本願は、2017年8月11日に中国特許庁に出願された、発明の名称「無線通信方法および装置」に係る中国特許出願第201710686237.3号に基づく優先権を主張し、当該出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本願は、モバイル通信技術の分野に関し、特に、無線通信方法および装置に関する。
第5世代(5th generation, 5G)通信においては、グラントフリー上りリンク送信がサポートされる。グラントフリー上りリンク送信は、スケジューリングなしの上りリンク送信またはグラントなしの上りリンク送信とも称され、これは、上りリンクデータが基地局によるスケジューリングがなされずに送信されることを意味し、代わりに端末は、サービスデータの到着状態に基づき、基地局により事前に割り当てられた時間−周波数リソース上で上りリンクデータを送信する。
グラントフリー上りリンク送信のために用いられるリソース等の事前に割り当てられた時間−周波数リソースは、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)シグナリング等の、上位層シグナリングを介して半静的に構成される。時間−周波数リソースを構成することは、具体的には、次のことが含まれる。
(1)時間リソース(時間領域リソースとも称される)を構成し、時間リソースは、半静的送信リソースの期間値およびシステムフレーム番号SFN:0に対する事前構成された時間リソースのオフセット値を含む。および
(2)周波数リソース(周波数領域リソースとも称される)を構成する。具体的に言うと、グラントフリー上りリンク送信に用いられる予約された周波数リソースを構成する。換言すると、端末に割り当てられた周波数リソースの一部がグラントフリー上りリンク送信のために予約される。
グラントフリー上りリンク送信のために時間リソースを半静的に構成する前述の方法に関する現在の主な課題は、以下の通りである。すなわち、超高信頼性および低遅延通信(Ultra−reliable and low latency communications,URLLC)サービス等の低遅延サービスが存在する場合において、現在のサブフレームまたはスロットに、グラントフリー上りリンク送信に用いられる半静的に構成された時間リソースが含まれていないとき、サービスデータの送信遅延が増大し、低遅延サービスの低遅延性要件を満たせない。また、低遅延サービスの数が増え、リソースが不十分であり、送信競合および衝突が増加する場合、端末のいくつかのサービスの高信頼性要件が満たせない。
本願は、端末の一部のサービスの低遅延性要件および高信頼性要件を満たす助けとなる無線通信方法および装置を提供する。
前述の目的を達成すべく、本願は、以下の技術的解決手段を提供する。
第1の態様により、無線通信方法が提供され、当該方法は、端末または端末内のチップによって実行されてよい。方法は、基地局から第1の上位層シグナリングを受信する段階であって、第1の上位層シグナリングは第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを構成するために用いられ、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースはスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能であり、段階と、下りリンク制御情報を受信する段階であって、下りリンク制御情報はスロットのフォーマットを示すために用いられ、フォーマットはスロット内のシンボルの送信方向を示し、スロット内の上りリンクシンボルはスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースである、段階と、を含む。方法において、基地局によって、端末に下りリンク制御情報を介して動的に割り当てられ、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースが受信される。第1の時間リソースが利用不可または不十分である場合、動的に割り当てられた時間リソースが、スケジューリングなしの上りリンク送信の実行に用いられて、端末の一部のサービスの低遅延性要件および高信頼性要件を満たしてよい。
随意で、スロット内に存在し且つスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な上りリンクシンボルについては、スケジューリングなしの上りリンク送信は、上りリンクシンボルのすべてにより実行されてよく、あるいは、スケジューリングなしの上りリンク送信は、これらのシンボルのうち一部のみにより実行されてもよい。
随意で、時間リソースは、固定時間リソースおよび柔軟な時間リソースを含む。固定時間リソース内の各シンボルの送信方向は、基地局によって上位層シグナリングを介して半静的に構成される。柔軟な時間リソース内の各シンボルの送信方向は、基地局によって下りリンク制御情報を介して動的に示される。
随意で、固定時間リソースは、固定上りリンクシンボルおよび/または固定下りリンクシンボルを含む。
随意で、固定時間リソースはスロットであり、柔軟な時間リソースはスロットである。
随意で、固定時間リソースはサブフレームであり、柔軟な時間リソースはサブフレームであり、1つのサブフレームは1または複数のスロットを含む。
随意で、固定時間リソースはシステムフレームであり、柔軟な時間リソースはシステムフレームであり、1つのシステムフレームは、1または複数のサブフレームを含み、1つのサブフレームは1または複数のスロットを含む。
随意で、時間リソースは、さらに固定時間リソースおよび柔軟な時間リソースに加え、予約リソースを含み、予約リソースは下りリンク送信または上りリンク送信に用いられない。
第1の態様の発明コンセプトと同一の発明コンセプトに基づき、可能な設計において、別の無線通信方法がさらに提供され、方法は端末または端末内のチップによって実行されてよい。方法は、基地局から第1の上位層シグナリングを受信する段階であって、上記第1の上位層シグナリングは第1の時間リソースを構成するために用いられ、上記第1の時間リソースは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である、段階と、下りリンク制御情報を受信する段階であって、上記下りリンク制御情報はスロットのフォーマットを示すために用いられ、上記フォーマットは上記スロット内のシンボルの送信方向を示し、上記スロット内の上りリンクシンボルは、前記スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースである、段階と、を備える。無線通信方法と、第1の態様の無線通信方法との主な差異は、基地局が第1の上位層シグナリングを介して端末に対し第1の時間リソースを構成するが、第1の周波数リソースは第1の上位層シグナリングを介して構成される必要がなくてよく、この方法の他の部分の説明は、第1の態様の実装における方法と同一である。無線通信方法は、基地局が時間リソースを端末に割り当てるシナリオに適用可能である。割り当てられた時間リソースが不十分である場合、時間リソースは動的に追加されてよい。随意で、第1の周波数リソースが、基地局からさらに受信される。例えば、第1の周波数リソースは、物理層でのアクティブ化シグナリングで示される。
随意で、以下の3つのタイプのグラントフリー送信が存在する。
タイプ1:基地局が配信するグラント情報なしで、RRC構成/再構成情報のみに基づき、上りリンクデータ送信が実行される。
タイプ2:上りリンクデータ送信は基地局が配信するグラント情報なしで実行されるが、グラントフリー送信が、RRC構成情報および物理層シグナリング(例えば、L1シグナリング(signaling))の指示に基づき、アクティブ化/非アクティブ化される必要がある。
タイプ3:上りリンクデータ送信は基地局が配信するグラント情報なしで実行され、RRCシグナリングを介して半静的に構成される一部のパラメータは、物理層シグナリング(例えば、L1シグナリング)を介してRRC構成/再構成情報に基づき修正されてよいが、グラントフリー送信は物理層シグナリング(例えば、L1シグナリング)を介してアクティブ化/非アクティブ化される必要はない。
随意で、グラントフリー送信がタイプ1である場合、第1の上位層シグナリングは、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを構成するために用いられ、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。
随意で、グラントフリー送信がタイプ3である場合、第1の上位層シグナリングは、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを構成するために用いられ、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。
随意で、グラントフリー送信がタイプ2である場合、第1の上位層シグナリングは、第1の周波数リソースの代わりに、第1の時間リソースを示す必要がある。第1の周波数リソースは、基地局によってL1シグナリングを介して示されてよい。
随意で、グラントフリー送信がタイプ3である場合、第1の上位層シグナリングは、第1の周波数リソースの代わりに、第1の時間リソースを示す必要がある。第1の周波数リソースは、基地局によってL1シグナリングを介して示されてよい。
第1の時間リソースは、例えば、スロット内の固定上りリンクシンボルであってよく、換言すると、第1の時間リソースは、上りリンク送信方向で専用に用いられるシンボルである。
可能な設計において、第2の上位層シグナリングが基地局から受信され、第2の上位層シグナリングは候補の時間リソースセットを示すために用いられ、スロットは候補の時間リソースセットに属する。方法において、基地局は、第2の上位層シグナリングを介して候補の時間リソースセットを示し、セット内のスロットは、端末がスケジューリングなしの上りリンク送信を実行するために用いられる候補スロットである。具体的に言うと、セット内の任意のスロットが、端末によってスケジューリングなしの上りリンク送信を実行するために用いられてよい。代替的に、これは、セット内の任意のスロットのシンボルの一部または全部が、基地局によって上りリンクシンボルとして構成される場合、上りリンクシンボルは、スケジューリングなしの上りリンク送信に用いられてよいことを示すものとして理解されてよい。
随意で、候補の時間リソースセットは1または複数の無線フレームを含み、各無線フレームは複数のサブフレームを含み、各サブフレームは複数のスロットを含む。代替的に、実装は、候補の時間リソースセットが1または複数のスロットを含むことを示すものとして理解されてよい。
随意で、候補の時間リソースセットは、1または複数のサブフレームを含み、各サブフレームは複数のスロットを含む。代替的に、実装は、候補の時間リソースセットは1または複数のスロットを含むことを示すものとして理解されてよい。
随意で、候補の時間リソースセットは1または複数のスロットを含む。この実装においては、候補の時間リソースセットは、候補のスロットセットとも称され得る。
可能な設計において、候補の時間リソースセットは、基地局によって上位層シグナリングを介して示されなくてもよい。代わりに、候補の時間リソースセットは事前定義される。代替的に、候補の時間リソースセットは、端末によって決定される。
随意で、端末または端末グループのチップは、第1の時間リソースを除くすべての時間リソース内の第1のスロット、または、第1の時間リソースおよび予約リソースを除くすべての時間リソース内の第1のスロットを、候補の時間リソースセット内にグループ化し、第1のスロットは、構成可能な送信方向に用いられるシンボルを含むスロットを指す。代替的に、これは、第1のスロットはスロットフォーマットが構成可能なスロットであり、スロットフォーマット(slot format)は、スロット内のシンボルの送信方向を指すことを示すものとして理解されてよい。
随意で、端末または端末のチップは、端末の現在のシステムフレーム内の第1の時間リソース以外の別の時間リソース内の第2のスロット、または、端末の現在のシステムフレーム内の第1の時間リソースおよび予約リソース以外の別の時間リソース内の第2のスロットを、候補の時間リソースセットにグループ化する。第2のスロットは、構成可能な送信方向で用いられるシンボルを含むスロットである。
随意で、端末はまたは端末のチップは、端末に割り当てられた時間リソース内の、第1の時間リソース以外の別の時間リソース内の第3のスロット、または、端末に割り当てられた時間リソース内の、第1の時間リソースおよび予約リソース以外の別の時間リソース内の第3のスロットを、候補の時間リソースセットにグループ化する。第3のスロットは、構成可能な送信方向で用いられるシンボルを含むスロットである。
可能な設計において、第3の上位層シグナリングが基地局から受信され、上記第3の上位層シグナリングは第2の周波数リソースを示すために用いられ、上記第2の周波数リソースは上記第1の周波数リソースの部分集合であり、上記スロット内の上りリンクシンボルおよび上記第2の周波数リソースは、上記スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。端末は、時間次元におけるスロットの上りリンクシンボル上で、スケジューリングなしの上りリンク送信を実行してよい。随意で、端末は、周波数次元における第1の周波数リソース上で、スケジューリングなしの上りリンク送信を実行してよい。随意で、代替的に、端末は、第2の周波数リソース上でスケジューリングなしの上りリンク送信を実行してよい。第2の周波数リソースは、基地局によって、第3の上位層シグナリングを介して示され、第2の周波数リソースは、第1の周波数リソースの部分集合である。換言すると、第2の周波数リソースは、第1の周波数リソースと等しくてよく、または、第1の周波数リソースの一部(すなわち、真部分集合)であってよい。随意で、第2の周波数リソースが第1の周波数リソースに等しい場合、代替的に基地局は、第3の上位層シグナリングを送信しなくてよい。換言すると、基地局が第3の上位層シグナリングを送信しない場合、端末の第2の周波数リソースが第1の周波数リソースに等しいことが事前定義されてよい。
可能な設計において、指示情報は基地局から受信され、上記指示情報は第2の時間リソースを示すために用いられ、上記時間リソースおよび上記第1の周波数リソース以外の周波数リソースは、上記スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。方法において、基地局は、第2の時間リソースを、指示情報を介して示し、端末は、第2の時間リソースおよび第1の周波数リソース以外の周波数リソース上でスケジューリングなしの上りリンク送信を実行する。このように、第1の周波数に加え、スケジューリングなしの上りリンク送信に用いられる周波数リソースが追加され、スケジューリングなしの上りリンク送信に用いられるリソースがさらに追加される。従って、遅延はさらに低減されてよく、サービス信頼性が向上されてよい。
可能な設計において、上りリンクスケジューリンググラントが受信される。上りリンクスケジューリンググラントはスケジューリングされた第3の時間リソースおよび第3の周波数リソースを示すために用いられ、第3の時間リソースのスロット内の未使用の上りリンクシンボルおよび第3の周波数リソースも、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。方法において、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースを決定するための別の方法が提供される。具体的に言うと、基地局は、上りリンクスケジューリンググラントを端末に送信し、上りリンクスケジューリンググラントは、スケジューリングされた第3の時間リソースおよび第3の周波数リソースを示すために用いられる。第3の時間リソースのスロット内に未使用の上りリンクシンボルが存在する場合、スケジューリングなしの上りリンク送信は、未使用の上りリンクシンボルおよび第3の周波数リソースを介して実行されてよく、これにより、さらに、スケジューリングなしの上りリンク送信に用いられるリソースを追加し、さらに、遅延を低減し、サービス信頼性を向上させる。
可能な設計において、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能なリソース上でデータは送信される。
第2の態様により、無線通信方法が提供され、方法は、基地局または基地局内のチップによって実行されてよい。方法は、第1の上位層シグナリングを端末に送信する段階であって、上記第1の上位層シグナリングは第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを構成するために用いられ、上記第1の時間リソースおよび上記第1の周波数リソースは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である、段階と、下りリンク制御情報を上記端末に送信する段階であって、上記下りリンク制御情報はスロットのフォーマットを示すために用いられ、上記フォーマットは上記スロット内のシンボルの送信方向を示す、段階と、を備え、上スロット内の上りリンクシンボルは、上記スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースである。
可能な設計において、第2の上位層シグナリングは上記端末に送信され、上記第2の上位層シグナリングは候補のスロットセットを示すために用いられ、上記スロットは上記候補のスロットセットに属する。
可能な設計において、第3の上位層シグナリングが上記端末に送信され、上記第3の上位層シグナリングは第2の周波数リソースを示すために用いられ、上記第2の周波数リソースは上記第1の周波数リソースの部分集合であり、上記スロット内の上りリンクシンボルおよび上記第2の周波数リソースは、上記スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。
可能な設計において、指示情報を上記端末に送信され、上記指示情報は第2の時間リソースを示すために用いられ、上記時間リソースおよび上記第1の周波数リソース以外の周波数リソースは、上記スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。
可能な設計において、上りリンクスケジューリンググラントが端末に送信される。上りリンクスケジューリンググラントは、スケジューリングされた第3の時間リソースおよび第3の周波数リソースを示すために用いられ、第3の時間リソースのスロット内の未使用の上りリンクシンボルおよび第3の周波数リソースも、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。
可能な設計において、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能なリソース上で端末によって送信されたデータが受信される。
第3の態様により、本願は、装置を提供する。装置は、端末または端末内のチップであってよい。装置は、第1の態様の各実施形態を実装する機能を有する。機能は、ハードウェアによって実装されてよく、あるいは対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてよい。ハードウェアまたはソフトウェアは、前述の機能に対応する1または複数のモジュールを含む。
可能な設計において、装置が端末である場合、端末は、処理ユニットおよび通信ユニットを含む。処理ユニットは、例えば、プロセッサであってよい。通信ユニットは、例えば、送受信機であってよく、送受信機は無線周波数回路を含む。随意で、端末はさらに、ストレージユニットを含み、ストレージユニットは、例えばメモリであってよい。端末はストレージユニットを含む場合、ストレージユニットは、コンピュータで実行可能な命令を格納するよう構成されている。処理ユニットは、ストレージユニットに接続されている。処理ユニットは、ストレージユニット内に格納されたコンピュータで実行可能な命令を実行すると、端末は、第1の態様の任意の設計の無線通信方法を実行する。
別の考え得る設計において、装置が端末内のチップである場合、チップは処理ユニットおよび通信ユニットを含み、処理ユニットは、例えばプロセッサであってよく、通信ユニットは例えば、入/出力インタフェース、ピンまたは回路であってよい。処理ユニットは、ストレージユニット内に格納されたコンピュータで実行可能な命令を実行してよく、その結果、端末内のチップが、第1の態様の任意の設計における無線通信方法を実行する。随意で、ストレージユニットは、チップ内のストレージユニットであり、例えば、レジスタまたはキャッシュである。代替的に、ストレージユニットは、端末であり且つチップ外にあるストレージユニットであってよく、例えば、リードオンリメモリ(read−only memory,ROM)、静的情報および命令を格納可能な別のタイプのスタティックストレージデバイス、またはランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)であってよい。
前述の設計で言及された任意のいずれかのプロセッサは、汎用中央演算処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application−specific integrated circuit,ASIC)、または、第1の態様の無線通信方法のプログラム実行を制御する1または複数の集積回路であってよい。
第4の態様により、本願は装置を提供する。装置は、基地局または基地局内のチップであってよい。装置は、第2の態様の各実施形態を実装する機能を有する。機能は、ハードウェアによって実装されてよく、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェアまたはソフトウェアは、前述の機能に対応する1または複数のモジュールを含む。
可能な設計において、装置が基地局である場合、基地局は、処理ユニットおよび通信ユニットを含む。処理ユニットは、例えばプロセッサであってよい。通信ユニットは、例えば、送受信機であってよく、送受信機は無線周波数回路を含む。随意で、基地局は、さらに、ストレージユニットを含み、ストレージユニットは例えばメモリであってよい。基地局がストレージユニットを含む場合、ストレージユニットは、コンピュータで実行可能な命令を格納するよう構成されている。処理ユニットは、ストレージユニットに接続されている。処理ユニットがストレージユニット内に格納されたコンピュータで実行可能な命令を実行すると、基地局は、第2の態様の任意の設計の無線通信方法を実行する。
別の考え得る設計において、装置が基地局内のチップである場合、チップは処理ユニットおよび通信ユニットを含み、処理ユニットは、例えばプロセッサであってよく、通信ユニットは例えば、入/出力インタフェース、ピンまたは回路であってよい。処理ユニットは、ストレージユニット内に格納されたコンピュータで実行可能な命令を実行してよく、その結果、基地局内のチップが、第2の態様の任意の設計における無線通信方法を実行する。随意で、ストレージユニットはチップ内のストレージユニットであり、例えば、レジスタまたはキャッシュである。代替的に、ストレージユニットは、基地局内に存在し且つチップ外にあるストレージユニットであってよく、このようなものとしては、例えば、ROM、静的情報および命令を格納可能な別のタイプのスタティックストレージデバイスまたはRAMが含まれる。
前述の設計の任意の1つにおいて言及したプロセッサは、CPU、マイクロプロセッサ、ASIC、または、第2の態様の無線通信方法のプログラム実行を制御するための1または複数の集積回路であってよい。
第5の態様により、本願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータ可読記憶媒体は、命令を格納する。命令がコンピュータ上で起動されると、コンピュータは第1の態様における方法を実行する。コンピュータは、例えば、端末であってよい。
第6の態様により、本願はさらにコンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータ可読記憶媒体は命令を格納する。命令がコンピュータ上で起動されると、コンピュータは第2の態様の方法を実行する。コンピュータは、例えば、基地局であってよい。
第7の態様により、本願はコンピュータプログラムプロダクトを提供する。コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータソフトウェア命令を含み、コンピュータソフトウェア命令は、プロセッサによりロードされて、第1の態様の任意の設計における無線通信方法内のプロシージャを実装してよい。
第8の態様により、本願は、コンピュータプログラムプロダクトを提供する。コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータソフトウェア命令を含み、コンピュータソフトウェア命令は、プロセッサによってロードされて、第2の態様の任意の設計における無線通信方法内のプロシージャを実装してよい。
また、第2の態様から第8の態様までの任意の設計方式によってもたらされる技術的効果については、第1の態様の異なる設計方式によってもたらされる技術的効果を参照されたい。ここで、詳細について再度記載することはしない。
本発明に係るこれらの態様またはその他の態様は、以下の実施形態の説明において、より簡潔且つより包含的なものとなっている。
背景技術における方法の時間−周波数リソースを割り当てる概略図である。
背景技術の方法における時間−周波数リソースを割り当てる別の模式図である。
本願による可能なネットワークアーキテクチャの概略図である。
本願による無線通信方法である。
本願によるスロットフォーマットの例の図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当ての概略図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当ての別の模式図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらに別の模式図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当てのまたさらなる別の模式図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当てのまたさらなる別の模式図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらなる概略図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらなる概略図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらなる概略図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらなる概略図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらなる別の模式図である。
本願による装置の概略図である。
本願の目的、技術的解決手段および利点をより明確にすべく、以下に添付図面を参照しつつ本願についてさらに詳しく説明する。
本願の無線通信方法は、装置によって実行されてよいことに留意されたい。ネットワーク側の装置は、基地局または基地局内のチップであってよく、換言すると、本願の無線通信方法は、基地局または基地局内のチップによって実行されてよい。端末側の装置は、端末または端末内のチップであってよく、換言すると、本願の無線通信方法は端末または端末内のチップによって実行されてよい。
説明しやすくするために、本願においては、無線通信方法を説明する例として、装置が基地局または端末であることが用いられる。装置が基地局内のチップまたは端末内のチップである場合に用いられる実装方法については、基地局または端末の無線通信方法の詳細な説明を参照されたい。詳細について、再度繰り返し説明することはしない。
本願で言及する上位層シグナリングとは、システムメッセージ(マスタ情報ブロック(Master Information Block,MIB)、システム情報ブロック(System Information Block,SIB)、ブロードキャストシグナリング、RRCシグナリングまたはメディアアクセス制御(Media Access Control,MAC)制御要素(Control Element,CE)等)であってよいことに留意されたい。例えば、本願中に以降に出現する第1の上位層シグナリング、第2の上位層シグナリングおよび第3の上位層シグナリングとはそれぞれ、前述のいくつかのタイプのシグナリングのうちの1または複数であってよく、本明細書ではまとめて説明する。詳細について、以降再度説明することはしない。
ロングタームエボリューション(long term evolution,LTE)では、一般に、1つのスロット内にあるすべてのシンボルが、上りリンクまたは下りリンクに専用に用いられる。特に、時分割複信(Time Division Duplexing,TDD)システムでは、スロット(slot)全体が上りリンクまたは下りリンクに用いられる。これは、比較的柔軟性に欠き、特に、低遅延サービスに対し比較的大きな制約を課している。
5G新無線(New Radio,NR)の標準化取り組みにおいて、低遅延サービスの要件を満たすべく、柔軟なスロット構造がサポートされる。具体的に言うと、1つのスロット内のすべてのシンボルが上りリンクまたは下りリンクに用いられてよい。あるいは、1つのスロット内の一部のシンボルが上りリンクに用いられ、一部のシンボルが下りリンクに用いられる。スロット構造は、端末のグループ共通物理下りリンク制御チャネル(Group Common Physical DownLink Control Channel,Group Common PDCCH)によって示されてよく、スロット構造は代替的に、スロットフォーマット(Slot Format)またはスロットフォーマット関連情報(Slot format related information)として理解されてよい。基地局は、グループ共通PDCCHを送信し、端末は、スロットフォーマットを取得するために、グループ共通PDCCHを検出する。スロットフォーマットは、上りリンク用の特定のシンボル、下りリンク用の特定のシンボルおよびスロット内の他のシンボルを示す。他のシンボルとは、上りリンク情報または下りリンク情報に用いられないシンボルであり、例えば、ブランクリソース、ガード期間(Guard Period,GP)、予約リソースまたは不明リソースである。また、1つのグループ共通PDCCHは、1または複数のスロットから成るスロットフォーマットを示してよい。
説明しやすくするために、本願では時間リソースは、固定時間リソースおよび柔軟な時間リソースを含む。例えば、スロットで表わす場合、固定時間リソースは固定スロットを含み、柔軟な時間リソースは柔軟なスロットを含む。固定スロット内のすべてのシンボルは、上りリンクまたは下りリンクに専用に用いられる。代替的に、これは、固定スロット内の各シンボルの送信方向は、基地局によって上位層シグナリングを介して半静的に構成されることを示すものとして理解されてよい。柔軟なスロット内の各シンボルの送信方向は可変である。具体的には、各送信中に用いられるスロット内の各シンボルの送信方向は、基地局によって下りリンク制御情報を介して動的に示される。
例えば、固定スロットは固定上りリンクシンボル(fixed uplink symbol)または固定下りリンクシンボル(fixed downlink symbol)を含む。柔軟なスロットは、英語で「flexible slot」と称されてよく、flexible slot内の各シンボルの送信方向は、使用中に基地局によって動的に示される。
代替的に、固定時間リソースおよび柔軟な時間リソースは、シンボルで表わされてよい。例えば、1つのスロット内の一部のシンボルは上位層シグナリングを介して半静的に構成され、下りリンクに専用に用いられる。あるいは、1つのスロット内の一部のシンボルは上位層シグナリングを介して半静的に構成され、上りリンクに専用に用いられる。代替的に、1つのスロット内の一部のシンボルは上位層シグナリングを介して半静的に構成され、下りリンクに専用に用いられ、一部のシンボルは上位層シグナリングを介して半静的に構成され、上りリンクに専用に用いられる。代替的に、固定時間リソースおよび柔軟な時間リソースは、複数のスロットで表わされてよい。この点は、本発明において限定されるものではない。
固定時間リソースおよび柔軟な時間リソースに加え、予約リソース(reserved resource)も存在してよい。予約リソースが端末のために構成される場合、端末は、予約リソースに何らの前提も課さない。何らの前提も課さないということは、端末は、下りリンク送信または上りリンク送信が、予約リソースで行われないとみなすことを意味する。予約リソースは、基地局によって、端末に対し、上位層シグナリング(例えば、システム情報ブロック(System Information Block,SIB)またはRRC無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC))、ブロードキャストシグナリング(例えば、物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast Channel,PBCH)により搬送されるシグナリング、MAC層シグナリング、または物理層シグナリング(例えば、下りリンク制御情報(Downlink Control Information,DCI))を介して構成されてよい。この点は、本発明において限定されるものではない。
従って、背景技術におけるスケジューリングなしの上りリンク送信用にリソースを割り当てる方法に基づき、固定上りリンクスロットが端末のために構成されてよい。換言すると、割り当てられた時間−周波数リソース上で、上りリンクデータのグラントフリー送信を実行するために、固定上りリンク時間リソースが端末に割り当てられ、特定の固定周波数リソースが端末に割り当てられる。
図1は、背景技術における方法の時間−周波数リソースを割り当てる概略図である。時間次元において割り当てられた時間リソースは、固定上りリンク時間リソースであり、例えば、固定上りリンクスロットである。本願では、当該時間リソースは、第1の時間リソースとも称される。周波数次元において割り当てられた周波数リソースは、第1の周波数リソースである。
図には、第1の時間リソースの一部のみが示されていることに留意されたい。実際には、第1の時間リソースは周期的なリソースであってよく、第1の時間リソースは別の時間に含まれてもよい。説明しやすくするために、本願では第1の時間リソースの一部のみが示されている。詳細について以降、再度繰り返し説明することはしない。
従って、背景技術における時間−周波数リソースを割り当てる方法に基づくと、上りリンクデータのグラントフリー送信は、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを含む時間−周波数リソース、すなわち図1中の時間−周波数リソース"1"上のみで実行可能である。
図1に示される方法に基づくと、端末が現在、時間−周波数リソース"2"が属する時間間隔内にあり、端末がグラントフリー上りリンク送信、すなわち、スケジューリングなしの上りリンク送信を実行する必要があるとき、時間−周波数リソース"2"はグラントフリー上りリンク送信用に構成されていないので、端末はグラントフリー上りリンク送信用に構成された時間−周波数リソース上でグラントフリー上りリンク送信を実行するために、次の期間の到来まで待機する必要がある。例えば、図2は、背景技術における方法の時間−周波数リソースを割り当てる別の模式図である。時間−周波数リソース"5"は、次の期間に位置し、且つグラントフリー上りリンク送信用に構成された時間−周波数リソースである。当該時間−周波数リソースは、時間次元においては第1の時間リソースと称され、周波数次元においては第1の周波数リソースと称される。従って、端末は、時間−周波数リソース"5"上でグラントフリー上りリンク送信を実行してよいが、これは、端末がグラントフリー上りリンク送信を実行するにあたり遅延を生じさせる。後続の期間に、グラントフリー上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースが存在しない場合、リソース不足さえも生じ、送信競合および衝突が増大し、高信頼性サービスの高信頼性要件を保証できない。
本願は、前述の課題を解決し、端末サービスに対する低遅延性要件および高信頼性要件を満たすための無線通信方法を提供する。端末は、基地局から第1の上位層シグナリングを受信し、第1の上位層シグナリングは第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを構成するために用いられ、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースはスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能であり、端末は下りリンク制御情報を受信し、下りリンク制御情報はスロットのフォーマットを示すために用いられ、フォーマットはスロット内のシンボルの送信方向を示し、スロット内の上りリンクシンボルはスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースである。方法において、基地局は、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを、第1の上位層シグナリングを介して示し、さらに、スロットのフォーマットを下りリンク制御情報を介して示し、スロット内の上りリンクシンボルも、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。従って、基地局は端末に、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースを、下りリンク制御情報を介して動的に割り当ててよい。第1の時間リソースが利用不可または不十分である場合、当該動的に割り当てられた時間リソースがスケジューリングなしの上りリンク送信に用いられてよく、これによりサービスの低遅延性要件および高信頼性要件を満たす。
添付図面を参照しつつ、以下に本願の無線通信方法について詳しく説明する。
図3は、本願による考えられ得るネットワークアーキテクチャの概略図である。ネットワークアーキテクチャは、少なくとも1つの端末10を含み、端末10は無線インタフェースを介して基地局20と通信する。分かり易くするために、図には1つの基地局および1つの端末のみが示されている。
端末は、例えば屋内デバイス、屋外デバイス、ハンドヘルドデバイスまたは車載デバイスといった、無線送受信機機能を有し且つ地上に配備されてよいデバイスである。または端末は水上(例えば、船上)に配備されてよく、あるいは空中(例えば、航空機、バルーンまたは衛星上)に配備されてもよい。端末は、携帯電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ(pad)、無線送受信機機能付きコンピュータ、仮想現実(virtual reality,VR)端末、拡張現実(augmented reality,AR)端末、産業用制御(industrial control)の無線端末、自動運転(self driving)の無線端末、遠隔医療(remote medical)の無線端末、スマートグリッド(smart grid)の無線端末、交通安全(transportation safety)の無線端末、スマートシティ(smart city)の無線端末またはスマートホーム(smart home)の無線端末等であってよい。
基地局は、端末を無線ネットワークに接続するデバイスである。基地局には、5GのgNB、進化型NodeB(evolved nodeB,eNB)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller,RNC)、ノードB(nodeB,NB)、基地局コントローラ(base station controller,BSC)、ベーストランシーバ基地局(base transceiver station,BTS)、ホーム基地局(例えば、home evolved nodeBまたはhome nodeB,HNB)、ベースバンドユニット(BaseBand Unit,BBU)、gノードB(gnodeB,gNB)、送信受信ポイント(transmitting and receiving point,TRP)、送信ポイント(transmitting point,TP)またはモバイルスイッチングセンタ等が含まれるが、これらに限定されるものではない。また、代替的に基地局は、WiFiアクセスポイント(access point,AP)等を含んでもよい。
本願の実施形態は、スケジューリングなしの送信に用いられてよい(英語で"grant free transmission"と表現されてよい)。グラントフリー送信は、将来のネットワーク並びに低遅延性および高信頼性サービスにおける大量のMTCタイプサービスの送信に用いられてよい。グラントフリー送信は、上りリンクデータ送信に特有であってよい。当業者は、グラントフリー送信は、自発アクセス、自発多元アクセスまたはコンテンションベース多元アクセス等といった別の名前を有し得ることを理解するであろう。本願の各実施形態は、非直交型多元アクセスを用いた通信システムに適用されてよい。
例えば、以下の3つのタイプのグラントフリー送信が存在する。
タイプ1:基地局が配信するグラント情報なしで、RRC構成/再構成情報のみに基づき、上りリンクデータ送信が実行される。
タイプ2:上りリンクデータ送信は基地局が配信するグラント情報なしで実行されるが、グラントフリー送信が、RRC構成情報および物理層シグナリング(例えば、L1シグナリング(signaling))の指示に基づき、アクティブ化/非アクティブ化される必要がある。
タイプ3:上りリンクデータ送信は基地局が配信するグラント情報なしで実行され、RRCシグナリングを介して半静的に構成される一部のパラメータは、物理層シグナリング(例えば、L1シグナリング)を介してRRC構成/再構成情報に基づき修正されてよいが、グラントフリー送信は物理層シグナリング(例えば、L1シグナリング)を介してアクティブ化/非アクティブ化される必要はない。
図4に示される通り、本願は、無線通信方法を提供する。方法は、図3に示されるネットワークアーキテクチャに適用可能であり、方法は以下の段階を含む。
段階401:基地局は第1の上位層シグナリングを端末に送信し、端末は基地局から第1の上位層シグナリングを受信する。
実装において、グラントフリー送信がタイプ1またはタイプ3である場合、第1の上位層シグナリングは、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを構成するために用いられ、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。第1の時間リソースは、例えば、スロット内の固定上りリンクシンボルであってよく、換言すると、第1の時間リソースは、上りリンク送信方向で専用に用いられるシンボルである。
図1および図2に示される通り、時間−周波数リソース"1"および"5"は、時間次元における第1の時間リソースおよび周波数次元における第1の周波数リソースである。
換言すると、基地局は、段階401を実行することで、端末に対しスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースを割り当て、割り当てられた時間リソースは第1の時間リソースであり、第1の時間リソース内のシンボルは上りリンクに専用に用いられる。
別の実装においては、グラントフリー送信がタイプ2である場合、第1の上位層シグナリングは、第1の周波数リソースの代わりに、第1の時間リソースを示す必要がある。第1の周波数リソースは、基地局によってL1シグナリングを介して示されてよい。
また、グラントフリー送信がタイプ3である別の実装においては、代替的に、第1の上位層シグナリングは、第1の周波数リソースの代わりに第1の時間リソースを示してよい。第1の周波数リソースは、基地局によってL1シグナリングを介して示されてよい。
段階402:基地局は下りリンク制御情報を端末に送信し、端末は基地局から下りリンク制御情報を受信する。
下りリンク制御情報は、スロットのフォーマットを示すために用いられ、フォーマット(format)はslot formatとも称されてよい。フォーマットは、スロット内のシンボルの送信方向を示し、スロット内の上りリンクシンボルは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースである。
スロット内のすべての上りリンクシンボルがスケジューリングなしの上りリンク送信に用いられてよく、またはスロット内の一部の上りリンクシンボルがスケジューリングなしの上りリンク送信に用いられてよい。
また、スロット内に存在し且つスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な上りリンクシンボルについては、スケジューリングなしの上りリンク送信は、上りリンクシンボルのすべてにより実行されてよく、あるいは、スケジューリングなしの上りリンク送信は、これらのシンボルのうち一部のみにより実行されてもよい。
図4中に示される無線通信方法では、基地局は、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを、第1の上位層シグナリングを介して示し、さらに、スロットのフォーマットを下りリンク制御情報を介して示し、スロット内の上りリンクシンボルも、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。従って、基地局は、端末に対し、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースを下りリンク制御情報を介して動的に割り当ててよい。第1の時間リソースが利用不可または不十分である場合、当該動的に割り当てられた時間リソースがスケジューリングなしの上りリンク送信に用いられてよく、これによりサービスの低遅延性要件および高信頼性要件を満たす。
段階402で、特定の場合に応じ、基地局は、スロットのフォーマットを下りリンク制御情報を介して示してよい。1つのスロットが7個のシンボルを含む例を説明に用いる。各シンボルの送信方向は、上りリンク、下りリンクまたは不明であってよい(換言すると、シンボルは、不明リソース、予約リソースまたはGPのうちの少なくとも1つとして用いられてよい)。従って、スロットごとに、37のフォーマットが存在する。具体的には、スロットに用いられる特定のフォーマットは、基地局によって示される。別の例では、スロットが14個のシンボルを含む場合、スロットごとに314のフォーマットが存在する。
実際の使用では、すべてのフォーマットが使用されないことはもちろんである。通常、使用されるべき特定のフォーマットは事前定義されており、基地局は、選択した特定のフォーマットを指示情報を介して示す。
例えば、図5は、本願によるスロットフォーマットの例の図である。使用される4つのスロットフォーマットはプロトコルで定義され、第1のスロットフォーマットはすべてのシンボルが下りリンクシンボルであることを表わし、"00"として示される;第2のスロットフォーマットはすべてのシンボルが上りリンクシンボルであることを表わし、"01"として示される;第3のスロットフォーマットは、L個の連続する下りリンクシンボル+M個の連続する不明なシンボル+N個の連続する上りリンクシンボルであることを表わし、第3のスロットフォーマットは"10"として示され、L+M+Nは1つのスロット内に含まれるシンボルの個数に等しく、L>Nであり、L、M、およびNの値はプロトコルで定義される;第4のスロットフォーマットはL個の連続する下りリンクシンボル+M個の連続する不明なシンボル+N個の連続する上りリンクシンボルを表わし、第4のスロットフォーマットは"11"として示され、L+M+Nは1つのスロット内に含まれるシンボルの個数に等しく、L<Nであり、L、M、およびNの値はプロトコルで定義される、ことを前提とする。
いくつかのタイプのフォーマットに関する情報は、基地局および端末の両方に対し事前構成されている。従って、1つのスロットについて、例えば、基地局によって示されるスロットフォーマットが"00"である場合、端末は当該スロットのフォーマットは、すべてのシンボルが下りリンクに用いられることを表わしていることを認識する。別の例では、基地局によって示されるスロットフォーマットが"11"である場合、端末は当該スロットのフォーマットは、L個の連続する下りリンクシンボル+M個の連続する不明なシンボル+N個の連続する上りリンクシンボルを表わし、L<Nであり、L、M、およびNの値はプロトコルで定義されていることを認識する。
段階402で、基地局はスロットのフォーマットを下りリンク制御情報を介して示し、具体的には、候補の時間リソースセット内のスロットフォーマットを示す。実際の適用では、時間リソースセットを決定するための複数の方法が存在する。以下に、いくつかの方法の例について説明する。
候補の時間リソースセットは、1または複数の無線フレームから成るセットであってよく、各無線フレームは複数のサブフレームを含み、各サブフレームは複数のスロットを含む。従って、候補の時間リソースセットは、複数のスロットを含むとみなされてよい。
代替的に、候補の時間リソースセットは、1または複数のサブフレームから成るセットであってよく、各サブフレームは複数のスロットを含む。従って、候補の時間リソースセットは、複数のスロットを含むとみなされてよい。
代替的に、候補の時間リソースセットは、1または複数のスロットから成るセットであってよい。この場合、候補の時間リソースセットは候補のスロットセットと称されてもよい。
方法1:候補の時間リソースセットは、基地局によって示される。
方法1は、段階402の前または後に用いられる場合、方法はさらに、基地局によって、第2の上位層シグナリングを端末に送信する段階であって、第2の上位層シグナリングは、候補の時間リソースセットを示すために用いられる、段階を含む。また、段階402において、下りリンク制御情報は、スロットのフォーマット、すなわち、候補の時間リソースセット内のスロットのフォーマットを示す。または、これは基地局によって配信される制御情報が、第2の上位層シグナリングによって示される候補の時間リソースセット内のスロットのフォーマットを示すことを示すものとして理解されてよい。
従って、方法1では、基地局は明示的に端末に通知し、下りリンク制御情報を介して示されるスロットのフォーマットは、候補の時間リソースセット内のスロットのフォーマットである。
方法2:候補の時間リソースセットは事前定義される。
方法2では、基地局および端末が候補の時間リソースセット内のスロットは、第1の時間リソース以外の時間リソースのスロットであることを事前定義する。従って、端末が第1の時間リソースを決定したとき、候補の時間リソースセットが決定されてよい。方法2の別の実装では、基地局および端末は、候補の時間リソースセット内のスロットは、第1の時間リソースおよび予約リソース以外の時間リソース内のスロットであることを事前定義する。従って、端末が第1の時間リソースおよび予約リソースを決定したとき、候補の時間リソースセットが決定されてよい。方法は、具体的には、さらに以下の実装を含んでよい。
実装1:端末は、第1の時間リソースを除くすべての時間リソース内の第1のスロット、または、第1の時間リソースおよび予約リソースを除くすべての時間リソース内の第1のスロットを、候補の時間リソースセットにグループ化する。第1のスロットは、送信方向を柔軟に構成可能なシンボルを含むスロットである。代替的に、これは、第1のスロットは、スロットフォーマットを柔軟に構成可能なスロットであり、換言すると、第1のスロットのスロットフォーマットは、基地局によって下りリンク制御情報を介して動的に示されることを示すものとして理解されてよい。例えば、スロットフォーマットのための指示情報は、端末のグループ共通下りリンク制御チャネル上に保持され、スロットフォーマット(slot format)とは、スロット内のシンボルの送信方向を指す。
実装2:端末は、端末の現在のシステムフレーム内の第1の時間リソース以外の別の時間リソース内の第2のスロット、または、端末の現在のシステムフレーム内の、第1の時間リソースおよび予約リソース以外の別の時間リソース内の第2のスロットを、候補の時間リソースセットにグループ化する。第2のスロットは、送信方向を柔軟に構成可能なシンボルを含むスロットである。換言すると、第2のスロットのスロットフォーマットは、基地局によって下りリンク制御情報を介して動的に示される。例えば、スロットフォーマットのための指示情報は、端末のグループ共通下りリンク制御チャネル上に保持される。
実装3:端末は、端末に割り当てられた時間リソース内の、第1の時間リソース以外の別の時間リソース内の第3のスロット、または、端末に割り当てられた時間リソース内の、第1の時間リソースおよび予約リソース以外の別の時間リソース内の第3のスロットを、候補の時間リソースセットにグループ化する。第3のスロットは、送信方向を柔軟に構成可能なシンボルを含むスロットである。換言すると、第3のスロットのスロットフォーマットは、基地局によって下りリンク制御情報を介して動的に示される。例えば、スロットフォーマットのための指示情報は、端末のグループ共通下りリンク制御チャネルに保持される。
従って、前述の方法1または方法2を実行することで、端末はフォーマットが下りリンク制御情報内で示された特定のスロットを決定してよい。具体的には、各スロットのフォーマットはビットで表わされてよい。例えば、図5に示される通り、事前定義されたスロットフォーマットが4つのみ存在する場合、各スロットのフォーマットは、"00"、"01"、"10"、"11"のうちの1つであってよい。もちろん、K個のタイプの事前定義されたフォーマットが存在し、Kが1より大きい場合、各スロットが必要とするビット数は、
であることを示す。
端末は、基地局によって示されるスロットのフォーマットに基づき、候補の時間リソースセット内の各スロットのフォーマットを決定してよく、さらに、基地局によって上りリンクシンボルとして示される、各スロット内の特定のシンボルを決定し、当該上りリンクシンボルを用いて、スケジューリングなしの上りリンク送信を実行してよい。
前述の方法の実施形態では、スケジューリングなしの上りリンク送信を実行するために、端末が使用可能な時間リソースが示される。時間リソースに対応する周波数リソースについても、複数の実装が存在してよい。以下に、その実装について別途説明する。
説明しやすくするために、本願では、下りリンク制御情報内で示される時間リソースに対応する周波数リソースは、第2の周波数リソースと称される。以下の2つの実装が存在する。
実装1:第2の周波数リソースは第1の周波数リソースに等しい。
この実装では、下りリンク制御情報で示された時間リソースに対応する周波数リソースは、第1の周波数リソースと同一である。端末によって、第2の周波数リソースを決定する方法は、以下の2つの特定の実装を含んでよい。実装において、第2の周波数リソースは第1の周波数リソースに等しいことが事前定義される。従って、端末は第1の周波数リソースに基づき、第2の周波数リソースを決定してよく、または、これは、端末が第1の周波数リソースを直接使用することを示すとして理解されてよい。他の実装では、基地局が第2の周波数リソースを、第3の上位層シグナリングを介して直接示す。換言すると、段階402の前または後に、方法はさらに、端末によって、第3の上位層シグナリングを基地局から受信する段階であって、第3の上位層シグナリングは第2の周波数リソースを示すために用いられ、第2の周波数リソースは第1の周波数リソースに等しい、段階を含む。
実装1に基づき、端末は下りリンク制御情報で示されたスロット内の上りリンクシンボルおよび第2の周波数リソース上で、スケジューリングなしの上りリンク送信を実行してよい。
図6(a)は、本願による時間−周波数リソースを割り当てる概略図である。第2の周波数リソースは第1の周波数リソースに等しく、基地局によって下りリンク制御情報を介して示された時間リソースは、柔軟な時間リソース内に存在し且つ上りリンク送信として用いられるものとして示されるシンボルである。例えば、図6(a)に示される通り、基地局によって示される時間リソースのフォーマットは、図5に示される第4のスロットフォーマットである。図には、1つの示されたスロットのみの時間リソースが示されているが、代替的に基地局は、候補の時間リソースセット内の複数のスロットのフォーマットを示してよいことはもちろんである。
図6(b)は、本願による、時間−周波数リソースを割り当てる別の模式図である。基地局は、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースを、下りリンク制御情報を介して示す。具体的には、時間リソースは上りリンクシンボルであり、第2の周波数リソースと組み合わされて、グラントフリー上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースを形成する。図6(b)は、時間−周波数リソース"2"内の上りリンクシンボルおよび第2の周波数を含む時間−周波数リソース、時間−周波数リソース"5"内のすべてのスロット(換言すると、時間−周波数リソース"5"内のすべてのスロットは上りリンクシンボルである)を含む時間−周波数リソース、並びに時間−周波数リソース"6"内の上りリンクシンボルおよび第2の周波数を示す。
前述の実装1では、基地局は第2の周波数リソースは第1の周波数リソースと同一であることを示すまたは事前定義し、その後、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースが形成されるように、基地局によって下りリンク制御情報を介して示された時間リソースのフォーマットを参照して上りリンクシンボルを決定する。
実装2:第2の周波数リソースは、第1の周波数リソースの部分集合である。
実装において、下りリンク制御情報内で示される時間リソースに対応する周波数リソース、すなわち、第2の周波数リソースは、第1の周波数リソースの部分集合である。本明細書では、部分集合の意味は以下の通りである。すなわち、第2の周波数リソースは第1の周波数リソースと同一である、または、第2の周波数リソースは第1の周波数リソースの真部分集合である。
第2の周波数リソースが第1の周波数リソースと同一である場合、前述の実装1を参照されたい。ここで詳細について再度説明はしない。
第2の周波数リソースが第1の周波数リソースの真部分集合である場合、基地局は、第2の周波数リソースを第3の上位層シグナリングを介して示す。換言すると、段階402の前または後に、方法はさらに、端末によって、第3の上位層シグナリングを基地局から受信する段階であって、第3の上位層シグナリングは第2の周波数リソースを示すために用いられ、第2の周波数リソースは第1の周波数リソースの真部分集合である、段階を含む。
実装2に基づき、端末は下りリンク制御情報内で示されたスロット内の上りリンクシンボルおよび第2の周波数リソース上で、スケジューリングなしの上りリンク送信を実行してよい。
図7(a)は、本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらなる別の模式図である。第2の周波数リソースは、第1の周波数リソースの真部分集合であり、基地局によって下りリンク制御情報を介して示された時間リソースは、柔軟な時間リソース内に存在し且つ上りリンク送信に用いられるものとして示されるシンボルである。例えば、図7(a)に示される通り、基地局によって示される時間リソースのフォーマットは、図5中の第4のスロットフォーマットである。図には、1つの示されたスロットのみの時間リソースが示されているが、代替的に基地局は、候補の時間リソースセット内の複数のスロットのフォーマットを示してよいことはもちろんである。
図7(b)は、本願による、時間−周波数リソースを割り当てるさらに別の模式図である。基地局は、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースを、下りリンク制御情報を介して示す。具体的には、時間リソースは、上りリンクシンボルであり、第2の周波数リソースと組み合わされてグラントフリー上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースを形成する。図7(b)は、時間−周波数リソース"2"内の上りリンクシンボルおよび第2の周波数を含む時間−周波数リソース、時間−周波数リソース"5"内の上りリンクシンボルおよび第2の周波数を含む時間−周波数リソース、並びに時間−周波数リソース"6"内の上りリンクシンボルおよび第2の周波数を含む時間−周波数リソース示す。
もちろん、別の実装では、下りリンク制御情報で示された各スロットは、基地局によって第3の上位層シグナリングを介して示された第2の周波数リソースの1つにそれぞれ対応してよい。これは、代替的に、異なるスロットの第2の周波数リソースは同一であってよい、または異なってよいことを示すものとして理解されてよい。図7(c)は、本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらなる別の模式図である。時間−周波数リソース"2"内に示される第2の周波数リソース、時間−周波数リソース"5"内に示される第2の周波数リソース、および時間−周波数リソース"6"内に示される第2の周波数リソースは互いに異なる。
実際の使用において、実装2が用いられる場合、図7(b)に示される実装か、図7(c)に示される実装のいずれが使用されるかは、要件に基づき決定されてよいことに留意されたい。この点は、本願において限定されるものではない。
前述の実装2において、基地局が第2の周波数リソースを示した後、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースが形成されるように、基地局は、基地局によって下りリンク制御情報を介して示される時間リソースのフォーマットを参照して上りリンクシンボルを決定する。
別の考え得る設計方式では、本願は、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースを決定する方法をさらに提供する。随意で、段階402の前または後に、方法はさらに、基地局によって、指示情報を送信する段階であって、指示情報は第2の時間リソースを示すために用いられ、当該時間リソースおよび第1の周波数リソース以外の周波数リソースが、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である、段階を含む。説明しやすくするために、第1の周波数リソース以外の周波数リソースは、第4の周波数リソースと称される。第4の周波数リソースは、第1の周波数リソース以外の、基地局によって端末に割り当てられた利用可能な周波数リソース内の別の周波数リソースとして理解されてよい。
指示情報は、明示的な指示情報であってよい。例えば、指示情報は、グループ共通PDCCHに保持される。代替的に、指示情報は、グループ共通PDCCHのサーチ空間(Search Space)で、第1の制御チャネル要素(control channel element,CCE)によって暗黙的に示される。
指示情報を受信した後、端末は、指示情報に示される第2の時間リソースを取得し、事前定義に基づき、第2の時間リソースに対応する使用される周波数リソースは第4の周波数リソースであると決定する。従って、端末は、第2の時間リソースおよび第4の周波数リソースを含む時間−周波数リソースは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースであると決定する。
図8(a)は、本願による、時間−周波数リソースを割り当てるさらなる概略図である。第2の時間リソースおよび第1の時間リソースは、部分的に互いに重なっている。代替的に、第2の時間リソースおよび第1の時間リソースは、互いに重なっていなくてもよいことはもちろんである。
別の実装においては、代替的に、実装は前述の実装1および実装2を組み合わせて用いてよい。例えば、第4の周波数リソースの一部が、基地局によって配信される上位層シグナリングを介して追加的に示されてよい。当該周波数リソースの一部は、第5の周波数リソースとして称され、第2の時間リソースに対応する使用される周波数リソースとして用いられる。図8(b)は、本願による、時間−周波数リソースを割り当てるさらなる概略図である。端末は、第2の時間リソースおよび第5の周波数リソースを含む時間−周波数リソースが、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースであると決定する。
第2の時間リソース内の各スロットは、基地局によって配信される上位層シグナリングで示される第5の周波数リソースの1つに対応してよいことはもちろんである。代替的に、これは、異なるスロットの第5の周波数リソースは、同一であってもよく、または異なってもよいことを示すものとして理解されてよい。図8(c)は、本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらなる概略図である。時間−周波数リソース"4"内に示された第5の周波数リソースおよび時間−周波数リソース"3"内に示された第5の周波数リソースは、互いに異なっている。
別の実装では、代替的に、図8(a)から図8(c)に示される実装は、図7(a)から図7(c)に示される実装および図6(a)および図6(b)に示される実装と組み合わされて、新しい実装を形成してよい。例えば、図9は本願による、時間−周波数リソースを割り当てるさらなる概略図である。実装は、図8(a)に示される実装および図6(a)に示される実装を組み合わせて形成される実装である。別の組み合わせの実装については、本願で示さないこととする。
別の考え得る設計方式において、本願は、さらに、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースを決定するための方法を提供する。随意で、段階402の前または後に、方法はさらに、基地局によって、上りリンクスケジューリンググラントを端末に送信する段階であって、上りリンクスケジューリンググラントはスケジューリングされた第3の時間リソースおよび第3の周波数リソースを示すために用いられ、第3の時間リソースのスロット内の未使用の上りリンクシンボルおよび第3の周波数リソースもスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である、段階を含む。
実装において、基地局は、端末が使用可能な上りリンクリソースを、上りリンクスケジューリングを通して示す。上りリンクリソース内の上りリンク時間−周波数リソースの一部が未使用の場合、当該未使用の上りリンク時間−周波数リソースは、スケジューリングなしの上りリンク送信を実行するために用いられてよい。
実装は、前述の実装のうち任意のものと組み合わされて用いられてよい。具体的に言うと、実装は、図6(a)および図6(b)、図7(a)から図7(c)および図8(a)から8(c)の実装のいずれかのものを組み合わせて用いてよい。
図10は、本願による、時間−周波数リソースを割り当てるさらに別の模式図である。実装は、図6(a)および図6(b)、図7(a)から図7(c)、図8(a)から図8(c)並びに図9の実装のうちの任意のもの組み合わせて用いてよい。図10中には、実装が図7(a)に示される実装と組み合わされる例が、説明のために用いられている。基地局は、3つのスロット内の一部のシンボルが上りリンクスケジューリングリソースとして用いられることを、上りリンクスケジューリンググラントを介して示す。具体的には、基地局は、第3の時間リソースおよび第3の周波数リソースを、時間−周波数リソース"2"、"3"および"4"内で別個に示す。
第3の時間リソースの各スロットには、未使用の上りリンクシンボルが存在する。従って、3つのスロット内の未使用の上りリンクシンボルは、端末によって、スケジューリングなしの上りリンクリソースとして、上りリンクデータを送信するために使用されてよい。
この方式では、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースを決定するための別の方法が提供される。具体的に言うと、基地局は、上りリンクスケジューリンググラントを端末に送信し、上りリンクスケジューリンググラントは、スケジューリングされた第3の時間リソースおよび第3の周波数リソースを示すために用いられる。第3の時間リソースのスロット内に未使用の上りリンクシンボルが存在する場合、スケジューリングなしの上りリンク送信は、未使用の上りリンクシンボルおよび第3の周波数リソースを介して実行されてよく、これにより、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用されるリソースをさらに追加し、さらに、遅延を低減し、サービス信頼性を向上させる。
本願は、スケジューリングなしの上りリンクリソースを動的に端末に割り当てるための複数の方法を提供する。方法は、図6(a)および図6(b)、図7(a)から図7(c)、図8(a)から図8(c)並びに図9および図10の実装のうちのいずれであってもよい、または2または2より多い実装による組み合わせであってよい。これらの実装に基づき、スケジューリングなしの上りリンクリソースは、端末に動的に割り当てられてよく、端末のいくつかのサービスの低遅延性要件および高信頼性要件を満たす。
本願では、複数の実装のうちの任意の1つまたはこれらの組み合わせにおいて、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能なリソースが端末に動的に割り当てられた後、端末は、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能なリソース上でデータを送信してよい。
図11は、本願による装置の概略図である。装置は、前述の実施形態のうちのいずれかにおける端末または基地局であってよい。装置は、図3中に示すシステムアーキテクチャ内の端末または端末内のチップであってよく、または図3中に示すシステムアーキテクチャ内の基地局または基地局内のチップであってよい。
装置200は、前述の無線通信方法のうちのいずれかの、端末または基地局によって実行される方法を示すよう構成されてよい。
装置200は、少なくとも1つの処理ユニット21および通信ユニット22を含み、随意でさらにストレージユニット23を含む。処理ユニット21、通信ユニット22およびストレージユニット23は、通信バスを介して接続されている。
処理ユニット21は、汎用中央演算処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application−specific integrated circuit,ASIC)、または、本発明の解決手段におけるプログラム実行を制御するよう構成された1または複数の集積回路であってよい。
通信バスは、前述のユニット間で情報を送信するためのパスを含んでよい。
通信ユニット22は、送受信機機能を持つ装置であってよく、別のデバイス、またはEthernet(登録商標)、無線アクセスネットワーク(RAN)若しくは無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area networks,WLAN)等の通信ネットワークと通信するよう構成されている。
ストレージユニット23は、リードオンリメモリ(read−only memory,ROM)、静的情報および命令を格納可能な別のタイプのスタティックストレージデバイス、ランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)、または情報および命令を格納可能な別のタイプの動的ストレージデバイスであってよく、あるいは、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリメモリ(Electrically erasable programmable−only memory,EEPROM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(compact disc read−only memory,CD−ROM)若しくは別の光ディスクストレージ、光ディスクストレージ(コンパクト光ディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスクまたはブルーレイディスク等を含む)、磁気ディスクストレージ媒体若しくは別の磁気ストレージデバイス、または予期されるプログラムコードを命令またはデータ構造の形態で保持または格納するよう構成されてよく且つコンピュータによってアクセス可能な任意の他の媒体であってよい。しかしながら、この点は本明細書において限定されるものではない。ストレージユニット23は、独立して存在してよく、または、処理ユニット21に通信バスを介して接続される。代替的に、ストレージユニット23は処理ユニットと統合されてよい。ストレージユニット23は、本発明の解決手段を実行するために用いられるアプリケーションプログラムコードを格納するよう構成されており、アプリケーションプログラムコードは、処理ユニット21の制御下で実行される。処理ユニット21は、ストレージユニット23内に格納されたアプリケーションプログラムコードを実行するよう構成されている。
特定の実装では、一実施形態において、処理ユニット21は、1または複数のCPU、例えば、図11中のCPU0およびCPU1を含んでよい。
特定の実装では、一実施形態において、装置200は、複数の処理ユニット、例えば、図11中の処理ユニット21および処理ユニット28を含んでよい。処理ユニットの各々は、シングルコア(single−CPU)プロセッサであってよく、またはマルチコア(multi−CPU)プロセッサであってよい。本明細書では、プロセッサは、1または複数のデバイス、回路および/またはデータ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するための処理コアを指してよい。
可能な設計において、装置が基地局または端末である場合、処理ユニット21は、例えばプロセッサであってよく、通信ユニット22は、例えば送受信機であってよく、送受信機は無線周波数回路を含む。装置はさらにストレージユニット23を含み、ストレージユニット23は、コンピュータで実行可能な命令を格納するよう構成されており、処理ユニット21がストレージユニット23に接続され、処理ユニット21は、ストレージユニット23内に格納されたコンピュータで実行可能な命令を実行すると、基地局または端末が、前述の実施形態のうちの任意の1つにおける無線通信方法を実行する。
別の考え得る設計では、装置が基地局内のチップまたは端末内のチップである場合、処理ユニット21は、例えばプロセッサであってよく、通信ユニット22は、例えば入/出力インタフェース、ピンまたは回路であってよい。処理ユニット21がストレージユニット内に格納されたコンピュータで実行可能な命令を実行してよく、その結果、チップは、前述の実施形態における無線通信方法を実行する。随意で、ストレージユニットは、チップ内のストレージユニット、例えば、レジスタまたはキャッシュである。代替的に、ストレージユニットは、基地局または端末内に存在し且つチップ外にあるストレージユニットであってよく、このようなものとしては、例えば、ROM、静的情報および命令を格納可能な別のタイプのスタティックストレージデバイスまたはRAMが含まれる。
チップが無線通信方法を実行するということは、チップが、装置内の別のコンポーネントと組み合わされて、無線通信方法を完了することを示すものとして理解されてよい。
例えば、チップが端末内のチップであり、チップの通信ユニットが端末の送受信機と接続されている場合、端末の送受信機は基地局から上位層シグナリングを受信してよく、従って、チップの通信ユニットは、基地局から第1の上位層シグナリングを受信してよい。さらに、端末のプロセッサは、下りリンク制御情報を受信するように、端末の送受信機を制御してよい。従って、チップの通信ユニットは、送受信機から下りリンク制御情報を受信してよく、下りリンク制御情報をチップの処理ユニットに送信してよい。このように、端末のチップは、本発明の実施形態における無線通信方法を実装する。
別の例では、チップが基地局内のチップであり、チップの通信ユニットが基地局の送受信機に接続されている場合、チップの処理ユニットは、上位層シグナリングを通信ユニットを介して、基地局の送受信機に送信し、基地局の送受信機は、第1の上位層シグナリングを端末に送信する。さらに、チップの処理ユニットは、下りリンク制御情報を、通信ユニットを介して基地局の送受信機に送信し、すると、基地局の送受信機が下りリンク制御情報を端末に送信する。このように、基地局のチップは、本発明の実施形態における無線通信方法を実装する。
例えば、装置が図11に示される方法に分割される場合、処理ユニットが通信ユニットと連携して、装置が本願の前述の実施形態のうちのいずれかの無線通信方法を実装できるようにする。
例えば、図11に示される装置が、端末または端末内のチップである場合、処理ユニットは、通信ユニットを制御して、基地局から第1の上位層シグナリングを受信する段階であって、第1の上位層シグナリングは第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを構成するために用いられ、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースはスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である、段階と、下りリンク制御情報を受信する段階であって、下りリンク制御情報はスロットのフォーマットを示すために用いられ、フォーマットはスロット内のシンボルの送信方向を示し、スロット内の上りリンクシンボルは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースである、段階と、を実行させるように構成されている。
端末または端末内のチップは、本発明の実施形態における無線通信方法において端末によって実行される段階を実装するよう構成されてよいことを理解されたい。関連する機能については、前述の説明を参照されたい。ここで詳細について再度説明はしない。
例えば、図11に示される装置が、基地局または基地局内のチップである場合、処理ユニットは、通信ユニットを制御して、第1の上位層シグナリングを端末に送信する段階であって、第1の上位層シグナリングは第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを構成するために用いられ、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースはスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である、段階と、下りリンク制御情報を端末に送信する段階であって、下りリンク制御情報はスロットのフォーマットを示すために用いられ、フォーマットはスロット内のシンボルの送信方向を示し、スロット内の上りリンクシンボルは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースである、段階と、を実行させるように構成されている。
基地局または基地局内のチップは、本発明の実施形態における無線通信方法において基地局によって実行される段階を実装するよう構成されてよいことを理解されたい。関連する機能については、前述の説明を参照されたい。ここで詳細について再度説明はしない。
本願は、さらに、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は命令を格納し、命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは無線通信方法を実行する。コンピュータは、端末または基地局であってよい。
本願は、コンピュータプログラムプロダクトを提供する。コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータソフトウェア命令を含み、コンピュータソフトウェア命令がプロセッサによりロードされて、前述の実施形態のうちのいずれかの無線通信方法のプロシージャを実装してよい。
本願における本明細書の前述の説明は、当業者が本願の内容を使用または実装することを可能にしてよい。当該開示内容に基づきなされる任意の修正は、当該技術分野において自明であるとみなされるべきである。本願に記載された基本原理は、本願の本質および範囲を逸脱することなく、他の変形例に適用されてよい。従って、本願の開示内容は、記載された実施形態および設計のみに限定されず、さらに、当該原理および本願で新しく開示した特徴と整合する最大範囲にまで拡張されてよい。
本願は、モバイル通信技術の分野に関し、特に、無線通信方法および装置に関する。
第5世代(5th generation, 5G)通信においては、グラントフリー上りリンク送信がサポートされる。グラントフリー上りリンク送信は、スケジューリングなしの上りリンク送信またはグラントなしの上りリンク送信とも称され、これは、上りリンクデータが基地局によるスケジューリングがなされずに送信されることを意味し、代わりに端末は、サービスデータの到着状態に基づき、基地局により事前に割り当てられた時間−周波数リソース上で上りリンクデータを送信する。
グラントフリー上りリンク送信のために用いられるリソース等の事前に割り当てられた時間−周波数リソースは、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)シグナリング等の、上位層シグナリングを介して半静的に構成される。時間−周波数リソースを構成することは、具体的には、次のことが含まれる。
(1)時間リソース(時間領域リソースとも称される)を構成し、時間リソースは、半静的送信リソースの期間値およびシステムフレーム番号SFN:0に対する事前構成された時間リソースのオフセット値を含む。および
(2)周波数リソース(周波数領域リソースとも称される)を構成する。具体的に言うと、グラントフリー上りリンク送信に用いられる予約された周波数リソースを構成する。換言すると、端末に割り当てられた周波数リソースの一部がグラントフリー上りリンク送信のために予約される。
グラントフリー上りリンク送信のために時間リソースを半静的に構成する前述の方法に関する現在の主な課題は、以下の通りである。すなわち、超高信頼性および低遅延通信(Ultra−reliable and low latency communications,URLLC)サービス等の低遅延サービスが存在する場合において、現在のサブフレームまたはスロットに、グラントフリー上りリンク送信に用いられる半静的に構成された時間リソースが含まれていないとき、サービスデータの送信遅延が増大し、低遅延サービスの低遅延性要件を満たせない。また、低遅延サービスの数が増え、リソースが不十分であり、送信競合および衝突が増加する場合、端末のいくつかのサービスの高信頼性要件が満たせない。
本願は、端末の一部のサービスの低遅延性要件および高信頼性要件を満たす助けとなる無線通信方法および装置を提供する。
前述の目的を達成すべく、本願は、以下の技術的解決手段を提供する。
第1の態様により、無線通信方法が提供され、当該方法は、端末または端末内のチップによって実行されてよい。方法は、基地局から第1の上位層シグナリングを受信する段階であって、第1の上位層シグナリングは第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを構成するために用いられ、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースはスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能であり、段階と、下りリンク制御情報を受信する段階であって、下りリンク制御情報はスロットのフォーマットを示すために用いられ、フォーマットはスロット内のシンボルの送信方向を示し、スロット内の上りリンクシンボルはスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースである、段階と、を含む。方法において、基地局によって、端末に下りリンク制御情報を介して動的に割り当てられ、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースが受信される。第1の時間リソースが利用不可または不十分である場合、動的に割り当てられた時間リソースが、スケジューリングなしの上りリンク送信の実行に用いられて、端末の一部のサービスの低遅延性要件および高信頼性要件を満たしてよい。
随意で、スロット内に存在し且つスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な上りリンクシンボルについては、スケジューリングなしの上りリンク送信は、上りリンクシンボルのすべてにより実行されてよく、あるいは、スケジューリングなしの上りリンク送信は、これらのシンボルのうち一部のみにより実行されてもよい。
随意で、時間リソースは、固定時間リソースおよび柔軟な時間リソースを含む。固定時間リソース内の各シンボルの送信方向は、基地局によって上位層シグナリングを介して半静的に構成される。柔軟な時間リソース内の各シンボルの送信方向は、基地局によって下りリンク制御情報を介して動的に示される。
随意で、固定時間リソースは、固定上りリンクシンボルおよび/または固定下りリンクシンボルを含む。
随意で、固定時間リソースはスロットであり、柔軟な時間リソースはスロットである。
随意で、固定時間リソースはサブフレームであり、柔軟な時間リソースはサブフレームであり、1つのサブフレームは1または複数のスロットを含む。
随意で、固定時間リソースはシステムフレームであり、柔軟な時間リソースはシステムフレームであり、1つのシステムフレームは、1または複数のサブフレームを含み、1つのサブフレームは1または複数のスロットを含む。
随意で、時間リソースは、さらに固定時間リソースおよび柔軟な時間リソースに加え、予約リソースを含み、予約リソースは下りリンク送信または上りリンク送信に用いられない。
第1の態様の発明コンセプトと同一の発明コンセプトに基づき、可能な設計において、別の無線通信方法がさらに提供され、方法は端末または端末内のチップによって実行されてよい。方法は、基地局から第1の上位層シグナリングを受信する段階であって、上記第1の上位層シグナリングは第1の時間リソースを構成するために用いられ、上記第1の時間リソースは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である、段階と、下りリンク制御情報を受信する段階であって、上記下りリンク制御情報はスロットのフォーマットを示すために用いられ、上記フォーマットは上記スロット内のシンボルの送信方向を示し、上記スロット内の上りリンクシンボルは、前記スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースである、段階と、を備える。無線通信方法と、第1の態様の無線通信方法との主な差異は、基地局が第1の上位層シグナリングを介して端末に対し第1の時間リソースを構成するが、第1の周波数リソースは第1の上位層シグナリングを介して構成される必要がなくてよく、この方法の他の部分の説明は、第1の態様の実装における方法と同一である。無線通信方法は、基地局が時間リソースを端末に割り当てるシナリオに適用可能である。割り当てられた時間リソースが不十分である場合、時間リソースは動的に追加されてよい。随意で、第1の周波数リソースが、基地局からさらに受信される。例えば、第1の周波数リソースは、物理層でのアクティブ化シグナリングで示される。
随意で、以下の3つのタイプのグラントフリー送信が存在する。
タイプ1:基地局が配信するグラント情報なしで、RRC構成/再構成情報のみに基づき、上りリンクデータ送信が実行される。
タイプ2:上りリンクデータ送信は基地局が配信するグラント情報なしで実行されるが、グラントフリー送信が、RRC構成情報および物理層シグナリング(例えば、L1シグナリング(signaling))の指示に基づき、アクティブ化/非アクティブ化される必要がある。
タイプ3:上りリンクデータ送信は基地局が配信するグラント情報なしで実行され、RRCシグナリングを介して半静的に構成される一部のパラメータは、物理層シグナリング(例えば、L1シグナリング)を介してRRC構成/再構成情報に基づき修正されてよいが、グラントフリー送信は物理層シグナリング(例えば、L1シグナリング)を介してアクティブ化/非アクティブ化される必要はない。
随意で、グラントフリー送信がタイプ1である場合、第1の上位層シグナリングは、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを構成するために用いられ、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。
随意で、グラントフリー送信がタイプ3である場合、第1の上位層シグナリングは、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを構成するために用いられ、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。
随意で、グラントフリー送信がタイプ2である場合、第1の上位層シグナリングは、第1の周波数リソースの代わりに、第1の時間リソースを示す必要がある。第1の周波数リソースは、基地局によってL1シグナリングを介して示されてよい。
随意で、グラントフリー送信がタイプ3である場合、第1の上位層シグナリングは、第1の周波数リソースの代わりに、第1の時間リソースを示す必要がある。第1の周波数リソースは、基地局によってL1シグナリングを介して示されてよい。
第1の時間リソースは、例えば、スロット内の固定上りリンクシンボルであってよく、換言すると、第1の時間リソースは、上りリンク送信方向で専用に用いられるシンボルである。
可能な設計において、第2の上位層シグナリングが基地局から受信され、第2の上位層シグナリングは候補の時間リソースセットを示すために用いられ、スロットは候補の時間リソースセットに属する。方法において、基地局は、第2の上位層シグナリングを介して候補の時間リソースセットを示し、セット内のスロットは、端末がスケジューリングなしの上りリンク送信を実行するために用いられる候補スロットである。具体的に言うと、セット内の任意のスロットが、端末によってスケジューリングなしの上りリンク送信を実行するために用いられてよい。代替的に、これは、セット内の任意のスロットのシンボルの一部または全部が、基地局によって上りリンクシンボルとして構成される場合、上りリンクシンボルは、スケジューリングなしの上りリンク送信に用いられてよいことを示すものとして理解されてよい。
随意で、候補の時間リソースセットは1または複数の無線フレームを含み、各無線フレームは複数のサブフレームを含み、各サブフレームは複数のスロットを含む。代替的に、実装は、候補の時間リソースセットが1または複数のスロットを含むことを示すものとして理解されてよい。
随意で、候補の時間リソースセットは、1または複数のサブフレームを含み、各サブフレームは複数のスロットを含む。代替的に、実装は、候補の時間リソースセットは1または複数のスロットを含むことを示すものとして理解されてよい。
随意で、候補の時間リソースセットは1または複数のスロットを含む。この実装においては、候補の時間リソースセットは、候補のスロットセットとも称され得る。
可能な設計において、候補の時間リソースセットは、基地局によって上位層シグナリングを介して示されなくてもよい。代わりに、候補の時間リソースセットは事前定義される。代替的に、候補の時間リソースセットは、端末によって決定される。
随意で、端末または端末グループのチップは、第1の時間リソースを除くすべての時間リソース内の第1のスロット、または、第1の時間リソースおよび予約リソースを除くすべての時間リソース内の第1のスロットを、候補の時間リソースセット内にグループ化し、第1のスロットは、構成可能な送信方向に用いられるシンボルを含むスロットを指す。代替的に、これは、第1のスロットはスロットフォーマットが構成可能なスロットであり、スロットフォーマット(slot format)は、スロット内のシンボルの送信方向を指すことを示すものとして理解されてよい。
随意で、端末または端末のチップは、端末の現在のシステムフレーム内の第1の時間リソース以外の別の時間リソース内の第2のスロット、または、端末の現在のシステムフレーム内の第1の時間リソースおよび予約リソース以外の別の時間リソース内の第2のスロットを、候補の時間リソースセットにグループ化する。第2のスロットは、構成可能な送信方向で用いられるシンボルを含むスロットである。
随意で、端末はまたは端末のチップは、端末に割り当てられた時間リソース内の、第1の時間リソース以外の別の時間リソース内の第3のスロット、または、端末に割り当てられた時間リソース内の、第1の時間リソースおよび予約リソース以外の別の時間リソース内の第3のスロットを、候補の時間リソースセットにグループ化する。第3のスロットは、構成可能な送信方向で用いられるシンボルを含むスロットである。
可能な設計において、第3の上位層シグナリングが基地局から受信され、上記第3の上位層シグナリングは第2の周波数リソースを示すために用いられ、上記第2の周波数リソースは上記第1の周波数リソースの部分集合であり、上記スロット内の上りリンクシンボルおよび上記第2の周波数リソースは、上記スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。端末は、時間次元におけるスロットの上りリンクシンボル上で、スケジューリングなしの上りリンク送信を実行してよい。随意で、端末は、周波数次元における第1の周波数リソース上で、スケジューリングなしの上りリンク送信を実行してよい。随意で、代替的に、端末は、第2の周波数リソース上でスケジューリングなしの上りリンク送信を実行してよい。第2の周波数リソースは、基地局によって、第3の上位層シグナリングを介して示され、第2の周波数リソースは、第1の周波数リソースの部分集合である。換言すると、第2の周波数リソースは、第1の周波数リソースと等しくてよく、または、第1の周波数リソースの一部(すなわち、真部分集合)であってよい。随意で、第2の周波数リソースが第1の周波数リソースに等しい場合、代替的に基地局は、第3の上位層シグナリングを送信しなくてよい。換言すると、基地局が第3の上位層シグナリングを送信しない場合、端末の第2の周波数リソースが第1の周波数リソースに等しいことが事前定義されてよい。
可能な設計において、指示情報は基地局から受信され、上記指示情報は第2の時間リソースを示すために用いられ、上記時間リソースおよび上記第1の周波数リソース以外の周波数リソースは、上記スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。方法において、基地局は、第2の時間リソースを指示情報を介して示し、端末は、第2の時間リソースおよび第1の周波数リソース以外の周波数リソース上でスケジューリングなしの上りリンク送信を実行する。このように、第1の周波数に加え、スケジューリングなしの上りリンク送信に用いられる周波数リソースが追加され、スケジューリングなしの上りリンク送信に用いられるリソースがさらに追加される。従って、遅延はさらに低減されてよく、サービス信頼性が向上されてよい。
可能な設計において、上りリンクスケジューリンググラントが受信される。上りリンクスケジューリンググラントはスケジューリングされた第3の時間リソースおよび第3の周波数リソースを示すために用いられ、第3の時間リソースのスロット内の未使用の上りリンクシンボルおよび第3の周波数リソースも、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。方法において、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースを決定するための別の方法が提供される。具体的に言うと、基地局は、上りリンクスケジューリンググラントを端末に送信し、上りリンクスケジューリンググラントは、スケジューリングされた第3の時間リソースおよび第3の周波数リソースを示すために用いられる。第3の時間リソースのスロット内に未使用の上りリンクシンボルが存在する場合、スケジューリングなしの上りリンク送信は、未使用の上りリンクシンボルおよび第3の周波数リソースを介して実行されてよく、これにより、さらに、スケジューリングなしの上りリンク送信に用いられるリソースを追加し、さらに、遅延を低減し、サービス信頼性を向上させる。
可能な設計において、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能なリソース上でデータは送信される。
第2の態様により、無線通信方法が提供され、方法は、基地局または基地局内のチップによって実行されてよい。方法は、第1の上位層シグナリングを端末に送信する段階であって、上記第1の上位層シグナリングは第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを構成するために用いられ、上記第1の時間リソースおよび上記第1の周波数リソースは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である、段階と、下りリンク制御情報を上記端末に送信する段階であって、上記下りリンク制御情報はスロットのフォーマットを示すために用いられ、上記フォーマットは上記スロット内のシンボルの送信方向を示す、段階と、を備え、上スロット内の上りリンクシンボルは、上記スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースである。
可能な設計において、第2の上位層シグナリングは上記端末に送信され、上記第2の上位層シグナリングは候補のスロットセットを示すために用いられ、上記スロットは上記候補のスロットセットに属する。
可能な設計において、第3の上位層シグナリングが上記端末に送信され、上記第3の上位層シグナリングは第2の周波数リソースを示すために用いられ、上記第2の周波数リソースは上記第1の周波数リソースの部分集合であり、上記スロット内の上りリンクシンボルおよび上記第2の周波数リソースは、上記スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。
可能な設計において、指示情報を上記端末に送信され、上記指示情報は第2の時間リソースを示すために用いられ、上記時間リソースおよび上記第1の周波数リソース以外の周波数リソースは、上記スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。
可能な設計において、上りリンクスケジューリンググラントが端末に送信される。上りリンクスケジューリンググラントは、スケジューリングされた第3の時間リソースおよび第3の周波数リソースを示すために用いられ、第3の時間リソースのスロット内の未使用の上りリンクシンボルおよび第3の周波数リソースも、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。
可能な設計において、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能なリソース上で端末によって送信されたデータが受信される。
第3の態様により、本願は、装置を提供する。装置は、端末または端末内のチップであってよい。装置は、第1の態様の各実施形態を実装する機能を有する。機能は、ハードウェアによって実装されてよく、あるいは対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてよい。ハードウェアまたはソフトウェアは、前述の機能に対応する1または複数のモジュールを含む。
可能な設計において、装置が端末である場合、端末は、処理ユニットおよび通信ユニットを含む。処理ユニットは、例えば、プロセッサであってよい。通信ユニットは、例えば、送受信機であってよく、送受信機は無線周波数回路を含む。随意で、端末はさらに、ストレージユニットを含み、ストレージユニットは、例えばメモリであってよい。端末はストレージユニットを含む場合、ストレージユニットは、コンピュータで実行可能な命令を格納するよう構成されている。処理ユニットは、ストレージユニットに接続されている。処理ユニットは、ストレージユニット内に格納されたコンピュータで実行可能な命令を実行すると、端末は、第1の態様の任意の設計の無線通信方法を実行する。
別の考え得る設計において、装置が端末内のチップである場合、チップは処理ユニットおよび通信ユニットを含み、処理ユニットは、例えばプロセッサであってよく、通信ユニットは例えば、入/出力インタフェース、ピンまたは回路であってよい。処理ユニットは、ストレージユニット内に格納されたコンピュータで実行可能な命令を実行してよく、その結果、端末内のチップが、第1の態様の任意の設計における無線通信方法を実行する。随意で、ストレージユニットは、チップ内のストレージユニットであり、例えば、レジスタまたはキャッシュである。代替的に、ストレージユニットは、端末であり且つチップ外にあるストレージユニットであってよく、例えば、リードオンリメモリ(read−only memory,ROM)、静的情報および命令を格納可能な別のタイプのスタティックストレージデバイス、またはランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)であってよい。
前述の設計で言及された任意のいずれかのプロセッサは、汎用中央演算処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application−specific integrated circuit,ASIC)、または、第1の態様の無線通信方法のプログラム実行を制御する1または複数の集積回路であってよい。
第4の態様により、本願は装置を提供する。装置は、基地局または基地局内のチップであってよい。装置は、第2の態様の各実施形態を実装する機能を有する。機能は、ハードウェアによって実装されてよく、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェアまたはソフトウェアは、前述の機能に対応する1または複数のモジュールを含む。
可能な設計において、装置が基地局である場合、基地局は、処理ユニットおよび通信ユニットを含む。処理ユニットは、例えばプロセッサであってよい。通信ユニットは、例えば、送受信機であってよく、送受信機は無線周波数回路を含む。随意で、基地局は、さらに、ストレージユニットを含み、ストレージユニットは例えばメモリであってよい。基地局がストレージユニットを含む場合、ストレージユニットは、コンピュータで実行可能な命令を格納するよう構成されている。処理ユニットは、ストレージユニットに接続されている。処理ユニットがストレージユニット内に格納されたコンピュータで実行可能な命令を実行すると、基地局は、第2の態様の任意の設計の無線通信方法を実行する。
別の考え得る設計において、装置が基地局内のチップである場合、チップは処理ユニットおよび通信ユニットを含み、処理ユニットは、例えばプロセッサであってよく、通信ユニットは例えば、入/出力インタフェース、ピンまたは回路であってよい。処理ユニットは、ストレージユニット内に格納されたコンピュータで実行可能な命令を実行してよく、その結果、基地局内のチップが、第2の態様の任意の設計における無線通信方法を実行する。随意で、ストレージユニットはチップ内のストレージユニットであり、例えば、レジスタまたはキャッシュである。代替的に、ストレージユニットは、基地局内に存在し且つチップ外にあるストレージユニットであってよく、このようなものとしては、例えば、ROM、静的情報および命令を格納可能な別のタイプのスタティックストレージデバイスまたはRAMが含まれる。
前述の設計の任意の1つにおいて言及したプロセッサは、CPU、マイクロプロセッサ、ASIC、または、第2の態様の無線通信方法のプログラム実行を制御するための1または複数の集積回路であってよい。
第5の態様により、本願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータ可読記憶媒体は、命令を格納する。命令がコンピュータ上で起動されると、コンピュータは第1の態様における方法を実行する。コンピュータは、例えば、端末であってよい。
第6の態様により、本願はさらにコンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータ可読記憶媒体は命令を格納する。命令がコンピュータ上で起動されると、コンピュータは第2の態様の方法を実行する。コンピュータは、例えば、基地局であってよい。
第7の態様により、本願はコンピュータプログラムプロダクトを提供する。コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータソフトウェア命令を含み、コンピュータソフトウェア命令は、プロセッサによりロードされて、第1の態様の任意の設計における無線通信方法内のプロシージャを実装してよい。
第8の態様により、本願は、コンピュータプログラムプロダクトを提供する。コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータソフトウェア命令を含み、コンピュータソフトウェア命令は、プロセッサによってロードされて、第2の態様の任意の設計における無線通信方法内のプロシージャを実装してよい。
また、第2の態様から第8の態様までの任意の設計方式によってもたらされる技術的効果については、第1の態様の異なる設計方式によってもたらされる技術的効果を参照されたい。ここで、詳細について再度記載することはしない。
本発明に係るこれらの態様またはその他の態様は、以下の実施形態の説明において、より簡潔且つより包含的なものとなっている。
背景技術における方法の時間−周波数リソースを割り当てる概略図である。
背景技術の方法における時間−周波数リソースを割り当てる別の模式図である。
本願による可能なネットワークアーキテクチャの概略図である。
本願による無線通信方法である。
本願によるスロットフォーマットの例の図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当ての概略図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当ての別の模式図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらに別の模式図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当てのまたさらなる別の模式図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当てのまたさらなる別の模式図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらなる概略図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらなる概略図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらなる概略図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらなる概略図である。
本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらなる別の模式図である。
本願による装置の概略図である。
本願の目的、技術的解決手段および利点をより明確にすべく、以下に添付図面を参照しつつ本願についてさらに詳しく説明する。
本願の無線通信方法は、装置によって実行されてよいことに留意されたい。ネットワーク側の装置は、基地局または基地局内のチップであってよく、換言すると、本願の無線通信方法は、基地局または基地局内のチップによって実行されてよい。端末側の装置は、端末または端末内のチップであってよく、換言すると、本願の無線通信方法は端末または端末内のチップによって実行されてよい。
説明しやすくするために、本願においては、無線通信方法を説明する例として、装置が基地局または端末であることが用いられる。装置が基地局内のチップまたは端末内のチップである場合に用いられる実装方法については、基地局または端末の無線通信方法の詳細な説明を参照されたい。詳細について、再度繰り返し説明することはしない。
本願で言及する上位層シグナリングとは、システムメッセージ(マスタ情報ブロック(Master Information Block,MIB)、システム情報ブロック(System Information Block,SIB)、ブロードキャストシグナリング、RRCシグナリングまたはメディアアクセス制御(Media Access Control,MAC)制御要素(Control Element,CE)等)であってよいことに留意されたい。例えば、本願中に以降に出現する第1の上位層シグナリング、第2の上位層シグナリングおよび第3の上位層シグナリングとはそれぞれ、前述のいくつかのタイプのシグナリングのうちの1または複数であってよく、本明細書ではまとめて説明する。詳細について、以降再度説明することはしない。
ロングタームエボリューション(long term evolution,LTE)では、一般に、1つのスロット内にあるすべてのシンボルが、上りリンクまたは下りリンクに専用に用いられる。特に、時分割複信(Time Division Duplexing,TDD)システムでは、スロット(slot)全体が上りリンクまたは下りリンクに用いられる。これは、比較的柔軟性に欠き、特に、低遅延サービスに対し比較的大きな制約を課している。
5G新無線(New Radio,NR)の標準化取り組みにおいて、低遅延サービスの要件を満たすべく、柔軟なスロット構造がサポートされる。具体的に言うと、1つのスロット内のすべてのシンボルが上りリンクまたは下りリンクに用いられてよい。あるいは、1つのスロット内の一部のシンボルが上りリンクに用いられ、一部のシンボルが下りリンクに用いられる。スロット構造は、端末のグループ共通物理下りリンク制御チャネル(Group Common Physical DownLink Control Channel,Group Common PDCCH)によって示されてよく、スロット構造は代替的に、スロットフォーマット(Slot Format)またはスロットフォーマット関連情報(Slot format related information)として理解されてよい。基地局は、グループ共通PDCCHを送信し、端末は、スロットフォーマットを取得するために、グループ共通PDCCHを検出する。スロットフォーマットは、上りリンク用の特定のシンボル、下りリンク用の特定のシンボルおよびスロット内の他のシンボルを示す。他のシンボルとは、上りリンク情報または下りリンク情報に用いられないシンボルであり、例えば、ブランクリソース、ガード期間(Guard Period,GP)、予約リソースまたは不明リソースである。また、1つのグループ共通PDCCHは、1または複数のスロットから成るスロットフォーマットを示してよい。
説明しやすくするために、本願では時間リソースは、固定時間リソースおよび柔軟な時間リソースを含む。例えば、スロットで表わす場合、固定時間リソースは固定スロットを含み、柔軟な時間リソースは柔軟なスロットを含む。固定スロット内のすべてのシンボルは、上りリンクまたは下りリンクに専用に用いられる。代替的に、これは、固定スロット内の各シンボルの送信方向は、基地局によって上位層シグナリングを介して半静的に構成されることを示すものとして理解されてよい。柔軟なスロット内の各シンボルの送信方向は可変である。具体的には、各送信中に用いられるスロット内の各シンボルの送信方向は、基地局によって下りリンク制御情報を介して動的に示される。
例えば、固定スロットは固定上りリンクシンボル(fixed uplink symbol)または固定下りリンクシンボル(fixed downlink symbol)を含む。柔軟なスロットは、英語で「flexible slot」と称されてよく、flexible slot内の各シンボルの送信方向は、使用中に基地局によって動的に示される。
代替的に、固定時間リソースおよび柔軟な時間リソースは、シンボルで表わされてよい。例えば、1つのスロット内の一部のシンボルは上位層シグナリングを介して半静的に構成され、下りリンクに専用に用いられる。あるいは、1つのスロット内の一部のシンボルは上位層シグナリングを介して半静的に構成され、上りリンクに専用に用いられる。代替的に、1つのスロット内の一部のシンボルは上位層シグナリングを介して半静的に構成され、下りリンクに専用に用いられ、一部のシンボルは上位層シグナリングを介して半静的に構成され、上りリンクに専用に用いられる。代替的に、固定時間リソースおよび柔軟な時間リソースは、複数のスロットで表わされてよい。この点は、本発明において限定されるものではない。
固定時間リソースおよび柔軟な時間リソースに加え、予約リソース(reserved resource)も存在してよい。予約リソースが端末のために構成される場合、端末は、予約リソースに何らの前提も課さない。何らの前提も課さないということは、端末は、下りリンク送信または上りリンク送信が、予約リソースで行われないとみなすことを意味する。予約リソースは、基地局によって、端末に対し、上位層シグナリング(例えば、システム情報ブロック(System Information Block,SIB)またはRRC無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC))、ブロードキャストシグナリング(例えば、物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast Channel,PBCH))により搬送されるシグナリング、MAC層シグナリング、または物理層シグナリング(例えば、下りリンク制御情報(Downlink Control Information,DCI))を介して構成されてよい。この点は、本発明において限定されるものではない。
従って、背景技術におけるスケジューリングなしの上りリンク送信用にリソースを割り当てる方法に基づき、固定上りリンクスロットが端末のために構成されてよい。換言すると、割り当てられた時間−周波数リソース上で、上りリンクデータのグラントフリー送信を実行するために、固定上りリンク時間リソースが端末に割り当てられ、特定の固定周波数リソースが端末に割り当てられる。
図1は、背景技術における方法の時間−周波数リソースを割り当てる概略図である。時間次元において割り当てられた時間リソースは、固定上りリンク時間リソースであり、例えば、固定上りリンクスロットである。本願では、当該時間リソースは、第1の時間リソースとも称される。周波数次元において割り当てられた周波数リソースは、第1の周波数リソースである。
図には、第1の時間リソースの一部のみが示されていることに留意されたい。実際には、第1の時間リソースは周期的なリソースであってよく、第1の時間リソースは別の時間に含まれてもよい。説明しやすくするために、本願では第1の時間リソースの一部のみが示されている。詳細について以降、再度繰り返し説明することはしない。
従って、背景技術における時間−周波数リソースを割り当てる方法に基づくと、上りリンクデータのグラントフリー送信は、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを含む時間−周波数リソース、すなわち図1中の時間−周波数リソース"1"上のみで実行可能である。
図1に示される方法に基づくと、端末が現在、時間−周波数リソース"2"が属する時間間隔内にあり、端末がグラントフリー上りリンク送信、すなわち、スケジューリングなしの上りリンク送信を実行する必要があるとき、時間−周波数リソース"2"はグラントフリー上りリンク送信用に構成されていないので、端末はグラントフリー上りリンク送信用に構成された時間−周波数リソース上でグラントフリー上りリンク送信を実行するために、次の期間の到来まで待機する必要がある。例えば、図2は、背景技術における方法の時間−周波数リソースを割り当てる別の模式図である。時間−周波数リソース"5"は、次の期間に位置し、且つグラントフリー上りリンク送信用に構成された時間−周波数リソースである。当該時間−周波数リソースは、時間次元においては第1の時間リソースと称され、周波数次元においては第1の周波数リソースと称される。従って、端末は、時間−周波数リソース"5"上でグラントフリー上りリンク送信を実行してよいが、これは、端末がグラントフリー上りリンク送信を実行するにあたり遅延を生じさせる。後続の期間に、グラントフリー上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースが存在しない場合、リソース不足さえも生じ、送信競合および衝突が増大し、高信頼性サービスの高信頼性要件を保証できない。
本願は、前述の課題を解決し、端末サービスに対する低遅延性要件および高信頼性要件を満たすための無線通信方法を提供する。端末は、基地局から第1の上位層シグナリングを受信し、第1の上位層シグナリングは第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを構成するために用いられ、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースはスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能であり、端末は下りリンク制御情報を受信し、下りリンク制御情報はスロットのフォーマットを示すために用いられ、フォーマットはスロット内のシンボルの送信方向を示し、スロット内の上りリンクシンボルはスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースである。方法において、基地局は、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを、第1の上位層シグナリングを介して示し、さらに、スロットのフォーマットを下りリンク制御情報を介して示し、スロット内の上りリンクシンボルも、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。従って、基地局は端末に、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースを、下りリンク制御情報を介して動的に割り当ててよい。第1の時間リソースが利用不可または不十分である場合、当該動的に割り当てられた時間リソースがスケジューリングなしの上りリンク送信に用いられてよく、これによりサービスの低遅延性要件および高信頼性要件を満たす。
添付図面を参照しつつ、以下に本願の無線通信方法について詳しく説明する。
図3は、本願による考えられ得るネットワークアーキテクチャの概略図である。ネットワークアーキテクチャは、少なくとも1つの端末10を含み、端末10は無線インタフェースを介して基地局20と通信する。分かり易くするために、図には1つの基地局および1つの端末のみが示されている。
端末は、例えば屋内デバイス、屋外デバイス、ハンドヘルドデバイスまたは車載デバイスといった、無線送受信機機能を有し且つ地上に配備されてよいデバイスである。または端末は水上(例えば、船上)に配備されてよく、あるいは空中(例えば、航空機、バルーンまたは衛星上)に配備されてもよい。端末は、携帯電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ(pad)、無線送受信機機能付きコンピュータ、仮想現実(virtual reality,VR)端末、拡張現実(augmented reality,AR)端末、産業用制御(industrial control)の無線端末、自動運転(self driving)の無線端末、遠隔医療(remote medical)の無線端末、スマートグリッド(smart grid)の無線端末、交通安全(transportation safety)の無線端末、スマートシティ(smart city)の無線端末またはスマートホーム(smart home)の無線端末等であってよい。
基地局は、端末を無線ネットワークに接続するデバイスである。基地局には、5GのgNB、進化型NodeB(evolved nodeB,eNB)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller,RNC)、ノードB(nodeB,NB)、基地局コントローラ(base station controller,BSC)、ベーストランシーバ基地局(base transceiver station,BTS)、ホーム基地局(例えば、home evolved nodeBまたはhome nodeB,HNB)、ベースバンドユニット(BaseBand Unit,BBU)、gノードB(gnodeB,gNB)、送信受信ポイント(transmitting and receiving point,TRP)、送信ポイント(transmitting point,TP)またはモバイルスイッチングセンタ等が含まれるが、これらに限定されるものではない。また、代替的に基地局は、WiFiアクセスポイント(access point,AP)等を含んでもよい。
本願の実施形態は、スケジューリングなしの送信に用いられてよい(英語で"grant free transmission"と表現されてよい)。グラントフリー送信は、将来のネットワーク並びに低遅延性および高信頼性サービスにおける大量のMTCタイプサービスの送信に用いられてよい。グラントフリー送信は、上りリンクデータ送信に特有であってよい。当業者は、グラントフリー送信は、自発アクセス、自発多元アクセスまたはコンテンションベース多元アクセス等といった別の名前を有し得ることを理解するであろう。本願の各実施形態は、非直交型多元アクセスを用いた通信システムに適用されてよい。
例えば、以下の3つのタイプのグラントフリー送信が存在する。
タイプ1:基地局が配信するグラント情報なしで、RRC構成/再構成情報のみに基づき、上りリンクデータ送信が実行される。
タイプ2:上りリンクデータ送信は基地局が配信するグラント情報なしで実行されるが、グラントフリー送信が、RRC構成情報および物理層シグナリング(例えば、L1シグナリング(signaling))の指示に基づき、アクティブ化/非アクティブ化される必要がある。
タイプ3:上りリンクデータ送信は基地局が配信するグラント情報なしで実行され、RRCシグナリングを介して半静的に構成される一部のパラメータは、物理層シグナリング(例えば、L1シグナリング)を介してRRC構成/再構成情報に基づき修正されてよいが、グラントフリー送信は物理層シグナリング(例えば、L1シグナリング)を介してアクティブ化/非アクティブ化される必要はない。
図4に示される通り、本願は、無線通信方法を提供する。方法は、図3に示されるネットワークアーキテクチャに適用可能であり、方法は以下の段階を含む。
段階401:基地局は第1の上位層シグナリングを端末に送信し、端末は基地局から第1の上位層シグナリングを受信する。
実装において、グラントフリー送信がタイプ1またはタイプ3である場合、第1の上位層シグナリングは、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを構成するために用いられ、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。第1の時間リソースは、例えば、スロット内の固定上りリンクシンボルであってよく、換言すると、第1の時間リソースは、上りリンク送信方向で専用に用いられるシンボルである。
図1および図2に示される通り、時間−周波数リソース"1"および"5"は、時間次元における第1の時間リソースおよび周波数次元における第1の周波数リソースである。
換言すると、基地局は、段階401を実行することで、端末に対しスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースを割り当て、割り当てられた時間リソースは第1の時間リソースであり、第1の時間リソース内のシンボルは上りリンクに専用に用いられる。
別の実装においては、グラントフリー送信がタイプ2である場合、第1の上位層シグナリングは、第1の周波数リソースの代わりに、第1の時間リソースを示す必要がある。第1の周波数リソースは、基地局によってL1シグナリングを介して示されてよい。
また、グラントフリー送信がタイプ3である別の実装においては、代替的に、第1の上位層シグナリングは、第1の周波数リソースの代わりに第1の時間リソースを示してよい。第1の周波数リソースは、基地局によってL1シグナリングを介して示されてよい。
段階402:基地局は下りリンク制御情報を端末に送信し、端末は基地局から下りリンク制御情報を受信する。
下りリンク制御情報は、スロットのフォーマットを示すために用いられ、フォーマット(format)はslot formatとも称されてよい。フォーマットは、スロット内のシンボルの送信方向を示し、スロット内の上りリンクシンボルは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースである。
スロット内のすべての上りリンクシンボルがスケジューリングなしの上りリンク送信に用いられてよく、またはスロット内の一部の上りリンクシンボルがスケジューリングなしの上りリンク送信に用いられてよい。
また、スロット内に存在し且つスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な上りリンクシンボルについては、スケジューリングなしの上りリンク送信は、上りリンクシンボルのすべてにより実行されてよく、あるいは、スケジューリングなしの上りリンク送信は、これらのシンボルのうち一部のみにより実行されてもよい。
図4中に示される無線通信方法では、基地局は、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを、第1の上位層シグナリングを介して示し、さらに、スロットのフォーマットを下りリンク制御情報を介して示し、スロット内の上りリンクシンボルも、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である。従って、基地局は、端末に対し、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースを下りリンク制御情報を介して動的に割り当ててよい。第1の時間リソースが利用不可または不十分である場合、当該動的に割り当てられた時間リソースがスケジューリングなしの上りリンク送信に用いられてよく、これによりサービスの低遅延性要件および高信頼性要件を満たす。
段階402で、特定の場合に応じ、基地局は、スロットのフォーマットを下りリンク制御情報を介して示してよい。1つのスロットが7個のシンボルを含む例を説明に用いる。各シンボルの送信方向は、上りリンク、下りリンクまたは不明であってよい(換言すると、シンボルは、不明リソース、予約リソースまたはGPのうちの少なくとも1つとして用いられてよい)。従って、スロットごとに、37のフォーマットが存在する。具体的には、スロットに用いられる特定のフォーマットは、基地局によって示される。別の例では、スロットが14個のシンボルを含む場合、スロットごとに314のフォーマットが存在する。
実際の使用では、すべてのフォーマットが使用されないことはもちろんである。通常、使用されるべき特定のフォーマットは事前定義されており、基地局は、選択した特定のフォーマットを指示情報を介して示す。
例えば、図5は、本願によるスロットフォーマットの例の図である。使用される4つのスロットフォーマットはプロトコルで定義され、第1のスロットフォーマットはすべてのシンボルが下りリンクシンボルであることを表わし、"00"として示される;第2のスロットフォーマットはすべてのシンボルが上りリンクシンボルであることを表わし、"01"として示される;第3のスロットフォーマットは、L個の連続する下りリンクシンボル+M個の連続する不明なシンボル+N個の連続する上りリンクシンボルであることを表わし、第3のスロットフォーマットは"10"として示され、L+M+Nは1つのスロット内に含まれるシンボルの個数に等しく、L>Nであり、L、M、およびNの値はプロトコルで定義される;第4のスロットフォーマットはL個の連続する下りリンクシンボル+M個の連続する不明なシンボル+N個の連続する上りリンクシンボルを表わし、第4のスロットフォーマットは"11"として示され、L+M+Nは1つのスロット内に含まれるシンボルの個数に等しく、L<Nであり、L、M、およびNの値はプロトコルで定義される、ことを前提とする。
いくつかのタイプのフォーマットに関する情報は、基地局および端末の両方に対し事前構成されている。従って、1つのスロットについて、例えば、基地局によって示されるスロットフォーマットが"00"である場合、端末は当該スロットのフォーマットは、すべてのシンボルが下りリンクに用いられることを表わしていることを認識する。別の例では、基地局によって示されるスロットフォーマットが"11"である場合、端末は当該スロットのフォーマットは、L個の連続する下りリンクシンボル+M個の連続する不明なシンボル+N個の連続する上りリンクシンボルを表わし、L<Nであり、L、M、およびNの値はプロトコルで定義されていることを認識する。
段階402で、基地局はスロットのフォーマットを下りリンク制御情報を介して示し、具体的には、候補の時間リソースセット内のスロットフォーマットを示す。実際の適用では、時間リソースセットを決定するための複数の方法が存在する。以下に、いくつかの方法の例について説明する。
候補の時間リソースセットは、1または複数の無線フレームから成るセットであってよく、各無線フレームは複数のサブフレームを含み、各サブフレームは複数のスロットを含む。従って、候補の時間リソースセットは、複数のスロットを含むとみなされてよい。
代替的に、候補の時間リソースセットは、1または複数のサブフレームから成るセットであってよく、各サブフレームは複数のスロットを含む。従って、候補の時間リソースセットは、複数のスロットを含むとみなされてよい。
代替的に、候補の時間リソースセットは、1または複数のスロットから成るセットであってよい。この場合、候補の時間リソースセットは候補のスロットセットと称されてもよい。
方法1:候補の時間リソースセットは、基地局によって示される。
方法1は、段階402の前または後に用いられる場合、方法はさらに、基地局によって、第2の上位層シグナリングを端末に送信する段階であって、第2の上位層シグナリングは、候補の時間リソースセットを示すために用いられる、段階を含む。また、段階402において、下りリンク制御情報は、スロットのフォーマット、すなわち、候補の時間リソースセット内のスロットのフォーマットを示す。または、これは基地局によって配信される制御情報が、第2の上位層シグナリングによって示される候補の時間リソースセット内のスロットのフォーマットを示すことを示すものとして理解されてよい。
従って、方法1では、基地局は明示的に端末に通知し、下りリンク制御情報を介して示されるスロットのフォーマットは、候補の時間リソースセット内のスロットのフォーマットである。
方法2:候補の時間リソースセットは事前定義される。
方法2では、基地局および端末が候補の時間リソースセット内のスロットは、第1の時間リソース以外の時間リソースのスロットであることを事前定義する。従って、端末が第1の時間リソースを決定したとき、候補の時間リソースセットが決定されてよい。方法2の別の実装では、基地局および端末は、候補の時間リソースセット内のスロットは、第1の時間リソースおよび予約リソース以外の時間リソース内のスロットであることを事前定義する。従って、端末が第1の時間リソースおよび予約リソースを決定したとき、候補の時間リソースセットが決定されてよい。方法は、具体的には、さらに以下の実装を含んでよい。
実装1:端末は、第1の時間リソースを除くすべての時間リソース内の第1のスロット、または、第1の時間リソースおよび予約リソースを除くすべての時間リソース内の第1のスロットを、候補の時間リソースセットにグループ化する。第1のスロットは、送信方向を柔軟に構成可能なシンボルを含むスロットである。代替的に、これは、第1のスロットは、スロットフォーマットを柔軟に構成可能なスロットであり、換言すると、第1のスロットのスロットフォーマットは、基地局によって下りリンク制御情報を介して動的に示されることを示すものとして理解されてよい。例えば、スロットフォーマットのための指示情報は、端末のグループ共通下りリンク制御チャネル上に保持され、スロットフォーマット(slot format)とは、スロット内のシンボルの送信方向を指す。
実装2:端末は、端末の現在のシステムフレーム内の第1の時間リソース以外の別の時間リソース内の第2のスロット、または、端末の現在のシステムフレーム内の、第1の時間リソースおよび予約リソース以外の別の時間リソース内の第2のスロットを、候補の時間リソースセットにグループ化する。第2のスロットは、送信方向を柔軟に構成可能なシンボルを含むスロットである。換言すると、第2のスロットのスロットフォーマットは、基地局によって下りリンク制御情報を介して動的に示される。例えば、スロットフォーマットのための指示情報は、端末のグループ共通下りリンク制御チャネル上に保持される。
実装3:端末は、端末に割り当てられた時間リソース内の、第1の時間リソース以外の別の時間リソース内の第3のスロット、または、端末に割り当てられた時間リソース内の、第1の時間リソースおよび予約リソース以外の別の時間リソース内の第3のスロットを、候補の時間リソースセットにグループ化する。第3のスロットは、送信方向を柔軟に構成可能なシンボルを含むスロットである。換言すると、第3のスロットのスロットフォーマットは、基地局によって下りリンク制御情報を介して動的に示される。例えば、スロットフォーマットのための指示情報は、端末のグループ共通下りリンク制御チャネルに保持される。
従って、前述の方法1または方法2を実行することで、端末はフォーマットが下りリンク制御情報内で示された特定のスロットを決定してよい。具体的には、各スロットのフォーマットはビットで表わされてよい。例えば、図5に示される通り、事前定義されたスロットフォーマットが4つのみ存在する場合、各スロットのフォーマットは、"00"、"01"、"10"、"11"のうちの1つであってよい。もちろん、K個のタイプの事前定義されたフォーマットが存在し、Kが1より大きい場合、各スロットが必要とするビット数は、
であることを示す。
端末は、基地局によって示されるスロットのフォーマットに基づき、候補の時間リソースセット内の各スロットのフォーマットを決定してよく、さらに、基地局によって上りリンクシンボルとして示される、各スロット内の特定のシンボルを決定し、当該上りリンクシンボルを用いて、スケジューリングなしの上りリンク送信を実行してよい。
前述の方法の実施形態では、スケジューリングなしの上りリンク送信を実行するために、端末が使用可能な時間リソースが示される。時間リソースに対応する周波数リソースについても、複数の実装が存在してよい。以下に、その実装について別途説明する。
説明しやすくするために、本願では、下りリンク制御情報内で示される時間リソースに対応する周波数リソースは、第2の周波数リソースと称される。以下の2つの実装が存在する。
実装1:第2の周波数リソースは第1の周波数リソースに等しい。
この実装では、下りリンク制御情報で示された時間リソースに対応する周波数リソースは、第1の周波数リソースと同一である。端末によって、第2の周波数リソースを決定する方法は、以下の2つの特定の実装を含んでよい。実装において、第2の周波数リソースは第1の周波数リソースに等しいことが事前定義される。従って、端末は第1の周波数リソースに基づき、第2の周波数リソースを決定してよく、または、これは、端末が第1の周波数リソースを直接使用することを示すとして理解されてよい。他の実装では、基地局が第2の周波数リソースを、第3の上位層シグナリングを介して直接示す。換言すると、段階402の前または後に、方法はさらに、端末によって、第3の上位層シグナリングを基地局から受信する段階であって、第3の上位層シグナリングは第2の周波数リソースを示すために用いられ、第2の周波数リソースは第1の周波数リソースに等しい、段階を含む。
実装1に基づき、端末は下りリンク制御情報で示されたスロット内の上りリンクシンボルおよび第2の周波数リソース上で、スケジューリングなしの上りリンク送信を実行してよい。
図6(a)は、本願による時間−周波数リソースを割り当てる概略図である。第2の周波数リソースは第1の周波数リソースに等しく、基地局によって下りリンク制御情報を介して示された時間リソースは、柔軟な時間リソース内に存在し且つ上りリンク送信として用いられるものとして示されるシンボルである。例えば、図6(a)に示される通り、基地局によって示される時間リソースのフォーマットは、図5に示される第4のスロットフォーマットである。図には、1つの示されたスロットのみの時間リソースが示されているが、代替的に基地局は、候補の時間リソースセット内の複数のスロットのフォーマットを示してよいことはもちろんである。
図6(b)は、本願による、時間−周波数リソースを割り当てる別の模式図である。基地局は、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースを、下りリンク制御情報を介して示す。具体的には、時間リソースは上りリンクシンボルであり、第2の周波数リソースと組み合わされて、グラントフリー上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースを形成する。図6(b)は、時間−周波数リソース"2"内の上りリンクシンボルおよび第2の周波数を含む時間−周波数リソース、時間−周波数リソース"5"内のすべてのスロット(換言すると、時間−周波数リソース"5"内のすべてのスロットは上りリンクシンボルである)を含む時間−周波数リソース、並びに時間−周波数リソース"6"内の上りリンクシンボルおよび第2の周波数を示す。
前述の実装1では、基地局は第2の周波数リソースは第1の周波数リソースと同一であることを示すまたは事前定義し、その後、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースが形成されるように、基地局によって下りリンク制御情報を介して示された時間リソースのフォーマットを参照して上りリンクシンボルを決定する。
実装2:第2の周波数リソースは、第1の周波数リソースの部分集合である。
実装において、下りリンク制御情報内で示される時間リソースに対応する周波数リソース、すなわち、第2の周波数リソースは、第1の周波数リソースの部分集合である。本明細書では、部分集合の意味は以下の通りである。すなわち、第2の周波数リソースは第1の周波数リソースと同一である、または、第2の周波数リソースは第1の周波数リソースの真部分集合である。
第2の周波数リソースが第1の周波数リソースと同一である場合、前述の実装1を参照されたい。ここで詳細について再度説明はしない。
第2の周波数リソースが第1の周波数リソースの真部分集合である場合、基地局は、第2の周波数リソースを第3の上位層シグナリングを介して示す。換言すると、段階402の前または後に、方法はさらに、端末によって、第3の上位層シグナリングを基地局から受信する段階であって、第3の上位層シグナリングは第2の周波数リソースを示すために用いられ、第2の周波数リソースは第1の周波数リソースの真部分集合である、段階を含む。
実装2に基づき、端末は下りリンク制御情報内で示されたスロット内の上りリンクシンボルおよび第2の周波数リソース上で、スケジューリングなしの上りリンク送信を実行してよい。
図7(a)は、本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらなる別の模式図である。第2の周波数リソースは、第1の周波数リソースの真部分集合であり、基地局によって下りリンク制御情報を介して示された時間リソースは、柔軟な時間リソース内に存在し且つ上りリンク送信に用いられるものとして示されるシンボルである。例えば、図7(a)に示される通り、基地局によって示される時間リソースのフォーマットは、図5中の第4のスロットフォーマットである。図には、1つの示されたスロットのみの時間リソースが示されているが、代替的に基地局は、候補の時間リソースセット内の複数のスロットのフォーマットを示してよいことはもちろんである。
図7(b)は、本願による、時間−周波数リソースを割り当てるさらに別の模式図である。基地局は、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースを、下りリンク制御情報を介して示す。具体的には、時間リソースは、上りリンクシンボルであり、第2の周波数リソースと組み合わされてグラントフリー上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースを形成する。図7(b)は、時間−周波数リソース"2"内の上りリンクシンボルおよび第2の周波数を含む時間−周波数リソース、時間−周波数リソース"5"内の上りリンクシンボルおよび第2の周波数を含む時間−周波数リソース、並びに時間−周波数リソース"6"内の上りリンクシンボルおよび第2の周波数を含む時間−周波数リソース示す。
もちろん、別の実装では、下りリンク制御情報で示された各スロットは、基地局によって第3の上位層シグナリングを介して示された第2の周波数リソースの1つにそれぞれ対応してよい。これは、代替的に、異なるスロットの第2の周波数リソースは同一であってよい、または異なってよいことを示すものとして理解されてよい。図7(c)は、本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらなる別の模式図である。時間−周波数リソース"2"内に示される第2の周波数リソース、時間−周波数リソース"5"内に示される第2の周波数リソース、および時間−周波数リソース"6"内に示される第2の周波数リソースは互いに異なる。
実際の使用において、実装2が用いられる場合、図7(b)に示される実装か、図7(c)に示される実装のいずれが使用されるかは、要件に基づき決定されてよいことに留意されたい。この点は、本願において限定されるものではない。
前述の実装2において、基地局が第2の周波数リソースを示した後、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースが形成されるように、基地局は、基地局によって下りリンク制御情報を介して示される時間リソースのフォーマットを参照して上りリンクシンボルを決定する。
別の考え得る設計方式では、本願は、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースを決定する方法をさらに提供する。随意で、段階402の前または後に、方法はさらに、基地局によって、指示情報を送信する段階であって、指示情報は第2の時間リソースを示すために用いられ、当該時間リソースおよび第1の周波数リソース以外の周波数リソースが、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である、段階を含む。説明しやすくするために、第1の周波数リソース以外の周波数リソースは、第4の周波数リソースと称される。第4の周波数リソースは、第1の周波数リソース以外の、基地局によって端末に割り当てられた利用可能な周波数リソース内の別の周波数リソースとして理解されてよい。
指示情報は、明示的な指示情報であってよい。例えば、指示情報は、グループ共通PDCCHに保持される。代替的に、指示情報は、グループ共通PDCCHのサーチ空間(Search Space)で、第1の制御チャネル要素(control channel element,CCE)によって暗黙的に示される。
指示情報を受信した後、端末は、指示情報に示される第2の時間リソースを取得し、事前定義に基づき、第2の時間リソースに対応する使用される周波数リソースは第4の周波数リソースであると決定する。従って、端末は、第2の時間リソースおよび第4の周波数リソースを含む時間−周波数リソースは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースであると決定する。
図8(a)は、本願による、時間−周波数リソースを割り当てるさらなる概略図である。第2の時間リソースおよび第1の時間リソースは、部分的に互いに重なっている。代替的に、第2の時間リソースおよび第1の時間リソースは、互いに重なっていなくてもよいことはもちろんである。
別の実装においては、代替的に、実装は前述の実装1および実装2を組み合わせて用いてよい。例えば、第4の周波数リソースの一部が、基地局によって配信される上位層シグナリングを介して追加的に示されてよい。当該周波数リソースの一部は、第5の周波数リソースとして称され、第2の時間リソースに対応する使用される周波数リソースとして用いられる。図8(b)は、本願による、時間−周波数リソースを割り当てるさらなる概略図である。端末は、第2の時間リソースおよび第5の周波数リソースを含む時間−周波数リソースが、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースであると決定する。
第2の時間リソース内の各スロットは、基地局によって配信される上位層シグナリングで示される第5の周波数リソースの1つに対応してよいことはもちろんである。代替的に、これは、異なるスロットの第5の周波数リソースは、同一であってもよく、または異なってもよいことを示すものとして理解されてよい。図8(c)は、本願による、時間−周波数リソースの割り当てのさらなる概略図である。時間−周波数リソース"4"内に示された第5の周波数リソースおよび時間−周波数リソース"3"内に示された第5の周波数リソースは、互いに異なっている。
別の実装では、代替的に、図8(a)から図8(c)に示される実装は、図7(a)から図7(c)に示される実装および図6(a)および図6(b)に示される実装と組み合わされて、新しい実装を形成してよい。例えば、図9は本願による、時間−周波数リソースを割り当てるさらなる概略図である。実装は、図8(a)に示される実装および図6(a)に示される実装を組み合わせて形成される実装である。別の組み合わせの実装については、本願で示さないこととする。
別の考え得る設計方式において、本願は、さらに、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースを決定するための方法を提供する。随意で、段階402の前または後に、方法はさらに、基地局によって、上りリンクスケジューリンググラントを端末に送信する段階であって、上りリンクスケジューリンググラントはスケジューリングされた第3の時間リソースおよび第3の周波数リソースを示すために用いられ、第3の時間リソースのスロット内の未使用の上りリンクシンボルおよび第3の周波数リソースもスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である、段階を含む。
実装において、基地局は、端末が使用可能な上りリンクリソースを、上りリンクスケジューリングを通して示す。上りリンクリソース内の上りリンク時間−周波数リソースの一部が未使用の場合、当該未使用の上りリンク時間−周波数リソースは、スケジューリングなしの上りリンク送信を実行するために用いられてよい。
実装は、前述の実装のうち任意のものと組み合わされて用いられてよい。具体的に言うと、実装は、図6(a)および図6(b)、図7(a)から図7(c)および図8(a)から8(c)の実装のいずれかのものを組み合わせて用いてよい。
図10は、本願による、時間−周波数リソースを割り当てるさらに別の模式図である。実装は、図6(a)および図6(b)、図7(a)から図7(c)、図8(a)から図8(c)並びに図9の実装のうちの任意のもの組み合わせて用いてよい。図10中には、実装が図7(a)に示される実装と組み合わされる例が、説明のために用いられている。基地局は、3つのスロット内の一部のシンボルが上りリンクスケジューリングリソースとして用いられることを、上りリンクスケジューリンググラントを介して示す。具体的には、基地局は、第3の時間リソースおよび第3の周波数リソースを、時間−周波数リソース"2"、"3"および"4"内で別個に示す。
第3の時間リソースの各スロットには、未使用の上りリンクシンボルが存在する。従って、3つのスロット内の未使用の上りリンクシンボルは、端末によって、スケジューリングなしの上りリンクリソースとして、上りリンクデータを送信するために使用されてよい。
この方式では、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間−周波数リソースを決定するための別の方法が提供される。具体的に言うと、基地局は、上りリンクスケジューリンググラントを端末に送信し、上りリンクスケジューリンググラントは、スケジューリングされた第3の時間リソースおよび第3の周波数リソースを示すために用いられる。第3の時間リソースのスロット内に未使用の上りリンクシンボルが存在する場合、スケジューリングなしの上りリンク送信は、未使用の上りリンクシンボルおよび第3の周波数リソースを介して実行されてよく、これにより、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用されるリソースをさらに追加し、さらに、遅延を低減し、サービス信頼性を向上させる。
本願は、スケジューリングなしの上りリンクリソースを動的に端末に割り当てるための複数の方法を提供する。方法は、図6(a)および図6(b)、図7(a)から図7(c)、図8(a)から図8(c)並びに図9および図10の実装のうちのいずれであってもよい、または2または2より多い実装による組み合わせであってよい。これらの実装に基づき、スケジューリングなしの上りリンクリソースは、端末に動的に割り当てられてよく、端末のいくつかのサービスの低遅延性要件および高信頼性要件を満たす。
本願では、複数の実装のうちの任意の1つまたはこれらの組み合わせにおいて、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能なリソースが端末に動的に割り当てられた後、端末は、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能なリソース上でデータを送信してよい。
図11は、本願による装置の概略図である。装置は、前述の実施形態のうちのいずれかにおける端末または基地局であってよい。装置は、図3中に示すシステムアーキテクチャ内の端末または端末内のチップであってよく、または図3中に示すシステムアーキテクチャ内の基地局または基地局内のチップであってよい。
装置200は、前述の無線通信方法のうちのいずれかの、端末または基地局によって実行される方法を示すよう構成されてよい。
装置200は、少なくとも1つの処理ユニット21および通信ユニット22を含み、随意でさらにストレージユニット23を含む。処理ユニット21、通信ユニット22およびストレージユニット23は、通信バスを介して接続されている。
処理ユニット21は、汎用中央演算処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application−specific integrated circuit,ASIC)、または、本発明の解決手段におけるプログラム実行を制御するよう構成された1または複数の集積回路であってよい。
通信バスは、前述のユニット間で情報を送信するためのパスを含んでよい。
通信ユニット22は、送受信機機能を持つ装置であってよく、別のデバイス、またはEthernet(登録商標)、無線アクセスネットワーク(RAN)若しくは無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area networks,WLAN)等の通信ネットワークと通信するよう構成されている。
ストレージユニット23は、リードオンリメモリ(read−only memory,ROM)、静的情報および命令を格納可能な別のタイプのスタティックストレージデバイス、ランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)、または情報および命令を格納可能な別のタイプの動的ストレージデバイスであってよく、あるいは、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリメモリ(Electrically erasable programmable−only memory,EEPROM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(compact disc read−only memory,CD−ROM)若しくは別の光ディスクストレージ、光ディスクストレージ(コンパクト光ディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスクまたはブルーレイディスク等を含む)、磁気ディスクストレージ媒体若しくは別の磁気ストレージデバイス、または予期されるプログラムコードを命令またはデータ構造の形態で保持または格納するよう構成されてよく且つコンピュータによってアクセス可能な任意の他の媒体であってよい。しかしながら、この点は本明細書において限定されるものではない。ストレージユニット23は、独立して存在してよく、または、処理ユニット21に通信バスを介して接続される。代替的に、ストレージユニット23は処理ユニットと統合されてよい。ストレージユニット23は、本発明の解決手段を実行するために用いられるアプリケーションプログラムコードを格納するよう構成されており、アプリケーションプログラムコードは、処理ユニット21の制御下で実行される。処理ユニット21は、ストレージユニット23内に格納されたアプリケーションプログラムコードを実行するよう構成されている。
特定の実装では、一実施形態において、処理ユニット21は、1または複数のCPU、例えば、図11中のCPU0およびCPU1を含んでよい。
特定の実装では、一実施形態において、装置200は、複数の処理ユニット、例えば、図11中の処理ユニット21および処理ユニット28を含んでよい。処理ユニットの各々は、シングルコア(single−CPU)プロセッサであってよく、またはマルチコア(multi−CPU)プロセッサであってよい。本明細書では、プロセッサは、1または複数のデバイス、回路および/またはデータ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するための処理コアを指してよい。
可能な設計において、装置が基地局または端末である場合、処理ユニット21は、例えばプロセッサであってよく、通信ユニット22は、例えば送受信機であってよく、送受信機は無線周波数回路を含む。装置はさらにストレージユニット23を含み、ストレージユニット23は、コンピュータで実行可能な命令を格納するよう構成されており、処理ユニット21がストレージユニット23に接続され、処理ユニット21は、ストレージユニット23内に格納されたコンピュータで実行可能な命令を実行すると、基地局または端末が、前述の実施形態のうちの任意の1つにおける無線通信方法を実行する。
別の考え得る設計では、装置が基地局内のチップまたは端末内のチップである場合、処理ユニット21は、例えばプロセッサであってよく、通信ユニット22は、例えば入/出力インタフェース、ピンまたは回路であってよい。処理ユニット21がストレージユニット内に格納されたコンピュータで実行可能な命令を実行してよく、その結果、チップは、前述の実施形態における無線通信方法を実行する。随意で、ストレージユニットは、チップ内のストレージユニット、例えば、レジスタまたはキャッシュである。代替的に、ストレージユニットは、基地局または端末内に存在し且つチップ外にあるストレージユニットであってよく、このようなものとしては、例えば、ROM、静的情報および命令を格納可能な別のタイプのスタティックストレージデバイスまたはRAMが含まれる。
チップが無線通信方法を実行するということは、チップが、装置内の別のコンポーネントと組み合わされて、無線通信方法を完了することを示すものとして理解されてよい。
例えば、チップが端末内のチップであり、チップの通信ユニットが端末の送受信機と接続されている場合、端末の送受信機は基地局から上位層シグナリングを受信してよく、従って、チップの通信ユニットは、基地局から第1の上位層シグナリングを受信してよい。さらに、端末のプロセッサは、下りリンク制御情報を受信するように、端末の送受信機を制御してよい。従って、チップの通信ユニットは、送受信機から下りリンク制御情報を受信してよく、下りリンク制御情報をチップの処理ユニットに送信してよい。このように、端末のチップは、本発明の実施形態における無線通信方法を実装する。
別の例では、チップが基地局内のチップであり、チップの通信ユニットが基地局の送受信機に接続されている場合、チップの処理ユニットは、上位層シグナリングを通信ユニットを介して、基地局の送受信機に送信し、基地局の送受信機は、第1の上位層シグナリングを端末に送信する。さらに、チップの処理ユニットは、下りリンク制御情報を、通信ユニットを介して基地局の送受信機に送信し、すると、基地局の送受信機が下りリンク制御情報を端末に送信する。このように、基地局のチップは、本発明の実施形態における無線通信方法を実装する。
例えば、装置が図11に示される方法に分割される場合、処理ユニットが通信ユニットと連携して、装置が本願の前述の実施形態のうちのいずれかの無線通信方法を実装できるようにする。
例えば、図11に示される装置が、端末または端末内のチップである場合、処理ユニットは、通信ユニットを制御して、基地局から第1の上位層シグナリングを受信する段階であって、第1の上位層シグナリングは第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを構成するために用いられ、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースはスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である、段階と、下りリンク制御情報を受信する段階であって、下りリンク制御情報はスロットのフォーマットを示すために用いられ、フォーマットはスロット内のシンボルの送信方向を示し、スロット内の上りリンクシンボルは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースである、段階と、を実行させるように構成されている。
端末または端末内のチップは、本発明の実施形態における無線通信方法において端末によって実行される段階を実装するよう構成されてよいことを理解されたい。関連する機能については、前述の説明を参照されたい。ここで詳細について再度説明はしない。
例えば、図11に示される装置が、基地局または基地局内のチップである場合、処理ユニットは、通信ユニットを制御して、第1の上位層シグナリングを端末に送信する段階であって、第1の上位層シグナリングは第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースを構成するために用いられ、第1の時間リソースおよび第1の周波数リソースはスケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能である、段階と、下りリンク制御情報を端末に送信する段階であって、下りリンク制御情報はスロットのフォーマットを示すために用いられ、フォーマットはスロット内のシンボルの送信方向を示し、スロット内の上りリンクシンボルは、スケジューリングなしの上りリンク送信に使用可能な時間リソースである、段階と、を実行させるように構成されている。
基地局または基地局内のチップは、本発明の実施形態における無線通信方法において基地局によって実行される段階を実装するよう構成されてよいことを理解されたい。関連する機能については、前述の説明を参照されたい。ここで詳細について再度説明はしない。
本願は、さらに、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は命令を格納し、命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは無線通信方法を実行する。コンピュータは、端末または基地局であってよい。
本願は、コンピュータプログラムプロダクトを提供する。コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータソフトウェア命令を含み、コンピュータソフトウェア命令がプロセッサによりロードされて、前述の実施形態のうちのいずれかの無線通信方法のプロシージャを実装してよい。
本願における本明細書の前述の説明は、当業者が本願の内容を使用または実装することを可能にしてよい。当該開示内容に基づきなされる任意の修正は、当該技術分野において自明であるとみなされるべきである。本願に記載された基本原理は、本願の本質および範囲を逸脱することなく、他の変形例に適用されてよい。従って、本願の開示内容は、記載された実施形態および設計のみに限定されず、さらに、当該原理および本願で新しく開示した特徴と整合する最大範囲にまで拡張されてよい。