JP2021002016A - 液晶素子の製造方法及び液晶配向剤 - Google Patents

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陽一 廣▲瀬▼
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文隆 杉山
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Abstract

【課題】長時間の駆動後でも表示品位が良好な液晶素子を提供すること。【解決手段】第1基板11及び第2基板12のうち少なくとも一方に液晶配向剤を塗布して液晶配向膜16a,16bを形成する工程と、第1基板11と第2基板12との間に、液晶配向膜16a,16bに隣接するように液晶層13を配置して液晶セルを構築する工程と、液晶セルに可視光を照射する工程と、を含み、可視光を照射する前の液晶セルは、液晶配向膜16a,16b及び液晶層13のうち少なくともいずれかに、重合性基を有する化合物(A)を含有し、液晶配向膜16a,16b及び液晶層13のうち少なくともいずれかに光増感剤(B)を含有し、かつ液晶配向膜16a,16b及び液晶層13のうち少なくともいずれかに、可視光の照射によりラジカルを発生する化合物(C)を含有する、液晶素子の製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は、液晶素子の製造方法及び液晶配向剤に関する。
液晶素子では、液晶層中の液晶分子の配向を制御するために液晶配向膜が使用されている。液晶配向膜は一般に、重合体成分を含有する液晶配向剤を用いて形成される。液晶配向規制力を有する有機膜を得る方法としては、従来、有機膜をラビングする方法、酸化ケイ素を斜方蒸着する方法、長鎖アルキル基を有する単分子膜を形成する方法、感光性の有機膜に光照射する方法(光配向法)等が知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2013/161984号
光配向処理によって得られた液晶配向膜(光配向膜)は、ラビング処理を施した場合に比べて液晶分子の配向規制力が十分でない傾向がある。このため、液晶素子を長時間駆動させると、長時間のバックライト照射等に起因してリタデーションに変化が見られたり、液晶の初期配向の方向が製造当初から次第にずれてきたりする。こうした変化は、画像の焼き付き(残像)や透過率の低下、黒輝度の低下として現れる。液晶素子としては、近年の更なる高性能化の要求を満たすべく表示品位を更に向上させることが望まれている。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、長時間の駆動後でも表示品位が良好な液晶素子を提供することを一つの目的とする。
本発明は、上記課題を解決するべく鋭意検討し、電圧無印加時に液晶配向膜により液晶分子の初期配向が制御された状態において、可視光を利用してその初期配向状態を記憶させることに着目した。そして、この着目点に基づき上記課題を解決できることを見出した。具体的には、以下の手段を採用した。
<1> 第1基板及び第2基板のうち少なくとも一方に液晶配向剤を塗布して液晶配向層を形成する工程と、前記第1基板と前記第2基板との間に、前記液晶配向層に隣接するように液晶層を配置して液晶セルを構築する工程と、前記液晶セルに可視光を照射する工程と、を含み、前記液晶セルに可視光を照射する前において、前記液晶セルは、前記液晶配向層及び前記液晶層のうち少なくともいずれかに、重合性基を有する化合物(A)を含有し、前記液晶配向層及び前記液晶層のうち少なくともいずれかに光増感剤(B)を含有し、かつ前記液晶配向層及び前記液晶層のうち少なくともいずれかに、可視光の照射によりラジカルを発生する化合物(C)を含有する、液晶素子の製造方法。
<2> 光増感剤(B)と、可視光の照射によりラジカルを発生する化合物(C)とを含有する、液晶配向剤。
上記構成によれば、長時間の駆動後においてリタデーションの変化が少なく、表示品位に優れた液晶素子を得ることができる。
液晶素子(液晶表示装置)の概略構成を示す断面図。 液晶素子の製造方法を説明するための図。
≪液晶素子≫
以下に、液晶素子を液晶表示装置に具体化した実施形態について、適宜図面を参照しつつ説明する。
<液晶表示装置の構成>
図1に示すように、液晶表示装置10は、第1基板11及び第2基板12からなる一対の基板と、この一対の基板間に配置された液晶層13と、を備えている。なお、図1には、電圧を印加していない状態では液晶分子が垂直方向に配向し、電圧を印加することによって液晶分子が基板に平行な方向に回転することにより光の透過・不透過を制御するVA型液晶表示装置を示している。
第1基板11はTFT基板であり、ガラス基板上に、走査信号線や映像信号線等の各種配線や、スイッチング素子としての薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)、透明導電体(例えば、ITO(Indium Tin Oxide)膜等)からなる画素電極14が設けられている。第2基板12は対向基板であり、ガラス基板上に、カラーフィルタや、ブラックマトリクス、透明導電体からなる共通電極15が設けられている。なお、第1基板11及び第2基板12は、ガラス基板に代えて、透明プラスチック基板等の透明基板としてもよい。第1基板11及び第2基板12のそれぞれの電極配置面には、液晶配向膜16a,16bが形成されている。なお、液晶配向膜16a,16bが「液晶配向層」に相当する。
第1基板11及び第2基板12は、第1基板11の配向膜形成面と、第2基板12の配向膜形成面とが対向するように所定の間隙(セルギャップ)をあけて配置されている。対向配置された一対の基板の周縁部は、シール材(図示略)を介して貼り合わされている。これら第1基板11、第2基板12及びシール材によって囲まれた領域に、液晶組成物を用いて形成された液晶層13が設けられている。液晶配向膜16a,16bのそれぞれの表面には、セルギャップ間に存在させた重合性基含有化合物を重合することにより形成されたポリマー層17a,17bが設けられている。これらポリマー層17a,17bにより、ポリマー層17a,17bの近傍に存在する液晶分子13aの配向が制御される。
第1基板11及び第2基板12のそれぞれの外側には偏光板19a,19bが配置されている。第1基板11の外縁部には端子領域が設けられている。この端子領域に、液晶を駆動するためのドライバIC等が接続されることによって液晶表示装置10が駆動される。
<液晶素子の製造方法>
次に、液晶素子の製造方法について説明する。本製造方法は、以下の工程I、工程II及び工程IIIを含む。
・工程I:液晶配向剤を基板上に塗布して、基板上に液晶配向膜16a,16bを形成する工程。
・工程II:第1基板11と第2基板12との間に、液晶配向膜16a,16bに隣接するように液晶層13を配置して液晶セルを構築する工程。
・工程III:液晶セル18に可視光を照射する工程。
本製造方法では、可視光を照射する前の液晶セル18は、液晶配向膜16a,16bと液晶層13とにより形成されるセル中間層21(図2参照)に、下記の(A)成分と(B)成分と(C)成分とを含む。
(A)重合性基を有する化合物。
(B)光増感剤。
(C)可視光の照射によりラジカルを発生する化合物。
以下、各工程について、適宜図面を用いて詳しく説明する。
(工程Iについて)
図1に示す液晶表示装置10を製造する場合、まず、電極を有する一対の基板(第1基板11及び第2基板12)のそれぞれの電極形成面に液晶配向膜16a,16bを形成する。液晶配向膜16a,16bは、基板上に液晶配向剤を塗布して塗膜を形成し、その塗膜に対して必要に応じて配向処理を施すことにより形成される。
・工程I−1:塗膜の形成
TN型、STN型又はVA型の液晶素子を製造する場合には、パターニングされた導電膜が設けられている基板二枚を用いる。一方、IPS型又はFFS型の液晶素子を製造する場合には、櫛歯型にパターニングされた電極が設けられている基板と、電極が設けられていない対向基板とを用いる。基板への液晶配向剤の塗布は、基板上に、好ましくはオフセット印刷法、フレキソ印刷法、スピンコート法、ロールコーター法又はインクジェット印刷法により行う。
液晶配向剤を塗布した後、塗布した液晶配向剤の液垂れ防止などの目的で、予備加熱(プレベーク)を実施することが好ましい。プレベーク温度は、好ましくは30〜200℃であり、プレベーク時間は、好ましくは0.25〜10分である。その後、溶剤を完全に除去し、必要に応じて、重合体に存在するアミック酸構造を熱イミド化することを目的として焼成(ポストベーク)工程を実施する。このときの焼成温度(ポストベーク温度)は、好ましくは80〜250℃であり、より好ましくは80〜200℃である。ポストベーク時間は、好ましくは5〜200分である。このようにして形成される膜の厚みは、好ましくは0.001〜1μmである。基板上に液晶配向剤を塗布した後、有機溶媒を除去することによって、液晶配向膜16a,16b又は液晶配向膜16a,16bとなる塗膜が形成される。
・工程I−2:配向処理
TN型、STN型、IPS型又はFFS型の液晶素子を製造する場合、上記工程I−1で形成した塗膜に液晶配向能を付与する処理(配向処理)を実施する。これにより、液晶分子の配向能が塗膜に付与されて液晶配向膜16a,16bとなる。配向処理としては、基板上に形成した塗膜に光照射を行うことにより塗膜に液晶配向能を付与する光配向処理を用いることが好ましい。一方、垂直配向型の液晶素子を製造する場合には、上記工程I−1で形成した塗膜をそのまま液晶配向膜16a,16bとして使用することができる。垂直配向型の液晶素子において、液晶配向能を更に高め、液晶分子の配向方向を所望の方向とするために、塗膜に対し配向処理(好ましくは、光配向処理)を施すことが好ましい。
光配向処理において、塗膜に照射する放射線としては、例えば150〜800nmの波長の光を含む紫外線及び可視光線を用いることができる。好ましくは、200〜400nmの波長の光を含む紫外線である。放射線が偏光である場合、直線偏光であっても部分偏光であってもよい。用いる放射線が直線偏光又は部分偏光である場合には、照射は基板面に垂直の方向から行ってもよく、斜め方向から行ってもよく、又はこれらを組み合わせて行ってもよい。非偏光の放射線の場合の照射方向は斜め方向とする。
使用する光源としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、エキシマレーザー等が挙げられる。放射線の照射量は、好ましくは400〜50,000J/mであり、より好ましくは1,000〜20,000J/mである。配向能付与のための光照射後において、基板表面を例えば水、有機溶媒(例えば、メタノール、イソプロピルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノールアセテート、ブチルセロソルブ、乳酸エチル等)又はこれらの混合物を用いて洗浄する処理や、基板を加熱する処理を行ってもよい。
(工程IIについて)
次いで、上記工程Iにより得られた基板を用いて液晶セル18を製造する。液晶セル18を製造するには、(1)液晶配向膜16a,16bが対向するように間隙を介して2枚の基板を対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール材により貼り合わせ、基板表面とシール材とで囲まれたセルギャップ内に注入孔から液晶組成物を注入充填した後、注入孔を封止する方法、(2)ODF方式による方法、等が挙げられる。シール材としては、例えば硬化剤及び酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂等を用いることができる。また、シール材として、可視光の照射により硬化するシール材(可視光硬化型シール材)を用いることもできる。この場合、続く工程IIIによる重合性基の光反応のための可視光照射処理と、シール材硬化のための可視光照射処理とを1回の光照射によって行うことができ、製造プロセスを簡略化することができる点で好適である。図2には、(A)成分である重合性基を有する化合物22を液晶組成物中に配合し、その液晶組成物を用いて液晶層13を形成した場合を示している。
続いて、必要に応じて液晶セル18の外側表面に偏光板19a,19bを貼り合わせ、液晶素子(液晶表示装置10)とする(図2(a)参照)。偏光板19a,19bとしては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながらヨウ素を吸収させた「H膜」と称される偏光フィルムを酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板又はH膜そのものからなる偏光板が挙げられる。
(工程IIIについて)
本工程では、上記工程IIで構築した液晶セルに対し、液晶セルの外側から可視光を照射する(図2(b)参照)。可視光の照射は、基板外側に偏光板19a,19bを貼り合わせる前及び偏光板を貼り合わせた後のいずれに行ってもよい。なお、図2には、偏光板19a,19bを貼り合わせた後の液晶セル(すなわち、液晶表示装置10)に可視光を照射する場合を示している。液晶セル18に照射する光は可視光であるため、基板外側に偏光板19a,19bを貼り合わせた後であっても、照射光は偏光板19a,19bによって遮断されずに済む。
液晶セル18に照射する可視光は、光配向処理のために塗膜に照射した紫外線照射光よりも長波長側の光であることが好ましい。具体的には、光配向膜により規定される液晶分子の初期配向方向を一定としておくために、380nm以上の波長を含む光であることが好ましく、400nm以上の波長を含む光であることがより好ましく、400nmよりも長い波長を含む光であることが更に好ましい。また、照射する可視光は、550nm以下の波長を含む光であることが好ましく、500nm以下の波長を含む光であることがより好ましい。光の照射は、基板面に垂直の方向から行っても斜め方向から行ってもよく、あるいはこれらを組み合わせて行ってもよい。
使用する光源としては、例えばハロゲンランプ、キセノンランプ、水銀−キセノンランプ(Hg−Xeランプ)、メタルハライドランプ、白熱電球等が挙げられる。可視光は、これらの光源から可視光透過フィルターを介して得ることが好ましい。光の照射量は、0.1〜100J/cmであることが好ましく、0.5〜50J/cmであることがより好ましい。こうした光照射処理により、液晶配向膜16a,16bと液晶層13との界面又はその近傍に存在する(A)成分(図2では化合物22)が、(B)成分及び(C)成分の存在下において光反応する。これにより、液晶配向膜16a,16bの表面に架橋構造(図1及び図2(c)ではポリマー層17a,17b)が形成され、この架橋構造により液晶配向膜16a,16bの界面付近に存在する液晶分子13aの配向方向が規定されることにより、リタデーション変化の抑制効果、及びプレチルト角変化の抑制効果が得られたものと推測される。
<(A)〜(C)成分について>
(A)成分、(B)成分及び(C)成分は、可視光の照射前の液晶セル18において、それら3成分の全てが、液晶配向膜16a,16b及び液晶層13により形成される領域であるセル中間層21に存在していればよい。すなわち、可視光を照射する前の液晶セル18は、下記の(i)〜(iii)の要件を満たしている。
(i)液晶配向膜16a,16b及び液晶層13のうち少なくともいずれかに(A)成分を含有する。
(ii)液晶配向膜16a,16b及び液晶層13のうち少なくともいずれかに(B)成分を含有する。
(iii)液晶配向膜16a,16b及び液晶層13のうち少なくともいずれかに(C)成分を含有する。
(A)成分、(B)成分及び(C)成分は、それら3成分全てが、液晶配向膜16a,16b及び液晶層13のうちいずれか一方に含有されていてもよいし、3成分のうちの一部が液晶配向膜16a,16b中に含有され、残りが液晶層13中に含有されていてもよい。また、3成分のうちの一部が、液晶配向膜16a,16b及び液晶層13の両方に含有されていてもよい。その際、(A)成分、(B)成分及び(C)成分のうち少なくともいずれかを液晶配向剤に含有させることにより、その成分を液晶配向膜16a,16b中に含有させることができる。また、(A)成分、(B)成分及び(C)成分のうち少なくともいずれかを液晶組成物中に含有させることにより、その成分を液晶層13中に含有させることができる。以下、(A)〜(C)成分の各成分について詳述する。
・(A)成分について
重合性基を有する化合物(以下、「化合物(A)」ともいう。)が有する重合性基は、好ましくはラジカル重合性基である。光によるラジカル重合性が高い点で、化合物(A)が有する重合性基は、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、ビニルフェニル基(−C−CH=CH)及びアリル基よりなる群から選ばれる少なくとも一種が好ましく、(メタ)アクリロイル基が特に好ましい。なお、本明細書において「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル及びメタクリロイルを含む意味である。
化合物(A)は、重合性基を1個以上有する化合物であれば特に限定されず、低分子化合物及び重合体のいずれであってもよい。なお、本明細書において「低分子化合物」とは、分子量分布を有さない分子量1,000以下の化合物を意味する。
液晶組成物が化合物(A)を含有する場合、化合物(A)は低分子化合物であることが好ましく、重合性基を1個又は2個以上有する液晶性化合物(以下、「重合性液晶化合物」ともいう。)であることがより好ましい。重合性液晶化合物は、液晶性を示す化合物であれば特に限定されないが、置換又は無置換の芳香環及び脂肪族環の少なくともいずれかを合計2個以上有する化合物であることが好ましい。この場合、芳香環は、芳香族炭化水素環及び芳香族複素環を含む。好ましくは、芳香族炭化水素環であり、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等が挙げられる。これらのうち、特に好ましくはベンゼン環である。脂肪族環としては、シクロヘキサン環、ドデカシクロヘキサン環等が挙げられ、好ましくはシクロヘキサン環である。芳香環又は脂肪族環が有していてもよい置換基は、好ましくはフッ素原子、シアノ基、水酸基又は炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基、フルオロアルキル基若しくはシアノ基含有アルキル基である。
化合物(A)が低分子化合物である場合の具体例としては、例えば下記式(a−1)〜式(a−4)のそれぞれで表される化合物、LC242(BASF社製)、RM257(メルク社製)1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−(メタ)アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
Figure 2021002016
液晶組成物中に化合物(A)を含有させる場合、化合物(A)の含有割合は、長時間駆動に伴う液晶素子のリタデーションの変化、初期プレチルト角の変化及びコントラストの改善効果を十分に得ることができる点で、液晶組成物の全構成成分の全量に対し、0.2質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。また、化合物(A)の含有割合は、液晶層中における未反応の化合物(A)の量を十分に少なくする観点から、液晶組成物の全構成成分の全量に対し、15質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。なお、化合物(A)としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
液晶配向剤が化合物(A)を含有する場合、化合物(A)は、重合性基を側鎖に有する重合体(以下、「重合体(A)」ともいう。)であることが好ましい。重合体(A)の主骨格は特に限定されないが、液晶との親和性、液晶配向性及び機械的強度の観点から、重合体(A)は、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル、ポリイミド、ポリオルガノシロキサン、及び重合性炭素−炭素不飽和結合を有する単量体に由来する構造単位を有する重合体(以下、「付加重合体」ともいう。)よりなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
なお、重合体(A)は、有機化学の定法に従って合成することができる。具体的には、(1)重合性基を有する単量体を用いて重合する方法、(2)第1の官能基を側鎖に有する重合体を合成し、次いで、第1の官能基と反応し得る第2の官能基及び重合性基を有する化合物と、第1の官能基を側鎖に有する重合体とを反応させることにより、重合体の側鎖に重合性基を導入する方法、等が挙げられる。
重合体(A)が有する重合性基の割合は、液晶素子の長時間駆動に伴うリタデーションの変化、プレチルト角の変化及びコントラストの改善効果を十分に得る観点から、重合体(A)が有する全モノマー単位に対し、1モル%以上であることが好ましく、3モル%以上であることがより好ましい。また、重合体(A)が有する重合性基の割合は、重合体(A)の全モノマー単位に対し、60モル%以下であることが好ましく、50モル%以下であることがより好ましい。
液晶配向剤が重合体(A)を含有する場合、その含有割合は、液晶配向剤に含まれる重合体成分の全量に対し、0.05質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。また、重合体(A)の含有割合は、液晶配向剤に含まれる重合体成分の全量に対し、40質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましい。なお、重合体(A)としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
・(B)成分について
光増感剤は、光照射により感光性物質の光感度を増大させる光増感機能を有する化合物である。ここで、「光増感機能」とは、光の照射によって一重項励起状態となった後、速やかに項間交差を起こして三重項励起状態へ遷移する機能をいう。この三重項状態において他の分子と衝突すると相手を励起状態に変え、自らは基底状態に戻る。
光増感剤としては、光増感機能を有する化合物であれば特に限定されず、低分子化合物であってもよく、重合体であってもよい。液晶組成物が光増感剤を含有する場合、光増感剤は低分子化合物であることが好ましく、具体的には、炭化水素類、アミノ基含有化合物、ニトロ基含有化合物、キノン類、キサントン類、アンスロン類、ケトン類、色素化合物等が挙げられる。
これらの具体例としては、炭化水素類として、アセナフタレン、2,3−ベンゾフルオレン、2,4,5,6−ジベンゾフェナンスレン、1,2−ベンズアンスラセン、ペリレン等を;アミノ基含有化合物として、1,3−ビス(ジメチルアミノ)ベンゼン(TMA)、1,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゼン、1−ニトロ−4−ジメチルアミノナフタレン、2,6−ジクロロ−4−ニトロアニリン、トリニトロアニリン(TNA)、下記式(b1−1)
Figure 2021002016
で表される化合物等を;
ニトロ基含有化合物として、トリニトロアニリン、2,6−ジクロロ−4−ニトロアニリン、5−ニトロアセナフテン、1−ニトロ−4−ジメチルアミノナフタレン、2−ニトロフルオレン等を;キノン類として、2−エチルアンスラキノン、1,2−ベンズアンスラキノン等を;キサントン類として、2,4−ジエチルチオキサントン等を;アンスロン類として、ベンズアンスロン、3−メチル−1,3−ジアザ−1.9−ベンズアンスロン等を;ケトン類として、p,p−テトラエチルジアミノベンゾフェノン等を;色素化合物として、フタロシアニン、クロロフィル、アクリジンイエロー、アクリジンオレンジ、エオシン、エリスロシン、ローズベンガル等を、それぞれ挙げることができる。これらのうち、光増感がより効率的であることから、液晶組成物に含有させる光増感剤としては、アミノ基含有化合物が好ましく、3級アミノ基を有する化合物(3級アミン)がより好ましい。3級アミンの例としては、1,3−ビス(ジメチルアミノ)ベンゼン、1,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゼン、1−ニトロ−4−ジメチルアミノナフタレン、上記式(b1−1)で表される化合物等が挙げられる。光増感がより効率的である点で、これらのうち、アミノベンゾイル構造を有する化合物を特に好ましく使用することができる。
光増感剤を液晶組成物に含有させる場合、液晶組成物中における光増感剤の含有割合は、(A)成分の光反応を十分に行わせる観点から、液晶組成物の全量に対し、0.001質量%以上であることが好ましく、0.005質量%以上であることがより好ましい。また、光増感剤の過剰量の使用を回避する観点から、光増感剤の含有割合は、液晶組成物の全量に対し、7質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。なお、光増感剤としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
光増感剤を液晶配向剤に含有させる場合、光増感剤は、アミノ基含有の低分子化合物、又は、窒素含有複素環(ただし、ポリイミドが有するイミド環を除く。)、2級アミノ基及び3級アミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも一種の窒素含有構造を有する重合体(以下、「重合体(B)」ともいう。)であることが好ましい。これらのうち、長時間駆動によるリタデーション変化をより小さくできる点で、液晶配向剤に含有させる光増感剤としては、重合体(B)を好ましく使用することができる。
重合体(B)の主骨格は特に限定されないが、液晶との親和性や液晶配向性、機械的強度に優れている点、及び、窒素含有構造を重合体中に導入しやすい点において、重合体(B)は、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドよりなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。重合体(B)がポリアミック酸、ポリアミック酸エステル又はポリイミドである場合、重合体(B)は、重合体の設計自由度を高くできる点で、窒素含有構造を有するジアミンを含むモノマーの重合により得られる重合体であることが好ましい。
窒素含有構造を有するジアミンの具体例としては、例えば2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、1,4−ビス−(4−アミノフェニル)−ピペラジン、3,6−ジアミノアクリジン、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチルベンジジン、下記式(N−1−1)〜式(N−1−8)のそれぞれで表される化合物等が挙げられる。
Figure 2021002016
窒素含有構造を有するジアミンとしては、これらのうち、3級アミノ基を有する化合物を好ましく使用することができる。具体的には、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチルベンジジン、上記式(N−1−1)、式(N−1−2)、式(N−1−3)、式(N−1−4)、式(N−1−7)、及び式(N−1−8)のそれぞれで表される化合物等が挙げられる。これらのうち、アミノベンゾイル構造を有するジアミン(例えば、上記式(N−1−8)で表される化合物等)を使用することが特に好ましい。
重合体(B)の合成に際し、窒素含有構造を有するジアミンの使用割合は、重合体(B)の合成に使用する全モノマーに対し、5モル%以上であることが好ましく、10モル%以上であることがより好ましい。また、窒素含有構造を有するジアミンの使用割合は、重合体(B)の合成に使用する全モノマーに対し、60モル%以下であることが好ましく、50モル%以下であることがより好ましい。なお、重合体(B)の合成に際し、窒素含有構造を有するジアミンとしては、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
重合体(B)を液晶配向剤に含有させる場合、重合体(B)の含有割合は、液晶配向剤に含まれる重合体成分の全量に対し、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。また、重合体(B)の含有割合は、液晶配向剤に含まれる重合体成分の全量に対して、99質量%以下であることが好ましく、98質量%以下であることがより好ましい。なお、重合体(B)としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
光増感剤として低分子化合物を液晶配向剤に含有させる場合、光増感剤の含有割合は、液晶配向剤に含有される重合体成分の全量100質量部に対し、3質量部以上であることが好ましく、5質量部以上であることがより好ましい。また、光増感剤の含有割合は、50質量部以下であることが好ましく、40質量部以下であることがより好ましい。光増感剤としての低分子化合物は、1種単独で又は2種以上が組み合わされて使用される。
・(C)成分について
(C)成分である、可視光の照射によりラジカルを発生する化合物(以下、「化合物(C)」ともいう。)は、低分子化合物であってもよく、重合体であってもよい。可視光の照射によるラジカル発生能が十分に高い点で、化合物(C)は、カンファーキノン構造、カルバゾール構造又はチオキサンテン構造を有する化合物であることが好ましい。プレチルト角の経時変化の抑制効果がより高い点で、化合物(C)は、カンファーキノン構造を有する化合物であることがより好ましい。
液晶組成物に化合物(C)を含有させる場合、化合物(C)は低分子化合物であることが好ましい。化合物(C)の具体例としては、下記式(c1−1)〜式(c1−7)のそれぞれで表される化合物等が挙げられる。
Figure 2021002016
液晶配向剤に化合物(C)を含有させる場合、化合物(C)は、低分子化合物及び重合体のいずれを用いてもよいが、重合体であることが好ましい。化合物(C)として重合体を液晶配向剤に含有させることにより、長時間駆動に伴うプレチルト角の変化をより小さくできる点で好ましい。
化合物(C)が重合体である場合、当該重合体は、カンファーキノン構造、カルバゾール構造若しくはチオキサンテン構造(以下、「ラジカル発生構造」ともいう。)を側鎖に有する重合体(以下、「重合体(C)」ともいう。)であることが好ましい。重合体(C)の主骨格は特に限定されないが、液晶との親和性、液晶配向性、機械的強度、及びラジカル発生構造の導入しやすさの観点から、重合体(C)は、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドよりなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
重合体(C)がポリアミック酸、ポリアミック酸エステル又はポリイミドである場合、重合体(C)は、重合体の設計自由度を高くできる点で、ラジカル発生構造を有するジアミンを含むモノマーを使用することが好ましい。ラジカル発生構造含有ジアミンとしては、下記式(c2−1)で表される化合物を用いることが好ましい。
Figure 2021002016
(式(c2−1)中、Yは、カンファーキノン構造、カルバゾール構造又はチオキサンテン構造であり、Lは、単結合又は2価の連結基である。)
上記式(c2−1)において、Lの2価の連結基としては、−O−、*−COO−、*−OCO−、*−NR10CO−、*−CONR10−、−NR10−(ただし、R10は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。「*」はジアミノフェニル基との結合手を表す。)、炭素数1〜30の2価の炭化水素基、当該炭化水素基の少なくとも1個のメチレン基を−O−、−CO−、−COO−、−NR10−、−CONR10−又は−CO−NR10−CO−の2価のヘテロ原子含有基で置き換えた基等が挙げられる。
ラジカル発生構造含有ジアミンの具体例としては、下記式(c3−1)〜式(c3−12)のそれぞれで表される化合物等が挙げられる。これらのうち、長時間駆動によるプレチルト角の変化を抑制する効果をより高くできる点で、カンファーキノン構造を有するジアミンを特に好ましく使用することができる。
Figure 2021002016
重合体(C)の合成に際し、ラジカル発生構造含有ジアミンの使用割合は、重合体(C)の合成に使用する全モノマーに対して、5モル%以上であることが好ましく、10モル%以上であることがより好ましい。また、ラジカル発生構造含有ジアミンの使用割合は、重合体(C)の合成に使用する全モノマーに対して、60モル%以下であることが好ましく、50モル%以下であることがより好ましい。なお、重合体(C)の合成に際し、ラジカル発生構造含有ジアミンとしては、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
液晶配向剤に重合体(C)を含有させる場合、重合体(C)の含有割合は、液晶配向剤に含まれる重合体成分の全量に対して、1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましい。また、重合体(C)の含有割合は、液晶配向剤に含まれる重合体成分の全量に対して、80質量%以下であることが好ましく、70質量%以下であることがより好ましい。なお、重合体(C)としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
化合物(C)として低分子化合物を液晶配向剤中に含有させる場合、液晶配向剤中における化合物(C)の含有割合は、液晶配向剤に含有される重合体成分の全量100質量部に対して、3質量部以上であることが好ましく、5質量部以上であることがより好ましい。また、化合物(C)の含有割合は、50質量部以下であることが好ましく、40質量部以下であることがより好ましい。
なお、(A)成分として液晶組成物中に低分子化合物を含有させることにより、液晶セル18に対する可視光の照射によって低分子化合物が重合し、液晶配向膜16a,16bの表面上にポリマー層17a,17bが形成される(図1参照)。一方、(A)成分として重合体(A)を液晶配向剤中に含有させた場合、液晶配向膜16a,16bの表面上にはポリマー層17a,17bは形成されない。ただし、この場合にも、(B)成分及び(C)成分の存在下において、重合体(A)が有する重合性基の光反応が起こり、これにより、液晶配向膜16a,16bの界面付近に存在する液晶分子13aの初期配向方向が規定されることとなる。
≪液晶配向剤≫
次に、液晶配向剤について説明する。液晶配向剤は、重合体成分及び必要に応じて配合されるその他の成分が、好ましくは溶剤に溶解されてなる溶液状の重合体組成物である。
液晶配向剤の重合体成分の主骨格は特に限定されないが、液晶との親和性、機械的強度等の観点から、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル、ポリイミド、ポリオルガノシロキサン及び付加重合体よりなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。付加重合体としては、重合性炭素−炭素不飽和結合を有する単量体に由来する構造単位として、(メタ)アクリル化合物、マレイミド構造含有化合物、スチレン構造含有化合物、及び無水マレイン酸構造含有化合物よりなる群から選択される少なくとも一種の単量体に由来する構造単位を有する重合体を好ましく使用することができる。なお、液晶配向剤の重合体成分は、重合体(A)、重合体(B)及び重合体(C)のうち少なくともいずれかを含んでいてもよい。
光配向処理により液晶配向膜を形成することを可能にする観点から、液晶配向剤は、光配向性基を有する重合体(以下、「重合体(D)」ともいう。)を含有することが好ましい。光配向性基としては、光照射による光異性化反応、光二量化反応、光フリース転位反応又は光分解反応によって膜に異方性を付与可能な官能基を用いることができる。光配向性基の具体例としては、例えば、アゾベンゼン又はその誘導体を基本骨格として含むアゾベンゼン含有基、桂皮酸又はその誘導体(桂皮酸構造)を基本骨格として含む桂皮酸構造含有基、ベンゾフェノン又はその誘導体を基本骨格として含むベンゾフェノン含有基、フェニルベンゾエート又はその誘導体を基本骨格として含むフェニルベンゾエート含有基、シクロブタン又はその誘導体を基本骨格として含むシクロブタン含有構造等が挙げられる。紫外線の照射により塗膜に十分に高い液晶配向能を付与できる点、及び重合体の主鎖又は側鎖に導入しやすい点で、光配向性基は、これらのうち、桂皮酸構造含有基又はフェニルベンゾエート含有基であることが好ましく、桂皮酸構造含有基であることが特に好ましい。桂皮酸構造含有基は、下記式(3)で表される桂皮酸構造を基本骨格として含む基であることが好ましい。
Figure 2021002016
(式(3)中、X及びXは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のフルオロアルキル基であり、R10は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、フッ素原子若しくはシアノ基で置換された炭素数1〜10の置換アルキル基、フッ素原子若しくはシアノ基で置換された炭素数1〜10の置換アルコキシ基、フッ素原子、又はシアノ基である。aは0〜4の整数である。aが2以上の場合、複数のR10は同一でも異なっていてもよい。「*」は結合手を示す。)
上記式(3)において、X及びXは、好ましくは水素原子、フッ素原子、シアノ基又は炭素数1〜3のアルキル基である。aは0又は1が好ましく、0が特に好ましい。
液晶配向剤は、重合体成分として、重合体(D)のみを含有していてもよいが、重合体(D)とは異なる重合体(以下、「その他の重合体」ともいう。)を含有していてもよい。その他の重合体としては、上述した重合体(A)や重合体(B)等が挙げられる。
重合体(D)の含有割合は、液晶配向剤に含有される重合体成分の全量に対して、0.1質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。
液晶配向剤に含有させる重合体成分につき、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、1,000〜1,000,000の範囲にあることが好ましく、3,000〜200,000の範囲にあることがより好ましく、5,000〜150,000の範囲にあることが更に好ましい。重合体の重量平均分子量が上記範囲にあると、液晶配向膜を製造する際に取り扱いやすく、また得られた液晶配向膜は十分な材料強度及び特性を有するものとなり好ましい。
液晶配向剤は、上記の(A)成分、(B)成分及び(C)成分のうちの少なくとも1種を含んでいることが好ましい。液晶素子の長時間駆動に伴うリタデーションの変化をより小さくできる点で、液晶配向剤は、(B)成分及び(C)成分のうちの少なくとも1種を含有することが好ましく、(B)成分及び(C)成分の両方を含有することがより好ましく、(B)成分として重合体(B)を含有し、かつ(C)成分としてカンファーキノン構造を有する化合物を含有することが特に好ましい。この場合、液晶組成物としては、(A)成分を含有する液晶組成物が好ましく使用される。
液晶配向剤は、液晶配向膜の電気特性や塗布性等を改善する目的で、重合体成分のほか、各種添加剤が配合されていてもよい。各種添加剤の具体例としては、例えばエポキシ化合物(例えば、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N−ジグリシジル−アミノメチルシクロヘキサン、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等)、官能性シラン化合物(例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等)、金属キレート化合物、硬化促進剤、界面活性剤、充填剤、分散剤等が挙げられる。これらの化合物の配合割合は、本発明の効果を損なわない範囲内において、各化合物に応じて適宜選択することができる。
液晶配向剤は、重合体成分、及び必要に応じて配合される添加剤成分が、好ましくは有機溶媒に溶解された溶液状の組成物として調製される。使用する有機溶媒としては、例えば非プロトン性極性溶媒、フェノール系溶媒、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、炭化水素等が挙げられる。溶剤成分は、これらの1種でもよく、2種以上の混合溶媒であってもよい。
液晶配向剤の固形分濃度(液晶配向剤の溶媒以外の成分の合計質量が液晶配向剤の全質量に占める割合)は、粘性、揮発性などを考慮して適宜に選択されるが、好ましくは1〜10質量%の範囲である。固形分濃度が1質量%以上である場合には、塗膜の膜厚が過小になりすぎず、一方、固形分濃度が10質量%以下である場合には、塗膜の膜厚が過大となりすぎず、良好な塗膜を形成できる点で好ましい。また、液晶配向剤の粘性を適度に高くすることができ、液晶配向剤の基板に対する塗布性を良好にすることができる。
≪液晶組成物≫
液晶組成物は、液晶として、液晶素子(例えば、液晶表示装置や位相差フィルム、高分子分散型液晶素子等)に用いられているネマチック液晶やスメクチック液晶等の液晶相を有する化合物を含有する。使用する液晶は低分子液晶が好ましく、これらの中でもネマチック液晶が好ましい。なお、本明細書において「低分子液晶」とは、分子量分布を有さず、分子量が2000以下の液晶性化合物をいう。低分子液晶は、好ましくは、置換又は無置換のベンゼン環及びシクロヘキサン環のうち少なくともいずれかの環構造を合計2〜10個有する液晶性化合物である。当該環構造は、より好ましくは2〜8個であり、更に好ましくは2〜5個である。
液晶の具体例としては、正の誘電異方性を有する液晶性化合物として、例えばビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶等を;負の誘電異方性を有する液晶性化合物として、例えばジシアノベンゼン系液晶、ピリダジン系液晶、シッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶等を挙げることができる。また、ネマチック液晶中に、液晶として、コレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネート等のコレステリック液晶;p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメート等の強誘電性液晶を添加して使用してもよい。
液晶組成物には、液晶のほか、例えばカイラル剤(例えば、商品名「C−15」、「CB−15」(メルク社製)など)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色素、消泡剤等が配合されてもよい。これらの成分の配合割合は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択することができる。
液晶組成物は、液晶及び必要に応じて添加されるその他の成分が混合されることによって調製される。これらの成分を混合する処理は、常温で行ってもよいし、昇温しながら行ってもよい。また、有機溶媒(例えば、アセトン、クロロホルム、メタノール等)に各成分を溶解し、その後、例えば蒸留操作により溶媒を除去することも可能である。
・図1では、第1基板11及び第2基板12のそれぞれに液晶配向膜16a,16bが形成されている場合について説明したが、第1基板11及び第2基板12のうち、いずれか一方のみに液晶配向膜が形成されていてもよい。
・図1では、VA型液晶表示装置に適用する場合について説明したが、駆動方式はこれに限定されず、種々の駆動方式の液晶表示素子に適用することができる。例えば、FFS(Fringe Field Switching)型やTN型等の液晶表示装置が挙げられる。
以上説明した本実施形態の液晶素子は種々の用途に有効に適用することができる。具体的には、例えば、時計、携帯型ゲーム、ワープロ、ノート型パソコン、カーナビゲーションシステム、カムコーダー、PDA、デジタルカメラ、携帯電話、スマートフォン、各種モニタ、液晶テレビ、インフォメーションディスプレイなどの各種表示装置や、調光フィルム、位相差フィルム等に適用することができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例において、重合体の重量平均分子量及び数平均分子量、ポリイミドのイミド化率、並びにエポキシ当量は以下の方法により測定した。
[重合体の重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mn]
Mw及びMnは、以下の条件におけるゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算値である。
カラム:東ソー(株)製、TSKgelGRCXLII
溶剤:テトラヒドロフラン(ポリオルガノシロキサン及び付加重合体の場合)、又は、リチウムブロミド及びリン酸含有のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(ポリアミック酸エステルの場合)
温度:40℃
圧力:68kgf/cm
[イミド化率]
ポリイミドを含有する溶液を純水に投入し、得られた沈殿を室温で十分に減圧乾燥した後、重水素化ジメチルスルホキシドに溶解し、テトラメチルシランを基準物質として室温でH−NMRを測定した。得られたH−NMRスペクトルから、下記数式(E−1)を用いてイミド化率を求めた。
イミド化率(%)=(1−A/A×α)×100 …(E−1)
(数式(E−1)中、Aは化学シフト10ppm付近に現れるNH基のプロトン由来のピーク面積であり、Aはその他のプロトン由来のピーク面積であり、αは重合体の前駆体(ポリアミック酸)におけるNH基のプロトン1個に対するその他のプロトンの個数割合である。)
[エポキシ当量]
エポキシ当量は、JIS C 2105に記載の塩酸−メチルエチルケトン法により測定した。
本実施例で使用した化合物の構造式を以下に示す。なお、以下では便宜上、「式(X)で表される化合物」を単に「化合物(X)」と略す。
Figure 2021002016
Figure 2021002016
Figure 2021002016
1.重合体の合成
<ポリアミック酸の合成>
[合成例1−1]
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物(化合物(CA−1))100モル部、化合物(DA−1)90モル部、及び化合物(DA−2)10モル部をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解し、40℃で3時間反応させることにより重合体(PAA−1)を10質量%含有する溶液を得た。
[合成例1−3〜1−7]
使用する酸無水物及びジアミンの種類及び量を下記表1に記載のとおり変更した以外は、上記合成例1−1と同様の操作を行うことにより、重合体(PAA−2)〜重合体(PAA−6)のそれぞれを含有する溶液を得た。なお、表1中、酸無水物欄の数値は、重合体の合成に使用したテトラカルボン酸二無水物の全量に対する各化合物の使用割合(モル%)を示す。ジアミン欄の数値は、重合体の合成に使用したジアミンの全量に対する各化合物の使用割合(モル%)を示す。「−」は、該当する欄の化合物を使用しなかったことを意味する。
Figure 2021002016
<ポリイミドの合成>
[合成例1−2]
重合体(PAA−1)をNMPに溶解して濃度10質量%の溶液とし、ここにピリジン及び無水酢酸を、重合に使用したテトラカルボン酸二無水物1モルに対してそれぞれ1モルずつ添加し、100℃において8時間脱水閉環反応を行った。反応終了後の反応混合物を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。回収した沈殿物をメタノールで洗浄した後、減圧下40℃において15時間乾燥することにより重合体(PI−1)を得た。得られた重合体(PI−1)のイミド化率は60%であった。
<ポリアミック酸エステルの合成>
[合成例2−1]
窒素導入管、還流冷却管、及び温度計を備えた200mL三口フラスコに、下記式(TA−3)で表される化合物を22.42g、テトラヒドロフランを100mL、ピリジンを0.79g入れ、窒素気流下で撹拌して懸濁させた。この懸濁液にβ−メタリルアルコール15.14gを加え、室温で2時間撹拌した。さらに60℃で8時間反応させ、無色透明な溶液を得た。この反応溶液を60℃で減圧濃縮し、さらに真空乾燥し、下記式(DE−1a)で表される化合物と下記式(DE−1b)で表される化合物との混合物(以下、「混合物(DE−1a/b)」という。)36.84gを得た。
Figure 2021002016
[合成例2−2]
窒素導入管及び還流冷却管を備えた100mLナスフラスコに、混合物(DE−1a/b)を18.42g、トルエンを100mL入れ、80℃で30分間撹拌した。その後、撹拌しながら室温まで冷却し、さらに室温で30分間撹拌した。得られた懸濁液をろ過し、トルエン5mLで2回洗浄した。得られた固体を60℃で真空乾燥し、白色粉末の化合物(DE−1a) 15.47gを得た(収率84%)。
[合成例2−3]
窒素導入管、還流冷却管、及び温度計を備えた500mL三口フラスコに、化合物(DE−1a)を14.74g、ヘプタンを80mL、ピリジンを0.032g入れ、窒素気流下75℃で撹拌した。塩化チオニル14.28gを20分かけてゆっくり滴下し、反応の進行に伴う発泡を確認した。滴下終了後、75℃で2時間反応させ、無色透明な溶液を得た。この反応溶液を60℃で減圧濃縮し、過剰の塩化チオニルを留去した。得られた液体にヘプタン80mLを加えて室温で撹拌し、析出した不溶分をろ過により除去した。このろ液を60℃で減圧濃縮し、さらに高真空下60℃で4時間乾燥し、無色透明液体の下記式(DC−1a)で表される化合物15.89gを得た(収率98%)。
Figure 2021002016
[合成例2−4]
窒素導入管及び温度計を備えた50mL三口フラスコに、上記式(DC−1a)で表される化合物を3.89g、上記式(DA−1)で表されるジアミン化合物を5.19g、NMPを58.2g、トリエチルアミンを0.51g入れ、約10℃に冷却し、トリアジン系脱水縮合剤であるDMT−MMを8.30g加え、窒素気流下室温で24時間反応させた。得られた重合溶液をNMPにより希釈し、メタノール中に撹拌しながらゆっくり注ぎ凝固させた。沈殿した固体を回収し、メタノール中で撹拌洗浄を2回繰り返し、60℃で真空乾燥し、白色粉末のポリアミック酸エステル(以下、これを「重合体(PAE−1)」という。)を得た。この重合体の数平均分子量Mnは11,000、分子量分布Mw/Mnは3.0であった。
<ポリオルガノシロキサンの合成>
[合成例3−1]
撹拌機、温度計、滴下漏斗及び還流冷却管を備えた反応容器に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン257.9g、3−(メタクロイルオキシ)プロピルトリメトキシシラン86.9g、メチルイソブチルケトン500g及びトリエチルアミン10.0gを仕込み、室温で混合した。次いで、脱イオン水100gを滴下漏斗より30分かけて滴下した後、還流下で混合しつつ、80℃で6時間反応させた。反応終了後、有機層を取り出し、これを0.2質量%硝酸アンモニウム水溶液により洗浄後の水が中性になるまで洗浄したのち、減圧下で溶媒及び水を留去することにより、エポキシ基含有ポリオルガノシロキサン(EPS−1)を粘調な透明液体として得た。このエポキシ基含有ポリオルガノシロキサン(EPS−1)につき、H−NMR分析を行ったところ、化学シフト(δ)=3.2ppm付近にオキシラニル基に基づくピークが得られた。エポキシ基含有ポリオルガノシロキサン(EPS−1)の重量平均分子量は3,000、エポキシ当量は248g/モルであった。
次いで、100mLの三口フラスコに、上記で得たエポキシ基含有ポリオルガノシロキサン(EPS−1)8.0g、メチルイソブチルケトン26g、化合物(m−3)15.3g、及び商品名「UCAT 18X」(サンアプロ社製の4級アミン塩)0.10gを仕込み、80℃で12時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、反応混合物をメタノールに投入して生成した沈殿物を回収し、これを酢酸エチルに溶解して溶液とし、該溶液を3回水洗した後、溶剤を留去することにより、重合体(S−1)を白色粉末として23.2g得た。この重合体(S−1)の重量平均分子量Mwは14,100であった。
[合成例3−2]
撹拌機、温度計、滴下漏斗及び還流冷却管を備えた反応容器に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン100.0g、メチルイソブチルケトン500g及びトリエチルアミン10.0gを室温で混合した。次いで、純水100gをゆっくり滴下した後、80℃にて6時間撹拌した。その後、有機層を取り出し、これを0.2重量%硝酸アンモニウム水溶液により洗浄後の水が中性になるまで洗浄した後、これを濃縮し、エポキシ基を有するポリオルガノシロキサン(EPS−2)を粘調な透明液体として得た。このエポキシ基を有するポリオルガノシロキサン(EPS−2)のMwは2,200、エポキシ当量は186g/モルであった。
次いで、エポキシ基を有するポリオルガノシロキサン(EPS−2)9.3g、メチルイソブチルケトン26g、化合物(g−1)3g、及び「UCAT 18X」0.10gを混合し、80℃にて12時間撹拌した。その後、反応混合物をメタノールに投入して生成した沈殿物をろ過し、これを酢酸エチルに溶解して溶液とし、その溶液を純水で分液した後、濃縮することにより、重合体(S−2)を白色粉末として6.3g得た。重合体(S−2)の重量平均分子量Mwは4,000であった。
<付加重合体の合成>
[合成例4−1]
窒素下、100mL二口フラスコに、重合モノマーとして、化合物(M−2)3.51g、化合物(M−3)0.74g、化合物(M−4)1.27g、及び化合物(M−5)4.22g、ラジカル重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.20g、連鎖移動剤として2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン0.20g、並びに溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)30mlを加え、70℃で6時間重合した。メタノールに再沈殿した後、沈殿物を濾過し、室温で8時間真空乾燥することで目的の重合体(MI−1)を得た。GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは28000、分子量分布Mw/Mnは2.1であった。
[合成例4−2]
窒素下、100mL二口フラスコに、重合モノマーとして、化合物(M−1)5.00g、化合物(M−2)1.05g、化合物(M−3)4.80g、及び化合物(M−4)2.26g、ラジカル重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.39g、連鎖移動剤として2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン0.39g、並びに溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)52.5mlを加え、70℃で6時間重合した。メタノールに再沈殿した後、沈殿物を濾過し、室温で8時間真空乾燥することで目的の重合体(MI−1)を得た。GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは30000、分子量分布Mw/Mnは2であった。
2.液晶配向剤及び液晶表示装置の製造、並びに評価
[実施例1]
(1)液晶配向剤の調製
合成例4−1で得た重合体(ACR−1)20質量部、及び重合体(PAA−6)100質量部が入った容器に、溶剤としてNMP及びブチルセロソルブ(BC)を加え、溶媒組成がNMP/BC=50/50(質量比)、固形分濃度が3.5質量%の溶液とした。この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過することにより液晶配向剤(AL−1)を調製した。
(2)液晶組成物の調製
誘電率異方性が負のネマチック液晶(メルク社製、MLC−6608)10gに、光増感剤として1,3−ビス(ジメチルアミノ)ベンゼン(TMA)、ラジカル発生剤としてN−メチルカルバゾール、重合性基含有化合物として化合物(RM−1)を、光増感剤、ラジカル発生剤及び重合性基含有化合物のそれぞれの含有割合が液晶組成物の全構成成分の合計量に対してそれぞれ0.01質量%、1質量%、0.3質量%となるように加え、混合することにより液晶組成物(PLC−1)を得た。
(3)光垂直型液晶表示素子の製造
ITO膜からなる透明電極付きガラス基板の透明電極面上に、上記(1)で調製した液晶配向剤(AL−1)をスピンナーにより塗布し、80℃のホットプレートで1分間プレベークを行い、膜厚0.08μmの塗膜を形成した。次いで、この塗膜表面に、Hg−Xeランプ及びグランテーラープリズムを用いて、313nmの輝線を含む偏光紫外線200J/mを、バンドパスフィルター(BPF313)を光源と基板の間に設置した状態で、基板法線から40°傾いた方向から室温で照射した。次いで、庫内を窒素置換したオーブン中、160℃で40分間加熱(本焼成)して液晶配向膜とした。同じ操作を繰り返して、液晶配向膜を形成した基板を一対(2枚)作成した。
液晶配向膜を形成した2枚の基板のうちの1枚における、液晶配向膜を有する面の外周に、直径3.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷により塗布した後、一対の基板の液晶配向膜面を対向させ、各基板に照射した紫外線の光軸の基板面への投影方向が逆平行となるように一対の基板を圧着し、150℃で1時間かけて接着剤を熱硬化させた。次いで、液晶注入口より基板間の間隙に、上記(2)で調製した液晶組成物(PLC−1)を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止し、液晶セルを得た。さらに、液晶注入時の流動配向を除くために、液晶セルを150℃で加熱してから室温まで徐冷した。次に、液晶セルにおける基板の外側両面に、偏光板を、その偏光方向が互いに直交し、かつ、液晶配向膜形成時に照射した紫外線の光軸の基板面への射影方向と45°の角度をなすように貼り合わせた。次に、偏光板を貼り合わせた液晶セルに対し、Hg−Xeランプから生じる紫外線及び可視光線を含む光線を、バンドパスフィルター(M.C. 405)を光源と基板の間に設置した状態で、405nm換算で3J/cm照射した。このときの光照射は、偏光板の外側から、基板間に電圧を印加せずに行った。
(4)評価
上記で作製した液晶表示素子を、27,000cd/mの高輝度バックライト上で500時間静置し、バックライトの照射前後における特性変化を下記方法により評価した。
(4−1)リタデーション変化率
液晶表示素子を、オプトサイエンス社製Axoscanによりリタデーションを測定し、下記数式(z−1)によりバックライト照射前後のリタデーションの変化率αを算出した。変化率αが小さいほど、液晶表示素子の長時間駆動後でも残像が発生しにくく、低残像特性が良好であるといえる。変化率αが0.5%以下であった場合を「最良(◎)」、0.5%よりも大きく1%以下であった場合を「良(○)」、1%よりも大きく2%以下であった場合を「可(△)」、2%よりも大きかった場合を「不可(×)」とした。
α=Δθ/θ1 …(z−1)
(式(z−1)中、Δθは照射前後のリタデーション差を表し、θ1は照射前のリタデーション値を表す。)
その結果、この実施例では「良(○)」の評価であった。
(4−2)チルト戻り評価
液晶のプレチルト角をシンテック社製Optiproにより測定し、バックライト照射前後のプレチルト角を比較した。バックライトの照射後と照射前のプレチルト角差が0.1度以下であった場合を「最良(◎)」、0.1度よりも大きく0.5度以下であった場合を「良(○)」、0.5度よりも大きく1.0度以下であった場合を「可(△)」、1.0度よりも大きかった場合を「不可(×)」とした。その結果、この実施例では「可(△)」の評価であった。
[実施例2〜7及び比較例1〜4]
液晶配向剤の配合処方を下記表2の通りに変更し、液晶組成物の配合処方を下記表3の通りに変更した点以外は実施例1と同様にして液晶配向剤(AL−2)〜(AL−7)、(AR−1)〜(AR−4)、及び液晶組成物(PLC−2)〜(PLC−7)、(PRC−1)〜(PRC−4)をそれぞれ調製した。また、調製した液晶配向剤及び液晶組成物をそれぞれ用い、実施例1と同様にして光垂直型液晶表示素子を製造するとともに、実施例1と同様の評価を行った。それらの結果を下記表4に示した。なお、表4中の「露光」欄のうち「−」は、偏光板を貼り合わせた液晶セルに対して露光しなかったことを意味する。
Figure 2021002016
Figure 2021002016
Figure 2021002016
[実施例8]
(1)液晶配向剤の調製
合成例3−2で得た重合体(S−2)3質量部、重合体(PAA−4)100質量部、及びラジカル発生剤としてカンファーキノン(CQ)5質量部が入った容器に、溶剤としてNMP及びブチルセロソルブ(BC)を加え、溶媒組成がNMP/BC=50/50(質量比)、固形分濃度が3.5質量%の溶液とした。この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過することにより液晶配向剤(AL−8)を調製した。
(2)液晶組成物の調製
ネマチック液晶(メルク社製、MLC−6221)10gに、重合性基含有化合物として化合物(RM−1)を、液晶組成物の全構成成分の合計量に対して0.3質量%となるように加え、混合することにより液晶組成物(PLC−8)を得た。
(3)光FFS型液晶表示素子の製造
櫛歯状にパターニングされたクロムからなる2系統の金属電極(電極A及び電極B)を有し、それら電極A及び電極Bに対して独立に電圧の印加が可能なガラス基板を準備した。このガラス基板と、電極が設けられていない対向ガラス基板とを一対とし、ガラス基板の電極を有する面と対向ガラス基板の一面とに、上記で調製した液晶配向剤(AL−8)を、スピンコーターを用いてそれぞれ塗布した。次いで、80℃のホットプレートで1分間プレベークを行った後に、庫内を窒素置換した200℃のオーブンで1時間加熱(ポストベーク)することにより、平均膜厚0.08μmの塗膜を形成した。
この操作を繰り返し、透明導電膜上に塗膜を有するガラス基板を一対(2枚)得た。上記で得た塗膜に対し、Hg−Xeランプ及びグランテーラープリズムを用いて、313nmの輝線を含む偏光紫外線2,000J/mを、バンドパスフィルター(BPF313)を光源と基板の間に設置した状態で、基板法線方向から照射して光配向処理を施した。なお、この照射量は、波長313nm基準で計測される光量計を用いて計測した値である。
次に、液晶配向膜を形成した一対の基板のうちの一方の基板につき、液晶配向膜を有する面の外縁に、直径3.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、一対の基板を液晶配向膜面が相対するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。次いで、液晶注入口より一対の基板間に液晶組成物(PLC−8)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止し、液晶セルを得た。さらに、液晶セルにおける基板の外側両面に、2枚の偏光板の変更方向が互いに直交するように偏光板を貼り合わせた。次に、偏光板を貼り合わせた液晶セルに対し、Hg−Xeランプから生じる紫外線及び可視光線を含む光線を、バンドパスフィルター(M.C. 405)を光源と基板の間に設置した状態で、405nm換算で3J/cm照射した。このときの光照射は、偏光板の外側から、基板間に電圧を印加せずに行った。
(4)評価
上記で作製した液晶表示素子を、27,000cd/mの高輝度バックライト上で500時間静置し、バックライトの照射前後における特性変化を下記方法により評価した。
(4−1)リタデーション変化率
上記実施例1と同様にして、上記数式(z−1)によりバックライト照射前後のリタデーションの変化率αを算出した。その結果、この実施例では「最良(◎)」の評価であった。
(4−2)最小相対透過率の変化率
上記で製造した光FFS型液晶表示素子につき、バックライトの照射前後のそれぞれにおいて、光源と光量検出器の間に偏光子と検光子を配置した装置を使用して、下記数式(z−2)で表される最小相対透過率β(%)を測定した。
β(%)=(γ−B0)/(B100−B0)×100 …(z−2)
(数式(z−2)中、B0は、ブランクでクロスニコル下の光の透過量である。B100は、ブランクでパラニコル下の光の透過量である。γは、クロスニコル下で偏光子と検光子の間に液晶表示素子を挟み、最小となる光透過量である。)
暗状態の黒レベルは液晶表示素子の最小相対透過率で表され、暗状態での黒レベルが小さいほどコントラストが優れていることを表す。
バックライト照射前後の最小相対透過率βを比較し、変化率が5%未満のものを「最良(◎)」、5%以上10%未満であった場合を「良(○)」、10%以上20%未満であった場合を「可(△)」、20%以上であった場合を「不可(×)」とした。その結果、この実施例では、「最良(◎)」の評価であった。
[比較例5〜8]
液晶配向剤の配合処方を下記表5の通りに変更し、液晶組成物の配合処方を下記表6の通りに変更した点以外は実施例8と同様にして液晶配向剤(AR−5)〜(AR−8)、及び液晶組成物(PRC−5)〜(PRC−8)をそれぞれ調製した。また、調製した液晶配向剤及び液晶組成物をそれぞれ用い、実施例8と同様にして光FFS型液晶表示素子を製造するとともに、実施例8と同様の評価を行った。それらの結果を下記表7に示した。なお、表7中の「露光」欄のうち「−」は、偏光板を貼り合わせた液晶セルに対して露光しなかったことを意味する。
[実施例9]
(1)液晶配向剤の調製
合成例2−4で得た重合体(PAE−1)25質量部、重合体(PAA−4)100質量部、及びラジカル発生剤としてカンファーキノン(CQ)2質量部が入った容器に、溶剤としてNMP及びブチルセロソルブ(BC)を加え、溶媒組成がNMP/BC=50/50(質量比)、固形分濃度が3.5質量%の溶液とした。この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過することにより液晶配向剤(AL−9)を調製した。
(2)液晶組成物の調製
ネマチック液晶(メルク社製、MLC−7028)10gに、重合性基含有化合物として化合物(RM−1)を、液晶組成物の全構成成分の合計量に対して0.3質量%となるように加え、混合することにより液晶組成物(PLC−9)を得た。
(3)光FFS型液晶表示素子の製造
櫛歯状にパターニングされたクロムからなる2系統の金属電極(電極A及び電極B)を有し、それら電極A及び電極Bに対して独立に電圧の印加が可能なガラス基板を準備した。このガラス基板と、電極が設けられていない対向ガラス基板とを一対とし、ガラス基板の電極を有する面と対向ガラス基板の一面とに、上記で調製した液晶配向剤(AL−9)を、スピンコーターを用いてそれぞれ塗布した。次いで、80℃のホットプレートで1分間プレベークを行い、庫内を窒素置換したオーブンにて230℃で1時間加熱(ポストベーク)した。その後、液晶配向剤を塗布した側の基板表面に対し、Hg−Xeランプ及びグランテーラープリズムを用いて、254nmの輝線を含む偏光紫外線を、バンドパスフィルター(M.C. 254)を光源と基板の間に設置した状態で、10,000J/mの照射量で基板面の垂直方向から照射した。次いで、230℃のホットプレート上で5分間加熱した。これにより、膜厚0.1μmの液晶配向膜を有する一対の基板を得た。
次いで、液晶配向膜を形成した一対の基板のうち、一方の基板における液晶配向膜を有する面の外周に、直径3.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷により塗布した。続いて、一対の基板の液晶配向膜面を対向させ、偏光紫外線を照射した際の各基板の向きが逆になるように重ね合わせて圧着し、150℃で1時間かけて接着剤を熱硬化した。次いで、液晶注入口より基板間の間隙に液晶組成物(PLC−9)を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止し、液晶セルを得た。
さらに、液晶注入時の流動配向を除くために、これを150℃で加熱してから室温まで徐冷した。次に、液晶セルにおける基板の外側両面に、偏光板を、その偏光方向が互いに直交し、かつ、液晶配向膜の偏光紫外線の光軸の基板面への射影方向と直交するように貼り合わせた。次に、偏光板を貼り合わせた液晶セルに対し、Hg−Xeランプから生じる紫外線及び可視光線を含む光線を、バンドパスフィルター(M.C. 405)を光源と基板の間に設置した状態で、405nm換算で3J/cm照射した。このときの光照射は、偏光板の外側から、基板間に電圧を印加せずに行った。
(4)評価
上記で作製した光FFS型液晶表示素子を、27,000cd/mの高輝度バックライト上で500時間静置し、上記実施例8と同様にして、バックライトの照射前後における特性変化を評価した。その結果、この実施例では、リタデーション変化率αについては「最良(◎)」、最小相対透過率βの変化率については「最良(◎)」の評価であった。
[比較例9〜12]
液晶配向剤の配合処方を下記表5の通りに変更し、液晶組成物の配合処方を下記表6の通りに変更した点以外は実施例9と同様にして液晶配向剤(AR−9)〜(AR−12)、及び液晶組成物(PRC−9)〜(PRC−12)をそれぞれ調製した。また、調製した液晶配向剤及び液晶組成物をそれぞれ用い、実施例9と同様にして光FFS型液晶表示素子を製造するとともに、実施例9と同様の評価を行った。それらの結果を下記表7に示した。なお、表7中、「露光」欄のうち「−」は、偏光板を貼り合わせた液晶セルに対して露光しなかったことを意味する。
Figure 2021002016
Figure 2021002016
Figure 2021002016
以上の結果から、光垂直型液晶表示素子の実施例1〜7では、比較例1〜4と比べて、バックライトを長時間照射した後のリタデーション変化率が小さく、またチルト戻りも小さかった。光FSS型液晶表示素子の実施例8,9についても、比較例5〜12と比べて、バックライトを長時間照射した後のリタデーション変化率が小さく、最小相対透過率の変化率も小さかった。
10…液晶表示装置、11…第1基板、12…第2基板、13…液晶層、16a,16b…液晶配向膜

Claims (7)

  1. 第1基板及び第2基板のうち少なくとも一方に液晶配向剤を塗布して液晶配向層を形成する工程と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に、前記液晶配向層に隣接するように液晶層を配置して液晶セルを構築する工程と、
    前記液晶セルに可視光を照射する工程と、
    を含み、
    前記液晶セルに可視光を照射する前において、前記液晶セルは、前記液晶配向層及び前記液晶層のうち少なくともいずれかに、重合性基を有する化合物(A)を含有し、前記液晶配向層及び前記液晶層のうち少なくともいずれかに光増感剤(B)を含有し、かつ前記液晶配向層及び前記液晶層のうち少なくともいずれかに、可視光の照射によりラジカルを発生する化合物(C)を含有する、液晶素子の製造方法。
  2. 前記液晶配向剤は、光配向性基を有する重合体を含有し、
    前記液晶セルの構築前に、前記液晶配向剤を用いて形成された塗膜に紫外線を照射することにより前記塗膜に光配向処理を行う工程を更に含む、請求項1に記載の液晶素子の製造方法。
  3. 前記光増感剤(B)は、アミノ基を有する化合物である、請求項1又は2に記載の液晶素子の製造方法。
  4. 前記液晶配向剤は、前記化合物(C)を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶素子の製造方法。
  5. 前記液晶配向剤は、前記光増感剤(B)を含有する、請求項4に記載の液晶素子の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法により得られた液晶素子。
  7. 光増感剤(B)と、可視光の照射によりラジカルを発生する化合物(C)とを含有する、液晶配向剤。
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