JP2020536503A - 認知障害の診断用のノンコーディングRNA(ncRNA) - Google Patents

認知障害の診断用のノンコーディングRNA(ncRNA) Download PDF

Info

Publication number
JP2020536503A
JP2020536503A JP2020514246A JP2020514246A JP2020536503A JP 2020536503 A JP2020536503 A JP 2020536503A JP 2020514246 A JP2020514246 A JP 2020514246A JP 2020514246 A JP2020514246 A JP 2020514246A JP 2020536503 A JP2020536503 A JP 2020536503A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lnc
mir
lncrnas
listed
mirnas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020514246A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020536503A5 (ja
JP7398806B2 (ja
Inventor
フセイン・フィラ
サリハ・ムサウイ
エリック・ショルダン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eric Schordan
Hueseyin Firat
Saliha Moussaoui
Amoneta Diagnostics SAS
Original Assignee
Eric Schordan
Hueseyin Firat
Saliha Moussaoui
Amoneta Diagnostics SAS
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eric Schordan, Hueseyin Firat, Saliha Moussaoui, Amoneta Diagnostics SAS filed Critical Eric Schordan
Publication of JP2020536503A publication Critical patent/JP2020536503A/ja
Publication of JP2020536503A5 publication Critical patent/JP2020536503A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7398806B2 publication Critical patent/JP7398806B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6876Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
    • C12Q1/6883Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for diseases caused by alterations of genetic material
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/158Expression markers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/178Oligonucleotides characterized by their use miRNA, siRNA or ncRNA

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

本発明は、認知障害を有するかまたは発症するリスクがある対象におけるアルツハイマー病を含むがこれに限定されない認知障害の診断のための方法を記載する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年9月5日に出願された米国仮出願第62/554,427号の利益および優先権を主張する。
本発明は、ヒト薬剤の分野、および特に、アルツハイマー病を含む認知障害の診断に関する。本発明は、認知障害、特にアルツハイマー病のためのバイオマーカーであって、末梢体液中のマイクロRNA(miRNA)および長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)、またはその組合せなどの循環性ノンコーディングRNA(ncRNA)からなり、このバイオマーカーを使用して認知障害、特にアルツハイマー病を診断するためまたはその発症もしくは進行をモニターするための非侵襲的方法を表す、バイオマーカーに関する。それは、診断目的のためならびに/またはこのバイオマーカーおよび患者からの末梢体液を使用する臨床試験における患者の層化および/もしくは治療戦略の有効性のモニタリングを含む他のヒト薬剤応用のための関連するキット、方法、プロトコールおよび伝達可能な情報形態にさらに関する。本発明は、したがって、患者の生活の質に対する強い影響力ならびに健康管理システムおよび経済に対する大きな影響力を有する。
アルツハイマー病(AD)は、認知機能の進行性喪失により特徴付けられ、病理学的に、進行性のニューロン変性と関連付けられる、脳の神経原線維変化におけるアミロイド−ベータペプチド(Aβ)の細胞外沈着および高リン酸化タウタンパク質の細胞内沈着により特徴付けられる、慢性の神経変性疾患である[Marcus et al. J Neurogenet. 2011; 25(4):127-33;Gotz et al, Br J Pharmacol. 2012; 165(5):1246-59]。
ADは、最も一般的な形態の認知症である。世界中で約4680万人の人々が、現在、ADまたは他の種類の認知症と共に生きている。人口の加齢と共に、この数は2050年までに1億3150万にまで増加すると推定されている(World Alzheimer Report, 2015: http://www.alz.co.uk/research/WorldAlzheimerReport2015.pdf)。そのため、ADは、罹患した個体およびその家族に対してますます重要な負担となるだけでなく、先進国および新興国の両方における医療およびヘルスケア資源に対する経済的および社会的コストとなりつつある。
現在、ADに対する治癒法はない。症候性治療がこの疾患に対して存在し、全てが、神経伝達物質の障害を打ち消すことを試みている。多数の新たな潜在的な疾患修飾治療剤候補が臨床試験において現在研究されているが、いずれもまだ承認されていない。2002年から2012年までに、症候性剤(36.6%)、疾患修飾小分子(35.1%)および疾患修飾免疫療法(18%)に関する289の第2相および第3相試験である99.6%のAD臨床試験は失敗した[Cummings et al., Expert Rev Clin Pharmacol. 2014;7(2):161-5]。AD分野の世界中の専門家および製薬産業によりAD薬物開発の成功率を向上させることが提案されている戦略の中には、a)神経変性が始まる前に疾患プロセスに早期に介入すること、b)非侵襲的であり、対象集団の層化および臨床試験における薬物有効性の縦断的モニタリングのために好適な早期診断用の正確なバイオマーカーを同定および開発することがある。
ADの病理学的特徴は、検死組織病理学分析において定義される。the American Academy of Neurology、American Psychiatric Association(DSM−IV)ならびにCERADおよびNIA−Reagan Instituteの両方の神経病理学的基準により認められるように、アミロイドプラークの存在は、ADの確定診断のために絶対的に必要とされる特徴のままである。
疾患の現行の診断は不確実なままであり[Dubois et al Lancet Neurol. 2014;13(6):614-29]、それは、磁気共鳴イメージング(MRI)を使用する構造イメージングおよび/またはフルオロデオキシグルコースF18(18F−FDG)の陽電子放出断層撮影(PET)を使用するグルコース代謝などの、一連の臨床的および神経心理学的試験ならびに神経イメージングの組合せに基づいており、方法および疾患の重篤度段階に応じて70%〜85%未満の精度を有する[Frisoni et al., Nat Rev Neurol. 2010; 6(2): 67-77;Tahmasian et al., J Nucl Med. 2016 ;57(3):410-5]。
場合により、脳脊髄液(CSF)中のAD関連バイオマーカーAβ42およびタウまたはリン酸化タウの検出が追加的に行われるが[Sunderland et al., JAMA. 2003;289(16):2094-2103]、CSF試験は腰椎穿刺を要求し、腰椎穿刺は、侵襲的な手順であり、多くの場合に対象の入院を必要とする。加えて、これらのCSF試験の精度は不充分なままであり、最大30%の対象は誤診断されることがあり、試験を縦断的に実施して、診断目的の確認のためにフォローアップすることができない。
縦断的な確認診断試験は、ADの発症前段階および軽度認知障害(MCI;最初のわずかな症状が現れる早期段階として定義される)の早期検出への応用のため、したがって、MCIのADへの変換を早期に検出してそのリスクを算出するために必須である。その限界(侵襲的)に起因して、CSF試験は、症状が現れる前の発症前AD段階における早期診断用のバイオマーカーとしてほとんど使用されず、縦断的臨床試験に登録された同じ対象においていくつかの時点において繰り返し実施されるコンパニオンバイオマーカーとして好適でない。
最近、AD病理学のために特定の神経イメージング方法が開発されており、これらは顕著には、FDAおよび/またはEMAにより承認されたF−18フロルベタピルおよびF−18フルテメタモルを含む陽電子放出断層撮影(PET)神経イメージング用のインビボアミロイド−ベータ(Aβ)リガンド用のリガンドを用いる(Choi et al., 2009およびWong et al., 2010)。しかしながら、それらの実施はコスト的に非常に限られており(PET技術を備えた大都市の一部の病院においてのみ利用可能であり、健康保険により還付されないので依然として主に研究目的である)、それらの診断精度は、さらなる理解のために依然として研究中である。したがって、これらのAβ PET神経イメージング方法の使用は非常に限られたままであり、患者の大部分は、裕福な国においてさえそのような試験から利益を受けていない。
薬物開発試験のために含めるべきAD患者集団のより良好な定義が必要とされており、Aβリガンドを使用するPETイメージングは、ADを有すると診断された対象の最大30%は陰性Aβスキャンを示すこと、および正常な認知状態を有する対象の最大35%は陽性Aβスキャンを示すことを示した(Gael Chetelat et al, NeuroImage Clinical 2013; 2:356-65)。したがって、PET Aβスキャンは、大きい製薬企業による一部の臨床試験において所望のコホートに対象を登録するためのガイドとして使用されている。混合された軽度から中等度のADを有する患者において試験された抗Aβ抗体、例えばソラネズマブは、明確な有効性を示さなかったが、軽度AD患者亜群においてのみある程度の希望的なデータを伴った。CSFバイオマーカープロファイルに基づいて選択された軽度AD患者において、結果は有望な有効性を示した[Carlson et al., Alzheimers Dement (Amst). 2016; 2:75-85;Siemers et al., Alzheimers Dement. 2016;12(2):110-20]。しかしながら、CSFバイオマーカーの使用は侵襲的であり、薬物開発用のバイオマーカーとしてのその使用を劇的に制限する。例えば、それは、安定性および/または疾患の進行をモニターするための繰り返しの使用のために好適でなく、疾患修飾治療薬物候補または予防戦略の有効性を臨床的な縦断的試験においてモニターするために好適でない。
全体的に、既存の試験は、大きいAD集団の診断用の使用のための容易なアクセス可能性および簡便性を欠いており、かつ/または精度(感度および特異度)を欠いている。これは、AD用の信頼できる迅速な診断試験を開発するための主要な障害およびボトルネックを表す。別の障害は、脊椎穿刺などの侵襲的な試料回収を必要としないバイオマーカーの同定である。細胞モデル、動物モデル、前臨床モデル、およびヒト試験により検証され得るそのようなアクセス可能な、高感度かつ高特異度のバイオマーカーの欠如は、AD用またはADを誘発するもしくはADの進行に関与する病理学的プロセスに関する研究用の療法および薬物の開発を妨害する。
今日、発症前および早期ADを含むADの診断用および薬物開発における応用(臨床試験における患者の層化および薬物有効性のモニタリング)用の正確かつ非侵襲的な末梢バイオマーカー試験についての満たされていない必要性が明確に存在する。
ncRNAは、短鎖マイクロRNA(miRNA)および長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)を含む。
miRNAは、転写後レベルにおいて遺伝子発現を負にモジュレートする短鎖ノンコーディングRNA分子(18〜23ヌクレオチド)である。現在同定されているmiRNAの約70%は脳において発現される。miRNAは、神経の発生、分化およびシナプス可塑性において大きな役割を果たす。一部の特定のmiRNAは、ADの脳、CSFおよび血液において異常に発現され[総説について、Hu et al., 2016, Front Aging Neurosci. 9(8):13]、ADの診断におけるそれらの潜在的な価値を明らかにする。
lncRNAは、典型的に、200ヌクレオチドより長い、組織特異的な方式で発現される転写物として定義される。脳において、lncRNAは、神経伝達およびシナプス可塑性を含む多様な機能を有するタンパク質のエピジェネティック、転写、および転写後レベルにおける遺伝子発現を調節することができる。最近の研究は、AD検死脳組織においてlncRNA候補を同定し、一部のlncRNA候補は、神経毒性Aβの形成、シナプス活性またはニューロンDNA修復を直接的または間接的に調節する(総説について、Luo K and Chen Y, Clin Interv Aging 2016; 11: 867-872)。
miRNAは循環することが公知であり、組織特異的なプロファイルが、血漿、CSFおよび尿などの多数の体液において同定され得るので、その発現レベルは診断バイオマーカーとしての可能性を有し得る。ディープシークエンシング技術における最近の発展は、神経変性疾患に特異的な末梢miRNAシグネチャーをプロファイルするためにバイオマーカーパイプラインを開発するための実行可能なアプローチを提示する。
本発明者らは以前に、心臓組織または脳組織などの組織中で発現または高度に濃縮されたlncRNAは、末梢循環に放出されて、異なる末梢試料において古典的なRT−PCRにより容易に定量化可能であり得ることを示した(PCT/EP2018/065492)。RT−PCRに加えて、本発明者らは末梢試料に対するトータルRNAシークエンシングも行い、血清、血漿およびPaxgene−RNAチューブにより回収した全血などの末梢試料において大きな割合のlncRNAを定量化した(PCT/EP2018/065492)。
本発明によれば、ほとんどの最近の技術ならびにPaxgene全血チューブ、血清および血漿を含む非侵襲的な方式で回収された試料を組み合わせた方法的構成を使用して、神経変性疾患、特にADに特異的な新たなmiRNAシグネチャーおよびlncRNAシグネチャーが同定された。
図1は、早期から中等度のアルツハイマー(AD)を有する患者および年齢をマッチさせた健常対照からのヒト血漿リチウムヘパリン試料におけるmiR.99a.5p、MiR.1229.3p、miR.378dおよびmiR.6880.5pの発現レベルを示す。Y軸:リードの正規化された数のlog2でのmiRNAの濃度の平均±平均のSD。X軸:AD:アルツハイマー患者群、HV:健常対照群。 図2は、AD患者の診断のためのランダムフォレストを使用する予測モデルを示す。3つのmiRNAが結果のこの例において使用され、0.839の良好なAUCおよび0.818の精度を示す。 図3は、早期から中等度のアルツハイマー(AD)を有する患者および年齢をマッチさせた健常対照からのヒト血清試料におけるlncRNA候補lnc−TPPP−1:2、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−NAXD−6:5およびlnc−HECA−6:1の発現レベルを示す。Y軸:CPM(100万当たりの数)でのlncRNAの濃度の平均±平均の標準誤差。X軸:AD:アルツハイマー患者群、HV:健常対照群。 図4は、比較のボルカノプロットを示す。ボルカノプロットは、線の上の統計的有意性(p<0.05)を有してAD群対HV(健常対照)群において差次的に発現される1008のlncRNAを示す。33のlncRNAは、p値<0.05および倍数変化≧2または≦0.5の両方を示す。差次的に発現されるが統計的有意性に達しないlncRNAは線の下に示される。 図5は、ランダムフォレストアルゴリズムに基づく予測的モデリングを示し、これは、19867のlncRNAから選択される上位13の順位のlncRNA候補のシグネチャーの同定を可能とする。 図6は、ランダムフォレストアルゴリズムに基づく予測的モデリングを示し、これは、p値<0.05および倍数変化≧2もしくは≦0.5またはAUC≧0.85もしくは≦0.15を有して90のlncRNAからの上位7の順位のlncRNA候補のシグネチャーの同定を可能とする。 図7は、ランダムフォレストアルゴリズムに基づく予測的モデリングを示し、これは、p値<0.05および倍数変化≧1.6または≦0.6およびAUC≧0.85または≦0.15を有して90のlncRNAから選択される上位12のlncRNA候補のシグネチャーの同定を可能とする。 図8は、ランダムフォレストアルゴリズムに基づく予測的モデリングを示し、これは、p値<0.05ならびに行った7つの神経心理学的試験のうちのMMSEおよび/またはMoCAを含む神経認知試験のスコアとの良好な相関(ピアソン)を有してlncRNAから選択される上位3のlncRNA候補のシグネチャーの同定を可能とする。 図9は、ランダムフォレストアルゴリズムに基づく予測的モデリングを示し、これは、p値<0.05および神経イメージングスコア(測定した120より多くの構造のうちの中側区画、左および右海馬、左および右扁桃体、嗅内皮質などの認知および記憶に関連する脳構造の体積)との良好な相関(ピアソン)を有してlncRNAから選択される上位7のlncRNA候補のシグネチャーの同定を可能とする。 図10は、ランダムフォレストアルゴリズムに基づく予測的モデリングを示し、これは、p値<0.05ならびにCSFバイオマーカーAβ42およびタウ(全タウまたはリン酸化タウ)との良好な相関(ピアソン)を示すlncRNAから選択される上位18のlncRNA候補のシグネチャーの同定を可能とする。 図11は、lncRNAのレベルと中側区画および海馬などの認知に関与する脳構造の体積測定神経イメージングスコアとの間の相関に関する結果の例を示す。 図12は、lncRNAとCSFバイオマーカーAβ42またはタウとの間の相関に関する結果の例を示す。
本発明は、軽度認知障害または認知障害を有するかまたは発症するリスクがある対象におけるアルツハイマー病を含むがこれに限定されない認知障害の診断のための方法であって、
(a)対象から生物学的試料を単離すること;
(b)ncRNA(miRNAおよび/またはlncRNA)シグネチャーにおける発現のレベルを検出することであって、ncRNAシグネチャーが、前記対象からの生物学的試料中の表1に列記される406のmiRNAおよび表5に列記される1008のlncRNAから選択される少なくとも1つのncRNA(miRNAおよび/またはlncRNA)を含むかまたはからなる、前記検出すること;
(c)試料中のmiRNAおよび/またはlncRNAの発現のレベルを参照中の発現のレベルと比較すること
を含み、
参照中のレベルと比較された試料中の発現のレベルの増加または減少が、認知障害を有するか、または認知障害を発症するリスクがある対象を同定する、
方法に関する。
一部の実施形態では、ncRNAシグネチャーは、
(i) miR.99a.5p;
(ii) 7つのmiRNA:miR.99a.5p、miR.378d、miR.100.5p、miR.193b.3p、miR.34a.5p、miR.1306.5p、およびmiR.1229.3p;
(iii) 3つのmiRNA:miR1220.3p、miR378dおよびmiR99a.5p;
(iv) 11のmRNA:miR.99a.5p、miR.1229.3p、miR.100.5p、miR.378d、miR.193b.3p、miR.1306.5p、miR.195.5p、miR.532.3p、miR.125b.5p、miR.34a.5p、およびmiR.6880.5p;
(v) 15のmiRNA:miR.23a.5p、miR.6880.5p、miR.7111.5p、miR.6812.5p、miR.6738.5p、miR.5196.5p、miR.6894.5p、miR.8085、miR.4463、miR.2392、miR.144.3p、miR.192.5p、miR.193b.3p、miR.194.5p、およびmiR.122.5p;
(vi) 13のlncRNA:lnc−DLG5−1:1、lnc−EBLN1−1:4、lnc−FAT1−7:2、lnc−PRR5−5:1、lnc−RBKS−6:1、lnc−FOXD4L5−35:1、lnc−TENM3−3:3、lnc−FAM133B−2:1、lnc−ZNF726−1:3、lnc−AP3M1−1:1、lnc−DUSP10−6:1、lnc−TPPP−1:2、およびLINC01206:20;
(vii) 7つのlncRNA:LINC02345:11、lnc−EBLN1−1:4、lnc−TPPP−1:2、lnc−TENM3−3:3、lnc−FAT1−7:2、lnc−DKK1−5:3、およびlnc−TACSTD2−2:4;
(viii) 12のlnc RNA:lnc−TPPP−1:2、ARRDC3−AS1:7、lnc−TENM3−3:5、lnc−TENM3−3:4、lnc−QRFP−5:1、lnc−CRYBB1−1:1、lnc−MGST3−1:3、lnc−FAM49B−8:1、HAND2−AS1:70、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−CNDP1−7:1、およびlnc−C21orf58−1:2;
(ix) 3つのlncRNA:lnc−TENM3−3:3、lnc−MARCH4−2:7、およびlnc−LRRC1−5:2;
(x) 7つのlncRNA:lnc−TPPP−1:2、lnc−TENM3−3:3、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−NAXD−6:5、lnc−HECA−6:1、lnc−COMMD6−10:1、およびMIR29B2CHG:46;
(xi) 18のlncRNA:lnc−TPPP−1:2、LINC02345:11、lnc−ZNF273−4:4、lnc−TACC2−8:6、LINC01206:20、lnc−C5orf67−3:1、HAND2−AS1:58、lnc−PRDM9−20:1、lnc−CLK1−1:7、lnc−DNALI1−5:4、RORB−AS1:6、lnc−TPPP−1:3、lnc−BMS1−2:1、lnc−ADRB1−4:1、lnc−XXYLT1−5:1、MIR99AHG:104、LINC01748:17、およびlnc−AKR1E2−15:1;
(xii) 表2に列記される28のmiRNA;
(xiii) 表3に列記される74のmiRNA;
(xiv) 表6に列記される33のlncRNA;
(xv) 表7に列記される60のlncRNA;
(xvi) 表8に列記される32のlncRNA;
(xvii) 表9に列記される84のlncRNA;および
(xviii) 表10に列記される94のlncRNA
からなる群から選択されるncRNAを含むかまたはからなる。
本発明はまた、認知機能の喪失もしくは障害または認知症を患う対象において認知障害の発症または進行をモニターする方法であって、前記方法が、以下の工程:
(a)対象から生物学的試料を単離すること;
(b)ncRNAシグネチャーにおける発現のレベルを検出すること、ここでncRNAシグネチャーは、生物学的試料中の表1に列記される406のmiRNAおよび表5に列記される1008のlncRNAから選択される少なくとも1つのncRNA(miRNAおよび/またはlncRNA)を含むかまたはからなる;
(c)試料中のmiRNAおよび/またはlncRNAの発現のレベルを参照中の発現のレベルと比較すること、
ここで、参照中のレベルと比較された試料中の発現のレベルの増加または減少が、認知障害を有するか、または認知障害を発症するリスクがある対象を同定する、および
(d)同定された前記認知障害に従って治療処置を設計すること
を含む方法に関する。
一部の実施形態では、ncRNAシグネチャーは、
(i) miR.99a.5p;
(ii) 7つのmiRNA:miR.99a.5p、miR.378d、miR.100.5p、miR.193b.3p、miR.34a.5p、miR.1306.5p、およびmiR.1229.3p;
(iii) 3つのmiRNA:miR1220.3p、miR378dおよびmiR99a.5p;
(iv) 11のmRNA:miR.99a.5p、miR.1229.3p、miR.100.5p、miR.378d、miR.193b.3p、miR.1306.5p、miR.195.5p、miR.532.3p、miR.125b.5p、miR.34a.5p、およびmiR.6880.5p;
(v) 15のmiRNA:miR.23a.5p、miR.6880.5p、miR.7111.5p、miR.6812.5p、miR.6738.5p、miR.5196.5p、miR.6894.5p、miR.8085、miR.4463、miR.2392、miR.144.3p、miR.192.5p、miR.193b.3p、miR.194.5p、およびmiR.122.5p;
(vi) 13のlncRNA:lnc−DLG5−1:1、lnc−EBLN1−1:4、lnc−FAT1−7:2、lnc−PRR5−5:1、lnc−RBKS−6:1、lnc−FOXD4L5−35:1、lnc−TENM3−3:3、lnc−FAM133B−2:1、lnc−ZNF726−1:3、lnc−AP3M1−1:1、lnc−DUSP10−6:1、lnc−TPPP−1:2、およびLINC01206:20;
(vii) 7つのlncRNA:LINC02345:11、lnc−EBLN1−1:4、lnc−TPPP−1:2、lnc−TENM3−3:3、lnc−FAT1−7:2、lnc−DKK1−5:3、およびlnc−TACSTD2−2:4;
(viii) 12のlnc RNA:lnc−TPPP−1:2、ARRDC3−AS1:7、lnc−TENM3−3:5、lnc−TENM3−3:4、lnc−QRFP−5:1、lnc−CRYBB1−1:1、lnc−MGST3−1:3、lnc−FAM49B−8:1、HAND2−AS1:70、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−CNDP1−7:1、およびlnc−C21orf58−1:2;
(ix) 3つのlncRNA:lnc−TENM3−3:3、lnc−MARCH4−2:7、およびlnc−LRRC1−5:2;
(x) 7つのlncRNA:lnc−TPPP−1:2、lnc−TENM3−3:3、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−NAXD−6:5、lnc−HECA−6:1、lnc−COMMD6−10:1、およびMIR29B2CHG:46;
(xi) 18のlncRNA:lnc−TPPP−1:2、LINC02345:11、lnc−ZNF273−4:4、lnc−TACC2−8:6、LINC01206:20、lnc−C5orf67−3:1、HAND2−AS1:58、lnc−PRDM9−20:1、lnc−CLK1−1:7、lnc−DNALI1−5:4、RORB−AS1:6、lnc−TPPP−1:3、lnc−BMS1−2:1、lnc−ADRB1−4:1、lnc−XXYLT1−5:1、MIR99AHG:104、LINC01748:17、およびlnc−AKR1E2−15:1;
(xii) 表2に列記される28のmiRNA;
(xiii) 表3に列記される74のmiRNA;
(xiv) 表6に列記される33のlncRNA;
(xv) 表7に列記される60のlncRNA;
(xvi) 表8に列記される32のlncRNA;
(xvii) 表9に列記される84のlncRNA;および
(xviii) 表10に列記される94のlncRNA
からなる群から選択されるncRNAを含むかまたはからなる。
生物学的試料は、体液、例えば、血液、血漿、血清、尿または脳脊髄液から得られた対象の小部分であってもよい。好適には、生物学的試料は、血漿または血清またはPaxgene−RNAチューブである。
認知障害は、例えば、認知機能の進行性障害または進行性喪失、例えばADを意味する。
認知障害または認知症の診断について:
「参照」は、例えば、認知障害症状を有さず、異常な神経イメージング所見を有さず、本発明の方法を用いて診断される患者に年齢をマッチさせた正常な健常対象からの試料などの好適な対照試料であってもよい。参照は、障害もしくは疾患症状の実証前または認知機能の障害もしくは喪失もしくは認知症の診断の前の同じ対象からの試料であってもよい。参照は、標準化された試料、例えば、認知障害症状を有さず、異常な神経イメージング所見を有さない健常対象のいくつかの試料からの材料またはデータを含む試料であってもよい。
他の認知症の種類およびそれらの軽度認知障害(MCI)に対する特定の認知症の種類またはそのMCIの鑑別診断について:
認知症の種類およびサブタイプは多数であり、例えば、以下を含む:
アルツハイマー(AD)およびAD型のMCI
前頭側頭型認知症(FTD)およびFTD型のMCI
レビー小体を伴う認知症(DLB)およびDLB型のMCI
パーキンソン病型認知症(PDD)およびPDD型のMCI
血管性認知症
進行性核上麻痺(PSP)
大脳皮質基底核変性症(CBD)
1つの認知症サブタイプの鑑別診断のために、参照試料は、他の種類の認知症を患う患者からの試料であってもよい。例えば、ADまたはAD型のMCIの鑑別診断のために、試料は、非AD型のMCI/認知症を有する患者からのもの(すなわち、FTDおよび/またはDLBおよび/またはPDDおよび/または血管性認知症および/またはPSPおよび/またはCBDおよび/または他の認知症を有する対象からの試料)、または別の疾患を患っていてもよいが認知障害および認知症のいずれも有しない対象からのものである。
本発明はまた、アルツハイマー病を含むがこれに限定されない認知障害を診断し、認知機能の進行性障害もしくは喪失または認知症を患う対象におけるその発症または進行をモニターする方法であって、
(a)本発明による方法を使用して前記対象の生物学的試料を使用して認知障害の存在を決定すること、および
(b)工程(a)の結果の機能に治療処置を適合させること
を含む方法に関する。
本発明はまた、MMSE、MoCAおよび他の神経認知試験などの利用可能な方法を使用した場合に見掛けのおよび/または測定可能な症状を有しないが、症状に先立って本発明のバイオマーカーの異常な変化を伴う対象において早期MCIおよび非常に軽度のアルツハイマー病を含むがこれらに限定されない認知障害を診断する方法であって、
(a)本発明による方法を使用して前記対象の生物学的試料を使用して認知障害を発症するリスクを決定すること、および
(b)工程(a)の結果の機能に治療処置を適合させること
を含む方法に関する。
本発明はさらに、MRIおよび/またはCTスキャンのような神経イメージング方法により見掛けのおよび/または測定可能な異常を有しない対象において早期MCIおよび非常に軽度のアルツハイマー病を含むがこれらに限定されない認知障害を予測診断する方法であって、
(a)本発明による方法を使用して前記対象の生物学的試料を使用して認知障害を発症するリスクを決定すること、および
(b)工程(a)の結果の機能に治療処置を適合させること
を含む方法に関する。
本発明はまた、認知機能の進行性障害もしくは喪失または認知症を患う対象を処置する方法であって、
(a)本発明による方法を使用して前記患者における認知機能の進行性障害もしくは喪失または認知症に関連付けられる認知障害を診断すること、および
(b)工程(a)において得られた結果に治療処置を適合させること
を含む方法に関する。
認知障害の治療処置の例は、以下の投与を含んでもよい:
認知障害、特にアルツハイマー病の処置のために既に承認された薬物、例えば、コリンエステラーゼ阻害剤(例えば、ドネネペジル(donenepezil)、リバスチグミンもしくはガランタミン)、もしくはNMDA受容体アンタゴニスト(例えば、メマンチン)、もしくは薬物の組合せ(例えば、ドネペジルおよびメマンチン)、ならびに/または
臨床開発されている新規の治療剤候補もしくは組合せ、例えば、抗アミロイド分野において現在試験されているもの(例えば、ベータ−セクレターゼ阻害剤および抗ベータ−アミロイドモノクローナル抗体)、および抗タウアプローチ、例えば、抗タウ分野において現在試験されているもの(例えば、タウリン酸化状態を調節するキナーゼもしくはホスファターゼのモジュレーターおよび抗タウ抗体);および本発明のncRNAが関与する神経変性、シナプス可塑性、酸化ストレス、オートファジー、ミトコンドリア機能障害および免疫炎症経路などの分子経路をモジュレートする薬物候補。
さらには、本発明は、ADを含むがこれに限定されない認知障害を診断および/またはモニターするためのキットであって、生物学的試料中の表1に列記される406のmiRNAおよび表5に列記される1008のlncRNAから選択される少なくとも1つのncRNA(miRNAおよび/またはlncRNA)を含むかまたはからなるncRNA発現プロファイルの決定用の少なくとも1つの試薬を含む、キットを含む。
一部の実施形態では、ncRNA発現プロファイルは、
(i) miR.99a.5p;
(ii) 7つのmiRNA:miR.99a.5p、miR.378d、miR.100.5p、miR.193b.3p、miR.34a.5p、miR.1306.5p、およびmiR.1229.3p;
(iii) 3つのmiRNA:miR1220.3p、miR378dおよびmiR99a.5p;
(iv) 11のmRNA:miR.99a.5p、miR.1229.3p、miR.100.5p、miR.378d、miR.193b.3p、miR.1306.5p、miR.195.5p、miR.532.3p、miR.125b.5p、miR.34a.5p、およびmiR.6880.5p;
(v) 15のmiRNA:miR.23a.5p、miR.6880.5p、miR.7111.5p、miR.6812.5p、miR.6738.5p、miR.5196.5p、miR.6894.5p、miR.8085、miR.4463、miR.2392、miR.144.3p、miR.192.5p、miR.193b.3p、miR.194.5p、およびmiR.122.5p;
(vi) 13のlncRNA:lnc−DLG5−1:1、lnc−EBLN1−1:4、lnc−FAT1−7:2、lnc−PRR5−5:1、lnc−RBKS−6:1、lnc−FOXD4L5−35:1、lnc−TENM3−3:3、lnc−FAM133B−2:1、lnc−ZNF726−1:3、lnc−AP3M1−1:1、lnc−DUSP10−6:1、lnc−TPPP−1:2、およびLINC01206:20;
(vii) 7つのlncRNA:LINC02345:11、lnc−EBLN1−1:4、lnc−TPPP−1:2、lnc−TENM3−3:3、lnc−FAT1−7:2、lnc−DKK1−5:3、およびlnc−TACSTD2−2:4;
(viii) 12のlnc RNA:lnc−TPPP−1:2、ARRDC3−AS1:7、lnc−TENM3−3:5、lnc−TENM3−3:4、lnc−QRFP−5:1、lnc−CRYBB1−1:1、lnc−MGST3−1:3、lnc−FAM49B−8:1、HAND2−AS1:70、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−CNDP1−7:1、およびlnc−C21orf58−1:2;
(ix) 3つのlncRNA:lnc−TENM3−3:3、lnc−MARCH4−2:7、およびlnc−LRRC1−5:2;
(x) 7つのlncRNA:lnc−TPPP−1:2、lnc−TENM3−3:3、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−NAXD−6:5、lnc−HECA−6:1、lnc−COMMD6−10:1、およびMIR29B2CHG:46;
(xi) 18のlncRNA:lnc−TPPP−1:2、LINC02345:11、lnc−ZNF273−4:4、lnc−TACC2−8:6、LINC01206:20、lnc−C5orf67−3:1、HAND2−AS1:58、lnc−PRDM9−20:1、lnc−CLK1−1:7、lnc−DNALI1−5:4、RORB−AS1:6、lnc−TPPP−1:3、lnc−BMS1−2:1、lnc−ADRB1−4:1、lnc−XXYLT1−5:1、MIR99AHG:104、LINC01748:17、およびlnc−AKR1E2−15:1;
(xii) 表2に列記される28のmiRNA;
(xiii) 表3に列記される74のmiRNA;
(xiv) 表6に列記される33のlncRNA;
(xv) 表7に列記される60のlncRNA;
(xvi) 表8に列記される32のlncRNA;
(xvii) 表9に列記される84のlncRNA;および
(xviii) 表10に列記される94のlncRNA
からなる群から選択されるncRNAを含むかまたはからなる。
本発明のキットは、本発明のmiRNAシグネチャーおよび/またはlncRNAシグネチャーの測定を行うことを可能とし、キットは、上記に指し示されるような少なくとも1つのncRNA(miRNAおよび/またはlncRNA)を測定するための少なくとも1つの試薬を含む。
「試薬」は、miRNA/遺伝子発現プロファイルの決定を特異的に可能とする試薬、すなわち、miRNA/遺伝子発現プロファイル中に存在するmiRNA/遺伝子の発現レベルの特異的な決定を特異的に目的とする試薬を意味する。例としては、例えば、miRNA/遺伝子発現プロファイル中に存在するmiRNA/遺伝子に特異的な増幅プライマーペア(フォワードおよびリワード(reward))ならびに/またはプローブが含まれる。この定義は、任意の他のmiRNA/遺伝子の発現レベルの決定のために有用な汎用試薬を除外する。
「試薬」はまた、lncRNA発現プロファイルの決定を特異的に可能とする試薬、すなわち、lncRNA発現プロファイル中に存在するlncRNAの発現レベルの特異的な決定を特異的に目的とする試薬を意味する。例としては、例えば、lncRNA発現プロファイル中に存在するlncRNAに特異的な増幅プライマーペア(フォワードおよびリワード)ならびに/またはプローブが含まれる。この定義は、任意の他のlncRNAの発現レベルの決定のために有用な汎用試薬を除外する。
一部の実施形態では、認知障害を診断および/またはモニターするためのキットは、目的のncRNAに特異的な1つまたは複数のオリゴヌクレオチドプローブおよびプローブ−標的核酸複合体を精製するための試薬を含む。オリゴヌクレオチドプローブは、目的のncRNAの領域に相補的な配列を含む。オリゴヌクレオチドプローブは、DNAまたはRNAであってもよい。オリゴヌクレオチドプローブは、好ましくは、DNAである。好ましい実施形態では、オリゴヌクレオチドプローブはビオチン化されており、プローブ−標的複合体を精製するための試薬は、ストレプトアビジンでコーティングされた基材、例えば、ストレプトアビジンでコーティングされた磁性粒子、例えば、T1ストレプトアビジンでコーティングされた磁気ビーズである。好ましい実施形態では、目的のncRNAはlncRNAである。lncRNAに特異的なオリゴヌクレオチドプローブの長さは、30〜80ヌクレオチド、例えば、40〜70、40〜60、または約50ヌクレオチドであってもよい。
本発明のさらなる実施形態は、生物学的試料中の表1に列記される406のmiRNAおよび表5に列記される1008のlncRNAから選択される少なくとも1つのncRNA(miRNAおよび/またはlncRNA)に特異的な核酸を含む、次世代シークエンシング用の標的化シークエンシングパネルに関する。
一部の実施形態では、少なくとも1つのncRNA(miRNAおよび/またはlncRNA)は、
(i) miR.99a.5p;
(ii) 7つのmiRNA:miR.99a.5p、miR.378d、miR.100.5p、miR.193b.3p、miR.34a.5p、miR.1306.5p、およびmiR.1229.3p;
(iii) 3つのmiRNA:miR1220.3p、miR378dおよびmiR99a.5p;
(iv) 11のmRNA:miR.99a.5p、miR.1229.3p、miR.100.5p、miR.378d、miR.193b.3p、miR.1306.5p、miR.195.5p、miR.532.3p、miR.125b.5p、miR.34a.5p、およびmiR.6880.5p;
(v) 15のmiRNA:miR.23a.5p、miR.6880.5p、miR.7111.5p、miR.6812.5p、miR.6738.5p、miR.5196.5p、miR.6894.5p、miR.8085、miR.4463、miR.2392、miR.144.3p、miR.192.5p、miR.193b.3p、miR.194.5p、およびmiR.122.5p;
(vi) 13のlncRNA:lnc−DLG5−1:1、lnc−EBLN1−1:4、lnc−FAT1−7:2、lnc−PRR5−5:1、lnc−RBKS−6:1、lnc−FOXD4L5−35:1、lnc−TENM3−3:3、lnc−FAM133B−2:1、lnc−ZNF726−1:3、lnc−AP3M1−1:1、lnc−DUSP10−6:1、lnc−TPPP−1:2、およびLINC01206:20;
(vii) 7つのlncRNA:LINC02345:11、lnc−EBLN1−1:4、lnc−TPPP−1:2、lnc−TENM3−3:3、lnc−FAT1−7:2、lnc−DKK1−5:3、およびlnc−TACSTD2−2:4;
(viii) 12のlnc RNA:lnc−TPPP−1:2、ARRDC3−AS1:7、lnc−TENM3−3:5、lnc−TENM3−3:4、lnc−QRFP−5:1、lnc−CRYBB1−1:1、lnc−MGST3−1:3、lnc−FAM49B−8:1、HAND2−AS1:70、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−CNDP1−7:1、およびlnc−C21orf58−1:2;
(ix) 3つのlncRNA:lnc−TENM3−3:3、lnc−MARCH4−2:7、およびlnc−LRRC1−5:2;
(x) 7つのlncRNA:lnc−TPPP−1:2、lnc−TENM3−3:3、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−NAXD−6:5、lnc−HECA−6:1、lnc−COMMD6−10:1、およびMIR29B2CHG:46;
(xi) 18のlncRNA:lnc−TPPP−1:2、LINC02345:11、lnc−ZNF273−4:4、lnc−TACC2−8:6、LINC01206:20、lnc−C5orf67−3:1、HAND2−AS1:58、lnc−PRDM9−20:1、lnc−CLK1−1:7、lnc−DNALI1−5:4、RORB−AS1:6、lnc−TPPP−1:3、lnc−BMS1−2:1、lnc−ADRB1−4:1、lnc−XXYLT1−5:1、MIR99AHG:104、LINC01748:17、およびlnc−AKR1E2−15:1;
(xii) 表2に列記される28のmiRNA;
(xiii) 表3に列記される74のmiRNA;
(xiv) 表6に列記される33のlncRNA;
(xv) 表7に列記される60のlncRNA;
(xvi) 表8に列記される32のlncRNA;
(xvii) 表9に列記される84のlncRNA;および
(xviii) 表10に列記される94のlncRNA
からなる群から選択されるncRNAを含むかまたはからなる。
本発明はまた、アルツハイマー病を含むがこれに限定されない認知障害の処置のために臨床試験において試験される新たな治療戦略(薬物候補)の開発のための方法の応用に関し、方法は、(a)次に臨床試験に登録される患者の選択のための処置を開始する前に使用することができ、したがって、試験は、試験される治療戦略から利益を受ける患者集団を処置する可能性を増進させると同時にこの試験される新たな薬物候補から利益を受けない患者亜集団の患者の登録を回避し、かつ/または、(b)新たな試験される薬物候補を用いる処置が開始されたら、試験される治療戦略の有効性を含む応答をモニターするために使用することができる。
さらなる態様では、本発明はまた、検出方法に関する。例えば、本発明は、少なくとも1つのncRNA(miRNAおよび/またはlncRNA)の検出方法を想定する。一態様では、本方法は、以下を含む:
(a)対象から生物学的試料を単離すること;
(b)ncRNAシグネチャーにおける発現のレベルを検出すること、ここでncRNAシグネチャーは、前記対象からの生物学的試料中の表1に列記される406のmiRNAおよび表5に列記される1008のlncRNAから選択される少なくとも1つのncRNAを含むかまたはからなる。
一部の実施形態では、ncRNAシグネチャーは、
(i) miR.99a.5p;
(ii) 7つのmiRNA:miR.99a.5p、miR.378d、miR.100.5p、miR.193b.3p、miR.34a.5p、miR.1306.5p、およびmiR.1229.3p;
(iii) 3つのmiRNA:miR1220.3p、miR378dおよびmiR99a.5p;
(iv) 11のmRNA:miR.99a.5p、miR.1229.3p、miR.100.5p、miR.378d、miR.193b.3p、miR.1306.5p、miR.195.5p、miR.532.3p、miR.125b.5p、miR.34a.5p、およびmiR.6880.5p;
(v) 15のmiRNA:miR.23a.5p、miR.6880.5p、miR.7111.5p、miR.6812.5p、miR.6738.5p、miR.5196.5p、miR.6894.5p、miR.8085、miR.4463、miR.2392、miR.144.3p、miR.192.5p、miR.193b.3p、miR.194.5p、およびmiR.122.5p;
(vi) 13のlncRNA:lnc−DLG5−1:1、lnc−EBLN1−1:4、lnc−FAT1−7:2、lnc−PRR5−5:1、lnc−RBKS−6:1、lnc−FOXD4L5−35:1、lnc−TENM3−3:3、lnc−FAM133B−2:1、lnc−ZNF726−1:3、lnc−AP3M1−1:1、lnc−DUSP10−6:1、lnc−TPPP−1:2、およびLINC01206:20;
(vii) 7つのlncRNA:LINC02345:11、lnc−EBLN1−1:4、lnc−TPPP−1:2、lnc−TENM3−3:3、lnc−FAT1−7:2、lnc−DKK1−5:3、およびlnc−TACSTD2−2:4;
(viii) 12のlnc RNA:lnc−TPPP−1:2、ARRDC3−AS1:7、lnc−TENM3−3:5、lnc−TENM3−3:4、lnc−QRFP−5:1、lnc−CRYBB1−1:1、lnc−MGST3−1:3、lnc−FAM49B−8:1、HAND2−AS1:70、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−CNDP1−7:1、およびlnc−C21orf58−1:2;
(ix) 3つのlncRNA:lnc−TENM3−3:3、lnc−MARCH4−2:7、およびlnc−LRRC1−5:2;
(x) 7つのlncRNA:lnc−TPPP−1:2、lnc−TENM3−3:3、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−NAXD−6:5、lnc−HECA−6:1、lnc−COMMD6−10:1、およびMIR29B2CHG:46;
(xi) 18のlncRNA:lnc−TPPP−1:2、LINC02345:11、lnc−ZNF273−4:4、lnc−TACC2−8:6、LINC01206:20、lnc−C5orf67−3:1、HAND2−AS1:58、lnc−PRDM9−20:1、lnc−CLK1−1:7、lnc−DNALI1−5:4、RORB−AS1:6、lnc−TPPP−1:3、lnc−BMS1−2:1、lnc−ADRB1−4:1、lnc−XXYLT1−5:1、MIR99AHG:104、LINC01748:17、およびlnc−AKR1E2−15:1;
(xii) 表2に列記される28のmiRNA;
(xiii) 表3に列記される74のmiRNA;
(xiv) 表6に列記される33のlncRNA;
(xv) 表7に列記される60のlncRNA;
(xvi) 表8に列記される32のlncRNA;
(xvii) 表9に列記される84のlncRNA;および
(xviii) 表10に列記される94のlncRNA
からなる群から選択されるncRNAを含むかまたはからなる。
miRNAおよび/またはlncRNAの発現レベルは、当業者により公知の任意の技術により決定されてもよい。特に、miRNAおよび/またはlncRNAの発現レベルは、各miRNAまたはlncRNAの核酸転写物の量を測定することにより決定される。核酸転写物の量は、当業者により公知の任意の技術により測定され得る。測定は、抽出されたRNA試料に対して直接的に実行されてもよく、または当該技術分野において周知の技術により抽出されたRNAから調製された逆転写された相補的DNA(cDNA)に対して実行されてもよい。RNAまたはcDNA試料から、核酸転写物の量は、核酸マイクロアレイ、定量PCR、シークエンシング(例えば、次世代シークエンシング)、FIMAP定量化、および標識プローブを用いるハイブリダイゼーションを含む、当業者により公知の任意の技術を使用して測定されてもよい。
一部の実施形態では、miRNAおよび/またはlncRNAの発現レベルは、シークエンシング、例えば、次世代シークエンシングを使用して決定される。シークエンシングは、逆転写酵素を使用して抽出されたRNAをcDNAに変換した後に実行されてもよく、またはRNA分子は直接的にシークエンシングされてもよい。本発明の範囲を限定するものと考えられるべきではない特定の実施形態では、次世代シークエンシングを使用する発現レベルの測定は、以下の通りに行われてもよい。簡潔に述べれば、RNAが試料(例えば、血液試料)から抽出される。rRNAを除去した後、RNA試料はcDNAに逆転写される。鎖特異性を確実にするために、一本鎖cDNAが最初に、アクチノマイシンDの存在下でSuper−Script II逆転写酵素およびランダムプライマーを使用して合成された後、dTTPの代わりにdUTPを組み込んだ第2鎖マーキングミックス(second strand marking mix)を用いて二本鎖cDNAに変換される。結果として得られた平滑末端化cDNAは、AMPure XP磁気ビーズを使用して精製される。3’末端アデニル化工程の後、アダプターがcDNAに取り付けられる。そのようにして得られたcDNA(シークエンシングライブラリー)は、PCRにより増幅されてもよい。シークエンシングライブラリーは、当業者により公知の任意の次世代シークエンシング技術によりシークエンシングされ得る。
一部の実施形態では、例えばシークエンシング(例えば、次世代シークエンシング)による、ncRNAの発現レベルの測定は、測定前に目的のncRNAに対応する核酸(RNAまたはcDNA)を捕捉および濃縮することにより促進される。本明細書において使用される場合、濃縮は、目的の核酸を選択的に精製することにより初期試料と比べて試料中の目的の核酸のパーセンテージを増加させることを指す。目的のncRNAに対応する核酸の濃縮は、抽出されたRNA試料または抽出されたRNAから調製されたcDNA試料に対して実行され得る。一部の実施形態では、目的のncRNAに対応する核酸は、プローブおよび標的核酸のハイブリダイゼーションによりプローブ−標的核酸複合体を形成させることを可能とする条件下でRNAまたはcDNA試料を目的のncRNAに特異的なオリゴヌクレオチドプローブ(例えば、目的のncRNAの領域に相補的な配列を含むオリゴヌクレオチドプローブ)にハイブリダイズさせることにより捕捉および濃縮される。プローブはDNAまたはRNAであってもよく、好ましくはDNAである。プローブ−標的核酸複合体は、当業者により公知の任意の技術により精製され得る。好ましい実施形態では、プローブはビオチン化されている。ビオチン化プローブ−標的核酸複合体は、ストレプトアビジンでコーティングされた基材、例えば、ストレプトアビジンでコーティングされた磁性粒子、例えば、T1ストレプトアビジンでコーティングされた磁気ビーズを使用することにより精製され得る。好ましい実施形態では、この方法により測定されるncRNAはlncRNAである。lncRNAに特異的なプローブの長さは、30〜80ヌクレオチド、例えば、40〜70、40〜60、または約50ヌクレオチドであってもよい。
一部の実施形態では、miRNAおよび/またはlncRNAの発現レベルは、定量PCRを使用して決定されてもよい。定量PCR、またはリアルタイムPCRは、当業者にとって周知かつ容易に利用可能な技術であり、詳細な記載は必要ない。本発明の範囲を限定するものと考えられるべきではない特定の実施形態では、定量PCRを使用する発現プロファイルの決定は、以下の通りに行われてもよい。簡潔に述べれば、リアルタイムPCR反応は、TaqMan Universal PCR Master Mix(Applied Biosystems)を使用して実行される。6μlのcDNAが、7.5μlのTaqMan Universal PCR Master Mix、0.75μlのプローブおよびプライマーの20X混合物ならびに0.75μlの水を含有する9μlのPCR混合物に加えられる。反応は、50℃で2分の1回の開始工程の後、95℃で10分、ならびに95℃で15秒および60℃で1分を含む増幅の40サイクルからなる。反応およびデータ取得は、ABI 7900HT Fast Real−Time PCR System(Applied Biosystems)を使用して行われ得る。試料中の鋳型転写物分子の数は、蛍光シグナルがバックグラウンド蛍光より高く検出され得る指数期中の増幅サイクル(サイクル閾値またはCまたはC)を記録することにより決定される。したがって、鋳型転写物分子の出発数は、Cに逆相関する。
一部の実施形態では、miRNAおよび/またはlncRNAの発現レベルは、核酸マイクロアレイの使用により決定されてもよい。核酸マイクロアレイは、マイクロチップ、ガラススライドまたはマイクロスフェアサイズのビーズであり得る基材に取り付けられた種々の核酸プローブからなる。マイクロチップは、ポリマー、プラスチック、樹脂、多糖、シリカもしくはシリカベースの材料、炭素、金属、無機ガラス、またはニトロセルロースから構成されていてもよい。プローブは、cDNA(「cDNAマイクロアレイ」)またはオリゴヌクレオチド(「オリゴヌクレオチドマイクロアレイ」)などの核酸であり得る。標的核酸試料の発現プロファイルを決定するために、前記試料は標識され、ハイブリダイゼーション条件においてマイクロアレイと接触させられて、マイクロアレイ表面に取り付けられたプローブ配列に相補的な標的核酸との間の複合体の形成に繋がる。標識化されたハイブリダイズした複合体の存在が次に検出される。マイクロアレイハイブリダイゼーション技術の多くの変形が当業者に利用可能である。
一部の実施形態では、miRNAおよび/またはlncRNAの発現レベルは、FIMAP定量化により決定されてもよい。簡潔に述べれば、lncRNAおよびmiRNAは、化学的に修飾されたqPCR用と同じ配列を有するプライマーを使用するPCRにより増幅される。フォワードプライマーは5’においてリン酸化されており、リバースプライマーは5’においてビオチン化されている。PCR生成物はエキソヌクレアーゼにより消化されて、リン酸化された鎖が取り除かれ、ビオチン化されたもののみが保たれる。ビオチン化されたPCR生成物は、目的のRNAに相補的なオリゴでコーティングされたコーディングシリカマイクロディスク(coded silica microdisks)(標的オリゴ当たり1コード)とインキュベートされ、ハイブリダイズした生成物は、蛍光ストレプトアビジンコンジュゲートの添加により明らかにされる。miRNAおよび/またはlncRNAの発現レベルは、蛍光シグナルを測定することにより決定される。
またさらなる態様では、検出方法は、1つもしくは複数のmiRNAおよび/または1つもしくは複数のlncRNAを測定または検出するための試薬の使用を想定する。「試薬」は、miRNA/遺伝子またはlncRNA発現プロファイルの決定を特異的に可能とする試薬、すなわち、miRNA/遺伝子発現プロファイル中に存在するmiRNA/遺伝子またはlncRNA発現プロファイル中に存在するlncRNAの発現レベルの特異的な決定を特異的に目的とする試薬を意味する。例としては、例えば、miRNA/遺伝子発現プロファイル中に存在するmiRNA/遺伝子および/またはlncRNA発現プロファイル中に存在するlncRNAに特異的な増幅プライマーペア(フォワードおよびリワード)ならびに/またはプローブが挙げられる。この定義は、任意の他のmiRNA/遺伝子の発現レベルの決定のために有用な汎用試薬および任意の他のlncRNAの発現レベルの決定のために有用な汎用試薬を除外する。
いっそうさらなる態様では、検出方法は、生物学的試料からの1つまたは複数のmiRNAおよび/またはlncRNAを検出することを含み、生物学的試料は、血液、血漿、血清、尿、脳脊髄液、涙液、唾液から選択される。一部の実施形態では、生物学的試料は血液である。
認知障害、特に、認知機能の進行性障害もしくは喪失または認知症、例えば、ADを発症するリスクがあるかまたはそれを有する対象を「処置する」または該対象の「処置」は、障害または疾患の少なくとも1つの症状が、治癒され、軽減され、治りまたは改善されるようにそれを必要とする対象にレジメンを投与することまたは該投与を意味する。本発明によれば、診断結果に応じて、対象は、適合された治療処置に付され、かつさらにモニターされる。本発明のmiRNAシグネチャーおよび/またはlncRNAシグネチャーに基づく対象のモニタリングは、治療処置のさらなる適合または改変、例えば、薬物量の増加、相乗効果を得るための薬物の組合せの投与、または有効量の別の薬物による薬物の置換を可能とする。
本発明はまた、本発明による認知機能の進行性障害もしくは喪失または認知症の(インビトロ)診断またはモニタリングの方法を使用して診断および/またはモニターされた認知障害を患う対象における治療戦略の改変に関する。
本発明によれば、本発明のmiRNAおよび/またはlncRNAは、ADを含むがこれに限定されない認知障害を診断するために現在使用されている1つまたは複数のバイオマーカーと組み合わせて使用されてもよい。そのようなバイオマーカーの例は、米国特許第9,377,472号明細書、米国特許第7,897,786号明細書および米国特許第6,703,212号明細書(これらの内容は参照することにより本明細書に含まれる)に開示されるようなバイオマーカーを含むがこれらに何ら限定されない。本発明のmiRNAおよび/またはlncRNAを1つまたは複数の公知のバイオマーカーと組み合わせた本発明の方法は、診断の精度の増進、または鑑別診断、およびより効率的かつ成功裡の薬物開発、例えば、承認された療法または開発中の新規の薬物の有効性の臨床試験およびモニタリングにおける登録前の患者の層化についての精度の増進を可能とし得る。
本発明によれば、本発明のmiRNAおよび/またはlncRNAは、ADを含むがこれに限定されない認知障害を診断するためおよび/または鑑別診断目的のために現在使用されている1つまたは複数の試験と組み合わせて使用されてもよい。そのような試験の例は、MMSE、MoCAなどの神経心理学的試験、および神経イメージング方法、特に体積測定MRIを含むがこれらに何ら限定されない。本発明のmiRNAおよび/またはlncRNAを1つまたは複数の公知のバイオマーカーと組み合わせた本発明の方法は、診断の精度の増進、または鑑別診断、およびより効率的かつ成功裡の薬物開発、例えば、承認された療法または開発中の新規の薬物の有効性の臨床試験およびモニタリングにおける登録前の患者の層化についての精度の増進を可能とし得る。
ADおよびAD型の軽度認知障害(MCI)の病理発生に特異的に関与するmiRNAシグネチャーを同定するために、ADまたはAD型のMCIを有する患者の群および脳イメージング異常を有しない認知に問題のない健常対照の群を含む種々の群からの試料中の計2083のmiRNAをスクリーニングした。その後に全ての試料中のmiRNAプロファイリングを行い、406のmiRNAが閾値より高く検出された。種々の群の試料において測定されたmiRNA発現レベルの比較により、ADまたはAD型の認知障害を有すると診断(臨床現場の神経学部門において、神経認知および神経心理学的試験ならびに神経イメージング試験ならびに脳脊髄液バイオマーカー:ベータ−アミロイドペプチド1−42(Aβ42)およびタウ(全体および/またはリン酸化)に基づく)された患者群の試料中の発現レベルと比較して対照群の試料中で差次的に発現されたmiRNAをmiRNAバイオマーカー候補として同定した。
ADおよびAD型の軽度認知障害(MCI)の病理発生に特異的に関与するlncRNAシグネチャーを同定するために、ADまたはAD型のMCIを有する患者の群および脳イメージング異常を有しない認知に問題のない健常対照の群を含む種々の群からの試料中の計127802のlncRNAをスクリーニングした。その後に全ての試料中のlncRNAプロファイリングを行い、19867のlncRNAが閾値より高く検出された。種々の群の試料において測定されたlncRNA発現レベルの比較により、ADまたはAD型の認知障害を有すると診断(臨床現場の神経学部門において、神経認知および神経心理学的試験ならびに神経イメージング試験ならびに脳脊髄液バイオマーカー:ベータ−アミロイドペプチド1−42(Aβ42)およびタウ(全体および/またはリン酸化)に基づく)された患者群の試料中の発現レベルと比較して対照群の試料中で差次的に発現されたlncRNAをlncRNAバイオマーカー候補として同定した。
2群間の両側ウェルチt検定および/またはウィルコクソン−マン−ホイットニー検定を使用して発現レベルを解析した。有意な差次的発現は、p<0.05として同定した。倍数変化およびAUC(曲線下面積)を各miRNAおよびlncRNAならびに各試験条件について算出する。倍数変化≧1.49倍もしくは≦0.75倍の変化および/またはAUC>0.6もしくは<0.4に基づいて差次的発現が決定された場合にmiRNA候補も選択し、それを表2、表3および表4に指し示す。
倍数変化≧1.6(もしくは≦0.6)および/またはAUC≧0.80(もしくは<0.20)に基づいて差次的発現が決定された場合にlncRNA候補も選択し、それを表6および表7に指し示す。
ランダムフォレストアルゴリズム(Breimann 2001、Breiman and Cutler 2001)を使用してモデルを構築し、かつランダムフォレストアルゴリズムを使用して、上位miRNAおよび/または上位lncRNAを選択した。上位2〜20のmiRNAおよび/またはlncRNAの組合せに基づく予測モデルは、80%以上の精度で疾患を予測することを可能とする。
測定した2083のmiRNAのうち、406のmiRNAは閾値より高い発現レベルを示した。406のmiRNAの配列を表1に示す。
分析した406の検出可能なmiRNAのうち、28のmiRNAは統計的に有意な差(ウェルチT検定p値<0.05)を示し、これらの候補のうち、7つの候補はp値<0.01を示した。28のmiRNAを表2に示す。
406の検出されたmiRNAのうち、計74のmiRNA候補はまた、AUC値≧0.6または≦0.4を示し、これらのうちの計11の候補は良好なAUC値≧0.65または≦0.35を示し、1つの候補は非常に良好なAUC値≧0.7または≦0.30を示した。74の候補miRNAを表3に示す。
406の検出されたmiRNAのうち、計15の候補は、AUC値≧0.6または≦0.4および倍数変化値≧1.49または≦0.75の両方を示した。15のmiRNAのリストを表4に示す。
シークエンシングした127802のlncRNAのうち、統計解析用の閾値発現レベルに基づいて19867のlncRNAを選択した。健常対照集団とのAD患者の比較は、1008のlncRNAは統計的有意性(p値<0.05、ウィルコクソン検定)を有して差次的に発現されることを示した(表5)。これらの1008のlncRNAの配列を本出願に含まれる配列表に示す。
統計的有意性(p値<0.05)を有して差次的に発現される1008のlncRNAのうち、33のlncRNAは倍数変化>2または<0.5を示し、それを表6に示す。
統計的有意性(p値<0.05)を有して差次的に発現される1008のlncRNAのうち、60のlncRNAはAUC≧0.85を示し、それを表7に示す。
2つ以上のmiRNAのシグネチャーを含むp値<0.05を有する選択されたmiRNAを使用した場合のAD患者集団と健常対照集団とを鑑別するためのランダムフォレストアルゴリズムに基づく予測的モデリングからの結果は、良好な精度を示した。例えば、3つのmiRNA、miR1220.3p、miR378dおよびmiR99a.5pを含むシグネチャーは、0.839の良好なAUCおよび81.8%の精度を可能とした。
解析した計19867のlncRNAを使用した場合のAD患者集団と健常対照集団とを鑑別するためのランダムフォレストアルゴリズムに基づく予測的モデリングは、lncRNAの数の関数としてAUCが以下の13のlncRNAでプラトーに達したことを示すことを可能とした。これらの13のlncRNAを使用してモデルを構築した。結果は、このlncRNAシグネチャーは、AUC値=0.993、精度=95.8%、感度=100%および特異度=91.7%で2つの集団(軽度AD患者および健常対照集団)の鑑別を可能としたことを示す。
統計的有意性(p値<0.05)を有して差次的に発現された1008のlncRNAのうち、倍数変化>2(もしくは<0.5)またはAUC≧0.85(もしくは≦0.15)を有する90のlncRNAをランダムフォレストアルゴリズムに基づく予測的モデリングのために使用した。結果は、以下の上位7の順位の候補を用いて、100%のAUC値の他に、100%の精度、100%の感度および100%の特異度で、AD群とHV群との完全な鑑別が可能となったことを示す。
倍数変化≧1.6およびAUC≧0.85を有するlncRNAのリストを考慮して別のフィルターを適用した場合、ランダムフォレストアルゴリズムの使用は、モデルを構築するために以下の上位12の順位のlncRNAを選択することを可能とし、これは、いっそう優れたAUC=0.979、95.8%の優れた精度、91.7%の感度および100%の特異度でAD集団とHV集団とを鑑別することを可能とした。
最良のlncRNA候補をさらに選択するために、ランダムフォレストアルゴリズムを使用するモデリングを、AD患者対健常対照集団における統計的に有意な差次的発現ならびに行った7つの神経心理学的試験のうちMMSEおよび/またはMOCAを含む神経認知試験のスコアとの良好な相関(ピアソンR係数)の両方を有するlncRNA候補の特定のセットに適用した(表8)。結果は、以下の上位3の順位のlncRNAのシグネチャーは、AUC=0.953、91.7%、91.7%および91.7%の精度、感度および特異度でAD患者集団と健常対照集団との優れた鑑別を可能としたことを示す。
ランダムフォレストアルゴリズムを使用するモデリングを、AD患者対健常対照集団における統計的に有意な差次的発現ならびに神経イメージングスコア(測定した120より多くの構造のうちの中側区画、左および右海馬、左および右扁桃体、嗅内皮質などの認知および記憶に関連する脳構造の体積)との良好な相関(ピアソン)の両方を有する表9からのlncRNA候補の特定のセットにも適用した。結果は、以下の上位7の順位のlncRNAのシグネチャーは、AUC=0.993、精度=95.8%、感度=91.7%および特異度=100%でAD患者集団と健常対照集団との優れた鑑別を可能としたことを示す。
ランダムフォレストアルゴリズムを使用するモデリングを、AD患者対健常対照集団における統計的に有意な差次的発現およびAD病理学に高い関連性を有するCSFバイオマーカー:Aβ42、タウまたはリン酸化タウのレベルとの良好な相関(ピアソン)の両方を有する表10からのlncRNA候補の特定のセットにも適用した。結果は、以下の上位18の順位のlncRNAのシグネチャーは、AUC=0.972、精度=0.917、感度=0.83および特異度=1でAD患者集団と健常対照集団との優れた鑑別を可能としたことを示す。
材料および方法
ヒト対象の血漿または血清または全血試料中のmiRNAを同定するために、HTG EdgeSeq miRNA whole transcriptome V2 targeted sequencing assay(HTG WTA V2、HTG Molecular、Tuscon、United States)を使用して2083のmiRNAのmiRNAプロファイリングを行った。この技術は、抽出フリー溶解プロセスの後にヌクレアーゼ保護アッセイ(NPA)を使用して測定用のヌクレアーゼ保護プローブ(NPP)の化学量論ライブラリーを調製するヌクレアーゼ保護標的化RNAシークエンシングアッセイに基づく。
ヒト対象の血清、血漿または全血試料中のlncRNAを同定するために、循環性トータルRNAを最初に抽出し、シークエンシングライブラリーをリボソームRNAの除去により調製し(RiboZero TruSeq library preparation kit、Illumina Inc. San Diego、USA)、2×75bpのリード長さを用いてIllumina NextSeq500によりシークエンシングした。
また、特異的プライマーを使用するqPCRによりncRNA(miRNAおよびlncRNA)を測定した。このために、循環性トータルRNAを最初に抽出し、特異的プライマーを使用する逆転写およびリアルタイムPCRを行った。FiMAPを使用する自社開発のプラットフォームは、検出プローブに連結された相補的なオリゴヌクレオチドでコーティングされたマイクロディスク上でのPCR生成物のハイブリダイゼーションに基づいた。トータルRNAを抽出した後、ncRNAに対する特異的プライマーを使用していくつかの標的のマルチプレックスを可能とする逆転写およびPCR工程を行った。定量化は、したがって、各ncRNAに特異的なコーディングマイクロディスクを使用してFiMAPプラットフォーム上で行った。
患者集団および試料
血清または血漿試料を、リチウム−ヘパリンチューブ中に回収された血液試料から調製し、全血試料をPaxgene RNAチューブに回収した。試料は、健常ボランティア(HV)、フランス国ミュルーズの「Etablissement Francais du Sang」(EFS)のドナーから、ならびに2015年1月22日のID RCB:2015−A00118−41の下でのADKIT研究、2016年2月4日のID RCB:2016−A200227−44の下での時間生物学的研究を含むthe Agence Nationale de Securite du Medicament et des Produits de Sante(ANSM)に登録されたAmoneta Diagnosticsをスポンサーとする前向き研究のプロトコールに従って登録された認知に問題のない健常対照対象および軽度認知障害または異なる段階のアルツハイマー病(AD)を有する患者からのものであった。
miRNAについての方法
HTG EdgeSeqラン
HTG whole transcriptome miRNA(WTA) kitを使用した(HTG WTA V2、HTG Molecular、Tuscon、United States)。試料を以下のプロトコールに従って調製した:15μlの血漿溶解緩衝液および15μlの血漿試料および3μlのプロテイナーゼKを混合し、オービタル振盪と共に50℃で60分間インキュベートした。25μlの混合液をHTGサンプルプレートに移し、HTGプロセッサーにロードしてヌクレアーゼ保護アッセイを行い、化学量論のNPPを調製した。
分子バーコード化およびアダプター付加
血漿試料について、Hemo KlenTaq(MO332S、NEB、Evry、France)酵素を使用してバーコード化を行った。各試料について、2.4μlのHemo KlenTaq、0.6μlのdNTP(10nM)(NEB、N0447S)、6μlのOneTaq PCR GC Buffer 5X(B9023S、NEB、Evry、France)、3μlのフォワードおよびリバースプライマー(HTG WTA、HTG Molecular、Tuscon、United States)、3μlの試料調製物および12μlのH20を混合する。PCR工程は、以下のサイクリングプロファイル:95℃で4分間の後、95℃で15秒間、55℃で45秒間および68℃で45秒間の16サイクルを使用してABI 2720 Thermocyclerにより行った。プロトコールは、68℃での10分間により終了した。
PCRクリーンアップ
ライブラリーから過剰なプライマーを除去するために、Agentcour AMPure XP beads(A63880、Beckmancoulter、Villepinte、France)を使用した。各試料について、37.5μlのAMPure XP beadsを15μlのPCR生成物と組み合わせて使用する。ピペットを用いて10回混合した後に、溶液を室温で5分間インキュベートした後、マグネットスタンド上に置く。2分のビーズの分離の後、ビーズを乱すことなく、清澄溶液を慎重に除去する。ビーズを200μlのエタノール(80%)で2回洗浄する。ビーズに連結(link)されたPCR生成物の溶出を25μlのH20を用いて行う。PCR生成物の精製溶液を新たなチューブに入れ、プレートをマグネットスタンド上に置いてPCR生成物およびビーズを分離する。
ライブラリー濃度の決定:
各試料についてライブラリーの濃度を決定するために、Kapa Biosystems qPCR Kit(KK4824、Cliniscience、Nanterre、France)を使用する。各反応について、混合液は、12μlのMastermix、0.4μlのROX染料、3.6μlのH20および4μlの鋳型(1/10000に希釈された標準物質またはライブラリー)から構成される。試料を、以下のサイクル:95℃で5分間の後、95℃で30秒および65℃で45℃の35サイクルを用いてABI PRISM 7900HT(High ROX)に投入し、データ収集の後に解離曲線を行った。標準物質は452bpのアンプリコンに対応している一方、バーコードを有するNPPのアンプリコンは115bpに対応する。比を適用して各ライブラリーの濃度を決定する。
試料のプールおよびシークエンシング
4nMのプールされたライブラリーを生成するために各試料をプールする。このプールされたライブラリーから5μlを、新たに調製した0.2NのNaOHと混合し、2分間インキュベートした。溶液を短くボルテックスし、280gで1分間遠心分離し、990μlの予め冷却した(pre−chiller)HT1 buffer(Illumina NextSeq Reagent v2 kit、Illumina、Paris、France)と混合した。20pMの15% PhiX(PhiX control v3、Illumina、Paris、France)を調製した。260μlの20pMで調製した変性ライブラリーを39μlの20pMのPhiXと混合し、1001μlのHT1 BufferをIllumina NextSeq500 Mid Output V2 150 cycles kitにロードし、シークエンシングした。
配列解析
データの再構築および解析をIllumina SequencerからのFASTQファイルを直接的に使用して行い、HTG Parser softwareにより処理した。
統計
供給業者により推奨される方法を使用してデータを正規化する。この正規化は、70(供給業者により推奨される閾値)より低い全ての値をフィルター除去した後の配列の総数に基づく。正規化後、この閾値の75パーセンタイルを有する全てのmiRNAをノイズとみなし、除去した。
アルツハイマー病患者を健常対照対象から鑑別するmiRNAを決定するために、以下の統計的方法を正規化データに適用する:両側ウェルチt検定および倍数変化の計算(computation fold change)を正規化データに対して行った。試料中に検出された各miRNAについて個々のROC曲線を行った。AUROCに関して最良のmiRNAを用いるランダムフォレストアルゴリズムを行って、アルツハイマー病の診断用の予測モデルを確立した。
目的のmiRNAの最終リストを、p値<0.05またはLog2において倍数変化≧1.49もしくは≦0.75および/または選択されたバイオマーカーの3つのリスト(表1、表2および表3)の少なくとも1つにある全てのmiRNAの選択により決定された個々のAUCを用いて選択した。
lncRNAについての方法
試料のシークエンシング
Norgen Serum/plasma extraction KitおよびRNA Clean−Up KitおよびConcentration Micro−Elute Kitを製造業者の説明書に従って使用して、1.5mlの血清から開始してリボ核酸(RNA)の抽出を行う。
human/mouse/rat RiboZero rRNA removal kit(Illumina Inc. San Diego、USA、C)と組み合わせてIllumina TruSeq stranded total RNA library preparation kitを使用して、抽出されたRNAの総量からシークエンシングライブラリーを調製する。全ての工程は低スループットプロトコールを用いて製造業者の説明書に従って行い、フラグメンテーション工程は行わない。簡潔に述べれば、細胞質リボソームRNA(rRNA)をビオチン化標的特異的オリゴにハイブリダイズさせ、ストレプトアビジンでコーティングされた磁気ビーズを使用して除去する。rRNA枯渇RNA試料を次に相補的なデオキシリボ核酸(cDNA)に逆転写する。鎖特異性を確実にするために、一本鎖cDNAを最初に、アクチノマイシンDの存在下でSuper−Script II reverse transcriptase(Invitrogen)およびランダムプライマーを使用して合成した後、dTTPの代わりにdUTPを組み込んだ第2鎖マーキングミックスを用いて二本鎖cDNAに変換する。結果として得られた平滑末端化cDNAをAMPure XP磁気ビーズを使用して精製する。3’末端アデニル化工程の後、Illuminaのアダプターライゲーションを行う。そのようにして得られた一本鎖のインデックス付けされたライブラリーを、AMPure XP beadsを使用して2回洗浄して過剰なアダプターを除去し、PCR(15サイクル)により濃縮する。PCR生成物を最終のAMPure XP beads洗浄液を用いて精製し、シークエンシング準備済みライブラリーを30μlの再懸濁緩衝液中に溶出させる。
品質管理のために、1μlの各ライブラリーを、製造業者の推奨に従ってDNA 1000 chipを使用してAgilent Technologies 2100 Bioanalyzerに投入する。アダプター二量体の非存在をチェックし、平均ライブラリーサイズをリージョンテーブルにより決定する。ライブラリーをQubit dsDNA High Sensitivity assay kit(Invitrogen)を使用してQubit 2.0により定量化する。Bioanalyzerにより以前に決定されたライブラリーサイズを使用して質量濃度からモル濃度を算出する。
全てのライブラリーをIllumina NextSeq500(2×75bp)を用いてシークエンシングする。
バイオインフォマティクス解析
RNA−seqデータ解析をPartek Flow(Partek Inc.、St Louis、MO、USA build 6)を使用して行う。Partek Flowのpre−alignment QA/QC moduleを使用してFASTQファイルのリードクオリティを可視化する。全てのリードを調べる。未加工FASTQファイルをクオリティスコア(Phredスコア)の関数として3’末端においてトリミングする。使用するパラメーターは、30の末端最小クオリティレベルおよび50の最小トリミングリード長である。非アライメントリードをホモサピエンスhg19ゲノムを使用してマッピングする。このマッピングは、ソフトウェアSTARのバージョン2.5.3[Dobin, A., Davis, C.A., Schlesinger, F., Drenkow, J., Zaleski, C., Jha, S., Batut, P., Chaisson, M., and Gingeras, T.R. (2013). STAR: ultrafast universal RNA-seq aligner. Bioinforma. Oxf. Engl. 29, 15-21]を使用して行う。デフォルトのパラメーターを使用する。Partek Flowのpost−alignment QC moduleを使用して、位置当たりの平均塩基クオリティスコアの他に、アライメント当たりのマッピングクオリティを可視化した。マッピングされたリードを、Partek Expectation/Maximization(E/M)アルゴリズム[Xing, Y., Yu, T., Wu, Y.N., Roy, M., Kim, J., and Lee, C. (2006). An expectation-maximization algorithm for probabilistic reconstructions of full-length isoforms from splice graphs. Nucleic Acids Res. 34, 3150-3160]を使用する定量化用の特許付与されたlncRNAアノテーションを有するGTFファイルを使用して定量化した。デフォルトのパラメーターを使用する。中央値が遺伝子間領域中のリード密度の中央値下にある転写物を解析の次の工程のために廃棄する。転写物数をCPM(100万当たりの数)により正規化した。1つの群の少なくとも半分の試料において高発現(CPM≧10)を示す転写物のみを考慮する。
統計解析および予測的モデリング
差次的に発現されるlncRNAを決定するために、統計解析をウィルコクソン−マン−ホイットニーのパラメトリック検定を使用して行う。p値≦0.05を有するlncRNAを差次的に発現されると考える。2つの分類のための分類モデルを構築するために、一個抜き交差検証を用いるRのClassification for MicroArrays(CMA)パッケージ[Slawski M, Daumer M, Boulesteix AL. CMA: a comprehensive Bioconductor package for supervised classification with high dimensional data. BMC Bioinformatics 2008, 9:439]を使用した。この予測的モデリングのために使用されるアルゴリズムは、(a)ランダムフォレスト、(b)線形判別分析および(c)ナイーブベイズである[Breiman L. Random forests. Machine Learning, 45(1): 5-32, 2001]。
モデル中のRNA候補の順位を10候補選択の平均順位により算出した(CV−fold当たり)。モデル(およびRNA選択方法)毎にAUCをモデル中のRNAの数の関数としてプロットした。モデル当たりのRNAの最適な数を図式により決定した。ROC曲線および混同行列を生成して、本発明者らのモデルの予測性能を評価した。AUCの値、精度、感度、特異度、正および負の予測値を報告する。
miRNAおよびlncRNAの定量化のための追加の方法
トータルRNA抽出
製造業者の説明書に従ってそれぞれPaxgene Blood RNA kit(Qiagen、France)およびSerum/Plasma mini kit(Norgen Biotek、Canada)を使用してトータルRNAを抽出した。
RNA 6000 Nano Kits(Agilent、France)を用いてAgilent 2100 BioanalyzerによりRNA品質を調べた。RNA High sensitivity kit(Fisher Scientific、France)を使用してQubit 3.0 fluorometerによりRNA量を測定した。
cDNA合成
トータルRNAを以下の通りにmiRNAおよびlncRNAのcDNA合成のために使用した。miRNAについて、100ngのRNAを、1μlの10xポリ(A)ポリメラーゼ緩衝液、0.1mMのATP、1μMのユニバーサルmiRNA RT−プライマー、0.1mMの各デオキシヌクレオチド(dATP、dCTP、dGTPおよびdTTP)、100単位のMuLV逆転写酵素(New England Biolabs、USA)および1単位のポリ(A)ポリメラーゼ(New England Biolabs、USA)を含む10μlの最終容量中で逆転写し、42℃で1時間インキュベートした後、95℃で5分間酵素不活性化を行った。RT−プライマーの配列は、5’−CAGGTCCAGTTTTTTTTTTTTTTTVN(Vは、A、CおよびGであり、Nは、A、C、GおよびTである)であった。プライマーは、IDT(Integrated DNA Technologies、Belgium)から購入した。
lncRNAについて、製造業者の説明書に従ってhigh capacity cDNA reverse transcription kit(Fisher Scientific、France)を使用して逆転写を行った。
qPCRの定量化
lncRNAについて、lncRNAに対応する0.1X(100nM)の各プライマーペアと共にApplied Biosystems preamplification master mixを使用して前増幅反応物を調製した。16の前増幅サイクルを供給業者により公表されるように行った(50℃で2分、96℃で10分の後、95℃で15秒間および60℃で1分間の40サイクル)。miRNAの増幅のために、プライマーをmiRprimer tool(PMID:24472427)を使用して設計した。TE緩衝液中に1/20に希釈された1μlのcDNAまたは前増幅生成物(それぞれmiRNAおよびlncRNAについて)、5μlの2x Soadvanced SYBR green PCR master mix(Biorad、USA)および250nMの各プライマーを含む10μlの総容量で生物学的試料の定量PCRを行った。サイクリング条件は、95℃で5〜10分の後、95℃で10〜30秒および60℃で30〜60秒の40サイクルであった。融解曲線解析(60℃〜99℃)を熱的プロファイルの後に行って、増幅における特異性を確実にした。CFX maestro Software(Biorad,USA)を使用して5logスケールで実現された標準曲線に対して相対発現レベルを決定した。
FIMAP定量化
目的のlncRNAおよびmiRNAをまた、Quantamatrix(South Korea)により開発されたFIMAP/QMAPプラットフォームを使用して定量化した。簡潔に述べれば、化学的に修飾されたqPCR用と同じ配列を有するプライマーを使用するPCRによりlncRNAおよびmiRNAを増幅した。フォワードプライマーは5’においてリン酸化されており、リバースプライマーは5’においてビオチン化されていた。マルチプレックスPCR反応を、以下の条件:94℃で30秒の後、94℃で30秒、60℃で1分および68℃で1分の25サイクル、その後68℃で5分間の最終の伸長を用いて2μlのmiRNAまたはlncRNA cDNA、250nMの各プライマーおよび10μlの2X One Taq Hot Start 2X master Mix(New England Biolabs、USA)を含有する20μlの反応液中でBiorad T100 thermocyclerにより行った。PCR生成物を次に25Uのラムダエキソヌクレアーゼを37℃で30分間用いて消化して、リン酸化された鎖を取り除き、ビオチン化されたもののみを保った。そのように消化した生成物を、目的のRNAに相補的なオリゴでコーティングされたコーディングシリカマイクロディスク(標的オリゴ当たり1コード)を使用してQMAPにより定量化した。簡潔に述べれば、ビオチン化されたPCR生成物を96ウェルプレート中でコーティングマイクロディスクとインキュベートし、ハイブリダイズした生成物を、洗浄工程後に蛍光ストレプトアビジンコンジュゲート、SAPE(Prozyme、Denmark)の添加により明らかにした。プレートをスポット当たり2つの画像を撮影するQMAPによりイメージングし、1つは蛍光を定量化するための暗い画像、1つはマイクロディスクコードを読むための白色光画像であった。各標的の相対発現を次に、関連付けられるマイクロディスクコードに従って蛍光シグナルを各標的に割り当てることによりQMAP softwareにより算出する。
結果
miRbase v20に基づく2083のmiRNAのプロファイリングを軽度障害または中等度アルツハイマー病を患う患者および認知に問題のない健常対象からの血漿試料に対して行った。HTG EdgeSeq技術を用いて生成された結果の正規化後、試料当たり406のmiRNAの平均は正に同定された。同定されたこれらの406のmiRNAから、アルツハイマー病の予測値を有するmiRNAを同定するために統計解析を行った。
ランダムフォレストアルゴリズムを分類モデルのために使用した。これから、高い予測値を有する2〜20のmiRNAのいくつかのセットが同定され、これらのセットは、0.77を上回る精度、0.77を上回る特異度および0.74より優れた感度と共に0.839〜0.793の範囲内のAUCを提供する。図2は、0.839のAUCを有する3つのmiRNAを組み合わせた予測モデルを示す。
アルツハイマー病の診断のために有用なmiRNAのリストを生成した。このリストは、複数の統計解析:個々のAUC、倍数変化およびp値についてのt検定(表2、表3および表4)を使用して決定された。0.05より低いp値を有するデータセットから、74のmiRNAを血漿リチウムヘパリン試料から選択した。それらを倍数変化≧1.49または≦0.75および個々のAUC>0.6または<0.4に基づいてさらに解析した。表2、表3および表4を参照。
LNCipedia v5.2に基づく127,802の転写物のプロファイリングをアルツハイマー病を患う患者および認知に問題のない健常対象からの血清試料に対してtotal−RNAseq技術を使用して行った。127,802の転写物の中で、1つの群の少なくとも半分の試料において10を上回るCPMの発現レベルを有する19867のlncRNAが同定された。
19867のlncRNAのうち、アルツハイマー病の診断のために有用な1008のlncRNAを統計的有意性(p値<0.05、ウィルコクソン検定)に基づいて選択した。ランダムフォレストアルゴリズムを分類モデルのために使用した。これから、高い予測値を有する2〜20のlncRNAのいくつかのセットが同定された。選択された2〜20のlncRNAのセットは、0.7から最大1の範囲内のAUCを0.7〜1の範囲内の精度、感度および特異度と共に提供する。
図3〜12は、a)個々のlncRNAの発現のレベル(図3)、b)ボルカノプロットとして図式化される、2つの集団を区別するための統計的有意性(p値)(図4)、c)アルツハイマーの診断用のlncRNAシグネチャーのいくつかのセットの同定を可能とするランダムフォレストアルゴリズムを使用する予測的モデリング(図5〜10)およびd)神経イメージングまたはCSFバイオマーカーとのlncRNAレベルの相関(図11、12)に関する結果の例を示す。

Claims (13)

  1. 認知障害を有するかまたは発症するリスクがある対象における(アルツハイマー病を含むがこれに限定されない)認知障害の診断のための方法であって、
    (a)対象から生物学的試料を単離すること;
    (b)ncRNA(miRNAおよび/またはlncRNA)シグネチャーにおける発現のレベルを検出すること、ここでncRNAシグネチャーは、前記対象からの生物学的試料中の表1に列記される406のmiRNAおよび表5に列記される1008のlncRNAから選択される少なくとも1つのncRNA(miRNAおよび/またはlncRNA)を含むかまたはからなる;
    (c)試料中の発現のレベルを参照中の発現のレベルと比較する
    ことを含み、
    ここで、参照中のレベルと比較した試料中の発現のレベルの増加または減少が、認知障害を有するか、または認知障害を発症するリスクがある対象を同定する、方法。
  2. ncRNAシグネチャーが、
    (i) miR.99a.5p;
    (ii) 7つのmiRNA:miR.99a.5p、miR.378d、miR.100.5p、miR.193b.3p、miR.34a.5p、miR.1306.5p、およびmiR.1229.3p;
    (iii) 3つのmiRNA:miR1220.3p、miR378dおよびmiR99a.5p;
    (iv) 11のmRNA:miR.99a.5p、miR.1229.3p、miR.100.5p、miR.378d、miR.193b.3p、miR.1306.5p、miR.195.5p、miR.532.3p、miR.125b.5p、miR.34a.5p、およびmiR.6880.5p;
    (v) 15のmiRNA:miR.23a.5p、miR.6880.5p、miR.7111.5p、miR.6812.5p、miR.6738.5p、miR.5196.5p、miR.6894.5p、miR.8085、miR.4463、miR.2392、miR.144.3p、miR.192.5p、miR.193b.3p、miR.194.5p、およびmiR.122.5p;
    (vi) 13のlncRNA:lnc−DLG5−1:1、lnc−EBLN1−1:4、lnc−FAT1−7:2、lnc−PRR5−5:1、lnc−RBKS−6:1、lnc−FOXD4L5−35:1、lnc−TENM3−3:3、lnc−FAM133B−2:1、lnc−ZNF726−1:3、lnc−AP3M1−1:1、lnc−DUSP10−6:1、lnc−TPPP−1:2、およびLINC01206:20;
    (vii) 7つのlncRNA:LINC02345:11、lnc−EBLN1−1:4、lnc−TPPP−1:2、lnc−TENM3−3:3、lnc−FAT1−7:2、lnc−DKK1−5:3、およびlnc−TACSTD2−2:4;
    (viii) 12のlnc RNA:lnc−TPPP−1:2、ARRDC3−AS1:7、lnc−TENM3−3:5、lnc−TENM3−3:4、lnc−QRFP−5:1、lnc−CRYBB1−1:1、lnc−MGST3−1:3、lnc−FAM49B−8:1、HAND2−AS1:70、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−CNDP1−7:1、およびlnc−C21orf58−1:2;
    (ix) 3つのlncRNA:lnc−TENM3−3:3、lnc−MARCH4−2:7、およびlnc−LRRC1−5:2;
    (x) 7つのlncRNA:lnc−TPPP−1:2、lnc−TENM3−3:3、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−NAXD−6:5、lnc−HECA−6:1、lnc−COMMD6−10:1、およびMIR29B2CHG:46;
    (xi) 18のlncRNA:lnc−TPPP−1:2、LINC02345:11、lnc−ZNF273−4:4、lnc−TACC2−8:6、LINC01206:20、lnc−C5orf67−3:1、HAND2−AS1:58、lnc−PRDM9−20:1、lnc−CLK1−1:7、lnc−DNALI1−5:4、RORB−AS1:6、lnc−TPPP−1:3、lnc−BMS1−2:1、lnc−ADRB1−4:1、lnc−XXYLT1−5:1、MIR99AHG:104、LINC01748:17、およびlnc−AKR1E2−15:1;
    (xii) 表2に列記される28のmiRNA;
    (xiii) 表3に列記される74のmiRNA;
    (xiv) 表6に列記される33のlncRNA;
    (xv) 表7に列記される60のlncRNA;
    (xvi) 表8に列記される32のlncRNA;
    (xvii) 表9に列記される84のlncRNA;および
    (xviii) 表10に列記される94のlncRNA
    からなる群から選択されるncRNAを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(b)においてncRNAの発現レベルが、(神経認知試験、神経イメージング方法および/またはCSFバイオマーカーなどの)認知障害の検出のために好適な別のバイオマーカーと組み合わせて検出される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 工程(a)、(b)および(c)、ならびに
    (d)同定された前記認知障害に従って治療処置を設計すること
    を含む、認知機能の喪失もしくは障害または認知症を患う対象において認知障害の発症または進行をモニターするための、先行請求項のいずれかに記載の方法。
  5. 認知機能の進行性障害もしくは喪失または認知症を患う対象を処置する方法であって、
    (a)請求項1〜3のいずれかに記載の方法を使用して前記患者における認知機能の進行性障害もしくは喪失または認知症に関連する認知障害を診断すること、および
    (b)工程(a)において得られた結果に治療処置を適合させること
    を含む、方法。
  6. 認知機能の進行性障害もしくは喪失または認知症を患う対象に治療戦略を適合させる方法であって、以下の工程:
    (a)請求項1〜4のいずれかに記載の方法を使用して前記患者における認知機能の進行性障害もしくは喪失または認知症を診断またはモニターすること、および
    (b)それに従って患者の治療戦略を改変すること
    を含む、方法。
  7. 生物学的試料が、血液、血漿、血清、唾液、涙液、尿または脳脊髄液から選択される、先行請求項のいずれかに記載の方法。
  8. 認知障害または任意の認知症型が診断される(健常対照に対する差異)か、または特定の種類の認知症が、(アルツハイマー(AD)、AD型の軽度認知障害(MCI)、前頭側頭型認知症(FTD)およびFTD型のMCI、レビー小体を伴う認知症(DLB)およびDLB型のMCI、パーキンソン病型認知症(PDD)およびPDD型のMCI、血管性認知症、進行性核上麻痺(PSP)、および大脳皮質基底核変性症(CBD)を含むがこれらに限定されない)他の種類の認知症に対して診断される、先行請求項のいずれかに記載の方法。
  9. (ADを含むがこれに限定されない)認知障害を診断および/またはモニターするためのキットであって、表1に列記される406のmiRNAおよび表5に列記される1008のlncRNAから選択される少なくとも1つのncRNA(miRNAおよび/またはlncRNA)を含むかまたはからなるncRNA発現プロファイルの決定のための少なくとも1つの試薬を含む、キット。
  10. ncRNA発現プロファイルが、
    (i) miR.99a.5p;
    (ii) 7つのmiRNA:miR.99a.5p、miR.378d、miR.100.5p、miR.193b.3p、miR.34a.5p、miR.1306.5p、およびmiR.1229.3p;
    (iii) 3つのmiRNA:miR1220.3p、miR378dおよびmiR99a.5p;
    (iv) 11のmRNA:miR.99a.5p、miR.1229.3p、miR.100.5p、miR.378d、miR.193b.3p、miR.1306.5p、miR.195.5p、miR.532.3p、miR.125b.5p、miR.34a.5p、およびmiR.6880.5p;
    (v) 15のmiRNA:miR.23a.5p、miR.6880.5p、miR.7111.5p、miR.6812.5p、miR.6738.5p、miR.5196.5p、miR.6894.5p、miR.8085、miR.4463、miR.2392、miR.144.3p、miR.192.5p、miR.193b.3p、miR.194.5p、およびmiR.122.5p;
    (vi) 13のlncRNA:lnc−DLG5−1:1、lnc−EBLN1−1:4、lnc−FAT1−7:2、lnc−PRR5−5:1、lnc−RBKS−6:1、lnc−FOXD4L5−35:1、lnc−TENM3−3:3、lnc−FAM133B−2:1、lnc−ZNF726−1:3、lnc−AP3M1−1:1、lnc−DUSP10−6:1、lnc−TPPP−1:2、およびLINC01206:20;
    (vii) 7つのlncRNA:LINC02345:11、lnc−EBLN1−1:4、lnc−TPPP−1:2、lnc−TENM3−3:3、lnc−FAT1−7:2、lnc−DKK1−5:3、およびlnc−TACSTD2−2:4;
    (viii) 12のlnc RNA:lnc−TPPP−1:2、ARRDC3−AS1:7、lnc−TENM3−3:5、lnc−TENM3−3:4、lnc−QRFP−5:1、lnc−CRYBB1−1:1、lnc−MGST3−1:3、lnc−FAM49B−8:1、HAND2−AS1:70、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−CNDP1−7:1、およびlnc−C21orf58−1:2;
    (ix) 3つのlncRNA:lnc−TENM3−3:3、lnc−MARCH4−2:7、およびlnc−LRRC1−5:2;
    (x) 7つのlncRNA:lnc−TPPP−1:2、lnc−TENM3−3:3、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−NAXD−6:5、lnc−HECA−6:1、lnc−COMMD6−10:1、およびMIR29B2CHG:46;
    (xi) 18のlncRNA:lnc−TPPP−1:2、LINC02345:11、lnc−ZNF273−4:4、lnc−TACC2−8:6、LINC01206:20、lnc−C5orf67−3:1、HAND2−AS1:58、lnc−PRDM9−20:1、lnc−CLK1−1:7、lnc−DNALI1−5:4、RORB−AS1:6、lnc−TPPP−1:3、lnc−BMS1−2:1、lnc−ADRB1−4:1、lnc−XXYLT1−5:1、MIR99AHG:104、LINC01748:17、およびlnc−AKR1E2−15:1;
    (xii) 表2に列記される28のmiRNA;
    (xiii) 表3に列記される74のmiRNA;
    (xiv) 表6に列記される33のlncRNA;
    (xv) 表7に列記される60のlncRNA;
    (xvi) 表8に列記される32のlncRNA;
    (xvii) 表9に列記される84のlncRNA;および
    (xviii) 表10に列記される94のlncRNA
    からなる群から選択されるncRNAを含む、請求項9に記載のキット。
  11. 少なくとも1つの試薬が、目的のncRNAに相補的な特定のオリゴヌクレオチドを含む、請求項9または10に記載のキット。
  12. 表1に列記される406のmiRNAおよび表5に列記される1008のlncRNAから選択される少なくとも1つのncRNA(miRNAおよび/またはlncRNA)に特異的な核酸を含む、次世代シークエンシング用の標的化シークエンシングパネル。
  13. 少なくとも1つのncRNAが、
    (i) miR.99a.5p;
    (ii) 7つのmiRNA:miR.99a.5p、miR.378d、miR.100.5p、miR.193b.3p、miR.34a.5p、miR.1306.5p、およびmiR.1229.3p;
    (iii) 3つのmiRNA:miR1220.3p、miR378dおよびmiR99a.5p;
    (iv) 11のmRNA:miR.99a.5p、miR.1229.3p、miR.100.5p、miR.378d、miR.193b.3p、miR.1306.5p、miR.195.5p、miR.532.3p、miR.125b.5p、miR.34a.5p、およびmiR.6880.5p;
    (v) 15のmiRNA:miR.23a.5p、miR.6880.5p、miR.7111.5p、miR.6812.5p、miR.6738.5p、miR.5196.5p、miR.6894.5p、miR.8085、miR.4463、miR.2392、miR.144.3p、miR.192.5p、miR.193b.3p、miR.194.5p、およびmiR.122.5p;
    (vi) 13のlncRNA:lnc−DLG5−1:1、lnc−EBLN1−1:4、lnc−FAT1−7:2、lnc−PRR5−5:1、lnc−RBKS−6:1、lnc−FOXD4L5−35:1、lnc−TENM3−3:3、lnc−FAM133B−2:1、lnc−ZNF726−1:3、lnc−AP3M1−1:1、lnc−DUSP10−6:1、lnc−TPPP−1:2、およびLINC01206:20;
    (vii) 7つのlncRNA:LINC02345:11、lnc−EBLN1−1:4、lnc−TPPP−1:2、lnc−TENM3−3:3、lnc−FAT1−7:2、lnc−DKK1−5:3、およびlnc−TACSTD2−2:4;
    (viii) 12のlnc RNA:lnc−TPPP−1:2、ARRDC3−AS1:7、lnc−TENM3−3:5、lnc−TENM3−3:4、lnc−QRFP−5:1、lnc−CRYBB1−1:1、lnc−MGST3−1:3、lnc−FAM49B−8:1、HAND2−AS1:70、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−CNDP1−7:1、およびlnc−C21orf58−1:2;
    (ix) 3つのlncRNA:lnc−TENM3−3:3、lnc−MARCH4−2:7、およびlnc−LRRC1−5:2;
    (x) 7つのlncRNA:lnc−TPPP−1:2、lnc−TENM3−3:3、lnc−TMEM185B−12:7、lnc−NAXD−6:5、lnc−HECA−6:1、lnc−COMMD6−10:1、およびMIR29B2CHG:46;
    (xi) 18のlncRNA:lnc−TPPP−1:2、LINC02345:11、lnc−ZNF273−4:4、lnc−TACC2−8:6、LINC01206:20、lnc−C5orf67−3:1、HAND2−AS1:58、lnc−PRDM9−20:1、lnc−CLK1−1:7、lnc−DNALI1−5:4、RORB−AS1:6、lnc−TPPP−1:3、lnc−BMS1−2:1、lnc−ADRB1−4:1、lnc−XXYLT1−5:1、MIR99AHG:104、LINC01748:17、およびlnc−AKR1E2−15:1;
    (xii) 表2に列記される28のmiRNA;
    (xiii) 表3に列記される74のmiRNA;
    (xiv) 表6に列記される33のlncRNA;
    (xv) 表7に列記される60のlncRNA;
    (xvi) 表8に列記される32のlncRNA;
    (xvii) 表9に列記される84のlncRNA;および
    (xviii) 表10に列記される94のlncRNA
    からなる群から選択されるncRNAを含む、請求項12に記載のシークエンシングパネル。
JP2020514246A 2017-09-05 2018-09-05 認知障害の診断用のノンコーディングRNA(ncRNA) Active JP7398806B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201762554427P 2017-09-05 2017-09-05
US62/554,427 2017-09-05
PCT/EP2018/073905 WO2019048500A1 (en) 2017-09-05 2018-09-05 NON-CODING RNA (RNANC) FOR THE DIAGNOSIS OF COGNITIVE DISORDERS

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2020536503A true JP2020536503A (ja) 2020-12-17
JP2020536503A5 JP2020536503A5 (ja) 2021-10-21
JP7398806B2 JP7398806B2 (ja) 2023-12-15

Family

ID=63517886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020514246A Active JP7398806B2 (ja) 2017-09-05 2018-09-05 認知障害の診断用のノンコーディングRNA(ncRNA)

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11718879B2 (ja)
EP (1) EP3679157A1 (ja)
JP (1) JP7398806B2 (ja)
CN (1) CN111373052A (ja)
WO (1) WO2019048500A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2807480C1 (ru) * 2022-12-29 2023-11-15 Федеральное государственное бюджетное научное учреждение "Научно-исследовательский институт общей патологии и патофизиологии" (ФГБНУ "НИИОПП") Способ для прогноза метастазирования рака молочной железы на основе набора генов длинных некодирующих РНК

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA3091211A1 (en) * 2018-02-13 2019-08-22 Toray Industries, Inc. Kit or device and method for detecting dementia
CA3178889A1 (en) 2020-03-31 2021-10-07 Toray Industries, Inc. Kit or device and method for detecting hippocampal atrophy
KR102555878B1 (ko) * 2020-04-23 2023-07-17 주식회사 바이오오케스트라 하향조절된 mirna의 진단 및 치료를 위한 용도
CN111690739B (zh) * 2020-07-31 2022-09-16 上海市精神卫生中心(上海市心理咨询培训中心) Mci诊断标志物、mci诊断试剂盒及相应的检测方法
CN112779331B (zh) * 2021-02-05 2022-04-01 浙江萧山医院 一种血管痴呆血清外泌体microRNAs标志物及其应用
CN113234812B (zh) * 2021-06-09 2023-11-03 科德角国际生物医学科技(北京)有限公司 一种用于诊断阿尔茨海默病的诊断试剂
CN113373230B (zh) * 2021-06-18 2022-07-29 福建医科大学附属第一医院 检测生物标志物的试剂在诊断胃癌中的应用

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014075911A1 (en) * 2012-11-16 2014-05-22 Siemens Aktiengesellschaft Diagnostic mirna markers for alzheimer
WO2015179909A1 (en) * 2014-05-26 2015-12-03 The University Of Melbourne Mirna biomarkers of alzheimer's disease

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6407132B1 (en) 1997-07-25 2002-06-18 James Black Foundation Limited Substituted imidazole derivatives and their use as histamine H3 receptor ligands
WO2005071059A2 (en) 2004-01-27 2005-08-04 Compugen Ltd. Methods of identifying putative gene products by interspecies sequence comparison and biomolecular sequences uncovered thereby
FR2882056B1 (fr) 2005-02-15 2007-06-01 Centre Nat Rech Scient Dipyrromethenes-bore borocarbones insatures
US20140206777A1 (en) * 2011-08-16 2014-07-24 Rosetta Genomics Ltd. Methods and compositions for diagnosis of alzheimer's disease
WO2013164763A2 (en) 2012-04-30 2013-11-07 Innovative Health Diagnostics A biological complex specific for alzheimer's disease detection in vitro and use thereof
US20140272993A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-18 The Translational Genomics Research Institute Method of sequencing a full microrna profile from cerebrospinal fluid
WO2015031958A1 (en) * 2013-09-06 2015-03-12 Garvan Institute Of Medical Research Regulatory molecules
CN105950705B (zh) * 2015-04-08 2019-10-22 中国人民解放军第二军医大学 一组microRNAs在制备阿尔兹海默氏症诊断试剂或诊断试剂盒中的应用
ES2734678T3 (es) * 2015-12-22 2019-12-11 Siemens Ag Firmas específicas en enfermedad de alzheimer por perfiles de miarn multicéntricos
JP2022501016A (ja) 2018-09-05 2022-01-06 アモネタ・ダイアグノスティクスAmoneta Diagnostics 脳障害、特に、認知障害の診断および治療のための長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014075911A1 (en) * 2012-11-16 2014-05-22 Siemens Aktiengesellschaft Diagnostic mirna markers for alzheimer
WO2015179909A1 (en) * 2014-05-26 2015-12-03 The University Of Melbourne Mirna biomarkers of alzheimer's disease

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
COGSWELL, J. P. ET AL.: "Identification of miRNA changes in Alzheimer's disease brain and CSF yields putative biomarkers and", JOURNAL OF ALZHEIMER'S DISEASE, vol. 14, JPN7022003752, 2008, pages 27 - 41, XP055474996, ISSN: 0004959374, DOI: 10.3233/JAD-2008-14103 *
GUI, Y. ET AL.: "Altered microRNA profiles in cerebrospinal fluid exosome in Parkinson disease and Alzheimer disease.", ONCOTARGET, vol. 6, no. 35, JPN6022032499, 2015, pages 37043 - 37053, ISSN: 0005086777 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2807480C1 (ru) * 2022-12-29 2023-11-15 Федеральное государственное бюджетное научное учреждение "Научно-исследовательский институт общей патологии и патофизиологии" (ФГБНУ "НИИОПП") Способ для прогноза метастазирования рака молочной железы на основе набора генов длинных некодирующих РНК

Also Published As

Publication number Publication date
US11718879B2 (en) 2023-08-08
CN111373052A (zh) 2020-07-03
WO2019048500A1 (en) 2019-03-14
JP7398806B2 (ja) 2023-12-15
EP3679157A1 (en) 2020-07-15
US20210071252A1 (en) 2021-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3847279B1 (en) Long non-coding rnas (lncrnas) for the diagnosis and therapeutics of brain disorders, in particular cognitive disorders
JP7398806B2 (ja) 認知障害の診断用のノンコーディングRNA(ncRNA)
JP6228302B2 (ja) プライマリーケアセッティングにおいて神経学的疾患を検出するための血液に基づくスクリーニング
TWI580788B (zh) 用於檢測川崎病的方法及套組
US20200332361A1 (en) Method for assisting detection of alzheimer's disease or mild cognitive impairment
US20220017962A1 (en) Methods of diagnosing a disease state
US20230143011A1 (en) METHODS OF DETECTING circRNA
JP2023518291A (ja) 循環遊離mRNAプロファイリングアッセイを使用してアルツハイマー病のリスクを検出するシステムおよび方法
CN112980941B (zh) 一种诊断受试者是否患阿尔茨海默病的试剂盒及其用途
Sandau et al. Performance of validated microRNA biomarkers for Alzheimer’s disease in mild cognitive impairment
KR20170141993A (ko) 동맥경화증 진단용 바이오 마커 조성물
Ren et al. A group of long non-coding RNAs in blood acts as a specific biomarker of Alzheimer’s disease
WO2021142417A2 (en) Systems for detecting alzheimer's disease
JP2024073440A (ja) 脳障害、特に、認知障害の診断および治療のための長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)
EP3449009B1 (en) Microrna biomarkers in blood for diagnosis of alzheimer's disease
Meehan et al. A reproducible approach for the use of aptamer libraries for the identification of Aptamarkers for brain amyloid deposition based on plasma analysis.
Kerrebijn Elucidating cell types associated with case-control differences in cortical thickness in neuropsychiatric disorders
CN108531571B (zh) 用于检测注意力缺陷/过动症的方法和试剂盒
WO2023085307A1 (ja) 診断マーカー検出方法、及び診断キット
US20200308647A1 (en) Mirnas as biomarkers for alzheimer's disease
CN116218986A (zh) 一种诊断是否患有阿尔茨海默病的试剂盒及其用途
Sakkaki et al. Gene expression patterns of CRYM and SIGLEC10 in Alzheimer's disease: potential early diagnostic indicators
WO2022019786A1 (en) Biomarkers for cognitive conditions
Wong et al. microRNA and mRNA expression networks in Duchenne muscular dystrophy
Turk et al. Nucleic acid-based risk factors and biomarkers: a future perspective on their use and development in Alzheimer's disease

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20210805

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210902

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210902

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20210805

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221101

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230410

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230620

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230920

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231031

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231128

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7398806

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150