JP2020523317A - がんを治療するための液体剤形 - Google Patents

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Abstract

本発明は、治療を必要とする患者における局所進行性または転移性の固形腫瘍、詳細には進行性の尿路上皮癌または腎細胞癌を治療するためのカボザンチニブを含む液体医薬組成物に関する。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年6月9日に出願された米国出願第62/517,736号及び2017年6月16日に出願された米国出願第62/520,768号の優先権を主張する。上記出願の全ての内容が、参照により本明細書に援用される。
発明の分野
本発明は、N−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミドのL−リンゴ酸塩を含む液体医薬製剤に関する。
多標的チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)化学療法薬は、最近の数年にわたる抗がん治療の進歩に役立ってきた。チロシンキナーゼ阻害薬は、広範な臨床効果を実証しており、腎細胞癌(RCC)、尿路上皮癌(UC)、黒色腫、非小細胞肺癌(NSCLC)などを含めた複数の腫瘍タイプにおける新たな治療選択肢の承認につながっている。この療法タイプが単剤として成功したことにより、当然のことながら、さらなる(場合によっては相乗的な)抗がん臨床効果を求めて、チェックポイント阻害薬と併用したときにTKIの薬物動態(PK)及び薬物力学(PD)を強化する新規製剤の評価に関心が向けられるようになった。
経口投与される化学療法薬などの医薬品は、溶液、シロップ、乳濁液、及び懸濁液などの液体形態、より一般的にはカプセル、カプレット、及び錠剤などの固体形態を含めたいくつかの剤形で患者に調剤される。子ども、高齢者、及び他の多くの人(障がい者または成年被後見人の患者を含む)は、錠剤またはカプセルをうまく飲み込めないことが多い。このような状況では、咀嚼可能な固体形態または液体形態いずれかの薬物を提供することが望ましい。固体剤形で投与される医薬的活性薬剤は、通常は丸ごと飲み込むように意図されている。一部の場合において、固体形態の医薬品の不快な味は、経口用固体剤形に製剤化すると、薬の味を外部コーティングで容易に隠すことができるため、概して問題とならない。
しかし、医薬品を経口用固体剤形に製剤化することの利便性にもかかわらず、小児及び老人の患者にとっては、咀嚼可能な剤形よりも液体の経口用剤形の方が好まれる。液体剤形が小児及び老人の患者に特に好まれるのは、容易に飲み込むことができるためである。加えて、患者は、薬用量の経口摂取がより容易であれば(特に、多用量で投与され、錠剤が一度に数錠必要となる製品において)、医薬品指示の遵守に対しより前向きになる可能性がある。
小児または老人の患者の使用向けに製剤化された一部の液体医薬組成物は、錠剤剤形を粉砕して粉末にし、この粉末を希釈剤と混合することにより調製される。このような製剤化は薬物の一部を溶解されない状態にとどめ、それにより組成物中の薬物の治療用量に影響を及ぼす可能性がある。加えて、粉末が不快な味の医薬的活性薬剤を露出することから、味が許容できないために服薬遵守の欠如を招く恐れがある。このような組成物が実際的ではなく、また過少量投薬または不十分な服薬遵守を招く恐れがあることは容易に理解される。
本発明の根底にある課題は、上記にある既知の剤形の難点を示さない、式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩を含有する液体剤形を提供することである。詳細には、医薬組成物は、長い時間期間にわたって安定していると共に、小児及び老人の患者に生理的に許容され、かつ快適なものであるべきである。一部の実施形態において、本発明の液体製剤は、治療を必要とする患者におけるがんの治療、例えば、固形腫瘍の治療に有用性が見いだされる。
一部の実施形態において、固形腫瘍は、局所進行性または転移性の固形腫瘍である。
一部の実施形態において、本発明は、式Iの化合物もしくはその医薬的に許容される塩を含む液体医薬組成物:
または式Iの化合物もしくはその医薬的に許容される塩と医薬的に許容される担体とを含む液体医薬組成物を対象とする。
[式中、
はハロであり、
はハロであり、
QはCHまたはNである]
様々な実施形態において、式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩、例えば、化合物1またはその医薬的に許容される塩を含む、単回用量の液体医薬組成物は、30%未満、または25%未満、または20%未満、または19%未満、または18%未満、または17%未満、または16%未満、または15%未満、または14%未満、または13%未満、または12%未満、または11%未満、または10%未満の患者間または患者内の曝露変動をもたらす。様々な実施形態において、曝露は、AUC0−t、AUC0−24、AUC0−72、AUC0−inf、Cmax、tmax、kel、及びt1/2からなる群より選択されるノンコンパートメントPKパラメーターによって表される。一部の実施形態において、本発明の液体製剤は、単回用量として投薬されたときに、30%未満、または25%未満、または20%未満、または19%未満、または18%未満、または17%未満、または16%未満、または15%未満、または14%未満、または13%未満、または12%未満、または11%未満、または10%未満のAUC0−t、AUC0−24、AUC0−72、AUC0−inf、またはCmaxの患者間または患者内の曝露変動をもたらす。一部の実施形態において、本発明の液体製剤は、単回用量として投薬されたときに、式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩、例えば、化合物1またはその医薬的に許容される塩を含有する錠剤製剤との対比で、30%未満、または25%未満、または20%未満、または19%未満、または18%未満、または17%未満、または16%未満、または15%未満、または14%未満、または13%未満、または12%未満、または11%未満、または10%未満のAUC0−t、AUC0−24、AUC0−72、AUC0−inf、またはCmaxの患者間または患者内の曝露変動をもたらす。上記関連実施形態において、単回用量は、単回用量の約200mg、190mg、180mg、170mg、160mg、150mg、140mg、130mg、120mg、110mg、100mg、90mg、80mg、70mg、60mg、50mg、40mg、30mg、20mg、または10mgの式Iの化合物または化合物1を含み得、当該化合物は、(L)−リンゴ酸塩(本明細書ではS−リンゴ酸塩とも呼ばれ、本明細書ではS−リンゴ酸塩及び(L)−リンゴ酸塩は互換的に使用される)、または(D)−リンゴ酸塩(R−リンゴ酸塩とも呼ばれ、本明細書ではR−リンゴ酸塩及び(D)−リンゴ酸塩は互換的に使用される)であり得る。様々な実施形態において、上記で言及された単回用量は、カボザンチニブを含む。カボザンチニブはXL184とも呼ばれ、本明細書ではXL184及びカボザンチニブは互換的に使用される。
別の態様は、局所進行性または転移性の固形腫瘍を治療する方法であって、このような治療を必要とする患者に、化合物1:
もしくはその医薬的に許容される塩を含む液体医薬組成物、または化合物1もしくはその医薬的に許容される塩と医薬的に許容される担体とを含む液体医薬組成物を投与することを含む、方法を対象とする。
一部の実施形態において、局所進行性または転移性の固形腫瘍は、転移性のUC(尿路上皮癌)またはRCC(腎細胞癌)であり得る。
別の態様において、本発明は、式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩を含む液体医薬剤形であって、各用量の式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩を含む液体医薬組成物が、同じ量の式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩を含有する錠剤製剤との対比で、30%未満、または25%未満、または20%未満、または19%未満、または18%未満、または17%未満、または16%未満、または15%未満、または14%未満、または13%未満、または12%未満、または11%未満、または10%未満の患者間または患者内の曝露(例えば、AUC0−t、AUC0−24、AUC0−inf、Cmax、またはtmax)変動を患者にもたらすような、化合物1またはその医薬的に許容される塩を含む液体医薬剤形を含む。
健康な男性被験者に、100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、尿及び便中の総放射活性の平均(±SD)累積排泄率の折れ線グラフを示している(N=8)。 健康な男性被験者に、100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、0〜648時間の時間に対する血漿及び全血中の平均(±SD)血漿中の総放射活性ならびにXL184濃度(LC/MS/MS法による)の折れ線グラフを示している(線形軸)(N=8)。 健康な男性被験者に、100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、0〜120時間の時間に対する血漿及び全血中の平均(±SD)血漿中の総放射活性ならびにXL184濃度(LC/MS/MS法による)の折れ線グラフを示している(線形軸)(N=8)。 健康な男性被験者に、100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、0〜648時間の時間に対する血漿及び全血中の平均(±SD)血漿中の総放射活性ならびにXL184濃度(LC/MS/MS法による)の折れ線グラフを示している(半対数軸)(N=8)。 健康な男性被験者に、100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、0〜120時間の時間に対する血漿及び全血中の平均(±SD)血漿中の総放射活性ならびにXL184濃度(LC/MS/MS法による)の折れ線グラフを示している(半対数軸)(N=8)。 健康な男性被験者に、100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、全血中の赤血球と結びついた14C放射活性の平均(±SD)パーセンテージの経時的グラフの折れ線グラフを示している(N=8)。 健康な男性被験者に、100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、0〜648時間の時間に対するXL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩の平均(±SD)血漿中濃度(LC/MS/MS法により測定)の折れ線グラフを示している(線形軸)(N=8)。 健康な男性被験者に、100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、0〜120時間の時間に対するXL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩の平均(±SD)血漿中濃度(LC/MS/MS法により測定)の折れ線グラフを示している(線形軸)(N=8)。 健康な男性被験者に、100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、0〜648時間の時間に対するXL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩の平均(±SD)血漿中濃度(LC/MS/MS法により測定)の折れ線グラフを示している(半対数軸)(N=8)。 健康な男性被験者に、100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、0〜120時間の時間に対するXL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩の平均(±SD)血漿中濃度(LC/MS/MS法により測定)の折れ線グラフを示している(半対数軸)(N=8)。 健康な男性被験者に、100μCiの[14C]−XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、0〜336時間の時間に対するデメチル半二量体硫酸塩、P5、P7、XL−184、XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩の平均(±SD)血漿中濃度(放射定量法により測定)の折れ線グラフを示している(線形軸)。 健康な男性被験者に、100μCiの[14C]−XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、0〜80時間の時間に対するデメチル半二量体硫酸塩、P5、P7、XL−184、XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩の平均(±SD)血漿中濃度(放射定量法により測定)の折れ線グラフを示している(線形軸)。 健康な男性被験者に、100μCiの[14C]−XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、0〜336時間の時間に対するデメチル半二量体硫酸塩、P5、P7、XL−184、XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩の平均(±SD)血漿中濃度(放射定量法により測定)の折れ線グラフを示している(半対数軸)。 健康な男性被験者に、100μCiの[14C]−XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、0〜80時間の時間に対するデメチル半二量体硫酸塩、P5、P7、XL−184、XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩の平均(±SD)血漿中濃度(放射定量法により測定)の折れ線グラフを示している(半対数軸)。 提唱される主なXL184(カボザンチニブ)の生体内変化産物を示している。
定義
上述のように、本発明は、局所進行性または転移性の固形腫瘍を治療する方法であって、式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩の液体製剤を投与することを含む、方法を対象とする。
化合物1は、N−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミドという化学名及びカボザンチニブ(XL184とも呼ばれる)という名称で知られている。COMETRIQ(商標)(カボザンチニブS−リンゴ酸塩経口カプセル)は、2012年11月29日、進行性転移性髄様甲状腺癌(MTC)の患者の治療用として米国の食品医薬品局(FDA)によって承認された。CABOMETYX(商標)(カボザンチニブS−リンゴ酸塩経口錠剤)は、2016年4月25日、以前に抗血管新生療法を受けたことのある患者における進行性腎細胞癌(RCC)の治療用として米国の食品医薬品局(FDA)に承認された。カボザンチニブは、N−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミドのL−リンゴ酸塩として製剤化される。WO2005/030140(この内容全体が参照により本明細書に援用される)は、化合物を開示し、その作製方法を説明し(実施例48)、キナーゼのシグナル伝達の阻害、制御、及び/または調節におけるこの化合物の治療活性を開示している(アッセイ、表4、エントリー289)。実施例48は、WO2005/030140の段落[0353]から開始する。化合物1の情報は、FDA(http://www.accessdata.fda.gov/scripts/cder/daf/index.cfm?event=overview.process&ApplNo=208692(最終アクセス日2016年12月19日))から入手可能であり、その全体は参照により本明細書に援用される。
様々な実施形態において、本発明は、液体形態で経口投与用に製剤化された医薬組成物を提供する。式Iの化合物または化合物1((L)−リンゴ酸塩または(D)−リンゴ酸塩であってもよい)を含む本発明の液体医薬組成物は、固体形態(例えば、錠剤、カプセル、サシェ、または粉末化形態)に比べると、著しくより小さな患者間または患者内の曝露変動をもたらす。例えば、Nguyen,L.et al.,“Pharmacokinetics of cabozantinib tablet and capsule formulations in healthy adults,”(2016),Anti−Cancer Drugs 2016,27:669−678(この開示内容の全体が参照により本明細書に援用される)で公表されているように、Cmax、AUC0−t、及びAUC0−inf血漿中薬物動態パラメーターの値は、試験参加者間で非常に変動性が高かった(すなわち、20、40、及び60mg(遊離塩基換算量(FBE))のカボザンチニブ錠剤強度投与に対し、それぞれ約48−72%、42−56%、及び38−41%の範囲のCV%)。表1(本明細書で引用した文献Nguyen,L.et al.から再現)は、健康な患者が単回用量の140mg(遊離塩基換算量(FBE))のカボザンチニブ、すなわち化合物1のリンゴ酸塩を投薬したときに見いだされた血漿中PKパラメーターを概括している。Cmax、AUC0−t、及びAUC0−inf血漿中薬物動態パラメーターの値は、試験参加者間で非常に変動性が高かった(すなわち、140mg(遊離塩基換算量(FBE))のカボザンチニブの錠剤及びカプセルの用量投与に対し、それぞれ約54%、44%、46%ならびに43%、37%、及び39%のCV%)。
これら及び他の実施形態において、式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩は、液体医薬組成物として投与され、この液体医薬組成物はさらに、医薬的に許容される担体、賦形剤、または希釈剤を含む。特定の実施形態において、式Iの化合物は、化合物1またはその医薬的に許容される塩である。
本明細書に記載の式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩は、挙げられた化合物ならびに個々の異性体及び異性体の混合物のいずれも含む。各場合において、式Iの化合物は、挙げられた化合物の医薬的に許容される塩、水和物、及び/または溶媒和物、ならびにその任意の個々の異性体または異性体の混合物を含む。
他の実施形態において、式Iの化合物または化合物1は、(L)−リンゴ酸塩(本明細書ではS−リンゴ酸塩とも呼ばれる)または(D)−リンゴ酸塩(R−リンゴ酸塩とも呼ばれる)であり得る。式Iの化合物または化合物1のリンゴ酸塩は、PCT/US2010/021194及び米国特許出願第61/325095号で開示されており、各々の全体の内容が参照により本明細書に援用される。
他の実施形態において、式Iの化合物は、リンゴ酸塩であり得る。
他の実施形態において、式Iの化合物は、(D)−リンゴ酸塩であり得る。
他の実施形態において、式Iの化合物は、(L)−リンゴ酸塩であり得る。
他の実施形態において、化合物1は、リンゴ酸塩であり得る。
他の実施形態において、化合物1は、(D)−リンゴ酸塩であり得る。
他の実施形態において、化合物1は、(L)−リンゴ酸塩であり得る。
別の実施形態において、リンゴ酸塩は、米国特許出願第61/325095号に開示されている化合物1の(L)リンゴ酸塩及び/または(D)リンゴ酸塩の結晶性N−1形態をとる。別の実施形態において、リンゴ酸塩は、米国特許出願第61/325095号に開示されている化合物1の(L)リンゴ酸塩及び/または(D)リンゴ酸塩の結晶性N−2形態である。また別の実施形態において、リンゴ酸塩は、米国特許出願第61/325095号に開示されている化合物1の(L)リンゴ酸塩及び/または(D)リンゴ酸塩のN−1及びN−2形態の混合物である。また、化合物1の(L)−リンゴ酸塩(S−リンゴ酸塩とも呼ばれる)もしくは(D)−リンゴ酸塩(R−リンゴ酸塩とも呼ばれる)の結晶性N−2形態、及び/または(L)−リンゴ酸塩(S−リンゴ酸塩とも呼ばれる)もしくは(D)−リンゴ酸塩(R−リンゴ酸塩とも呼ばれる)の結晶性N−1形態を含めた結晶性鏡像異性体の性質については、WO2008/083319も参照。このような形態を作製し特徴づける方法は、PCT/US10/21194で十分に説明されており、当該文献の全体が参照により本明細書に援用される。
一実施形態において、式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩は、1日1回投与される。さらなる実施形態において、式Iの化合物または化合物1またはその医薬的に許容される塩は、投与のおよそ2時間前及び1時間後、空腹時に(すなわち、食事なしで)投与される。
別の実施形態において、式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩は、1日1回、液体製剤として経口投与される。
別の実施形態において、式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩は、液体製剤としての遊離塩基またはリンゴ酸塩として経口投与される。
様々な実施形態において、式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩、例えば、化合物1またはその医薬的に許容される塩を含む、単回用量の液体医薬組成物は、30%未満、または25%未満、または20%未満、または19%未満、または18%未満、または17%未満、または16%未満、または15%未満、または14%未満、または13%未満、または12%未満、または11%未満、または10%未満の患者間または患者内の曝露変動をもたらす。様々な実施形態において、曝露は、AUC0−t、AUC0−24、AUC0−72、AUC0−inf、Cmax、tmax、kel、及びt1/2からなる群より選択されるノンコンパートメントPKパラメーターによって表される。一部の実施形態において、本発明の液体製剤は、単回用量として投薬されたときに、30%未満、または25%未満、または20%未満、または19%未満、または18%未満、または17%未満、または16%未満、または15%未満、または14%未満、または13%未満、または12%未満、または11%未満、または10%未満のAUC0−t、AUC0−24、AUC0−72、AUC0−inf、またはCmaxの患者間または患者内の曝露変動をもたらす。一部の実施形態において、本発明の液体製剤は、単回用量として投薬されたときに、式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩、例えば、化合物1またはその医薬的に許容される塩を含有する錠剤製剤との対比で、30%未満、または25%未満、または20%未満、または19%未満、または18%未満、または17%未満、または16%未満、または15%未満、または14%未満、または13%未満、または12%未満、または11%未満、または10%未満のAUC0−t、AUC0−24、AUC0−72、AUC0−inf、またはCmaxの患者間または患者内の曝露変動をもたらす。
上記関連実施形態において、単回用量は、単回用量の約200mg、190mg、180mg、170mg、160mg、150mg、140mg、130mg、120mg、110mg、100mg、90mg、80mg、70mg、60mg、50mg、40mg、30mg、20mg、または10mgの式Iの化合物または化合物1を含み得、当該化合物は、(L)−リンゴ酸塩(本明細書ではS−リンゴ酸塩とも呼ばれる)または(D)−リンゴ酸塩(R−リンゴ酸塩とも呼ばれる)であり得る。様々な実施形態において、上記で言及された単回用量は、カボザンチニブを含む。
式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩の投与量は、様々となる。一実施形態において、式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩は、約1mgから約200mgまで、または約5mgから約175mgまで、または約10mgから約100mgまでの量、例えば、190mg、180mg、170mg、160mg、150mg、140mg、130mg、120mg、110mg、100mg、90mg、85mg、80mg、75mg、70mg、65mg、60mg、55mg、50mg、45mg、40mg、35mg、30mg、25mg、20mg、または15mgの量で、固定された液体薬用量体積の範囲内で、例えば、単位用量当たり約1.0mLから約100mL、または例えば約10mLから約100mLの体積で、投与される。別の実施形態において、式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩の量は、用量当たり約1mLから約100mLまで、または約10mLから約100mLまでの範囲の単位体積(1日用量もしくは単位用量、またはそのいくらかの画分もしくは一部に相当)当たり190mg、180mg、170mg、160mg、150mg、140mg、130mg、120mg、110mg、100mg、90mg、85mg、80mg、75mg、70mg、65mg、60mg、55mg、50mg、45mg、40mg、35mg、30mg、25mg、20mg、または15mgの量で投与される。別の実施形態において、式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩の量は、単位用量当たり約1mLから約100mLまで、または約10mLから約100mLまでの範囲の単位体積(1日用量もしくは単位用量、またはそのいくらかの画分もしくは一部に相当)当たり約140mg、約80mg、約60mg、約40mg、または約20mgの量で投与される。別の実施形態において、式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩は、用量(1日用量もしくは単位用量、またはそのいくらかの画分もしくは一部に相当)当たり約1mLから約100mLまで、または約10mLから約100mLまでの範囲の体積で投与され、各用量は、約60mg、または約40mg、または約20mgの式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩、例えば、化合物1の(L)−リンゴ酸塩(S−リンゴ酸塩とも呼ばれる)もしくは(D)−リンゴ酸塩(R−リンゴ酸塩とも呼ばれる)、及び/または(L)−リンゴ酸塩(S−リンゴ酸塩とも呼ばれる)もしくは(D)−リンゴ酸塩(S−リンゴ酸塩とも呼ばれる)の結晶性N−1形態を含有する。
これら及び他の実施形態において、式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩は、液体剤形としてのその遊離塩基またはリンゴ酸塩として、好ましくは1日用量、または単位用量、またはそのいくらかの画分もしくは一部において、1日1回経口投与される。さらなる実施形態において、化合物1は、(L)−リンゴ酸塩(本書ではS−リンゴ酸塩とも呼ばれる)または(D)−リンゴ酸塩(R−リンゴ酸塩とも呼ばれる)として投与される。さらなる実施形態において、
・150mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・140mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・130mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・120mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・110mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・100mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・95mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・90mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・85mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・80mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・75mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・70mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・65mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・60mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・55mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・50mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・45mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・40mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・35mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・30mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・25mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・20mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・15mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・10mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;または
・5mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される。
・上記例の各々において、上記量の化合物1またはその医薬的に許容される塩は、例えば、約50%から約95%までのPEG−400(w/w)、及び/または約1%から約30%までのTPGS(w/w)、及び/または約0.5%から約20%までのエタノール(w/w)を含有する経口用製剤を調製するために、1つ以上の担体と混合される。上記例の各々において、上記量の化合物1またはその医薬的に許容される塩は、例えば、約70%から約90%までのPEG−400(w/w)、及び/または約5%から約20%までのTPGS(w/w)、及び/または約1%から約15%までのエタノール(w/w)を含有する経口用製剤を調製するために、1つ以上の担体と混合される。
・上記例の各々において、上記量の化合物1またはその医薬的に許容される塩は、例えば、約80%から約90%までのPEG−400(w/w)、及び/または約5%から約15%までのTPGS(w/w)、及び/または約1%から約10%までのエタノール(w/w)を含有する経口用製剤を調製するために、1つ以上の担体と混合される。
・上記例の各々において、上記量の化合物1またはその医薬的に許容される塩は、例えば、約85%のPEG−400(w/w)、及び/または約10%のTPGS(w/w)、及び/または約5%のエタノール(w/w)を含有する経口用製剤を調製するために、1つ以上の担体と混合される。
これら及び他の実施形態において、化合物1を含む液体製剤は、1日1回空腹時に、その遊離塩基として、またはリンゴ酸塩(例えば、(L)−リンゴ酸塩(S−リンゴ酸塩とも呼ばれる)、もしくは(D)−リンゴ酸塩(R−リンゴ酸塩とも呼ばれる))として、液体製剤の投与を必要とする患者に経口投与される。さらなる実施形態において、
・150mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・140mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・130mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・120mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・110mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・100mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・95mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・90mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・85mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・80mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・75mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・70mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・65mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・60mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・55mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・50mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・45mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・40mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・35mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・30mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・25mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・20mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・15mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;
・10mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される;または
・5mgまでの化合物1もしくはその医薬的に許容される塩が投与される。
・上記例の各々において、上記量の化合物1またはその医薬的に許容される塩は、例えば、約50%から約95%までのPEG−400(w/w)、及び/または約1%から約30%までのTPGS(w/w)、及び/または約0.5%から約20%までのエタノール(w/w)を含有する経口用製剤を調製するために、1つ以上の担体と混合される。
・上記例の各々において、上記量の化合物1またはその医薬的に許容される塩は、例えば、約70%から約90%までのPEG−400(w/w)、及び/または約5%から約20%までのTPGS(w/w)、及び/または約1%から約15%までのエタノール(w/w)を含有する経口用製剤を調製するために、1つ以上の担体と混合される。
・上記例の各々において、上記量の化合物1またはその医薬的に許容される塩は、例えば、約80%から約90%までのPEG−400(w/w)、及び/または約5%から約15%までのTPGS(w/w)、及び/または約1%から約10%までのエタノール(w/w)を含有する経口用製剤を調製するために、1つ以上の担体と混合される。
・上記例の各々において、上記量の化合物1またはその医薬的に許容される塩は、例えば、約85%のPEG−400(w/w)、及び/または約10%のTPGS(w/w)、及び/または約5%のエタノール(w/w)を含有する経口用製剤を調製するために、1つ以上の担体と混合される。
様々な実施形態において、固形腫瘍、例えば、局所進行性または転移性の固形腫瘍を有する患者は、140mg、80mg、60mg、40mg、または20mgの化合物1を含有する液体製剤としての化合物1またはその医薬的に許容される塩を用いて治療され得、当該液体製剤は、1日1回空腹時に、その遊離塩基として、またはリンゴ酸塩(例えば、(L)−リンゴ酸塩(S−リンゴ酸塩とも呼ばれる)、もしくは(D)−リンゴ酸塩(R−リンゴ酸塩とも呼ばれる))として、経口投与される。
様々な実施形態において、固形腫瘍、例えば、局所進行性または転移性の固形腫瘍を有する患者は、カボザンチニブ(S)−リンゴ酸塩を用いて治療され得、当該リンゴ酸塩は、1日1回空腹時に、カボザンチニブ(S)−リンゴ酸塩を含む液体剤形として、経口投与される。
さらなる実施形態において、カボザンチニブ(S)−リンゴ酸塩は、140mg、80mg、60mg、40mg、または20mgのカボザンチニブを含有する液体医薬組成物製剤で、1日1回空腹時に経口投与される。さらなる実施形態において、カボザンチニブ(S)−リンゴ酸塩は、表1に示されているように、1つ以上の賦形剤、担体、または希釈剤を含む液体医薬組成物で投与される。医薬組成物のタイプに応じて、医薬的に許容される担体は、当技術分野で公知の担体のうちの任意の1つまたは組合せから選択することができる。医薬的に許容される担体の選択は、部分的には、使用する所望の投与方法に依存する。本開示の医薬組成物、すなわち、式Iもしくは化合物1の活性化合物(複数可)のうちの1つ、またはこれらの活性化合物(複数可)のうちの1つの結晶性形態については、担体は、活性化合物(複数可)が結晶性であるか否かにかかわらず、活性化合物(複数可)の特定の形態を実質的に維持するように選択されるべきである。言い換えれば、担体は、活性化合物(複数可)の形態を実質的に変更すべきではなく、また担体は、例えば、任意の望ましくない生物学的影響をもたらすことにより、または他の形で医薬組成物の任意の他の構成成分(複数可)と有害な様式で相互作用することにより、活性化合物(複数可)の形態に対し他の形で不適合となるべきでもない。医薬的に許容される組成物の製剤で使用する様々な担体、ならびにそれらのバルク調製及びその後の単位剤形生産のための公知の技法は、本明細書で開示されている医薬組成物を作製するために用いられ、これらについてはRemington:The Science and Practice of Pharmacy,21st edition,2005,ed.D.B.Troy,Lippincott Williams & Wilkins,Philadelphia, and Encyclopedia of Pharmaceutical Technology,eds.J.Swarbrick and J.C.Boylan,1988−1999,Marcel Dekker,New Yorkで説明されている。組成物中に使用する担体及び賦形剤の量は、使用する活性成分(すなわち、式Iの化合物もしくは化合物Iまたはその医薬的に許容される塩)の量に応じて比例的に変動し得る。例えば、上記例の各々において、上記量の化合物1またはその医薬的に許容される塩は、例えば、約50%から約95%までのPEG−400(w/w)、及び/または約1%から約30%までのTPGS(w/w)、及び/または約0.5%から約20%までのエタノール(w/w)を含有する経口用製剤を調製するために、1つ以上の担体と混合される。
・上記例の各々において、上記量の化合物1またはその医薬的に許容される塩は、例えば、約70%から約90%までのPEG−400(w/w)、及び/または約5%から約20%までのTPGS(w/w)、及び/または約1%から約15%までのエタノール(w/w)を含有する経口用製剤を調製するために、1つ以上の担体と混合される。
・上記例の各々において、上記量の化合物1またはその医薬的に許容される塩は、例えば、約80%から約90%までのPEG−400(w/w)、及び/または約5%から約15%までのTPGS(w/w)、及び/または約1%から約10%までのエタノール(w/w)を含有する経口用製剤を調製するために、1つ以上の担体と混合される。
・上記例の各々において、上記量の化合物1またはその医薬的に許容される塩は、例えば、約85%のPEG−400(w/w)、及び/または約10%のTPGS(w/w)、及び/または約5%のエタノール(w/w)を含有する経口用製剤を調製するために、1つ以上の担体と混合される。
好適な担体としては、以下に限定されないが、水、食塩水、水性デキストロース、グリセロール、エタノールなど;可溶化剤及び乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、及びジメチルホルムアミド;油、例えば、綿実油、落花生油、トウモロコシ胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、及びゴマ油、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、ならびにソルビタンの脂肪酸エステル;またはこれらの物質の混合物など(それにより溶液または懸濁液を形成する)が挙げられる。
本開示の液体医薬組成物は、医薬製剤分野で公知の方法(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Ed.,(Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1990)を参照)により調製することができる。
また、医薬製剤分野で公知の医薬的に許容されるアジュバントも、本開示の医薬組成物で使用することができる。このようなアジュバントとしては、以下に限定されないが、保存剤、湿潤剤、懸濁化剤、甘味剤、香味剤、芳香剤、乳化剤、及び分注剤が挙げられる。微生物作用の予防は、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸などによって確保することができる。等張剤、例えば、糖、塩化ナトリウムなどを含めることも望ましい可能性がある。所望される場合、本開示の医薬組成物は、少量の補助物質、例えば、湿潤剤及び乳化剤、pH緩衝剤、ならびに抗酸化剤、例えば、クエン酸、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミンオレエート、及びブチル化ヒドロキシトルエンを含有してもよい。医薬組成物は、概して、約0.5重量%〜約99.5重量%の活性化合物(複数可)または活性化合物(複数可)の結晶性形態、及び99.5重量%〜0.5重量%の好適な医薬用賦形剤を含有する。1つの例において、組成物は、約1重量%から約75重量%の間の活性化合物であり、残りは本明細書で論じられている好適な医薬用賦形剤または他のアジュバントである。
経口投与用の液体剤形としては、医薬的に許容される乳濁液、溶液、懸濁液、シロップ、及びエリキシルが挙げられる。好適な剤形は、例えば、本開示の1つ以上の化合物(複数可)またはその医薬的に許容される塩と、担体、例えば、水、食塩水、水性デキストロース、グリセロール、ポリエチレングリコール(PEG)、エタノールなど;さらに、可溶化剤及び乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド;油、詳細には、綿実油、落花生油、トウモロコシ胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、及びゴマ油、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、ならびにソルビタンの脂肪酸エステル;またはこれらの物質の混合物など(それにより溶液または懸濁液を形成する)を含む、担体中の任意選択の医薬用アジュバントとの溶解、分散等を行うことにより、調製される。
懸濁液は、活性化合物に加えて、懸濁化剤、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天、及びトラガカント、またはこれらの物質の混合物などを含有してもよい。
さらなる実施形態において、カボザンチニブ(S)−リンゴ酸塩は、1日1回経口投与される。
さらなる実施形態において、1日1回経口投与されるカボザンチニブ(S)−リンゴ酸塩の量は、140mgである。
さらなる実施形態において、1日1回経口投与されるカボザンチニブ(S)−リンゴ酸塩の量は、120mgである。
さらなる実施形態において、1日1回経口投与されるカボザンチニブ(S)−リンゴ酸塩の量は、80mgである。
さらなる実施形態において、1日1回経口投与されるカボザンチニブ(S)−リンゴ酸塩の量は、60mgである。
さらなる実施形態において、1日1回経口投与されるカボザンチニブ(S)−リンゴ酸塩の量は、40mgである。
さらなる実施形態において、1日1回経口投与されるカボザンチニブ(S)−リンゴ酸塩の量は、20mgである。
さらなる実施形態において、カボザンチニブ(R)−リンゴ酸塩は、1日1回経口投与される。
さらなる実施形態において、1日1回経口投与されるカボザンチニブ(R)−リンゴ酸塩の量は、140mgである。
さらなる実施形態において、1日1回経口投与されるカボザンチニブ(R)−リンゴ酸塩の量は、120mgである。
さらなる実施形態において、1日1回経口投与されるカボザンチニブ(R)−リンゴ酸塩の量は、80mgである。
さらなる実施形態において、1日1回経口投与されるカボザンチニブ(R)−リンゴ酸塩の量は、60mgである。
さらなる実施形態において、1日1回経口投与されるカボザンチニブ(R)−リンゴ酸塩の量は、40mgである。
さらなる実施形態において、1日1回経口投与されるカボザンチニブ(R)−リンゴ酸塩の量は、20mgである。
別の実施形態において、化合物1は、遊離塩基として、またはリンゴ酸塩(例えば、(L)−リンゴ酸塩(S−リンゴ酸塩とも呼ばれる)、もしくは(D)−リンゴ酸塩(R−リンゴ酸塩とも呼ばれる))として、1日1回、以下の表3に示すような液体医薬組成物で経口投与される。
別の実施形態において、化合物1は、遊離塩基として、またはリンゴ酸塩((L)−リンゴ酸塩(S−リンゴ酸塩とも呼ばれる)、もしくは(D)−リンゴ酸塩(R−リンゴ酸塩とも呼ばれる))として、1日1回、以下の表4に示すような液体医薬組成物で経口投与される。
別の実施形態において、化合物1は、遊離塩基として、またはリンゴ酸塩((L)−リンゴ酸塩(S−リンゴ酸塩とも呼ばれる)、もしくは(D)−リンゴ酸塩(R−リンゴ酸塩とも呼ばれる))として、1日1回、以下の表5に示すような液体用量として経口投与される。
上記に示す液体薬用量製剤はいずれも、所望される化合物1またはその医薬的に許容される塩の用量に応じて調整することができる。したがって、各製剤成分の量は、前の段落に示されたような様々な量の化合物1またはその医薬的に許容される塩を含有する液体製剤をもたらすように比例的に調整することができる。別の実施形態において、製剤は、20、40、60、または80mgの化合物1またはその医薬的に許容される塩を含有し得る。
液体医薬組成物の例示的投与及び固形腫瘍の治療
カボザンチニブは、MET、VEGFR、及びAXLを含めたRTKの強力な阻害を通じて、進行性のUC及びRCCの両方において単剤としての臨床活性を実証した。
目的:本試験の一次的な目的は、(1)100μCiの[14C]−XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)の単回175mg経口用量後の14C放射活性の尿及び便中の排泄の時間経過を定量すること;(2)14C放射活性の回収率を投与用量のパーセンテージとして定量すること;(3)試験薬投与後の選択された時点に血漿及び尿中にXL184として存在する14C放射活性のパーセンテージを定量すること;ならびに(4)健康な男性被験者における100μCiの[14C]−XL184を含有する単回用量の175mgのXL184(L−リンゴ酸塩)の安全性を査定することであった。本試験の二次的な目的は、(1)試験薬の単回経口用量後の健康な男性被験者における14C放射活性及びXL184の血漿薬物動態を定量すること:(2)経時的に全血中の赤血球と結びついた14C放射活性のパーセンテージを定量すること;ならびに(3)血漿及び尿中にある任意の重要なXL184の代謝産物または分解生成物の量及び考えられる構造を推定することであった。
上記に挙げたPKの目的のうち、この例では以下を対象としない:
一次的な目的(3):試験薬投与後の選択された時点に血漿及び尿中にXL184として存在する14C放射活性のパーセンテージを定量すること;
二次的な目的(3):血漿及び尿中にある任意の重要なXL184の代謝産物または分解生成物の量及び考えられる構造を推定すること。
本試験は、計画通りに完了した。
方法論:本試験は、健康な男性ボランティアにおける非盲検単回用量単一施設マスバランス第1相試験であった。2つの試験期間、すなわち、被験者が本試験の適格性判定のためのアセスメントを受けるスクリーニング期間と、被験者がCelerionクリニックに入院する1日目(「チェックイン」日)から開始する試験実施期間とが存在した。被験者に、1日目の0時間時、合計175mgのXL184(L−リンゴ酸塩)及び100μCiの14Cを含有するように意図された単回の計算された経口用量を投与した。当初、被験者は、28日目の朝に全ての予定された用量後手順が完了するまで、クリニックに滞在することになっていた。代替的に、シンチレーションカウントが利用可能である場合、被験者は個別に、以下の条件のいずれかを満たせば28日目より前に退院することができた:(1)投与放射活性の90%以上が尿及び便中(適用可能な場合嘔吐物中の放射活性も入れる)で回収されている場合;または(2)1日合計の排泄された放射活性が連続した2日において投与用量の1%以下であり、かつ投与放射活性の85%以上が回収されていた場合。ただし、28日目より前にクリニックを退院した被験者には、残りの全ての予定された薬物動態採血及び28日目の安全性アセスメントのためにクリニックに戻るように求めた。28日目までに放射活性放出基準を満たさない被験者には、クリニックに引き続き拘束されるか、または追加の最大7日間(35日目まで)自宅で尿及び便の収集を継続(試料は毎日クリニックに返送)するように依頼することができた。35日目までに被験者が依然放出基準を満たさなかったという事実により、被験者に対し、試験を中止するか、または尿及び便の収集ならびに毎日の有害事象(AE)の質問を伴う追加の14日の収集期間を完了するかの選択肢を与えた。全ての被験者における全ての尿及び便の収集は、回収された総放射活性用量のパーセンテージにかかわらず、49日目の予定された事象を終結した後に中止した。
被験者数(計画数及び分析数):計画8、分析8
適格性における診断及び主な判断基準:19〜55歳の健康な成人男性、アミラーゼまたはリパーゼレベルをスクリーニング及びチェックし正常値上限を下回ること、最低1日1回の排便、スクリーニングで尿路閉塞または排尿困難のエビデンスがないこと。
試験製品、投与の用量及び様式、ならびにロット番号:[14C]−XL184(100μCi用量)を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を投薬溶液として調製した。各投薬溶液について、放射活性含量(シンチレーションカウント)、放射化学的純度、及びXL184濃度を分析した。クリニックのスタッフが1日目の0時間時に単回用量の経口用溶液を投与した。用量はシンチレーションバイアルにより投与した。投薬の後、シンチレーションバイアルを室温の蒸留水で3回すすぎ、すすぎ残液を被験者に投与した。各投薬バイアルに対し残留放射活性を定量した。放射標識した試験薬を含めた投与液体の総体積、すすぎ液、(すすぎ液に加えて)投薬用の水は、各被験者において同じであった。
投与期間:各被験者に、単回175mg経口用溶液用量の、[14C]−XL184(100μCi)を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を投薬した。
参照療法、投与の用量及び様式、及びロット番号:該当せず。
評価の基準:
有効性:該当せず(本試験では有効性は測定しなかった)
薬物動態:投薬後の指定時間に連続的な血液、尿、及び便を収集した。データが示すように、ゼロ時間からt時間(tは、最終測定可能濃度の時間)までの線形台形和を用いて計算した濃度時間曲線下面積(AUC0−t)、ゼロ時間から24時間までの線形台形和を用いて計算した濃度時間曲線下面積(AUC0−24)、ゼロ時間から72時間までの線形台形和を用いて計算した濃度時間曲線下面積(AUC0−72)、ゼロ時間から無限時間までの濃度時間曲線下面積AUC0−inf=AUC0−t+Ct/kel(kelは最終消失速度定数であり、Cは、最終測定可能濃度である)(AUC0−inf)、最高観察濃度(Cmax)、最高濃度到達時間(tmax)、ログ濃度vs時間曲線の最終線形部分の線形回帰から計算した見かけ上の最終消失速度定数(kel)、及びln(2)/kel(t1/2)として計算される見かけ上の最終消失半減期を含めた標準的なノンコンパートメント薬物動態パラメーターは、血漿及び全血中の放射活性データから計算し、AUC0−t、AUC0−24、AUC0−inf、Cmax、tmax、kel、及びt1/2を含めた標準的なノンコンパートメント薬物動態パラメーターは、XL184及び/または代謝産物の血漿中濃度から計算した。
データが示すように、尿中濃度(C尿)、各収集間隔の間に排泄された量(C尿×尿体積として計算)、腎クリアランス、尿中に排泄された用量の累積量、収集間隔にわたり尿中で回収されたパーセンテージ、及び尿中で回収された用量の累積パーセントを含めた薬物動態パラメーターは、XL184及び代謝産物の尿中濃度から計算した。また、便中濃度(C便)、各収集間隔の間に排泄された量(C便×便重量として計算)、便中に排泄された用量の累積量、収集間隔にわたり便中で回収された用量のパーセンテージ、及び便中で回収された用量の累積パーセントも、XL184及び代謝産物の便中濃度から計算した。
マスバランスは、尿及び便中で回収された総投与放射活性のパーセントとして計算した。マスバランスを計算する目的で、投与放射活性量は、投薬溶液における総放射活性から、嘔吐(発生した場合)や投薬バイアルへの吸着などにより喪失した任意の放射活性を差し引いたものとして定義した。
経時的に全血中の赤血球と結びついた放射活性のパーセンテージ(ETR;全血収集時点のみに対し計算)を定量するため、以下を計算した:
特定の比較時点における血漿vs全血中の14C放射活性量(ヘマトクリット補正を行う)(ETR=Xe/Xb=1−[Cp(1−Hct)/Cb](Xe及びXbは、それぞれ赤血球または全血中の放射活性量を表す)。この計算で使用するために1、2、及び4日目のヘマトクリット値を平均した。
安全性:安全性評価には、AE、バイタルサイン、心電図(ECG)、実験室試験、及び併用医薬品のアセスメントが含まれた。有害事象の重篤性、重症度グレード、及び治験薬との関係については、治験責任医師が査定した。重症度グレードは、国立がん研究所の有害事象共通用語規準(CTCAE)バージョン4.0による定義とした。
有害事象用語は、Medical Dictionary for Regulatory Activitiesを用いて標準化し、器官別大分類及び基本語別に集計した。
代謝プロファイリング:QPS,LLCによる別々のカバー下で代謝プロファイリングに関する詳細を用意した。結果は別々に報告される。
統計的方法:
有効性:該当せず(本試験では有効性は測定しなかった)。
薬物動態:記述統計(例えば、平均、中央値、標準偏差[SD]、変動係数(CV)、平均の標準誤差、幾何平均、最小値、最大値、及び標本サイズ)を用いて、上記で特定した薬物動態パラメーターを要約した。推計統計は計算しなかった。各収集期間にわたる放射性炭素濃度を、血漿、全血、尿、及び便について定量した。経時的に全血中の赤血球と結びついた放射活性のパーセンテージ(全血収集時点のみに対し計算)を定量するため、以下を計算した:特定の比較時点における血漿vs全血中の放射活性量(ヘマトクリット補正を行う)(ETR=Xe/Xb=1−[Cp(1−Hct)/Cb](Xe及びXbは、それぞれ赤血球または全血中の放射活性量を表す))。この計算で使用するために1、2、及び4日目のヘマトクリット値を平均した。
安全性:AE及び他の安全性データを、必要に応じて要約及び収載した。ベースライン後の変化を評価できるように実験値を提示した。安全性データの正式な解析は行わなかった。
中間解析は実施しなかった。
結果の概要:
被験者の内訳:
被験者8例に投薬を行い、被験者1例は37日間追跡調査してから同意を撤回し、一方被験者7例は尿及び便の収集を49日間追跡調査し、この7例のうち1例は最後の14日の延長期間に自宅で収集することを選んだ。
薬物動態結果:
放射活性の回収率
健康な男性被験者に、[14C]XL184(100μCi)を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、尿及び便中の総放射活性の累積回収率(用量のパーセント)の概要を以下の表に提示する。
下記の表6に示すような、健康な男性被験者に[14C]XL184(100μCi)を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、尿及び便中の総放射活性の累積回収率(用量のパーセント)の概要(平均±SD及びCV%)。
48日以内に81.09%の放射活性の平均回収率が達成され、放射活性は主に便中に消失し(53.79%)、残りは尿中に消失した(27.29%)。用量後28日目の後の便及び尿中で回収された総平均放射活性は、1%未満であった。
血漿及び全血中の放射活性
健康な男性被験者に、[14C]XL184(100μCi)を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、総放射活性に関する血漿及び全血中薬物動態パラメーターの概要を以下の表に提示する。
下記の表7に示すような、健康な男性被験者に[14C]XL184(100μCi)を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、総放射活性に関する血漿及び全血中薬物動態パラメーターの概要(平均±SD及びCV%)。
単回経口用量の後、血漿及び全血中のピーク放射活性は、およそ2時間(中央値)で、それぞれ平均Cmax2000及び1200ngEq/mLで達成された。血漿中の総放射活性における平均消失半減期の値は269時間であった。血漿中の全身曝露の平均値(AUC0−24及びAUC0−72)は、全血中の値よりもおよそ1.6倍高かった。
赤血球及び全血中に存在する放射活性
全血との対比で赤血球中に存在する総平均放射活性濃度パーセントは、単回投薬後72時間以内で0.174±4.51から12.3±3.71までの範囲であり、これは、放射活性が主に血漿中に存在し、著明には赤血球と結びつかなかったことを示すものである。
XL184及びその代謝産物の血漿中薬物動態パラメーター
14C]XL184(100μCi)を含有するXL184を単回で175mg経口投与した後の健康な男性被験者からの血漿試料において、XL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、及びパラフルオロアニリン(p−FA)をバリデーション済みのLC/MS/MS法により測定した。p−FA濃度は、全ての被験者における全ての時点において定量下限未満とした。XL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184硫酸塩に関する血漿中薬物動態パラメーターの概要
下記の表8に示すような、健康な男性被験者に[14C]XL184(100μCi)を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、XL184及び選択された代謝産物における血漿中薬物動態パラメーターの概要(平均±SD及びCV%)(バリデーション済みのLC/MS/MS法による定量)。
血漿中の主な循環化合物はXL184であり、経口投与後迅速に吸収され、比較的ゆっくりと消失した。単回経口用量の後、血漿中のXL184、XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩の平均ピーク濃度は、それぞれ、およそ1.49、18.99、13.50、及び24.00時間時(中央値)に、平均Cmax1250、52.9、118、及び236ng/mLで達成された。XL184、XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩の平均推定消失半減期は、それぞれ102、91.8、89.2、及び86.0時間であった。
代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩において、親XL184に対する平均代謝産物曝露比率(AUC0−t(代謝産物)/AUC0−t(親))は、それぞれ9.93%、15.0%、及び42.9%であった。親ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩において、総曝露に対する平均曝露比率(AUC0−t(各アナライト)/AUC0−t(親+3つの測定された代謝産物))は、それぞれ60.2%、5.97%、8.82%、及び25.0%であった。
安全性の結果:
試験中に死亡例、その他のSAE、AEによる中止、その他の重大なAEは報告されなかった。投薬から4時間以内に嘔吐した被験者はいなかった。被験者6例(75%)から合計36件のTEAEが報告されたが、これらの大半は重症度が軽度(CTCAEグレード1)であった。例外は、投与関連性のめまい事象1件であり、重症度が中等度(CTCAEグレード2)であった。ほとんどのTEAE(31/36、86%)は1から3日以内に消失した。
基本語『頭痛』及び『鼓腸』がいずれも被験者3例(37.5%)で報告されたことを除くと、他の全ての基本語はそれぞれ被験者1例ずつの報告にとどまった。被験者5例(62.5%)から、治験薬に関連すると査定されたTEAEが報告された。
いずれの実験値においても臨床的に問題となるベースラインからの変化は見られなかった。バイタルサインまたはECG評価について顕著な試験結果は認められなかった。
結論:被験者をクリニックに滞在させて投与放射活性の90%の回収率を得るためのあらゆる試みが行われた。
100μCiの[14C]−XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)の単回用量175mgを経口投与した後、48日以内に81.09%の総放射活性の平均回収率が達成された。用量後28日目の後の便及び尿中で回収された総平均放射活性は、1%未満であった。放射活性は、主に便中で消失し(53.79%)、残りは尿中で消失した(27.29%)。血漿及び全血中のピーク放射活性は、およそ2時間(中央値)で、それぞれ平均Cmax2000及び1200ngEq/mLで達成された。血漿中の総放射活性の消失半減期は、平均値269時間で定量された。血漿中の全身曝露の平均値(AUC0−24及びAUC0−72)は、全血中の値よりもおよそ1.6倍高かった。全血との対比で赤血球と結びついた総放射活性濃度平均パーセントは、放射活性が主に血漿中に存在し、著明には赤血球と結びつかなかったことを示すものであった。
血漿中の主な循環化合物はXL184であり、経口投与後迅速に吸収され、比較的ゆっくりと消失した。単回経口用量の後、血漿中のXL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩の平均ピーク濃度は、それぞれ、およそ1.49、18.99、13.50、及び24.00時間時(中央値)に、平均Cmax1250、52.9、118、及び236ng/mLで達成され、平均推定消失半減期は、それぞれ102、91.8、89.2、及び86.0時間であった。
代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩において、親XL184に対する平均代謝産物曝露比率(AUC0−t(代謝産物)/AUC0−t(親))は、それぞれ9.93%、15.0%、及び42.9%であった。親ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩において、総曝露に対する平均曝露比率(AUC0−t(各アナライト)/AUC0−t(親+3つの測定された代謝産物))は、それぞれ60.2%、5.97%、8.82%、及び25.0%であった。
投与は忍容性良好であった。死亡例、その他のSAE、AEによる中止、その他の重大なAEはなかった。被験者6例(75%)から合計36件のTEAEが報告されたが、これらの大半は重症度が軽度(CTCAEグレード1)であり、重度の例はなかった。基本語『頭痛』及び『鼓腸』がいずれも被験者3例(37.5%)で報告されたことを除くと、他の全ての基本語はそれぞれ被験者1例ずつの報告にとどまった。ほとんどのTEAEが一過性であり、1から3日以内に消失した。特記される臨床実験の所見やその他の安全性上の懸念はなかった。
実施形態
本発明は、以下の非制限的な実施例によってさらに定義される。
実施形態1。式Iの化合物:
またはその医薬的に許容される塩と、医薬的に許容される賦形剤とを含む、液体医薬製剤。
[式中、
はハロであり、
はハロであり、
QはCHまたはNである]
実施形態2。前記式Iの化合物が、化合物1またはその医薬的に許容される塩である、実施形態1に記載の液体医薬組成物。
実施形態3。化合物1が、L−リンゴ酸塩(またはS−リンゴ酸塩)である、実施形態2に記載の液体医薬組成物。
実施形態4。化合物1が、D−リンゴ酸塩(またはR−リンゴ酸塩)である、実施形態2に記載の液体医薬組成物。
実施形態5。液体製剤に存在する前記式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩の量が、約1mg〜約200mgの範囲である、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の液体製剤組成物。
実施形態6。前記液体製剤に存在する前記式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩の量が、約60mg、または約40mg、または約20mgの前記式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩である、実施形態5に記載の液体医薬組成物。
実施形態7。前記液体製剤が、単回用量の前記液体医薬組成物の投与時に、錠剤製剤(AUC0−tにおいて約44%、AUC0−infにおいて約46%のCV%;参照:Nguyen et al,2016 Anticancer Drugs 27:669−78)との対比で、より小さな対象間の曝露変動(AUC0−t及びAUC0−infにおいて約10%のCV%;参照:Lacy et al,2015 DMD 43:1190−1207)をもたらす、実施形態1に記載の液体医薬組成物。
実施形態8。局所進行性または転移性の固形腫瘍を治療する方法であって、このような治療を必要とする患者に、式Iの化合物:
もしくはその医薬的に許容される塩を含む液体医薬組成物、または前記式Iの化合物もしくはその医薬的に許容される塩と医薬的に許容される担体とを含む液体医薬組成物
[式中、
はハロであり、
はハロであり、
QはCHまたはNである]
を投与することを含み、
前記患者への単回用量の前記液体医薬組成物の投与が、錠剤製剤(AUC0−tにおいて約44%、AUC0−infにおいて約46%のCV%;参照:Nguyen et al,2016 Anticancer Drugs 27:669−78)との対比で、より小さな対象間の曝露変動(AUC0−t及びAUC0−infにおいて約10%のCV%;参照:Lacy et al,2015 DMD 43:1190−1207)をもたらす、前記方法。
実施形態9。前記式Iの化合物が、化合物1またはその医薬的に許容される塩である、実施形態8に記載の方法。
実施形態10。化合物1が、L−リンゴ酸塩(またはS−リンゴ酸塩)として投与される、実施形態9に記載の方法。
実施形態11。化合物1が、D−リンゴ酸塩(またはR−リンゴ酸塩)として投与される、実施形態9に記載の方法。
実施形態12。前記局所進行性または転移性の固形腫瘍が、進行性のUCまたはRCCである、実施形態8〜11のいずれか1つに記載の方法。
実施形態13。化合物1またはその医薬的に許容される塩が、前記患者に、液体医薬組成物で、1日1回空腹時に、100mg、95mg、90mg、85mg、80mg、75mg、70mg、65mg、60mg、55mg、50mg、45mg、40mg、35mg、30mg、25mg、20mg、15mg、10mg、または5mgの量で投与される、実施形態9に記載の方法。
実施形態14。化合物1またはその医薬的に許容される塩が、前記患者に、前記液体医薬組成物で、1日1回空腹時に、60mg、40mg、または20mgの量で投与される、実施形態13に記載の方法。
実施形態15。化合物1またはその医薬的に許容される塩を含む前記液体医薬組成物を用いて治療されている患者において完全な血清学的応答が観察される、実施形態9〜14のいずれか1つに記載の方法。
実施形態16。化合物1またはその医薬的に許容される塩を用いて治療されている患者において部分的な血清学的応答が観察される、実施形態9〜14のいずれか1つに記載の方法。
実施形態17。化合物1またはその医薬的に許容される塩を用いて治療されている患者において安定病態が観察される、実施形態9〜14のいずれか1項に記載の方法。
化合物1の調製
1−(4−フルオロフェニルカルバモイル)シクロプロパンカルボン酸(化合物A−1)の調製
出発物質1,1−シクロプロパンジカルボン酸を、およそ8体積の酢酸イソプロピル(25℃)中の塩化チオニル(1.05当量)で5時間処理した。次いで、得られた混合物を1時間にわたり酢酸イソプロピル(2体積)中の4−フルオロアニリン(1.1当量)及びトリエチルアミン(1.1当量)で処理した。生成物スラリーを5N NaOH溶液(5体積)でクエンチし、水相を廃棄した。有機相を0.5N NaOH溶液(10体積)で抽出し、塩基性抽出物をヘプタン(5体積)で洗浄し、続いて30% HCl溶液で酸性化してスラリーを得た。濾過により化合物A−1を単離した。
1,1−シクロプロパンジカルボン酸を制限試薬として用いて、化合物A−1を1.00kgスケールで調製し、1.32kgの化合物A−1(77%単離収率;84%マスバランス)を99.92%純度(HPLC)及び100.3%アッセイで得た。
N−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド(化合物1)及びその(L)−リンゴ酸塩の調製
N−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド及びその(L)−リンゴ酸塩の調製に使用され得る1つの合成経路をスキーム1に示す。
スキーム1
N−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド及びその(L)−リンゴ酸塩の調製に使用され得るもう1つの合成経路をスキーム2に示す。
スキーム2
4−クロロ−6,7−ジメトキシ−キノリンの調製
反応器に6,7−ジメトキシ−キノリン−4−オール(47.0kg)及びアセトニトリル(318.8kg)を順次装填した。得られた混合物をおよそ60℃に加熱し、オキシ塩化リン(POCl、130.6kg)を添加した。POClの添加後、反応混合物の温度をおよそ77℃に上昇させた。インプロセス高速液体クロマトグラフィー[HPLC]分析による測定で出発材料の残量が3%未満になったときに、反応が完了したとみなした(およそ13時間)。反応混合物をおよそ2〜7℃に冷却し、次いでジクロロメタン(DCM、482.8kg)、26% NHOH(251.3kg)、及び水(900L)の冷却溶液中でクエンチした。得られた混合物をおよそ20〜25℃に温め、相を分離した。有機相をAW hyflo super−cel NF(セライト;5.4kg)の床で濾過し、濾過床をDCM(118.9kg)で洗浄した。合わせた有機相をブライン(282.9kg)で洗浄し、水(120L)と混合した。相を分離し、溶媒の除去を伴った真空蒸留により有機相を濃縮した(およそ95Lの残留体積)。有機相を含有する反応器にDCM(686.5kg)を装填し、溶媒の除去を伴った真空蒸留により濃縮した(およそ90Lの残留体積)。次いでメチルt−ブチルエーテル(MTBE、226.0kg)を装填し、混合物の温度を−20から−25℃に調整し、2.5時間保持して固体の沈殿物を得、次いでこれを濾過し、n−ヘプタン(92.0kg)で洗浄し、窒素下およそ25℃にてフィルター上で乾燥して標題化合物(35.6kg)を得た。
4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアラニンの調製
N,N−ジメチルアセトアミド(DMA、184.3kg)に溶解した4−アミノフェノール(24.4kg)を、4−クロロ−6,7−ジメトキシキノリン(35.3kg)、ナトリウムt−ブトキシド(21.4kg)、及びDMA(167.2kg)(20〜25℃)を含有する反応器に装填した。次いで、混合物をおよそ13時間、100〜105℃に加熱した。インプロセスHPLC分析を用いた判定(出発材料の残量が2%未満)で反応が完了したとみなしてから、反応器の内容物を15〜20℃に冷却し、水(2〜7℃に予冷、587L)を、15〜30℃の温度を維持するような速度にて装填した。得られた固体の沈殿物を濾過し、水(47L)及びDMA(89.1kg)の混合物で洗浄し、最後に水(214L)で洗浄した。次いで濾過ケークをフィルター上でおよそ25℃にて乾燥して、粗製の4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアラニン(湿潤重量59.4kg、乾燥重量41.6kg(LODに基づく計算))を得た。粗製の4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアラニンをテトラヒドロフラン(THF、211.4kg)及びDMA(108.8kg)の混合物中でおよそ1時間還流させ(およそ75℃)、次いで0〜5℃に冷却し、およそ1時間エイジングし、その後に固体を濾過し、THF(147.6kg)で洗浄し、真空下およそ25℃にてフィルター上で乾燥して、4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアラニン(34.0kg)を得た。
4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアラニンの代替的な調製
4−クロロ−6,7−ジメトキシキノリン(34.8kg)、4−アミノフェノール(30.8kg)、及びナトリウムtertペントキシド(1.8当量)88.7kg、THF中35重量パーセントを反応器に装填し、その後にN,N−ジメチルアセトアミド(DMA、293.3kg)を装填した。次いで、混合物をおよそ9時間、105〜115℃に加熱した。インプロセスのHPLC分析を用いた判定(出発材料の残量が2%未満)で反応が完了したとみなしてから、反応器の内容物を15〜25℃に冷却し、水(315kg)を2時間の期間にわたり、温度を20から30℃の間に維持しながら添加した。次いで反応混合物を20〜25℃にてさらに1時間かき混ぜた。粗生成物を濾過により収集し、88kgの水及び82.1kgのDMAの混合物で洗浄し、その後に175kgの水で洗浄した。生成物をフィルタードライヤー上で53時間乾燥した。LODは1% w/wを示した。
代替的な手順では、1.6当量のナトリウムtert−ペントキシドを使用し、反応温度を110〜120℃に増加した。加えて、クールダウン温度は35℃〜40℃に増加し、水添加の出発温度は35〜40℃に調整し、許容発熱は45℃とした。
1−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−シクロプロパンカルボニルクロリドの調製
オキサリルクロリド(12.6kg)を、バッチ温度が25℃を超えないような速度にて、1−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−シクロプロパンカルボン酸(22.8kg)のTHF(96.1kg)とN,N−ジメチルホルムアミド(DMF;0.23kg)との混合物中溶液に添加した。この溶液を、さらに処理することなく次のステップに使用した。
1−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−シクロプロパンカルボニルクロリドの代替的な調製
反応器に、1−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−シクロプロパンカルボン酸(35kg)、DMF(344g)、及びTHF(175kg)を装填した。反応混合物を12〜17℃に調整し、次いで19.9kgのオキサリルクロリドを1時間の期間にわたり反応混合物に装填した。反応混合物を12〜17℃にて3〜8時間撹拌した。この溶液を、さらに処理することなく次のステップに使用した。
シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミドの調製
1−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−シクロプロパンカルボニルクロリドを含有する前ステップからの溶液を、バッチ温度が30℃を超えないような速度にて、化合物4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアラニン(23.5kg)及び炭酸カリウム(31.9kg)のTHF(245.7kg)及び水(116L)中混合物に添加した。(およそ20分で)反応が完了したら、水(653L)を添加した。混合物を20〜25℃にておよそ10時間撹拌し、生成物の沈殿物を得た。生成物を濾過により回収し、予め作製したTHF(68.6kg)及び水(256L)の溶液で洗浄し、フィルター上で最初に窒素下およそ25℃、次いで真空下およそ45℃にて乾燥して標題化合物(41.0kg、38.1kg(LODに基づく計算))を得た。
シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミドの代替的な調製
反応器に、4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアラニン(35.7kg、1当量)を装填し、その後にTHF(412.9kg)を装填した。反応混合物に、水(169kg)中KCO(48.3kg)の溶液を装填した。上記の1−(4−フルオロ−フェニルカルバモイル)−シクロプロパンカルボニルクロリドの代替的な調製に記載されている酸塩化物溶液を、4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアラニンを含有する反応器に、最低2時間にわたり温度を20から30℃の間に維持しながら移した。反応混合物を20〜25℃にて最低3時間撹拌した。次いで反応温度を30〜25℃に調整し、混合物をかき混ぜた。かき混ぜを停止し、混合物の相を分離した。下方にある水相を除去及び廃棄した。残りの上方にある有機相に水(804kg)を添加した。反応物を15〜25℃にて最低16時間撹拌した。
生成物は沈殿した。生成物を濾過し、水(179kg)及びTHF(157.9kg)の混合物で2回に分けて洗浄した。粗生成物を真空下で少なくとも2時間乾燥した。次いで、乾燥した生成物をTHF(285.1kg)に取り込んだ。得られた懸濁液を反応容器に移し、懸濁液が透明な(溶解した)溶液になるまで(30〜35℃におよそ30分間加熱する必要があった)かき混ぜた。次いで水(456kg)を溶液に添加し、さらにSDAG−1エタノール(20kg、2時間にわたりメタノールで変性させたエタノール)を添加した。混合物を15〜25℃にて少なくとも16時間かき混ぜた。生成物を濾過し、水(143kg及び126.7kg THF(143kg)の混合物で2回に分けて洗浄した。生成物を、40℃の最高温度設定点にて乾燥した。
代替的な手順では、酸塩化物形成中の反応温度を10〜15℃に調整した。再結晶温度を1時間の15〜25℃から45〜50℃に変更し、次いで2時間にわたり15〜25℃に冷却した。
シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド、カボザンチニブ(L)−リンゴ酸塩の調製
シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド(13.3kg)、L−リンゴ酸(4.96kg)、メチルエチルケトン(MEK;188.6kg)、及び水(37.3kg)を反応器に装填し、混合物をおよそ2時間加熱還流させた(およそ74℃)。反応器の温度を50〜55℃に下げ、反応器の内容物を濾過した。上述の連続的ステップを、同様の量のシクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド(13.3kg)、L−リンゴ酸(4.96kg)、MEK(198.6kg)、及び水(37.2kg)で開始して、さらに2回繰り返した。合わせた濾液を、およそ74℃のMEK(1133.2kg)(残留体積およそ711L;KF<0.5% w/w)を用いて、大気圧にて共沸により乾燥した。反応器の内容物の温度を20〜25℃に下げ、およそ4時間保持して固体の沈殿物を得、これを濾過し、MEK(448kg)で洗浄し、真空下50℃にて乾燥して標題化合物(45.5kg)を得た。
シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド、(L)−リンゴ酸塩の代替的な調製
シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド(47.9kg)、L−リンゴ酸(17.2kg)、メチルエチルケトン(658.2kg)、及び水(129.1kg)を反応器に装填し、混合物を50〜55℃におよそ1〜3時間加熱し、次いで55〜60℃にてさらに4〜5時間加熱した。1μmカートリッジを通じた濾過により、混合物を透明にした。反応器の温度を20〜25℃に調整し、150〜200mmHgの真空、55℃の最高ジャケット温度で真空蒸留して558〜731Lの体積範囲にした。
真空蒸留をさらに2回、それぞれ380kg及び380.2kgのメチルエチルケトンを装填して実施した。3回目の蒸留後、メチルエチルケトン(159.9kg)を装填することにより、バッチの体積を18v/wのシクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミドに調整して、880Lの総体積を得た。メチルエチルケトン(245.7kg)を調整することにより、追加の真空蒸留を行った。反応混合物を20〜25℃にて少なくとも24時間穏やかにかき混ぜた。生成物を濾過し、メチルエチルケトン(415.1kg)で3回に分けて洗浄した。生成物を真空下、45℃のジャケット温度設定点にて乾燥した。
代替的な手順では添加の順序を変更し、水(129.9kg)に溶解したL−リンゴ酸(17.7kg)の溶液を、メチルエチルケトン(673.3kg)中シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミド(4−フルオロ−フェニル)−アミド(48.7kg)に添加するようにした。
実施例1.健康な男性被験者における[14C]−カボザンチニブ(100μCi)の単回175mg経口投与後のカボザンチニブ(L−リンゴ酸塩)のマスバランス試験の第I相試験
1.背景及び理論的根拠
1.1 背景
多標的チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)療法及びチェックポイント阻害免疫療法は、最近の数年にわたる抗がん治療の進歩に役立ってきた2つの全身的なモダリティーに相当する。いずれのクラスの療法も広範な臨床効果を実証しており、腎細胞癌(RCC)、尿路上皮癌(UC)、黒色腫、非小細胞肺癌(NSCLC)などを含めた複数の腫瘍タイプにおける新たな治療選択肢の承認につながっている。これらの療法タイプが別々の作用機序を有する単剤として成功したことで、当然のことながら、さらなる(場合によっては相乗的な)抗がん臨床効果を求めて、TKIとチェックポイント阻害薬との組合せの評価に関心が向けられるようになった。
XL184は、腫瘍成長及び血管新生に関係する複数の受容体チロシンキナーゼを阻害する新規の化学的実体である。XL184の一次標的は、肝細胞増殖因子受容体タンパク質(MET)、血管内皮成長因子受容体2(VEGFR2)、及びトランスフェクション中再構成(RET)プロトオンコジーンである。
XL184は、げっ歯類及び非げっ歯類のモデルにおける薬物動態(PK)試験で実証されているように、経口で生体利用可能である。in vivo標的調節試験では、XL184をマウスに投与した結果、MET、VEGFR2、及びRETの用量依存的阻害がもたらされた(Yakes,et al.2011)。免疫組織化学試験により、XL184の投与後24時間以内の内皮、血管破壊、及び腫瘍細胞死に対する迅速な効果が実証されている。この効果は、複数の腫瘍モデルにおけるXL184処置後の重要な腫瘍成長阻害に変換される。加えて、試験したモデル(ヒト髄様甲状腺癌、ヒト乳癌、及びラット神経膠腫)では、著明な腫瘍退縮が観察された。
様々な腫瘍設定でXL184使用による臨床活性が報告されており、この薬物は現在オンコロジーでの使用向けに開発されている。
1.序論
血漿、全血、尿、及び便中濃度ならびに総放射活性データの薬物動態(PK)及び統計的分析を実施し、XL184−012試験に対する臨床薬物動態報告書で報告した。
2.試験目的
本試験の目的は以下の通り:
(1)健康な男性被験者において、試験薬の単回経口用量後、14C放射活性の尿中排泄の時間経過を定量すること。
(2)健康な男性被験者において、試験薬の単回経口用量後、14C放射活性の便中排泄の時間経過を定量すること。
(3)14C放射活性の回収率を投与用量のパーセンテージとして定量すること。
(4)健康な男性被験者において、試験薬の単回経口用量後、14C放射活性の血漿中薬物動態(PK)を定量すること。
(5)健康な男性被験者において、試験薬の単回経口用量後、14C放射活性の全血中薬物動態(PK)を定量すること。
(6)経時的に全血中の赤血球と結びついた14C放射活性のパーセンテージを定量すること。
(7)健康な男性被験者において、試験薬の単回経口用量後、LC/MS/MSによりXL184及びその代謝産物の血漿中薬物動態(PK)を定量すること。
(8)健康な男性被験者において、試験薬の単回経口用量後、放射定量法を用いてXL184及びその代謝産物の尿中薬物動態(PK)を定量すること。
(9)健康な男性被験者において、試験薬の単回経口用量後、放射定量法を用いてXL184及びその代謝産物の便中薬物動態(PK)を定量すること。
(10)健康な男性被験者において、試験薬の単回経口用量後、放射定量法を用いてXL184及びその代謝産物の血漿中薬物動態(PK)を定量すること。
3.研究計画
3.1 試験設計の概要
2011年3月15日から2011年6月7日まで臨床フェーズの試験を行った。本試験は、非盲検単回用量マスバランス試験として設計し、米国内の一治験実施医療機関にて健康な男性被験者8例で実施した。追加の被験者組入れは、被験者の嘔吐物、尿、及び便中で放射活性用量の少なくとも85%を回収する前に本試験から脱落する任意の投薬被験者を交換するためにのみ行うものとした。本試験のプライマリーエンドポイントは、尿及び便中の14C放射活性排泄の時間経過;14C放射活性の総用量の回収パーセンテージ;ならびに選択された時点における血漿及び全血中でXL184として存在する14C放射活性のパーセンテージとした。
被験者に、100μCiの14Cを含有する合計175mgのXL184(L−リンゴ酸塩)を含有するように意図された単回の計算された経口用量を投与した。
3.1.1 治験薬(複数可)の識別情報
3.2 薬物動態評価及び代謝プロファイリング試料
3.2.1 血液試料の収集
血漿
総放射活性の分析(各10mL)ならびにXL184及び/または代謝産物濃度のPK分析(各3mL)に用いる血漿のための血液試料を、用量前(用量前15分以内)ならびに用量後0.5、1、2、3、4、5、8、14、24、48、72、120、144、168、240、336、408、504、及び648時間時に収集した。想定される代謝プロファイリングに用いる血漿のための血液試料(各10mL)を、用量前(用量前15分以内)、ならびに用量後0.5、1、2、3、4、5、8、14、24、72、168、336、504、及び648時間時に収集した。試験開始前に、Celerion Scintillation LaboratoryならびにXLl84/代謝産物の分析及び代謝プロファイリング(QPS,LLC)を実施する試験所は、試料の収集、分析に必要な分取体積、操作、処理、及び出荷(該当する場合)についての完全な書面指示をCelerionクリニックに供給した。総放射活性分析用に収集した全ての試料について、総放射活性を分析した。
血漿試料中に放射活性が存在した場合、選択された時点における個別の試料について、治験依頼者により確認されているXL184及び/または代謝産物の含量及び代謝プロファイリングを分析した。
全血
総放射活性の全血分析に用いる血液試料(4mL)を、用量前15分以内ならびに用量後1、2、4、8、14、24、及び72時間時に収集した。試験開始前に、Celerion Scintillation Laboratoryは、試料の収集、操作、及び処理についての完全な書面指示をCelerionクリニックに支給した。収集した試料は、経時的に全血中の赤血球と結びついた放射活性のパーセンテージ(全血収集時点のみに対し計算)の定量に使用した。
3.2.2 尿
総放射活性の分析用に、ならびにXL184及び/または代謝産物に対し想定される分析及び想定される代謝プロファイリング用に、尿試料を収集した。被験者に、用量前試料のために、投薬前のおよそ60分以内に膀胱を空にするよう依頼した。試料を0〜8時間及び8〜24時間の用量後間隔で収集し、次いで49日目まで24時間間隔で継続した。早期退院基準を満たす被験者については、試料採取はクリニックからの退院時に中止することができた。被験者6例は、1152時間(49日目)までクリニックに収容された。被験者1例は、816時間間隔(35日目)の収集後にクリニックを退院し、1152時間まで自宅で排泄物を収集することができた。被験者1例は、864時間間隔(37日目)の収集後にクリニックを退院し、1152時間まで排泄物試料の提供はなかった。
収集間隔の間に尿を冷蔵した。被験者には、可能な場合は各収集期間の最後に排尿するように指示した。各間隔に収集した総体積を記録した。各収集間隔の最後に、尿を混合して任意の沈降物を懸濁させ、適切な分取量を取り出した。必要な分取量を用意した後、残りの試料は廃棄した。
試験開始前に、Celerion Scintillation LaboratoryならびにXL184/代謝産物の分析及び代謝プロファイリング(QPS,LLC)を実施する試験所は、試料の収集、分析に必要な分取体積、操作、処理、及び出荷(該当する場合)についての完全な書面指示をCelerionクリニックに供給した。放射活性用に収集した全ての試料を分析した。尿試料中に放射活性が存在した場合、選択された時点における個別の試料について、治験依頼者により確認されているXL184及び/または代謝産物の含量及び代謝プロファイリングを分析することができた。
3.2.3 便
被験者に、チェックイン時に用量前の便試料(チェックインの24時間以内に生成されたもの)を持ってくるように依頼した。被験者のチェックインと投薬との間に生成された便も用量前試料として収集し、投薬に最も近いときに生成された試料を用量前試料として使用した。用量後の便は、49日目の朝まで24時間間隔で収集した。早期退院基準を満たす被験者については、試料採取はクリニックからの退院時に中止することができた。被験者6例は、1152時間(49日目)までクリニックに収容された。被験者1例は、816時間間隔(35日目)の収集後にクリニックを退院し、1152時間まで自宅で排泄物を収集することができた。被験者1例は、864時間間隔(37日目)の収集後にクリニックを退院し、1152時間まで排泄物試料の提供はなかった。
各被験者について、各24時間間隔からの複数の便検体を予め秤量した広口ポリプロピレン/ポリエチレン容器内で合わせて、適切にラベルを貼った。各間隔について、便試料を秤量して最終的な便重量を定量した。各試料を均質化してスラリー(水中およそ20%懸濁液)にし、そこから必要な分取量を採取した。
試験開始前に、Celerion Scintillation LaboratoryならびにXL184/代謝産物の分析及び代謝プロファイリング(QPS,LLC)を実施する試験所は、試料の収集、分析に必要な分取体積、操作、処理、及び出荷(該当する場合)についての完全な書面指示をCelerionクリニックに供給した。放射活性用に収集した全ての試料を分析した。便試料中に放射活性が存在した場合、選択された時点における個別の試料について、治験依頼者により確認されているXL184及び/または代謝産物の含量及び代謝プロファイリングを分析することができた。
3.2.4 嘔吐
投薬後4時間以内に嘔吐が発生した場合、(可能な場合)嘔吐物を収集し、シンチレーションカウントの可能性に備えて保管した。嘔吐物は、秤量し(重量はCRFに記録)、被験者番号、時間、及び日のラベルを貼り、放射活性を解析し得るまで−20℃±10℃に設定した冷凍庫に入れるものとした。
用量投与から4時間以内に嘔吐が発生した場合、被験者を交換し、同じ被験者の再投薬は認めないものとした。このような被験者において嘔吐物中で回収された放射活性が総投与放射活性の85%以上である場合、この被験者を退院させるものとした。ただし、嘔吐物中で回収された放射活性が総投与放射活性の85%未満である場合、治験依頼者の判断で、この被験者が生成した尿及び便中の放射活性を測定し監視することができた。新たな被験者を本試験に組み入れてこのような被験者と交換することができた。
3.3 薬物濃度測定
3.3.1 シンチレーションカウント
The Celerion Scintillation Laboratory(621 Rose Street,Lincoln,Nebraska)が放射活性についての試料分析を実施した。全ての分析は、GLPに従って行った。
個別の投薬容器(剤形を含む)について、用量前及び用量後の放射活性を分析し、(用量後−用量前)の差を投与用量とした。全血、血漿、尿、便、及び嘔吐物(該当する場合)について、液体シンチレーションカウント手順により放射活性含量を分析した。カウント前に全血及び便の試料を乾燥し酸性化した。総放射活性に関するシンチレーションカウント法及び結果の詳細な報告は、臨床試験報告書に添付されている。
3.3.2 XL184及び/または代謝産物含量に対する液体クロマトグラフィー−質量分析/質量分析(LC−MS/MS)及び放射定量法
QPS,LLC(3 Innovation Way,Suite 240,Newark,DE 19711,USA)によるバリデーション済みのLC/MS/MS法を用いて、XL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩の血漿中濃度を測定した。生物分析方法論及び結果の詳細な報告は、臨床試験報告書に添付されている。XL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩の分析は、GLPに従って行った。ただし、新たに同定された代謝産物6−デメチル半二量体硫酸塩は、QPS,LLCによるバリデーションされていない方法を用いて測定し、GLPに従わずに行った。
血漿中の他の少量の代謝産物、p−フルオロアニリンについて、バリデーション済みのLC/MS/MS法を用いてExelixisにより分析した。全ての血漿試料におけるp−フルオロアニリン濃度の値は、定量下限(2.0ng/mL)未満であった。そのため、p−フルオロアニリン濃度についてのデータは本試験の報告書に収載しない。
新たに同定された代謝産物6−デメチル半二量体硫酸塩は、QPS,LLCによるバリデーションされていない方法を用いて測定した。
加えて、XL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、6−デメチル半二量体硫酸塩、P5、P2、及びP7の血漿中濃度は、QPS,LLC(3 Innovation Way,Suite 240,Newark,DE 19711,USA)による非GLP放射定量法を用いて定量した。放射定量法及び結果の詳細な報告は、DMPK報告書に見いだすことができる。
3.4 薬物動態パラメーター推定
3.4.1 マスバランス及び血液対血漿分布
マスバランスは、尿及び便中で回収された総投与放射活性のパーセントとして計算した。マスバランスを計算する目的で、投与放射活性量は、投薬溶液における総放射活性から、嘔吐(発生した場合)や投薬カップへの吸着などにより喪失した任意の放射活性を差し引いたものとして定義した。
経時的に全血中の赤血球と結びついた放射活性のパーセンテージ(全血収集時点のみに対し計算)を定量するため、以下を計算した:特定の比較時点における血漿vs全血中の放射活性量(ヘマトクリット補正を行う)(ETR=Xe/Xb=l−[Cp(1−Hct)/Cb](Cpは血漿中の放射活性量を表し、Cbは血液中の放射活性量を表し、Hctはヘマトクリット値を表す)。この計算で使用するために1、2、及び4日目のヘマトクリット値を平均した。
3.4.2 血漿及び全血
必要に応じて、PKパラメーターは、XL184及び/または代謝産物の血漿中濃度に、ならびにノンコンパートメントアプローチを用いた血漿及び全血中の放射活性(すなわち、放射活性からのナノグラム相当量)に許容されるデータとして計算した。PK変数は、WinNonlin Professional,version 5.2を用いて計算した。各PK変数の定義を以下の表に収載する。[14C]−XL184(100μCi)経口投与に対する実際の試料採取経過時間をPK測定基準の推定として使用した。
max及びピーク濃度到達時間(tmax)は、観察された血液/血漿中濃度データから直接定量した。AUC0−24、AUC0−72、及びAUC0−t、すなわち用量後のゼロ時間から24時間まで、用量後72時間まで、及び最終測定可能濃度(C)の時間までの濃度時間曲線下面積は、線形台形法を用いて計算した。
用量後ゼロ時間から24時間まで、用量後72時間まで、または最終定量可能濃度まで(AUC0−t)の血液/血漿中濃度時間曲線下面積は、線形台形規則を用いた数値積分(式1)により推定した。
(Cは、対応する試料採取時点24、72時間、またはtにおける血液/血漿中濃度とし、nは、最終定量可能濃度までの時点の数とした)
以下(式2)を用いて半減期(t1/2)の推定値を計算した。
(見かけ上の相の終末相排出速度定数(kel)の値は、WinNonlinを用いたノンコンパートメント分析により定量した)個別の血液/血漿中濃度時間データの半対数プロットの終末線形位相に対し、回帰分析を実施した。分析の間、WinNonlinは、非ゼロ濃度の最後の3点、次いで最後の4点、そして最後の5点などを用いて回帰を繰り返した。Cmaxより前の点は使用しなかった。従属変数に対するゼロの値の点は除外した。各回帰について、調整済みRを計算した。
(nは回帰におけるデータ点の数とし、Rは相関係数の2乗とした)WinNonlinは、最大の調整済みRを伴う回帰を用いてkelを推定し、調整済みRが改善せずに最大の調整済みR値の0.0001以内であった場合、より多くの数の点を伴う回帰を使用した。kelは正の数とし、少なくとも3つのデータ点から計算した。
任意の個別の被験者における終末相が記載の基準を満たさなかった場合、t1/2を報告不可とみなした。
以下(式4)を用いて、無限時間までの血漿中濃度時間曲線下面積(AUC0−inf)を計算した。
(Cは最終測定可能濃度とした)
3.5 いくつかのデータ操作手順
PKプロファイルに含まれる定量可能な濃度値を伴う連続的なデータ点が5つ以下だった場合、このPKプロファイルは薬物動態学者による評価ができないものとみなした。
薬物動態分析に含めた被験者のみを要約統計量に含めた。
定量下限未満(BQL):
定量下限未満(BQL)の血漿、血液、尿、及び便中濃度は、PK測定基準の計算のためにゼロの値で補完した。
無限時間までの濃度時間曲線下面積(AUC0−inf
AUC0−infは、以下の基準を満たす場合、報告可能とみなした。
・t1/2がセクション[00241]に従って推定可能な場合。
・AUC0−t/AUC0−inf比率≧0.80。
個別の被験者におけるAUC0−infが上記基準のいずれにも該当しない場合、値をNEまたはNRとして報告した。NE及びNRの意味は以下の通り。
・NE:推定できなかった。
・NR:AUC0−t/AUC0−inf比率<0.80のため、AUC0−inf及びt1/2は報告不可とした。
データ形式(有効数字及び小数点):
薬物動態パラメーターは、個別のパラメーター及び要約統計量において有効数字3桁に対し報告し、ただしtmax(小数点以下2桁)ならびにCV%及びN(小数点以下0桁の整数とする)を例外とした。
3.6 PKパラメーターの統計的評価
記述統計[標本サイズ、平均、標準偏差(SD)、平均の標準誤差(SEM)、最小値、中央値、最大値、変動係数、及び幾何平均]を、薬物動態パラメーター推定を説明するセクションで同定されたPKパラメーターに対し計算した。推計統計は計算しなかった。
4.薬物動態結果
4.1 分析対象のデータセット
被験者8例を組み入れ、本試験を完了した。試験を中止した被験者や嘔吐を経験した被験者はいなかった。そのため、統計的分析集団は被験者8例からなる。
4.2薬物動態結果
4.2.1 マスバランス結果
個別の被験者における[14C]放射活性を有するXL184の用量の実際の総量を表10に収載する。健康な男性被験者8例において、[14C]−XL184溶液を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で経口用量を投与した後の、総放射活性に基づいた尿及び便中の[14C]−放射活性の個別の累積排泄率パーセントを、それぞれ表16及び17に提示する。健康な男性被験者8例において、溶液として製剤化された100μCiの[14C]−XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mgの経口用量を投与した後の、総放射活性に基づいた尿及び便中の[14C]−放射活性の総累積回収率パーセントを表19に収載する。
100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、個別の被験者における時間プロットに対する尿及び便中の総放射活性の累積排泄率を追跡した。
健康な男性被験者に100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、尿及び便中の総放射活性の時間プロットに対する平均(±SD)累積排泄率を図1に示す。
健康な男性被験者に、100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、尿及び便中の総放射活性の累積回収率(用量のパーセント)の概要を表11に提示する。
健康な男性ボランティア8例に、100μCiの[14C]−XL184を含有するXL184を175mg経口投与した後、用量の平均27.29%(表19に基づけば19.78%から34.88%までの範囲)及び53.79%(表19に基づけば46.54%から61.89%までの範囲)が、それぞれ尿及び便中に排泄された。用量の平均81.09%(表19に基づけば78.14%から83.38%までの範囲)が、用量後48日までの合計で尿及び便中に排泄された。用量後28日目の後の便及び尿中で回収された総平均放射活性は、およそ1%であった。ヒト放射標識試験では、排泄物中の放射活性の総累積回収率が80%を上回れば、マスバランス評価及び十分な放射活性回収率として容認できるとみなされ得る。総回収率は十分である(81.09%)とみなされ、便中排泄が53.79%と多く、尿中排泄は27.29%であった。
4.2.2薬物動態結果
4.2.2.1 総放射活性に関する血漿及び全血中薬物動態パラメーター
健康な男性被験者に、溶液として製剤化された100μCiの[14C]−XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mgの経口用量を投与した後の、[14C]−放射活性に関する個別及び平均の血漿及び全血中濃度を、それぞれ表22及び23に提示する。個別の平均ヘマトクリット値を表22に収載する。経時的な全血中の赤血球と結びついた14C放射活性(ETR)のパーセンテージの個別及び記述統計は、表26に含まれている。血漿及び全血における総放射活性の個別の実際の血液採取時間を表27に収載する。
100μCiの[14C]−XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、個別の被験者の時間プロットに対する全血及び血漿中の14C総放射活性ならびに血漿中XL184濃度(LC/MS/MS法による)を本明細書の図面に提示する(線形軸及び半対数)。健康な男性被験者に、100μCiの[14C]−XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、経時的な全血中の赤血球と結びついた14C放射活性(ETR)の個別のパーセンテージのグラフを本明細書の図面及び表に示す。
血漿及び全血中の[14C]−放射活性の薬物動態パラメーターにおける個別の被験者の統計及び記述統計は、それぞれ表26及び表27に含まれている。
血漿及び全血中の総放射活性の薬物動態分析のWinNonlin出力結果は、本明細書の図面及び表に含まれている。
図2及び3(線形軸)ならびに図4及び5(半対数軸)は、それぞれ、経口用溶液として製剤化された100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)の単回用量175mgを投与した後の、時間プロットに対する血漿及び全血中の平均(±SD)14C総放射活性ならびに全血及び血漿中XL184濃度(LC/MS/MS法による)を示している。図6は、健康な男性被験者に、100μCiの[14C]−XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、経時的な全血中の赤血球と結びついた14C放射活性のパーセンテージの平均(±SD)プロットを示している。
健康な男性被験者に、100μCiの[14C]−XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、総放射活性に関する血漿及び全血中薬物動態パラメーターの概要を表12に提示する。
健康な男性被験者に、100μCiの[14C]−XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、経時的な全血中の赤血球と結びついた14C放射活性(ETR)のパーセンテージの概要(平均±SD)を表13に提示する。
単回経口用量の後、血漿及び全血中のピーク放射活性は、およそ2時間(中央値)で、それぞれ平均最大値(Cmax)2000及び1200ngEq/mLで達成された。血漿中の総放射活性の消失半減期(t1/2)は、平均値269時間で定量された。ただし、全血中の総放射活性のt1/2、AUC0−inf、及びAUC0−72は、この被験者8例におけるAUC0−t/AUC0−inf比率が0.80未満であったため報告不可とした。血漿中の全身曝露の平均値(AUC0−24及びAUC0−72)は、全血中の値よりもおよそ1.6倍高かった(表12)。
全血及び血漿中の総放射活性は、単回投薬後の全ての被験者において検出可能であった。この測定の目的の1つは、赤血球及び全血中の[14C]−XL184の分配を特徴づけることであった。単回投薬後の全血に対する赤血球の濃度比を調べた。赤血球対全血の総放射活性濃度比の定量に使用した計算の詳細については、セクション3.4.1で説明されている。
血漿及び全血中の総放射活性濃度の濃度に基づいた赤血球と結びついた総放射活性濃度の平均パーセントは、単回投薬後72時間以内で0.174±4.51から12.3±3.71までの範囲であり、これは、放射活性が主に血漿中に存在し、著明には赤血球と結びつかなかったことを示すものである(表13)。
4.2.2.2 LC/MS/MS法によるXL184及びその代謝産物における血漿中薬物動態パラメーター
健康な男性被験者に、経口用溶液として製剤化された100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)の単回用量175mgを投与した後の、LC/MS/MS法によるXL184ならびに代謝産物のXL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、及び6−デメチル半二量体硫酸塩についての個別及び平均の血漿中濃度データを表28から32Aに提示する。パラ−フルオロアニリン(pFA)代謝産物濃度は、全ての被験者についてLLOQ未満であった。個別の実際の血漿採取時間を表23に収載する。LC/MS/MS法によるXL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、及び6−デメチル半二量体硫酸塩の血漿中薬物動態パラメーターにおける個別の被験者の統計及び記述統計は、表33から36に含まれている。
図7及び8(線形軸)ならびに図9及び10(半対数軸)は、それぞれ、経口用溶液としての100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)の単回用量175mgを投与した後の、LC/MS/MS法により測定されたXL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、及び6−デメチル半二量体硫酸塩の時間プロットに対する平均(±SD)血漿中濃度を示している。
健康な男性被験者に、100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、LC/MS/MSにより測定されたXL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、及び6−デメチル半二量体硫酸塩の血漿中薬物動態パラメーターの概要を表14に提示する。
親化合物XL184は、経口投与後迅速に吸収され、比較的ゆっくりと消失した。血漿中の主な循環代謝産物は、6−デメチル半二量体硫酸塩であった。単回経口用量の後、血漿中のXL184、XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、及び6−デメチル半二量体硫酸塩の平均ピーク濃度は、それぞれ、およそ1.49、18.99、13.50、24.00、及び168.00時間時(中央値)に、平均最大濃度値(Cmax)1250、52.9、118、236、及び230ng/mLで達成された。XL184、XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩の平均推定消失半減期は、それぞれ102、91.8、89.2、及び86.0時間であった(図7、8、9、及び10ならびに表14)。ただし、全ての被験者において、6−デメチル半二量体硫酸塩の消失半減期は定量することができなかった。
代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、及び6−デメチル半二量体硫酸塩において、親XL184に対する平均代謝産物曝露比率(AUC0−t(代謝産物)/AUC0−t(親))は、それぞれ9.93%、15.0%、42.9%、及び150%であった。親ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、及び6−デメチル半二量体硫酸塩において、総曝露に対する平均曝露比率(AUC0−t(各アナライト)/AUC0−t(親+4つの測定された代謝産物))は、それぞれ32.4%、3.09%、4.90%、13.8%、及び45.9%であった。
4.2.2.3 放射定量法を用いたXL184及びその代謝産物における血漿中薬物動態パラメーター
被験者2例の試料を研究試験用に使用した。そのため、被験者6例のみのPKプロファイルを、放射定量法を用いて定量した。336時間後には放射活性が低下していたため、504時間及び648時間の試料は分析しなかった。健康な男性被験者に、経口用溶液として製剤化された100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)の単回用量175mgを投与した後の、放射定量法を用いたXL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、6−デメチル半二量体硫酸塩、P5、P2、及びP7についての個別及び平均の血漿中濃度データを表15に提示する。
個別の実際の血漿採取時間を表23に収載する。放射定量法を用いたXL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、6−デメチル半二量体硫酸塩、P5、P2、及びP7の血漿中薬物動態パラメーターにおける個別の被験者の統計及び記述統計は、表45に含まれている。app
図11及び12(線形軸)ならびに図13及び14(半対数軸)は、それぞれ、経口用溶液としての100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)の単回用量175mgを投与した後の、放射定量法により測定されたXL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、6−デメチル半二量体硫酸塩、P5、及びP7の時間プロットに対する平均(±SD)血漿中濃度を示している。
健康な男性被験者に、100μCiの[14C]XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)を単回で175mg経口投与した後の、放射定量により測定されたXL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、6−デメチル半二量体硫酸塩、P5、及びP7の血漿中薬物動態パラメーターの概要を表15に提示する。定量可能なP2濃度値を伴う5つより多い連続的なデータ点を有する被験者がいなかったため、表15には薬物動態パラメーター情報が含まれない。提唱される主なXL184の生体内変化産物をスキーム3に示す。
スキーム3.
親化合物XL184は、経口投与後迅速に吸収され、比較的ゆっくりと消失した。単回経口用量の後、血漿中のXL184、XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、6−デメチル半二量体硫酸塩、P5、及びP7のピーク濃度中央値は、それぞれ、およそ1.99、1.49、3.00、4.50、71.99、2.00、及び2.00時間時に、平均最大濃度値(Cmax)1080、210、299、649、379、194、及び95.3ngEq/mLで達成された。XL184、XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、及びP5の平均推定消失半減期は、それぞれ70.5、57.9、73.1、79.2、及び73.4時間であった(図11、12、13、及び14ならびに表15)。ただし、全ての被験者において、6−デメチル半二量体硫酸塩及びP7の消失半減期は報告不可とした。
代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、6−デメチル半二量体硫酸塩、P5、及びP7において、親XL184に対する平均代謝産物曝露比率(AUC0−t(代謝産物)/AUC0−t(親))は、それぞれ34.4%、34.1%、188%、283%、24.5%、及び1.54%であった。総曝露(AUC0−t(各アナライト)/AUC0−t(親+測定された代謝産物))に対する親ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、6−デメチル半二量体硫酸塩、P5、及びP7における平均曝露比率は、それぞれ20.0%、6.25%、7.16%、37.6%、40.3%、4.10%、及び0.386%であった。
親XL184に対する平均代謝産物曝露比率(AUC0−t(代謝産物)/AUC0−t(親))、ならびに総曝露に対する親及び代謝産物における平均曝露比率(AUC0−t(各アナライト)/AUC0−t(親+測定された代謝産物))は、LC/MS/MS法を用いた場合と放射定量法を用いた場合とでは、これらの方法が2つの異なる方法であるため、結果が異なる。LC/MS/MSはバリデーション済み(6−デメチル半二量体硫酸塩は除く)の方法であり、本試験ではGLP環境下で実行した。一方、放射定量法(radio−quantitative method)はバリデーションされた方法ではなく、本試験では非GLP環境下で実行した。
5.結論
健康な男性被験者8例に、100μCiの[14C]−XL184を含有するXL184(L−リンゴ酸塩)の175mg用量を経口投与した後、48日以内に81.09%の総放射活性の平均回収率が達成された。用量後28日目の後の便及び尿中で回収された総平均放射活性は、およそ1%であった。放射活性は、主に便中で消失し(53.79%)、残りは尿中で消失した(27.29%)。
単回経口用量の後、血漿及び全血中のピーク放射活性は、およそ2時間(中央値)で、それぞれ平均最大値(Cmax)2000及び1200ngEq/mLで達成された。血漿中の総放射活性の消失半減期は、平均値269時間で定量された。血漿中の全身曝露の平均値(AUC0−24及びAUC0−72)は、全血中の値よりもおよそ1.6倍高かった。
全血との対比で赤血球と結びついた総放射活性濃度平均パーセントは、単回投薬後72時間以内で0.174±4.51から12.3±3.71までの範囲であり、これは、放射活性が主に血漿中に存在し、著明には赤血球と結びつかなかったことを示すものである。
XL184は、経口投与後迅速に吸収され、比較的ゆっくりと消失した。血漿中の主な循環代謝産物は、6−デメチル半二量体硫酸塩であった。単回経口用量の後、LC/MS/MS法による血漿中のXL184ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、及び6−デメチル半二量体硫酸塩の平均ピーク濃度は、それぞれ、およそ1.49、18.99、13.50、24.00、及び168.00時間時(中央値)に、平均最大濃度値(Cmax)1250、52.9、118、236、及び230ng/mLで達成された。XL184、XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、及びXL184−硫酸塩の平均推定消失半減期は、それぞれ102、91.8、89.2、及び86.0時間であった。ただし、全ての被験者において、6−デメチル半二量体硫酸塩の消失半減期は定量することができなかった。パラ−フルオロアニリン(pFA)代謝産物濃度は、全ての被験者についてLLOQ未満であった。
代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、及び6−デメチル半二量体硫酸塩において、LC/MS/MS法による親XL184に対する平均代謝産物曝露比率(AUC0−t(代謝産物)/AUC0−t(親))は、それぞれ9.93%、15.0%、42.9%、及び150%であった。親ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、及び6−デメチル半二量体硫酸塩において、総曝露に対する平均曝露比率(AUC0−t(各アナライト)/AUC0−t(親+4つの測定された代謝産物))は、それぞれ32.4%、3.09%、4.90%、13.8%、及び45.9%であった。
単回経口用量の後、放射定量法を用いた血漿中のXL184、XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、6−デメチル半二量体硫酸塩、P5、及びP7のピーク濃度中央値は、それぞれ、およそ1.99、1.49、2.00、4.50、71.99、2.00、及び2.00時間時に、平均最大濃度値(Cmax)1080、210、299、649、379、194、及び95.3ngEq/mLで達成された。XL184、XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、及びP5の平均推定消失半減期は、それぞれ70.5、57.9、73.1、79.2、及び73.4時間であった。
代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、6−デメチル半二量体硫酸塩、P5、及びP7において、親XL184に対する平均代謝産物曝露比率(AUC0−t(代謝産物)/AUC0−t(親))は、それぞれ34.4%、34.1%、188%、283%、24.5%、及び1.54%であった。総曝露(AUC0−t(各アナライト)/AUC0−t(親+測定された代謝産物))に対する親ならびに代謝産物XL184−半二量体、XL184−N−オキシド、XL184−硫酸塩、6−デメチル半二量体硫酸塩、P5、及びP7における平均曝露比率は、それぞれ20.0%、6.25%、7.16%、37.6%、40.3%、4.10%、及び0.386%であった。
親XL184に対する平均代謝産物曝露比率(AUC0−t(代謝産物)/AUC0−t(親))、ならびに総曝露に対する親及び代謝産物における平均曝露比率(AUC0−t(各アナライト)/AUC0−t(親+測定された代謝産物))は、LC/MS/MSを用いた場合と放射定量法を用いた場合とでは、これらの方法が2つの異なる方法であるため、結果が異なる。LC/MS/MSはバリデーション済み(6−デメチル半二量体硫酸塩は除く)の方法であり、本試験ではGLP環境下で実行した。一方、放射定量法(radio−quantitative method)はバリデーションされた方法ではなく、本試験では非GLP環境下で実行した。
経口用溶液向け[14C]−XL184用ビヒクル:PEG−400/TPGS/エタノール 85/10/5 w/w/wの調製手順
600gの例(他のボリュームが所望される場合は量を比例的に調整)
1.50℃に設定したオーブンで約600gのPEG400を加熱する。
2.50℃に設定したオーブンで約100gのTPGSを加熱する。TPGSが完全に液化するまで加熱する。
3.1000mLの蓋付きガラス瓶を秤量し、重量を記録する。
4.秤を風袋操作する。
5.ステップ4のガラス瓶内でステップ1の温かいPEG400 510gを秤量する。
6.秤を風袋操作する。
7.ステップ6の瓶内でステップ2のTPGS 60gを秤量する。
8.ステップ7の瓶の内容物を穏やかに回転することにより混合する。
9.50℃に設定したオーブンにステップ8の瓶を約30分間置き、溶液が確実に均質であるように断続的に内容物を回転させる。
10.ステップ9の瓶をオーブンから取り出し、室温まで冷却する。
11.瓶を秤に載せ、秤を風袋操作する。
12.ステップ11の瓶内でエタノール30gを秤量し、蓋で瓶を密閉し、溶液が均質になるまで穏やかに内容物を混合する。
13.瓶に以下のようなラベルを貼る:
「経口用溶液向け[14C(U)]XL184用ビヒクル」
「蓋を固く閉め25℃〜37℃で保管」
調製日時
使用日時(調製から24時間以内に使用する)
注意:25℃から37℃の間でビヒクルを保管のこと。25℃未満の温度に長時間(4〜6時間)曝露すると、TPGSが沈殿するためビヒクルが濁ることがある。濁りが発生したら、ビヒクルを37℃に加熱して沈殿物を溶解することができる。製剤の調製中にビヒクルを周囲温度で扱うことは問題ない。
14C]−XL184の経口用溶液の調製手順
175mg/被験者(塩ベース);100μCi/被験者;ビヒクル中の薬物濃度は約8mg/mL(塩ベース)とする
1.指示に従ってビヒクル500gを調製し、シナモン香味剤(0.1% v/v)を含める。
2.ビヒクル約263mLを風袋操作済みの調製容器内に分注する(500mL分量を提案)。
3.非標識XL184を2100mg添加する。
4.標識XL184をおよそ10mg添加する。
5.指示に従って薬物をビヒクルに溶解する。
6.総量を秤量する。
7.各約1gの2つまたは3つの分取量を採取し、単位重量当たりの放射活性をLSC及び薬物効力により定量する。
8.各被験者向けに分取量約22mLを分注し、各分取量の正確な重量を得る。
9.各分取量を被験者に投与する。
各被験者に分注した用量は、ステップ8の各分取量の重量にステップ7で定量した活性を掛けることにより正確に定量する。
参考文献
Kurzrock R,Sherman SI,Ball DW,Forastiere AA,Cohen RB,Mehra R,Pfister DG,Cohen EE,Janisch L,Nauling F,Hong DS,Ng CS,Ye L,Gagel RF,Frye J,Muller T,Ratain MJ,Salgia R.Activity of XL184(Cabozantinib),an oral tyrosine kinase inhibitor,in patients with medullary thyroid cancer.J Clin Oncol.2011;29(19):2660−6.
Yakes FM,Chen J,Tan J,Yamaguchi K,Shi Y,Yu P,et al.Cabozantinib(XL184),a novel MET and VEGFR2 inhibitor,simultaneously suppresses metastasis,angiogenesis,and tumor growth.Mol Cancer Ther.2011;10(12):2298−308.
以上の開示内容は、明快性及び理解のため、説明及び例によってある程度詳細に記載されている。本発明は、様々な具体的かつ好ましい実施形態及び技法を参照しながら記載されている。ただし、本発明の趣旨及び範囲内にとどまりながら多くの変形形態及び改変が行われ得ることを理解されたい。変更及び改変が付属の請求項の範囲内で実施され得ることは当業者には明らかであろう。そのため、上記の説明が限定的ではなく例示的であるように意図されていることを理解されたい。そのため、本発明の範囲は、上記の説明を参照して決定されるのではなく、以下の付属の請求項を参照し、このような請求項が権利を有する等価物の全範囲と共に、決定されるものとする。

Claims (17)

  1. 式Iの化合物:
    またはその医薬的に許容される塩と、医薬的に許容される賦形剤とを含む、液体医薬組成物。
    [式中、
    はハロであり、
    はハロであり、
    QはCHまたはNである]
  2. 前記式Iの化合物が、化合物1またはその医薬的に許容される塩である、請求項1に記載の液体医薬組成物。
  3. 化合物1が、L−リンゴ酸塩(またはS−リンゴ酸塩)である、請求項2に記載の液体医薬組成物。
  4. 化合物1が、D−リンゴ酸塩(またはR−リンゴ酸塩)である、請求項2に記載の液体医薬組成物。
  5. 液体製剤に存在する前記式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩の量が、約1mg〜約200mgの範囲である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体医薬組成物。
  6. 前記液体製剤に存在する前記式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩の量が、約140mg、または約120mg、または約80mg、または約60mg、または約40mg、または約20mgの前記式Iの化合物もしくは化合物1またはその医薬的に許容される塩である、請求項5に記載の液体医薬組成物。
  7. 前記液体製剤が、複数の患者に単回用量で投与されたときに、30%未満、または25%未満、または20%未満、または19%未満、または18%未満、または17%未満、または16%未満、または15%未満、または14%未満、または13%未満、または12%未満、または11%未満、または10%未満の患者間または患者内の曝露変動をもたらす、請求項1に記載の液体医薬組成物。
  8. 局所進行性または転移性の固形腫瘍を治療する方法であって、このような治療を必要とする患者に、式Iの化合物:
    もしくはその医薬的に許容される塩を含む液体医薬組成物、または前記式Iの化合物もしくはその医薬的に許容される塩と医薬的に許容される担体とを含む液体医薬組成物
    [式中、
    はハロであり、
    はハロであり、
    QはCHまたはNである]
    を投与することを含み、
    単回用量の前記液体医薬組成物を複数の患者に投与することが、錠剤製剤との対比にで30%未満、または25%未満、または20%未満、または19%未満、または18%未満、または17%未満、または16%未満、または15%未満、または14%未満、または13%未満、または12%未満、または11%未満、または10%未満の患者間または患者内の曝露変動(AUC0−t、AUC0−24、AUC0−72、AUC0−inf、またはCmaxに対するCV%)をもたらす、前記方法。
  9. 前記式Iの化合物が、化合物1またはその医薬的に許容される塩である、請求項8に記載の方法。
  10. 化合物1が、L−リンゴ酸塩(またはS−リンゴ酸塩)として投与される、請求項9に記載の方法。
  11. 化合物1が、D−リンゴ酸塩(またはR−リンゴ酸塩)として投与される、請求項9に記載の方法。
  12. 前記局所進行性または転移性の固形腫瘍が、進行性のUCまたはRCCである、請求項8〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 化合物1またはその医薬的に許容される塩が、前記患者に、液体剤形で、1日1回空腹時に、約140mg、120mg、100mg、95mg、90mg、85mg、80mg、75mg、70mg、65mg、60mg、55mg、50mg、45mg、40mg、35mg、30mg、25mg、20mg、15mg、10mg、または5mgの量で投与される、請求項9に記載の方法。
  14. 化合物1またはその医薬的に許容される塩が、前記患者に、前記液体医薬組成物で、1日1回空腹時に、140mg、120mg、80mg、60mg、40mg、または20mgの量で投与される、請求項13に記載の方法。
  15. 化合物1またはその医薬的に許容される塩を含む前記液体医薬組成物を用いて治療されている患者において完全な血清学的応答が観察される、請求項9〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 化合物1またはその医薬的に許容される塩を用いて治療されている患者において部分的な血清学的応答が観察される、請求項9〜14のいずれか1項に記載の方法。
  17. 化合物1またはその医薬的に許容される塩を用いて治療されている患者において安定病態が観察される、請求項9〜14のいずれか1項に記載の方法。
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