JP2020520993A - レシキモドの誘導体 - Google Patents

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Abstract

構造式Iを有する重水素化化合物、又はその薬学的に許容し得る塩:式(I)内の変項の値及び値の例は、本明細書に開示する。開示されるのはまた、癌、自己免疫疾患、及び感染症から選択される疾患を治療する方法、並びに抗原に対する免疫応答を増強させる方法における、式(I)の化合物の使用である。

Description

関連出願
本出願は、2017年5月19日に出願された、米国仮特許出願第62/508,722号明細書の利益を主張する。上の出願の教示全体を、参照によって本明細書に組み込む。
レシキモド(R−848)は、免疫応答修飾因子として作用する薬物であり、抗ウイルス及び抗腫瘍活性を有する。レシキモドは、単純ヘルペスウイルス及び皮膚T細胞リンパ腫によって引き起こされるものなどの皮膚損傷の治療における局所用ゲルとして、また、ワクチンの有効性を高めるためのアジュバントとして使用される。
現在の多くの医薬と同様、レシキモドは、代謝特性が良くないことを抱え、そのより広範な使用が制限されている。こうした問題の一つは、急速な代謝により体から排出されるのが速すぎることである。より多い量の投薬により、より高い薬物の血漿中レベルを達成することができるが、これは、しばしば、低い患者コンプライアンス、望ましくない副作用、及び治療費増大も引き起こす。急速に代謝される薬物はまた、患者を望ましくない毒性の又は反応性の代謝産物に曝露させる可能性がある。レシキモドの有益な活性にもかかわらず、レシキモドが有効であると判明している疾患及び状態を治療するための新しい化合物が、引き続き必要である。
本発明は、イミダゾキノリニル化合物レシキモド(1−(4−アミノ−2−(エトキシメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール)
Figure 2020520993
の新規の誘導体、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、及び水和物に関する。本発明はまた、toll様受容体7及び8(TLR7/TLR8)MyD88依存性シグナル伝達経路のアゴニスト、及び/又はオピオイド成長因子受容体の上方調節因子を投与することによって有益に治療される疾患及び状態を治療する方法における、本発明の化合物を含む組成物、及びこうした組成物の使用を提供する。
一実施態様では、本発明は、構造式Iを有する化合物:
Figure 2020520993
又はその薬学的に許容し得る塩(式中、R1、R2、及びR3のそれぞれは、独立に、−CH3、−CH2D、−CHD2、及び−CD3から選択され;Y1a、Y1b、Y2a、Y2b、Y3a、Y3b、Y4a、Y4b、Y4c、及びY4dのそれぞれは、独立に、水素及び重水素から選択され;R1、R2、及びR3のそれぞれが−CH3である場合には、Y1a、Y1b、Y2a、Y2b、Y3a、Y3b、Y4a、Y4b、Y4c、及びY4dの少なくとも1つは、重水素である)である。
別の実施態様では、本発明は、癌、自己免疫疾患、及び感染症から選択される疾患を治療する方法であって、有効量の式(I)の化合物を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法である。
別の実施態様では、本発明は、対象における抗原に対する免疫応答を増強させる方法であって、抗原と有効量の式(I)の化合物を対象に同時投与するステップを含む方法である。
別の実施態様では、本発明は、癌を治療する方法であって、有効量の式(I)の化合物と、免疫療法剤及び治療用抗体から選択される第2の治療薬を、それを必要とする対象に同時投与するステップを含む方法である。
別の実施態様では、本発明は、癌、自己免疫疾患、及び感染症から選択される疾患を治療するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容し得る塩の使用に関する。
別の実施態様では、本発明は、癌、自己免疫疾患、及び感染症から選択される疾患の治療のための医薬品の製造における、式(I)の化合物の使用に関する。
化学シフト(横軸上、ppm)に対するシグナル強度(縦軸)としてプロットされた、化合物107の1H NMRスペクトルを共に示す。シグナル積分値も示す。 化学シフト(横軸上、ppm)に対するシグナル強度(縦軸)としてプロットされた、化合物104の1H NMRスペクトルを共に示す。シグナル積分値も示す。 化学シフト(横軸上、ppm)に対するシグナル強度(縦軸)としてプロットされた、化合物113の1H NMRスペクトルを共に示す。シグナル積分値も示す。 示された化合物を投与されたラットについての、時間に対する平均血漿中濃度のグラフである。
定義
用語「治療する」又は「回復させる」は、疾患(例えば、本明細書に描写した疾患若しくは障害)の発症又は進行を低下、抑制、減弱、漸減、停止、若しくは安定化させる、又は疾患の重症度を軽減する、又は疾患に関連する症状を改善することを意味する。
「疾患」は、細胞、組織、又は器官の正常な機能を損傷させる又は妨げる、任意の状態又は障害を意味する。
合成された化合物では、合成に使用される化学材料の起源に応じて、天然同位体存在度のいくらかの変動が生じることが認識されよう。したがって、レシキモドの調製物は、少量の重水素化された同位体置換体(isotopologue)を本質的に含有することとなる。この変動にもかかわらず、天然に豊富な安定な水素及び炭素同位体の濃度は、本発明の化合物の安定な同位体置換の程度と比べると、小さく、取るに足らない。例えば、Wada,E et al.,Seikagaku,1994,66:15;Gannes,LZ et al.,Comp Biochem Physiol Mol Integr Physiol,1998,119:725を参照のこと。
本発明の化合物においては、具体的に特定の同位体と指定されていない任意の原子は、その原子のいずれかの安定な同位体に相当することが意図される。別段の記述のない限り、ある位置が、具体的に「H」又は「水素」と指定される場合、その位置は、天然の存在度の同位体組成の水素を有することが理解されよう。また、別段の記述のない限り、ある位置が、具体的に「D」又は「重水素」と指定される場合、その位置は、0.015%である重水素の天然の存在度よりも少なくとも3340倍多い存在度の重水素(すなわち、重水素の少なくとも50.1%の取り込み)を有することが理解されよう。
用語「同位体濃縮係数」は、本明細書で使用する場合、特定の同位体の、同位体存在度と天然の存在度との比を意味する。
種々の実施態様では、本発明の化合物は、それぞれの指定された重水素原子についての、少なくとも3500(それぞれの指定された重水素原子での52.5%の重水素取り込み)、少なくとも4000(60%の重水素取り込み)、少なくとも4500(67.5%の重水素取り込み)、少なくとも5000(75%の重水素)、少なくとも5500(82.5%の重水素取り込み)、少なくとも6000(90%の重水素取り込み)、少なくとも6333.3(95%の重水素取り込み)、少なくとも6466.7(97%の重水素取り込み)、少なくとも6600(99%の重水素取り込み)、又は少なくとも6633.3(99.5%の重水素取り込み)の同位体濃縮係数を有する。
用語「同位体置換体」は、本発明の特定の化合物とはその同位体組成のみが異なる種を指す。
用語「化合物」は、本発明の化合物に関する場合、その分子の構成原子間の同位体の変動が存在する可能性があること以外は同一の化学構造を有する分子の集合を指す。したがって、指示された重水素原子を含有する、ある特定の化学構造によって表される化合物はまた、その構造内の1つ又は複数の指定された重水素位置に水素原子を有する、より少ない量の同位体置換体を含有することとなることが、当業者には明らかであろう。本発明の化合物におけるこうした同位体置換体の相対量は、この化合物を作製するために使用される重水素化試薬の同位体純度、及びこの化合物を調製するために使用される様々な合成ステップにおける重水素の取り込みの効率を含めた、いくつかの因子に依存することとなる。しかし、上に記述した通り、こうした同位体置換体の相対量は、全部で、化合物の49.9%未満となる。他の実施態様では、こうした同位体置換体の相対量は、全部で、化合物の47.5%未満、40%未満、32.5%未満、25%未満、17.5%未満、10%未満、5%未満、3%未満、1%未満、又は0.5%未満となる。
本発明はまた、本発明の化合物の、塩、溶媒和物、又は水和物を提供する。
本発明の化合物の塩は、例えば、化合物の塩基性基、例えばアミノ官能基との間に形成することができる。別の実施態様によれば、化合物は、薬学的に許容し得る酸付加塩である。
用語「薬学的に許容し得る」は、本明細書で使用する場合、適切な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激性、アレルギー反応などを伴わずにヒト及び他の哺乳類の組織と接触して使用するのに適しており、且つ、妥当なベネフィット/リスク比に見合う構成成分を指す。「薬学的に許容し得る塩」は、レシピエントへの投与時に、本発明の化合物を直接的又は間接的に提供することが可能な任意の非毒性の塩を意味する。「薬学的に許容し得る対イオン」は、レシピエントへの投与時に、塩から放出される場合に、非毒性である、塩のイオン性部分である。
薬学的に許容し得る塩を形成するために一般に用いられる酸としては、二硫化水素、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、及びリン酸などの無機酸、並びにパラ−トルエンスルホン酸、サリチル酸、酒石酸、二酒石酸(bitartaric acid)、アスコルビン酸、マレイン酸、ベシル酸、フマル酸、グルコン酸、グルクロン酸、ギ酸、グルタミン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、乳酸、シュウ酸、パラ−ブロモフェニルスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、及び酢酸などの有機酸、並びに関連する無機及び有機酸が挙げられる。したがって、こうした薬学的に許容し得る塩としては、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプリン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオール酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4−ジオエート(dioate)、ヘキシン−l,6−ジオエート(dioate)、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、テレフタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、β−ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、マンデル酸塩、及び他の塩が挙げられる。一実施態様では、薬学的に許容し得る酸付加塩としては、塩酸及び臭化水素酸などの無機酸(鉱酸)を用いて形成されるもの、及び特に、マレイン酸などの有機酸を用いて形成されるものが挙げられる。
本明細書で使用する場合、用語「水和物」は、非共有結合性の分子間力によって結合した、化学量論又は非化学量論量の水をさらに含む化合物を意味する。
本明細書で使用する場合、用語「溶媒和物」は、非共有結合性の分子間力によって結合した、化学量論又は非化学量論量の、水、アセトン、エタノール、メタノール、ジクロロメタン、2−プロパノールなどの溶媒をさらに含む化合物を意味する。
本発明の化合物(例えば、重水素化されたレシキモド)は、例えば、重水素置換又はその他のもの結果としての、非対称性の炭素原子を含有することができる。したがって、本発明の化合物は、個々の鏡像異性体、又は2つの鏡像異性体の混合物として存在することができる。したがって、本発明の化合物は、ラセミ混合物若しくはスカレミック(scalemic)混合物として、又は別の可能な立体異性体を実質的に含まない個々のそれぞれの立体異性体として存在することができる。本明細書で使用する場合の用語「他の立体異性体を実質的に含まない」は、25%未満の他の立体異性体、好ましくは10%未満の他の立体異性体、より好ましくは5%未満の他の立体異性体、最も好ましくは2%未満の他の立体異性体が存在することを意味する。所与の化合物に対する個々の鏡像異性体を得る又は合成する方法は、当技術分野で公知であり、最終化合物に対して、又は出発材料若しくは中間体に対して実施可能なものとして適用することができる。
他に指示されない限り、開示された化合物が、立体化学を特定しない構造によって指定又は表現され、且つ1つ又は複数のキラル中心を有する場合、その化合物のすべての可能な立体異性体を表すことが理解されよう。
用語「安定な化合物」は、本明細書で使用する場合、その製造を可能にするのに十分な安定性を有し、且つ、本明細書に詳述した目的(例えば、治療用生成物への製剤化、治療用化合物の生成に使用するための中間体、単離可能又は保管可能な中間化合物、治療薬に反応する疾患又は状態を治療すること)のために有用であるのに十分な時間、完全性を保つ化合物を指す。
「D」と「d」は、どちらも重水素を指す。「立体異性体」は、鏡像異性体とジアステレオマーの両方を指す。「Tert」、「t」、及び「t−」はそれぞれ、第三級を指す。「US」は、アメリカ合衆国を指す。
「重水素で置換された」は、1つ又は複数の水素原子の、一致する数の重水素原子での置き換えを指す。
この明細書全体を通して、変項は、一般的に言及される(例えば、「各R」)可能性もあるし、具体的に言及される(例えば、R1、R2、R3など)可能性もある。他に指示されない限り、変項が、一般的に言及される場合、特定の変項のすべての具体的実施態様が含まれることが意図される。
治療用化合物
第1の実施態様では、本発明は、式Iの化合物:
Figure 2020520993
又はその薬学的に許容し得る塩を提供する。式(I)においては、R1、R2及びR3のそれぞれは、独立に、−CH3、−CH2D、−CHD2、及び−CD3から選択され;Y1a、Y1b、Y2a、Y2b、Y3a、Y3b、Y4a、Y4b、Y4c、及びY4dのそれぞれは、独立に、水素及び重水素から選択され;R1、R2、及びR3のそれぞれが−CH3である場合には、Y1a、Y1b、Y2a、Y2b、Y3a、Y3b、Y4a、Y4b、Y4c、及びY4dの少なくとも1つは、重水素である。
第1の実施態様の第1の態様では、R1、R2、及びR3のそれぞれは、独立に、−CH3及び−CD3から選択される。式(I)の変項の残りの値及び値の例は、第1の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第1の実施態様の第2の態様では、Y1aとY1bは同じであり;Y2aとY2bは同じであり;Y3aとY3bは同じであり;Y4a、Y4b、Y4c、及びY4dは同じである。式(I)の変項の残りの値及び値の例は、第1の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第1の実施態様の第3の態様では、Y4a、Y4b、Y4c、及びY4dのそれぞれは、水素である。式(I)の変項の残りの値及び値の例は、第1の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第1の実施態様の第4の態様では、Y4a、Y4b、Y4c、及びY4dのそれぞれは、重水素である。式(I)の変項の残りの値及び値の例は、第1の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第1の実施態様の第5の態様では、Y1a及びY1bのそれぞれは、重水素である。式(I)の変項の残りの値及び値の例は、第1の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第1の実施態様の第6の態様では、Y1a及びY1bのそれぞれは、水素である。式(I)の変項の残りの値及び値の例は、第1の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第1の実施態様の第7の態様では、Y2a及びY2bのそれぞれは、重水素である。式(I)の変項の残りの値及び値の例は、第1の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第1の実施態様の第8の態様では、Y2a及びY2bのそれぞれは、水素である。式(I)の変項の残りの値及び値の例は、第1の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第1の実施態様の第9の態様では、Y3a及びY3bのそれぞれは、重水素である。式(I)の変項の残りの値及び値の例は、第1の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第1の実施態様の第10の態様では、Y3a及びY3bのそれぞれは、水素である。式(I)の変項の残りの値及び値の例は、第1の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第1の実施態様の第11の態様では、R1は、−CD3である。式(I)の変項の残りの値及び値の例は、第1の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第1の実施態様の第12の態様では、R1は、−CH3である。式(I)の変項の残りの値及び値の例は、第1の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第1の実施態様の第13の態様では、R2及びR3のそれぞれは、−CD3である。式(I)の変項の残りの値及び値の例は、第1の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第1の実施態様の第14の態様では、R2及びR3のそれぞれは、−CH3である。式(I)の変項の残りの値及び値の例は、第1の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第1の実施態様の第15の態様では、式(I)中の重水素又はDと指定されていない任意の原子は、その天然同位体存在度で存在する。
第1の実施態様の第16の態様では、Y4a、Y4b、Y4c、及びY4dのそれぞれは、水素であり;Y1aとY1bは同じであり;Y2aとY2bは同じであり;Y3aとY3bは同じであり;R2とR3は同じである。式(I)の変項の残りの値及び値の例は、第1の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第1の実施態様の第17の態様では、Y4a、Y4b、Y4c、及びY4dのそれぞれは、水素であり;Y1aとY1bは同じであり;Y2aとY2bは同じであり;Y3aとY3bは同じであり;R2とR3は同じであり;Y2a、Y2b、Y3a、Y3b、R1、R2、及びR3の値は、下の表1に列挙した値から選択される:
Figure 2020520993
表1に列挙した式(I)の変項の値によって定義された化合物については、重水素又はDと指定されていない任意の原子は、その天然同位体存在度で存在する。
第1の実施態様の第18の態様では、Y4a、Y4b、Y4c、及びY4dのそれぞれは、重水素であり;Y1aとY1bは同じであり;Y2aとY2bは同じであり;Y3aとY3bは同じであり;R2とR3は同じである。式(I)の変項の残りの値及び値の例は、第1の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第1の実施態様の第19の態様では、Y4a、Y4b、Y4c、及びY4dのそれぞれは、重水素であり;Y1aとY1bは同じであり;Y2aとY2bは同じであり;Y3aとY3bは同じであり;R2とR3は同じであり;Y2a、Y2b、Y3a、Y3b、R1、R2、及びR3の値は、下の表2に列挙した値から選択される:
Figure 2020520993
表2に列挙した式(I)の変項の値によって定義された化合物については、重水素又はDと指定されていない任意の原子は、その天然同位体存在度で存在する。
第1の実施態様の第20の態様では、化合物は、
Figure 2020520993
又はその薬学的に許容し得る塩から選択される。
第1の実施態様の第21の態様では、化合物は、
Figure 2020520993
Figure 2020520993
から選択される。
第1の実施態様の第22の態様では、化合物は、
Figure 2020520993
又はその薬学的に許容し得る塩から選択される。
第2の実施態様では、本発明は、式1a:
Figure 2020520993
によって表される式Iの化合物、又はその薬学的に許容し得る塩(式中:R1は、−CH3及び−CD3から選択され;Y1aとY1bは同じであり、且つ水素及び重水素から選択され;Y2aとY2bは同じであり、且つ水素及び重水素から選択される)を提供する。
第2の実施態様の第1の態様では、Y2aとY2bは、水素である。式(Ia)中の変項の残りの値及び値の例は、第2の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第2の実施態様の第2の態様では、R1は、−CD3であり、且つY1a及びY1bのそれぞれは、重水素である。式(Ia)中の変項の残りの値及び値の例は、第2の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第2の実施態様の第3の態様では、R1は、−CH3であり、且つY1a及びY1bのそれぞれは、水素である。式(Ia)中の変項の残りの値及び値の例は、第2の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第2の実施態様の第4の態様では、化合物は、次の構造式:
Figure 2020520993
又はその薬学的に許容し得る塩によって表される。
第3の実施態様では、本発明は、式1b:
Figure 2020520993
によって表される式Iの化合物、又はその薬学的に許容し得る塩(式中:R2とR3のそれぞれは、独立に、−CH3及び−CD3から選択され;Y2aとY2bは同じであり、且つ水素及び重水素から選択され;Y3aとY3bは同じであり、且つ水素及び重水素から選択される)を提供する。
第3の実施態様の第1の態様では、Y2aとY2bは、水素である。式(Ib)中の変項の残りの値及び値の例は、第3の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第3の実施態様の第2の態様では、Y3aとY3bは、水素である。式(Ib)中の変項の残りの値及び値の例は、第3の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第3の実施態様の第3の態様では、R2とR3は、同じである。式(Ib)中の変項の残りの値及び値の例は、第3の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第3の実施態様の第4の態様では、R2とR3は、−CH3である。式(Ib)中の変項の残りの値及び値の例は、第3の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第3の実施態様の第5の態様では、R2とR3は、−CD3である。式(Ib)中の変項の残りの値及び値の例は、第3の実施態様の種々の態様に関して上及び下に記載した通りである。
第3の実施態様の第6の態様では、化合物は、次の構造式:
Figure 2020520993
又はその薬学的に許容し得る塩によって表される。
第1の、第2の、及び第3の実施態様の種々の態様では、列挙した態様のいずれかにおける重水素と指定されていない任意の原子は、その天然同位体存在度で存在する。
第1の、第2の、及び第3の実施態様の種々の態様では、列挙した態様のいずれかにおける重水素と指定される任意の原子は、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも99%の同位体存在度で存在する。
第4の実施態様では、本発明は、上に記述した第1の、第2の、及び第3の実施態様の任意の1つの化合物と、薬学的に許容し得る担体とを含む医薬組成物である。
第5の実施態様では、本発明は、癌、自己免疫疾患、及び感染症から選択される疾患を治療する方法であって、第1の、第2の、及び第3の実施態様のいずれか1つの態様の有効量の化合物、又は第4の実施態様の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法である。
癌の例としては、黒色腫(再発性黒色腫、転移性黒色腫、及び粘膜黒色腫が含まれる)、皮膚T細胞リンパ腫、結節型基底細胞癌、神経膠腫、退形成性星細胞腫、退形成の星細胞腫−乏突起神経膠腫、膠芽腫、及び膀胱癌が挙げられる。
自己免疫疾患の例としては、関節リウマチ、狼瘡、セリアック病、シェーグレン症候群、リウマチ性多発筋痛症、多発性硬化症、強直性脊椎炎、1型糖尿病、円形脱毛症、血管炎、及び側頭動脈炎が挙げられる。
感染症の例としては、疣贅、インフルエンザ感染、結核、B型肝炎、風邪、連鎖球菌感染症、尿路感染症、肺炎、性行為感染症、HIV、及びマラリアが挙げられる。
第5の実施態様の一態様では、疾患は、皮膚T細胞リンパ腫である。
第6の実施態様では、本発明は、対象における抗原に対する免疫応答を増強させる方法であって、抗原と、有効量の第1の、第2の、及び第3の実施態様の態様のいずれか1態様の化合物、又は有効量の第4の実施態様の医薬組成物を対象に同時投与するステップを含む方法である。
第6の実施態様の第1の態様では、抗原は、癌抗原、インフルエンザ抗原、B型肝炎ウイルス抗原から選択される。本明細書で使用する場合、用語「癌抗原」は、健康な細胞ではなく癌細胞によって発現される、又は癌細胞によって健康な細胞よりもはるかに大きい濃度で発現される、タンパク質又は炭水化物を指す。腫瘍抗原の例としては、非セミノーマ胚細胞腫瘍のαフェトプロテイン(AFP)、乳癌のCA 15−3、膵癌のCA 19−9、消化管腫瘍のCA 50、卵巣/腹膜癌のCA 125、消化管腫瘍及び固体の内部器官の腫瘍の癌胎児性抗原(CEA)、非セミノーマ胚細胞腫瘍及び絨毛癌のヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)、多発性骨髄腫のミクログロブリン−β2サブユニット(b2−M)、肺小細胞癌の神経特異エノラーゼ(NSE)、乳癌のNY−BR−40、前立腺癌の前立腺特異抗原(PSA)、黒色腫の尿中腫瘍関連抗原(UTAA)、癌/精巣ファミリーのNY−ESO−1ファミリー、黒色腫の糖タンパク質100(gp100)、黒色腫関連抗原3(MAGE−A3)、CDX−1401(NY−ESO−1腫瘍抗原に結合する、樹状細胞受容体DEC−205に対する特異性をもつ完全ヒトモノクローナル抗体)、長鎖ペプチドワクチン7(LPV7、サイズがそれぞれ約30アミノ酸であり、且つ、癌−精巣抗原(CTA)及びメラニン細胞分化タンパク質(MDP)に由来する、7つの合成長鎖ペプチド(SLP)の組み合わせからなるペプチドワクチン)、自己腫瘍ライセートなどが挙げられる。
第6の実施態様の第2の態様では、癌抗原は、NY−ESO−1タンパク質、NY−ESO−1bペプチド、gp100、MAGE−3、CDX−1401、LPV7、及び自己腫瘍ライセートから選択される。
第7の実施態様では、本発明は、癌を治療する方法であって、有効量の、第1の、第2の、及び第3の実施態様のいずれか1つの態様の化合物、又は第4の実施態様の医薬組成物と;免疫療法剤及び治療用抗体から選択される第2の治療薬又は2種以上の第2の治療薬を、それを必要とする対象に同時投与するステップを含む方法である。
免疫療法剤の例としては、インターロイキン(IL−2、IL−7、IL−12)、サイトカイン(インターフェロン、G−CSF、イミキモド)、ケモカイン(CCL3、CCL26、CXCL7)、免疫調節性イミド薬(IMiD、例えばサリドマイド及びその類似体レナリドミド、ポマリドミド、及びアンプレミラスト(ampremilast))、シトシン・リン酸−グアノシン、オリゴデオキシヌクレオチド、及びグルカンが挙げられる。免疫療法剤としては、チェックポイント阻害剤も挙げられる。
本明細書で使用する場合、「チェックポイント阻害剤」は、T細胞などのいくつかの種類の免疫系細胞、及びいくつかの癌細胞によって作られるある種のタンパク質をブロックする薬剤を指す。これらのタンパク質は、免疫応答を阻止するのを助け、また、T細胞が癌細胞を死滅させないようにする可能性がある。これらのタンパク質がブロックされた場合、免疫系に対する「ブレーキ」が解除され、T細胞は、癌細胞を一層良く死滅させることができるようになる。T細胞又は癌細胞に見られるチェックポイントタンパク質の例としては、PD−1/PD−L1及びCTLA−4/B7−1/B7−2が挙げられる。
チェックポイント阻害剤の例としては、PD−1阻害剤ペムブロリズマブ(Keytruda)、ニボルマブ(Opdivo);PD−L1阻害剤アテゾリズマブ(Tecentriq)、アベルマブ(Bavencio);及びCTLA−4 阻害剤:イピリムマブ(Yervoy)が挙げられる。
第7の実施態様の第1の態様では、免疫療法剤は、チェックポイント阻害剤である。
第7の実施態様の第2の態様では、免疫療法剤は、抗癌免疫を刺激する薬剤である。こうした薬剤としては、CD40アゴニスト剤及びOX40アゴニスト剤が挙げられる。CD40アゴニスト剤の例としては、CD40アゴニスト抗体(例えば、モノクローナル抗体)が挙げられる。具体的なCD40アゴニスト剤としては、APX005M、CP−870,893(Pfizer)、ダセツズムマブ(Dacetuzmumab)(Seattle Genetics)、及びChi Lob 7/4(Univ.of Southampton)が挙げられる。OX40アゴニスト剤の例としては、OX40アゴニスト抗体(例えば、モノクローナル抗体)が挙げられる。具体的なOX40アゴニスト剤としては、MED16469(MedImmune)、MED16383(MedImmune)、MED10562(MedImmune)、PF−04518600(Pfizer)、MOXR0916(Genentech)、GSK3174998(GlaxoSmithKline)、及びINCAGN01949(Agenux/Incyte)が挙げられる。
第7の実施態様の第3の態様では、癌を治療する方法は、有効量の、第1の、第2の、及び第3の実施態様のいずれか1つの態様の化合物、又は第4の実施態様の医薬組成物と;チェックポイント阻害剤、CD−40アゴニスト抗体、OX−40アゴニスト抗体、又はその組み合わせから選択される免疫療法剤を、それを必要とする対象に同時投与するステップを含む。例えば、有効量の第1の、第2の、及び第3の実施態様のいずれか1つの態様の化合物、又は第4の実施態様の医薬組成物を、チェックポイント阻害剤及びCD−40アゴニスト抗体と組み合わせて投与することができる。別の例では、有効量の第1の、第2の、及び第3の実施態様のいずれか1つの態様の化合物、又は第4の実施態様の医薬組成物を、チェックポイント阻害剤及びOX−40アゴニスト抗体と組み合わせて投与することができる。
第7の実施態様の第4の態様では、治療用抗体は、EGFRに対して選択的な抗体及びHer 2に対して選択的な抗体から選択される。
本明細書で使用する場合、「EGFR」は、上皮成長因子受容体(ヒトにおけるEGFR;ErbB−1;HER1)、すなわち細胞外タンパク質リガンドの上皮成長因子ファミリー(EGFファミリー)のメンバーに対する受容体である膜貫通タンパク質を指す。EGFRに対して選択的な抗体の例としては、セツキシマブ(Erbitux)、デパツキシズマブマホドチン、フツキシマブフォル(Futuximabfor)、イムガツズマブ、ラプリツキシマブ・エムタンシン(Laprituximab emtansine)、マツズマブ、ネシツムマブ、ニモツズマブ(Theracim,Theraloc)、パニツムマブ(Vectibix)、及びザルツムマブが挙げられる。
本明細書で使用する場合、「Her 2」は、受容体チロシン−プロテインキナーゼerbB−2、CD340(表面抗原分類340)、癌原遺伝子Neu、Erbb2(げっ歯類)、又はERBB2(ヒト)としても公知である、ヒト上皮成長因子受容体2を指す。これは、ERBB2遺伝子によってコードされ、且つヒト上皮成長因子受容体(HER/EGFR/ERBB)ファミリーのメンバーである、ヒトにおけるタンパク質である。Her 2に対して選択的な抗体の例としては、トラスツズマブ(Herceptin)、ペルツズマブ(Perjeta)、及びAdo−トラスツズマブ・エムタンシン(TDM−1としても公知のKadcyla)が挙げられる。
式Iの化合物の合成は、通常の技術の合成化学者によって、容易に達成することができる。妥当な手順及び中間体は、例えば、その関連の教示が参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許第5,389,640号明細書;米国特許第6,200,592号明細書;米国特許第6,245,776号明細書;米国特許第6,348,462号明細書;及び米国特許第6,486,168号明細書に開示されている。
こうした方法は、本明細書に描写した化合物を合成するための、対応する重水素化、及び任意選択的に他の同位体含有試薬及び/又は中間体を利用して、又は、同位体原子を化学構造に導入するための当技術分野で公知の標準の合成プロトコルを行使して実施することができる。
組成物
本発明はまた、有効量の式I(例えば、本明細書の式のいずれかが含まれる)の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物と;薬学的に許容し得る担体とを含む医薬組成物を提供する。担体は、製剤の他の成分と適合性があり、且つ薬学的に許容し得る担体の場合には医薬品中に使用される量でそのレシピエントに対して有害でないという意味で、「許容し得る」ものである。
本発明の医薬組成物中に使用することができる薬学的に許容し得る担体、補助剤、及びビヒクルとしては、限定はされないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質(ヒト血清アルブミンなど)、緩衝物質(リン酸塩など)、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和した植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩又は電解質(硫酸プロタミンなど)、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベースの物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロック重合体、ポリエチレングリコール、及び羊毛脂が挙げられる。
必要に応じて、医薬組成物中の本発明の化合物の溶解度及びバイオアベイラビリティを、当技術分野で周知の方法によって向上させることができる。1つの方法としては、製剤中の脂質賦形剤の使用が挙げられる。“Oral Lipid−Based Formulations:Enhancing the Bioavailability of Poorly Water−Soluble Drugs(Drugs and the Pharmaceutical Sciences)”,David J.Hauss,ed.Informa Healthcare,2007;及び“Role of Lipid Excipients in Modifying Oral and Parenteral Drug Delivery:Basic Principles and Biological Examples”,Kishor M.Wasan,ed.Wiley−Interscience,2006を参照のこと。
バイオアベイラビリティを向上させる別の公知の方法は、任意選択的にLUTROL(商標)及びPLURONIC(商標)(BASF Corporation)などのポロクサマー、又は酸化エチレンと酸化プロピレンのブロック共重合体と共に製剤化される、本発明の化合物の非晶質形の使用である。米国特許第7,014,866号明細書;並びに米国特許出願公開第20060094744号明細書及び同第20060079502号明細書を参照のこと。
本発明の医薬組成物としては、経口、直腸内、経鼻、局所(頬側及び舌下が含まれる)、膣内、又は非経口(皮下、筋肉内、静脈内、及び皮内が含まれる)投与に適したものが挙げられる。ある種の実施態様では、本明細書に記載した式の化合物は、口腔内に投与される。ある種の実施態様では、本明細書に記載した式の化合物は、(例えば、経皮パッチ又はイオントフォレーシス技術を使用して)経皮的に投与される。他の製剤は、単位剤形、例えば、錠剤、徐放性カプセルで、また、リポソームで、好都合に提供することができ、薬学の技術分野で周知の任意の方法によって調製することができる。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Company,Philadelphia,PA(17th ed.1985)を参照のこと。
こうした調製方法には、投与されることとなる分子と、1種以上の補助的成分を構成する担体などの成分とを混合するステップが含まれる。一般に、組成物は、活性成分と、液体担体、リポソーム若しくは微粉化された固体担体、又はこれらの両方とを均一且つ十分に混合し、次いで、必要であれば生成物を成形することによって調製される。
ある種の実施態様では、化合物は、経口的に投与される。経口投与に適した本発明の組成物は、カプセル、小袋(sachet)、若しくは錠剤(それぞれがあらかじめ定められた量の活性成分を含有する);散剤若しくは顆粒剤;水性の液体若しくは非水性の液体中の溶液若しくは懸濁液;水中油型液体エマルジョン;油中水型液体エマルジョンなどの不連続な単位として;リポソームに充填させて;又はボーラスなどとして提供することができる。ソフトゼラチンカプセルは、こうした懸濁液を含有させるのに有用であり得、これは、化合物吸収の速度を有益に増大させることができる。
経口使用のための錠剤の場合、一般に使用される担体としては、ラクトース及びトウモロコシデンプンが挙げられる。典型的には、ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤も添加される。カプセル形態での経口投与については、有用な希釈剤としては、ラクトース及び乾燥トウモロコシデンプンが挙げられる。水性の懸濁剤が経口的に投与される場合、活性成分は、乳化剤及び懸濁化剤と合わせられる。所望される場合、ある種の甘味料及び/又は着香料及び/又は着色剤を添加することができる。
経口投与に適した組成物としては、風味付けされた基剤、通常、スクロース及びアラビアゴム又はトラガカントゴム中に成分を含むトローチ剤(lozenge);及びゼラチン及びグリセリン、又はスクロース及びアラビアゴムなどの不活性な基剤中に活性成分を含む香錠が挙げられる。
非経口投与に適した組成物としては、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、及び製剤を対象となるレシピエントの血液と等張にする溶質を含有することができる、水性及び非水性の滅菌した注射液;並びに、懸濁化剤及び増粘剤を含むことができる、水性及び非水性の滅菌した懸濁液が挙げられる。製剤は、アンプル及びバイアルなどの単位用量又は複数回投与用の容器、例えば密閉されたアンプル及びバイアルで提供することができ、また、滅菌した液体担体、例えば注射用水を使用の直前に添加するだけで済むフリーズドライ(凍結乾燥された)状態で保管することができる。即時注射液及び懸濁液は、滅菌した散剤、顆粒剤、及び錠剤から調製することができる。
こうした注射液は、例えば、滅菌した注射可能な水性又は油性の懸濁液の形態であり得る。この懸濁液は、適切な分散剤又は湿潤剤(例えばTween 80など)及び懸濁化剤を使用して、当技術分野で公知の技術に従って製剤化することができる。滅菌した注射可能な調製物はまた、非毒性の非経口的に許容し得る希釈剤又は溶媒中の、例えば、1,3−ブタンジオールの溶液としての、滅菌した注射可能な液剤又は懸濁剤であり得る。用いることができる許容し得るビヒクル及び溶媒には、マンニトール、水、リンゲル液、及び等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌した不揮発性油が、溶媒又は懸濁媒体として慣例的に用いられている。この目的のために、合成のモノ又はジグリセリドを含めた、いかなる無刺激性の不揮発性油も用いることができる。特にポリオキシエチル化された形の、オリーブ油又はヒマシ油などの、薬学的に許容し得る天然の油がそうであるように、オレイン酸などの脂肪酸及びそのグリセリド誘導体が、注射可能物質の調製において有用である。これらの油溶液又は懸濁液は、長鎖アルコール希釈剤又は分散剤も含有することができる。
本発明の医薬組成物は、直腸内投与のための座剤の形態で投与することができる。これらの組成物は、本発明の化合物を、適切な非刺激性の賦形剤(これは、室温では固体であるが直腸温では液体であるので、直腸内で溶けて活性成分を放出することとなる)と混合することによって調製することができる。こうした材料としては、限定はされないが、カカオ脂、蜜蝋、及びポリエチレングリコールが挙げられる。
本発明の医薬組成物は、経鼻エアロゾル又は吸入によって投与することができる。こうした組成物は、医薬製剤の技術分野で周知の技術に従って調製され、また、ベンジルアルコール又は他の適切な保存剤、バイオアベイラビリティを向上させるための吸収促進剤、フルオロカーボン、及び/又は当技術分野で公知の可溶化剤又は分散剤を用いて、生理食塩水中の溶液として調製することができる。例えば、Alexza Molecular Delivery Corporationに譲渡された、Rabinowitz JD及びZaffaroni ACの米国特許第6,803,031号明細書を参照のこと。
本発明の医薬組成物は、リポソーム製剤で投与することができる。
本発明の医薬組成物の局所投与は、所望される治療が、局所適用によって容易に到達可能な領域又は器官を含む場合に、特に有用である。皮膚への局所的な局所適用については、医薬組成物は、担体に懸濁又は溶解させた活性な構成成分を含有する適切な軟膏に製剤化するべきである。本発明の化合物の局所投与用のための担体としては、限定はされないが、鉱油、流動ワセリン(liquid petroleum)、白色ワセリン(white petroleum)、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化蝋、及び水が挙げられる。或いは、医薬組成物は、担体に懸濁又は溶解させた活性な化合物を含有する適切なローション又はクリームに製剤化することができる。適切な担体としては、限定はされないが、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、及び水が挙げられる。本発明の医薬組成物はまた、直腸内座剤剤形によって、又は適切な浣腸剤形で、下位腸管に局所的に適用することができる。局所的経皮貼付剤及びイオントフォレーシス投与も、本発明に含まれる。
別の実施態様では、本発明の組成物は、第2の治療薬をさらに含む。第2の治療薬は、式(I)の化合物と同じ作用機序を有する化合物と共に投与された場合に好都合な特性を有することが公知である又は好都合な特性を示す、任意の化合物又は治療薬から選択することができる。こうした薬剤としては、限定はされないが、NY−ESO−1タンパク質、Montanide ISA(登録商標)−51 VG、CDX−1401、ポリ−ICLC(カルボキシメチルセルロース、ポリイノシン・ポリシチジン酸、及びポリ−L−リジン・二本鎖RNAとの複合体)、LPV7、破傷風ペプチド(破傷風トキソイドヘルパーペプチドQYIKANSKFIGITEL)、自己腫瘍ライセート、CDX−1307(ヒト絨毛性ゴナドトロピン−β鎖(hCG−β)、すなわち膀胱癌を含めた上皮癌によってしばしば発現される腫瘍抗原と融合させた、マンノース受容体を標的にするヒトモノクローナル抗体)、並びに他の化学療法剤を含めて、レシキモドと組み合わせて有用であると示されているものが挙げられる。
別の実施態様では、本発明は、本発明の化合物と、上に記載した第2の治療薬のいずれかの1つ又は複数との、個別の剤形であって、本発明の化合物と第2の治療薬が互いに関連する剤形を提供する。本明細書で使用する場合の用語「互いに関連する」は、個別の剤形が、個別の剤形が一緒に(互いに24時間未満以内に、又は連続的に若しくは同時に)販売及び投与されることが意図されることが容易に明らかであるように、一緒に包装される又は別の方法で互いに付着されることを意味する。
本発明の医薬組成物においては、本発明の化合物は、有効量で存在する。本明細書で使用する場合、用語「有効量」は、適切な投薬レジメンで投与された場合に、標的となる障害を(治療的又は予防的に)治療するのに、例えば、治療される障害の重症度、期間、又は進行を低減又は改善する、治療される障害の進行を予防する、治療される障害の退行を引き起こす、又は別の治療法の予防的又は治療的効果を増強若しくは向上させるのに十分である量を指す。
動物とヒトについての投薬量(ミリグラム/体表面(平方メートル)に基づく)の相互関係は、Freireich et al.,(1966)Cancer Chemother.Rep 50:219に記載されている。体表面積は、患者の身長と体重から近似的に決定することができる。例えば、Scientific Tables,Geigy Pharmaceuticals,Ardsley,N.Y.,1970,537を参照のこと。
一実施態様では、本発明の化合物の有効量は、約0.1mgから約500mg/日の範囲であり得る。この実施態様の、より具体的な態様では、本発明の化合物の有効量は、約1.0mg〜400mg/日、約5mg〜300mg/日、約10mg〜250mg/日、約20mg〜200mg/日、約50mg〜200mg/日、及び約100mg〜200mg/日の範囲である。有効な投薬量を、1日1回の単一用量として、又は、1日に2回、3回、若しくは4回投与される分割用量として、例えば、50mgを1日に1回、若しくは25mgを1日に2回;100mgを1日に1回、若しくは50mgを1日に2回;又は200mgを1日に1回、若しくは100mgを1日に2回、投与することができる。
有効な用量はまた、当業者によって認識される通り、治療される疾患、疾患の重症度、投与経路、性別、年齢、及び患者の全身健康状態、賦形剤用法、他の薬剤の使用などの他の治療的処置との同時用法の可能性、並びに治療を行う医師の判断に応じて変動することとなる。例えば、有効な用量を選択するための手引きは、式(I)の化合物についての処方情報を参照することによって決定することができる。
第2の治療薬を含む医薬組成物については、第2の治療薬の有効量は、単にその薬剤のみを使用する単剤療法レジメンにおいて通常利用される投薬量の約20%から100%である。好ましくは、有効量は、通常の単剤療法の用量の約70%から100%である。これらの第2の治療薬の通常の単剤療法の投薬量は、当技術分野で周知である。例えば、Wells et al.,eds.,Pharmacotherapy Handbook,2nd Edition,Appleton and Lange,Stamford, Conn.(2000);PDR Pharmacopoeia,Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2000,Deluxe Edition,Tarascon Publishing,Loma Linda,Calif.(2000)(これらの参考文献のそれぞれの全体を、参照によって本明細書に組み込む)を参照のこと。
上に言及した第2の治療薬のいくつかは、本発明の化合物と相乗的に作用することとなることが期待される。これが起こる場合、第2の治療薬及び/又は本発明の化合物の有効な投薬量を、単剤療法で必要とされる量から低下させることが可能となる。これは、本発明の化合物のいずれかの第2の治療薬の毒性の副作用を最小にすること、有効性の相乗的な向上、投与又は使用の容易さの向上、及び/又は化合物調製又は製剤化の全体費用の減少という利点を有する。
治療の方法
本発明は、それを必要とする患者における、レシキモドによって有益に治療される疾患を治療する方法であって、本発明の有効量の化合物又は組成物を患者に投与するステップを含む方法を提供する。こうした疾患には、限定はされないが、腫瘍、例えば黒色腫(再発性、転移性、又は粘膜)、皮膚T細胞リンパ腫、結節型基底細胞癌、神経膠腫、退形成性星細胞腫、退形成の星細胞腫−乏突起神経膠腫、膠芽腫、膀胱癌、及び菌状息肉症;日光角化症;疣贅;アレルギー(アレルギー性鼻炎及び喘息が含まれる);結核(潜伏結核が含まれる);B型肝炎;インフルエンザ、及び他の進行悪性腫瘍が含まれる。
本明細書に開示した化合物は、インフルエンザワクチン接種中のエンハンサー又はアジュバントとして投与することもできる。
こうした治療を必要とする患者を特定することは、患者又は医療従事者の判断であり得、また、主観的(例えば、意見)又は客観的(例えば、検査若しくは診断法によって測定可能)であり得る。
別の実施態様では、上の治療の方法のいずれかは、1種又は複数の第2の治療薬を、それを必要とする患者に同時投与する、さらなるステップを含む。第2の治療薬の選択は、本発明の化合物との同時投与に有用であることが知られている、任意の第2の治療薬から行うことができる。第2の治療薬の選択はまた、治療されることとなる特定の疾患又は条件状態に依存する。本発明の方法に用いることができる第2の治療薬の例は、本発明の化合物と第2の治療薬とを含む組み合わせ組成物に使用するために上に記述したものである。
具体的には、本発明の組み合わせ療法は、以下の状態の治療のために、それを必要とする患者に、式Iの化合物と第2の治療薬とを同時投与することを含む(特定の第2の治療薬を、適応症の後の括弧内に示す):腫瘍(NY−ESO−1タンパク質;Montanide ISA 51 VG);再発性黒色腫;ステージIIA 黒色腫;ステージIIB黒色腫;ステージIIC黒色腫;ステージIIIA黒色腫;ステージIIIB黒色腫;ステージIIIC黒色腫;ステージIV黒色腫(Montanide ISA 51 VG);黒色腫(gp100);進行悪性腫瘍(CDX−1401及び/又はPoly−ICLC);黒色腫;転移性黒色腫;粘膜黒色腫(破傷風ペプチド及び/又はPolyICLCと組み合わせたペプチドワクチン(LPV7));神経膠腫;退形成性星細胞腫;退形成の星細胞腫−乏突起神経膠腫;膠芽腫(自己腫瘍ライセート−パルスDCワクチン接種);膀胱癌(CDX−1307);アレルギー(フタル酸エステル)。
本明細書で使用される用語「同時投与される」は、第2の治療薬を、単一剤形(本発明の化合物と、上に記載した通りの第2の治療薬とを含む本発明の組成物など)の一部として、又は個別の反復投与形態として、本発明の化合物と一緒に投与できることを意味する。或いは、追加の薬剤を、本発明の化合物の投与前に、投与と連続して、又は投与後に投与することができる。こうした組み合わせ療法の治療では、本発明の化合物と第2の治療薬はどちらも、従来の方法によって投与される。本発明の化合物と第2の治療薬との両方を含む本発明の組成物の、患者への投与は、その同じ治療薬、又は他のいずれかの第2の治療薬、又はいずれかの本発明の化合物の、治療の経過中の別の時点での前記患者への個別の投与を除外しない。
本発明の一実施態様では、第2の治療薬が対象に投与される場合、本発明の化合物の有効量は、第2の治療薬が投与されない場合のその有効量よりも少ない。別の実施態様では、第2の治療薬の有効量は、本発明の化合物が投与されない場合のその有効量よりも少ない。このような方法で、いずれかの薬剤の高用量に関連する望ましくない副作用を最小限にすることができる。他の潜在的利点(限定はされないが、投薬レジメンの改善及び/又は薬物費用の減少が含まれる)は、当業者に明らかであろう。
さらに別の態様では、本発明は、患者における、上に記述した疾患、障害、又は症状の治療又は予防のための、単一の組成物としての又は個別の剤形としての医薬品の製造における、単独での、又は1種又は複数の上に記載した第2の治療薬を伴う、式Iの化合物の使用を提供する。本発明の別の態様は、患者における、本明細書に描写した疾患、障害、又はその症状の治療又は予防に使用するための式Iの化合物である。
例示的合成
下に記載する実施例では、次の略語を使用する
DCM ジクロロメタン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EA 酢酸エチル
FCC フラッシュカラムクロマトグラフィー
h 時間
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
LCMS 液体クロマトグラフィー−質量分析法
mCPBA 3−クロロ過安息香酸
MeOH メタノール
NMR 核磁気共鳴
PE 石油エーテル
rt 室温
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
本発明の化合物は、有機合成の分野の技術者に周知のいくつかの方式で調製することができる。例として、本発明の化合物は、合成有機化学の分野で公知の合成方法又は当業者によって認識されているその変形に加えて、下に記載した方法を使用して合成することができる。本発明の化合物は、様々な組み立て順序の中間体I−a、I−b、I−c、I−d、及びI−eを含む一般スキーム1に概説したステップに従うことによって合成することができる。出発材料は、市販品として入手可能である、又は、報告された文献における若しくは例示した通りの公知の手順によって作製される。例えば、試薬及び重水素化試薬は、購入することも、公知の方法によって容易に調製することもでき、Dで指定される各位置での90%超、例えば95%超の重水素取り込みを有する式I、Ia、又はIbの化合物などの本明細書に記載した化合物を調製することができる。こうした重水素化試薬としては、99.5atom % Dの同位体純度でSigma Aldrichから入手できるd5−エタノール、99.9atom % Dの同位体純度でSigma Aldrichから入手できるアセトン−d6、及び重水素化水素化アルミニウムリチウム(LiAlD4)が挙げられる。
中間体I−a、I−b、I−c、I−d、及びI−eを使用して式(I)の化合物を調製する一般的な方式を、一般スキーム1に概説する。
一般スキーム1
Figure 2020520993
式中、Y1a、Y1b、Y2a、Y2b、Y3a、Y3b、Y4a、Y4b、Y4c、Y4d、R1、R2、及びR3は、上の式(I)と同様に定義される。
一般スキーム1では、p−トルエンスルホン酸の存在下、且つ溶媒、例えば酢酸エチル中での1−a及び1−bの環化により、三環系の中間体I−cが提供される。溶媒、例えばジクロロメタン中での酸化剤(例えば、3−クロロ過安息香酸(mCPBA))を使用するI−cの酸化により、I−dが提供される。溶媒、例えばメタノール中でのイソシアン酸トリクロロアセチルでのI−dの処理、それに続く塩基、例えばナトリウムメトキシドでの処理により、所望される式(I)の化合物が提供される。
一般スキーム1では、p−トルエンスルホン酸の存在下、且つ溶媒、例えば酢酸エチル中での1−a及び1−bの環化により、三環系の中間体I−cが提供される。溶媒、例えばジクロロメタン中での酸化剤(例えば、3−クロロ過安息香酸(mCPBA))を使用するI−cの酸化により、I−dが提供される。溶媒、例えばメタノール中でのイソシアン酸トリクロロアセチルでのI−dの処理、それに続く塩基、例えばナトリウムメトキシドでの処理により、所望される式(I)の化合物が提供される。
実施例1:化合物107、1−(4−アミノ−2−((エトキシ−d5)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール
Figure 2020520993
ステップ1. 2−クロロ−N−(4−クロロキノリン−3−イル)アセトアミド(化合物3)
化合物1(2.0g、11.2mmol、1当量)とトリエチルアミン(3.4g、33.6mmol、3当量)の0℃のDCM(40mL)溶液に、塩化クロロアセチル(2.52g、22.4mmol、2当量)を添加し、得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。この反応混合物を、1N HCl、水、及び飽和食塩水で洗浄し、真空中で濃縮した。未精製の残渣を、FCC(PE/EA:1/1で溶出する)を介して精製して、化合物3(1.2g、39.5%)を与えた。TLC:PE/EA:1/1で溶出する;化合物1 Rf=0.4;化合物3 Rf=0.6。
ステップ2. N−(4−クロロキノリン−3−イル)−2−(エトキシ−d5)アセトアミド(化合物5)
水素化ナトリウム(0.42g、60%(油中)、10.6mmol、3.0当量)を0℃のTHFに入れた混合物に、エタノール−d5(4、0.54g、10.6mmol、3.0当量)をTHF(10mL)に入れたものを添加し、得られた混合物を、0℃で0.5時間撹拌した。次いで、ヨウ化トリブチルアンモニウム(TBAI、0.27g)と、化合物3(0.9g、3.52mmol、1.0当量)のTHF(10mL)溶液を添加し、得られた混合物を、60℃で12時間撹拌した。この反応混合物を、水で急冷し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、水及び飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた粗生成物を、FCC(PE/EA:1/1で溶出する)を介して精製して、化合物5(0.5g、53%)を提供した。TLC:PE/EA:1/1で溶出する;化合物3 Rf=0.6;化合物5 Rf=0.5。
ステップ3. 1−(2−((エトキシ−d5)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール(化合物7)
化合物5(0.5g、1.86mmol、1当量)と化合物アミン6(0.25g、2.79mmol、1.5当量)とp−トルエンスルホン酸(50mg、当量)との混合物を、封管に入れて、125℃で15時間加熱し、次いで、この反応混合物を、室温まで冷ました。ジクロロメタンと飽和NaHCO3水溶液を添加し、得られた混合物を、15分間撹拌した。有機層を分離し、飽和NaHCO3水溶液と水で連続的に洗浄し、K2CO3で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。未精製の残渣を、FCC(DCM/MeOH:15/1で溶出する)を介して精製して、化合物7(0.6g、94%)を提供した。TLC:DCM/MeOH:10/1で溶出する;化合物5 Rf=0.9;化合物7 Rf=0.4。
ステップ4. 2−((エトキシ−d5)メチル)−1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン5−オキシド(化合物8)
化合物7(0.6g、1.96mmol、1当量)の0℃のジクロロメタン(10mL)溶液に、mCPBA(0.68g、3.92mmol、2当量)を添加した。次いで、得られた混合物を、0℃で10分間、次いで室温で3時間撹拌した。この反応物を、ジクロロメタン(20mL)と飽和重炭酸ナトリウム水溶液(25mL)で希釈し、次いで、15分間撹拌した。水層を分離し、ジクロロメタン(3×25mL)で抽出し、合わせた有機分画を炭酸カリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。未精製の残渣を、FCC(DCM/MeOH:15/1で溶出する)を介して精製して、化合物8(0.5g、79%)を提供した。TLC:DCM/MeOH:10/1で溶出する;化合物7 Rf=0.4;化合物8 Rf=0.3。
ステップ5. 1−(4−アミノ−2−((エトキシ−d5)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−2−メチルプロパン−2−オール(化合物107)
化合物8(0.3g、0.94mmol、1当量)の0℃のジクロロメタン(10mL)溶液に、イソシアン酸トリクロロアセチル9(0.29g、1.55mmol、1.66当量)を、撹拌しながら添加した。この反応物を、0℃で15分間、次いで55℃で1時間撹拌した。この混合物を、減圧下で濃縮し、得られた残渣を、メタノール(10mL)に溶解した。ナトリウムメトキシド(0.46g、8.43mmol、9.0当量)を添加し、得られた混合物を、55℃で2時間撹拌し、次いで、室温まで冷却した。この混合物を、減圧下で濃縮し、得られた残渣を、FCC(DCM/MeOH:15/1で溶出する)によって精製して、化合物I−1(0.15g、50 %)を提供した。TLC:DCM/MeOH:10/1で溶出する;化合物8 Rf=0.3;化合物107 Rf=0.4。CDCl3中の1H NMRを、図1Aから1Cに示す。LCMS:m/z 320.25[M+H]+
実施例2:化合物104、2−((4−アミノ−2−(エトキシメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)メチル)プロパン−1,1,1,3,3,3−d6−2−オール
Figure 2020520993
ステップ1. 2−ヒドロキシ−2−(メチル−d3)プロパンニトリル−3,3,3−d3(10)
アセトン−d6(10g、249mmol、1当量)のDCM(100mL)溶液に、0℃で、TMS−CN(29.7g、299mmol、1.2当量)と塩化亜鉛(7.9g、24.9mmol、0.1当量)を添加し、得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。この反応物を、水で急冷し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、未精製の化合物10(9.1g 55%)を提供し、これを、さらなる精製を行わずに次のステップに使用した。
ステップ2. 2−(アミノメチル)プロパン−1,1,1,3,3,3−d6−2−オール(6a)
化合物10(3.0g、44.7mmol、1当量)の0℃のTHF(30mL)溶液に、LiAlH4(3.4g、89.4mmol、2当量)を添加し、得られた混合物を、70℃で3時間撹拌した。この反応混合物を、水で急冷し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、未精製の化合物6a(0.9g、28%)を提供し、これを、さらなる精製を行わずに次のステップに使用した。
ステップ3. N−(4−クロロキノリン−3−イル)−2−エトキシアセトアミド(5a)
化合物1(1.0g、5.6mmol、1当量)とトリエチルアミン(1.7g、16.8mmol、3当量)を、DCM(20mL)に溶解し、得られた混合物を、0℃まで冷却した。化合物2a(1.37g、11.2mmol、2当量)を添加し、得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。この混合物を、1N HClで洗浄し、真空中で濃縮した。得られた粗生成物を、FCC(PE/EA:1/1で溶出する)を介して精製して、化合物5a(0.6g、40%)をもたらした。TLC:PE/EA:1/1で溶出する;化合物1 Rf=0.4;化合物5a Rf=0.5。
ステップ4. 2−((2−(エトキシメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)メチル)プロパン−1,1,1,3,3,3−d6−2−オール(7a)
TEFLON加工の圧力容器に入れた、化合物5a(0.5g、1.78mmol、1当量)と化合物6a(0.25g、3.5mmol、2当量)とp−トルエンスルホン酸(0.05g)との混合物を、125℃で15時間加熱し、これらを室温まで冷ました。ジクロロメタン(50mL)と飽和NaHCO3水溶液(10mL)を添加し、得られた混合物を、15分間撹拌した。有機層を分離し、飽和NaHCO3水溶液と水で連続的に洗浄し、K2CO3で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。この生成物を、FCC(DCM/MeOH:15/1で溶出する)を介して精製して、化合物7a(0.6g、99%)を提供した。TLC:DCM/MeOH:10/1で溶出する;化合物5a Rf=0.9;化合物7a Rf=0.4。
ステップ5. 2−(エトキシメチル)−1−(2−ヒドロキシ−2−(メチル−d3)プロピル−3,3,3−d3)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン5−オキシド(8a)
化合物7a(0.4g、1.42mmol、1当量)の0℃のジクロロメタン(10mL)溶液に、mCPBA(0.49g、2.84mmol、2当量)を添加した。得られた混合物を、0℃で10分間、次いで室温で3時間撹拌した。この反応混合物を、ジクロロメタン(20mL)と飽和重炭酸ナトリウム水溶液(25mL)で希釈し、次いで、15分間撹拌した。水層を分離し、ジクロロメタン(3×25mL)で抽出した。合わせた有機分画を炭酸カリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。この粗生成物を、FCC(DCM/MeOH:15/1で溶出する)を介して精製して、化合物8a(0.2g、47%)を提供した。TLC:DCM/MeOH:10/1で溶出する;化合物7a Rf=0.4;化合物8a Rf=0.3。
ステップ6. 2−((4−アミノ−2−(エトキシメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)メチル)プロパン−1,1,1,3,3,3−d6−2−オール(104)
化合物8a(0.25g、0.84mmol、1当量)の0℃のジクロロメタン(10mL)溶液に、イソシアン酸トリクロロアセチル9(0.26g、1.4mmol、1.66当量)を、撹拌しながら添加した。この反応物を、0℃で15分間、次いで、55℃で1時間撹拌した。この反応混合物を、減圧下で濃縮し、得られた残渣を、メタノール(10mL)に溶解した。ナトリウムメトキシド(0.41g、7.56mmol、9当量)を添加し、得られた混合物を、55℃で2時間撹拌し、室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。未精製の残渣を、FCC(DCM/MeOH:15/1で溶出する)を介して精製して、104(110mg、44%)を提供した。TLC:DCM/MeOH:10/1で溶出する;化合物8a Rf=0.4;I−2 Rf=0.4。MeOD中の1H NMRを、図2Aから2Cに示す。LCMS:m/z 321.3[M+H]+
実施例3:化合物113、1−(4−アミノ−2−(エトキシメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−2−(メチル−d3)プロパン−1,1,3,3,3−d5−2−オール
Figure 2020520993
ステップ1. 1−アミノ−2−(メチル−d3)プロパン−1,1,3,3,3−d5−2−オール(6b)
化合物10(3.0g、44.7mmol、1当量)のTHF(30mL)溶液に、0℃でLiAlD4(3.4g、89.4mmol、2当量)を添加した。この混合物を、70℃で3時間撹拌した。この反応物を、水で急冷し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。有機層を、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、化合物6b(1.0g、30%)を提供した。
ステップ2. 1−(2−(エトキシメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−2−(メチル−d3)プロパン−1,1,3,3,3−d5−2−オール(7b)
化合物5a(0.5g、1.78mmol、1当量)と化合物6b(0.26g、3.56mmol、2当量)とp−トルエンスルホン酸(50mg)との混合物を、密封容器に入れて、125℃で15時間加熱し、室温まで冷ました。ジクロロメタンと飽和NaHCO3水溶液を添加し、この混合物を、15分間撹拌した。有機層を分離し、飽和NaHCO3水溶液と水で連続的に洗浄し、K2CO3で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。未精製の残渣を、FCC(DCM/MeOH:15/1で溶出する)を介して精製して、化合物7b(0.5g、93%)を提供した。TLC:DCM/MeOH:10/1で溶出する;化合物5a Rf=0.9;化合物7b Rf=0.4。
ステップ3. 2−(エトキシメチル)−1−(2−ヒドロキシ−2−(メチル−d3)プロピル−1,1,3,3,3−d5)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン5−オキシド(8b)
化合物7b(0.5g、1.76mmol、1当量)の0℃のジクロロメタン(10mL)溶液に、mCPBA(0.43g、2.52mmol、2当量)を添加した。この反応物を、室温で3時間撹拌し、ジクロロメタン(20mL)、及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液(25mL)で希釈し、15分間撹拌した。水層を分離し、ジクロロメタン(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を、炭酸カリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。未精製の残渣を、FCC(DCM/MeOH:15/1で溶出する)を介して精製して、化合物8b(0.18g、34%)を提供した。TLC:DCM/MeOH:10/1で溶出する;化合物7b Rf=0.4;化合物8b Rf=0.3。
ステップ4. 1−(4−アミノ−2−(エトキシメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−2−(メチル−d3)プロパン−1,1,3,3,3−d5−2−オール(113)
化合物8b(0.18g、0.6mmol、1当量)の0℃のジクロロメタン(10mL)溶液に、イソシアン酸トリクロロアセチル(0.19g、1.0mmol、1.66当量)を、撹拌しながら添加した。この反応混合物を、55℃で1時間加熱し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、メタノール(10mL)に溶解し、ナトリウムメトキシド(0.29g、5.4mmol、9当量)を添加した。この混合物を、55℃で2時間撹拌し、次いで、室温まで冷まし、減圧下で濃縮した。未精製の残渣を、FCC(DCM/MeOH:15/1で溶出する)を介して精製して、113(0.12g、67%)を提供した。TLC:DCM/MeOH:10/1で溶出する;化合物8b Rf=0.4。MeOD中の1H NMRを、図3に示す。LCMS:m/z 323.3[M+H]+
実施例4:化合物116の調製
Figure 2020520993
化合物116は、実施例1のステップ1で使用される塩化クロロアセチルが塩化2−クロロアセチル−d2と置き換えられること以外は、実施例1で使用される合成手順に従って調製される。
実施例5:化合物101の調製
Figure 2020520993
化合物101は、実施例1のステップ1で使用される塩化クロロアセチルが塩化2−クロロアセチル−d2と置き換えられることと、実施例1のステップ2で使用されるエタノール−d5がエタノールと置き換えられること以外は、実施例1で使用される合成手順に従って調製される。
実施例6:化合物105の調製
化合物105は、実施例1のステップ1で使用される塩化クロロアセチルが塩化2−クロロアセチル−d2と置き換えられることと、実施例1のステップ2で使用されるエタノール−d5がエタノール−d2(CH3CD2OH)と置き換えられること以外は、実施例1で使用される合成手順に従って調製される。
上に示した特定の手法及び化合物は、限定的であると意図されない。本明細書のスキーム中の化学構造は、同じ変項名(すなわち、R1、R2、R3など)によって特定されるかどうかにかかわらず、本明細書の化合物式中の相当する位置の化学基の定義(部分、原子など)と共に本明細書で相応に定義される変項を表す。別の化合物の合成に使用するための化合物構造中の化学基の適合性は、当業者の知識の範囲内である。
式Iの化合物及びその合成前駆体を合成する追加の方法は、本明細書のスキームには明確に示されていない経路内のものを含めて、当業者の手段の範囲内である。適用可能な化合物を合成するのに有用な合成化学変換及び保護基の方法論(保護及び脱保護)は、当技術分野で公知であり、例えば、Larock R,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers(1989);Greene TW et al.,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd Ed.,John Wiley and Sons(1999);Fieser L et al.,Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1994);及びPaquette L,ed.,Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1995)、並びにこれらのその後の版に記載されているものが挙げられる。
本発明によって想定される置換基及び変項の組み合わせは、安定な化合物の形成をもたらすもののみである。
実施例7:薬物動態分析
化合物107、113、及び104、並びにレシキモド(非重水素化)を、雄のSDラットに投与し、薬物動態分析を実施した。試験される化合物のそれぞれは、0.04mg/kg用量で、IVボーラス(3ラット/群)として投与した。ラットは、試験化合物の投与の少なくとも12時間前に絶食させた。すべてのラットは、投薬後、4時間、認可されたげっ歯類用固形飼料に制約なしに接触させた。投薬後の次の時点で血液試料を採取した:5分、15分、30分、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、12時間、及び24時間。血液試料を、血漿に対して処理し、LC−MS/MSによって、次の薬物動態パラメータ:Cmax、T1/2、CL、Vdss、AUC0-last、AUC0-∞、MRT0-last、及びMRT0-∞について分析した。T1/2の比較を表1に示し、時間に対する血漿中濃度のグラフを図4に示す。
Figure 2020520993
測定された他の薬物動態パラメータには、以下が含まれており、データを下に示す:CL(血漿からの薬物の見かけの全身クリアランス(mL/分/kg));Vdss(静脈内投与後に決定される平衡状態での見かけの分布容積(L/kg));AUC0-last(時間0から最後の測定可能な濃度の時点までの血漿中濃度−時間曲線下面積(ng.時間/mL));AUC0-inf(0から∞までの濃度−時間曲線下面積(ng.時間/mL));MRT0-last(薬物の平均滞留時間(時間));及びMRT0-inf(薬物の平均滞留時間(時間))
Figure 2020520993
さらなる説明を行わなくとも、当業者は、前述の説明及び実例を使用して、本発明の化合物を作製及び利用し、主張された方法を実施できると考えられる。前述の考察及び実施例は、単に、ある種の好ましい実施態様の詳細な説明を与えるに過ぎないことを理解するべきである。本発明の趣旨及び範囲から逸脱せずに、様々な改変及び同等のことを行うことができることが、当業者には明らかであろう。上に考察又は引用されたすべての特許、学術雑誌論文、及び他の文書を、参照によって本明細書に組み込む。

Claims (41)

  1. 構造式I:
    Figure 2020520993
    を有する化合物、又はその薬学的に許容し得る塩(式中、
    1、R2、及びR3のそれぞれは、独立に、−CH3、−CH2D、−CHD2、及び−CD3から選択され;
    1a、Y1b、Y2a、Y2b、Y3a、Y3b、Y4a、Y4b、Y4c、及びY4dのそれぞれは、独立に、水素及び重水素から選択され;
    1、R2、及びR3のそれぞれが−CH3である場合には、Y1a、Y1b、Y2a、Y2b、Y3a、Y3b、Y4a、Y4b、Y4c、及びY4dの少なくとも1つは、重水素である)。
  2. 1、R2、及びR3のそれぞれが、独立に、−CH3及び−CD3から選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. 1aとY1bが同じであり;
    2aとY2bが同じであり;
    3aとY3bが同じであり;
    4a、Y4b、Y4c、及びY4dが同じである
    請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 4a、Y4b、Y4c、及びY4dのそれぞれが、水素である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. 1aとY1bのそれぞれが重水素である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. 1aとY1bのそれぞれが水素である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 2aとY2bのそれぞれが重水素である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 2aとY2bのそれぞれが水素である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 3aとY3bのそれぞれが重水素である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. 3aとY3bのそれぞれが水素である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
  11. 1が−CD3である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
  12. 1が−CH3である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
  13. 2とR3のそれぞれが、−CD3である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  14. 2とR3のそれぞれが、−CH3である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  15. 4a、Y4b、Y4c、及びY4dのそれぞれが、重水素であり、Y1aとY1bが同じであり;Y2aとY2bが同じであり;Y3aとY3bが同じであり;R2とR3が同じである、請求項1に記載の化合物。
  16. 前記化合物が、
    Figure 2020520993
    、又はその薬学的に許容し得る塩から選択される、請求項15に記載の化合物。
  17. 4a、Y4b、Y4c、及びY4dのそれぞれが、水素であり;Y1aとY1bが同じであり;Y2aとY2bが同じであり;Y3aとY3bが同じであり;R2とR3が同じである化合物であって、下の表:
    Figure 2020520993
    中の任意の化合物(ここでは、重水素又はDと指定されていない任意の原子は、その天然同位体存在度で存在する)から選択される、請求項1に記載の化合物。
  18. 前記化合物が、
    Figure 2020520993
    又はその薬学的に許容し得る塩から選択される、請求項17に記載の化合物。
  19. 構造式Ia:
    Figure 2020520993
    又はその薬学的に許容し得る塩(式中:
    1は、−CH3及び−CD3から選択され;
    1aとY1bは、同じであり;
    2aとY2bは、同じである)
    を有する、請求項1に記載の化合物。
  20. 2aとY2bが、水素である、請求項19に記載の化合物。
  21. 1が−CD3であり、且つY1aとY1bのそれぞれが重水素である、請求項19又は20に記載の化合物。
  22. 1が−CH3であり、且つY1aとY1bのそれぞれが水素である、請求項19又は20に記載の化合物。
  23. 次の構造式:
    Figure 2020520993
    を有する、請求項19に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩。
  24. 構造式Ib:
    Figure 2020520993
    を有する、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩(式中:
    2とR3のそれぞれは、独立に、−CH3及び−CD3から選択され;
    2aとY2bは同じであり;
    3aとY3bは同じである)。
  25. 2aとY2bが、水素である、請求項24に記載の化合物。
  26. 3aとY3bが、水素である、請求項24又は25に記載の化合物。
  27. 2とR3が同じである、請求項24〜26のいずれか一項に記載の化合物。
  28. 2とR3が、−CH3である、請求項27に記載の化合物。
  29. 2とR3が、−CD3である、請求項27に記載の化合物。
  30. 次の構造式
    Figure 2020520993
    を有する、請求項24に記載の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩。
  31. 重水素又はDと指定されていない任意の原子が、その天然同位体存在度で存在する、請求項1〜16又は19〜30のいずれか一項に記載の化合物。
  32. Dと指定された各位置が、90%超の重水素取り込みを有する、請求項1〜31のいずれか一項に記載の化合物。
  33. 請求項1〜32のいずれか一項に記載の化合物と;薬学的に許容し得る担体とを含む医薬組成物。
  34. 癌、自己免疫疾患、及び感染症から選択される疾患を治療する方法であって、請求項1〜32のいずれか一項に記載の化合物、又は請求項33に記載の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法。
  35. 前記疾患が、皮膚T細胞リンパ腫である、請求項34に記載の方法。
  36. 対象における、ある抗原に対する免疫応答を増強させる方法であって、前記抗原と、請求項1〜32のいずれか一項に記載の化合物又は請求項33に記載の医薬組成物とを、対象に同時投与するステップを含む方法。
  37. 前記抗原が、癌抗原、インフルエンザ抗原、及びB型肝炎ウイルス抗原から選択される、請求項36に記載の方法。
  38. 前記癌抗原が、NY−ESO−1タンパク質、NY−ESO−1bペプチド、gp100、MAGE−3、CDX−1401、LPV7、及び自己腫瘍ライセートから選択される、請求項36に記載の方法。
  39. 癌を治療する方法であって、有効量の請求項1〜32のいずれか一項に記載の化合物、又は請求項33に記載の医薬組成物と;免疫療法剤及び治療用抗体から選択される第2の治療薬とを、それを必要とする対象に同時投与するステップを含む方法。
  40. 前記免疫療法剤が、チェックポイント阻害剤である、請求項39に記載の方法。
  41. 前記治療用抗体が、EGFRに対して選択的である抗体及びHer 2に対して選択的である抗体から選択される、請求項39に記載の方法。
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