JP2020515582A - 腫瘍関連マクロファージの治療における使用のための葉酸コンジュゲート - Google Patents
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Abstract
Description
2.腫瘍関連マクロファージを枯渇させるために、治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与することを含む、葉酸受容体陰性がんの治療方法。
3.治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与し、腫瘍関連マクロファージを有する葉酸受容体陰性がんを治療することを含む、葉酸受容体陰性がんの治療方法。
4.腫瘍関連マクロファージを標的化するために、治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与することを含む、葉酸受容体陰性がんの治療方法。
5.宿主動物のがんにおける腫瘍関連マクロファージの存在を同定するステップ、および治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与するステップを含む、がんの治療方法。
6.腫瘍関連マクロファージを阻害または枯渇させるために、治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与するステップを含む、宿主動物におけるがんの治療方法。
7.腫瘍関連マクロファージを標的化するために、治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与するステップを含む、宿主動物における腫瘍関連マクロファージを標的化する方法。
8.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、および/または、組織もしくは腫瘍の一部を形成する宿主動物におけるがんの治療方法であって、治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与するステップ、および腫瘍関連マクロファージを有する葉酸受容体陰性がんを治療するステップを含む方法。
9.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性(pro-tumor)M2偏向CD163(+)表現型を有する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
10.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向CD163(+)およびTGF-β(+)表現型を有する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
11.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向CD11b(+)表現型を有する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
12.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向CD163(+)およびCD11b(+)表現型を有する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
13.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向F480(+)表現型を有する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
14.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向F480(+)およびCD11b(+)表現型を有する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
15.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向性であり、CD163(+)、IL10(+)、Arg1(+)、TGF-β(+)、VEGF(+)、CD206(+)、CD11b(+)、およびF480(+)表現型からなる群から選択される1つ以上のマーカーを発現する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
16.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、および/または、組織もしくはがんの一部を形成し、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向性であり、CD163(+)、IL10(+)、Arg1(+)、TGF-β(+)、VEGF(+)、CD206(+)、CD11b(+)、およびF480(+)表現型からなる群から選択される1つ以上のマーカーを発現する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
17.がんが、非小細胞肺がん、未分化甲状腺がん、膵管腺がん、頭頸部がん、表皮成長因子受容体陰性乳がん、中皮腫、成人古典的ホジキンリンパ腫、ブドウ膜黒色腫、膠芽腫、腎がん、平滑筋肉腫、および色素性絨毛結節性滑膜炎からなる群から選択される、条項1〜16のいずれか1つに記載の方法。
18.コンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩が、宿主動物における腫瘍関連マクロファージを枯渇させる能力を有するか、または枯渇させる、条項1〜17のいずれか1つに記載の方法。
19.コンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩が、宿主動物における腫瘍関連マクロファージの活性を阻害する能力を有するか、または阻害する、条項1〜18のいずれか1つに記載の方法。
20.コンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩が、非経口剤形で宿主動物に投与される、条項1〜19のいずれか1つに記載の方法。
21.非経口剤形が、皮内、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内、くも膜下投与剤形からなる群から選択される、条項20に記載の方法。
22.治療有効量が、約0.05 μmol/kg〜約6.0 μmol/宿主動物体重kgである、条項1〜21のいずれか1つに記載の方法。
23.治療有効量が、約0.05 μmol/kg〜約4.0 μmol/宿主動物体重kgである、条項1〜22のいずれか1つに記載の方法。
24.治療有効量が、約0.05 μmol/kg〜約2.0 μmol/宿主動物体重kgである、条項1〜23のいずれか1つに記載の方法。
25.治療有効量が、約0.05 μmol/kg〜約1.0 μmol/宿主動物体重kgである、条項1〜24のいずれか1つに記載の方法。
26.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向CD163(+)、IL10(+)、Arg1(+)、TGF-β(+)、VEGF(+)、CD206(+)、CD11b(+)、およびF480(+)表現型を有する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
本明細書に記載の実施態様のいずれかでは、治療有効量は、約0.1 μmol/kg〜約6.0 μmol/kgのコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩;約0.1 μmol/kg〜約4.0 μmol/kgのコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩;または約0.1 μmol/kg〜約2.0 μmol/kgのコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩でありうる。
本明細書に記載の本発明の各実施態様は、適用可能な場合、本明細書に記載の他の実施態様と組み合わせてもよいことを理解すべきである。たとえば、要約(Summary)の実施態様のいずれか、および/または本明細書に記載の列挙された条項、またはそれらの組み合わせは、詳細な説明に記載された実施態様のいずれかと組み合わせることができる。
2.腫瘍関連マクロファージを枯渇させるために、治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与することを含む、葉酸受容体陰性がんの治療方法。
3.治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与し、腫瘍関連マクロファージを有する葉酸受容体陰性がんを治療することを含む、葉酸受容体陰性がんの治療方法。
4.腫瘍関連マクロファージを標的化するために、治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与することを含む、葉酸受容体陰性がんの治療方法。
5.宿主動物のがんにおける腫瘍関連マクロファージの存在を同定するステップ、および治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与するステップを含む、がんの治療方法。
6.腫瘍関連マクロファージを阻害または枯渇させるために、治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与するステップを含む、宿主動物におけるがんの治療方法。
7.腫瘍関連マクロファージを標的化するために、治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与するステップを含む、宿主動物における腫瘍関連マクロファージを標的化する方法。
8.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、および/または、組織もしくは腫瘍の一部を形成する宿主動物におけるがんの治療方法であって、治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与するステップ、および腫瘍関連マクロファージを有する葉酸受容体陰性がんを治療するステップを含む方法。
9.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向CD163(+)表現型を有する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
10.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向CD163(+)およびTGF-β(+)表現型を有する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
11.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向CD11b(+)表現型を有する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
12.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向CD163(+)およびCD11b(+)表現型を有する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
13.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向F480(+)表現型を有する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
14.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向F480(+)およびCD11b(+)表現型を有する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
15.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向性であり、CD163(+)、IL10(+)、Arg1(+)、TGF-β(+)、VEGF(+)、CD206(+)、CD11b(+)、およびF480(+)表現型からなる群から選択される1つ以上のマーカーを発現する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
16.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、および/または、組織もしくはがんの一部を形成し、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向性であり、CD163(+)、IL10(+)、Arg1(+)、TGF-β(+)、VEGF(+)、CD206(+)、CD11b(+)、およびF480(+)表現型からなる群から選択される1つ以上のマーカーを発現する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
17.がんが、非小細胞肺がん、未分化甲状腺がん、膵管腺がん、頭頸部がん、表皮成長因子受容体陰性乳がん、中皮腫、成人古典的ホジキンリンパ腫、ブドウ膜黒色腫、膠芽腫、腎がん、平滑筋肉腫、および色素性絨毛結節性滑膜炎からなる群から選択される、条項1〜16のいずれか1つに記載の方法。
18.コンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩が、宿主動物における腫瘍関連マクロファージを枯渇させる能力を有するか、または枯渇させる、条項1〜17のいずれか1つに記載の方法。
19.コンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩が、宿主動物における腫瘍関連マクロファージの活性を阻害する能力を有するか、または阻害する、条項1〜18のいずれか1つに記載の方法。
20.コンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩が、非経口剤形で宿主動物に投与される、条項1〜19のいずれか1つに記載の方法。
21.非経口剤形が、皮内、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内、くも膜下投与剤形からなる群から選択される、条項20に記載の方法。
22.治療有効量が、約0.05 μmol/kg〜約6.0 μmol/宿主動物体重kgである、条項1〜21のいずれか1つに記載の方法。
23.治療有効量が、約0.05 μmol/kg〜約4.0 μmol/宿主動物体重kgである、条項1〜22のいずれか1つに記載の方法。
24.治療有効量が、約0.05 μmol/kg〜約2.0 μmol/宿主動物体重kgである、条項1〜23のいずれか1つに記載の方法。
25.治療有効量が、約0.05 μmol/kg〜約1.0 μmol/宿主動物体重kgである、条項1〜243のいずれか1つに記載の方法。
26.腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向CD163(+)、IL10(+)、Arg1(+)、TGF-β(+)、VEGF(+)、CD206(+)、CD11b(+)、およびF480(+)表現型を有する、条項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
化学実施例
本明細書に記載のコンジュゲートおよび化合物は、本明細書に記載のプロセスおよび/または従来のプロセスに従って製造されたことを理解すべきである。例として、本明細書に記載のコンジュゲートの立体中心は、実質的に純粋(S)、実質的に純粋(R)、または任意の不斉炭素原子における(S)と(R)の任意の混合物であり、それぞれが、本明細書に記載のプロセスで使用されうる。同様に、これらの例示的な例に記載されたプロセスは、代替の出発物質および試薬の日常的な選択によって、本明細書に記載のプロセスのバリエーションを実施することにより、本明細書に記載の他のコンジュゲートを製造するために適合されうる。
THF(20 mL)中のバニリン酸メチル(2.18g、11.98 mmol)およびPh3P(4.71 g、17.97 mmol)を0℃に冷却し、DIAD(2.59 mL、13.18 mmol)を滴下した。反応物を0℃にて1時間撹拌した。THF(20 mL)中の1,5-ペタンジオール(0.6 mL、5.75 mmol)を30分かけて添加した。反応物を一晩撹拌し、形成した沈殿物を、ろ過して収集した。ろ液を濃縮して、より多くの固体を形成させた。固体を合わせ、MeOH(5 mL)でトリチュレートして、他の物質が入っていない生成物である化合物3を70%の収率で1.74 g得た。1H NMR(CDCl3、δ in ppm):7.66(m 2H)、7.62(m、2H)、6.87(m、2H)、4.10(m、4H)、3.89(m、12H)、1.95(m、4H)、1.69(m、2H)。13C NMR:166.88、152.50、148.86、132.12、132.04、131.88、128.52、128.42、123.50、122.55、112.35、111.46、68.67、56.03、51.93、28.73、22.52、21.92。
Ac2O(1.2 mL)中の化合物3(201.2 mg、0.465 mmolを0℃に冷却し、次いで、Cu(NO3)2・3H2O(280.3 mg、1.16 mmol)をゆっくりと添加し、1時間後、氷浴を除去した。反応物を室温にて4時間撹拌した。反応物に氷水を注ぎ入れ、黄色の沈殿が形成されるまで1時間撹拌し、ろ過して収集した。より冷たい水(2 mL、3 x)で固体を洗浄し、風乾した。198.4 mgの化合物4を収率82%で得た。LCMS:[M+NH4]+ m/z =540。
化合物4(198.4 mg)をTHF(2 mL)に溶解させ、水性NaOH(2 mL、1 M)で処理し、40℃にて3時間加熱した。溶媒を減圧除去した。水相を濃HClでpH1に酸性化して、沈殿を形成させ、ろ過により収集し、H2O(1 mL、3 x)で洗浄した。固体を風乾して、酸である187.7 mgの化合物5を定量的収率で得た。LCMS:[M+NH4]+ m/z =512。
酸化合物5を0.5 M 水性NaOH(6 mL)に溶解させ、水素化parr反応器中、H2(45 PSI)下、Pd/C(10%、4.82 mg)で水素化を行った。反応物を5時間振とうし、セライトパッドでろ過し、撹拌しながら、ろ液を濃HClでpH2-3に調節した。形成した沈殿をろ過により単離し、H2O(1 mL、3 x)で洗浄した。高減圧下、P2O5の存在下で、固体をデシケーターで一晩乾燥させた。34.2 mgの化合物6を収率81%にて褐色固体で得た。LCMS:[M-H]- m/z =433。
ウィッティッヒ反応により、(S)-1-tert-ブチル 2-メチル 4-オキソピロリジン-1,2-ジカルボキシレートを化合物7に変換した:THF(30 mL)中のPh3PCH3Br(917.8 mg、2.57 mmol)を0℃にてKOtBu(1 MのTHF溶液、2.57 μL、2.57 mmol)を滴下することにより処理した。反応物を室温にて2時間保持した。撹拌溶液に、0-10℃にて、THF(20 mL)中のケトン(250 mg、1.028 mmol)を加えた。次いで、反応物を室温にて一晩撹拌した。大部分のTHFを真空除去した後、反応物にH2O/EtOAc(1:1、40 mL)を加えて反応を停止した。水相をEtOAc(20 mL、3 x)で抽出し、有機相をH2O、次いで塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。残渣を、0-50% EtOAc/p-エーテルにてCombiFlashで精製して、77.2 mgの化合物7を収率31%で得た。LCMS:[M-Boc+H]+ m/z =142。
DCM/トルエン(1:3、9.8 mL)中の(S)-1-tert-ブチル 2-メチル 4-メチレンピロリジン-1,2-ジカルボキシレート(353.2 mg、1.46 mmol)を、Dibal(1 Mトルエン溶液、2当量、2.92 mmol)で、アルゴン下-78℃にて滴下処理した。反応物を、-78℃にて約4時間撹拌した。次いで、反応物に、60 μLのMeOH、次いで5% HCl(.5 mL)およびEtOAc(18 mL)を-78℃にて加えて反応を停止した。冷却浴を除去し、反応物を30分間撹拌した。EtOAc層を分離し、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して、粗アルデヒド中間体を得た。
粗アルデヒドを無水DCM(10 mL)に再溶解させ、アルゴン下で、無水MgSO4(5 mmol、mg)の存在下、室温にてエタノールアミン(106 μL、1.75 mmol)で処理した。反応物を1時間撹拌した。次いで、この反応混合物に、FmocCl(755.4 mg、2.92 mmol)およびTEA(611 μL、4.38 mmol)を加え、反応物をアルゴン下、室温にて一晩撹拌した。反応物を0-50% EtOAc/石油エーテルにてCombiFlashで精製して、334.2 mgの化合物8を収率46%(3ステップ)で得た。LCMS:[M+H]+ m/z =477。1H NMR(CD3OD、δ in ppm):7.81(d、J=7.5Hz、2H)、7.60(d、J=7Hz、2H)、7.40(m、2H)、7.32(m、2H)、4.96(br、2H)、4.60(br,1H)、4.23(t、J=5.5 Hz、1H)、3.97(br、2H)、3.73(br、m、3H)、2.50(br、2H)、1.47(s、1H)、1.39(s、9H)。
2,2’-ジピリジルジスルフィド(8.70 g、39.5 mmol)をMeOH(150 mL)に溶解させ、アルゴンで20分間パージした。3-メルカプトプロピオン酸(2.10 g、19.8 mmol)をMeOH(35 mL)に溶解させ、アルゴンで15分間パージした。3-メルカプトプロピオン酸溶液を、添加ロートを用いて、2,2’-ジピリジルジスルフィド溶液にゆっくりと加えた。LC/MSによって反応をモニターし、3-メルカプトプロピオン酸の消費が完了した後、反応混合物を濃縮し、120 gのC18カラムにロードした。MeCN/H2O(0-100%)で精製を行った。LC/MSで画分を分析し、所望生成物を含有する画分を合わせ、減圧蒸発した。濃縮中、フラスコの底に油相が認められた。この油性残渣を水相から分離し、高減圧下で乾燥させて、所望生成物を無色固体(2.4 g)で得た。sらなる生成物を分離するために水相をEtOAcで抽出した。有機抽出物を塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧濃縮して、所望生成物(0.5g)を得た。3-(2-ピリジルジチオ)プロピオン酸を、白色固体(2.9 g、68%)として単離した;LC/MS(ESI-QMS):m/z= 216.25(M + H)、1H NMR(CD3OD):8.39(m、1H)、7.84(m、1H)、7.79(m、1H)、7.21(m、1H)、4.87(br、1H)、3.03(t、J=6.8 Hz、2H)、2.70(t、J=6.8 Hz、2H)。13C NMR(CD3OD):173.53、159.82、148.97、137.74、120.99、119.81、33.50、32.96。
DMF(7.85 mL)中のN-Fmoc-エチレンジアミン塩酸塩(500 mg、1.57 mmol)、3-(2-ピリジルジチオ)プロピオン酸(338 mg、1.57 mmol)、およびiPr2NEt(839 uL、4.71 mmol)の溶液に、PyBOP(950 mg、1.57 mmol)を一度に加えた。反応混合物を、室温にて5分間撹拌し、次いで、高減圧濃縮した。粗混合物(50 mL)に水を加え、酢酸エチル(3 x 30 mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、蒸発乾固して、淡黄色油状物を得た。生成物を、シリカクロマトグラフィー(0-80% EtOAc/石油エーテル)でさらに精製した。生成物を、HPLCによる純度86%の白色固体として単離した(633 mg、84.1%):LC/MS(ESI-QMS):m/z=480.56(M+H)、1H NMR(500 MHz、CDCl3)δ 8.44(d、J=4.9、1H)、7.75(d、J=7.3、2H)、7.59(m、3H)、7.40(t、J=7.3、2H)、7.30(t、J=7.3、2H)、7.09(t、J=5.9、1H)、6.98(s、1H)、4.56(d、J=6.8、2H)、4.17(t、J=6.8、1H)、3.43(m、2H)、3.40(m、2H)、3.08(t、J=6.4、2H)、2.60(t、J=6.4、2H)。
乾燥フラスコにおいて、化合物21(318 mg、0.664 mmol、1.0当量)および2-メルカプト-2-メチル-プロパン-1-オール(92 mg、0.863 mmol、1.3当量)を、CHCl3:MeOH(1:3、20 mL)に溶解させた。反応混合物を60℃にて4時間撹拌し、LC/MSによって完了までモニターした。溶媒を減圧除去して、油性残渣を得、次いで水を添加した後、EtOAc(3x)で抽出した。有機抽出物を合わせ、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH、0-4%)を用いて生成物をさらに精製して、化合物22(285 mg、90%)を得た:LC/MS(ESI-QMS):m/z=475.18(M+H)、1H NMR(500 MHz CDCl3)δ 7.78(d、J=7.3 Hz、2H)、7.67(d、J=7.3 Hz、2H)、7.40(dd、J=14.7、7.9 Hz、2H)、7.32(dd、J=14.7、7.9 Hz、2H)、6.38(s、1H)、5.35(s、1H)、4.40(d、J=6.9 Hz、2H)、4.21(dd、J=13.7、6.8 Hz、1H)、3.47(s、2H)、3.42-3.31(m、4H)、2.82(t、J=6.9 Hz、2H)、2.58(t、J=6.9 Hz、2H)、1.25(s、6H)。
無水MeCN(12 mL)中の化合物22(0.552 mg、1.16 mmol)の懸濁液に、アルゴン下、それぞれN,N’-ジスクシンイミジルカーボネート(0.358 g、1.40 mmol)およびピリジン(0.118 mL、1.45 mmol)を加えた。反応物を室温にて15分間撹拌すると反応物は、透明な溶液に変化した。LC/MS分析により反応が完了したことを確認した。反応混合物を濃縮し、シリカクロマトグラフィー(0-5% CH2Cl2/MeOH)により精製して、化合物23(0.68 g、95%)を得た:LC/MS(ESI-QMS):m/z=616.24(M + H)、1H NMR(500 MHz、CD3OD)δ 7.79(d、J1= 7.5 Hz、2H)、7.64(d、J1= 7.0 Hz、2H)、7.38(dd、J1= 8.0 Hz、J2= 7.5 Hz、2H)、7.30(dd、J1= 7.0 Hz、J2= 7.5 Hz、2H)、4.33(d、J1= 7.0 Hz、2H)、4.28(s、2H)、4.19(t、J1= 7.0 Hz、J2= 6.5 Hz、1H)、3.20-3.30(m、4H)、2.91(t、J1= 7.0 Hz、J2= 7.0 Hz、2H)、2.80(s、4H)、2.56(t、J1= 7.5 Hz、J2= 7.5 Hz、2H)、1.31(s、6H);13C NMR(125 MHz、CD3OD)δ 172.41、169.81(2C)、157.60、151.59、143.92(2C)、141.19(2C)、127.37(2C)、126.74(2C)、124.79(2C)、119.53(2C)、75.90、66.40、48.39(2C)、39.83、39.05、35.58、35.12、24.98(2C)、23.05(2C)。
* 化合物のジアステレオマーおよび/または回転異性の性質のため。
フラスコにおいて、化合物26(95.0 mg、0.126 mmol)を、0℃にて30% TFA/CH2Cl2(10 mL)に溶解させた。反応混合物を室温に温め、1時間撹拌した。Boc保護基の除去が完了した後、溶媒を減圧除去し、粗残渣を高減圧下に3時間おいた。乾燥したフラスコにおいて、粗TFA塩および化合物29(100 mg、0.126 mmol)を、アルゴン下、無水DMF(2.5 mL)に溶解させた。反応混合物に、PyBOP(131 mg、0.252 mmol)およびiPr2NEt(67 μl、0.378 mmol)を続いて加えた。3時間後、飽和NH4Cl(水性)の添加により、反応を停止し、EtOAc(3x)で抽出た。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮した。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(0-8% MeOH/CH2Cl2)を用いて精製して、化合物32(153 mg、84.9%)を得た:LC/MS(ESI-QMS):m/z=1429.78(M + H)、1H NMR(500 MHz CDCl3)δ ピボット信号:δ 7.75-7.66(m、4H)、7.58-7.47(m、4H)、7.75-7.66(m、4H)、7.39-7.31(m、4H)、7.29-7.22(m、4H)、7.02-6.51(m、4H)、5.31-5.14(m、1H)、5.04-4.74(m、5H)、1.28-1.12(m、6H)。
総論
本明細書では次の略語を使用する:部分寛解(PR)、完全寛解(CR)、週1回(SIW)、隔週(M/F)(BIW)、週3回(M/W/F)(TIW)。本明細書で定義されるように、PRは、観察期間中に腫瘍の体積が以前の高い値から減少する場合に観察されるが、再増殖が発生する場合がある。本明細書で定義されるように、CRは、腫瘍体積が観察期間中にゼロまで減少する場合に観察されるが、再増殖が発生する場合がある。本明細書で定義されるように、腫瘍体積がゼロに減少し、観察期間中に再増殖しない場合、治癒が観察される。
本明細書に記載のコンジュゲートは、限定的ではないが、以下に記載するような、対応する標的細胞の増殖を阻害する薬物の能力を予測するインビトロ細胞毒性アッセイを使用して評価された。
KB細胞を個々の24ウェルファルコンプレートに播種し、葉酸を含まないロズウェルパーク記念研究所(FFRPMI)/熱不活化胎児ウシ血清(HIFCS)中で一晩、ほぼコンフルエントな単層を形成させた。葉酸コンジュゲートの添加の30分前に、使用済み培地をすべてのウェルから吸引し、新鮮なFFRPMIまたは100μM葉酸を補充したFFRPMIのいずれかで交換した。次いで、各ウェルに、葉酸コンジュゲートの濃度を増加させた1 mLの培地を入れた(サンプルあたり3ウェル)。細胞を37℃にて2時間パルスし、0.5mLの培地で4回すすぎ、次いで、72時間まで1mLの新鮮な培地中で追跡した。使用済みの培地をすべてのウェルから吸引し、5μCi/mLの3H-チミジンを含む新鮮な培地と交換した。37℃にて2時間インキュベートした後、細胞をPBS 0.5 mLで3回洗浄し、次いで、ウェル当たり0.5 mLの氷冷5%トリクロロ酢酸で処理した。15分後、トリクロロ酢酸を吸引し、0.5 mLの0.25 N水酸化ナトリウムを添加して、室温にて15分間細胞を可溶化した。450μLの各可溶化サンプルを、3 mLのEcolumeシンチレーションカクテルを含むシンチレーションバイアルに移し、液体シンチレーションカウンターでカウントした。最終結果は、非処置コントロールに対する3H-チミジンの取り込みのパーセンテージとして表した。本明細書に記載のコンジュゲートについては、用量依存性の細胞毒性は一般的に測定可能であり、ほとんどの場合、IC50値(新たに合成されたDNAへの3H-チミジンの取り込みを50%まで減らすために必要な薬物コンジュゲートの濃度)は、ピコモルから低ナノモルの範囲であった。
図1では、コンジュゲート5(●)およびコンジュゲート5と過剰の葉酸(■)で処置されたKB細胞に取り込まれた3H-チミジンのパーセンテージが示される。
FR陽性KB細胞を24ウェルFalconプレートに播種し、FFRPMI/HIFCSで一晩、接着単層(>90%コンフルエント)を形成させた。非標識FAまたはテストコンジュゲートの濃度の増加の不在または存在下で、使用済みインキュベーション培地を、10%HIFCSを補足し、100 nmol/Lの[3H]FAを含むFFRPMIで交換した。細胞を37℃にて1時間インキュベートした後、0.5mLのPBSで3回すすいだ。PBSに溶解した1%SDS 500マイクロリットルを各ウェルに加えた;5分後、細胞溶解液を収集し、5 mLのシンチレーションカクテルを含む個々のバイアルに移し、放射能についてカウントした。
仔牛胸腺DNA(CT-DNA)を、コンジュゲート5(1.1〜75μM)またはコンジュゲート5 +/- DTTの増加する濃度と組み合わせた。これらの溶液を37℃にて2時間インキュベートした。次いで、溶液をエチジウムブロマイドと混合し、室温にて2時間インキュベートした。これらのサンプルからの蛍光(Ex:535 nm、Em:605 nm)を、Fluoroskan II蛍光計で測定した。次いで、サンプルを104℃にて5分間加熱し、氷上で5分間冷却し、室温にて15分間保持し、蛍光を測定した。陽性および陰性コントロールからの蛍光値を使用して、各サンプルの架橋%を計算した。結果を図8に示す。
図2Aに示すように、0.5 μmol/kg SIWにて2週間投薬されたコンジュゲート5(上向き黒三角)は、非処置コントロール(■)と比較して、テストマウスのKB腫瘍サイズを減少させた。1週間に1回で2週間の0.5μmol/kgのコンジュゲート5での治療も、100%の治癒という最大の抗腫瘍活性をもたらした。非処置コントロール(■)と比較して、0.5 μmol/kgのコンジュゲート5 SIWにて2週間投薬されたテストマウスの重量変化%を図2Bに示す。
マウスは生命を維持され、腫瘍体積は方法3による測定値であった。
KB-PR10(パクリタキセル耐性)腫瘍細胞を各マウスの右側腹部に皮下接種した。200mLのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中、無菌条件下で外側尾静脈からマウスに投与した。
マウスは生命を維持され、腫瘍体積は方法3による測定値であった。
KB-CR2000(プラチン耐性)腫瘍細胞を各マウスの右側腹部に皮下接種した。
200mLのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中、無菌条件下で外側尾静脈からマウスに投与した。
マウスは生命を維持され、腫瘍体積は方法3による測定値であった。
原発ヒトTNBCモデルST502(直径2〜4mm)または原発ヒトTNBCモデルST738(直径2〜4mm)を、各マウスの右側腹部に皮下接種した。マウスを無作為に各7匹のマウスからなる実験グループに分け、被験物質を、200mLのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中、無菌条件下で外側尾静脈から注射した。
マウスは生命を維持され、腫瘍体積は方法3による測定値であった。
原発ヒト卵巣モデルST070断片(直径2〜4mm)を各マウスの右側腹部に皮下接種した。マウスを無作為に各7匹のマウスからなる実験グループに分け、被験物質を、200mLのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中、無菌条件下で外側尾静脈から注射した。
雌のBalb/c nu/nuラットに、実験期間中、葉酸欠乏飼料(Harlan diet#TD01013)を自由に摂取させた。KB-腫瘍細胞を、各ラットの右側腹部に皮下接種した。ラットに、滅菌条件下、200 mLのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を外側尾静脈から投与した。
雌のBalb/c nu/nuマウスに、実験期間中、葉酸欠乏飼料(Harlan diet#TD01013)を自由に摂取させた。原発ヒト子宮内膜モデルST040断片(直径2〜4mm)を、各マウスの右側腹部に皮下接種した。マウスを無作為に各7匹のマウスからなる実験グループに分け、被験物質を、200mLのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中、無菌条件下で外側尾静脈から注射した。これらの研究は、South Texas Accelerated Research Therapeutics、4383 メディカル・ドライブ、サンアントニオ、TX 78229にて実施された。
試薬
マウスおよびヒト葉酸結合タンパク質1(FBP1、FOLR1)PicoKineTM ELSIAキットは、Boster Biological Technology(レザントン、CA)から購入した。表面マーカー染色に用いる抗体は、eBioscienceから購入した:PD-L1(クローンMIH5;カタログ番号25-5982)、F4/80(クローンBM8;カタログ番号12-4801)、CD11b(クローンM1/70;カタログ番号48-0112)、CD3ε(クローン145-2C11;カタログ番号25-0031)、CD4(クローンGK1.5;カタログ番号46-0041)、およびCD8β(クローンH3517.2;カタログ番号11-0083)。
インビトロおよびエクスビボ研究でコンジュゲート5活性を評価するために利用されるFR-α発現細胞株は、(1)ID8-Cl15、マウスFR-αでトランスフェクトされた卵巣がん細胞株;および(2)IGROV1、ヒトFR-αを発現するヒト卵巣がん細胞株;であった。FR-α陰性ID8親(ID8p)細胞株をインビボコントロールとして使用した。ID8pおよびID8-Cl15細胞を、10%熱不活性化ウシ胎児血清(HIFCS)および抗生物質を含む、葉酸が豊富であるか、または葉酸を含まないRPMI1640培地(Gibco BRL)(FFRPMI)でそれぞれ増殖させ、標準的な細胞培養技術を使用して、5%CO2雰囲気下で維持した。IGROV1細胞は、Corning(登録商標)の超低接着培養フラスコ(VWR、カタログ番号89089-878)を使用する以外は、ID8-Cl15と同じ培地で増殖させた。
製造者の指示書に従って、標準物質およびテストサンプルを、ラット抗FOLR1モノクローナル抗体でプレコートした96ウェルELISAプレートに加えた。ビオチン化ヤギ抗FOLR1ポリクローナル抗体を加えた後、緩衝液で洗浄した。次いで、アビジン-ビオチン-ペルオキシダーゼ複合体を添加し、結合していないコンジュゲートを洗い流した。続いて、西洋ワサビペルオキシダーゼ基質、3,3',5,5'-テトラメチルベンジジンを添加し、触媒作用を及ぼして、青色の生成物を生成した。少なくとも2つの異なる時点で、マイクロプレートリーダーで375 nmの吸光度を読み取った。
6ウェルプレートに播種したIGROV1細胞(1000細胞/ウェル)を1、10、および100 nMのコンジュゲート5に2時間曝露し、その後、薬物を含まない培地で9日間追跡した。その後、細胞をPBSで洗浄し、3:1のメタノール:酢酸溶液で5分間固定した。次いで、細胞を0.5%クリスタルバイオレット/メタノール溶液で15分間染色し、水道水で洗浄した。乾燥ステップの後、ImageJソフトウェアを使用して、コロニーの写真を撮り、カウントした。
腹水から調製した単細胞懸濁液を、フローサイトメトリー用の染色の前に、氷上でFACS染色液にて20分間ブロックした。FACS染色液は、PBS中の1%ウシ血清アルブミン画分V(Fisher Scientific、カタログ番号BP1600)、0.5 mg/mLのヒト免疫グロブリン(Equitech-Bio、カタログ番号SLH66)および0.05%アジ化ナトリウムで構成された。表面マーカーの検出(PD-L1、F4/80、CD11b、CD3、CD4、CD8)のために、腫瘍細胞を、最適化された濃度(0.4-2.5μg/mL)でeBioscienceから購入したさまざまな蛍光色素結合抗体を含むFACS染色液で染色した。氷上で20分後、腫瘍細胞をPBSで洗浄し、死細胞排除のために3μMヨウ化プロピジウムを含むPBSに再懸濁した。データをGalliosフローサイトメーター(Beckman Coulter)で集め、Kaluza v1.2 ソフトウェア(Beckman Coulter)を用いて分析した。葉酸をアレクサフルオル647にカップリングさせることによって、社内で合成した小分子を用いて、機能的葉酸受容体を測定した。
ID8-Cl15腫瘍細胞に対するコンジュゲート5の活性を、XTT細胞生存率アッセイを使用して評価した。細胞を、コンジュゲート5の10倍連続希釈液(最大1μM)に2時間曝露し、次いで、薬物を含まない培地で72〜120時間追跡した。XTTアッセイで決定したように、コンジュゲート5は細胞増殖の強力な用量依存的阻害を示し、相対IC50値は、〜0.52(72時間)、0.61(96時間)、および0.17(120時間)であった(図12)。重要なことは、最大の細胞死が96〜120時間の追跡後に観察され、このクラスのDNA架橋化合物の作用メカニズムを支持していることである。
マウス
雌のC57BL/6(ID8p、ID8-Cl15)およびnu/nu(IGROV1)マウスを、Envigo(インディアナポリス、IN)から購入し、6〜8週齢に達したときに使用した。マウスには、到着日に葉酸欠乏食(TestDiet、セントルイス、MO)を与えた。
マウス腹水腫瘍を、C57BL/6(ID8p、ID8-Cl15)およびnu/nu(IGROV1)マウスに、それぞれ5 x 106個の培養細胞を腹腔内移植することによって生成した。
5 mM EDTAを含む5 mLの冷PBSのI.P.注入によって腹水を収集し、次いで、腹水腫瘍細胞を含む腹腔内液を除去する。次いで、5分間の400 x gの遠心分離により細胞を収集し、RBC溶解ステップを行った後、次いで、冷PBSで洗浄し、最後に40μmのナイロンろ過で組織および大きな細胞凝集体を除去した。
安楽死させた後、腹水腫瘍細胞を含む腹腔内液をI.P.洗浄により収集した。5分間の2200 x gの遠心分離によって、腹水液の無細胞画分を得、将来の使用まで-80℃にて保存した。
コンジュゲート5単独および抗CTLA-4抗体との組み合わせの効果をテストするために、ID8-Cl15腫瘍細胞(1%同系マウス血清/葉酸欠乏RPMI1640培地中の動物当たり5 x 106個の細胞)を、到着日および葉酸欠乏食の開始日の後13日間腹腔内に接種した。比較のために、EC1456単独および同じ処方計画の抗CTLA-4抗体との併用も評価した。腫瘍移植の7日後に開始して、マウスに、0.1μmol/kgのコンジュゲート5または2μmol/kgのEC1456を、BIWで合計6回静脈内投与した。ストック溶液(BioXcell、Clone UC10-4F10-11)をPBS、pH 7.4で1.25 mg/mLに希釈することにより、抗CTLA-4抗体投与溶液を調製した。抗CTLA-4(250μg/用量)を、腫瘍移植後11日から開始して、合計5回BIWでi.p.投与した。コンジュゲート5+抗CTLA-4およびEC1456+抗CTLA-4の併用群では、すべての化合物について、単剤投与群と用量およびスケジュールを一致させた。マウスの体重を週に3回測定し、腹水の形成を示す腫れた腹部の臨床徴候、および呼吸困難、運動性、体重減少、下痢、円背位、摂食不良などの毒性の証拠について評価した。動物が腹水を発症したら、毎日モニターし、腹水が重篤になったとき(丸みを帯び、つま先で歩く)安楽死させた。マウスの同じコホートからの健康な動物を、正常な体重増加のコントロールとして使用した。
マウス腹水中のFBP1の定量
安楽死時にID8p、ID8-Cl15およびIGROV1腫瘍を有するマウスから収集した無細胞腹水サンプルを、可溶性マウス(ID8p、ID8-Cl15)およびヒト(IGROV1)FBP1レベルについてアッセイした。マウスFBP1を、0.93〜4.6 nMのID8-Cl15腫瘍細胞を腹腔内に移植したマウスに由来する腹水で検出した(表1)。同様に、ヒトFBP1を、0.70〜2.8 nMでIGROV1腫瘍細胞を腹腔内に移植したマウスに由来する腹水で検出した(表1)。対象的に、無視できる量のマウスFBP1が、ID8p腫瘍を有するマウスに由来する腹水中に見出された(表1)。これは、悪性腹水微小環境が、がん細胞からFOLR1を脱落させることを示唆する。
機能的FRレベルを、葉酸-フルオロフォアコンジュゲートを使用して、nu/nuマウスの腹腔内で成長させたIGROV1ヒト卵巣がん細胞(図14; HLA + CD45-;符号a)上で測定し、腹腔マクロファージ(F480+ CD11b+;符号b)およびインビトロ培養物から新たに収穫したIGROV1細胞(符号c)上のレベルと比較した。FA-アレクサフルオルで陽性に染色されたマウス腹腔腹水IGROV1細胞は、ごく少数(〜6%)しか存在せず、このことは、脱落またはダウンレギュレーションまたは両方の組み合わせのいずれかによるFR-αの損失を示唆する。IGROV1およびID8-Cl15腹水細胞によるFR-αの脱落は、可溶性ヒトおよびマウスFR-α(FBP1、FOLR1)がELISA分析により無細胞腹水で検出されたために発生した可能性が高い(表1)。腹水に由来するID8p細胞株をFRα陰性コントロールとして使用し、実際、非常にわずかな可溶性ネズミFR-αしか、ELISAによって検出されなかった(表1)。
CTLA-4(CD152)は、免疫応答をダウンレギュレートする免疫チェックポイントとして機能するタンパク質受容体である。CTLA-4は、T細胞の活性化を停止するために、抗原提示細胞上のB7への結合をCD28と競合する。最近の研究は、CTLA4拮抗薬が特定の腫瘍タイプで化学療法の活性を高めることができることを示した。コンジュゲート5単独および抗CTLA-4抗体との併用の抗腫瘍効果を調べるために、同系の腹腔内ID8-Cl15担がんマウスを利用した(図16A)。比較のために、EC1456は、単剤としても、または抗CTLA-4抗体と組み合わせてもテストした。ここでは、非治療のコントロールマウスの生存期間の中央値は、腫瘍移植後〜46日であった。EC1456単独(i.v. 2 μmol/kg、BIW x 6用量)とコンジュゲート5単独(i.v. 0.1 μmol/kg、BIW x 6用量)の両方が、各グループ5匹の動物で有意な抗腫瘍効果をもたらし、生存期間の中央値は、〜67%増加した(腫瘍移植後、〜77日、P=0.0018、ログランク検定)。抗CTLA-4抗体単独(i.p. 250μg/用量、BIW x 5用量)は、5匹の動物で有意な抗腫瘍効果を示さず、生存期間の中央値は、〜11%増加した(腫瘍移植後、〜51日)。EC1456(i.v. 2 μmol/kg、BIW x 6用量)+抗CTLA-4抗体(i.v. 2 μmol/kg、BIW x 6用量)は、腫瘍移植後、〜81日の生存期間の中央値を有する5匹の動物において追加の利点を示さなかった。一方、コンジュゲート5(i.v. 0.1 μmol/kg、BIW x 6用量)および抗CTLA-4抗体(i.p. 250 μg/用量、BIW x 5用量)は、腫瘍移植後、〜102日の生存期間の中央値5匹を有する動物において追加の治療効果を示した。
腹水腫瘍を有するマウス
材料
コンジュゲート5(分子量2369)およびEC1456(分子量2626)は、社内で合成した。
細胞株
ID8-Cl15細胞を、10%の熱不活性化ウシ胎児血清(HIFCS)と抗生物質とを含む葉酸を含まないRPMI1640培地(Gibco BRL)(FFRPMI)で増殖させ、標準的な細胞培養技術を使用して5% CO2雰囲気下で維持した。
雌のC57BL/6マウスは、Envigo(インディアナポリス、IN)から購入し、6〜8週齢に達したときに使用した。マウスには、到着日に葉酸欠乏食(TestDiet、セントルイス、MO)を与えた。
マウス腹水腫瘍を、C57BL/6マウスへの5 x 106個の培養細胞の腹腔内移植によって生成させた。
第1の実験(P-1836)では、すべての治療は腫瘍の移植から7日後に開始された。マウスには、コンジュゲート5を週2回、0.1μmol/kgで合計6回(BIW x 3)静脈内投与した。比較のために、EC1456を週2回、2μmol/kgで合計6回投与した(BIW x 3)。第2の実験(P-1846)では、コンジュゲート5治療は腫瘍の移植から21日後に開始された。マウスに、コンジュゲート5を0.1μmol/kgで、3週間、毎週3日間連続して静脈内投与した(D0-2 x 3、9回投与)。比較のために、EC1456を2μmol/kgで、3週間(D0-2 x 3、9回投与)毎週3日間連続して投与した。第3の実験(P-1861)では、コンジュゲート5の治療は腫瘍の移植から35日後に開始された。マウスに、コンジュゲート5を0.3μmol/kgで、2週間連続して週1回静脈内投与した(SIW x 2、2回投与)。比較のために、EC1456を2μmol/kgで、2週間、毎週3日間連続して、2週間投与した(D0-2 x 2、6回投与)。第4番の実験(P-1836)では、コンジュゲート5の治療は腫瘍の移植から43日後に開始された。マウスに、コンジュゲート5を0.3μmol/kgで、2週間連続して週1回静脈内投与した(SIW x 2、2投与)。病気の進行した段階のために、EC1456処理マウスは、2μmol/kgのみを、1週間、週3日間連続して処置された(D0-2 x 1、3回投与)。すべてのマウスの体重を週に3回測定し、腹水の形成を示す腫れた腹部の臨床徴候、および呼吸困難、運動性、体重減少、下痢、円背位、および摂食不良などの毒性の証拠について評価した。動物が腹水を発症したら、毎日モニターし、腹水が重篤になった(丸みを帯び、つま先で歩く)ときに、安楽死させた。
ID8-Cl15腹水腫瘍を有する7日齢のマウスにおけるコンジュゲート5活性
図17Aおよび17Bに示すように、非処置のコントロールマウスの生存期間の中央値は、腫瘍移植後、〜46日であった。コンジュゲート5(0.1μmol/kg、BIW x 6回投与)およびEC1456(2μmol/kg、BIW x 6回投与)の両方が、各グループ5匹の動物において同様の抗腫瘍効果を生み出し、生存期間の中央値を、〜67%増加させた(腫瘍移植後、〜77日)。
図18Aおよび18Bに示すように、非処置のコントロールマウスの生存期間の中央値は、腫瘍移植後、〜46日であった。コンジュゲート5(0.1μmol kg、D0-2 x 3、9回投与)は、各グループ5匹の動物において有意な抗腫瘍効果を生み出し、生存期間の中央値を、〜65%増加させた(腫瘍移植後、〜76日)。特に、Conjugate 5で処理した動物はすべて、研究の終了時に軽度の運動失調しか示さず、1匹の動物は腹水を発生しなかった(外れ値)。EC1456(2μmol/kg、D0-2 x、9回投与)で処置したマウスは重篤な皮膚炎を発症し、2匹の動物は皮膚の状態により44日目に安楽死させた。残りの2匹の動物は腹水を発症し、生存期間の中央値は59日間であり、非処置コントロールから、〜28%増加させた。
図19Aおよび19Bに示すように、非処置のコントロールマウスの生存期間の中央値は、腫瘍移植後、〜42日であった。コンジュゲート5(0.3μmol/kg、SIW x 2、2回投与)は、各グループ5匹の動物において有意な抗腫瘍効果を生み出し、生存期間の中央値を、〜52%増加させた(腫瘍移植後、〜64日)。EC1456(2μmol/kg、D0-2 x 2、4回投与)は、抗腫瘍効果をもたらさず、腫瘍移植後の生存期間の中央値は、〜44日であり、非処置コントロールと同様であった。
図20Aおよび20Bに示すように、非処置のコントロールマウスの生存期間の中央値は、腫瘍移植後、〜46日であった。コンジュゲート5(0.3μmol/kg、SIW x 2、2回投与)は、各グループ5匹の動物において有意な抗腫瘍効果をもたらし、生存期間の中央値を、〜24%増加させた(腫瘍移植後、〜57日)。EC1456(2μmol/kg、D0-2 x 1、3回投与)は、生存期間の中央値(腫瘍移植後、〜52日)を、〜13%増加させたが、これは非処置コントロールに対しの有意差ではなかった。
図21は、疾患のさまざまな段階にあるID8-Cl15腫瘍を有するマウスが、それぞれの投与計画においてコンジュゲート5およびEC1456で処置される各実験の結果をまとめたものである(上記のようにいくつかの毒性が観察された)。しかしながら、EC1456は、ID8-Cl15腹水腫瘍の進行した段階で徐々にその強度を失ったが、コンジュゲート5は一貫してより活性であった。腹水症の発症(35日目)から非処置動物の安楽死を必要とする疾患の末期(43日目)まで、EC1456が完全に不活性であった一方で、コンジュゲート5は治療効果をもたらしたことは、さらに重要である。
材料
試薬
EC1456(分子量2626)およびコンジュゲート5(分子量2369)は、社内で合成した。表面マーカーの染色に使用される抗体は、eBioscienceから購入した:F4/80(クローンBM8;カタログ番号12-4801)、CD11b(クローンM1/70;カタログ番号48-0112)。
細胞株
インビトロおよび/またはエクスビボ研究でのコンジュゲート5の活性の評価に使用されるFRα-およびFRα+発現細胞株は、(1)4T1p、ヒトのトリプルネガティブ乳がんに似たマウス乳がん細胞株;(2)4T1-Cl2、マウスFRαで安定的にトランスフェクトされた4T1p;(3)IGROV1、ヒトFRαを発現するヒト卵巣がん細胞株であった。4T1pおよび4T1-Cl2細胞を、10%熱不活性化ウシ胎児血清(HIFCS)および抗生物質を含む、葉酸が豊富であるか、または葉酸を含まないRPMI1640培地(Gibco BRL)(FFRPMI)でそれぞれ増殖させ、標準的な細胞培養技術を使用して5%CO2雰囲気下で維持した。IGROV1細胞を、4T1-Cl2と同じ培地で増殖させた。
96ウェルプレート内の4T1pおよび4T1-Cl2腫瘍細胞(20,000細胞/ウェル)を、FFRPMI培地中のコンジュゲート5の10倍連続希釈(≦100nM)で処理した。2時間の曝露後、薬物含有培地を交換し、細胞を洗浄し、さらに96時間インキュベートした。XTT(2,3-ビス(2-メトキシ-4-ニトロ-5-スルホ-フェニル)-2H-テトラゾリウム-5-カルボキサニリド)を製造業者の指示書に従って2時間培養培地に加えることにより、胞生存率を評価した。すべての結果は、非処置コントロール細胞に対する吸光度%(バックグラウンドを引く)として表した。
6ウェルプレートに播種したIGROV1細胞(1000細胞/ウェル)を、1、10、100、および1000 nMのコンジュゲート5およびEC1456に2時間曝露し、その後、薬物を含まない培地で9日間追跡した。その後、細胞をPBSで洗浄し、3:1のメタノール:酢酸溶液で5分間固定した。次いで、細胞を0.5%クリスタルバイオレット/メタノール溶液で15分間染色し、水道水で洗浄した。乾燥ステップの後、ImageJソフトウェアを使用してコロニーの写真を撮り、カウントした。
フローサイトメトリーのための染色の前に、4T1pおよび4T1-Cl2腫瘍から調製された単一細胞懸濁液を、氷上のFACS染色溶液で20分間ブロックした。FACS染色溶液は、PBS中の1%ウシ血清アルブミン画分V(Fisher Scientific、カタログ番号BP1600)、0.5 mg/mLヒト免疫グロブリン(Equitech-Bio、カタログ番号SLH66)および0.05%アジ化ナトリウムから構成された。表面マーカーの検出(F4 /80、CD11b)のために、腫瘍細胞を、最適化された濃度(0.4〜2.5μg/mL)でeBioscienceから購入したさまざまなフルオロフォア結合抗体を含むFACS染色液で染色した。氷上で20分後、腫瘍細胞をPBSで洗浄し、死細胞排除のために3μMヨウ化プロピジウムを含むPBSに再懸濁した。Galliosフローサイトメーター(Beckman Coulter)でデータを収集し、Kaluza v1.2ソフトウェア(Beckman Coulter)を使用して分析した。
マウス
雌のBalb/cマウス(4T1p、4T1-Cl2)は、Envigo(インディアナポリス、IN)から購入し、6〜8週齢に達したときに使用した。マウスには、到着日に葉酸欠乏食(TestDiet、セントルイス、MO)を与えた。
Balb/cマウスの固形腫瘍は、乳腺領域における、動物当たり5 x 105個の(4T1p)および2 x 106個の(4T1-Cl2)の培養細胞の皮下移植によって生成された。
腫瘍消化溶液を、血清および葉酸を含まないRPMI1640中のIV型コラゲナーゼ(最終濃度0.5 mg/mL、Sigmaカタログ番号C5138)、ヒアルロニダーゼ(最終濃度0.5 mg/mL、Sigmaカタログ番号H3506)およびDNアーゼI(最終濃度0.1 mg/mL、Sigmaカタログ番号DN25)を添加することによって調製し、次いで、37℃に温めた。4T1および4T1-CL2同所性腫瘍の単一細胞調製物を、Balb/cマウスからの各腫瘍の切除および冷PBSでの洗浄により調製した。冷PBSで洗浄した後、切除された腫瘍の表面に皮下脂肪が見えるようになり、それを腫瘍消化の前に注意深く剥がした。目に見える脂肪を除去した後、固形腫瘍を細かく刻み、激しく振とうしながら37℃にて1時間、10mLの腫瘍消化溶液中でインキュベートした。消化後、単一細胞調製物を400 X gで5分間ペレット化し、上清を捨てた。ペレットを5 mLの室温滅菌した1X RBC細胞溶解液(VWRカタログ番号420301-BL)で5分間処理し、赤血球を溶解した。溶液に、等量の冷PBSを加え、腫瘍細胞を再び5分間の400 x gでペレット化し、上清を捨てた。最終ペレットを10mLの冷PBSに再懸濁した後、40μmのFalcon(登録商標)セルストレーナー、滅菌、Corning(VWRカタログ番号21008-949)を使用してろ過し、組織の破片や未消化の腫瘍を除去した。ろ過した細胞溶液を再度ペレット化し、FACS染色液に再懸濁した後、フローサイトメトリー分析のために蛍光標識抗体を加えた。
0日目から開始して、乳腺4T1p(〜78.3 ± 12.1 mm3)および4T1-Cl2(〜70.1 ± 14.1 mm3)を有するマウスは、コンジュゲート5を200 nmol/kgで2週間、隔週で受ける予定であった。4T1p担がんマウスは、合計3回のみ投与され、4T1-Cl2担がんマウスは計画通り合計4回投与された。マウスの体重を量り、週に3回腫瘍サイズを測定した。腫瘍の体積を次の式で計算した:V=0.5 x a x b2(ここで、aは腫瘍を横切る最長の軸であり、bは、aに垂直な短い軸である)。腫瘍体積が〜1500 mm3に達したときに動物を安楽死させた。マウスはまた、呼吸困難、運動性、体重減少、下痢、円背位、および摂食不良などの毒性の証拠についても注意深くモニターされた。4T1p腫瘍を有するマウスにおける最後のコンジュゲート5投与は、体重減少のため省かれた。
4T1-Cl2および4T1p腫瘍細胞に対するコンジュゲート5のインビトロ活性
4T1-Cl2および4T1p腫瘍細胞に対するコンジュゲート5の活性を、XTT細胞生存率アッセイを使用して評価した。細胞をコンジュゲート5の10倍連続希釈液(最大100 nM)に2時間曝露し、次いで、薬物を含まない培地で96時間追跡した。FRα陽性 4T1- Cl2腫瘍細胞株において、コンジュゲート5は、細胞増殖の用量依存的阻害を示し、相対IC50値は、〜8.7 nMであった(図22Aおよび22B)。4T1-Cl2に対する活性は、この試験条件下で過剰の葉酸の存在下において部分的に可逆的であった。対照的に、コンジュゲート5は、インビトロでFRα陰性4T1p腫瘍細胞に対して完全に不活性であることがわかった。
増殖が遅いIGROV腫瘍細胞に対するコンジュゲート5の活性を、標準のクローン原性アッセイでEC1456の活性と比較した。2時間の暴露と9日間の追跡の後(図23)、コンジュゲート5は、テストしたすべての濃度において強力な活性を示した(1〜1000 nM)。一方、有意なEC1456活性は1 μMでのみ観察された。
図24A-Cに示すように、4T1マウス乳がん細胞株由来の正所性腫瘍(A)(白四角)は、検出可能な機能的FRをほとんど有さないが、FRα形質導入4T1サブクローン(4T1-Cl2;黒四角)から増殖した腫瘍は、有意なレベルを含んでいた。4T1親(B、〜16%)腫瘍および4T1-Cl2(C、〜24%)腫瘍で見いだされた腫瘍関連マクロファージ(TAM)は、FRβを発現するが、他の非マクロファージ骨髄細胞(MDSC)は、FRβ陰性であった。
コンジュゲート5の活性単独をFRα陰性4T1p腫瘍モデルで評価した。コンジュゲート5の抗腫瘍および抗TAM二重活性を、FRα陽性4T1-Cl2腫瘍モデルで評価した。フローサイトメトリー分析により、Balb/cマウスで確立された4T1pおよび4T1-Cl2乳腺腫瘍の両方において、同様のTAM含有量が示された。インビトロでの活性の欠如にもかかわらず(図22A)、4T1p腫瘍は、0.2μmol/kg(i.v.、BIW x 3回投与)でのコンジュゲート5に対して部分的な感受性を示し、有意な腫瘍増殖遅延を示した(図25Aおよび25B)。しかしながら、このFRα陰性モデルには完全寛解動物は存在しなかった。一方、コンジュゲート5は、0.2 μmol/kg(i.v.、BIW x 4回投与)で、FRα陽性4T1-Cl2腫瘍モデルにおいて、5人のうち3人の完全寛解動物をもたらした(図26Aおよび26B)。いずれの場合も、コンジュゲート5による処置により、動物の体重は有意に減少した。しかしながら、データは、FRα陽性腫瘍モデルに対するコンジュゲート5の活性が、FRβ陽性TAMの存在によって増強される可能性があることを示唆した。
葉酸欠乏食を与えている雌のFoxn1nuヌードラット(Harlan、Inc.、インディアナポリス、IN)の乳房部に、1 x 106個の 4T1腫瘍細胞を皮下移植した。腫瘍が〜1088 mm3に達したとき、動物(n=3)に、無(コントロール)、254 nmol/kgのコンジュゲート5、254 nmol/kgのコンジュゲート5+127 μmol/kgのEC0923、または127 μmol/kgのEC0923を静脈内投与した。4日後、腫瘍全体を採取し、酵素消化し、FACS分析に付した。腫瘍細胞懸濁液を、マクロファージマーカー(CD163、CD11b)、細胞生存率(ヨウ化プロピジウム)、および後期および初期アポトーシス(アネキシンV)について染色した。
Claims (26)
- 治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与することを含む、葉酸受容体陰性がんの治療方法であって、腫瘍関連マクロファージが阻害または枯渇される方法。
- 腫瘍関連マクロファージを枯渇させるために、治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与することを含む、葉酸受容体陰性がんの治療方法。
- 治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与し、腫瘍関連マクロファージを有する葉酸受容体陰性がんを治療することを含む、葉酸受容体陰性がんの治療方法。
- 腫瘍関連マクロファージを標的化するために、治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与することを含む、葉酸受容体陰性がんの治療方法。
- 宿主動物のがんにおける腫瘍関連マクロファージの存在を同定するステップ、および治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与するステップを含む、がんの治療方法。
- 腫瘍関連マクロファージを阻害または枯渇させるために、治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与するステップを含む、宿主動物におけるがんの治療方法。
- 腫瘍関連マクロファージを標的化するために、治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与するステップを含む、宿主動物における腫瘍関連マクロファージを標的化する方法。
- 腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、および/または、組織もしくは腫瘍の一部を形成する宿主動物におけるがんの治療方法であって、治療有効量のコンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩を宿主動物に投与するステップ、および腫瘍関連マクロファージを有する葉酸受容体陰性がんを治療するステップを含む方法。
- 腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向CD163(+)表現型を有する、請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
- 腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向CD163(+)およびTGF-β(+)表現型を有する、請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
- 腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向CD11b(+)表現型を有する、請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
- 腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向CD163(+)およびCD11b(+)表現型を有する、請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
- 腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向F480(+)表現型を有する、請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
- 腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向F480(+)およびCD11b(+)表現型を有する、請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
- 腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向性であり、CD163(+)、IL10(+)、Arg1(+)、TGF-β(+)、VEGF(+)、CD206(+)、CD11b(+)、およびF480(+)表現型からなる群から選択される1つ以上のマーカーを発現する、請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
- 腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、および/または、組織もしくはがんの一部を形成し、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向性であり、CD163(+)、IL10(+)、Arg1(+)、TGF-β(+)、VEGF(+)、CD206(+)、CD11b(+)、およびF480(+)表現型からなる群から選択される1つ以上のマーカーを発現する、請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
- がんが、非小細胞肺がん、未分化甲状腺がん、膵管腺がん、頭頸部がん、表皮成長因子受容体陰性乳がん、中皮腫、成人古典的ホジキンリンパ腫、ブドウ膜黒色腫、膠芽腫、腎がん、平滑筋肉腫、および色素性絨毛結節性滑膜炎からなる群から選択される、請求項1〜16のいずれか1つに記載の方法。
- コンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩が、宿主動物における腫瘍関連マクロファージを枯渇させる能力を有するか、または枯渇させる、請求項1〜17のいずれか1つに記載の方法。
- コンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩が、宿主動物における腫瘍関連マクロファージの活性を阻害する能力を有するか、または阻害する、請求項1〜18のいずれか1つに記載の方法。
- コンジュゲート5、またはその薬学的に許容される塩が、非経口剤形で宿主動物に投与される、請求項1〜19のいずれか1つに記載の方法。
- 非経口剤形が、皮内、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内、くも膜下投与剤形からなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
- 治療有効量が、約0.05 μmol/kg〜約6.0 μmol/宿主動物体重kgである、請求項1〜21のいずれか1つに記載の方法。
- 治療有効量が、約0.05 μmol/kg〜約4.0 μmol/宿主動物体重kgである、請求項1〜22のいずれか1つに記載の方法。
- 治療有効量が、約0.05 μmol/kg〜約2.0 μmol/宿主動物体重kgである、請求項1〜23のいずれか1つに記載の方法。
- 治療有効量が、約0.05 μmol/kg〜約1.0 μmol/宿主動物体重kgである、請求項1〜24のいずれか1つに記載の方法。
- 腫瘍関連マクロファージが、がんの中にあり、腫瘍関連マクロファージが、腫瘍促進性M2偏向CD163(+)、IL10(+)、Arg1(+)、TGF-β(+)、VEGF(+)、CD206(+)、CD11b(+)、およびF480(+)表現型を有する、請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
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