JP2021009588A - 情報提示方法、情報提示プログラム、及び情報処理装置 - Google Patents

情報提示方法、情報提示プログラム、及び情報処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】所望の回答候補文書の提示に要する時間を短縮することを目的とする。【解決手段】問合せに対する複数の回答候補文書に対応付けられた複数の文書クラスタ情報のうち、前記複数の文書クラスタ情報それぞれに設定された提示順序に基づいて選定した文書クラスタ情報を、前記複数の回答候補文書の絞り込み条件として選択可能に提示する情報提示方法において、いずれかのイベントが生じると、過去の問合せに対する回答候補文書のうち、ユーザにより選択された回答候補文書それぞれの選択回数を、前記過去の問合せに応じた期間に生じたイベントと、前記過去の問合せに対する前記回答候補文書に対応付けられた文書クラスタ情報とに対応付ける情報を参照して、前記いずれかのイベントに対応付けられた選択回数が基準を超える文書クラスタ情報に設定された提示順序を高める、処理をコンピュータが実行する。【選択図】図17

Description

本件は、情報提示方法、情報提示プログラム、及び情報処理装置に関する。
コンピュータから問合せし、それに対するオペレータの返答から結論を推論するエキスパートシステムが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平6−282435号公報
ところで、オペレータなどのシステム利用者(以下、ユーザという)の返答によっては結論を推論できるだけの情報が不足する場合がある。この場合、コンピュータから何度も問合せが提示され、結論が短時間でユーザに提示されない可能性がある。例えば、ユーザの問合せに対して回答候補の文書(以下、回答候補文書という)を結論として提示する場合に、ユーザの返答に回答候補文書に素早く辿り着けるだけの情報が不足していると、ユーザが望む回答候補文書が短時間で提示されないという問題がある。
そこで、1つの側面では、所望の回答候補文書の提示に要する時間を短縮することを目的とする。
1つの実施態様では、問合せに対する複数の回答候補文書に対応付けられた複数の文書クラスタ情報のうち、前記複数の文書クラスタ情報それぞれに設定された提示順序に基づいて選定した文書クラスタ情報を、前記複数の回答候補文書の絞り込み条件として選択可能に提示する情報提示方法において、いずれかのイベントが生じると、過去の問合せに対する回答候補文書のうち、ユーザにより選択された回答候補文書それぞれの選択回数を、前記過去の問合せに応じた期間に生じたイベントと、前記過去の問合せに対する前記回答候補文書に対応付けられた文書クラスタ情報とに対応付ける情報を参照して、前記いずれかのイベントに対応付けられた選択回数が基準を超える文書クラスタ情報に設定された提示順序を高める、処理をコンピュータが実行する。
所望の回答候補文書の提示に要する時間を短縮することができる。
図1は情報処理システムの一例を説明するための図である。 図2は情報処理サーバのハードウェア構成の一例である。 図3は情報処理サーバのブロック図の一例である。 図4は事前処理の一例を表すフローチャートである。 図5は文書レコードリストの一例である。 図6(a)はクラスタレコードリストの一例である。図6(b)は第1実施形態に係る回答探索木の一例である。 図7は応答処理の一例を表すフローチャートである。 図8(a)は問合せ画面の一例である。図8(b)は問合せ画面の別の一例である。 図9はトークスクリプトの一例である。 図10は履歴情報の一例である。 図11は監視処理の一例を表すフローチャートである。 図12はイベント情報の一例である。 図13は相関情報の一例である。 図14は選択回数更新処理の一例を表すフローチャートである。 図15(a)は選択回数の更新例である。図15(b)は選択回数の他の更新例である。 図16は提示順序変更処理の一例を表すフローチャートである。 図17(a)は変更後のクラスタレコードリストの一例である。図17(b)は第1実施形態に係る変更後の回答探索木の一例である。 図18はスクリプト更新処理の一例を表すフローチャートである。 図19は第1テンプレートの一例である。 図20は第2テンプレートの一例である。 図21は第3テンプレートの一例である。 図22は変更後のトークスクリプトの一例である。 図23は問合せ画面の他の一例である。 図24は第2実施形態に係る回答探索木の一例である。 図25は応答処理の他の一例である。 図26(a)乃至(d)は提示除外の一例を説明するための図である。 図27は問合せに応じた絞り込みの開始階層を説明する図である。
以下、本件を実施するための形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は情報処理システムSTの一例を説明するための図である。情報処理システムSTはユーザ端末100と情報処理サーバ200を含んでいる。情報処理サーバ200は情報処理装置の一例である。図1では、ユーザ端末100の一例としてPersonal Computer(PC)が示されているが、タブレット端末といったスマートデバイスであってもよい。
ユーザ端末100は入力装置110、表示装置120、及び制御装置130を含んでいる。入力装置110と表示装置120はいずれも制御装置130に接続されている。情報処理システムSTを利用するユーザが入力装置110を操作すると、制御装置130は操作内容に応じた指示に基づいて表示装置120の表示内容を制御する。例えば、ユーザが入力装置110を操作して情報処理サーバ200にアクセスする操作を行うと、制御装置130は表示装置120に問合せ画面SCを表示する。
その他、詳細は後述するが、ユーザが入力装置110を操作して問合せ画面SC内に対し単語ではなく自然文といった文章で問合せを入力して送信する操作を行うと、制御装置130は入力された問合せを問合せ画面SC内に表示する。併せて、制御装置130は入力されたその問合せを情報処理サーバ200に向けて送信する。ユーザが入力装置110を操作して問合せ画面SC内の選択肢をポインタにより選択する操作を行うと、制御装置130はその選択肢を情報処理サーバ200に向けて送信する。尚、この選択肢はユーザが文章で入力した問合せに応じて情報処理サーバ200から提示され、問合せ画面SC内に出現する文字列である。
ユーザ端末100と情報処理サーバ200は通信ネットワークNWを介して互いに接続されている。通信ネットワークNWとしては例えばLocal Area Network(LAN)がある。本実施形態では、情報処理サーバ200の運用形態をオンプレミスとして説明するが、情報処理サーバ200の運用形態をクラウドとしてもよい。この場合、インターネットを通信ネットワークNWとして利用すればよい。
情報処理サーバ200はユーザ端末100から送信された問合せや選択肢を受信すると、各種の処理を実行する。例えば、情報処理サーバ200は問合せや選択肢の内容を判断し、問合せや選択肢に応じた応答文などを含む情報をユーザ端末100に返信する。また、情報処理サーバ200は問合せや選択肢の内容を判断し、問合せや選択肢に応じた回答候補文書の情報をユーザ端末100に返信する。回答候補文書は例えば操作マニュアルに関する文書を含んでいる。回答候補文書がFrequently Asked Questions(FAQ)を記載したFAQ文書を含んでいてもよい。このように、情報処理サーバ200はユーザの問合せや選択肢に応じた各種の情報を返信する。したがって、情報処理サーバ200をチャットボットと呼んでもよい。尚、チャットボットはチャットとロボットを組み合わせた造語である。
次に、図2を参照して、情報処理サーバ200のハードウェア構成について説明する。尚、上述した制御装置130は情報処理サーバ200と基本的に同様のハードウェア構成であるため、説明を省略する。
図2は情報処理サーバ200のハードウェア構成の一例である。図2に示すように、情報処理サーバ200は、少なくともハードウェアプロセッサとしてのCentral Processing Unit(CPU)200A、Random Access Memory(RAM)200B、Read Only Memory(ROM)200C、及びネットワークI/F(インタフェース)200Dを含んでいる。情報処理サーバ200は、必要に応じて、Hard Disk Drive(HDD)200E、入力I/F200F、出力I/F200G、入出力I/F200H、ドライブ装置200Iの少なくとも1つを含んでいてもよい。CPU200Aからドライブ装置200Iまでは、内部バス200Jによって互いに接続されている。すなわち、情報処理サーバ200はコンピュータによって実現することができる。尚、CPU200Aに代えてMicro Processing Unit(MPU)をハードウェアプロセッサとして利用してもよい。
入力I/F200Fには、入力装置710が接続される。入力装置710としては、例えばキーボードやマウスなどがある。尚、上述した入力装置110についても入力装置710と同様である。出力I/F200Gには、表示装置720が接続される。表示装置720としては、例えば液晶ディスプレイがある。尚、上述した表示装置120についても表示装置720と同様である。入出力I/F200Hには、半導体メモリ730が接続される。半導体メモリ730としては、例えばUniversal Serial Bus(USB)メモリやフラッシュメモリなどがある。入出力I/F200Hは、半導体メモリ730に記憶されたプログラムやデータを読み取る。入力I/F200F及び入出力I/F200Hは、例えばUSBポートを備えている。出力I/F200Gは、例えばディスプレイポートを備えている。
ドライブ装置200Iには、可搬型記録媒体740が挿入される。可搬型記録媒体740としては、例えばCompact Disc(CD)−ROM、Digital Versatile Disc(DVD)といったリムーバブルディスクがある。ドライブ装置200Iは、可搬型記録媒体740に記録されたプログラムやデータを読み込む。ネットワークI/F200Dは、例えばLANポートや通信回路などを備えている。ネットワークI/F200Dは通信ネットワークNWと接続される。
上述したRAM200Bには、ROM200CやHDD200E、半導体メモリ730に記憶されたプログラムがCPU200Aによって一時的に格納される。RAM200Bには、可搬型記録媒体740に記録されたプログラムがCPU200Aによって一時的に格納される。格納されたプログラムをCPU200Aが実行することにより、CPU200Aは後述する各種の機能を実現し、また、後述する各種の処理を実行する。尚、プログラムは後述するフローチャートに応じたものとすればよい。
次に、図3を参照して、情報処理サーバ200の機能構成について説明する。
図3は情報処理サーバ200のブロック図の一例である。図3では情報処理サーバ200の機能の要部が示されている。図3に示すように、情報処理サーバ200は記憶部210、処理部220、及び通信部230を構成要素として含んでいる。記憶部210は例えばRAM200B及びHDD200Eによって実現することができる。処理部220は例えばCPU200Aによって実現することができる。通信部230は例えばネットワークI/F200Dによって実現することができる。したがって、記憶部210、処理部220、及び通信部230は互いに接続されている。
ここで、記憶部210は文書リスト記憶部211、イベント記憶部212、第1リスト記憶部213を構成要素として含んでいる。記憶部210は相関情報記憶部214、履歴情報記憶部215、第2リスト記憶部216を構成要素として含んでいる。記憶部210はスクリプト記憶部217、除外情報記憶部218、テンプレート記憶部219を構成要素として含んでいる。一方、処理部220はイベント監視部221、提示順序変更部222、選択回数計数部223、及びクラスタリング部224を構成要素として含んでいる。処理部220はスクリプト更新部225、応答部226、及び入出力部227を構成要素として含んでいる。
処理部220の各構成要素は記憶部210の各構成要素の少なくとも1つにアクセスして、各種の処理を実行する。例えば、クラスタリング部224は文書リスト記憶部211にアクセスし、文書リスト記憶部211が記憶する文書レコードリストに対しクラスタリングを行い、回答探索木を表現可能なクラスタレコードリストを生成する。文書レコードリストは複数の回答候補文書の各レコードをリスト化した情報である。クラスタリング部224はクラスタレコードリストを生成すると、生成したクラスタレコードリストを第1リスト記憶部213に登録する。これにより、第1リスト記憶部213は生成直後のクラスタレコードリストを記憶する。尚、その他の構成要素については、情報処理サーバ200の動作を説明する際に詳しく記載する。
続いて、情報処理サーバ200の動作について説明する。
まず、図4乃至図6を参照して、情報処理サーバ200が実行する事前処理について説明する。図4は事前処理の一例を表すフローチャートである。図5は文書レコードリストの一例である。図6(a)はクラスタレコードリストの一例である。図6(b)は回答探索木の一例である。
図4に示すように、クラスタリング部224は文書レコードリストが更新されるまで待機する(ステップS101:NO)。例えば、クラスタリング部224は文書リスト記憶部211に定期的にアクセスし、文書リスト記憶部211が記憶する文書レコードリストのレコード量に変動(具体的には増減)があったか否か判断する。文書リスト記憶部211は、図5に示すように、文書IDで識別される複数の文書レコードをリスト化した文書レコードリストを記憶する。図5では、FAQに関する文書レコードが一例として示されている。クラスタリング部224は文書リスト記憶部211が記憶する文書レコードリストのレコード量に変動があるまで待機する。
クラスタリング部224は文書レコードリストが更新されると(ステップS101:YES)、文書レコードリストに対しクラスタリングを行い(ステップS102)、クラスタレコードリストを生成する(ステップS103)。例えば、クラスタリング部224は文書リスト記憶部211が記憶する文書レコードリストのレコード量に変動があったと判断すると、文書レコードリストに対しクラスタリングを行う。より詳しくは、クラスタリング部224は文書レコードに含まれるキーワードやキーフレーズなど(以下、単にキーワードという)に基づいて文書レコードリストに対し階層的クラスタリングを行い、クラスタレコードリストを生成する。階層的クラスタリングは、文書レコードリストが含む複数の文書レコードを、文書レコードに出現する様々なキーワードに基づく文書レコードの類似度で階層的に分類する処理である。階層的クラスタリングにより文書レコードに共通して出現するキーワードが文書レコードを分類する文書クラスタ情報として特定される。クラスタレコードリストは複数のクラスタレコードを含んでいる。
具体的には、図6(a)に示すように、クラスタレコードは、親クラスタID、文書クラスタ情報、子クラスタID、及び文書IDといった複数のフィールドを有する。親クラスタIDはそのクラスタレコードを識別する識別情報である。文書クラスタ情報はそのクラスタレコード配下の文書レコードを分類する情報である。詳細は後述するが、文書クラスタ情報が上述した問合せ画面SC内に選択肢として出現する。子クラスタIDはそのクラスタレコードを親のクラスタレコードとした場合に、子のクラスタレコードとなるクラスタレコードを識別する識別情報である。例えば、親クラスタID「C−A」に対し、2つの子クラスタID「C−B」及び「C−H」が親子関係で対応づけられている。子クラスタIDは親クラスタIDの1つ下の階層に相当する。文書IDは文書レコードを識別する識別情報である。文書IDは末端の親クラスタIDの文書クラスタ情報に対応付けられている。
このようなクラスタレコードリストにより、図6(b)に示すように、回答探索木を表現することができる。図6(b)に示す回答探索木によれば、複数の文書クラスタ情報それぞれに提示順序が設定されている。例えば、最上位の階層に配置された文書クラスタ情報「画面が表示されない」に「1番目」という提示順序が設定されている。最上位の階層の直下の階層に配置された文書クラスタ情報「エラーが表示」及び「フリーズする」には「2番目」という提示順序が設定されている。尚、末端の親クラスタID「C−D」、「C−E」、「C−F」、「C−G」、「C−H」には文書IDが対応づけられるが、図6(b)では省略されている。クラスタリング部224はクラスタレコードリストを生成すると、第1リスト記憶部213にクラスタレコードリストを登録する(ステップS104)。これにより、第1リスト記憶部213は生成直後のクラスタレコードリストを記憶する。
次に、図7乃至図10を参照して、情報処理サーバ200が実行する応答処理について説明する。
図7は応答処理の一例を表すフローチャートである。図8(a)は問合せ画面の一例である。図8(b)は問合せ画面の別の一例である。図9はトークスクリプトの一例である。図10は履歴情報の一例である。
まず、図7に示すように、入出力部227は問合せ画面SCがユーザ端末100で展開されるまで待機する(ステップS201:NO)。入出力部227は問合せ画面SCが展開されたと判断すると(ステップS201:YES)、次いで、問合せ等を受信するまで待機する(ステップS202:NO)。より詳しくは、入出力部227は問合せ又は選択肢を受信するまで待機する。入出力部227が問合せ等を受信すると(ステップS202:YES)、入出力部227が受信した問合せ等に基づいて、応答部226は応答を決定する(ステップS203)。
より詳しくは、図8(a)に示すように、問合せ画面SC内に設けられた入力欄BXに文章で問合せを入力してポインタPTにより送信ボタンBTを押下する操作を行うと、入出力部227は制御装置130から送信された問合せを受信する。入出力部227が問合せを受信すると、入出力部227が受信した問合せに基づいて、応答部226はスクリプト記憶部217を参照して、応答を決定する。一方、図8(b)に示すように、問合せ画面SC内に文書クラスタ情報として提示された複数の選択肢(例えば「エラーが表示」といった文字列)のいずれかをポインタPTにより選択する操作を行うと、入出力部227は制御装置130から送信された選択肢を受信する。入出力部227が選択肢を受信すると、入出力部227が受信した選択肢に基づいて、応答部226はスクリプト記憶部217を参照して、次の状態とその状態の応答を決定する。
ここで、スクリプト記憶部217は、図9に示すように、トークスクリプトを記憶する。トークスクリプトはチャットボットが返す会話の内容を定義するスクリプト情報(又はルール情報)である。トークスクリプトは、状態ID、文書クラスタ情報、応答文、選択肢、遷移条件、及び次の状態IDといった複数のフィールドを有する。状態IDは現在の会話状態を識別する識別情報である。文書クラスタ情報は現在の会話状態を表すキーワードである。応答文と選択肢は問合せ画面SCで提示する文字列である。応答文と選択肢が組み合わされて問合せ画面SCに出現する。遷移条件は次の会話状態に遷移する条件を表す。次の状態IDは遷移条件で定義された選択肢の選択に基づいて遷移する遷移先の状態IDである。応答部226はスクリプト記憶部217が記憶するこのようなトークスクリプトに基づいて、応答を決定したり、次の状態とその状態の応答を決定したりする。
例えば、入出力部227が問合せを受信すると、応答部226は入出力部227が受信した問合せに対して形態素解析を実行し、問合せに含まれる少なくとも1つの形態素をキーワードとして特定する。応答部226は、特定したキーワードに基づいて、スクリプト記憶部217を参照し、キーワードに対応する文書クラスタ情報を含む状態IDを特定する。
図8(a)に示すように、「サービスの画面が表示されません。」という問合せを入出力部227が受信した場合、応答部226はその問合せに基づいて「画面が表示されない」をキーワードとして特定する。応答部226はスクリプト記憶部217を参照し、特定したこのキーワードを含む状態IDをトークスクリプトから特定する(図9参照)。これにより、応答部226は特定した状態IDと関連付けられた応答文及び選択肢の組合せを応答として決定することができる。応答部226は応答を決定すると、決定した応答を入出力部227に出力する。入出力部227は応答部226から出力された応答をユーザ端末100に出力する。これにより、問合せ画面SC内にその状態IDと関連付けられた応答文と選択肢が出現する。
一方、図8(b)に示すように、「エラーが表示」という選択肢を入出力部227が受信した場合、応答部226はその選択肢に基づいてスクリプト記憶部217を参照し、次の状態ID「StC−B」をトークスクリプトから決定する(図9参照)。これにより、応答部226は決定した次の状態IDと関連付けられた応答文及び選択肢の組合せをその状態の応答として決定することができる。応答部226は次の状態の応答を決定すると、決定した応答を入出力部227に出力する。入出力部227は応答部226から出力された次の応答をユーザ端末100に出力する。これにより、問合せ画面SC内に次の状態の応答文と選択肢が出現する。
尚、応答部226は選択肢に基づいてスクリプト記憶部217を参照し、次の状態ID「StD01」をトークスクリプトから決定した場合(図9参照)、決定した次の状態IDに基づいて特定可能な文書IDの文書レコードの回答を入出力部227に出力する。本実施形態では、次の状態ID「StD01」から文書ID「D01」を特定することができる。入出力部227は応答部226から出力された文書ID「D01」の文書レコードの回答をユーザ端末100に出力する。これにより、問合せ画面SC内に文書ID「D01」の文書レコードの回答が提示される。
ステップS203の処理が完了すると、次いで、応答部226は問合せが解決したか否かを判断する(ステップS204)。具体的には、応答部226は入出力部227が受信した選択肢に基づいて、問合せが解決したか否かを判断する。例えば、応答部226は「解決した」(図9参照)以外の選択肢を入出力部227が受信した場合、応答部226はその選択肢に基づいて、問合せが解決していないと判断する(ステップS204:NO)。この場合、ステップS202の処理に戻り、入出力部227は文書レコードの絞り込み条件として改めて選定した文書クラスタ情報の選択肢を受信するまで待機する。逆に、提示した回答により「解決した」という選択肢を入出力部227が受信した場合、応答部226はその選択肢に基づいて、問合せが解決したと判断する(ステップS204:YES)。すなわち、提示された回答により「解決した」という選択肢が選択されることにより、応答部226は問合せが解決したと判断する。尚、複数の文書レコードを問合せ画面SC又は表示装置120に提示し、いずれかの文書レコードがユーザにより選択された場合に、応答部226は問合せが解決したと判断してもよい。
問合せが解決したと判断された場合、応答部226は履歴情報を履歴情報記憶部215に登録する(ステップS205)。履歴情報は、図10に示すように、選択日時、選択された回答候補文書の文書ID、及びクラスタIDといった複数のフィールドを有する。選択日時は「解決した」という選択肢が選択された日時を表している。いずれかの文書レコードが選択された日時を選択日時としてもよい。文書IDは選択された文書レコードと関連付けられた文書IDを表している。クラスタIDはその文書IDと関連付けられた親クラスタIDを表している(図6(a)参照)。このように、履歴情報記憶部215は、提示された文書レコードで問合せが解決することにより、複数の履歴情報を記憶する。
次に、図11乃至図13を参照して、情報処理サーバ200が実行する監視処理について説明する。図11は監視処理の一例を表すフローチャートである。図12はイベント情報の一例である。図13は相関情報の一例である。
まず、図11に示すように、イベント監視部221はイベントが発生するまで待機する(ステップS301:NO)。イベント監視部221はイベントが発生したと判断すると(ステップS301:YES)、イベント情報をイベント記憶部212に登録する(ステップS302)。これにより、イベント記憶部212はイベント情報を記憶する。
ここで、イベント監視部221はクラウドサービスを含む様々な通信サービスで発生するイベントを監視する。イベント監視部221が監視するイベントは単数であってもよいし複数であってもよい。イベントとしては、例えば朝、昼、夜といった時間帯の切り替わりや、通信サービスを提供するサーバの稼働状態の切り替わりなどがある。その他、ショッピングサイトにおけるキャンペーンの切り替わりやメンテナンスの有無などをイベントに含めてもよい。また、通信サービスを新たに利用する顧客に顧客アカウントを付与した直後であるか否かをイベントに含めてもよい。イベント監視部221は、このようなイベントが発生した場合、図12に示すように、イベント情報をイベント記憶部212に登録する。イベント情報は、イベント発生日時、時間帯を表す第1イベント、サーバ稼働状態を表す第2イベントといった複数のフィールドを有する。時間帯及びサーバ稼働状態以外を表す第3イベントなどをイベント情報に含めてもよい。
ステップS302の処理が完了すると、図11に示すように、選択回数計数部223は選択回数更新処理を実行する(ステップS303)。詳細は後述するが、選択回数更新処理は、第1イベントと第2イベントの組合せ毎にクラスタID単位で解決した旨の選択肢や文書レコードが選択された回数を集計した相関情報を生成する処理である。選択回数計数部223は履歴情報(図10参照)の選択日時とイベント情報(図12参照)のイベント発生日時を対比して相関情報を生成する。選択回数計数部223は選択回数更新処理により生成した相関情報を相関情報記憶部214に登録する。これにより、図13に示すように、相関情報記憶部214は相関情報を記憶する。相関情報を分析することにより、特定のイベントが発生した際に提示されることが多い文書レコードの傾向を把握することができる。
ステップS303の処理が完了すると、次いで、提示順序変更部222は提示順序変更処理を実行する(ステップS304)。詳細は後述するが、提示順序変更処理は第1リスト記憶部213が記憶するクラスタレコードリストと上述した相関情報と履歴情報とを利用して、クラスタレコードリストを変更し、文書クラスタ情報に設定された提示順序を変更する処理である。提示順序変更処理により、イベントの発生に応じて特定の文書クラスタ情報の提示順序を高めることができる。
ステップS304の処理が完了すると、次いで、スクリプト更新部225はスクリプト更新処理を実行する(ステップS305)。詳細は後述するが、スクリプト更新処理は、変更後のクラスタレコードリストと、後述する第1テンプレート、第2テンプレート、及び第3トークスクリプトまでを利用して、トークスクリプトを更新する処理である。更新されたトークスクリプトを応答部226が利用することにより、提示順序が高まった文書クラスタ情報が問合せ画面SCに出現する。ステップS305の処理が終了すると、ステップS301の処理に戻り、イベント監視部221はイベントが発生するまで待機する。すなわち、イベントが発生する度に、ステップS302からS305までの処理が繰り返される。
次に、図14及び図15を参照して、上述した選択回数更新処理について説明する。
図14は選択回数更新処理の一例を表すフローチャートである。図15(a)は選択回数の更新例である。図15(b)は選択回数の他の更新例である。上述したステップS302の処理が完了すると、図14に示すように、選択回数計数部223はイベント情報を取得する(ステップS401)。より詳しくは、選択回数計数部223はイベント記憶部212にアクセスし、イベント記憶部212が記憶するイベント情報(図12参照)を取得する。
ステップS401の処理が完了すると、次いで、選択回数計数部223はイベント情報が更新されたか否かを判断する(ステップS402)。例えば、選択回数計数部223は、イベント情報の情報量が直近の情報量から変化したか否かに基づいて、イベント情報が更新されたか否かを判断する。イベント情報の情報量が直近の情報量から変化していない場合、選択回数計数部223はイベント情報が更新されていないと判断し(ステップS402:NO)、選択回数更新処理を終了する。
一方、イベント情報の情報量が直近の情報量から変化している場合、選択回数計数部223はイベント情報が更新されていると判断する(ステップS402:YES)。この場合、選択回数計数部223は履歴情報記憶部215から特定の履歴情報を抽出する(ステップS403)。具体的には、選択回数計数部223は選択日時が最新のイベント発生日時以前であって、かつ、最新のイベント発生日時の直前のイベント発生日時以後の履歴情報を特定の履歴情報として抽出する。本実施形態では、イベント発生日時「2019年1月2日9時32分21秒」(図12参照)以前「2019年1月2日8時21分55秒」(図12参照)以後の4件の履歴情報(図10参照)が特定の履歴情報として抽出される。
ステップS403の処理が完了すると、選択回数計数部223はクラスタID毎の件数を集計する(ステップS404)。本実施形態では、図10に示すように、抽出した4件の履歴情報のうち、クラスタID「C−G」の履歴情報が3件であり、クラスタID「C−E」の履歴情報が1件である。このため、選択回数計数部223はクラスタID「C−G」について3件、クラスタID「C−E」について1件と集計する。
ステップS404の処理が完了すると、次いで、選択回数計数部223は集計した件数を選択回数に加算する(ステップS405)。より詳しくは、選択回数計数部223は相関情報記憶部214から相関情報(図13参照)を取得し、クラスタIDが一致し、かつ、最新のイベント発生日時の直前のイベント発生日時の第1イベントと第2イベントの組合せに一致する相関情報に選択回数を加算する。これにより、図15(a)に示すように、選択回数が増加する。すなわち、朝の時間帯にサーバダウンが発生してから正常に復旧するまでに選択された文書レコードの回数が特定される。
ステップS405の処理が完了すると、次いで、選択回数計数部223は集計未実施があるか否かを判断する(ステップS406)。より詳しくは、選択回数計数部223は集計未実施のイベント情報があるか否かを判断する。本実施形態では、上述したように、イベント発生日時「2019年1月2日9時32分21秒」以前「2019年1月2日8時21分55秒」以後について集計を実施したが、イベント発生日時「2019年1月2日8時21分55秒」(図12参照)以前「2019年1月2日4時00分00秒」(図12参照)以後について集計を実施していない。したがって、本実施形態の場合、選択回数計数部223は集計未実施のイベント情報があると判断し(ステップS406:YES)、ステップS403以後の処理を繰り返す。これにより、図15(b)に示すように、選択回数が増加する。すなわち、朝の時間帯にサーバが正常稼働している状態からサーバがダウンするまでに選択された文書レコードの回数が特定される。選択回数計数部223は集計未実施のイベント情報がないと判断した場合(ステップS406:NO)、選択回数更新処理を終了する。
次に、図16及び図17を参照して、上述した提示順序変更処理について説明する。
図16は提示順序変更処理の一例を表すフローチャートである。図17(a)は変更後のクラスタレコードリストの一例である。図17(b)は変更後の回答探索木の一例である。上述したステップS303の処理が完了すると、図16に示すように、提示順序変更部222はイベント情報を取得する(ステップS501)。より詳しくは、提示順序変更部222はイベント記憶部212にアクセスし、イベント記憶部212が記憶するイベント情報(図12参照)を取得する。
ステップS501の処理が完了すると、次いで、提示順序変更部222は特定の相関情報を抽出する(ステップS502)。具体的には、提示順序変更部222は最新のイベント発生日時における第1イベントと第2イベントの組合せ(図12参照)と一致する全ての相関情報(図13、図15(a)及び(b)参照)を特定の相関情報として抽出する。
ステップS502の処理が完了すると、次いで、提示順序変更部222はいずれかのクラスタレコードを選択する(ステップS503)。より詳しくは、提示順序変更部222は第1リスト記憶部213からクラスタレコードリスト(図6(a)参照)を取得し、1つ以上の子クラスタIDを含むクラスタレコードを選択する。本実施形態の場合、提示順序変更部222は親クラスタID「C−A」のクラスタレコード、親クラスタID「C−B」のクラスタレコード、親クラスタID「C−C」のクラスタレコードいずれかを選択することができる。例えば提示順序変更部222は親クラスタID「C−A」のクラスタレコードを選択する。
ステップS503の処理が完了すると、次いで、提示順序変更部222は特定のクラスタレコードを抽出する(ステップS504)。具体的には、提示順序変更部222は選択したクラスタレコードを基準に子以下の関係に該当し、かつ、1つ以上の文書IDを有する全てのクラスタレコードを特定のクラスタレコードとして抽出する。上述したように、親クラスタID「C−A」のクラスタレコードを選択した場合、提示順序変更部222は親クラスタID「C−D」から「C−H」までの全てのクラスタレコード(図6(a)参照)を抽出する。
ステップS504の処理が完了すると、次いで、提示順序変更部222は選択回数が基準回数を超えるクラスタIDを選択する(ステップS505)。提示順序変更部222は選択回数が最大のクラスタIDを抽出してもよい。例えば、提示順序変更部222はステップS502の処理で抽出した特定の相関情報の中から選択回数が基準を超えるクラスタIDを抽出する。提示順序変更部222はステップS502の処理で第1イベント「04:00−12:00(朝)」と第2イベント「正常」に一致する相関情報(図13参照)を特定の相関情報として抽出した場合、基準回数「70」を採用すると、基準回数「78」のクラスタID「C−G」を選択する。
ステップS505の処理が完了すると、次いで、提示順序変更部222は選択したクラスタIDが、選択したクラスタレコードの直下に該当するか否かを判断する(ステップS506)。上述したように、提示順序変更部222が親クラスタID「C−A」のクラスタレコードを選択した場合、選択したクラスタID「C−G」は親クラスタID「C−A」のクラスタレコードの直下に該当しない(図6(a)参照)。したがって、提示順序変更部222は選択したクラスタIDが、選択したクラスタレコードの直下に該当しないと判断する(ステップS506:NO)。
この場合、提示順序変更部222はクラスタIDを追加する(ステップS507)。すなわち、提示順序変更部222は選択したクラスタID「C−G」を、選択した親クラスタID「C−A」のクラスタレコードの子クラスタIDに追加する。これにより、図17(a)に示すように、親クラスタID「C−A」のクラスタレコードの子クラスタIDにクラスタID「C−G」が追加される。尚、提示順序変更部222は選択したクラスタIDが、選択したクラスタレコードの直下に該当すると判断した場合(ステップS506:YES)、ステップS507の処理をスキップする。
提示順序変更部222は選択したクラスタIDが、選択したクラスタレコードの直下に該当すると判断した場合、又は、クラスタIDを追加すると、未選択のクラスタレコードがあるか否かを判断する(ステップS508)。本実施形態では、提示順序変更部222は親クラスタID「C−A」のクラスタレコードを選択しており、親クラスタID「C−B」のクラスタレコード及び親クラスタID「C−C」のクラスタレコードがまだ選択されていない。したがって、提示順序変更部222は未選択のクラスタレコードがあると判断し(ステップS508:YES)、ステップS503以後の処理を繰り返す。これにより、図17(a)に示すように、親クラスタID「C−B」のクラスタレコードの子クラスタIDにもクラスタID「C−G」が追加される。したがって、クラスタID「C−G」が追加された変更後のクラスタレコードリストに基づけば、図17(b)に示すように、新たな回答探索木を表現することができる。すなわち、イベントに従って選択回数が基準回数を超えるクラスタIDの文書クラスタ情報が元の階層と異なる回答探索木の上位の複数の階層のそれぞれに追加的に配置される。
提示順序変更部222は未選択のクラスタレコードがないと判断した場合(ステップS508:NO)、変更後のクラスタレコードリストを第2リスト記憶部216に登録する(ステップS509)。これにより、第2リスト記憶部216は変更後のクラスタレコードリストを記憶する。提示順序変更部222はステップS509の処理を終えると、提示順序変更処理を終了する。
次に、図18乃至図23を参照して、上述したスクリプト更新処理について説明する。
図18はスクリプト更新処理の一例を表すフローチャートである。図19は第1テンプレートの一例である。図20は第2テンプレートの一例である。図21は第3テンプレートの一例である。図22は変更後のトークスクリプトの一例である。図23は問合せ画面の他の一例である。上述したステップS304の処理が完了すると、図18に示すように、スクリプト更新部225はトークスクリプトを消去する(ステップS601)。より詳しくは、スクリプト更新部225はスクリプト記憶部217にアクセスし、スクリプト記憶部217が記憶するトークスクリプト(図9参照)を消去する。
ステップS601の処理が完了すると、次いで、スクリプト更新部225は変更後のクラスタレコードのいずれかを取得する(ステップS602)。より詳しくは、スクリプト更新部225は第2リスト記憶部216にアクセスし、第2リスト記憶部216が記憶する変更後のクラスタレコードリスト(図17(a)参照)からいずれかのクラスタレコードを取得する。
ステップS602の処理が完了すると、次いで、スクリプト更新部225は第1テンプレートを編集する(ステップS603)。より詳しくは、スクリプト更新部225はテンプレート記憶部219にアクセスし、テンプレート記憶部219が記憶する第1テンプレート(図19参照)を取得する。第1テンプレートはユーザとチャットボットのクラスタレコード毎の会話状態を管理する雛形情報である。スクリプト更新部225は第1テンプレートを取得すると、第1テンプレートの状態ID、文書クラスタ情報、及び応答文を、取得した変更後のクラスタレコードの各種パラメータ(例えば文書クラスタ情報や子クラスタIDなど)に基づいて編集する。これにより、取得したクラスタレコードに関し、会話状態を表すトークスクリプトの一部である状態ID、文書クラスタ情報、及び応答文(図22参照)が完成する。
ステップS603の処理が完了すると、次いで、スクリプト更新部225は選択肢、遷移条件、及び次の状態IDを追加する(ステップS604)。より詳しくは、スクリプト更新部225は取得したクラスタレコードの子クラスタID及び文書IDの数だけ、編集後の第1テンプレートの選択肢、遷移条件、及び次の状態ID(図19参照)を追加する。これにより、取得した変更後のクラスタレコードに関し、会話状態を表すトークスクリプトの一部である選択肢、遷移条件、及び次のID(図22参照)が完成する。すなわち、ステップS603の処理とステップS604の処理により、取得したクラスタレコードに関し、会話状態を表すトークスクリプトの全体が完成する。
ステップS604の処理が完了すると、次いで、スクリプト更新部225は追加後の第1テンプレートを登録する(ステップS605)。より詳しくは、スクリプト更新部225は選択肢、遷移条件、及び次の状態IDを追加した第1テンプレートを変更後のトークスクリプトとしてスクリプト記憶部217に登録する。これにより、スクリプト記憶部217は、取得したクラスタレコードに関し、会話状態を表すトークスクリプトを記憶する。
ステップS605の処理が完了すると、次いで、スクリプト更新部225は未取得のクラスタレコードがあるか否かを判断する(ステップS606)。スクリプト更新部225は未取得のクラスタレコードがあると判断した場合(ステップS606:YES)、ステップS602以後の処理を繰り返す。これにより、全てのクラスタレコードに関して会話状態を表すトークスクリプトが生成され、スクリプト記憶部217は、そのトークスクリプトを記憶する。
一方、スクリプト更新部225は未取得のクラスタレコードがないと判断した場合(ステップS606:NO)、次いで、文書レコードのいずれかを取得する(ステップS607)。より詳しくは、スクリプト更新部225は文書リスト記憶部211にアクセスし、文書リスト記憶部211が記憶する文書レコードリスト(図5参照)からいずれかの文書レコードを取得する。
ステップS607の処理が完了すると、次いで、スクリプト更新部225は第2テンプレートを編集する(ステップS608)。より詳しくは、スクリプト更新部225はテンプレート記憶部219にアクセスし、テンプレート記憶部219が記憶する第2テンプレート(図20参照)を取得する。第2テンプレートはユーザとチャットボットの文書レコード毎の会話状態を管理する雛形情報である。スクリプト更新部225は第2テンプレートを取得すると、第2テンプレートの状態ID及び応答文を、取得した文書レコードの各種パラメータ(例えば文書ID及び回答)に基づいて編集する。これにより、取得した文書レコードに関し、会話状態を表すトークスクリプトの一部である状態ID及び応答文(図22参照)が完成する。
ステップS608の処理が完了すると、次いで、スクリプト更新部225は編集後の第2テンプレートを登録する(ステップS609)。より詳しくは、スクリプト更新部225は編集後の第2テンプレートを変更後のトークスクリプトとしてスクリプト記憶部217に登録する。これにより、スクリプト記憶部217は、取得した文書レコードに関し、会話状態を表すトークスクリプトを記憶する。
ステップS609の処理が完了すると、次いで、スクリプト更新部225は未取得の文書レコードがあるか否かを判断する(ステップS610)。スクリプト更新部225は未取得の文書レコードがあると判断した場合(ステップS610:YES)、ステップS607以後の処理を繰り返す。これにより、全ての文書レコードに関して会話状態を表すトークスクリプトが生成され、スクリプト記憶部217は、そのトークスクリプトを記憶する。
一方、スクリプト更新部225は未取得の文書レコードがないと判断した場合(ステップS610:NO)、次いで、第3テンプレートを登録する(ステップS611)。より詳しくは、スクリプト更新部225はテンプレート記憶部219にアクセスし、テンプレート記憶部219が記憶する第3テンプレート(図21参照)を取得する。第3テンプレートはクラスタレコード及び文書レコードによらない会話状態を管理する雛形情報である。スクリプト更新部225は第3テンプレートを取得すると、第3テンプレートをトークスクリプトとしてスクリプト記憶部217に登録する。これにより、スクリプト記憶部217は第3テンプレートをトークスクリプトとして記憶する。
スクリプト更新部225はステップS611の処理が完了すると、スクリプト更新処理を終了し、ステップS301の処理(図11参照)に戻る。これにより、スクリプト記憶部217は、図22に示すように、第1テンプレートから第3テンプレートまでを利用した新たなトークスクリプトを記憶する。新たなトークスクリプトでは、図9と対比して、状態ID「StC−A」の選択肢、遷移条件、及び次の状態IDに、サーバダウンに関する情報が追加されている。上述したように、応答部226はスクリプト記憶部217を参照して、応答を決定するため、応答部226が新たなトークスクリプトに基づいて応答を決定すると、図23に示すように、問合せ画面SCにはチャットボットからの問い返しとして文書クラスタ情報「サーバダウン」の選択肢が出現する。したがって、ユーザが文書クラスタ情報「サーバダウン」の選択肢を選択する操作を行うことで、サーバダウンに応じた文書レコードの回答に素早く辿り着くことができる。
以上、第1実施形態によれば、情報処理サーバ200は問合せに対する複数の回答候補を表す文書レコードの文書IDに対応付けられた複数の文書クラスタ情報のうち、複数の文書クラスタ情報それぞれに設定された提示順序に基づいて選定した文書クラスタ情報を提示する。文書クラスタ情報は複数の文書レコードの絞り込み条件として選択することができる。特に、情報処理サーバ200は処理部220を備え、処理部220は提示順序変更部222を備えている。提示順序変更部222は、いずれかのイベントが生じると、提示順序変更処理を実行する。提示順序変更処理は、過去の問合せに対する文書レコードのうち、ユーザにより選択された文書レコードそれぞれの選択回数を、過去の問合せに応じた期間に発生したイベントと、その問合せに対する文書レコードに応じた文書クラスタ情報とに対応付ける情報を参照して、いずれかのイベントに応じた選択回数が基準回数を超える文書クラスタ情報に設定された提示順序を高める。これにより、所望の回答候補文書の提示に要する時間を短縮することができる。
(第2実施形態)
続いて、図24を参照して、本件の第2実施形態について説明する。図24は第2実施形態に係る回答探索木の一例である。第1実施形態では、図17(b)に示すように、末端の文書クラスタ情報に設定された提示順序を高めて、回答探索木の上位の階層に配置することを説明した。第2実施形態では、上位の階層に配置する文書クラスタ情報に子クラスタIDが関連付けられている場合(図17(a)参照)、図24に示すように、上位の階層に配置する文書クラスタ情報と子クラスタIDの文書クラスタ情報とを一括して高めてもよい。すなわち、回答探索木の一部の構造単位で文書クラスタ情報を高めてもよい。第2実施形態によっても、所望の回答候補文書の提示に要する時間を短縮することができる。
(第3実施形態)
続いて、図25及び図26を参照して、本件の第3実施形態について説明する。図25は応答処理の他の一例である。図26(a)乃至(d)は提示除外の一例を説明するための図である。図25に示すように、応答処理にステップS211及びステップS212の各処理を含めてもよい。ステップS211の処理は応答部226が除外情報を除外情報記憶部218に登録する処理である。ステップS212の処理は応答部226が除外情報を除外情報記憶部218から消去する処理である。除外情報は、図26(a)乃至(d)に示すように、会話管理IDと提示済クラスタIDのフィールドを有する。会話管理IDはチャットボットとユーザが行う会話を会話単位に管理する識別情報である。提示済クラスタIDは問合せ画面SCに一度提示した文書クラスタ情報のクラスタIDである。
例えば、図26(a)に示すように、応答部226は一度提示した文書クラスタ情報のクラスタIDを提示済クラスタIDとして除外情報記憶部218により管理する。応答部226はユーザがチャットボットと行う会話単位に提示済クラスタIDを管理する。図26(a)によれば、提示済クラスタIDの文書クラスタ情報はユーザとチャットボットとの会話の中で既に提示されている。
ユーザが問合せ画面SCに出現する文書クラスタ情報の選択肢を選択する操作を行うことにより、別の選択肢が出現するため、図26(b)に示すように、提示済クラスタIDは増加する。図26(b)では、図26(a)と対比すると、提示済クラスタID「C−C」、「C−D」、「C−E」の文書クラスタ情報が問合せ画面SCに出現したことが分かる。仮に、ステップS204の処理で会話管理ID「Ses−t」に関する問合せが解決したと判断された場合、ステップS212の処理により、応答部226は会話管理ID「Ses−t」を含む除外情報を消去する。これにより、図26(c)に示すように、除外情報記憶部218は残存する会話管理ID「Ses−z」を含む除外情報を記憶する。
ここで、第1実施形態では応答部226はスクリプト記憶部217を参照して、応答を決定したが、第3実施形態では応答部226はスクリプト記憶部217と除外情報記憶部218とを参照して、応答を決定する。スクリプト記憶部217が変更後のトークスクリプト(図22参照)を記憶している場合、第1実施形態であれば、問合せ画面SCに3つの文書クラスタ情報「サーバダウン」、「エラーが表示」、及び「フリーズする」が出現する。しかしながら、図26(d)に示すように、除外情報記憶部218が提示済クラスタID「C−G」の除外情報を記憶する場合、第3実施形態では応答部226がスクリプト記憶部217と併せて除外情報記憶部218を参照することにより、提示済クラスタID「C−G」の文書クラスタ情報「サーバダウン」の提示が除外される。この結果、図26(d)に示すように、2つの文書クラスタ情報「エラーが表示」及び「フリーズする」が選択肢として出現し、文書クラスタ情報「サーバダウン」の提示が中止される。このように、第3実施形態によれば、一度提示された文書クラスタ情報の再提示が除外される。これにより、所望の回答候補文書の提示に要する時間を短縮することができる。
(第4実施形態)
続いて、図27を参照して、本件の第4実施形態について説明する。図27は問合せに応じた絞り込みの開始階層を説明する図である。第1実施形態で説明したように、入出力部227が受信した問合せに基づいて、応答部226は応答を決定するが、受信した問合せの内容に基づいて、絞り込みの開始階層を選択するようにしてもよい。
例えば、入出力部227が問合せ「サービスの画面が表示されません。」を受信した場合、図27に示すように、応答部226はクラスタID「C−A」の文書クラスタ情報を開始階層として選択する。これにより、問合せ画面SCには2つの文書クラスタ情報「サーバダウン」及び「フリーズする」が選択肢として出現する。文書クラスタ情報「サーバダウン」が提示されたことにより、応答部226は文書クラスタ情報「サーバダウン」のクラスタID「C−G」を提示済クラスタIDとして除外情報記憶部218に登録する。これにより、応答部226は選択した開始階層より下位の階層に配置された2つのクラスタID「C−G」の文書クラスタ情報「サーバダウン」の提示を除外する。
一方、入出力部227が問合せ「サービスの画面でエラーが表示されます。」を受信した場合、図27に示すように、応答部226はクラスタID「C−B」を開始階層として選択する。これにより、問合せ画面SCには4つの文書クラスタ情報「サーバダウン」、「アクセス拒否」、「認証エラー」、及び「ページが存在しない」が選択肢として出現する。文書クラスタ情報「サーバダウン」が提示されたことにより、応答部226は文書クラスタ情報「サーバダウン」のクラスタID「C−G」を提示済クラスタIDとして除外情報記憶部218に登録する。これにより、応答部226は選択した開始階層より下位の階層に配置された1つのクラスタID「C−G」の文書クラスタ情報「サーバダウン」の提示を除外する。このように、第4実施形態によっても、所望の回答候補文書の提示に要する時間を短縮することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明に係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、第1実施形態から第4実施形態を適宜組み合わせて実施するようにしてもよい。
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1)問合せに対する複数の回答候補文書に対応付けられた複数の文書クラスタ情報のうち、前記複数の文書クラスタ情報それぞれに設定された提示順序に基づいて選定した文書クラスタ情報を、前記複数の回答候補文書の絞り込み条件として選択可能に提示する情報提示方法において、いずれかのイベントが生じると、過去の問合せに対する回答候補文書のうち、ユーザにより選択された回答候補文書それぞれの選択回数を、前記過去の問合せに応じた期間に生じたイベントと、前記過去の問合せに対する前記回答候補文書に対応付けられた文書クラスタ情報とに対応付ける情報を参照して、前記いずれかのイベントに対応付けられた選択回数が基準を超える文書クラスタ情報に設定された提示順序を高める、処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報提示方法。
(付記2)前記基準を超える文書クラスタ情報に設定された提示順序を、該提示順序と異なる複数の提示順序にそれぞれ高める、ことを特徴とする付記1に記載の情報提示方法。
(付記3)前記複数の回答候補文書の絞り込み条件として選択可能に提示する文書クラスタ情報の提示開始順序を、前記問合せに含まれる文字列に基づいて、選択する、ことを特徴とする付記2に記載の情報提示方法。
(付記4)選択した前記提示開始順序の前記文書クラスタ情報と内容が同じ下位の文書クラスタ情報の提示を中止する、ことを特徴とする付記3に記載の情報提示方法。
(付記5)前記基準を超える文書クラスタ情報と該文書クラスタ情報に親子関係で対応付けられた文書クラスタ情報のそれぞれに設定された提示順序を一括して高める、ことを特徴とする付記1から4のいずれか1項に記載の情報提示方法。
(付記6)前記提示順序は、前記複数の文書クラスタ情報それぞれに階層的に設定されている、ことを特徴とする付記1から5のいずれか1項に記載の情報提示方法。
(付記7)問合せに対する複数の回答候補文書に対応付けられた複数の文書クラスタ情報のうち、前記複数の文書クラスタ情報それぞれに設定された提示順序に基づいて選定した文書クラスタ情報を、前記複数の回答候補文書の絞り込み条件として選択可能に提示する情報提示方法において、いずれかのイベントが生じると、過去の問合せに対する回答候補文書のうち、ユーザにより選択された回答候補文書それぞれの選択回数を、前記過去の問合せに応じた期間に生じたイベントと、前記過去の問合せに対する前記回答候補文書に対応付けられた文書クラスタ情報とに対応付ける情報を参照して、前記いずれかのイベントに対応付けられた選択回数が基準を超える文書クラスタ情報に設定された提示順序を高める、処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報提示プログラム。
(付記8)問合せに対する複数の回答候補文書に対応付けられた複数の文書クラスタ情報のうち、前記複数の文書クラスタ情報それぞれに設定された提示順序に基づいて選定した文書クラスタ情報を、前記複数の回答候補文書の絞り込み条件として選択可能に提示する情報処理装置において、いずれかのイベントが生じると、過去の問合せに対する回答候補文書のうち、ユーザにより選択された回答候補文書それぞれの選択回数を、前記過去の問合せに応じた期間に生じたイベントと、前記過去の問合せに対する前記回答候補文書に対応付けられた文書クラスタ情報とに対応付ける情報を参照して、前記いずれかのイベントに対応付けられた選択回数が基準を超える文書クラスタ情報に設定された提示順序を高める、処理を実行する処理部を備えることを特徴とする情報処理装置。
(付記9)前記処理部は、前記基準を超える文書クラスタ情報に設定された提示順序を、該提示順序と異なる複数の提示順序にそれぞれ高める、ことを特徴とする付記8に記載の情報処理装置。
(付記10)前記処理部は、前記複数の回答候補文書の絞り込み条件として選択可能に提示する文書クラスタ情報の提示開始順序を、前記問合せに含まれる文字列に基づいて、選択する、ことを特徴とする付記9に記載の情報処理装置。
(付記11)前記処理部は、選択した前記提示開始順序の前記文書クラスタ情報と内容が同じ下位の文書クラスタ情報の提示を中止する、ことを特徴とする付記10に記載の情報処理装置。
(付記12)前記基準を超える文書クラスタ情報と該文書クラスタ情報に親子関係で対応付けられた文書クラスタ情報のそれぞれに設定された提示順序を一括して高める、ことを特徴とする付記8から11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
ST 情報処理システム
100 ユーザ端末
200 情報処理サーバ
210 記憶部
220 処理部
222 提示順序変更部

Claims (8)

  1. 問合せに対する複数の回答候補文書に対応付けられた複数の文書クラスタ情報のうち、前記複数の文書クラスタ情報それぞれに設定された提示順序に基づいて選定した文書クラスタ情報を、前記複数の回答候補文書の絞り込み条件として選択可能に提示する情報提示方法において、
    いずれかのイベントが生じると、過去の問合せに対する回答候補文書のうち、ユーザにより選択された回答候補文書それぞれの選択回数を、前記過去の問合せに応じた期間に生じたイベントと、前記過去の問合せに対する前記回答候補文書に対応付けられた文書クラスタ情報とに対応付ける情報を参照して、前記いずれかのイベントに対応付けられた選択回数が基準を超える文書クラスタ情報に設定された提示順序を高める、
    処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報提示方法。
  2. 前記基準を超える文書クラスタ情報に設定された提示順序を、該提示順序と異なる複数の提示順序にそれぞれ高める、
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報提示方法。
  3. 前記複数の回答候補文書の絞り込み条件として選択可能に提示する文書クラスタ情報の提示開始順序を、前記問合せに含まれる文字列に基づいて、選択する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の情報提示方法。
  4. 選択した前記提示開始順序の前記文書クラスタ情報と内容が同じ下位の文書クラスタ情報の提示を中止する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の情報提示方法。
  5. 前記基準を超える文書クラスタ情報と該文書クラスタ情報に親子関係で対応付けられた文書クラスタ情報のそれぞれに設定された提示順序を一括して高める、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の情報提示方法。
  6. 前記提示順序は、前記複数の文書クラスタ情報それぞれに階層的に設定されている、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報提示方法。
  7. 問合せに対する複数の回答候補文書に対応付けられた複数の文書クラスタ情報のうち、前記複数の文書クラスタ情報それぞれに設定された提示順序に基づいて選定した文書クラスタ情報を、前記複数の回答候補文書の絞り込み条件として選択可能に提示する情報提示方法において、
    いずれかのイベントが生じると、過去の問合せに対する回答候補文書のうち、ユーザにより選択された回答候補文書それぞれの選択回数を、前記過去の問合せに応じた期間に生じたイベントと、前記過去の問合せに対する前記回答候補文書に対応付けられた文書クラスタ情報とに対応付ける情報を参照して、前記いずれかのイベントに対応付けられた選択回数が基準を超える文書クラスタ情報に設定された提示順序を高める、
    処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報提示プログラム。
  8. 問合せに対する複数の回答候補文書に対応付けられた複数の文書クラスタ情報のうち、前記複数の文書クラスタ情報それぞれに設定された提示順序に基づいて選定した文書クラスタ情報を、前記複数の回答候補文書の絞り込み条件として選択可能に提示する情報処理装置において、
    いずれかのイベントが生じると、過去の問合せに対する回答候補文書のうち、ユーザにより選択された回答候補文書それぞれの選択回数を、前記過去の問合せに応じた期間に生じたイベントと、前記過去の問合せに対する前記回答候補文書に対応付けられた文書クラスタ情報とに対応付ける情報を参照して、前記いずれかのイベントに対応付けられた選択回数が基準を超える文書クラスタ情報に設定された提示順序を高める、
    処理を実行する処理部を備えることを特徴とする情報処理装置。
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