JP2020522800A - 予測推論モデルをオンラインで構築し配備するコンピュータシステム及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロセス産業で使用されるオンライン予測モデルを高忠実度の動的推論モデルとして構築し配備する。【解決手段】プラントプロセスの予測を生成する推論モデルを構築し配備するシステムは、プラントプロセスの入力変数および出力変数を選択し、選択された出力変数に対して、連続的な出力測定結果または補間を用いて生成した連続的な出力測定結果を使用して、部分空間同定法を用いた有限インパルス応答(FIR)モデルを構築するか、選択された出力変数と相関する基準変数の連続的な測定結果を使用して、部分空間同定法および射影潜在構造(PLS)法を用いたハイブリッドFIRモデルを構築する。構築されたモデルを配備して、プラントプロセスを予測するために連続的に主要パフォーマンス指標を生成する。【選択図】図1

Description

関連出願
本願は、2017年6月2日に出願した米国仮出願第62/514,537号の優先権を主張するものであり、その全体を参照により本出願の一部をなすものとして引用する。
本発明は、プラントプロセスの予測を生成する推論モデルを構築し配備する方法およびシステムに関する。
推論モデル又はソフトセンサは、石油産業および化学産業においてプロセス制御および操業の最適化のために広く使用されてきた。これらのモデルは、オンライン分析装置よりも費用対効果が高く、構築および維持が比較的容易である等の多くの周知の利点を有する。推論モデルは、厳密な第一原理方程式または回帰方程式のいずれかを用いてプロセスデータから開発することができる。理論的には、第一原理方程式を用いた推論モデルは、完全にデータ駆動型の「ブラックボックス」経験モデルと比較すると、より確実にプロセス挙動のシミュレートおよび予測を行うことができる。しかし、実際には、第一原理方程式を用いた推論モデルは、開発費用が高く、維持がより困難である。原料または市場の変化によりプロセス操業状態が頻繁に変化する場合、第一原理方程式を用いた推論モデルは、そのパフォーマンスを持続させるためにオンラインモデルの再校正を必要とする。オンラインモデルの再校正が必要であることにより、この種の推論モデルは広く使用するにはコストが高く、困難なものとなる。したがって、これまでの30年以上にわたり、プロセス産業において最も持続可能性があると考えられる推論モデルは、今なお、データ駆動型の経験モデルである。
推論モデル(従来の経験推論モデルを含む)は、プロセス産業において広く採用されているものの、予測的かつ規範的ソリューションのための設備パフォーマンス管理および資産最適化の新たな要求を満たすことができない。推論モデルは、これらのモデルに関連する欠点および制限が存在することにより、上記の要求を満たすことができない。第一に、ほとんどの推論モデルは、プロセス定常状態データ又はラボデータからの限られたプラント測定結果に基づいて構築され、そうしたデータを用いて高忠実度の動的推論モデルを構築することは不可能である。第二に、定常状態データに基づいて開発された推論モデルは、推定された製品特性またはプラントプロセスのプロセス主要パフォーマンス指標(KPI)についての未来オンライン予測を生成することができない。しかし、安全な操業および資産最適化のためには、オンライン予測推論モデルが望ましく、また有益である。第三に、現在のところ、高忠実度の推論モデルの開発および配備には、ユーザによる集中的なインプットおよび多くの実践工程における専門知識が必要となり、既に過負荷となっているプロセスエンジニアにとって困難となり得る。したがって、ワークフローの自動化は極めて有益かつ好都合となり得る。第四に、推論モデルが構築されオンラインで配備されると、新たに(生で)測定されたプラント操業データを用いて当該モデルを校正する必要がある。しかし、当該モデルを再構築するために、生で測定されたプラント操業データが常に利用可能かつ十分にあるわけではなく、また、このデータは、スパイク、オフ状態のセンサ、シャットダウン等の多くの質の悪いセグメントを含む可能性もある。これら全ての課題により、オンライン予測用途における、現在の推論モデルのパフォーマンスの最大の潜在的価値が限定される。
本発明の実施形態は、プロセス産業で使用される推論モデルの欠陥に対処するものである。実施形態は、オンライン予測モデルを高忠実度の動的推論モデルとして構築し配備することに向けられている。また、実施形態は、プロセス操業スキームまたは生産機器が変更された場合に、前記構築されたオンライン予測モデルを維持することにも向けられている。
実施形態には、オフラインモード及びオンラインモードで予測推論モデルを開発し配備するコンピュータシステム及び方法が含まれる。モデル構築を行うオフラインモードにおいて、前記コンピュータシステム及び方法は、プロセス履歴データに基づいて予測推論モデルを開発し、その際に、自動データスクリーニング、データスライシング、および入力選択手法を用いて、前記データから質の悪いセグメントを除去する。オンラインモードでは、前記コンピュータシステム及び方法は、前記構築された予測推論モデルを配備して、1つ以上の製品品質またはプラントプロセスの主要パフォーマンス指標(KPI)についての正確な動的予測を提供する。また、前記システム及び方法は、前記構築された予測推論モデルに対して、オンラインモデル健全性監視および適応を自動的に行うことも可能である。
実施形態に係るコンピュータベースの前記システム及び方法は、以下のように実行される。前記システム及び方法は、前記予測推論モデルを、スケーラブルなモデルとして、かつ、1つ以上の製品特性またはプラントプロセスの主要プロセス指標(KPI)についてのモデルとして構築する。前記システム及び方法は、プラント資産データベース(またはプラント操業ヒストリアン)から推論モデル構造を開始し、その際、プラント配管計装図(P&ID)またはタグ検索方法を用いてこれを促進する。前記システム及び方法は、P&IDまたはタグ検索方法により、前記モデル構造の形態を定める入力プロセス変数および出力プロセス変数を選択してもよい。前記システム及び方法は、さらに、前記選択された入力プロセス変数および出力プロセス変数と関連付けられたデータ測定結果からなるデータセットをプラント操業ヒストリアンから取得する。前記システム及び方法は、当該データセットに対し、米国特許第9,141,911号(参照によりその全体が本明細書に取り入れられる)に記載される不良なデータのクリーニングのための自動データスライシング手法を適用する。前記システム及び方法は、前記選択された入力および出力プロセス変数(望ましい出力特性)に基づいて前記予測推論モデルを構成し、前記データセット内の入力データ測定結果および出力データ測定結果を用いて、前記構成された予測推論モデルを構築し訓練する。前記出力測定結果が低頻度で測定されたラボデータを含む場合、前記システム及び方法は、重要な測定可能プロセス変数(「基準変数」と呼ぶ)を任意で選択する。前記選択された基準変数のデータ測定結果は、前記動的予測推論モデルを訓練するために使用される。
実施形態において、前記システム及び方法は、部分空間同定法と射影潜在構造(projection latent structure;PLS)法とを組み合わせた独自のモデル手順を実装して、対象の前記予測推論モデルを構築し訓練する。前記モデル手順により、前記システム及び方法は、前記構築/訓練された予測推論モデルと関連付けられたユーザ主要統計を提供する。前記ユーザ主要統計には、モデルフィッティング統計R、PLSモデルのホテリングのT、データ利用率、モデル入力感度、各入力のモデルゲインの符号および値などが含まれる。また、前記システム及び方法は、前記構築/訓練された予測推論によって測定された入力が、操業データ履歴に対して十分な変化を含む箇所を決定する入力変化検出モジュールを含んでいてもよい。
前記予測推論モデルの構築および訓練が行われると、前記システム及び方法は、前記選択された入力および出力プロセス変数に対する認証設定を確認することができる。その後、前記システム及び方法は、前記予測推論モデルを配備し駆動させて、製品特性またはプラントプロセスの主要パフォーマンス指標(KPI)の現在の推定値および未来の予測値を生成する。これら現在の推定値および未来の予測値は、通常、測定されない値または測定が難しい値であるが、プロセスエンジニア/オペレータがプラントプロセスの操業を安全かつ最適な操業条件に保つために極めて重要な値である。前記未来の予測値(製品特性またはKPI)としては、蒸留塔の製品品質特性、フラッディングリスク要因、リアクターの変換効率、炉のエネルギー消費率等の値が含まれてもよい。
実際には、複数の予測推論モデルを同一のコンピュータサーバ内で構築し、訓練し、配備して同時に駆動することが可能であり、これにより、プロセスオペレータ及びエンジニアは、より高い透明性及びプロセスについてのより多くの洞察をもってプラントの操業および監視を行うことができる。しかしながら、時間と共に、プロセス操業スキームまたはプロセス機器が変更される場合もあり、前記配備された予測推論モデルは、新たな環境において不正確または完全に無効なものとなり得る。したがって、実施形態において、前記システム及び方法は、オンラインモデル健全性監視システムも実装する。モデル品質の低下を解消するために、実施形態において、前記システム及び方法は、さらに、オンラインモデル適応モジュールを実装してもよい。モデル品質指標が低い判定閾値に達すると、前記システム及び方法は、モデル適応手法を用いて前記予測推論モデルを更新する前記オンラインモデル適応モジュールを有効化する。前記モデル適応手法は、前記予測推論モデルを更新するために前記測定された入力および出力からデータセグメントを選択するデータスライシングモジュールを実行してもよい。これにより、実施形態は、プロセスオペレータ及びエンジニアが容易なワークフローで複数の予測推論モデルを構築、訓練および配備することを補助するだけでなく、長期間持続するオンラインパフォーマンスのために推論モデルの自己監視および適応をサポートする。
実施形態は、産業プロセスの挙動を予測するコンピュータシステム、方法及びプログラム製品に向けられている。前記コンピュータシステムは、プロセッサと、コンピュータコード命令が記録されたメモリとを備える。前記メモリは前記プロセッサによって実行されると前記コンピュータコード命令が前記コンピュータシステムにモデル構築部および配備エンジンを実装させるように、前記プロセッサに作動的に接続されている。前記コンピュータプログラム製品は、コード命令が記憶又はその他の方法で内蔵された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含む。前記記憶媒体は、前記プロセッサによって実行されると前記コンピュータコード命令が前記プロセッサに前記実施形態の構成を実装させるように、前記プロセッサに作動的に接続されている。
前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、対象の産業プロセスの推論モデルを初期化する。前記推論モデルを初期化するために、前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、(i)前記対象の産業プロセスのプロセス変数を選択し、(ii)前記選択されたプロセス変数のうちの1つを、前記推論モデルの出力を表す出力プロセス変数として構成する。例示的な実施形態において、前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、ユーザが、ユーザインターフェースを介して、プラント配管計装図(P&ID)から前記プロセス変数に対応するタグをドラッグし候補プロセスリストにドロップすることで、前記プロセス変数を選択してもよい。また、例示的な実施形態において、前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、ユーザが、ユーザインターフェースを介して、プラントヒストリアンにおいて前記プロセス変数に対応するタグを検索し、前記検索されたタグが前記候補プロセス変数リストに配置されることにより、前記プロセス変数を選択してもよい。例示的な実施形態において、前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、前記候補プロセスにおけるタグのサブセットを前記推論モデルの入力として構成し、1つのタグを前記推論モデルの出力として構成する。
前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、前記選択されたプロセス変数の測定結果をデータセットにロードする。前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、特定の形式のものであり、オンライン分析装置またはラボ分析から連続的に採取または低頻度で採取されたものとしてもよい。前記出力測定結果の形式は、モデル出力の形式を決定する。幾つかの実施形態では、前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、前記ロードされた入力および出力変数の測定結果に対してデータスクリーニングを行い、前記ロードされた測定結果から不良なデータセグメントを同定しクレンジングする。前記不良なデータセグメントとしては、欠落したデータサンプル、不良な値、短期間の外れ値、プロセス上限または下限にある値、およびフリーズした信号のうちの少なくとも1つが含まれる。特定のモデル出力測定結果の形式に基づき、前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、前記推論モデルを表すモデル構造を決定する。前記ロードされた測定結果を用いて、前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、前記決定されたモデル構造に応じて前記推論モデルを構築し訓練する。
幾つかの実施形態では、前記特定のモデル出力形式は、連続形式、アナライザ(分析装置)形式、ラボデータ形式、または基準変数ありのラボデータ形式である。前記基準変数は、前記対象の産業プロセスにおいて前記構成された出力プロセス変数との相関が高い前記対象の産業プロセスのプロセス変数である。
前記特定のモデル出力形式が連続形式である場合、前記コンピュータ方法、システム及びプログラム製品は以下のように動作する。前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、前記対象の産業プロセスから収集された連続的な測定結果である。また、前記特定のモデル出力形式が連続形式であると、前記決定されたモデル構造は、有限インパルス応答(FIR)モデルである。連続的な入力測定結果を入力として使用し、連続的な出力測定結果を出力として使用することにより、前記推論モデルは、部分空間同定法を用いたFIRモデルとして構築され訓練される。
前記特定のモデル出力形式がアナライザ形式である場合、前記コンピュータ方法、システム及びプログラム製品は以下のように動作する。前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、アナライザによって生成される断続的なサンプルである。前記アナライザは、前記対象の産業プロセスをオンラインで分析することによって前記断続的なサンプルを生成する。前記断続的なサンプルは、当該断続的なサンプル間の測定を補間する無位相シフトフィルタリングを適用することにより連続的な測定結果に変換される。前記決定されたモデル構造はFIRモデルであり、当該モデルは部分空間同定法を用いて構築される。前記変換された連続的な出力測定結果を出力として使用し、連続的な入力測定結果を入力として使用することにより、前記推論モデルは、部分空間同定法を用いたFIRモデルとして訓練される。
前記特定のモデル出力形式がラボデータ形式である場合、前記コンピュータ方法、システム及びプログラム製品は以下のように動作する。前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、前記対象の産業プロセスのラボ分析からの断続的なサンプルである。前記決定されたモデル構造は線形回帰モデルであり、当該モデルは射影潜在構造(PLS)法を用いて構築される。前記断続的なサンプルを使用することにより、前記推論モデルは、PLS法を用いた線形回帰モデルとして訓練される。前記特定のモデル出力形式が、基準変数が選択されたラボデータ形式である場合、前記コンピュータ方法、システム及びプログラム製品は以下のように動作する。前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、前記対象の産業プロセスのラボ分析からの断続的なサンプルである。前記決定されたモデル構造はハイブリッドFIRモデルであり、当該モデルは部分空間同定法およびPLS法を用いて構築される。前記基準変数に連続的な測定結果を用いることにより、前記推論モデルは、部分空間同定法およびPLS法を用いたハイブリッドFIRモデルとして訓練される。
幾つかの実施形態では、前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、再帰予測バイアス更新スキームをオンラインで用いて、オンライン配備された推論モデルに対する未知のプロセス外乱またはプロセスシフトによる予測オフセットを補償する。これらの実施形態において、前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、前記計算された現在のKPIに基づく前記推論モデルを用いて予測バイアスを更新する。前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、前記更新された予測バイアスを適用して、前記対象の産業プロセスのKPI予測を修正する。前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、前記対象の産業プロセスの現在および未来の連続的な、バイアス補償されたプロセスのKPI予測値を生成する。
幾つかの実施形態では、前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、前記配備された推論モデルをオンラインで監視して、前記対象の産業プロセスの挙動の予測において前記配備された推論モデルのパフォーマンス低下を検出する。パフォーマンス低下が検出された場合、前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、前記決定されたモデル構造に応じて自動的に(ユーザの介入を必要とすることなく)前記配備された推論モデルを更新する。これらの実施形態の幾つかにおいて、前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、前記選択されたプロセス変数の最近の測定結果をロードすることにより、前記配備された推論モデルをオンラインで監視してもよい。前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、次に、前記ロードされた最近の測定結果からモデル予測およびPLSモデル統計を計算する。前記PLSモデル統計は、ホテリングのT統計および出力統計の予測二乗誤差(SPE)の少なくとも一方を含む。その後、前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、前記計算されたPLSモデル統計を信頼性の閾値と比較する。前記計算されたPLSモデル統計が信頼性の閾値を満たさない場合、前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、前記配備された推論モデルにおけるパフォーマンス低下を検出する。その後、前記コンピュータシステム、方法及びプログラム製品は、自動的に前記推論モデルを適宜更新する。
上記の内容は、添付の図面に示される例示的な実施形態についての以下のより具体的な説明から明らかになる。添付の図面において、同じ符号は、異なる図面における同一の部分を指している。図面は必ずしも縮尺に沿ったものではなく、実施形態を説明するにあたり強調が加えられている。
好適な実施形態についての下記の詳細な説明を以下の図面と共に考慮することで、本発明をより良く理解することが可能である。
本発明の実施形態におけるプラントプロセスのデータ収集および監視に用いられる例示的なネットワーク環境を示すブロック図である。 本発明の実施形態における製品品質を予測するために推論モデルを構築し配備する例示的な方法を示すフローチャートである。 図2Aの方法において推論モデルの構造を初期化する例示的な方法を示すフローチャートである。 図2Aの方法において推論モデルデータセットを作成する例示的な方法を示すフローチャートである。 図2Aの方法において作成されたデータセットから動的推論モデルを構築する例示的な方法を示すフローチャートである。 図2Aの方法においてハイブリッド推論モデルを構築する例示的な方法を示すフローチャートである。 図2Aの方法において動的推論モデルの構築に使用される例示的な多入力単出力(MISO)モデルを示すブロック図である。 図2Aの方法において動的推論モデルの構築に使用される他の例示的なMISOモデルを示すブロック図である。 図2Aの方法において構築された推論モデルをオンラインで監視し更新する例示的な方法を示すフローチャートである。 図2Aおよび図2Dの方法において使用される例示的な非位相シフトフィルタリングを示すチャートである。 図2Aおよび図2Bの方法において推論モデルの構造の初期化に使用される例示的なユーザインターフェース画面である。 図2A、図2Dおよび図2Eの方法において推論モデルの出力モデル形式の選択に使用される例示的なユーザインターフェース画面である。 図2A、図2Dおよび図2Eの方法において推論モデルの基準変数の選択に使用される例示的なユーザインターフェース画面である。 図2Aの方法において構築された推論モデルの入力認証を行うための例示的なユーザインターフェース画面である。 図2Aの方法において推論モデルの構築結果を検証するための例示的なユーザインターフェース画面である。 図2Aの方法において配備された推論モデルからのオンライン予測を表示する例示的なユーザインターフェース画面である。 実施形態を実装し得るコンピュータネットワークの模式図である。 図4のネットワークにおけるコンピュータノードのブロック図である。
以下において、例示的な実施形態を説明する。
本明細書で引用した全ての特許、特許出願公開公報および刊行物の全教示内容は、参照をもって本明細書に取り入れたものとする。
概要
ソフトセンサまたは推論モデルは、高度なプロセス制御のために、精製産業、石油化学産業および化学プロセス産業において(数十年にわたって)広く用いられてきた。また、オフラインモデル開発及びオンライン利用に用いられる市販のエンジニアリングソフトウェアはこの20年の間に著しく進歩した。例えば、代表的なソフトウェアパッケージであるAspen IQは、精製所において多変数予測制御(MPC)コントローラ毎に平均5〜10個の線形推論モデルを構築するために、また、ポリマープラントにおいてMPCコントローラ毎に平均3〜6個の非線形推論モデルを構築するために使用されている。
しかしながら、プロセス産業で使用される典型的な推論モデルは、いわゆる「ソフトセンサ」モデルであり、これらのモデルは「現時点」の製品品質の推定のみを提供する。これらの推論モデルは動的な未来予測を提供することはできない。この制限の理由の1つとしては、ほとんどの製品品質の測定結果は、断続的なラボデータまたは低頻度で採取されたアナライザ測定結果から(モデル出力として)得られるからである。このデータからは、連続的な高忠実度の動的予測推論モデルを構築し訓練するための、高頻度で採取された測定結果が十分に得られない。したがって、設備パフォーマンス管理および資産最適化のための典型的な推論モデルから動的な未来予測を生成することはできない。さらに、オンラインでの推論モデル用途において、ほとんどの推論モデルは、(適応スキームではなく)モデルバイアス更新スキームを使用して、プロセス変更に従ってオンライン推論モデルを保持する。既存の文献には、推論モデルに用いられる様々な適応スキームが提案されている。しかし、実際の産業においては、情報性のあるプロセスデータ、適切なデータ選択手法、ロバストなオンラインモデル適応手法などの欠如により、これらの適応スキームの適用が成功した報告はほとんどなされていない。
設備パフォーマンス管理及びプラント資産最適化には予測的なソリューションが必要となる。例えば、製品品質又はプラントプロセスの様々なプロセスKPIの未来の推定値(蒸留塔の上部および底部の製品品質のKPI及び反映フラッディングリスク要因のKPIなど)を提供する予測推論モデルが最も望ましい。このようなKPIは、プラントオペレータが連続的に観察および監視をするために極めて重要となり得る。例えば、予測された製品品質が上限を上回る若しくは下限を下回ると、または、リスク要因が重要な閾値に近づくと、プロセスKPIはプラントオペレータに対して早期警報を発する。この早期警報によりプラントオペレータは対応を図ることが可能となり、プラントプロセスにおいて、スペック外の製品や(例えば、カラムのフラッディングによる)不要なプラントシャットダウンを適時防止することができる。
これまでのアプローチと比較すると、本発明の実施形態は、プロセス産業における推論モデルの従来的な構築、訓練および配備を拡張したものである。実施形態は、確実かつ連続的に重要な製品品質の推定値を予測し及びプロセスのKPIを生成する未来予測機能を前記推論モデルに付加している。また、実施形態は、ロバストなオンラインモデル健全性監視および適応手法を提供することで、時変環境における前記予測推論モデルの持続的なパフォーマンスを保証する。これにより、実施形態は、オンライン用途において、確実で正確かつ予測的な未来の製品特性またはプロセスKPI値を提供する。実施形態は、プロセスエンジニアおよびオペレータが多数の予測推論モデルをオンラインで構築し、訓練し、配備することを可能とする新規な方法を提供する。この方法は、実際、プラント設備パフォーマンス管理および資産最適化に極めて有用となり得る。
実施形態には、プラントプロセスの監視用の予測推論モデルを構築し、訓練し、配備するための改良されたアプローチに向けられたシステム及び方法が含まれる。前記システム及び方法は、1つ以上の製品特性またはプラントプロセスのKPIの現在の値および未来に向かって移動する指定の時間窓からプラントプロセスの予測的な未来の値をオンライン推定するための各予測推論モデルを構築し、訓練する。オフラインモードでは、前記システム及び方法は、当該プラントプロセスの履歴データを用いて前記予測推論モデルを構築し、訓練する。この履歴データは、当該データから不良なセグメントを除去するために、自動的にスクリーニングされ、スライスされ、データ選択手法が適用されてもよい。履歴プロセスデータには、連続的な入力データと、連続、アナライザ、又はラボデータ形式の少なくとも1つの形式の出力データとが含まれる。断続的なラボ分析結果のみから得られる履歴プロセス出力データに対して、前記システム及び方法は、部分空間同定法およびPLS法を用いた独自の基準変数アプローチを適用して、前記予測推論モデルを構築し訓練してもよい。
また、オンラインモードでは、前記システム及び方法は、前記構築され訓練された予測推論モデルを配備して、1つ以上の製品品質またはプラントプロセスのKPIの正確かつ動的な未来予測を提供する。また、前記システム及び方法は、前記配備された予測推論モデルに対してオンラインモデル健全性監視および推論モデル適応を自動的に行う。
プラントプロセス用の例示的なネットワーク環境
図1は、本発明の実施形態におけるプラントプロセスの監視および予測分析を行う例示的なネットワーク環境100を示すブロック図である。システムコンピュータ(アプリケーションサーバ)101,102は、予測推論アナライザとして動作してもよい。幾つかの実施形態では、各システムコンピュータ101,102は、単独で本発明の予測推論アナライザとしてリアルタイムで動作してもよく、または、システムコンピュータ101,102は、単一の予測推論アナライザとしてのリアルタイム動作に寄与する分散型プロセッサとして共に動作してもよい。他の実施形態において、付加的なシステムコンピュータが、予測推論アナライザとしてのリアルタイム動作に寄与する分散型プロセッサとして動作してもよい。幾つかの実施形態では、予測推論アナライザとして動作するシステムコンピュータ101,102は、プラントプロセスの予測分析を行う予測推論モデルの構築/配備に用いられるモデル構築部および配備エンジンと共に構成されてもよい。システムコンピュータ101,102は、ユーザが前記予測推論モデルを構築、訓練および配備する際に入力を行い且つ前記構築、訓練及び配備された予測推論モデルの結果を見るためのユーザインターフェース(UI)112を用いて構成された表示装置と通信してもよい。
システムコンピュータ101および102は、データサーバ103と通信して、ヒストリアンデータベース(またはプラント資産データベース)111から収集された、測定可能なプロセス変数のデータにアクセスしてもよい。データサーバ103は、さらに、分散型制御システム(DCS)104、または、サンプリング周期(例えば、1サンプル/分)でデータを収集するセンサおよび計器109A〜109Iにより構成され得る任意の他のプラント制御システムに通信可能に接続されていてもよい。センサおよび計器109A〜109Iは、測定可能なプロセス変数の(サンプル)データを連続的に収集してもよく、オンライン分析装置106,107(例えば、ガスクロマトグラフ)はより長いサンプリング周期(例えば、15〜60分ごと)にデータを収集してもよい。また、データは、さらに長いサンプリング周期(例えば、8〜48時間)でラボ分析結果から収集されてもよい。前記計器は、DCS104内に構成された計測制御操業コンピュータ105に前記収集されたデータを通信してもよく、この計測制御操業のコンピュータ105は、コミュニケーションネットワーク108を通じて、当該収集されたデータをデータサーバ103へと通信してもよい。その後、データサーバ103は、前記予測推論モデルの構築および訓練のために、前記収集されたデータをヒストリアンデータベース111にアーカイブしてもよい。前記収集されたデータは、対象のプロセスの形式に応じて異なり、ヒストリアンデータベース111からリアルタイムで取り出されてもよい。
前記収集されたデータには、種々の測定可能なプロセス変数の測定結果が含まれてもよい。これらの測定結果としては、流量計109Bで測定される供給流の流量、温度センサ109Cで測定される供給流温度、アナライザ109Aで特定される成分供給濃度、および温度センサ109Dで測定されるパイプ内の還流温度が挙げられる。また、前記収集されたデータには、プロセス出力流の変数の測定結果(アナライザ(分析装置)106および107で測定される生産材料の濃度など)が含まれていてもよい。収集されたデータには、さらに、操作される入力変数の測定結果(弁109Fで設定され流量計109Hで特定される還流の流量、弁109Eで設定され流量計109Iで特定されるリボイラ流の流量、および弁109Gで制御されるカラム内の圧力等)が含まれていてもよい。前記収集されたデータは特定のサンプリング周期の間の代表プラントの操業状態を反映する。
前記収集されたデータは推論モデルを構築/訓練するために(システムコンピュータ101,102において実行される)モデル構築部がアクセスできるように、ヒストリアンデータベース(またはプラント資産データベース)111にアーカイブされる。アーカイブされたプロセス変数の出力データの形式に基づき、前記モデル構築部は、部分空間同定法を用いたFIRモデル、PLS法を用いた線形回帰モデル、または部分空間同定法およびPLS法を用いたハイブリッドFIRモデルとして、予測推論モデルを構築/訓練してもよい。
図1において、(システムコンピュータ101及び102において実行される)配備エンジンは、オンライン配備のために構築された前記予測推論モデルを実行してもよい。システムコンピュータ101,102において前記予測推論モデルによって生成された値は、UI112においてオペレータが見られるように、ネットワーク108を通じて計測制御操業コンピュータ105に提供されてもよい。視認された値により、ユーザは、健全性およびパフォーマンスの監視を行い、モデルを更新し、DCS104の任意の他の構成要素またはDCSシステム104に接続された任意の他のプラント制御システム若しくは処理システムを自動的にプログラムしてもよい。あるいは、計測制御操業コンピュータ105は、データサーバ103を介してヒストリアンデータベース111に履歴データ111を記憶し、スタンドアローンモードで予測推論モデルを実行することも可能である。集合的に、計測制御操業コンピュータ105と、データサーバ103と、DCS104を構成する種々のセンサおよび出力ドライバ(例えば、109A〜109I,106,107)とが協働して、上記のアプリケーションを実装し動作させる。
前記コンピュータシステムの例示的なアーキテクチャ100は、代表プラントにおける本発明のプロセス操業をサポートする。本実施形態において、前記代表プラントは、温度、圧力および流量の変数等の複数の測定可能なプロセス変数を有する精製所または化学処理プラントであってもよい。なお、他の実施形態において、本発明は、有用な分野の様々な他の種類の技術プロセスまたは機器に使用してもよいということを理解されたい。
推論モデルを構築および配備する方法
図2Aには、本発明の実施形態において動的推論モデルを構築し配備する例示的な方法200のフローチャートが示されている。前記構築され配備された動的推論モデルは、プラント(産業)プロセスの製品特性(例えば、品質)またはKPIの現在の推定値および未来の予測値を生成するために使用される。また、前記構築され配備された動的推論モデルは「予測推論モデル」とも呼ばれる。例示的な方法200の幾つかのステップは、図2B〜図2Iにさらに詳細に記載されている。
方法200は、ステップ202において、前記予測推論モデルのモデル構造を初期化することで開始される。前記モデル構造を初期化するために、方法200(ステップ202)は、対象のプラントプロセスのプロセス変数(または特性)318をプラント資産データベース(またはプラントヒストリアン)111から選択する。方法200(ステップ202)は、前記予測推論モデルの構造内において、選択された各プロセス変数318に対し、入力316または出力317とするマークを付ける。例えば、ユーザ236は、図3Aおよび図3Bに示されているように、前記選択されたプロセス変数318に対し、入力316または出力317とするマークを(ユーザインターフェース112を介して)付けてもよい。任意で、方法200(ステップ202)は、選択されたプロセス変数318に対し、基準変数320とするマークを付けてもよい。例えば、ユーザ236は、図3Cに示されているように、選択されたプロセス変数318に対し、基準変数320とするマークを(ユーザインターフェース112を介して)付けてもよい。方法200のステップ202を実施する例示的な方法は、図2Bに示されている。
前記モデル構造が初期化されると、方法200は、ステップ204において推論モデルデータセットを作成する。前記データセットを作成するために、方法200(ステップ204)は、プラント資産データベース(またはプラントヒストリアン)111から前記選択された入力および出力プロセス変数316,317の履歴データをロードする。方法200(ステップ204)は、指定されたまたはデフォルトの時間窓にわたってプラント資産データベース111から履歴データをロードする。前記入力プロセス変数316の前記ロードされた履歴データは、前記対象のプラントプロセスの連続的な測定結果であり、前記出力プロセス変数317の前記ロードされた履歴データは、前記対象のプラントプロセスの連続的な測定結果、断続的なアナライザ測定結果、または断続的なラボ分析結果のいずれかである。前記データセットの作成の一部として、方法200(ステップ204)は、米国特許第9,141,911号(参照によりその全体が本明細書に取り入れられる)などに記載されるように、前記ロードされた履歴データに対してデータスクリーニング(クレンジング)を行ってもよい。方法200のステップ204を実施する例示的な方法は、図2Cに示されている。
方法200は、ステップ206において、ステップ204で作成されたデータセットを用いて前記予測推論モデルを構築し訓練する。方法200は、ステップ206において、前記出力プロセス変数(つまり、連続的な測定結果、断続的なアナライザ測定結果、または断続的なラボ分析結果)のデータセットにおける測定結果の形式319に基づき前記予測推論モデルの構築および訓練に用いられる様々な推論モデルを使用する。例えば、ユーザ236は、図3Bに示されているように、(ユーザインターフェース112を介して)前記データセットにおける出力測定結果の形式319を示して、前記予測推論モデルを構築/訓練してもよい。これにより、方法200は、様々な出力測定結果の形式319を用いて複数の推論モデルを構築し配備してもよい。同一のプラントコンピュータサーバ101,112において、例えば同時に、ステップ202〜208を繰り返すことによって、複数の予測推論モデルを構築し訓練してもよい。方法200のステップ206を実施する例示的な方法は、図2D〜図2Iに示されている。
次に、方法200は、ステップ208において前記モデルの入力プロセス変数を認証する。方法200(ステップ208)は、選択された入力プロセス変数の有効性を確認するために任意の入力認証手法を用いてもよい。前記入力認証は、図3Dに示されているように、特定の選択されたプロセス入力変数に対して、ユーザ236によって(ユーザインターフェース112を介して)開始されてもよい。任意で、ユーザ236は、図3Dに示されているように、各変数に対する認証の上限値または下限値の編集および更新を行ってもよく、1つ以上の認証の実行を有効化または無効化してもよい。
その後、方法200は、ステップ210において、前記構築、訓練および認証がなされた予測推論モデルの結果、データ利用およびモデル訓練統計を検証(検査)する。例えば、方法200(ステップ210)は、図3Eに示されているように、ユーザ236がモデリング結果のモデル統計を見られるように(ユーザインターフェース112を介して)表示してもよい。サマリーUIに表示される確認用の結果は、得られたモデルと関連する主要な統計(モデルフィッティング統計R、出力測定結果対モデル予測の散布図、データ利用率、モデル入力感度、ならびに各プロセス入力変数(入力チャネル)のモデルゲインの符号および値など)を示す。また、確認用の結果は、同定されたモデル配備の確認およびコンピューティングサーバ101,102と必要なデータソースとの間の全てのリアルタイムデータフローの接続/認証を示してもよい。
モデル結果の検証後、方法200は、ステップ212において、対象の製品特性(選択された出力プロセス変数317)または対象のプラントプロセスのKPIの連続的な予測を生成するために前記予測推論モデルをオンラインで配備する。前記配備の一部として、ユーザ236は、図3Dに示されているように、オンライン推論モデルバイアス更新スキームを構成するためのデフォルト(例えば、0.9)を使用又は(例えば、「ラボバイアスフラクション」と呼ばれる)パラメータを編集することを選択してもよい。また、続けてユーザ236は、ステップ208に記載および図3Dに示されるように、各入力プロセス変数316について個別に上限/下限を選択して、オンライン認証を行ってもよい。方法200(ステップ212)は、前記予測推論モデルを配備してオンラインで動作させ、図3Fに示されているように、選択されたプロセス変数316,317について、それらの最近の履歴、現在の推定値および未来の予測値を(ユーザインターフェース112を介して)表示する。複数の予測推論モデルを配備することにより、プロセスオペレータおよびエンジニアは、より高い透明性及びプロセスについてのより多くの洞察をもってプラントの操業および監視を行うことができる。
また、方法200は、ステップ214において、前記配備されたオンライン予測推論モデルの健全性およびパフォーマンス(予測推論モデルの経時的なパフォーマンス低下など)を監視する。例えば、1つ以上の予測推論モデルが配備された後、方法200(ステップ214)は、モデルパフォーマンス指標として、ホテリングのT法および予測二乗誤差(SPE)法などのPLSモデル統計を用いて、配備されたモデルの健全性の状態を監視することが可能である。例えば、方法200(ステップ214)は、前記配備された予測モデルの信頼性の閾値(例えば、95%または99%)を確認し、最近の履歴にわたってモデルのtスコアを検証し、統計が信頼区間から外れるとモデル劣化度にフラグを立ててもよい。プロセス操業スキームまたはプロセス機器が変更され、前記配備された予測推論モデルが新たな環境において不正確または完全に無効になると、方法200(ステップ214)は、モデルパフォーマンス指標をフラグとして使用して、オンラインモデル適応スキームに、前記配備された予測推論モデルを更新させてもよい。方法200(ステップ214)は、再帰PLS法と組み合わせたデータ検索手法によりモデル適応スキームを実行してもよい。幾つかの実施形態では、方法200(ステップ214)は、米国特許第8,560,092号(参照によりその全体が本明細書に取り入れられる)に記載のモデル品質監視およびオンラインモデル適応手法を用いる。
さらに、方法200は、ステップ216において、前記プロセスが変更されて前記モデルのパフォーマンスが最適でなくなったとき、前記配備された予測推論モデルをオンラインで更新する。例えば、方法200(ステップ216)は、オンラインで配備された前記予測推論モデルの適応機能を有効化して、前記配備された予測推論モデルをオンラインで更新してもよい。また、方法200(ステップ216)は、前記配備された予測推論モデルの入力プロセス変数および出力プロセス変数についてデータヒストリアン111における最近の測定結果をロードし、当該最近の測定結果を用いて、前記配備された予測推論モデルをオンラインで更新してもよい。方法200(ステップ216)は、データスクリーニングおよび選択手法を適用して、前記ロードされた最近の測定結果の準備および前処理をしてもよい。また、方法200(ステップ216)は、再帰PLS法を用いてモデルパラメータを部分的にまたは完全に更新し、更新されたモデルパラメータを用いてモデル統計を再計算してモデルの健全性の状態を追跡してもよい。幾つかの実施形態では、方法200(ステップ216)は、以下の1つ以上の状況においてモデルパラメータの更新を停止してもよい:(i)モデルパフォーマンスが向上し、閾値について向上したレベルに留まっているとき、または、(ii)最近のデータ履歴にわたる入力データ(測定結果)の変化が小さいとき。入力変化検出モジュールを使用して、入力測定結果が最近のデータ履歴にわたって十分な変化を含むかどうかを決定してもよい。
方法200のステップ214および216を実施する例示的な方法は、図2Hに示されている。上記のステップ(ステップ202〜216)を用いて、方法200は、プロセスオペレータ及びエンジニアが容易なワークフローで複数の予測推論モデルを構築および配備することを補助するだけでなく、製品特性およびプラントプロセスのKPIの予測において、長期間持続するオンラインパフォーマンスのための予測推論モデルの自己監視および適応をサポートする。
構造推論モデルを初期化する方法
図2Bは、方法200(ステップ202)の実施形態における予測(動的)推論モデルの構造を初期化する例示的な方法202を示すフローチャートである。幾つかの実施形態では、方法202は、図3Aの例示的なユーザインターフェース画面を用いて実行されてもよい。
方法202はステップ221において開始され、ユーザ236が、前記予測推論モデルにおいて使用される、対象のプラントプロセスのプロセス変数を選択できるようにする。方法202は、ステップ222において、ユーザ236が、プラント配管計装図(P&ID)305を用いて、対象のプラントプロセスのプロセス変数を視認しつつロードできるようにする。P&IDプロセス図305には、対象のプラントプロセスのプロセス変数に対応するタグが含まれる(例えば、図3Aの左側に示されるC2スプリッタカラム(C2 Splitter Column)のP&ID305では、プロセスタグがライブ測定値とともに測定地点の近くに配置されている)。前記プロセス変数をロードするために、方法202は、ステップ224において、ユーザ236が、P&IDプロセス図305から1つ以上のタグをドラッグして(図3Aの右側に示されている)候補タグリスト315にドロップすることができるようにする。ドラッグ/ドロップされた各タグ318は、前記予測推論モデルにおいて使用するための候補タグリスト315に表示される。
あるいは、方法202は、ステップ223において、ユーザ236が、タグ名の先頭の文字列(例えば、“FIC”)を検索フィールド310に入力することで、プラントヒストリアン111において対象のプラントプロセスのプロセス変数に対応するタグを検索できるようにする。タグ名は、対象のプラントプロセスのプロセス変数の単位の名称またはタググループ名であってもよい。これに応じて、方法202(ステップ223)は、プラント資産データベース111において利用可能な全てのタグをフィルタし、入力された先頭の文字列と一致するタグ318のみを返す。返されたタグ318は、候補タグリスト315に表示される。方法202は、ステップ225において、ユーザ236が、候補タグリスト315に表示されている前記返されたタグ318の一部または全てを選択し、前記予測推論モデルにおいて使用されるようにすることを可能とする。方法202によってP&IDプロセス図305およびタグ検索フィールド310が使用されることにより、前記予測推論モデルのプロセス変数318の構成が顕著に容易になる。
方法202は、ステップ226において、ユーザ236が、前記予測推論モデルにおいてプラントプロセスをモデリングするために、候補タグリスト315において、入力タグ316または出力タグ317としてタグ318を選択できるようにする。候補リスト315により、ユーザ236は、(例えば、図3Aおよび図3Bに示されているように、表示された対応のチェックボックスにチェックを入れることにより)前記予測推論モデルの入力316として1つ以上のタグ318を選択することができる。候補リスト315により、ユーザ236は、(例えば、図3Aおよび図3Bに示されているように、対応のラジオボックスにチェックを入れることにより)前記予測推論モデルの出力317として1つのタグ318のみを選択することができる。方法202は、ステップ227において、ユーザ236が、(図3Cに示されているように)前記予測推論モデルの基準変数320として1つのタグ318を任意で選択できるようにする。選択された入力タグ316、選択された出力タグ317、および任意で選択された基準変数320に対応するプロセス変数318は、前記予測推論モデルを構築するための構造を提供する。
推論モデルデータセットを作成する方法
図2Cは、方法200(ステップ204)の実施形態において予測(動的)推論モデルのためのデータセットを作成する例示的な方法204を示すフローチャートである。幾つかの実施形態では、方法204は、図3B〜図3Cの例示的なユーザインターフェース画面を用いて実行されてもよい。
方法204はステップ231において開始され、ステップ232において、方法204は、方法202で選択された入力タグ316および出力タグ317のリストを作成する。方法204は、ステップ233において、ユーザ236が、プラント資産データベース(またはプラント操業ヒストリアン)111からロードされる履歴データの時間窓を指定、またはデフォルトの時間窓を使用することを指定できるようにする。方法204は、ステップ234において、選択された入力タグ316および出力タグ317に対応するプロセス変数の履歴データであって、指定された時間窓にわたる履歴データをプラントヒストリアン(プラント資産データベース)111からロードする。また、方法204は、ステップ234において、基準変数タグ320が選択された場合には、当該基準変数タグに対応する基準変数の履歴データもプラントヒストリアン111からロードする。入力プロセス変数316および(選択された場合には)基準変数320の前記ロードされた履歴データは、プラントプロセスの連続的な測定結果である。出力プロセス変数317の前記ロードされた履歴データは、出力形式319(対象のプラントプロセスの連続的な測定結果、アナライザによって生成された対象のプラントプロセスの断続的な測定結果、または(選択された基準変数320を用いた、又は用いない)ラボ分析結果からの対象のプラントプロセスの断続的な測定結果)のいずれかである。方法206は、ユーザ236が、(図3Bに示されるような)異なるモデル出力形式319から、(ステップ202において選択された)対象のプラントプロセスの出力プロセス変数317に使用する形式を選択できるようにすることにより、前記予測推論モデルの構築に柔軟性を与える。プロセス変数316,317,320についての前記ロードされた履歴データは、前記予測推論モデルの初期データセットである。
方法204は、ステップ235において、初期データセットに対してデータクレンジングおよび前処理を施し、前記予測推論モデルに用いる最終的なデータセットを作成する。方法204(ステップ235)は、初期データセットにおいて、入力プロセス変数316、出力プロセス変数317および基準変数320の連続的な測定結果に対してデータクレンジングおよび前処理を行うのみである。例示的な実施形態において、方法204(ステップ235)は、生成されたデータセットの同定およびクレンジングのために、自動化されたデータスクリーニングおよびスライシング手法を適用する。幾つかの実施形態では、方法204(ステップ235)は、米国特許第9,141,911号(参照によりその全体が本明細書に取り入れられる)に記載されている自動化されたデータスクリーニングおよびスライシング手法を適用する。
初期データセットの選択された各プロセス変数316,317,320に対し、方法204(ステップ235)は、(連続形式の場合)前記プロセス変数のロードされた履歴データをスクリーニングする。スクリーニングの間、方法204(ステップ235)は、対象のプラントプロセスのモデリングを行うには質の悪い(無効な)データ(部分および全体)のセグメント(スライス)を同定する。プロセス変数316,317,320において同定された質の悪い各データセグメントは、不良なデータの開始時間、終了時間および種別から構成されてもよい。方法204(ステップ235)は、予測推論モデルの最終的なデータセットから除外し得るように、同定された質の悪いデータセグメントにマークを付ける。プロセス変数316,317,320において同定された質の悪いデータセグメントとしては、以下に限定されるものではないが、欠落したサンプル(ギャップ)、不良な値、フリーズした信号(履歴全体にわたる一定の値)、短期間の外れ値、および、プロセスにおいてプロセス上限もしくは下限から外れた値またはプロセス変数316,317,320の連続履歴データにおいてノイズの多い値が挙げられる。方法204(ステップ235)は、データサンプルの状態、記録された値の品質、既知のセンサ障害、プロセスダウンタイム、操業の上限および下限、ならびに(ステップ234においてプラントヒストリアンデータベース111からロードされる)プロセス変数の履歴データについての統計の計算に基づいてプロセス変数316,317,320の質の悪いデータセグメントを同定し、マークを付けてもよい。プロセス変数316,317,320について計算された統計としては、以下に限定されるものではないが、平均値、中央値、標準偏差(STD)、ヒストグラム、歪度および尖度が挙げられる。幾つかの実施形態では、方法204(ステップ235)は、同定された質の悪いデータセグメントを全てスキップした後でプロセス変数316,317,320についてのデータ統計を計算し、図3Eに示されるように、データ利用率が計算され、モデリング結果に表示される。
幾つかの実施形態では、方法204(ステップ235)は、初期データセットのうちの前記マークが付けられた質の悪いデータセグメントをクレンジングする幾つかの処理のオプションを有することにより、これらのセグメントの前処理に柔軟性を与える。幾つかの実施形態では、方法204(ステップ235)は、ユーザ236に対して、(存在する場合)プロセス変数316,317,320のうちの前記マークが付けられた質の悪いデータセグメントと共にデータスクリーニング結果を、ユーザインターフェース112を介して表示する。方法204(ステップ235)は、ユーザ236がクレンジングのオプションを選択または確認し、プロセス変数316,317,320のうちの前記マークが付けられた質の悪いデータセグメントに対して選択/確認されたオプションを適用できるようにする。不良なセクション、大きなギャップ、欠落したデータスライス、または選択された時間窓全体にわたって同様のものがなければ、方法204(ステップ235)は、ユーザ236がこのステップをスキップできるようにしてもよい。
方法204は、選択された入力プロセス変数316、出力プロセス変数317及び基準変数320のクレンジングされた履歴データを含む最終的なデータセットを返す。当該最終的なデータセットは、方法202(図2B)において初期化された構造を有する予測推論モデルを構築する際に使用してもよい。
データセットから動的推論モデルを構築する方法
図2Dは、方法200(ステップ206)の実施形態において、データセットから予測(動的)推論モデルを構築および訓練する例示的な方法206を示すフローチャートである。方法206は、方法204によって作成された最終的なデータセットを用いて予測推論モデルを構築および訓練する。
方法206はステップ241において開始され、ステップ242において、(図3Bに示されるように)前記選択された出力プロセス変数に対して指定されたモデル出力形式319を確認する。前記モデル出力形式は、選択された出力プロセス変数317のデータセットにおける出力測定結果の形式を示す。モデル出力形式319は、「連続」、「アナライザ」、基準変数なしの「ラボデータ」、および基準変数ありの「ラボデータ」として指定される。方法206(ステップ242)は、前記予測推論モデルを構築および訓練する方法を決定する際に、前記指定されたモデル出力形式319を使用する。前記指定されたモデル出力形式319の(データセットにおける)出力測定結果は、前記予測推論モデルの構築および訓練に用いる出力として使用される。また、方法206(ステップ242)は、(図3Cにも示されるように)基準変数320が指定されているかどうかを確認してもよい。なお、方法206(ステップ241〜246)は、前記選択された入力プロセス変数316および選択された基準変数320のデータセットにおける連続的な測定結果を使用する。他の実施形態では、入力プロセス変数316および選択された基準変数320に、他の測定結果形式を用いてもよい。
モデル出力形式319が「連続」として指定されている場合、方法206(ステップ243)は、図2Fに示されるように、部分空間同定法(アルゴリズム)を用いた有限インパルス応答(FIR)モデルとして前記予測推論モデルを構築し訓練する。方法206(ステップ243)は、対象のプラントプロセスにおける前記選択された出力プロセス変数317に対して連続的に測定または計算された(前記データセットからの)連続的な出力測定結果を用いて、前記予測推論モデルを構築し訓練する。前記連続的な出力測定結果のサンプリング間隔は、連続的な入力変数測定結果のサンプリング間隔(例えば、約1サンプル/分)と同じである。プロセス産業における連続的なモデル出力の最も一般的な用途は、直接測定可能または他のプロセス変数からオンラインで計算可能なプロセス変数の連続的な出力測定結果を、製品特性または操業KPI(例えば、熱交換システムの圧力補償温度(PCT)及び熱伝達効率)の推定値として適用することである。連続的な出力測定結果を用いてこのように(図2Fに従って)構築および訓練された推論モデルは、オンライン配備可能な高忠実度の動的予測モデルである。この高忠実度の動的推論モデルを使用することにより、対象のプラントプロセスのKPI値を、当該対象のプラントプロセスの連続的な入力測定結果からオンラインまたはオフラインで推定および予測することが可能である。
モデル出力形式が「アナライザ」として指定されている場合、前記データセットにおいて前記選択された出力プロセス変数317の前記推定された出力測定結果は、オンライン分析装置(例えば、ガスクロマトグラフアナライザ)を介して測定される。前記オンライン分析装置からの出力測定結果は断続的(低頻度)である。例えば、前記アナライザの出力測定結果は、15〜60分ごとに1つのサンプルが生成されてもよく、サンプルの間には選択された出力プロセス変数317の連続的な出力測定結果の情報が存在しない。この形式の出力に対して、方法206は、ステップ244において、断続的なアナライザサンプルの間を補間することにより、「連続」的な出力測定結果を生成する補間演算を適用する。つまり、「連続」的な出力測定結果を生成するために、方法206(ステップ244)は、無位相シフトフィルタリングを適用して、断続的なアナライザサンプルの間の測定結果を補間する。
従来的には、アナライザサンプル間の測定結果を補間し、「連続」的な測定結果を生成するために、「ゼロ次ホールド」法が使用されてきた。「ゼロ次ホールド」法では、アナライザからの最新の利用可能なサンプル測定結果は、次のサンプルの測定結果がアナライザから受信されるまで変化しない。その結果、「ゼロ次ホールド」法を用いた補間により生成された「連続的な測定結果」は、図2Iの502に示されるように「階段」状となる。本発明の幾つかの実施形態では、補完された測定結果を生成するために「ゼロ次ホールド」法を使用してもよい。他の実施形態では、下記に示すように、サンプル測定結果に対して「一次」フィルタ法を適用することにより、アナライザ形式のサンプル測定結果の間が補完された測定結果を生成する。
Figure 2020522800
式中、tは連続的な出力のサンプリング時間であり、kはアナライザ出力のサンプリング時系列であり、Δtは連続的なサンプリング間隔であり、Tはフィルタ時間定数であり、
Figure 2020522800
はフィルタされた出力測定結果である。
「一次」フィルタ法によりフィルタされた補間後の測定結果
Figure 2020522800
は、「ゼロ次ホールド」法からの補間後の測定結果よりも平滑である。しかしながら、副作用として、一次フィルタ法は、アナライザ形式のサンプル測定結果と比較すると、平滑化された補間後の測定結果において時間遅延又はいわゆる「位相シフト」を生じさせる。「位相シフト」の副作用を解消するために、方法206(ステップ244)は、その後、式(1)を用いて前記アナライザ形式のサンプルデータを「二重フィルタリング」することにより、平滑化された補間後の測定結果に対して「無位相シフトフィルタリング」法を適用する。
「無位相シフトフィルタリング」法を適用するために、方法206(ステップ244)は、まず、式(1)に示されるように、アナライザ形式のサンプル測定結果y(k)(k=1,2,…N)のサンプル時系列を前方向に1回フィルタする。その後、方法206(ステップ244)は、得られた時系列
Figure 2020522800
を、式(1)を用いて後方向に1回フィルタする。後方向のフィルタリングから得られた時系列
Figure 2020522800
は、前方向のフィルタリングから得られる時系列よりもさらに平滑である。また、二重にフィルタされた測定結果は、前方向および後方向の二重フィルタリングの組み合わせにより位相シフトが相殺されているので、図2Iの504に示されているように、時間遅延を有しないものとなる。
幾つかの実施形態では、方法206(ステップ244)は、(図2Fに示されるように)部分空間同定法またはアルゴリズムを用いてFIRモデルとして予測推論モデルを構築し訓練する。前記予測推論モデルの構築および訓練において、方法206(ステップ244)は、選択された出力プロセス変数317の前記補間された(二重にフィルタされた)「連続」的な測定結果
Figure 2020522800
をモデル出力として使用し、選択された入力プロセス変数316の(前記データセットからの)連続的な入力測定結果をモデル入力として使用する。また、幾つかの実施形態では、方法206(ステップ244)は、アナライザ形式の出力測定結果を補間して又は補間せずに、図2Gの部分空間同定法およびPLS法を用いて前記FIRモデルを構築してもよい。
モデル出力形式319が、基準変数320が選択されていない「ラボデータ」として指定されている場合、選択された出力プロセス変数のデータセットにおいて利用可能な出力測定結果は、(ラボ分析結果により処理された)「ラボデータ」形式である。通常、このラボデータは、(典型的には、対象のプロセスに応じて8〜48時間の範囲内の)大きな時間間隔で採取される。前記ラボデータにおいて採取された出力測定結果は、オンライン分析装置からの出力測定結果よりも正確である。しかしながら、前記ラボデータにおいて採取された出力測定結果は、より頻度の低い(断続的な)サンプリングレートに起因して動的な情報がより少ないので、前記ラボデータから採取された出力測定結果は、動的予測推論モデルを構築するためには有効ではない。前記ラボデータにおいて採取された出力測定結果における欠陥に対処するために、方法206は、ステップ245において、図2Gに記載の射影潜在構造(PLS)法(アルゴリズム)を用いて線形回帰モデルを構築する。同図では、方法206(ステップ245)において全ての動的フィルタU(q)=1となる(i=1,2,…,m)。方法206(ステップ245)は、ラボデータのタイムスタンプに基づいて、出力測定結果を前記選択された入力プロセス変数316の入力測定結果と整合させ、PLS法を用いた線形回帰モデルから定常状態推論モデルを構築し訓練する。前記定常状態推論モデルを構築および訓練するために、方法206(ステップ245)は、前記ラボデータにおいて、前記選択された出力プロセス変数317のうちの利用可能な全ての出力測定結果を使用する。任意で、方法206(ステップ245)は、入力測定結果を用いて前記予測推論モデルを訓練する前に入力測定結果のノイズの悪影響を低減するために、入力プロセス変数316の入力測定結果をフィルタしてもよく、または、時間窓にわたって平均(例えば、1時間または1日当たりの平均)を求めてもよい。
モデル出力形式319が、基準変数320が選択されている「ラボデータ」として指定されている場合、方法206(ステップ246)は、部分空間同定法およびPLS法を用いたハイブリッドFIRモデルとして前記予測推論モデルを構築し訓練する。上記のとおり、ラボデータは、対象のプラントプロセスから大きな時間間隔で断続的に採取され、ラボ分析により処理される。ラボ分析結果における出力データ測定結果のサンプリング間隔は、個々の用途に応じて8〜48時間の範囲内(例えば、1日1回)とすることができる。このような断続的に採取されたラボデータのセットは、動的(予測)推論モデルを構築するためには十分でない。しかしながら、実際には、前記ラボデータに含まれる前記選択された出力プロセス変数(製品特性)317とネイティブに高く相関する連続的に測定されたプロセス変数が利用可能であることが多い。例えば、蒸留塔の上部の温度は、当該蒸留塔の上部から得られた製品の純度と高い相関性を有する可能性がある。他の例として、蒸留塔の上部における圧力補償温度(PCT)のプロセス変数は、製品品質と高い相関を有する可能性があり、当該蒸留塔における品質測定結果の代替として品質管理に使用されることが多い。
前記選択された出力プロセス変数(製品特性)と相関を有する、連続的に測定された「代用」のプロセス変数が利用可能であることから、実施形態において、基準変数320の構想が用いられる。基準変数320は、(図3Bおよび図3Cに示されるように)前記選択された出力プロセス変数317と相関する前記連続的に測定されたプロセス変数の1つとして選択される。基準変数320は、測定される各ネイティブなプロセス変数(例えば、温度)であっても、または、1つ以上のネイティブなプロセス変数から計算されるプロセス変数(例えば、ネイティブな温度および圧力の測定結果から計算される圧力補償温度(PCT))であってもよい。
方法206(ステップ246)は、部分空間同定法およびPLS法の両方を用いたハイブリッドFIRモデルとして前記予測推論モデルを構築し訓練する。図2Eの方法は、このハイブリッドFIRモデルの構築について更なる詳細を提供する。当該ハイブリッドFIRモデルには、図2Fおよび図2Gの両方のモデル構造の構成要素が含まれる。この予測推論モデルを構築および訓練するために、方法206(ステップ246)は、前記選択された出力プロセス変数317のラボデータ測定結果の代わりに、基準変数320の連続的な測定結果をモデル出力として使用し、前記選択された入力プロセス変数316の連続的な入力測定結果をモデル入力として使用する。
方法206(ステップ246)は、(ステップ243〜246の1つから)構築され訓練された前記予測推論モデルを実行し、方法206(ステップ247)は前記構築された推論モデルの結果および統計を表示する。
ハイブリッド推論モデルを構築する方法
図2Eは、方法206(ステップ246)の実施形態において、部分空間同定法およびPLS法を用いたハイブリッドFIRモデルとして前記予測推論モデルを構築する例示的な方法246を示すフローチャートである。部分空間同定法およびPLS法を用いた前記ハイブリッドFIRモデルは、図2Fおよび図2Gのモデルのハイブリッドである。方法246は、対象プロセスの選択された出力プロセス変数317の断続的な測定結果を含むラボデータ(ラボ分析結果)またはアナライザのデータを用いて前記ハイブリッド推論モデルを構築する新規なプロセスである。
方法246は、2つの主要なステップで前記ラボデータを用いて前記予測推論モデルを構築する。方法246はステップ251において、まず、ユーザ236が対象のプラントプロセスについての当該ユーザの理解に基づいて、対象のプラントプロセスの測定可能なプロセス変数である基準変数320を選択できるようにする。幾つかの実施形態では、方法206(ステップ246)は、ユーザ236が、図3Cに示されるように、ユーザ236のプロセス領域の知識に基づいて基準変数320を選択できるようにする。基準変数320の好ましい選択は、(a)前記選択された出力プロセス変数317と物理的に高く相関するプロセス変数、および(b)連続的に測定可能または1つ以上の他のプロセス変数から計算可能なプロセス変数である(例えば、蒸留塔の上部におけるPCTは、当該蒸留塔における上部の製品の品質についての好ましい基準変数になり得る)。方法246は、選択された出力プロセス変数317の断続的なラボデータの測定結果の代わりに、選択された基準変数320の連続的な測定結果を使用する。
その後、方法246(ステップ252〜257)は、選択された入力プロセス変数316および選択された基準変数320の連続的な測定結果を用いて、初期ハイブリッドFIRモデルを構築する。方法246は、ステップ252において、選択された入力プロセス変数316と選択された基準変数320との間に動的状態空間モデルを構築(同定)する。方法246(ステップ252)は、選択された入力変数316の連続的な測定結果を入力として使用し、選択された基準変数320の連続的な測定結果を出力として使用する。方法246(ステップ252)は、いわゆる部分空間同定法を適用し、得られるモデルは状態空間モデルである。部分空間同定法の例は、“Improved Closed-loop Subspace Identification Technology for Adaptive Modeling and APC Sustained Value”(「適合モデリング及びAPC持続値のための改良された閉ループ部分空間同定法」), AIChE Spring Meeting, April 1-5, 2012;“Identification of Chemical Processes using Canonical Variate Analysis”(「正準変量分析を用いた化学プロセスの同定」), Computers & Chemical Engineering, Vol. 18, No.1, pages 55-69;および“System Identification: Theory for the User”(「システム同定:ユーザのための理論」), 2nd Edition, Prentice Hall PTR, Chapters 10.6-10.8, pages 340-353に記載されている(これらの文献は、参照によりその全体が本明細書に取り入れられたものとする)。
方法246は、ステップ253において、同定された状態空間モデルをFIRフィルタのセット(すなわち、図2Fと同様の連続FIRモデル)に変換する。各FIRフィルタ(または、サブモデル)は、所与の選択された入力プロセス変数316の入力チャネルU(t)258,261,264に対応し、所与の選択された入力プロセス変数316の測定結果をフィルタする。方法246は、ステップ253において、図2Fの全ての動的フィルタG(q)260,263,266を図2Gのユニットゲインを用いたU(q)284,291,295に変換する。このために、方法246は、ステップ253において、前記連続FIRモデルの動的部分を保持してもよく、g260,263,266の当該FIRモデルの定常状態ゲインを各FIRフィルタのユニットゲイン(すなわち、k=1)に再設定することにより、各入力チャネルu(t)258,261,264に対する図2Gのg260,263,266の前記初期FIRモデルの定常状態ゲインをドロップして、図2GのU(q)284,291,295を得てもよい。
方法246は、ステップ254において、選択された入力プロセス変数の入力(入力時系列データ)を図2GのユニットゲインFIRフィルタ284,291,295のセットに(各入力チャネルU(t)258,261,264を介して)供給し、選択された入力プロセス変数316のフィルタされた信号(時系列)x(t)282,289,293を生成する。方法246は、ステップ255において、入力としての前記フィルタされた信号x(t)282,289,293と出力データとしての図2Gのラボデータy(k)298との間に、図2GのPLSモデル280を構築して(適合させて)、方法206(ステップ245)に関して上述したように、PLS法を用いて定常状態線形回帰モデルを構築する。任意で、選択された入力プロセス変数316の前記フィルタされた信号x(t)282,289,293と図2Gのラボデータy(k)298との間のPLSモデルに対し、選択された入力プロセス変数316の全てに共通の経路として、時間遅延を有する一次モデルを更に適用して、基準変数の測定結果とラボデータy(k)298との間の時間遅延をなくすことが可能である。
方法246は、ステップ256において、フィルタされた信号x(t)282,289,293とラボデータy(k)298との間のPLS線形回帰モデルゲインk285,292,296を抽出する。抽出された各PLSモデルゲインk285,292,296は、入力プロセス変数216に対応する。方法246は、ステップ257において、対応する入力プロセス変数316の入力u(t)258,261,264に対して、図2Gの入力チャネルフィルタU(q)284,291,295へと各PLSモデルゲインk285,292,296を再割り当てする。各FIRフィルタに対して、FIRフィルタの(ステップ253の)ユニットゲインを置き換えるためにPLSモデルゲインk285,292,296が用いられる。方法246(ステップ257)は、ユニットゲインFIRフィルタU(q)284,291,295を前記構築された定常状態線形回帰モデル280と組み合わせる(すなわち、図2Gの前記定常状態回帰モデルから同定された対応のモデルゲインk285,292,296を用いて各ユニットゲインFIRフィルタを再設定する)ことにより、ハイブリッド(動的)予測推論モデルを再構築する。図2GのユニットゲインFIRフィルタU(q)284,291,295にk285,292,296を適用することにより、前記予測推論モデルは動的FIRモデルとして構築され、当該モデルは、測定された少なくとも1つの入力プロセス変数の短期間の履歴から供給することにより、製品特性または対象のプラントプロセスのKPIについて現在の推定値を推定すること及び未来の予測値を予測することが可能である。
FIR/部分空間を用いた推論モデルの構築
図2Fは、部分空間同定法を用いて構築された例示的な多入力単出力(MISO)FIRモデルを示すブロック図である。実施形態では、予測動的推論モデルは、このMISO FIRモデルとして構築される。例えば、このMISO FIRモデル構造は、連続的な出力測定結果を用いて前記予測推論モデルを構築し訓練するために、図2Dのステップ243および244において使用されてもよい。なお、図2Dのステップ244(選択された出力プロセス変数の断続的なアナライザ測定結果)の場合、無位相シフトフィルタリングは、まず、アナライザ測定結果に適用され、当該MISO FIRモデルを用いて前記予測推論モデリングを構築および訓練する前に、補間により「連続」的な測定結果を生成する。アナライザ測定結果の補間についての更なる詳細は、図2Dの方法206のステップ244に関連して上述されている。
図2FのMISO FIRモデルは、連続的な出力測定結果を用いて構築され訓練された推論モデルの一般的なモデル構造を示している。数学的に、ソフトセンサまたは推論モデルは、以下の式で表すことができる。
Figure 2020522800
式中、u,u,…uは入力変数であり、τはi番目の入力チャネルの時間遅延であり、θはモデルパラメータであり、v(t)は未知の外乱またはノイズである。
同様に、式(2)は、いわゆる周波数領域変換またはラプラス変換により、以下のようにも記載することができる。
Figure 2020522800
式中、i=1,2,...,mはi番目の入力チャネルを表し、τは、i番目の入力チャネルの時間遅延であり、Kおよびg(s)は、それぞれi番目の入力チャネルの定常状態ゲインおよび動的フィルタである。
最適な予測推論モデルを得るために、実施形態では、参照によりその全体が本明細書に取り入れられる米国特許第9,727,035号に記載されるいわゆる「部分空間同定」法および特別な手法が採用される。部分空間同定法の例は、“Improved Closed-loop Subspace Identification Technology for Adaptive Modeling and APC Sustained Value,” AIChE Spring Meeting, April 1-5, 2012;“Identification of Chemical Processes using Canonical Variate Analysis,” Computers & Chemical Engineering, Vol. 18, No.1, pages 55-69;および“System Identification: Theory for the User,” 2nd Edition, Prentice Hall PTR, Chapters 10.6-10.8, pages 340-353に記載されている(これらの文献は、参照によりその全体が本明細書に取り入れられたものとする)。得られるモデルは、多入力単出力(MISO)動的状態空間モデルと呼ばれる。オンラインでの適用を容易にするために、同定されたMISOモデルは、さらに、図2Fおよび式(3)に示されるように、いわゆる有限インパルス応答(FIR)フィルタ(サブモデル)のセットに変換され、各FIRフィルタは個別のモデルゲインおよび動的フィルタg(q)を有する(i=1,2,…,m)。
MISO FIRモデルは、設定された時間遅延ユニットDT259,262,265および線形(または非線形)フィルタG(q)260,263,266のセットを含む。前記MISO FIRモデルの出力推定値y(t)270は、(選択された入力プロセス変数u,u,…,uに対応する)全ての入力チャネルU(t)258,261,264から、時刻tにおける値x(t)282,289,293の和267として計算される。
前記MISOモデルは、FIRモデルの各サブモデルの入力チャネルU(t)258,261,264における前記選択された入力プロセス変数(u,u,…,u)の連続的な測定結果を取り込む。選択された各入力プロセス変数258,261,264の連続的な測定結果は、各サブモデルの時間遅延ユニットDT259,262,265に提供され、その後、各サブモデルの線形(または非線形)フィルタG(q)260,263,266に提供されて、値x(t)282,289,293が生成される。時刻tにおける値x(t)282,289,293から和267が求められ、想定される未知の外乱またはノイズv(t)269が、出力プロセス変数の出力測定結果y(t)270に含められる。
前記MISO FIR形式により、前記予測推論モデルは(ほとんどの定常状態回帰ソフトセンサとは異なる)動的モデルであり、現在の連続的な入力測定結果および履歴上の入力測定結果を用いて未来の動的予測を生成することが可能である。例えば、現在時刻tにおいて、未来の出力予測は(t+F)によって表され、以下の式から計算することができる。
Figure 2020522800
Figure 2020522800
式中、φ(t+F−τ−1)=[u(t+F−τ−1),u(t+F−τ−2),…,u(t+F−τ−n)]は各入力チャネルのFIRモデル入力値であり、
Figure 2020522800
はFIRモデル係数のパラメータベクトルである。式(5)は、再帰予測バイアス更新スキームであり、bias(t)は、未知のプロセス外乱およびプロセスシフトによるオンラインモデル不整合を補償するためのオフセット(モデル予測に対する補正項目)である。パラメータ値αは0〜1の範囲であり(すなわち、0<α<1.0)、図3Dに示されるように、編集可能なデフォルト値がα=0.9に設定され、「ラボバイアスフラクション(Lab Bias Fraction)」という名前になっている。
なお、推定された製品品質
Figure 2020522800
の未来の予測値を生成するにあたり、一部の未来の入力値u(t+F−j)が利用可能でないこともある。代わりに、現在時刻から未来の入力は、最新(現在)の測定された入力値を維持して変化しないと仮定してもよい。実際、操作制御入力などのほとんどの動的プロセスに対しては、推定されたプロセス特性の未来の反応を見るのを待つ間、測定された入力値が変化しないものと仮定することは合理的である。また、前記構築された推論モデルは、予測オフセットを緩やかに変化させることにより、式(4)および(5)を用いて予測バイアス更新を行い、現在および未来の動的予測を補正する。
FIR/部分空間/PLSを用いた推論モデルの構築
図2Gは、方法200(ステップ206)の実施形態における推論モデルの構築に使用される他の例示的な多入力単出力(MISO)方法を示すブロック図である。例えば、このMISOモデルは、アナライザまたはラボデータをそれぞれ用いて前記予測推論モデルの構築および訓練を行うために図2Dのステップ244〜246で使用されてもよい。
図2Gには、ラボデータ(またはアナライザデータ)を用いてモデルを構築および訓練するための予測推論の特定のモデル構造が示されている。なお、図2Gにおいて、出力測定結果y(k)298(例えば、製品特性)は、(連続的な出力測定結果からではなく)断続的なラボデータから特定時刻t=kにおいて取得された断続的な出力測定を表す。これらの出力測定結果について、サンプリング間隔は、通常、個別のラボ分析の用途に応じて8〜48時間の範囲内である。従来では、出力としてのラボデータ測定結果から構築することが可能であったのは、極めて低い分解能を有し且つ予測機能のない定常状態型の推論モデルのみであった。
図2GのMISO FIR/PLSモデルは、入力チャネルU(t)258,261,264から、前記選択された入力プロセス変数(u,u,…,u)の連続的な測定結果を前記FIR/PLSモデルの各サブモデルに取り込む。各選択された入力プロセス変数(u,u,…,u)の連続的な測定結果は、各サブモデルの時間遅延ユニットDT259,262,265に提供され、その後、各サブモデルのユニットゲインを有する線形(または非線形)フィルタU(q)284,291,295に提供されて、値x(t)282,289,293が生成される。時刻tにおいて得られる値x(t)282,289,293は、それぞれPLS定常状態線形回帰モデル280に提供され、ゲインk285,292,296が乗算され、和267が求められ、未知の外乱またはノイズ299が含められることにより、出力プロセス変数(または基準変数)の出力推定y(k)298が生成される。
基準変数なしのラボデータを用いる実施形態では、前記MISOモデルにおいて、前記選択された出力変数の出力測定結果y(k)298は、ラボデータのタイムスタンプに基づいて、前記選択された入力プロセス変数の入力測定結果u,u,…,uと(線形回帰のために)整合される。前記MISOモデルにおいて、静的PLS定常状態線形回帰モデルゲインk285,292,296は、出力測定結果y(k)298と入力測定結果{u,u,…,u}との間の最適な静的関係を作成するために適合される。
基準変数ありのラボデータを用いる実施形態では、ハイブリッドモデルは(図2Fおよび図2GのMISO FIRモデルから)前記予測推論モデルとして構築されることができる。幾つかの実施形態では、前記ハイブリッドモデルは、図2Eの方法246のステップに従って構築されてもよい。前記ハイブリッドモデルを構築するために、ユーザ236は、ユーザのプロセス領域の知識に基づいて基準変数320を指定する。選択された基準変数320は、連続測定可能なプロセス変数であって、当該プロセスの入力プロセス変数316から利用可能であり、かつ前記選択された出力プロセス変数317のラボデータと高い相関を有するプロセス変数である。図3Cのユーザインターフェース画面に示されているように、(入力として)前記選択された入力プロセス変数316の連続的な測定結果と(出力として)選択された基準変数320の連続的な測定結果との間に、予備的な動的推論モデルが構築される。この予備的なモデルは、図2Fに示される構造と、式(3)で定められる形式を有する。
前記予備的なモデルから、前記FIRモデルの動的部分が保持され、図2Fの全ての動的フィルタG(q)260,263,266が、図2Gのユニットゲインを有するU(q)284,291,295に変換される。入力データU(t)258,261,264は次に図2Gのモデルに供給され、このモデルは、図2Gに示されるように、対応する時系列x(t)282,289,293を生成する。その後、フィルタされ動的に整合された中間変数x(t=k)282,289,293と、図2Gのラボデータ測定結果y(k)298との間にPLS回帰モデルが構築される。なお、kは離散的なサンプルのセット(例えば、1サンプル/24時間)を表し、tは連続サンプリング時間(例えば、1サンプル/分)である。ユニットゲインFIRフィルタU(q)284,291,295と定常状態線形回帰モデルゲインk285,292,296とを、図2Gおよび式(3)に示されるような形態で組み合わせることにより、ハイブリッド(図2Fの動的部分+図2GのPLS部分)モデルが構築され訓練される。前記構築され訓練されたハイブリッドモデルは、対象のプラントプロセスから、製品品質またはKPIの現在の推定値および未来の予測値をオンラインで生成するために配備されてもよい。
推論モデルをオンラインで監視および更新する方法
図2Hは、方法200(ステップ214および216)の実施形態においてオンラインでハイブリッド推論モデルを更新する例示的な方法214,216を示すフローチャートである。実施形態において、方法214は、前記予測推論モデルに用いられる方法200のステップ202で選択された入力および出力プロセス変数316,317を用いて、方法200のステップ206で構築され訓練された前記予測推論モデルを使用する。
方法214はステップ271において開始され、ステップ272において、特定の期間にわたるデータ履歴(プラントヒストリアン111)から前記予測推論の入力および出力プロセス変数の直近の測定結果をロードする。前記特定の期間は、ユーザインターフェース112を介してユーザ236によって選択されても、またはデフォルトの値としてもよい。方法214は、ステップ273において、前記入力プロセス変数(入力データ)の前記ロードされた最近の測定結果を前記予測推論モデルに供給し、当該予測推論モデルは、(出力プロセス変数317の)出力予測を生成する。前記ロードされた最近の測定結果を用いることにより、方法214は、ステップ274において、入力データ統計T(例えば、ホテリングのT)および出力統計の予測二乗誤差(SPE)を含むモデル品質インデックス(PLSモデル統計)を計算する。方法214は、ステップ275において、統計SPEが信頼性の閾値SPEよりも小さい(未満)かどうかを判断することにより、配備された予測モデルを信頼性の閾値について確認する。統計SPEが信頼性の閾値SPE未満である場合、方法214は、ステップ286において停止する。一方、統計SPEが信頼性の閾値SPE以上である場合、方法214は、ステップ276において、統計Tが信頼性の閾値TLimitよりも小さい(未満)かどうかを判断する。
統計Tが信頼性の閾値TLimit以上である場合、モデル品質が著しく低下しているとして検出される。これにより、方法214は、ステップ283において、再帰PLS法を用いて前記FIRフィルタを再同定しPLSモデルゲインk285,292,296を更新することにより、前記予測推論モデル全体を更新する。一方、統計Tが信頼性の閾値TLimit未満である場合、方法214はステップ277へと進む。統計Tが信頼性の限界閾値TLimit未満、つまりこの閾値の範囲内である場合、入力の相関構造にほとんど変化がないことを意味しており、方法214(ステップ277)は、前記予測推論モデルを定める前記FIRモデルにおいてPLSモデルゲインk285,292,296を更新するのみである。その後、方法214は、ステップ278において、フィルタされた信号x(t)282,289,293とアナライザ/ラボデータy(k)298との間にPLSモデル280を再構築する。方法214は、ステップ279において、フィルタされた信号x(t)282,289,293とラボデータy(k)298との間においてPLSモデルゲインk285,292,296を抽出する。その後、前記方法は、ステップ281において、各入力チャネルU(t)258,261,264にPLSモデルゲインk285,292,296を再度割り当て、各入力FIRフィルタ284,291,295に対して設定されていたユニットゲインを置き換える。
ユーザインターフェース画面
図3A〜図3Eには、予測推論モデルの構築および配備に使用される例示的なユーザインターフェース画面が示されている。図3Aは、対象のC2スプリッタカラムプロセスの予測推論モデルの構造の初期化(図2Aおよび図2Bのステップ202)に使用される例示的なユーザインターフェース画面である。図3Aにおいて、ユーザ236は、前記予測推論モデルに用いる対象C2スプリッタカラムプロセスのプロセス変数を選択する。このため、ユーザ236は、前記予測推論モデルの構造を初期化するために、(例えば、フィールド310に“V01”という文字列を入力することにより)C2Sグラフィックグループにおいて利用可能なプロセス変数をタグ検索する。図3Aには、検索から返された全てのタグが、表示されたタグ候補リスト315に示されている。他の実施形態では、ユーザ236は、P&ID図305からタグをドラッグしてタグ候補リスト315にドロップしてもよい。図3Aにおいて、ユーザ236は、前記予測推論モデルの構築および訓練を行う際に、タグ候補リスト315からタグV01−PD−8701,V01−FI−8701,V01−TI−8701,V01−Tl−8703,V01−TI−8704およびV01−TI−8705を入力316として選択し、タグV01−TI8702Aを出力317として選択している。選択が行われると、ユーザ236は、“Create Model”(モデルを作成)ボタンをクリックし、前記予測推論モデルの構築を開始する。
図3Bは、選択されたプロセス出力変数317のデータセットに使用される出力測定結果を指定するモデル出力形式319を選択するために使用される例示的なユーザインターフェース画面である。モデル出力形式319としては、(選択された基準変数318あり又はなしの)ラボ形式、アナライザ形式、および連続形式が挙げられる。モデル出力形式319がラボ形式であるということは、選択された出力プロセス変数の測定結果がラボ分析結果から得られたものであるということを意味する。また、モデル出力形式319がラボ形式であるときに基準変数320も選択される場合、基準変数320として選択されたプロセス変数の測定結果は、選択された出力プロセス変数317の測定結果の代わりに使用される。基準変数320は、選択された出力プロセス変数317に高い相関性を有することにより、選択される。図3Cは、モデル出力形式319がラボ形式の出力プロセス変数に対する基準変数320の選択を示す例示的なユーザインターフェース画面である。
図3Dは、構築された推論モデルの入力認証(図2Aのステップ208)を行うための例示的なユーザインターフェース画面である。ユーザ236は、入力認証手法を実行して、オンライン認証のためにそれぞれのタグを選択しそれらの上限/下限値を入力することによって1つ以上の入力プロセス変数の有効性を確認してもよい。図3Eは、構築された推論モデルの結果および分析を検証(確認)(図2Aのステップ210)するための例示的なユーザインターフェース画面である。表示される結果としては、選択された入力プロセス変数の感度、モデル予測に対するモデル測定結果の適合度および比較、定常状態モデル式、データ利用ならびに選択されたプロセス変数のゲインおよび係数が含まれる。図3Fは、構築および訓練された推論モデルをオンラインで配備する(図2Aのステップ212)ことにより生成された出力(動的推論予測)を表示するユーザインターフェース画面である。
デジタル処理環境
図4は、本発明が実装され得るコンピュータネットワーク又は同様のデジタル処理環境を示す。
クライアントコンピュータ/装置50およびサーバコンピュータ60は、アプリケーションプログラムなどを実行する処理装置、記憶装置および入出力装置を提供する。また、クライアントコンピュータ/装置50は、コミュニケーションネットワーク70を介して、他のクライアント装置/プロセス50およびサーバコンピュータ60を含む他のコンピューティング装置と接続されていてもよい。コミュニケーションネットワーク70は、リモートアクセスネットワーク、グローバルネットワーク(例えば、インターネット等)、クラウドコンピューティングサーバ又はサービス、世界中のコンピュータの集まり、ローカルエリアまたはワイドエリアネットワーク、および現在それぞれのプロトコル(TCP/IP、Bluetooth(登録商標)など)を用いて互いに通信するゲートウェイの一部であってもよい。それ以外の電子機器/コンピュータネットワークアーキテクチャも好適である。
図5は、図4のコンピュータシステムにおけるコンピュータ(例えば、クライアントプロセッサ/装置50またはサーバコンピュータ60)の内部構造を示す図である。それぞれのコンピュータ50,60は、コンピュータ又は処理システムの構成要素間でのデータ伝送に利用される一連のハードウェアラインであるシステムバス79を備える。バス79は、本質的に、コンピュータシステムの相異なる要素(例えば、プロセッサ、ディスクストレージ、メモリ、入出力ポート、ネットワークポート等)を接続して当該構成要素間での情報の伝送を可能にする共通の導管である。システムバス79には、様々な入出力装置(例えば、キーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタ、スピーカ等)をコンピュータ50,60に接続するための入出力装置インターフェース82が取り付けられている。ネットワークインターフェース86は、コンピュータが、ネットワーク(例えば、図4のネットワーク70等)に取り付けられた様々な他の装置へと接続することを可能にする。メモリ90は、本発明の一実施形態(例えば、図1,図3A〜図3Fに詳細に示されるモデル構築部や配備エンジンおよびユーザインターフェースを含む予測アナライザ、図2A〜図2Iの方法を実装するための作業手順コード200)を実現するように用いられるコンピュータソフトウェア命令92およびデータ94を記憶する揮発性の記憶部である。ディスクストレージ95は、本発明の一実施形態を実現するように用いられるコンピュータソフトウェア命令92およびデータ94を記憶する不揮発性の記憶部である。データ94は、推論モデル、MISOモデル、PLSモデル、FIRフィルタ、ユニットゲイン、入出力プロセス変数および関連のタグ、基準変数、入出力プロセス変数の測定結果、基準変数の測定結果、および上述の構成などの構成要素を含んでいてもよい。また、中央処理装置84はシステムバス79に取り付けられており、(PLS法,自動データスライシング法、FIRフィルタ、状態空間法、相関分析法、無位相シフトフィルタリング法、式(1)〜(4)等、予測推論モデルを構築するための計算の実行を含む)コンピュータ命令の実行のために設けられている。
一実施形態において、プロセッサルーチン92及びデータ94は、コンピュータプログラム製品(概して符号92で表す)である。当該コンピュータプログラム製品は、本発明にかかるシステムに対するソフトウェア命令の少なくとも一部を提供するコンピュータ可読媒体(例えば、1つ以上のDVD−ROM、CD−ROM、ディスケット、テープなどの取外し可能な記憶媒体等)を含む。コンピュータプログラム製品92は、当該技術分野において周知である任意の適切なソフトウェアインストール方法によってインストールされることができる。また、他の実施形態では、前記ソフトウェア命令の少なくとも一部が、ケーブルおよび/または通信および/または無線接続を介してダウンロードされるものであってもよい。他の実施形態において、本発明にかかるプログラムは、伝播媒体における伝播信号(例えば、電波、赤外線波、レーザ波、音波、インターネットなどのグローバルネットワーク又は他のネットワークによって伝播される電気波等)に組み込まれた、コンピュータプログラム伝播信号製品107である。このような搬送媒体又は信号が、本発明にかかるルーチン/プログラム92用のソフトウェア命令の少なくとも一部を提供する。
代替的な実施形態では、前記伝播信号が、伝播媒体で搬送されるアナログ搬送波又はデジタル信号である。例えば、前記伝播信号は、グローバルネットワーク(例えば、インターネット等)、電気通信網又は他のネットワークによって伝播されるデジタル信号であってもよい。一実施形態では、前記伝播信号が、ある期間に前記伝播媒体によって送信される信号であり、例えば、数ミリ秒、数秒、数分又はそれ以上の期間にネットワークによってパケットで送信される、ソフトウェアアプリケーション用の命令等である。他の実施形態において、コンピュータプログラム製品92の前記コンピュータ可読媒体は、コンピュータシステム50が受け取って読取りできる伝播媒体である。例えば、コンピュータシステム50は、前述したコンピュータプログラム伝播信号製品の場合のように、伝播媒体を受け取ってその伝播媒体に組み込まれた伝播信号を特定する。
一般的に言って、「搬送媒体」又は過渡キャリアという用語は、前述した過渡的信号、伝播信号、伝播媒体、記憶媒体などを包含する。
他の実施形態では、プログラム製品92が、いわゆるサービスとしてのソフトウェア(Saas:「サース」)、またはエンドユーザをサポートする他のインストールもしくは通信として実装されてもよい。
本明細書で引用した全ての特許、特許出願公開公報および刊行物の全教示内容は、参照をもって本明細書に取り入れたものとする。
本発明を例示的な実施形態を参照しながら具体的に図示・説明したが、当業者であれば、添付の特許請求の範囲に包含された本発明の範囲を逸脱しない範疇で形態や細部に様々な変更を施せることを理解するであろう。
本発明を例示的な実施形態を参照しながら具体的に図示・説明したが、当業者であれば、添付の特許請求の範囲に包含された本発明の範囲を逸脱しない範疇で形態や細部に様々な変更を施せることを理解するであろう。
なお、本発明は、態様として以下の内容を含む。
〔態様1〕
産業プロセスの挙動を予測するコンピュータ実装方法であって、
対象の産業プロセスの推論モデルを初期化することであって、前記初期化により、(i)前記対象の産業プロセスのプロセス変数を選択し、(ii)前記選択されたプロセス変数の1つ以上を、前記推論モデルの入力を表す1つ以上の入力プロセス変数として構成し、(iii)前記選択されたプロセス変数の1つを、前記推論モデルの出力を表す出力プロセス変数として構成する、ことと、
前記選択されたプロセス変数の測定結果をロードすることであって、前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は特定のモデル出力形式のものである、ことと、
前記特定のモデル出力形式に基づき、前記推論モデルを表すモデル構造を決定することと、
前記ロードされた測定結果を用いて、前記決定されたモデル構造に応じて前記推論モデルを構築および訓練することと、
前記構築され訓練された推論モデルをオンラインで配備することであって、前記配備された推論モデルは、前記対象の産業プロセスの現在の挙動を推定し且つ前記対象の産業プロセスの未来の挙動を予測する主要パフォーマンス指標(KPI)を連続的に生成する、ことと、
を含む方法。
〔態様2〕
態様1に記載のコンピュータ実装方法において、前記プロセス変数を選択することは、
ユーザインターフェースを介して、ユーザが、
プラント配管計装図(P&ID)から前記プロセス変数に対応するタグをドラッグし、候補プロセス変数リストにドロップすること、
プラントヒストリアンにおいて前記プロセス変数に対応するタグを検索することであって、前記検索されたタグが前記候補プロセス変数リストに配置されること、および
前記候補プロセス変数リストにおけるタグのサブセットを前記推論モデルの入力として構成し、1つのタグを前記推論モデルの出力として構成すること
の少なくとも1つを含む方法。
〔態様3〕
態様1に記載のコンピュータ実装方法において、
前記選択されたプロセス変数の測定結果をプラントヒストリアンからロードすることと、
前記ロードされた測定結果に対してデータスクリーニングを行うことであって、前記データスクリーニングは、前記ロードされた測定結果から不良なデータセグメントを同定およびクレンジングし、前記不良なデータセグメントは、欠落したデータサンプル、不良な値、短期間の外れ値、プロセス上限または下限にある値、およびフリーズした信号のうちの少なくとも1つを含む、ことと
をさらに含む方法。
〔態様4〕
態様1に記載のコンピュータ実装方法において、
前記特定のモデル出力形式は、連続形式、アナライザ形式、ラボデータ形式、または基準変数ありのラボデータ形式であり、
前記基準変数は、前記対象の産業プロセスのプロセス変数であって、前記対象の産業プロセスにおいて前記構成された出力プロセス変数との相関が高いプロセス変数である、方法。
〔態様5〕
態様4に記載のコンピュータ実装方法において、前記特定のモデル出力形式が連続形式である場合、
前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、前記対象の産業プロセスから収集された連続的な測定結果であり、
前記決定されたモデル構造は、部分空間同定法を用いた有限インパルス応答(FIR)モデルであり、
前記連続的な測定結果を使用することにより、前記推論モデルは、部分空間同定法を用いた前記FIRモデルとして構築され訓練される、方法。
〔態様6〕
態様4に記載のコンピュータ実装方法において、前記特定のモデル出力形式がアナライザ形式である場合、
前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、アナライザによって生成される断続的なサンプルであり、前記アナライザは、前記対象の産業プロセスをオンラインで分析することにより前記断続的なサンプルを生成し、
前記断続的なサンプルは、無位相シフトフィルタリングを適用することにより、連続的な測定結果に変換され、前記適用される無位相シフトフィルタリングは、前記断続的なサンプル間の測定結果を補間し、
前記決定されたモデル構造は、部分空間同定法を用いた有限インパルス応答(FIR)モデルであり、
前記変換された連続的な測定結果を使用することにより、前記推論モデルは、部分空間同定法を用いた前記FIRモデルとして構築され訓練される、方法。
〔態様7〕
態様4に記載のコンピュータ実装方法において、前記特定のモデル出力形式がラボデータ形式である場合、
前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、前記対象の産業プロセスのラボ分析からの断続的なサンプルであり、
前記決定されたモデル構造は、射影潜在構造(PLS)法を用いた線形回帰モデルであり、
前記断続的なサンプルを使用することにより、前記推論モデルは、PLS法を用いた前記線形回帰モデルとして構築され訓練される、方法。
〔態様8〕
態様4に記載のコンピュータ実装方法において、前記特定のモデル出力形式が前記基準変数ありのラボデータ形式である場合、
前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、前記対象の産業プロセスのラボ分析からの断続的なサンプルであり、
前記決定されたモデル構造は、部分空間同定法および射影潜在構造(PLS)法を用いたハイブリッド有限インパルス応答(FIR)モデルであり、
前記基準変数の連続的な測定結果を使用することにより、前記推論モデルは、部分空間同定法およびPLS法を用いた前記ハイブリッドFIRモデルとして構築され訓練される、方法。
〔態様9〕
態様1に記載のコンピュータ実装方法において、
前記計算された現在のKPIに基づく前記推論モデルを用いて予測バイアスを更新することであって、前記更新された予測バイアスは、前記対象の産業プロセスの前記KPIの予測値を補正するために適用される、ことと、
前記対象の産業プロセスの現在および未来の連続的な、バイアス補償されたプロセスKPI予測値を生成することと、
によって実行される再帰バイアス更新スキームをさらに含む方法。
〔態様10〕
態様1に記載のコンピュータ実装方法において、
前記配備された推論モデルをオンラインで監視することであって、前記監視により、前記対象の産業プロセスの前記挙動の予測において前記配備された推論モデルのパフォーマンス低下を検出する、ことと、
パフォーマンス低下が検出された場合、前記決定されたモデル構造に応じて前記配備された推論モデルを更新することと、
をさらに含む方法。
〔態様11〕
態様10に記載のコンピュータ実装方法において、
前記配備された推論モデルを前記オンラインで監視することは、
前記選択されたプロセス変数の最近の測定結果をロードすることと、
前記ロードされた最近の測定結果から射影潜在構造(PLS)モデル統計を計算することであって、前記PLSモデル統計は、ホテリングのT2統計および出力統計の予測二乗誤差(SPE)の少なくとも1つを含む、ことと、
前記計算されたPLSモデル統計を信頼性の閾値と比較することと、
前記計算されたPLSモデル統計が前記信頼性の閾値を満たさない場合、前記配備された推論モデルのパフォーマンス低下を検出することと、
をさらに含む方法。
〔態様12〕
産業プロセスの挙動を予測するコンピュータシステムであって、前記コンピュータシステムは、
プロセッサと、
コンピュータコード命令が記録されたメモリと、
を備え、前記メモリは、前記プロセッサによって実行されると前記コンピュータコード命令が、前記コンピュータシステムに、
(a)モデル構築部であって、
対象の産業プロセスの推論モデルを初期化することであって、前記初期化により、(i)前記対象の産業プロセスのプロセス変数を選択し、(ii)前記選択されたプロセス変数の1つ以上を、前記推論モデルの入力を表す1つ以上の入力プロセス変数として構成し、(iii)前記選択されたプロセス変数の1つを、前記推論モデルの出力を表す出力プロセス変数として構成する、ように、
前記選択されたプロセス変数の測定結果をロードすることであって、前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は特定のモデル出力形式のものである、ように、
前記特定のモデル出力形式に基づき、前記推論モデルを表すモデル構造を決定するように、かつ
前記ロードされた測定結果を用いて、前記決定されたモデル構造に応じて前記推論モデルを構築および訓練するように構成されたモデル構築部と、
(b)配備エンジンであって、
前記構築され訓練された推論モデルをオンラインで配備することであって、前記配備された推論モデルは、前記対象の産業プロセスの現在の挙動を推定し且つ前記対象の産業プロセスの未来の挙動を予測する主要パフォーマンス指標(KPI)を連続的に生成するように構成された配備エンジンと、
を実装させるように、前記プロセッサに作動的に接続されているコンピュータシステム。
〔態様13〕
態様12に記載のコンピュータシステムにおいて、前記プロセス変数を選択することは、
ユーザインターフェースを介して、ユーザが、
プラント配管計装図(P&ID)から前記プロセス変数に対応するタグをドラッグし、候補プロセス変数リストにドロップすること、
プラントヒストリアンにおいて前記プロセス変数に対応するタグを検索することであって、前記検索されたタグが前記候補プロセス変数リストに配置されること、および
前記候補プロセス変数リストにおけるタグのサブセットを前記推論モデルの入力として構成し、1つのタグを前記推論モデルの出力として構成すること
の少なくとも1つを含む、コンピュータシステム。
〔態様14〕
態様12に記載のコンピュータシステムにおいて、前記モデル構築部は、さらに、
前記ロードされた測定結果に対してデータスクリーニングを行うように構成されており、前記データスクリーニングは、前記ロードされた測定結果から不良なデータセグメントを同定およびクレンジングし、前記不良なデータセグメントは、欠落したデータサンプル、不良な値、短期間の外れ値、プロセス上限または下限にある値、およびフリーズした信号のうちの少なくとも1つを含む、コンピュータシステム。
〔態様15〕
態様12に記載のコンピュータシステムにおいて、
前記特定のモデル出力形式は、連続形式、アナライザ形式、ラボデータ形式、または基準変数ありのラボデータ形式であり、
前記基準変数は、前記対象の産業プロセスのプロセス変数であって、前記対象の産業プロセスにおいて前記構成された出力プロセス変数との相関が高いプロセス変数である、コンピュータシステム。
〔態様16〕
態様15に記載のコンピュータシステムにおいて、前記特定のモデル出力形式が連続形式である場合、
前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、前記対象の産業プロセスから収集された連続的な測定結果であり、
前記決定されたモデル構造は、部分空間同定法を用いた有限インパルス応答(FIR)モデルであり、
前記連続的な測定結果を使用することにより、前記モデル構築部は、部分空間同定法を用いた前記FIRモデルとして前記推論モデルを構築し訓練するように構成されている、コンピュータシステム。
〔態様17〕
態様15に記載のコンピュータシステムにおいて、前記特定のモデル出力形式がアナライザ形式である場合、
前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、アナライザによって生成される断続的なサンプルであり、前記アナライザは、前記対象の産業プロセスをオンラインで分析することにより前記断続的なサンプルを生成し、
前記断続的なサンプルは、無位相シフトフィルタリングを適用することにより、連続的な測定結果に変換され、前記適用される無位相シフトフィルタリングは、前記断続的なサンプル間の測定結果を補間し、
前記決定されたモデル構造は、部分空間同定法を用いた有限インパルス応答(FIR)モデルであり、
前記変換された連続的な測定結果を使用することにより、前記モデル構築部は、部分空間同定法を用いた前記FIRモデルとして前記推論モデルを構築し訓練するように構成されている、コンピュータシステム。
〔態様18〕
態様15に記載のコンピュータシステムにおいて、前記特定のモデル出力形式がラボデータ形式である場合、
前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、前記対象の産業プロセスのラボ分析からの断続的なサンプルであり、
前記決定されたモデル構造は、射影潜在構造(PLS)法を用いた線形回帰モデルであり、
前記断続的なサンプルを使用することにより、前記モデル構築部は、PLS法を用いた前記線形回帰モデルとして前記推論モデルを構築し訓練するように構成されている、コンピュータシステム。
〔態様19〕
態様15に記載のコンピュータシステムにおいて、前記特定のモデル出力形式が前記基準変数ありのラボデータ形式である場合、
前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、前記対象の産業プロセスのラボ分析からの断続的なサンプルであり、
前記決定されたモデル構造は、部分空間同定法および射影潜在構造(PLS)法を用いたハイブリッド有限インパルス応答(FIR)モデルであり、
前記基準変数の連続的な測定結果を使用することにより、前記モデル構築部は、部分空間同定法およびPLS法を用いた前記ハイブリッドFIRモデルとして前記推論モデルを構築し訓練するように構成されている、コンピュータシステム。
〔態様20〕
態様12に記載のコンピュータシステムにおいて、前記配備エンジンは、さらに、
前記計算された現在のKPIに基づく前記推論モデルを用いて予測バイアスを更新することであって、前記更新された予測バイアスは、前記対象の産業プロセスの前記KPIの予測値を補正するために適用される、ことと、
前記対象の産業プロセスの現在および未来の、連続的なバイアス補償されたプロセスKPI予測値を生成することと、
によって再帰バイアス更新スキームを実行するように構成されている、コンピュータシステム。
〔態様21〕
態様12に記載のコンピュータシステムにおいて、前記配備エンジンは、さらに、
前記配備された推論モデルをオンラインで監視することであって、前記監視により、前記対象の産業プロセスの前記挙動の予測において前記配備された推論モデルのパフォーマンス低下を検出する、ように、かつ
パフォーマンス低下が検出された場合、前記決定されたモデル構造に応じて前記配備された推論モデルを更新するように構成されている、コンピュータシステム。
〔態様22〕
態様12に記載のコンピュータシステムにおいて、前記配備エンジンは、さらに、
前記選択されたプロセス変数の最近の測定結果をロードすることと、
前記ロードされた最近の測定結果から射影潜在構造(PLS)モデル統計を計算することであって、前記PLSモデル統計は、ホテリングのT2統計および出力統計の予測二乗誤差(SPE)の少なくとも1つを含む、ことと、
前記計算されたPLSモデル統計を信頼性の閾値と比較することと、
前記計算されたPLSモデル統計が前記信頼性の閾値を満たさない場合、前記配備された推論モデルのパフォーマンス低下を検出することと、
によって、前記配備された推論モデルをオンラインで監視するように構成されている、コンピュータシステム。
〔態様23〕
コンピュータプログラム製品であって、
コンピュータコード命令が記録された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を備え、
前記記憶媒体は、
産業プロセスの挙動を予測するプロセッサによって実行されると、前記コンピュータコード命令が、前記プロセッサに、
対象の産業プロセスの推論モデルを初期化することであって、前記初期化により、(i)前記対象の産業プロセスのプロセス変数を選択し、(ii)前記選択されたプロセス変数の1つ以上を、前記推論モデルの入力を表す1つ以上の入力プロセス変数として構成し、(iii)前記選択されたプロセス変数の1つを、前記推論モデルの出力を表す出力プロセス変数として構成する、ことと、
前記選択されたプロセス変数の測定結果をロードすることであって、前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は特定のモデル出力形式のものである、ことと、
前記特定のモデル出力形式に基づき、前記推論モデルを表すモデル構造を決定することと、
前記ロードされた測定結果を用いて、前記決定されたモデル構造に応じて前記推論モデルを構築および訓練することと、
前記構築され訓練された推論モデルをオンラインで配備することであって、前記配備された推論モデルは、前記対象の産業プロセスの現在の挙動を推定し且つ前記対象の産業プロセスの未来の挙動を予測する主要パフォーマンス指標(KPI)を連続的に生成する、ことと、
を行わせるように、前記プロセッサに作動的に接続されている、コンピュータプログラム製品。

Claims (23)

  1. 産業プロセスの挙動を予測するコンピュータ実装方法であって、
    対象の産業プロセスの推論モデルを初期化することであって、前記初期化により、(i)前記対象の産業プロセスのプロセス変数を選択し、(ii)前記選択されたプロセス変数の1つ以上を、前記推論モデルの入力を表す1つ以上の入力プロセス変数として構成し、(iii)前記選択されたプロセス変数の1つを、前記推論モデルの出力を表す出力プロセス変数として構成する、ことと、
    前記選択されたプロセス変数の測定結果をロードすることであって、前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は特定のモデル出力形式のものである、ことと、
    前記特定のモデル出力形式に基づき、前記推論モデルを表すモデル構造を決定することと、
    前記ロードされた測定結果を用いて、前記決定されたモデル構造に応じて前記推論モデルを構築および訓練することと、
    前記構築され訓練された推論モデルをオンラインで配備することであって、前記配備された推論モデルは、前記対象の産業プロセスの現在の挙動を推定し且つ前記対象の産業プロセスの未来の挙動を予測する主要パフォーマンス指標(KPI)を連続的に生成する、ことと、
    を含む方法。
  2. 請求項1に記載のコンピュータ実装方法において、前記プロセス変数を選択することは、
    ユーザインターフェースを介して、ユーザが、
    プラント配管計装図(P&ID)から前記プロセス変数に対応するタグをドラッグし、候補プロセス変数リストにドロップすること、
    プラントヒストリアンにおいて前記プロセス変数に対応するタグを検索することであって、前記検索されたタグが前記候補プロセス変数リストに配置されること、および
    前記候補プロセス変数リストにおけるタグのサブセットを前記推論モデルの入力として構成し、1つのタグを前記推論モデルの出力として構成すること
    の少なくとも1つを含む方法。
  3. 請求項1に記載のコンピュータ実装方法において、
    前記選択されたプロセス変数の測定結果をプラントヒストリアンからロードすることと、
    前記ロードされた測定結果に対してデータスクリーニングを行うことであって、前記データスクリーニングは、前記ロードされた測定結果から不良なデータセグメントを同定およびクレンジングし、前記不良なデータセグメントは、欠落したデータサンプル、不良な値、短期間の外れ値、プロセス上限または下限にある値、およびフリーズした信号のうちの少なくとも1つを含む、ことと
    をさらに含む方法。
  4. 請求項1に記載のコンピュータ実装方法において、
    前記特定のモデル出力形式は、連続形式、アナライザ形式、ラボデータ形式、または基準変数ありのラボデータ形式であり、
    前記基準変数は、前記対象の産業プロセスのプロセス変数であって、前記対象の産業プロセスにおいて前記構成された出力プロセス変数との相関が高いプロセス変数である、方法。
  5. 請求項4に記載のコンピュータ実装方法において、前記特定のモデル出力形式が連続形式である場合、
    前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、前記対象の産業プロセスから収集された連続的な測定結果であり、
    前記決定されたモデル構造は、部分空間同定法を用いた有限インパルス応答(FIR)モデルであり、
    前記連続的な測定結果を使用することにより、前記推論モデルは、部分空間同定法を用いた前記FIRモデルとして構築され訓練される、方法。
  6. 請求項4に記載のコンピュータ実装方法において、前記特定のモデル出力形式がアナライザ形式である場合、
    前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、アナライザによって生成される断続的なサンプルであり、前記アナライザは、前記対象の産業プロセスをオンラインで分析することにより前記断続的なサンプルを生成し、
    前記断続的なサンプルは、無位相シフトフィルタリングを適用することにより、連続的な測定結果に変換され、前記適用される無位相シフトフィルタリングは、前記断続的なサンプル間の測定結果を補間し、
    前記決定されたモデル構造は、部分空間同定法を用いた有限インパルス応答(FIR)モデルであり、
    前記変換された連続的な測定結果を使用することにより、前記推論モデルは、部分空間同定法を用いた前記FIRモデルとして構築され訓練される、方法。
  7. 請求項4に記載のコンピュータ実装方法において、前記特定のモデル出力形式がラボデータ形式である場合、
    前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、前記対象の産業プロセスのラボ分析からの断続的なサンプルであり、
    前記決定されたモデル構造は、射影潜在構造(PLS)法を用いた線形回帰モデルであり、
    前記断続的なサンプルを使用することにより、前記推論モデルは、PLS法を用いた前記線形回帰モデルとして構築され訓練される、方法。
  8. 請求項4に記載のコンピュータ実装方法において、前記特定のモデル出力形式が前記基準変数ありのラボデータ形式である場合、
    前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、前記対象の産業プロセスのラボ分析からの断続的なサンプルであり、
    前記決定されたモデル構造は、部分空間同定法および射影潜在構造(PLS)法を用いたハイブリッド有限インパルス応答(FIR)モデルであり、
    前記基準変数の連続的な測定結果を使用することにより、前記推論モデルは、部分空間同定法およびPLS法を用いた前記ハイブリッドFIRモデルとして構築され訓練される、方法。
  9. 請求項1に記載のコンピュータ実装方法において、
    前記計算された現在のKPIに基づく前記推論モデルを用いて予測バイアスを更新することであって、前記更新された予測バイアスは、前記対象の産業プロセスの前記KPIの予測値を補正するために適用される、ことと、
    前記対象の産業プロセスの現在および未来の連続的な、バイアス補償されたプロセスKPI予測値を生成することと、
    によって実行される再帰バイアス更新スキームをさらに含む方法。
  10. 請求項1に記載のコンピュータ実装方法において、
    前記配備された推論モデルをオンラインで監視することであって、前記監視により、前記対象の産業プロセスの前記挙動の予測において前記配備された推論モデルのパフォーマンス低下を検出する、ことと、
    パフォーマンス低下が検出された場合、前記決定されたモデル構造に応じて前記配備された推論モデルを更新することと、
    をさらに含む方法。
  11. 請求項10に記載のコンピュータ実装方法において、
    前記配備された推論モデルを前記オンラインで監視することは、
    前記選択されたプロセス変数の最近の測定結果をロードすることと、
    前記ロードされた最近の測定結果から射影潜在構造(PLS)モデル統計を計算することであって、前記PLSモデル統計は、ホテリングのT統計および出力統計の予測二乗誤差(SPE)の少なくとも1つを含む、ことと、
    前記計算されたPLSモデル統計を信頼性の閾値と比較することと、
    前記計算されたPLSモデル統計が前記信頼性の閾値を満たさない場合、前記配備された推論モデルのパフォーマンス低下を検出することと、
    をさらに含む方法。
  12. 産業プロセスの挙動を予測するコンピュータシステムであって、前記コンピュータシステムは、
    プロセッサと、
    コンピュータコード命令が記録されたメモリと、
    を備え、前記メモリは、前記プロセッサによって実行されると前記コンピュータコード命令が、前記コンピュータシステムに、
    (a)モデル構築部であって、
    対象の産業プロセスの推論モデルを初期化することであって、前記初期化により、(i)前記対象の産業プロセスのプロセス変数を選択し、(ii)前記選択されたプロセス変数の1つ以上を、前記推論モデルの入力を表す1つ以上の入力プロセス変数として構成し、(iii)前記選択されたプロセス変数の1つを、前記推論モデルの出力を表す出力プロセス変数として構成する、ように、
    前記選択されたプロセス変数の測定結果をロードすることであって、前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は特定のモデル出力形式のものである、ように、
    前記特定のモデル出力形式に基づき、前記推論モデルを表すモデル構造を決定するように、かつ
    前記ロードされた測定結果を用いて、前記決定されたモデル構造に応じて前記推論モデルを構築および訓練するように構成されたモデル構築部と、
    (b)配備エンジンであって、
    前記構築され訓練された推論モデルをオンラインで配備することであって、前記配備された推論モデルは、前記対象の産業プロセスの現在の挙動を推定し且つ前記対象の産業プロセスの未来の挙動を予測する主要パフォーマンス指標(KPI)を連続的に生成するように構成された配備エンジンと、
    を実装させるように、前記プロセッサに作動的に接続されているコンピュータシステム。
  13. 請求項12に記載のコンピュータシステムにおいて、前記プロセス変数を選択することは、
    ユーザインターフェースを介して、ユーザが、
    プラント配管計装図(P&ID)から前記プロセス変数に対応するタグをドラッグし、候補プロセス変数リストにドロップすること、
    プラントヒストリアンにおいて前記プロセス変数に対応するタグを検索することであって、前記検索されたタグが前記候補プロセス変数リストに配置されること、および
    前記候補プロセス変数リストにおけるタグのサブセットを前記推論モデルの入力として構成し、1つのタグを前記推論モデルの出力として構成すること
    の少なくとも1つを含む、コンピュータシステム。
  14. 請求項12に記載のコンピュータシステムにおいて、前記モデル構築部は、さらに、
    前記ロードされた測定結果に対してデータスクリーニングを行うように構成されており、前記データスクリーニングは、前記ロードされた測定結果から不良なデータセグメントを同定およびクレンジングし、前記不良なデータセグメントは、欠落したデータサンプル、不良な値、短期間の外れ値、プロセス上限または下限にある値、およびフリーズした信号のうちの少なくとも1つを含む、コンピュータシステム。
  15. 請求項12に記載のコンピュータシステムにおいて、
    前記特定のモデル出力形式は、連続形式、アナライザ形式、ラボデータ形式、または基準変数ありのラボデータ形式であり、
    前記基準変数は、前記対象の産業プロセスのプロセス変数であって、前記対象の産業プロセスにおいて前記構成された出力プロセス変数との相関が高いプロセス変数である、コンピュータシステム。
  16. 請求項15に記載のコンピュータシステムにおいて、前記特定のモデル出力形式が連続形式である場合、
    前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、前記対象の産業プロセスから収集された連続的な測定結果であり、
    前記決定されたモデル構造は、部分空間同定法を用いた有限インパルス応答(FIR)モデルであり、
    前記連続的な測定結果を使用することにより、前記モデル構築部は、部分空間同定法を用いた前記FIRモデルとして前記推論モデルを構築し訓練するように構成されている、コンピュータシステム。
  17. 請求項15に記載のコンピュータシステムにおいて、前記特定のモデル出力形式がアナライザ形式である場合、
    前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、アナライザによって生成される断続的なサンプルであり、前記アナライザは、前記対象の産業プロセスをオンラインで分析することにより前記断続的なサンプルを生成し、
    前記断続的なサンプルは、無位相シフトフィルタリングを適用することにより、連続的な測定結果に変換され、前記適用される無位相シフトフィルタリングは、前記断続的なサンプル間の測定結果を補間し、
    前記決定されたモデル構造は、部分空間同定法を用いた有限インパルス応答(FIR)モデルであり、
    前記変換された連続的な測定結果を使用することにより、前記モデル構築部は、部分空間同定法を用いた前記FIRモデルとして前記推論モデルを構築し訓練するように構成されている、コンピュータシステム。
  18. 請求項15に記載のコンピュータシステムにおいて、前記特定のモデル出力形式がラボデータ形式である場合、
    前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、前記対象の産業プロセスのラボ分析からの断続的なサンプルであり、
    前記決定されたモデル構造は、射影潜在構造(PLS)法を用いた線形回帰モデルであり、
    前記断続的なサンプルを使用することにより、前記モデル構築部は、PLS法を用いた前記線形回帰モデルとして前記推論モデルを構築し訓練するように構成されている、コンピュータシステム。
  19. 請求項15に記載のコンピュータシステムにおいて、前記特定のモデル出力形式が前記基準変数ありのラボデータ形式である場合、
    前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は、前記対象の産業プロセスのラボ分析からの断続的なサンプルであり、
    前記決定されたモデル構造は、部分空間同定法および射影潜在構造(PLS)法を用いたハイブリッド有限インパルス応答(FIR)モデルであり、
    前記基準変数の連続的な測定結果を使用することにより、前記モデル構築部は、部分空間同定法およびPLS法を用いた前記ハイブリッドFIRモデルとして前記推論モデルを構築し訓練するように構成されている、コンピュータシステム。
  20. 請求項12に記載のコンピュータシステムにおいて、前記配備エンジンは、さらに、
    前記計算された現在のKPIに基づく前記推論モデルを用いて予測バイアスを更新することであって、前記更新された予測バイアスは、前記対象の産業プロセスの前記KPIの予測値を補正するために適用される、ことと、
    前記対象の産業プロセスの現在および未来の、連続的なバイアス補償されたプロセスKPI予測値を生成することと、
    によって再帰バイアス更新スキームを実行するように構成されている、コンピュータシステム。
  21. 請求項12に記載のコンピュータシステムにおいて、前記配備エンジンは、さらに、
    前記配備された推論モデルをオンラインで監視することであって、前記監視により、前記対象の産業プロセスの前記挙動の予測において前記配備された推論モデルのパフォーマンス低下を検出する、ように、かつ
    パフォーマンス低下が検出された場合、前記決定されたモデル構造に応じて前記配備された推論モデルを更新するように構成されている、コンピュータシステム。
  22. 請求項12に記載のコンピュータシステムにおいて、前記配備エンジンは、さらに、
    前記選択されたプロセス変数の最近の測定結果をロードすることと、
    前記ロードされた最近の測定結果から射影潜在構造(PLS)モデル統計を計算することであって、前記PLSモデル統計は、ホテリングのT統計および出力統計の予測二乗誤差(SPE)の少なくとも1つを含む、ことと、
    前記計算されたPLSモデル統計を信頼性の閾値と比較することと、
    前記計算されたPLSモデル統計が前記信頼性の閾値を満たさない場合、前記配備された推論モデルのパフォーマンス低下を検出することと、
    によって、前記配備された推論モデルをオンラインで監視するように構成されている、コンピュータシステム。
  23. コンピュータプログラム製品であって、
    コンピュータコード命令が記録された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を備え、
    前記記憶媒体は、
    産業プロセスの挙動を予測するプロセッサによって実行されると、前記コンピュータコード命令が、前記プロセッサに、
    対象の産業プロセスの推論モデルを初期化することであって、前記初期化により、(i)前記対象の産業プロセスのプロセス変数を選択し、(ii)前記選択されたプロセス変数の1つ以上を、前記推論モデルの入力を表す1つ以上の入力プロセス変数として構成し、(iii)前記選択されたプロセス変数の1つを、前記推論モデルの出力を表す出力プロセス変数として構成する、ことと、
    前記選択されたプロセス変数の測定結果をロードすることであって、前記構成された出力プロセス変数の前記ロードされた測定結果は特定のモデル出力形式のものである、ことと、
    前記特定のモデル出力形式に基づき、前記推論モデルを表すモデル構造を決定することと、
    前記ロードされた測定結果を用いて、前記決定されたモデル構造に応じて前記推論モデルを構築および訓練することと、
    前記構築され訓練された推論モデルをオンラインで配備することであって、前記配備された推論モデルは、前記対象の産業プロセスの現在の挙動を推定し且つ前記対象の産業プロセスの未来の挙動を予測する主要パフォーマンス指標(KPI)を連続的に生成する、ことと、
    を行わせるように、前記プロセッサに作動的に接続されている、コンピュータプログラム製品。
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