JP2020530030A - ポリ硫酸化多糖類を用いた骨髄病態の治療 - Google Patents

ポリ硫酸化多糖類を用いた骨髄病態の治療 Download PDF

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Abstract

本発明は、哺乳動物の筋骨格系における骨髄病態と関連する疾患または障害の治療のための、ポリ硫酸化多糖類およびその組成物の医学的使用に関する。具体的には、本発明は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、骨髄浮腫病変または脊椎のモディック終板変化の治療におけるポリ硫酸ペントサンのようなポリ硫酸化多糖類の使用に関する。

Description

本発明は、哺乳動物の筋骨格系における骨髄病態と関連する疾患または障害の治療のための、ポリ硫酸化多糖類およびその組成物の医学的使用に関する。具体的には、本発明は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、骨髄浮腫病変または脊椎のモディック終板変化(Modic Endplate Changes)の治療におけるポリ硫酸化多糖類の使用に関する。
骨髄浮腫病変
骨髄浮腫病変(BMEL)は、軟骨下骨に生じる変化であり、変形性関節症患者における疼痛([1]〜[3])および軟骨変性([4]〜[7])を含む症状の重症度を描出するMRIによって検出される。BMELは、一般的に、脂肪抑制のプロトン密度強調またはT2強調シーケンスを使用して評価される。脂肪抑制T2強調および脂肪抑制プロトン密度強調シーケンスにおいて、BMELは、極めて強い信号として現れる[8]。
BMELに関連するMRI信号は、骨髄内の骨梁微細骨折および骨梁圧潰の領域における血液および間質液(浸潤マクロファージを含む)の濃度増加に起因すると考えられる[8]。向上した空間分解能および多断面再構成によって、特に軟骨の画像化に対して、3D高速スピンエコーシーケンスが役立つ可能性が提示されている[9]。
膝変形性関節症を含む変形性関節症状態のような関節炎状態の病因において、BMELが重要な役割を担っていることを示唆するデータが、増えつつある。
膝変形性関節症
膝変形性関節症(OA)は、膝関節周辺の骨変化、関節軟骨の進行性の損失、関節腔狭小化、および最終的に完全な関節不全を特徴とする障害である。膝OAは、膝痛、重大な身体障害、および生活の質の低下を結果として生じる。疫学的研究の結果から、米国で、50歳以上の症候性膝OAの患者は、約1千2百万人であり、そのうちの推定約7百万人が、BMLを有することが示唆される。
膝変形性関節症を有する患者は、膝のMRIにおいて、信号強度が上昇した領域として現れるBMELを示すことがあり、罹患している疾患において、BMELは、膝痛[2]、膝変形性関節症の放射線学的進行を含む疾患重症度および疾患進行[10]、ならびにMRIに基づく軟骨損失([5]、[11])と関連する。さらに、進行性変形性関節症では、BMELは、関連する軟骨損失の増加を伴って継続し、サイズが拡大する可能性がより高い[5]。加えて、BMELの重症度は、膝関節形成術のリスクと相関することが示されている[12]。
疼痛および軟骨の損失を伴うBMELとの強い関連は、膝変形性関節症の進行および治療効果をモニターするために、この構造的病変を標的とする医薬的関心を高めた([13]〜[15])。
慢性腰痛
慢性腰痛(CLBP)は、少なくとも3カ月継続する持続的または変動的な腰痛として定義される。CLBP、または一般には背部痛は、身体障害があって、医療の利用増加を伴う費用のかかる状態である。CLBPを有する患者には、脊椎のMRIにおいて明白な椎骨の骨髄変化であるモディック変化(MC)を示すものもいる。
I型、II型、およびIII型の3つに分類されたMCのうち、I型変化は、T1強調画像化(T1WI)において低強度であり、T2強調画像化(T2WI)において高強度(hyperintense)であって、骨髄浮腫および炎症を表す。II型変化は、T1WIにおいて高強度であり、T2WIにおいて等強度(isointense)またはわずかに高強度であって、髄虚血の結果として、正常な赤い造血骨髄が黄色い脂肪髄に転化することと関連した。III型モディック変化は、T1WIおよびT2WIの両方において低強度として描出され、軟骨下骨硬化症を表すと考えられた。I/IIおよびII/III混合型モディック変化も報告されており、これらの変化は、ある型から別の型に転化する可能があることを示唆している[15A]。
I型、II型、およびIII型の3つに分類されたMCのうち、I型は、腰痛、持続的な症状、および不良転帰と特に関連する。疫学的研究の結果から、米国で、CLBPの成人は、約9百万人であり、そのうちの推定約百六十万人が、I型MCを有することが示唆される。
米国におけるCLBPの経済的費用は、年間122億ドルから906億ドルに及ぶと推定される。この経済的影響に寄与する要因には、長期間の機能の損失、結果的な作業生産性の損失、治療費用、および障害給付金が含まれる。
CLBPの患者は、MCを示すことがある。MCは、脊椎のMRIにおいて明白であり、公表された研究に基づくと、腰痛と関連する椎骨の骨髄変化である。様々な研究からの発見によって、MC、特にI型MCの存在は、腰痛と相関し、持続的な症状および病欠が予測され、不良転帰と関連することが証明されている。これらの発見から、MCは、薬剤介入のための潜在的な標的であることが示唆される。
ポリ硫酸化多糖類
ヘパリンおよびポリ硫酸ペントサン、ポリ硫酸キトサン、フカンなどのような構造的に関連するポリ硫酸化多糖類は、抗凝血剤として長年使用されてきた[16〜21]。ポリ硫酸ペントサン(PPS)は、ヘパリンよりも弱い抗凝血剤であるが[16、18、20]、血栓溶解剤として術後および予防的に使用されてきた[21]。経口およびくも膜下腔内経路を介して投与される場合、PPSは、間質性膀胱炎(膀胱の炎症)の治療のために使用されてきた[22〜24]。実際に、PPSは、現時点で間質性膀胱炎に処方される薬物であるELMIRON(登録商標)の活性薬剤である。骨粗鬆症におけるPPSの使用[26]、および骨髄浮腫におけるPPSの使用[27]が記載されているように、喘息、アレルギー性鼻炎、および/または慢性閉塞性肺疾患(COPD)のような炎症状態の治療にPPSを使用する可能性も記載されている[25]。
BMELに対する現行の治療選択肢は、改善した臨床転帰という限定された報告と共に多様である。変形性関節症患者におけるBMELの標準的治療は、症状が消失するまで、体重負荷の減少および理学療法と組み合わせた鎮痛剤または抗炎症剤からなる[28]。しかし、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)および副腎皮質ステロイド剤は、骨治癒および軟骨の代謝に対して悪影響を及ぼすことが認められている([29]〜[32])。外傷性および特発性の両方の骨折リスクは、継続的な副腎皮質ステロイド療法を受けている対象において上昇する[31]。骨髄病態のための新規の改良された医薬を提供するために利用可能な医薬剤のレパートリーを広げることに、こうした悪影響をもたらさない医薬品の必要性がある。
本発明は、PPSを用いた治療が、BMEL体積を減少させ、いくつかの症例では、追跡調査で治療後の有害事象の報告がない患者において、BMELの完全な縮小を示したという驚くべき発見に基づく。したがって、PPSは、NSAIDおよび副腎皮質ステロイド剤に対する改良された代替の薬剤選択肢であって、潜在的な疾患修飾性活性を有する可能性がある。この発見によって、患者のBMELおよび関節滲出液ならびに患者のMCに対する治療選択肢としてのPPSの潜在的な有効性が示唆される。この発見によって、BMELおよび関節滲出液を有し、変形性関節症のような関節炎状態を患っている患者の治療としてのPPSの潜在的な有効性も示唆される。さらに、この発見によって、MCを有し、CLBPのような背部痛を患っている患者の治療としてのPPSの潜在的な有効性が示唆される。
一態様によると、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療のための方法であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、このような治療を必要とする哺乳動物に投与するステップを含む方法が提供される。
別の態様によると、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療のための方法であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、このような治療を必要とする哺乳動物に投与するステップを含む方法が提供される。
別の態様によると、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療のための方法であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、このような治療を必要とする哺乳動物に投与するステップを含む方法が提供される。
別の態様によると、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物が提供される。
別の態様によると、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療における使用のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物が提供される。
別の態様によると、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物が提供される。
別の態様によると、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療における使用のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物が提供される。
別の態様によると、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物が提供される。
別の態様によると、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療における使用のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物が提供される。
別の態様によると、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用が提供される。
別の態様によると、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療のための薬剤の製造における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用が提供される。
別の態様によると、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用が提供される。
別の態様によると、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療のための薬剤の製造における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用が提供される。
別の態様によると、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用が提供される。
別の態様によると、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療のための薬剤の製造における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用が提供される。
本明細書において他に定義しない限り、本出願に関連して使用される科学用語および専門用語は、当業者に一般的に理解されている意味を有するものとする。さらに、文脈上別段の要求がない限り、単数形の用語はその複数形を含み、複数形の用語はその単数形を含むものとする。したがって、本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈上明らかに別段の指示がない限り、複数の指示対象を含む。例えば、「細胞」という場合、複数の細胞の集団を含む。
本明細書で提供される定義に関して、別段の記載がないか、または文脈から暗黙的でない限り、定義された用語および語句は、提供された意味を含む。別段明記されていないか、または文脈から明らかでない限り、以下の用語および語句は、関連分野の当業者によって取得された用語または語句の意味を除外しない。本発明の範囲は、その特許請求の範囲によってのみ限定されるため、前記定義は、特定の実施形態の記載を補助するために提供され、特許請求の範囲に記載された発明を限定することを意図していない。
本明細書全体を通して、本発明の様々な態様および構成成分は、範囲形式で表記することができる。範囲形式は便宜上含まれ、本発明の範囲において柔軟性のない限定と解釈されるべきではない。したがって、範囲の記載は、特に指示がない限り、可能なすべての部分範囲に加えて、その範囲内の個々の数値を具体的に開示しているとみなされるべきである。例えば、1〜5のような範囲の記載は、1〜2、1〜3、1〜4、2〜3、2〜4、2〜5、3〜4などのような部分範囲に加えて、列挙した範囲内の個々の数および部分的な数、例えば、1、2、3、4、および5を具体的に開示しているとみなされるべきである。これは、開示された範囲の幅に関わらず適用される具体的な値を必要とする場合、これらは、本明細書に指示されるであろう。
「許容される賦形剤」という用語は、生理学的に適合し、本明細書に記載されている化合物またはその使用にとって有害でない、溶媒、希釈剤、分散媒、コーティング剤、抗菌剤、抗真菌剤、等張剤、および吸収遅延剤などのような賦形剤または薬剤を含む。薬学的に活性な物質の組成物を調製するための、このような担体および薬剤の使用は、当該分野でよく知られている(例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 21st Edition; Lippincott Williams & Wilkins: Philadelphia, PA, 2005を参照)。
「許容される塩」という用語は、以下に限定されないが、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩などのような無機酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩などのような有機酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などのようなスルホン酸塩、アルギニン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩などのようなアミノ酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩などのような金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのようなアルカリ土類金属塩、およびトリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩などのような有機アミン塩を含む。
塩基の塩には、以下に限定されないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、アンモニウム、トリエチルアミンから形成される塩のようなアルキルアンモニウム、エタノールアミンで形成されるもののようなアルコキシアンモニウム、およびエチレンジアミン、コリン、またはアルギニン、リジン、もしくはヒスチジンのようなアミノ酸から形成される塩のような薬学的に許容されるカチオンから形成されるものが含まれる。許容される塩の種類およびそれらの形成に関する一般的情報は、当業者に知られており、「Handbook of Pharmaceutical salts」P.H.Stahl, C.G.Wermuth, 1st edition, 2002, Wiley-VCHのような一般的教科書に記載されている通りである。
化合物「の投与」および/または「を投与すること」という用語は、本発明の化合物を、治療を必要とする個体に提供することを意味すると理解されるべきである。
本明細書で用いる場合、「組成物」という用語は、所定の成分を所定の量で含む生成物に加えて、所定の量の所定の成分の組合せから、直接的または間接的に得られるすべての生成物を包含することが意図されている。
本明細書全体を通して、「含む(comprise)」という言葉、または「含む(comprises)」もしくは「含んでいる(comprising)」のようなその変形は、述べられた要素、整数、もしくはステップ、または要素、整数、もしくはステップの群の包含を意味するが、いかなる他の要素、整数、もしくはステップ、または要素、整数、もしくはステップの群も除外を意味するものではないと理解されるであろう。
本発明は哺乳動物対象の治療に関する。「哺乳動物」対象の治療は、「患者」または「個体」の治療とみなされてもよい。「哺乳動物」対象は、特定の症状もしくは治療の必要性が示唆される症状の臨床徴候を呈しているか、状態の治療を受けるか、または治療される状態と診断されている。
このため、別段特に指示されない限り、本発明は、ヒトおよび他の非ヒト哺乳動物に適用可能であると理解されるべきである。ヒトは男性または女性であってよい。他の非ヒト哺乳動物は、霊長類、家畜、および農場動物(farm animals)(例えば、ヒツジ、ウマ、ウシ、ブタ)、ネコおよびイヌのような家庭内ペット、興行動物(performance animal)(例えば、競走馬、ラクダ、グレーハウンド)、臨床検査動物(例えば、マウス、ウサギ、ラット、モルモット)に加えて、通常、野生に存在するが、動物園、野生動物公園などにいるような動物であることから、治療を受けやすいと思われる動物であってよい。
本明細書で用いる場合、「治療すること」、「治療する」、または「治療」という用語およびその変形は、臨床的病態の過程中に対象の自然な過程を変えることを意図された臨床的介入を指す。治療の望ましい効果には、疾患の進行速度の低下、病状の改善または緩和、および予後の寛解または改善が含まれる。例えば、上記の治療転帰のうちの1つまたは複数が達成された場合、対象は、首尾よく「治療される」。本明細書で用いる場合、「治療すること」、「治療する」、または「治療」という用語およびその変形は、臨床的病態の過程の発生を避けることを意図された臨床的介入を指すと理解されるであろう「予防すること」、「予防する」、または「予防」を包含する。
「有効量」は、特定の疾患(例えば、骨髄浮腫)の測定可能な改善を得るために必要とされる、少なくとも最小濃度または最小量を指す「治療上有効な」量を包含する。本明細書における有効量は、病状、年齢、性別、患者の体重、および個体に望ましい反応を引き起こすためのPPSの性能のような要因に従って変更することがある。有効量は、治療上有益な効果が、PPSのあらゆる毒性作用または有害作用を上回る量でもある。「有効量」は、望ましい予防的結果を得るために必要とされる薬物の量または薬物の投与速度を指す「予防上有効な」量も包含する。
実施形態の説明
本開示は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療のための方法であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、このような治療を必要とする哺乳動物に投与するステップを含む方法に関する。
好ましくは、哺乳動物は、関節炎状態を患っている。好ましくは、関節炎状態は、関節リウマチまたは変形性関節症から選択される。好ましくは、関節炎状態は、関節リウマチである。好ましくは、関節炎状態は、変形性関節症である。好ましくは、変形性関節症は、足首、股関節、膝関節、肩関節、脊椎、および手首からなる群から選択される接合している関節にある。好ましくは、変形性関節症は、膝関節にある。好ましくは、変形性関節症は、脊椎にある(脊椎症)。
本開示は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療のための方法であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、このような治療を必要とする哺乳動物に投与するステップを含む方法に関する。
本開示は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療のための方法であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、このような治療を必要とする哺乳動物に投与するステップを含む方法に関する。
好ましくは、背部痛は、一般的背部痛、急性背部痛、および慢性背部痛からなる群から選択される。好ましくは、背部痛は、一般的腰痛、急性腰痛、および慢性腰痛からなる群から選択される。好ましくは、背部痛は、慢性腰痛である。好ましくは、脊椎におけるI型モディック終板変化は、脊椎におけるII型モディック終板変化と関連している。好ましくは、脊椎におけるI型モディック終板変化は、脊椎におけるIII型モディック終板変化と関連している。
本開示は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物に関する。
本開示は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療における使用のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物に関する。
好ましくは、哺乳動物は、関節炎状態を患っている。好ましくは、関節炎状態は、関節リウマチまたは変形性関節症から選択される。好ましくは、関節炎状態は、関節リウマチである。好ましくは、関節炎状態は、変形性関節症である。好ましくは、変形性関節症は、足首、股関節、膝関節、肩関節、脊椎、および手首からなる群から選択される接合している関節にある。好ましくは、変形性関節症は、膝関節にある。好ましくは、変形性関節症は、脊椎にある(脊椎症)。
本開示は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物に関する。
本開示は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療における使用のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物に関する。
本開示は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物に関する。
本開示は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療における使用のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物に関する。
好ましくは、背部痛は、一般的背部痛、急性背部痛、および慢性背部痛からなる群から選択される。好ましくは、背部痛は、一般的腰痛、急性腰痛、および慢性腰痛からなる群から選択される。好ましくは、背部痛は、慢性腰痛である。好ましくは、脊椎におけるI型モディック終板変化は、脊椎におけるII型モディック終板変化と関連している。好ましくは、脊椎におけるI型モディック終板変化は、脊椎におけるIII型モディック終板変化と関連している。
本開示は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用に関する。
本開示は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療のための薬剤の製造における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用に関する。
好ましくは、哺乳動物は、関節炎状態を患っている。好ましくは、関節炎状態は、関節リウマチまたは変形性関節症から選択される。好ましくは、関節炎状態は、関節リウマチである。好ましくは、関節炎状態は、変形性関節症である。好ましくは、変形性関節症は、足首、股関節、膝関節、肩関節、脊椎、および手首からなる群から選択される接合している関節にある。好ましくは、変形性関節症は、膝関節にある。好ましくは、変形性関節症は、脊椎にある(脊椎症)。
本開示は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用に関する。
本開示は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物におけるI型モディック終板変化の治療のための薬剤の製造における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用に関する。
本開示は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用に関する。
本開示は、磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療のための薬剤の製造における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用に関する。
好ましくは、背部痛は、一般的背部痛、急性背部痛、および慢性背部痛からなる群から選択される。好ましくは、背部痛は、一般的腰痛、急性腰痛、および慢性腰痛からなる群から選択される。好ましくは、背部痛は、慢性腰痛である。好ましくは、脊椎におけるI型モディック終板変化は、脊椎におけるII型モディック終板変化と関連している。好ましくは、脊椎におけるI型モディック終板変化は、脊椎におけるIII型モディック終板変化と関連している。
本開示は、ポリ硫酸化多糖が、好ましくは、高分子量ヘパリン、低分子量ヘパリン、ヘパラン硫酸塩、ポリ硫酸ペントサン、ポリ硫酸コンドロイチン、ポリ硫酸キトサン、デルマタンポリ硫酸スロデキシド、硫酸デキストラン、ポリ硫酸化イヌリン、硫酸化ラクトビオン酸アミド、硫酸化ビス−アルドン酸アミド、八硫酸スクロース、フコイダン−1、フコイダン−2、硫酸化β−シクロデキストリン、硫酸化γ−シクロデキストリン、および以下に限定されないが、六硫酸イノシトールを含む小さな硫酸化化合物からなる群から選択される、上述の方法、組成物、および使用も検討する。
好ましくは、ポリ硫酸化多糖は、高分子量ヘパリン、低分子量ヘパリン、ポリ硫酸ペントサン(PPS)、ポリ硫酸コンドロイチン、およびポリ硫酸キトサンからなる群から選択される。
好ましくは、ポリ硫酸ペントサン(PPS)は、ポリ硫酸ペントサンのナトリウム塩(NaPPS)、ポリ硫酸ペントサンのマグネシウム塩(MgPPS)、ポリ硫酸ペントサンのカルシウム塩(CaPPS)、およびポリ硫酸ペントサンの亜鉛塩(ZnPPS)からなる群から選択される。
好ましくは、ポリ硫酸ペントサン(PPS)は、ポリ硫酸ペントサンナトリウム(NaPPS)である。
好ましい一実施形態において、NaPPSは、Bene−PharmaChem GmbH&Co KG、Geretsried、Germanyによって、米国FDAおよび欧州共同体EMEAに提出された明細書に従って製造される。
様々な経路による投与に適したPPSおよびPPS組成物が、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 21st Edition; Lippincott Williams & Wilkins: Philadelphia, PA, (2005)のような、この分野の標準的な教科書を参照することによって製剤化し得ることは、当業者に認識されているであろう。これらの組成物には、注射、経口(胃腸の薬物吸収増強剤(drug absorption extenders)および薬物吸収促進剤(enhancers)を含有する錠剤およびカプセル剤を含む)、静脈内などによるものが含まれる。
好ましくは、治療は、筋肉内(IM)もしくは皮下(SC)経路による注射投与、静脈内(IV)投与、関節内(IA)投与、関節周囲投与、局所的投与、坐剤を介した投与、または経口投与によるものである。
好ましくは、治療は、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、1用量あたり約1〜2mg/哺乳動物1kgの有効量で、哺乳動物に投与することによるものである。
好ましくは、治療は、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、1用量あたり約2mg/哺乳動物1kgの有効量で、哺乳動物に投与することによるものである。好ましくは、有効量は、1用量あたり約1.0〜2.0mg/対象1kgである。特定の実施形態において、有効量は、約1.0〜1.5mg/kg、1.5〜2.0mg/kg、0.5mg/kg、1.0mg/kg、1.5mg/kg、または2.0mg/kgである。特定の実施形態において、有効量は、約25mg〜4000mgの間の固定用量である。特定の実施形態において、有効量は、約25mg〜300mgの間の固定用量である。特定の実施形態において、有効量は、約25mg、50mg、75mg、100mg、125mg、150mg、175mg、200mg、225mg、250mg、275mg、または300mgの固定用量である。特定の実施形態において、有効量は、約350mg、400mg、450mg、500mg、550mg、600mg、650mg、700mg、750mg、800mg、850mg、900mg、950mg、1000mg、2000mg、3000mg、または4000mgの固定用量である。
好ましくは、治療は、注射投与によるものである。好ましくは、治療は、皮下(SC)注射投与によるものである。好ましくは、治療は、筋肉内(IM)注射投与によるものである。
好ましくは、ヒトへの投与は、1日1回、週2回、または週3回の治療レジメンでの投与によるものである。好ましくは、ヒトへの投与は、週2回の治療レジメンでの投与によるものである。好ましくは、ヒトへの投与は、投薬の間隔が、最短3日間であり、最長4日間である週2回の治療レジメンでの投与によるものである。好ましくは、ヒトへの投与は、6週間にわたる週2回の治療レジメンでの投与によるものである。好ましくは、治療レジメンで投与されるポリ硫酸化多糖の合計用量は、約200〜4000mgである。
このため、投薬は、より重いまたはより軽い体重の個体に従って調整されるであろう。治療レジメンは、対象が経験している疼痛の重症度に従って適応され得る。患者が高レベルの疼痛を経験しているいくつの例では、可能な限り速やかにPPSを治療効果のある負荷量に到達させることが望ましい。これには、例えば、疼痛が消散するまで、1日1回での約1.0mg/kg以上のPPS投与が必要とされることがある。
注射によって投与する場合、これは、通常、臨床的状況で看護師/医師によって実行されるであろう。治療を成功させるための鍵が、組織病変付近の最適な治療用量を達成するために、十分なPPSを対象に投与することであることを、当業者は理解しているであろう。PPSは結合組織に蓄積することが知られているため、時間をかけて、例えば、1mg PPS/kgの1日用量を4〜5日間にわたって、負荷量が達成し得る。重症の慢性症例において、対象は、1年あたり1回超、おそらく1年あたり2または3回の治療コースを必要とするであろうことが、見込まれるであろう。
安全性の観点から、より長い期間にわたる、投与回数を減らした、より低い用量範囲(1〜2mg PPS/kgまたは約25〜50mgの固定用量)が好ましい。これは、PPSが既知の抗凝血剤であり、より高い用量(>3mg PPS/kgまたは約150〜200mgの固定用量)では、基礎APTを上昇させることがあり、それによってあらゆる開放創からの出血を促進する可能性があるためである。
注射による投与は好ましいが、PPSの経口製剤または局所製剤は、初回のIMまたはSCのPPS治療に対する追跡治療(維持用量)として使用され得る。これは、経口投与にも適用可能であろう。IV注入による投与には、1日1回でのより低い用量である0.5〜1mg PPS/kgが好ましい。
本開示は、他の治療剤とポリ硫酸化多糖との併用投与についても検討する。他の治療剤を、本発明の化合物と組み合わせて採用する場合、これらは、例えば、Physician Desk Reference(PDR)に記載される量またはそうでなければ、当業者が決定した量で使用されてよい。
任意の特定の患者に対する具体的な用量レベルおよび投薬回数は、変更される場合があり、採用された具体的な化合物の活性、その化合物の代謝安全性および活性の長さ、年齢、体重、一般的健康状態、性別、食事、投与の様式および時間、排泄速度、薬物の組合せ、特定の状態の重症度、ならびに療法を受ける受容者を含む様々な要因によって異なるであろうことは理解されるであろう。例えば、大型の動物は、より多い用量を必要とすることは理解されるであろう。例示として、ウマのような大型の動物は、約4000mgの固定用量を必要とすることがある。
本開示の治療に関する適合性の判定、または言い換えると、骨髄浮腫病変(BMEL)の診断は、MRIの使用を介して行われてよい。例えば、MRIのT1強調画像における信号強度の低下およびT2強調画像における信号強度の上昇として。臨床転帰は、BMELのMRI評価によってか、または患者が報告した転帰の測定装置を使用することによって測定され得る。患者が報告した疼痛および/または機能的転帰は使用されてよい。これらには、疼痛のための数値的評価スケール(Numerical Rating Scale)(NRS)[33]、機能のためのLysholm膝関節スコア[34]、疼痛、症状、機能、および生活の質のための膝関節損傷および変形性関節症転帰スコア(Knee injury and Osteoarthritis Outcome Score)(KOOS)[35]、ならびに腰機能のためのOswestry障害指数(Oswestry Disability Index)(Oswestry腰痛障害質問票(Oswestry Low Back Pain Disability Questionnaire)としても公知)[36]が含まれる。
好ましくは、哺乳動物の疼痛は、治療後に軽減される。好ましくは、数値的評価スケール(NRS)によって判定される通り、哺乳動物の疼痛は軽減される。
好ましくは、哺乳動物の機能は、治療後に改善される。好ましくは、Lysholm膝関節スコアによって判定される通り、哺乳動物の機能は改善される。
好ましくは、磁気共鳴画像法によって評価される通り、骨髄浮腫病変またはモディック終板変化の存在は縮小される。好ましくは、磁気共鳴画像法によって評価される通り、骨髄浮腫病変またはモディック終板変化の存在は消散される。
実施例1の試験における患者のMRI画像を示す図である。 腓骨側ではより明白な内側区画の骨浮腫を明示する、治療前の冠状面(A)および矢状面(B)の3Tプロトン密度脂肪飽和画像。 膝関節滲出液を明示する、膝蓋上包のレベルにおける軸方向(C)プロトン密度脂肪飽和画像化。 内側区画の骨浮腫の消散を明示する、対応する治療後の冠状面(D)および矢状面(E)の3Tプロトン密度脂肪飽和画像。膝関節滲出液のサイズの縮小を明示する、膝蓋上包のレベルにおける軸方向(F)プロトン密度脂肪飽和画像化。 実施例2の病歴からの特定のMRI画像を示す図である。A:PPS前の、関節腔(矢印)内のBME病変(矢印)滲出液を示すMRI;高いNRS疼痛スコア=8;Lysholmスコア:37(不良な膝関節機能)。B:PPS治療後の、BME病変および滲出液の完全な消散を示すMRI;疼痛NRS=0(疼痛の消散);Lysholmスコア:65(十分な膝関節機能)
実施形態例
1.磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療のための方法であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、このような治療を必要とする哺乳動物に投与するステップを含む方法。
2.哺乳動物が、変形性関節症に罹患している、実施形態例1に記載の方法。
3.変形性関節症が、足首、股関節、膝関節、肩関節、脊椎、および手首からなる群から選択される接合している関節にある、実施形態例2に記載の方法。
4.変形性関節症が、膝関節にある、実施形態例3に記載の方法。
5.変形性関節症が、脊椎にある(脊椎症)、実施形態例3に記載の方法。
6.磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療のための方法であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、このような治療を必要とする哺乳動物に投与するステップを含む方法。
7.磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療のための方法であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、このような治療を必要とする哺乳動物に投与するステップを含む方法。
8.背部痛が、一般的背部痛、急性背部痛、および慢性背部痛からなる群から選択される、実施形態例7に記載の方法。
9.背部痛が、一般的腰痛、急性腰痛、および慢性腰痛からなる群から選択される、実施形態例8に記載の方法。
10.背部痛が、慢性腰痛である、実施形態例9に記載の方法。
11.脊椎におけるI型モディック終板変化が、脊椎におけるII型モディック終板変化と関連している、実施形態例6から10のいずれか一例に記載の方法。
12.脊椎におけるI型モディック終板変化が、脊椎におけるIII型モディック終板変化と関連している、実施形態例6から10のいずれか一例に記載の方法。
13.磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物。
14.磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療における使用のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物。
15.哺乳動物が、変形性関節症に罹患している、実施形態例13または14に記載の組成物。
16.変形性関節症が、足首、股関節、膝関節、肩関節、脊椎、および手首からなる群から選択される接合している関節にある、実施形態例15に記載の組成物。
17.変形性関節症が、膝関節にある、実施形態例16に記載の組成物。
18.変形性関節症が、脊椎にある(脊椎症)にある、実施形態例16に記載の組成物。
19.磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物。
20.磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療における使用のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物。
21.磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物。
22.磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療における使用のための組成物であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩および許容される賦形剤を含む組成物。
23.哺乳動物の背部痛が、一般的背部痛、急性背部痛、および慢性背部痛からなる群から選択される、実施形態例21または22に記載の組成物。
24.背部痛が、一般的腰痛、急性腰痛、および慢性腰痛からなる群から選択される、実施形態例23に記載の組成物。
25.背部痛が、慢性腰痛である、実施形態例24に記載の組成物。
26.脊椎におけるI型モディック終板変化が、脊椎におけるII型モディック終板変化と関連している、実施形態例19から25のいずれか一例に記載の組成物。
27.脊椎におけるI型モディック終板変化が、脊椎におけるIII型モディック終板変化と関連している、実施形態例19から25のいずれか一例に記載の組成物。
28.磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用。
29.磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療のための薬剤の製造における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用。
30.哺乳動物が、変形性関節症に罹患している、実施形態例28または29に記載の使用。
31.変形性関節症が、足首、股関節、膝関節、肩関節、脊椎、および手首からなる群から選択される接合している関節にある、実施形態例30に記載の使用。
32.変形性関節症が、膝関節にある、実施形態例31に記載の使用。
33.変形性関節症が、脊椎にある(脊椎症)、実施形態例31に記載の使用。
34.磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用。
35.磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療のための薬剤の製造における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用。
36.磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用。
37.磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療のための薬剤の製造における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用。
38.背部痛が、一般的背部痛、急性背部痛、および慢性背部痛からなる群から選択される、実施形態例36または37に記載の使用。
39.背部痛が、一般的腰痛、急性腰痛、および慢性腰痛からなる群から選択される、実施形態例38に記載の使用。
40.背部痛が、慢性腰痛である、実施形態例39に記載の使用。
41.脊椎におけるI型モディック終板変化が、脊椎におけるII型モディック終板変化と関連している、実施形態例34から40のいずれか一例に記載の使用。
42.脊椎におけるI型モディック終板変化が、脊椎におけるIII型モディック終板変化と関連している、実施形態例34から40のいずれか一例に記載の使用。
43.ポリ硫酸化多糖が、高分子量ヘパリン、低分子量ヘパリン、ヘパラン硫酸塩、ポリ硫酸ペントサン、ポリ硫酸コンドロイチン、ポリ硫酸キトサン、デルマタンポリ硫酸スロデキシド、硫酸デキストラン、ポリ硫酸化イヌリン、硫酸化ラクトビオン酸アミド、硫酸化ビス−アルドン酸アミド、八硫酸スクロース、フコイダン−1、フコイダン−2、硫酸化β−シクロデキストリン、硫酸化γ−シクロデキストリン、および以下に限定されないが、六硫酸イノシトールを含む小さな硫酸化化合物からなる群から選択される、実施形態例1から12のいずれか一例に記載の方法、実施形態例13から27のいずれか一例に記載の組成物、または実施形態例28から42のいずれか一例に記載の使用。
44.ポリ硫酸化多糖が、高分子量ヘパリン、低分子量ヘパリン、ポリ硫酸ペントサン(PPS)、ポリ硫酸コンドロイチン、およびポリ硫酸キトサンからなる群から選択される、実施形態例43に記載の方法、組成物、または使用。
45.ポリ硫酸ペントサン(PPS)が、ポリ硫酸ペントサンのナトリウム塩(NaPPS)、ポリ硫酸ペントサンのマグネシウム塩(MgPPS)、ポリ硫酸ペントサンのカルシウム塩(CaPPS)、およびポリ硫酸ペントサンの亜鉛塩(ZnPPS)からなる群から選択される、実施形態例44に記載の方法、組成物、または使用。
46.ポリ硫酸ペントサン(PPS)が、ポリ硫酸ペントサンナトリウム(NaPPS)である、実施形態例45に記載の方法、組成物、または使用。
47.治療が、筋肉内(IM)もしくは皮下(SC)経路による注射投与、静脈内(IV)投与、関節内(IA)投与、関節周囲投与、局所的投与、坐剤を介した投与、または経口投与によるものである、実施形態例1から46のいずれか一例に記載の方法、組成物、または使用。
48.治療が、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、1用量あたり約1〜2mg/哺乳動物1kgの有効量または固定用量として、約25mg、50mg、75mg、100mg、125mg、150mg、175mg、200mg、225mg、250mg、275mg、もしくは300mgの有効量で、哺乳動物に投与することによるものである、実施形態例1から47のいずれか一例に記載の方法、組成物、または使用。
49.治療が、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、1用量あたり約2mg/哺乳動物1kgの有効量で、哺乳動物に投与することによるものである、実施形態例1から48のいずれか一例に記載の方法、組成物、または使用。
50.治療が、注射投与によるものである、実施形態例47から49のいずれか一例に記載の方法、組成物、または使用。
51.治療が、皮下(SC)注射投与によるものである、実施形態例50に記載の方法、組成物、または使用。
52.ヒトへの投与が、1日1回、週2回、または週3回の治療レジメンでの投与によるものである、実施形態例47から51のいずれか一例に記載の方法、組成物、または使用。
53.ヒトへの投与が、週2回の治療レジメンでの投与によるものである、実施形態例52に記載の方法、組成物、または使用。
54.ヒトへの投与が、投薬の間隔が、最短3日間であり、最長4日間である週2回の治療レジメンでの投与によるものである、実施形態例53に記載の方法、組成物、または使用。
55.ヒトへの投与が、6週間にわたる週2回の治療レジメンでの投与によるものである、実施形態例54に記載の方法、組成物、または使用。
56.治療レジメンで投与されるポリ硫酸化多糖の合計用量が、約200〜4000mgである、実施形態例55に記載の方法、組成物、または使用。
57.哺乳動物の疼痛が、治療後に軽減される、実施形態例1から56のいずれか一例に記載の方法、組成物、または使用。
58.数値的評価スケール(NRS)によって判定される通り、哺乳動物の疼痛が軽減される、実施形態例57に記載の方法、組成物、または使用。
59.哺乳動物の機能が、治療後に改善される、実施形態例1から58のいずれか一例に記載の方法、組成物、または使用。
60.本明細書に記載されているLysholm膝関節スコアによって判定される通り、哺乳動物の機能が改善される、実施形態例59に記載の方法、組成物、または使用。
61.磁気共鳴画像法によって評価される通り、骨髄浮腫病変またはモディック終板変化の存在が縮小される、実施形態例1から60のいずれか一例に記載の方法、組成物、または使用。
62.磁気共鳴画像法によって評価される通り、骨髄浮腫病変またはモディック終板変化の存在が消散される、実施形態例1から60のいずれか一例に記載の方法、組成物、または使用。
[実施例1]
MRI上に骨髄浮腫病変を有する膝OA患者(n=35)における疼痛および機能の臨床転帰に対するペントサンの効果
実施例1は、TGA Special Access Scheme(B)のもとで、膝関節の骨髄浮腫病変を有し、変形性関節症に罹患している患者に、PPSを用いて治療した試験の安全性、忍容性、および結果である。(PPSの注入可能形態が、オーストラリアにおいて登録製品ではなかったため、患者に対する治療としてのPPS使用の承認は、Special Access Scheme(SAS)のもと、オーストラリア政府、保健省薬品医薬品行政局から取得された。)
この試験の患者は以下の特徴を有していた:
− 高い疼痛スコア
− 不良な関節機能スコア
− 骨髄浮腫病変および関節滲出液のMRI上の根拠
− 現時点で人工膝関節置換術のための待機リストに載っているKellgren−Lawrence(3〜4)OA対象
− 副腎皮質ステロイド剤の関節内注射を含む標準的治療の失敗
プロトコールは以下のことを特色とした:
− 治療:3週間にわたる週2回、2mg/kgの筋肉内注射(合計6回の注射)
− PPS治療の間、すべての患者はNSAIDを控えた
− 疼痛および機能の治療転帰は、PPS治療の前および最後のPPS注射の2〜4週間後に採点された
− すべての患者がベースライン軟骨下BMLを有していた
BMEL評価、疼痛スコア、および機能的転帰スコアを含む臨床転帰を表1に示す。
表1の説明文
数値的評価スケール(NRS)[33]は、11段階評価(0〜10)である。無痛の状態は0であり、想像できる限り最悪の疼痛は10である。
Lysholm膝関節スコア[34]は、Lysholm膝関節スコアスケールの8つの機能的構成要素から得られた結果に基づいて計算される0〜100の合計スコアである:跛行(5ポイント)、支持(5ポイント)、ロッキング症状(15ポイント)、不安定性(25ポイント)、疼痛(25ポイント)、腫脹(10ポイント)、階段昇降(10ポイント)、およびしゃがみ込み(5ポイント)。この合計スコアは、以下の評価カテゴリーに振り分けられる:95〜100は機能が極めて良好であることを示唆し、84〜94は機能が良好であることを示唆し、65〜83は機能がどちらとも言えない状態であることを示唆し、65未満は機能が不良であることを示唆する。
結論として、TGA SAS(B)のもとで、骨髄浮腫病変を有し、変形性関節症に罹患している患者に対するPPSの使用に関する有害事象は報告されなかった。PPSの標準的な4週間コースによって、明確に視認できるBMELの縮小が得られ、疼痛および運動性スコアが改善した。
さらなる研究では、6週間にわたって週2回、緩徐なSC注射によって投与されるPPS2mg/kgまたは150mgの固定用量の投与および治療レジメンによって、磁気共鳴画像法によって評価される、BMEL体積の一貫した縮小、またいくつかの症例では、BMELの完全な縮小が、驚くべきことに得られた。
[実施例2]
膝変形性関節症の症例報告
概要
実施例2は、膝変形性関節症を有し、数値的評価スケール−(NRS)において8と採点された高レベルの膝痛および37という不良なLysholm膝関節スコアを示す機能的制限を呈する、70歳女性の症例について詳述する。膝関節のMRIスキャンによって、大腿骨内側顆および腓骨内側プラトーの軟骨下骨髄浮腫病変(BML)が明らかとなった。患者には、3週間にわたる週2回のポリ硫酸ペントサンナトリウム(PPS)の1回のコースを筋肉内に投与した。治療2週間後のMRIスキャンは、大腿骨内側顆および腓骨内側プラトーにおける骨髄浮腫の完全な消散を示し、疼痛の回復(NRS疼痛スコア0)およびLysholm膝関節スコアの43%改善を同時に示した。さらに、PPS療法後のMRIスキャンで、関節滲出液の顕著な減少も示された。これらのMRIの解釈は、PPSを用いた治療的介入に続く臨床転帰評価項目の改善を裏付ける。
病歴
関節鏡視下の部分的な内側半月板切除の既往歴を有する70歳女性は、左膝関節の疼痛を呈し、人工膝関節置換術の待機リストに載っていた。この患者は、関節鏡検査時の関節内コルチゾール投与に応答しなかった。3テスラのプロトン密度ターボスピンエコー脂肪飽和を用いてTR3000ms、TE30msで取得した膝関節のMRIスキャンは、体重を支える大腿骨内側顆および腓骨内側プラトーの内側面における局所性の全層軟骨欠損と関連する軟骨下BMLを明示した。大腿骨内側顆のBML測定値は11×7×12mm(CC×横径×AP)であり、腓骨内側プラトーのBML測定値は8×8×8mm(CC×横径×AP)であった。さらに、膝蓋上包のレベルにおける軸方向プロトン密度脂肪飽和画像化によって、膝関節滲出液および内側半月板(本体および後角)の再断裂が明らかとなった。患者同意後、疼痛評価スコアは、数値的評価スケール(NRS)[33]によって判定され、機能的能力評価には、Lysholm膝関節スコア[34]が含まれた。治療前、NRS疼痛スコアは重度で、スコアが10のうちの8であり(0〜10の範囲)、Lysholm膝関節スコアは、100のうちの37であり、これは階段昇降および跛行に問題があることを示唆する不良な膝関節機能を反映している。
PPSが、ヘパリンの1/15の活性を有する弱い抗凝血剤であることから、安全のため、ポリ硫酸ペントサンナトリウムを用いた治療の開始前および治療中定期的に、全血球計算、APTT、プロトロンビン時間、肝機能検査、腎機能検査、および血清カルシウムを評価することによって、患者をモニターした。治療のコースおよび追跡期間全体を通して、患者の臨床状態を定期的に確認した。
評価後、SASのもとで、患者は、ポリ硫酸ペントサンナトリウム(PPS)を用いた治療に適していると判断された。患者には、投薬の間隔が、最短3日間であり、最長4日間の週2回で、2mg/kgのPPSを投与した。6回の筋肉内注射は、3週間の期間にわたって、大臀筋に投与された(1週間あたり2回の注射)。注射レジメンの完了後、10、24および38日目と3回の追跡診察を予約した。最初のPPS注射の5週間後に、3テスラのプロトン密度脂肪飽和を用いてTR1200ms、TE28msで空間取得してMRIスキャンを実施したところ、大腿骨内側顆および腓骨内側プラトーにおける骨髄浮腫病変の完全な消散が示された。さらに、膝蓋上包のレベルにおける軸方向画像化は、膝関節滲出液のサイズの縮小を明示した。患者は、最後の注射から4週間後のLysholm膝関節スコアにおいてスコアが65と43%の顕著な機能の改善を示し、またNRS疼痛スコアが0と注釈付けされるように、疼痛からの力強い回復を示した。PPS治療および追跡期間の間に、患者は、薬物関連または非薬物関連の有害反応を何も呈することはなかった。
考察および結論
3テスラのプロトン密度脂肪飽和を用いてTR1200ms、TE28msで空間取得して実施されたMRIの所見は、筋肉内PPSの1回のコースによって、大腿骨内側顆および腓骨内側プラトーにおけるBMLの完全な消散が得られることを明示した(図1および図2参照)。さらに、膝蓋上包のレベルにおける軸方向画像化は、膝関節滲出液のサイズの縮小を明示した。さらに、患者は、PPS投与による有害作用を何も報告することはなかった。
結論として、PPSによる治療は、患者の追跡調査における治療後の有害事象の報告を伴わない、BMELの完全な縮小を示した。この症例報告からの結果によって、BMELおよび関節滲出液に対する治療選択肢としてのPPSの潜在的な有効性が示唆され、また変形性関節症のような関節炎状態を患っている患者におけるBMELおよび関節滲出液に対する治療選択肢としてのPPSの潜在的な有効性も示唆される。
[実施例3]
慢性腰痛の症例報告
脊椎のL3/L4およびL4/L5領域のMRIスキャン上にI型モディックパターンを有する慢性腰痛の52歳の男性患者GWは、モディックに対してNSAIDを用いる現行の標準的治療による治療にもかかわらず、臨床において、消散しない持続的な疼痛を呈した。
PPSを用いた治療前のベースラインNRS疼痛スコアは、7と高いスコアであった。患者には、4週間にわたって週2回、用量150mgの固定用量のPPSを、皮下注射によって投与した(すなわち、合計8回の注射)。患者は、4回目の注射直後に、疼痛の改善を経験し、8回目の注射(治療完了)後には、疼痛の顕著な軽減を経験し、2〜3の低いNRS疼痛スコアが記録された。この治療のコース中、患者は、他のあらゆる治療的介入を控えていた。PPS治療のコース中およびコース後に、有害事象を経験することはなかった。
さらなる研究では、6週間にわたって週2回、緩徐なSC注射によって投与されるPPS2mg/kgまたは150mgの固定用量の投与および治療レジメンによって、磁気共鳴画像法によって評価される、モディック変化の一貫した消散が、驚くべきことに得られた。
多くの変形および/または修正が、本開示の広く一般的範囲から逸脱することなく、上記の実施形態に行われることがあることは、当業者に評価されるであろう。このため、本実施形態は、すべての点で例示的であり、限定的なものではないと考えられるべきである。
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Claims (34)

  1. 磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療のための方法であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、このような治療を必要とする哺乳動物に投与するステップを含む、前記方法。
  2. 磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用。
  3. 磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物における骨髄浮腫病変の治療のための薬剤の製造における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用。
  4. 前記哺乳動物が、変形性関節症に罹患している、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記変形性関節症が、足首、股関節、膝関節、肩関節、脊椎(脊椎症)、および手首からなる群から選択される接合している関節にある、請求項4に記載の方法。
  6. 磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療のための方法であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、このような治療を必要とする哺乳動物に投与するステップを含む、前記方法。
  7. 磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用。
  8. 磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、哺乳動物の脊椎におけるI型モディック終板変化の治療のための薬剤の製造における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用。
  9. 磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療のための方法であって、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、このような治療を必要とする哺乳動物に投与するステップを含む、前記方法。
  10. 磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用。
  11. 磁気共鳴画像法(MRI)によって評価される、脊椎にI型モディック終板変化を有する哺乳動物における背部痛の治療のための薬剤の製造における、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩の使用。
  12. 前記背部痛が、一般的背部痛、急性背部痛、慢性背部痛、一般的腰痛、急性腰痛、および慢性腰痛からなる群から選択される、請求項9に記載の方法または請求項10もしくは11に記載の使用。
  13. 前記脊椎におけるI型モディック終板変化が、脊椎におけるII型モディック終板変化と関連している、請求項6もしくは9に記載の方法または請求項7、8、10、もしくは11のいずれか一項に記載の使用。
  14. 前記脊椎におけるI型モディック終板変化が、脊椎におけるIII型モディック終板変化と関連している、請求項6もしくは9に記載の方法または請求項7、8、10、もしくは11のいずれか一項に記載の使用。
  15. 前記ポリ硫酸化多糖が、高分子量ヘパリン、低分子量ヘパリン、ヘパラン硫酸塩、ポリ硫酸ペントサン、ポリ硫酸コンドロイチン、ポリ硫酸キトサン、デルマタンポリ硫酸スロデキシド、硫酸デキストラン、ポリ硫酸化イヌリン、硫酸化ラクトビオン酸アミド、硫酸化ビス−アルドン酸アミド、八硫酸スクロース、フコイダン−1、フコイダン−2、硫酸化β−シクロデキストリン、硫酸化γ−シクロデキストリン、および以下に限定されないが、六硫酸イノシトールを含む小さな硫酸化化合物からなる群から選択される、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法または使用。
  16. 前記ポリ硫酸化多糖が、高分子量ヘパリン、低分子量ヘパリン、ポリ硫酸ペントサン(PPS)、ポリ硫酸コンドロイチン、およびポリ硫酸キトサンからなる群から選択される、請求項15に記載の方法または使用。
  17. 前記ポリ硫酸ペントサン(PPS)が、ポリ硫酸ペントサンのナトリウム塩(NaPPS)、ポリ硫酸ペントサンのマグネシウム塩(MgPPS)、ポリ硫酸ペントサンのカルシウム塩(CaPPS)、およびポリ硫酸ペントサンの亜鉛塩(ZnPPS)からなる群から選択される、請求項16に記載の方法または使用。
  18. 前記ポリ硫酸ペントサン(PPS)が、ポリ硫酸ペントサンナトリウム(NaPPS)である、請求項17に記載の方法または使用。
  19. 治療が、筋肉内(IM)もしくは皮下(SC)経路による注射投与、静脈内(IV)投与、関節内(IA)投与、関節周囲投与、局所的投与、坐剤を介した投与、または経口投与によるものである、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法または使用。
  20. 前記治療が、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、1用量あたり約1〜2mg/哺乳動物1kgの有効量または固定用量として、約25mg〜300mgの間の有効量で、哺乳動物に投与することによるものである、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法または使用。
  21. 前記治療が、ポリ硫酸化多糖または許容されるその塩を、1用量あたり約1〜2mg/哺乳動物1kgの有効量または固定用量として、約150mgの有効量で、哺乳動物に投与することによるものである、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法または使用。
  22. 前記治療が、皮下(SC)注射投与によるものである、請求項19から21のいずれか一項に記載の方法または使用。
  23. 前記SC注射が、緩徐なSC注射である、請求項22に記載の方法または使用。
  24. ヒトへの投与が、1日1回、週2回、または週3回の治療レジメンでの投与によるものである、請求項19から23のいずれか一項に記載の方法または使用。
  25. ヒトへの投与が、週2回の治療レジメンでの投与によるものである、請求項24に記載の方法または使用。
  26. ヒトへの投与が、投薬の間隔が、最短3日間であり、最長4日間である週2回の治療レジメンでの投与によるものである、請求項25に記載の方法または使用。
  27. ヒトへの投与が、6週間にわたる週2回の治療レジメンでの投与によるものである、請求項26に記載の方法または使用。
  28. 前記治療レジメンで投与されるポリ硫酸化多糖の合計用量が、約200〜4000mgである、請求項19から27のいずれか一項に記載の方法または使用。
  29. 前記哺乳動物の疼痛が、治療後に軽減される、請求項1から28のいずれか一項に記載の方法または使用。
  30. 数値的評価スケール(NRS)によって判定される通り、前記哺乳動物の疼痛が軽減される、請求項29に記載の方法または使用。
  31. 前記哺乳動物の機能が、治療後に改善される、請求項1から30のいずれか一項に記載の方法または使用。
  32. 本明細書に記載されているLysholm膝関節スコアによって判定される通り、前記哺乳動物の機能が改善される、請求項31に記載の方法または使用。
  33. 磁気共鳴画像法によって評価される通り、骨髄浮腫病変またはモディック終板変化の存在が縮小される、請求項1から32のいずれか一項に記載の方法または使用。
  34. 磁気共鳴画像法によって評価される通り、骨髄浮腫病変またはモディック終板変化の存在が消散される、請求項1から32のいずれか一項に記載の方法または使用。
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