入力または選択操作により得られた情報を他社情報として、前記項目に対応する前記所定の画面ごとに対応して収集する収集処理と、
    前記項目に対応する所定の画面であってユーザが所定の入力あるいは選択操作を行い得る項目情報入力画面を、各ユーザのクライアント端末に表示させる表示処理とを実行させ、
    前記表示処理は、収集された前記他社情報が集計された他社集計情報を前記項目に対応する前記所定の画面ごとに対応させて前記クライアント端末に表示させるための、労務関係書面作成プログラム。
  4. 複数の項目が含まれる労務関係書面を作成し、情報処理装置により各工程が実行される労務関係書面作成サービスの提供方法であって、
    前記項目に対応する所定の画面であってユーザが所定の入力あるいは選択操作を行い得る項目情報入力画面を、各ユーザのクライアント端末に表示させる項目情報入力画面表示工程と、
    前記項目に対応する前記所定の画面ごとに対応した前記項目情報入力画面においてユーザの入力あるいは選択操作が行われることに基づいて、複数パターンの前記項目に対応するテキスト等情報データの中から1又は複数の前記テキスト等情報データを前記労務関係書面に記載される内容として抽出するテキスト等情報データ抽出工程と、
    前記項目情報入力画面から入力または選択操作により得られた情報を他社情報として収取し、前記項目に対応する前記所定の画面ごとに前記他社情報を対応させて表示する他社集計情報表示工程と、
    前記抽出されたテキスト等情報データを含む前記労務関係書面を、前記クライアント端末に送信するドキュメント送信工程と、を含む労務関係書面作成サービスの提供方法。


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