JP2020526587A - 耐性有害生物の防除 - Google Patents

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Abstract

本発明は、殺有害生物剤耐性有害生物をトリケトン化合物の有害生物防除量に曝露することを含む、殺有害生物剤耐性有害生物を防除する方法に関する。

Description

本発明は、殺有害生物剤耐性有害生物を式(I)のトリケトン化合物の有害生物防除量に曝露することを含む、殺有害生物剤耐性有害生物を防除する方法に関する。
殺有害生物剤耐性は重大な農業の問題であり、殺有害生物剤耐性の発生率は増加している。1940年代において、米国における農業従事者は、作物の約7%を有害生物により失われ、これは、より多くの殺有害生物剤が利用可能であっても1980年代および1990年代に13%に増加した。最大1000までの有害生物種が、1945年以来1種または複数の殺有害生物剤に耐性を発現したと推算されている。
一例は穀物保護剤である。穀物保護剤は、コナナガシンクイムシ(コナナガシンクイムシ(Rhyzopertha dominica)(F.))、コクゾウムシ(ココクゾウムシ(Sitophilus oryzae)(L.))、コクヌストモドキ(コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)(Herbst))、ノコギリヒラタムシ(ノコギリヒラタムシ(Oryzaephilus suranamensis)(L.))およびカクムネヒラタムシ(サビカクムネチビヒラタムシ(Cryptolestes ferrugineus)(Stephens))などの有害生物種からの損傷を予防するために、貯蔵される穀物に施用される殺有害生物剤である。穀物保護剤は数十年の間使用されており、今や耐性が問題である。(Daglish, 2008, J Stored Products Research, 44:71-76)。例えば、オーストラリアの多くの州において、コナナガシンクイムシはいかなる有機ホスフェートでも合成ピレスロイドでも防除することができず、昆虫成長調節剤メトプレンに対する耐性は一般的になっている(Daglish, et al. 2013, J Stored Products Research, 54:71-76)。有機ホスフェート耐性はノコギリヒラタムシにおいても一般的である。
殺有害生物剤耐性は、ウシなどの農業的に有用な動物に外寄生する有害生物において出現することがある。例えば、ウシマダニは、世界の熱帯および亜熱帯全体にわたってウシにおける深刻な有害生物である。外寄生は、体重損失、乳収量の低減および皮損傷を介して高い生産損失を引き起こす。ウシマダニは、感受性動物の中で高い罹患率を引き起こし得るバベシア(Babesia)およびアナプラズマ(Anaplasma)などのマダニ熱を生物体に伝染することもある。
マダニの防除は、通常、1種超の殺有害生物剤を使用する処理を行う統合型有害生物管理システムを使用して行われる。しかしながら、耐性の発達を低減するために、殺有害生物剤のためのより多くの選択肢、特に、異なる作用機序を有するものが必要とされる。
本発明は、フラベソン、カリウムチャネルアクチベーターが、殺有害生物剤耐性有害生物、特に、よく使用される有害生物剤に対する耐性を発現した農業的に重要な有害生物、例えば貯蔵穀物有害生物ならびにウシマダニおよびハエを防除するのに有効であるという発見に少なくとも一部基づいている。
発明の概要
本発明の一態様において、殺有害生物剤耐性有害生物を防除する方法であって、殺有害生物剤耐性有害生物を式(I)

(式中、Rは、−C(=O)R、−OR、−SR、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−NR10、−C(=N−R)R、−C(=N−OH)R、−NO、−NO、−N(OR)Rおよび−OSOから選択され;
は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルケニル、アリールおよびヘテロアリールから選択され;
、R、RおよびRは、水素、−C1〜10アルキル、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−OR、−SR、−NR10、−C(=N−R)R、−NO、−NO、−NROR、−OSO、−C1〜10アルキルアリールおよび−C(=O)Rから各々独立して選択され;
は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキル、−C1〜10ニトロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3アルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ジハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3トリハロアルキル、−OR、−SRおよび−NR10から選択され;
は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキルおよび−C1〜10ニトロアルキルから選択され;
およびR10は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキルから独立して選択される)
の化合物またはその互変異性体に曝露することを含む、方法が提供される。
本発明の別の態様において、家畜動物またはコンパニオン動物における有害生物外寄生または感染を処置または予防する方法であって、動物に式(I)

(式中、Rは、−C(=O)R、−OR、−SR、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−NR10、−C(=N−R)R、−C(=N−OH)R、−NO、−NO、−N(OR)Rおよび−OSOから選択され;
は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルケニル、アリールおよびヘテロアリールから選択され;
、R、RおよびRは、水素、−C1〜10アルキル、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−OR、−SR、−NR10、−(C=N−R)R、−NO、−NO、−NROR、−OSO、−C1〜10アルキルアリールおよび−C(=O)Rから各々独立して選択され;
は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキル、−C1〜10ニトロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3アルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ジハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3トリハロアルキル、−OR、−SRおよび−NR10から選択され;
は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキルおよび−C1〜10ニトロアルキルから選択され;
およびR10は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキルから独立して選択される)
の化合物またはその互変異性体の有効量を施用することを含み;
有害生物外寄生は、殺有害生物剤耐性有害生物を含む有害生物の集団によって引き起こされる、方法が提供される。
本発明のなお別の態様において、有害生物の集団を防除する方法であって、式(I)

(式中、Rは、−C(=O)R、−OR、−SR、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−NR10、−C(=N−R)R、−C(=N−OH)R、−NO、−NO、−N(OR)Rおよび−OSOから選択され;
は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルケニル、アリールおよびヘテロアリールから選択され;
、R、RおよびRは、水素、−C1〜10アルキル、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−OR、−SR、−NR10、−C(=N−R)R、−NO、−NO、−NROR、−OSO、−C1〜10アルキルアリールおよび−C(=O)Rから各々独立して選択され;
は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキル、−C1〜10ニトロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3アルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ジハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3トリハロアルキル、−OR、−SRおよび−NR10から選択され;
は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキルおよび−C1〜10ニトロアルキルから選択され;
およびR10は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキルから独立して選択される)
の化合物またはその互変異性体を、有害生物の集団に外寄生されたまたは外寄生される可能性のある環境に施用することを含み;
有害生物の集団は、殺有害生物剤耐性有害生物を含む、方法が提供される。
本発明のさらなる態様において、貯蔵植物部分を有害生物外寄生から保護する方法であって、植物部分を式(I)

(式中、Rは、−C(=O)R、−OR、−SR、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−NR10、−C(=N−R)R、−C(=N−OH)R、−NO、−NO、−N(OR)Rおよび−OSOから選択され;
は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルケニル、アリールおよびヘテロアリールから選択され;
、R、RおよびRは、水素、−C1〜10アルキル、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−OR、−SR、−NR10、−C(=N−R)R、−NO、−NO、−NROR、−OSO、−C1〜10アルキルアリールおよび−C(=O)Rから各々独立して選択され;
は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキル、−C1〜10ニトロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3アルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ジハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3トリハロアルキル、−OR、−SRおよび−NR10から選択され;
は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキルおよび−C1〜10ニトロアルキルから選択され;
およびR10は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキルから独立して選択される)
の化合物またはその互変異性体と接触させることを含み、
有害生物外寄生は、殺有害生物剤耐性有害生物を含む有害生物の集団によって引き起こされる、方法が提供される。
発明の詳細な説明
別段に定義されていない限り、本明細書において使用される全ての技術的および化学的用語は、本発明が属する分野の当業者によって共通して理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載されているものと同様または同等の任意の方法および材料は、本発明の実践または試験において使用することができるが、好ましい方法および材料が記載されている。本発明の目的のため、以下の用語が下記に定義されている。
「a」および「an」という冠詞は、品詞の文法上の目的語の1つ、または1つ超(即ち、少なくとも1つ)を指すために本明細書において使用される。例として、「要素」は、1つの要素または1つ超の要素を意味する。
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、参照の分量、レベル、値、寸法、サイズまたは量に30%、25%、20%、15%または10%ほど変動する分量、レベル、値、寸法、サイズまたは量を指す。
文脈が明確な言葉または必要な暗示により別段に必要とする場合を除いて、「含む(comprise)」という単語または「含む(comprises)」もしくは「含む(comprising)」などの変形は、包含的な意味において、即ち、明記された特色の存在を特定するようにであって、本発明の各種実施形態におけるさらなる特色の存在または追加を排除しないように使用される。
任意の従来技術出版物が本明細書において言及されている場合、こうした言及は、出版物がオーストラリアまたは任意の他の国において当技術分野における共通の一般知識の一部を形成することの承認を構成しないと理解されるべきである。
「組合せ」という用語は、本明細書で使用される場合、昆虫において化合物の各々の生物学的活性が同時に重複または出現するように、単一の組成物もしくは別々の組成物中で同時にまたは別々の組成物中で逐次に使用される式(I)の化合物および少なくとも1種の第2の殺有害生物剤を指す。
「防除する」という用語は、本明細書で使用される場合、有害生物での外寄生を予防すること、環境から有害生物を忌避すること、有害生物の死亡率を増加させることまたは有害生物の成長および/もしくは発達を阻害することを含めて有害生物を駆除、根絶もしくは破壊すること、あるいは有害生物における繁殖を妨げることを指す。
本明細書で使用される場合、「環境」という用語は、殺有害生物剤耐性有害生物が化合物に曝露されるのを確実にするために式(I)の化合物が施用され得る環境、または殺有害生物剤耐性有害生物による外寄生の可能性があるので式(I)の化合物が施用され得る環境を指す。環境は、農業環境、家庭環境、工業環境、または耐性有害生物の宿であるもしくは潜在的に宿である別の環境であってよい。農業環境としては、殺有害生物剤耐性有害生物外寄生に感受性であり得る商業的に重要性な作物、樹木または他の植物を成長させるための環境が挙げられる。農業環境としては、植物自体だけでなく、それらが成長する時の植物の周りの土壌および部域、ならびに植物または植物の部分、例えば種子、穀物、葉、根または果実が貯蔵され得る部域も挙げられる。農業環境は、商業的に重要な家畜動物が維持されている環境、例えば、放牧地、畜舎、保有囲い地または搾乳舎であってもよい。家庭環境としては、ヒトまたは動物、例えばコンパニオン動物が居住する環境が挙げられ、屋内環境、例えばカーペット、カーテン、食器棚、寝台および寝床、動物の寝台もしくは毛布、または家屋内空気を挙げることができる。家庭環境としては、家庭庭園などの屋外環境またはウサギ小屋もしくは犬小屋などの動物保護施設も挙げることができる。工業環境としては、生産物の製造、貯蔵または販売など、産業目的で使用される環境が挙げられる。工業環境としては、ペットショップ、植物育成場および穀物貯蔵施設を含めて、倉庫、製造施設、店舗、貯蔵施設などが挙げられる。他の環境としては、レジャー域、例えば公園、競技場、展示場、あるいは水域、例えば川、湖、池、または水が集まるもしくはゆっくり移動しているもしくは停滞することがある他の場所を挙げることができる。
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、1個から10個の炭素原子を有する直鎖または分岐の飽和炭化水素基を指す。適切な場合、アルキル基は、特定数の炭素原子を有することができ、例えば、線状または分岐の配列で1個、2個、3個、4個、5個または6個の炭素原子を有するアルキル基を含むC1〜6アルキルである。適当なアルキル基の例としては、以下に限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、4−メチルブチル、n−ヘキシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、5−メチルペンチル、2−エチルブチル、3−エチルブチル、ヘプチル、オクチル、ノニルおよびデシルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「アルケニル」という用語は、炭素原子の間に1個または複数の二重結合を有するとともに2個から10個の炭素原子を有する直鎖または分岐の炭化水素基を指す。適切な場合、アルケニル基は、特定数の炭素原子を有することができる。例えば、「C〜Cアルケニル」における通りのC〜Cとしては、線状または分岐の配列で2個、3個、4個、5個または6個の炭素原子を有する基が挙げられる。適当なアルケニル基の例としては、以下に限定されないが、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、ブタジエニル、ペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニルおよびデセニルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」という用語は、飽和環式炭化水素を指す。シクロアルキル環は、特定数の炭素原子を含むことができる。例えば、3員から6員のシクロアルキル基は、3個、4個、5個または6個の炭素原子を含む。適当なシクロアルキル基の例としては、以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「アリール」という用語は、各環における最大7個までの原子の任意の安定な単環式、二環式または三環式の炭素環系を意味すると意図され、ここで、少なくとも1個の環は芳香族である。こうしたアリール基の例としては、以下に限定されないが、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、フルオレニル、フェナントレニル、ビフェニルおよびビナフチルが挙げられる。
「ヘテロアリール」という用語は、本明細書で使用される場合、各環における最大7個までの原子の安定な単環式、二環式または三環式の環を表し、ここで、少なくとも1個の環は芳香族であり、少なくとも1個の環は、O、NおよびSからなる群から選択される1個から4個のヘテロ原子を含有する。この定義の範疇内のヘテロアリール基としては、以下に限定されないが、アクリジニル、カルバゾリル、シンノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、ピラゾリル、インドリル、イソインドリル、1H,3H−1−オキソイソインドリル、ベンゾトリアゾリル、フラニル、チエニル、チオフェニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンゾジオキサン、ベンゾジオキシン、キノリニル、イソキノリニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、テトラヒドロキノリニル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,5−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、1,2,4,5−テトラジニルおよびテトラゾリルが挙げられる。具体的なヘテロアリール基は5員または6員環を有し、例えばピラゾリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、インドリル、イソインドリル、1H,3H−1−オキソイソインドリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリルおよび1,2,4−オキサジアゾリルおよび1,2,4−チアジアゾリルである。
「ハロアルキル」という用語は、本明細書で使用される場合、アルキル基の1個または複数の水素原子がハロ原子と置き換えられたアルキル基を指す。適切な場合、アルキル基は、特定数の炭素原子を有することができ、例えば、線状または分岐の配列で1個、2個、3個、4個、5個または6個の炭素原子を有するハロアルキル基を含むC1〜6ハロアルキルである。ハロアルキル基の例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1−フルオロエチル、2−フルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、2,2−フルオロエチル、1,1,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3−フルオロプロピル、3,3−ジフルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、4−フルオロブチル、4,4−ジフルオロブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、5−フルオロペンチル、5,5−ジフルオロペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、6−フルオロヘキシル、6,6−ジフルオロヘキシルまたは6,6,6−トリフルオロヘキシル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、1−クロロエチル、2−クロロエチル、1,1−ジクロロエチル、2,2−クロロエチル、1,1,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、3−クロロプロピル、3,3−ジクロロプロピル、3,3,3−トリクロロプロピル、4−クロロブチル、4,4−ジクロロブチル、4,4,4−トリクロロブチル、5−クロロペンチル、5,5−ジクロロペンチル、5,5,5−トリクロロペンチル、6−クロロヘキシル、6,6−ジクロロヘキシルまたは6,6,6−トリクロロヘキシル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチル、1−ブロモエチル、2−ブロモエチル、1,1−ジブロモエチル、2,2−ジブロモエチル、1,1,2−トリブロモエチル、2,2,2−トリブロモエチル、3−ブロモプロピル、3,3−ジブロモプロピル、3,3,3−トリブロモプロピル、4−ブロモブチル、4,4−ジブロモブチル、4,4,4−トリブロモブチル、5−ブロモペンチル、5,5−ジブロモペンチル、5,5,5−トリブロモペンチル、6−ブロモヘキシル、6,6−ジブロモヘキシルまたは6,6,6−トリブロモヘキシルなどが挙げられる。
「ハロ」は、本明細書で使用される場合、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを指す。
「ヒドロキシアルキル」、「チオアルキル」および「ニトロアルキル」という用語は各々、1個の水素原子がヒドロキシル基、チオール基またはニトロ基によってそれぞれ置き換えられている、上記で定義されている通りのアルキル基を指す。
「アルコキシ」という用語は、本明細書で使用される場合、上記で定義されている通りのアルキル基で置換されている、酸素置換基を指す。適当なアルコキシ基の例としては、以下に限定されないが、−OCH、−OCHCH、−O(CHCH、−OCH(CH、−O(CHCH、−OCHCH(CH、−OC(CH、−O(CHCHおよび−O(CH(CH)が挙げられる。
式(I)の化合物は、多数の互変異性体形態で存在することができる。例えば、互変異性は下記のスキームに示されている:
全てのこうした互変異性構造は、式(I)の範疇内に含まれると意図される。
式(I)に関する化合物は、立体異性体形態で存在し得ることも可能である。該化合物は、エナンチオマーまたはジアステレオマーであってよく、個々の異性体としてまたはラセミ混合物を含めた混合物形態で存在することができる。
「殺有害生物剤耐性有害生物」によっては、それらを防除するために以前に使用されてきた1種または複数の殺有害生物剤に対する耐性を発現した昆虫または蜘蛛などの有害生物が意味される。殺有害生物剤耐性有害生物は、有害生物の集団中に存在し得る。例えば、オウシマダニ(R. microplus)のティアロ株は、約30%のフルアズロン、60.6%のシペルメトリン、57.6%のフルメトロン、16.2%のアミトラズ(アミジン)、11.3%のDDT、9.3%のクロルピリホスおよび2.4%のディルドリン耐性の耐性プロファイルを有する。
本発明の方法
一態様において、本発明は、殺有害生物剤耐性有害生物を防除する方法であって、殺有害生物剤耐性有害生物を、式(I):

(式中、Rは、−C(=O)R、−OR、−SR、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−NR10、−C(=N−R)R、−C(=N−OH)R、−NO、−NO、−N(OR)Rおよび−OSOから選択され;
は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルケニル、アリールおよびヘテロアリールから選択され;
、R、RおよびRは、水素、−C1〜10アルキル、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−OR、−SR、−NR10、−C(=N−R)R、−NO、−NO、−NROR、−OSO、−C1〜10アルキルアリールおよび−C(=O)Rから各々独立して選択され;
は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキル、−C1〜10ニトロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3アルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ジハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3トリハロアルキル、−OR、−SRおよび−NR10から選択され;
は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキルおよび−C1〜10ニトロアルキルから選択され;
およびR10は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキルから独立して選択される)
の化合物またはその互変異性体に曝露することを含む方法を提供する。
一部の実施形態において、式(I)の化合物は、式(II)

(式中、R11は、−CR121314または−NR1516から選択され;
12およびR13の一方は水素であり、他方はヒドロキシルもしくは−OCR171819であるか、またはR12およびR13は一緒になってオキソ基(=O)もしくは=N−OH基を形成し;
14は、−CH(CH)CR202122、−CHCH(CH)CR202122または−CH(CH)CHCR202122であり;
15およびR16は、水素およびC1〜10アルキルから独立して選択され;
17、R18およびR19は、水素またはハロから独立して選択され;
20、R21およびR22は、水素、ヒドロキシル、ハロ、NOおよび−−OCR171819から独立して選択される)
の化合物またはその互変異性体である。
一部の実施形態において、式(I)の化合物は、式(III):

(式中、R23およびR24の一方は水素であり、他方はヒドロキシルもしくは−OCR272829であるか、またはR23およびR24は一緒になってオキソ基(=O)を形成し;
25は、−CR303132、−CHCR303132または−CH(CH)CR303132であり;
26は、Hまたは−CHであり;ここで、R26がHである場合、R25は−CH(CH)CR303132であり;
27、R28およびR29は、水素またはハロから独立して選択され;
30、R31およびR32は、水素、ヒドロキシル、ハロ、NOおよび−OCRから独立して選択される)
の化合物またはその互変異性体である。
一部の実施形態において、式(I)の化合物は以下:

またはその互変異性体から選択される。
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、フラベソン(1−イソブチロイル−3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキサン−2,4,6−トリオン):

レプトスペルモン(1−バレロイル−3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキサン−2,4,6−トリオン):

またはイソレプトスペルモン(1−イソバレロイル−3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキサン−2,4,6−トリオン):

特にフラベソンから選択される。
式(I)の化合物は、油産樹木、例えばフトモモ科(Myrtaceae)ファミリーからの樹木、例えばギョリュウバイ(Leptospermum scoparium)またはユーカリプツス・グランディス(Eucalyptus grandis)またはクロエジアナユーカリ(Eucalyptus cloeziana)、特にギョリュウバイ(Leptospermum scoparium)から単離することができる。
他の実施形態において、式(I)の化合物は、合成的に、例えば国際公開第2002/089587号パンフレトに記載されている通りに調製することができる。1つの方法において、1,3,5−トリヒドロキシベンゼンは、スキーム1:

に示されている通り、塩化亜鉛の存在下でRCNと反応させることができる(Blatt, Org. Synth. Col 11, 1943, 522-523)。
無水ヨウ化メチル(6当量)は、スキーム2に示されている通り、無水メタノール中の1−アシル−2,4,6−トリヒドロキシベンゼン(1当量)およびナトリウムエトキシド(6当量)にゆっくり添加されることで、1−アシル−3,3,5,5−テトラメチル−2,4,6−シクロヘキサトリオンが得られる(米国特許第4,202,840号明細書)。
式(I)の化合物の有効量は、化合物が有害生物自体に、あるいは環境、または家畜動物もしくはコンパニオン動物または植物部分に施用されるかどうかに依存し、殺有害生物剤耐性有害生物の独自性にも依存する。典型的には、有効量は、0.1ppmから約500,000ppm、特に1ppmから200,000ppmまたは1ppmから100,000ppmの範囲内に入る。有害生物を式(I)の化合物直接曝露させる一部の実施形態において、有効量は、10ppmから10,000ppm、または100ppmから10,000ppm、または100ppmから5000ppm、特に300ppmから5000ppm、または500ppmから5000ppm、さらに特に800ppmから2,500ppm、または900ppmから2,000ppmの範囲であってよい。一部の実施形態において、有効量は、100ppmから1000ppm、例えば、200ppmから800ppm、または300ppmから600ppmの間であってよい。他の実施形態において、有効量は、600ppmから5000ppm、特に1000ppmから2500ppmの間であってよい。一部の実施形態において、有効量は、20ppmから100ppm、特に25ppmから80ppmの間である。穀物貯蔵庫における穀物などの環境に施用される有効量は、20ppmから100ppm、特に50ppmから100ppmの範囲であってよい。
一部の実施形態において、有害生物は、1種または複数の殺虫剤に耐性である昆虫である。他の実施形態において、有害生物は、1種または複数の殺蜘蛛剤に耐性である蜘蛛である。一部の実施形態において、有害生物は、1種もしくは複数の殺虫剤に耐性の昆虫を含む昆虫の集団、または1種もしくは複数の殺蜘蛛剤に耐性の蜘蛛を含む蜘蛛の集団である。
1種または複数の殺虫剤に耐性の昆虫を含む昆虫または昆虫の集団としては、以下などの昆虫が挙げられる:
(a)鱗翅類の目(鱗翅目(Lepidoptera))から、例えば、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana)、タマナヤガ(Agrotis ipsilon)、カブラヤガ(Agrotis segetum)、アラバマ・アルジラセア(Alabama argillacea)、アンチカルシア・ゲンマタリス(Anticarsia gemmatalis)、リンゴヒメシンクイ(Argyresthia conjugella)、ガマキンウワバ(Autographa gamma)、カコエシア・ムリナナ(Cacoecia murinana)、カプラ・レチクラナ(Capua reticulana)、モミハマキガ(Choristoneura fumiferana)、キロ・パルテルス(Chilo partellus)、コリストネウラ・ オシデンタリス(Choristoneura occidentalis)、アワヨトウ(Cirphis unipuncta)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ケブカノメイガ(Crocidolomia binotalis)、コドリンガ(Cydia pomonella)、デンドロリマス・ピニ(Dendrolimus pini)、アメリカウリノメイガ(Diaphania nitidalis)、サウスウエスタンコーンボーラー(Diatraea grandiosella)、ミスジアオリンガ(Earias insulana)、モロコシマダラメイガ.(Elasmopalpus lignosellus)、ブドウホソハマキ(Eupoecilia ambiguella)、フェル チア・スブテラネア(Feltia subterranea)、グラホリタ・フネブラナ(Grapholitha funebrana)、ナシヒメシンクイ(Grapholitha molesta)、オオタバコガ(Heliocoverpa armigera)、ヘリコベルパ・ビレセンス(Heliocoverpa virescens)、アメリカタバコガ(Heliocoverpa zea)、ハイマダラノメイガ(Hellula undalis)、ヒベルニア・デホリアリア(Hibernia defoliaria)、アメリカシロヒトリ(Hypliantria cunea)、リンゴスガ(Hyponomeuta malinellus)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、ランブジナ・フィセラリア(Lambdina fiscellaria)、シロイチモジヨトウ(Laphygma exigua)、レウコプテラ・スシテラ(Leucoptera scitella)、リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、ロベシア・ボツラナ(Lobesia botrana)、ヘリキスジノメイガ(Loxostege sticticalis)、マイマイガ(Lymantria dispar)、ノンネマイマイ(Lymantria monacha)、モモハモグリガ(Lyonetia clerkella)、タバコスズメガ(Manduca sexta)、オビカレハ(Malacosoma neustria)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、モシス・レパンダ(Mocis repanda)、オペロフテラ・ブルマタ(Operophthera brumata)、オルギア・プソイドツガタ(Orgyia pseudotsugata)、アズキノメイガ(Ostrinia nubilalis)、トビハマキ(Pandemis heparana)、マツキリガ(Panolis flamnea)、ワタアカミムシガ(Pectinophora gossypiella)、タバコキバガ(Phthorimaea operculella)、ミカンコハモグリ(Phyllocnistis citrella)、オオモンシロチョウ(Pieris brassicae)、グリーンクローバーワーム(Plathypena scabra)、プラチノタ・スツルタナ(Platynota stultana)、コナガ(Plutella xylostella)、プライス・シトリ(Prays citri)、プライス・オレアエ(Prays oleae)、プロデニア・スニア(Prodenia sunia)、プロデニア・オルニソガリ(Prodenia ornithogalli)、プソイドプルシア・インクリデンス(Pseudoplusia includens)、リアシオニア・フルストラナ(Rhyacionia frustrana)、スクロビパルプラ・アブソルタ(Scrobipalpula absoluta)、イネヨトウ(Sesamia inferens)、テングハマキ(Sparganothis pilleriana)、ヨトウガ(Spodoptera frugiperda)、スポドプテラ・リットラリス(Spodoptera littoralis)、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、シレプタ・デロガタ(Syllepta derogata)、シナンテドン・ミオパエホリニス(Synanthedon myopaeforinis)、マツノギョウレツケムシ(Thaumatopoea pityocampa)、トルトリキス・ビリダナ(Tortrix viridana)、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)、サンカメイチュウ(Tryporyza incertulas)およびゼイラフェラ・カナデンシス(Zeiraphera canadensis)、その上ハチノスツヅリガ(Galleria mellonella)、バクガ(Sitotroga cerealella)、コナマダラメイガ(Ephestia cautella)およびコイガ(Tineola bisselliella);
(b)カブトムシの目(鞘翅目(Coleoptera))から、例えば、メキシコワタミゾウムシ(Anthonomus grandis)、ナシハナゾウムシ(Anthonomus pomorum)、アピオン・ボラクス(Apion vorax)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、ツノキクイ(Blastophagus piniperda)、カメノコハムシ(Cassida nebulosa)、ケロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、セウトリンクス・アシミリス(Ceuthorhynchus assimilis)、セウトリンクス・ナピ(Ceuthorhynchus napi)、カエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、コノデルス・ベスペルチヌス(Conoderus vespertinus)、クリオセリス・アスパラギ(Crioceris asparagi)、サビカクムネヒラタムシ(Cryptolestes ferrugineus)、デンドロクトヌス・ルフィペニス(Dendroctonus rufipennis)、ジアブロチカ・ロンギコルニス(Diabrotica longicornis)、ジアブロチカ・プンクタタ(Diabrotica punctata)、ジアブロチカ・ビルジフェラ(Diabrotica virgifera)、インゲンテントウ(Epilachna varivestis)、タバコノミハムシ(Epitrix hirtipennis)、エウチノボトルス・ブラシリエンシス(Eutinobothrus brasiliensis)、マツアナアキゾウムシ(Hylobius abietis)、ヒペラ・ブルンネイペニス(Hypera brunneipennis)、アルファルファタコゾウムシ(Hypera postica)、ヤツバキクイムシ(Ips typographus)、レマ・ビリネアタ(Lema bilineata)、レマ・メラノプス(Lema melanopus)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)、リモニウス・カリホルニカス(Limonius californicus)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、メラノツス・ コムニス(Melanotus communis)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・ヒポカスタニ(Melolontha hippocastani)、ヨーロッパ・コフキコガネ(Melolontha melolontha)、イネドロオイムシ(Oulema oryzae)、キンケクチブトゾウムシ(Otiorhynchus sulcatus)、オチオルヒンチュス・オバツス(Otiorhynchus ovatus)、ファエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、フィロペルタ・ホルチコラ(Phyllopertha horticola)、フィロファガ(Phyllophaga)種、フィロトレタ・クルソセファラ(Phyllotreta chrysocephala)、フィロトレタ・ネモルム(Phyllotreta nemorum)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、マメコガネ(Popillia japonica)、シリオデス・ナピ(Psylliodes napi)、スコリツス・イントリカツス(Scolytus intricatus)およびシトナ・リネアツス(Sitona lineatus)、その上ソラマメゾウムシ(Bruchus rufimanus)、マメゾウムシ(Bruchus pisorum)、ブルチュス・レンチス(Bruchus lentis)、グラナリアコクゾウムシ(Sitophilus granarius)、タバコシバンムシ(Lasioderma serricorne)、ノコギリヒラタムシ(Oryzaephilus surinamensis)、コナナガシンクイ(Rhyzopertha dominica)、ココクゾウムシ(Sitophilus oryzae)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)、ヒメアカカツオブシムシ(Trogoderma granarium)およびブラジルマメゾウムシ(Zabrotes subfasciatus);
(c)双翅類の目(双翅目(Diptera))から、例えば、アナストレファ・ルデンス(Anastrepha ludens)、チチュウカイミバエ(Ceratitis capitata)、コンタリニア・ソルグヒコラ(Contarinia sorghicola)、ウリミバエ(Dacus cucurbitae)、オリーブミバエ(Dacus oleae)、ダシネウラ・ブラシカエ(Dasineura brassicae)、デリア・コアルクタタ(Delia coarctata)、デリア・ラジクム(Delia radicum)、ヒドレリア・グリセオラ(Hydrellia griseola)、ヒレニイア・プラツラ(Hyleniyia platura)、リリオミザ・サチバエ(Liriomyza sativae)、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)、マイエチオラ・デストルクトル(Mayetiola destructor)、オルセオリア・アリザエ(Orseolia oryzae)、オシネラ・フリト(Oscinella frit)、アカザモグリハナバエ(Pegomya hyoscyami)、フォルビア・アンチクア(Phorbia antiqua)、フォルビア・ブラシカエ(Phorbia brassicae)、フォルビア・コアルクタタ(Phorbia coarctata)、ヨーロッパオウトウミバエ(Rhagoletis cerasi)およびリンゴミバエ(Rhagoletis pomonella)、その上ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、キンイロヤブカ(Aedes vexans)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)、ガンビエハマダラカ(Anopheles maculipennis)、ラセンウジバエ(Chrysomya bezziana)、アメリカオビキンバエ(Cochliomyia hominivorax)、クリソミア・マセラリア(Chrysomya macellaria)、人食バエ(Cordylobia anthropophaga)、アカイエカ(Culex pipiens)、ヒメイエバエ(Fannia canicularis)、ウマバエ(Gasterophilus intestinalis)、グロシナ・モルシタンス(Glossina morsitans)、ノサシバエ(Haematobia irritans)、ハプロジプロシス・エクエストリス(Haplodiplosis equestris)、ヒポデルマ・リネアタ(Hypoderma lineata)、ヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)、ヒロズキンバエ(Lucilia sericata)、イエバエ(Musca domestica)、オオイエバエ(Muscina stabulans)、ヒツジバエ(Oestrus ovis)、タブヌス・ボビヌス(Tabanus bovinus)およびシムリウム・ダムノスム(Simulium damnosum);
(d)アザミウマの目(アザミウマ目(Thysanoptera))から、例えば、フランクリニエラ・フスカ(Frankliniella fusca)、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、フランクリニエラ・トリチシ(Frankliniella tritici)、ハプロスリプス・トリチシ(Haplothrips tritici)、ヘリオチリプス・ハエモルホイダリス(Heliothirips haemorrhoidalis)、シルトスリプス・シトリ(Scirtothrips citri)、スリプス・オリザエ(Thrips oryzae)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)およびネギアザミウマ(Thrips tabaci);
(e)膜翅類の目(膜翅目(Hymenoptera))から、例えば、カブラハバチ(Athalia rosae)、アッタ・セファォテス(Atta cephalotes)、アッタ・セクスデンス(Atta sexdens)、アッタ・テキサナ(Atta texana)、ホプロカムパ・ミヌタ(Hoplocampa minuta)、ホプロカムパ・テツジネア(Hoplocampa testudinea)、イリドミルメクス・フミリス(Iridomyrmex humilis)、イリドミルメクス・プルプレウス(Iridomyrmex purpureus)、イエヒメアリ(Monomorium pharaonis)、ソレノプシス・ゲミナタ(Solenopsis geminata)、ヒアリ(Solenopsis invicta)、ソレノプシス・リクテリ(Solenopsis richteri)およびアシジロヒラフシアリ(Technomyrmex albipes);
(f)異翅類の目(カメムシ亜目(Heteroptera))から、例えば、アクロステルヌム・ヒラレ(Acrosternum hilare)、ブリスス・レウコプテルス(Blissus leucopterus)、シルトペルチス・ノタツス(Cyrtopeltis notatus)、アカホシカメムシ(Dysdercus cingulatus)、ジスデルクス・インテルメジウス(Dysdercus intermedius)、エウリガステル・インテグリセプス(Eurygaster integriceps)、エウスチスツス・イクテリクス(Euschistus ictericus)、レプトグロスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、リグス・ヘスペルス(Lygus hesperus)、リグス・リネオラリス(Lygus lineolaris)、リグス・プラテンシス(Lygus pratensis)、モルミデア・ピクチベントリス(Mormidea pictiventris)、ミナミアオカメムシ(Nezara viridula)、ピエスマ・クアドラタ(Piesma quadrata)、ソルベア・インスラリス(Solubea insularis)およびチランタ・ペルジトル(Thyanta perditor);
(g)同翅類の目(同翅亜目(Homoptera))から、例えば、アシルソシフォン・オノブリチス(Acyrthosiphon onobrychis)、エンドウヒゲナガアブラムシ(Acyrthosiphon pisum)、アデルゲス・ラリシス(Adelges laricis)、アオニジエラ・アウランチイ(Aonidiella aurantii)、アフィズラ・ナスツルチイ(Aphidula nasturtii)、マメクロアブラムシ(Aphis fabae)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、アフィス・ポミ(Aphis pomi)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、ブラチカウズス・カルズイ(Brachycaudus cardui)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、ダルブルス・マイジス(Dalbulus maidis)、ドレイフシア・ノルドマニアナエ(Dreyfusia nordmannianae)、ドレイフシア・ピセアエ(Dreyfusia piceae)、ジサフィス・ラジコラ(Dysaphis radicola)、エムオアスカ・ファバエ(Empoasca fabae)、エリオソルナ・ラニゲルム(Eriosorna lanigerum)、ヒメトビウンカ(Laodelphax striatella)、マクロシフム・アベナエ(Macrosiphum avenae)、マクロシフン・エウフォルビアエ(Macrosiphun euphorbiae)、マクロシフォン・ロサエ(Macrosiphon rosae)、メゴウラ・ビシアエ(Megoura viciae)、メトポロフィウム・ジルホズム(Metopolophium dirhodum)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ミズス・セラシ(Myzus cerasi)、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、ペルキンシエラ・サッカリシダ(Perkinsiella saccharicida)、フォロドン・フムリ(Phorodon humuli)、ハイマツキジラミ(Psylla mali)、シラ・ピリ(Psylla pyri)、ナシキジラミ(Psylla pyricola)、トウモロコシアブラムシ(Rhopalosiphum maidis)、ムギミドリアブラムシ(Schizaphis graminum)、ムギヒゲナガアブラムシ(Sitobion avenae)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)、ミカンクロアブラムシ(Toxoptera citricida)、白翼コナジラミ(Trialeurodes abutilonea)、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)およびビテウス・ビチフォリアエ(Viteus vitifoliae);
(h)シロアリの目(等翅目(Isoptera))から、例えば、カロテルメス・フラビコリス(Kalotermes flavicollis)、イエシロアリ(Coptotermes)種、レウコテルメス・フラビペス(Leucotermes flavipes)、マクロテルメス・サブヒアリムス(Macrotermes subhyalinus)、ムカシシロアリ(Macrotermes darwiniensis)、マストテルメス(Mastotermes)種、ミクロテルメス(Microtermes)種、ナスチテルメス(Nasutitermes)種、例えばナスチテルメス・ワルケリ(Nasutitermes walkeri)、タイワンシロアリ(Odontotermes formosanus)、レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus)およびテルメス・ナタレンシス(Termes natalensis);
(i)直翅類の目(直翅目(Orthoptera))から、例えば、グリロタルパ・グリロタルパ(Gryllotalpa gryllotalpa)、トノサマバッタ(Locusta migratoria)、メラノプルス・ビビッタツス(Melanoplus bivittatus)、メラノプルス・フェルッムブルム(Melanoplus femurrubrum)、メラノプルス・メキシカヌス(Melanoplus mexicanus)、メラノプルス・サングイニペス(Melanoplus sanguinipes)、メラノプルス・スプレツス(Melanoplus spretus)、アカトビバッタ(Nomadacris septemfasciata)、スチストセルカ・アメリカナ(Schistocerca americana)、スチストセルカ・ペレグリナ(Schistocerca peregrina)、スタウロノツス・マロッカヌス(Stauronotus maroccanus)およびサバクトビバッタ(Schistocerca gregaria)、その上ヨーロッパイエコオロギ(Acheta domesticus)、トウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)およびワモンゴキブリ(Periplaneta americana);
(j)シラミ類(phthirapterans)の目(シラミ目(Phthiraptera))から、例えば、ハジラミ目(Mallophaga)、例えばダマリナ属(Damalina)、およびシラミ亜目(Anoplura)、例えばケモノホソジラミ属(Linognathus)およびブタジラミ属(Haematopinus);
(k)半翅類(hemnipterans)の目(半翅目(Hemiptera))から、例えば、アリマキ属(Aphis)、ベミシア属(Bemnisia)、フォロドン属(Phorodon)、アエネオラミア属(Aeneolamia)、エンポアスカ属(Empoasca)、ペルキンシエラ属(Perkinsiella)、ピリラ属(Pyrilla)、アノニジエラ属(Aonidiella)、コックス属(Coccus)、シュードコックス属(Pseudococcus)、ヘロペルチス(Helopeltis)、メクラカメムシ属(Lygus)、ジスデルクス属(Dysdercus)、オキシカレヌス属(Oxycarenus)、ネザラ属(Nezara)、カタバミコナジラミ属(Aleyrodes)、サシガメ属(Triatoma)、プシラ属(Psylla)、ミズス属(Myzus)、メゴウラ属(Megoura)、フィロキセラ属(Phylloxera)、アデルゲス属(Adelges)、ニラパルバタ属(Nilaparvata)、ツマグロヨコバイ属(Nephotettix)またはキメクス属(Cimex);
(l)ノミ類の目(ノミ目(Siphonaptera))から、例えば、イヌノミ属(Ctenocephalides)またはヒトノミ属(Pulex);
(m)シミ類の目(シミ目(Thysanura))から、例えば、レピシナ属(Lepisina);
(n)ハサミムシ類の目(ハサミムシ目(Dermaptera))から、例えば、フォルフィクラ属(Forficula);
ならびに
(o)チャタテムシの目(噛虫目(Psocoptera))から、例えば、ペリプソクス属(Peripsocus)。
昆虫は、耐性が発達する前に昆虫を防除するためによく使用される1種または複数の殺虫剤に、耐性であり得る。例えば、昆虫は、以下から選択される1種または複数の殺虫剤に耐性であり得る:
(i)ナトリウムチャネルモジュレーター、例えばピレスロイド、DDTおよびメトキシクロル。適当なピレスロイドとしては、アクリナトリン、アレスリン、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリン−S−シクロペンチル、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、β−シフルトリン、シハロトリン、γ−シハロトリン、λ−シハロトリン、シペルメトリン、α−シペルメトリン、β−シペルメトリン、θ−シペルメトリン、ζ−シペルメトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、ジメフルトリン、エンペントリン、エスフェンバレレ−ト、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、フルバリネート、タウ−フルバリネート、ハルフェンプロックス、イミプロトリン、メトフルトリン、ペルメトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ピレトリン(除虫菊)、レスメトリン、RU15525、シラフルオフェン、テフルトリン、テトラメトリン、トラロメトリン、トランスフルトリンおよびZX18901が挙げられる。
(ii)アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤、例えばカルバメートまたは有機ホスフェート。適当なカルバメートとしては、アラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メトミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカルブ、プロポクサー、チオジカルブ、チオファノックス、トリアザメエート、トリメタカルブおよびキシリルカルブが挙げられる。適当な有機ホスフェートとしては、アセフェート、アザメチホス、アジンホス、アジンホス−メチル、アジンホス−エチル、カズサホス、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス、クロルピリホス−メチル、クマホス、シアノホス、デメトン−S−メチル、ダイアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジスルホトン、エチオン、エトプロホス、ファンフル、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンチオン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、イソフェンホス、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシデメトン−メチル、パラチオン、パラチオン−メチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホキシム、ピリミホス、ピリミホス−メチル、プロフェンホス、プロペタンホス、プロチオホス、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、キナルホス、スルホテプ、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホンおよびバミドチオンが挙げられる。
(iii)GABA作動性塩化物チャネルアンタゴニスト、例えば有機塩化物またはフィプロール。適当な有機塩化物としては、クロルデン、エンドスルファンおよびα−エノスルファン(enosulfun)が挙げられる。適当なフィプローとしては、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロールおよびピリプロールが挙げられる。
(iv)ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、例えばニコチンまたはクロロニコチニル化合物。適当なクロロニコチニル化合物としては、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チオクロプリド(thiocloprid)およびチアメトキサムが挙げられる。
(v)アロステリックアセチルコリン受容体モジュレーター、例えばスピネトラムまたはスピノサド。
(vi)塩化物チャネルアクチュエーター、例えばアバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、レピメクチンまたはミルベメクチン。
(vii)ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、S−メトプレン、フェノキシカルブまたはピリプロキシフェンから選択される幼若ホルモン模倣物。
(viii)同翅類摂食遮断薬、例えばピメトロジンまたはフラニカミド(flanicamid)。
(ix)ミトコンドリアATPシンターゼ阻害剤、例えばジアフェンチウロンまたはテトラジファン(tetradifan)。
(x)酸化的リン酸化の脱共役剤、例えばクロルフェナピルまたはDNOC。
(xi)ニコチン性アセチルコリン受容体チャネル遮断薬、例えばベンスルタップ、塩酸カルタップ、チオシクラムまたはチオスルタップ−ナトリウム。
(xii)キチン生合成の阻害剤、例えばベンゾイル尿素またはブプロフェジン。適当なベンゾイル尿素としては、ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ペンフルロン、テフルベンズロンまたはトリフルムロンが挙げられる。
(xiii)脱皮撹乱剤、例えばシロマジン。
(xiv)エクジソン受容体アゴニストまたは撹乱剤、例えばジアシルヒドラジン。適当なジアシルヒドラジンとしては、クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジドまたはテブフェノジドが挙げられる。
(xv)オクトパミン受容体アゴニスト、例えばアミトラズ。
(xvi)ミトコンドリア複合体I電子伝達阻害剤、例えばヒドラメチルノン、アセキノシルおよびフルアクリプリリム(fluacrypryrim)。
(xvii)アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤、例えばテトロン酸誘導体またはテトラミン酸誘導体。適当なテトロン酸誘導体としては、スピロジクロフェンおよびスピロメスフェン(spiromesfen)が挙げられ、適当なテトラミン酸誘導体はスピロテトラマトである。
(xviii)電圧依存性ナトリウムチャネル遮断薬、例えばインドキサカルブまたはメタフルミゾン。
(xix)ミトコンドリア複合体IV電子阻害剤、例えばホスフィンまたはシアン化物。適当なホスフィンとしては、リン化亜鉛、リン化アルミニウム、リン化カルシウムまたはホスフィンが挙げられる。
(xx)ミトコンドリア複合体IV電子伝達阻害剤、例えばシエノピラフェン。
(xxi)リアノジン受容体モジュレーター、例えばクロラントラニリプロール、シアントラニリプロールおよびフルベンジアミド。
蜘蛛集団は、クモ、ザトウムシ、サソリ、カニムシ、ミクロスコピオン(microscopions)、ダニおよびマダニ、特にダニおよびマダニ(ダニ目(Acarina))を含む。適当な蜘蛛としては、以下が挙げられる:
(i)ダニ、例えばトマトサビダニ(Aculops lycopersicae)、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)、アクルス・スクレクテンダリ(Aculus Schlechtendali)、バルスチウム・メジカゴエンセ(Balustium medicagoense)、ミナミヒメハダニ(Brevipalpus phoenicis)、オンシツヒメハダニ(Brevipalpus californicus)、クローバーハダニ(Bryobia praetiosa)、ニセクローバービラハダニ(Bryobia rubrioculus)、ブリオビア属(Bryobia)、例えば クローバーダニ、ワクモ(Dermanyssus gallinae)、イエロ一マイト(Eotetranychus carpini)、ルイスハダニ(Eotetranichus lewisi)、エウテトラニチュス・バンクシア(Eutetranychus banksia)、トウヨウハダニ(Eutetranychus orientalis)、エリオフィエス・シェルドニ(Eriophyes sheldoni)、エリオフィエス・チリアエ(Eryophyes tiliae)、エリオフィエス・イナングリス(Eriophyes inangulis)、ブドウケダニ(Eriophyes vitis)、ハロチデウス・デストルクトル(Halotydeus destructor)(レッドレッグドアースダニ)、オリゴニチュス・プラテンシス(Oligonychus pratensis)、マンゴーツメハダニ(Oligonychus coffeae)、オリゴニチス・オリザエ(Oligonitis oryzae)、オリゴニチュス・ミッレリ(Oligonychus milleri)、リンゴハダニ(Panonychus ulmi)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、ペンタレウス属(Penthaleus)、例えばブルーオートダニ、フィロコプツルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)、ヒツジキュウセンヒゼンダニ(Psoroptes ovis)、ヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei)、タルソネムス・パッリズス(Tarsonemus pallidus)、ニセナミハダニ(Tetranychus cinnabarinus)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、テトラニチュス・パシフィクス(Tetranychus pacificus)およびナミハダニ(Tetranychus urticae)。
(ii)マダニ、例えばアムブリオンマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum)、アムブリオンマ・バリエガツム(Amblyomma variegatum)、ナガヒメダニ(Argas persicus)、ボオフィルス・アンヌラツス(Boophilus annulatus)、ボオフィルス・デコロラツス(Boophilus decoloratus)、オウシマダニ(Boophilus miccroplus)、デルマセントル・シルバルム(Dermacentor silvarum)、ヒャロンマ・トルンカツム(Hyalomma truncatum)、イクソデス・リシヌス(Ixodes ricinus)、イクソデス・ルビクンヅス(Ixodes rubicundus)、カズキダニ(Ornithodorus moubata)、オトビウス・メグニニ(Otobius megnini)、ルヒピセファルス・アペンジクラツス(Rhipicephalus apendiculatus)、ルヒピセファルス・エベルチ(Rhipicephalus evertsi)およびルヒピセファルス・ミクロプルス(Rhipicephalus microplus)。
蜘蛛は、耐性が発達する前に蜘蛛、特にダニまたはマダニを防除するためによく使用される1種または複数の殺蜘蛛剤に、耐性であり得る。例えば、蜘蛛は、アバメクチン、アセキノシル、アクリナトリン、アルジカルブ、アルファ−シペルメトリン、アミジチオン、アミトン、アミトラズ、アラマイト、三酸化二ヒ素、アジンホス−エチル、アジンホス−メチル、アゾベンゼン、アゾシクロチン、アゾトエート、ベノミル、ベンゾキシメート、ベンジルベンゾエート、ビフェナゼート、ビフェントリン、ビナパクリル、ブロモシクレン、ブロモホス、ブロモホス−エチル、ブロモプロピレート、ブトカルボキシム、カンフェクロル、カーバノレート、カルバリル、カルボフラン、カルボフェノチオン、カルバクロール、キノメチオネート、クロルベンシド、クロルジメホルム、クロルフェナピル、クロルフェネトール、クロルフェンソン、クロルフェンスルフィド、クロルフェンビンホス、クロロベンジレート、クロロメブホルム、クロロメチウロン、クロロプロピレート、クロルピリホス、クロルチオホス、クロフェンテジン、クロサンテル、クマホス、クロタミトン、クロトキシホス、シアントエート、シクロプラート、シエノピラフレン(cyenopyrafren)、シフルメトフェン、シハロトリン、シヘキサチン、シペルメトリン、シロマジン、DDT、デメトン、デメトン−メチル、デメトン−O、デメトン−O−メチル、デメトン−S、デメトン−S−メチル、ジアフェンチウロン、ジアリホス、ダイアジノン、ジクロフルアニド、ジクロルボス、ジコホール、ディルドリン、ジエノクロル、ジフロビダジン、ジメフォクス、ジメトエート、ジネクス、ジノブトン、ジノカップ、ジノクトン、ジノペントン、ジノスルホン、ジノテルボン、ジオキサチオン、ジフェニルスルホン、ジスルホトン、DNOC、エンドスルファン、エンドチオン、エチオン、エトエート−メチル、エトキサゾール、フェナザフロル、フェナザキン、酸化フェンブタスズ、フェノチオカルブ、フェンプロパトリン、フェンピロキシメート、フェンソン、フェントリファニル、フェンバレレート、フィプロニル、フルアクリピリム、フルアズロン、フルベンジミン、フルシクロクスロン、フルシトリネート、フルエネチル、フルフェノクスロン、フルメトリン、フルオルベンシド、フルバリネート、ホルメタネート、ホルモチオン、ホルムパラネート、ゲニタ(genit)、ハルフェンプロックス、ヘプテノホス、ヘキサクロロフェン、ヘキシチアゾクス、イソカルボホス、リンダン、マラチオン、メカルバム、メタクリホス、メタミドホス、メチオカルブ、メトルカルブ、メビンホス、ミルベメクチン、ミパフォックス、モノクロトホス、ナレド、ニフルリジド、オメトエート、オキサミル、オキシデプロホス、オキシジスルホトン、パラチオン、ペルメトリン、フェンカプトン、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホキシム、ピリミホス−メチル、プロパルギット、プロペタンホス、プロポクサー、プロチダチオン、プロトエート、ピリダベン、ピリミジフェン、キナルホス、キンチオホス、スクラダン、ソファミド、スピロジクロフェン、スルフルラミド、スルホテプ、硫黄、タウ−フルバリネート、テブフェンピラド、TEPP、テトラクロルビンホス、テトラジホン、テトラスル、チオカルボキシム、チオファノックス、チオメトン、チオキノックス、ツリンギエンシン、トリアラテン、トリアゾホス、トリクロルホンおよびバミドチオンから選択される殺蜘蛛剤または殺ダニ剤の1種または複数に耐性であり得る。
有害生物は、その生活環の任意の部分、例えば、卵、幼虫、蛹、成虫または若虫であってよい。一部の実施形態において、有害生物は幼虫形態であってよい。
特定の実施形態において、有害生物は、マダニまたはダニ、特に幼虫形態におけるマダニまたはダニ、特に幼虫形態におけるウシマダニである。
一部の実施形態において、本発明の方法は、家畜動物またはコンパニオン動物における有害生物外寄生を処置または予防する方法であって、有害生物外寄生は、殺有害生物剤耐性有害生物を含む有害生物の集団によって引き起こされる、方法である。該方法は、上記で定義されている通りの式(I)の化合物を家畜動物またはコンパニオン動物に施用することを伴う。
一部の実施形態において、家畜動物は、ウシ、ヒツジ、ヤギ、シカ、ブタ、ラクダ、ラマ、アルパカ、ニワトリなどから選択される。他の実施形態において、コンパニオン動物は、イヌ、ネコ、ウサギ、モルモット、ハムスター、マウス、ウマなどから選択される。
一部の実施形態において、式(I)の化合物は、局所的に、例えば浸漬すること、スプレーすること、プアオン、洗浄すること、煙霧もしくはミストすること、灌注することまたは液滴塗布によって施用することができる。他の実施形態において、式(I)の化合物は、例えば、錠剤、カプセル、咀嚼可能な錠剤または液体灌注製剤で全身的に施用される。
一部の実施形態において、該方法は、有害生物外寄生が殺有害生物剤耐性有害生物を含む有害生物の集団によって引き起こされる環境において有害生物外寄生または潜在的な有害生物外寄生を防除するためである。該方法は、上記で定義されている通りの式(I)の化合物を、有害生物外寄生の宿であるまたは有害生物外寄生の宿であるというリスクがある環境に施用することを伴う。環境は、有害生物外寄生の宿であり得る任意の環境、例えば、農業環境、家庭環境、工業環境またはレジャー環境であってよい。特定の実施形態において、環境は農業環境である。
一部の実施形態において、該方法は、貯蔵植物生産物に外寄生する有害生物を防除するために使用される。該方法は、植物性産物を式(I)の化合物と接触させることを伴う。
適当には、保護されることになる植物部分は、浸漬すること、スプレーすること、煙霧またはミストすることによって接触させる。接触は、貯蔵前または貯蔵中、特に貯蔵前に達成することができる。
一部の実施形態において、植物部分は、使用の前に、例えば、サイロにおいて貯蔵されることになる穀物である。この方法は、貯蔵において穀物を損傷する有害生物を防除するのに特に有用であり得、ここで、有害生物の集団は、殺有害生物剤耐性有害生物、例えば、有機ホスフェート、例えばフェニトロチオン、マラチオン、クロルピリホス−メチルおよびピリミホス−メチル;および/もしくは合成ピレスロイド、例えばデルタメトリンもしくはビオレスメトリン;ならびに/または昆虫成長調節剤、例えばメトプレンに耐性の有害生物を含めて、コナナガシンクイムシ(Rhyzopertha dominica)、ココクゾウムシ(Sitophilus oryzae)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)、ノコギリヒラタムシ(Oryzaephilus surinamensis)またはサビカクムネチビヒラタムシ(Cryptolestes ferrugineous)の集団を含む。
一部の実施形態において、該方法は、作物に外寄生するとともに特に穀物作物、例えばイネ、小麦、デュラム小麦、コーン、トウモロコシ、オオムギ、キビ、ソルガム、カラスムギ、ライムギ、ライコムギ、テフ、フェニオ、野生イネおよびスペルトに損傷を引き起こす有害生物を防除するために使用される。該方法は、農業環境において有害生物を式(I)の化合物と接触させることを伴う。接触は、該化合物または式(I)の化合物を含む組成物を、作物および/または作物を囲む土壌に施用することによって行うことができ、ここで、作物は、有害生物に外寄生されている、または有害生物、特に殺有害生物剤耐性有害生物を含む有害生物の集団に外寄生されている可能性が高い。殺有害生物剤耐性有害生物の例としては、クロルピリホスなどの有機ホスフェートおよび/またはビフェントリンなどのピレスロイドに耐性であるH.デストルクトル(H. destructor)(レッドレッグドアースダニ)、バルスチウム・メジカゴエンセ(Balustium medicagoense)、ペンタレウス属(Penthaleus)、例えば ブルーオートダニ、およびブリオビア属(Bryobia)、例えばクローバーダニの集団が挙げられる。
一部の実施形態において、式(I)の化合物は無溶媒で施用することができる一方で、特定の実施形態において、式(I)の化合物は、許容される担体、希釈剤および/または賦形剤と一緒に組成物の形態で施用される。これは、式(I)の化合物への有害生物の曝露にも当てはまる。
該組成物は、任意の適当な組成物、例えばスプレー、エアロゾル、油、乳剤、水和剤、フロアブル製剤、顆粒化製剤、粉末、粉剤、溶液、懸濁液、エマルジョンまたは制御放出製剤、錠剤、カプセル、経口液剤、シャンプー、コンディショナー、スポットオン製剤、水薬または浸液に製剤化することができる。該組成物は、適切な場合に固体または液体担体を用いて製剤化することができる。製剤の選択および施用のモードは、防除される有害生物、それが防除される環境、または有害生物によって悩まされている動物に依存し、適切な選択は、有害生物、対象および環境を考慮してなされる。
一部の実施形態において、製剤は、天然系添加剤、例えば抗酸化剤および安定剤を含有することができる。例えば、抗酸化剤としては、α−トコフェロールを挙げることができ、および適当な安定剤としては、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、ケルガム、ポリビニルアルコール、カゼイン酸ナトリウムおよびその混合物を挙げることができる。
製剤を調製する際に有用な固体担体の例は、カオリン粘土、珪藻土、水含有合成酸化ケイ素、ベントナイト、フバサミクレー、および酸性白土を含めた粘土;タルク;セラミックス;無機鉱物、例えばCelite(商標)、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウムおよび水和シリカであり;これらの固体担体は微粉化されているまたは顆粒状である。有用な液体担体の例は、水、アルコール、例えばメタノールおよびエタノール、ケトン、例えばアセトンおよびメチルエチルケトン、芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンおよびメチルナフタレン、脂肪族炭化水素、例えばヘキサン、シクロヘキサン、灯油および軽油、エステル、例えば酢酸エチルおよび酢酸ブチル、ニトリル、例えばアセトニトリルおよびイソブチロニトリル、エーテル、例えばジイソプロピルエーテルおよびジオキサン、酸アミド、例えばN,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミド、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン、トリクロロエタンおよび四塩化炭素、ジメチルスルホキシド、ならびに魚油、鉱物油、植物由来油、例えばオリーブ油、セイヨウアブラナ油、綿種子油、大豆油およびゴマ油、同様に精油、例えばラベンダー油、ユーカリ油、ティーツリー油、柑橘類油などである。固体または液体担体は、単独でまたは組合せで使用することができる。ガス担体の例、噴霧剤の例は、ブタンガス、イソブテン、ペンタン、LPG(液化石油ガス)、ジメチルエーテル、フッ化炭素および炭酸ガスである。
界面活性剤の例は、アルキル硫酸エステル、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン塩、アルキルアリールエーテルおよびそのポリオキシエチレン付加物、ポリエチレングリコールエーテル、多価アルコールエステル、糖アルコール誘導体、モノラウリン酸ソルビタン、アルキルアリルソルビタンモノラウレート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルナフタレンスルホネート、リグニンスルホネート、ならびに高級アルコールの硫酸エステル塩である。これらの界面活性剤は、単独でまたは組合せで使用することができる。
バインダーおよび分散剤など、製剤のためのアジュバントの例は、カゼイン、ゼラチン、多糖類、例えばデンプン、アラビアガム、セルロース誘導体およびアルギン酸、リグニン誘導体、ベントナイト、糖および水溶性の合成の高分子量体、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンおよびポリアクリル酸である。安定剤の例は、PAP(酸性リン酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールおよび3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールの混合物)、相乗剤、例えばピペロニルブトキシド、植物油、鉱物油、魚油、界面活性剤および脂肪酸、またはそのエステルである。
使用することができる乳化剤は、適当には、非イオン性またはアニオン性乳化剤から選択されるものの1種または複数である。非イオン性乳化剤の例としては、これらに限定されないが、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが挙げられる。アニオン性乳化剤の例としては、硫酸アルキル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート、スルホスクシネート、タウリン誘導体、サルコシン誘導体、リン酸エステル、アルキルベンゼンスルホネートなどが挙げられる。ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルおよびアリルベンゼンスルホン酸カルシウムからなる混合物が好ましい。これらの乳化剤は、本発明の組成物100重量部当たり1重量部から20重量部の量で使用することができる。
一部の実施形態において、式(I)の化合物は、スプレーとして製剤化される。スプレーは、アトマイザーまたはエアロゾルにおける使用のための液体として製剤化することができる。一部の実施形態において、液体は、式(I)の化合物を可溶化し、例えばここで、液体または溶媒は、油または炭化水素溶媒である。他の実施形態において、液体は水性液体であり、製剤は懸濁液またはエマルジョン形態である。
一部の実施形態において、組成物は、噴射剤、例えばブタン、イソブテン、ペンタン、二酸化炭素または窒素を含むことができる。
一部の実施形態において、スプレーは、環境の中にもしくは動物の上に局所的に配置することができる、または耐性有害生物に直接的に施用することができる。他の実施形態において、式(I)の化合物は、濾紙または生地などの担体に浸漬されるとともに有害生物との接触のために有害生物外寄生の部位に残される粘稠製剤中に製剤化することができる。一部の実施形態において、式(I)の化合物は、緩徐放出製剤中に製剤化することができる。
本発明の方法は、統合有害生物管理システムの一部として配置することができ、ここで、式(I)の化合物は、同時または逐次のいずれかで、他の殺有害生物剤との組合せで使用される。式(I)の化合物は、カリウムチャネルアクチベーターである。一部の実施形態において、式(I)の化合物は、異なる作用モードを有する別の殺有害生物剤との組合せである。特定の実施形態において、殺有害生物剤耐性有害生物は、組合せにおいて使用される化合物のいずれかの効果に耐性でない。一部の実施形態において、式(I)の化合物および第2の殺有害生物剤の組合せは、単一の組成物中にある。他の実施形態において、式(I)の化合物および第2の殺有害生物剤は、別々の組成物中にある。第2の殺有害生物剤は、上記の段落、i)からxxi)または段落に列挙されているもののいずれかから選択することができる。
本発明が容易に理解され、実際に実施することができるために、特定の好ましい実施形態を以下の非限定的な実施例として記載する。
4時間、6時間、8時間および24時間で0mg、3mg、10mg、30mg、100mg、300mg、1000mg、3000mgおよび10000mg a.i./L(ppm)の濃度のフラベソンに曝露された場合のH.デストルクトル(H. destructor)の感受性集団の用量応答曲線のグラフを示す図である。 24時間で0mg、3mg、10mg、30mg、100mg、300mg、1000mg、3000mgおよび10000mg a.i./L(ppm)の濃度のフラベソンに曝露された場合のH.デストルクトル(H. destructor)の感受性および耐性の集団の用量応答曲線のグラフを示す図である。 24時間で0mg、0.00001mg、0.0001mg、0.001mg、0.01mg、0.1mg、1.0mg、10mg、100mg、1000mgおよび10000mg a.i./L(ppm)の濃度のビフェントリンに曝露された場合のH.デストルクトル(H. destructor)感受性および耐性の集団の用量応答曲線のグラフを示す図である。 24時間で0mg、0.7mg、7.0mg、70mgおよび700mg a.i./L(ppm)の濃度のクロルピリホスに曝露された場合のH.デストルクトル(H. destructor)感受性および耐性の集団の用量応答曲線のグラフを示す図である。 0mg、10mg、100mg、300mg、1000mg、2000mg、5000mg、10000mg、30000mgおよび100000mg a.i./Lの濃度ならびに48時間の曝露でフラベソンに曝露されたモモアカアブラムシの感受性および耐性集団の用量応答曲線のグラフを示す図である。 0mg、10mg、100mg、300mg、1000mg、2000mg、5000mg、10000mg、30000mgおよび100000mg a.i./Lの濃度および96時間の曝露でフラベソンに曝露されたモモアカアブラムシの感受性および耐性集団の用量応答曲線のグラフを示す図である。 0.025mg、0.25mg、2.50mg、25.0mg、250.0mgおよび2500.0mg a.i./Lの濃度および48時間の曝露でピリミカルブに曝露されたモモアカアブラムシの感受性および耐性集団の用量応答曲線のグラフを示す図である。 0.025mg、0.25mg、2.50mg、25.0mg、250.0mgおよび2500.0mg a.i./Lの濃度および96時間の曝露でピリミカルブに曝露されたモモアカアブラムシの感受性および耐性集団の用量応答曲線のグラフを示す図である。
[実施例1]
幼虫パケット試験−ウシマダニ
幼虫パケット試験(LPT)は、ウシマダニ(ピセファルス・ミクロプルス(Rhipicephalus microplus))幼虫における圃場耐性の評価についてStoneおよびHaydock(1962, Bull. Entomol. Res., 563-578, http://dx.doi.org/10.1017/S000748530004832X)によって最初に記載されたものの変形である。
第1のLPTアッセイを行うことで、広範囲の濃度(10分の1系列)を使用して、参照株としてオウシマダニ(R. microplus)の感受性非耐性圃場株(NRFS)の幼虫に対するフラベソン殺ダニ活性の潜在的な範囲を同定した。
試験化合物、フラベソン、6−イソブチリル−2,2,4,4−テトラメチルシクロヘキサン−1,3,5−トリオン、96.7%を使用した。それの揮発性/蒸発性特性は不明であったので、幼虫パケットを包むための適当なサイズのポリエチレンプラスチックシートの使用を組み込むようにLPT方法を変形して、雰囲気に活性の試験物の曝露を最小化した。
加えて、溶媒トリクロロエチレン(TCE)の使用を除去することで、試験紙の調製における蒸発に必要とされる時間を回避した。試験溶液を希釈液としてオリーブ油のみの中で調製し、紙をプラスチックシート中に直ちに包み、ブルドッグクリップで密封することで、蒸発を最小化した。
100,000ppm(10%)フラベソンの濃度を有するストック溶液を、希釈液としてオリーブ油(1.035mLのフラベソン(96.7%)対8.965mLのオリーブ油)中で調製し、次いで、10分の1系列にさらに希釈することで、10,000ppm、1,000ppm、100ppm、10ppmおよび1ppmの濃度も得た。陰性対照はオリーブ油のみであった。この実験において陽性対照は含まなかった。オリーブ油の粘度により、逆ピペット技法を使用して、全ての溶液を調製した。
濾紙(75mm×85mmのWhatman(登録商標)541番)に、格子パターンで、マイクロピペットを使用して各溶液225μLを紙の1/2の上に含浸させ、直ちに半分に折り、ポリエチレンプラスチック中に包み、3個のブルドッグクリップで密封した。含浸紙を室温でアルミニウムトレー上に最小60分間保持することで、幼虫のアリコートの前に紙の格子パターンにわたる分散を可能にした。陰性対照を含めて、パケットを各濃度についてデュプリケートで調製した。
およそ20,000匹の孵化した7〜21日齢のNRFS幼虫(約1gの卵)を含有する8ドラムバイアルを開口し、使用の約15から30分前に、少量の洗剤水を有する堀付きトレー上に設置した。バイアルの上部に移動した幼虫のみをアッセイに使用した。
プラスチックの使い捨てピンセットを使用して、およそ100匹の幼虫のアリコートを各パケットに入れ、パケットを再密封し、27℃および85%の相対湿度(RH)でインキュベートした。
24時間後、幼虫パケットを開口し、死亡および生存幼虫の数を拡大ランプの下でカウントした。死亡百分率を算出し、適用可能な場合、アボット式(Abbott, 1925, J. Economic Entomology, 18:256-257):

を使用して補正した
LC50値およびLC99値をプロビット死亡率対log濃度分析によって決定した。Fisher R.A. and Yates F. (1938)によって発行された「Transformation of Percentages to Probit’s Tables」から、プロビット値を誘導した。
結果を表1および2に示す。
LC50値およびLC99値を決定し、表2に示す。
[実施例2]
耐性幼虫を用いるLPTアッセイ
フラベソンの濃度の狭い範囲、2分の1系列を使用して、実施例1のLPTアッセイを反復することで、感受性NRFSおよび多耐性ティアロ参照株に対するLC50値およびLC99値を決定した。
オウシマダニ(R. microplus)のティアロ株は、約30%のフルアズロン、60.6%のシペルメトリン(SP)、57.6%のフルメトリン(SP)、16.2%のアミトラズ(アミジン)、11.3%のDDT、9.3%のクロルピリホス(OP)および2.4%のディルドリンの耐性を含む[2014殺ダニ剤耐性プロファイリング]。
合成ピレスロイド(SP)シペルメトリンを陽性対照としてアッセイに含めた。
フラベソンのストック溶液(100,000ppm)を10分の1にオリーブ油(1mL対9mLの希釈液)で希釈することで10,000ppmが得られ、これを次いで、2分の1系列に(5mL対5mLの希釈液)さらに希釈することで、5,000ppm、2,500ppm、1,250ppm、625ppm、312.5ppmおよび156.25ppmの濃度が得られた。
陽性対照、シペルメトリンの調製のため、10,000ppmの濃度のストック溶液を、溶媒として2:1のトリクロロエチレン(TCE)/オリーブ油(0.0352gのシペルメトリン、94.8%の純度、対10mLの溶媒)中で調製し、次いで、2分の1系列に(5mL対5mLの溶媒)さらに希釈することで、5,000ppm、2,500ppm、1,250ppm、625ppm、312.5ppmおよび156.25ppmも得られた。
フラベソン紙を実施例1における通りに調製した。
マイクロピペットを使用して、シペルメトリン紙に各溶液670μLを含浸させ、ドラフト内のラックに掛けることで、紙が最小60分間乾燥する(TCEの蒸発)のを可能にした。紙を次いで半分に折り、3個のブルドッグクリップで密封し、幼虫をアリコートする前にアルミニウムトレーに置いた。全てのパケットをデュプリケートで調製した。
フラベソン(オリーブ油のみ)および陽性対照、シペルメトリン(2:1のTCE/オリーブ油)の両方のための陰性対照紙を調製した。
死亡率を24時間で判定し、LC50値およびLC99値をプロビット死亡率対log濃度分析によって決定した。用量応答関係を24時間の接触曝露で決定した。結果を表3に示す。
両株について1,250ppmのフラベソンで、一部の幼虫はまだ空中でそれらの脚を振っていたが;しかしながら、生存を示すステップを取らなかった(弛緩性麻痺)。両株について2,500ppmのフラベソンで、動きは認められず、100%の死亡率が観察された。
NRFS株とティアロ株との間のLC50データおよびLC99データを比較した場合、フラベソンに対する交差耐性の証拠はなかった。
陰性対照死亡率は0%から0.51%を範囲とし、適用可能な場合、Abbott式を使用して補正した。
プロビット死亡率対log濃度分析を使用して、LC50値およびLC99値を決定し、表4に示す。
[実施例3]
実施例2の実験をNRFS株にのみ、1対2の系列希釈度および陽性対照としてシペルメトリンで反復した。フラベソンの濃度は、5,000ppm、2,500ppm、1,250ppm、625ppmおよび312.5ppmであった。シペルメトリンの濃度は、1,250ppm、652ppm、312.5ppm、156.25ppm、78.125ppmおよび36.0625ppmであった。
死亡率を24時間で判定し、LC50値およびLC99値をプロビット死亡率対log濃度分析によって決定した。
1,250ppmのフラベソンで実施例2と同様に、一部の幼虫はまだ空中でそれらの脚を振っていたが;しかしながら、生存を示すステップを取らなかった(弛緩性麻痺)。2,500ppmのフラベソンで、動きは認められず、100%の死亡率が観察された。
陰性対照死亡率は0%〜1.02%の間を範囲とし、適用可能な場合、Abbott式を使用して補正した。
結果を表5に示す:
LC50値およびLC99値を表6に示す:
[実施例4]
実施例2および実施例3において、100%の死亡率が1,250ppmのフラベソン濃度で24時間の接触曝露後に記録されたが、NRFS株およびティアロ株の両方についてこの濃度で一部の幼虫は、まだ空中でそれらの脚を振っていたが、生存を示すステップを取らず(弛緩性麻痺)、そのため瀕死であったことが認められた。この実験は、これらの幼虫がさらに24時間の接触曝露内で死亡して死亡率が48時間で判定されるかどうかを確認するために行った。
実施例3のために調製された1,250ppm、625ppmおよび312.5ppmのフラベソン濃度の濃度を、調製した同日に使用した。実施例2に記載されている通りにNRFS株およびティアロ株の両方(陰性対照を含める)について、デュプリケートの紙を調製した。
死亡率を48時間で判定し、LC50値およびLC99値をプロビット死亡率対log濃度分析によって決定した。結果を表7および8に示す。
陰性対照死亡率は、0.79%から3.91%の間を範囲とし、Abbott式を使用することによって補正を行った。
[実施例5]
穀物保護剤としてのフラベソンの評価
実験室は、有機ホスフェートに対する耐性の履歴を有するコナナガシンクイムシ(Rhyzopertha dominica)(QRD1440)の昆虫集団を樹立し、この研究にピレスロイドを使用した。
残留物がない有機的に産生された小麦粒を研究に使用した。小麦の水分含有量を11%で保持した。
水中のフラベソン(25ppm)、デルタメトリン(K−Obiol(登録商標)、1ppm)およびクロルピリホス(Reldan(登録商標)、5ppmおよび10ppm)の試験溶液を調製した。水を対照試料として使用した。小麦240gの5つのロットを、1L容量のジャーガラスに、1処理および1対照当たり1つのジャーで秤量した。
試験溶液および対照溶液を、小麦1kg当たり10mLの溶液と同等の割合で穀物表面の直ぐ上のジャーの1つ(1試料当たり1つのジャー)の内側にピペットで取った。ジャーを密封し、手によって簡単に振盪および回転させ、次いで10分間機械的に回転させた。水分含有量は、オーストラリアのバルク取り扱い会社によって許容されている上限を反映する12%であった。処理の翌日、各240gの小麦試料を80gの3つのレプリケートに分割し、250mL容量のガラスジャーに入れた。
50匹の成虫コナナガシンクイムシ(R. dominica)QRD1440(出現の1週から3週後)を、処理小麦または対照小麦の各ジャーに添加した。各ジャーを、蓋として濾紙で覆い、25℃および55%の相対湿度で14日間貯蔵し、この後、小麦試料を篩い分けすることで、成体昆虫を回収した。死亡率を記録した。死亡および生存の全ての成虫を捨てた。小麦のジャーをさらに6週間インキュベートし、子孫の数を記録した。結果を表9に示す:
25ppmのフラベソンで、QDR1140 コナナガシンクイムシ(R. dominica)耐性株は、対照および使用された他の殺有害生物剤よりも高い死亡率を有していた。フラベソン処理は、より少ないF1子孫の産生ももたらした。
[実施例6]
フラベソンの濃度
25ppm、50ppmおよび75ppmの濃度でフラベソンを用いて、実施例5の実験を反復した。対照は水であった。
結果を表10に示す:
[実施例7]
コナナガシンクイムシQRD1440 コナナガシンクイムシ(R. dominica)の耐性株の防除
60ppmの濃度でフラベソンを用いて、実施例5の実験を反復した。水を対照として使用した。
結果を表11に示す。
[実施例8]
コナナガシンクイムシQRD14 コナナガシンクイムシ(R. dominica)の感受性株を用いる比較研究。
コナナガシンクイムシ(R. dominica)の実験室栽培の感受性株QQRD14および効力を決定するために、異なる濃度のフラベソンを使用して、実施例5の実験を反復した。
結果を表12に示す。
[実施例9]
ハロチデウス・デストルクトル(Halotydeus destructor)(レッドレッグドアースダニ)の防除−感受性集団における用量応答
プラスチックバイアルに適応された、Hoffmannら(1997, Exp. Appl. Acarol., 21:151-162)によって開発されたガラスバイアル技法を使用して、H.デストルクトル(H. destructor)に対するフラベソンの効力を判定した。殺虫剤を施用した履歴はないと分かっているビクトリアの現場(37°40’33”S、145°07’45”E)で、ケープウィード(アルクトテカ・カレンドゥラ(Arctotheca calendula))から、ダニの感受性集団を捕集した。捕集に続いて、葉材料および過剰の水分を吸収するためのペーパータオルを有する小さいプラスチック容器に、試料を貯蔵した。試験する前に、容器を4℃で保持した。
表13に示す組成から、各殺虫剤の系列希釈を調製した:
試験組成物は、プラスチックバイアルをコーティングする場合に殺虫剤の拡散を補助するための0.1%ツイーン20非イオン性界面活性剤を含んでいた。この濃度のツイーン20は、H.デストルクトル(H. destructor)に対する毒性効果を有していないと以前に示されている。試験される各殺虫剤濃度、3mg、10mg、30mg、100mg、300mg、1000mg、3000mgおよび10000mg a.i./L(ppm)のため、およそ10mLの溶液を15mLプラスチックバイアルに注ぎ入れ、回旋させることで完全コーティングを確実にし、過剰の液体を除去した。1濃度当たり8つのバイアルをコーティングし、放置することで終夜乾燥させた。対照バイアルを同じ方法で処理したが、試験組成物の代わりに水を使用した。
8匹の感受性H.デストルクトル(H. destructor)ダニを次いで、カラスノエンドウ(オオカラスノエンドウ(Vicia sativa))の葉と一緒に各バイアルに入れた。該葉は、食物を提供するとともに湿度を増加させるために添加した。バイアルを次いで蓋で密封し、18℃で置いた。曝露の4時間、6時間、8時間および24時間後に、ダニを生存(自由に動いている)、行動不能(阻害された動き)、または死亡(5秒の期間にわたって動きなし)としてスコア化した。行動不能個体は、それらが必ず死亡し、そのため次世代に寄与しなかったので、分析のため死亡個体とともにプールした。
フラベソンについての結果を図1に示す。H.デストルクトル(H. destructor)の死亡率は、100mgから300mg a.i./Lの間で劇的に増加し、死亡率は曝露の持続期間とともに増加した。4時間の曝露で、フラベソンは300mg a.i./Lで、平均55%の死亡率を引き起こしていた一方、これを下回る施用率で、少ない死亡率が観察された。300mg a.i./Lを超える全ての施用率は、4時間の曝露によって100%の死亡率をもたらした。8時間の曝露によって、300mg a.i./Lでの死亡率は、100%に上がっていた。より低い施用率で、死亡率の増加が24時間で観察された。
[実施例10]
ハロチデウス・デストルクトル(Halotydeus destructor)(レッドレッグドアースダニ)の防除−感受性および耐性集団における用量応答
H.デストルクトル(H. destructor)の感受性および耐性集団を用いて、実施例9において説明されている実験を反復し、例外は、ダニが6時間および24時間で観察されたことであった。H.デストルクトル(H. destructor)の耐性集団を南オーストラリアのUpper South−East地区におけるルーサン放牧地から捕集し、ここでは、合成ピレスロイドの耐性が2016年後期に確認された。
アッセイにおいて生成されたデータを、95%の信頼区間(CI)と一緒に、50%、90%および99%死亡率(致死的濃度、LC)を引き起こした濃度について判定し、二項ロジスティック回帰(Robertson & Preisler, 1992, Pesticide Bioassays with Arthropods. CRC: Boca Raton; Venables & Ripley, 2002, Modern Applied Statistics with S. Springer: New York)を使用して、24時間の曝露後の死亡率の観察から推算した。集団因子(各集団についての異なる回帰切片)の有無におけるモデル逸脱の変化を比較することによって、集団差異を試験した。集団×用量相互作用項の有無におけるモデル逸脱の変化を比較することによって、集団間の回帰勾配の差異を試験した。殺虫剤耐性集団の耐性比を、それのLC50対感受性集団のLC50の比として推算した。全ての分析は、R3.3.(R Core Team 2017, R: A language and environment for statistical computing. R Foundation for Statistical Computing, Vienna, Austria. http://www.R-project.org)を使用して行った。
24時間の曝露後の感受性および耐性H.デストルクトル(H. destructor)集団に対するフラベソンの効果を示す用量応答曲線を、図2に示す。フラベソンは、両集団についての用量応答曲線を密に整列させることによって証明されている通り、殺虫剤耐性および感受性集団の両方に対して同等に有効であった(χ=1.40、df=1、p=0.24)。LC50値(および95%のCI)を、表14に示す通りであるフラベソンについて、感受性および耐性集団についてそれぞれ40.6(33.3〜49.6)mg a.i./Lおよび34.2(27.9〜41.9)mg a.i./Lとして算出した。濃度についての回帰勾配が集団間で有意に異なるという証拠はなかった(χ=0.01、df=1、p0.91)。
図3に示す通り、感受性集団と耐性集団との間でのビフェントリンに対する感受性において大きな差異が見られた(χ=167.57、df=1、p=0.0001)。集団間のLC50値を比較することは、耐性集団が24時間後に50%の死亡率を達成するために、感受性集団と比較してビフェントリンの用量の約3,500倍を必要とすることを示した。この集団は、おそらく、耐性および感受性個体の混合物を含んでいた。0.04(0.03〜0.08)mg a.i./Lという感受性集団についてのLC50値は、この場所から捕集されたH.デストルクトル(H. destructor)を使用した以前の研究と一致する。回帰係数も集団間で有意に異なった(χ=28.76、df=1、p=0.0001)。
クロルピリホスについて、用量応答も、殺虫剤耐性集団と感受性集団との間で有意に異なった(χ=44.13、df=1、p=、0.0001)。耐性集団は、クロルピリホスに対して感受性集団よりも6.5倍耐性であった。これは、南オーストラリアにおいて見られる有機ホスフェート耐性に匹敵する。濃度についての回帰勾配が集団間で異なったという証拠はない。(χ=1.77、df=1、p=0.18)。
24時間の曝露についてのLD50値、LD90値およびLD99値および信頼区間を、表14に示す。
これらの結果は、フラベソンが感受性および殺虫剤耐性集団の両方においてH.デストルクトル(H. destructor)に対して効力があることを示しており、34〜40mg a.i./Lの間の濃度にて24時間で50%の死亡率を引き起こした。
[実施例11]
モモアカアブラムシの感受性および耐性集団に対するフラベソンの効力
公知の殺虫剤感受性集団ならびにカルバメートおよび合成ピレスロイドに耐性であることが以前に示されていた集団の長期の実験室培養から、モモアカアブラムシ(M. persicae)(モモアカアブラムシ)のコロニーを樹立した。16:8のLDの光周期にて24℃で一定温度部屋における排除ケージ内のチンゲン菜植物(ブラッシカ・ナプス・チネンシス(Brassica napus chinensis))上で、各コロニーを別々に維持した。
Mooresら(1994, Pesticide Biochemistry and Physiology, 49, 114-120)に記載されている葉浸漬方法に従ってモモアカアブラムシ(M. persicae)に対するフラベソンの効力を決定するため、実験室バイオアッセイを使用した。パイロット研究を最初に行い、葉浸漬方法がモモアカアブラムシ(M. persicae)に対するフラボシド500EWについての明確な用量応答を導出するのに適切であることを確認し、死亡率判定の適切な割合範囲およびタイミングを決定した(24時間、48時間、72時間&96時間でスコア化した)(データは示さず)。
モモアカアブラムシ(M. persicae)の感受性および耐性集団に対するフラベソンの効力を判定するためおよびLC値を算出するため、バイオアッセイを次いで行った。従来の殺虫剤、ピリミカルブの効力を比較のために試験した。提案された圃場率の1×10−3から10倍を範囲とするフラベソンの9つの濃度(表15)、およびピリミカルブの6つの濃度を系列希釈し、水対照と一緒に、感受性および耐性アブラムシ集団に対して試験した。チンゲン菜の葉から切り取られた葉ディスク(25mmの直径)を殺虫剤溶液中または水対照中に1秒間沈め、35mmペトリ皿中の10g/L寒天の上に、向軸側を上にして置いた。1処理当たり、6つのレプリケートの葉ディスクを調製した。葉を一旦風乾すると、微細な毛の絵筆を使用して、8匹のモモアカアブラムシ(M. persicae)若虫を各殺虫剤浸漬葉ディスクに移動させた。
アブラムシの導入後、湿度を制御するための25mm直径の濾紙を含有する蓋の上で、各ペトリ皿を裏返した。全てのペトリ皿を次いで、16:8のLDサイクルの光周期にて18℃±2℃で保持されたインキュベーターに入れた。48時間&96時間で、アブラムシを生存(活力があり、自由に動く)、死亡(5秒の期間にわたって動かない)、または行動不能(阻害された動き)としてスコア化した。行動不能個体は、それらが必ず死亡し、そのため次世代に寄与しないので、分析のため死亡個体とともにプールした。
データ分析
log濃度に対して死亡百分率をプロットすることによって、用量応答曲線を発生させた。ランダム効果を有するロジスティック回帰モデルを使用して、死亡率データを分析した。ロジスティック回帰は、レプリケート内の死亡率スコアの非独立性のために制御するモデルのランダム効果構成成分を有する二値応答データ(即ち死亡/生存)の分析に適当である。二項ロジスティック回帰(Robertson & Preisler 1992, Pesticide Bioassays with Arthropods, CRC: Boca Ratan; Venables & Ripley 2002, Modern Applied Statistics with S, Springer, New York, http://www.stats.ox.ac.uk/pub/MASS4)を使用して、50%、90%および99%の死亡率をもたらした濃度(致死的濃度、LC)(95%信頼区間、CIと一緒に)を算出した。集団因子(各集団についての異なる回帰切片)の有無におけるモデル逸脱の変化を比較することによって、集団差異を試験した。集団×用量相互作用項の有無におけるモデル逸脱の変化を比較することによって、集団間の回帰勾配の差異を試験した。
Rバージョン3.3.1(R Development Core Team 2017. R: A language and environment for statistical computing. R Foundation for Statistical Computing, Vienna, Austria, http://R-project.org)を使用して、分析を行った。
結果
フラベソンに曝露された感受性および耐性集団についての用量応答曲線が48時間で同様に見える(図5)一方で、集団間の著しい差異が検出された(c2=8.09、df=1、p<0.01)。しかしながら、96時間までに、フラベソンに曝露された感受性および耐性モモアカアブラムシ(M. persicae)集団についての用量応答曲線は、より密に整列しており、有意に異なっていなかった(c2=0.78、df=1、p=0.38)(図6)。96時間の曝露後のLC50値(および95%のCI)を、感受性集団について2,731(2,259〜3,303)mg a.i./L、および耐性集団について3,151(2,568〜3,865)mg a.i./Lとして推算した(表16)。集団間の回帰勾配は48時間(c2=0.49、df=1、p=0.48)または96時間(c2=0.72、df=1、p=0.40)で有意な相違はなかった。
48時間および96時間で、ピリミカルブへの曝露後に感受性集団と耐性集団との間で用量応答曲線の明確な差異はなかった(48時間:c2=269.9、df=1、p<0.0001;96時間:c2=257.5、df=1、p<0.0001)(図7&8)。回帰勾配はその上、集団間で有意に異なっていた(48時間:c2=66.6、df=1、p<0.0001;96時間:c2=107.2、df=1、p<0.0001)。18.5mg a.i./Lという96時間後の感受性集団についての推算LC50は、モモアカアブラムシ(M. persicae)を使用する以前の実験室研究と一致する(Umina et al. 2014, Journal of Economic Entomology, 107(4), 1626 1638)。ピリミカルブに曝露された場合の耐性集団について観察された非常に低い死亡率は、有意義なLC値の算出を妨げた(表16)。
この研究は、フラベソンがモモアカアブラムシ(M. persicae)に対して効力があることを実証している。96時間の曝露後のフラベソンのLC50は、2,731〜3,151mg a.i./Lの間であった。ピリミカルブの効力は、感受性集団に対して非常に高く、以前に公表されたバイオアッセイデータと密に整合していた。殺虫剤耐性集団におけるピリミカルブに対する耐性を確認した。この集団は、殺有害生物剤バイオアッセイ結果および遺伝子スクリーニングによって実証されている通り、合成ピレスロイドにも耐性である(Uminaら、2014を参照されたい)
感受性および耐性集団に関するフラベソンについての用量応答曲線は、曝露後96時間で密に整列していた。これは、フラベソンがカルバメートに対する耐性を有するモモアカアブラムシ(M. persicae)集団に対して有効であること、およびフラベソンがこのクラスの殺虫剤と異なる作用モードを有することを示している。48時間後の応答における集団差異に関して一部の証拠がある。これについての理由(単数または複数)は依然として不明確であるが、コロニーの健康、一般耐寒性または細菌内部共生体など、集団間の自然差異を反映することがある。
[実施例12]
ネッタイシマカ(Aedes aegypti)LVP(殺虫剤感受性およびPRS殺虫剤耐性株L3幼虫)に対するフラベソンの毒性。
蚊幼虫局所的アッセイ技法を行った。
致死的濃度(LC50)値を決定するため、用量応答アッセイを使用し、用量当たり最小4つの技術的レプリケート(1レプリケート当たり5匹の蚊)で、滅菌ddHO中に希釈されたフラベソンの最小5点用量を用いて行われた。
2つの種の蚊を使用した。L3段階の幼虫でネッタイシマカ(Aedes aegypti)(黄熱病蚊)リバプール株(殺虫剤感受性、LVP)およびPRSプエルトリコ株(合成ピレスロイド耐性)。
陰性対照:ビヒクル
陽性対照:工業グレード合成ピレスロイド(SP)および有機ホスフェート(OP):デルタメトリン(SP)、ペルメトリン(SP)およびマラチオン(OP)。
表現型エンドポイント:24時間、48時間および72時間で死滅/麻痺についてスコア化される。
用量点(示されていないパイロットアッセイから選択される):
フラベソン:6.25μg/mL、25.0μg/mL、50μg/mL、75μg/mL&100μg/mL;HO対照
デルタメトリン:1.56ng/mL、6.25ng/mL、12.5ng/mL、25ng/mL、50ng/mL;0.625%のDMSO陰性対照
ペルメトリン:6.25ng/mL、12.5ng/mL、25ng/mL、50ng/mL、100ng/mL;0.625%のDMSO陰性対照
マラチオン:0.0156μg/mL、0.0625μg/mL、0.125μg/mL、0.25μg/mL、1μg/mL;0.5%のEtOH陰性対照
広口径プラスチック移動ピペットを使用して、1ウェル当たり5匹の幼虫で、幼虫を24ウェル組織プレートに移動させた。水を、1mLピペットでウェルから穏やかに除去し、等量のddHOを添加した。適切な体積の試験化合物を、1処理当たり4つのレプリケートウェルの各々に添加し、プレートを穏やかに回旋させることで、均一な混合を確実にした。12時間の明/12時間の暗サイクルにて22〜25℃および約75〜85%の相対湿度の一定の条件下で、プレートを試験または成長チャンバーに入れた。死亡および非応答性幼虫の判定を24時間、48時間および72時間で行った。
結果を表17に示す。
[実施例12]
よく使用される殺有害生物剤に対する耐性を有する主要な貯蔵穀物有害生物に対する穀物保護剤としてのフラベソンの評価
昆虫
この段階の実験のために、5つの種の実験室樹立株(感受性および耐性の両方)が考えられた。下記に列挙されている耐性株は、オーストラリアにおける、特に東の穀倉地帯における穀物貯蔵にて共通して遭遇される穀物保護剤耐性遺伝子型を代表する:
・コナナガシンクイムシ(R. dominica)株QRD1440は、OP保護剤およびピレスロイドに耐性である。
・コクヌストモドキ(T. castaneum)株QTC279は、マラチオンおよびビオレスメトリンに耐性である
・サビカクムネチビヒラタムシ(C. ferrugineus)株QCF73は、ホスフィンに耐性である
・ノコギリヒラタムシ(O. surinamensis)株QOS302は、フェニトロチオン&クロルピリホス−メチルに耐性である
・ココクゾウムシ(S. oryzae)株QSO393は、フェニトロチオンに耐性である
試験プログラム
穀物処理およびバイオアッセイ
この研究に、残留物および昆虫がない有機的に生産された小麦を使用した。処理前の小麦の水分含有量を11%で保持した。これらの実験における使用のための化学品:フラベソン、K−Obiol EC Combi(50g/Lのデルタメトリン、400g/LのPBO)およびレルダン(500g/Lのクロルピリホス−メチル)は、Bio−Gene Technology、Bayer Crop ScienceおよびDow AgroSciencesからそれぞれ得た。独立型フラベソン実験のため、2つの割合(25ppmおよび60ppm)が考えられた。
ボーラー(内部フィーダー)、コナナガシンクイムシ(R. dominica)およびココクゾウムシ(S. oryzae)の各株について、小麦160gの3つのロットをガラスジャー(500mL容量)、即ち、1処理につき1つのジャーおよび対照(蒸留水のみ)のために別のジャーに秤量した。各処理の溶液(単独および組合せとして所定の希釈率で調製された)を別々に、小麦1キログラム当たり10mLの溶液と同等の割合で、穀物表面の直ぐ上のガラスジャーの内側にピペットで取った。蒸留水を該処理と同じ割合で対照穀物に施用した。全てのジャーを密封し、手によって簡単に振盪および回転させ、次いで、1時間の間機械的に回転させた。処理後の水分含有量は、オーストラリアのバルク取り扱い会社によって許容されている上限を反映する12%であった。処理の1日後、小麦の各240gロットを80gの3つのレプリケートに分割し、これらを別個のガラスジャー(250mL容量)に入れた。コクヌストモドキ(T. castaneum)、サビカクムネチビヒラタムシ(C. ferrugineus)およびノコギリヒラタムシ(O. surinamensis)についての手順は、1株当たり小麦600gの3つのロットを処理したことを除いて同じに保持した。処理の1日後、小麦の各600gロットを190gの3つのレプリケートに分割し、これらを次いでガラスジャー(500mL容量)に入れた。残りの小麦30gを粉に粉砕し、10gの3つのロットに分割し、全小麦の関連レプリケートに添加することで、各レプリケートが合計200gの重さになった。各レプリケートの5%を粉に粉砕する狙いは、外部フィーダーであるこれらの3つの有害生物種の繁殖を改善することであった。各処理のための合計3つのレプリケートを作製するために、上記活動を次の2日にわたって2回反復した。
50匹の成虫(出現後1〜3週)を処理小麦または対照小麦の各ジャーに添加することによって、バイオアッセイを開始した。各ジャーを濾紙蓋で覆い、一定の環境部屋に25℃および55%の相対湿度で2週間貯蔵し、この後、成虫を小麦から篩い分けし、死亡率を記録した。その後、全ての成虫(死亡および生存)を捨て、小麦のジャーをさらに6週間インキュベートし、この時、成虫子孫の数を記録した。子孫出現を同時にするため、ココクゾウムシ(S. oryzae)およびノコギリヒラタムシ(O. surinamensis)を含有するジャーを25℃および55%の相対湿度でインキュベートし、他の種を含有するジャーを30℃および55%の相対湿度でインキュベートした。
データ分析
各データセットは、各種の成虫死亡百分率および生存成虫F1子孫の数(3つのレプリケートの平均±標準誤差)、同様に処理小麦および未処理対照におけるF1子孫の平均数から算出された子孫低減百分率とともに、単純な表に提示されている。
結果
フラベソンの有効性
全ての5つの種の感受性株および耐性株の両方における対照死亡率は、無視できるものであった(0〜1.3%)(表18〜22)。コナナガシンクイムシ(R. dominica)の対照において産生された成虫子孫の数は、それぞれ感受性(QRD14)および耐性株(QRD1440)について234および211、(表18);コクヌストモドキ(T. castaneum)について118(QTC4)および321(QTC279)(表19)、サビカクムネチビヒラタムシ(C. ferrugineus)について360(QCF31)および344(QCF73)(表20)、ノコギリヒラタムシ(O. surinamensis)について348(VOS48)および412(QOS302)(表21)、ならびにココクゾウムシ(S. oryzae)のそれぞれ感受性株および耐性株について716(LS2)および610(QSO393)(表22)であった。
予想された通り、25ppmのフラベソンは、コナナガシンクイムシ(R. dominica)の感受性(QRD14)株および耐性(QRD1440)株の両方において成虫完全死亡率を達成するのに失敗したが、それぞれの株において100%および88%の子孫低減を達成した(表18)。しかしながら、相I結果を検証すると、より高い割合の60ppmのフラベソンは、両株の成虫および子孫の完全防除を達成した(表1)。
他の4つの種の株に対して、しかしながら、提案された割合(25ppmおよび60ppm)のフラベソンの両方は、成虫の完全死亡率を達成するのに失敗したが(表19〜22);完全子孫低減は、サビカクムネチビヒラタムシ(C. ferrugineus)およびノコギリヒラタムシ(O. surinamensis)において60ppmで達成された(表20および22)。両方の割合のフラベソンは、コクヌストモドキ(T. castaneum)の感受性(QTC4)株および耐性(QTC279)株に対して及ばず、成虫死亡率は達成されず、前者に対して最大45%の子孫低減がもたらされ、より高い割合の60ppmで後者に対して36%がもたらされた(表19)。サビカクムネチビヒラタムシ(C. ferrugineus)に対して、成虫死亡率は、最も高い用量の60ppmで、感受性(QCF31)株および耐性(QCF73)株においてそれぞれ90%および62%に達した(表20)。より低い用量の25ppmで、この種における子孫低減は、両株について75%の同様のレベルで記録され、100%の子孫低減は、60ppmのレベルで記録された(表20)。ノコギリヒラタムシ(O. surinamensis)の場合において、フラベソンは25ppmで、感受性(VOS48)株および耐性(QOS302)株においてそれぞれ22%および0.7%;ならびにより高い用量の60ppmで、前者において最大91%および後者において14%の成虫死亡率を達成した(表21)。両方の割合のフラベソンは、しかしながら、この種の両株において、25ppmで非常に高い百分率の子孫低減(61〜99%)および60ppmで子孫の完全低減(100%)を生じさせた(表21)。ココクゾウムシ(S. oryzae)に対するフラベソンの有効性は、コクヌストモドキ(T. castaneum)に対して観察されたものと同様であった(表18および22)。両方の割合は、両株の成虫に対して任意の著しい死亡率を達成するのに失敗した(表22)。60ppmで、しかしながら、フラベソンは、耐性(QSO393)株および感受性(LS2)株においてそれぞれ29%および50%の子孫低減を達成した(表22)。
[実施例13]
よく使用される殺有害生物剤に対して耐性を有する主要な貯蔵穀物有害生物に対するフラベソンおよびクロルピリホス−メチル(レルダン)の組合せの評価。
フラベソンおよびクロルピリホス−メチルの組合せを使用して、実施例12の実験を反復した。
全ての組合せ処理実験にわたって、全ての5つの種の感受性株および耐性株の両方における対照死亡率は、無視できるものであった(0〜3%)(表23〜27)。コナナガシンクイムシ(R. dominica)対照において産生された成虫子孫の数は、感受性(QRD14)株および耐性(QRD1440)株について186(表23)、コクヌストモドキ(T. castaneum)について59(QTC4)および480(QTC279)(表24)、サビカクムネチビヒラタムシ(C. ferrugineus)について467(QCF31)および188(QCF73)(表25)、ノコギリヒラタムシ(O. surinamensis)について(表26)526(VOS48)および429(QOS302)、ならびにココクゾウムシ(S. oryzae)の感受性株および耐性株についてそれぞれ720(LS2)および565(QSO393)であった(表27)。
より高い割合およびより低い割合の両方で施用されたフラベソンおよびクロルピリホス−メチルの全ての実験組合せは、100%の成虫死亡率および子孫低減とともに、全ての5つの試験種の感受性株に対して大成功した(表23〜27)。全てのこれらの組合せの有効性は、サビカクムネチビヒラタムシ(C. ferrugineus)の耐性株に対して最も大きく、ここで、成虫および子孫の完全防除が達成された(表26)。さらに、一対の組合せにおける99%子孫低減を例外として、全てのこれらの処理は、コクヌストモドキ(T. castaneum)(QTC279)、ノコギリヒラタムシ(O. surinamensis)(QOS302)およびココクゾウムシ(S. oryzae)(QSO393)の耐性株において子孫の100%防除を達成した(表24、26および27)。コナナガシンクイムシ(R. dominica)(QRD1440)の耐性株に対して、しかしながら、完全成虫死亡率はフラベソン60+クロルピリホス−メチル5の組合せのみで達成され、完全子孫低減は、フラベソン30+クロルピリホス−メチル10、フラベソン60+クロルピリホス−メチル5、フラベソン60+クロルピリホス−メチル10の組合せで処理された穀物において達成された(表23)。
表28は、クロルピリホス−メチルおよびフラベソンの組合せの有効性の概要を示す。
[実施例14]
コナナガシンクイムシ(R. dominica)感受性株および耐性株に対するフラベソンおよびデルタメトリン(K−Obiol)の組合せの評価。
フラベソンおよびデルタメトリンの組合せを使用し、コナナガシンクイムシ(R. dominica)感受性QRD14株および耐性QRD1440株を用いて、実施例12の実験を反復した。
これらの実験において、対照死亡率は、この種の感受性株および耐性株の両方において1%未満のままであり、同様の数の生存成虫子孫(126および125)が現れた(表29)。全ての組合せにおいて、成虫および子孫の両方の完全防除が感受性株(QRD14)に対して達成され、高レベルの防除が耐性株(QRD1440)に対して達成された(表29)。耐性株の成虫に対して、全ての組合せは、93〜100%の死亡百分率をもたらした。同様に、全ての組合せは、耐性株QRD1440の子孫の99〜100%低減をもたらした(表29)。
結果を表29に示す。

Claims (27)

  1. 殺有害生物剤耐性有害生物を防除する方法であって、前記殺有害生物剤耐性有害生物を、式(I)

    (式中、Rは、−C(=O)R、−OR、−SR、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−NR10、−C(=N−R)R、−C(=N−OH)R、−NO、−NO、−N(OR)Rおよび−OSOから選択され、
    は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルケニル、アリールおよびヘテロアリールから選択され、
    、R、RおよびRは、水素、−C1〜10アルキル、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−OR、−SR、−NR10、−C(=N−R)R、−NO、−NO、−NROR、−OSO、−C1〜10アルキルアリールおよび−C(=O)Rから各々独立して選択され、
    は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキル、−C1〜10ニトロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3アルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ジハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3トリハロアルキル、−OR、−SRおよび−NR10から選択され、
    は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキルおよび−C1〜10ニトロアルキルから選択され、
    およびR10は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキルから独立して選択される)
    の化合物またはその互変異性体に曝露することを含む、方法。
  2. 前記式(I)の化合物が、式(II):

    (式中、R11は、−CR121314または−NR1516から選択され、
    12およびR13の一方は水素であり、他方はヒドロキシルもしくは−OCR171819であるか、またはR12およびR13は一緒になってオキソ基(=O)もしくは=N−OH基を形成し、
    14は、−CH(CH)CR202122、−CHCH(CH)CR202122または−CH(CH)CHCR202122であり、
    15およびR16は、水素およびC1〜10アルキルから独立して選択され、
    17、R18およびR19は、水素またはハロから独立して選択され、
    20、R21およびR22は、水素、ヒドロキシル、ハロ、NOおよび−OCR171819から独立して選択される)
    の化合物またはその互変異性体である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記式(I)の化合物が、式(III):

    (式中、R23およびR24の一方は水素であり、他方はヒドロキシルもしくは−OCR272829であるか、またはR23およびR24は一緒になってオキソ基(=O)を形成し、
    25は、−CR303132、−CHCR303132または−CH(CH)CR303132であり、
    26は、Hまたは−CHであり;ここで、R26がHである場合、R25は、−CH(CH)CR303132であり、
    27、R28およびR29は、水素またはハロから独立して選択され、
    30、R31およびR32は、水素、ヒドロキシル、ハロ、NOおよび−OCR272829から独立して選択される)
    の化合物またはその互変異性体である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記式(I)の化合物が、



    またはその互変異性体から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記式(I)の化合物が、フラベソン、レプトスペルモンおよびイソレプトスペルモンから選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記式(I)の化合物がフラベソンである、請求項5に記載の方法。
  7. 前記殺有害生物剤耐性有害生物が、1種もしくは複数の殺虫剤に耐性の昆虫または1種もしくは複数の殺蜘蛛剤に耐性の蜘蛛である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記蜘蛛がダニ目(マダニまたはダニ)である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記ダニ目がウシマダニである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記ウシマダニが幼虫である、請求項9に記載の方法。
  11. 前記殺有害生物剤耐性有害生物が、約200ppmから約800ppm、または約800ppmから約2,500ppmの範囲の量の前記式(I)の化合物に曝露される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記式(I)の化合物の量が、約300ppmから約600ppmの範囲である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記式(I)の化合物の量が、900ppmから2000ppmの範囲である、請求項11に記載の方法。
  14. 前記昆虫が、コナナガシンクイムシ(Rhyzopertha dominica)、ココクゾウムシ(Sitophilus oryzae)、コクヌストモドキ(Triobolium castaneum)、ノコギリヒラタムシ(Oryzaephilus surinamensis)またはサビカクムネヒラタムシ(Cryptolestes ferrugineus)から選択される、請求項7に記載の方法。
  15. 前記昆虫が成虫である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記蜘蛛が、ハロチデウス・デストルクトル(Halotydeus destructor)、ペンタレウス属(Penthaleus)、バラウスチウム・メジカゴエンセ(Balaustium medicagoense)およびブリオビア(Bryobia)ダニから選択される、請求項7に記載の方法。
  17. 前記蜘蛛が、作物に外寄生している、請求項16に記載の方法。
  18. 前記式(I)の化合物が、統合有害生物管理システムの一部として使用される、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 殺有害生物剤耐性有害生物が、第2の殺有害生物剤と組み合わせた式(I)の化合物に曝露される、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記第2の殺有害生物剤が、前記式(I)の化合物と異なる作用モードを有する、請求項19に記載の方法。
  21. 前記第2の殺有害生物剤が、ナトリウムチャネルモジュレーター、アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤、GABA作動性塩化物チャネルアンタゴニスト、ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト、アロステリックアセチルコリン受容体モジュレーター、塩化物チャネルアクチュエーター、幼若ホルモン模倣物、同翅類摂食遮断薬、ミトコンドリアATPシンターゼ阻害剤、酸化的リン酸化の脱共役剤、ニコチン性アセチルコリン受容体チャネル遮断薬、キチン生合成の阻害剤、脱皮撹乱剤、エクジソン受容体アゴニストもしくは撹乱剤、オクタパミン受容体アゴニスト、ミトコンドリア複合体I電子伝達阻害剤、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤、電圧依存性ナトリウムチャネル遮断薬、ミトコンドリア複合体IV電子阻害剤、ミトコンドリア複合体IV電子伝達阻害剤またはリアノジン受容体モジュレーターの少なくとも1つから選択される、請求項19または請求項20に記載の方法。
  22. 殺ダニ剤耐性ダニ目を防除する方法であって、殺有害生物剤耐性ダニ目を、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物に曝露することを含む、方法。
  23. 家畜動物またはコンパニオン動物における有害生物外寄生を処置または予防する方法であって、前記動物に式(I):

    (式中、Rは、−C(=O)R、−OR、−SR、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−NR10、−C(=N−R)R、−C(=N−OH)R、−NO、−NO、−N(OR)Rおよび−OSOから選択され、
    は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルケニル、アリールおよびヘテロアリールから選択され、
    、R、RおよびRは、水素、−C1〜10アルキル、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−OR、−SR、−NR10、−C(=N−R)R、−NO、−NO、−NROR、−OSO、−C1〜10アルキルアリールおよび−C(=O)Rから各々独立して選択され、
    は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキル、−C1〜10ニトロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3アルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ジハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3トリハロアルキル、−OR、−SRおよび−NR10から選択され、
    は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキルおよび−C1〜10ニトロアルキルから選択され、
    およびR10は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキルから独立して選択される)
    の化合物またはその互変異性体の有効量を施用することを含み、
    前記有害生物外寄生は、殺有害生物剤耐性有害生物を含む有害生物の集団によって引き起こされる、方法。
  24. 有害生物の集団を防除する方法であって、式(I)

    (式中、Rは、−C(=O)R、−OR、−SR、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−NR10、−C(=N−R)R、−C(=N−OH)R、−NO、−NO、−N(OR)Rおよび−OSOから選択され、
    は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルケニル、アリールおよびヘテロアリールから選択され、
    、R、RおよびRは、水素、−C1〜10アルキル、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−OR、−SR、−NR10、−C(=N−R)R、−NO、−NO、−NROR、−OSO、−C1〜10アルキルアリールおよび−C(=O)Rから各々独立して選択され、
    は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキル、−C1〜10ニトロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3アルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ジハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3トリハロアルキル、−OR、−SRおよび−NR10から選択され、
    は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキルおよび−C1〜10ニトロアルキルから選択され、
    およびR10は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキルから独立して選択される)
    の化合物またはその互変異性体を、有害生物の前記集団に外寄生されたまたは外寄生される可能性のある環境に施用することを含み、
    有害生物の前記集団は、殺有害生物剤耐性有害生物を含む、方法。
  25. 貯蔵植物部分を有害生物外寄生から保護する方法であって、前記植物部分を式(I)

    (式中、Rは、−C(=O)R、−OR、−SR、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−NR10、−C(=N−R)R、−C(=N−OH)R、−NO、−NO、−N(OR)Rおよび−OSOから選択され、
    は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルケニル、アリールおよびヘテロアリールから選択され、
    、R、RおよびRは、水素、−C1〜10アルキル、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−OR、−SR、−NR10、−C(=N−R)R、−NO、−NO、−NROR、−OSO、−C1〜10アルキルアリールおよび−C(=O)Rから各々独立して選択され、
    は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキル、−C1〜10ニトロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3アルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3ジハロアルキル、−C1〜3アルキルOC1〜3トリハロアルキル、−OR、−SRおよび−NR10から選択され、
    は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキル、−C1〜10ハロアルコキシ、−C1〜10ヒドロキシアルキル、−C1〜10チオアルキルおよび−C1〜10ニトロアルキルから選択され、
    およびR10は、水素、−C1〜10アルキル、−C2〜10アルキルアリール、−C3〜6シクロアルキル、−C2〜10アルケニル、−C1〜10アルキルヘテロアリール、−C1〜10ハロアルキル、−C1〜10ジハロアルキル、−C1〜10トリハロアルキルから独立して選択される)
    の化合物またはその互変異性体と接触させることを含み、前記有害生物外寄生は、殺有害生物剤耐性有害生物を含む有害生物の集団によって引き起こされる、方法。
  26. 前記植物部分が穀物である、請求項24に記載の方法。
  27. 殺有害生物剤耐性有害生物を含む前記有害生物集団が、コナナガシンクイムシ(Rhyzopertha dominica)、ココクゾウムシ(Sitophilus oryzae)、コクヌストモドキ(Triobolium castaneum)、ノコギリヒラタムシ(Oryzaephilus surinamensis)またはサビカクムネヒラタムシ(Cryptolestes ferrugineus)から選択される、請求項24または請求項25に記載の方法。
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