JP2021000996A - 薬剤揮散器 - Google Patents
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Abstract
【課題】袋体から薬剤が漏れたとしても容器から薬剤が外部に漏れるのを防止することができる、薬剤揮散器を提供する。【解決手段】本発明に係る薬剤揮散器は、液状の薬剤が収容され、外力の作用によって開封可能な内袋、及び前記内袋を収容し、ガス透過性を有する外袋を有する袋体と、前記袋体を収容する内部空間、及び前記内部空間と外部とを連通させる少なくとも1つの通気孔が形成された、容器と、を備え、前記容器は、前記内部空間に収容される袋体に、外力を付与可能な外力付与手段と、収容された前記袋体の下方に設けられる、液体の貯留部と、を有している。【選択図】図1
Description
本発明は、薬剤揮散器に関する。
特許文献1には、芳香成分等を含有する液状の薬剤が収容された袋体と、この袋体を収容する容器とを備えた薬剤揮散器が開示されている。袋体は、薬剤が収容された内袋と、この内袋を収容する外袋とを備えており、内袋は外力が作用すると破断するように構成されている。一方、外袋はガス透過性の材料で形成されており、通常の外力が加わっても破断しないように構成されている。
また、容器には、収容された袋体に対して外力を付与するための押圧部材が設けられており、この押圧部材を押し込むことで、袋体に外力を付与することができるようになっている。押圧部材によって袋体に外力が付与されると、内袋が破断して薬剤が流れ出し、外袋に溜まるようになっている。外袋に溜まった薬剤の芳香成分は、外袋から揮散し、さらに、容器の外部へと揮散する。これにより、揮散した芳香成分による芳香効果を得ることができる。
しかしながら、例えば、押圧部材によって袋体を過度に押圧した場合には、内袋のみならず、外袋も破断するおそれがあり、そのような場合には、外袋から薬剤が漏れる可能性がある。これによって、薬剤が容器から漏れるおそれがあり、容器の周辺を汚すという問題があった。本発明は、上記課題を解決するものであり、袋体から薬剤が漏れたとしても容器から薬剤が外部に漏れるのを防止することができる、薬剤揮散器を提供することを目的とする。
本発明に係る薬剤揮散器は、液状の薬剤が収容され、外力の作用によって開封可能な内袋、及び前記内袋を収容し、ガス透過性を有する外袋を有する袋体と、前記袋体を収容する内部空間、及び前記内部空間と外部とを連通させる少なくとも1つの通気孔が形成された、容器と、を備え、前記容器は、前記内部空間に収容される袋体に、外力を付与可能な外力付与手段と、収容された前記袋体の下方に設けられる、液体の貯留部と、を有している。
この構成によれば、袋体を収容する容器において、袋体の下方に液体の貯留部が形成されているため、例えば、外力付与手段によって袋体に過度な外力が付与され、袋体の外袋が破れた場合、袋体から漏れた薬剤を貯留部に溜めることができる。したがって、薬剤揮散器の外部に薬剤が漏れるのを防止することができる。
上記薬剤揮散器において、前記袋体は、平面視多角形状に形成することができ、前記容器は、前記袋体の角部の少なくとも1つが配置される箇所の下方に、前記貯留部に向かって液体を流すための流路を有することができる。
この構成によれば、次の効果を得ることができる。例えば、袋体から薬剤が漏れた場合、薬剤は表面張力によって、袋体の縁部を伝って袋体の角部に流れる傾向にある。したがって、容器において、袋体の角部が配置される箇所の下方に、貯留部に向かう流路を設けておけば、袋体の角部から漏れる薬剤を流路で受け止めることができる。そして、流路で受け止められた薬剤を貯留部に流して溜めることができる。したがって、袋体から漏れる薬剤を効率的に貯留部に誘導することができる。
上記薬剤揮散器において、前記容器は、前記袋体の角部の少なくとも1つを位置決めするための位置決め部を有することができる。
この構成によれば、位置決め部によって袋体が容器内に位置決めされるため、袋体が容器内で移動するのを防止することができる。したがって、袋体が貯留部の上方からずれるのが防止できるため、袋体から漏れる薬剤を貯留部で確実に受け止めることができる。
上記薬剤揮散器においては、袋体に対する外力の付与を次のように構成することができる。すなわち、前記容器の下部に、貫通孔が形成され、前記外力付与手段は、前記貫通孔と対応する位置に配置され、前記内部空間に配置された袋体を押圧可能な押圧部材を有しており、前記貯留部は、前記貫通孔の周囲に形成されているものとすることができる。
この構成によれば、押圧部材を貫通孔を介して下側から押圧すると、押圧部材によって袋体が押圧されるため、袋体の内袋を破断させることができる。そして、破断した内袋から漏れた薬剤は、外袋に溜まる。外袋はガス透過性であるため、外袋から外部に薬剤の薬剤成分が揮散する。
上記薬剤揮散器において、前記貯留部は、前記貫通孔の周縁に形成された壁部に隣接するように配置することができる。
この構成によれば、貫通孔の周囲に壁部が形成され、この壁部に隣接するように貯留部が形成されているため、貯留部に溜められた薬剤が、壁部によって堰き止められ、貫通孔から漏れるのを防止することができる。
本発明に係る薬剤揮散器によれば、袋体から薬剤が漏れたとしても容器から薬剤が外部に漏れるのを防止することができる。
以下、本発明に係る薬剤揮散器の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は薬剤揮散器を上から見た斜視図、図2は薬剤揮散器を下から見た斜視図、図3は薬剤揮散器の分解斜視図である。図1〜図3に示すように、この薬剤揮散器は、液状の薬剤が収容された袋体1と、この袋体1を収容する容器2とを備えている。まず、袋体1について説明した後、容器2について説明する。なお、以下では、説明の便宜上、各図の図面内での方向を基準に説明を行う。但し、本発明はこの方向の規定により限定されるものではない。
<1.袋体>
袋体について、図4及び図5を参照しつつ説明する。図4は袋体の斜視図、図5は袋体のA−A線断面図である。
袋体について、図4及び図5を参照しつつ説明する。図4は袋体の斜視図、図5は袋体のA−A線断面図である。
図4及び図5に示すように、袋体1は、液状の薬剤が収容される内袋11と、内袋11を収容する外袋12とを備えている。内袋11は、平面視矩形状に形成された2枚の第1シート材によって形成されており、これら第1シート材の周縁をヒートシールなどで溶着することで、扁平状に形成されている。ヒートシールは、内袋11の内圧が高まると剥離する程度の強さで形成されている。したがって、後述するように、内袋11が押圧されると、内圧が高まり、周縁のヒートシールが剥離し、薬剤が流れ出るようになっている。
第1シート材は、ガス不透過性の材料で形成されているため、外力が作用しない限りは、薬剤を漏らさずに保持できるようになっている。第1シート材は、ガス不透過性の材料であれば、特には限定されないが、例えば、ポリエステル、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、変性ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン等の熱可塑性合成樹脂又はアルミニウム等の金属箔の1つ以上を含む多層積層材料を用いることができる。
外袋12は、平面視矩形状に形成された2枚の第2シート材で形成されており、これら第2シート材の周縁をヒートシールなどで溶着することで、扁平状に形成されている。ヒートシールは、外袋12の内圧が高まっても剥離しない強さで形成されている。したがって、後述するように、袋体1が押圧されても、通常は外袋12のヒートシールは剥離しないようになっている。
第2シート材は、ガス透過性の材料で形成されている。したがって、薬剤の成分が外袋12を介して外部に揮散するようになっている。第2シート材は、ガス透過性であれば、特には限定されないが、また、ガスを透過する領域を少なくとも一部有するシート材で外袋12を構成することもできる。あるいは、例えば、特開2015−123992号公報に開示されているような薬剤がやや染み出る程度の多数の微孔が形成された微多孔質シートを少なくとも一部に用いることで、外袋12を構成することもできる。
薬剤は、揮発性の薬剤であり、芳香成分、消臭成分、防虫成分、抗菌成分など種々の機能性成分を含有することができる。また、このような機能性成分は、油性及び水溶性のいずれであってもよい。
<2.容器>
次に、容器2について、説明する。図3に示すように、容器2は、容器2の下部を構成するカップ状の容器本体3、容器本体3の上部開口を塞ぐカバー部材4、及び容器本体3のカバー部材4との間に配置される中間部材5を備えている。以下、各部材について詳細に説明する。
次に、容器2について、説明する。図3に示すように、容器2は、容器2の下部を構成するカップ状の容器本体3、容器本体3の上部開口を塞ぐカバー部材4、及び容器本体3のカバー部材4との間に配置される中間部材5を備えている。以下、各部材について詳細に説明する。
<2−1.容器本体>
図6は容器本体の斜視図、図7は図6の側面図、図8は図6の平面図、図9は図6の底面図、図10は図8のB−B線断面図である。図11は図6の平面図、図12は図10の動作説明図である。
図6は容器本体の斜視図、図7は図6の側面図、図8は図6の平面図、図9は図6の底面図、図10は図8のB−B線断面図である。図11は図6の平面図、図12は図10の動作説明図である。
図6〜図10に示すように、容器本体3は、平面視楕円状の底壁部31と、この底壁部31の周縁から上方へ延びる側壁部32と、を備えており、全体として平面視楕円状に形成されている。
底壁部31の中央には円形の貫通孔311が形成されており、その周縁には壁部312が形成されている。そして、この壁部312と底壁部31の周縁との間の環状の領域が液体を溜める貯留部313を構成している。貯留部313は、底壁部31の周縁から壁部312に向かって下方に傾斜するように形成されており、これによって、底壁部31の周縁と壁部312との間に液体を溜めることができるようになっている(図11のグレーの領域)。また、底壁部31には、貫通孔311を囲むように90度おきに上方へ突出する板状の突出部314が形成されている。各突出部314は、壁部312よりも高く形成されており、これら4つの突出部314によって袋体1を支持するようになっている。
貫通孔311よりもやや上方には、貫通孔311よりもやや小さい大きさの円板状の押圧部材33が設けられている。押圧部材33の周縁には上方に突出する環状の突部331が形成されている。そして、この押圧部材33の長辺方向の一方の縁部と壁部312とは帯状の連結部材332によって連結されている。後述するように、容器本体3は樹脂材料などで一体的に形成されているため、連結部材332は弾性変形可能となっている。そのため、押圧部材33は、連結部材332によって揺動可能に支持され、押圧部材33を貫通孔311の下側から押圧すると、図12に示すように、押圧部材33は貫通孔311の軸方向、つまり上下方向に揺動するようになっている。なお、図10に示すように、押圧部材33は初期状態では、貫通孔311の上方で、突出部314の先端とほぼ同じ高さの位置に水平に保持されている。したがって、袋体1が突出部314に支持されているとき、初期状態の押圧部材33の突部331が袋体1に接するようになっている。
次に、側壁部32について説明する。側壁部32において長辺方向の両端部と、短辺方向の両端部には矩形状の通気孔が形成されている。以下、長辺方向の両端部の通気孔を第1通気孔321、短辺方向の両端部の通気孔を第2通気孔322と称することとする。第1通気孔321は、第2通気孔322よりも周方向の長さが長く形成されている。
側壁部32において、各第1通気孔321における第2通気孔322側の端部には、上方に延びる板状の位置決め部323が形成されている。各位置決め部323は、短辺方向と平行に延びるように形成されている。図11の破線が示すように、これら4つの位置決め部323は、袋体1が容器本体3上に配置されたとき、袋体1の短辺と沿うように構成されている。したがって、袋体1は、位置決め部323によって長辺方向への移動が規制されている。なお、袋体1が容器本体3上に配置されたとき、袋体1は角部付近で、長辺が側壁部32の内壁面に接するような大きさに形成されている。そのため、側壁部32によって袋体1の短辺方向への移動が規制される。したがって、袋体1は、容器本体3内で移動しないように保持される。
また、側壁部32において、各位置決め部323とそれに隣接する第2通気孔322との間には、下方に傾斜する流路325が形成されており(図11のハッチングの領域)、この流路325の下端は貯留部313に連結されている。したがって、後述するように、流路325で受け止められた液体は、貯留部313に流れ込むようになっている。
さらに、側壁部32において、各第2通気孔322の第1通気孔321側の端部には、上方に延びる鉤状の係合部324が形成されている。各係合部324の先端は側壁部32よりも上方に突出しており、後述するカバー部材4の被係合部41に係合するようになっている。
<2−2.中間部材>
次に、中間部材5について、図13〜図16を参照しつつ説明する。図13は中間部材を上から見た斜視図、図14は中間部材を下から見た斜視図、図15は図13の中間部材の底面図、図16は中間部材の側面図である。
次に、中間部材5について、図13〜図16を参照しつつ説明する。図13は中間部材を上から見た斜視図、図14は中間部材を下から見た斜視図、図15は図13の中間部材の底面図、図16は中間部材の側面図である。
図13〜図16に示すように、中間部材5は、板状の基部51と、この基部51の下面から突出する第1支持部52と、基部51の上面から突出する第2支持部53と、を備えている。基部51は、平面視楕円状に形成されており、容器本体3の側壁部32の上端付近に配置されるようになっている。より詳細には、基部51の外径は、容器本体3の側壁部32の上端の内径よりもやや小さく形成されている。また、基部51が容器本体3に配置されたとき、容器本体3の位置決め部323が基部51を支持するようになっている。これによって、基部51は、容器本体3の上部開口を概ね塞ぎ、この上部開口付近に保持されるようになっている。
また、基部51の縁部には、容器本体3の係合部324と対応する位置に切り欠き511が形成されている。これによって、基部51が容器本体3上に配置されたとき、切り欠き511から係合部324が突出するようになっている。
次に、第1支持部52について説明する。図14及び図16に示すように、第1支持部52は、基部51から下方へ延びる、円筒状の第1部位521、及び第1部位521の内部に配置される円筒状の第2部位522、を備えている。さらに、第1部位521と第2部位522との間には、4つの第1板材523が90度おきに配置され、これら4つの第1板材523によって、第1部位521と第2部位522とが連結されている。また、第2部位522の中には上下方向に延び、平面視十字状の第2板材524が配置されており、第2板材524は第2部位522の内壁面に連結されている。これら第1板材523及び第2板材524は、第1部位521及び第2部位522を補強する役割を果たしている。
図15に示すように、第1部位521及び第2部位522の下端部は、側面視で傾斜するように形成されている。より詳細には、長辺方向の一端部、つまり容器本体3の連結部材332が設けられている側が下方に突出するように傾斜している。すなわち、第1部位521及び第2部位522の下端部は、水平方向からやや斜めに傾斜する面によって切り取られた形状をなしている。第1部位521及び第2部位522の下端部は、板材の端部ではあるが、以下では、第1部位521及び第2部位522の下端部に沿う面を、支持面520と称することとする。支持面520は、側面視において傾斜している。
図13に示すように、第2支持部53は、基部51を挟んで、第1支持部52と対応する位置に配置されている。基部51から上方に延びる4つの板材を組合せた、平面視十字状に形成されている。各板材の上縁は、カバー部材4の内面に接するように形成されている。カバー部材4は、後述するようにドーム状に形成されているため、内壁面は曲面によって形成されている。そのため、第2支持部53の4つの板材の上縁は、カバー部材4の内壁面に沿うように湾曲している。
<2−3.カバー部材>
次に、カバー部材4について、図17及び図18を参照しつつ説明する。図17及び図18に示すように、カバー部材4は、平面視楕円状のカップ状に形成され、上方に凸のドーム状に形成されている。すなわち、側面視において円弧状の外面を有している。カバー部材4の下縁部は、容器本体3の側壁部32の上縁部とほぼ同じ大きさに形成されており、両者が接するようになっている。また、カバー部材4の内面の縁部には、容器本体3の係合部324と対応する位置に、内側に突出する被係合部41が形成されている。したがって、鉤状の係合部324が、スナップ式で被係合部41に係合するようになっており、これによって、カバー部材4と容器本体3とが互いに固定される。
次に、カバー部材4について、図17及び図18を参照しつつ説明する。図17及び図18に示すように、カバー部材4は、平面視楕円状のカップ状に形成され、上方に凸のドーム状に形成されている。すなわち、側面視において円弧状の外面を有している。カバー部材4の下縁部は、容器本体3の側壁部32の上縁部とほぼ同じ大きさに形成されており、両者が接するようになっている。また、カバー部材4の内面の縁部には、容器本体3の係合部324と対応する位置に、内側に突出する被係合部41が形成されている。したがって、鉤状の係合部324が、スナップ式で被係合部41に係合するようになっており、これによって、カバー部材4と容器本体3とが互いに固定される。
<3.薬剤揮散器の組立方法及び使用方法>
まず、薬剤揮散器の組立方法について、図19を参照しつつ説明する。はじめに、袋体1を容器本体3上に配置する。このとき、袋体1を位置決め部323によって位置決めし、図11に示すように、その位置を固定する。次に、袋体1を覆うように、中間部材5で、容器本体3の上部開口を塞ぐ。このとき、中間部材5の切り欠き511から、係合部324が突出するように、中間部材5を配置する。続いて、中間部材5を覆うようにカバー部材4を取り付ける。このとき、係合部324が、被係合部41に係合するように、カバー部材4を容器本体3側に押し込む。こうして、図19に示すように、容器本体3とカバー部材4とで形成される内部空間に、袋体1と中間部材5が配置される。
まず、薬剤揮散器の組立方法について、図19を参照しつつ説明する。はじめに、袋体1を容器本体3上に配置する。このとき、袋体1を位置決め部323によって位置決めし、図11に示すように、その位置を固定する。次に、袋体1を覆うように、中間部材5で、容器本体3の上部開口を塞ぐ。このとき、中間部材5の切り欠き511から、係合部324が突出するように、中間部材5を配置する。続いて、中間部材5を覆うようにカバー部材4を取り付ける。このとき、係合部324が、被係合部41に係合するように、カバー部材4を容器本体3側に押し込む。こうして、図19に示すように、容器本体3とカバー部材4とで形成される内部空間に、袋体1と中間部材5が配置される。
次に、薬剤揮散器の使用方法について、図20を参照しつつ説明する。まず、図20に示すように、カバー部材4を手で支えた状態で、容器2の下側から押圧部材33を押し込む。これにより、押圧部材33が揺動し、押圧部材33の突部331と、第1支持部52の支持面520とが略平行になり、その間に配置された袋体1が押圧される。これにより、内袋11の内圧が上昇し、縁部のヒートシールが剥離する。その結果、内袋11から薬剤が流れ出し、外袋12に溜まっていく。これに続いて、容器2の下面を所望の設置面Tに設置する。
そして、外袋12に流れ出した薬剤の機能成分は、第2シート材から外部に揮散する。そして、この機能成分は、容器本体3の通気孔321,322から外部に揮散していく。こうして、芳香成分等の機能成分の効果を得ることができる。
<4.特徴>
本実施形態に係る薬剤揮散器によれば、次の効果を得ることができる。
(1) 例えば、押圧部材33によって袋体1に過度な外力が付与されると、外袋12が破れるおそれがある。この場合、破れた外袋12から薬剤が流れ出すおそれがある。しかしながら、本実施形態に係る薬剤揮散器では、容器本体3の底壁部31、つまり袋体1の下方に、貯留部313が設けられているため、仮に薬剤が漏れたとしても、図20に示すように、貯留部313に薬剤を溜めることができる。したがって、薬剤が容器2の外部に漏れるのを防止することができる。
本実施形態に係る薬剤揮散器によれば、次の効果を得ることができる。
(1) 例えば、押圧部材33によって袋体1に過度な外力が付与されると、外袋12が破れるおそれがある。この場合、破れた外袋12から薬剤が流れ出すおそれがある。しかしながら、本実施形態に係る薬剤揮散器では、容器本体3の底壁部31、つまり袋体1の下方に、貯留部313が設けられているため、仮に薬剤が漏れたとしても、図20に示すように、貯留部313に薬剤を溜めることができる。したがって、薬剤が容器2の外部に漏れるのを防止することができる。
特に、この薬剤揮散器には、容器本体3の底壁部31に貫通孔311が形成されているが、貫通孔311の周囲には壁部312が形成されているため、貯留部313に溜められた薬剤が、壁部312によって堰き止められる。したがって、貯留部313に溜められた薬剤が貫通孔311から漏れるのを防止することができる。
(2) 例えば、袋体1から薬剤が漏れた場合、薬剤は表面張力によって、袋体1の縁部を伝って袋体1の4つの角部に向かって流れる傾向にある。これに対して、本実施形態の薬剤揮散器では、容器本体3の側壁部32において、袋体1の角部が配置される箇所の下方に、流路325が形成されている。そして、各流路325は傾斜し、その下端が貯留部313に連結されている。そのため、袋体1の角部から漏れる薬剤は、流路325で受け止められた後、貯留部313に流れ込む。したがって、袋体1から漏れる薬剤を効率的に貯留部313に誘導することができ、薬剤の外部への漏れを防止することができる。
(3) 押圧部材33を押圧して揺動させたときに、押圧部材33の突部331と第1支持部52の支持面520とが略平行に配置されるため、これら平行な面の間で袋体1を押圧することができる。したがって、この面方向において、袋体1に対して均等な力を作用させることができる。その結果、袋体1の内袋11を容易に破断させることができる。
また、カバー部材4がドーム状に形成されているため、手で持ちやすくなっている。そのため、カバー部材4を手で持った状態で、カバー部材4の反対側から押圧部材33を押圧するという操作を行いやすくすることができる。
さらに、中間部材5にはカバー部材4に接触可能な第2支持部53が設けられているため、押圧部材33を押圧したときに、その力は、袋体1を介して中間部材5に伝達し、これによって第2支持部53をカバー部材4に接触させることができる。こうして、押圧部材33を押圧する力がカバー部材4によって受け止められるため、押圧する力が分散するのを防止することができ、袋体1に対して力を確実に伝えることができる。よって、袋体1の内袋11を容易に破断させることができる。
<5.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。なお、以下の変形例は、適宜組合せ可能である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。なお、以下の変形例は、適宜組合せ可能である。
<5−1>
貯留部313の形状及び位置は特には限定されず、容器2の内部空間において、袋体1よりも下方に配置され、液体を溜めるように構成されていればよい。したがって、貫通孔311の周囲に限定されず、種々の位置に配置することができる。また、貯留部313の数も特には限定されず、複数設けることもできる。流路325の形状や数も特には限定されず、袋体1の少なくとも1つの角部の下方に設けられ、貯留部313と直接的または間接的に連結されていればよい。但し、流路325は必須ではなく、設けないようにしてもよい。
貯留部313の形状及び位置は特には限定されず、容器2の内部空間において、袋体1よりも下方に配置され、液体を溜めるように構成されていればよい。したがって、貫通孔311の周囲に限定されず、種々の位置に配置することができる。また、貯留部313の数も特には限定されず、複数設けることもできる。流路325の形状や数も特には限定されず、袋体1の少なくとも1つの角部の下方に設けられ、貯留部313と直接的または間接的に連結されていればよい。但し、流路325は必須ではなく、設けないようにしてもよい。
<5−2>
袋体1の外袋12の形状は特には限定されず、多角形状のほか、円形や楕円形、あるいは異形状であってもよい。また、内袋11の形状も同様である。内袋11は、外力が作用したときに、内部の薬剤が流れ出るように構成されていればよいため、例えば、周縁以外が破断するように構成することもできる。
袋体1の外袋12の形状は特には限定されず、多角形状のほか、円形や楕円形、あるいは異形状であってもよい。また、内袋11の形状も同様である。内袋11は、外力が作用したときに、内部の薬剤が流れ出るように構成されていればよいため、例えば、周縁以外が破断するように構成することもできる。
<5−3>
位置決め部323は必ずしも必要ではないが、袋体1の移動を規制するには設けることが好ましい。但し、上記実施形態のような板材でなくてもよく、袋体1の水平方向の移動を規制できるのであれば、その態様や数は特には限定されない。
位置決め部323は必ずしも必要ではないが、袋体1の移動を規制するには設けることが好ましい。但し、上記実施形態のような板材でなくてもよく、袋体1の水平方向の移動を規制できるのであれば、その態様や数は特には限定されない。
<5−4>
上記実施形態では、本発明の外力付与手段として、押圧部材33を押圧し、第1支持部52と押圧部材33とで袋体1を挟むことで、袋体1の内袋11を開封するようにしているが、内袋11に対して外力を作用させるための外力付与手段の構成は特には限定されない。すなわち、押圧部材33以外の構成であってもよく、利用者の操作によって袋体1に外力を作用させることができれば、種々の構成を適用することができる。したがって、例えば、カバー部材4と中間部材5とは一体化することもできる。
上記実施形態では、本発明の外力付与手段として、押圧部材33を押圧し、第1支持部52と押圧部材33とで袋体1を挟むことで、袋体1の内袋11を開封するようにしているが、内袋11に対して外力を作用させるための外力付与手段の構成は特には限定されない。すなわち、押圧部材33以外の構成であってもよく、利用者の操作によって袋体1に外力を作用させることができれば、種々の構成を適用することができる。したがって、例えば、カバー部材4と中間部材5とは一体化することもできる。
<5−5>
上記実施形態で示した容器2の形状や構造は一例であり、例えば、突出部314の数、形状、有無など、各部材の態様については、その採用も含め、適宜、変更することができる。
上記実施形態で示した容器2の形状や構造は一例であり、例えば、突出部314の数、形状、有無など、各部材の態様については、その採用も含め、適宜、変更することができる。
1 袋体
11 内袋
12 外袋
2 容器
311 貫通孔
312 壁部
313 貯留部
321,322 通気孔
323 位置決め部
325 流路
33 押圧部材
11 内袋
12 外袋
2 容器
311 貫通孔
312 壁部
313 貯留部
321,322 通気孔
323 位置決め部
325 流路
33 押圧部材
Claims (5)
- 液状の薬剤が収容され、外力の作用によって開封可能な内袋、及び前記内袋を収容し、ガス透過性を有する外袋を有する袋体と、
前記袋体を収容する内部空間、及び前記内部空間と外部とを連通させる少なくとも1つの通気孔が形成された、容器と、
を備え、
前記容器は、
前記内部空間に収容される袋体に、外力を付与可能な外力付与手段と、
収容された前記袋体の下方に設けられる、液体の貯留部と、
を有している、薬剤揮散器。 - 前記袋体は、平面視多角形状に形成され、
前記容器は、前記袋体の角部の少なくとも1つが配置される箇所の下方に、前記貯留部に向かって液体を流すための流路を有している、請求項1に記載の薬剤揮散器。 - 前記容器は、前記袋体の角部の少なくとも1つを位置決めするための位置決め部を有している、請求項1または2に記載の薬剤揮散器。
- 前記容器の下部に、貫通孔が形成され、
前記外力付与手段は、前記貫通孔と対応する位置に配置され、前記内部空間に配置された袋体を押圧可能な押圧部材を有しており、
前記貯留部は、前記貫通孔の周囲に形成されている、請求項1から3のいずれかに記載の薬剤揮散器。 - 前記貯留部は、前記貫通孔の周縁に形成された壁部に隣接するように配置されている、請求項4に記載の薬剤揮散器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019114167A JP2021000996A (ja) | 2019-06-19 | 2019-06-19 | 薬剤揮散器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2019114167A JP2021000996A (ja) | 2019-06-19 | 2019-06-19 | 薬剤揮散器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021000996A true JP2021000996A (ja) | 2021-01-07 |
Family
ID=73993752
Family Applications (1)
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JP2019114167A Pending JP2021000996A (ja) | 2019-06-19 | 2019-06-19 | 薬剤揮散器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021000996A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4660763A (en) * | 1985-09-11 | 1987-04-28 | S. C. Johnson & Son, Inc. | Vapor-dispensing device |
JP2003079711A (ja) * | 2001-09-14 | 2003-03-18 | T Hasegawa Co Ltd | 芳香剤容器 |
JP2011251004A (ja) * | 2010-06-02 | 2011-12-15 | St Corp | 揮散容器 |
JP2012040262A (ja) * | 2010-08-20 | 2012-03-01 | Kao Corp | 揮散剤容器 |
JP2015123992A (ja) * | 2013-12-26 | 2015-07-06 | 小林製薬株式会社 | 薬剤揮散袋及びこれを収納する薬剤揮散容器 |
-
2019
- 2019-06-19 JP JP2019114167A patent/JP2021000996A/ja active Pending
Patent Citations (5)
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
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A977 | Report on retrieval |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230221 |
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