JP2020519928A - 構造を測定する方法、検査装置、リソグラフィシステム、及びデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
オーバーレイメトロロジターゲット(600、900、1000)は、リソグラフィによって形成された複数のオーバーレイ格子(932〜935)を含む。第1の回折信号(740(1))がターゲットから得られ、ターゲット構造に対する第1の非対称性値(As)が求められる。第2の回折信号(740(2))がターゲットから得られ、第2の非対称性値(As’)が求められる。第1及び第2の回折信号は、異なる取込み条件及び/又はターゲット構造の異なる構造及び/又は偏倚値を使用して得られる。第1の非対称性信号及び第2の非対称性信号は、式を解き、オーバーレイエラーの測定値を得るために使用される。オーバーレイエラーの計算は、所与のターゲット構造の非対称性が、第1の方向、第2の方向、又は両方の方向のオーバーレイに起因するかどうかを想定しない。【選択図】図9
Description
関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2017年5月8日に出願された欧州特許出願第17169918.4号、及び2017年11月21日に出願された欧州特許出願第172028206.0号の優先権を主張するものであり、これらの特許は、参照によりその全体を本明細書に援用される。
[0001] 本願は、2017年5月8日に出願された欧州特許出願第17169918.4号、及び2017年11月21日に出願された欧州特許出願第172028206.0号の優先権を主張するものであり、これらの特許は、参照によりその全体を本明細書に援用される。
[0002] 本発明は、例えば、リソグラフィ技術によるデバイスの製造に使用可能なメトロロジの方法及び装置と、リソグラフィ技術を使用してデバイスを製造する方法とに関する。
[0003] リソグラフィ装置は、基板に、通常は基板のターゲット部分に所望のパターンを付加する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造で使用することができる。その際に、代替としてマスク又はレチクルとも称されるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層に形成される回路パターンを発生させることができる。このパターンは、基板(例えば、シリコンウェーハ)のターゲット部分(例えば、1つのダイの一部、1つのダイ、又は複数のダイを含む)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けられた放射感応性材料(レジスト)層への結像による。一般に、単一の基板は、連続的にパターン形成された、隣接したターゲット部分のネットワーク(フィールドとして知られる)を含む。
[0004] リソグラフィプロセスでは、多くの場合、例えば、プロセス制御及び検証を行うために、形成された構造の測定を行うのが好ましい。クリティカルディメンジョン(CD)を測定するのにしばしば使用される走査電子顕微鏡と、デバイスの2つの層のアライメント精度、オーバーレイを測定する専用ツールとを含む、上記の測定を行う様々なツールが公知である。最近では、様々な形態のスキャトロメータが、リソグラフィ分野で使用するために開発された。これらのデバイスは、ターゲットの対象となる特性を求めることを可能にする回折「スペクトル」を得るために、放射ビームをターゲットに誘導し、散乱線の1つ又は複数の特性、例えば、単一の反射角における波長に応じた強度照度、1つ又は複数の波長における反射角に応じた強度照度、又は反射角に応じた偏光を測定する。
[0005] 公知のスキャトロメータの例には、米国特許出願公開第2006033921A1号及び米国特許出願公開第2010201963A1号に記載のタイプの角度分解スキャトロメータがある。そのようなスキャトロメータで使用されるターゲットは、例えば、40μm x 40μmなどの比較的大きい格子であり、測定ビームは、格子よりも小さいスポットを形成する(すなわち、格子はアンダーフィルされる)。再現によるフィーチャ形状の測定に加えて、米国特許出願公開第2006066855A1号に記載された装置を使用して、回折によりオーバーレイを測定することができる。回折次数の暗視野結像を使用する、回折に基づくオーバーレイメトロロジは、より小さいターゲットのオーバーレイ及び他のパラメータの測定を可能にする。これらのターゲットは、照明スポットよりも小さくすることができ、基板の製品構造によって囲むことができる。周囲の製品構造からの強度照度は、像平面の暗視野検出を用いて、オーバーレイターゲットからの照度強度から効率的に分離することができる。
[0006] 暗視野結像メトロロジの例は、米国特許出願公開第20100328655A1号及び米国特許出願公開第2011069292A1号に見ることができ、これらの文献は、参照によりそれらの全体を本明細書に援用される。技術のさらなる発展形態は、米国特許出願公開第20110027704A号、同第20110043791A号、同第2011102753A1号、同第20120044470A号、同第20120123581A号、同第20120242970A1号、同第20130258310A号、同第20130271740A号、及び国際公開第2013178422A1号に記載されている。通常、これらの方法では、ターゲットの特性として、非対称性を測定するのが望ましい。ターゲットは、非対称性の測定値を使用して、オーバーレイ、焦点距離、又はドーズなどの様々な性能パラメータの測定値を求めることができるように設計することができる。ターゲットの非対称性は、スキャトロメータを使用して、回折スペクトルの両側部分間の強度の差を検出することで測定される。非対称性の測定値を求めるために、例えば、+1及び1の回折次数の強度を比較することができる。
[0007] 測定時間を短縮するために、暗視野メトロロジ用の公知の装置は、コンポーネント格子から回折した放射をX及びY方向の両方で同時に検出し、これらの異なる回折方向を個別に検出するように構成された装置及び検出系を有する。したがって、X及びYの向きにおいて、検出ステップを別々にする必要がなくなる。そのような技術の例は、上記の先行特許出願と、さらに、例えば、未公開特許出願の欧州特許出願第16157503.0号とに記載されている。
[0008] 説明したタイプのメトロロジターゲットの格子構造を格子構造の周期性の主方向とは別の方向にセグメント化することに対する要望がしばしばある。このセグメント化の理由は、同じ技術により、オーバーレイ以外の特性の測定を可能にする非対称性の関連効果をもたらすためである。このセグメント化の他の理由は、格子構造をより「製品に近いもの」にするためであり、それにより、格子構造は、主対象である製品構造により近いパターン形成性能で印刷される。格子構造は、単純に、例えば、一連のコンタクトホール又はピラーに似たレイアウトで完全な2次元とすることができる。それにもかかわらず、オーバーレイ又はパターン形成プロセスの他の性能パラメータは、一般に、2つ以上の方向、典型的には、基板に対して定義されたX及びY方向に別々に制御及び測定される。
[0009] ターゲット構造が、両方のフィーチャセット(両方の層)でセグメント化される、又は他の2次元性を有する場合に、特定の問題が発生する。残念なことに、メトロロジターゲットの格子構造が2次元的に構造化され、完全な2次元格子であるか、格子構造の周期性の主方向に垂直な方向に何らかの形でセグメント化されている場合に、構造による垂直方向の回折が、主方向の回折と混合されるようになり、別個の測定値がノイズ又は相互干渉を受けるようになる。さらに、そのようなターゲットにおいて、2つの異なる方向のオーバーレイエラーが、検査装置によって取り込まれる回折信号に影響を及ぼす。公知の方法は、各ターゲット構造が主方向にのみ非対称性を有すると想定する傾向がある。この想定がもはや有効でない場合、公知の技術は、必然的に精度が低くなる。この問題を悪化させるものとして、一般に、検査中のメトロロジターゲットが、説明したタイプの2次元特性を有するかどうかについて、メトロロジ装置のオペレータに知らされていないことさえある。
[0010] 本発明の目的は、第1の態様において、ターゲット構造が事実上2次元であり得る場合でさえ、オーバーレイなどの性能パラメータの効率的な測定を可能にすることである。本発明の目的は、別の態様において、事前の情報を利用することなく、メトロロジターゲットの2次元性の認識を可能にすることである。
[0011] 本発明は、第1の態様において、リソグラフィプロセスのオーバーレイ性能を求める方法を提供し、その方法は、
(a)リソグラフィプロセスによって形成された複数のターゲット構造を取得するステップであって、各ターゲット構造は、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第1のフィーチャセットと、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第2のフィーチャセットとを含み、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてオーバーレイエラーがあるステップと、
(b)検出系を使用して、ターゲット構造の少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第1の回折信号を取り込むステップと、
(c)検出系を使用して、オーバーレイターゲットの少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第2の回折信号を取り込むステップと、
(d)第1の回折信号及び第2の回折信号から得られた非対称性情報を処理して、少なくとも第1の方向の、上記オーバーレイエラーの少なくとも測定値を計算するステップと、
を含み、
上記ターゲット構造は、上記オーバーレイエラーに加えて、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてプログラムされたオフセットで形成され、各サブセット内のプログラムされたオフセットは、第1の方向及び第2の方向の両方で異なり、第1及び第2の方向は非平行であり、
ステップ(d)でのオーバーレイエラーの計算は、所与のターゲット構造の非対称性が、第1の方向、第2の方向、又は両方の方向の第2のフィーチャの相対ずれに起因するかどうかを想定しないが、上記非対称性情報と上記プログラムされたオフセットの情報とを組み合わせる。
(a)リソグラフィプロセスによって形成された複数のターゲット構造を取得するステップであって、各ターゲット構造は、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第1のフィーチャセットと、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第2のフィーチャセットとを含み、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてオーバーレイエラーがあるステップと、
(b)検出系を使用して、ターゲット構造の少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第1の回折信号を取り込むステップと、
(c)検出系を使用して、オーバーレイターゲットの少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第2の回折信号を取り込むステップと、
(d)第1の回折信号及び第2の回折信号から得られた非対称性情報を処理して、少なくとも第1の方向の、上記オーバーレイエラーの少なくとも測定値を計算するステップと、
を含み、
上記ターゲット構造は、上記オーバーレイエラーに加えて、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてプログラムされたオフセットで形成され、各サブセット内のプログラムされたオフセットは、第1の方向及び第2の方向の両方で異なり、第1及び第2の方向は非平行であり、
ステップ(d)でのオーバーレイエラーの計算は、所与のターゲット構造の非対称性が、第1の方向、第2の方向、又は両方の方向の第2のフィーチャの相対ずれに起因するかどうかを想定しないが、上記非対称性情報と上記プログラムされたオフセットの情報とを組み合わせる。
[0012] 適切な偏倚設定を用いて、方法は、(場合によっては未知の)2次元構造と2つの方向の未知のオーバーレイとが存在する場合でさえ、オーバーレイ及び他の非対称性関連の特性が正確に測定されるのを可能にする。必要に応じて、回折信号の補助セットをさらに追加して、精度をさらに高めることができる。
[0013] 第1の実施形態では、第1及び第2の回折信号が、異なる取込条件のもとで取り込まれる。取込条件は、例えば、ターゲット構造を照明及び/又は検出するのに使用される放射の1つの波長、偏光、及び/又は角度分布を違えることができる。
[0014] 第2の実施形態では、第1の回折信号は、ターゲット構造の第1のサブセットで回折した放射を含み、第2の回折信号は、ターゲット構造の第1のサブセットとは異なるターゲット構造の第2のサブセットで回折した放射を含む。上記第1のサブセットのターゲット構造、及び上記第2のサブセットのターゲット構造は、例えば、ピッチ、フィーチャサイズ、相対配置、及び第2の方向のセグメント化の1つ又は複数を違えることができる。
[0015] 第3の実施形態では、同様の構造のターゲット構造の第1及び第2のサブセットは、プログラムされたオフセットの5つ以上の異なる組み合わせで、1つのステップで印刷される。複合メトロロジターゲットに7つ又は8つの異なるプログラムされたオフセットを含むことができる。
[0016] 第1、第2、及び第3の実施形態は、必要に応じて組み合わせることができる。
[0017] 本発明はさらに、リソグラフィプロセスのオーバーレイ性能を求める検査装置を提供し、検査装置は、
リソグラフィプロセスによって形成された複数のターゲット構造が設けられた基板用の支持体であって、各ターゲット構造は、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第1のフィーチャセットと、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第2のフィーチャセットとを含み、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてオーバーレイエラーがある、支持体と、
ターゲット構造の少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第1の回折信号と、オーバーレイターゲットの少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第2の回折信号とを取り込むために、共同して動作可能な照明系及び検出系と、
第1の回折信号及び第2の回折信号から得られた非対称性情報を処理して、少なくとも第1の方向の、上記オーバーレイエラーの少なくとも測定値を計算するプロセッサと、
を含み、
上記プロセッサは、上記ターゲット構造が、上記オーバーレイエラーに加えて、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてプログラムされたオフセットで形成され、各サブセット内のプログラムされたオフセットは、第1の方向及び第2の方向の両方で異なり、第1及び第2の方向は非平行であることを基本として動作可能であり、
上記プロセッサは、所与のターゲット構造の非対称性が、第1の方向、第2の方向、又は両方の方向の第2のフィーチャの相対ずれに起因するかどうかを想定しないが、上記非対称性情報と上記プログラムされたオフセットの情報とを組み合わせることでオーバーレイエラーを計算するように構成される。
リソグラフィプロセスによって形成された複数のターゲット構造が設けられた基板用の支持体であって、各ターゲット構造は、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第1のフィーチャセットと、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第2のフィーチャセットとを含み、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてオーバーレイエラーがある、支持体と、
ターゲット構造の少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第1の回折信号と、オーバーレイターゲットの少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第2の回折信号とを取り込むために、共同して動作可能な照明系及び検出系と、
第1の回折信号及び第2の回折信号から得られた非対称性情報を処理して、少なくとも第1の方向の、上記オーバーレイエラーの少なくとも測定値を計算するプロセッサと、
を含み、
上記プロセッサは、上記ターゲット構造が、上記オーバーレイエラーに加えて、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてプログラムされたオフセットで形成され、各サブセット内のプログラムされたオフセットは、第1の方向及び第2の方向の両方で異なり、第1及び第2の方向は非平行であることを基本として動作可能であり、
上記プロセッサは、所与のターゲット構造の非対称性が、第1の方向、第2の方向、又は両方の方向の第2のフィーチャの相対ずれに起因するかどうかを想定しないが、上記非対称性情報と上記プログラムされたオフセットの情報とを組み合わせることでオーバーレイエラーを計算するように構成される。
[0018] 検査装置は、光学系と先行技術から公知の技術とを適用して、又は新たな装置を使用して構築することができる。検査装置は、例えば、上記の暗視野結像技術を使用して構築することができ、それにより、単一画像で複数のターゲット構造に対する第1及び/又は第2の回折信号を取得する。
[0019] 本発明は、別の態様において、上記に説明した本発明の第1の態様による方法で使用するメトロロジターゲットを提供し、上記メトロロジターゲットは少なくとも4つのターゲット構造を含み、各ターゲット構造は、第1の方向及び第2の方向の両方に周期的な第1のフィーチャと、第1の方向及び第2の方向の両方に周期的な第2のフィーチャとを含み、第1及び第2の方向は非平行であり、上記ターゲット構造は、第1の方向及び第2の方向の両方における第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてプログラムされたオフセットを有し、上記少なくとも4つのターゲット構造内の各ターゲット構造は、第1及び第2の方向のプログラムされたオフセットの異なる組み合わせを有する。
[0020] 本発明は、さらなる独立した態様において、オーバーレイメトロロジで使用するメトロロジターゲットを提供し、上記メトロロジターゲットは複数のターゲット構造を含み、各ターゲット構造は、第1の方向及び第2の方向の両方に周期的な第1のフィーチャと、第1の方向及び第2の方向の両方に周期的な第2のフィーチャとを含み、第1及び第2の方向は非平行であり、上記ターゲット構造の異なるターゲット構造は、第1の方向及び第2の方向の両方における第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置において、異なるプログラムされたオフセットを有し、上記ターゲット構造は、2つの隣接するターゲット構造の境をなす任意のターゲット構造が、これらの2つの隣接するターゲット構造のプログラムされたオフセット間の中間のプログラムされたオフセットを有するように、上記メトロロジターゲットに配置される。
[0021] 本発明は、さらなる態様において、リソグラフィプロセスで使用するパターニングデバイスのセットを提供し、パターニングデバイスは、上記に説明した本発明の任意の態様によるメトロロジターゲットの第1のフィーチャを画定するように構成された少なくとも第1のパターニングデバイスと、メトロロジターゲットの第2のフィーチャを画定するように構成された第2のパターニングデバイスとを含む。
[0022] 本発明は、別の態様において、複数のターゲット構造から取り込まれた少なくとも第1及び第2の回折信号を受け取り、上記に説明した本発明の第1の態様による方法で、ステップ(d)を実施することで、少なくとも第1の方向のオーバーレイエラーの測定値を求めるように構成された処理デバイスを提供する。
[0023] 本発明はさらに、プログラム可能な処理デバイスに上記に説明した本発明の1つ又は複数の態様を実施させるマシン可読命令を含む1つ又は複数のコンピュータプログラム製品を提供する。マシン可読命令は、例えば、非一時的記憶媒体に組み入れることができる。
[0024]マシン可読命令はさらに、方法のステップ(b)及び(c)で第1及び第2の回折信号を取り込ませるために、プログラム可能な処理デバイスに検査装置の動作を自動的に制御させるように構成することができる。
[0025] 本発明はさらに、リソグラフィ装置と、上記に説明した本発明の第2の態様による検査装置とを含むリソグラフィシステムを提供する。
[0026] 本発明はさらに、デバイスを製造する方法を提供し、リソグラフィプロセスを使用して、デバイスパターンが一連の基板に付けられ、方法は、上記に説明した本発明による方法を使用して、上記デバイスパターンの一部として、又は上記デバイスパターンに加えて、上記基板の少なくとも1つに形成された複数のターゲット構造を使用して、1つ又は複数の性能パラメータを測定することと、測定結果に応じて、後の基板に対するリソグラフィプロセスを制御することとを含む。
[0027] 本発明のさらなる特徴及び利点、さらには、本発明の様々な実施形態の構造及び動作が、添付図面を参照して下記に詳細に説明される。なお、本発明は、本明細書で説明する特定の実施形態に限定されない。そのような実施形態は、例示のみを目的として本明細書に提示される。さらなる実施形態が、本明細書に記載された教示から当業者に明らかになるであろう。
[0028] 本発明の実施形態が、例として、添付の図面を参照して以下に説明される。
[0029] 本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明の実施形態を実施できる例示的環境を提示することは有益である。
[0030] 図1は、リソグラフィ大量製造プロセスを実施する製造設備の一部として、リソグラフィ装置LAを100で示している。この例では、製造プロセスは、半導体ウェーハなどの基板上での半導体製品(集積回路)の製造に適している。当業者には、このプロセスの変形型で様々なタイプの基板を処理することで、多岐にわたる製品を製造できると分かるであろう。今日、莫大な商業的価値がある半導体製品の製造は、単なる例として使用される。
[0031] リソグラフィ装置(又は、略して「リソツール」100)内において、測定ステーションMEAは102で示され、露光ステーションEXPは104で示されている。制御ユニットLACUは106で示されている。この例では、各基板は、測定ステーションと、適用されるパターンを有する露光ステーションに滞在する。光学リソグラフィ装置では、例えば、調整された放射線及び投影システムを使用して、製品パターンをパターニングデバイスMAから基板に転写するために、投影システムが使用される。これは、放射線感応性レジスト材料の層にパターン像を形成することで行われる。
[0032] 本明細書で使用される「投影システム」という用語は、露光放射を使用するのに適した、又は液浸液の使用若しくは真空の使用などの他の要素に適した、屈折式、反射式、反射屈折式、磁気式、電磁式、及び静電式光学系、又はそれらの任意の組み合わせを含む任意のタイプの投影システムを包含すると広く解釈すべきである。パターニングMAデバイスはマスク又はレチクルとすることができ、パターン又はレチクルは、パターニングデバイスによって透過又は反射される放射ビームにパターンを付与する。公知の動作モードとして、ステッピングモード及び走査モードがある。公知のように、投影システムは、基板及びパターニングデバイス用のサポート及び位置決めシステムと様々な方法で協同して、基板全体にわたる多数のターゲット部分に所望のパターンを付加することができる。プログラマブルパターニングデバイスは、固定パターンを有するレチクルの代わりに使用することができる。放射には、例えば、深紫外線(DUV)又は極紫外線(EUV)周波帯の電磁放射があり得る。本開示は、他のタイプのリソグラフィプロセス、例えば、電子ビームによる、例えば、インプリントリソグラフィ及びダイレクトライティングリソグラフィにも適用可能である。
[0033] リソグラフィ装置制御ユニットLACUは、装置LAに基板W及びレチクルMAを受け入れさせ、パターン形成処理を実施させるために、様々なアクチュエータ及びセンサの動作及び測定を制御する。LACUには、装置の動作に関連する所望の計算を実施する信号処理及びデータ処理能力もある。実際に、制御ユニットLACUは、それぞれがリアルタイムのデータ取得、処理、及び装置内のサブシステム又はコンポーネントの制御を取り扱う多数のサブユニットからなるシステムとして具現化される。
[0034] 基板は、様々な予備ステップが実施できるように、露光ステーションEXPでパターンが基板に付加される前に、測定ステーションMEAで処理される。予備ステップは、高さセンサを使用して、基板の面高さをマッピングすること、及びアライメントセンサを使用して、基板のアライメントマークの位置を測定することを含むことができる。アライメントマークは、通常、規則的な格子パターンに配置される。しかし、マークを形成する際の不正確さにより、さらに、基板の処理全体を通して発生する基板の変形により、マークは理想的な格子から外れる。このため、装置が、製品フィーチャをきわめて高い精度で正確な位置にプリントする場合に、基板の位置及び向きを測定することに加えて、実際上、アライメントセンサが、基板領域全体にわたって、多数のマークの位置を詳細に測定しなければならない。装置は、制御ユニットLACUによって制御される位置決めシステムをそれぞれが含む2つの基板テーブルを有する、いわゆる2段タイプとすることができる。一方の基板テーブルに載った1つの基板が、露光ステーションEXPで露光されている間、別の基板は、様々な予備ステップを実施できるように、測定ステーションMEAで他方の基板テーブルに載せることができる。したがって、アライメントマークの測定は非常に時間がかかり、2つの基板テーブルを設けることで、装置のスループットの大幅な向上が可能になる。基板テーブルが測定ステーション及び露光ステーションにある間、位置センサIFが、基板テーブルの位置を測定できない場合に、両方のステーションで基板テーブルの位置を探知するのを可能にする第2の位置センサを設けることができる。リソグラフィ装置LAは、例えば、2つの基板テーブルWTa、WTbと、基板テーブルを交換することができる2つのステーション(露光ステーション及び測定ステーション)を有する、いわゆる2段タイプとすることができる。
[0035] 製造設備内で、装置100は、装置100でパターンを形成するために、感光性レジスト及び他の被覆を基板Wに塗布する被覆装置108も収容する「リソセル」又は「リソクラスタ」の一部を形成する。装置100の出力側には、露光されたパターンを現像して物理レジストパターンにするために、焼成装置110及び現像装置112が設けられている。これらの全装置間で、基板ハンドリングシステムは、基板の支持と、1つの装置から次の装置への基板の移送とを引き受ける。しばしば一括してトラックと称されるこれらの装置は、トラック制御ユニットの制御下にあり、トラック制御ユニットは、それ自体、監視制御システムSCSによって制御され、監視制御システムSCSはまた、リソグラフィ装置制御ユニットLACUを通してリソグラフィ装置を制御する。こうして、様々な装置は、スループット及び処理効率を最大限にするように動作することができる。監視制御システムSCSは、各パターン付き基板を形成するために実施されるステップの定義をより詳細に規定したレシピ情報Rを受け取る。
[0036] パターンがリソセルにおいて付加され、現像されると、パターン付き基板120は、122、124、126などで示す他の処理装置に移送される。典型的な製造設備の様々な装置によって、様々な処理ステップが実施される。例として、この実施形態の装置122は、エッチングステーションであり、装置124は、エッチング後のアニールステップを行う。さらなる物理的及び/又は化学的処理ステップがさらなる装置126などに適用される。材料の堆積、表面材料特性の改質(酸化、ドーピング、イオン注入など)、化学機械研磨(CMP)などの様々なタイプの処理が、実際のデバイスを作製するために必要とされ得る。装置126は、実際上、1つ又は複数の装置で実施される一連の様々な処理ステップを表すことができる。
[0037] 公知のように、半導体デバイスの製造は、基板の層ごとに適切な材料及びパターンを用いてデバイス構造を構築するために、そのような処理を多数繰り返すことを必要とする。相応して、リソクラスタに到達した基板130は、新たに用意された基板とすることができ、又は基板130は、このクラスタで、又は全く別の装置ですでに処理された基板とすることができる。同様に、必要とされる処理に応じて、基板132は、装置126から出ると、次のパターン形成処理のために同じリソクラスタに戻すことができ、又はパターン形成処理のために、行き先を異なるクラスタにすることができ、又はダイシング及びパッケージ化のために送られる完成品とすることができる。
[0038] 製品構造の各層は、プロセスステップの異なるセットを必要とし、各層で使用される装置126は、タイプが完全に異なることがある。さらに、装置126によって適用される処理ステップが名目上同じである場合でさえ、大型設備において、様々な基板に対してステップ126を実施するために、並行して動作するいくつかの同一と考えられる機械があり得る。これらの機械間の構成又は欠点の小さな相違は、この小さな相違が、様々な基板に異なる形で影響を及ぼすことを意味し得る。エッチング(装置122)などの比較的各層に共通であるステップでさえ、名目上同一であるが、スループットを最大化するために並行して動作するいくつかのエッチング装置によって実施されることがある。実際上、さらに、様々な層は、エッチングされる材料の細部と、例えば、異方性エッチングなどの特別な要件とに応じて、様々なエッチングプロセス、例えば、化学エッチング、プラズマエッチングを必要とする。
[0039] 上記のように、前の、及び/又は次のプロセスは、他のリソグラフィ装置で実施することができ、様々なタイプのリソグラフィ装置で実施することさえできる。例えば、解像度及びオーバーレイなどのパラメータに関して要求がきわめて厳しい一部の層は、デバイス製造プロセスにおいて、要求があまり厳しくない他の層よりも高度なリソグラフィツールで実施することができる。したがって、一部の層は、液浸タイプのリソグラフィツールで露光することができ、一方、他の層は、「ドライ」ツールで露光される。一部の層は、DUV波長で動作するツールで露光することができ、一方、他の層は、EUV波長の放射線を使用して露光される。
[0040] リソグラフィ装置によって露光される基板が、正確且つ一貫的に露光されるために、露光された基板を検査して、基板層間のオーバーレイエラー、線太さ、クリティカルディメンジョン(CD)などの特性を測定するのが望ましい。相応して、リソセルLCが配置された製造設備は、メトロロジシステムMETも含み、メトロロジシステムMETは、リソセルで処理された基板Wの一部又はすべてを受け入れる。メトロロジの結果は、監視制御システム(SCS)138に直接的に、又は間接的に供給される。エラーが検出されると、特に、同じバッチの他の基板がそれでも露光される程度にすぐに、且つ素早くメトロロジを行うことができる場合に、次の基板の露光を調整することができる。また、すでに露光された基板は、歩留まりを改善するために剥がして再処理するか、又は廃棄することができ、それにより、欠陥があると分かっている基板に対するさらなる処理の実施を回避する。基板の一部のターゲット部分だけに欠陥がある場合に、良好であるターゲット部分に対してだけ、さらなる露光を実施することができる。
[0041] 製造プロセスの所望の段階で、製品のパラメータの測定をするために設けられたメトロロジ装置140も図1に示されている。最新のリソグラフィ製造設備のメトロロジ装置の一般的な例には、スキャトロメータ、例えば、角度分解スキャトロメータ又は分光スキャトロメータがあり、このスキャトロメータは、装置122でエッチングを行う前に、120の現像された基板の特性を測定するのに使用することができる。メトロロジ装置140を使用して、例えば、オーバーレイ又はクリティカルディメンジョン(CD)などの重要な性能パラメータが、現像されたレジストにおいて特定の精度要件を満たしていないことを明らかにすることができる。エッチングステップの前に、現像されたレジストを剥がし、リソクラスタによって基板120を再処理する機会が存在する。やはり公知のように、装置140からのメトロロジの結果142を使用して、リソクラスタでのパターン形成処理の高精度な性能を維持し、監視制御システムSCS及び/又は制御ユニットLACU106によって、長期にわたる小調整を行い、それにより、製品が仕様から外れる、及び再処理を必要とするリスクを最小限にすることができる。当然のことながら、メトロロジ装置140及び/又は他のメトロロジ装置(図示せず)は、処理済み基板132、134及び投入基板130の特性を測定するのに適用することができる。
例示的な検査装置
[0042] 図2(a)は、いわゆる暗視野結像メトロロジを実施する検査装置の主要要素を概略的に示している。メトロロジ装置は、スタンドアロン型デバイスとするか、又は、例えば、測定ステーション若しくはリソグラフィセルLCのいずれかで、リソグラフィ装置LAに組み込むことができる。装置全体にわたっていくつかの分岐を有する光軸は、点線Oで示されている。ターゲット格子構造T及び回折光線は、図2(b)にさらに詳細に示されている。
[0042] 図2(a)は、いわゆる暗視野結像メトロロジを実施する検査装置の主要要素を概略的に示している。メトロロジ装置は、スタンドアロン型デバイスとするか、又は、例えば、測定ステーション若しくはリソグラフィセルLCのいずれかで、リソグラフィ装置LAに組み込むことができる。装置全体にわたっていくつかの分岐を有する光軸は、点線Oで示されている。ターゲット格子構造T及び回折光線は、図2(b)にさらに詳細に示されている。
[0043] 導入部に記載した先行出願で説明されているように、図2(a)の暗視野結像装置は、分光スキャトロメータの代わりに、又は分光スキャトロメータに加えて使用することができる多目的角度分解スキャトロメータの一部とすることができる。このタイプの検査装置では、放射源11から放射された放射線は、照明システム12によって調整される。例えば、照明システム12は、コリメートレンズシステム12a、カラーフィルタ12b、ポラライザ12c、及びアパーチャデバイス13を含むことができる。調整された放射は、照明光路IPをたどり、照明光路IP内で部分反射面15によって反射され、対物レンズ16を介して基板W上のスポットSに合焦される。メトロロジターゲットTは、基板Wに形成することができる。対物レンズ16は、形態を顕微鏡対物レンズと同様とすることができるが、好ましくは少なくとも0.9、より好ましくは少なくとも0.95の高開口数(NA)を有する。必要な場合に、液浸流体を使用して1を超える開口数を用いて得ることができる。
[0044] この例での対物レンズ16は、ターゲットによって散乱した放射を収集する働きもする。収集光路CPが、この戻り放射用として概略的に示されている。多目的スキャトロメータは、収集光路に2つ以上の測定分岐を有することができる。図示した例は、瞳結像光学系18及び瞳像センサ19を含む瞳結像分岐を含む。下記にさらに詳細に説明される結像分岐も示されている。さらに、実用装置では、例えば、強度の正規化用、取込みターゲットの粗像形成用、合焦用などの基準放射を収集するためのさらなる光学系及び分岐が含まれる。これらの詳細は、上記の先行公報に見ることができる。
[0045] メトロロジターゲットTが基板Wに設けられる場合、メトロロジターゲットTは1D格子とすることができ、1D格子は、現像後に、バーが、連続するレジスト線で形成されるようにプリントされる。ターゲットは2D格子とすることができ、この格子は、現像後に、連続するレジストピラー又はレジスト内のビアで形成されるようにプリントされる。或いは、バー、ピラー、又はビアは、基板にエッチングで形成することができる。各これらの格子は、検査装置を使用して特性を調べることができるターゲット構造の例である。格子の場合に、構造は周期的である。オーバーレイメトロロジターゲットの場合に、格子は、前のパターン形成ステップで形成された別の格子の上にプリントされる、又はこの別の格子と交互に配置される。
[0046] 照明システム12の様々なコンポーネントは、同じ装置内で様々なメトロロジ「レシピ」を実施するように調整可能である。照明放射の特性として、波長(色)及び偏光を選択することに加えて、照明システム12は、様々な照明プロファイルを実施するように調整することができる。アパーチャデバイス13の平面は、対物レンズ16の瞳面及び瞳像検出器19の平面と共役である。したがって、アパーチャデバイス13によって決まる照明プロファイルは、基板W上のスポットSへの入射光の角度分布を画定する。様々な照明プロファイルを実施するために、照明光路にアパーチャデバイス13を設けることができる。アパーチャデバイスは、可動式スライダ又はホイールに取り付けられた様々な開口13a、13b、13cなどを含むことができる。或いは、アパーチャデバイスは、固定された、又はプログラム可能な空間光モジュレータ(SLM)を含むことができる。さらなる代替案として、照明瞳面の様々な位置に光ファイバを配置して、光ファイバのそれぞれの位置に選択的に光を送ったり、又は送らなかったりするために使用することができる。これらの変形版は、すべて上記の文献で説明され、例示されている。アパーチャデバイスは、透過よりもむしろ反射の形態をとることができる。例えば、反射式SLMを使用することができる。実際に、UV又はEUV波帯で動作する検査装置において、光学要素のほとんど、又はすべては、反射式とすることができる。
[0047] 照明モードに応じて、入射角が図2(b)の「I」で示す通りとなるように例示的な光線30aを供給することができる。ターゲットTによって反射されたゼロ次光線の光路は、「0」と表記されている(光軸「O」と混同しないこと)。同様に、同じ照明モードにおいて、又は第2の照明モードにおいて、光線30bを供給することができ、この場合に、入射及び反射の角度は、第1のモードと比較して入れ替わる。図2(a)では、第1及び第2の例示的な照明モードのゼロ次光線は、それぞれ0a、0bと表記されている。
[0048] 図2(b)にさらに詳細に示すように、ターゲット構造の例としてのターゲット格子Tは、基板Wが対物レンズ16の光軸Oに垂直な状態で配置されている。オフアクシス照明プロファイルの場合に、軸Oから外れて角度をなして格子Tに当たった照明Iの光線30aは、ゼロ次光線(実線0)及び2つの一次光線(一点鎖線+1及び二点鎖線−1)を生じさせる。小ターゲット格子がオーバーフィルされる場合、これらの光線は、メトロロジ格子T及び他のフィーチャを含む基板の領域にわたる多数の平行光線の1つにすぎないことを忘れてはならない。照明光線30aのビームは、(有用な光量を収容するのに必要な)有限の幅を有するので、入射光線Iは、事実上、所定の角度範囲を占め、回折光線0及び回折光線+1/−1は幾分広がる。小ターゲットの点広がり関数によれば、各次数+1、−1の回折放射は、示すような単一の理想光線ではなく、所定の角度範囲にわたってさらに広がる。
[0049] ターゲットが複数の周期性コンポーネントを有する場合、各周期性コンポーネントは、紙面に入る、又は紙面から出る方向を取ることができる一次及びより高次の回折光線を発生させる。図2(b)の例は、分かりやすくするために、単に1次元格子を示している。
[0050] 暗視野結像用の収集光路の分岐では、結像光学系20は、基板Wのターゲットの像T’をセンサ23(例えば、CCD又はCMOSセンサ)に形成する。開口絞り21は、対物レンズ16の瞳面と共役である収集光路CPの結像分岐の平面に設けられている。開口絞り21は、瞳絞りと称されることもある。開口絞り21は、照明開口が様々な形態をとることができるのと同様に、様々な形態をとることができる。開口絞り21は、レンズ16の有効開口と共同して、散乱線のどの部分を使用してセンサ23に像を形成するかを定める。通常、開口絞り21は、ゼロ次回折ビームを遮断するように機能するので、センサ23に形成されるターゲットの像は、一次ビームからのみ形成される。両方の一次ビームが組み合わされて像を形成した例では、この像は、暗視野顕微鏡に相当する、いわゆる暗視野像である。
[0051] センサ23によって取り込まれた像は、画像プロセッサ及びコントローラPUに出力され、画像プロセッサ及びコントローラPUの機能は、行われる特定のタイプの測定によって決まる。このために、ターゲット構造の非対称性の測定が行われる。非対称性測定は、ターゲット構造を形成するのに使用されるリソグラフィプロセスの性能パラメータの測定値を求めるために、ターゲット構造の情報と組み合わせることができる。この方法で測定できる性能パラメータには、例えば、オーバーレイ、焦点距離、及びドーズがある。ターゲットの特別な構造は、様々な性能パラメータのこれらの測定が、同じ基本的な非対称性測定法を通じて行われるのを可能にするために設けられる。
[0052] プロセッサ及びコントローラPUはまた、照明特性(偏光、波長)を制御し、開口デバイス13又はプログラム可能な空間光変調器を使用して開口を選択するために、λ及びAPなどの制御信号を生成する。開口絞り21も、同じ方法で制御することができる。照明及び検出のこれらのパラメータの各組み合わせは、測定を行うための「レシピ」とみなされる。
[0053] 再度図2(b)及び照明光線30aを参照すると、ターゲット格子からの+1次回折光線は、対物レンズ16に入り、センサ23に像が記録されるのに寄与する。光線30bは、光線30aとは反対の角度で入射し、そのため、−1次回折光線が対物レンズに入り、画像に寄与する。開口絞り21は、オフアクシス照明を使用する場合に、ゼロ次放射線を遮断する。先行公報で説明されているように、照明モードは、X及びY方向のオフアクシス照明で定義することができる。
[0054] 図2(a)の開口デバイス13の開口13c、13e、13fは、X及びY方向両方のオフアクシス照明を含み、本開示の特定の対象である。開口13cは、セグメント化照明プロファイルと称することができるものを生じさせ、例として、例えば、下記に説明するセグメント化プリズム22によって画定されるセグメント化開口と組み合わせて使用することができる。開口13e、13fは、上記の先行公開特許出願の一部で説明した態様で、オンアクシス開口絞り21と組み合わせて使用することができる。
[0055] これらの異なる照明モード下で、ターゲット格子の像を比較することで、非対称性測定値を得ることができる。或いは、非対称性測定値は、同じ照明モードを維持するが、ターゲットを回転させることで得ることができる。オフアクシス照明が示されているが、その代わりとして、ターゲットのオンアクシス照明を使用することができ、修正したオフアクシス開口絞り21を使用して、実質的に1つの一次回折光だけをセンサに送ることができる。さらなる例では、セグメント化プリズム22が、オンアクシス照明モードと組み合わせて使用される。セグメント化プリズム22は、個々のオフアクシスプリズムの組み合わせとみなすことができ、必要に応じて、合わせて組み付けられたプリズムセットとして構築することができる。これらのプリズムは、各クアドラントの光線が、所定の角度にわたって若干偏向するセグメント化開口を画定する。瞳面内のこの偏向は、+1及び−1次を像平面内で各方向に空間的に分離する効果を有する。言い換えると、各回折次数及び方向の放射は、2つの連続する像取込みステップの必要なしに、これらの放射を検出及び比較することができるように、センサ23上の異なる位置に像を形成する。実際上、画像センサ23上の分離した位置に分離像が形成される。例えば、図2(a)では、照明光線30aからの+1次回折を使用して作られる像T’(+1a)は、照明光線30bからの−1次回折を使用して作られる画像T’(−1b)とは空間的に離れている。この技術は、上記の米国特許出願公開第20110102753A1号に開示されており、この特許の内容は、その全体が参照により本明細書に援用される。一次ビームの代わりに、又は一次ビームに加えて、二次、三次、さらに高次のビーム(図2に示していない)を測定に使用することができる。さらなるバリエーションとして、オフアクシス照明モードは一定に保つことができ、一方、ターゲット自体は、両側の回折次数を使用して像を取り組むために、対物レンズ16の下で180°回転する。
[0056] これらの技術のどれを使用しても、本開示は、2つの方向、例えば、X及びYと称される直交する方向に回折した放射が同時に取り込まれる方法に適用される。
[0057] 従来のレンズに基づく結像システムが説明されたが、本明細書で開示する技術には、プレノプティックカメラ、さらに、いわゆる「レンズレス」又は「デジタル」結像システムを同様に適用することができる。したがって、回折放射用の処理システムのどの部分が光領域で実施されるか、及びどれが電子及びソフトウェア領域で実施されるかといった設計上の選択度が高い。
像に基づく非対称性測定
[0058] 図3(a)を参照し、開口デバイス13の周辺の照明系P(IP)の瞳面を見ると、開口13cが、902で示す照明の特定の空間プロファイルを画定するために選択されている。照明系のこの望ましい空間プロファイルでは、a及びbの符号が付いた2つの半径方向に対向するクアドラントが明るく、一方、他の2つのクアドラントは暗くなっている(不透明)。この空間照明プロファイルは、ターゲットT上にスポットSを形成するように結像される場合に、これらの2つのクアドラントにおいてのみ複数の角度から放射する照明の対応する角度分布を画定する。スキャトロメトリ装置でのこのセグメント化タイプの開口は、公開特許出願である米国特許出願公開第2010/201963号から公知である。この修正した照明開口のメリットが下記にさらに説明される。
[0058] 図3(a)を参照し、開口デバイス13の周辺の照明系P(IP)の瞳面を見ると、開口13cが、902で示す照明の特定の空間プロファイルを画定するために選択されている。照明系のこの望ましい空間プロファイルでは、a及びbの符号が付いた2つの半径方向に対向するクアドラントが明るく、一方、他の2つのクアドラントは暗くなっている(不透明)。この空間照明プロファイルは、ターゲットT上にスポットSを形成するように結像される場合に、これらの2つのクアドラントにおいてのみ複数の角度から放射する照明の対応する角度分布を画定する。スキャトロメトリ装置でのこのセグメント化タイプの開口は、公開特許出願である米国特許出願公開第2010/201963号から公知である。この修正した照明開口のメリットが下記にさらに説明される。
[0059] 照明プロファイル902の明セグメントからの光線は、ターゲット構造の周期性フィーチャで回折するときに、瞳面でのシフトに対応する角度をなす。図3(a)の矢印「x」は、X方向に周期性の構造によって生じる照明の回折の方向を示し、一方、矢印「y」は、Y方向に周期性の構造によって生じる照明の回折の方向を示している。矢印「0」は、直接反射、言い換えると、0次回折を示している。このセグメント化タイプの開口の特徴は、回折の予測方向(この例ではX及びY)で画定される対称線に関して、照明プロファイルの照明された領域が暗領域に対称的に対向することである。したがって、両方の方向に向けられた放射を同時に収集しながら、より高次の回折放射を分離することができる。
[0060] 図3(b)は、検査装置の収集路の共役瞳面P(CP)内の照明の分布を示している。最初に、ターゲットTは、第1の方向としてのX方向に周期性を有する1次元回折格子であると仮定する。照明の空間プロファイル902は、a及びbの符号の付いた明色クアドラントを有するが、ターゲット格子列による回折で生じた回折パターンは、図3(b)の904においてパターンで示されている。このパターンでは、a0及びb0の符号の付いた0次反射に加えて、a+x、b−xの符号の付いた、目に見える1次回折信号がある。照明開口の他のクアドラントは暗いので、より一般的には、照明パターンは180°の回転対称性を有するので、回折次数a+x、及びb−xは「独立」している、つまり、回折次数a+x、及びb−xは、照明開口の他の部分からの0次又はより高次の信号と重ならない(この段階ではX方向だけを検討する)。セグメント化照明パターンのこの特性は、従来の円形対称の照明開口が使用される場合に結像できる最小ピッチの半分のピッチを有する回折格子(アライメントマーク)から明瞭な1次信号を得るために利用することができる。
[0061] ここで、ターゲットは、第2の方向、例えば、第1の方向に垂直なY方向に周期性のフィーチャを有すると仮定する。第2の方向のこれらのフィーチャは、名目上1次元の格子のセグメント化により出現し得る。第2の方向のフィーチャは、スポットSの領域内で、検査装置の観測視野内に存在し得るYの向きの他の1次元格子によっても出現することができる。第2の方向のフィーチャは、上記のものの混合体によっても出現し得る。さらに、Y方向に周期性のフィーチャは、X方向に周期性のフィーチャと同じ周期を有し、したがって、同じ回折角を有すると仮定する。その結果は、収集路の瞳904に見ることができる回折信号a+y、b−yとなる。これらの信号は、Y方向の1次回折信号を含む。この図面の図解を簡単にするために、Y方向及びX方向の回折信号は、互いから独立しているとして示されている。実際上、X回折信号及びY回折信号は、瞳904内で重なることがある。これは、ターゲットのX及びYのピッチと、選択された波長とに依存すると当技術分野の読者には分かるであろう。
[0062] 0次信号a0、b0は、示すように、収集系の瞳にも存在する。これらの0次信号が必要であるかどうかに応じて、これらの0次信号は、形態が開口13dと同様のセグメント化開口絞り21によって遮断することができる。非対称性に基づく測定のために、対象となるのは、通常、より高次の信号、例えば、+1及び−1次信号である。
[0063] 図示した単純な例では、Y方向回折信号は、収集路の瞳内のX方向回折信号と重ならないが、他の状況では、これらの回折信号は、格子のピッチ及び照明の波長によっては重なることがある。いずれにせよ、ある種の2次元フィーチャが存在する場合に、2つの方向からの回折信号は、収集路の瞳の同じクアドラントで混合されるようになり得る。セグメント化された格子の場合に、1つの、又は両方の方向のセグメント化は、他の方向の格子のピッチよりもはるかに細かくすることができる。非常に微細なセグメント化が存在する場合に、より高次の回折信号は、完全に収集路の開口の範囲外になり得るが、本発明者は、それにもかかわらず、第2の方向の回折が、図3(b)の左上及び右底のクアドラントに入る第1の方向からの信号に変化を生じさせ得ると気付いた。
[0064] 図3(c)は、図2の検査装置の結像分岐部のセグメント化プリズムのレイアウトを概略的に示している。円形瞳P(CP)は、点線の円で示されている。瞳の各クアドラントでは、特定の角度にわたって放射を偏向させる、様々な角度の付いたプリズムが設けられている。瞳面内のこの角度偏向は、図2(a)を参照して上記にすでに説明したように、検出器23の平面内の像の空間分離をもたらす。この種の構成の装置の動作と、いくつかの実際的な利点及び問題点とが下記にさらに説明される。しかし、本開示の原理は、他の構成にも適用可能である。
[0065] 図4は、公知の手法により基板Wに形成された複合メトロロジターゲットを示している。複合ターゲットは、メトロロジ装置の照明ビームによって形成される測定スポットS内にすべてが収まるように、共に接近して配置された格子32〜35の形態の4つのターゲット構造を含む。円31は、基板W上のスポットSの範囲を示している。4つのターゲット構造は、こうしてすべて同時に照明され、センサ23に同時に結像される。オーバーレイ測定に専用の例では、格子32〜35は、それ自体、様々なリソグラフィステップでパターン形成された第1及び第2のフィーチャによって形成された重ね格子である。説明を簡単にするために、第1のフィーチャ及び第2のフィーチャは、基板W上に形成された半導体デバイスの異なる層に形成されると仮定するが、代替案として、例えば、複数のパターン形成プロセスの一部として、1つの層に形成することもできる。格子32〜35は、様々に偏倚することができる、つまり、格子32〜35は、パターン形成プロセスによってもたらされる未知のオーバーレイエラーに加えて、意図的に組み込まれたオーバーレイオフセットを有する。偏倚の情報は、オーバーレイ格子の異なる部分が形成される層間のオーバーレイの測定を容易にする。格子32〜35は、図示したように、X及びY方向に入射放射を回折させるように、それらの格子の向きを違えることもできる。
[0066] 1つの公知の例では、格子32、34は、一方の格子の他方の格子に対する配置において、それぞれ+d、−dの偏倚を有するX方向格子である。これは、格子32が、重なったコンポーネントを有し、これらのコンポーネントは、それらの標準位置に共に正確に印刷された場合に、コンポーネントの一方が他方に対して距離dだけずれるように配置されることを意味する。格子34は、そのコンポーネントを有し、コンポーネントは、正確に印刷された場合に、dのオフセットがあるが、第1の格子とは反対方向であるように配置され、逆も同様である。格子33、35は、それぞれオフセット+d、−dを有するY方向の格子である。これらの格子の分離像は、センサ23によって取り込まれた像において識別することができる。4つの格子が説明されたが、別の実施形態は、所望の精度を得るために、より大きいマトリクスを必要とすることがある。
[0067] 図5は、図2〜3の装置で図4のターゲットを使用し、セグメント化照明プロファイルを使用し、セグメント化プリズム22を使用して、センサ23上に形成することができ、センサ23によって検出することができる像の例を示している。そのような構成は、X及びYの向きのオフアクシス照明を同時にもたらし、図3(b)の瞳904の左上及び右下のクアドラントからX及びYの回折次数を同時に検出することを可能にする。
[0068] 暗色の長方形40は、センサ上の像のフィールドを表し、このフィールド内で、基板上の照明スポット31が、それぞれが収集路CPの瞳904の1つのクアドラントだけからの放射を使用する、対応する4つの円形領域に結像される。ターゲットの4つの像は、502〜508の符号を付けられている。瞳904の左上のクアドラントの放射を使用する照明スポット31の像は、像502内で41の符号を付けられている。像502内で、長方形領域42〜45は、小ターゲット格子32〜35の像を表している。格子が製品領域に配置される場合、製品フィーチャが、このイメージフィールドの周辺に見えることもある。イメージプロセッサ及びコントローラPUは、格子32〜35の分離した像42〜45を識別するために、パターン認識を使用してこれらの像を処理する。この方法では、像は、センサフレーム内の特定の位置にきわめて正確に合わせる必要はなく、これは、測定装置のスループットを全体として大きく向上させる。
[0069] 上記に説明し、図5に示すように、収集路の瞳904内の信号に対するセグメント化プリズム22の作用により、並びにセグメント化照明プロファイル902とターゲットTのX及びY方向に対するセグメント化照明プロファイルの向きとにより、各4つの像502〜508は、各ターゲットの回折スペクトルの特定の部分だけを使用する。したがって、それぞれ左下及び右上にある像504、508は、それぞれ0次放射a0、b0で形成される。画像502は、より高次の回折放射、具体的には、明色クアドラントbから−X方向に回折し、明色クアドラントaから+Y方向に回折する放射で形成される(回折信号a+y、b−x)。反対に、画像506は、より高次の回折放射、具体的には、明色クアドラントbから+X方向に回折し、明色クアドラントaから−Y方向に回折する放射で形成される(回折信号a−y、b+x)。
[0070] 1次元格子だけを含むターゲットからのX方向に回折した信号とY方向に回折した信号との間の相互干渉はない。これは、各コンポーネント格子31〜35が、2つの方向の一方の方向だけに放射を回折し、各格子の像が、光学系の結像機能によって、像502〜508内で空間的に分離されるからである。格子の分離像が識別されたのち、これらの個々の像の強度は、例えば、識別された領域(ROI)内の選択されたピクセル強度値を平均又は合計することで評価することができる。像の強度及び/又は他の特性を互いに比較して、4つ以上の格子の非対称性の測定値を同時に得ることができる。これらの結果をターゲット構造及び偏倚設定の情報と組み合わせて、リソグラフィプロセスの様々なパラメータを評価することができる。オーバーレイ性能は、そのようなパラメータの重要な例であり、2つのリソグラフィ層の横方向のアライメントの測度である。オーバーレイは、より具体的には、例えば、底部格子の上部の中心と、対応する上部格子の底部の中心との間の横方向の位置差と定義することができる。リソグラフィプロセスの他のパラメータの測定値を得るために、様々なターゲット構造を使用することができる。この場合も、ターゲット構造及び偏倚設定の情報を非対称性の測定値と組み合わせて、所望の性能パラメータの測定値を得ることができる。例えば、このようにして得られた非対称性の測定値からドーズ量又は焦点距離の測定値を得るためのターゲット構造は公知である。
2次元ターゲットに関する問題
[0071] ここで図4(b)を参照すると、上記のように、一部のターゲットは、像の同じ部分内で放射を2つの方向に散乱又は回折させる。図4(b)のターゲットは、各4つのコンポーネント格子432〜435に2次元構造を有する。2次元構造は、1つ又は複数の層の1次元格子のセグメント化から生じ得る。或いは、2次元構造は、例えば、完全な2次元であるコンタクトホール又はバイア穴のアレイである格子から生じ得る。
[0071] ここで図4(b)を参照すると、上記のように、一部のターゲットは、像の同じ部分内で放射を2つの方向に散乱又は回折させる。図4(b)のターゲットは、各4つのコンポーネント格子432〜435に2次元構造を有する。2次元構造は、1つ又は複数の層の1次元格子のセグメント化から生じ得る。或いは、2次元構造は、例えば、完全な2次元であるコンタクトホール又はバイア穴のアレイである格子から生じ得る。
[0072] したがって、回折は、各回折像42〜45内で、両方の方向X、Yに起こるが、それにもかかわらず、メトロロジターゲットの目的は、オーバーレイなどのパラメータをX及びY方向の一方又は両方で別々に測定することである。像の同じ部分での他の方向からの回折の関与は、望ましい回折信号内の「汚染」又はノイズに相当する。オーバーレイ測定では、X方向の非対称性(+1次回折と−1次回折との差)からXオーバーレイを求める。極度に単純化したレベルにおいてでさえ、Y方向の回折からの余分な放射がノイズ比の劣った信号をもたらす。セグメント化が両方の層に存在する(又は非対称性形状を有する)場合に、余分な回折は、光を追加するだけでなく、非対称性も追加する。さらに、オーバーレイエラーは、両方の方向に起こり得るので、一方の方向に関係すると想定される非対称性信号の変化が、他方の方向のオーバーレイエラーに反応することがある。この問題は、第2の方向の回折信号が、検出瞳904内に入るかどうかにかかわらず発生する。これは、信号のノイズ劣化に加えて、測定誤差をもたらす。
2次元オーバーレイ測定用のオーバーレイターゲット
[0073] 図6は、基板上に形成され、本開示の第1の実施形態によるオーバーレイ測定に採用されるメトロロジターゲット600の拡大概略図(a)、(b)、(c)を示している。この例のメトロロジターゲットは、図4(a)のターゲットの格子32〜35と同様のサイズ及びレイアウトを有することができる4つのターゲット構造632、633、634、635を含む。図(a)は、基板を上から見た平面図である。図(b)は、図(a)の線Bに沿った断面図であり、図(c)は、線Cに沿った断面図である。見て分かるように、各ターゲット構造632〜635は、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第1のフィーチャ662のセットを含む。第1の方向は、この例ではY方向であり、各第1のフィーチャ662は、第2(X)の方向にセグメント化されたバーを含む。第2の方向のセグメント化の周期Px及びセグメント化のデューティサイクルは、第1の方向の周期Py及びデューティサイクルと異なるが、それらは、別の例では同じとすることができる。
[0073] 図6は、基板上に形成され、本開示の第1の実施形態によるオーバーレイ測定に採用されるメトロロジターゲット600の拡大概略図(a)、(b)、(c)を示している。この例のメトロロジターゲットは、図4(a)のターゲットの格子32〜35と同様のサイズ及びレイアウトを有することができる4つのターゲット構造632、633、634、635を含む。図(a)は、基板を上から見た平面図である。図(b)は、図(a)の線Bに沿った断面図であり、図(c)は、線Cに沿った断面図である。見て分かるように、各ターゲット構造632〜635は、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第1のフィーチャ662のセットを含む。第1の方向は、この例ではY方向であり、各第1のフィーチャ662は、第2(X)の方向にセグメント化されたバーを含む。第2の方向のセグメント化の周期Px及びセグメント化のデューティサイクルは、第1の方向の周期Py及びデューティサイクルと異なるが、それらは、別の例では同じとすることができる。
[0074] 各ターゲット構造632〜635は、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第2のフィーチャ664のセットをさらに含む。この例では、第2のフィーチャ664はまた、第2の方向にセグメント化されたバーであり、第1の方向の同じ周期Pyと第2の方向のセグメント化の同じ周期Pxとを有する。断面図(b)、(c)に示すように、この例では、第1のフィーチャは、ターゲット構造の第1の層L1に形成され、第2のフィーチャは、第2の層L2に形成されている。他の例では、第1のフィーチャ及び第2のフィーチャは、複数のパターン形成プロセスで形成され、単一層に形成することができる。
[0075] オーバーレイ性能は、既存の第1のフィーチャの位置に対して、第2のフィーチャを正確に配置するリソグラフィ製造プロセスの能力に関係する。ターゲット構造は、名目上各第2のフィーチャが、対応する第1のフィーチャに重ねて正確に配置されたようなものと仮定する。オーバーレイエラーが存在する場合に、第2のフィーチャは、対応する第1のフィーチャに対して、X方向に量OVx、及びY方向にOVyだけ位置が変わるようになる。両方の方向のオーバーレイエラーは、メトロロジターゲット600の小領域にわたって一定であると想定されるが、基板全体にわたるメトロロジターゲット間及び基板間で変わることがある。オーバーレイエラーは、第2のフィーチャ自体の不正確な配置に起因することがあるし、或いはオーバーレイエラーは、例えば、第1のフィーチャが形成されるパターン形成ステップで、又は次の化学及び/又は物理処理ステップで発生する第1のフィーチャの変形に起因することもある。
[0076] 公知のように、オーバーレイメトロロジ用のターゲット構造は、(未知の)オーバーレイエラーに加えて、(「偏倚」としても知られる)プログラムされたオフセットで形成することができる。これらの偏倚値は、基板の異なる層L1、L2内に第1のフィーチャ及び第2のフィーチャを画定するために使用される、適切なデザインのパターニングデバイスMAによって、ターゲット構造にプログラムされる。図4(a)の公知のターゲットにおいて、各ターゲット構造は、一方の方向のオーバーレイの測定用に、その方向にだけ偏倚を有する。他方の方向のオーバーレイエラーは、測定に影響を及ぼさないと想定されるが、それは事実でないと分かった。本発明者は、第2の方向の回折次数が、検出系の瞳内に入らない場合でさえ、両方のフィーチャセットにおいて2次元であるターゲット構造が、第1の方向のオーバーレイと第2の方向のオーバーレイとの間の相互干渉を受けることを認識した。本発明者は、第1の方向及び第2の方向の両方の偏倚値の適切な組み合わせを含む偏倚設定を使用して、第2の方向の周期性フィーチャとオーバーレイ変化との影響に対して補正された第1の方向のオーバーレイ測定値を得ることができることをさらに認識した。
[0077] 例示的なターゲット600では、第1の方向(Y)に対して、正の偏倚値+dyがターゲット構造632、635にプログラムされ、図6(a)で第2のフィーチャを上に向かって移動させ、一方、負の偏倚値−dyがターゲット構造633、634にプログラムされている。第2の方向(X)に対して、正の偏倚値+dxがターゲット構造632、633にプログラムされて、図6(a)で第2のフィーチャを右に移動させ、一方、負の偏倚値−dxがターゲット構造634、635にプログラムされている。図(b)、(c)に示すように、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの実際の配置は、各方向のプログラムされた偏倚値とその方向の未知のオーバーレイエラーとの組み合わせになる。
[0078] したがって、図6に示すメトロロジターゲットは、周期性の2つの方向に偏倚の4つの異なる組み合わせを有するターゲット構造を含む。この例のターゲットは、主方向としてのY方向を明確に有し、X方向のセグメント化は、より弱い回折をもたらす。したがって、このターゲットは、主にY方向のオーバーレイを測定するために設計されている。必要に応じて、周期性の主方向がX方向であり、X方向のオーバーレイのより正確な測定を可能にするように構成された同様のメトロロジターゲットを形成することもできる。周期性効果が両方の方向に同様に強力であるターゲットを使用して、オーバーレイを両方の方向で同様に正確に測定することができる。
数学モデル
[0079] ここで、像内の個々の格子領域の強度を従来通りに使用して、(1次元)偏倚格子の対(図4(a))から(1次元)オーバーレイエラーOvをどのように計算するかを考察する。単純化した直線近似では、オーバーレイOVは、個々のターゲット構造(格子32〜35)からの強度を使用することで計算される。
上式で、
は、偏倚値+dを有するターゲット構造からの+1及び−1次回折間の強度の差を表し、
は、偏倚−dを有するターゲット構造からの+1及び−1次回折間の強度の差を表す。
[0079] ここで、像内の個々の格子領域の強度を従来通りに使用して、(1次元)偏倚格子の対(図4(a))から(1次元)オーバーレイエラーOvをどのように計算するかを考察する。単純化した直線近似では、オーバーレイOVは、個々のターゲット構造(格子32〜35)からの強度を使用することで計算される。
[0080] 式(1)は以下のように書き直すことができる。
上式で、As+dは、偏倚+dを有するターゲット構造に対する回折信号から求めた非対称性値であり、As−dは、偏倚−dを有するターゲット構造に対する回折信号から求めた非対称性値である。
[0081] 上記の式(1)は、非対称性AsとオーバーレイエラーOvとの間に線形関係があるという仮定から導かれる。
上式で、Kは単純な係数である。実際上、実施は異なる関係モデルを使用することができる。例えば、関係の正弦モデルがしばしば使用され、この場合に、式(2)は以下のようになる。
式(2’)において、オフセットdは、格子の周期を表す2πラジアンに対する角度として表される。本明細書において、単純な線型モデルがとられる。当業者は、必要に応じて、他の式(3)を適合させる正弦モデル又は他の好ましいモデルを使用して、同じ原理を容易に実施することができる。
[0082] 上記の式のすべてにおいて、一部のスケーリング因子及び正規化因子は、簡単にするために省略されている。例えば、上記の先行公開出願の一部に記載しているように、分母としてこれらの強度の平均を使用して、強度間の差を正規化することは好都合であり得る。そのため、例えば、上記には以下のように書かれており、
完全な表現は以下となる。
[0083] 本開示では、簡便にするために、より短い表現が使用され、一方、当業者は、普通の技術及び知識を用いて、正規化と他の実用的細部とを導入することができる。
[0084] 各ターゲット構造が、図4(a)に示すように単なる1次元である場合に、図5に示す単一の取込み像40は、X及びY方向に対するオーバーレイOvの個別の測定値を得るのに必要とされる完全な情報を有する。しかし、ターゲットの格子が2次元構造を有する場合に、異なる方向に対する回折信号は、上記に説明したように混合され、相互依存するようになる。
[0085] 上記に導入した数学モデルに関して、さらなる直交回折次数が存在することで、Ovを計算するのに解かなければならない式のセットにさらなる未知数が加わる。差し当たり、線型モデルの単純性を維持する場合に、オーバーレイエラーに関する非対称性値Asの依存性により、下記に式(4)で示す追加項が組み込まれる。
As=Kx*Ovx+Ky−Ovy+Kxy*Ovx*Ovy (4)
この場合に、所与のターゲット構造からの回折信号に認められる非対称性は、X方向のオーバーレイと、Y方向のオーバーレイと、さらに、両方の方向のオーバーレイに依存する「交差項」との効果によって生じると分かる。係数Kx、Kyは、各それぞれの方向のオーバーレイに対する非対称性の感度を表す。第3の係数Kyxは、交差項に対する感度を表す(この説明のために、追加項はまた、積Ovx*Ovyに線形的に依存すると仮定する)。これらの係数は数学モデルで示されるが、その値は、1次元例の係数Kと同様に前もって分かってはいない。係数Kは、(少なくとも)式(2)又は式(2’)がオーバーレイの測定値を計算するのに適用される場合に、(暗黙的に)計算される。
As=Kx*Ovx+Ky−Ovy+Kxy*Ovx*Ovy (4)
この場合に、所与のターゲット構造からの回折信号に認められる非対称性は、X方向のオーバーレイと、Y方向のオーバーレイと、さらに、両方の方向のオーバーレイに依存する「交差項」との効果によって生じると分かる。係数Kx、Kyは、各それぞれの方向のオーバーレイに対する非対称性の感度を表す。第3の係数Kyxは、交差項に対する感度を表す(この説明のために、追加項はまた、積Ovx*Ovyに線形的に依存すると仮定する)。これらの係数は数学モデルで示されるが、その値は、1次元例の係数Kと同様に前もって分かってはいない。係数Kは、(少なくとも)式(2)又は式(2’)がオーバーレイの測定値を計算するのに適用される場合に、(暗黙的に)計算される。
[0086] 図6の例示的なメトロロジターゲット600に関しては、ターゲット構造の数量及び両方の方向のプログラムされたオフセットの組み合わせにより、4つのターゲット構造632、633、635、634に対する非対称性値をそれぞれ表す次の4つの式が得られる。
As+dx+dy=Kx*(Ovx+dx)+Ky*(Ovy+dy)+Kxy*(Ovx+dx)*(Ovy+dy)
As+dx−dy=Kx*(Ovx+dx)+Ky*(Ovy−dy)+Kxy*(Ovx+dx)*(Ovy−dy)
As−dx+dy=Kx*(Ovx−dx)+Ky*(Ovy+dy)+Kxy*(Ovx−dx)*(Ovy+dy)
As−dx−dy=Kx*(Ovx−dx)+Ky*(Ovy−dy)+Kxy*(Ovx−dx)*(Ovy−dy) (5)
As+dx+dy=Kx*(Ovx+dx)+Ky*(Ovy+dy)+Kxy*(Ovx+dx)*(Ovy+dy)
As+dx−dy=Kx*(Ovx+dx)+Ky*(Ovy−dy)+Kxy*(Ovx+dx)*(Ovy−dy)
As−dx+dy=Kx*(Ovx−dx)+Ky*(Ovy+dy)+Kxy*(Ovx−dx)*(Ovy+dy)
As−dx−dy=Kx*(Ovx−dx)+Ky*(Ovy−dy)+Kxy*(Ovx−dx)*(Ovy−dy) (5)
[0087] 非対称性値自体は、例えば、図5に示すタイプの像から取り出された回折信号から取得可能である。しかし、4つの式のこのセットは、5つの未知数Kx、Ky、Kxy、Ovx、Ovyを有し、そのため、標準技術で解くことができない。
[0088] 本発明者は、異なる条件下で回折信号の第2のセットを得ることで、式のさらなるセットを追加できると気付いた。回折信号のこの第2のセットは、式の補足セットをもたらす。
上式で、プライム「’」は、第2の回折信号に適用可能な(観測された)非対称値及び(未知の)係数を示す。各方向のオーバーレイ値は、回折信号の両方のセットに対して同じである。したがって、第2の回折信号は4つのさらなる式をもたらすが、さらなる未知数は3つだけである。(5つの未知数を有する)前の式セットと組み合わせた場合に、組み合わせた式は、Ovx及びOvyについて解くことができる。
[0089] 図7は、本開示の第1の実施形態による方法で、2つの像取込みステップで得られた2つの像740(1)、740(2)を示している。各像は、図6に示すターゲットから回折信号を取り込むが、異なる取込み条件を使用する。各像740(1)、740(2)は、図5に示すものと同じ形態を取り、ターゲットの空間的に分離した4つの像702(1/2)〜708(1/2)を含む。図5に対してすでに説明したように、各像702(1/2)は、(−x/+yの符号の付いた)−X方向及び+Y方向にターゲットで回折した放射で形成されている。各像706(1/2)は、+X方向及び−Y方向(+x/−y)に回折した放射で形成されている。スポットは、それぞれ個々のターゲット構造632の回折信号を表す領域を示している。それらの回折信号間の相違は、像702(1)、706(1)が、第1の取込み条件下で取り込まれた第1の回折信号の記録であり、象702(2)、706(2)が、第1の照明条件とは異なる第2の照明条件下で取り込まれた第2の回折信号の記録であるということである。
[0090] 第1及び第2の取込み条件は、検査装置及びその動作の広範な動作パラメータから選択された1つ又は複数のパラメータを違えることができる。例えば、相違は、回折信号の取込みに使用される照明条件に存在することができ、第1の照明条件及び第2の照明条件は、放射波長、放射偏光、及び照明の角度分布の1つ又は複数が異なる。相違は、照明条件に存在することができないか、又は照明条件だけでなく、検出側の条件にも相違が存在することができる。例えば、波長フィルタ、開口の相違、及び/又は偏光の相違はすべて、例えば、適切なフィルタによって、検出側で適用することができる。したがって、取込み条件の相違に関する対象は、放射源自体から照明路及び収集路を通って、信号の検出器及び処理に至るまでを通した範囲にわたる条件の任意の相違を含むと解釈すべきである。
[0091] 像740(1)、740(2)を取り込むのに使用される取込み条件は異なるので、それらの像の回折信号から計算される非対称性値は、異なる方向のオーバーレイに対する異なる感度を有する。像740(1)に示される第1の回折信号から計算した第1の非対称性値は、上記の式(5)に入力される非対称性値Asとして使用することができ、一方、同じターゲット構造に対する第2の非対称性値As’は、像740(2)の第2の回折信号から計算することができ、上記の式(6)への入力として使用することができる。全部で8つの式を用いて、8つの未知数を計算することができる。これらの未知数は、2つの方向のオーバーレイエラーOvx、Ovyを含むので、所望のオーバーレイ測定値を得ることができる。
[0092] 得られたオーバーレイ測定値、例えば、OVyは、図6に示すターゲットの場合に、ターゲット構造が明確な2次元フィーチャを有するとしても、第2の方向のオーバーレイの変化に対する感度が低い。計算と、計算の基礎をなす数学モデルとは、特定のターゲット構造又は回折信号又は非対称性値が、特定の方向の非対称性及びオーバーレイを表すと想定しないことにも留意されたい。したがって、計算は、両方の方向のオーバーレイの影響が、取り込まれた回折信号内で完全に混合された場合でさえ有効である。適切に選択した偏倚設定と、十分な数量の連立方程式の解とを用いて、各方向に特有のオーバーレイエラーを計算して、所望の測定値を得ることができる。当然のことながら、ターゲット構造の構造は、特定のターゲットが、他方の方向よりも一方の方向により信頼できる(正確な)オーバーレイの測定をもたらすように最適化することができる。主周期性は、通常、導入部及び特許請求の範囲の言いまわしの第1の方向であり、X方向、Y方向、又はいずれか任意の方向とすることができる。
適用例
[0093] 図8は、上記に概説した装置及び方法を使用して、リソグラフィプロセスの性能を評価する方法を示している。ステップS20で、複数のターゲット構造を含むメトロロジターゲットを形成するために、1つ又は複数の基板を処理する。ターゲットの構造は、例えば、図6に示し、上記に説明した構造とすることができる。当然のことながら、下記に説明する例を含む他の構造も可能である。ターゲットは、装置の第1の測定分岐又は第2の測定分岐のどちらを使用するかに応じて、大ターゲット又は小ターゲット構造とすることができる。ターゲットは、異なる領域に複数のターゲット構造を含むことができる。本明細書において、オーバーレイは、リソグラフィ製造プロセスの性能パラメータとしての対象であると想定される。
[0093] 図8は、上記に概説した装置及び方法を使用して、リソグラフィプロセスの性能を評価する方法を示している。ステップS20で、複数のターゲット構造を含むメトロロジターゲットを形成するために、1つ又は複数の基板を処理する。ターゲットの構造は、例えば、図6に示し、上記に説明した構造とすることができる。当然のことながら、下記に説明する例を含む他の構造も可能である。ターゲットは、装置の第1の測定分岐又は第2の測定分岐のどちらを使用するかに応じて、大ターゲット又は小ターゲット構造とすることができる。ターゲットは、異なる領域に複数のターゲット構造を含むことができる。本明細書において、オーバーレイは、リソグラフィ製造プロセスの性能パラメータとしての対象であると想定される。
[0094] ステップS20で、図2の検査装置などの検査装置に基板を供給する。基板は、ターゲット構造(任意選択で、さらに機能性デバイス構造)が、図1のリソグラフィ製造システムを使用して形成された基板である。このために、パターニングデバイスのセットが、化学及び物理処理ステップに挟まれた一連のパターン形成作業を通じて、デバイス構造及びメトロロジターゲットのフィーチャを画定するために用意される。これらのパターニングデバイスの1つは、本開示の原理を満たす複数のターゲット構造の第1のフィーチャを直接的に、又は間接的に画定する。別のパターニング装置は、第2のフィーチャを直接的に、又は間接的に画定する。パターニング装置内の第1及び第2のフィーチャの位置は、2次元偏倚設定に対するプログラムされたオフセットを含む。パターン形成ステップの一部又はすべてに使用されるリソグラフィツールは、プログラム可能なパターニングデバイスを使用し、この場合に、パターニングデバイスのセットは、物理レチクルではなくてパターン形成データの1つ又は複数のセットを含むことができる。
[0095] ステップS21で、図7を参照して上記に説明した像に取り込まれたものなどの回折データの2つ以上のセットを使用して、オーバーレイを測定するためのレシピを含むメトロロジレシピを定める。照明放射の波長、偏光、角度分布などを含むそのようなレシピの通常のパラメータのすべてが定められる。
[0096] 本開示の原理によれば、レシピは、第1及び第2の回折信号が得られるパラメータの2つの(又はそれを超える)異なるセットを規定する。第1の例では、第1及び第2の回折信号間の相違は、照明放射の波長である。他の実施形態では、異なる偏光を規定することができるし、又は照明放射の異なる角度分布(照明プロファイル)を規定することもできる。上記のように、異なる検出パラメータ、例えば、開口、又は波長、又は検出路内の偏光フィルタも使用する。図10、11を参照して下記に説明する他の実施形態では、レシピは、取込み条件の単一セットのもとで、第1及び第2の回折信号を得るのに使用されるターゲット構造の異なるサブセットを指定することができる。
[0097] ステップS22で、検査装置は、回折信号の2つ以上のセットを複数のターゲット構造から取り込むように動作する。これらの回折信号は、特定の取込み条件/サブセットを使用する暗視野像(図7の像740(1)、740(2)など)とすることができる。
[0098] 点線ボックスで示すように、さらに別の異なる取込み条件及び/又はターゲットサブセットを使用して、回折信号の第3の、及びさらなるセットを得ることができる。上記の数学上の説明は、異なる取込み条件に切り換えることによって、他の新たな未知数が導入される一方で、変数Ovx、Ovyが不変のままであることを示した。これは、変更した取込み条件を追加するごとに、したがって、式の新たなセットを導入するごとに、未知数の数量が、式の数量により近くなることを意味する。第1及び第2の回折信号を一緒に使用したときに、未知数が式よりも多いままである場合に、プロセスは、第3の回折信号、第4の回折信号など、任意の数量までの回折信号を用いて繰り返すことができる。変更が十分な場合、式の数量は、未知数の数量と等しくなり、したがって、式を解くことができる。したがって、この方法は、任意の数量の未知数を有する任意の数学モデルに適用することができ、利用可能な波長の数量がさらなるアイテム(item)を可能にする限り、十分な式を生成することができる。
[0099] 異なるモデルは、多数の係数を含むことができ、9つ以上の未知数を有するシステムを解くためにさらなる回折信号を必要とする。係数Kx、Ky、Kxyを特徴として備え、4つの非対称性値の2つのセットで解かれる線型モデルの場合でさえ、評価されるオーバーレイ値の精度をさらに高めるのは、さらなる回折信号を取り込み、対象となるパラメータに対して式のより大きいセットを解くことで達成することができる。例えば、回折信号の第3のセットを得るために、3つ又は4つのターゲット構造を使用する場合に、上記の8つに3つの新たなK値をプラスした11個の未知数で連立方程式を構築することができる。3つ、4つ、又はそれを超える新たな非対称性値が得られる場合に、3つだけの新たな係数が追加となる。したがって、第3の回折信号を用いて別の取込みを追加することで、オーバーレイなどの対象となるパラメータの測定の精度がさらに高まる。
[0100] 言うまでもなく、これらの取込みのいずれも、実際上、複数回実施することができ、その結果、平均化されてランダムノイズを低減する。また、当然のことながら、取込みは、基板全体にわたって複数のターゲットに対して繰り返すことができる。
[0101] ステップS23で、様々なターゲット構造の取り込まれた回折信号から非対称性値As、As’を計算する。暗視野像及びセグメント化照明及び検出光学部品を使用する例では、これらの非対称性値は、1つ又は複数の暗視野像内の対象となる様々な領域からピクセル強度を選択して組み合わせることによって求めることができる。第1の非対称性値Asは、像740(1)内に取り込まれた第1の回折信号から計算することができ、一方、第2の非対称性値As’は、像740(2)内に取り込まれた第2の回折信号から求めることができる。
[0102] 未知数の数量に対して十分な非対称性値が得られた後、ステップS24で、ターゲット構造に関連する、且つ/又はターゲット構造が形成されたリソグラフィプロセスの性能に関連する、対象となる1つ又は複数のパラメータを計算して、式の全セットを解くことができる。対象となるパラメータには、特に、方向性オーバーレイ値Ovx、Ovyが含まれる。対象となるパラメータは、単にターゲット構造の像が、2つの方向に回折した放射の混合体を含むかどうかであってもよい。Kx及び/又はKyに対する交差係数Kxyの値は、例えば、有意な2次元性の指標として使用することができる。
[0103] 前述の方法のいずれかにおいて、得られた任意の式のセットは、数値技術によって解くことができ、解析的解法を必要としないことに留意されたい。すべての変数に対する解は、単に暗黙的ステップとして放置され、それに対して、対象となるパラメータ(例えば、1つの、又は両方の方向のオーバーレイOv)だけが計算されて明示的に出力される。
[0104] ステップS25で、得られた測定値及び補助データに応じて、メトロロジレシピを更新することができる。例えば、新たな製品又はターゲットレイアウト用のメトロロジ技術は開発中のことがある。2次元性についての情報を使用して、より適切なレシピを選択することができる。
[0105] ステップS26で、図1のリソグラフィ製造設備を動作させる開発及び/又は製造段階において、リソグラフィプロセス用のレシピが、例えば、その後の基板のオーバーレイを改善するために更新されることがある。1つの方向又は両方の異なる方向でオーバーレイをより正確に測定する能力は、より効果的な補正が生み出されて適用されるのを可能にする。本明細書に開示した技術は、ターゲット構造が有意な2次元構造を有する場合を含めて、セグメント化照明及びセグメント化検出系を使用する効率的な測定技術と完全に共存可能である。検査装置は、ターゲットの全範囲をカバーし、装置のコスト及びサイズを削減及び縮小しながら、固定したセグメント化検出系と併用することができる。
[0106] 測定値を求め、波長の選択及び他のレシピパラメータを制御するための計算は、検査装置の像プロセッサ及びコントローラPU内で行うことができる。代替の実施形態では、非対称性及び対象となる他のパラメータの計算は、検査装置のハードウェア及びコントローラPUから遠隔で行うことができる。計算は、例えば、監視制御システムSCS内のプロセッサ、又は検査装置のプロセッサ及びコントローラPUから測定データを受け取るように構成された任意のコンピュータ装置で行うことができる。キャリブレーション測定の制御及び処理は、求めた補正値を使用して大量の計算を行うプロセッサとは別のプロセッサで行うことができる。これらのオプションのすべては、実施者(implementer)の選択事項であり、適用される原理又は得られる利益を変えるものではない。本明細書及び特許請求の範囲での「プロセッサ」という用語の使用は、プロセッサのシステムも包含すると解釈すべきである。
第1の実施形態の補足例
[0107] 図9は、(a)図6のターゲット600と同様のターゲット900と、(b)そのようなターゲットを使用する図8の方法の一部の実施例とを示している。ターゲット900は、4つのターゲット構造932、933、934、935を含む。この例の各ターゲット構造は、ターゲット構造の周期性の主方向としてX方向を有し、X方向のオーバーレイOvxの正確な測定を意図されている。Y方向のセグメント化は存在し得るが、図面の縮尺では見えない。X及びY方向のプログラムされたオフセットは、各ターゲット構造の第1及び第2のフィーチャの相対配置に盛り込まれる。符号「+dx+dy」などで示すように、これらのオフセットは、図6に示すものと同じオフセットの4つの組み合わせで偏倚設定を構築している。
[0107] 図9は、(a)図6のターゲット600と同様のターゲット900と、(b)そのようなターゲットを使用する図8の方法の一部の実施例とを示している。ターゲット900は、4つのターゲット構造932、933、934、935を含む。この例の各ターゲット構造は、ターゲット構造の周期性の主方向としてX方向を有し、X方向のオーバーレイOvxの正確な測定を意図されている。Y方向のセグメント化は存在し得るが、図面の縮尺では見えない。X及びY方向のプログラムされたオフセットは、各ターゲット構造の第1及び第2のフィーチャの相対配置に盛り込まれる。符号「+dx+dy」などで示すように、これらのオフセットは、図6に示すものと同じオフセットの4つの組み合わせで偏倚設定を構築している。
[0108] 図9(b)に示すように、ステップS22で、回折信号の2つのセットを4つのターゲット構造から取り込む。図2の検査装置を使用する場合に、4つのターゲット構造933〜935はすべて、照明スポット931内で同時に照明される。検査装置は、2つの暗視野像740(λ1)、740(λ2)に第1及び第2の回折信号を取り込む。この例の暗視野像は、図7に示す像740(1)、740(2)の例である。インデックス符号λ1、λ2は、第1及び第2の回折信号を取り込むのに使用される放射の波長が異なることを示している。当然のことながら、結果は、第1及び第2のフィーチャによって形成された格子からの回折次数の拡散の角度の違いとなる。重要なことであるが、ターゲット構造を画定する層の積層体と放射との相互作用はいくつかの態様において異なることがあり、必ずしも予測可能又は既知とは限らない。相互作用の特定の違いは、ターゲット構造の3次元性によってもたらされることがあり、ターゲット構造では、層L1、L2及び介在層のすべての厚さ及び材料特性が、検査放射の伝播に影響を及ぼす。回折信号の各セットは、オーバーレイと、様々なパラメータのプロセス変動とに様々な形で反応する。上記に提示した数学モデルに関して、第2の波長を使用する場合の係数K’は、第1の波長を使用する場合の係数Kとは異なる。
[0109] ステップS23で、各ターゲット構造に対して第1の非対称性値As及び第2の非対称性値As’を求める。ステップS24で、この例ではX方向である少なくとも第1の方向のオーバーレイの測定値を得るために、これらの非対称性値を組み合わせる。
[0110] 検査装置の構成に応じて、第1及び第2の回折信号を順次、又は同時に取り込むことができる。波長は、カラーフィルタ12bを通じて、又は調整可能な、若しくは切換え可能な放射源11によって選択することができる。複数の波長を有する照明を検出側のフィルタと合わせて使用することができる。波長は、第1の係数Kと第2の係数K’との間の有意な差を保証し、それにより、互いを組み合わせたときに、非対称性値の情報内容を最大限にする目的で、ターゲット構造の構造を用いた計算及び/又は実験に基づいて選択される。第1の実施形態の他の例は、照明系の偏光(フィルタ12c)又は角度分布(開口デバイス13)などの他のパラメータを切り換えることで行うことができる。説明したように、パラメータは、照明系に加えて、又は照明系の代替として、検出系で切り換えることもできる。
第2の実施形態
[0111] 図10は、(a)ターゲットの異なる形態と、(b)第2の実施形態のかかるターゲットを使用する図8の方法の一部の実施例とを示している。ターゲット1000は、4つではなく8つのターゲット構造を含む。8つのターゲット構造は、添え字「a」、「b」で示す2つの異なるサブセットに分割されている。図9と同様に、この例の各ターゲット構造は、ターゲット構造の周期性の主方向としてX方向を有し、X方向のオーバーレイOvxの正確な測定を意図されている。Y方向のセグメント化は存在し得るが、図面の縮尺では見えない。ターゲット構造の第1のサブセットは、4つのターゲット構造1032a、1033a、1034a、1035aを含む。ターゲット構造の第2のサブセットは、4つのターゲット構造1032b、1033b、1034b、1035bを含む。各サブセット内で、X及びY方向のプログラムされたオフセットは、各ターゲット構造の第1及び第2のフィーチャの相対配置に盛り込まれる。符号「+dx+dy」などで示すように、これらのオフセットは、図6に示すものと同じオフセットの4つの組み合わせで各サブセットに偏倚設定を構築する。
[0111] 図10は、(a)ターゲットの異なる形態と、(b)第2の実施形態のかかるターゲットを使用する図8の方法の一部の実施例とを示している。ターゲット1000は、4つではなく8つのターゲット構造を含む。8つのターゲット構造は、添え字「a」、「b」で示す2つの異なるサブセットに分割されている。図9と同様に、この例の各ターゲット構造は、ターゲット構造の周期性の主方向としてX方向を有し、X方向のオーバーレイOvxの正確な測定を意図されている。Y方向のセグメント化は存在し得るが、図面の縮尺では見えない。ターゲット構造の第1のサブセットは、4つのターゲット構造1032a、1033a、1034a、1035aを含む。ターゲット構造の第2のサブセットは、4つのターゲット構造1032b、1033b、1034b、1035bを含む。各サブセット内で、X及びY方向のプログラムされたオフセットは、各ターゲット構造の第1及び第2のフィーチャの相対配置に盛り込まれる。符号「+dx+dy」などで示すように、これらのオフセットは、図6に示すものと同じオフセットの4つの組み合わせで各サブセットに偏倚設定を構築する。
[0112] 図11に関連する図10(b)に示すように、ステップS22で、回折信号740(a)、740(b)の2つのセットを取り込む。この実施形態での取込み条件は、第1の回折信号及び第2の回折信号の両方に対して同じと想定される。これは、測定時間を削減することができる。第1及び第2の回折信号間の相違は、ターゲット構造の第1及び第2のサブセット間の構造の相違によってもたらされる。8つのターゲット構造は、第2の方向により小さく形成され、そのため、8つのターゲット構造は、同じ照明スポット1031及び装置の観測視野内にすべて収まることができると見て分かる。この方法では、回折信号の両方のセットは、単一の暗視野像740(a/b)内の領域から取り込むことができる。所望する場合、ターゲット構造は、ターゲット600、900と同じサイズに維持することができるが、この場合に、回折信号の全セットを得るために、取込みステップをついかすることが必要とされ、余分な誤差が、取込み条件の非一貫性によってもたらされることがある。
[0113] この例では、検査装置は、第1の回折信号740(a)及び第2の回折信号740(b)を取り込み、インデックス符号a、bは、第1及び第2の回折信号を取り込むために使用されるターゲット構造の構造が異なることを示している。リソグラフィプロセスで確実に生じ得る任意の種類の相違を検討することができる。ターゲット構造は、方向の一方又は両方に異なるピッチ及び/又はデューティサイクルを有することができる。別の単純な相違として、ターゲット構造の一方のサブセットは、「ライン上のライン」レイアウトを有することができ、一方、他方のサブセットは、「溝上のライン」レイアウトを有する。ライン上のラインレイアウトでは、第2のフィーチャは、図6(b)の断面図に示すように、対応する第1のフィーチャの上に直に位置する。溝上のラインレイアウトでは、第2のフィーチャは、第1のフィーチャ間の空間を覆って位置する。いずれにせよ、ターゲット構造を画定する層の積層体と放射との相互作用は、いくつかの態様において、ターゲット構造の2つのサブセット間で異なることがあり、態様において、相互作用は、必ずしも予測可能又は既知とは限らない。回折信号の各セットは、オーバーレイと、様々なパラメータのプロセス変動とに様々な態様で反応する。上記に提示した数学モデルに関して、第2のサブセットに対する係数K’は、第1のサブセットに対する係数Kとは異なる。
[0114] ステップS23で、第1のサブセット内の各ターゲット構造1032a〜1035aに対して第1の非対称性値Asを求め、第2のサブセット内の各ターゲット構造に対して第2の非対称性値As’を求める。ステップS24で、この例ではX方向である少なくとも第1の方向のオーバーレイの測定値を得るために、これらの4つの値As及び4つの値As’を組み合わせる。
[0115] 当然のことながら、回折信号の第3、第4などのセットが必要とされる場合に、さらに異なる構造を有する第3、第4、及びさらなるサブセットを含めることができる。さらに、第1及び第2の実施形態の技術は、例えば、2つの異なる取込み条件を使用して、ターゲット構造の2つの異なるサブセットから回折信号を得るように組み合わせることができる。これは、回折信号の4つのセットを直接もたらす。異なるサブセットの適切な構造と、取込み条件の適切な選択とによって、さらなる未知数を解くことができる。或いは、単一の大きな式セットを解くのではなく、(例えば)第1及び第2の回折信号を一緒に使用し、第3及び第4の回折信号を一緒に使用して、オーバーレイエラーの独立した計算を行うことができる。この方法では、数学モデル及びその解を複雑にすることなく、同じOv値は、測定された複数の方法とすることができ、検査装置のオーバーレイ精度性能を高めるために組み合わせることができる。
[0116] 最後に、上記に説明したように、上記の技術を使用して、ターゲットの特性を2つの方向に独立して測定することができるが、この技術は、フィーチャの両方のセットに有意な2次元構造が存在するかどうかを調べるための簡単なチェックとして使用することもできる。2次元構造が存在しない場合、回折信号の単一セットだけでさらなるターゲットの測定に十分であり、時間を節約することができる。例えば、回折信号の両方のセットの一方の有意値Kxyによって示される有意な2次元性が存在する場合に、1つ又は両方の方向のオーバーレイの正確な測定値を得るために、本開示の技術を適用することができる。
修正実施形態
[0117] 図12は、(a)図6のターゲット1200と機能的に同様であるが、以下に説明する修正を含むターゲット1200を示している。ターゲット1200は、4つのターゲット構造1232、1233、1234、1235を含む。この例では、各ターゲット構造は、周期性の主方向として、X方向及びY方向の両方を有する。単純な例として、各第1のフィーチャ1262は、基板上にX−Y寸法が200x200nmの正方形構造を含むことができ、ピッチPx、Pyは、両方の方向で800nmとすることができる。したがって、各第1のフィーチャ及び各第2のフィーチャは、X方向及びY方向の両方に同じ寸法を有する。代替の実施例では、寸法及び/又はピッチは、2つの方向で異なるようにすることができる。当然のことながら、フィーチャ及びその間隔は概略的に示されており、一定の縮尺で示されていないし、正しい数量でもない。前の例と同様に、各第1のフィーチャ及び/又は各第2のフィーチャは、1つ又は複数の方向に、より小さいフィーチャにサブセグメント化することができ、このサブセグメント化は、図面の縮尺では見えない。以下の例では、第1及び第2のフィーチャは、単に単純化のために、一体のフィーチャであるように示され、説明される。X及びY方向のプログラムされたオフセットは、各ターゲット構造の第1のフィーチャ1262及び第2のフィーチャ1264の相対配置に盛り込まれる。符号「+dx+dy」などで示すように、これらのオフセットは、オフセットの4つの組み合わせで偏倚設定を構築する。組み合わせは、図6に示すものと同じであるが、互いに異なる関係で配置されている。図6の偏倚設定は、下記に説明する原理の考察から分かるように、同様に適用可能である。また、このターゲットは、高度な対称性を有し、光学系の収差に対する感度を低め、ターゲットを既存のメトロロジ法及び装置と共存可能にするように設計されている。
[0117] 図12は、(a)図6のターゲット1200と機能的に同様であるが、以下に説明する修正を含むターゲット1200を示している。ターゲット1200は、4つのターゲット構造1232、1233、1234、1235を含む。この例では、各ターゲット構造は、周期性の主方向として、X方向及びY方向の両方を有する。単純な例として、各第1のフィーチャ1262は、基板上にX−Y寸法が200x200nmの正方形構造を含むことができ、ピッチPx、Pyは、両方の方向で800nmとすることができる。したがって、各第1のフィーチャ及び各第2のフィーチャは、X方向及びY方向の両方に同じ寸法を有する。代替の実施例では、寸法及び/又はピッチは、2つの方向で異なるようにすることができる。当然のことながら、フィーチャ及びその間隔は概略的に示されており、一定の縮尺で示されていないし、正しい数量でもない。前の例と同様に、各第1のフィーチャ及び/又は各第2のフィーチャは、1つ又は複数の方向に、より小さいフィーチャにサブセグメント化することができ、このサブセグメント化は、図面の縮尺では見えない。以下の例では、第1及び第2のフィーチャは、単に単純化のために、一体のフィーチャであるように示され、説明される。X及びY方向のプログラムされたオフセットは、各ターゲット構造の第1のフィーチャ1262及び第2のフィーチャ1264の相対配置に盛り込まれる。符号「+dx+dy」などで示すように、これらのオフセットは、オフセットの4つの組み合わせで偏倚設定を構築する。組み合わせは、図6に示すものと同じであるが、互いに異なる関係で配置されている。図6の偏倚設定は、下記に説明する原理の考察から分かるように、同様に適用可能である。また、このターゲットは、高度な対称性を有し、光学系の収差に対する感度を低め、ターゲットを既存のメトロロジ法及び装置と共存可能にするように設計されている。
[0118] 図12のターゲットと上記に説明したものとの間の主要な違いは、ターゲット構造が1つの連続アレイで形成されることである。図12(b)は、第1のフィーチャ1262だけを含むターゲット1200の1つの層を示している。この層は、例えば、オーバーレイメトロロジターゲット1200の底部層とすることができる。見て分かるように、第1のフィーチャ1262は、異なるターゲット構造間にギャップのない、連続した周期性アレイで形成されている。図12(c)は、図12(a)及び12(b)の破線の円に対応するターゲット1200の中心部分の拡大図である。この場合に、4つのターゲット構造1232、1233、1234、1235は、プログラムされた位置オフセット(オーバーレイ偏倚)が領域ごとに異なる、このより大きな連続アレイの4つの領域に過ぎない。各領域のプログラムされた位置オフセットは、図12(c)の各領域に示された偏倚ベクトルによって簡便に表すことができる。
[0119] 図示した例では、第1のフィーチャは、オーバーレイメトロロジターゲットの底部層を画定し、第2のフィーチャは、次に加えられる上部層に存在すると想定されている。プログラムされたオフセットは、各領域の第2のフィーチャ1264の配置に存在し、一方、第1のフィーチャのアレイは完全に規則的である。ただし、これは、単に1つの可能な例であり、プログラムされたオフセットは、底部層に、又は上部層に、又は両方に存在することができる。底部層のフィーチャを連続アレイで設ける1つの利点は、この構造に影響を及ぼすプロセス効果を弱めることである。さらに、修正されなければならない任意のプロセス変動を全ターゲットにわたってモデル化することができる。ただし、特定プロセス及び構造では、プログラムされたオフセットを第1の層に設定し、規則的なアレイを上部層に設定する利点もあり得る。
[0120] 原理的に、異なるターゲット構造間のエッジ効果により、回折信号が相互干渉を含むリスクがある。ターゲット構造間にギャップがないことと、両方の方向のアレイの均一性とは、エッジ効果を弱めるのに寄与することができる要因である。さらに、どのターゲット構造をメトロロジターゲット内で互いに隣接して配置すべきかについての選択は、エッジ効果によりノイズを低減するように行うこともできる。図12(c)のベクトルから見て、例えば、配置は、各ターゲット構造が2つのすぐ隣りのターゲット構造を有するようなものとされる。偏倚設定は、各ターゲット構造のプログラムされたオフセットが、すぐ隣りのターゲット構造のプログラムされたオフセット間の中間であるように設計される。偏倚ベクトルに関して、偏倚ベクトルは、各ターゲット構造から隣接するターゲット構造に90°だけ回転している。ターゲット構造は、環状に配置されるとみなすことができ、ターゲット構造は、偏倚ベクトルが常に最大で90°だけ段階的に進む形で、時計方向又は反時計方向に回転することができる。この構成は、例えば、偏倚ベクトルが反対方向を向いた2つのターゲット構造間に共通の境界がないようにする。エッジ効果は、放射が有限構造によって回折した場合に不可避であるが、綿密に設計することで、エッジ効果を最小限にすることができる。エッジ効果を最小限にすることで、信号ノイズを低減することができるし、又は他の制限を緩和することができる。例えば、メトロロジターゲットの全体サイズは、縮小することができるし、且つ/又はターゲット及び対象となる領域(ROI)の位置精度は緩めることができる。図13は、図12のメトロロジターゲットをさらに修正したメトロロジターゲット1300の中から中心細部だけを示している。この例では、狭い移行領域1302が、隣接するターゲット構造間に設けられており、狭い移行領域の偏倚ベクトルは、両側のターゲット構造の偏倚ベクトル間の中間である。そのような移行領域は、1つの観点から「無駄空間」であるが、エッジ効果を低減することで精度を改善するのに寄与することができる。原理的には、偏倚の変化は、本開示の原理から逸脱することなく、各フィーチャから隣りのフィーチャに連続的であり得る。しかし、そのような場合に、信号は、対象となる領域ROIの配置の誤差に対して感度が高すぎるようになることがある。
第3の実施形態
[0121] 図14(a)は、本開示の第3の実施形態によるメトロロジターゲット1400を示している。ターゲットは、細部にわたって、上記に説明したターゲット1200、1300と同じ基本構造を有する。すなわち、複数のターゲット構造は、より大きい連続アレイの隣接する領域として形成される。しかし、このターゲットでは、領域の数量は5つ以上であり、中心領域を囲んで環状に配置された8つの外側領域を含む。左上から番号を付け、反時計方向に進んで、8つの外側領域は、それぞれのターゲット構造1432−1〜1432−8を形成している。前の例と同様に、プログラムされた位置オフセット(オーバーレイ偏倚)は領域ごとに異なっている。この例では、プログラムされた位置オフセットは、図14(a)の各領域に示す偏倚ベクトルによって簡便に表されている。中心領域は、任意選択で中心ターゲット構造1432−0を提供し、形成している。下記に説明するように、中心ターゲット構造は、様々な目的に使用することができる。差し当たり、中心ターゲット構造は、単純な点で表されたゼロ偏倚を有すると想定することができる。
[0121] 図14(a)は、本開示の第3の実施形態によるメトロロジターゲット1400を示している。ターゲットは、細部にわたって、上記に説明したターゲット1200、1300と同じ基本構造を有する。すなわち、複数のターゲット構造は、より大きい連続アレイの隣接する領域として形成される。しかし、このターゲットでは、領域の数量は5つ以上であり、中心領域を囲んで環状に配置された8つの外側領域を含む。左上から番号を付け、反時計方向に進んで、8つの外側領域は、それぞれのターゲット構造1432−1〜1432−8を形成している。前の例と同様に、プログラムされた位置オフセット(オーバーレイ偏倚)は領域ごとに異なっている。この例では、プログラムされた位置オフセットは、図14(a)の各領域に示す偏倚ベクトルによって簡便に表されている。中心領域は、任意選択で中心ターゲット構造1432−0を提供し、形成している。下記に説明するように、中心ターゲット構造は、様々な目的に使用することができる。差し当たり、中心ターゲット構造は、単純な点で表されたゼロ偏倚を有すると想定することができる。
[0122] 第1のフィーチャ及び第2のフィーチャの形態は、図12、13の例と同じである(フィーチャサイズは200x200nm、ピッチはPx=Py=800nm)と想定することができる。各連続アレイの全体サイズが、図12と同じである場合に、当然のことながら、各ターゲット構造はより小さい。或いは、ターゲットの全体サイズは、個々のターゲット構造の所望のサイズを得るために拡大することができる。一例での全体サイズは、16x16μmである。
[0123] 導入部及び特許請求の範囲の用語で言うと、8つのターゲット構造1432−1〜1432−8は、1つのメトロロジターゲット内にターゲット構造の第1のサブセットと、ターゲット構造の第2のサブセットとの両方を共同で形成している。8つのターゲット構造のすべては、必要に応じて、単一の取込みステップで結像することができ、すべてのターゲット構造からの回折信号は、1つの大セットとして処理することができる。そのような実施形態では、サブセットへの分割はある程度任意であり、その理由は、サブセット間の唯一の相違は、適用されるオーバーレイ偏倚だからである。ただし、本明細書において、奇数の番号の付いたターゲット構造(1432−1、−3、−5、−7)は、第1のサブセットを形成し、偶数の番号の付いたターゲット構造(1432−2、−4、−6、−8)は、第2のサブセットを形成する。ターゲット構造の第1のサブセットの偏倚設定は、図12のターゲット1200の偏倚設定と同じであると見て分かる。
[0124] ターゲット構造(1432−2、−4、−6、−8)からなる第2のサブセットは、各第2のサブセットのターゲット構造が第1のサブセットのターゲット構造間にある形で配置されている。第2のサブセットの偏倚設定は、各ターゲット構造が、両側の隣接ターゲット構造間の中間である、X及びY方向のプログラムされたオフセットを有するようなものとされる。その結果、2つの隣接するターゲット構造の境をなす任意のターゲット構造は、これらの2つの隣接するターゲット構造のプログラムされたオフセット間の中間のプログラムされたオフセットを有する(これを意図したターゲット構造の領域ではない中心領域は無視する)。偏倚ベクトルに関して、ここで、偏倚ベクトルは、隣接するターゲット構造間で90°未満だけ回転することが見てわかる。より詳細には、この例では、上記プログラムされたオフセットを表す偏倚ベクトルは、隣接するターゲット構造間で45°回転している。
[0125] 隣接ターゲット構造から隣接ターゲット構造へのプログラムされたオフセットの漸進的な変化は、図12、13の例に関してすでに説明したのと同じ態様で、フィーチャの単一連続アレイの使用と合わせて、エッジ効果を弱めるという利点を有する。すでに説明したように、これは、収められるより多くのターゲットをより小さい全領域に収めることで、通常受ける信号品質の低下を軽減する。実際上、ターゲット1400の細部構造は、図13に示すのと同じであるが、移行領域1310は、それ自体でターゲット構造を形成するほど十分に広い。狭い移行領域(図示せず)は、図13と同じ態様で、メトロロジターゲット1400内の領域間に設けることができる。移行領域は、両側のターゲット構造から45°未満だけ回転した偏倚角を有する。
[0126] ここで図14(b)を参照すると、これは、回折次数の空間分離を用いて図4の装置によって取り込まれたターゲットの複数の像1440の一部を示している。空間を節約するために、+1及び−1回折次数だけが示され、それぞれ1440(+1)及び1440(−1)の符号が付けられている。信号は、オーバーレイ測定用の十分な回折信号が、複合メトロロジターゲット1400の単一の取込みから得られることを除いて、第1及び第2の実施形態と基本的に同じ態様で処理される。これは、様々な放射特性を使用して、さらなる回折信号を得ることで、精度を高める可能性を排除しない。これは、様々な設計パラメータを有するさらなるターゲットを形成する可能性も排除しない。これは、単に、必要とされる連立方程式を解くための十分な信号を単一の回折像1440から得ることができることを意味する。
[0127] 図14(b)は、8つのターゲット構造から非対称性値Asを得る信号処理の概略図を重ねられている。第1の非対称性値As1は、右上のターゲット構造1432−7に対応する、対象となる領域(ROI)からの反対次数の回折信号を比較することによって得られる。別の例として、第4の非対称性値As4は、左底のターゲット構造1432−3に対応する、対象となる領域(ROI)からの反対次数の回折信号を比較することによって得られる。円の中の数字は、単一の回折像からの総計8つの非対称性値を所与として、各ターゲット構造とそれぞれの非対称性値Asiとの間の対応関係を示している。
[0128] 図14(b)に示す、これらの8つの得られた非対称性値As1〜As8を所与として、オーバーレイは、上記に説明したものと同様の連立方程式を解くことで求めることができる。この例の場合に、式は、単純な線形近似ではなくて、非対称性値とオーバーレイとの間の関係の正弦モデルを実行する。ターゲット1400用の式のセットは以下のようになる。
[0129] 第9の領域が、偏倚ゼロのターゲット構造1432−0を提供すると想定すると、非対称性値As0に対する式は、上記の8つの式の一次結合であり、情報を付加しない。マトリクス表記法において、マトリクス階数は、「偏倚のない」場合であろうとなかろうと8のままである。これは、下記に説明するように、他の目的のために中心領域を使用する可能性を高める。
[0130] 図15は、本開示の第3の実施形態による、そのようなターゲットを使用する図8の方法の一部の実施例を示している。ステップS23で、取り込んだ回折信号からターゲット構造の第1のサブセット及びターゲット構造の第2のサブセットの両方に対する非対称性値Asを得る。図の式は、さらなる計算のために非対称性値の単一セットとして処理されるものを示している。別の取込みを必要としない。
[0131] すべてのターゲット構造は、同じターゲット設計パラメータを有し、回折信号はすべて同じ放射特性で取り込まれるので、様々なターゲット構造間で係数K又は周期Pの相違はない。言い換えると、5つだけの未知数があり、原則的にこれらの式のうちの5つだけですべての未知数を解くのに十分である。しかし、6つ、7つ、又は8つを使用することで、高い精度を得ることができると推測される。8つ未満を使用する場合に、両方の方向でプログラムされたオフセットのバランスが良好なターゲット構造を選択することが推奨される。これは、6つ以上の値を使用する場合に、より達成しやすい。しかし、他の実施形態では、第1及び第2のサブセットにわたるターゲット構造の数量は、いずれも場合でも8つよりも少なくすることができる。
[0132] 上記の原理から逸脱することなく、メトロロジターゲット1400の様々な変形版が考えられる。様々なプログラムされたオフセットによって画定される領域はすべてサイズが等しい必要はない。一部は、信号品質を高くするためにより大きくすることができ、他のものはより小さい。例えば、混合した(X及びYの)偏倚を有するターゲット構造に対してより小さい領域を付与し、単一方向性の偏倚により重点を置くために、より大きい領域を付与するとすることができる。(中心領域も、より小さくすることができる。領域は正方形である必要はない。図示した例は、ターゲット構造が混合した(X及びYの)位置オフセットを有するか、又は単一方向のオフセット(Xだけ、又はYだけ)を有するかに応じて、異なる長さの偏倚ベクトルを有する。別の修正形態として、各方向のオフセットの大きさは、例えば、偏倚ベクトルの長さをより等しくするために、異なるターゲット構造間で違えることができる。例えば、偏倚ベクトルに20nmの均一長さを持たせるために、ターゲット構造1432−8の偏倚は、例えば、(0、20)とすることができ、一方、ターゲット構造1432−7の偏倚ベクトルは、(20/√2,20/√2)、又は近似して(14、14)である。別の変形版として、単一の偏倚ターゲット構造は、ターゲットの隅に配置することができ、混合偏倚領域はその間にある。
[0133] さらに、説明したように、オーバーレイ測定ターゲット構造に使用されていない中心領域は、付加的な目的のために使用することができる。これの一例として、ゼロ偏倚オーバーレイターゲットの代わりに、第2のフィーチャ(上部格子)を完全に削除することができる。これは、自動的に第1の層の測定を可能にするので、非対称性値AS0は、有用な性能パラメータとして、底部格子の非対称性の測定値をもたらす。代替の実施形態では、底部格子をなくすことができる、すなわち、両方の格子をなくすことができる。
修正した第3の実施形態
[0134] 図16(a)は、本開示の修正した第3の実施形態による拡張メトロロジターゲットを示している。図16(b)は、図4の装置によって取り込んだターゲットの複数の像の一部を示している。ターゲットは、細部にわたって、上記に説明したターゲット1200、1300、1400と同じ基本構造を有する。すなわち、複数のターゲット構造1632−1などは、より大きい連続アレイの隣接する領域として形成される。しかし、このターゲットでは、領域の数量は49個であり、7x7の領域からなる正方形アレイに配置されている。この場合も、プログラムされた位置オフセットは、各領域に示す偏倚ベクトルによって簡便に表されている。この場合も、偏倚設定は、2つの隣接するターゲット構造の境をなす任意のターゲット構造が、これらの2つの隣接するターゲット構造のプログラムされたオフセット間の中間のプログラムされたオフセットを有するようなものとされる(これを意図したターゲット構造の領域ではない中心領域は無視する)。偏倚ベクトルに関して、この場合も、偏倚ベクトルは、隣接するターゲット構造間で90°未満だけ回転することが見てわかる。この例では、この場合も、上記プログラムされたオフセットを表す偏倚ベクトルは、隣接するターゲット構造間で45°回転している。また、このターゲットは、180°の回転対称性を有し、光学系の収差に対する感度を低め、且つ他のメトロロジ法に適合するように設計されている。
[0134] 図16(a)は、本開示の修正した第3の実施形態による拡張メトロロジターゲットを示している。図16(b)は、図4の装置によって取り込んだターゲットの複数の像の一部を示している。ターゲットは、細部にわたって、上記に説明したターゲット1200、1300、1400と同じ基本構造を有する。すなわち、複数のターゲット構造1632−1などは、より大きい連続アレイの隣接する領域として形成される。しかし、このターゲットでは、領域の数量は49個であり、7x7の領域からなる正方形アレイに配置されている。この場合も、プログラムされた位置オフセットは、各領域に示す偏倚ベクトルによって簡便に表されている。この場合も、偏倚設定は、2つの隣接するターゲット構造の境をなす任意のターゲット構造が、これらの2つの隣接するターゲット構造のプログラムされたオフセット間の中間のプログラムされたオフセットを有するようなものとされる(これを意図したターゲット構造の領域ではない中心領域は無視する)。偏倚ベクトルに関して、この場合も、偏倚ベクトルは、隣接するターゲット構造間で90°未満だけ回転することが見てわかる。この例では、この場合も、上記プログラムされたオフセットを表す偏倚ベクトルは、隣接するターゲット構造間で45°回転している。また、このターゲットは、180°の回転対称性を有し、光学系の収差に対する感度を低め、且つ他のメトロロジ法に適合するように設計されている。
[0135] 第1のフィーチャ及び第2のフィーチャの形態は、図12、13の例と同じである(フィーチャサイズは200x200nm、ピッチはPx=Py=800nm)と想定することができる。各連続アレイの全体サイズが、図12と同じである場合に、当然のことながら、各ターゲット構造はより小さい。或いは、ターゲットの全体サイズは、個々のターゲット構造の所望のサイズを得るために拡大することができる。一例での全体サイズは、16x16μmである。
[0136] 図16(b)において、回折像の対応する部分は、どの回折信号が、上記の式の非対称性値As1〜As8のどれをもたらすかを示すために、この場合も番号が付けられている。各異なるプログラムされたオフセットは、アレイにわたる様々なターゲット構造に少なくとも4回現れる。プログラムされたオフセットの4つは、より多くの回数現れる。これは、8つの式を解くために、信号の冗長性をもたらす。この冗長性は、以下に説明するいくつかの異なる態様で利用することができる。
[0137] 44個のターゲット構造(ゼロでないプログラムされたオフセットを有する領域)が、様々な領域に見ることができる。これらの様々なグループは、デバイス製造プロセスにおいて、様々な層対用のオーバーレイターゲットとして使用することができる。第1のフィーチャは、例えば、第1の層の連続アレイに形成することができ、次いで、缶内の第2のフィーチャは、第2の層でターゲット構造の第1のグループを画定するアレイの第1の部分上に付加される。第2のフィーチャは、ターゲット構造の第2のグループなどを画定するアレイの第2の部分上に付加することができる。各グループが、5つ以上の異なるプログラムされたオフセットのセットを有するという条件で、ターゲット構造の第1のグループを使用して、第1の層上の第2の層に対するオーバーレイを測定することができ、一方、ターゲット構造の第2のグループを使用して、第1の層上の第3の層に対するオーバリを測定することができる。
[0138] ここで図17を参照すると、ターゲット1600の基本構造を所与として、かかるグループを選択するための2つの異なるオプションが示されている。図17(a)を参照すると、着目する点は、ターゲット構造の一部がそれらの隣接するターゲット構造と共に閉じた環を画定し、各ターゲット構造は、レイアウトがターゲット1400と同様であることである。図示したように、4つのグループは、1700−1〜1700−4の符号の付いた境界によって画定することができる。各これらのグループは、8つのプログラムされたオフセットの全セットを含む。図17(b)は、同じ基本ターゲット構造のグループへの別の細分割を示している。1702−1〜1702−4の符号の付いたボックスで示すように、領域の第1、第3、第5、及び第7の行を使用して、各部ループのターゲット構造が一列に配置されるターゲット構造の4つのグループを形成することができる。各列は、8つの異なるプログラムされたオフセットのセットのうちの7つを含む。上記のように、5つ〜8つの異なるプログラムされたオフセットのいずれも、オーバーレイ測定に必要な連立方程式を解くのに十分である。
[0139] 各グループ内で、2つの隣接するターゲット構造の境をなす任意のターゲット構造は、これらの2つの隣接するターゲット構造のプログラムされたオフセット間の中間のプログラムされたオフセットを有する。したがって、ターゲット構造の各グループは、実際上、独立したメトロロジターゲットとして使用することができ、異なる上部又は底部格子(多層ターゲット)に割り当てることができる。すでに説明したように、ターゲット構造のグループが特定のプロセスに適する場合に、ターゲット構造のグループは、位置オフセットのない連続アレイとして形成される上部格子とすることができ、一方、プログラムされたオフセットは、上部層の前に形成される下側層に含まれる。
[0140] 異なる層に対して異なるグループを使用する代わりに、図16のターゲットの冗長性を利用して、単一層対に関する補足情報を得ることができる。例えば、ターゲット上の異なる位置で測定された単一の偏倚値からの結果は、ターゲットの領域にわたって起こり得るプロセス変動、又は放射スポットの一様性などの検査ツール自体の変化を補正するために使用することができる。グループは、正方形の、又は列状の隣接するターゲット構造として図17に示されているが、グループが、より大きいターゲットにわたって広く、ランダムにさえ分布したターゲット構造を含む他の配置が可能である。
[0141] 第3の実施形態に関連して上記に説明した様々な変形版は、修正した第3の実施形態に同様に適用することができる。
[0142] この場合も、中心の偏倚のない領域を使用して、底部格子の非対称性又は他のパラメータを測定することができる。より大きいターゲットが、複数のそのような領域を形成する場合に、ターゲットにわたってこれらのパラメータの変化を測定することができる。当然のことながら、中心の偏倚のない領域をオーバーレイ計算の補足入力として使用して、格子非対称性などの効果に対するロバスト性を改善することができる。
結論
[0143] 上記に開示した原理は、ターゲット構造が、第1のフィーチャ及び第2のフィーチャの両方に2次元特性を有する場合に、測定の精度が維持されるのを可能にする。この技術は、セグメント化検出システムを使用する暗視野結像法、さらには他の方法によって行われる非対称性測定の用途に適している。取込み条件の2つ以上のセット及び/又はターゲット構造の2つ以上の異なる構造を使用することで、セグメント化検出システムに基づく、単純且つ効率のよい検査装置が、両方の層での第2の方向の有意な回折を有するものを含むより広範囲のターゲット構造で動作するのが可能になる。
[0143] 上記に開示した原理は、ターゲット構造が、第1のフィーチャ及び第2のフィーチャの両方に2次元特性を有する場合に、測定の精度が維持されるのを可能にする。この技術は、セグメント化検出システムを使用する暗視野結像法、さらには他の方法によって行われる非対称性測定の用途に適している。取込み条件の2つ以上のセット及び/又はターゲット構造の2つ以上の異なる構造を使用することで、セグメント化検出システムに基づく、単純且つ効率のよい検査装置が、両方の層での第2の方向の有意な回折を有するものを含むより広範囲のターゲット構造で動作するのが可能になる。
[0144] さらに、開示した方法及び装置は、ターゲット構造の2次元性に関する情報を供給することができる。そのような情報は、実際上、検査の前に不明であることがある。
[0145] 第3の実施形態に関して、複合メトロロジターゲットから信号を取得することで、2Dオーバーレイを求めることができる。第3の実施形態は、複層ターゲット構造にまで拡張することができる。
[0146] 連続アレイ構造に基づく実施形態は、プロセス効果のターゲット内/格子間補正を可能にするだけでなく、ノイズ及びプロセス依存性を低減することができる。
[0147] 漸進性偏倚差を有するターゲット構造の構成は、格子間のエッジ効果を弱めるのに寄与し、より大きいROIの選択及び/又は全ターゲットサイズの縮小を可能にする。
[0148] 底部格子の非対称性などのパラメータのさらなる測定は、ターゲット構造に組み込むことができる。
[0149] 本発明の特定の実施形態が上記に説明されたが、当然のことながら、本発明は、説明したものと別の方法で実施することができる。
[0150] 実施形態で説明した検査装置又はツールは、並列像センサによって、瞳面及び基板面を同時結像するための第1及び第2の分岐を有するスキャトロメータの特定の形態を含むが、代替の構成も可能である。ビームスプリッタ17を用いて、2つの分岐を対物レンズ16に永続的に接続するのではなくて、分岐は、ミラーなどの可動式光学要素によって選択的に接続することができる。光学系は、単一の像センサを有することができ、瞳面像センサ、さらには基板面像センサとして機能するように、センサへの光路が可動式要素によって再構成される。
[0151] 図2に示す光学系は、屈折要素を含むが、代わりに、反射光学部品を使用することができる。例えば、反射光学部品を使用することで、より短い波長の放射を使用することが可能になる。
[0152] 上記のターゲット構造は、測定を目的として特別に設計及び形成されたメトロロジターゲットであるが、他の実施形態では、特性は、基板に形成されたデバイスの機能部分であるターゲットに対して測定することができる。多くのデバイスは、規則的な格子状の構造を有する。本明細書で使用される「ターゲット格子」及び「ターゲット構造」という用語は、特に、測定を実施するために構造を設けることを必要としない。
[0153] 実施形態は、検査装置のハードウェアと、パターニングデバイス及びパターン化基板上に具現化される適切なターゲット構造と共に、ターゲット構造及び/又はリソグラフィプロセスについての情報を得るために、上記のタイプの測定方法を実施する、1つ又は複数の一連のマシン可読命令を含むコンピュータプログラムを含むことができる。このコンピュータプログラムは、例えば、図2の装置の像プロセッサ及びコントローラPU並びに/又は図1の制御ユニットLACU内で実行することができる。そのようなコンピュータプログラムが格納されたデータ記憶媒体(例えば、半導体メモリ、磁気ディスク、又は光ディスク)を設けることもできる。
[0154] 本発明によるさらなる実施形態が、下記の番号を付けた条項で説明される。
1.リソグラフィプロセスのオーバーレイ性能を求める方法であって、
(a)リソグラフィプロセスによって形成された複数のターゲット構造を取得するステップであって、各ターゲット構造は、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第1のフィーチャセットと、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第2のフィーチャセットとを含み、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてオーバーレイエラーがあるステップと、
(b)検出系を使用して、ターゲット構造の少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第1の回折信号を取り込むステップと、
(c)検出系を使用して、オーバーレイターゲットの少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第2の回折信号を取り込むステップと、
(d)第1の回折信号及び第2の回折信号から得られた非対称性情報を処理して、少なくとも第1の方向の、上記オーバーレイエラーの少なくとも測定値を計算するステップと、
を含み、
上記ターゲット構造は、上記オーバーレイエラーに加えて、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置において、プログラムされたオフセットで形成され、各サブセット内のプログラムされたオフセットは、第1の方向及び第2の方向の両方で異なり、第1及び第2の方向は非平行であり、
ステップ(d)でのオーバーレイエラーの計算は、所与のターゲット構造の非対称性が、第1の方向、第2の方向、又は両方の方向の第2のフィーチャの相対ずれに起因するかどうかを想定しないが、上記非対称性情報と上記プログラムされたオフセットの情報とを組み合わせる、方法。
2.第1の回折信号は、ステップ(b)で、第1の取込み条件下で取り込まれ、第2の回折信号は、ステップ(c)で、第1の取込み条件とは異なる第2の取込み条件下で取り込まれる、条項1に記載の方法。
3.上記第1の取込み条件及び上記第2の取込み条件は、ターゲット構造の照明及び/又は検出に使用される放射の波長、偏光、及び角度分布の1つ又は複数が異なる、条項2に記載の方法。
4.ステップ(b)で取り込まれた第1の回折信号は、ターゲット構造の第1のサブセットで回折した放射を含み、ステップ(c)で取り込まれた第2の回折信号は、ターゲット構造の第1のサブセットとは異なるターゲット構造の第2のサブセットで回折した放射を含む、条項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
5.上記第1のサブセットのターゲット構造、及び上記第2のサブセットのターゲット構造は、ピッチ、フィーチャサイズ、相対配置、及び第2の方向のセグメント化の1つ又は複数が異なる、条項4に記載の方法。
6.上記第1のサブセットのターゲット構造及び上記第2のサブセットのターゲット構造は、第1の方向及び第2の方向の両方のプログラムされたオフセットの組み合わせだけが異なり、両方のサブセットにわたって利用可能なプログラムされたオフセットの組み合わせの数量は5つ以上である、条項4に記載の方法。
7.第1及び第2のサブセットのターゲット構造は一緒に配置され、複合メトロロジターゲット、ターゲット構造のレイアウトは、第1及び第2の方向のプログラムされたオフセットによって規定される偏倚ベクトルが、各ターゲット構造から隣接するターゲット構造にかけて漸進的に変わるようなものとされる、条項6に記載の方法。
8.各上記第1のフィーチャ及び上記第2のフィーチャは、寸法が、第2の方向と第1の方向とで同じであるフィーチャを含む、条項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
9.各上記第1のフィーチャ及び上記第2のフィーチャは、第1の方向に直角に延び、第2の方向に周期的にセグメント化された細長いフィーチャを含む、条項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
10.細長い第1及び第2のフィーチャのセグメント化は、第1及び第2のフィーチャの間隔の周期と異なる周期を有する、条項9に記載の方法。
11.ターゲット構造の少なくとも第1のサブセットの第1のフィーチャは、第1の連続アレイに形成され、ターゲット構造の第1のサブセットの第2のフィーチャは、フィーチャの第2の連続アレイに形成され、異なるターゲット構造は、上記連続アレイの一方又は他方にわたる上記位置オフセットの変化によって画定される、条項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
12.ステップ(d)でのオーバーレイエラーの計算は、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する第1の非対称性値を第1の回折信号から求め、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する第2の非対称性値を第2の回折信号から求め、少なくとも求めた第1及び第2の非対称性値を使用して、5つ以上の未知数で式を解き、上記未知数の1つは、第1の方向のオーバーレイエラーの測定値である、条項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
13.ステップ(d)でのオーバーレイエラーの計算は、5つ以上のターゲット構造に対する非対称性値を第1及び第2の回折信号から求め、少なくとも求めた非対称性値を使用して、5つ以上の未知数で式を解き、上記未知数の1つは、第1の方向のオーバーレイエラーの測定値である、条項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
14.ステップ(d)でのオーバーレイエラーの計算は、7つ以上のターゲット構造に対する非対称性値を第1及び第2の回折信号から求め、少なくとも求めた第1及び第2の非対称性値を使用して、5つ以上の未知数で式を解き、上記未知数の1つは、第1の方向のオーバーレイエラーの測定値である、条項13に記載の方法。
15.(c2)検出系を使用して、オーバーレイターゲットの少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第3の回折信号を取り込むステップをさらに含み、
ステップ(d)は、第1の回折信号、第2の回折信号、及び第3の回折信号から得られた非対称性情報を処理して、少なくとも第1の方向の上記オーバーレイエラーの測定値を計算することを含む、条項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
16.ステップ(d)でのオーバーレイエラーの計算は、第1の回折信号を使用して、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する非対称性値を求め、第2の回折信号を使用して、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する非対称性値を求め、第3の回折信号を使用して、少なくとも3つのターゲット構造のそれぞれに対する非対称性値を求め、9つ以上の求めた非対称性値を使用して、9つ以上の未知数で式を解き、上記未知数の1つは、第1の方向のオーバーレイエラーの測定値である、条項15に記載の方法。
17.ステップ(d)でのオーバーレイエラーの計算は、第2の方向のオーバーレイエラーの測定値を計算する、条項12〜16のいずれか一項に記載の方法。
18.ステップ(b)で、上記複数のターゲット構造に対する上記第1の回折信号は、複数のターゲット構造の1つ又は複数の第1の像を形成するために、検出システムを使用して取り込まれ、ステップ(c)で、複数のターゲット構造に対する上記第2の回折信号は、複数のターゲット構造の1つ又は複数の第2の像を形成するために、検出システムを使用して取り込まれ、ステップ(d)で、各ターゲット構造に対する第1の非対称性値は、上記第1の像又は複数の像のそれぞれの一部分の強度値から求められ、第2の非対称性値は、上記第2の像又は複数の像のそれぞれの一部分の強度値から求められる、条項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
19.各上記第1及び第2の像は、第1及び第2の方向に回折した放射の反対の回折次数を使用して形成された、同じ複数のターゲット構造の像である相補的部分を含む、条項18に記載の方法。
20.ステップ(b)及び(c)で、上記回折信号は、照明領域及び暗領域を有するセグメント化照明プロファイルを使用して、ターゲット構造を照明しながら取り込まれ、各照明領域は、第1の方向に反射した場合、及び第2の方向に反射した場合に、暗領域に対称的に対向する、条項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
21.上記セグメント化照明プロファイルは4つのクアドラントを有し、上記照明領域は、互いに直径方向に対向する2つのクアドラント内だけに収まる、条項20に記載の方法。
22.上記検出システムは、セグメント化検出システムであり、その又は各第1の像、及びその又は各第2の像は、ターゲット構造で回折した放射の反対の次数を使用して形成されたターゲット構造構造の像である相補的部分を含む、条項21又は22に記載の方法。
23.各上記ターゲット構造は、2つ以上の層で形成され、上記第1のフィーチャ及び第2のフィーチャは、上記層の異なる層に形成される、条項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
24.上記複数のターゲット構造は、同様の四半分に分割された長方形レイアウトで一緒に配置された4つのターゲット構造を含む、条項1〜23のいずれか一項に記載の方法。
25.さらなるターゲット構造を測定するために、特定の特性を使用して、メトロロジレシピを修正することをさらに含む、請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
26.パターンを基板に付けるために、特定の特性を使用してリソグラフィ装置を制御することをさらに含む、請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法。
27.リソグラフィプロセスのオーバーレイ性能を求める検査装置であって、
リソグラフィプロセスによって形成された複数のターゲット構造が設けられた基板用の支持体であって、各ターゲット構造は、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第1のフィーチャセットと、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第2のフィーチャセットとを含み、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてオーバーレイエラーがある、支持体と、
ターゲット構造の少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第1の回折信号と、オーバーレイターゲットの少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第2の回折信号とを取り込むために、共同して動作可能な照明系及び検出系と、
第1の回折信号及び第2の回折信号から得られた非対称性情報を処理して、少なくとも第1の方向の、上記オーバーレイエラーの少なくとも測定値を計算するプロセッサと、
を含み、
上記プロセッサは、上記ターゲット構造が、上記オーバーレイエラーに加えて、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてプログラムされたオフセットで形成され、各サブセット内のプログラムされたオフセットは、第1の方向及び第2の方向の両方で異なり、第1及び第2の方向は非平行であることを基本として動作可能であり、
上記プロセッサは、所与のターゲット構造の非対称性が、第1の方向、第2の方向、又は両方の方向の第2のフィーチャの相対ずれに起因するかどうかを想定しないが、上記非対称性情報と上記プログラムされたオフセットの情報とを組み合わせることで、オーバーレイエラーを計算するように構成される、検査装置。
28.照明系及び検出系は、上記第1の回折信号が、第1の取込み条件下で取り込まれ、第2の回折信号が、第1の取込み条件とは異なる第2の取込み条件下で取り込まれるように構成される、条項27に記載の検査装置。
29.上記第1の取込み条件及び上記第2の取込み条件は、ターゲット構造の照明及び/又は検出に使用される放射の波長、偏光、及び角度分布の1つ又は複数が異なる、条項28に記載の検査装置。
30.第1の回折信号は、ターゲット構造の第1のサブセットで回折した放射を含み、第2の回折信号は、ターゲット構造の第1のサブセットとは異なるターゲット構造の第2のサブセットで回折した放射を含む、上項27〜29のいずれか一項に記載の検査装置。
31.プロセッサは、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する第1の非対称性値を第1の回折信号から求め、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する第2の非対称性値を第2の回折信号から求め、少なくとも求めた第1及び第2の非対称性値を使用して、5つ以上の未知数で式を解くことによって、オーバーレイエラーを計算するように構成され、上記未知数の1つは、第1の方向のオーバーレイエラーの測定値である、条項27〜30のいずれか一項に記載の検査装置。
32.プロセッサは、5つ以上のターゲット構造に対する非対称性値を第1及び第2の回折信号から求めることによってオーバーレイエラーを計算し、少なくとも求めた非対称性値を使用して、5つ以上の未知数で式を解くように構成され、上記未知数の1つは、第1の方向のオーバーレイエラーの測定値である、条項27〜30のいずれか一項に記載の検査装置。
33.プロセッサは、7つ以上のターゲット構造に対する非対称性値を第1及び第2の回折信号から求めることによってオーバーレイエラーを計算し、少なくとも求めた第1及び第2の非対称性値を使用して、5つ以上の未知数で式を解くように構成され、上記未知数の1つは、第1の方向のオーバーレイエラーの測定値である、条項32に記載の検査装置。
34.照明系及び検出系は、オーバーレイターゲットの少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第3の回折信号を取り込むようにさらに共同して動作可能であり、プロセッサは、第1の回折信号、第2の回折信号、及び第3の回折信号から得られた非対称性情報を処理して、少なくとも第1の方向の上記オーバーレイエラーの測定値を計算するように構成される、条項27〜33のいずれか一項に記載の検査装置。
35.プロセッサは、第1の回折信号を使用して、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する非対称性値を求め、第2の回折信号を使用して、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する非対称性値を求め、第3の回折信号を使用して、少なくとも3つのターゲット構造のそれぞれに対する非対称性値を求め、9つ以上の求めた非対称性値を使用して、9つ以上の未知数で式を解くことによって、オーバーレイエラーを計算するように構成され、上記未知数の1つは、第1の方向のオーバーレイエラーの測定値である、条項34に記載の検査装置。
36.プロセッサは、第2の方向のオーバーレイエラーの測定値を計算するようにも構成される、条項31〜35のいずれか一項に記載の検査装置。
37.照明系及び検出系は、複数のターゲット構造の1つ又は複数の第1の像の形態で、上記複数のターゲット構造に対する上記第1の回折信号を取り込むように動作可能であり、複数のターゲット構造の1つ又は複数の第2の像の形態で、複数のターゲット構造に対する上記第2の回折信号を取り込むようにも動作可能であり、プロセッサは、上記第1の像又は複数の像のそれぞれの一部分の強度値から各ターゲット構造に対する第1の非対称性値を求め、上記第2の像又は複数の像のそれぞれの一部分の強度値から第2の非対称性値を求めるように構成される、条項27〜35のいずれか一項に記載の検査装置。
38.上記第1及び第2の像のそれぞれは、第1及び第2の方向に回折した放射の反対の回折次数を使用して形成された、同じ複数のターゲット構造の像である相補的部分を含む、条項37に記載の検査装置。
39.上記照明系は、照明領域及び暗領域を有するセグメント化照明プロファイルを使用して、ターゲット構造を照明するように動作可能であり、各照明領域は、第1の方向に反射した場合、及び第2の方向に反射した場合に、暗領域に対称的に対向する、条項27〜38のいずれか一項に記載の検査装置。
40.上記セグメント化照明プロファイルは4つのクアドラントを有し、上記照明領域は、互いに直径方向に対向する2つのクアドラント内だけに収まる、条項39に記載の検査装置。
41.上記検出システムは、セグメント化検出システムであり、その又は各第1の像、及びその又は各第2の像は、ターゲット構造で回折した放射の反対の次数を使用して形成されたターゲット構造構造の像である相補的部分を含む、条項39又は40に記載の検査装置。
42.条項1〜26のいずれか一項に記載の方法で使用するメトロロジターゲットであって、少なくとも4つのターゲット構造を含み、各ターゲット構造は、第1の方向及び第2の方向の両方に周期的な第1のフィーチャと、第1の方向及び第2の方向の両方に周期的な第2のフィーチャとを含み、第1及び第2の方向は非平行であり、上記ターゲット構造は、第1の方向及び第2の方向の両方における第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてプログラムされたオフセットを有し、上記少なくとも4つのターゲット構造内の各ターゲット構造は、第1及び第2の方向に異なる組み合わせのプログラムされたオフセットを有する、メトロロジターゲット。
43.各上記ターゲット構造は、2つ以上の層で形成され、上記第1のフィーチャ及び第2のフィーチャは、上記層の異なる層に形成される、条項42に記載のメトロロジターゲット。
44.上記少なくとも4つのターゲット構造は、同様の四半分に分割された長方形レイアウトで一緒に配置される、条項42又は43に記載のメトロロジターゲット。
45.上記ターゲット構造の第1のサブセットと、上記ターゲット構造の第2のサブセットとを含み、各サブセットは、第1及び第2の方向に異なる組み合わせのプログラムされたオフセットを有する少なくとも4つのターゲット構造を含み、ターゲット構造の第2のサブセットは、ターゲット構造の第1のサブセットとは異なる、条項42〜44のいずれか一項に記載のメトロロジターゲット。
46.上記第1のサブセットのターゲット構造、及び上記第2のサブセットのターゲット構造は、ピッチ、フィーチャサイズ、相対配置、及び第2の方向のセグメント化の1つ又は複数が異なる、条項45に記載のメトロロジターゲット。
47.上記第1のサブセットのターゲット構造、及び上記第2のサブセットのターゲット構造は、第1の方向及び第2の方向の両方のプログラムされたオフセットの組み合わせだけが異なり、両方のサブセットにわたって利用可能なプログラムされたオフセットの組み合わせの数量は5つ以上である、条項45に記載のメトロロジターゲット。
48.第1及び第2のサブセットのターゲット構造は一緒に配置され、複合メトロロジターゲット、ターゲット構造のレイアウトは、第1及び第2の方向のプログラムされたオフセットによって規定される偏倚ベクトルが、各ターゲット構造から隣接するものにかけて徐々に変わるようなものとされる、条項47に記載のメトロロジターゲット。
49.各上記第1のフィーチャ及び上記第2のフィーチャは、寸法が、第2の方向と第1の方向とで同じであるフィーチャを含む、条項42〜48のいずれか一項に記載のメトロロジターゲット。
50.ターゲット構造の少なくとも第1のサブセットの第1のフィーチャは、第1の連続アレイに形成され、ターゲット構造の第1のサブセットの第2のフィーチャは、フィーチャの第2の連続アレイに形成され、異なるターゲット構造は、上記連続アレイの一方又は他方にわたる上記位置オフセットの変化によって画定される、条項42〜49のいずれか一項に記載のメトロロジターゲット。
51.複数のターゲット構造から取り込まれた少なくとも第1及び第2の回折信号を受け取り、条項1〜26のいずれか一項に記載の方法でステップ(d)を実施することで、少なくとも第1の方向のオーバーレイエラーの測定値を求めるように構成された処理デバイス。
52.上記複数のターゲット構造の1つ又は複数の第1の像の形態で上記第1の回折信号を受け取り、上記複数のターゲット構造の1つ又は複数の第2の像の形態で上記第2の回折信号を受け取るように構成された、条項51に記載の処理デバイス。
53.プログラム可能な処理デバイスが、複数のターゲット構造から取り込まれた少なくとも第1及び第2の回折信号を受け取り、条項1〜26のいずれか一項に記載の方法でステップ(d)を実施することで、少なくとも第1の方向のオーバーレイエラーの測定値を求めるようにするマシン可読命令を含むコンピュータプログラム製品。
54.上記マシン可読命令はさらに、方法のステップ(b)及び(c)で第1及び第2の回折信号を取り込むようにするために、プログラム可能な処理デバイスに検査装置の動作を自動的に制御させるように構成される、条項42に記載のコンピュータプログラム製品。
55.1つ又は複数の基板にパターンを付けるリソグラフィ装置と、
条項27〜41のいずれか一項に記載の検査装置と、
パターンをさらなる基板に付ける際に、検査装置からの測定結果を使用して、リソグラフィ装置を制御する制御システムと、
を含むリソグラフィシステム。
56.リソグラフィプロセスを使用して、デバイスパターンが一連の基板に付けられる、デバイスを製造する方法であって、条項1〜26のいずれかに一項に記載の方法を使用して、上記デバイスパターンの一部として、又は上記デバイスパターンに加えて、上記基板の少なくとも1つに形成された複数のターゲット構造を使用するオーバーレイエラーと、測定結果に従って、後の基板に対するリソグラフィプロセスを制御することとを含む方法。
57.オーバーレイメトロロジで使用するメトロロジターゲットであって、複数のターゲット構造を含み、各ターゲット構造は、第1の方向及び第2の方向の両方に周期的な第1のフィーチャと、第1の方向及び第2の方向の両方に周期的な第2のフィーチャとを含み、第1及び第2の方向は非平行であり、上記ターゲット構造の異なるターゲット構造は、第1の方向及び第2の方向の両方における第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置において異なるプログラムされたオフセットを有し、上記ターゲット構造は、2つの隣接するターゲット構造の境をなす任意のターゲット構造が、これらの2つの隣接するターゲット構造のプログラムされたオフセット間の中間のプログラムされたオフセットを有するように、上記メトロロジターゲットに配置される、メトロロジターゲット。
58.上記プログラムされたオフセットを表す偏倚ベクトルは、隣接するターゲット構造間で90°未満だけ回転する、条項57に記載のメトロロジターゲット。
59.上記プログラムされたオフセットを表す偏倚ベクトルは、隣接するターゲット構造間で45°回転する、条項58に記載のメトロロジターゲット。
60.5つ以上の上記ターゲット構造が閉じた環状に配置される、条項57〜59のいずれか一項に記載のメトロロジターゲット。
61.8つ以上の上記ターゲット構造が上記閉じた環状に配置される、条項57〜60のいずれか一項に記載のメトロロジターゲット。
62.5つ以上の上記ターゲット構造が直線状に配置される、条項57〜61のいずれか一項に記載のメトロロジターゲット。
63.7つ以上の上記ターゲット構造が直線状に配置される、条項57〜62のいずれか一項に記載のメトロロジターゲット。
64.リソグラフィプロセスで使用するパターニングデバイスのセットであって、条項57〜63のいずれか一項に記載のメトロロジターゲットの第1のフィーチャを画定するように構成された少なくとも1つの第1のパターニングデバイスと、メトロロジターゲットの第2のフィーチャを画定するように構成された第2のパターニングデバイスとを含む、パターニングデバイスのセット。
65.上記ターゲット構造の第1のフィーチャは、第1の連続アレイに形成され、ターゲット構造の第1のサブセットの第2のフィーチャは、フィーチャの第2の連続アレイに形成され、異なるターゲット構造は、上記連続アレイの一方又は他方にわたる上記位置オフセットの変化によって画定される、条項64に記載のパターニングデバイスのセット。
1.リソグラフィプロセスのオーバーレイ性能を求める方法であって、
(a)リソグラフィプロセスによって形成された複数のターゲット構造を取得するステップであって、各ターゲット構造は、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第1のフィーチャセットと、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第2のフィーチャセットとを含み、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてオーバーレイエラーがあるステップと、
(b)検出系を使用して、ターゲット構造の少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第1の回折信号を取り込むステップと、
(c)検出系を使用して、オーバーレイターゲットの少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第2の回折信号を取り込むステップと、
(d)第1の回折信号及び第2の回折信号から得られた非対称性情報を処理して、少なくとも第1の方向の、上記オーバーレイエラーの少なくとも測定値を計算するステップと、
を含み、
上記ターゲット構造は、上記オーバーレイエラーに加えて、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置において、プログラムされたオフセットで形成され、各サブセット内のプログラムされたオフセットは、第1の方向及び第2の方向の両方で異なり、第1及び第2の方向は非平行であり、
ステップ(d)でのオーバーレイエラーの計算は、所与のターゲット構造の非対称性が、第1の方向、第2の方向、又は両方の方向の第2のフィーチャの相対ずれに起因するかどうかを想定しないが、上記非対称性情報と上記プログラムされたオフセットの情報とを組み合わせる、方法。
2.第1の回折信号は、ステップ(b)で、第1の取込み条件下で取り込まれ、第2の回折信号は、ステップ(c)で、第1の取込み条件とは異なる第2の取込み条件下で取り込まれる、条項1に記載の方法。
3.上記第1の取込み条件及び上記第2の取込み条件は、ターゲット構造の照明及び/又は検出に使用される放射の波長、偏光、及び角度分布の1つ又は複数が異なる、条項2に記載の方法。
4.ステップ(b)で取り込まれた第1の回折信号は、ターゲット構造の第1のサブセットで回折した放射を含み、ステップ(c)で取り込まれた第2の回折信号は、ターゲット構造の第1のサブセットとは異なるターゲット構造の第2のサブセットで回折した放射を含む、条項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
5.上記第1のサブセットのターゲット構造、及び上記第2のサブセットのターゲット構造は、ピッチ、フィーチャサイズ、相対配置、及び第2の方向のセグメント化の1つ又は複数が異なる、条項4に記載の方法。
6.上記第1のサブセットのターゲット構造及び上記第2のサブセットのターゲット構造は、第1の方向及び第2の方向の両方のプログラムされたオフセットの組み合わせだけが異なり、両方のサブセットにわたって利用可能なプログラムされたオフセットの組み合わせの数量は5つ以上である、条項4に記載の方法。
7.第1及び第2のサブセットのターゲット構造は一緒に配置され、複合メトロロジターゲット、ターゲット構造のレイアウトは、第1及び第2の方向のプログラムされたオフセットによって規定される偏倚ベクトルが、各ターゲット構造から隣接するターゲット構造にかけて漸進的に変わるようなものとされる、条項6に記載の方法。
8.各上記第1のフィーチャ及び上記第2のフィーチャは、寸法が、第2の方向と第1の方向とで同じであるフィーチャを含む、条項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
9.各上記第1のフィーチャ及び上記第2のフィーチャは、第1の方向に直角に延び、第2の方向に周期的にセグメント化された細長いフィーチャを含む、条項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
10.細長い第1及び第2のフィーチャのセグメント化は、第1及び第2のフィーチャの間隔の周期と異なる周期を有する、条項9に記載の方法。
11.ターゲット構造の少なくとも第1のサブセットの第1のフィーチャは、第1の連続アレイに形成され、ターゲット構造の第1のサブセットの第2のフィーチャは、フィーチャの第2の連続アレイに形成され、異なるターゲット構造は、上記連続アレイの一方又は他方にわたる上記位置オフセットの変化によって画定される、条項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
12.ステップ(d)でのオーバーレイエラーの計算は、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する第1の非対称性値を第1の回折信号から求め、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する第2の非対称性値を第2の回折信号から求め、少なくとも求めた第1及び第2の非対称性値を使用して、5つ以上の未知数で式を解き、上記未知数の1つは、第1の方向のオーバーレイエラーの測定値である、条項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
13.ステップ(d)でのオーバーレイエラーの計算は、5つ以上のターゲット構造に対する非対称性値を第1及び第2の回折信号から求め、少なくとも求めた非対称性値を使用して、5つ以上の未知数で式を解き、上記未知数の1つは、第1の方向のオーバーレイエラーの測定値である、条項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
14.ステップ(d)でのオーバーレイエラーの計算は、7つ以上のターゲット構造に対する非対称性値を第1及び第2の回折信号から求め、少なくとも求めた第1及び第2の非対称性値を使用して、5つ以上の未知数で式を解き、上記未知数の1つは、第1の方向のオーバーレイエラーの測定値である、条項13に記載の方法。
15.(c2)検出系を使用して、オーバーレイターゲットの少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第3の回折信号を取り込むステップをさらに含み、
ステップ(d)は、第1の回折信号、第2の回折信号、及び第3の回折信号から得られた非対称性情報を処理して、少なくとも第1の方向の上記オーバーレイエラーの測定値を計算することを含む、条項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
16.ステップ(d)でのオーバーレイエラーの計算は、第1の回折信号を使用して、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する非対称性値を求め、第2の回折信号を使用して、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する非対称性値を求め、第3の回折信号を使用して、少なくとも3つのターゲット構造のそれぞれに対する非対称性値を求め、9つ以上の求めた非対称性値を使用して、9つ以上の未知数で式を解き、上記未知数の1つは、第1の方向のオーバーレイエラーの測定値である、条項15に記載の方法。
17.ステップ(d)でのオーバーレイエラーの計算は、第2の方向のオーバーレイエラーの測定値を計算する、条項12〜16のいずれか一項に記載の方法。
18.ステップ(b)で、上記複数のターゲット構造に対する上記第1の回折信号は、複数のターゲット構造の1つ又は複数の第1の像を形成するために、検出システムを使用して取り込まれ、ステップ(c)で、複数のターゲット構造に対する上記第2の回折信号は、複数のターゲット構造の1つ又は複数の第2の像を形成するために、検出システムを使用して取り込まれ、ステップ(d)で、各ターゲット構造に対する第1の非対称性値は、上記第1の像又は複数の像のそれぞれの一部分の強度値から求められ、第2の非対称性値は、上記第2の像又は複数の像のそれぞれの一部分の強度値から求められる、条項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
19.各上記第1及び第2の像は、第1及び第2の方向に回折した放射の反対の回折次数を使用して形成された、同じ複数のターゲット構造の像である相補的部分を含む、条項18に記載の方法。
20.ステップ(b)及び(c)で、上記回折信号は、照明領域及び暗領域を有するセグメント化照明プロファイルを使用して、ターゲット構造を照明しながら取り込まれ、各照明領域は、第1の方向に反射した場合、及び第2の方向に反射した場合に、暗領域に対称的に対向する、条項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
21.上記セグメント化照明プロファイルは4つのクアドラントを有し、上記照明領域は、互いに直径方向に対向する2つのクアドラント内だけに収まる、条項20に記載の方法。
22.上記検出システムは、セグメント化検出システムであり、その又は各第1の像、及びその又は各第2の像は、ターゲット構造で回折した放射の反対の次数を使用して形成されたターゲット構造構造の像である相補的部分を含む、条項21又は22に記載の方法。
23.各上記ターゲット構造は、2つ以上の層で形成され、上記第1のフィーチャ及び第2のフィーチャは、上記層の異なる層に形成される、条項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
24.上記複数のターゲット構造は、同様の四半分に分割された長方形レイアウトで一緒に配置された4つのターゲット構造を含む、条項1〜23のいずれか一項に記載の方法。
25.さらなるターゲット構造を測定するために、特定の特性を使用して、メトロロジレシピを修正することをさらに含む、請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
26.パターンを基板に付けるために、特定の特性を使用してリソグラフィ装置を制御することをさらに含む、請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法。
27.リソグラフィプロセスのオーバーレイ性能を求める検査装置であって、
リソグラフィプロセスによって形成された複数のターゲット構造が設けられた基板用の支持体であって、各ターゲット構造は、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第1のフィーチャセットと、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第2のフィーチャセットとを含み、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてオーバーレイエラーがある、支持体と、
ターゲット構造の少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第1の回折信号と、オーバーレイターゲットの少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第2の回折信号とを取り込むために、共同して動作可能な照明系及び検出系と、
第1の回折信号及び第2の回折信号から得られた非対称性情報を処理して、少なくとも第1の方向の、上記オーバーレイエラーの少なくとも測定値を計算するプロセッサと、
を含み、
上記プロセッサは、上記ターゲット構造が、上記オーバーレイエラーに加えて、第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてプログラムされたオフセットで形成され、各サブセット内のプログラムされたオフセットは、第1の方向及び第2の方向の両方で異なり、第1及び第2の方向は非平行であることを基本として動作可能であり、
上記プロセッサは、所与のターゲット構造の非対称性が、第1の方向、第2の方向、又は両方の方向の第2のフィーチャの相対ずれに起因するかどうかを想定しないが、上記非対称性情報と上記プログラムされたオフセットの情報とを組み合わせることで、オーバーレイエラーを計算するように構成される、検査装置。
28.照明系及び検出系は、上記第1の回折信号が、第1の取込み条件下で取り込まれ、第2の回折信号が、第1の取込み条件とは異なる第2の取込み条件下で取り込まれるように構成される、条項27に記載の検査装置。
29.上記第1の取込み条件及び上記第2の取込み条件は、ターゲット構造の照明及び/又は検出に使用される放射の波長、偏光、及び角度分布の1つ又は複数が異なる、条項28に記載の検査装置。
30.第1の回折信号は、ターゲット構造の第1のサブセットで回折した放射を含み、第2の回折信号は、ターゲット構造の第1のサブセットとは異なるターゲット構造の第2のサブセットで回折した放射を含む、上項27〜29のいずれか一項に記載の検査装置。
31.プロセッサは、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する第1の非対称性値を第1の回折信号から求め、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する第2の非対称性値を第2の回折信号から求め、少なくとも求めた第1及び第2の非対称性値を使用して、5つ以上の未知数で式を解くことによって、オーバーレイエラーを計算するように構成され、上記未知数の1つは、第1の方向のオーバーレイエラーの測定値である、条項27〜30のいずれか一項に記載の検査装置。
32.プロセッサは、5つ以上のターゲット構造に対する非対称性値を第1及び第2の回折信号から求めることによってオーバーレイエラーを計算し、少なくとも求めた非対称性値を使用して、5つ以上の未知数で式を解くように構成され、上記未知数の1つは、第1の方向のオーバーレイエラーの測定値である、条項27〜30のいずれか一項に記載の検査装置。
33.プロセッサは、7つ以上のターゲット構造に対する非対称性値を第1及び第2の回折信号から求めることによってオーバーレイエラーを計算し、少なくとも求めた第1及び第2の非対称性値を使用して、5つ以上の未知数で式を解くように構成され、上記未知数の1つは、第1の方向のオーバーレイエラーの測定値である、条項32に記載の検査装置。
34.照明系及び検出系は、オーバーレイターゲットの少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第3の回折信号を取り込むようにさらに共同して動作可能であり、プロセッサは、第1の回折信号、第2の回折信号、及び第3の回折信号から得られた非対称性情報を処理して、少なくとも第1の方向の上記オーバーレイエラーの測定値を計算するように構成される、条項27〜33のいずれか一項に記載の検査装置。
35.プロセッサは、第1の回折信号を使用して、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する非対称性値を求め、第2の回折信号を使用して、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する非対称性値を求め、第3の回折信号を使用して、少なくとも3つのターゲット構造のそれぞれに対する非対称性値を求め、9つ以上の求めた非対称性値を使用して、9つ以上の未知数で式を解くことによって、オーバーレイエラーを計算するように構成され、上記未知数の1つは、第1の方向のオーバーレイエラーの測定値である、条項34に記載の検査装置。
36.プロセッサは、第2の方向のオーバーレイエラーの測定値を計算するようにも構成される、条項31〜35のいずれか一項に記載の検査装置。
37.照明系及び検出系は、複数のターゲット構造の1つ又は複数の第1の像の形態で、上記複数のターゲット構造に対する上記第1の回折信号を取り込むように動作可能であり、複数のターゲット構造の1つ又は複数の第2の像の形態で、複数のターゲット構造に対する上記第2の回折信号を取り込むようにも動作可能であり、プロセッサは、上記第1の像又は複数の像のそれぞれの一部分の強度値から各ターゲット構造に対する第1の非対称性値を求め、上記第2の像又は複数の像のそれぞれの一部分の強度値から第2の非対称性値を求めるように構成される、条項27〜35のいずれか一項に記載の検査装置。
38.上記第1及び第2の像のそれぞれは、第1及び第2の方向に回折した放射の反対の回折次数を使用して形成された、同じ複数のターゲット構造の像である相補的部分を含む、条項37に記載の検査装置。
39.上記照明系は、照明領域及び暗領域を有するセグメント化照明プロファイルを使用して、ターゲット構造を照明するように動作可能であり、各照明領域は、第1の方向に反射した場合、及び第2の方向に反射した場合に、暗領域に対称的に対向する、条項27〜38のいずれか一項に記載の検査装置。
40.上記セグメント化照明プロファイルは4つのクアドラントを有し、上記照明領域は、互いに直径方向に対向する2つのクアドラント内だけに収まる、条項39に記載の検査装置。
41.上記検出システムは、セグメント化検出システムであり、その又は各第1の像、及びその又は各第2の像は、ターゲット構造で回折した放射の反対の次数を使用して形成されたターゲット構造構造の像である相補的部分を含む、条項39又は40に記載の検査装置。
42.条項1〜26のいずれか一項に記載の方法で使用するメトロロジターゲットであって、少なくとも4つのターゲット構造を含み、各ターゲット構造は、第1の方向及び第2の方向の両方に周期的な第1のフィーチャと、第1の方向及び第2の方向の両方に周期的な第2のフィーチャとを含み、第1及び第2の方向は非平行であり、上記ターゲット構造は、第1の方向及び第2の方向の両方における第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置においてプログラムされたオフセットを有し、上記少なくとも4つのターゲット構造内の各ターゲット構造は、第1及び第2の方向に異なる組み合わせのプログラムされたオフセットを有する、メトロロジターゲット。
43.各上記ターゲット構造は、2つ以上の層で形成され、上記第1のフィーチャ及び第2のフィーチャは、上記層の異なる層に形成される、条項42に記載のメトロロジターゲット。
44.上記少なくとも4つのターゲット構造は、同様の四半分に分割された長方形レイアウトで一緒に配置される、条項42又は43に記載のメトロロジターゲット。
45.上記ターゲット構造の第1のサブセットと、上記ターゲット構造の第2のサブセットとを含み、各サブセットは、第1及び第2の方向に異なる組み合わせのプログラムされたオフセットを有する少なくとも4つのターゲット構造を含み、ターゲット構造の第2のサブセットは、ターゲット構造の第1のサブセットとは異なる、条項42〜44のいずれか一項に記載のメトロロジターゲット。
46.上記第1のサブセットのターゲット構造、及び上記第2のサブセットのターゲット構造は、ピッチ、フィーチャサイズ、相対配置、及び第2の方向のセグメント化の1つ又は複数が異なる、条項45に記載のメトロロジターゲット。
47.上記第1のサブセットのターゲット構造、及び上記第2のサブセットのターゲット構造は、第1の方向及び第2の方向の両方のプログラムされたオフセットの組み合わせだけが異なり、両方のサブセットにわたって利用可能なプログラムされたオフセットの組み合わせの数量は5つ以上である、条項45に記載のメトロロジターゲット。
48.第1及び第2のサブセットのターゲット構造は一緒に配置され、複合メトロロジターゲット、ターゲット構造のレイアウトは、第1及び第2の方向のプログラムされたオフセットによって規定される偏倚ベクトルが、各ターゲット構造から隣接するものにかけて徐々に変わるようなものとされる、条項47に記載のメトロロジターゲット。
49.各上記第1のフィーチャ及び上記第2のフィーチャは、寸法が、第2の方向と第1の方向とで同じであるフィーチャを含む、条項42〜48のいずれか一項に記載のメトロロジターゲット。
50.ターゲット構造の少なくとも第1のサブセットの第1のフィーチャは、第1の連続アレイに形成され、ターゲット構造の第1のサブセットの第2のフィーチャは、フィーチャの第2の連続アレイに形成され、異なるターゲット構造は、上記連続アレイの一方又は他方にわたる上記位置オフセットの変化によって画定される、条項42〜49のいずれか一項に記載のメトロロジターゲット。
51.複数のターゲット構造から取り込まれた少なくとも第1及び第2の回折信号を受け取り、条項1〜26のいずれか一項に記載の方法でステップ(d)を実施することで、少なくとも第1の方向のオーバーレイエラーの測定値を求めるように構成された処理デバイス。
52.上記複数のターゲット構造の1つ又は複数の第1の像の形態で上記第1の回折信号を受け取り、上記複数のターゲット構造の1つ又は複数の第2の像の形態で上記第2の回折信号を受け取るように構成された、条項51に記載の処理デバイス。
53.プログラム可能な処理デバイスが、複数のターゲット構造から取り込まれた少なくとも第1及び第2の回折信号を受け取り、条項1〜26のいずれか一項に記載の方法でステップ(d)を実施することで、少なくとも第1の方向のオーバーレイエラーの測定値を求めるようにするマシン可読命令を含むコンピュータプログラム製品。
54.上記マシン可読命令はさらに、方法のステップ(b)及び(c)で第1及び第2の回折信号を取り込むようにするために、プログラム可能な処理デバイスに検査装置の動作を自動的に制御させるように構成される、条項42に記載のコンピュータプログラム製品。
55.1つ又は複数の基板にパターンを付けるリソグラフィ装置と、
条項27〜41のいずれか一項に記載の検査装置と、
パターンをさらなる基板に付ける際に、検査装置からの測定結果を使用して、リソグラフィ装置を制御する制御システムと、
を含むリソグラフィシステム。
56.リソグラフィプロセスを使用して、デバイスパターンが一連の基板に付けられる、デバイスを製造する方法であって、条項1〜26のいずれかに一項に記載の方法を使用して、上記デバイスパターンの一部として、又は上記デバイスパターンに加えて、上記基板の少なくとも1つに形成された複数のターゲット構造を使用するオーバーレイエラーと、測定結果に従って、後の基板に対するリソグラフィプロセスを制御することとを含む方法。
57.オーバーレイメトロロジで使用するメトロロジターゲットであって、複数のターゲット構造を含み、各ターゲット構造は、第1の方向及び第2の方向の両方に周期的な第1のフィーチャと、第1の方向及び第2の方向の両方に周期的な第2のフィーチャとを含み、第1及び第2の方向は非平行であり、上記ターゲット構造の異なるターゲット構造は、第1の方向及び第2の方向の両方における第1のフィーチャに対する第2のフィーチャの配置において異なるプログラムされたオフセットを有し、上記ターゲット構造は、2つの隣接するターゲット構造の境をなす任意のターゲット構造が、これらの2つの隣接するターゲット構造のプログラムされたオフセット間の中間のプログラムされたオフセットを有するように、上記メトロロジターゲットに配置される、メトロロジターゲット。
58.上記プログラムされたオフセットを表す偏倚ベクトルは、隣接するターゲット構造間で90°未満だけ回転する、条項57に記載のメトロロジターゲット。
59.上記プログラムされたオフセットを表す偏倚ベクトルは、隣接するターゲット構造間で45°回転する、条項58に記載のメトロロジターゲット。
60.5つ以上の上記ターゲット構造が閉じた環状に配置される、条項57〜59のいずれか一項に記載のメトロロジターゲット。
61.8つ以上の上記ターゲット構造が上記閉じた環状に配置される、条項57〜60のいずれか一項に記載のメトロロジターゲット。
62.5つ以上の上記ターゲット構造が直線状に配置される、条項57〜61のいずれか一項に記載のメトロロジターゲット。
63.7つ以上の上記ターゲット構造が直線状に配置される、条項57〜62のいずれか一項に記載のメトロロジターゲット。
64.リソグラフィプロセスで使用するパターニングデバイスのセットであって、条項57〜63のいずれか一項に記載のメトロロジターゲットの第1のフィーチャを画定するように構成された少なくとも1つの第1のパターニングデバイスと、メトロロジターゲットの第2のフィーチャを画定するように構成された第2のパターニングデバイスとを含む、パターニングデバイスのセット。
65.上記ターゲット構造の第1のフィーチャは、第1の連続アレイに形成され、ターゲット構造の第1のサブセットの第2のフィーチャは、フィーチャの第2の連続アレイに形成され、異なるターゲット構造は、上記連続アレイの一方又は他方にわたる上記位置オフセットの変化によって画定される、条項64に記載のパターニングデバイスのセット。
[0155] 光リソグラフィとの関連において、本発明の実施形態の使用について上記に特定の言及を行うことができたが、当然のことながら、本発明は、他の用途、例えば、インプリントリソグラフィで使用することができ、状況が可能にする場合、光リソグラフィに限定されない。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイスのトポグラフィが、基板に形成されるパターンを画定する。パターニングデバイスのトポグラフィは、基板に供給されたレジスト層に押し付けることができ、レジストは、電磁放射、熱、圧力、又はそれらの組み合わせを加えることで硬化する。パターニングデバイスは、レジストが硬化した後、レジスト内にパターンを残したままレジストから引き離される。
[0156] 本明細書で使用する「放射」及び「ビーム」という用語は、(例えば、約365、355。248、193、157、又は126nmの波長を有する)紫外(UV)線及び(例えば、1〜100nmの範囲の波長を有する)極端紫外(EUV)線、さらには、イオンビーム又は電子ビームなどの粒子ビームを含むすべてのタイプの電磁放射線を包含する。スキャトロメータ及び他の検査装置の実装は、適切な放射源を使用して、UV及びEUV波長で行うことができ、本開示は、IR及び可視放射を使用するシステムに全く限定されない。
[0157] 「レンズ」という用語は、状況が可能にする場合、屈折式、反射式、磁気式、電磁気式、及び静電式光学コンポーネントを含む様々なタイプの光学コンポーネントの任意の一つ、又はそれらの組み合わせを指すことができる。反射式コンポーネントは、UV及び/又はEUV範囲で動作する装置で使用されると考えられる。
[0158] 本発明の広さ及び範囲は、上記の例示的な実施形態のいずれかによって限定されるのではなくて、添付の特許請求の範囲及びその等価物によってのみ規定されるべきである。
Claims (15)
- リソグラフィプロセスのオーバーレイ性能を求める方法であって、
(a)前記リソグラフィプロセスによって形成された複数のターゲット構造を取得するステップであって、各ターゲット構造は、少なくとも第1の方向に周期的に配置された第1のフィーチャセットと、少なくとも前記第1の方向に周期的に配置された第2のフィーチャセットとを含み、前記第1のフィーチャに対する前記第2のフィーチャの配置においてオーバーレイエラーがあるステップと、
(b)検出系を使用して、前記ターゲット構造の少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第1の回折信号を取り込むステップと、
(c)前記検出系を使用して、前記オーバーレイターゲットの少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第2の回折信号を取り込むステップと、
(d)前記第1の回折信号及び前記第2の回折信号から得られた非対称性情報を処理して、少なくとも前記第1の方向の、前記オーバーレイエラーの少なくとも測定値を計算するステップと、
を含み、
前記ターゲット構造は、前記オーバーレイエラーに加えて、前記第1のフィーチャに対する前記第2のフィーチャの配置において、プログラムされたオフセットで形成され、各サブセット内の前記プログラムされたオフセットは、前記第1の方向及び第2の方向の両方で異なり、前記第1及び第2の方向は非平行であり、
ステップ(d)でのオーバーレイエラーの前記計算は、所与のターゲット構造の非対称性が、前記第1の方向、前記第2の方向、又は両方の方向の前記第2のフィーチャの相対ずれに起因するかどうかを想定しないが、前記非対称性情報と前記プログラムされたオフセットの情報とを組み合わせる、方法。 - 前記第1の回折信号は、ステップ(b)で、第1の取込み条件下で取り込まれ、前記第2の回折信号は、ステップ(c)で、前記第1の取込み条件とは異なる第2の取込み条件下で取り込まれる、請求項1に記載の方法。
- 前記第1の取込み条件及び前記第2の取込み条件は、前記ターゲット構造の照明及び/又は検出に使用される放射の波長、偏光、及び角度分布の1つ又は複数が異なる、請求項2に記載の方法。
- ステップ(b)で取り込まれた前記第1の回折信号は、ターゲット構造の第1のサブセットで回折した放射を含み、ステップ(c)で取り込まれた前記第2の回折信号は、ターゲット構造の前記第1のサブセットとは異なるターゲット構造の第2のサブセットで回折した放射を含む、請求項1、2、又は3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第1のサブセットの前記ターゲット構造、及び前記第2のサブセットの前記ターゲット構造は、ピッチ、フィーチャサイズ、相対配置、及び前記第2の方向のセグメント化の1つ又は複数が異なる、請求項4に記載の方法。
- 各前記第1のフィーチャ及び前記第2のフィーチャは、前記第1の方向に直角に延び、前記第2の方向に周期的にセグメント化された細長いフィーチャを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記細長い第1及び第2のフィーチャの前記セグメント化は、前記第1及び第2のフィーチャの間隔の周期と異なる周期を有する、請求項6に記載の方法。
- ステップ(d)でのオーバーレイエラーの前記計算は、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する第1の非対称性値を前記第1の回折信号から求め、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する第2の非対称性値を前記第2の回折信号から求め、少なくとも前記求めた第1及び第2の非対称性値を使用して、5つ以上の未知数で式を解き、前記未知数の1つは、前記第1の方向のオーバーレイエラーの前記測定値である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
- (c2)前記検出系を使用して、前記オーバーレイターゲットの少なくともサブセットで回折した放射の選択された部分を含む第3の回折信号を取り込むステップをさらに含み、
前記ステップ(d)は、前記第1の回折信号、前記第2の回折信号、及び前記第3の回折信号から得られた非対称性情報を処理して、少なくとも前記第1の方向の前記オーバーレイエラーの測定値を計算することを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。 - ステップ(d)でのオーバーレイエラーの前記計算は、前記第1の回折信号を使用して、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する非対称性値を求め、前記第2の回折信号を使用して、少なくとも4つのターゲット構造のそれぞれに対する非対称性値を求め、前記第3の回折信号を使用して、少なくとも3つのターゲット構造のそれぞれに対する非対称性値を求め、9つ以上の前記求めた非対称性値を使用して、9つ以上の未知数で式を解き、前記未知数の1つは、前記第1の方向のオーバーレイエラーの前記測定値である、請求項9に記載の方法。
- ステップ(d)でのオーバーレイエラーの前記計算は、前記第2の方向のオーバーレイエラーの測定値を計算する、請求項8、9、又は10のいずれか一項に記載の方法。
- ステップ(b)で、前記複数のターゲット構造に対する前記第1の回折信号は、前記複数のターゲット構造の1つ又は複数の第1の像を形成するために、検出システムを使用して取り込まれ、ステップ(c)で、前記複数のターゲット構造に対する前記第2の回折信号は、前記複数のターゲット構造の1つ又は複数の第2の像を形成するために、前記検出システムを使用して取り込まれ、ステップ(d)で、各ターゲット構造の第1の非対称性値は、前記第1の像又は複数の像のそれぞれの一部分の強度値から求められ、第2の非対称性値は、前記第2の像又は複数の像のそれぞれの一部分の強度値から求められる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第1及び第2の像のそれぞれは、前記第1及び第2の方向に回折した放射の反対の回折次数を使用して形成された、同じ複数のターゲット構造の像である相補的部分を含む、請求項12に記載の方法。
- ステップ(b)及び(c)で、前記回折信号は、照明領域及び暗領域を有するセグメント化照明プロファイルを使用して前記ターゲット構造を照明しながら取り込まれ、各照明領域は、前記第1の方向に反射した場合、及び前記第2の方向に反射した場合に、暗領域に対称的に対向する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記セグメント化照明プロファイルは4つのクアドラントを有し、前記照明領域は、互いに直径方向に対向する2つのクアドラント内だけに収まる、請求項14に記載の方法。
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