JP2021001092A - 照明カバーの製造方法、並びに照明カバー、照明ランプ及び照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期使用における信頼性を向上することができる、照明カバーの製造方法、並びに照明カバー、照明ランプ及び照明装置を得る。【解決手段】本発明に係る照明カバーの製造方法は、ソーダ石灰ガラスからなるカバー本体の表面の少なくとも一部に、水を付着させる着水工程と、前記カバー本体を加熱し、前記ソーダ石灰ガラスに含まれるナトリウムイオン及びカルシウムイオンの少なくとも一方を、前記カバー本体の表面に付着した前記水へ溶解させる加熱工程と、前記水を蒸発させて、前記ナトリウムイオン由来のナトリウム化合物及び前記カルシウムイオン由来のカルシウム化合物の少なくとも一方を析出させる析出工程と、を有するものである。【選択図】図6
Description
本発明は、ガラス製のカバー本体を有する照明カバーの製造方法、並びに照明カバー、照明ランプ及び照明装置に関する。
発光ダイオード(Light Emitting Diode;以下、LEDと称す。)等の固体発光素子を光源とする照明ランプにおいて、例えば光源から出射された光を効率的に取り出して照明ランプから照射される光の全光束を向上させること、及び光を拡散させながら均等に照射させること等を目的とした種々の光拡散技術が提案されている。特許文献1には、ガラス管内にLEDユニットを内蔵したLEDランプが開示されている。このLEDランプにおいては、LEDユニットから照射された光は、ガラス管の内面に塗装された内部塗装面により拡散される。
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、ガラス管の内部の光拡散面は塗装によって設けられているため、経年劣化によって、光拡散面の塗装が変色し、剥がれ、又は拡散性が低下し、長期使用における信頼性が低下する、という問題点があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、長期使用における信頼性を向上することができる、照明カバーの製造方法、並びに照明カバー、照明ランプ及び照明装置を得るものである。
本発明に係る照明カバーの製造方法は、ソーダ石灰ガラスからなるカバー本体の表面の少なくとも一部に、水を付着させる着水工程と、前記カバー本体を加熱し、前記ソーダ石灰ガラスに含まれるナトリウムイオン及びカルシウムイオンの少なくとも一方を、前記カバー本体の表面に付着した前記水へ溶解させる加熱工程と、前記水を蒸発させて、前記ナトリウムイオン由来のナトリウム化合物及び前記カルシウムイオン由来のカルシウム化合物の少なくとも一方を析出させる析出工程と、を有するものである。
本発明に係る照明カバーの製造方法によれば、カバー本体の表面に付着させた水を蒸発させて、ソーダ石灰ガラスに含まれるナトリウムイオン由来のナトリウム化合物及びソーダ石灰ガラスに含まれるカルシウムイオン由来のカルシウム化合物の少なくとも一方を析出させる。このため、カバー本体の表面に形成した光拡散層の長期使用における信頼性を向上することができる。
以下、本発明に係る照明カバーの製造方法、並びに照明カバー、照明ランプ及び照明装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本発明は、以下の各実施の形態に示す構成のうち、組合せ可能な構成のあらゆる組合せを含むものである。また、図面に示す照明カバーの製造方法、並びに照明カバー、照明ランプ及び照明装置は、本発明が適用される機器の一例を示すものであり、図面に示された照明カバーの製造方法、並びに照明カバー、照明ランプ及び照明装置によって本発明の適用機器が限定されるものではない。また、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。なお、各図面では、各構成部材の相対的な寸法関係又は形状等が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明ランプを示す斜視図である。図2は、実施の形態1に係る照明ランプを示す分解斜視図である。図3は、実施の形態1に係る照明ランプを示す概略断面図である。図4は、図3のA−A断面図である。なお、図3は、図1に示すYZ平面における断面を示している。
図1〜図4に示すように、照明ランプ1は、照明カバー2と、光源ユニット3と、給電口金4と、保持口金5とを備える。例えば、照明ランプ1は、管状に形成された照明カバー2と、照明カバー2の内部に収容され、LEDを発光素子として有する光源ユニット3と、を備えた、いわゆる直管型LEDランプである。なお、図1〜図4においては、光源ユニット3、給電口金4、及び保持口金5に設けられる、電気配線又は給電あるいは接地のための電極端子の図示は省略してある。
図1は、実施の形態1に係る照明ランプを示す斜視図である。図2は、実施の形態1に係る照明ランプを示す分解斜視図である。図3は、実施の形態1に係る照明ランプを示す概略断面図である。図4は、図3のA−A断面図である。なお、図3は、図1に示すYZ平面における断面を示している。
図1〜図4に示すように、照明ランプ1は、照明カバー2と、光源ユニット3と、給電口金4と、保持口金5とを備える。例えば、照明ランプ1は、管状に形成された照明カバー2と、照明カバー2の内部に収容され、LEDを発光素子として有する光源ユニット3と、を備えた、いわゆる直管型LEDランプである。なお、図1〜図4においては、光源ユニット3、給電口金4、及び保持口金5に設けられる、電気配線又は給電あるいは接地のための電極端子の図示は省略してある。
(光源ユニット3)
光源ユニット3は、点灯電力が供給されることによって、光を発するユニットである。光源ユニット3は、照明カバー2の内部に収容され、照明カバー2に向けて光を照射する。光源ユニット3は、発光素子3a、基板3b及びヒートシンク3cを備える。なお、光源ユニット3は、照明カバー2内に挿入され給電口金4と保持口金5とによって固定される。
光源ユニット3は、点灯電力が供給されることによって、光を発するユニットである。光源ユニット3は、照明カバー2の内部に収容され、照明カバー2に向けて光を照射する。光源ユニット3は、発光素子3a、基板3b及びヒートシンク3cを備える。なお、光源ユニット3は、照明カバー2内に挿入され給電口金4と保持口金5とによって固定される。
光源ユニット3は、例えば、平坦な反射面3dと円弧状の円弧面3eとを有する。反射面3dには、別途、塗布、印刷または蒸着等の方法を用いて反射材料を設けてもよい。反射面3dに反射材料が形成されることにより、更に光の利用効率を向上させることができる。
円弧面3eは、照明カバー2の内壁面20aに沿うように形成されている。
(発光素子3a)
発光素子3aとしては、例えば、LEDがある。発光素子3aは、基板3bの実装面(表面)に面実装されている。本実施の形態1では、基板3bの実装面に複数の発光素子3aを実装した例を示す。複数の発光素子3aは、基板3bの実装面に一定の間隔で一列に配置される。複数の発光素子3aと基板3bの表面に設けられた配線パターンとが電気的に接続されることにより、光源回路が形成される。複数の発光素子3aと基板3bの表面に設けられた配線パターンの接続は、例えば半田付け等によって行われる。
発光素子3aとしては、例えば、LEDがある。発光素子3aは、基板3bの実装面(表面)に面実装されている。本実施の形態1では、基板3bの実装面に複数の発光素子3aを実装した例を示す。複数の発光素子3aは、基板3bの実装面に一定の間隔で一列に配置される。複数の発光素子3aと基板3bの表面に設けられた配線パターンとが電気的に接続されることにより、光源回路が形成される。複数の発光素子3aと基板3bの表面に設けられた配線パターンの接続は、例えば半田付け等によって行われる。
LEDとしては、例えば、疑似白色LEDを用いても良い。疑似白色LEDは、例えば440nm〜480nm程度の波長の青色光を発するLEDチップ上に、青色光を黄色光に波長変換する蛍光体を付してパッケージ化したものである。これ以外に、紫外線を発するLEDと、紫外線によって赤色、緑色、及び青色の3色を発光する蛍光体とを組み合わせた白色LEDを用いることができる。また、赤色LED、緑色LED、及び青色LEDから白色を生成する白色LEDなどを用いることができる。
なお、LEDチップが基板3bに直接実装されたCOB(Chip On Board)等を用いてもよい。また、発光素子3aの個数、配置または種類は、照明ランプ1の用途等に応じて、適宜変更することも可能である。
有機EL(Organic Electro−Luminescenc)或いは半導体レーザ(Semiconductor Laser)を発光素子3aとして使用しても良い。発光素子3aとして、有機EL等を用いる場合、複数の発光素子3aを基板3bに実装する代わりに、長手方向に延在した板状の1個の発光素子3aを、基板3bに実装するようにしても良い。
(基板3b)
基板3bは、例えば照明ランプ1の長手方向(図1のY軸方向)に延在した部材である。基板3bの実装面に、配線パターンが形成される。基板3bの実装面に、長手方向に沿って、複数の発光素子3aが実装されている。発光素子3aは配線パターンによって電気接続され、光源回路が形成される。基板3bの表面に設けられた配線パターンと発光素子3aとの接続は、例えば半田付け等によって行われる。基板3bは、給電口金4の給電端子に電気的に接続される。基板3bに、給電口金4の給電端子を介して外部の電源から点灯電力が供給される。基板3bに点灯電力が供給されると、発光素子3aが点灯する。
基板3bは、例えば照明ランプ1の長手方向(図1のY軸方向)に延在した部材である。基板3bの実装面に、配線パターンが形成される。基板3bの実装面に、長手方向に沿って、複数の発光素子3aが実装されている。発光素子3aは配線パターンによって電気接続され、光源回路が形成される。基板3bの表面に設けられた配線パターンと発光素子3aとの接続は、例えば半田付け等によって行われる。基板3bは、給電口金4の給電端子に電気的に接続される。基板3bに、給電口金4の給電端子を介して外部の電源から点灯電力が供給される。基板3bに点灯電力が供給されると、発光素子3aが点灯する。
基板3bの基材には、ガラスエポキシ材料、紙フェノール材料、コンポジット材料またはアルミニウム(Al)等の金属材料等が使用される。基板3bの基材の選定に際しては、例えば、部品の配置、放熱性、材料コスト等が勘案される。基板3bの寸法として、厚さは、例えば1mm程度であるが、これに限定されない。発光素子3aから発せられる光の利用効率を向上させるため、基板3bの表面に反射部材を設けても良い。例えば、基板3bの発光素子3aが実装されている面に反射部材を設けることが好ましい。反射部材を基板3bの表面に設ける方法として、例えば貼り合わせ、塗布、印刷或いは蒸着等が挙げられる。
(ヒートシンク3c)
ヒートシンク3cは、照明カバー2の内部空間の形状に合わせて長尺状に形成される。ヒートシンク3cには、熱伝導性の高い材料が使用される。ヒートシンク3cに、発光素子3aが実装された基板3bが取り付けられる。発光素子3aの動作時に発生する熱は、基板3bからヒートシンク3cに伝わる。ヒートシンク3cが受けた熱は、照明カバー2に伝わり、照明カバー2から外部に放射される。
ヒートシンク3cは、照明カバー2の内部空間の形状に合わせて長尺状に形成される。ヒートシンク3cには、熱伝導性の高い材料が使用される。ヒートシンク3cに、発光素子3aが実装された基板3bが取り付けられる。発光素子3aの動作時に発生する熱は、基板3bからヒートシンク3cに伝わる。ヒートシンク3cが受けた熱は、照明カバー2に伝わり、照明カバー2から外部に放射される。
ヒートシンク3cは、照明カバー2の内部で基板3b等を支えるための剛性を有する。ヒートシンク3cは、例えば押し出し成形が可能な金属材料で形成される。ヒートシンク3cの材料として、例えばアルミニウム(Al)、鉄、チタン或いはマグネシウム等の金属材料が好適である。ヒートシンク3cの材料として、金属材料以外の材料を用いても良い。例えば、ヒートシンク3cの材料として高熱伝導性の樹脂或いはセラミックを用いても良い。ヒートシンク3cの材料はこれらに限定されない。但し、ヒートシンク3cの線膨張係数は小さいことが好ましい。
(給電口金4)
給電口金4は、照明カバー2の一端部に取り付けられ、照明カバー2の一端部を覆って塞ぐ。給電口金4は、導電性を有する一対の給電端子(図示せず)と、給電端子が埋め込まれた有底円筒状の給電口金筐体とを備えている。
給電口金4は、照明カバー2の一端部に取り付けられ、照明カバー2の一端部を覆って塞ぐ。給電口金4は、導電性を有する一対の給電端子(図示せず)と、給電端子が埋め込まれた有底円筒状の給電口金筐体とを備えている。
給電端子は、熱伝導性を有する例えば金属材料で形成されており、また、給電口金筐体は、絶縁性を有する例えば樹脂材料で形成されている。給電口金筐体は、難燃性または不燃性を有するようにしてもよい。そして、給電端子と給電口金筐体とは、インサート成形等で一体的に形成されている。
給電口金4は、例えばGX16タイプの口金を用いることができるが、そのほかの種類の口金、例えばG13タイプ等の口金を用いてもよい。
(保持口金5)
保持口金5は、照明カバー2の他端部に取り付けられ、照明カバー2の他端部を覆って塞ぐ。保持口金5は、熱伝導性を有する保持端子(図示せず)と、保持端子が埋め込まれた有底円筒状の保持口金筐体とを備えている。
保持口金5は、照明カバー2の他端部に取り付けられ、照明カバー2の他端部を覆って塞ぐ。保持口金5は、熱伝導性を有する保持端子(図示せず)と、保持端子が埋め込まれた有底円筒状の保持口金筐体とを備えている。
保持端子は、導電性及び熱伝導性を有する例えば金属材料で形成されており、また、保持口金筐体は、絶縁性を有する例えば樹脂材料で形成されている。保持口金筐体は、難燃性または不燃性を有するようにしてもよい。そして、保持端子と保持口金筐体とは、インサート成形等で一体的に形成されている。
保持口金5は、例えばGX16タイプの口金を用いることができるが、そのほかの種類の口金、例えばG13タイプ等の口金を用いてもよい。
(照明カバー2)
照明カバー2は、例えば、照明ランプ1の長手方向(図1のY軸方向)に延在した管状の部材である。照明カバー2が管状の部材である場合、照明カバー2は、筒管または直管とも呼称される。照明カバー2は、内部空間に光源ユニット3が収容されるものである。図4に示すように、照明カバー2は、カバー本体20と、このカバー本体20に形成された光拡散機能を有する層である光拡散層21とを備えている。
照明カバー2は、例えば、照明ランプ1の長手方向(図1のY軸方向)に延在した管状の部材である。照明カバー2が管状の部材である場合、照明カバー2は、筒管または直管とも呼称される。照明カバー2は、内部空間に光源ユニット3が収容されるものである。図4に示すように、照明カバー2は、カバー本体20と、このカバー本体20に形成された光拡散機能を有する層である光拡散層21とを備えている。
(カバー本体20)
カバー本体20は、透過性と堅牢性とを有するものである。カバー本体20は、例えば、円筒形である。カバー本体20は、例えば、管径26mm、長さ1200mm、厚さ0.5mmである。
カバー本体20は、透過性と堅牢性とを有するものである。カバー本体20は、例えば、円筒形である。カバー本体20は、例えば、管径26mm、長さ1200mm、厚さ0.5mmである。
カバー本体20は、ソーダ石灰ガラスを用いて形成される。ソーダ石灰ガラスとは、酸化ナトリウム(Na2O)と酸化カルシウム(CaO)とが二酸化ケイ素(SiO2)に添加されて生成されたものである。ソーダ石灰ガラスは、ケイ素(Si)と酸素(O)のシロキサン結合中に、ナトリウムイオン(Na+)及びカルシウムイオン(Ca2+)が混ざり込んだ構造をしている。
なお、酸化ナトリウムは、例えばガラス転移温度の低減のために添加される。酸化カルシウムは、例えば耐薬品性の向上のために添加される。また、酸化カルシウム及び二酸化ケイ素は、二酸化ケイ素に例えば10〜20wt%添加される。なお、ソーダ石灰ガラスは、ソーダライムガラス、又はソーダガラスとも称される。
(光拡散層21)
光拡散層21は、カバー本体20の表面の少なくとも一部に形成されている。例えば、図4に示すように、光拡散層21は、カバー本体20の内壁面20aに形成されている。また、光拡散層21は、例えば、内壁面20aの全面に形成されている。光拡散層21は、光源ユニット3から放射される光を拡散させる機能を有する。光拡散層21は、光源ユニット3から放射される光を拡散させることで、発光素子3aに対応する位置の明度が局所的に強くならないようにして、いわゆる粒感を抑制し、外観を従来の蛍光ランプに似せる役割を果たす。
光拡散層21は、カバー本体20の表面の少なくとも一部に形成されている。例えば、図4に示すように、光拡散層21は、カバー本体20の内壁面20aに形成されている。また、光拡散層21は、例えば、内壁面20aの全面に形成されている。光拡散層21は、光源ユニット3から放射される光を拡散させる機能を有する。光拡散層21は、光源ユニット3から放射される光を拡散させることで、発光素子3aに対応する位置の明度が局所的に強くならないようにして、いわゆる粒感を抑制し、外観を従来の蛍光ランプに似せる役割を果たす。
なお、光拡散層21は、カバー本体20における外壁面20bに形成されてもよい。また、光拡散層21は、光源ユニット3が配置される器具側領域には設けずに、光源ユニット3の光の照射側領域にのみ設けても良い。また、光拡散層21は、カバー本体20の内壁面20a及び外壁面20bの両方に設けてもよい。
(化合物)
光拡散層21は、光学的な拡散機能を担う光拡散媒体である化合物を含む。光拡散層21に含まれる化合物は、カバー本体20に含まれるナトリウムイオン由来のナトリウム化合物、及びカバー本体20に含まれるカルシウムイオン由来のカルシウム化合物の少なくとも一方である。光拡散層21に含まれるナトリウム化合物は、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)、硫酸ナトリウム(Na2SO4)、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)、及び塩化ナトリウム(NaCl)のうち少なくとも1つである。光拡散層21に含まれるカルシウム化合物は、炭酸カルシウム(CaCO3)、炭酸水素カルシウム(Ca(HCO3)2)、硫酸カルシウム(CaSO4)、亜硫酸カルシウム(CaSO3)、及び塩化カルシウム(CaCl2)のうち少なくとも1つである。
光拡散層21は、光学的な拡散機能を担う光拡散媒体である化合物を含む。光拡散層21に含まれる化合物は、カバー本体20に含まれるナトリウムイオン由来のナトリウム化合物、及びカバー本体20に含まれるカルシウムイオン由来のカルシウム化合物の少なくとも一方である。光拡散層21に含まれるナトリウム化合物は、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)、硫酸ナトリウム(Na2SO4)、亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)、及び塩化ナトリウム(NaCl)のうち少なくとも1つである。光拡散層21に含まれるカルシウム化合物は、炭酸カルシウム(CaCO3)、炭酸水素カルシウム(Ca(HCO3)2)、硫酸カルシウム(CaSO4)、亜硫酸カルシウム(CaSO3)、及び塩化カルシウム(CaCl2)のうち少なくとも1つである。
(製造方法)
次に、本実施の形態1に係る照明カバー2の製造方法について説明する。
次に、本実施の形態1に係る照明カバー2の製造方法について説明する。
[製造方法I]
まず、製造方法Iとして、光拡散層21に含まれる化合物が、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、及び炭酸水素カルシウムである場合を例に、図5及び図6を用いて説明する。
まず、製造方法Iとして、光拡散層21に含まれる化合物が、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、及び炭酸水素カルシウムである場合を例に、図5及び図6を用いて説明する。
図5及び図6は、実施の形態1に係る照明カバーの製造方法を説明する図である。
照明カバー2の製造方法は、着水工程、加熱工程、及び析出工程を有する。カバー本体20を、温度95℃以上100℃未満、及び相対湿度95%以上100%未満の大気雰囲気(以下、高温高湿度環境とも称する)に晒した状態を保持することで、着水工程と加熱工程と析出工程とを行う。
照明カバー2の製造方法は、着水工程、加熱工程、及び析出工程を有する。カバー本体20を、温度95℃以上100℃未満、及び相対湿度95%以上100%未満の大気雰囲気(以下、高温高湿度環境とも称する)に晒した状態を保持することで、着水工程と加熱工程と析出工程とを行う。
着水工程は、ソーダ石灰ガラスからなるカバー本体20の表面の少なくとも一部に、水(H2O)を付着させる工程である。カバー本体20は、高温高湿度環境に晒されると(図5(a))、その表面で局部的に結露が生じる(図5(b))。即ち、着水工程では、大気中の水蒸気を結露させて、カバー本体20の表面の少なくとも一部に、水を滴状に付着させる。なお、カバー本体20の表面に水が膜状に付着されてもよい。
加熱工程は、カバー本体20を加熱し、ソーダ石灰ガラスに含まれるナトリウムイオン及びカルシウムイオンの少なくとも一方を、カバー本体20の表面に付着した水へ溶解させる工程である。即ち、ソーダ石灰ガラスに含まれるアルカリ金属であるナトリウムがナトリウムイオン(Na+)として結露した水分中に溶け出し、アルカリ土類金属であるカルシウムがカルシウムイオン(Ca2+)として結露した水分中に溶け出す(図5(c))。
また、カバー本体20の表面に付着した水には、大気中の二酸化炭素(CO2)が溶解する(図5(d))。これにより、カバー本体20の表面に付着した水には、以下の反応により、炭酸イオン(CO3 2−)及び炭酸水素イオン(HCO3 −)が生成される(図6(e))。
CO2 + H2O → H2CO3
H2CO3 → H+ + HCO3 −
H+ + HCO3 − → 2H+ + CO3 2−
H2CO3 → H+ + HCO3 −
H+ + HCO3 − → 2H+ + CO3 2−
析出工程は、カバー本体20の表面に付着した水を蒸発させて、水中に生成されたナトリウム化合物及びカルシウム化合物を析出させる工程である。カバー本体20の表面に付着した水中で生成された炭酸イオン及び炭酸水素イオンは、カバー本体20から水へ溶解したナトリウムイオンと反応し、炭酸ナトリウム(Na2CO3)及び炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)が生成される。反応式は以下である。
2Na+ + CO3 2− → Na2CO3
Na+ + H+ + CO3 2− → NaHCO3
Na+ + H+ + CO3 2− → NaHCO3
また、カバー本体20の表面に付着した水中で生成された炭酸イオン及び炭酸水素イオンは、カバー本体20から水へ溶解したカルシウムイオンと反応し、炭酸カルシウム(CaCO3)及び炭酸水素カルシウム(Ca(HCO3)2)が生成される。反応式は以下である。
Ca2+ + CO3 2− → CaCO3
Ca2+ + 2(HCO3−) → Ca(HCO3)2
Ca2+ + 2(HCO3−) → Ca(HCO3)2
カバー本体20の表面に付着した水が蒸発し、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウム、並びに炭酸カルシウム及び炭酸水素カルシウムが析出されると、これらの化合物がカバー本体20の表面に固着する(図6(f))。
カバー本体20を、高温高湿度環境に晒した状態に保持することで、上述した着水工程と加熱工程と析出工程とが繰り返し行われ(図6(g))、その繰り返しの度に、ナトリウム化合物及びカルシウム化合物が、カバー本体20の表面に析出され、光拡散層21が生成される(図6(h))。カバー本体20を、高温高湿度環境に晒した状態に保持する時間は、例えば100時間である。
[製造方法II]
次に、製造方法IIとして、光拡散層21に含まれる化合物が、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、及び亜硫酸カルシウムである場合の例を説明する。なお、以下の説明では、上述した製造方法Iとの相違点について説明する。
次に、製造方法IIとして、光拡散層21に含まれる化合物が、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、及び亜硫酸カルシウムである場合の例を説明する。なお、以下の説明では、上述した製造方法Iとの相違点について説明する。
カバー本体20は、亜硫酸ガス(SO2)を含む雰囲気に晒される。即ち、カバー本体20を、温度95℃以上100℃未満、及び相対湿度95%以上100%未満の大気に亜硫酸ガスを含む雰囲気(以下、高温高湿度環境とも称する)に晒した状態を保持することで、着水工程と加熱工程と析出工程とを行う。
着水工程によってカバー本体20の表面に付着した水には、亜硫酸ガスが溶解する。これにより、カバー本体20の表面に付着した水には、以下の反応により、硫酸イオン(SO4 2−)が生成される。
2H2O + SO2 → SO4 2− + 4H+ +2e−
析出工程において、カバー本体20の表面に付着した水中で生成された硫酸イオン及び水中に溶解した亜硫酸ガスは、カバー本体20から水へ溶解したナトリウムイオンと反応し、硫酸ナトリウム(Na2SO4)及び亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)が生成される。反応式は以下である。
2Na+ + SO4 2− → Na2SO4
2Na+ + H2O + SO2 → Na2SO3
2Na+ + H2O + SO2 → Na2SO3
また、カバー本体20の表面に付着した水中で生成された硫酸イオン及び水中に溶解した亜硫酸ガスは、カバー本体20から水へ溶解したカルシウムイオンと反応し、硫酸カルシウム(CaSO4)及び亜硫酸カルシウム(CaSO3)が生成される。反応式は以下である。
Ca2+ + SO4 2− → CaSO4
Ca2+ + 2H2O → Ca(OH)2 + 2H+
Ca(OH)2 + SO2 → CaSO3 + H2O
Ca2+ + 2H2O → Ca(OH)2 + 2H+
Ca(OH)2 + SO2 → CaSO3 + H2O
カバー本体20の表面に付着した水が蒸発し、硫酸ナトリウム及び亜硫酸ナトリウム、並びに硫酸カルシウム及び亜硫酸カルシウムが析出されると、これらの化合物がカバー本体20の表面に固着し、光拡散層21が生成される。カバー本体20を、亜硫酸ガスを含む高温高湿度環境に晒した状態に保持する時間は、例えば100時間である。
なお、上述した製造方法I及び製造方法IIの何れにおいても、カバー本体20の表面に塩素(Cl)が含まれて析出される化合物には塩化ナトリウム(NaCl)、及び塩化カルシウム(CaCl2)が含まれる。即ち、着水工程において、例えば水道水などの塩素(Cl)が含まれる水を、カバー本体20の表面に付着させた場合、カバー本体20の表面に付着した水中では塩化物イオン(Cl−)が生成される。析出工程において、カバー本体20の表面に付着した水中で生成された塩化物イオンは、カバー本体20から水へ溶解したナトリウムイオンと反応し、塩化ナトリウム及び塩化カルシウムが生成される。
上述したナトリウム化合物及びカルシウム化合物は、何れも白色であるため、これらの化合物の析出量が増えるとカバー本体20の表面は白く濁ったようになり、あたかもフロスト処理かあるいは拡散膜のような光拡散機能を有する光拡散層21を形成することができる。
以上の工程により、カバー本体20と、カバー本体20の表面の少なくとも一部に形成された光拡散層21とを備える照明カバー2が製造される。そして、この照明カバー2の内部に光源ユニット3が収容されて、照明ランプ1が製造される。
なお、カバー本体20が管状の部材である場合、カバー本体20を高温高湿環境に晒すと、カバー本体20の管外側よりも管内側に水蒸気が滞留しやすく、内壁面20aに結露が発生しやすい。つまり、光拡散層21は、カバー本体20の外壁面20bよりも内壁面20aに形成されやすい。カバー本体20の内壁面20aは、人または他の機器の部材との接触がないため、光拡散層21が剥離される可能性を低減することができる。
次に、本実施の形態1に係る照明ランプ1の光の拡散性について説明する。
図7は、実施の形態1に係る照明ランプの光の拡散を模式的に示す断面図である。なお、図7は、図1に示すYZ平面における断面の要部のみを示す。
図7に示すように、発光素子3aからカバー本体20に向けて出射された光は、カバー本体20の内壁面20aに形成された光拡散層21に照射される。光拡散層21に含まれる複数の化合物は、その組成によって光の屈折率が異なるため、発光素子3aから出射された光は、光拡散層21に照射されると、屈折率が異なる複数の化合物の境界面あるいは化合物と空気との境界面で反射または屈折する。光拡散層21で反射または屈折を繰り返して拡散した拡散光は、カバー本体20を通過して、カバー本体20から出射される。このように、発光素子3aから照射された光は、光拡散層21によって拡散される。
図7は、実施の形態1に係る照明ランプの光の拡散を模式的に示す断面図である。なお、図7は、図1に示すYZ平面における断面の要部のみを示す。
図7に示すように、発光素子3aからカバー本体20に向けて出射された光は、カバー本体20の内壁面20aに形成された光拡散層21に照射される。光拡散層21に含まれる複数の化合物は、その組成によって光の屈折率が異なるため、発光素子3aから出射された光は、光拡散層21に照射されると、屈折率が異なる複数の化合物の境界面あるいは化合物と空気との境界面で反射または屈折する。光拡散層21で反射または屈折を繰り返して拡散した拡散光は、カバー本体20を通過して、カバー本体20から出射される。このように、発光素子3aから照射された光は、光拡散層21によって拡散される。
以上のように本実施の形態1においては、照明カバー2の製造方法は、着水工程と加熱工程と析出工程とを有する。着水工程は、ソーダ石灰ガラスからなるカバー本体20の表面の少なくとも一部に、水を付着させる。加熱工程は、カバー本体20を加熱し、ソーダ石灰ガラスに含まれるナトリウムイオン及びカルシウムイオンの少なくとも一方を、カバー本体20の表面に付着した水へ溶解させる。析出工程は、水を蒸発させて、ソーダ石灰ガラスに含まれるナトリウムイオン由来のナトリウム化合物及びソーダ石灰ガラスに含まれるカルシウムイオン由来のカルシウム化合物の少なくとも一方を析出させる。このため、光源ユニット3から照射される光及び太陽光に含まれる赤外線及び紫外線に対する耐性及び熱に対する耐性を向上することができる。よって、光拡散層21の変色、剥がれ、又は拡散性が低下を抑制することができる。このため、カバー本体20の表面に形成した光拡散層21の長期使用における信頼性を向上することができる。
また、カバー本体20の表面に付着させた水を蒸発させて、カバー本体20を構成するソーダ石灰ガラスに含まれるナトリウムイオン由来のナトリウム化合物及びソーダ石灰ガラスに含まれるカルシウムイオン由来のカルシウム化合物の少なくとも一方を析出させる。このため、材料コストを低減することができる。また、光拡散層21の形成工程が簡易であるため、製造コストを削減することができる。
また、本実施の形態1においては、照明カバー2は、ソーダ石灰ガラスからなるカバー本体20と、カバー本体20の表面の少なくとも一部に形成された光拡散層21と、を備える。光拡散層21は、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、塩化ナトリウム、及び塩化カルシウムのうち少なくとも1つを含む。このため、光源ユニット3から照射される光及び太陽光に含まれる赤外線及び紫外線に対する耐性及び熱に対する耐性を向上することができる。よって、光拡散層21の変色、剥がれ、又は拡散性が低下を抑制することができる。このため、カバー本体20の表面に形成した光拡散層21の長期使用における信頼性を向上することができる。
(変形例1)
上記の説明では着水工程において、大気中の水蒸気を結露させて、カバー本体20の表面に水を滴状に付着させたが、着水工程はこれに限定されない。着水工程において、水蒸気をカバー本体20の表面に吹き付けて、カバー本体20の表面の少なくとも一部に、水を滴状又は膜状に付着させてもよい。
上記の説明では着水工程において、大気中の水蒸気を結露させて、カバー本体20の表面に水を滴状に付着させたが、着水工程はこれに限定されない。着水工程において、水蒸気をカバー本体20の表面に吹き付けて、カバー本体20の表面の少なくとも一部に、水を滴状又は膜状に付着させてもよい。
例えば、管状に形成されたカバー本体20において、管内へ高温高湿度の水蒸気を連続的に吹き付ける。これにより、カバー本体20の管内の狭い空間で高温高湿度の水蒸気が均一に充満し、カバー本体20の内壁面20aに形成される光拡散層21の厚さムラが低減される。
更に、光拡散層21の厚さムラをより低減するため、着水工程、加熱工程及び析出工程において、管状に形成されたカバー本体20を回転させる等して、たえず動かしてもよい。カバー本体20を静止状態で維持すると結露水が一部に溜まり、光拡散層21の厚さムラを生じる可能性があるからである。
(変形例2)
上記の説明では、カバー本体20の表面に付着した水に、大気中の二酸化炭素が溶解して炭酸イオン及び炭酸水素イオンが生成される場合を説明したが、これに限定されない。炭酸イオン及び炭酸水素イオンを含む水溶液を着水工程の前に生成し、この水溶液を着水工程においてカバー本体20に吹き付けてもよい。
上記の説明では、カバー本体20の表面に付着した水に、大気中の二酸化炭素が溶解して炭酸イオン及び炭酸水素イオンが生成される場合を説明したが、これに限定されない。炭酸イオン及び炭酸水素イオンを含む水溶液を着水工程の前に生成し、この水溶液を着水工程においてカバー本体20に吹き付けてもよい。
実施の形態2.
図8は、実施の形態2に係る照明装置を示す斜視図である。
図8に示すように、本実施の形態2に係る照明装置100は、実施の形態1に係る照明ランプ1を照明器具120に取り付けたものである。本実施の形態2では、実施の形態1と共通する部分は同一の符号を付して説明を省略し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
図8は、実施の形態2に係る照明装置を示す斜視図である。
図8に示すように、本実施の形態2に係る照明装置100は、実施の形態1に係る照明ランプ1を照明器具120に取り付けたものである。本実施の形態2では、実施の形態1と共通する部分は同一の符号を付して説明を省略し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
照明器具120は、例えば天井に取り付けられており、図8に示すように、器具本体121と、点灯装置122と、給電ソケット123と、支持ソケット124とを備えている。なお、照明器具120は、光を反射する反射板であるリフレクタが付加されてもよい。また、照明器具120は、天井に埋め込まれていてもよく、またペンダント型であってもよい。
器具本体121は、照明ランプ1の長手方向に平行の方向に延びる直方体状の箱体であり、天井等に取り付けられる。
点灯装置122は、光源ユニット3に給電して、発光素子3aを点灯させるための点灯回路(電源回路)を収納する直方体状の金属箱体であり、器具本体121の内部に収納されている。
給電ソケット123は、照明ランプ1の一端部に設けられた給電口金4が装着されるものである。これにより、照明ランプ1が照明器具120に固定されると共に、給電ソケット123を介して照明ランプ1が照明器具120と電気的に接続される。
支持ソケット124は、照明ランプ1の他端部に設けられた保持口金5が装着されるものである。これにより、照明ランプ1が照明器具120に固定される。なお、これにより、照明ランプ1が接地されるが、接地されず、支持ソケット124を固定手段のみとして使用してもよい。
以上のように本実施の形態2においては、照明装置100は、実施の形態1における照明ランプ1が取り付けられる。このため、長期使用における信頼性を向上した照明ランプ1を備えた照明装置100を得ることができる。
実施の形態3.
図9は、実施の形態3に係る照明装置を示す斜視図である。
図9に示すように、本実施の形態3に係る照明装置200は、照明カバー202と、照明カバー202に向けて光を照射する発光素子(図示せず)とを有する光源一体型照明装置である。
図9は、実施の形態3に係る照明装置を示す斜視図である。
図9に示すように、本実施の形態3に係る照明装置200は、照明カバー202と、照明カバー202に向けて光を照射する発光素子(図示せず)とを有する光源一体型照明装置である。
照明カバー202は、断面半円形状をなしている点で実施の形態1と相違するが、そのほかの点で実施の形態1と共通する。照明カバー202は、両端部に端部カバー240が取り付けられており、端部カバー240が取り付けられた照明カバー202は、天井に取り付けられた照明器具220に設置されている。このように、照明カバー202の形状を適宜変更することによって、照明装置200のような光源一体型照明装置とすることもできる。
なお、照明ランプ及び照明装置は、壁に設置される照明装置または卓上に設置される照明装置等に適用することもできる。
1 照明ランプ、2 照明カバー、3 光源ユニット、3a 発光素子、3b 基板、3c ヒートシンク、3d 反射面、3e 円弧面、4 給電口金、5 保持口金、20 カバー本体、20a 内壁面、20b 外壁面、21 光拡散層、100 照明装置、120 照明器具、121 器具本体、122 点灯装置、123 給電ソケット、124 支持ソケット、200 照明装置、202 照明カバー、220 照明器具、240 端部カバー。
Claims (11)
- ソーダ石灰ガラスからなるカバー本体の表面の少なくとも一部に、水を付着させる着水工程と、
前記カバー本体を加熱し、前記ソーダ石灰ガラスに含まれるナトリウムイオン及びカルシウムイオンの少なくとも一方を、前記カバー本体の表面に付着した前記水へ溶解させる加熱工程と、
前記水を蒸発させて、前記ナトリウムイオン由来のナトリウム化合物及び前記カルシウムイオン由来のカルシウム化合物の少なくとも一方を析出させる析出工程と、を有する
照明カバーの製造方法。 - 前記カバー本体は、大気雰囲気に晒され、
前記水は、前記大気中の二酸化炭素が溶解して生じた炭酸イオン及び炭酸水素イオンを含み、
前記ナトリウム化合物は、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムの少なくとも一方であり、
前記カルシウム化合物は、炭酸カルシウム及び炭酸水素カルシウムの少なくとも一方である
請求項1に記載の照明カバーの製造方法。 - 前記カバー本体は、亜硫酸ガスを含む雰囲気に晒され、
前記水は、前記亜硫酸ガスが溶解して生じた硫酸イオンを含み、
前記ナトリウム化合物は、硫酸ナトリウム及び亜硫酸ナトリウムの少なくとも一方であり、
前記カルシウム化合物は、硫酸カルシウム及び亜硫酸カルシウムの少なくとも一方である
請求項1又は2に記載の照明カバーの製造方法。 - 前記水は、塩化物イオンを含み、
前記ナトリウム化合物は、前記ナトリウムイオンと前記塩化物イオンとを含む反応によって生成された塩化ナトリウムであり、
前記カルシウム化合物は、前記カルシウムイオンと前記塩化物イオンとを含む反応によって生成された塩化カルシウムである
請求項1〜3の何れか一項に記載の照明カバーの製造方法。 - 前記着水工程は、大気中の水蒸気を結露させて、前記カバー本体の表面の少なくとも一部に、前記水を滴状又は膜状に付着させる
請求項1〜4の何れか一項に記載の照明カバーの製造方法。 - 前記着水工程は、水蒸気を前記カバー本体の表面に吹き付けて、前記カバー本体の表面の少なくとも一部に、前記水を滴状又は膜状に付着させる
請求項1〜4の何れか一項に記載の照明カバーの製造方法。 - 前記カバー本体を、温度95℃以上100℃未満、及び相対湿度95%以上100%未満の雰囲気に晒した状態を保持することで、前記着水工程と前記加熱工程と前記析出工程とを繰り返し行う
請求項1〜6の何れか一項に記載の照明カバーの製造方法。 - ソーダ石灰ガラスからなるカバー本体と、
前記カバー本体の表面の少なくとも一部に形成された光拡散層と、を備え、
前記光拡散層は、
炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、塩化ナトリウム、及び塩化カルシウムのうち少なくとも1つを含む
照明カバー。 - 請求項8に記載の照明カバーと、
前記照明カバーの内部に収容され、前記照明カバーに向けて光を照射する発光素子を有する光源ユニットと、を備えた
照明ランプ。 - 請求項9に記載の照明ランプを備えた
照明装置。 - 請求項8に記載の照明カバーと、
前記照明カバーに向けて光を照射する発光素子と、を備えた
照明装置。
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---|---|---|---|
JP2019115363A JP2021001092A (ja) | 2019-06-21 | 2019-06-21 | 照明カバーの製造方法、並びに照明カバー、照明ランプ及び照明装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023007911A1 (ja) * | 2021-07-29 | 2023-02-02 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理方法 |
-
2019
- 2019-06-21 JP JP2019115363A patent/JP2021001092A/ja active Pending
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