JP2021002310A - 作業支援装置及び作業支援管理システム - Google Patents

作業支援装置及び作業支援管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】作業者が各作業を行う際に、工具を適切に選択が行えるように支援し、予め定められた作業内容でもって完了したか判断可能な作業支援装置及びこの作業支援装置を備えた作業支援管理システムを提供する。【解決手段】工具から工具のID及び作業完了信号を受信する中継用端末と、前記中継用端末から前記工具による作業完了信号を受信する作業支援端末と、を備えた作業支援装置であって、作業支援端末は、作業工程に対応した工具の仕様と作業の必要な箇所の作業工程情報を表示し、中継用端末から受信した工具の作業完了信号と、作業工程情報とを比較し、作業工程完了の可否を判定する。さらに、この作業支援装置と、作業工程情報を作成し作業支援装置からの各作業工程完了信号を受信することで作業工程を管理可能な作業管理装置とを備えた作業支援管理システムを提供可能とする。【選択図】図1

Description

本願は、作業支援装置及び作業支援管理システムに関するものである。
多くの製品の生産工程には製品を組み立てるための締結部品の締付作業があり、締付不良及び締付忘れが製品の歩留まりを左右することがある。そのため、締付トルクを計測し、締付完了を検出可能なプレセット型トルクレンチなどが利用されている(例えば、特許文献1参照)。
また、通信機能を有する工具(例えば、トルクレンチまたはドライバ)を用いて締付トルクの情報を入手し、締付作業後の画像と合わせて、締付作業の合否を判断する作業管理システムが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2の作業管理システムでは、作業者の具備するウェアラブル端末により作業内容が指示され、工具を用いた作業と作業後の画像により、作業内容と1対1で作業の遂行が確認できる。
特開2000−354977号公報 特許第6399437号公報
プレセット型トルクレンチの進化により、適切な工具を用いれば締付不良は低減する。しかし、生産工程中には締付作業が繰り返し行われ、1つの締付作業工程中においても複数個所でそれぞれ締付トルクの異なる締結部品等があるため、生産工程の中で締付作業工程の終了を把握することは、生産の合理化に有用である。
また、締付作業に留まらず生産工程中の作業工程が予め定められた作業内容でもって完了したかを把握することは生産の合理化に有用である。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、作業者が各作業を行う際に、適切な工具の選択が行えるようにし、予め定められた作業内容でもって完了したか判断可能な作業支援装置を提供することを目的とする。ここで例えば、作業が締付作業であれば、締付作業を行う際に適切な工具の選択が行えるようにし、締付作業漏れがないか判断可能な作業支援装置を提供することを目的とする。また、この作業支援装置を備えるとともに、作業支援装置に締付作業等の作業内容を送信し、作業支援装置から作業の完了を受信することで作業工程の管理を容易にする作業支援管理システムの提供することを目的とする。
本願に開示される作業支援装置は、工具から前記工具を特定するID及び前記工具による作業完了時の作業完了信号を含む信号を受信する中継用端末と、前記中継用端末から前記工具による作業完了信号を受信する作業支援端末と、を備え、前記作業支援端末は、作業工程に対応した前記工具の仕様と作業する箇所とを含む作業工程情報を有し、前記中継用端末から受信した前記工具のID及び作業完了信号と前記作業工程情報とを比較して作業工程が完了したか否かを判定する、ものである。
本願に開示される作業支援管理システムは、生産予定の製品の種類及び仕様の情報を有する製品情報データベース、前記製品の生産に用いられる作業内容の情報を有する作業内容データベース、前記作業に使用される工具の情報を有する工具データベース、前記製品情報データベースと前記作業内容データベースと前記工具データベースとを用いて前記生産予定の製品の作業工程を示す作業内容マスタテーブルを作成する作業マスタ作成装置を有する作業管理装置、及び前記作業支援装置を備え、前記作業支援装置において、前記作業管理装置で作成された前記作業内容マスタテーブルを受信して前記作業支援端末に表示し、前記中継用端末から受信した前記工具のID及び作業完了信号をもとに前記作業内容マスタテーブルに示された前記作業工程ごとに作業工程完了の判定を行い、作業工程完了と判定された場合、作業工程完了信号を前記作業管理装置へ送信し、前記作業管理装置は、前記作業支援装置から受信した前記作業工程完了信号を用いて前記生産予定の製品の作業工程を管理する、ものである。
本願に開示される作業支援装置よれば、各作業工程において作業仕様の異なる作業対象部品があっても、作業仕様に応じた工具が示されるので、作業者が適切な工具を選択できるよう支援することが可能となる。また、中継用端末を経由して工具ごとの作業完了信号にもとづいて各工程の進捗を把握し、受信した作業完了信号と保有する作業に関する情報とを比較することで、各作業工程の完了を判断できる。
また、本願に開示される作業支援管理システムによれば、作業管理装置において作業マスタテーブルを作成し、作業支援装置に送信し、作業工程ごとに作業支援装置から作業工程完了信号を受信するので、生産予定製品の作業工程を容易に管理することが可能となる。
実施の形態1に係る作業支援管理システムを示す概略構成図である。 実施の形態1に係る作業支援管理システムの製品情報データベースに格納されているデータの例を示す図である。 実施の形態1に係る作業支援管理システムの作業内容データベースに格納されているデータの例を示す図である。 実施の形態1に係る作業支援管理システムの工具データベースに格納されているデータの例を示す図である。 実施の形態1に係る作業支援管理システムで作成された作業マスタテーブルの一例を示す図である。 実施の形態1に係る作業支援管理システムの作業用端末における表示例を示す図である。 実施の形態1に係る作業支援管理システムの作業用端末における別の表示例を示す図である。 実施の形態1に係る作業支援管理システムの作業用端末における別の表示例を示す図である。 実施の形態1に係る作業支援管理システムの作業用端末におけるさらに別の表示例を示す図である。 実施の形態1に係る作業支援管理システムの動作を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る作業支援管理システムの作業支援装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る作業支援管理システムの作業用端末における作業終了時の表示例を示す図である。 実施の形態1に係る作業支援装置の構成を示す図である。 実施の形態1に係る作業支援装置の中継用端末の具備する工具のID管理データの例を示す図である。 実施の形態1に係る作業支援管理システムのハードウエアの概略を示す構成図である。
以下、本願で開示される監視制御装置の実施の形態について図を参照して説明する。なお、各図中、同一符号は、同一または相当部分を示すものとする。
実施の形態1.
以下に、実施の形態1に係る作業支援管理システムについて図を用いて説明する。
図1は、実施の形態1に係る作業支援管理システムを示す概略構成図である。図において、作業支援管理システム1は、作業管理装置100及び作業支援装置200を備えている。作業管理装置100は、生産を行う対象製品の情報を格納している製品情報データベース101と、製品の生産を行う作業内容の情報を格納している作業内容データベース102と、作業に必要な工具の情報を格納している工具データベース103と、これら3つのデータベースの情報を紐づけて、製品の生産を行う作業工程を示す作業マスタテーブルを作成する作業マスタ作成装置110と、通信装置120とを備えている。また、作業支援装置200は、主として生産ラインに配置されるもので、作業マスタテーブルを表示し、作業者に作業内容を示す作業支援端末210と、作業マスタテーブルで示された作業を実行するための工具401、501、601から工具を特定するID及び工具による作業が終了するごとに送信される作業完了信号を含む信号を受信し、作業支援端末210に送信する中継用端末220とを備えている。
まず、各データベースの内容について説明する。図2は、製品情報データベース101に格納されているデータの例を示す図である。データとしては、生産予定の製品番号、生産ライン、機種、仕様、生産予定日、部品点数、作業工数などを含む。製品設計図等を基に、全体あるいは個別パーツの仕様、抽出された部品名称、その数などの情報が格納されている。
図3は、作業内容データベース102に格納されているデータの例を示す図である。機種、仕様に応じた作業内容と作業内容ごとに指定工具、工具の能力あるいは動作範囲等を示す仕様、工具を特定するための工具コード等の情報が格納されている。また、製品の生産に必要な作業内容が網羅されている。
図4は、工具データベース103に格納されているデータの例を示す図である。生産に使用される全種類の工具について、工具の種類ごとに、工具のコード、仕様、ID、その工具からの信号を受信する登録中継用端末等の情報が格納されている。後述する作業マスタを生成するときに、図3で示した作業内容データベース102の工具コードと紐づけられた作業に必要な工具名、工具仕様及び信号の送信先となる中継用端末が工具データベース103から抽出される。中継用端末220と工具を紐づけることによって、その工具の使用できる範囲が規定されることになる。例えば、図4では、同じ仕様の2.5NmのトルクレンチであってもGR001の中継用端末220に登録されているトルクレンチ2.5VFは、工具コードがTR002、IDが002であり、GR002の中継用端末220に登録されているトルクレンチ2.5VPRは、工具コードがTR021、IDが004である。なお、登録中継用端末は端末のIPアドレスであってもよい。
作業管理装置100の作業マスタ作成装置110は、3つのデータベースの情報を紐づけて製品の生産を行う作業を工程ごとに示した作業工程情報である作業マスタテーブルを作成する。図5は作成された作業マスタテーブルの一例である。製品番号ごとあるいは生産ラインごとに、作業内容データベース102から抽出された作業内容(作業名称)と使用工具とからその生産ラインに配置され使用される中継用端末220に登録された工具コードとその工具IDが工具データベース103から紐づけられて抽出されて示されている。具体的には、図5では上から順に、製品番号「123456A001」が生産ライン001で生産予定であり、作業番号1から5の作業とそれぞれの作業で使用される工具とがリスト化され、続いて製品番号「123456A002」が生産ライン001で生産予定であり、作業番号1から5の作業とそれぞれの作業で使用される工具とがリスト化されて示されている。さらに、製品番号「123456B001」が生産ライン002で生産予定であり、その一部の作業とそれぞれの作業で使用される工具のリストが示されている。
トルクレンチは生産ライン001においてはGR001の中継用端末220に、生産ライン002においてはGR002の中継用端末220に登録され、トルクドライバは生産ライン001においてはGR003の中継用端末220に登録されていることが示されている。なお、図5においても、中継用端末は端末のIPアドレスであってもよい。
作成された作業マスタテーブルは通信装置120により作業支援装置の作業支援端末210に送信される。
図6は、作業マスタ作成装置110で作成された作業マスタテーブルから、製品番号「123456A001」に関する作業内容を切り出したもので、生産ライン001に配設された作業支援端末210の表示部に表示された作業マスタテーブルの一例を示すものである。製品番号「123456A001」の生産において、製品番号「123456A001」の機種、仕様に一致する作業工程の順が作業番号で示され、工程ごとに作業内容(作業名称)と、その作業に使用される工具、その工具の登録されている中継用端末、工具のID、作業箇所等が示される。図6の例では、部品の取り付け工程の後、締付作業1、締付作業2、寸法計測1、寸法計測3の順に作業を実施することが示されている。作業番号2の締付作業1において、表示上太枠で示されているのは、現在作業中の作業工程を示すためである。この締付作業1では、2種類のトルクレンチを用い、トルクレンチ1.0VFでは作業箇所が2、トルクレンチ3.2VFでは作業箇所が3であることが示されている。作業者は表示部に示された内容に従って実行すればよい。また、このテーブル内をクリックすれば、クリックした場所の作業内容の詳細がイメージで示される。
図7Aは、図5中の作業番号2の締付作業1の作業内容をイメージで示したものである。作業者に必要あるいは適切な工具がトルクレンチであることを示し、作業箇所を2つ細い矢印と3つの太い矢印で例示している。この画面上で例えば作業者のもつトルクレンチをクリックする、矢印の箇所をクリックするとさらに詳細が示される。図7Bは、詳細情報を示したもので、作業者の持つトルクレンチからは、2つの異なるトルクレンチの名称とIDが示され、作業箇所の矢印からは使用するトルクレンチと作業箇所の座標が噴出しで示されている。このように、作業支援端末210には、作業者が作業を実行するための情報が作業支援ナビゲーション(以下、作業支援ナビと称する)として表示される機能を有する。過去の作業を写真で撮影しておき、イメージを実際の写真としてもよいし、作業箇所も座標でなく、写真上の矢印で示してもよい。
なお、図7Bのような作業イメージを図7Aの作業マスタテーブルと別画面としたが、図8のように、画面上で重ねてもよいし、作業工程ごとに作業マスタテーブルに示された内容にイメージを組み込んだ画像にしてもよい。
次に、図1に戻って作業支援装置200について説明する。作業支援端末210は少なくとも表示部を有した端末であり、携帯端末であってもPC(パーソナルコンピュータ)であってもよい。前述したように、作業支援端末210は作業管理装置100から送信された作業マスタテーブルを受信し、その表示部に作業マスタテーブルを表示する。作業マスタテーブルには、前述のとおり、作業者が作業の内容を的確に把握できるようにサポートするような情報が搭載されている。
中継用端末220は作業支援端末210及び通信機能を有する各種工具と通信を行う。中継用端末220は、携帯端末であってもPC(パーソナルコンピュータ)であってもよい。中継用端末220には、通信を行う作業支援端末210と中継用端末220に紐づけられた工具との対応を示すデータを保有する。
通信機能を有する工具としては、既知のトルクレンチ401、ドライバ501あるいは、測長器601のような計測器も含む。例えばトルクレンチ401は締結部品を締付けるヘッド部401a、作業者が把持する把持部401b、センサ(図示せず)から入力された締付作業時のトルクと予め決められたトルクを比較し、予め決められたトルクに達すると締付作業完了の作業完了信号を送信する処理回路401cを有する。ドライバ501も同様に、予め決められた締付作業が完了すると作業完了信号を送信する機能を有する。測長器601は、例えば、デジタルスケール、デジタルノギス、レーザ測長器等であり、測長されたデータを送信することで作業完了信号とすることができる。以下の説明では、工具としてはトルクレンチ401を例とする。
図6に示された作業マスタテーブルに基づいて作業支援端末210から中継用端末220に作業完了の信号を要求する。具体的には、作業番号2では、締付作業1であり2種類のトルクレンチでそれぞれ2箇所、3箇所の締付作業を行うので、作業支援端末210から中継用端末220へは工具IDと作業箇所の数が送信されることになる。中継用端末220は、トルクレンチ401から自己の工具IDと作業完了信号を受信し、作業支援端末210へ工具IDと作業完了信号の数を送信する。
次に、本実施の形態における作業支援管理システム1の全体動作について説明する。
図9は、実施の形態1に係る作業支援管理システム1の動作を示すフローチャートである。
ステップS101において、作業管理装置100の作業マスタ作成装置110は、3つのデータベースの情報を紐づけて製品Xの生産を行う作業を工程ごとに示した作業マスタテーブルを作成する。
ステップS102において、作成された作業マスタテーブルは作業支援端末210に送信される。
ステップS201において、作業支援端末210は作業者に作業内容を提示するとともに、各工程で使用される工具から中継用端末220を経由して作業完了信号を受信する。
ステップS202において、作業支援端末210は作業工程ごとに作業工程完了信号を作業管理装置100へ送信する。この作業工程完了信号は、作業支援端末210から自動で送信されてもよいし、作業者が作業工程の進捗を確認後送信してもよい。
ステップS103において、作業管理装置100は、作業支援装置200の作業支援端末210からの作業工程完了信号を基に、作業工程の進捗を管理する。
ステップS104において、作業マスタテーブルの最終工程の作業工程完了信号を受信すると製品Xの生産が完了する。
図10は、実施の形態1に係る作業支援装置200の動作を示すフローチャートである。
ステップS200において、作業支援端末210は作業管理装置100より製品Xの生産に関する作業マスタテーブルを受信する。このステップは図9のステップS102の次に位置する。
ステップS201は前述のとおりである。ステップS201aにおいて、作業マスタテーブルに示された作業箇所と中継用端末220より受信した作業完了信号の数が一致するか確認する。作業完了信号の数が作業箇所の数に達しない場合(NO)は、ステップS201に戻り、作業が継続される。作業完了信号の数が作業箇所の数に達した場合(YES)は、ステップS202において、作業支援端末210は作業工程ごとに作業工程完了信号を作業管理装置100へ送信する。なお、図6の作業番号2の「締付作業1」のように1つの作業工程において複数の工具を使用する作業がある場合などは、ステップS201aにおいて、その作業工程に必要なすべての作業箇所の数に対し、作業完了信号の数が到達した場合に、ステップS202へ進む。
ステップS203において、最終工程でない場合は(NO)、ステップS201からS202を繰り返す。最終工程で作業工程完了信号を送信すると(YES)、製品Xの生産が完了する(ステップS204)。
図11は、作業支援端末210において、中継用端末220からの作業完了信号の受信状態を示している。図において、トルクレンチ1.0VFによる作業箇所は2であり作業完了信号の回数は2であるため作業終了と判断される。一方、トルクレンチ3.2VFによる作業箇所3に対し作業完了信号の回数は1であるため、作業は継続している。このような状態において、作業支援端末210からは作業番号2の締付作業1の作業工程完了信号を送信できないようにしている。トルクレンチ3.2VFからの信号回数が3になると、作業支援端末210から作業管理装置100へ作業番号2の締付作業1の作業工程完了信号を送信することが可能となる。このように、作業支援端末210において各作業工程での進捗も把握できることになる。さらに、作業工程完了信号の送信を作業者が行う場合であっても、誤送信がなくなる。
次に、中継用端末220の詳細について説明する。前述の説明では、作業支援端末210と中継用端末220とが1対1に対応していたが、中継用端末220を用いることで、複数の作業支援端末210に対し、1の中継用端末220を介して複数の工具を紐づけることが可能となる。
図12は、5つの作業支援端末210(PC001〜PC005)と1の中継用端末220(GR001)を具備する作業支援装置200に複数のトルクレンチ401、402、403、404が使用される構成を示した図である。すなわち、1つの生産ラインに複数の作業支援端末210を有する構成である。
例えば、PC001の作業支援端末210で示された工具ID001による作業と、PC002の作業支援端末210で示された工具ID001による作業とが並走した場合、GR001の中継用端末220で工具ID001による作業完了信号を受理してもいずれの作業端末に基づく作業の完了なのか判別できない。
図13にGR001の中継用端末220に登録された工具IDマスタテーブルの一例を示す。例えば、作業支援端末210から指定される工具ID001について、GR001の中継用端末220では、作業支援端末210によって、変換工具IDを付与する。この場合、1つのトルクレンチを複数の作業支援端末210で共有し、作業支援端末210の数に相当する変換工具IDを付与してもよい。あるいは、作業支援端末210ごとに専用の工具を準備し、1つずつに変換工具IDを付与してもよい。
PC002の作業支援端末210から工具ID001による作業完了の要求がGR001の中継用端末220にあった場合、中継用端末220において、工具IDマスタテーブルに基づき工具ID001と同じ仕様の変換工具ID011を持つトルクレンチを用いた締付作業と変換され、変換工具ID011を持つトルクレンチと通信する。あるいは、変換工具ID011を持つトルクレンチを用いた締付作業と見做した作業が行われる。変換工具ID011のトルクレンチによる締付作業の作業完了信号は、GR001の中継用端末220で変換されて、PC002の作業支援端末210には、作業マスタテーブル通り、工具ID001の作業完了信号として送信される。
中継用端末220に工具IDマスタテーブルを保有させることで、1つの中継用端末に複数の作業支援端末を接続することが可能となる。また、中継用端末220の工具IDマスタテーブルに共用の工具あるいは予備の工具を登録することも可能となり、作業支援を充実させることができる。
また、中継用端末220を介して作業支援端末210と工具とを紐づけることにより、紐づけられていない信号を受信することもなく、作業完了信号を誤認することもなくなる。
以上のように、本実施の形態1によれば、作業管理装置100で作成された作業マスタテーブルが作業支援端末210上に表示されるとともに、作業工程ごとに使用する工具と作業箇所数が示されるので、作業者が各作業を行う際に、適切な工具の選択が行えるよう支援される。また、中継用端末220を介して通信機能を備えた工具から、工具のIDと作業完了信号を受信するので、作業工程ごとに適切な工具で所定回数の作業が完了したかを判断可能となり、作業漏れがなくなる。また、作業支援装置200から送信される各工程の作業工程完了信号により、作業支援管理システム1において作業工程の管理が容易となる。
トルクレンチによる締付作業の場合、予め設定されたトルクレンチを用い、予め設定された箇所の締付作業が完了したかを把握することができ、締付作業漏れがなくなる。
また、本実施の形態おいては、主としてトルクレンチによる作業について例示したが、通信機能を有し、予め作業完了信号の発信を設定可能な工具であれば、作業支援装置あるいは作業支援管理システムを適用できることは言うまでもない。また、デジタル測長器のように測定値を信号化でき通信機能をもたせることで、同様に測定作業の作業完了を把握することも可能である。
なお、本実施の形態の作業支援管理システムにおいて、作業管理装置100、作業支援端末210、中継用端末220、処理回路401cは、ハードウエアの一例を図14に示すように、プロセッサ1000と記憶装置2000から構成される。記憶装置は図示していないが、ランダムアクセスメモリ等の揮発性記憶装置と、フラッシュメモリ等の不揮発性の補助記憶装置とを具備する。また、フラッシュメモリの代わりにハードディスクの補助記憶装置を具備してもよい。プロセッサ1000は、記憶装置2000から入力されたプログラムを実行する。この場合、補助記憶装置から揮発性記憶装置を介してプロセッサ1000にプログラムが入力される。また、プロセッサ1000は、演算結果等のデータを記憶装置2000の揮発性記憶装置に出力してもよいし、揮発性記憶装置を介して補助記憶装置にデータを保存してもよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1:作業支援管理システム、 100:作業管理装置、 101:製品情報データベース、 102:作業内容データベース、 103:工具データベース、 110:作業マスタ作成装置、 120:通信装置、 200:作業支援装置、 210:作業支援端末、 220:中継用端末、 401、402、403、404:トルクレンチ、 401a:ヘッド部、 401b:把持部、 401c:処理回路、 501:ドライバ、 601:測長器、 1000:プロセッサ、 2000:記憶装置。

Claims (5)

  1. 工具から前記工具を特定するID及び前記工具による作業完了時の作業完了信号を含む信号を受信する中継用端末と、
    前記中継用端末から前記工具による作業完了信号を受信する作業支援端末と、を備え、
    前記作業支援端末は、
    作業工程に対応した前記工具の仕様と作業する箇所とを含む作業工程情報を有し、
    前記中継用端末から受信した前記工具のID及び作業完了信号と前記作業工程情報とを比較して作業工程が完了したか否かを判定する、作業支援装置。
  2. 前記中継用端末は、複数の前記作業支援端末に接続され、前記作業支援端末ごとに前記工具を特定するIDを紐づける、請求項1に記載の作業支援装置。
  3. 前記中継用端末は、前記中継用端末に登録された前記工具の信号を受信する、請求項1または2に記載の作業支援装置。
  4. 前記作業工程は締結部品の締付作業である請求項1から3のいずれか1項に記載の作業支援装置。
  5. 生産予定の製品の種類及び仕様の情報を有する製品情報データベース、
    前記製品の生産に用いられる作業内容の情報を有する作業内容データベース、
    前記作業に使用される工具の情報を有する工具データベース、
    前記製品情報データベースと前記作業内容データベースと前記工具データベースとを用いて前記生産予定の製品の作業工程を示す作業内容マスタテーブルを作成する作業マスタ作成装置を有する作業管理装置、
    及び請求項1から4のいずれか1項に記載の作業支援装置を備え、
    前記作業支援装置において、
    前記作業管理装置で作成された前記作業内容マスタテーブルを受信して前記作業支援端末に表示し、
    前記中継用端末から受信した前記工具のID及び作業完了信号をもとに前記作業内容マスタテーブルに示された前記作業工程ごとに作業工程完了の判定を行い、
    作業工程完了と判定された場合、作業工程完了信号を前記作業管理装置へ送信し、
    前記作業管理装置は、前記作業支援装置から受信した前記作業工程完了信号を用いて前記生産予定の製品の作業工程を管理する、作業支援管理支援システム
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