JP2020520887A - 低温で気密真空継手を製造する方法および装置 - Google Patents

低温で気密真空継手を製造する方法および装置 Download PDF

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Abstract

物品(100)は、レーザービーム(LB1)で第1の断片(110)を第2の断片(120)に溶接することにより製造される。この方法は、開口キャビティ(OCA1)および第1のシール面(SRF1)を備えた第1の断片(110)を用意し、第2のシール面(SRF2)を備えた第2の断片(120)を用意し、制御可能な内圧(p2)を持つチャンバー(200)を用意し、チャンバー(200)を閉じて、第1の断片(110)および第2の断片(120)が、閉じられたチャンバー(200)の内側にあるようにし、チャンバー(200)の内圧(p2)を変化させて、開口キャビティ(OCA1)からのガス(GAS1)の流れ(F1)を引き起こし、断片(110、120)の少なくとも1つを移動させることにより開口キャビティ(OCA1)を閉じて、第1のシール面(SRF1)が第2のシール面(SRF2)と一緒に部分的に気密な仮接合(S0)を形成するとともに第1の断片(110)および第2の断片(120)が界面(IF1)を画定するようにし、仮接合(S0)が形成された後にチャンバー(200)を開き、チャンバー(200)が開かれた後にレーザービーム(B1)の焦点を界面(IF1)に集束することにより溶接シール(J1)を形成するものであり、第1のシール面(SRF1)および第2のシール面(SRF2)は実質的に平坦である。【選択図】図5

Description

いくつかの実施の形態は、耐密状に密封されたキャビティ(空洞)を形成することに関する。
光学的または電気的な物品(品物)は、敏感な電気部品を収容する耐密状の密封キャビティを備えてもよい。耐密状の密封キャビティが、例えば、敏感な電気部品を大気湿度から保護してもよい。第1のガラス断片と第2のガラス断片との間に充填材(フィラー材)の層を配置することにより、および、オーブン内でそのような結合体を加熱することにより、耐密状の密封キャビティが形成され得ることが知られている。充填材は、オーブン内で溶融され、その後に第1のガラス断片を第2のガラス断片に気密的に接合するために冷却されてもよい。
いくつかの実施の形態は、耐密状の密封キャビティを備えた物品を形成する方法に関するかもしれない。いくつかの実施の形態は、耐密状の密封キャビティを備えた物品を形成するための装置に関する場合がある。いくつかの実施の形態は、耐密状の密封キャビティを備えた物品に関するかもしれない。
一態様によれば、第1の断片(110)を第2の断片(120)に溶接することにより物品(100)を製造する方法が提供され、この方法は、
開口キャビティ(OCA1)と第1のシール面(SRF1)を備えた第1の断片(110)を用意(提供)し、
第2のシール面(SRF2)を備えた第2の断片(120)を用意(提供)し、
制御可能な内圧(p)を持つチャンバー(200)を用意(提供)し、
チャンバー(200)を閉じて、第1の断片(110)および第2の断片(120)が、閉じられたチャンバー(200)の内側にあるようにし、
チャンバー(200)の内圧(p)を変化させて、開口キャビティ(OCA1)からガス(GAS1)の流れ(F1)を引き起こし(発生させ)、
断片(110、120)の少なくとも1つを移動することにより開口キャビティ(OCA1)を閉じて、第1のシール面(SRF1)が第2のシール面(SRF2)と一緒に仮接合(S0)を形成するとともに第1の断片(110)および第2の断片(120)が界面(IF1)を画定(定義)するようにし、
仮接合(S0)が形成された後に、チャンバー(200)を開き、
チャンバー(200)が開いた後にレーザービーム(B1)の焦点を界面(IF1)に集束させることにより溶接シーム(J1)を形成する、
ことからなる。
一態様によれば、第1の断片(110)および第2の断片(120)から物品(100)を製造するための装置(700)が提供され、第1の断片(110)は開口キャビティ(OCA1)および第1のシール面(SRF1)を備え、第2の断片(120)は第2のシール面(SRF2)を備え、装置(700)はチャンバー(200)およびレーザー溶接ユニット(500)を備え、装置(700)は、
断片(110、120)が、閉じられたチャンバー(200)内に配置(設置)されたときに、チャンバー(200)の内圧(p)を変化させる(変更する)ことにより、開口キャビティ(OCA1)からのガス(GAS1)の流れ(F1)を引き起こし(発生させ)、
閉じられたチャンバー(200)内の断片(110、120)の少なくとも1つを移動して、第1のシール面(SRF1)が第2のシール面(SRF2)と一緒に仮接合(S0)を形成するとともに第1の断片(110)および第2の断片(120)が界面(IF1)を画定するように開口キャビティ(OCA1)を閉じるようにし、
チャンバー(200)が開かれた後に、レーザービーム(B1)の焦点を界面(IF1)に集束させることにより、溶接シーム(J1)を形成する、
ように構成される。
第1のシール面および第2のシール面は実質的に平坦(平面)であってもよい。
第1のシール面は、第2のシール面と一緒に部分的に気密な仮接合(仮継手)を形成してもよい。
キャビティの圧力は、チャンバーを使用することにより低減(低下)されてもよい。チャンバーは、例えば真空チャンバーとして呼ばれることもある。真空チャンバーが断片に対してレーザー溶接ユニットの配置(位置決め)を制限しないように真空チャンバーが開かれた後に、レーザー溶接が行われてもよい。特に、真空チャンバーの外側でレーザー溶接が行われることもある。この方法は、断片の共通界面の所望の点へのレーザービームの焦点の集束を容易にするかもしれない。これらの断片は、レーザービームを真空チャンバーに導く(案内する)必要がないように、集束されたレーザービームに合わせて溶接されてもよい。この方法は、密封シームの形成中に半製造の物品に対してレーザー溶接ユニットを移動する実質的な自由を提供するかもしれない。例えば、チャンバーの壁を介してレーザービームを導く(案内する)必要はない。
物品は、キャビティの表面を実質的に加熱することなく形成されてもよい。これにより、例えばキャビティ内の敏感な部品の密閉カプセル化が容易にされるかもしれない。これにより、キャビティ内にカプセル化された部品の動作信頼性が向上(改善)されるかもしれない。キャビティの表面の温度は、例えば部品を損傷する可能性を低減するために、例えばシームの形成中に80℃より低いままであってもよい。キャビティの表面の温度は、部品の動作信頼性を向上させるために、シームの形成中に、80℃より低いままであってもよい。キャビティの表面の温度は、シームの形成中に、通常の室温(例えば25℃付近)とほぼ等しいままであってもよい。
断片を加熱および/または冷却するために時間を費やす必要はない。この方法は、高率(高速)で物品の生産を可能にするかもしれない。キャビティの温度を所定の限界より低く保つことにより、有害な物質を断片から耐密状に密封されたキャビティに放出するリスクが低減または最小限にされるかもしれない。
断片の少なくとも1つは、レーザービームの波長で実質的に透明であってもよい。断片の少なくとも1つは、赤外線、可視、および/または紫外線の波長範囲で実質的に透明であってもよいので、断片を介して界面にレーザービームを透過させることが可能になる。
第1の断片の材料は、例えばガラス、シリコン、サファイア、またはセラミックであってもよい。第2の断片の材料は、例えばガラス、シリコン、サファイア、またはセラミックであってもよい。これらの材料を使用すると、寸法的に安定するとともに気密に密封した構造が提供(用意)されるかもしれない。ガスに対するガラスの透過性は、例えば、プラスチックの透過性またはエポキシ樹脂の透過性よりも実質的に低くてもよい。
ガラス、シリコン、サファイア、および/またはセラミックを使用し、断片の温度を所定の限界より低く保つと、有害物質を断片の材料から耐密状の密封されたキャビティへおよび/またはキャビティ内に取り囲まれた部品へ放出するリスクが低減または最小限にされるかもしれない。ガラス、シリコン、サファイア、および/またはセラミックを使用し、断片の温度を所定の限界より低く保つと、密封されたキャビティから外へ有害物質を放出するリスクが低減または最小限にされるかもしれない。ガラス、シリコン、サファイア、および/またはセラミックを使用し、断片の温度を所定の限界より低く保つと、キャビティ内に取り囲まれた部品から外へ有害物質を放出するリスクが低減(減少)または最小限にされるかもしれない。ガス放出が減少されまたは完全に取り除かれることもあり得る。
溶接シームは、断片間に充填材を使用せずに、第1の断片の材料と第2の断片の材料とから形成されてもよい。物品は、材料の数を減らして使用することにより製造されるかもしれない。溶接シームは、耐密状の密封された構造を提供するために、キャビティを完全に取り囲んでもよい。
レーザービームは、溶接中に断片の合わせ面のうち大きい部分が固体のままであり得るように、断片の合わせ面の局所的な融合を引き起こすかもしれない。合わせ面のうち大きい部分は、物品の寸法が溶接により変化されないように、溶接中に固体のままであってもよい。その結果、物品の最終的な厚さは、断片の初期寸法によって正確に定義(画定)されるかもしれない。
物品の外部と内部との圧力差により、レーザー溶接中に第2の断片が適切な位置に保持されて、レーザー溶接中に第2の断片を第1の断片に押し付け治具で押し付けることが必要でなくなるようにしてもよい。押し付け治具なしで溶接を実行すると、断片に対してレーザー溶接ユニットの位置を選択するさらに高い自由度が提供されるかもしれない。前記圧力差はまた、物品の内部応力を低減または最小限にすることも可能であり、それにより、製造された物品の動作信頼性を増大させる。
レーザー溶接中に断片の温度を物品の意図された動作温度の近くに維持すると、断片の内部応力が減少されることもあり、例えば第1の断片の材料の熱膨張係数が第2の断片の材料の熱膨張係数と実質的に異なるときに、物品の動作信頼性が向上されることもある。第1の断片の材料の熱膨張係数と第2の断片の材料の熱膨張係数との比は、例えば1/3より小さくまたは3より大きくてもよい。意図された動作温度は、例えば室温にほぼ等しい(例えば25℃)。
次の例では、添付の図面を参照して、いくつかのバリエーションをより詳細に説明する。
一例として、耐密状に密閉(閉塞)されたキャビティを備えた物品を示す断面図である。 一例として、その物品の断片における開口キャビティの圧力を変える装置を示す断面図である。 一例として、その断片の開口キャビティからのガスの除去を示す断面図である。 一例として、その断片のキャビティの閉鎖(密閉)を示す断面図である。 一例として、その物品の第1の断片と第2の断片との間に形成された仮接合を示す断面図である。 一例として、チャンバー(部屋)の開口後における半製造の物品を示す断面図である。 一例として、レーザー溶接によって第1の断片と第2の断片との間の継ぎ目(シーム)の形成を示す断面図である。 一例として、レーザー溶接装置を示す断面図である。 一例として、耐密状に密閉された(耐密状の密閉)キャビティ内にカプセル化された部品を備えた物品を示す断面図である。 一例として、耐密状の密閉キャビティを製造する方法のステップを示す図である。 一例として、外圧の時間的展開(進展)とキャビティ圧力の時間的展開(進展)とを示す図である。 一例として、耐密状の密閉キャビティを備えた物品を示す三次元的な図である。 一例として、外圧と内圧との差によって引き起こされる変形を示す断面図である。 一例として、レーザー溶接によって第1の断片と第2の断片との間の継ぎ目の形成を示す断面図である。 一例として、耐密状の密閉キャビティ内に囲まれた部品を含む物品を示す三次元的な図である。 一例として、管状断片の開口キャビティからのガスの除去を示す断面図である。 一例として、レーザー溶接によって管状断片のキャビティの閉鎖(密閉)を示す断面図である。 一例として、耐密状の密閉キャビティを備えた物品を示す三次元的な図である。
図1aを参照すると、製造された物品100は、耐密状に密閉(閉鎖)されたキャビティCAV1を備えてもよい。物品100は、第1の断片(パーツ、ピース)110を第2の断片(パーツ、ピース)120にレーザービームで溶接することにより製造されてもよい。第1の断片110は、溶接シーム(継ぎ目)J1によって第2の断片120に接合されてもよい。pは、キャビティCAV1の内圧(内部圧力)を示すこともある。pは、物品100の外面上のガスの外圧(外部圧力)を示すこともある。圧力pは、周囲圧力pに等しくてもよく、例えば100kPaにほぼ等しくてもよい。
物品100はデバイス(装置)であってもよい。物品100は、例えば、光学デバイスおよび/または電子デバイスであるかもしれない。
SX、SY、およびSZは直交方向を示す。
図1bを参照すると、製造装置700は、真空チャンバーの内圧を変えることにより、および、レーザー溶接を使用することにより、物品100を製造するように配置(構成)されてもよい。
装置700は、第1の断片110を第2の断片120に溶接することにより物品100を製造するように配置(構成)されてもよい。第1の断片110は、第1のシール面SRF1を有してもよく、第2の断片120は、第2のシール面SRF2を有してもよい。第1の断片110は、例えば、ガラス、シリコン、サファイア、および/またはセラミック材料を含んでもよい。第2の断片120は、例えば、ガラス、シリコン、サファイア、および/またはセラミック材料を含んでもよい。シール面SRF1は、本質的に、ガラス、シリコン、サファイア、および/またはセラミック材料からなっていてもよい。シール面SRF2は、本質的に、ガラス、シリコン、サファイア、および/またはセラミック材料からなっていてもよい。
装置700は、例えば、ベース210とカバー220とを備えてもよい。ベース210は、低圧チャンバー200の一部として動作し得る。低圧チャンバー200はまた、例えば、真空チャンバーとして呼ばれることがある。
物品100は、第1の断片(ピース)110と第2の断片(ピース)120とを備えてもよい。第1の断片110は、第1のシール面SRF1を有してもよく、第2の断片120は、第2のシール面SRF2を有してもよい。断片110および/または120は、最初に1つ以上の開口した(開いた)キャビティOCA1を備えてもよい。第1の断片110は、第2の断片120が第1の断片110に押し付けられたときに、閉鎖した(閉じた)キャビティCAV1を少なくとも部分的に画定し得る凹状部を有してもよい。第2の断片120は、キャビティが最初に開口するように、第1の断片110に対して配置(位置決め)されてもよい。開口キャビティOCA1は、開口キャビティOCA1を閉じることにより閉じた(閉鎖)キャビティCAV1に切り換えられてもよい。断片110、120の形状寸法は、第1の断片110の第1のシール面SRF1を第2の断片の第2のシール面SRF2と接触させることによって開口キャビティOCA1を閉鎖キャビティに切り換えできるように選択されてもよい。第2のシール面SRF2は、例えば第1の断片110に対して第2の断片120を移動させることによって、第1のシール面SRF1にもたれて(押し付けて)配置されてもよい。
G0は、第1のシール面SRF1と第2のシール面SRF2との間の隙間(間隙、ギャップ)を示す。d0は隙間G0の高さを示す。隙間G0は、開口キャビティOCA1から隙間G0を介してガスGAS1(またはGAS0)の流れF1を可能にし得る(図1c)。第2の断片120の初期位置は、チャンバーの圧力が低下されたときにキャビティOCA1が開くように選択されてもよい。第2の断片120の初期位置は、第1のシール面SRF1の一部と第2のシール面SRF2の一部との間に隙間G0が存在するように選択されてもよい。高さd0は、ゼロより大きくてもよい。高さd0は、例えば、1mmより大きくまたは10mmよりさらに大きくてもよい。
は、断片120の第1の側におけるキャビティOCA1、CAV1のガス圧を示してもよい。pは、断片120の第2の(他の)側におけるガス圧を示してもよい。圧力pは例えばキャビティ圧力と呼ばれてもよく、および、圧力pは例えば外圧(外部圧力)と呼ばれてもよい。pは周囲圧力を示してもよい。外圧pは、真空チャンバーが開いているときの周囲圧力pとほぼ等しくてもよい。周囲圧力pは、例えば90kPaから110kPaの範囲内であってもよい。周囲圧力pは、大気圧にほぼ等しくてもよい。周囲圧力pは、例えば100kPaにほぼ等しくてもよい。
断片110、120は、最初はガスGAS1で囲まれていてもよい。キャビティOCA1は、最初にガスGAS1で満たされていてもよい。ガスGAS1は例えば空気であってもよい。ガスGAS1はまた、例えば不活性ガス、例えばアルゴンまたは窒素であってもよい。断片110、120は、最初は不活性ガスGAS1で囲まれていてもよい。例えば、装置700は、不活性ガスGAS1で満たされた部屋内または限られた空間内で動作するように構成されてもよい。
第1の断片110は、例えばベース210によって支持されてもよい。第1の断片110の位置は、例えば1つ以上の位置決め要素350を使用することにより、ベース210に対して任意に規定されてもよい。1つ以上の位置決め要素350は、クランプ(締め具)として動作するように任意に配置されてもよい。断片110は、例えば1つ以上のクランプ要素350によって、ベース210に任意にクランプ(締め付け)されてもよい。ベース210は、例えば、ベース210に対して断片110の横方向位置を規定する凹部(図示せず)を任意に備えてもよい。クランプ要素または凹部(凹み)の使用は必要(必須)ではない。第1の断片110は、第1の断片110をクランプすることなく、ベース210に対して静止状態に維持されてもよい。断片110はまた、例えば重力おび摩擦によって、所定の位置に保持されてもよい。
装置700は、1つ以上のアクチュエータ310を備えてもよい。1つ以上のアクチュエータ310は、第1の断片110を移動させることにより、および/または、第2の断片120を移動させることにより、キャビティを閉じるように配置され得る。1つ以上のアクチュエータ310は、チャンバー200が閉じられたときに第1の断片110と第2の断片120との間に相対運動を引き起こすように配置されてもよい。第2の断片120は、1つ以上の支持要素311によって一時的に支持されてもよい。支持要素311はまた、例えば接触要素として呼ばれることもある。キャビティCAV1は、1つ以上の接触要素311を動かすことにより閉じられてもよい。第2の断片120は、1つ以上の接触要素311を動かすことにより、第1の断片110と接触させることができる。装置700は、接触要素311を移動させるための1つ以上のアクチュエータ310を備えてもよい。アクチュエータ310は、第2の断片120と接触するための接触要素311を備えてもよい。断片120は、1つ以上の接触要素311により、支持されてもよい。第2の断片120は、1つ以上の接触要素311を使用することにより、一時的にクランプされてもよい。断片は、2つ以上の接触要素311の間にクランプされてもよい。
第1の断片110は、1つ以上の開口キャビティOCA1を備えてもよく、および/または、第2の断片110は、1つ以上の開口キャビティOCA1を備えてもよい。第1の断片110および/または第2の断片120は、1つ以上の開口キャビティOCA1を画定するために1つ以上の凹状部を備えてもよい。
チャンバー200は、ベース210およびカバー220を備えてもよい。チャンバー200は、例えばベース210に対してカバー220を移動させることにより、閉じられてもよい。チャンバー200は、第1の断片110および第2の断片120がチャンバー200内に残るように閉じられてもよい。
チャンバー200は、チャンバー200から外へガスを導くための1つ以上の開口部250、251を備えてもよい。チャンバー200は、ガスをチャンバー200の中へ導くための1つ以上の開口部250、251を任意に備えてもよい。
装置700は、チャンバー200からガスを除去するためのポンプPUMP1を備えてもよい。ポンプPUMP1は、チャンバー200から外へガス流QPUMPを引き起こしてもよい。ポンプPUMP1は、周囲圧力pに対してチャンバー200の内圧pを低減(低下)させるように配置(構成)されてもよい。
装置700は、チャンバー200内の圧力を監視するための圧力センサM1を備えてもよい。
製造装置700は、チャンバー200内に案内されたガスの第1のガス流量(流速)QGAS0を制御するためのバルブ(弁)CV1を任意に備えてもよい。例えば、バルブCV1は、不活性フラッシングガスGAS0の流量を制御してもよい。キャビティOCA1を閉じる前に、チャンバー200がフラッシングガスGAS0で任意にフラッシ(荒い流)されてもよい。フラッシングガスの組成は、物品100の閉じたキャビティ内に所望のガス組成を提供するように選択されてもよい。チャンバー200は、例えば不活性ガスでフラッシされてもよい。不活性ガスは、例えば窒素(N)またはアルゴン(Ar)であってもよい。ガスは、例えばバルブCV1を介したガスボンベから提供されてもよい。キャビティOCA1内のガスの組成は、フラッシするガス流量QGAS0のガスGAS0の組成とほぼ類似してもよい。
装置700は、チャンバー200の中へ案内されたガスの第2のガス流量を制御するためのバルブCV2を任意に備えてもよい。例えば、バルブCV1は、キャビティを閉じた後でチャンバーを開く前に、チャンバーの圧力が増加されるときに流量を制御してもよい。
装置700は、バルブCV1、CV2の動作を制御し、かつ、ポンプPUMP1の動作を制御するための制御ユニットCNT1を備えてもよい。装置700は、バルブCV1、CV2およびポンプPUMP1の動作の時間を計るための制御ユニットCNT1を備えてもよい。装置700は、例えばチャンバー200の測定された内圧に基づいて、バルブCV1、CV2およびポンプPUMP1の動作を制御するための制御ユニットCNT1を備えてもよい。装置700は、チャンバー200を開くおよび/または閉じるための1つ以上のアクチュエータを任意に備えてもよい。
チャンバー200は、チャンバー200が閉じられたときにベース210とカバー220との間に圧力密封シールを形成するためにシーリング材(封止剤)SEAL1を備えてもよい。
図1cを参照すると、チャンバー200の内圧pを変化させるため、および、開口キャビティOCA1からガスを除去するために、ガスGAS1(またはGAS0)をチャンバー200から外へ取り出してもよい。ポンプPUMP1は、ガスGAS1をチャンバー200から外へ取り出してもよい。ガスGAS1は、開口キャビティOCA1から、および、チャンバー200の内部から、同時に引き(取り)出されてもよい。開口キャビティOCA1の内部は、例えば隙間GAP1を介して、チャンバー200の内部と流体連通(連結)していてもよい。開口キャビティOCA1の内部は、チャンバー200の内部と流体連通していてもよい。チャンバー200の内圧pは、周囲圧力pよりも実質的に低くてもよい。開口キャビティOCA1の圧力pは、チャンバー200の内圧pにほぼ等しくてもよい。キャビティの圧力pは、チャンバー200の内圧pを変えることにより、変えられてもよい。
チャンバー200の内部寸法は、物品100の外部寸法に従って選択されてもよい。小さい物品100を製造する場合、チャンバー200の内部容積は小さくてもよい。その結果、チャンバー200の内圧は、高率(高速)で低下されるかもしれない。
物品100の横方向の寸法(例えば、方向SXまたはSY)は、例えば0.5mmから500mmの範囲内であってもよい。例えば、物品100の横方向の寸法は、例えば1mmm×1mmのオーダーの範囲内であってもよい。例えば、円形シリコンウエハーを断片110、120のうち1つとして使用してもよい。ウエハーの直径は、例えば50から305mm(2インチから12インチ)の範囲内であってもよい。第2の断片120の(方向SZの)厚さは、例えば30μm以上であってもよい。物品100の全体の厚さは、例えば100μmから10mの範囲内であってもよい。
図1dを参照すると、隙間G0は、1つ以上のアクチュエータ310を使用することによって閉じられてもよい。例えば、アクチュエータ310は、第1の断片110に対して第2の断片120を移動させてもよい。MV1は、断片120の動きを示すこともある。開口キャビティOCA1の圧力pは、キャビティが閉じているときのチャンバー200の内圧pにほぼ等しくてもよい。チャンバー200の内圧pは、隙間G0が閉じられているときの周囲圧力pよりも実質的に低くてもよい。開口キャビティOCA1は、断片120で開口キャビティOCA1を覆うことにより、閉鎖キャビティCAV1に切り換えられてもよい。隙間G0を閉じることにより、開口キャビティOCA1を閉鎖キャビティCAV1に切り換えてもよい。
図1eを参照すると、チャンバー200の内圧pは、キャビティが閉じられた後に増加されてもよい。チャンバー200の開口(開放)を容易にするために、チャンバーを開口する前にチャンバー200の内圧pを増加させてもよい。例えば、ガス流量QEQは、例えばバルブCV2を介して、チャンバーの中へ誘導(案内)されてもよい。チャンバー200の内圧pは、周囲圧力pと等しくされてもよい。チャンバー200の内圧pは、チャンバー200の内圧pが周囲圧力pとほぼ等しくなるように、増加されてもよい。
断片110のシール面SRF1は、仮接合S0を形成するように、断片120のシール面SRF2と接触していてもよい。シール面SRF1の三次元形状は、仮接合S0が或る程度まで気密になり得るように、シール面SRF2の三次元形状とほぼ一致してもよい。仮接合S0は、キャビティCAV1を取り巻いて(丸く囲んで)もよい。面SRF1の形状および/または面SRF2の形状は、第1の面SRF1が第2の面SRF2に押し付けられたときに面SRF1、SRF2がほぼ気密かつ一時的な(仮の)接合を形成し得るように、平面(平坦)であってもよい。
面SRF1の形状は、第1の面SRF1が第2の面SRF2に押し付けられたときに面SRF1、SRF2が一緒に一時的かつほぼ気密な接合を形成し得るように、面SRF2の形状と一致してもよい。面SRF1は、例えば平面、球面、または円錐形であってもよい。面SRF2は、例えば平面、球面または円錐形であってもよい。第1の面SRF1は、例えば、第2の面SFR2の凹形状とマッチする(つり合う)凸形状を有してもよい。第1の面SRF1は、例えば、第2の面SRF2の凸形状とマッチする(つり合う)凹形状を有してもよい。
例えば、断片間の閉じた隙間のRMS高さは1.0μmより小さく、有利には0.2μmより小さくてもよい。RMSは二乗平均平方根を意味する。例えば、面SRF1および/または面SRF2は平面であってもよい。例えば、面SRF1、SRF2の平坦(平面)度は、1.0μmよりも良く(小さく)、有利には0.2μmよりも良い(小さい)かもしれない。
断片110、120間の仮接合S0は、溶接せずおよび接着剤を使用せずに形成されてもよい。
シール面SRF2はシール面SRF1と接触していてもよく、ファンデルワールス力によっても第2の断片120が第1の断片110に対して保持され得るように面SRF2の形状は面SRF1の形状と一致してもよい。
仮接合S0は、面SRF2に対する面SRF1の小さな相対運動を可能にしてもよい。例えば、面SRF2は、面SRF1に対して横方向に数マイクロメートルだけスライド(摺動)してもよい。面SRF2は、面SRF2に対して垂直な横方向に数マイクロメートルだけスライド(摺動)してもよい。
原則として、断片120は、断片110、120のうち少なくとも1つに視覚的に検出可能な損傷を引き起こすことなく、仮接合を開く(開放する)ために断片110から引き離されることもできるだろう。仮接合S0は、チャンバー200を開いた後、第2のシール面SRF2に対する第1のシール面SRF1の相対運動を可能にしてもよい。仮接合S0は、溶接シームJ1を形成する前に、第2のシール面SRF2に対する第1のシール面SRF1の相対運動を可能にしてもよい。
仮接合S0は、或る程度まで気密であってもよい。チャンバー200の内圧pが増加されてもよく、その場合にはキャビティCAV1の圧力pは、チャンバー200の圧力pよりも低いままであってもよい。その結果、圧力差P−Pにより引き起こされた空気圧F21によっても第2の断片120は第1の断片110に対して保持されてもよい。
仮接合S0は、溶接を実行する前にチャンバーを開いた後でも、面SRF1に対する面SRF2の小さな相対運動を可能にしてもよい。ほぼ平坦な面SRF1、SRF2の場合、面SRF1は、例えば、方向SXおよびSYで規定される平面内であってもよく、面SRF2は、平坦な面SRF1に沿って、例えば方向SXにスライド(摺動)してもよい。平坦な面SRF2は、面SRF2が平坦な面SRF1に沿って、例えば方向SXに、移動され得るように、主に圧力差p−pによって平坦な面SRF1に対して保持されてもよい。平坦な面SRF2は、面SRF2が平坦な面SRF1に沿って、例えば数マイクロメートルだけ、例えば方向SXに(チャンバーを開いた後で、溶接を実行する前に)移動可能であるように、圧力差p−pによって平坦な面SRF1に対して保持されてもよい。
図1fを参照すると、断片110、120の間に仮接合S0を形成することによってキャビティCAV1が閉じられた後に、チャンバー200を開い(開口し)てもよい。半製造の物品100′の外側の外圧pは、周囲圧力pにほぼ(実質的に)等しくてもよい。半製造の物品100′は、断片110、120の積み重ねられた組み合わせを備えてもよい。
仮接合S0は、溶接を実行する前にチャンバー200が開かれた後に、第1の断片110に対する断片120の小さな相対運動を可能にしてもよい。
図1gおよび図2を参照すると、第2の断片120は、レーザービームB1を使用することによって第1の断片110に溶接されてもよい。装置700は、溶接された密封シーム(継ぎ目)J1を第1の断片110と第2の断片120との間に形成するためのレーザー溶接ユニット500を備えてもよい。第1の断片110および第2の断片120は、共通界面IF1を備えてもよい。特に、第1のシール面SRF1は、第1の断片110と第2の断片120との間に共通界面IF1を画定するように、第2のシール面SRF2と接触していてもよい。レーザー溶接ユニット500は、レーザービームB1の焦点を共通界面IF1に合わせるための集束光学系510を備えてもよい。集束光学系510は、一次ビームB0の光を集束することにより、集束レーザービームB1を提供してもよい。一次ビームB0は、例えばファイバーレーザーの光を使うことによって、提供されてもよい。一次ビームB0の焦点は、例えば断片110を介しておよび/または断片120を介して、界面IF1に合わせられてもよい。断片110および/または断片120は、レーザービームB1の波長で実質的に(ほぼ)透明であってもよい。レーザービームB1は、例えば焦点に瞬間的に大きな光強度を提供するために、および/または、焦点の範囲外では材料の加熱を最小限にするために、パルス化されてもよい。
密封シームJ1の形成には、レーザービームB1の焦点で第1の断片110の材料を局所的に溶か(溶融)し、レーザービームB1の焦点で第2の断片120の材料を局所的に溶かす(溶融する)ことが含まれてもよい。レーザービームB1は、界面IF1で両方の断片の局所的な融合を引き起こしてもよい。シーム(継ぎ目)J1は、断片110、120の材料の再凝固により形成されてもよい。レーザービームB1の強度が大きい(高い)と、焦点で非線形吸収が引き起こされる可能性がある。
レーザービームB1の焦点は、シームJ1がキャビティCAV1を丸く囲むことができるように、半製造の物品100′に対して移動されてもよい。レーザーユニット500、そのユニット500の光学部品、および/または物品100′は、焦点の相対的な移動を引き起こすように動かされてもよい。シームJ1は破れていなく(連続してい)てもよい。1つ以上のシームJ1は同時に、キャビティCAV1を丸く囲んでもよい。1つ以上のシームJ1は同時に、キャビティCAV1の周囲に閉ループを形成してもよい。
第2の断片120は、レーザー溶接中に第2の断片120を第1の断片110に押し付けるための接触要素を使用することが必要ないように、空気力F21によって第1の断片110に対して保持されてもよい。例えば、接触要素311は、第2の断片120から離れて任意に移動されてもよい。これにより、レーザー溶接中にレーザー溶接ユニット500に対して半製造の物品100′を実質的に自由に移動可能にしてもよい。レーザービームB1は、界面IF1のほぼ全ての点への妨げられていないアクセスを行ってもよい(制限なく利用できるかもしれない)。レーザービームB1で界面IF1を溶接することが、例えばチャンバー200が開かれた後にのみ、開始されてもよい。
第2の断片120は、断片110、120の少なくとも一方に対して視覚的に検出可能な損傷を引き起こすことなく第2の断片120を第1の断片110から分離できないように、レーザー溶接のほぼ開始直後にシームJ1の一部を使って第1の断片110に永久に締結され(取り付けられ)てもよい。シームJ1の形成には、第2のシール面SRF2に対する第1のシール面SRF1の相対的な動き(移動)を実質的に防止することが含まれてもよい。シームJ1の形成には、断片110、120の少なくとも一方に対して視覚的に検出可能な損傷を引き起こすことなく第2の断片120を第1の断片110から分離できないように、第2の断片120を第1の断片110に永久的に固定(締結)することが含まれてもよい。
アクチュエータ600は、レーザー溶接ユニット500に対して半製造の物品100′を動かすように配置されてもよい。アクチュエータ600は、例えば並進移動ステージまたはロボットであってもよい。アクチュエータ600は、半製造の物品100′に対してレーザービームB1を動かすように配置されてもよい。アクチュエータ600は、例えば、ロボット、並進運動ステージ、および/または走査光学素子を備えていてもよい。
半製造の物品100′は、例えば、レーザー溶接中にベース210によって、支持されてもよい。あるいは、溶接を開始する前に、半製造の物品100′を異なる支持要素に移動させてもよい。
図2を参照すると、物品100は、溶接シームJ1を形成することにより半製造の物品100′から形成されてもよい。物品100のキャビティCAV1は、シームJ1が形成された後に、耐密状に密閉された状態になってもよい。物品100におけるキャビティCAV1の絶対圧pは、例えば、50kPa未満、1kPa未満、1Pa未満、または、さらに10−3Pa未満であってもよい。
溶接シームJ1は、第1の断片110を第2の断片120に気密的に接合してもよい。溶接シームJ1は、第1の断片と第2の断片との間で気密接合(気密継手)として機能することもある。溶接シームJ1は、恒久的な気密接合として機能することもある。溶接シームJ1は、恒久的な気密真空接合として機能することもある。この方法には、第1の断片110と第2の断片120との間に気密接合J1を形成することが含まれてもよい。装置は、第1の断片110と第2の断片120との間に気密接合J1を形成するように配置(構成)されてもよい。
図3を参照すると、製造された物品100は、キャビティCAV1内に位置する1つ以上の部品(パーツ)130を任意に含んでもよい。耐密状に密閉されたキャビティは、例えば、大気湿度から、オゾン(酸素)から、および/またはエアロゾル粒子から、部品130を保護し得る。部品130は、キャビティCAV1内に搭載(装着)または形成されてもよい。物品100は、例えば、図1から図2に示されたチャンバー200を使用することによって、保護されてもよい。部品130は、キャビティOCA1が閉じられる前に、開口したキャビティOCA1内に装着または形成されてもよい。部品130は、例えば、電気部品、光学部品、および/または機械部品であってもよい。部品130は電気回路を備えてもよい。部品130は、例えば、半導体部品であってもよい。部品は、例えば、光検出器を備えていてもよい。部品は、例えば、レーザーダイオードおよび/または発光ダイオードを備えていてもよい。部品はアンテナを備えていてもよい。チャンバー200が閉じられる前に、1つ以上の構成部品130がキャビティOCA1内に装着または形成されてもよい。
密閉されたキャビティCAV1はまた、密閉されたキャビティCAV1内に含まれる有害物質から他の外部構成部品を保護するように配置されてもよい。例えば、キャビティには、腐食性物質を含有する可能性のあるバッテリー(電池)を含んでもよい。
部品130は、密封シームJ1がレーザー溶接によって形成された後に、耐密状の密閉キャビティCAV1のままであってもよい。物品100におけるキャビティCAV1の絶対圧pは、例えば、50kPa未満、1kPa未満、1Pa未満、または、さらに10−3Pa未満であってもよい。
溶接シームJ1の位置は、仮接合S0の位置と実質的に(ほぼ)一致してもよい。溶接シームJ1は、仮接合S0の位置に隣接していてもよい。完成された物品100は、1つ以上の溶接シームJ1を含んでもよい。完成された物品100は、2つ以上の溶接シームJ1を含んでもよい。
溶接後の物品100の厚さd100は、半製造の物品100′の厚さとほぼ等しくてもよい。
図4は、物品100を製造するための方法ステップを示している。断片110、120が用意(提供)されてもよい(ステップ910)。チャンバー200は、両方の断片110、120がチャンバー200の内側に位置(設置)されるように、閉じられてもよい(ステップ920)。キャビティを閉じる前にチャンバーを閉じた後で、開口キャビティOCA1の圧力が低下されてもよい(ステップ930)。仮接合S0は、圧力が低下された後に、シール面SRF1、SRF2の合わせ部分を互いに接触させることにより、形成されてもよい(ステップ940)。チャンバー200の圧力は、キャビティが閉じられた後に増加されてもよい(ステップ950)。チャンバー200は開口されるかもしれない(ステップ960)。チャンバー200が開かれた後に、密封シームJ1は、レーザー溶接によって形成されてもよい(ステップ970)。
その製造方法は、
開口キャビティ(OCA1)を具備する第1の断片(110)を提供(用意)し、
第2の断片(120)を提供(用意)し、
チャンバー(200)を閉じて、第1の断片(110)と第2の断片(120)が、密閉されたチャンバー(200)の内側にあるようにし、
第1の断片(110)と第2の断片(120)との間に隙間(G0)を設け、
チャンバー(200)の圧力(p)を変化させて、隙間(G0)を介して開口キャビティ(OCA1)からのガス(GAS1)の流れ(F1)を発生させるようにし、
第1の断片(110)の第1のシール面(SRF1)を第2の断片(120)の第2のシール面(SRF2)と接触させることにより開口キャビティ(OCA1)を閉じて、第1のシール面(SRF1)が第2のシール面(SRF2)と一緒に仮接合(S0)を形成するとともに第1の断片(110)と第2の断片(120)とが界面(IF1)を画定するようにし、
仮接合(S0)が形成された後に、チャンバー(200)を開き、
第2の断片(120)を介して界面(IF1)にレーザービーム(B1)の焦点を合わせることにより、溶接シーム(J1)を形成する、
ことを含んでもよい。
その方法は、チャンバー200を開くこと(ステップ960)とレーザー溶接を実行すること(ステップ970)との間に1つ以上の追加的な方法ステップを任意に含んでもよい。例えば、その方法には、チャンバーを開いた後であるがレーザー溶接を開始する前に、断片110、120の外面から保護フィルム(保護膜)を除去することが含まれてもよい。
図5は、一例として、物品100の製造中に、キャビティ圧力pの時間的展開と外圧pの時間的展開とを示している。
開口キャビティOCA1の圧力pおよび外圧pは、最初は、周囲圧力pに等しくてもよい。チャンバー200は、時間tに閉じられてもよい。チャンバー圧pの減圧は、時間tで開始されてもよい。圧pは、チャンバー200が密閉状態である期間中にチャンバー200の内圧を表す(指し示す)かもしれない。
外圧pは、例えば時間tで、最小値pMINに達することもある。ガス(GAS0またはGAS1)は、tからtの期間中に開口キャビティOCA1から除去されて、キャビティの圧力pが時間tで外圧pにほぼ等しくなるようにしてもよい。キャビティ圧pの最小値はまた、pMINにほぼ等しくてもよい。隙間G0は、時間tで閉じられてもよい。仮接合S0は、時間tで形成されてもよい。圧pは、仮接合S0が形成された後に、tからtまでの期間中に形成されてもよい。チャンバー200は、時間tで開かれてもよい。レーザー溶接は、チャンバー200が開かれた後にtからtまでの期間中に実行されてもよい。密封シームJ1は、時間tで完全に完成されてもよい。pは、耐密性の密閉キャビティCAV1の最終内圧を示してもよい。
第2の断片110は、ファンデルワールス力によっておよび/または圧力差p−pにより引き起こされる空気力F21によって第1の断片120に対して保持されてもよい。
外圧(p)とキャビティ(CAV1)の圧(p)との間の相対圧力差((p−p)/p)は、例えばチャンバー(200)が開いているときに50%より大きくてもよい。第2の断片120の外面と内面との間の圧力差(p−p)は、例えば溶接シームJ1の形成中に50kPaより大きくてもよい。
仮接合S0は或る程度まで気密であるが、仮接合S0は気密(密封)されていない。仮接合S0は、チャンバー200が開かれたときに密閉キャビティCAV1内への周囲ガスのわずかな漏れを許容するかもしれない。仮接合S0は、tからtまでの期間中に密閉キャビティCAV1への周囲ガスのわずかな漏れを許容するかもしれない。最終圧pと最小圧pMINとの差p−pMINは、例えば、周囲圧pの1%未満、または、さらに0.01%未満であってもよい。
仮接合S0は、溶接シームJ1を形成する前の部分的気密接合であってもよく、密閉キャビティ(CAV1)の圧(p)の相対変化率(Δp/Δt)/(p−p)が、例えば、チャンバー(200)が開かれた直後に0.01/sより小さくなるようにしている。シール面SRF1、SRF2の形状は、仮接合S0が部分的気密接合であるように選択されてもよい。
チャンバー200の開口および/またはレーザー溶接は、周囲圧pで実行されてもよい。特に、耐密状の溶接シームが完全に完成される前に、不活性ガスのみが密閉キャビティCAV1内に漏れ込むのを許容することを確実にするために、チャンバー200の開口および/またはレーザー溶接は、周囲圧pかつ不活性ガス雰囲気で実行されてもよい。
溶接は、仮接合S0を介して漏れを減少または最小限にするために、チャンバー200が開かれた直後に実行されてもよい。チャンバー200の開口から密封シームJ1の形成までの期間(t−t)は、例えば10時間より短く、1時間より短く、または、1000秒より短くてもよい。期間(t−t)は、例えば漏れを最小限にするために100秒未満、10秒未満、さらには1秒未満であってもよい。圧力上昇の開始と密封シームJ1の完了との間の期間(t−t)は、例えば、10時間より短くまたは1000秒より短くてもよい。期間(t−t)は、例えば、漏れを最小限にするために、100秒未満、10秒未満、または、さらには1秒未満であってもよい。
断片の温度は、例えばガス放出と内部応力とを低下させるために、レーザー溶接中に物品の意図した動作温度近くに維持されてもよい。キャビティの温度は、レーザー溶接中に所定の温度範囲に維持されてもよい。キャビティの表面の温度は、例えば、溶接中に80℃未満に維持されてもよい。キャビティの表面の温度は、例えば、溶接中に0℃から50℃の範囲内に維持されてもよい。キャビティの表面の温度は、レーザー溶接中に意図した動作温度近くに維持されてもよい。意図した動作温度は、例えば、室温にほぼ等しくてもよい(例えば25℃)。
第1の断片の空間的に平均化された温度と第2の断片の空間的に平均化された温度とは、溶接中に80℃未満にとどまってもよい。第1の断片の空間的に平均化された温度と第2の断片の空間的に平均化された温度とは、溶接中に0℃から50℃の範囲内にとどまってもよい。第1の断片の空間的に平均化された温度と第2の断片の空間的に平均化された温度とは、溶接中に25℃にほぼ等しいままであってもよい。第1の断片の空間的に平均化された温度の変化と第2の断片の空間的に平均化された温度の変化とは、例えば、レーザービームでの溶接中に5℃未満であってもよい。
意図した動作温度付近で溶接を実行すると、第1の断片の材料の熱膨張係数が第2の断片の材料の熱膨張係数と実質的に異なる場合にも、物品の動作信頼性が向上されるかしもれない。第1の断片の材料の熱膨張係数と第2の断片の材料の熱膨張係数との比は、例えば、1/3より小さくまたは3より大きくてもよい。
物品100の使用中の内部応力を低下させるために、断片110、120の熱膨張係数もまた一致させてもよい。物品100は、例えば物品100が熱サイクリングを被る条件で、使用されてもよい。断片の熱膨張係数を一致させると、物品100の動作信頼性がさらに改善されるかもしれない。
図6は、一例として、図1aから図5を参照して説明された方法ステップにより製造された物品100を示している。
図7は、一例として、圧力差p−pによって引き起こされた物品100の幾何学的変形を示している。圧力差p−pは、断片110、120をわずかに曲げることもある空気力F21を引き起こすかもしれない。断片120を曲げると、第1の断片110に対して第2の断片120の微視的な横方向変位(例えば、方向SX)が引き起こされるかもしれない。変形した状態でレーザー溶接を行うと、物品100の内部応力を最小限にすることが容易されるかもしれない。溶接中にキャビティ圧力pが外圧pよりも低くなるようにレーザー溶接を実行すると、物品100の材料の残留内部応力を減少または最小限にすることが容易にされるかもしれない。実質的に周囲圧(p=100kPa)で溶接を行うとともに溶接中に圧力差p−pを利用することにより、物品100が前記周囲圧(p=100kPa)を被るだろう動作条件に関して物品100の動作信頼性が改善(向上)されるかもしれない。
物品100は、2つ以上の断片から形成されてもよい。図8aは、一例として、3つの断片110、120a、120bをレーザー溶接によって一緒に(同時に)接合することにより物品100を形成することを示している。物品100は、断片110、120a、120bおよび構成部品130を備えていてもよい。第1の断片110は、例えばスペーサ片であってもよい。スペーサ片は、1つ以上の開口部、すなわち開口したキャビティを有していてもよい。第2の断片120aは、例えば第1のカバーであってもよい。第3の断片120bは、例えば第2のカバーであってもよい。1つ以上の構成部品130は、開口キャビティ内に取り付けられて(装着されて)もよい。断片110の開口キャビティは、断片110、120a、120bがチャンバー200内に配置された後に、および、ガスが開口キャビティから取り除かれた後に閉じることもある。第1の仮接合は、第2の断片120aのシール面を断片110の第1のシール面と接触させることにより形成されてもよい。第2の仮接合は、第3の断片120bのシール面を断片110の第2のシール面と接触させることにより形成されてもよい。キャビティが閉じられた後に、チャンバー200が開かれてもよい。第1のシーム(継ぎ目)J1aは、第2の断片120aを第1の断片110に永久に接合するためにレーザー溶接によって形成されてもよい。第2のシーム(継ぎ目)J1bは、第3の断片120bを第1の断片110に永久に接合するためにレーザー溶接によって形成されてもよい。
1つ以上の断片は、電子フィードスルーFEED1を備えてもよい。フィードスルーFEED1は、物品100の外側から気密的に封止された構成物品130へのガルバニック(電流を生じる)電気接続を提供するかもしれない。
図8bは、例えば図8aに示す方法によって形成される可能性のある物品100を示している。物品100は、物品100のキャビティCAV1内に気密的に取り囲まれた(密封された)1つ以上の構成部品130を備えてもよい。キャビティCAV1の圧力は、例えば50kPa未満であってもよい。キャビティCAV1は、不活性ガスを任意に含んでもよい。物品100は、レーザー溶接によってスペーサ片110に接合された実質的に平坦(平面)なカバー120a、120bを備えてもよい。
物品100は、例えば、有機発光ダイオード(OLED)のアレイを含むディスプレイ(表示装置)であってもよい。構成部品130は、発光ダイオードのアレイを備えてもよい。構成物品130は、2つ以上の断片110、120a、120bを一緒に接合することにより密封カプセル化されてもよい。
図9aから図9cを参照して、物品100は、細長いおよび/または円筒形の物体であってもよい。物品100は、2つ以上の断片110、120a、120bをレーザー溶接によって一緒に接合することにより製造されてもよい。第1の断片110は、例えば管部分であってもよく、断片120a、120bはプレート(平板)であってもよい。管110の内部OCA1からガスGAS1、GAS0を除去するために、断片110、120a、120bをチャンバー200内に配置してもよい。管110の内部OCA1は、不活性ガスGAS0で任意にフラッシ(洗い流)されてもよい。
キャビティOCA1は、チャンバー200の減圧で閉じられてもよい。第1のアクチュエータ310aおよび第1の支持要素311aは、管110の第1の端部を閉じるように断片120aを移動させてもよい。第2のアクチュエータ310bおよび第2の支持要素311bは、管110の第2の端部を閉じるように断片120bを移動させてもよい。
チャンバー200は、2つ以上の部分210、220a、220bを備えてもよい。例えば、チャンバー200のベース部分210は第1の端部分220aおよび第2の端部分220bによって閉じられてもよい。密閉されたチャンバー200は、例えばシールSEAL1a、SEAL1bによってシール(密閉)されてもよい。管110のキャビティOCA1が閉じられた後に、チャンバー200が開かれてもよい。管110は、例えば位置決め要素350によって、適切な位置に保持されてもよい。
チャンバー200を開いた後に、半製造の物品100′は、第1の界面IF1aおよび第2の界面IF1bを備えてもよい。第1の界面IF1aは、断片110、120aの接触面を合せることにより画定されてもよい。第2の界面IF1aは、断片110、120bの接触面を合せることにより画定されてもよい。断片110、120aは、一緒に第1の仮接合を形成してもよい。断片110、120bは、一緒に第2の仮接合を形成してもよい。
図9bを参照すると、第1のシームJ1aは、第2の断片120aを第1の断片110に永久に接合するためにレーザー溶接によって形成されてもよい。第2のシームJ1bは、第3の断片120bを第1の断片110に永久に接合するためにレーザー溶接によって形成されてもよい。
図9cを参照すると、物品100は、例えば(長い)円筒形の物体であってもよい。物品100は、例えば図9aと図9bに従って成形されてもよい。物品100は、例えばガラス管110の両端を円形プレート120a、120bで閉じることにより製造されてもよく、その場合には、ガラス管は第1の断片として使用され、かつ、円形プレートは第2の断片として使用されてもよい。
物品100は、キャビティが閉じられる前に、断片110の内側に配置される可能性がある構成部品130を任意に備えてもよい。
第2の円形プレート120bは、管110がチャンバー200に挿入される前にも、管110の端に溶接されてもよい。一実施の形態において、断片110は、断片110がチャンバー200内に配置される前に既に閉端を有していてもよい。
一般に、断片110の開口キャビティOCA1は、断片110、120のうちの少なくとも1つを動かすことにより閉じられてもよい。例えば、キャビティは、第2の断片120を第1の断片の上に下げるかまたは落とすかによって閉じられてもよい。例えば、キャビティは、断片110を持ち上げて第2の断片120と接触させることにより閉じられてもよい。例えば、キャビティは、断片110および/または120を傾けることにより閉じられてもよい。
物品100は、例えば光学デバイスおよび/または電気デバイスであってもよい。物品は、例えば太陽電池であってもよい。物品100は、例えばOLEDディスプレイであってもよい。
レーザービームB1の焦点スポットのサイズは、例えば1から10μmの範囲内であってもよい。シームJ1の高さ寸法は、例えば1から500μmの範囲内であってもよく(面SRF1に垂直な方向)、シームJ1の横寸法は、例えば1から100μmの範囲内であってもよい。
この方法は、複数の物品の大量生産に使用されることもある。例えば、複数の物品を形成するための断片は、チャンバーが開閉されるときに、同じチャンバー200に同時に配置されてもよい。例えば、ガスは、第1の(以前の)物品100のレーザー溶接中に、真空チャンバー200内の第2の物品100のキャビティOCA1から除去されてもよい。
断片110、120は実質的に均質であってもよく、または、断片110、120は2つ以上の異なる材料を含んでもよい。断片110、120は、シール面SRF1、SRF2が本質的に(事実上)ガラスからなるように、2つ以上の異なる材料を含んでもよい。
第1の断片110はガラスを含んでもよい。第2の断片120はガラスを含んでもよい。第1の断片110および/または第2の断片120は、本質的にガラスからなっていてもよい。第1の断片110および第2の断片120は本質的にガラスからなっていてもよい。ガラスは、例えば溶融水晶(石英ガラス)またはホウケイ酸ガラスであってもよい。ガラスは、非結晶の無定形(アモルファス状)固体からなってもよい。ガラスの軟化温度(軟化点)は、例えば500℃より高くてもよい。
ガラス断片110、120は、シール面SRF1、SRF2の合わせ表面領域の95%以上が本質的にガラスからなるように、2つ以上の異なる材料を含んでもよい。例えば、シール面SRF1、SRF2の合わせ表面領域の95%以上は、シール面SRF1および/またはSRF2の残りの合わせ領域が本質的にガラスからなり得るように、本質的にガラスからなってもよい。溶接シームJ1は、ガラスが金属に溶接される1つ以上の部分を備えてもよい。金属は、例えば金または銀であってもよい。
第1のシール面SRF1の材料は、ガラス、シリコン、サファイア、およびセラミックからなる群(グループ)から選択されてもよい。第2のシール面SRF2の材料は、ガラス、シリコン、サファイア、およびセラミックからなる群(グループ)から選択されてもよい。
第1の断片の材料は、ガラス、シリコン、サファイア、またはセラミックであってもよい。第2の断片の材料は、ガラス、シリコン、サファイア、またはセラミックであってもよい。シーム(継ぎ目)は、第1の断片の前記材料および第2の断片の前記材料から形成されてもよい。
物品100の1つ以上の外面および/またはキャビティの内面は、ガラス以外の他の材料をさらに含んでもよい。物品100の外面および/またはキャビティの内面は、例えば金属材料を含んでもよい。
この方法により製造された物品100はまた、互いから気密に隔離された2つ以上のキャビティを含んでもよい。
断片110および/または断片120はまた、例えば基質として呼ばれることもある。
物品100は、例えば光学デバイスおよび/または電気デバイスであってもよい。物品100は、例えば太陽電池であってもよい。物品100は、例えばディスプレイ(表示装置)であってもよい。構成部品130は、発光ダイオードのアレイを含んでもよい。物品100は、例えば、有機発光ダイオード(OLED)のアレイを含むディスプレイであってもよい。物品100は、例えばOLEDディスプレイであってもよい。構成部品130は、2つ以上の断片110、120、120a、120bを一緒(同時)に接合することにより密閉カプセル化されてもよい。
構成部品130は、1つ以上の発光素子を備えてもよい。構成部品130は、単一の発光素子または複数の発光素子を備えてもよい。構成部品130は、発光素子のアレイを備えてもよい。1つまたは複数の発光素子は、例えば発光ダイオード(LED)またはレーザーエミッター(レーザー発光器)であってもよい。レーザーエミッターは、例えば半導体レーザーであってもよい。レーザーエミッターは、例えば垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)であってもよい。発光ダイオードは、例えば有機発光ダイオード(OLED)であってもよい。
物品100は、例えば画像(イメージ)センサであってもよい。デジタルカメラは、デジタル画像を取り込むための画像センサ100を備えてもよい。画像センサ100は、光学画像をデジタル画像に変換し得るカプセル化された構成部品130を備えていてもよい。構成部品130は、例えばCMOS検出器のアレイ(配列)またはCCD検出器のアレイ(配列)を備えていてもよい。CMOSは相補型金属酸化膜半導体を意味する。CCDは電荷結合素子を意味する。
物品100は、例えば温度測定デバイス、MEMSデバイス、原子時計デバイス、および/または埋め込み型医療デバイスであってもよい。MEMSは微小電気機械システムを意味する。
カプセル化された構成部品130は、例えば光学素子であってもよい。光学素子は、例えば1つ以上の反射層、1つ以上の波長選択層、1つ以上の回折微細構造、および/または、1つ以上の光学多層コーティングを備えていてもよい。
断片110および/または断片120は、1つ以上の反射層、1つ以上の波長選択層、1つ以上の回折微細構造、および/または、1つ以上の光学多層コーティングを備えてもよい。
物品100は、例えば圧力測定デバイスであってもよい。物品100は、外圧p(t)の時間的変化を監視するように構成されてもよい。記号tは時間を示す。物品100は、物品100が製造された後に、外圧p(t)を監視するための圧力センサとして使用されてもよい。断片110および/または120は、外圧p(t)にさらされると、わずかに変形されるかもしれない。断片110および/または120の曲げの程度は、外圧p(t)と内圧pとの間の圧力差p(t)−pに依存していてもよい。断片110または120の表面の相対位置は、圧力差p(t)−pに依存してもよく、その場合には、相対位置は、例えば他の断片(120または110)に対して決定されてもよい。物品100は、断片110または120の圧力依存位置を監視するように構成され得る構成部品130を備えてもよい。構成部品130は、圧力差p(t)−pを示す電気信号、光学信号、および/または無線周波数電磁信号を形成するように構成されてもよい。構成部品130は、物品100の内部にカプセル化されてもよい。本方法に従って物品100を製造することにより、断片110、120の内部応力が減少されることもあり、および/または、物品100の動作信頼性が改善されることもある。
次の例でさまざまな態様を説明する。
例1.第1の断片(110)を第2の断片(120)に溶接することにより物品(100)を製造する方法は、
開口キャビティ(OCA1)および第1のシール面(SRF1)を備えた第1の断片(110)を用意し、
第2のシール面(SRF2)を備えた第2の断片(120)を用意し、
制御可能な内圧(p)を有するチャンバー(200)を用意し、
チャンバー(200)を閉じて、第1の断片(110)と第2の断片(120)が、閉じられたチャンバー(200)の内側にあるようにし、
チャンバー(200)の内圧(p)を変化させて、開口キャビティ(OCA1)からのガス(GAS1)の流れ(F1)を生じさせ(引き起こし)、
断片(110、120)の少なくとも1つを移動することにより開口キャビティ(OCA1)を閉じて、第1のシール面(SRF1)が第2のシール面(SRF2)と一緒に仮接合(S0)を形成するとともに第1の断片(110)および第2の断片(120)が界面(IF1)を画定するようにし、
仮接合(S0)が形成された後に、チャンバー(200)を開き、
チャンバー(200)が開いた後に、レーザービーム(B1)の焦点を界面(IF1)に集束させることにより溶接シーム(J1)を形成する、
ことを備える。
例2.例1の方法において、第2の断片(120)の外面と内面との間の圧力差(p−p)が、溶接シーム(J1)の形成中に50kPaより大きい。
例3.例1または2の方法であって、仮接合(S0)が、溶接シーム(J1)を形成する前に、第2のシール面(SRF2)に対する第1のシール面(SRF1)の相対運動を可能に(許容)する。
例4.例1から3の何れかの方法において、仮接合(S0)は、溶接シーム(J1)を形成する前には部分的気密接合であって、チャンバー(200)が開いた直後に、閉じられたキャビティ(CAV1)の圧力(p)の相対変化率(Δp/Δt)/(p−p)が0.01/sより小さくなるようにする。
例5.例1から4の何れかの方法において、チャンバー(200)を開き密封シーム(J1)を形成する間の期間(t−t)が100sより短く、有利には10sより短く、好ましくは1sより短い。
例6.例1から5の何れかの方法において、第1のシール面(SRF1)および第2のシール面(SRF2)が実質的に平坦(平面)である。
例7.例1から6の何れかの方法において、外圧(p)と閉じられたキャビティ(CAV1)の圧力(p)との間の相対圧力差((p−p)/p)は、チャンバー(200)が開かれたときに、90%より大きい。
例8.例1から8の何れかの方法において、キャビティ(CAV1)の表面の温度が、溶接シーム(J1)の形成中に80℃より低いままである。
例9.例1から9の何れかの方法において、第1の断片(110)の材料はガラス、シリコン、サファイア、およびセラミックからなる群から選択され、第2の断片(120)の材料はガラス、シリコン、サファイア、およびセラミックからなる群から選択され、シームは、第1の断片(110)の材料および第2の断片(120)の材料から形成される。
例10.例1から9の何れかの方法において、物品(100)は、閉じられたキャビティ(CAV1)内に設置さ(置か)れた1つ以上の構成部品(130)を備える。
例11.例1から9の何れかの方法において、レーザービーム(LB1)が、第1の断片(110)および/または第2の断片(120)を介して界面(IF1)に集束される。
例12.第1の断片(110)および第2の断片(120)から物品(100)を製造するための装置(700)であって、第1の断片(110)は開口キャビティ(OCA1)および第1のシール面(SRF1)を備え、第2の断片(120)は第2のシール面(SRF2)を備え、装置(700)はチャンバー(200)およびレーザー溶接ユニット(500)を備えるものであり、その装置(700)は、
断片(110、120)が、閉じられたチャンバー(200)内に設置されたときにチャンバー(200)の内圧(p)を変化させることにより、開口キャビティ(OCA1)からのガス(GAS1)の流れ(F1)を引き起こし、
開口キャビティ(OCA1)を閉じるために、閉じられたチャンバー(200)内の断片(110、120)の少なくとも1つを移動させて、第1のシール面(SRF1)が第2のシール面(SRF2)と一緒に仮接合(S0)を形成するとともに第1の断片(110)および第2の断片(120)が界面(IF1)を画定(規定)するようにし、
チャンバー(200)を開いた後に、レーザービーム(B1)の焦点を界面(IF1)に集束させることにより、溶接シーム(J1)を形成する、
ように構成される。
当業者にとって、本発明による方法および装置の変更および変形(バリエーション)が認識可能であることは明らかであろう。図は概略図である。添付の図面を参照して上記で説明した特定の実施の形態は、単なる例示であり、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を限定するように意味されない。

Claims (11)

  1. 第1の断片(110)を第2の断片(120)に溶接することにより物品(100)を製造する方法であって、
    開口キャビティ(OCA1)および第1のシール面(SRF1)を備えた前記第1の断片(110)を用意し、
    第2のシール面(SRF2)を備えた前記第2の断片(120)を用意し、
    制御可能な内圧(p)を有するチャンバー(200)を用意し、
    前記チャンバー(200)を閉じて、前記第1の断片(110)および前記第2の断片(120)が、前記閉じられたチャンバー(200)の内側にあるようにし、
    前記チャンバー(200)の内圧(p)を変化させて、前記開口キャビティ(OCA1)からのガス(GAS1)の流れ(F1)を引き起こすようにし、
    前記断片(110、120)の少なくとも1つを移動して前記開口キャビティ(OCA1)を閉じて、前記第1のシール面(SRF1)が前記第2のシール面(SRF2)と一緒に部分的に気密な仮接合(S0)を形成するとともに前記第1の断片(110)と前記第2の断片(120)が界面(IF1)を画定するようにし、
    前記仮接合(S0)が形成された後に、前記チャンバー(200)を開き、
    前記チャンバー(200)が開かれた後に、レーザービーム(B1)の焦点を前記界面(IF1)に集束させることにより溶接シーム(J1)を形成し、
    前記第1のシール面(SRF1)および前記第2のシール面(SRF2)は実質的に平坦である、方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、前記第2の断片(120)の外面と内面との間の圧力差(p−p)が、前記溶接シーム(J1)の形成中に50kPaより大きい、方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法において、前記仮接合(S0)が、前記溶接シーム(J1)を形成する前に、前記第2のシール面(SRF2)に対する第1のシール面(SRF1)の相対運動を可能にする、方法。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載の方法において、前記仮接合(S0)は、前記溶接シーム(J1)を形成する前には部分的気密接合であって、前記閉じられたキャビティ(CAV1)の圧力(p)の相対変化率(Δp/Δt)/(p−p)が、前記チャンバー(200)が開かれた直後に0.01/sより小さくなるようにする、方法。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載の方法において、前記チャンバー(200)の開口と密封シーム(J1)の形成との間の期間(t−t)が100sより短く、有利には10sより短く、好ましくは1sより短い、方法。
  6. 請求項1から5の何れか一項に記載の方法において、外圧(p)と前記閉じられたキャビティ(CAV1)の前記圧力(p)との間の相対圧力差((p−p)/p)が、前記チャンバー(200)が開かれたときに90%より大きい、方法。
  7. 請求項1から6の何れか一項に記載の方法において、前記キャビティ(CAV1)の表面の温度が、前記溶接シーム(J1)の形成中に、80℃より低いままである、方法。
  8. 請求項1から7の何れか一項に記載の方法において、前記第1の断片の材料がガラス、シリコン、サファイア、およびセラミックからなる群から選択され、前記第2の断片の材料がガラス、シリコン、サファイア、およびセラミックからなる群から選択され、
    前記シームは、前記第1の断片(110)の前記材料および前記第2の断片(120)の前記材料から形成される、方法。
  9. 請求項1から8の何れか一項に記載の方法において、前記物品(100)は、前記閉じられたキャビティ(CAV1)内に配置された1つ以上の構成部分(130)を備える、方法。
  10. 請求項1から9の何れか一項に記載の方法において、前記レーザービーム(LB1)が、前記第1の断片(110)および/または前記第2の断片(120)を介して前記界面(IF1)に集束される、方法。
  11. 第1の断片(110)および第2の断片(120)から物品(100)を製造するための装置(700)であって、
    前記第1の断片(110)は開口キャビティ(OCA1)および第1の実質的に平坦なシール面(SRF2)を備え、前記第2の断片(120)は第2の実質的に平坦なシール面(SRF2)を備え、前記装置(700)はチャンバー(200)およびレーザー溶接ユニット(500)を備えており、
    前記装置(700)は、
    前記断片(110、120)が前記閉じられたチャンバー(200)内に設置されたときに、前記チャンバー(200)の内圧(p)を変化させることにより、前記開口キャビティ(OCA1)からのガス(GAS1)の流れ(F1)を引き起こし、
    前記開口キャビティ(OCA1)を閉じるために前記閉じられたチャンバー(200)内の前記断片(110、120)の少なくとも1つを移動させて、前記第1のシール面(SRF1)が前記第2のシール面(SRF2)と一緒に部分的に気密な仮接合(S0)を形成するととともに前記第1の断片(110)と前記第2の断片(120)が界面(IF1)を画定するようにし、
    前記チャンバー(200)が開かれた後に、レーザービーム(B1)を前記界面(IF1)に集束させることにより溶接シーム(J1)を形成する、
    ように構成される、装置。
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