JP2020519791A - 折り畳みドア用の金具 - Google Patents

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Abstract

本発明は、家具本体(40)に配置された折り畳みドア(3)用の金具(1)であって、折り畳みドア(3)は、少なくとも1つの第1の扉(3a)と該第1の扉(3a)に枢着結合された第2の扉(3b)とを備えており、このとき金具(1)は、第1の扉(3a)または第2の扉(3b)に配置された接触部材(2)を有している、金具(1)に関し、このとき接触部材(2)は、接触位置(K)と休止位置(R)との間において可動に第1の扉(3a)または第2の扉(3b)に配置されており、このとき折り畳みドア(3)の閉鎖位置(S)において接触部材(2)は、接触位置(K)において、家具本体(40)または家具本体(40)の構成部分に接触可能であり、かつ折り畳みドア(3)の開放位置(O)において接触部材(2)は、休止位置(R)において、第1の扉(3a)と第2の扉(3b)との間における中間室(Z)内に可動である。

Description

本発明は、請求項1の上位概念部に記載の特徴を備えた金具に関する。
さらに、請求項19に記載の特徴を備えた折り畳みドア、および請求項20に記載の特徴を備えた家具が提供されることが望まれている。
冒頭に述べた形式の金具は、既に従来技術であり、家具本体に取り付けられた可動の家具部分が、閉鎖位置において、家具本体における確定されたストッパを有するという目的を有している。これらの可動の家具部分には、ドア、折り畳みドア、折り畳みスライドドア、またはこれに類したものが属している。ストッパが存在しない場合には、可動の家具部分は、例えば閉鎖位置において過度に深く押し込まれることがある。さらに可動の家具部分は、例えば不安定な中間状態では、例えば家具本体における空気の流れまたは類似の影響時に、揺動または変動のような不所望の移動を行うことがある。さらに第2の可動の家具部分が、第1の可動の家具部分のそばに位置している場合には、ストッパが存在しないことに基づいて種々様々な継ぎ目形成が生じることがある。折り畳みスライドドアまたはスライドドアのような可動の家具部分のためのこのようなストッパは、多くの場合剛性に形成されていて、かつ可動の家具部分の背面に位置している。したがって、可動の家具部分の支持のために設けられた金具は、可動の家具部分の閉鎖位置において、可動の家具部分と家具本体との間に配置されていて、かつ見えない。ストッパとして形成された金具が、折り畳みスライドドアにおいて使用される場合には、折り畳みスライドドアの開放された状態において金具は、折り畳みスライドドアの折り畳まれた扉の間に位置しなくてはならないという問題がある。折り畳みスライドドアの開放位置において2つの扉は、互いに平行に方向付けられている。ストッパは、扉の間における僅かな空間に位置しなくてはならない。したがってしばしば、扉が開放位置において互いに十分に大きく離されていている以外には、扉を、スペースを節減する平行位置にもたらすことがまったく不可能であり、これによってまた家具のコンパクトな構造形式が不可能になる。さらに折り畳みスライドドアまたは折り畳みドアと家具本体との間における間隙が、閉鎖位置において、扉の平行位置における個々の扉の間の間隔よりも、しばしば大きくなるという問題が生じる。これによって閉鎖位置においては、折り畳みドアまたは折り畳みスライドドアにおけるストッパによって、折り畳みドアまたは折り畳みスライドドアと家具本体との間における比較的大きな間隙をブリッジすることが必要であり、これに対して折り畳みドアまたは折り畳みスライドドアの平行位置または開放位置においては、このストッパは邪魔である。それというのは、平行位置における両扉の間隔は、ストッパの必要な長さよりも著しく小さいからである。
本発明の課題は、上に記載された欠点を排除し、かつ従来技術に対して改善された金具を提供することである。
さらに従来技術に対して改善された、本発明に係る金具を備えた折り畳みドア、およびこのような折り畳みドアを備えた家具を提供することが望まれている。
このことは、請求項1、19および20に記載の特徴によって達成される。
接触部材が、接触位置と休止位置との間において可動に第1の扉または第2の扉に配置されており、このとき折り畳みドアの閉鎖位置において接触部材が、接触位置において、家具本体または家具本体の構成部分に接触可能であり、かつ折り畳みドアの開放位置において接触部材が、休止位置において、第1の扉と第2の扉との間における中間室内に可動であると、フレキシブルなストッパが得られ、このストッパは、折り畳みドアの開放位置において、折り畳みドアの間における制限された空間内にスペースを節減して位置し、かつ折り畳みドアの閉鎖位置においては、折り畳みドアと家具本体または家具本体の部分との間において支持するように作用する。これによって折り畳みドアは閉鎖位置において支持される。第2の折り畳みドアが家具本体に配置されている場合には、2つの折り畳みドアの間にかなりの間隙形成が得られる。これによって一方の折り畳みドアが、他方の折り畳みドアよりも深く家具本体内に沈み込むことまたは内方旋回することがあり得なくなる。それというのは、両折り畳みドアは、金具によって家具本体により同じ形式で支持されるからである。このことはさらに、種々様々な扉または折り畳みドアにおける、場合によっては発生する製作誤差をブリッジできるようにするために、ストッパの長さが調節可能であることによって達成される。全般的に、折り畳みドアという概念は、折り畳みスライドドアをも意味しているということが言える。
このとき特に好適であることが判明している実施形態では、接触部材は、接触位置と休止位置との間における移動のために、第1の扉または第2の扉に、または第1の扉または第2の扉に取り付けられたベース体に、回転軸を中心にして枢着的に旋回可能に支持されている。ベース体によって、扉のうちの1つの扉における金具の取付けが著しく容易になる。回転軸を中心にして旋回可能に支持された接触部材によって、スペースを節減する金具が実現され、この金具は、折り畳みドアの開放位置に相当する、扉の平行位置において、扉の間における僅かな空間しか必要としない。
接触部材が、蓄力器によって休止位置から接触位置に可動であると、休止位置と接触位置との間における旋回が、閉鎖位置と開放位置との間における折り畳みドアの移動時に自動的に行われる。したがって、蓄力器によって接触部材が例えば接触位置に押圧されるかまたは引っ張られることが達成される。蓄力器は、閉鎖位置への折り畳みドアの走行時に反力によって克服され、これによって接触部材は休止位置に移動する。このことはさらに、蓄力器が、接触部材とベース体、または第1の扉または第2の扉との間に配置されていることによって行われる。蓄力器は、例えばガスばね、エラストマによって、または好ましくはばね、特に好ましくは引張りばねによって形成されていてよい。言い換えれば、蓄力器は、ばね、好ましくは引張りばねによって形成されている。
接触部材が、休止位置と接触位置との間において、0°〜90°、好ましくは0°〜80°、特に好ましくは0°〜75°だけ旋回可能に支持されていると、スペースを節減して扉の間に位置することができる接触部材が得られる。
接触部材が、1つの自由端部に接触部分を有していて、該接触部分が、家具本体と、または家具本体の構成部分に接触可能であると、接触部材の支持領域が確定される。接触部分は、例えば複数の特性を有することができる。接触部分は、騒音の発生を最小にするために、例えば緩衝作用をもって形成されていてよい。さらに接触部分は、回転可能な転動体として、接触部材の自由端部に支持されていてよく、かつ転動体の周面は、家具本体に、または家具本体の構成部分に接触可能であってよい。これによって転動体によって扉の閉鎖時に、転動体における転動が生ぜしめられ、この転動は、騒音を低減し、かつ摩擦を最小にする。この転動体が例えばプラスチックから製造されていると、転動体は追加的に騒音低減処置を引き受ける。さらに接触部分における相応に軟質の材料によって、家具本体が接触部分の接触領域において損傷することが阻止される。
好適であることが判明している実施形態では、接触部材の接触部分は、接触位置において、接触部分が固定されている扉から、休止位置におけるよりも大きく突出している。これによって、扉と家具本体との間における多くの場合比較的大きな間隙をブリッジし、かつ平行位置における2つの扉の間の比較的僅かな間隙を、可動の接触部材によって補償することが達成される。
さらに好適であることが判明している実施形態では、接触部材は、調節部分を介してその長さが調節可能である。このように構成されていると、例えば家具本体および/または扉における製作誤差を調節部分によって補償することができる。
例えば複数の扉または折り畳みドアが1つの家具本体に取り付けられる場合には、これらの扉または折り畳みドアは、家具本体に対して相対的なその位置を、かつその相互の位置を調節することができる。これによって、家具部分と家具本体との間における均等な間隙形成が得られる。さらに金具は、調節可能性によって複数の領域において使用可能であり、かつそのために特殊に裁断された家具においてのみ使用可能であるのではない。
調節部分が、長孔によって形成されていて、かつ接触部材の長さが、好ましくはねじの形態の少なくとも1つのロック手段と、好ましくは対応ねじ山の形態の対応する固定部分とを用いてロック可能であると、調節の簡単な可能性が得られる。市販の工具によって、調節を行うことが可能である。使用者には長孔の形成によって、調節部分があることが明らかになる。これによって長孔は、金具の取付け時に、長孔が、扉に対して相対的な接触部分の間隔を調節できるということを示唆する。
金具が、2部分から形成されていて、このとき取付け部材が第1の扉に、かつガイド部材が第2の扉に配置されていると、取付け部材によって反力を蓄力器にもたらすことができる。この取付け部材は、開放位置から閉鎖位置への扉の走行時に、蓄力器を押圧し、かつ接触部材を接触位置から休止位置に移動させる。言い換えれば好ましくは、取付け部材に配置された接触部材は、開放位置と閉鎖位置との間における扉の走行時に、ガイド部材によって接触位置から休止位置へと移動させられる。このことは、蓄力器の力に抗して行われる。
ガイド部材が傾斜面を含んでいて、該傾斜面に沿って接触部材が、好ましくは接触部材の接触部分が走行可能であると、スペースを節減して2つの扉の間に配置されている単純なガイド部材が実現される。このとき傾斜面は、蓄力器をブリッジするため、ひいては休止位置へと接触部材を走行させるために必要な反力を生ぜしめる。傾斜面によって、ガイド部材に沿った接触部分の、騒音が低減された走行が生ぜしめられる。このとき好ましくは、傾斜面は、例えば騒音減衰作用を有するプラスチックから製造される。
さらに好適であることが判明している実施形態では、傾斜面は、曲面として扉に対して凸面状に湾曲されて形成されている。この凸面状の湾曲によって、傾斜面をさらによりコンパクトに形成することができるようになり、かつこれによって扉の間における僅かな空間において比較的簡単に場所を見いだす。凸面状の湾曲は、追加的に、蓄力器への接触部材の走行時に役立つ。
少なくとも1つの第1の扉と該第1の扉に枢着結合された第2の扉とを備えた折り畳みドアの、開放位置への旋回時に、金具の折畳みが行われ、かつ閉鎖位置への展開時に、金具の開放旋回が行われ、次いで金具が家具本体に当接すると、閉鎖位置において折り畳みドアの良好な位置決めが保証され、かつ開放位置において、2つの扉の間における金具の、スペースを節減する収納が保証されることが得られる。
このとき特に好適であることが判明している実施形態では、少なくとも1つの第1の扉と該第1の扉に枢着結合された第2の扉とを備えた折り畳みドアの、開放位置への旋回時に、金具の折畳みが行われ、かつ扉が、互いにほぼ平行に配置されており、このとき開放位置にある折り畳みドアまたは折り畳みスライドドアは、家具本体に位置している引込みスロット内に挿入可能である。これによって、扉の全アセンブリを家具本体のそばにおける引込みスロット内に仕舞うことができる。これによって扉は開放位置において室内に位置しなくなる。これによって視覚的に美しい外観が開放位置においても生ぜしめられる。折り畳みドアは、開放された状態において仕舞われている。引込みスロットは、折畳み可能なストッパによって比較的細く構成することができ、このことは本発明のさらなる利点である。
次に、本発明のその他の詳細および利点を、図面について、図面に示された実施形態を参照しながら詳説する。
閉鎖位置における折り畳みドアを備えた家具を示す斜視図である。 閉鎖位置における折り畳みドアを備えた家具を示す平面図である。 接触位置における金具を示す図である。 開放位置における家具を示す図である。 休止位置における金具を示す図である。 折り畳みドアの開放位置における金具を示す図である。 折り畳みドアの閉鎖位置における金具を示す図である。 金具の調節可能性を示す図である。 金具の構成部分を示す分解図である。 緩衝装置を備えた変化形態を示す図である。
図1には、家具本体40を備えた家具100が示されており、家具本体40には、第1の扉3aと第2の扉3bとから成る少なくとも1つの折り畳みドア3が取り付けられている。扉3a,3bは、ガイド50に沿って可動に支持されて取り付けられている。図1には閉鎖位置Sが示され、この閉鎖位置Sにおいて、少なくとも1つの折り畳みドア3は閉鎖されていて、したがって扉3a,3bは同一平面内に位置している。
図2には、家具100が平面図で示されている。家具100または家具本体40の側部には、少なくとも1つの引込みスロット41が配置されている。この引込みスロット41は、開放位置Oにもたらされた折り畳みドア3を収容するために働く。折り畳みドア3というのは、折り畳みスライドドアという概念をも意味している。それというのは、折り畳みドアは、単に折り畳まれるだけではなく、図1に示されたガイド50に沿ってスライドすることもできるからである。家具本体40と少なくとも1つの折り畳みドア3との間の領域には、接触部材2を備えた少なくとも1つの金具1が位置している。金具1の接触部材2は、少なくとも1つの折り畳みドア3の閉鎖位置Sにおいて、家具本体40の構成部分または家具本体40自体に接触する。これによって、折り畳みドア3が家具本体40に対して相対的に閉鎖位置Sにおいて位置決めされることが保証される。これによって個々の扉3a,3bおよび/または折り畳みドア3の間における間隙形成は、正確に調節される。図面から認識できるように、折り畳みドア3と家具本体40との間における間隙Xは、金具1によってブリッジされ、このとき折り畳みドア3の閉鎖位置Sでは接触部材2は、接触位置Kにおいて、家具本体40または家具本体40の構成部分に対して定位置で接触することができ、かつ折り畳みドア3の開放位置Oでは接触部材2は、休止位置Rにおいて、第1の扉3aと第2の扉3bとの間の中間室Z内に可撓的に移動可能である。これによって折り畳みドア3の位置決めは、折畳みヒンジ43のみによることなく、金具1によっても引き受けられる。簡単化のために、図2には家具100の上側領域におけるガイド50が、図面において省かれている。金具1のそばにおいて扉3a,3bの間の間隙には、さらに展開補助手段(Auffalthilfe)が配置されており、この展開補助手段は、扉3a,3bの過剰押圧時に作動し、かつ閉鎖位置Sから開放位置Oの方向への折り畳みドア3の開放旋回を促進するので、この過剰押圧をできるようにするために、接触部材2は、さらに軽く可撓性でなくてはならない。このことは、例えば、金具1内にまたは金具1に接して配置された蓄力器によって行われる。これによって折り畳みドア3の同一平面位置から過剰押圧位置への過剰押圧時に、金具1における接触部材2は、エジェクト補助手段(Ausstosshilfe)の作動を保証できるようにするために、軽く撓むことができる。エジェクト補助手段は、図2においては見えないが、エジェクト補助手段は、金具1の上または下の領域において扉3a,3bの間のドア間隙に位置している。
図3には、扉3a,3bが閉鎖位置Sにおいて示されている。扉3a,3bは、ヒンジ軸SXを備えたヒンジ43を介して互いに結合されている。ヒンジ43はさらに、閉鎖位置Sから開放位置Oへの扉3a,3bの開放を促進するために、さらに図2に関して述べられたエジェクト補助手段を含んでいてよい。しかしながらまたこのエジェクト補助手段は、扉3a,3bの間におけるドア間隙に沿って位置している独自の部材として形成されていてもよい。ヒンジ43のそばには、金具1の取付け部材1aが扉3aに位置している。扉3bには、金具1の対応するガイド部材1bが位置しており、このガイド部材1bは、取付け部材1aと係合することができ、かつ扉3a,3bの特定の位置において接触部材2と共働する。図3においては閉鎖位置Sが示され、接触部材2は、接触部分5で家具本体40の一部によって支持されていて、かつこれによってストッパとして働く。このとき接触部材2は、回転軸Dを中心にして回転可能または旋回可能に、金具1のベース体6に取り付けられている。ガイド部材1bと取付け部材1aもしくは接触部材2の接触部分5との間における共働は、傾斜面7を介して行われる。傾斜面7は、ガイド部材1bと一体に形成されている。
図4には、家具100が開放位置Oにおいて示されており、このとき金具1の接触部材2は、折り畳まれた状態で、扉3a,3bの間における中間領域Z内に位置している。ほぼ平行な、または実質的に平行な扉3a,3bは、金具1が図2に示されているようにその寸法を維持できるような大きな間隔を互いの間に残すことはない。金具1は、可撓性でなくてはならず、これに基づいて扉3a,3bを開放位置Oに移動させることができ、かつ扉3a,3bを次いで例えば引込みスロット41内に位置決めすることができる。したがって図4には、金具1の休止位置が示されている。ガイド50によって、開放位置Oにおける扉3a,3bのアセンブリを、引込みスロット41内に導入することができる。これによって家具100は前方に向かって開放されており、このとき引込みスロット41は折り畳みドア3によって占められる。
図5には、折り畳みドア3の扉3a,3bが互いに旋回させられていて、かつ開放位置Oにある様子が示されている。旋回は、旋回軸SXを介して行われる。このとき接触部材2の接触部分5は、ガイド部材1bの傾斜面7に沿って休止位置Rに走行する。この移動は、蓄力器4に抗して行われる。蓄力器4は、取付け部材1aと接触部材2との間に配置されていて、かつ休止位置Rから接触位置Kへの接触部材2の戻りをもたらす。接触位置Kにおける接触部材2の位置決めを促進するために、蓄力器4の代わりに、例えば重力を利用することも可能である。接触部材2を休止位置Rに走行させるために、傾斜面7は、重力に抗して作用することが必要である。図5に示されているように好適な実施形態では、しかしながら蓄力器4を介して接触部材2は、回転軸Dを中心にして傾斜面7に沿って走行させられる。
図6には、簡単化のために扉3a,3bなしで金具1が示されている。このとき金具1は、休止位置Rに位置している。この休止位置Rは、図示されていない扉3a,3bの開放位置Oに相当している。取付け部材1aとガイド部材1bとから成っている、金具1を形成するコンポーネントは、固定手段8を介して扉3a,3bに結合される。引張りばねとして形成された蓄力器4は、休止位置において緊張下にあり、かつ接触部材2を接触部分5と一緒に接触位置K(図7参照)に引き戻そうとする。しかしながら扉3a,3bが開放位置にあることに基づいて、この移動は行うことができず、かつロックされている。扉3a,3bが閉鎖位置Sにもたらされた時に初めて、蓄力器4は接触部材2を接触部分5と一緒に、接触位置Kに引っ張る、またはもたらすことができる。図6においてさらに分かるように、接触部材2は、ピンまたはねじから成っている回転軸Dを介して回転可能に、ベース体6に取り付けられている。接触部分5は、転動体として形成されており、この転動体は、接触部材2の自由端部に回転可能に位置していて、かつこの転動体の周面でもって、家具本体40の、図6においては見えない構成部分と接触可能である。傾斜面7は、接触部分5の幾何学形状に合わせられて形成されている。これによって、転動体として形成された接触部分5は、傾斜面7に沿って走行することができる。このとき扉3bに向かって凸面状に湾曲された傾斜面7は、休止位置Rから接触位置Kへの、または接触位置Kから休止位置Rへの接触部材2の移動を容易にする。
図7には、金具1が接触位置Kにおいて示されており、この接触位置Kは、扉3a,3bの閉鎖位置Sに相当している。ここでも簡単化のために、扉3a,3bは図面から省かれている。この場合蓄力器4は、接触部材2を接触位置Kに引っ張っている、またはもたらしている。
図8には、接触部材2が互いに可動の2つのエレメントから成っていることが示されている。このとき接触部材2は、保持部材9を有しており、この保持部材9は、回転軸D(図7参照)を介してベース体6に回転可能に結合可能である。このとき保持部材9は、調節部分10を有していて、この調節部分10に沿って、接触部材2の移動部材が長手方向可動に支持されている。このとき調節部分10は、長孔として形成されていて、この長孔は、保持部材9に沿って延びている。少なくとも1つのロック手段12もしくは対応する固定部分12’を介して、移動部材21は保持部材9に対してその位置が固定される。移動部材21には、接触部分5のための収容部も配設されている。この場合には、回転ピンまたはピンを収容するための貫通孔が形成されており、この回転ピンまたはピンには、接触部分5を形成する転動体が取り付けられる。簡単化のために、接触部分5は図8には示されていない。調節部分10を介した調節によって、折り畳みドア3と家具本体40との間における相対的な位置を調節することができる。
図9には、金具1の取付け部材1aが分解図で示されている。取付け部材1aは、ベース体6から成っており、このベース体6には、ベース体6を扉3a,3bに固定することができる固定手段8が設けられている。さらにベース体6は、回転ピン11として形成された回転軸Dのための収容部を有している。回転ピン11には、さらに続いて保持部材9が可動に取り付けられる。ベース体6と保持部材9との間には、蓄力器4が固定される。これは、取付け手段13;13’を介して行われる。これらの取付け手段13;13’は、ピン、ねじ、またはボルトとして形成されていてよい。別の取付け手段14を介して、接触部分5は接触部材2の移動部材21に取り付けられる。移動部材21に配置された対応する固定部分12’を備えたロック手段12は、対応する対応ねじ山を備えたねじとして形成されている。ここではまた、対応する対応ねじ山を備えたただ1つのねじを使用することもできる。蓄力器4を形成する引張りばねの代わりに、接触部材2の戻り移動を生ぜしめる、エラストマ、空気力式または液圧式のダンパ、またはその他の同等なものを使用することも可能である。
図10には、緩衝装置55を有する接触部材2が概略的に示されている。この緩衝装置55は、接触部材2と家具本体40、または家具本体40の一部、例えば作業プレート、底部プレート、棚、またはカバープレートのような部分との接触時における緩衝のために働く。緩衝装置55は、ばね、液圧式または空気力式のダンパ、または弾性エレメントによって形成されていてよく、このような部材のばね力または戻し力は、閉鎖位置Sへの扉3a,3bの閉鎖力よりも小さい。これによって緩衝装置55は、扉3a,3bと家具本体40との間における間隔Laに対して影響を及ぼさない。それというのは、緩衝装置55は扉3a,3bの閉鎖位置において、完全に押圧変形されるからである。緩衝装置55は、図10においてばねプランジャ上に位置しているローラとして示されている接触部分5を支持している。ローラの代わりに、ばねに支持された単純なピン、または単純な弾性エレメントが、接触部材2に配置されていてもよい。閉鎖位置Sにおいて、接触部材2の全長Ldは間隔Laに変化し、この間隔Laは、家具本体40と折り畳みドア3との間における間隙Xに相当している(図2参照)。それというのは、全緩衝装置55は、閉鎖力によって過剰押圧されるからである。緩衝装置55にもかかわらず、家具本体40または家具本体の一部に接触部材2を、定位置(非可撓性)に、硬く、かつ不動に当接させることができ、このときこれによって、重要な間隔Laは正確に決定される。

Claims (20)

  1. 家具本体(40)に配置された折り畳みドア(3)用の金具(1)であって、前記折り畳みドア(3)は、少なくとも1つの第1の扉(3a)と該第1の扉(3a)に枢着結合された第2の扉(3b)とを備えており、当該金具(1)は、前記第1の扉(3a)または前記第2の扉(3b)に配置された接触部材(2)を有している、金具(1)において、
    前記接触部材(2)は、接触位置(K)と休止位置(R)との間において可動に前記第1の扉(3a)または前記第2の扉(3b)に配置されており、前記折り畳みドア(3)の閉鎖位置(S)において前記接触部材(2)は、前記接触位置(K)において、前記家具本体(40)または前記家具本体(40)の構成部分に接触可能であり、かつ前記折り畳みドア(3)の開放位置(O)において前記接触部材(2)は、前記休止位置(R)において、前記第1の扉(3a)と前記第2の扉(3b)との間の中間室(Z)内に可動である
    ことを特徴とする、金具(1)。
  2. 前記接触部材(2)は、前記接触位置(K)と前記休止位置(R)との間における移動のために、前記第1の扉(3a)または前記第2の扉(3b)に、または前記第1の扉(3a)または前記第2の扉(3b)に取り付けられたベース体(6)に、回転軸(D)を中心にして枢着的に旋回可能に支持されている、
    請求項1記載の金具。
  3. 前記接触部材(2)は、蓄力器(4)によって前記休止位置(R)から前記接触位置(K)に移動可能である、
    請求項1または2記載の金具。
  4. 前記蓄力器(4)は、前記接触部材(2)と前記ベース体(6)、または前記第1の扉(3a)または前記第2の扉(3b)との間に配置されている、
    請求項3記載の金具。
  5. 前記蓄力器(4)は、ばね、好ましくは引張りばねによって形成されている、
    請求項3または4記載の金具。
  6. 前記接触部材(2)は、前記休止位置(R)と前記接触位置(K)との間において、0°〜90°、好ましくは0°〜80°、特に好ましくは0°〜75°だけ旋回可能に支持されている、
    請求項1から5までのいずれか1項記載の金具。
  7. 前記接触部材(2)は、1つの自由端部に接触部分(5)を有していて、該接触部分(5)は、前記家具本体(40)に、または前記家具本体(40)の構成部分に接触可能である、
    請求項1から6までのいずれか1項記載の金具。
  8. 前記接触部材(2)の前記接触部分(5)は、前記接触位置(K)において、前記接触部分(5)が取付けられている前記扉(3a,3b)から、前記休止位置(R)におけるよりも大きく突出している、
    請求項7記載の金具。
  9. 前記接触部分(5)は、回転可能な転動体として、前記接触部材(2)の前記自由端部に支持されていて、かつ前記転動体は、その周面で、前記家具本体(40)に、または前記家具本体(40)の構成部分に接触可能である、
    請求項7または8記載の金具。
  10. 前記接触部材(2)は、調節部分(10)に基づいてその長さが調節可能である、
    請求項1から9までのいずれか1項記載の金具。
  11. 前記調節部分(10)は、長孔によって形成されていて、かつ前記接触部材(2)の長さは、好ましくはねじの形態の少なくとも1つのロック手段(12)と、好ましくは対応ねじ山の形態の対応する固定部分(12’)とを用いてロック可能である、
    請求項10記載の金具。
  12. 当該金具(1)は、2部分から形成されていて、取付け部材(1a)が前記第1の扉(3a)に、かつガイド部材(1b)が前記第2の扉(3b)に配置されている、
    請求項1から11までのいずれか1項記載の金具。
  13. 前記取付け部材(1a)に配置された前記接触部材(2)は、前記開放位置(O)と前記閉鎖位置(S)との間における前記扉(3a,3b)の走行時に、前記ガイド部材(1b)によって前記接触位置(K)から前記休止位置(R)へと移動させられる、
    請求項12記載の金具。
  14. 前記ガイド部材(1b)は傾斜面(7)を含んでいて、該傾斜面(7)に沿って前記接触部材(2)は、好ましくは前記接触部材(2)の前記接触部分(5)は走行可能である、
    請求項12または13記載の金具。
  15. 前記傾斜面(7)は、前記扉(3b)に向かって凸面状に湾曲されて形成されている、
    請求項14記載の金具。
  16. 前記少なくとも1つの第1の扉(3a)と該第1の扉(3a)に枢着結合された前記第2の扉(3b)とを備えた前記折り畳みドア(3)の、前記開放位置(O)への旋回時に、当該金具(1)の折畳みが行われ、かつ前記閉鎖位置(S)への展開時に、当該金具(1)の開放旋回が行われ、次いで当該金具(1)は前記家具本体(40)に当接するようになっている、
    請求項1から15までのいずれか1項記載の金具。
  17. 前記少なくとも1つの第1の扉(3a)と該第1の扉(3a)に枢着結合された前記第2の扉(3b)とを備えた前記折り畳みドア(3)の、前記開放位置(O)への旋回時に、当該金具(1)の折畳みが行われ、かつ前記扉(3a,3b)は、互いにほぼ平行に配置されており、前記開放位置(O)にある前記折り畳みドア(3)は、前記家具本体(40)に配置されている引込みスロット(41)内に挿入可能である、
    請求項1から16までのいずれか1項記載の金具。
  18. 前記接触部材(2)は、前記接触位置(K)において、前記折り畳みドア(3)と前記家具本体(40)との間における間隔(La)を、前記接触部材(2)の長さによって確定された一定の値に決定する、
    請求項1から17までのいずれか1項記載の金具。
  19. 請求項1から18までのいずれか1項記載の少なくとも1つの金具(1)を備えた折り畳みドア(3)。
  20. 請求項19記載の少なくとも1つの折り畳みドア(3)を備えた家具(100)。
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