JP2020525666A - ポリマー物品を補強するための補強ストランド - Google Patents

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Abstract

補強ストランド(400)はコア(403)を含み、コア(403)の周囲にスチールフィラメント(404)がすべて同じ最終より長さ及び方向で撚られる。スチールフィラメントは、N本の第1のスチールフィラメントを含む中間層、及び中間層の周囲に円周方向に配置された2N本のスチールフィラメントの外層に配置される。中間層において、フィラメントは、中間層のスチールフィラメントの数N、コアの直径及び第1のスチールフィラメントの直径によって決定される閉鎖より長さにおいて互いに接触する。閉鎖より長さの2〜6倍に等しい最終より長さ及び方向を選択することによって、ギャップが中間層フィラメント間に形成される。2N本の外層フィラメントは、小さい(408)直径のスチールフィラメントのグループと大きい(406)直径のスチールフィラメントのグループとにさらに分割される。

Description

本発明は、例えば同期ベルトのようなベルト又はエレベータの引張部材として使用されるベルトなどのポリマー物品を補強するのに特に適した補強ストランドに関する。
ベルトは、従動プーリ又は非従動プーリと相互作用することにより、材料の搬送、動力の伝達、又は物の位置決めに使用される技術的人工物である。例えば、エレベータベルトはエレベータで人を運ぶために使用され、Vベルトは動力を伝達するために使用され、同期ベルトは機械のグリッパを正確に位置決めし、動力を伝達するのに適している。ベルトは一般に、保護のためにポリマーで覆われていてもいなくてもよい頑丈な補強材を含む。一般に、ベルトは、Vベルトの台形断面又は平ベルトの長方形断面など、非円形の断面を有する。
ベルトの補強材は複数の要件を満たさなければならない:
− 補強材はただ頑丈であればよいというのではない、すなわち大きな縦方向の力に耐えることができなければならない、しかし、
− それはまた、ベルトに張力をかけるときに過度の伸びを防ぐために高い弾性率を有するべきである。
− さらに、補強材はプーリ上で繰り返し走行する間にクリープしてはならないし長くなってもいけない。
− 補強材はプーリの湾曲に従うために非常に柔軟でなければならない、すなわち曲げ剛性が低くなければならない。
− 補強材は、取り付けられている機械の長期的な機能を保証するために、長くて予測可能な寿命を有するべきである。
− 補強材はポリマージャケットと一体化する必要がある、すなわち、補強材はポリマージャケットに接着又は固着する必要がある。これは、すべての力がプーリからジャケットを介して補強材に伝達されるため、特に重要である。
ジャケットの主な機能は、補強材を保護すること、プーリとベルトの間で力を伝達すること、及び補強材を一緒に保つことである。一般に、ジャケットの補強能力は、補強材自体の補強能力に比べて弱い。
ベルトの補強材の歴史は、タイヤ又はホースなどの他の複合材料のそれと変わらない。最初は綿や麻などの天然繊維が使用され、その後レーヨン、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、その他の有機繊維などの人工又は人により改変された繊維が使用された。超高分子量ポリエチレン(Dyneema(登録商標))又は芳香族ポリアミド(Kevlar(登録商標))又はポリ(p−フェニレン−2,6−ベンゾビスオキサゾール(PBO、Zylon(登録商標))ベースの繊維などの高靭性繊維も検討されてきたが、耐疲労性がない又はクリープが多すぎる又はポリマージャケットに接着しにくいために、いつも市場に出るわけではない。ガラス繊維及び炭素繊維で補強されたベルトが提供されているが、主にハイエンド用途向けである。したがって依然ベルトの大部分はスチールコードで補強されている。
ベルトの補強材に使用されるスチールコードは、ほぼ独占的にマルチストランドタイプのものである。このようなコードは、「m」本のシングルスチールフィラメントがストランドへと撚られ、その後「n」本のストランドが「n×m」コードへと撚られることから構成される。一般的な構造は3×3である、すなわち、3本のフィラメントが撚り合わされてストランドになり、その後、3本のそのようなストランドが撚られてコードになる。他の例は、7×7又は7×3ストランドである。これらの構造は主に同期ベルトで使用されていたが、現在では広くエレベータの平ベルトでも使用されている(欧州特許第2284111 B1号明細書)。これらのタイプの構造は、かなり良好な伸び特性(国際公開第2005/043003号パンフレットの教示に従う場合)、非常に良好なジャケット固着、非常に低いクリープ及び優れた疲労寿命を有する一方、それらの弾性率はやや低い。
これらのタイプのマルチストランドコードを、ベルトで使用するための他のタイプのコードに置き換える試みは多数ある:
− 英国特許第2252774号明細書では、少なくとも1つのフィラメント層に囲まれた1つ又は複数のフィラメントの中心コアを有する層状ストランドが同期ベルトで使用するために提案されている。
− 国際公開第2012/141710号パンフレットには、補強コードが、「二次」らせん構造のない複数のスチールフィラメントを含む、すなわちストランドであるエレベータベルトが記載されている。
− 欧州特許出願公開第1555233 A1号明細書は、第1の実施形態がウォーリントン型の7本のストランドを備えたエレベータベルトを記載している。
しかしながら、これらの「解決策」を現実に突きつけると、それらは失敗する。主な障害は、引張りと圧縮の繰り返しの負荷サイクルのもとでコードから逃げ出る1つ又は複数の中心コアフィラメントに残る。ベルトを駆動するプーリは、そのプーリに向かう動きにおいてベルトに張力をかける。ベルトによって駆動されるプーリは、戻り時にベルトを圧縮する可能性がある。これらのプル−プルサイクルが繰り返されると、ストランドのコアに「蠕動」動作が誘発され、これは最終的にコアの脱出をもたらす。その動きは常に「前方」方向、すなわちベルトの動きの方向である。コアが逃げることにより、コアがポリマージャケットを貫通し、プーリの1つと絡み合い、ベルトが完全に壊れる可能性がある。これが「コア移行問題」である。
国際公開第2008/080715号パンフレットに見られる解決策はコア移行問題を解決するが他の欠点をもたらす。したがって、ベルトの中で上手く機能する、すなわちコアの移行を示さないストランドを見出すための探求は終了しておらず、本発明者らは別の道を探索し、実用的な解決策を見出した。
本発明の主な目的は、補強ストランドにおけるコア移行問題を解決することである。本発明のさらなる目的は、高い強度対直径比を有し、ベルトのポリマージャケットへの良好な接着及び/又は固着を示し、十分に予測可能な寿命を有する補強ストランドを提供することである。別の目的は、記載された補強ストランドを製造する方法を提供することである。
本発明の第1の態様によれば、請求項1の特徴による補強ストランドが特許請求される。ストランドは、ベルト、ホース、タイヤなどの複合物品中のポリマーを補強するのに特に適している。
補強ストランドは、コア直径を有するコアと、前記コアの周りに撚られて前記コアがそれを「ストランド」にするスチールフィラメントとを含む。実際、「ストランド」は、真っ直ぐ(「ゼロ次らせん変形」)であり得るコアと、コアを囲むらせん状(「一次らせん変形」)に形成されたスチールフィラメントとを含む。これは、そのらせん軸が同じくらせんの形状(「二次らせん変形」)を有するらせんを示すスチールフィラメントが同じく存在するマルチストランドコードとは対照的である。7×7構造の外側ストランドの外側フィラメントは、このような「二次らせん変形」を示す。したがって、「ストランド」は、ゼロ次及び/又は一次らせん変形を有するフィラメントを有し、二次以上のらせん変形を有するフィラメントを含まないコードとして都合よく定義することができる。
スチールフィラメントは次のように構成されている:
− コアの周囲に円周方向に配置されたN本の第1のスチールフィラメントを含む、又はそれらからなる中間層。これらのN本の第1のスチールフィラメントはすべて、第1の直径を有する。コア直径及び第1のフィラメント直径は、中間層の第1のフィラメント間にギャップが形成されるようなものである。ギャップは、隣接するフィラメントの表面間で、それらの最も近いアプローチ点、すなわち、フィラメントの中心線に垂直な方向で取られる。
− 中間層の周囲に同様に円周方向に配置された2倍のN、すなわち2Nスチールフィラメントを含む、又はそれらからなる外層。
中間層及び外層のすべてのスチールフィラメントは、同じ最終より長さ(以下縮めて「FL」)及び方向でコアの周りに撚られる。「最終より長さ及び方向」とは、ストランドが静止しているとき、つまり外部モーメントも力も作用していないときのよりの長さ及び方向、例えば約1メートルのストランド片で観察されるよりの長さを意味する。
したがって、ストランドは、パラレルよりストランド(「平行よりストランド」とも呼ばれる)、すなわち、少なくとも2つのフィラメント層を含むストランドであり、そのすべてが1回の操作で同じより長さで同じ方向に配列される。すべてのフィラメントは一次らせん変形を有する。
ストランドは、スチールフィラメントが一緒に配列される最終より長さが、閉鎖より長さの2倍より大きく6倍より小さいことを特徴とする。閉鎖より長さ(縮めてCL)は、中間層の隣接するフィラメント間のギャップが閉鎖される、すなわちフィラメントが互いに接触する限界より長さである。したがって、補強ストランドは、最終より長さFLが2×CLと6×CLの間にある(限界値を含む)ことを特徴とする。閉鎖より長さCLと比較した最終より長さFLの他の範囲は次のとおりである:
3×CL≦FL≦6×CL又は
3×CL≦FL≦5×CL又は
4×CL≦FL≦6×CL
4×CL≦FL≦5×CL。
実際、ストランドのより長さを短くすると、中間層のフィラメントは、閉鎖より長さで互いに接触するまで互いに接近する傾向がある。それには以下の点で制限がある、すなわち、さらに短いより長さを適用すると、中間層フィラメントは互いに衝突し、半径方向に拡張してコアが中間層フィラメントともはや接触しなくなるという点で制限がある。
閉鎖より長さは、コア直径「d」、中間層フィラメントの第1の直径「d」、及び中間層内のフィラメントの数「N」によって決定される。本出願のすべての実用的な目的のために、それは以下に等しい:
Figure 2020525666

完全を期すために、すべての第1のスチールフィラメントに接する第1の半径を有する第1の外接円を定義することができる。この第1の外接円は(d/2)+dの半径を有する。
好ましくは、本発明による補強ストランドの場合、最終より長さは、補強ストランドの直径の約8から15倍、又はより好ましくは補強ストランドの直径の9から12倍の間である。
この最終より長さを選択する利点は、補強ストランドが圧縮されたときに、フィラメントが中間層内に座屈するスペースをまだ有することである。より長さが2×CLより短い場合、第1のスチールフィラメント間に十分なギャップがなく、それらは圧縮時に中間層から押し出される。その結果、プル−プル動作が繰り返されると、補強ストランドから逃げ出る。
最終より長さFLが閉鎖より長さの6倍を超えると、補強ストランドは凝集性を失い、使用中にストランドが楕円化に見舞われる可能性がある。楕円化とは、プーリ上で繰り返し曲げられると、ストランドが円形断面ではなく長円形になる現象である。さらに、補強ストランドは、使用中に層間でフィラメントが移動しやすくなる。その結果、中間層のフィラメントは外層のフィラメントと位置を切り替える可能性があり、これは「逆転」と呼ばれる。フィラメントの逆転は、局所的な疲労感受性スポットにつながる可能性がある。
さらなる利点は、特定の最終長さが選択されると、補強ストランドが静止しているときに中間層のフィラメントを張力下で設定できることである。例えば、繰り返しの曲げによって第1のフィラメントの破損が発生した場合、第1のフィラメントの破損端は互いに離れ、コアと外層フィラメントの間に保持される。したがって、それらは補強ストランドから外に出ず、ストランド内に残る。その結果、それらは、エレベータベルト、同期ベルト、又はタイヤなどのストランドで補強された物品から逃げ出ない。
第1の好ましい実施形態によれば、外層フィラメントの直径は、コードが最終より長さにあるときにこれらのフィラメント間にギャップが形成されないようなものである。「ギャップなし」とは、ギャップが補強ストランドの直径の1%以下、さらには0.5%未満、又はゼロであることを意味する。中間層と外層との間のフィラメントの逆転を防ぐため、外層にギャップがないことが望ましい。
第2の実施形態によれば、外層は以下を含む;
− 第2の直径「d」のN本の第2のスチールフィラメント。第2のスチールフィラメントは、中間層の周囲に円周方向に組織され、同じより方向、同じ最終より長さを有し、中間層のフィラメントと同じ数であるため、それらは第1のフィラメントによって形成された谷の中に入れ子状になる。すべてのN本の第2のスチールフィラメントに接する第2の半径を有する第2の外接円を定めることができる。
− 第2の直径「d」より小さい第3の直径「d」のN本の第3のスチールフィラメント。これらのフィラメントは、第2のスチールフィラメントの間に入れ子状になり、第3の半径を有する第3の外接円に接している。
第2の実施形態の第1の変形では、第2のスチールフィラメントに接触する第2の半径は、第3のスチールフィラメントに接触する第3の半径に等しい。「等しい」とは、第2と第3の半径を第2と第3の半径の最大値で除した場合の絶対差が2%以下であることを意味する。
第2の実施形態のより好ましい変形は、第2のスチールフィラメントに接触する第2の半径が、第3のスチールフィラメントに接触する第3の半径と異なる場合である。「異なる」とは、第2と第3の半径の最大値で除した第2と第3の半径の絶対差が2%より大きい、好ましくは4%より大きいことを意味する。
第3の好ましい実施形態によれば、第2の半径は第3の半径よりも大きい。すなわち、第2の直径が非常に大きいため、第2のフィラメントが第3の外接円から突出する。第2と第3の半径の差は、少なくとも第2の半径の2%であるべきである。さらに好ましいのは、差が3%より大きいか、5%より大きい場合である。差が大きくなると、補強ストランドの表面が滑らかでなくなり、それにより、ポリマー内での補強ストランドのより良い固着が可能になる。また、中間層のフィラメントが外層のフィラメントと逆転する可能性が減少する。丸みの少ない補強ストランドは、処理中の転がりが少ないため、処理も簡単である。
一見すると、第2及び第3の好ましい実施形態の特徴を備えたコードは、ウォーリントンタイプの構造として分類することができる。しかしながら、いくつかの重要な態様でウォーリントンから逸脱している:
− 中間層が最終より長さでギャップを示す;
− 外層フィラメントの2Nフィラメントは、ウォーリントン構造の場合のように1つの円ではなく、2つの異なる円に接する。
しかしながら、本発明による補強ストランドは、以下の点でウォーリントン構造のそれにおいて同じ利点を依然として有する:
− フィラメント間の接触は、点接触ではなく線接触である。これは、補強ストランドの疲労寿命とケーブル係数にプラスの影響を及ぼす。ケーブル係数は、フィラメントを撚り合わせる前のフィラメントの破壊荷重の合計に対する補強ストランドで得られる破壊荷重の比率である。
− 補強ストランドの断面の大部分は金属で占められる。最大の外接円の面積と比較した補強ストランドの金属部分(「充填率」とも呼ばれる)は、少なくとも70%以上、最大80%、さらには最大82.5%(ただしこれに等しくない)である。これは、ウォーリントンストランド(充填率82.5%が容易に得られる)よりも若干低いが、それでも目的には十分である。充填率が高いと、限られた外接領域内で高い破壊荷重が可能になる。さらに、それは、特に補強材の最小破壊荷重の典型的には2〜10%である補強ストランドの作業領域において、補強ストランドの軸方向剛性にプラスの影響を有する。
− ストランドは、マルチストランドコードよりも高い弾性率を有する。典型的にマルチストランドコードの場合、これは175000N/mmを下回るが、ストランドの場合、これはこの数を超え、例えば175000N/mmを超え、又はさらには180000N/mmを超える。弾性率は、荷重−伸び曲線の線形領域で、すなわち最小破壊荷重の10%を超える荷重で決定される。
第4の好ましい実施形態によれば、数Nは5、6、7、8又は9に等しい。フィラメントのより大きな数N、例えば8又は9は、コアが他のフィラメントよりもはるかに大きくなければならないという欠点を有し、これは疲労又は移行の点で好ましい状況ではない。コアの直径対第3の直径の比は、2.26(N=8)から2.9(N=9)になる。一方、5本などの少数のフィラメントの場合、コアは小さくなり、コアの直径対第3の直径の比は1.75になり、これはより良いと考えられる。フィラメント間の直径のより小さな偏差は、フィラメント間の強度分布を改善するため、大きな偏差よりも良い。最も好ましいのは、N=6(比率1.3)及びN=7(比率1.71)である。
第5の好ましい実施形態では、コアは単一のスチールフィラメントである。例えば、コアは、高張力鋼で作られた丸くてまっすぐなフィラメントにすることができる。
代替の第5の実施形態では、コアは、間に真っ直ぐなセグメントを有する屈曲部を含む単一のスチールフィラメントである。これは、コアスチールフィラメントが真っ直ぐではなく、小さな曲がりがあることを意味する。ここでコアの直径「d」は、コアに外接し、屈曲部に接する円柱の直径になる。
例えば、コアフィラメントはクリンプされることができる、すなわち、屈曲が方向を交互に:左、右、左、右…と変えるジグザグ形状を示すことができる。ジグザグ形状では、波長を容易に識別することができる。ジグザグ形状の波長は、好ましくは、補強ストランドの最終より長さFLよりも小さく、例えばその波長の半分である。ジグザグ形状の振幅は非常に小さくすることができ、例えば、スチールフィラメントの直径の半分未満であることができるが、スチールフィラメントの直径の1/10よりも大きいことが好ましい。誤解を避けるために、「振幅」とは、コアに沿って移動するときに、コアの軸からのスチールフィラメントの中心の最大偏差の2倍を意味する。
ジグザグ形状は、一対のクリンパーホイールを介してスチールワイヤを案内することにより、スチールワイヤに都合よく課される。「クリンパーホイール」は、一対の噛み合う歯車に似ているが、スチールワイヤの通過を可能にするために、歯が丸みを帯びており、互いにわずかな距離だけ離れている。
代替例では、2つのジグザグ形状を相互に直交する方向に課すことができる。ジグザグ形状は、振幅及び波長が異なっていてもよい。軸を中心に回転すると、コアの軸に平行な平面上のコアの投影は、その関連する振幅と波長を持つ第1のクリンプと、約90°の回転後その振幅と波長を持つ第2のクリンプとを交互に示す。2つの位置の間に2つのクリンプが重ねられ、その形状は規則的ではないように見える。
単一ジグザグ変形スチールフィラメント又は二重ジグザグ変形スチールフィラメントは、さらに他の例である補強ストランドの同じ最終より長さで撚ることもできる。
別の代替例では、単一スチールコアワイヤは、外向きの屈曲部を有するらせん形状を有することができる。らせん形状のより長さは、補強ストランドの最終より長さFLに等しいことが優先される。屈曲間の軸方向距離は、最終より長さFLの半分未満であることが優先され、例えば屈曲間の軸方向距離は約FL/Nであり、Nは中間層フィラメントの数である。この場合も振幅(この場合、コアワイヤに外接する円筒の直径からスチールワイヤの直径を引いたもの)は、スチールワイヤの直径の0.5〜0.1倍である。このコアフィラメントの形状は、コアフィラメントをその軸の周りで回転させながら、スチールフィラメントを多角形の変形ホイール上に案内することで得ることができる。
間に真っ直ぐなセグメントを有する屈曲部を含む単一スチールフィラメントであるコアを有することの利点は、屈曲部がコアに好ましい座屈のための場所を提供することである。補強ストランドの使用方法に関係なく、コアが圧縮される場合、屈曲部は最初に降伏し、制御された方法でコアワイヤが軸方向長さを短くすることを許容する。屈曲部が存在しない場合、真っ直ぐなワイヤは、コアスチールフィラメントが補強ストランドの外側に押し出される可能性があるポイントまで、はるかに長い距離にわたって圧縮を蓄積する。
耐圧縮性コアを得る別の方法は、ゼロ次らせん変形フィラメント、すなわち直線フィラメントの存在を完全に回避することである。
コア内の単一直線フィラメントの存在を回避する1つの方法は、第6の好ましい実施形態の主題である2本又は3本又は4本のコアスチールフィラメントを含むストランドとしてコアを提供することである。最も好ましいのは、2本又は3本、例えば3本である。これらのコアスチールフィラメントは、補強ストランドの最終より長さFLとは異なるコアより長さで撚り合わされる。好ましくは、コアより長さは、FLよりも短く、例えばFLの半分である。コアのより方向は、補強ストランドのより方向と反対にすることができるが、同じより方向がより好ましい。2本、3本、又は4本のコアスチールフィラメントが撚り合わされているため、それらはワイヤがらせん状に変形するので圧縮に耐えることができる。
さらにより好ましいのは、1つのゼロ次らせん変形フィラメントを持たない、すなわち、コア全体に真っ直ぐなワイヤを持たない平行より構造である。非常に好ましい実施形態は、撚り合わされた3本のフィラメントで存在するコア−コアを含む12ワイヤの準ウォーリントン構造である。「コア−コア」は「コアストランドのコア」と解釈されたい。それらフィラメントによって形成された凹部には、3本のより大きな外側フィラメントが入れ子になっている。3つのより大きな外側フィラメントの各対の間に、より小さなフィラメントの対が配置される。例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4829760号明細書に記載されている。別の同様に好ましい実施形態は、3本の細いワイヤのコア−コアと、中サイズと大サイズが交互になる6本のワイヤのジャケットとを含む9ワイヤ準ウォーリントン構造である。そのようなコードは米国特許第3358435号明細書に記載されている。
或いは、第7の好ましい実施形態において、コアは、コア−コアと、5、6又は7本のコアの外側のフィラメントとを含むストランドとすることができる。コアの外側のスチールフィラメントは、補強ストランドの最終より長さと異なるコアより長さでコア−コアの周りに撚られる。コアより長さは、補強ストランドの最終より長さFLよりも小さいことが望ましい。コアのより方向は、補強ストランドのより方向と反対にすることができるが、同じより方向が好ましい。代替の第7の実施形態では、コア−コアは、真っ直ぐな単一のスチールワイヤであるか、又は真っ直ぐなセグメントが間にある屈曲部を有する単一のスチールワイヤであり得る。コア−コアは、直径が非常に細かいため、及び/又は屈曲部が付いているため、圧縮により良く耐えることができる。或いは、コア−コアはここでも、ストランド、例えば3×1ストランドとすることができる。
代替の第7の実施形態では、ウォーリントン構造は、当技術分野で知られているような16ウォーリントンタイプ(1+5+5|5)、19ウォーリントンタイプ(1+6+6|6)、さらには22ウォーリントンタイプ(1+7+7|7)をコアについて考慮することができる。さらにより好ましいのは、コアの中間より長さの第2の最終より長さの2倍から6倍の第2の閉鎖より長さが存在するという点で、本発明と同じ方法でコアがウォーリントンタイプ構造から逸脱することである。
さらに別の第8の実施形態では、コアはそれ自体で1+6+12又は3+9+15などの層状コードであり得、ここでフィラメントの各連続層はコア又は中間的に形成されたストランドの周りに異なるより長さであるが好ましくは補強ストランドのより方向と同じより方向で撚られている。すべての好ましい実施形態において、スチールフィラメントには、金属コーティング又は金属コーティング合金が提供される。このような合金を使用して、スチールに腐食保護を付与すること、フィラメントをポリマーに接着すること、又は腐食保護と接着の両方を組み合わせることができる。耐食性コーティングは、例えば亜鉛又は亜鉛アルミニウム合金である。欧州特許第1280958号明細書に記載されているような低亜鉛の溶融コーティングが最も好ましい。このような亜鉛コーティングの厚さは、2マイクロメートルよりも薄く、好ましくは1マイクロメートルよりも薄く、例えば0.5μmである。亜鉛コーティングとスチールの間に合金層の亜鉛鉄が存在する。
好ましい金属接着コーティングは、補強ストランドがゴムを補強するためのものである場合、例えば真鍮コーティング(銅亜鉛合金)である。銅−亜鉛−ニッケル(例えば:64重量%/35.5重量%/0.5重量%)及び銅−亜鉛−コバルト(例えば:64重量%/35.7重量%/0.3重量%)などのいわゆる「三元真鍮」又は亜鉛−ニッケル又は亜鉛−コバルトなどの銅フリー接着剤系も使用することができる。
金属コーティングの代替として、又は金属コーティングへの追加として、補強ストランドに有機コーティング又はプライマーが提供される。補強ストランド全体に有機コーティング又はプライマーを提供できれば十分であること、すなわち、コアも中間層フィラメントも有機コーティング又はプライマーでコーティングする必要はないことに注意されたい。言い換えれば、例えば出願欧州特許第2366047号明細書で説明されているように、補強ストランドの外面のみに有機コーティング又はプライマーを提供すればよい。
プライマーは、補強ストランドがその中で使用されることが意図されているポリマーへの接着性を改善するように選択される。典型的な有機プライマーは、フェノール樹脂、エポキシ、シアノアクリレート、又は例えばLoctite(登録商標)のブランド名で販売されているものなどのアクリル系である。
しかしながら、これらのコーティングは比較的厚く(1マイクロメートル超)、かなりの処理時間を必要とする場合がある。したがって、有機官能性シラン、有機官能性ジルコン酸塩、及び有機官能性チタン酸塩を含む又はそれらからなる群から取り出されたナノスケールの有機コーティングが好ましい。好ましくは、排他的ではないが、有機官能性シランプライマーは、次式の化合物から選択される:
Y−(CH−SiX
式中:
Yは、−NH、CH=CH−、CH=C(CH)COO−、2,3−エポキシプロポキシ、HS−、及びCl−から選択される有機官能基を表し、
Xは−OR、−OC(=O)R’、−Clから選択されるケイ素官能基を表し、ここでR及びR’はC1〜C4アルキル、好ましくは−CH、及び−Cから独立して選択され、そして
nは0〜10の整数であり、0〜10が好ましく、0〜3が最も好ましい。
上記の有機官能性シランは、市販の製品である。これらのプライマーは、ポリウレタンとの接着を得るのに特に適している。有機コーティングは、1マイクロメートル未満、好ましくは5〜200nmなどの500ナノメートル未満の厚さを有する。このサイズの薄いコーティングは、形状合致式に補強ストランドの外面に従い、その薄さのために外層フィラメント間の谷へのポリマーの充填を妨げないため、好ましい。
すべての実施形態について、好ましいかどうかにかかわらず、代替又は追加にかかわらず、以下が有効である:
本出願において「スチールフィラメント」に言及する場合は常に、直径が0.02〜0.40mm、より好ましくは0.04〜0.25mm、又は0.10〜0.200の実質的に丸いスチールワイヤを意味する。注目すべきは、これらのフィラメントは、太いロープ(直径が12.7mmを超えるロープ)で使用するためのウォーリントンタイプのストランドの作製に使用されるフィラメントよりもはるかに細いことである。そこでは、ワイヤが非常に太いため、移動せずに簡単に多くの圧縮を行うことができるため、コア移行の問題は発生しない。
「スチール」とは、あらゆる種類のスチールを意味する。好ましくは、普通の炭素鋼が使用される。そのような鋼は一般に、1.1重量%Cの最大値で0.40重量%C又は少なくとも0.70重量%Cしかし最も好ましくは少なくとも0.80重量%Cの最小炭素含有量、0.10から0.90重量%Mnまでの範囲のマンガン含有量を含み、硫黄及びリン含有量はそれぞれ好ましくは0.03重量%未満に維持され;クロム(0.2〜0.4重量%まで)、ホウ素、コバルト、ニッケル、バナジウムなど(非網羅的な列挙)の追加微量合金元素を追加することもできる。このような炭素鋼フィラメントは、2000MPaを超える強度、好ましくは2700MPaを超える強度で製造できるが、現在、3000MPaを超える強度が主流になり、3500MPaを超える強度が普及している。ステンレス鋼も好ましい。ステンレス鋼には、最低12重量%のCrとかなりの量のニッケルが含まれる。より好ましいのは、冷間成形により適したオーステナイト系ステンレス鋼である。最も好ましい組成物は、AISI(米国鉄鋼協会)302、AISI301、AISI304及びAISI316として当技術分野で知られている、又はEN1.4462で知られる二相ステンレス鋼である。
本発明の第2の態様によれば、以下のステップを含むか、又はそれらからなる補強ストランドを製造する方法が開示される:
− コア直径を有するコアを提供するステップ。コアは、真っ直ぐな単一のスチールワイヤ、真っ直ぐなセグメントを間に含む屈曲部を有する単一スチールワイヤ、2本、3本又は4本のスチールフィラメントが撚り合わされたストランド、又は本発明の第1の態様で考察したいずれかの他のコアとすることができる;
− 第1の直径を有するN本の第1のスチールフィラメントを提供するステップ。数「N」は、5、6、7、8、又は9に等しいと好ましく、5、6、又は7に等しいとより好ましい。
− 前記第1の直径よりも大きい第2の直径を有するN本の第2のスチールフィラメントを提供するステップ;
− 第3の直径を有するN本の第3のスチールフィラメントを提供するステップ。第2及び第3のスチールフィラメントは、補強ストランドの最終より長さにおいて、外層のフィラメント間にギャップが存在しないように選択され得る;
コアと第1、第2、及び第3のスチールフィラメントはスプールに提供され;
− コア、N本の第1のスチールフィラメント、N本の第2のスチールフィラメント、及びN本の第3のスチールフィラメントを1つのより方向及びより長さで撚り合わせて、それによりN本の第1のスチールフィラメントが中間層を形成し、N本の第2のスチールフィラメントとN本の第3のスチールフィラメントが外層を形成し、N本の第2層及びN本の第3層スチールフィラメントが外層の交互の位置を占めるようにするステップ。
第1、第2、及び第3のスチールフィラメントとコアの撚りは、次の方法のうちの1つで実行できる:
− ケーブリングを使用する方法:ケーブリング中、スチールフィラメント自体は、ストランドのより長さごとに撚りを受けない;
− 束ねることによる方法:束ねる間、スチールフィラメントは、ストランドのより長さごとに1回の360°の撚りを得る。
この方法に関する特徴は、撚る間に、ストランドのより長さが中間より長さまで中間的に短くされることである。この中間より長さは、閉鎖より長さと最終より長さの83%との間である。その後、スチールフィラメントは再び撚りを解かれて最終より長さになる。中間より長さは、閉鎖より長さ以上のままでなければならない。閉鎖より長さは、以前と同様に、中間層の第1のスチールフィラメントがそこで互いに接触するより長さ、別の表現をすると、それらのスチールフィラメント間のギャップが閉鎖されるときのより長さである。最終より長さは、巻き取りスプールに送られるストランドで観察されるより長さである。最終より長さは、閉鎖より長さの2〜6倍(限界値を含む)である。中間より長さの他の好ましい範囲は次のとおりである:
− 閉鎖より長さと最終より長さの80%との間;
− 閉鎖より長さと最終より長さの75%との間;
− 閉鎖より長さと最終より長さの66%との間。
より長さの中間短縮中に以下のことが起こる:
− 中間層の第1のスチールフィラメントは、第1の余分な長さを取り込みながら撚り上げるのに十分なスペースを有する;
− 外層フィラメントが互いに衝突して「開く」、すなわち、ストランドの中心と外層との間の半径方向の距離が長くなり、第2の余分な長さが取り込まれ、第2の余分な長さは第1の余分な長さよりも大きい;
次いで、ストランドが撚りを解かれて最終より長さになると、外層フィラメントが中間層フィラメントを把持し、フィラメントが最終より長さに達するとき中間層フィラメントに張力をかける。中間層のフィラメントにかかる張力は、中間層の圧縮の発生に対抗するため、望ましい状況である。
本方法のさらに好ましい実施形態では、補強ストランドが中間より長さにあるとき、外層の第2及び第3のスチールフィラメントが中間層に向かって半径方向に圧縮される。
本発明の第3の態様によれば、記載された方法のいずれかに従って製造された補強ストランドが特許請求される。補強ストランドは、切断されると、少なくとも中間層の第1のスチールフィラメントが後退し、引き戻され、切断端で外層に対して補強ストランドに入るという特性を有する。ことによるとコアもコード内に引き込まれ得る。
タイプ1+6+6|6の従来技術のウォーリントン構造の断面図を示す。 最終より長さでのタイプ3+6+6|6の発明的補強ストランドの断面図を示す。 閉鎖より長さでの図2の発明的補強ストランドの断面図を示す。 最終より長さでのタイプ3+7+7|7の補強ストランドの代替の発明的実施形態の断面図を示す。 タイプ(1+6)+7+7|7の補強ストランドの別の代替の発明的実施形態の断面図を示す。 補強ストランドを備えた発明的エレベータベルトの断面図を示す。 補強ストランドを作製するための発明的方法を実施する方法を示す。 コアが平行より構造である補強ストランドの実施形態の断面を示す。
図面中、様々な実施形態にわたる同様の要素は、同じ1の位の数字及び10の位の数字を持ち運ぶ。100の位の数字は図の番号を示す。
本発明を実施に移す場合、以下の制限を考慮しなければならない:
− スチールフィラメントを含むスチールコードの「構造」は、フィラメントの直径、より長さ、及び断面でのフィラメントの配置方法によってのみ決定される。
− スチールフィラメントの直径は、マイクロメートル(μm)まで測定可能である。丸いフィラメントの直径は、キャリパの最大直径と最小直径の平均である。キャリパの最大径と最小径の差が7μm未満のフィラメントは「丸い」とみなされる。
− スチールフィラメントの直径の公差は、公称直径から−4〜+4マイクロメートル(μm)に設定される。したがって、直径の差が8μmより小さい(8μmを含まない)2つのフィラメントは、同じ直径を有するものとして扱われる。
− よりの長さの公差は、公称値の−5%〜+5%である。よりの長さは、BISFA「国際人造繊維標準化局(The International Bureau for the Standardisation of Man−made Fibres)」が発行する「国際的に合意されたスチールタイヤコードの試験方法」、E4章「よりの長さと方向の決定」に従って決定される。
− フィラメントの配置はコードの断面で決定される。断面は、フィラメントを固定するためにエポキシ樹脂にキャストされた少なくとも10cmのコードサンプルの中央で取られ、コードを有する樹脂をコードに対して垂直に切断し、研磨する。
− 閉鎖より長さは、測定されたコアの直径と中間層フィラメントの直径及び数とに基づいて式{1}に従って計算される。
図1は、既知のウォーリントンストランド100の断面を示す。それは、中間層でコアの周りに円周方向に配置された6本の第1のスチールフィラメント104によって囲まれたコア102を含む。この場合、コアはコア直径を有する単一のスチールフィラメントである。6本の第1のスチールフィラメント104はすべて第1の直径を有する。外層は、中間層の周りに円周方向に配置された12本のフィラメントを含む。すべてのフィラメントは、コアの周りで同じ最終より長さと撚り方向で撚られる。外層スチールフィラメントのうちの106のマークが付けられた6本は第2の直径を有し、残りの6本の外層フィラメント108は第3の直径を有する。第2及び第3の直径は、外層のすべてのフィラメントが単一の外接円110に接するように選択される。
ストランドの全体直径は3mmである。コアの直径は663μm、第1の直径は651μm、第2の直径は519μm、第3の直径は681μmである。フィラメントのより長さは24mm、すなわちストランドの直径の8倍である。最大直径対最小直径の比率は1.312で、充填率は81.8%である。中間層のフィラメント間にギャップはない。この種のストランドは、既知のエレベータロープの外側ストランドとして一般的である。
図2は、本発明による第1の実施形態200(「dW21」)を示す。それは、Z方向に3.8mmのよりで撚り合わされた直径120μmのサイズの3本のフィラメント202を含むコア203を有する。したがって、コア203は、259μmの直径「d」を有する。中間層スチールフィラメント204は、210μmの第1の直径を有する。数Nは6に設定されている。中間層は、12本のスチールフィラメント、すなわち6本の第2のスチールフィラメント206及び6本の第3のスチールフィラメント208からなる外層で囲まれている。第2の直径は223μmである。第3の直径は170μmである。第1の半径205は130μmである。第2の半径212は500μmであり、第3の半径210は510μmである。第1、第2、及び第3の半径は、測定されたフィラメントサイズ及び/又は断面から単純な三角法によって計算することができる。最終より長さでの外層のフィラメント間のギャップは11μmである。したがって、ストランドの直径は1.02mmである。
式{1}から、閉鎖より長さCLは2.56mmであることが分かる。このより長さで、中間フィラメント間のギャップが閉じられる。最終製品でコア、中間層フィラメント、及び外層フィラメントが撚り合わされる最終より長さは10mmである。したがって、最終よりの長さは、2×CL、すなわち5.12mmと6×CL、すなわち15.36mmの間である。
この補強ストランドは、同期ベルトを補強することが周知のマルチストランドコード7×3×0.15に対する大きな改善であることが判明した。後者は、S(又はZ)方向に8mmのよりで撚り合わされた7本のストランドで構成され、各ストランドはZ方向(又はS)に9mmのよりで撚り合わされた3本のフィラメントから構成される。dW21と7×3×0.15の両方はフィラメント数が同じであることに注意されたい。
表1は、両方の主なパラメータの比較を示す:
Figure 2020525666
「MBL」とは「最小破壊荷重(Minimum Breaking Load)」を意味する。これは、6シグマの統計的変動に基づいて予想され得る最小の破壊荷重である。本出願のために、それは実際の破壊荷重よりも7%低く設定されている。
「MBLの2〜10%の間の軸方向剛性」(EA)とは、MBL(単位N)の2〜10%の間の荷重差ΔFをこれらのポイント間の伸び(単位%)の差Δεで割った比を意味する。これは、補強ストランドの作業領域の伸びについての重要な指標である。式中:ΔF=(EA)Δε。
「線形領域の弾性率」は、線形である荷重伸び曲線の領域、例えばMBLの10%を超える領域で取得される。
エレベータベルト又は同期ベルトなどのベルトで使用される場合、本発明による補強ストランドは以下の有利な特徴を示す:
− 直径あたりの強度がはるかにより高く、これはベルト内の補強コードのピッチが同じでも、はるかにより高い強度が得られることを意味する!実際、dW21の強度は、7×3×0.15の強度と比較してほぼ2倍である。これは、マルチストランドコードの点接触ではなく、補強ストランドの線接触によるものである。これはまた、より高い引張強度のフィラメントを使用する可能性を開く。
− ベルトの作業領域において、補強ストランドの軸方向の剛性はマルチストランドコードのそれと比較して高くなる。これは、同じコード数に対してベルトの伸びが小さくなるという点で重要な改善点である。
本発明者らにとって非常に驚いたことに、補強ストランドは、ベルトの伸張試験においてコアの移行を全く示さなかった。実際、図1に示されているものなどであるがサイズがより小さいウォーリントンタイプのコードの以前の試験では、ベルトのコアの移行は避けられなかった。
本発明者らはこれを2つの主要な特徴に起因すると考える:
− 3×1ストランドに存在するコアの使用。これらのフィラメントのらせん形状は、単一の直線フィラメントよりも圧縮を受け入れる。
− 中間層にギャップがあるため、そこに存在するスチールフィラメントがわずかに異なる位置をとることができ、それにより、外に逃がすことなく圧縮を吸収する。
図4は、Nが7に等しい補強ストランド400の別の実施「dW24」を示す。これは以下の式で説明される(括弧は異なる撚りステップを示し、数字はフィラメントの直径をミリメートルで表し、下付き文字は最終より長さをmm及び方向で示す):
[(3×0.18)5.6s+7×0.26+7×0.285|0.18]15s
コア403は、「s」方向に5.6mmのよりで撚り合わされた3本の0.18フィラメント402の3×1ストランドである。コア403の周りに、第1の直径0.260mmの7本のスチールフィラメント404の中間層が存在する。外層では、0.285mmのフィラメント406が0.18mmのフィラメント408と交互になる。鏡像も同様に可能である(すべてのより方向が逆になる)。
重要な幾何学的特徴は以下の表2で特定される:
Figure 2020525666
表3において、この補強ストランドの機械的特性は、エレベータベルトを補強するのに非常に一般的な直径1.6mmの7×7構造の機械的特性と比較される(米国特許第6739433号明細書を参照)。
Figure 2020525666
7×7/1.6はより大きい直径を有するが、作業領域の軸方向の剛性(MBLの2〜10%)は、本発明の補強ストランドの場合よりも低い。コードは試験中であり、コアの移行を示さない。
図5、表4は、次の形態の別の実施形態を記載している:
[(0.24+6×0.23)7.2z+9×0.33+9×0.30|0.21]16.8z
この式は前の例と同じ方法で読み取るべきである。鏡像(すべて「s」方向)は等しい特性を有する。
Figure 2020525666
機械的データを等しい直径1.8mmの7×7と比べると、以下の表5が得られる:
Figure 2020525666
同じ直径1.80mmの場合、はるかにより高い破壊荷重が得られる。また、MBLの2〜10%の作業領域の軸方向剛性もはるかにより高い。これにより、補強材が使用されている領域、例えばベルトの作業領域で、軸方向のより高い剛性挙動がもたらされる。
この実施形態の代替において、(1+6)コアは、以下のタイプの平行より構造で置き換えられる:
[(3×0.18+3×0.15|0.22|0.15)7.2z+9×0.33+9×0.30|0.21]16.8z
このようなコアを備えた補強ストランドの断面を図8に示す。外層のフィラメントは図5のフィラメントと同じである。コアのみが異なる。コア−コアは、直径0.18の3本のフィラメント801で形成される。表記3×0.15|0.22|015は、コアの外層がそれぞれ3本のフィラメント、すなわち、より小さい直径の2本の隣接するフィラメント(0.15mm、示されている)を有する1本のより大きいサイズの中間フィラメント(0.22mm、802で示されている)の3つのグループで形成されていることを示す。これにより、直径0.70mmのかなり丸いコアが得られる。
上記の例のすべてにおいて、ワイヤは、ストランド1キログラム当たり5グラムのコーティング重量で溶融亜鉛めっきされている。
図6は、本発明による補強ストランド604で補強されたそのようなベルト600を示す。それはエレベータベルトとして適している平ベルトである。それは幅「W」38.5mm、及び厚さ「t」4.5mmを有する。10本の補強ストランド604が、ベルト600の長さにわたって互いに平行に延びる。レンズ606は、dW21実施形態による補強材を示す。ストランド間(中心から中心まで)のピッチ「p」は3.25mm、すなわち、補強ストランドの直径の約2.5倍である。それらは、ポリウレタンのポリマージャケット602によって所定の位置に保持される。ベルトの破壊荷重は30kNである。
補強ストランドdW21は異なる第2及び第3の半径のためにいくらかの表面粗さを有するが、この表面粗さは、例えば7×7タイプのコードの表面粗さよりもはるかに小さい。7×7コードの場合、接着剤の使用は必ずしも必要ではないが、本発明による補強ストランドとポリマージャケットとの間の接着を促進するために有機プライマーを使用することが有益であることが判明している。記載されているケースの場合、有機官能性シランが使用された。ベルトから12.5mmの長さの補強ストランドを引き出すのに650Nを要した。したがって、単位長さあたりの接着力は、補強ストランドの直径の30倍超である52N/mm、すなわち埋め込まれたストランド1mmあたり39Nである。
同期ベルトは、ベルトの片側に歯付きプーリと係合するための歯が設けられていることを除いて、ベルト600とほぼ同じ方法で構築される。エレベータベルトに関する他の考慮事項も、この種のベルトに有効である。
次に、補強ストランドを製造する方法を図3及び図7を用いて記載する。図7は、最も一般的な形態の方法700を示している。撚り装置702は、コア722の周りの中間層のN本の第1のスチールフィラメント724並びにN本の第2のスチールフィラメント726及びN本の第3のスチールフィラメント728を、ハッチング706(Z方向)で示される特定の最終より長さで撚る。ストランド704はこの作業の結果である。撚り装置702は、当技術分野でそのようなものとして知られている装置であるケーブリング機又は束ね機とすることができる。
次に、このストランド704は、第1のねじれ制限プーリセット708、仮撚り機712及び第2のねじれ制限プーリセット716を通して案内される。ねじれ制限プーリ及び仮撚り機は、当技術分野でそのようなものとして知られている。ねじれ制限プーリ708と仮撚り機712との間の領域において、補強ストランドのより長さは、ハッチング710で示されるように中間より長さまで短縮される。このようにして、中間補強ストランド705が形成される。仮撚り機712の後まで進むと、中間より長さは、ねじれ制限プーリ716の後、最終より長さ714(706に等しい)まで再び伸ばされる。最後に、補強ストランド715はボビン718に巻かれる。
第1の実施形態を検討する場合、704における断面は図2に示されるような外観である。ここで、ねじれ制限プーリ708と仮撚り機712との間の領域に入ると、ねじれ制限プーリ708側から見たときに仮撚り機が時計回りに回転すると、より長さは短くされる。したがって図2の断面は図3の断面に発展する。図3は、第1の実施形態の断面を示しているが、この場合、ちょうど閉鎖より長さでの最終より長さよりも短いより長さである。中間層フィラメント304は、中間層フィラメント間にギャップが形成されない点まで中間層フィラメントの半径方向の動きなしにコア303の周りに巻き付けられる。
しかしながら、外層では、第2及び第3のスチールフィラメント間に十分な空間がなく、外層は外方向にしか移動できない。フィラメントは、円314及び半径「R」で示される半径方向外側の位置に押しやられる。仮撚り機712を出ると、外層は中間層を保持し、仮撚り機712からねじれ制限プーリ716までの領域でこれを伸ばす。これにより、中間層は張力下に置かれ、好ましい応力状態にある。また、この領域では、余分なねじれが補強ストランドから除去され、ストランドは最終より長さに戻る。補強ストランドの断面は、図2に示されているものに戻る。中間ストランドのより長さは、最終より長さよりも常に短くなければならないことに注意されたい。さもないとこの有利な効果は起こらないからである。
効果は、外層スチールフィラメントを中間層に向かって半径方向に圧縮することによりさらに改善することができる。これは、例えば、ねじれ制限プーリなどのプーリ、ストレートナ、又はさらには正しい直径のケーブリングダイの形態であり得る圧縮手段720の導入によって行うことができる。
本方法の代替実施形態では、撚り装置702は、コア移行を示す製品を清算する単純な清算ユニットとすることができる。同じ方法で既存のコードを処理することにより、コードを修正して、コア移行を示さないようにすることができる。もちろん、補強ストランドの構造的特徴は、特許請求の範囲に従う必要がある。さもないと本方法は機能しないからである。
補強ストランドの端部を切断するとき、中間層がフィラメントの外層に対して切断端部に引き込まれるため、この方法の使用は十分に認識可能である。これは、中間層フィラメントの好ましい応力状態である。

Claims (16)

  1. ポリマー物品を補強するための補強ストランドであって、コア直径を有するコアと、スチールフィラメントとを含み、前記スチールフィラメントは、
    − 前記コアの周囲に円周方向に配置されたN本の第1のスチールフィラメントを含む中間層であって、前記第1のスチールフィラメントは第1の直径を有し、前記コア直径及び前記第1の直径は前記第1のスチールフィラメント間にギャップが形成されるようなものである、中間層、及び
    − 前記中間層の周囲に円周方向に配置された2N本のスチールフィラメントを含む外層
    で構成され、
    前記中間層及び前記外層の前記スチールフィラメントは、同じ最終より長さ及び方向で前記コアの周りに撚られる補強ストランドにおいて、
    前記最終より長さは閉鎖より長さの2倍より大きく及び6倍より小さく、前記閉鎖より長さは、前記中間層の前記第1のフィラメント間のギャップがそこで閉鎖されるより長さであることを特徴とする補強ストランド。
  2. 最終より長さにおいて前記外層の前記フィラメント間にギャップがない、請求項1に記載の補強ストランド。
  3. 前記外層が、
    − 第2の直径のN本の第2のスチールフィラメントであって、第2の半径を有する第2の外接円に接しているN本の第2のスチールフィラメント、及び
    − 第3の直径のN本の第3のスチールフィラメントであって、第3の半径を有する第3の外接円に接しているN本の第3のスチールフィラメントを含み、
    前記第2の直径は前記第3の直径よりも大きく、前記第2のスチールフィラメント及び前記第3のスチールフィラメントは前記外層で交互の位置を占め、前記第2の半径は前記第3の半径と異なる、
    請求項1又は2に記載の補強ストランド。
  4. 前記第2の半径が前記第3の半径よりも大きい、請求項3に記載の補強ストランド。
  5. Nが5、6、7、8又は9に等しい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の補強ストランド。
  6. 前記コアが、真っ直ぐなセグメントを間に有する屈曲部を含む単一スチールフィラメントである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の補強ストランド。
  7. 前記コアが、すべてのコアスチールフィラメントがゼロ次らせん変形を含まず前記補強ストランドの前記最終より長さと異なるコアより長さで撚り合わされる平行よりストランドである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の補強ストランド。
  8. コアスチールフィラメントの数が2又は3又は4であり、前記コアスチールフィラメントが等しい直径を有する、請求項7に記載の補強ストランド。
  9. コアスチールフィラメントの数が9又は12であり、前記コアスチールフィラメントが準ウォーリントン構造で配置される、請求項7に記載の補強ストランド。
  10. 前記コアが、コア−コアと、前記補強ストランドの前記最終より長さと異なるコアより長さで前記コア−コアの周りに撚られた5、6又は7本のコアの外側スチールフィラメントとを含むストランドである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の補強ストランド。
  11. 前記補強ストランドの前記スチールフィラメントに金属コーティング又は金属コーティング合金が提供される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の補強ストランド。
  12. 前記補強ストランドにポリマーへの接着性を促進する有機プライマーが提供される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の補強ストランド。
  13. 前記有機プライマーが、有機官能性シラン、有機官能性ジルコン酸塩、及び有機官能性チタン酸塩を含む群からのものである、請求項12に記載の補強ストランド。
  14. − コア直径を有するコアを提供するステップと;
    − 第1の直径を有するN本の第1のスチールフィラメントを提供するステップと;
    − 前記第1の直径よりも大きい第2の直径を有するN本の第2のスチールフィラメントを提供するステップと;
    − 第3の直径を有するN本の第3のスチールフィラメントを提供するステップと;
    − 前記コア、前記N本の第1のスチールフィラメント、前記N本の第2のスチールフィラメント、及び前記N本の第3のスチールフィラメントを1つのより方向に最終より長さに撚り合わせるステップであって、前記N本の第1のスチールフィラメントが中間層を形成し、前記N本の第2のスチールフィラメントと前記N本の第3のスチールフィラメントが外層を形成し、前記N本の第2層及びN本の第3層スチールフィラメントとが前記外層の交互の位置を占めるステップとを含む、
    補強ストランドを製造する方法であって、
    前記撚る間、第1、第2及び第3のスチールフィラメントの中間より長さが、閉鎖より長さと最終より長さの83%との間まで短くされ、その後、前記第1、第2及び第3のスチールフィラメントは撚りを解かれて前記最終より長さになり、それにより前記中間より長さは前記閉鎖より長さ以上のままであり、前記閉鎖より長さは、前記中間層の前記第1のスチールフィラメントがそこで互いに接触するより長さである
    ことを特徴とする方法。
  15. 前記中間より長さにおいて、前記外層の前記第2及び第3のスチールフィラメントが前記中間層の方に半径方向に圧縮される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記補強ストランドを切断し、それにより補強ストランド端部を形成すると、前記中間層の少なくとも前記第1のスチールフィラメントが補強ストランド端部内に引っ込むことを特徴とする、請求項14又は15に記載の方法に従って製造された補強ストランド。
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