JP2020537673A - 4−アミノピリミジン化合物の合成 - Google Patents

4−アミノピリミジン化合物の合成 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)の2−イソブチル6−(3−(メチルアミノ)アゼチジン−1−イル)ピリミジン−4−アミンを製造するためのプロセスであって、6−クロロ−2−イソブチルピリミジン−4−アミンと、tert−ブチルアゼチジン−3−イル(メチル)カルバマート、または別のNが保護されたN−メチルアゼチジン−3−アミンとから開始することと、以下の:(a)炭酸カリウムの存在下ジメチルスルホキシド中での両化合物のカップリング反応のステップ;および(b)保護されている化合物を脱保護して2−イソブチル−6−(3−(メチルアミノ)アゼチジン−1−イル)ピリミジン−4−アミンを得るステップを行うことと、を含むプロセスに関する。また本発明は、脱保護ステップ(b)を除外した、中間体の保護された化合物を製造するためのプロセスに関する。また本発明は、本発明に係るプロセスから得られる化合物に関する。【化1】

Description

本発明は、有機化合物の製造の分野に関する。特に本発明は、2−イソブチル6−(3−(メチルアミノ)アゼチジン−1−イル)ピリミジン−4−アミンの合成に関する。
4−アミノピリミジン誘導体は、一般式(A):
Figure 2020537673
の化合物のクラスであり、治療上有効な成分として、特にヒスタミンH4受容体アンタゴニストとして有用である。
4−アミノピリミジン誘導体の中でも特に、式(I)の2−イソブチル6−(3−(メチルアミノ)アゼチジン−1−イル)ピリミジン−4−アミン(以下では化合物(I)、略して「(I)」)に関心が集まっている。
Figure 2020537673
国際特許出願公開公報第2009/080721号は、式(I)の化合物およびそのいくつかの異なる合成方法、特に以下のスキームIに提示されるような、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)で保護された複素環式二級ジアミンとの、塩素付加された芳香族化合物の、塩基により支援されるカップリング(base assisted coupling)を記載している。
Figure 2020537673
この反応は、エタノール(EtOH)を還流させる際の塩基としてのN,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)の存在下で行われる。次に、Bocで保護された中間体化合物を、脱保護ステップに供して化合物(I)を提供する、脱保護ステップは、前もって単離されていない中間体化合物に対し直接、室温でメタノール(MeOH)中の塩酸(HCl)により行われる。
国際特許出願公開公報第2009/080721号のプロセスは、化合物(I)の工業的合成を著しく限定する多くの欠点を有する。特に、カップリングステップの間:
変換が遅いことにより、長期間の反応時間(少なくとも2日間)が、中間体化合物中で塩素付加された芳香族化合物の十分な変換を達成するために必要とされる;
変換が不完全であることにより、合成された中間体化合物は、未反応の塩素付加された芳香族化合物および/または未反応の複素環式二級ジアミンと混合される;および
複素環式二級ジアミンが反応媒体中で分解されることにより、その分解生成物が、合成された中間体化合物と共に存在し、かつこの化合物の分解を相殺するために過剰量の複素環式二級ジアミンを少量ずつ添加しなければならない。
これらのすべての要因は、それらが低い収率および不十分な純度の化合物(I)しかもたらさないにも関わらず、運用コストの高い従来技術の製造プロセスと同時に起こっている。不十分な純度は、クロマトグラフィーによる過度の精製ステップを必要とする。よって、既存のプロセスは、費用および環境影響の観点から、近代産業のニーズに適していない。
本出願人は、化合物(I)の製造方法を改善するために徹底的な研究を実施し、驚くべきことに、非常に特異的な実験条件を選択することによって、従来技術のプロセスの限定、特にカップリングステップの限定が克服されることを見出した。
本発明は、以下に記載の式(I)の2−イソブチル6−(3−(メチルアミノ)アゼチジン−1−イル)ピリミジン−4−アミンを製造するためのプロセスであって、以下の:
(a)以下に記載の式(III)の6−クロロ−2−イソブチルピリミジン−4−アミンを、以下に記載の式(IV)のNが保護されたN−メチルアゼチジン−3−アミンと、
ジメチルスルホキシド(DMSO)である有機溶媒中で、
炭酸カリウム(KCO)である塩基の存在下で、
85〜125℃の範囲の温度で、
0.85〜1.25の範囲の式(IV)の化合物と式(III)の化合物の間の最初のモル比で、
反応させて、以下に記載の式(II)の中間体の保護された化合物を得るステップと、
(b)式(II)の化合物のN−脱保護を行い、式(I)の化合物を得るステップと、
を含む、プロセスに関する。
一実施形態では、保護基は、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)またはトシル(Ts)、好ましくはBocである。
一実施形態では、式(IV)の化合物と式(III)の化合物の間のカップリングステップ(a)での最初のモル比は、0.90〜1.20、好ましくは0.95〜1.10、より好ましくは0.99〜1.09の範囲である。一実施形態では、式(IV)の化合物と式(III)の化合物の間のカップリングステップ(a)での最初のモル比は、1.04である。
一実施形態では、カップリングステップ(a)中の温度は、90℃〜120℃、好ましくは100〜120℃、より好ましくは105〜115℃の範囲である。一実施形態では、カップリングステップ(a)中の温度は、110℃である。
一実施形態では、カップリングステップ(a)の反応時間は、16時間〜32時間、好ましくは20〜24時間である。
一実施形態では、カップリングステップ(a)の後に、式(II)の化合物を得るために、以下のステップ:(a’−1)水および第1の非プロトン性極性有機溶媒での反応混合物の希釈;(a’−2)相分離、および任意選択で水による洗浄;(a’−3)第1の溶媒から第2の非プロトン性極性有機溶媒への溶媒の交換;(a’−4)冷却による再結晶化;ならびに(a’−5)ろ過、を含む後処理および単離のステップ(a’)が続く。一実施形態では、希釈ステップ(a’−1)での非プロトン性極性有機溶媒は、酢酸エチルである。一実施形態では、溶媒の交換ステップ(a’−3)での非プロトン性極性有機溶媒は、酢酸イソプロピルである。
一実施形態では、カップリングステップ(a)または後処理および単離のステップ(a’)の後に、非プロトン性極性有機溶媒、好ましくは酢酸イソプロピル中での式(II)の化合物の再結晶化のステップを含む精製ステップ(a’’)が続く。
一実施形態では、脱保護ステップ(b)は、式(II)の化合物を、希塩酸水溶液、好ましくは30重量%の塩酸水溶液と接触させることにより行われる。
一実施形態では、式(II)の化合物と塩酸の間の最初のモル比は、6〜10、好ましくは7〜9の範囲であり、より好ましくは7.9である。
また本発明は、以下に記載の式(II)の化合物を製造するためのプロセスであって、
以下に記載の式(III)の6−クロロ−2−イソブチルピリミジン−4−アミンを、以下に記載の式(IV)のNが保護されたN−メチルアゼチジン−3−アミンと、
ジメチルスルホキシドである有機溶媒中で、
炭酸カリウムである塩基の存在下で、
85〜125℃の範囲の温度で、
0.85〜1.25の範囲の式(IV)の化合物と式(III)の化合物の間の最初のモル比で、
反応させて、式(II)の化合物を得るステップ
を含む、プロセスに関する。
また本発明は、本発明に係るプロセスにより製造される、式(I):
Figure 2020537673
の化合物に関する。
また本発明は、本発明に係るプロセスにより製造される、式(II):
Figure 2020537673
(式中、Rは保護基である)
の化合物に関する。
また本発明は、H4ヒスタミン受容体が媒介する疾患の処置での使用のための、本明細書中記載される式(I)の化合物に関する。
定義
本発明では、以下の用語は以下の意味を有する。
ある数字に先行する「約」は、当該数字の値の±10%を意味する。
「モル比」は、化学反応で使用される反応物の相対的な比率を指す。反応物Aと別の反応物Bの間のモル比は、反応物Bのモル量で反応物Aのモル量を除算することにより計算される。特段他の記載がない限り、モル比は、最初のモル比、すなわち、それらの反応前の、反応物の導入されるモル量間のモル比を指す。
「保護基」は、化学合成において特定の官能基を保護するために使用される適切な有機部分を指す。本発明では、保護される官能基は、二級アミン基(−NHRR’)であり、保護基は、二級アミン保護基、好ましくはtert−ブチルオキシカルボニル(Boc)を指す。
「溶媒和物」は、本発明の式Iの化合物と、1つ以上の薬学的に許容される溶媒分子、たとえばエタノールとを含む分子複合体を表すように、本明細書中使用される。用語「水和物」は、上記溶媒が水である場合に使用される。
「薬学的に許容される」は、医薬組成物の成分が互いに適合可能であり、かつ投与される対象にとって有害でないことを意味する。
「薬学的に許容される賦形剤」は、動物、好ましくはヒトに投与される際に、有害反応、アレルギー性反応、または他の望ましくない反応を全くもたらさない賦形剤を指す。これは、あらゆる溶媒、分散媒体、コーティング剤、抗細菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを含む。ヒトの投与では、調剤は、たとえばFDA局またはEMAなどの規制局が要求する、無菌性、発熱性、全般的な安全性、質、および純度の基準を満たさなければならない。
「対象」は、哺乳類、好ましくはヒトを指す。一実施形態では、対象は、限定するものではないが、イヌ、ネコ、モルモット、ハムスター、ラット、マウス、フェレット、ウサギ、トリ、または両生類を含むペットである。一実施形態では、対象は、「患者」、すなわち、医療の受診を待機しているか、または医療を受診しているか、または過去/現在/将来に医療の対象であった/ある/となり得るか、またはH4ヒスタミン受容体が媒介する疾患もしくは耳の疾患、障害、もしくは病態の発症についてモニタリングされている、雌性または雄性の成年または小児であり得る。
「治療有効量」は、標的に有意な負の作用または有害な副作用をもたらすことなく、(1)目的の病態もしくは障害の発症を遅延させるもしくは予防すること;(2)目的の病態もしくは障害の1つ以上の症状の進行、憎悪、もしくは悪化を遅延もしくは停止させること;(3)目的の病態もしくは障害の症状の寛解をもたらすこと;(4)目的の病態もしくは障害の重症度もしくは発生率を低減すること;または(5)目的の病態または障害を治癒すること、を目的とする、作用物質の値もしくは量を指す。治療有効量は、防止または予防の作用のために、目的の病態または障害の発症の前に投与され得る。あるいはまたはさらに、治療有効量は、治療作用のために、目的の病態または障害の発症の後に投与され得る。一実施形態では、本組成物の治療有効量は、目的の病態または障害の少なくとも1つの症状の低減に有効である量である。
「処置すること(treating)」または「処置(treatment)」または「軽減」は、治療上の処置および防止または予防上の手段の両方を指し、ここで目的は、目的の病態または障害を予防または遅延する(低減する)ことである。処置の必要があるものとしては、障害をすでに有するもの、および障害を有する傾向のあるもの、または障害を予防すべきものが挙げられる。対象または哺乳類が、本発明の化合物または組成物の治療量を投与された後に、以下の:(i)特定の障害または病態(たとえば耳疾患の場合、回転性めまい、浮動性めまい、および耳鳴りなど)に関連する1つ以上の症状のある程度の軽減;(ii)罹患率および死亡率の低下、ならびに(iii)クオリティオブライフの問題の改善、の1つ以上に及ぼす観察可能な効果を示す場合に、当該対象または哺乳類は、目的の病的障害についてうまく「処置され」ている。一実施形態では、目的の病態または障害は耳の障害であり、用語「処置された(treated)」は、耳機能の促進;または難聴の減少を指し得る。処置の成功および障害の改善を評価するための上記のパラメーターは、医師によく知られている規定の手段により容易に測定可能である。
「損傷性前庭障害」は、内耳細胞および/または前庭神経の病変が存在するか障害の時間的経過の間に出現する、前庭障害を指す。この場合、前庭の機能性が損なわれている。しかしながら、前庭の終末器官の形態機能の変化は直接評価できない(MRIにより検出できる大きな病変を除く)。逆に、間接的な評価方法が、前庭の機能性の損失を評価するため現在使用されている。これらの試験方法は一般的に、ENTの診療所/病院で行われる。このような方法の例としては、限定するものではないが、VNG(ビデオ眼振記録法:videonystagmography)および温度刺激検査または回転検査を使用する前庭動眼反射(VOR)の評価、vHIT(video head impulse test)、ならびに前庭誘発筋電位検査(VEMP)が挙げられる。損傷性前庭障害としては、限定するものではないが、以下が挙げられる:
内耳および/または前庭神経の炎症が可逆的かつ/または不可逆的な損傷を誘導する前庭障害。このグループ由来の病態の例としては、限定するものではないが、前庭神経炎、急性片側性前庭神経症、および前庭ニューロン炎が挙げられる;
内耳液が冒されている前庭障害(内リンパの量、組成、および/または圧力における異常)であり、これらの障害は通常、疾患の時間的経過の間に病変が進展する。このグループ由来の病態の例は、メニエール病および続発性内リンパ水腫である。これらは、耳鳴りおよび難聴に関連する;
前庭終末器官の侵襲または病変により誘導される前庭障害。上記病態の例は、局所性虚血、興奮毒性、側頭骨を冒す外傷、またはゲンタマイシンおよびシスプラチンなどの薬剤による前庭有毛細胞に対する聴器毒性の侵襲である。
永続的な前庭の欠陥をもたらすが、耳鳴りまたは難聴を伴わない、原因不明の反復性前庭障害。このグループ由来の病態の例は、前庭性片頭痛(または片頭痛による回転性めまい)である。
「非損傷性前庭障害」は、内耳細胞および/または前庭神経に病変が観察され得ない、一過性であり多くの場合反復性の回転性めまいの急性発症により裏付けられる前庭障害を指す。この場合、機能の試験(VOR、VNG)を使用して回転性めまいの急性発症の間に評価される前庭の機能性は、健常な前庭と異ならない。非損傷性前庭障害としては、限定するものではないが、以下が挙げられる:
細片が内耳の一部の中に集まっている前庭障害。この細片は、耳石と呼ばれ、炭酸カルシウムの小さな結晶から作られ、これらが移動すると、脳に誤ったシグナルを送る。上記病態の例としては、限定するものではないが、頭位性回転性めまい、特に良性発作性頭位めまい症(BPPV)が挙げられる;
耳鳴り、難聴、または永続的な前庭の欠陥を伴わない原因不明の反復性前庭障害。
本発明では、以下の略語は、以下の意味を有する:
2−MeTHF:2−メチルテトラヒドロフラン;
ACN:アセトニトリル;
AcOH:酢酸;
AL:水層;
Boc:tert−ブチルオキシカルボニル;
DIPEA:N,N’−ジイソプロピルエチルアミン;
DMSO:ジメチルスルホキシド;
EtOAc:酢酸エチル;
EtOH:エタノール;
GC:ガスクロマトグラフィー;
HCl:塩酸;
HLPC:高速液体クロマトグラフィー;
O:水;
iPAc:酢酸イソプロピル;
MeOH:メタノール;
MTBE:メチル tert−ブチルエーテル;
NaOEt:ナトリウムエトキシド;
NH:アンモニア;
OL:油層;
POCl:塩化ホスホリル;
RT:室温。
詳細な説明
本発明は、式(I):
Figure 2020537673
の2−イソブチル6−(3−(メチルアミノ)アゼチジン−1−イル)ピリミジン−4−アミン(「化合物(I)」、略して「(I)」)を製造するための新規のプロセスであって、以下の:
(a)式(III):
Figure 2020537673
の6−クロロ−2−イソブチルピリミジン−4−アミン(「化合物(III)」、略して「(III)」)を、式(IV):
Figure 2020537673
(式中、Rは保護基である)
のNが保護されたN−メチルアゼチジン−3−アミン(以下では、「化合物(IV)」、略して「(IV)」と、
有機溶媒としてのジメチルスルホキシド(DMSO)中で、
塩基としての炭酸カリウム(KCO)の存在下で、
85〜125℃の範囲の温度で、
0.85〜1.25の範囲の化合物(IV)と化合物(III)の間の最初のモル比で、
反応させて、式(II):
Figure 2020537673
(式中、Rは保護基である)
の中間体の保護された化合物(「化合物(II)」、略して「(II)」を得るステップと、
(b)化合物(II)の脱保護を行い、化合物(I)を得るステップ
を含む、プロセスに関する。
この本発明に係るプロセスを、以下のスキーム2に提示する。
Figure 2020537673
一実施形態では、保護基Rは、カルボベンジルオキシ(CBz)、p−メトキシベンジルカルボニル(Moz)、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(FMOC)、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、ベンジル(Bn)、カルバマート、p−メトキシベンジル(PMB)、3,4−ジメトキシベンジル(DMPM)、p−メトキシフェニル(PMP)、トシル(Ts)、およびトリクロロエチルクロロホルマート(Troc)から選択される有機部分である。一実施形態では、保護基Rは、TsまたはBocである。好ましい実施形態では、保護基Rは、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)である。この好ましい実施形態では、化合物(IV)は、式(IV’):
Figure 2020537673
のtert−ブチルアゼチジン−3−イル(メチル)カルバマートであり、化合物(II)は、式(II’):
Figure 2020537673
のtert−ブチル(1−(6−アミノ−2−イソブチルピリミジン−4−イル)アゼチジン−3−イル)(メチル)カルバマートである。
一実施形態では、化合物(IV)と化合物(III)の間のカップリングステップ(a)での最初のモル比は、0.90〜1.20、好ましくは0.95〜1.10、より好ましくは0.99〜1.09の範囲であり、より好ましくは1.04である。
一実施形態では、KCOと化合物(III)の間のカップリングステップ(a)での最初のモル比は、1.05〜1.5、好ましくは1.1〜1.3、より好ましくは1.15〜1.25の範囲であり、より好ましくは1.2である。
一実施形態では、カップリングステップ(a)中の温度は、90℃〜120℃、好ましくは100〜120℃、より好ましくは105〜115℃の範囲であり、より好ましくは110℃である。
一実施形態では、カップリングステップ(a)の反応時間は、少なくとも12時間、好ましくは少なくとも16時間、より好ましくは少なくとも20時間である。一実施形態では、カップリングステップ(a)の反応時間は、48時間以下、好ましくは32時間以下、より好ましくは24時間以下である。好ましい実施形態では、反応時間は、20〜24時間の範囲である。
好適には、カップリングステップ(a)の後の化合物(II)での化合物(III)および(IV)の変換は、少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%である。
一実施形態では、カップリングステップ(a)の後に、以下のサブステップ:
(a’−1)水および第1の非プロトン性極性有機溶媒、好ましくは酢酸エチル(EtOAc)での反応混合物の希釈;
(a’−2)相分離、および任意選択で水による洗浄;
(a’−3)第1の溶媒から第2の非プロトン性極性有機溶媒、好ましくは酢酸イソプロピル(iPAc)への溶媒交換;
(a’−4)冷却による再結晶化;ならびに
(a’−5)ろ過
を含む後処理および単離のステップ(a’)が続き、単離された化合物(II)を得る。
後処理および単離のステップ(a’)の後に、化合物(II)は、固体として単離される。好適には、化合物(II)は、後処理および単離のステップ(a’)の後に、少なくとも80%の収率、好ましくは少なくとも85%の収率、より好ましくは少なくとも90%の収率で得られる。
一実施形態では、カップリングステップ(a)または後処理および単離のステップ(a’)の後に、非プロトン性極性有機溶媒、好ましくは酢酸イソプロピル(iPAc)中での化合物(II)の再結晶化のステップを含む精製ステップ(a’’)が続き、精製した化合物(II)を得る。好適には、化合物(II)は、精製ステップ(a’’)の後に、少なくとも75%の収率、好ましくは少なくとも80%の収率、より好ましくは少なくとも85%の収率で得られる。好適には、化合物(II)は、精製ステップ(a’’)の後に、少なくとも95%の純度、好ましくは少なくとも99%の純度、より好ましくは少なくとも99.5%の純度で得られる。特に、化合物(II)は好適には、精製ステップ(a’’)の後に、100ppm未満の化合物(IV)で得られる。
一実施形態では、脱保護ステップ(b)を、酸性化により、好ましくは希塩酸(HCl)、より好ましくはHCl水溶液と化合物(II)を接触させることにより行い、化合物(I)を得る。一実施形態では、HCl溶液中のHClの濃度は、20〜40重量%、好ましくは25〜35重量%の範囲であり、より好ましくは、HClの濃度は、30重量%である。一実施形態では、化合物(II)とHClの間の最初のモル比は、6〜10、好ましくは7〜9の範囲であり、より好ましくは、化合物(II)とHClの間の最初のモル比は、7.9である。一実施形態では、脱保護ステップ(b)の反応時間は、少なくとも15分間、好ましくは少なくとも30分間である。一実施形態では、脱保護ステップ(b)の反応時間は、4時間以下、好ましくは2時間以下、より好ましくは1時間以下である。好ましい実施形態では、反応時間は、30〜60分間の範囲である。一実施形態では、脱保護ステップ(b)は、水性溶媒、好ましくは水中で行われる。好適には、脱保護ステップ(b)の後の化合物(I)での化合物(II)の変換は、少なくとも95%、好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%である。
一実施形態では、脱保護ステップ(b)の後に、以下のサブステップ:
(b’−1)第1の非プロトン性極性有機溶媒、好ましくは2−メチルテトラヒドロフラン(2−MeTHF)による抽出;
(b’−2)35〜50℃、好ましくは40〜45℃の範囲の温度での相分離、および任意選択でNaCl溶液による洗浄;
(b’−3)有機相の濃縮および乾燥;
(b’−4)第1の溶媒から第2の非プロトン性極性有機溶媒、好ましくは酢酸イソプロピル(iPAc)への溶媒交換;
(b’−5)冷却による再結晶化;ならびに
(b’−6)ろ過、および任意選択でメチル tert−ブチルエーテル(MTBE)による洗浄
を含む後処理および単離のステップ(b’)が続き、単離された化合物(I)を得る。
好適には、化合物(I)は、後処理および単離のステップ(b’)の後に、少なくとも85%の収率、好ましくは少なくとも90%の収率、より好ましくは少なくとも95%の収率で得られる。好適には、化合物(I)は、後処理および単離のステップ(b’)の後に、少なくとも98%の純度、好ましくは少なくとも99%の純度、より好ましくは少なくとも99.9%の純度で得られる。
好適には、塩酸(HCl)で酸付加された化合物(IV)の塩は、カップリングステップ(a)の間に形成されない。理論により拘束されるものではないが、本出願人は、化合物(IV)のプロトン化は、カップリングステップ(a)の変換に負の影響を与えると考えている。
また本発明は、上述の式(II)の化合物、好ましくは上述の式(II’)のtert−ブチル(1−(6−アミノ−2−イソブチルピリミジン−4−イル)アゼチジン−3−イル)(メチル)カルバマートを製造するための新規のプロセスに関する。式(II)または(II’)の化合物は、化合物(II)または(II’)を得るように、脱保護ステップ(b)が除外される、上述の本発明に係るプロセスにより製造される。
上述の式(III)の化合物は、当業者に知られている、当該分野のいずれかの適切な方法により製造され得る。
しかしながら、化合物(III)は好ましくは、本発明に係る新規のプロセスであって、以下のステップ:
(i)エチル 2−シアノアセタート(化合物(VII)、略して「(VII)」)での3−メチルブタンイミドアミドアセタート(またはイソブチルアミジンアセタート)(化合物(VI)、略して「(VI)」)の環化付加による6−アミノ−2−イソブチルピリミジン−4−オール(化合物(V)、略して「(V)」)の合成;および
(ii)化合物(V)のヒドロキシル基の塩素付加による化合物(III)の合成
を含む、プロセスにより製造される。
本発明のプロセスによる化合物(III)の合成を、以下のスキーム3に提示する。
Figure 2020537673
一実施形態では、環化付加ステップ(i)は、溶媒、好ましくはエタノール(EtOH)中で、塩基、好ましくはナトリウムエトキシド(NaOEt)の存在下で行われる。一実施形態では、環化付加ステップ(i)中の温度は、65〜80℃、好ましくは70〜75℃の範囲である。一実施形態では、化合物(VII)は、化合物(VI)およびNaOEtを含む溶液に添加される。一実施形態では、化合物(VII)と化合物(VI)の間の環化付加ステップ(i)での最初のモル比は、1.0〜1.25、好ましくは1.05〜1.20の範囲であり、より好ましくは1.15である。一実施形態では、NaOEtと化合物(VI)の間の環化付加ステップ(i)での最初のモル比は、1.25〜1.75、好ましくは1.4〜1.6の範囲であり、より好ましくは1.5である。
一実施形態では、環化付加ステップ(i)の後に、酢酸(AcOH)による中和のステップを含む後処理のステップ(i’)が続く。一実施形態では、環化付加ステップ(i)または後処理のステップ(i’)の後に、水からの化合物(V)のろ過のステップを含み、任意選択で、アセトニトリル(ACN)で化合物(V)を洗浄するステップを含む単離ステップ(i’’)が続く。
一実施形態では、塩素付加ステップ(ii)は、塩化ホスホリル(POCl)を用いて行われる。一実施形態では、塩素付加ステップ(ii)は、溶媒、好ましくはアセトニトリル(ACN)中で行われる。一実施形態では、塩素付加ステップ(ii)中の温度は、60〜90℃、好ましくは65〜85℃、より好ましくは70℃〜80℃の範囲である。一実施形態では、POClと化合物(V)の間の塩素付加ステップ(ii)での最初のモル比は、4〜6、好ましくは4.5〜5.5の範囲であり、より好ましくは5である。
一実施形態では、塩素付加ステップ(ii)の後に、以下のサブステップ:
(ii’−1)最小体積への濃縮
(ii’−2)溶媒、好ましくはトルエンでの連続した揮散;
(ii’−3)水の添加による残りの塩化ホスホリルのクエンチ;
(ii’−4)55〜65℃の範囲、好ましくは60℃の温度での少なくとも1時間の混合物の撹拌;および
(ii’−5)化合物(III)を含む水層の単離
を含むクエンチステップ(ii’)が続く。
一実施形態では、塩素付加ステップ(ii)またはクエンチステップ(ii’)の後に、以下のステップ:
(ii’’−1)溶媒、好ましくは2−メチルテトラヒドロフラン(2−MeTHF)の、好ましくは10容量での添加;
(ii’’−2)好ましくはpH9への、塩基性化;
(ii’’−3)相分離および、非極性非プロトン性溶媒、好ましくはn−へプタンへの溶媒交換;
(ii’’−4)化合物(III)のろ過、および任意選択の、非極性非プロトン性溶媒、好ましくはn−へプタンでの洗浄
を含む単離ステップ(ii’’)が続く。
好ましい実施形態では、塩基性化ステップ(ii’’−2)は、アンモニア(NH)、好ましくは25〜30重量%の範囲のアンモニア量を含むNH/HO溶液により行われる。
一実施形態では、本プロセスは、化合物(VI)との反応の前に、化合物(VII)からピナー塩を製造するいずれのステップも含まない。「ピナー塩」は、ニトリルでのピナー反応の生成物、すなわちイミノエステルの鉱酸塩である。一実施形態では、本プロセスは、化合物(VI)との反応の前に、化合物(VII)から中間体化合物を製造するいずれのステップも含まない。
化合物(IV)、および好ましくは化合物(IV’)は、当業者に知られている当該分野のいずれかの適切な方法により、製造され得る。たとえば、化合物(IV’)は、以下のスキーム4に提示されるプロセスにより、製造され得る。
Figure 2020537673
このプロセスは、以下のステップを含む:[1]1−ベンズヒドリルアゼチジン−3−オールのメシル化;[2]得られた化合物のアミノ化;[3]得られた化合物のBoc保護;および[4]化合物(IV’)を得るように、得られた化合物の水素付加。
化合物(IV’)の合成の一例が、国際特許出願公開公報第2009/080721号(実施例2、72〜73ページ参照)に開示されている。
また本発明は、本発明に係るプロセスにより製造された、上述の式(I)の化合物に関する。
また本発明は、本発明に係るプロセスにより製造された、上述の式(II)の化合物、好ましくは上述の式(II’)の化合物に関する。
変換は、当業者に知られている当該分野のいずれかの適切な方法によりモニタリングされ得る。好ましくは、変換は、ガスクロマトグラフィー(GC)または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定される。合成された化合物の純度は、当業者に知られている当該分野のいずれかの適切な方法により決定され得る。好ましくは、純度は、GCまたはHPLCにより決定される。
さらに本発明は、少なくとも1つの式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含むか、それからなるか、または本質的にそれからなる組成物に関する。
さらに本発明は、少なくとも1つの式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤とを含むか、それらからなるか、または本質的にそれらからなる医薬組成物に関する。
さらに本発明は、少なくとも1つの式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含むか、それからなるか、または本質的にそれからなる医薬に関する。
本明細書中使用される場合、組成物、医薬組成物または医薬に関連する「〜から本質的になる」は、少なくとも1つの式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、上記組成物、医薬組成物または医薬の中で唯一の治療用作用物質または生体活性を有する作用物質であることを意味する。
本発明の式(I)の化合物は、薬学的に許容される塩の形態であり得る。式Iの化合物の薬学的に許容される塩の例としては、限定するものではないが、その酸付加塩が挙げられる。適切な酸付加塩は、非毒性の塩を形成する酸から形成される。酸付加塩の例としては、ベシル酸塩、塩酸塩/塩化物、リンゴ酸塩、安息香酸塩、エタン−1,2−ジスルホナート、フマル酸塩、酒石酸塩、酢酸塩、アジピン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、炭酸水素塩/炭酸塩、硫酸水素塩/硫酸塩、ホウ酸塩、カンシル酸塩、クエン酸塩、サイクラミン酸塩、エジシル酸塩、エシル酸塩(esylate)エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、グルタミン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヒベンズ酸塩、臭化水素酸塩/臭化物、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシル酸塩、メチルスルファート、ナフチラート(naphthylate)、2−ナプシラート、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロト酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ピログルタミン酸塩、サッカラート、ステアリン酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、トシル化物、トリフルオロ酢酸塩、およびキシナホ酸塩の塩が挙げられる。
薬学的に許容される賦形剤の例としては、限定するものではないが、水、生理食塩水、リンゲル液、デキストロース溶液、およびエタノールの溶液、デンプン、グルコース、スクロース、デキストラン、マンノース、マンニトール、ソルビトール、ポリエチレングリコール(PEG)、リン酸塩、酢酸塩、ゼラチン、コラーゲン、カーボポール(登録商標)、植物油などが挙げられる。これはさらに、適切な保存剤、安定剤、抗酸化剤、抗菌剤、および緩衝剤、たとえば、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、クエン酸、アスコルビン酸、テトラサイクリンなどを含み得る。
カーボポール(登録商標)または「カルボマー」は、アリルスクロースまたはペンタエリスリトールアリルエーテルと架橋されたポリアクリル酸の高分子量のポリマーであって、ホモポリマーおよびコポリマーを含む、ポリマーを指す。カーボポール(登録商標)の例としては、限定するものではないが、カーボポール(登録商標)910、カーボポール(登録商標)934、カーボポール(登録商標)940、カーボポール(登録商標)941、カーボポール(登録商標)974、カーボポール(登録商標)981、カーボポール(登録商標)Ultrez、およびポリカルボフィルが挙げられる。
本発明の組成物に使用され得る薬学的に許容される賦形剤の他の例としては、限定するものではないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、リン酸塩などのバッファー物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、植物性飽和脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質、たとえば硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベースの物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリラート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコール、および羊毛脂が挙げられる。
さらに、薬学的に許容される賦形剤はまた、限定するものではないが、界面活性剤(たとえばヒドロキシプロピルセルロース);適切な担体、たとえば水、エタノール、ポリオール(たとえばグリセロール、プロピレングリコール、および液体のポリエチレングリコールなど)、それらの適切な混合物、およびピーナッツ油およびゴマ油などの植物油を含む、溶媒および分散媒体など;等張剤、たとえば糖または塩化ナトリウムなど;コーティング剤、たとえばヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリソルベート80、二酸化チタン、およびレシチンなど;吸収遅延剤、たとえばモノステアリン酸アルミニウム、およびゼラチンなど;保存剤、たとえば塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、クロロブタノール、チメロサールなど;バッファー、たとえばホウ酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸水素カリウム、ホウ酸ナトリウムおよびホウ酸カリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、ビスリン酸ナトリウム(sodium biphosphate)など;等張化剤、たとえばデキストロース、塩化カリウム、プロピレングリコール、塩化ナトリウムなど;抗酸化剤および安定剤、たとえば亜硫酸水素ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム(sodium thiosulfite)、チオ尿素など;非イオン性の湿潤剤または清澄剤、たとえばポリソルベート80、ポリソルベート20、ポロクサマー282、およびチロキサポールなど;粘度調節剤、たとえばデキストラン40、デキストラン70、ゼラチン、グリセリン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ(hydrox)メチルプロピルセルロース、ラノリン、メチルセルロース、ワセリン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースなど;希釈剤、ならびにアジュバントなどを含み得る。
本発明はさらに、H4ヒスタミン受容体が媒介する疾患を処置するための(または疾患の処置での使用のための)式(I)の化合物に関する。
本発明の別の目的は、それを必要とする対象において、好ましくはヒトの対象においてヒスタミンH4受容体が媒介する疾患を処置する方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を上記対象に投与することを含む、方法に関する。
一実施形態では、本発明の方法は、ヒスタミンH4受容体が媒介する疾患を予防するためである。別の実施形態では、本発明の方法は、ヒスタミンH4受容体が媒介する疾患の少なくとも1つの症状を軽減するため、またはヒスタミンH4受容体が媒介する疾患を治癒するためである。
一実施形態では、少なくとも1つの式(I)の化合物の治療有効量が対象に投与されるか、または対象に投与される予定である。
本発明の別の目的は、H4ヒスタミン受容体が媒介する疾患の処置のための医薬の製造のための、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用である。
一実施形態では、H4ヒスタミン受容体が媒介する疾患は、アレルギー性の、免疫性または炎症性の疾患または疼痛である。
アレルギー性の、免疫性または炎症性の疾患の例としては、限定するものではないが、呼吸性疾患、眼疾患、皮膚疾患、炎症性腸疾患、糖尿病、関節リウマチ、多発性硬化症、皮膚ループス、全身性エリテマトーデス、および移植片拒絶が挙げられる。
一実施形態では、アレルギー性の、免疫性または炎症性の疾患は、喘息、アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アレルギー性鼻炎結膜炎、ドライアイ、白内障、皮膚炎(たとえばアトピー性皮膚炎)、乾癬、蕁麻疹、そう痒、潰瘍性大腸炎、クローン病、糖尿病性腎症、関節リウマチ、多発性硬化症、皮膚ループス、全身性エリテマトーデス、および移植片拒絶を含む群から選択される。
疼痛の例としては、限定するものではないが、炎症性の疼痛、炎症性の痛覚過敏、痛覚過敏、外科手術後の疼痛、片頭痛、癌の疼痛、臓側の疼痛、変形性関節症の疼痛、および神経障害性疼痛が挙げられる。
一実施形態では、H4ヒスタミン受容体が媒介する疾患は、耳障害である。
一実施形態では、H4ヒスタミン受容体が媒介する疾患は、前庭障害である。一実施形態では、上記前庭障害は、損傷性前庭障害である。別の実施形態では、上記前庭障害は、非損傷性前庭障害である。
前庭障害の例としては、限定するものではないが、前庭性片頭痛、前庭神経炎(限定するものではないが、前庭ニューロン炎、ウイルス性ニューロン炎、内耳炎、ウイルス性内リンパ内耳炎、漿液性内耳炎、化膿性内耳炎を含む)、急性片側性前庭神経症、回転性めまいおよび浮動性めまい(限定するものではないが、片頭痛関連の回転性めまい、自発性突発性回転性めまい、良性頭位性発作性回転性めまい、家族性突発性回転性めまい、加齢に関連する浮動性めまいおよび平衡失調、動揺病、上陸後症候群(mal de debarquement)を含む)、前庭中毒性難聴(限定するものではないが、化合物誘導性中毒性難聴および薬剤誘導性中毒性難聴、すなわち、前庭の欠陥をもたらし、限定するものではないが上記に列挙される化合物により誘導される、前庭機能の機能不全の誘導を含む)、前庭の中毒性機能不全、水腫(限定するものではないが、内リンパ水腫、続発性内リンパ水腫を含む)、メニエール病(限定するものではないが、メニエール病の発作、慢性メニエール病を含む)、瘻孔(限定するものではないが、外リンパ瘻孔、内耳性瘻孔を含む)、外傷(限定するものではないが、内耳出血を伴う頭部の外傷、気圧性外傷を含む)、感染症(限定するものではないが、慢性または急性の内耳性感染症)、自己免疫性内耳疾患、良性または悪性の腫瘍(限定するものではないが、前庭シュワン腫、聴神経腫瘍を含む)、老人性前庭(presbyvestibula)、中耳の外科処置後の前庭症候群、チャネル病、上半規管裂開、内リンパ嚢または小脳橋角部、運動失調症(限定するものではないが、突発性運動失調症を含む)、前庭水管拡大症、両側前庭機能不全、神経毒性前庭機能障害、小児前庭障害、コーガン症候群、前庭聴覚過敏症、椎骨脳底動脈循環不全が挙げられる。
損傷性前庭障害の例としては、限定するものではないが、前庭性片頭痛、前庭神経炎(限定するものではないが、前庭ニューロン炎、ウイルス性ニューロン炎、内耳炎、ウイルス性内リンパ内耳炎、漿液性内耳炎、化膿性内耳炎を含む)、急性片側性前庭神経症、回転性めまいおよび浮動性めまい(限定するものではないが、片頭痛関連の回転性めまい、自発性突発性回転性めまい、家族性突発性回転性めまい、加齢に関連する浮動性めまいおよび平衡失調を含む)、前庭中毒性難聴(限定するものではないが、化合物誘導性の中毒性難聴および薬剤誘導性の中毒性難聴、すなわち、前庭の欠陥をもたらし、限定するものではないが上記に列挙される化合物により誘導される、前庭機能の機能不全の誘導を含む)、前庭の中毒性機能不全、水腫(限定するものではないが、内リンパ水腫、続発性内リンパ水腫を含む)、メニエール病(限定するものではないが、メニエール病の発作、慢性メニエール病を含む)、瘻孔(限定するものではないが、外リンパ瘻孔、内耳性瘻孔を含む)、外傷(限定するものではないが、内耳出血を伴う頭部の外傷、気圧性外傷を含む)、感染症(限定するものではないが、慢性または急性の内耳性感染症を含む)、自己免疫性内耳疾患、良性または悪性の腫瘍(限定するものではないが、前庭シュワン腫、聴神経腫瘍を含む)、老人性前庭(presbyvestibula)、中耳の外科処置後の前庭症候群、チャネル病、上半規管裂開、内リンパ嚢または小脳橋角部、運動失調症(限定するものではないが、突発性運動失調症を含む)、前庭水管拡大症、両側前庭機能不全、神経毒性前庭機能障害、小児前庭障害、コーガン症候群、前庭聴覚過敏症、椎骨脳底動脈循環不全が挙げられる。
非前庭障害の例としては、限定するものではないが、良性頭位性発作性回転性めまい、動揺病、および上陸後症候群が挙げられる。
本発明の別の目的は、それを必要とする対象において、好ましくは前庭疾患を罹患している対象において、より好ましくは損傷性前庭疾患を罹患している対象において前庭の機能性を回復させるための方法であって、少なくとも1つの式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を上記対象に投与することを含むかまたはそれを投与することからなる、方法である。
一実施形態では、本発明の方法は、前庭障害、好ましくは損傷性前庭疾患を予防するためである。別の実施形態では、本発明の方法は、前庭障害、好ましくは損傷性前庭疾患の症状を軽減するため、または前庭障害、好ましくは損傷性前庭疾患を治癒するためである。
一実施形態では、H4ヒスタミン受容体が媒介する疾患は、耳鳴りである。
一実施形態では、H4ヒスタミン受容体が媒介する疾患は、難聴である。
一実施形態では、H4ヒスタミン受容体が媒介する疾患は、回転性めまいまたは浮動性めまいである。一実施形態では、H4ヒスタミン受容体が媒介する疾患は、片頭痛関連の回転性めまい、自発性突発性回転性めまい、家族性突発性回転性めまい、加齢に関連する浮動性めまいおよび平衡失調を含む群から選択される。
一実施形態では、本発明の化合物、組成物、医薬組成物または医薬は、全身または局所的に投与される。
一実施形態では、本発明の化合物、組成物、医薬組成物または医薬は、注射による投与、経口投与、局所投与、経鼻投与、吸入による投与、バッカル投与、直腸投与、気管内投与、経粘膜投与、経鼓膜投与、経皮投与、筋肉内投与により、または非経口投与により、投与される。
一実施形態では、本発明の化合物、組成物、医薬組成物または医薬は、注射により投与され、好ましくは全身に注射される。全身注射に適した製剤の例としては、限定するものではないが、液体の液剤または懸濁剤、注射前の液体への溶解または懸濁に適した固体の形態が挙げられる。全身注射の例としては、限定するものではないが、静脈内、皮下、筋肉内、真皮内、硝子体内、および腹腔内の注射、または灌流が挙げられる。別の実施形態では、注射される際に、本発明の化合物、組成物、医薬組成物または医薬は、無菌性である。無菌性の医薬組成物を得るための方法としては、限定するものではないが、滅菌ろ過、最終滅菌(乾熱、放射線照射、湿式加熱、気体、ガンマ線照射)、または無菌処理を介した滅菌が挙げられる。
一実施形態では、本発明の化合物、組成物、医薬組成物または医薬は、全身に投与され、好ましくは経口投与される。経口投与に適した製剤の例としては、限定するものではないが、固体の形態、液体の形態およびゲルが挙げられる。経口投与に適した固体の形態の例としては、限定するものではないが、丸剤、錠剤、カプセル剤、軟ゼラチンカプセル剤、硬ゼラチンカプセル剤、カプレット剤、圧縮錠、カシェー、ウェハ、糖衣丸剤、糖衣錠、または分散錠剤および/または崩壊錠剤、散剤、経口投与前の液体への溶解または懸濁に適した固体の形態、ならびに発泡性の錠剤が挙げられる。経口投与に適した液体の形態の例としては、限定するものではないが、液剤、懸濁剤、飲用可能な液剤、エリキシル剤、密閉されたアンプル、ポーション、水薬(drench)、およびアルコール飲料が挙げられる。
別の実施形態では、本発明の化合物、組成物、医薬組成物または医薬は、局所的に投与される。局所投与に適した製剤の例としては、限定するものではないが、スティック、ワックス、クリーム、ローション、軟膏、バーム、ゲル、マスク、洗剤(leave−on wash)などが挙げられる。
一実施形態では、本発明の化合物、組成物、医薬組成物または医薬は、経鼓室投与または鼓室内投与により、耳で、特に、内耳で、中耳で、外耳で、蝸牛で、または前庭で直接投与される。この投与経路は、耳に直接的な長期間の作用をもたらすのに好ましいであろう。上記投与は、局所的にまたは注射により達成され得る。当該投与のための送達技術は、耳に有効な成分(principle)を輸送および/または送達するための装置または薬剤の担体の使用を含み得、これは耳の中に拡散されるか、能動的に注入されるか、または注射される。このような投与に適した製剤の例としては、限定するものではないが、耳に載置され、持続する放出のため本発明の組成物が充填されている、otowick、正円窓(round window)カテーテル、様々な種類のゲル、フォーム、フィブリン、エマルジョン、液剤、パッチ、または他の薬剤の担体が挙げられる。これはまた、蝸牛管または蝸牛のいずれかの他の部分に挿入される装置を含み得る。
中耳−内耳の接合部分の組織の構造、特に正円窓(round window)の膜を介した本組成物の拡散は、分子量、濃度、脂溶性、電荷、膜の厚さなどの様々な要因に応じて変化する。
一実施形態では、式(I)の化合物は、即時放出の形態で投与される。
一実施形態では、式(I)の化合物は、持続放出の形態で投与される。一実施形態では、本発明の組成物、医薬組成物または医薬はよって、少なくとも1つの式(I)の化合物のまたはその塩もしくは溶媒和物の放出を制御する送達システムを含む。
一実施形態では、式(I)の化合物は、デポー製剤として、すなわち、緩徐で持続する延長された作用を提供するように設計された長期間作用する非経口(たとえば注射可能な)製剤として、製剤化される。デポー製剤は、たとえば、皮下または筋肉内に置かれ得る。式(I)の化合物の放出は、装置の構造およびポリマーの特徴に応じて、パルス投与または連続投与のいずれかであり得る。デポー製剤は、微粒子、インプラント(たとえば棒状)、またはその場で形成する固体のボーラスの形態であり得る。大部分のデポー製剤は、生分解性ポリマーの賦形剤を含む。ポリマーの賦形剤は、薬剤の放出の速度を制御し、ならびに薬剤の放出の間および/または後に再吸収する。生分解性ポリマーの例としては、限定するものではないが、ラクチド/グリコリドポリマーが挙げられる。これらの再吸収可能なポリマーは、生体適合性であり、ヒトにおいて長期間安全であることが報告されている。これらは、単に加水分解によって、最初は乳酸およびグリコール酸へと、最終的には二酸化炭素および水へと再吸収する。
式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物;またはそれらを含む組成物、医薬組成物もしくは医薬の一日総使用量は、正当な医学的判断の範囲内で担当医により決定されることが理解されるであろう。いずれかの特定の患者に対する特有の治療上有効な投与レベルは、処置される障害および障害の重症度;使用される特定の化合物の活性;使用される特定の組成物、患者の年齢、体重、全般的な健康状態、性別、および食事;使用される特定の化合物の投与時間、投与経路、および排出速度;処置期間;使用される特定の組成物と併用してまたは同時に使用される薬物;ならびに医学的分野でよく知られている同様の要因を含む様々な要因に応じて変化する。たとえば、所望の治療効果を達成するために必要とされるレベルよりも低いレベルで化合物の投与を開始し、所望の効果が達成されるまで用量を徐々に増加させることは、十分に当業者の範囲内にある。しかしながら、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の一日用量は、成年あたり1日あたり約0.1〜約10000mg、好ましくは、0.1〜約2000、より好ましくは成年あたり1日あたり約0.1〜500mg、より好ましくは成年あたり1日あたり約1〜200または300mgの幅広い範囲にわたり、変動し得る。
実施例
本発明をさらに、以下の実施例によって例示する。
材料および方法
材料
式(IV’)のtert−ブチルアゼチジン−3−イル(メチル)カルバマート[化合物(IV’)]を、文献の方法にしたがい調製した。3−メチルブタンイミドアミドアセタート[化合物(VI)]、エチル 2−シアノアセタート[化合物(VII)]、および他の全ての反応物ならびに溶媒を、市販の供給源から購入し、さらに精製することなく使用した。
方法
変換を、GCまたはHPLCにより測定した。合成した化合物の純度を、GCにより決定した。
実施例1:化合物(V)[6−アミノ−2−イソブチルピリミジン−4−オール]の合成
反応:3−メチルブタンイミドアミドアセタート[化合物(VI)](20.0g;125mmol;1.0当量)を、EtOH(40ml;2rel vol)に懸濁した。NaOEt(21wt−%)(60.7g;187mmol;1.5当量)を添加し、70℃に加熱した。EtOH(20ml;2容量)中のエチル 2−シアノアセタート[化合物(VII)](16.2g;144mmol;1.15当量)の溶液を、ゆっくりと投与する(約4時間)。変換を、40%の添加[化合物(V)45%]および100%の添加[化合物(V)69%]の後に、GCにより確認した。変換を、70℃で21時間の反応後に、GCにより確認した「85%の化合物(V)」。この混合物を、70℃で一晩撹拌した。
後処理および単離
混合物を50℃に冷却し、次にAcOH(0.55当量.;4.13g)でクエンチした。水(8容量)を添加した。混合物を、50〜55℃で約7容量に濃縮する。懸濁物をACN(3容量)で約6容量の最終容量に揮散した後、0〜5℃に冷却した。混合物をさらに、水(2容量)で希釈し、2時間撹拌した。固体をろ過し、水/ACN 1/1(3容量)、ACN(2容量)で洗浄し、窒素流下で1時間乾燥させた。
結果:6−アミノ−2−イソブチルピリミジン−4−オール[化合物(V)]が、良好な収率(17.9g、86%)および高純度(100%)で単離された。
実施例2:化合物(III)[6−クロロ−2−イソブチルピリミジン−4−アミン]の合成
反応:実施例1由来の6−アミノ−2−イソブチルピリミジン−4−オール[化合物(V)](30.0g;179mmol;1.0当量)を、室温(RT)で、ACN(150ml;5容量)に懸濁した。POCl(138g;897mmol;5.0当量)を添加した。この懸濁物を、0℃、65℃、次に70℃に段階的に加熱し、70℃で15分間撹拌した。懸濁物をさらに80℃に加熱し、一晩撹拌した。変換を、19時間後に80℃でHPLCを用いて確認した([化合物(III)]98.9%)。
後処理:この混合物を、60〜70℃で約3rel volに濃縮した。この混合物を、60〜70℃で、トルエン(3容量)で3回揮散し、トルエン(2容量)で希釈した後、温度を±50℃に調節した。この混合物を、水(5容量)でクエンチした。温度を60℃に調製し、混合物を、55〜65℃で少なくとも30分間撹拌した。相の分離:ALを単離し、反応器に戻し、水(1容量)で希釈した。温度を、20〜25℃に調節した。
単離:2−MeTHF(10容量)を添加した。用量のpHをNH/HO 25〜30%(約2.5容量)を用いて9〜10に制御および調節した。相の分離:ALをたたきおとし(drummed off)、廃棄した;油層(OL)を反応器に保存した。OLを水(2容量)で洗浄し、4〜50℃で4rel volに濃縮した。OLを、40〜50℃で、n−へプタン(3容量)で2回揮散させた。懸濁物を0〜5℃に冷却し、1時間撹拌した。固体をろ過し、2−へプタン(2容量)で2回洗浄し、窒素流下で乾燥させた。
結果:6−クロロ−2−イソブチルピリミジン−4−アミン[化合物(III)]が、良好な収率(29.2g、88%)および高純度(99.8%)で単離された。
実施例3:化合物(II’)[tert−ブチル(1−(6−アミノ−2−イソブチルピリミジン−4−イル)アゼチジン−3−イル)(メチル)カルバマート]の合成
反応:実施例2由来の6−クロロ−2−イソブチルピリミジン−4−アミン[化合物(III)](25.0g;135mmol;1.0当量)およびKCO(22.3g;162mmol;1.2当量)を反応器に添加した。DMSO(msolution=148g、17.6wt%)に溶解させたtert−ブチルアゼチジン−3−イル(メチル)カルバマート[化合物(IV’)](26.1g、140mmol、1.04当量)を添加し、この混合物を110℃に加熱した。変換を、24時間後に測定した(化合物(II’)93%)。
後処理および単離:この混合物を50〜60℃に冷却した後、水(6容量)およびEtOAc(10容量)で希釈し、5分間撹拌した。相の分離:OLを単離した後、水(2容量)で洗浄した。OLを、65〜75℃で、約6rel volに濃縮した。溶液を、iPAc(4容量)で3回揮散した。この溶液をゆっくりとRTに冷却した。懸濁物を、さらに0〜5℃に冷却した。30分間の撹拌の後、固体をろ過し、MTBE(2容量)で2回洗浄し、窒素パージ下で乾燥させた。
精製:単離した生成物をiPAc(100ml、4容量)に懸濁し、溶解するまで加熱した。混合物をRTに冷却した。この懸濁物を、さらに0〜5℃に冷却した。1時間の撹拌の後、固体をろ過し、MTBE(2容量)で2回洗浄し、窒素パージ下で乾燥させた。
結果:tert−ブチル(1−(6−アミノ−2−イソブチルピリミジン−4−イル)アゼチジン−3−イル)(メチル)カルバマート[化合物(II’)]が、本明細書で上述される「後処理および単離」のステップの後に、高い収率(40.6g、89.9%)および高純度(99.8%)で得られた。化合物(II’)は、本明細書中上述されるさらなる「精製」ステップの後に、高い収率(38.7g、85.6%)および高純度(99.9%)で単離された。
実施例4:化合物(I)[2−イソブチル6−(3−(メチルアミノ)アゼチジン−1−イル)ピリミジン−4−アミン]の合成
反応:実施例3由来のtert−ブチル(1−(6−アミノ−2−イソブチルピリミジン−4−イル)アゼチジン−3−イル)(メチル)カルバマート[化合物(II’)](20.0g;59.6mmol;1.0当量)を、RTで水(50ml;2.5容量)に懸濁した。HCl 30%(50ml;470mmol;7.9当量)を、30℃未満で15分間にわたり投与した。混合物を、25〜30℃で撹拌した。変換を、30分後に、25〜30℃で、HPLCで測定した(化合物(I)99.1%)。
後処理および単離:反応混合物を、20℃に冷却した。2−MeTHF(15容量)を添加した。pHを、NaOH水溶液(33%、約63g)で11〜12に調節した。温度を、最大40℃に上げた。40〜45℃での相の分離:ALを、たたきおとし、廃棄した;OLを反応器に保存した。OLを、40℃にてNaCl溶液(20%、1容量)で洗浄した。OLを、約10容量に濃縮し、ディーン・スターク装置で乾燥させた。ろ過物のスクリーニングを行い、反応器を洗浄した。OLを、60〜65℃で約5容量に濃縮した。この溶液を、iPAc(3容量)、Tend=88〜89°Cで、大気作用により3回揮散させた。懸濁物を、結晶化するまでゆっくりと冷却した。固体をろ過し、MTBE(2容量)で2回洗浄し、乾燥させた。
結果:2−イソブチル6−(3−(メチルアミノ)アゼチジン−1−イル)ピリミジン−4−アミン[化合物(I)]が、高い収率(3.2g、94%)および高純度(99.9%)で単離された。

Claims (20)

  1. 式(I):
    Figure 2020537673
    の2−イソブチル6−(3−(メチルアミノ)アゼチジン−1−イル)ピリミジン−4−アミンを製造するためのプロセスであって、
    (a)式(III):
    Figure 2020537673
    の6−クロロ−2−イソブチルピリミジン−4−アミンを、Rが、カルボベンジルオキシ、p−メトキシベンジルカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル、アセチル、ベンゾイル、ベンジル、カルバマート、p−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、p−メトキシフェニル、トシル、およびトリクロロエチルクロロホルマートから選択される保護基である、式(IV):
    Figure 2020537673
    のNが保護されたN−メチルアゼチジン−3−アミンと、
    ジメチルスルホキシドである有機溶媒中で、
    炭酸カリウムである塩基の存在下で、
    85〜125℃の範囲の温度で、
    0.85〜1.25の範囲の前記式(IV)の化合物と前記式(III)の化合物の間の最初のモル比にて
    反応させて、式(II):
    Figure 2020537673
    の中間体の保護された化合物を得るステップと、
    (b)前記式(II)の化合物のN−脱保護を行い、前記式(I)の化合物を得るステップと、
    を含むプロセス。
  2. 保護基Rが、tert−ブチルオキシカルボニルまたはトシルである、請求項1に記載のプロセス。
  3. 保護基Rが、tert−ブチルオキシカルボニルである、請求項1に記載のプロセス。
  4. 前記式(IV)の化合物と前記式(III)の化合物の間のカップリングステップ(a)での最初のモル比が、0.90〜1.20の範囲である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプロセス。
  5. 前記式(IV)の化合物と前記式(III)の化合物の間のカップリングステップ(a)での最初のモル比が、0.95〜1.10、好ましくは0.99〜1.09の範囲である、請求項4に記載のプロセス。
  6. 前記式(IV)の化合物と前記式(III)の化合物の間のカップリングステップ(a)での最初のモル比が、1.04である、請求項5に記載のプロセス。
  7. カップリングステップ(a)中の温度が、90〜120℃の範囲である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロセス。
  8. カップリングステップ(a)中の温度が、100〜120℃、好ましくは105〜115℃の範囲である、請求項7に記載のプロセス。
  9. カップリングステップ(a)中の温度が、110℃である、請求項8に記載のプロセス。
  10. カップリングステップ(a)の反応時間が、16時間〜32時間、好ましくは20〜24時間の範囲である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のプロセス。
  11. カップリングステップ(a)の後に、式(II)の化合物を得るために、以下のステップ:
    (a’−1)水での、および第1の非プロトン性極性有機溶媒での、反応混合物の希釈;
    (a’−2)相分離、および任意選択で水による洗浄;
    (a’−3)第1の溶媒から第2の非プロトン性極性有機溶媒への溶媒交換;
    (a’−4)冷却による再結晶化;ならびに
    (a’−5)ろ過
    を含む後処理および単離のステップ(a’)が続く、請求項1〜10のいずれか1項に記載のプロセス。
  12. 希釈ステップ(a’−1)における前記非プロトン性極性有機溶媒が、酢酸エチルである、請求項11に記載のプロセス。
  13. 溶媒交換ステップ(a’−3)における前記非プロトン性極性有機溶媒が、酢酸イソプロピルである、請求項11または請求項12に記載のプロセス。
  14. カップリングステップ(a)または後処理および単離のステップ(a’)の後に、非プロトン性極性有機溶媒における、好ましくは酢酸イソプロピルにおける、前記式(II)の化合物の再結晶化のステップを含む精製ステップ(a’’)が続く、請求項1〜13のいずれか1項に記載のプロセス。
  15. 脱保護ステップ(b)が、前記式(II)の化合物を希塩酸水溶液と、好ましくは30重量%の塩酸水溶液と、接触させることにより行われる、請求項1〜14のいずれか1項に記載のプロセス。
  16. 前記式(II)の化合物と塩酸の間の最初のモル比が、6〜10、好ましくは7〜9の範囲であり、より好ましくは7.9である、請求項15に記載のプロセス。
  17. が、カルボベンジルオキシ、p−メトキシベンジルカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル、アセチル、ベンゾイル、ベンジル、カルバマート、p−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、p−メトキシフェニル、トシルおよびトリクロロエチルクロロホルマートから選択される保護基である、式(II):
    Figure 2020537673
    の化合物を製造するためのプロセスであって、
    式(III):
    Figure 2020537673
    の6−クロロ−2−イソブチルピリミジン−4−アミンを式(IV):
    Figure 2020537673
    のNが保護されたN−メチルアゼチジン−3−アミンと
    ジメチルスルホキシドである有機溶媒中で、
    炭酸カリウムである塩基の存在下で、
    85〜125℃の範囲の温度で、
    0.85〜1.25の範囲の前記式(IV)の化合物と前記式(III)の化合物の間の最初のモル比で
    反応させて、式(II)の化合物を得ることを含む、プロセス。
  18. 請求項1〜16のいずれか1項に記載のプロセスにより製造される式(I):
    Figure 2020537673
    の化合物。
  19. 請求項17に記載のプロセスにより製造される、式(II):
    Figure 2020537673
    の化合物であって、式中、Rは、請求項17で定義される通りである、化合物。
  20. H4ヒスタミン受容体によって媒介される疾患の処置における使用のための、請求項18に記載の式(I)の化合物。
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