JP2020535791A5 - - Google Patents
Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020535791A5 JP2020535791A5 JP2020509099A JP2020509099A JP2020535791A5 JP 2020535791 A5 JP2020535791 A5 JP 2020535791A5 JP 2020509099 A JP2020509099 A JP 2020509099A JP 2020509099 A JP2020509099 A JP 2020509099A JP 2020535791 A5 JP2020535791 A5 JP 2020535791A5
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cardiomyocytes
- derived
- stem cell
- cells
- composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 210000004413 Myocytes, Cardiac Anatomy 0.000 claims description 93
- 210000002317 cardiac myocyte Anatomy 0.000 claims description 93
- 210000000130 stem cell Anatomy 0.000 claims description 62
- 239000000758 substrate Substances 0.000 claims description 31
- 229920001239 microRNA Polymers 0.000 claims description 23
- 201000010099 disease Diseases 0.000 claims description 19
- 239000002679 microRNA Substances 0.000 claims description 19
- 239000005495 thyroid hormone Substances 0.000 claims description 17
- 210000004027 cells Anatomy 0.000 claims description 15
- 239000003795 chemical substances by application Substances 0.000 claims description 13
- 238000000338 in vitro Methods 0.000 claims description 9
- 230000002107 myocardial Effects 0.000 claims description 9
- 230000000747 cardiac effect Effects 0.000 claims description 7
- 230000004064 dysfunction Effects 0.000 claims description 6
- 238000004166 bioassay Methods 0.000 claims description 5
- 206010048610 Cardiotoxicity Diseases 0.000 claims description 3
- 210000001671 Embryonic Stem Cells Anatomy 0.000 claims description 3
- 210000004263 Induced Pluripotent Stem Cells Anatomy 0.000 claims description 3
- 231100000259 cardiotoxicity Toxicity 0.000 claims description 3
- 230000003612 virological Effects 0.000 claims description 3
- 206010013801 Duchenne muscular dystrophy Diseases 0.000 claims description 2
- 230000001105 regulatory Effects 0.000 claims description 2
- 210000004165 Myocardium Anatomy 0.000 claims 1
- 206010028302 Muscle disease Diseases 0.000 description 16
- 201000010770 muscular disease Diseases 0.000 description 10
- 230000000638 stimulation Effects 0.000 description 6
- 206010028640 Myopathy Diseases 0.000 description 2
- 210000002235 Sarcomeres Anatomy 0.000 description 2
- 230000003833 cell viability Effects 0.000 description 2
- 230000014509 gene expression Effects 0.000 description 2
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 2
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 2
- 230000004898 mitochondrial function Effects 0.000 description 2
- 201000009623 myopathy Diseases 0.000 description 2
- 230000000541 pulsatile Effects 0.000 description 2
- 210000001519 tissues Anatomy 0.000 description 2
- 230000001058 adult Effects 0.000 description 1
- 102000004965 antibodies Human genes 0.000 description 1
- 108090001123 antibodies Proteins 0.000 description 1
- 239000006143 cell culture media Substances 0.000 description 1
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 1
- 238000010362 genome editing Methods 0.000 description 1
- 108020004707 nucleic acids Proteins 0.000 description 1
- 150000007523 nucleic acids Chemical class 0.000 description 1
- 239000005022 packaging material Substances 0.000 description 1
- 108090000765 processed proteins & peptides Proteins 0.000 description 1
- 102000004196 processed proteins & peptides Human genes 0.000 description 1
- 150000003384 small molecules Chemical class 0.000 description 1
- 238000004642 transportation engineering Methods 0.000 description 1
Description
一態様では、ナノパターン化基材が、その上で培養される心筋細胞の機械的刺激を可能にするエラストマー基材を含む、本明細書に記載の組成物、または本明細書に記載のキットである。
[本発明1001]
幹細胞由来心筋細胞を、
(a)ナノパターン化基材、
(b)甲状腺ホルモンT3、および
(c)Let7iマイクロRNA
と接触させる工程を含む、幹細胞由来心筋細胞を作製する方法。
[本発明1002]
ナノパターン化基材が、溝および隆起部の実質的に平行なアレイを有するナノパターン化表面を含む、本発明1001の方法。
[本発明1003]
各溝または隆起部の寸法が、長さ、幅、または高さ1000ナノメートル未満である、本発明1002の方法。
[本発明1004]
溝および隆起部の幅が800nmであり、溝の深さが600nmである、本発明1002の方法。
[本発明1005]
Let7iマイクロRNAが幹細胞由来心筋細胞によって発現される、本発明1001の方法。
[本発明1006]
前記心筋細胞をLet7iマイクロRNAと接触させる工程が、幹細胞由来心筋細胞とウイルスベクターを接触させることを含む、本発明1001の方法。
[本発明1007]
幹細胞由来心筋細胞がヒト心筋細胞である、本発明1001の方法。
[本発明1008]
幹細胞由来心筋細胞が、人工多能性幹細胞(iPS細胞)または胚性幹細胞から分化している、本発明1001の方法。
[本発明1009]
幹細胞由来心筋細胞が、筋疾患または筋障害を有する対象に由来する、本発明1001の方法。
[本発明1010]
幹細胞由来心筋細胞が遺伝的に修飾される、本発明1001の方法。
[本発明1011]
前記心筋細胞を、Let7iマイクロRNAをコードするベクターと接触させた後、ナノパターン化基材および甲状腺ホルモンT3と接触させる、本発明1010の方法。
[本発明1012]
得られた幹細胞由来心筋細胞が、ナノパターン化基材、甲状腺ホルモンT3、およびLet7iマイクロRNAと接触する前の幹細胞由来心筋細胞と比較して、成熟度の高い心筋細胞表現型を有する、本発明1001の方法。
[本発明1013]
ナノパターン化基材が、電気刺激を可能にしかつ/または心筋細胞の電気生理学的特性の測定を可能にする微小電極アレイを含む、本発明1001の方法。
[本発明1014]
幹細胞由来心筋細胞を、
(a)ナノパターン化基材、
(b)甲状腺ホルモンT3、および
(c)Let7iマイクロRNA
と接触させる工程を含む、幹細胞由来心筋細胞を成熟させる方法。
[本発明1015]
ナノパターン化基材が、溝および隆起部の実質的に平行なアレイを有するナノパターン化表面を含む、本発明1014の方法。
[本発明1016]
各溝または隆起部の寸法が、長さ、幅、または高さ1000ナノメートル未満である、本発明1015の方法。
[本発明1017]
溝および隆起部の幅が800nmであり、溝の深さが600nmである、本発明1015の方法。
[本発明1018]
Let7iマイクロRNAが幹細胞由来心筋細胞によって発現される、本発明1014の方法。
[本発明1019]
前記心筋細胞をLet7iマイクロRNAと接触させる工程が、幹細胞由来心筋細胞をウイルスベクターと接触させることを含む、本発明1014の方法。
[本発明1020]
幹細胞由来心筋細胞がヒト心筋細胞である、本発明1014の方法。
[本発明1021]
幹細胞由来心筋細胞が、人工多能性幹細胞(iPS細胞)または胚性幹細胞から分化している、本発明1014の方法。
[本発明1022]
幹細胞由来心筋細胞が、筋疾患または筋障害を有する対象に由来する、本発明1014の方法。
[本発明1023]
幹細胞由来心筋細胞が遺伝的に修飾される、本発明1014の方法。
[本発明1024]
前記心筋細胞を、Let7iマイクロRNAをコードするベクターと接触させた後、ナノパターン化基材および甲状腺ホルモンT3と接触させる、本発明1023の方法。
[本発明1025]
得られた幹細胞由来心筋細胞が、ナノパターン化基材、甲状腺ホルモンT3、およびLet7iマイクロRNAと接触する前の幹細胞由来心筋細胞と比較して、成熟度の高い心筋細胞表現型を有する、本発明1014の方法。
[本発明1026]
ナノパターン化基材が、電気刺激を可能にしかつ/または心筋細胞の電気生理学的特性の測定を可能にする微小電極アレイを含む、本発明1014の方法。
[本発明1027]
本発明1001または本発明1014の方法により調製された幹細胞由来心筋細胞を作用物質と接触させる工程を含む、作用物質の心毒性を評価する方法。
[本発明1028]
前記心筋細胞の少なくとも1つの表現型特性を検出する工程をさらに含む、本発明1027の方法。
[本発明1029]
前記作用物質が、小分子、抗体、ペプチド、ゲノム編集システム、および核酸からなる群より選択される、本発明1027の方法。
[本発明1030]
作用物質の心毒性が、細胞生存率、細胞サイズ、サルコメア長、組織内のサルコメアの組織化、幹細胞由来心筋細胞の集団の生体電位または電気特性、ミトコンドリア機能、遺伝子発現、拍動数、拍動強度、および収縮性のうちの1つまたは複数に対する作用物質の作用によって示される、本発明1027の方法。
[本発明1031]
(a)本発明1001または本発明1014の方法により調製された幹細胞由来心筋細胞の集団を候補作用物質と接触させる工程、および
(b)該心筋細胞の少なくとも1つの機能特性を検出する工程
を含む、心筋細胞の機能特性を調節する作用物質を同定するためのアッセイであって、
接触工程(a)後の該心筋細胞の少なくとも1つの機能特性の変化を検出することにより、心筋細胞の機能特性を調節することができるものとして作用物質が同定される、前記アッセイ。
[本発明1032]
検出工程(b)が、以下の特性:
細胞生存率、細胞サイズ、サルコメア長、組織内のサルコメアの組織化、生体電位または電気特性、ミトコンドリア機能、遺伝子発現、拍動数、拍動強度、および収縮性
のうちの少なくとも1つを検出することを含む、本発明1031のアッセイ。
[本発明1033]
本発明1001または本発明1014の方法によって調製された幹細胞由来心筋細胞を含む疾患モデルであって、幹細胞が、筋疾患もしくは筋障害を有する対象に由来するか、または、幹細胞由来心筋細胞もしくはそれが由来する幹細胞が、該心筋細胞が疾患表現型を発現するように遺伝的に修飾されている、前記疾患モデル。
[本発明1035]
筋疾患または筋障害が、心機能不全を伴う表現型を有する、本発明1033の疾患モデル。
[本発明1036]
筋疾患または筋障害が、心臓表現型の成人発症を特徴とする、本発明1033の疾患モデル。
[本発明1037]
筋疾患または筋障害がデュシェンヌ型筋ジストロフィーである、本発明1033の疾患モデル。
[本発明1038]
ナノパターン化基材上に幹細胞由来心筋細胞を含む組成物であって、甲状腺ホルモンT3およびLet7iマイクロRNAをさらに含む、前記組成物。
[本発明1039]
幹細胞由来心筋細胞が、筋疾患または筋障害を有する対象に由来する、本発明1037の組成物。
[本発明1040]
前記心筋細胞がヒト心筋細胞である、本発明1037の組成物。
[本発明1041]
幹細胞由来心筋細胞またはそれらが由来する幹細胞が、該幹細胞由来心筋細胞が心機能不全表現型を示すように遺伝的に修飾されている、本発明1037の組成物。
[本発明1042]
インビトロ分化心筋細胞をナノパターン化基材、甲状腺ホルモンT3、およびLet7iマイクロRNAと接触させることによって作製された心筋細胞を含む組成物であって、該心筋細胞が、ナノパターン化基材、甲状腺ホルモンT3、およびLet7iマイクロRNAと接触させなかったインビトロ分化心筋細胞と比較して、成熟度の高い表現型を有する、前記組成物。
[本発明1043]
前記心筋細胞が、筋疾患または筋障害を有する対象に由来する、本発明1041の組成物。
[本発明1044]
インビトロ分化心筋細胞またはインビトロ分化心筋細胞が分化する幹細胞が、それらが心機能不全表現型を示すように遺伝的に修飾されている、本発明1041の組成物。
[本発明1045]
幹細胞由来心筋細胞、ナノパターン化基材、甲状腺ホルモンT3、Let7iマイクロRNAをコードするベクター、およびそのための包装材料を含む、キット。
[本発明1046]
幹細胞由来心筋細胞からの成熟したインビトロ分化心筋細胞の調製を可能にする細胞培養培地および説明書をさらに含む、本発明1044のキット。
[本発明1047]
ナノパターン化基材が、溝および隆起部の実質的に平行なアレイを有するナノパターン化表面を含む、本発明1044のキット。
[本発明1048]
各溝または隆起部の寸法が、長さ、幅、または高さ1000ナノメートル未満である、本発明1046のキット。
[本発明1049]
溝および隆起部の幅が800nmであり、溝の深さが600nmである、本発明1046のキット。
[本発明1050]
幹細胞由来心筋細胞がヒト幹細胞由来心筋細胞である、本発明1044のキット。
[本発明1051]
幹細胞由来心筋細胞が、筋疾患または筋障害を有する対象に由来する、本発明1044のキット。
[本発明1052]
幹細胞由来心筋細胞が凍結されている、本発明1044のキット。
[本発明1053]
幹細胞由来心筋細胞を、
(a)溝および隆起部の実質的に平行なアレイを含むナノパターン化基材であって、溝および隆起部の幅が800nmであり、溝の深さが600nmである、ナノパターン化基材、
(b)甲状腺ホルモンT3、ならびに
(c)Let7iマイクロRNA
と接触させる工程を含む、幹細胞由来心筋細胞を作製する方法。
[本発明1054]
ナノパターン化基材上に幹細胞由来心筋細胞を含む組成物であって、
(a)溝および隆起部の実質的に平行なアレイを含むナノパターン化基材であって、溝および隆起部の幅が800nmであり、溝の深さが600nmである、ナノパターン化基材、
(b)甲状腺ホルモンT3、ならびに
(c)Let7iマイクロRNA
をさらに含む、前記組成物。
[本発明1055]
ナノパターン化基材が、その上で培養される心筋細胞の機械的刺激を可能にするエラストマー基材を含み、方法が、そのような機械的刺激に心筋細胞を供する工程をさらに含む、本発明1001〜1032および1053のいずれかの方法。
[本発明1056]
ナノパターン化基材が、その上で培養される心筋細胞の機械的刺激を可能にするエラストマー基材を含む、本発明1038〜1041もしくは1054のいずれかの組成物、または本発明1045〜1052のいずれかのキット。
[本発明1057]
前記心筋細胞がナノパターン化基材上にある、本発明1043〜1051のいずれかのキット。
[本発明1058]
室温〜4℃の温度での輸送を可能にする、本発明1043〜1051および1057のいずれかのキット。
[本発明1001]
幹細胞由来心筋細胞を、
(a)ナノパターン化基材、
(b)甲状腺ホルモンT3、および
(c)Let7iマイクロRNA
と接触させる工程を含む、幹細胞由来心筋細胞を作製する方法。
[本発明1002]
ナノパターン化基材が、溝および隆起部の実質的に平行なアレイを有するナノパターン化表面を含む、本発明1001の方法。
[本発明1003]
各溝または隆起部の寸法が、長さ、幅、または高さ1000ナノメートル未満である、本発明1002の方法。
[本発明1004]
溝および隆起部の幅が800nmであり、溝の深さが600nmである、本発明1002の方法。
[本発明1005]
Let7iマイクロRNAが幹細胞由来心筋細胞によって発現される、本発明1001の方法。
[本発明1006]
前記心筋細胞をLet7iマイクロRNAと接触させる工程が、幹細胞由来心筋細胞とウイルスベクターを接触させることを含む、本発明1001の方法。
[本発明1007]
幹細胞由来心筋細胞がヒト心筋細胞である、本発明1001の方法。
[本発明1008]
幹細胞由来心筋細胞が、人工多能性幹細胞(iPS細胞)または胚性幹細胞から分化している、本発明1001の方法。
[本発明1009]
幹細胞由来心筋細胞が、筋疾患または筋障害を有する対象に由来する、本発明1001の方法。
[本発明1010]
幹細胞由来心筋細胞が遺伝的に修飾される、本発明1001の方法。
[本発明1011]
前記心筋細胞を、Let7iマイクロRNAをコードするベクターと接触させた後、ナノパターン化基材および甲状腺ホルモンT3と接触させる、本発明1010の方法。
[本発明1012]
得られた幹細胞由来心筋細胞が、ナノパターン化基材、甲状腺ホルモンT3、およびLet7iマイクロRNAと接触する前の幹細胞由来心筋細胞と比較して、成熟度の高い心筋細胞表現型を有する、本発明1001の方法。
[本発明1013]
ナノパターン化基材が、電気刺激を可能にしかつ/または心筋細胞の電気生理学的特性の測定を可能にする微小電極アレイを含む、本発明1001の方法。
[本発明1014]
幹細胞由来心筋細胞を、
(a)ナノパターン化基材、
(b)甲状腺ホルモンT3、および
(c)Let7iマイクロRNA
と接触させる工程を含む、幹細胞由来心筋細胞を成熟させる方法。
[本発明1015]
ナノパターン化基材が、溝および隆起部の実質的に平行なアレイを有するナノパターン化表面を含む、本発明1014の方法。
[本発明1016]
各溝または隆起部の寸法が、長さ、幅、または高さ1000ナノメートル未満である、本発明1015の方法。
[本発明1017]
溝および隆起部の幅が800nmであり、溝の深さが600nmである、本発明1015の方法。
[本発明1018]
Let7iマイクロRNAが幹細胞由来心筋細胞によって発現される、本発明1014の方法。
[本発明1019]
前記心筋細胞をLet7iマイクロRNAと接触させる工程が、幹細胞由来心筋細胞をウイルスベクターと接触させることを含む、本発明1014の方法。
[本発明1020]
幹細胞由来心筋細胞がヒト心筋細胞である、本発明1014の方法。
[本発明1021]
幹細胞由来心筋細胞が、人工多能性幹細胞(iPS細胞)または胚性幹細胞から分化している、本発明1014の方法。
[本発明1022]
幹細胞由来心筋細胞が、筋疾患または筋障害を有する対象に由来する、本発明1014の方法。
[本発明1023]
幹細胞由来心筋細胞が遺伝的に修飾される、本発明1014の方法。
[本発明1024]
前記心筋細胞を、Let7iマイクロRNAをコードするベクターと接触させた後、ナノパターン化基材および甲状腺ホルモンT3と接触させる、本発明1023の方法。
[本発明1025]
得られた幹細胞由来心筋細胞が、ナノパターン化基材、甲状腺ホルモンT3、およびLet7iマイクロRNAと接触する前の幹細胞由来心筋細胞と比較して、成熟度の高い心筋細胞表現型を有する、本発明1014の方法。
[本発明1026]
ナノパターン化基材が、電気刺激を可能にしかつ/または心筋細胞の電気生理学的特性の測定を可能にする微小電極アレイを含む、本発明1014の方法。
[本発明1027]
本発明1001または本発明1014の方法により調製された幹細胞由来心筋細胞を作用物質と接触させる工程を含む、作用物質の心毒性を評価する方法。
[本発明1028]
前記心筋細胞の少なくとも1つの表現型特性を検出する工程をさらに含む、本発明1027の方法。
[本発明1029]
前記作用物質が、小分子、抗体、ペプチド、ゲノム編集システム、および核酸からなる群より選択される、本発明1027の方法。
[本発明1030]
作用物質の心毒性が、細胞生存率、細胞サイズ、サルコメア長、組織内のサルコメアの組織化、幹細胞由来心筋細胞の集団の生体電位または電気特性、ミトコンドリア機能、遺伝子発現、拍動数、拍動強度、および収縮性のうちの1つまたは複数に対する作用物質の作用によって示される、本発明1027の方法。
[本発明1031]
(a)本発明1001または本発明1014の方法により調製された幹細胞由来心筋細胞の集団を候補作用物質と接触させる工程、および
(b)該心筋細胞の少なくとも1つの機能特性を検出する工程
を含む、心筋細胞の機能特性を調節する作用物質を同定するためのアッセイであって、
接触工程(a)後の該心筋細胞の少なくとも1つの機能特性の変化を検出することにより、心筋細胞の機能特性を調節することができるものとして作用物質が同定される、前記アッセイ。
[本発明1032]
検出工程(b)が、以下の特性:
細胞生存率、細胞サイズ、サルコメア長、組織内のサルコメアの組織化、生体電位または電気特性、ミトコンドリア機能、遺伝子発現、拍動数、拍動強度、および収縮性
のうちの少なくとも1つを検出することを含む、本発明1031のアッセイ。
[本発明1033]
本発明1001または本発明1014の方法によって調製された幹細胞由来心筋細胞を含む疾患モデルであって、幹細胞が、筋疾患もしくは筋障害を有する対象に由来するか、または、幹細胞由来心筋細胞もしくはそれが由来する幹細胞が、該心筋細胞が疾患表現型を発現するように遺伝的に修飾されている、前記疾患モデル。
[本発明1035]
筋疾患または筋障害が、心機能不全を伴う表現型を有する、本発明1033の疾患モデル。
[本発明1036]
筋疾患または筋障害が、心臓表現型の成人発症を特徴とする、本発明1033の疾患モデル。
[本発明1037]
筋疾患または筋障害がデュシェンヌ型筋ジストロフィーである、本発明1033の疾患モデル。
[本発明1038]
ナノパターン化基材上に幹細胞由来心筋細胞を含む組成物であって、甲状腺ホルモンT3およびLet7iマイクロRNAをさらに含む、前記組成物。
[本発明1039]
幹細胞由来心筋細胞が、筋疾患または筋障害を有する対象に由来する、本発明1037の組成物。
[本発明1040]
前記心筋細胞がヒト心筋細胞である、本発明1037の組成物。
[本発明1041]
幹細胞由来心筋細胞またはそれらが由来する幹細胞が、該幹細胞由来心筋細胞が心機能不全表現型を示すように遺伝的に修飾されている、本発明1037の組成物。
[本発明1042]
インビトロ分化心筋細胞をナノパターン化基材、甲状腺ホルモンT3、およびLet7iマイクロRNAと接触させることによって作製された心筋細胞を含む組成物であって、該心筋細胞が、ナノパターン化基材、甲状腺ホルモンT3、およびLet7iマイクロRNAと接触させなかったインビトロ分化心筋細胞と比較して、成熟度の高い表現型を有する、前記組成物。
[本発明1043]
前記心筋細胞が、筋疾患または筋障害を有する対象に由来する、本発明1041の組成物。
[本発明1044]
インビトロ分化心筋細胞またはインビトロ分化心筋細胞が分化する幹細胞が、それらが心機能不全表現型を示すように遺伝的に修飾されている、本発明1041の組成物。
[本発明1045]
幹細胞由来心筋細胞、ナノパターン化基材、甲状腺ホルモンT3、Let7iマイクロRNAをコードするベクター、およびそのための包装材料を含む、キット。
[本発明1046]
幹細胞由来心筋細胞からの成熟したインビトロ分化心筋細胞の調製を可能にする細胞培養培地および説明書をさらに含む、本発明1044のキット。
[本発明1047]
ナノパターン化基材が、溝および隆起部の実質的に平行なアレイを有するナノパターン化表面を含む、本発明1044のキット。
[本発明1048]
各溝または隆起部の寸法が、長さ、幅、または高さ1000ナノメートル未満である、本発明1046のキット。
[本発明1049]
溝および隆起部の幅が800nmであり、溝の深さが600nmである、本発明1046のキット。
[本発明1050]
幹細胞由来心筋細胞がヒト幹細胞由来心筋細胞である、本発明1044のキット。
[本発明1051]
幹細胞由来心筋細胞が、筋疾患または筋障害を有する対象に由来する、本発明1044のキット。
[本発明1052]
幹細胞由来心筋細胞が凍結されている、本発明1044のキット。
[本発明1053]
幹細胞由来心筋細胞を、
(a)溝および隆起部の実質的に平行なアレイを含むナノパターン化基材であって、溝および隆起部の幅が800nmであり、溝の深さが600nmである、ナノパターン化基材、
(b)甲状腺ホルモンT3、ならびに
(c)Let7iマイクロRNA
と接触させる工程を含む、幹細胞由来心筋細胞を作製する方法。
[本発明1054]
ナノパターン化基材上に幹細胞由来心筋細胞を含む組成物であって、
(a)溝および隆起部の実質的に平行なアレイを含むナノパターン化基材であって、溝および隆起部の幅が800nmであり、溝の深さが600nmである、ナノパターン化基材、
(b)甲状腺ホルモンT3、ならびに
(c)Let7iマイクロRNA
をさらに含む、前記組成物。
[本発明1055]
ナノパターン化基材が、その上で培養される心筋細胞の機械的刺激を可能にするエラストマー基材を含み、方法が、そのような機械的刺激に心筋細胞を供する工程をさらに含む、本発明1001〜1032および1053のいずれかの方法。
[本発明1056]
ナノパターン化基材が、その上で培養される心筋細胞の機械的刺激を可能にするエラストマー基材を含む、本発明1038〜1041もしくは1054のいずれかの組成物、または本発明1045〜1052のいずれかのキット。
[本発明1057]
前記心筋細胞がナノパターン化基材上にある、本発明1043〜1051のいずれかのキット。
[本発明1058]
室温〜4℃の温度での輸送を可能にする、本発明1043〜1051および1057のいずれかのキット。
Claims (22)
- 幹細胞由来心筋細胞を、
(a)ナノパターン化基材、
(b)甲状腺ホルモンT3、および
(c)Let7iマイクロRNA
と接触させる工程を含む、幹細胞由来心筋細胞を成熟させる方法。 - ナノパターン化基材が、溝および隆起部の実質的に平行なアレイを有するナノパターン化表面を含む、請求項1に記載の方法。
- Let7iマイクロRNAが幹細胞由来心筋細胞によって発現される、請求項1に記載の方法。
- 前記心筋細胞をLet7iマイクロRNAと接触させる工程が、幹細胞由来心筋細胞をウイルスベクターと接触させることを含む、請求項1に記載の方法。
- 幹細胞由来心筋細胞が、ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)または胚性幹細胞から分化している、請求項1に記載の方法。
- 幹細胞由来心筋細胞が、疾患または障害を有する対象に由来する、請求項1に記載の方法。
- 幹細胞由来心筋細胞が遺伝的に修飾される、請求項1に記載の方法。
- 前記心筋細胞を、Let7iマイクロRNAをコードするベクターと接触させた後、ナノパターン化基材および甲状腺ホルモンT3と接触させる、請求項1に記載の方法。
- 請求項1に記載の方法によって、健常対象および病変対象から調製された幹細胞由来心筋細胞を成熟させる工程、ならびに健常心筋細胞と病変心筋細胞との間の表現型の差を評価する工程を含む、健常心筋細胞と病変心筋細胞との間の差を層別化する方法。
- 請求項1に記載の方法により調製された幹細胞由来心筋細胞を作用物質と接触させる工程を含む、作用物質の心毒性を評価する方法。
- (a)請求項1に記載の方法により調製された幹細胞由来心筋細胞の集団を候補作用物質と接触させる工程、および
(b)該心筋細胞の少なくとも1つの機能特性を検出する工程
を含む、心筋細胞の機能特性を調節する作用物質を同定するためのアッセイであって、
接触工程(a)後の該心筋細胞の少なくとも1つの機能特性の変化を検出することにより、心筋細胞の機能特性を調節することができるものとして作用物質が同定される、前記アッセイ。 - 請求項1に記載の方法によって調製された幹細胞由来心筋細胞を含む疾患モデルであって、幹細胞が、疾患もしくは障害を有する対象に由来するか、または、幹細胞由来心筋細胞もしくはそれが由来する幹細胞が、該心筋細胞が疾患表現型を発現するように遺伝的に修飾されている、前記疾患モデル。
- 疾患または障害が、心機能不全を伴う表現型を有する、請求項12に記載の疾患モデル。
- 疾患または障害が、心臓表現型の成人発症を特徴とする、請求項12に記載の疾患モデル。
- 疾患または障害がデュシェンヌ型筋ジストロフィーである、請求項12に記載の疾患モデル。
- ナノパターン化基材上に幹細胞由来心筋細胞を含む組成物であって、甲状腺ホルモンT3およびLet7iマイクロRNAをさらに含む、前記組成物。
- 幹細胞由来心筋細胞が、疾患または障害を有する対象に由来する、請求項16に記載の組成物。
- 前記心筋細胞がヒト心筋細胞である、請求項16に記載の組成物。
- 幹細胞由来心筋細胞またはそれらが由来する幹細胞が、該幹細胞由来心筋細胞が心機能不全表現型を示すように遺伝的に修飾されている、請求項16に記載の組成物。
- インビトロ分化心筋細胞をナノパターン化基材、甲状腺ホルモンT3、およびLet7iマイクロRNAと接触させることによって作製された心筋細胞を含む組成物であって、該心筋細胞が、ナノパターン化基材、甲状腺ホルモンT3、およびLet7iマイクロRNAと接触させなかったインビトロ分化心筋細胞と比較して、成熟度の高い表現型を有する、前記組成物。
- 前記心筋細胞が、疾患または障害を有する対象に由来する、請求項20に記載の組成物。
- インビトロ分化心筋細胞またはインビトロ分化心筋細胞が分化する幹細胞が、それらが心機能不全表現型を示すように遺伝的に修飾されている、請求項20に記載の組成物。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US201762546438P | 2017-08-16 | 2017-08-16 | |
US62/546,438 | 2017-08-16 | ||
PCT/IB2018/056169 WO2019035032A2 (en) | 2017-08-16 | 2018-08-16 | COMPOSITIONS AND METHODS FOR ENHANCING THE MATURATION OF HEALTHY AND ILL HEART CARDIOMYCYTES |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020535791A JP2020535791A (ja) | 2020-12-10 |
JP2020535791A5 true JP2020535791A5 (ja) | 2021-09-30 |
Family
ID=65362375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020509099A Pending JP2020535791A (ja) | 2017-08-16 | 2018-08-16 | 健常および病変心筋細胞の成熟状態を増強するための組成物および方法 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20200224168A1 (ja) |
EP (1) | EP3664821A4 (ja) |
JP (1) | JP2020535791A (ja) |
KR (1) | KR20200039707A (ja) |
CN (1) | CN111246863A (ja) |
WO (1) | WO2019035032A2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20200392497A1 (en) * | 2017-12-08 | 2020-12-17 | University Of Washington | Methods and compositions for detecting and promoting cardiolipin remodeling and cardiomyocyte maturation and related methods of treating mitochondrial dysfunction |
EP3941496A4 (en) * | 2019-03-18 | 2022-11-23 | University of Washington | METHOD OF PROMOTING CELLULAR MATURATION WITH AMPK ACTIVATORS |
WO2022010049A1 (ko) * | 2020-07-09 | 2022-01-13 | 주식회사 티앤알바이오팹 | 인간 전분화능줄기세포 유래 심근세포를 이용한 SARS-CoV-2 바이러스 대상 후보 약물의 심근세포 독성 평가용 조성물 및 이를 이용한 심근세포 독성 평가 방법 |
WO2023183371A2 (en) * | 2022-03-22 | 2023-09-28 | The Trustees Of Columbia University In The City Of New York | Engineered heart tissue model of restrictive cardiomyopathy for drug discovery |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014144219A1 (en) * | 2013-03-15 | 2014-09-18 | University Of Washington Through Its Center For Commercialization | Device and methods comprising microelectrode arrays for electroconductive cells |
US9624471B2 (en) * | 2013-06-12 | 2017-04-18 | University Of Washington Through Its Center For Commercialization | Methods for maturing cardiomyocytes and uses thereof |
WO2015187023A1 (en) * | 2014-06-06 | 2015-12-10 | Pluriomics B.V. | Cardiomyocyte maturation |
CN106148284A (zh) * | 2015-03-23 | 2016-11-23 | 苏州博瑞斯坦生物医药有限公司 | 小分子定向组织和器官再生的多能人类干细胞技术、方法和产品 |
-
2018
- 2018-08-16 WO PCT/IB2018/056169 patent/WO2019035032A2/en unknown
- 2018-08-16 CN CN201880065554.6A patent/CN111246863A/zh active Pending
- 2018-08-16 US US16/638,693 patent/US20200224168A1/en not_active Abandoned
- 2018-08-16 KR KR1020207006161A patent/KR20200039707A/ko not_active Application Discontinuation
- 2018-08-16 JP JP2020509099A patent/JP2020535791A/ja active Pending
- 2018-08-16 EP EP18845846.7A patent/EP3664821A4/en not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2020535791A5 (ja) | ||
Smith et al. | Human iPSC-derived cardiomyocytes and tissue engineering strategies for disease modeling and drug screening | |
Yang et al. | Engineering adolescence: maturation of human pluripotent stem cell–derived cardiomyocytes | |
Kita-Matsuo et al. | Lentiviral vectors and protocols for creation of stable hESC lines for fluorescent tracking and drug resistance selection of cardiomyocytes | |
JP6388537B2 (ja) | 患者由来の人工多能性幹細胞由来の心筋細胞および使用方法 | |
Chang et al. | Satellite cells: the architects of skeletal muscle | |
Yang et al. | Concise review: cardiac disease modeling using induced pluripotent stem cells | |
Leone et al. | Advances in heart regeneration based on cardiomyocyte proliferation and regenerative potential of binucleated cardiomyocytes and polyploidization | |
ES2701704T3 (es) | Sistemas de ensayo tisulares funcionales no invasivos in vitro | |
Stein et al. | Engineered models of the human heart: directions and challenges | |
Rupert et al. | Human cardiac fibroblast number and activation state modulate electromechanical function of hiPSC‐cardiomyocytes in engineered myocardium | |
Di Nardo et al. | Cardiac progenitor cells: potency and control | |
JP2006523091A5 (ja) | ||
JP2014502847A (ja) | 腫瘍細胞及び組織培養 | |
Funakoshi et al. | Recent progress of iPSC technology in cardiac diseases | |
CN111246863A (zh) | 用于增强健康的和病变的心肌细胞的成熟状态的组合物和方法 | |
White et al. | Embryonic stem cells form an organized, functional cardiac conduction system in vitro | |
Hashem et al. | Shox2 regulates the pacemaker gene program in embryoid bodies | |
Pesl et al. | Phenotypic assays for analyses of pluripotent stem cell–derived cardiomyocytes | |
Ghosheh et al. | Electro-metabolic coupling in multi-chambered vascularized human cardiac organoids | |
US20190185816A1 (en) | Cardiac microtissue and uses thereof | |
ES2584428T3 (es) | Modelado de tejidos en un sistema de células madre embrionarias (ES) | |
Baggett et al. | Myofibroblast senescence promotes arrhythmogenic remodeling in the aged infarcted rabbit heart | |
Macadangdang et al. | Engineered developmental niche enables predictive phenotypic screening in human dystrophic cardiomyopathy | |
Sun et al. | Application of genetic cell-lineage tracing technology to study cardiovascular diseases |