JP2020513817A - ヒトfshr細胞外ドメインに対する抗体 - Google Patents
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Abstract
本発明は、抗ヒト卵胞刺激ホルモン受容体抗体に関する。本発明は、また、癌治療における抗ヒト卵胞刺激ホルモン受容体抗体の使用に関する。本発明は、また、癌細胞の検出方法及び癌診断の方法に関する。本発明は、治療的及び診断的医療技術分野における応用を見つける。
Description
本発明は抗ヒト卵胞刺激ホルモン受容体抗体に関する。本発明は、また、癌治療における抗ヒト卵胞刺激ホルモン受容体抗体の使用に関する。
本発明は、また、癌細胞の検出方法及び癌診断の方法に関する。
本発明は、治療的及び診断的医療技術分野における応用を見つける。
以下の記述において、四角形のかぎ括弧([])で挟まれた参考文献は、テキストの最後に提供する参考文献のリストを指す。
癌は西側世界で最も多い悪性腫瘍であり、2番目に多い死因であり続けている。癌治療及び癌死亡率の減少を達成するためには早期発見が欠かせない。
癌の分子的理解を改善することで、診断的及び治療的介入における使用のための様々な癌細胞標的の識別につながった。しかしながら、腫瘍の異種性(表現型及び遺伝型)が腫瘍特異的診断、イメージング及び治療に現在取り組む第1の問題である[Marusyk等、2012[1];Keereweer等、2014[2]]。
腫瘍の異種性の問題は、腫瘍関連脈管構造を標的にすることによって減少することができる。後者の癌の偏在性成分は、腫瘍増殖及び転移の基本である[Folkman1990[3]]。血管形成(新しい腫瘍血管の形成)の抑制及び腫瘍コア血管の選択的排除(血管標的)は、腫瘍増殖を遮断し得る実用的方法の2つとして考えられる[Siemann等2005[4];Thorpe2004[5]]。しかしながら、有害な腫瘍過程(すなわち間隙流体圧の増加、プロテアーゼ分泌、アシドーシス及び巣状壊死)は、腫瘍コアの血管形態に影響し、結果的に著しく欠陥のある病理学的脈管構造にする[Roberts and Palade1997[6]]。腫瘍コア血管の脈管正常化及び/又は除圧は細胞傷害性治療法の送達及び有効性を改善するために必要とされる[Jain2013[7]]。
現在の抗血管療法の有効性は、また、薬が腫瘍塊の周辺に位置する腫瘍細胞(TC)を殺傷することができないことによって、実質的に損なわれ[Neri and Bicknell2005[8]]、TCは影響を受けていない腫瘍周囲血管から酸素及び栄養を得る。
これら全ての治療法は、全ての異なる癌を効率的に治療することができず、癌の高い多様性によって様々な有効性を有することができないため、改善しなければならない。
したがって、より多様な癌をより効率的に及び/又は効果的に治療することができる方法及び/又は化合物を見つける真の必要性がある。特に、癌治療の新しい戦略、すなわち新しい標的/経路を見つける真の必要性がある。
腫瘍周囲血管の管腔側に暴露されている特定の内皮細胞タンパク質の存在は、薬のマーカー特異的送達の機会を提供するはずである。例えば、FSHRは、検査される全腫瘍グレード及びステージについて分析された全ての腫瘍タイプに発現する[Radu等2010[9]]。FSHRは、腫瘍の周辺の腫瘍内皮細胞(EC)に存在し[Radu等20
10[9];Renner等2013[10];Siraj等2013[11];Planeix等2015[12]]、正常な組織には存在しない。マウス腫瘍モデルは、FSHRが腫瘍のECの管腔側に存在し、特に循環に送達されるリガンドを内部移行することができることを示した[Radu等2010[9]]。FSHRは腫瘍周囲血管の共通のマーカーであるため、原理的に、単一の治療薬が広範囲の腫瘍タイプに適用可能なはずである。
10[9];Renner等2013[10];Siraj等2013[11];Planeix等2015[12]]、正常な組織には存在しない。マウス腫瘍モデルは、FSHRが腫瘍のECの管腔側に存在し、特に循環に送達されるリガンドを内部移行することができることを示した[Radu等2010[9]]。FSHRは腫瘍周囲血管の共通のマーカーであるため、原理的に、単一の治療薬が広範囲の腫瘍タイプに適用可能なはずである。
卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)は、GTP結合タンパク質(Gタンパク質)結合受容体である。健康なヒトでは、FSHRは、標的細胞(精巣のセルトリ細胞及び卵巣の顆粒膜細胞)にのみ膜糖タンパク質として発現する。FSHRは、受容体のほぼ半分を示す大きなグリコシル化細胞外ドメインを有する。細胞外ドメインは、ホルモン結合に関与し、FSHR遺伝子の最初の9つのエキソンによってコードされる。最後のエキソンであるエキソン10は、膜貫通及び細胞内領域の両方をコードする[Gromoll等1994[13]。
これらの所見の観点から、FSHRに対するマウス、ウサギ及びヤギモノクローナル抗体が発現し、in vitro及びin vivoの腫瘍細胞を検出する能力について試験をおこなった。ヒトFSHRに対して生じたいくつかの抗体は市場で入手することができるが、それらの多くは特異性が低い[Peterson等、2013[14]。特異的FSHR323モノクローナル抗体は、FSHRの細胞外ドメインを認識する[Vannier等1996[15]。しかしながら、周知の化合物、例えば、抗体は、低い特異性を有し、in vivoの腫瘍細胞の再生可能で、信頼できる検出を提供しない。特に、非常に高い親和性抗受容体抗体だけが癌のイメージング、診断及び治療に成功することができたことは明白である[Yang等1995[16]。したがって、前述の化合物は低い特異性を有するため、効果的ではなく、癌細胞に関係する疾患の治療に使用することができない。したがって、治療薬及びイメージング剤を部位特異的に送達することが可能な化合物を見つける必要性が明白にある。確かに、このことは、薬剤活性を最大にし、副作用を最小にするために、医薬業界の進行中の究極的なゴールである。
まとめると、癌治療をより効率的に行い、及び/又はより多様な癌を効果的に治療することができる新しい方法及び/又は化合物が必要である。特に、癌治療の新しい戦略、例えば、新しい標的/経路を見つける真の必要性がある。さらに、効率的に、信頼できる方法で癌細胞を検出することができる方法及び/又は化合物を見つける必要がある。
本発明は、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた抗体を提供することによって、これらの必要性を満たし、前述の先行技術の欠点を克服する。
特に、本発明の抗体は、非常に高い親和性(sub−nM範囲の)抗ヒトFSHRを有する。特に、本発明の発明者は、本発明の抗体が周知の抗体より高い親和性及び特異性を有し、特に、本発明の抗体で得られた結果(EC50)は、周知の抗体よりも7.5〜18.2倍高いことを実証した。さらに、パラフィン包埋組織による免疫組織化学的技術について、本発明の抗体の最適濃度は、例えば、ヒトFSHRに対する周知の抗体よりも5〜25倍低かった。
さらに、発明者は、免疫標識技術、例えば、免疫蛍光及び/又はイメージング剤として標識された抗体を使用する場合、本発明の抗体は、周知の/市販の抗体の最適濃度よりも例えば、33倍低い濃度で使用する場合、FSHRを検出し、標識することができることを実証した。言い換えれば、本発明の抗体は、周知の抗体より少なくとも30倍低い濃度で使用することができ、少なくとも同じ結果を得ることができる。さらに、本発明の抗体
は、効率的に、信頼できる方法で、高濃度の抗体を使用せずに癌細胞を検出/標識することができる。さらに、より高濃度で使用する場合、本発明の抗体は、周知の/市販の抗体によって検出することができないFSHRを標識/検出することができる。
は、効率的に、信頼できる方法で、高濃度の抗体を使用せずに癌細胞を検出/標識することができる。さらに、より高濃度で使用する場合、本発明の抗体は、周知の/市販の抗体によって検出することができないFSHRを標識/検出することができる。
本発明は、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分を提供し、
−アミノ酸配列XaXbXcXdXe(配列番号16)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1であり、XaはQ、R又はKであり、XbはF、Q、S又はYであり、XcはY又はWであり、XdはV、L、I又はTであり、XeはG、I、L、Q又はTであり、
−アミノ酸配列EIXfPXgXhXiNTNYNEKFKG(配列番号11)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2であり、XfはF、L又はYであり、XgはR又はQ、Xh T又はN及びXi G又はQであり、
−アミノ酸配列GPTASGYAMDY(配列番号12)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)3を含む群の少なくとも1つを含む。
−アミノ酸配列XaXbXcXdXe(配列番号16)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1であり、XaはQ、R又はKであり、XbはF、Q、S又はYであり、XcはY又はWであり、XdはV、L、I又はTであり、XeはG、I、L、Q又はTであり、
−アミノ酸配列EIXfPXgXhXiNTNYNEKFKG(配列番号11)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2であり、XfはF、L又はYであり、XgはR又はQ、Xh T又はN及びXi G又はQであり、
−アミノ酸配列GPTASGYAMDY(配列番号12)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)3を含む群の少なくとも1つを含む。
本発明では、「CDR」は、抗体の重鎖及び軽鎖の可変領域の3つの超可変領域を意味し、パラトープの要素を構成し、抗原のエピトープを有する抗体の相補性を決定することを可能にする。これらの3つの超可変領域は、「フレームワーク」(FR又はフレームワーク領域)を構成し、可変領域に安定した構造を与える4つの定常領域によってフレーム化される。CDRのアミノ酸配列は抗原結合部位の形状及びイオン特性を決定するため、CDRは抗体の特異性を定める。
本発明では、「抗体」は、モノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を含む)、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)及び望ましい生物活性及び機能を示す限り、抗体断片を意味する。
本発明では、「抗体断片」又は「抗原結合部分」は、全長抗体の部分、例えば、その抗原結合又は可変領域を意味する。抗体断片の例として、Fab、Fab’、F(ab’)2及びscFvフラグメントが挙げられる。本発明では、「モノクローナル抗体」は、本明細書で使用する場合、実質的に均一な抗体集団から得られる抗体を指し、すなわち、集団を含む個別の抗体は、少量で存在し得る可能性として自然発生の変異を除いて、同一である。モノクローナル抗体は、単一の抗原決定特異性を有する純粋な抗体である。
本発明では、「抗体その抗原結合部分」は、3つのCDRを含む1つの重鎖又は1つの軽鎖可変領域の少なくとも一部分を含み得る。例えば、タイトな非共有結合において、1つの重鎖及び1つの軽鎖可変領域の二量体を含むscFvフラグメントであり得る。
本発明は、また、前述のように、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分を提供し、それは、さらに、
−アミノ酸配列RSSQSIVHRNGNTYLE(配列番号13)を有する可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)1、
−アミノ酸配列KVSNRFS(配列番号14)を有する可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)2、並びに
−アミノ酸配列FQGSHVPFT(配列番号15)を有する可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)3を含む群の少なくとも1つを含む。
−アミノ酸配列RSSQSIVHRNGNTYLE(配列番号13)を有する可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)1、
−アミノ酸配列KVSNRFS(配列番号14)を有する可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)2、並びに
−アミノ酸配列FQGSHVPFT(配列番号15)を有する可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)3を含む群の少なくとも1つを含む。
言い換えれば、本発明は、また、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分に関し、それは、
−アミノ酸配列XaXbXcXdXe(配列番号16)を有する可変重(VH)鎖相補
性決定領域(CDR)1であり、XaはQ、R又はKであり、XbはF、Q、S又はYであり、XcはY又はWであり、XdはV、L、I又はTであり、XeはG、I、L、Q又はTであり、
−アミノ酸配列EIXfPXgXhXiNTNYNEKFKG(配列番号11)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2であり、XfはF、L又はYであり、XgはR又はQ、Xh T又はN及びXi G又はQであり、
−アミノ酸配列GPTASGYAMDY(配列番号12)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)3を含む群の少なくとも1つを含み、
以下の
−アミノ酸配列RSSQSIVHRNGNTYLE(配列番号13)を有する可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)1、
−アミノ酸配列KVSNRFS(配列番号14)を有する可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)2、並びに
−アミノ酸配列FQGSHVPFT(配列番号15)を有する可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)3を含む群の少なくとも1つを含む。
−アミノ酸配列XaXbXcXdXe(配列番号16)を有する可変重(VH)鎖相補
性決定領域(CDR)1であり、XaはQ、R又はKであり、XbはF、Q、S又はYであり、XcはY又はWであり、XdはV、L、I又はTであり、XeはG、I、L、Q又はTであり、
−アミノ酸配列EIXfPXgXhXiNTNYNEKFKG(配列番号11)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2であり、XfはF、L又はYであり、XgはR又はQ、Xh T又はN及びXi G又はQであり、
−アミノ酸配列GPTASGYAMDY(配列番号12)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)3を含む群の少なくとも1つを含み、
以下の
−アミノ酸配列RSSQSIVHRNGNTYLE(配列番号13)を有する可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)1、
−アミノ酸配列KVSNRFS(配列番号14)を有する可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)2、並びに
−アミノ酸配列FQGSHVPFT(配列番号15)を有する可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)3を含む群の少なくとも1つを含む。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分の可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1のアミノ酸配列は、QFYVG(配列番号1)、RQWVI(配列番号2)、KQWLL(配列番号3)、RSWIL(配列番号4)及びKYWTQ(配列番号5)を含む群から選択され得る。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分の可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2のアミノ酸配列は、EIFPRTGNTNYNEKFKG(配列番号6)、EILPRNGNTNYNEKFKG(配列番号7)、EIFPRNGNTNYNEKFKG(配列番号8)、EIYPQNQNTNYNEKFKG(配列番号9)、及びEIYPRNGNTNYNEKFKG(配列番号10)を含む群から選択され得る。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分は、以下の表1に定められる可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1及び可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2のアミノ酸配列を含み得る。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分の重鎖の配列は、QVQLQQSGAELMKPGASVKISCKATGYTFSQFYVGWVKQRPGHGLEWIGEIFPRTGNTNYNEKFKGKATFTADTSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARGPTASGYAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号17)、QVQLQQSGAEL
MKPGASVKISCKATGYTFSRQWVIWVKQRPGHGLEWIGEILPRNGNTNYNEKFKGKATFTADTSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARGPTASGYAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号18)、QVQLQQSGAELMKPGASVKISCKATGYTFSKQWLLWVKQRPGHGLEWIGEIFPRNGNTNYNEKFKGKATFTADTSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARGPTASGYAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号19)、QVQLQQSGAELMKPGASVKISCKATGYTFSRSWILWVKQRPGHGLEWIGEIYPQNQNTNYNEKFKGKATFTADTSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARGPTASGYAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号20)及びQVQLQQSGAELMKPGASVKISCKATGYTFSKYWTQWVKQRPGHGLEWIGEIYPRNGNTNYNEKFKGKATFTADTSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARGPTASGYAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号21)を含む群から選択されるペプチドを含み得る。
MKPGASVKISCKATGYTFSRQWVIWVKQRPGHGLEWIGEILPRNGNTNYNEKFKGKATFTADTSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARGPTASGYAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号18)、QVQLQQSGAELMKPGASVKISCKATGYTFSKQWLLWVKQRPGHGLEWIGEIFPRNGNTNYNEKFKGKATFTADTSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARGPTASGYAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号19)、QVQLQQSGAELMKPGASVKISCKATGYTFSRSWILWVKQRPGHGLEWIGEIYPQNQNTNYNEKFKGKATFTADTSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARGPTASGYAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号20)及びQVQLQQSGAELMKPGASVKISCKATGYTFSKYWTQWVKQRPGHGLEWIGEIYPRNGNTNYNEKFKGKATFTADTSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARGPTASGYAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号21)を含む群から選択されるペプチドを含み得る。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分の軽鎖の配列は、配列DVLMTQTPLSLPVSLGDQASISCRSSQSIVHRNGNTYLEWYLQKPGQSPKLLIYKVSNRFSGVPDRFSGSGSGTDFTLKIIRVEAEDLGVYYCFQGSHVPFTFGSGTKLEIK(配列番号22)のペプチドを含み得る。
本発明の抗体は、非常に高い親和性抗ヒトFSHR特異性を有し、周知の抗体よりも多く有する。ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分は、より良い癌治療の有効性を提供するはずである。例えば、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分は、アデニル酸シクラーゼのFSH誘導活性、及び癌細胞の増殖に関係するFSH/FSHRシグナル伝達経路を遮断する[Ben−Josef等1999[17];Mariani等2006[18]]。
本発明では、「腫瘍」は、細胞の異常な増殖から生じる組織の異常な増殖を指す。腫瘍は、良性、前悪性、又は悪性(すなわち癌性)であってもよい。腫瘍は、原発性腫瘍又は転移性病変であってもよい。
本発明では、癌は、当業者に周知の癌であり得る。癌は、例えば、身体の他の部分に侵入し、又は拡散する能力を有する異常な細胞増殖を伴う疾患であり得る。癌は、例えば、ヒト又は動物の臓器又は組織の癌であり得る。癌は、例えば、肺、肝臓、目、心臓、肺、乳房、骨、骨髄、脳、頭及び首、食道、気管、胃、結腸、膵臓、子宮頸部、尿道、膀胱、前立腺、精巣、皮膚、直腸及びリンパ節を含む群から選択される癌であり得る。
本発明の別の対象は、抗体又はその抗原結合部分を含む医薬組成物及び薬学的に許容される担体である。
抗体又はその抗原結合部分は前述に定めた通りである。
医薬組成物は、ヒト又は動物に投与することができる形態であり得る。当業者は、本明細書で使用される「形態」という用語が実用的使用のための医薬品の剤形を指すことを明白に理解している。例えば、医薬品は、注射剤形、経口懸濁液、ペレット、粉末、顆粒又は局所剤形(例えば、クリーム、ローション、洗眼剤)を含む群から選択される剤形であり得る。
薬学的に許容可能な担体は、治療対象に依存して、ヒト又は動物に対する抗体又はその抗原結合部分の投与に使用される周知の薬学的担体であり得る。医薬組成物を投与する医薬剤形又は方法は、治療を受けるヒト又は動物対象に関して、選択され得る。例えば、1歳から17歳の年齢の子ども、又は、例えば、1歳以下の乳児については、シロップ又は注射が好ましい。例えば、重量目盛の付いたピペット、シリンジで投与され得る。例えば、17歳以上の成人では、注射が好まれ得る。静脈内重量目盛の付いたシリンジで投与され得る。
本発明に従って、医薬組成物は、薬学的に許容され、有効量の抗体又はその抗原結合部分を含み得る。
例えば、癌の場合、治療有効量の抗体又はその抗原結合部分は、癌細胞の数を減少し、腫瘍サイズを減少し、周辺の臓器への癌細胞の浸潤を抑制し(すなわち、ある程度遅らせ、好ましくは停止する)、腫瘍転移を抑制し(すなわち、ある程度遅らせ、好ましくは停止する)、腫瘍増殖をある程度抑制し、及び/又は癌に関連する1つ以上の症状をある程度軽減することができる。
例えば、抗体又はその抗原結合部分の治療有効量は、例えば、5mg/患者のkg体重未満又は等しい1日量であり得る。
例えば、医薬組成物は、医薬組成物の10〜40mg.ml−1、例えば、医薬組成物の15〜30mg.ml−1、例えば、医薬組成物の20〜27.5mg.ml−1の濃度の抗体又はその抗原結合部分を含み得る。
前述のように、本発明の発明者は、驚くべきことに、また、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた本発明の単離された抗体又はその抗原結合部分が、例えば、FSHRが関与する疾患、例えば、癌、例えば、乳癌を治療することができることを実証し、最初に実証した。例えば、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分は、アデニル酸シクラーゼのFSH誘導活性、及び癌細胞の増殖に関係するFSH/FSHRシグナル伝達経路を遮断することができる[Ben−Josef等1999[17];Mariani等2006[18]]。
したがって、本発明の別の対象は、医薬品として使用するためのヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分である。ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分は前述の通りである。
本発明に従って、医薬品はFSHR受容体が関与し得る疾患を治療するための医薬品であり得る。例えば、本発明の医薬品は、FSHRが関与する良性又は悪性疾患を治療するための医薬品であり得、例えば、子宮内膜症、平滑筋腫、結腸腺腫、前立腺肥大、癌、例えば、固形腫瘍及び肉腫を含む群から選択される疾患であり得る。
医薬品は、ヒト又は動物に投与することができる形態であり得る。医薬品は、例えば、前述の医薬組成物であり得る。
医薬品は、当業者に周知の方法で投与され得る。医薬品は、例えば、直接的に、すなわち純粋若しくは実質的に純粋に、又は抗体又はその抗原結合部分を薬学的に許容される担体及び/又は培地と混合した後に投与され得る。本発明に従って、医薬品は、注入可能な溶液、例えば、液体製剤、多粒子系、口内分散性剤形を含む群から選択される経口投与用の医薬品であり得る。本発明に従って、医薬品は、液体製剤、経口発泡性剤形、経口粉末
、多粒子系、口内分散性剤形を含む群から選択される経口投与用の医薬品であり得る。
、多粒子系、口内分散性剤形を含む群から選択される経口投与用の医薬品であり得る。
ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分は、また癌治療に有用な化合物に直接的に、又はリンカーに結合し得る。
本発明では、癌治療に有用な化合物は、抗体又はその抗原結合部分に直接的に、又はリンカーに結合するように適用することができる当業者に周知の化合物であり得る。これらは、例えば、Peter J Hoskin、Radiotherapy in Practice−Radioisotope Therapy、2007[19]に開示される放射性同位元素、前立腺癌においてPHB1の発現を停止させるための6−メルカプトプリン、siRNA、例えば、siRNA送達系等の細胞微小管を遮断する小分子(Xu
X等2017[20])、毒素、例えば、サポリン、ゲロニン、リシン、志賀毒素等(レビューについてはAllahyari H等2017[21]を参照のこと)、組織因子、例えば、膜結合全長組織因子又は可溶性オルタナティブスプライシング型組織因子(Eisenreich A等[22])、ペプチド、例えば、Arap等[23];Leuschner and Hansel 2005[24]に開示されるD(KLAKLAK)2であり得る。
X等2017[20])、毒素、例えば、サポリン、ゲロニン、リシン、志賀毒素等(レビューについてはAllahyari H等2017[21]を参照のこと)、組織因子、例えば、膜結合全長組織因子又は可溶性オルタナティブスプライシング型組織因子(Eisenreich A等[22])、ペプチド、例えば、Arap等[23];Leuschner and Hansel 2005[24]に開示されるD(KLAKLAK)2であり得る。
本発明では、リンカーは本発明で使用するために適合された当業者に周知のリンカーであり得る。リンカーは、例えば、Nolting2013[25];Jain等2015
[26];Tsuchikama and An2015[27]に開示されるリンカ
ーであり得る。
[26];Tsuchikama and An2015[27]に開示されるリンカ
ーであり得る。
腫瘍血管の表面にFSHRの選択的発現パターンを実証する本発明の発明者の研究[Radu等2010[9];Siraj等2013[13];Renner等2013[10];Planeix等2015[12]]は、癌治療について、FSHRを標的にする治療的能力を強調する。本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分は、細胞の成分として、又はキメラ抗原受容体(CAR)を使用する細胞(T細胞、NK細胞)ベースの免疫療法の成分として使用され得る(Rezvani and Rouce 2015[28];Figueroa等2015[29])。
有利な点として、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分を、細胞の成分として、又はキメラ抗原受容体(CAR)を使用するT細胞若しくはNK細胞ベースの免疫療法の成分として使用する場合、これらの細胞は、周辺の腫瘍血管に発現される血管内皮FSHRを標的にする。さらに有利な点として、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分は、T細胞受容体シグナル伝達領域に結合するFSHR抗原に特異的な本発明の抗体のscFvフラグメントを含むキメラ抗原受容体(CAR)の発現によって、腫瘍脈管構造を認識し、攻撃するようにT細胞に指示することができ、例えば、癌患者の腫瘍の治療のための免疫療法戦略として、癌治療のための医薬品として使用され得る。
本発明の発明者は、また、驚くべきことに、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分が特に癌細胞の表面で発現するFSHRを標的にし、FSHRを発現する細胞を検出/標的にすることができることを初めて実証した。さらにFSHRを発現する細胞は、哺乳動物、特に、腫瘍による影響を受けているヒトの循環血細胞に蓄積する。
したがって、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた抗体又はその抗原結合部分は、免疫化学研究、例えば、免疫沈降法、ウエスタンブロット法、ELISA、免疫細胞化学的研究、例えば、共焦点顕微鏡、免疫電子顕微鏡及び/又は
免疫組織化学的研究に使用され得る。
免疫組織化学的研究に使用され得る。
本発明は、また、in vitro又はin vivoでの診断又は撮像方法に使用するためのヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた抗体又はその抗原結合部分を提供する。
本発明では、in vitro又はin vivoでの診断又は撮像方法は、抗体又はその抗原結合部分を使用することができる当業者に周知の方法であり得る。例えば、in
vivoでの診断又は撮像方法は、単一光子放射断層撮影(SPECT)、ポジトロン断層撮影(PET)、造影エンハンス超音波診断イメージング、及び、例えば、Mangradexナノ粒子を使用することによる磁気共鳴画像法(MRI)を含む群から選択され得る。
vivoでの診断又は撮像方法は、単一光子放射断層撮影(SPECT)、ポジトロン断層撮影(PET)、造影エンハンス超音波診断イメージング、及び、例えば、Mangradexナノ粒子を使用することによる磁気共鳴画像法(MRI)を含む群から選択され得る。
本発明の別の目的は、癌細胞、例えば、試料において循環FSHR陽性上皮癌細胞、腫瘍内皮細胞及び/又は循環FSHR外部ドメインを検出するためのヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分のin vitro使用である。
ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分は前述の通りである。
本発明では、試料は、生体試料であり得る。生体試料は、当業者に周知の生体試料であり得る。生体試料は、例えば、液体又は固体試料であり得る。本発明に従って、試料は生体体液であり得、例えば、血液、血漿、血清、尿、組織、例えば、筋肉の試料、又は組織生検の試料であり得る。
本発明では、癌細胞は、当業者に周知の卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)を発現する癌細胞であり得る。癌細胞は、例えば、循環FSHR陽性上皮癌細胞又は腫瘍内皮細胞であり得る。
本発明では、癌細胞を検出する方法は、当業者に周知の検出方法であり得る。癌細胞の検出方法は、フローサイトメトリーに適用される蛍光標識細胞分取(FACS)であり得る。
本発明では、FSHR陽性癌細胞及び/又は腫瘍内皮細胞の表面から拡散される循環FSHR細胞外ドメインを検出する方法は、当業者に周知の検出方法であり得る。例えば、当業者に周知の免疫−酵素法であり得る。例えば、ELISAであり得る[Vannier1996[15]。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(hFSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分を検出、診断又は撮像方法に使用する場合、抗体は標識され、及び/又はタグ付けされ得る。例えば、hFSHRに対する抗体又はその抗原結合部分は、適合され、当業者に周知のタグでタグされ得る。例えば、ビオチン、蛍光色素、例えば、ロドプシン、alexa−Fluor、ナノゴールド被覆リガンド、カーボンブラック被覆リガンド、mangradex又は蛍光リガンドを含む群から選択されるタグであり得る。例えば、hFSHRに対する抗体又はその抗原結合部分は、放射活性分子を含む群、例えば、123I、124I、111In、186Re、188Re、蛍光色素、不可視近赤外線(NIR)化合物、例えば、NIR蛍光IRDye(登録商標)800−CW(Tanaka等2008[30])、ビオチン等のシンチグラフィー研究のための放射活性原子を含む群から選択される化合物で標識及び/又はタグされ得る。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分がタグされる場合、共役分子で明らかになり得る。
本発明では、共役分子は、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体に対するタグされた抗体又はその抗原結合部分に結合する分子であり得、当業者に周知である。例えば、タグがビオチンである場合、共役分子はストレプトアビジンであり得る。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分は、放射同位体及び/又は蛍光色素で標識される場合、イメージング過程において、例えば、原発性腫瘍及び/又は転移を検出/局所化するのに有用となり得る。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分は、不可視近赤外線(NIR)化合物で標識される場合、画像誘導治療で有用となり得る。
有利な点として、本発明の発明者は、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分が、FSHRに対する良好な親和性及び特異性があるために、例えば、試料に受容体が存在するかどうかについて優れた検出/結果を提供することができることを実証した。
言い換えれば、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた抗体又はその抗原結合部分は、より信頼できる結果及び優れた検出効率を提供する。
したがって、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた抗体又はその抗原結合部分は、例えば、方法、及び、例えば、診断予後の感受性を増加させることができる。
本発明の別の目的は、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた抗体又はその抗原結合部分で、例えば、腫瘍サイズを連続イメージングすることによって、抗腫瘍剤の有効性をモニターするために、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分のin vitro使用である。
本発明では、抗腫瘍剤は、当業者に周知の抗腫瘍剤、例えば、化学療法薬剤、放射線療法薬剤であり得る。
本発明の別の目的は、以下のステップを含むin vitroに抗腫瘍剤及び/又は抗腫瘍治療の有効性をモニターする方法である:
a)ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分で腫瘍サイズ(S1)を画像上で測定し、
b)治療後のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分で腫瘍サイズ(S2)を画像上で測定し、
c)以下の公式に従って、腫瘍サイズとスコアの計算値(S)を比較し、
d)S=S2/S1、
1.08未満のSの値は治療の効果があることを示す。
a)ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分で腫瘍サイズ(S1)を画像上で測定し、
b)治療後のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分で腫瘍サイズ(S2)を画像上で測定し、
c)以下の公式に従って、腫瘍サイズとスコアの計算値(S)を比較し、
d)S=S2/S1、
1.08未満のSの値は治療の効果があることを示す。
本発明では、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分を使用して、撮像方法から得られた画像上で腫瘍サイズの測定を行うことができる。腫瘍サイズの測定は、例えば、前述の撮像方法から得られた画像であり得る。
本発明では、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその
断片は、ヌクレオチド配列から得ることができる。
断片は、ヌクレオチド配列から得ることができる。
本発明の対象は、したがって、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその断片をコードする単離されたヌクレオチド配列である。
本発明では、ヌクレオチド配列は、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその断片をコードし得、
−アミノ酸配列XaXbXcXdXe(配列番号16)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1であり、XaはQ、R又はKであり、XbはF、Q、S又はYであり、XcはY又はWであり、XdはV、L、I又はTであり、XeはG、I、L、Q又はTであり、
−アミノ酸配列EIXfPXgXhXiNTNYNEKFKG(配列番号11)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2であり、XfはF、L又はYであり、XgはR又はQ、Xh T又はN及びXi G又はQであり、
−アミノ酸配列GPTASGYAMDY(配列番号12)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)3を含む群の少なくとも1つを含み得る。
−アミノ酸配列XaXbXcXdXe(配列番号16)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1であり、XaはQ、R又はKであり、XbはF、Q、S又はYであり、XcはY又はWであり、XdはV、L、I又はTであり、XeはG、I、L、Q又はTであり、
−アミノ酸配列EIXfPXgXhXiNTNYNEKFKG(配列番号11)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2であり、XfはF、L又はYであり、XgはR又はQ、Xh T又はN及びXi G又はQであり、
−アミノ酸配列GPTASGYAMDY(配列番号12)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)3を含む群の少なくとも1つを含み得る。
技術知識及びアミノ酸配列−核酸翻訳コードを考慮して、当業者は、対応する核酸コード配列を決定することができる。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分の可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1のペプチド配列をコードするヌクレオチド配列は、CAGTTTTATGTGGGT(配列番号39)、CGGCAGTGGGTTATT(配列番号40)、AAGCAGTGGTTGTTG(配列番号41)、CGTTCGTGGATTCTG(配列番号42)、AAGCAGTGGTTGTTG(配列番号43)を含む群から選択され得る。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分の可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2のペプチド配列をコードするヌクレオチド配列は、GAAATTTTTCCTAGGACGGGTAACACCAACTACAACGAAAAATTCAAAGG(配列番号44)、GAAATTTTGCCGAGAAACGGTAACACCAACTACAACGAAAAATTCAAAGG(配列番号45)、GAAATTTTTCCGCGGAACGGGAACACCAACTACAACGAAAAATTCAAAGGC(配列番号46)、GAAATTTATCCGTAGAACTAGAACACCAACTACAACGAAAAATTCAAAGGC(配列番号47)、CGAAATTTATCCGCGGAACGGGAACACCAACTACAACGAAAAATTCAAAGG(配列番号48)を含む群から選択され得る。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分の可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)3のペプチド配列をコードするヌクレオチド配列は、GGCCCGACCGCGAGCGGCTATGCGATGGACTAC(配列番号49)であり得る。
非限定的な例として、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体に由来するヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体の可変重(VH)のペプチド配列配列番号17〜21をコードするヌクレオチド配列は決定され、対応するペプチド配列が推定され、以下の表2にそれぞれ示される。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分の可変重(VH)のペプチド配列配列番号17〜21をコードするヌクレオチド配列は、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32を含む群から選択され得る。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分の可変軽(VL)鎖相補性決定領域(CDR)1のペプチド配列をコードするヌクレオチド配列は、配列AGATCTAGTCAGAGCATTGTACATAGAAATGGAAACACTT ATTTAGAA(配列番号24)のヌクレオチドを含む群又はその変異体から選択され得る。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分の可変軽(VL)鎖相補性決定領域(CDR)2のペプチド配列をコードするヌクレオチド配列は、配列AAAGTTTCCAACCGATTTTCT(配列番号25)のヌクレオチドを含むヌクレオチド又はその変異体であり得る。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分の軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)3のペプチド配列をコードするヌクレオチド配列は、配列TTTCAAGGTTCACATGTTCCATTCACG(配列番号26)のヌクレオチドを含む群又はその変異体から選択され得る。
本発明では、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分の可変軽(VL)鎖の配列配列番号13〜15、22のペプチドを含む群から選択されるペプチド配列をコードするヌクレオチド配列は、配列配列番号23、配列番号24、配列番号25及び配列番号26を含む群から選択され得る。
本発明の対象は、また、組み換えベクター、特に本発明のヌクレオチド配列を含む発現ベクターである。
非限定的な例として、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体に由来する重鎖の定常領域のヌクレオチド配列が決定され、対応するペプチド配列が推定され、以下の表3−1〜表3−5にそれぞれ示される。
本発明の別の対象は、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその断片をコードする単離された核酸又はヌクレオチド配列を含む発現ベクターに関する。
本発明は、また、単離された核酸又は配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32を含む群から選択されるヌクレオチド配列を含む発現ベクターに関する。
本発明では、ベクターは、組み換えタンパク質を生成するための当業者に周知のベクターの1つであってもよい。ベクターは、概して、使用される細胞性宿主の機能として選択される。ベクターは、カタログhttp://www.promega.com/vectors/mammalian_express_vectors.htm[31]又はhttp://www.qiagen.com/overview/qiagenes.aspx?gaw=PROTQIAgenes0807&gkw=mammal+expression[32]、又はhttp://www.scbt.com/chap_exp_vectors.php?type=pCruzTM%20Expression%20Vectors[33]に列挙されるベクターから選択され得る。例えば、WO83/004261[34]に記載の発現ベクターであり得る。ベクターは、例えば、pcDNA3.1発現ベクター、FJB IgG発現ベクターを含む群から選択され得る。
本発明の別の対象は、ヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその断片をコードする核酸を含む宿主細胞、又はヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその断片をコードする核酸を含む発現ベクターに関する。
核酸又は発現ベクターは前述の通りである。
宿主細胞は、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその断片を、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその断片をコードする核酸配列を含む前述のベクターから生成するのに適した宿主であり得る。
本発明の目的について、「宿主細胞」は、原核生物又は真核生物細胞を意味することが理解される。組み換えタンパク質の発現に多く使用される宿主細胞として、Escherichia coli又はBacillus sp.、Saccharomyces cerevisiae等の酵母細胞、Aspergillus Niger等の真菌細胞、昆虫細胞及び/又は哺乳動物細胞が挙げられる。哺乳動物細胞は、例えば、マウス細胞及びヒト細胞を含む群から選択され得る。哺乳動物細胞は、例えば、HEK293、PER−C6、CHO細胞、CAR−T細胞、CAR−NK細胞を含む群から選択され得る。本発明では、宿主細胞はCHO細胞であり得る。
原核生物及び真核生物の細胞の形質転換は、当業者に周知の方法/技術である。形質転換は、例えば、リポフェクション、電気穿孔、熱ショック又は化学的方法によって実施され得る。形質転換される細胞に応じて、当業者は、選択した宿主細胞の形質転換に必要な方法を容易に決定することができる。したがって、発現ベクターを宿主細胞に導入する方法は、選択した宿主細胞に応じて選択される。発現ベクターによって形質転換された宿主細胞は、例えば、組み換え形態において、対応するタンパク質を生成する。当業者は、例えば、組み換え、例えば、免疫沈降を使用し、次にウエスタンブロット法を使用して、宿主細胞がタンパク質を生成することを容易に検証することができる。
本発明の対象は、また、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分を生成する方法である。
本発明では、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分を生成する方法は、当業者に周知の方法によって実施されて、抗体又はその抗原結合部分を生成することができる。本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分を生成する方法は、本発明に記載の宿主細胞を培養し、抗体又はその抗原結合部分を細胞培養物から回収することを含み得る。
宿主細胞は、当業者に周知の方法で培養され、細胞に適合され得る。原核生物及び真核生物の細胞の培養は、当業者に周知の技術である。細胞に応じて、当業者は、選択した宿主細胞の培養に必要とされる必要な手段、培地、時間及び温度条件を容易に決定することができる。
細胞培養物から抗体又はその抗原結合部分を回収することは当業者に周知の方法によって行われ得る。例えば、電気泳動法、超遠心分離法、示差沈殿、限外濾過、膜又はゲルろ過、親和性クロマトグラフィーといった方法が選択され得る。
本発明では、本発明のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対する抗体又はその抗原結合部分は、例えば、Kohler and Milstein 1975[35]に記載のハイブリドーマ法、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Cote等、1983[36])、及び/又は、例えば、米国特許第4,816,567[37]号に記載の組み換
えDNA法によって作製され得る。本発明の抗体又はその抗原結合部分は、Clackson等1991[38]及びMarks等1991[39]に開示される技術を使用して、ファージ抗体ライブラリから生成及び単離することもできる。
えDNA法によって作製され得る。本発明の抗体又はその抗原結合部分は、Clackson等1991[38]及びMarks等1991[39]に開示される技術を使用して、ファージ抗体ライブラリから生成及び単離することもできる。
その他の利点は、例示によって与えられる添付の図面によって示される以下の例を読むことによって当業者に明らかになり得る。
実施例1:抗体の製造方法
1.遺伝子及びベクター
重鎖のみをランダム化した本発明のマウスIgG2a抗huFSHRの生成について、5つの異なる抗ヒトFSHRのVHをコードする遺伝子、及びFJB IgG発現ベクターにさらにクローニングするためのBsmBI隣接領域で設計された周知のFSHR抗体Vκ(配列番号27)のVκをコードする遺伝子を生成した。5つの異なる抗ヒトFSHRの重鎖をコードするヌクレオチド配列は、それぞれ、配列表の配列番号28〜32の配列に対応する。
1.遺伝子及びベクター
重鎖のみをランダム化した本発明のマウスIgG2a抗huFSHRの生成について、5つの異なる抗ヒトFSHRのVHをコードする遺伝子、及びFJB IgG発現ベクターにさらにクローニングするためのBsmBI隣接領域で設計された周知のFSHR抗体Vκ(配列番号27)のVκをコードする遺伝子を生成した。5つの異なる抗ヒトFSHRの重鎖をコードするヌクレオチド配列は、それぞれ、配列表の配列番号28〜32の配列に対応する。
異なるVHドメインをコードする得られた遺伝子は、マウスIgG2a重鎖定常領域コード遺伝子を有するフレームにおけるBsmBI a pcDNA3.1発現ベクターを介して、別々にクローニングした。これらのヌクレオチド配列は、配列表の配列番号28〜32の配列に対応する。平行して、配列番号33を含むVκをコードする合成核酸は、また、BsmBI制限エンドヌクレアーゼを介して、マウスCκコード遺伝子を有するフレームにおけるpDNA3.1発現ベクターにクローニングした。
得られた発現ベクター構築物の配列決定によって、対応するクローン化領域が哺乳動物シグナルペプチド及びFJB発現ベクターに存在する定常領域をコードする遺伝子を有するフレームにクローニングしたことを確認した。
2.手順
抗体発現システム:GibcoExpiCHO Expression System(ThermoFisher Scientific;Cat No A29133)及びExpiCHO−S細胞(ThermoFisher Scientific;Cat
No A29127)を使用した。
抗体発現システム:GibcoExpiCHO Expression System(ThermoFisher Scientific;Cat No A29133)及びExpiCHO−S細胞(ThermoFisher Scientific;Cat
No A29127)を使用した。
親和性クロマトグラフィーシステム:AKTA純粋クロマトグラフィーシステムのタンパク質A(GE Healthcare Life Sciences;Cat No 17061801)、カラム平衡緩衝液:1×リン酸緩衝食塩水(PBS)、溶出緩衝液:100mMの酢酸及び中和緩衝液:1Mトリス緩衝液、pH8.8を使用した。
マウスIgG2 FSHR323変異体を、製造者の指示に従って、Gibco19(登録商標)ExpiCHO(登録商標)Expression Systemを使用して生成した。ExpiCHO細胞を重鎖及び軽鎖発現ベクターと同時導入し、500mlの培地で6〜8日間培養した。その後、上清を回収し、4℃で15分間、10,000gで遠心分離をかけた。AKTA純粋クロマトグラフィーシステム(GE Healthcare Life Sciences)のタンパク質AによってIgGを精製した。結合し
たIgGを100mMの酢酸(4〜10倍のカラム量)で溶出し、1/2カラム量の画分を回収し、1Mのトリス緩衝液、pH8.8(画分量の1/4)で中和し、4℃で保存した。精製されたIgGを含有する画分をプールし、4℃のIgGで、フィルター上の遠心分離によって濃縮し、1×PBSに対して透析し(2回、4℃でそれぞれ2時間)、0.22μmでろ過することによって最終的に滅菌した。得られたIgGの総量及び濃度を表1に示す。生成したIgGの純度を標準SDS−PAGEによって測定した(12%のアクリルアミド;2μgの抗体/レーン;100V;120分の泳動時間)。使用した分子量マーカーは、ThermoScientific Page Ruler Plus Prestained Protein Ladder(Cat N°26619)(5μl/レーン)であった。結果によると、全てのIgG調製物が95%を超えて純粋であり、非還元下で150kDaの予想分子量であり、還元条件下(すなわち200mMのDTT)で重鎖については50kDa、軽鎖については25kDaであった(図1)。
たIgGを100mMの酢酸(4〜10倍のカラム量)で溶出し、1/2カラム量の画分を回収し、1Mのトリス緩衝液、pH8.8(画分量の1/4)で中和し、4℃で保存した。精製されたIgGを含有する画分をプールし、4℃のIgGで、フィルター上の遠心分離によって濃縮し、1×PBSに対して透析し(2回、4℃でそれぞれ2時間)、0.22μmでろ過することによって最終的に滅菌した。得られたIgGの総量及び濃度を表1に示す。生成したIgGの純度を標準SDS−PAGEによって測定した(12%のアクリルアミド;2μgの抗体/レーン;100V;120分の泳動時間)。使用した分子量マーカーは、ThermoScientific Page Ruler Plus Prestained Protein Ladder(Cat N°26619)(5μl/レーン)であった。結果によると、全てのIgG調製物が95%を超えて純粋であり、非還元下で150kDaの予想分子量であり、還元条件下(すなわち200mMのDTT)で重鎖については50kDa、軽鎖については25kDaであった(図1)。
前述の表において、「1」:重鎖の配列番号1のCDR1及び配列番号6のCDR2を有する抗体、「2」:重鎖の配列番号2のCDR1及び配列番号7のCDR2を有する抗体、「3」:重鎖の配列番号3のCDR1及び配列番号8のCDR2を有する抗体、「4」:重鎖の配列番号4のCDR1及び配列番号9のCDR2を有する抗体、「5」:重鎖の配列番号5のCDR1及び配列番号10のCDR2を有する抗体であり、CDR3配列が重鎖のGPTASGYAMDY(配列番号12)であり、RSSQSIVHRNGNTYLE(配列番号13)のCDR1配列、KVSNRFS(配列番号14)のCDR2配列及び軽鎖のFQGSHVPFT(配列番号15)のCDR3配列を意味する。
実施例2:マウスIgG2a抗huFSHRのEC50測定
IgG抗ヒトFSHRがhuFSHRに特異性を保持しているかどうか、IgG抗ヒトFSHRが周知の抗体より高い親和性でこの受容体に結合しているかどうかを特徴付け、確認するために、異なるIgG(MAB)濃度、huFSHR−L−細胞及びWT L_細胞を使用して結合FACS実験を実施した。これらの細胞は、huFSHR発現についてQCedであった。
IgG抗ヒトFSHRがhuFSHRに特異性を保持しているかどうか、IgG抗ヒトFSHRが周知の抗体より高い親和性でこの受容体に結合しているかどうかを特徴付け、確認するために、異なるIgG(MAB)濃度、huFSHR−L−細胞及びWT L_細胞を使用して結合FACS実験を実施した。これらの細胞は、huFSHR発現についてQCedであった。
本発明では、HuFSHR L−細胞(ヒトFSH受容体を安定的に発現するL細胞)、WT L−細胞(野生型L細胞、ネガティブコントロール)を使用した。
前述のように、HuFSHR L−細胞を調製した[Vannier等1996[15]。端的には、カルシウムリン酸沈殿法を使用して、マウスL細胞を、hFSHR(pSG5−hFSHR)をコードするプラスミド、プラスミドpSV−Neo、及び抗生物質G418に耐性を示すベクターと同時導入した。ネオマイシン耐性細胞を10%のウシ胎仔血清及びG418(ジェネテシン、Sigma)(1mg/mL)を補充したDMEMに選択した。抗受容体抗体323を使用する免疫細胞化学的試験によって、耐性クローンをhFSH受容体についてスクリーニングした。トランスフェクトした細胞は、さらに試
験を行うためにG418(200ig/mL)を含有する培地に保持した。試料は、モノ
クローナル抗体及び緩衝液:FACS緩衝液(0.4g/lのヒトアルブミンを含有する1×PBS、pH7.4)の4倍段階希釈液であった。
験を行うためにG418(200ig/mL)を含有する培地に保持した。試料は、モノ
クローナル抗体及び緩衝液:FACS緩衝液(0.4g/lのヒトアルブミンを含有する1×PBS、pH7.4)の4倍段階希釈液であった。
手順
−細胞を200μlのFACS緩衝液(0.4g/lのヒトアルブミンを含有する1×PBS、pH7.4)の1E+06細胞/mlの濃度に希釈し、2E+05細胞/ウェルに対応し、96ウェルU底プレート(ThermoFisher Scientific;Cat No 168136)に分配した。
−細胞をペレットにし、上清を捨て、50μl/ウェルの各抗体希釈液をWT L−細胞及びhuFSHR L−細胞に添加した。混合物を4℃で30分間インキュベートし、穏やかに振盪した。
−細胞を150μl/ウェルのFACS緩衝液で3回洗浄した。
−100μl/ウェルのAPC結合ヤギ抗マウスIgG(GAM−APC)(BD Bioscience、1:500希釈)を細胞に添加し、4℃で30分間インキュベートし、穏やかに振盪した。
−細胞を150μl/ウェルのFACS緩衝液で3回洗浄した。
−細胞ペレットを100μl/ウェルのFACS緩衝液に再懸濁した。
−細胞へのMABの結合をFACS機器(AccuriC6)で測定し、各試料について、合計10,000イベントを得た。
−細胞を200μlのFACS緩衝液(0.4g/lのヒトアルブミンを含有する1×PBS、pH7.4)の1E+06細胞/mlの濃度に希釈し、2E+05細胞/ウェルに対応し、96ウェルU底プレート(ThermoFisher Scientific;Cat No 168136)に分配した。
−細胞をペレットにし、上清を捨て、50μl/ウェルの各抗体希釈液をWT L−細胞及びhuFSHR L−細胞に添加した。混合物を4℃で30分間インキュベートし、穏やかに振盪した。
−細胞を150μl/ウェルのFACS緩衝液で3回洗浄した。
−100μl/ウェルのAPC結合ヤギ抗マウスIgG(GAM−APC)(BD Bioscience、1:500希釈)を細胞に添加し、4℃で30分間インキュベートし、穏やかに振盪した。
−細胞を150μl/ウェルのFACS緩衝液で3回洗浄した。
−細胞ペレットを100μl/ウェルのFACS緩衝液に再懸濁した。
−細胞へのMABの結合をFACS機器(AccuriC6)で測定し、各試料について、合計10,000イベントを得た。
APC結合抗マウスIgG(BD Bioscience)を使用することによって、抗huFSHRマウスIgG2aのL細胞への結合を検出した。
図2Aの結果は、本発明の抗体の全てが、周知の抗ヒトFSHR抗体と比較して改善された(sub−nM範囲の)EC50値で、huFSHR発現細胞に特異的結合を保持することを示した。さらに、図2Bは、本発明の抗体の例がWT L−細胞に結合することができなかったことを明白に実証する(図2B)。さらに、以下の表2に開示される結果は、本発明の抗体の例が周知の抗ヒトFSHR抗体と比較して改善された(sub−nM範囲の)EC50値を有することを明白に実証する。言い換えれば、これらの例は、本発明の抗体が周知の抗体よりも7.5〜18.2倍高いEC50を有することを明白に実証する。
前述の表2において、「1」:重鎖の配列番号1のCDR1及び配列番号6のCDR2を有する抗体、「2」:重鎖の配列番号2のCDR1及び配列番号7のCDR2を有する抗体、「3」:重鎖の配列番号3のCDR1及び配列番号8のCDR2を有する抗体、「4」:重鎖の配列番号4のCDR1及び配列番号9のCDR2を有する抗体、「5」:重
鎖の配列番号5のCDR1及び配列番号10のCDR2を有する抗体であり、CDR3配列が重鎖のGPTASGYAMDY(配列番号12)であり、RSSQSIVHRNGNTYLE(配列番号13)のCDR1配列、KVSNRFS(配列番号14)のCDR2配列及び軽鎖のFQGSHVPFT(配列番号15)のCDR3配列を意味する。
鎖の配列番号5のCDR1及び配列番号10のCDR2を有する抗体であり、CDR3配列が重鎖のGPTASGYAMDY(配列番号12)であり、RSSQSIVHRNGNTYLE(配列番号13)のCDR1配列、KVSNRFS(配列番号14)のCDR2配列及び軽鎖のFQGSHVPFT(配列番号15)のCDR3配列を意味する。
実施例3:標準ペルオキシダーゼ免疫組織化学によるFSHR検出についてのマウスIgG2a抗huFSHR抗体の最適濃度の決定
免疫組織化学で使用する場合の本発明の抗体の最適濃度を決定するために、以下の材料及び方法を使用した。
免疫組織化学で使用する場合の本発明の抗体の最適濃度を決定するために、以下の材料及び方法を使用した。
材料及び方法
化学物質:水素化ホウ素ナトリウム、3−アミノ−9−エチルカルバゾール(AEC)、アジ化ナトリウム、H2O2 30%、ヤギ血清、及びヘマトキシリンGill溶液n°3をSigma−Aldrich、Saint−Quentin Fallavier、Franceで購入した。Shandon ImmuMount培地をThermoFisher Scientific、Asniere sur Seine、Franceから入手した。
化学物質:水素化ホウ素ナトリウム、3−アミノ−9−エチルカルバゾール(AEC)、アジ化ナトリウム、H2O2 30%、ヤギ血清、及びヘマトキシリンGill溶液n°3をSigma−Aldrich、Saint−Quentin Fallavier、Franceで購入した。Shandon ImmuMount培地をThermoFisher Scientific、Asniere sur Seine、Franceから入手した。
免疫組織化学:ヒト精巣組織の連続3μm厚の切片(n=30切片)を切り分け、SuperFrostスライドに付着させ、キシレンで脱パラフィンし、エタノールにおいて徐々に脱水し、水道水で60分間洗浄した。10mMのクエン酸緩衝液、pH6で90℃で40分間、スライドをインキュベートすることによって、抗体の付着についての組織抗原部位への接近が増加した。室温(RT)で20分間冷却した後、続く各ステップの後にスライドをPBSで洗浄した。内因性ペルオキシダーゼ活性を遮断するために、切片を6%の過酸化水素でインキュベートした(室温すなわち20℃で15分)。水素化ホウ素ナトリウム(10mg/mlのPBS)を使用して、アルデヒド基をクエンチした(室温すなわち20℃で15分)。リン酸緩衝食塩水(PBS)(ブロッキングバッファ)中の2%のヤギ血清のスライドを20℃(RT)で2時間インキュベートすることによって、抗体の非特異的結合を遮断した。ブロッキングバッファのモノクローナル一次抗体4、2、3(ブロッキングバッファの5μg/ml−1μg/ml−0.2μg/ml−0.04μg/ml)を4℃で一晩、段階希釈することでスライドをインキュベートした。周知のFSHR323抗体(INSERM−Transfert、Paris)を陽性IgG2aコントロールとして使用した。SigmaのマウスIgG2aをネガティブコントロールとして使用した。ビオチニル化ヤギ抗マウスIgG(Fc特異的)抗体(希釈1:200)を二次抗体として使用し、西洋ワサビペルオキシダーゼ結合ストレプトアビジン(希釈1:500)を使用して検出した。AECは我々が使用した色素原であった。切片を0.1%のアジ化ナトリウムを含有する希釈水で洗浄し、Gillヘマトキシリンで10秒間対比染色し、Shandon Immu−Mount培地に置いた。
結果:
図3は本発明の抗体4、2、3で得た画像及び周知のFSHR323抗体(「P」)の画像を示す。図3は、本発明の抗体が、免疫組織化学で使用する場合、周知のFSHR323抗体より高い親和性を有することを明白に実証する。言い換えれば、本発明の抗体は、より優れた、正確なhFSHRの識別を提供する。
図3は本発明の抗体4、2、3で得た画像及び周知のFSHR323抗体(「P」)の画像を示す。図3は、本発明の抗体が、免疫組織化学で使用する場合、周知のFSHR323抗体より高い親和性を有することを明白に実証する。言い換えれば、本発明の抗体は、より優れた、正確なhFSHRの識別を提供する。
さらに、図3に示すように、本発明の抗体、特に抗体4、2、3の親和性は、ヒト精巣組織のパラフィン切片における免疫組織化学(IHC)によるFSHR発現について試験を行った場合に、周知の抗体FSHR323よりも5〜25倍高かった(例えば、抗体4の最適希釈は、0.2μg/mlであり、FSHR323の最適希釈は5μg/mlであった)(図3)。
実施例4:ヒト癌組織の試料におけるマウスIgG2a抗huFSHRによるFSHR発現の検出
この実験では、使用した抗体は、前述の実施例1で得た抗体であり、可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1のアミノ酸配列がRSWIL(配列番号4)であり、可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2のアミノ酸配列がEIYPQNQNTNYNEKFKG(配列番号9)であり、可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)3がアミノ酸配列GPTASGYAMDY(配列番号12)を有し、可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)1がアミノ酸配列RSSQSIVHRNGNTYLE(配列番号13)を有し、可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)2がアミノ酸配列KVSNRFS(配列番号14)を有し、可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)3がアミノ酸配列FQGSHVPFT(配列番号15)を有する。
この実験では、使用した抗体は、前述の実施例1で得た抗体であり、可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1のアミノ酸配列がRSWIL(配列番号4)であり、可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2のアミノ酸配列がEIYPQNQNTNYNEKFKG(配列番号9)であり、可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)3がアミノ酸配列GPTASGYAMDY(配列番号12)を有し、可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)1がアミノ酸配列RSSQSIVHRNGNTYLE(配列番号13)を有し、可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)2がアミノ酸配列KVSNRFS(配列番号14)を有し、可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)3がアミノ酸配列FQGSHVPFT(配列番号15)を有する。
ヒト乳癌組織(the Curie Hospital、Paris、Franceからのn=35名の患者)及びヒト前立腺癌(Lariboisiere Hospita
l、Paris Franceからのn=50名の患者)の保管されたパラフィン切片(3μm厚)を切り分け、SuperFrostスライドに付着させ、キシレンで脱パラフィンし、エタノールにおいて徐々に脱水し、水道水で60分間洗浄した。10mMのクエン酸緩衝液、pH6で90℃で40分間、スライドをインキュベートすることによって、抗体の付着についての組織抗原部位への接近が増加した。20℃(室温(RT))で20分間冷却した後、続く各ステップの後にスライドをリン酸緩衝食塩水(PBS)で洗浄した。切片を6%の過酸化水素でインキュベートする(室温で15分)ことによって、内因性ペルオキシダーゼ活性を遮断した。水素化ホウ素ナトリウム(10mg/mlのPBS)を使用して、アルデヒド基をクエンチした(室温で15分)。PBS(ブロッキングバッファ)中の2%のヤギ血清でスライドを室温で2時間インキュベートすることによって、抗体の非特異的結合を遮断した。ブロッキングバッファのモノクローナル一次抗体(希釈:0.2μg/mlのブロッキングバッファ)で、4℃で一晩、スライドをインキュベートした。周知のFSHR323抗体(INSERM−Transfert、Paris)を陽性IgG2aコントロールとして使用した。SigmaのマウスIgG2aをネガティブコントロールとして使用した。ビオチニル化ヤギ抗マウスIgG(Fc特異的)抗体(希釈1:200)を二次抗体として使用し、西洋ワサビペルオキシダーゼ結合ストレプトアビジン(希釈1:500)を使用して検出した。AECは我々が使用した色素原であった。切片を0.1%のアジ化ナトリウムを含有する希釈水で洗浄し、Gillヘマトキシリンで10秒間対比染色し、Shandon Immu−Mount培地に置いた。
l、Paris Franceからのn=50名の患者)の保管されたパラフィン切片(3μm厚)を切り分け、SuperFrostスライドに付着させ、キシレンで脱パラフィンし、エタノールにおいて徐々に脱水し、水道水で60分間洗浄した。10mMのクエン酸緩衝液、pH6で90℃で40分間、スライドをインキュベートすることによって、抗体の付着についての組織抗原部位への接近が増加した。20℃(室温(RT))で20分間冷却した後、続く各ステップの後にスライドをリン酸緩衝食塩水(PBS)で洗浄した。切片を6%の過酸化水素でインキュベートする(室温で15分)ことによって、内因性ペルオキシダーゼ活性を遮断した。水素化ホウ素ナトリウム(10mg/mlのPBS)を使用して、アルデヒド基をクエンチした(室温で15分)。PBS(ブロッキングバッファ)中の2%のヤギ血清でスライドを室温で2時間インキュベートすることによって、抗体の非特異的結合を遮断した。ブロッキングバッファのモノクローナル一次抗体(希釈:0.2μg/mlのブロッキングバッファ)で、4℃で一晩、スライドをインキュベートした。周知のFSHR323抗体(INSERM−Transfert、Paris)を陽性IgG2aコントロールとして使用した。SigmaのマウスIgG2aをネガティブコントロールとして使用した。ビオチニル化ヤギ抗マウスIgG(Fc特異的)抗体(希釈1:200)を二次抗体として使用し、西洋ワサビペルオキシダーゼ結合ストレプトアビジン(希釈1:500)を使用して検出した。AECは我々が使用した色素原であった。切片を0.1%のアジ化ナトリウムを含有する希釈水で洗浄し、Gillヘマトキシリンで10秒間対比染色し、Shandon Immu−Mount培地に置いた。
結果
図4は、乳癌及び前立腺癌のヒト組織のパラフィン切片上のFSHR発現の代表的な写真である。この図に示されるように、本発明の抗体4は、乳癌(A)及び前立腺癌(B)に関連する血管において、FSHRを検出し、識別することができる(矢印はFSHR陽性血管を指し示す)。
図4は、乳癌及び前立腺癌のヒト組織のパラフィン切片上のFSHR発現の代表的な写真である。この図に示されるように、本発明の抗体4は、乳癌(A)及び前立腺癌(B)に関連する血管において、FSHRを検出し、識別することができる(矢印はFSHR陽性血管を指し示す)。
実施例5:受容体を発現する細胞におけるマウスIgG2a抗huFSHRによるFSHR発現の免疫蛍光顕微鏡の検出
免疫蛍光組織化学で使用する場合の本発明の抗体の有用な濃度を決定するために、以下の材料及び方法を使用した。
免疫蛍光組織化学で使用する場合の本発明の抗体の有用な濃度を決定するために、以下の材料及び方法を使用した。
材料及び方法
化学物質:塩化アンモニウム、4,6−ジアミジノ−2−フェニルインドールジヒドロ−クロリド(DAPI;#32670)、及びヤギ血清をSigma−Aldrich、Saint−Quentin Fallavier、Franceで購入した。ヤギ抗マ
ウスIgG−Alexa 555(#A21137)及びShandon ImmuMount培地をThermoFisher Scientific、Asnieres sur Seine、Franceで購入した。リン酸緩衝食塩水(PBS)ダルベッコ(#L182−10)は、Biochrom Gmb、Berlin、Germanyから入手した。
化学物質:塩化アンモニウム、4,6−ジアミジノ−2−フェニルインドールジヒドロ−クロリド(DAPI;#32670)、及びヤギ血清をSigma−Aldrich、Saint−Quentin Fallavier、Franceで購入した。ヤギ抗マ
ウスIgG−Alexa 555(#A21137)及びShandon ImmuMount培地をThermoFisher Scientific、Asnieres sur Seine、Franceで購入した。リン酸緩衝食塩水(PBS)ダルベッコ(#L182−10)は、Biochrom Gmb、Berlin、Germanyから入手した。
免疫蛍光顕微鏡
FSHR−L−細胞及び野生型L−細胞を、5%CO2の存在下、10%のウマ血清、1mMのグルタミン、1mMのピルビン酸を含有するDMEMでLabTeck8ウェル(10,000細胞/ウェル)に37℃で培養した。70%のコンフルエンスに達したとき、細胞をPBSで(3回)洗浄し、PBSの4%のパラホルムアルデヒドで固定した(室温(RT)で15分)。遊離アルデヒド基をPBSの100mMのNH4Clで、室温(すなわち20℃)で15分間クエンチした。抗体の非特異的結合を遮断するために、細胞を2%のヤギ血清(ブロッキングバッファ)を含有するPBS(pH=7.4)で室温(すなわち20℃)で1時間クエンチした。モノクローナル一次抗体1、2、3、4及び5(3μg/ml−1μg/ml−0.3μg/ml−0.1μg/ml、0.03μg/ml、及び0.01μg/mlのブロッキングバッファ)の段階希釈で、細胞を4℃で一晩、ヤギ抗マウスIgG−Alexa 555(Invitrogen#A21137;ブロッキングバッファ中、希釈1:1000)で、室温で1時間、細胞をインキュベートすることによって、FSHRを検出した。Radu等2010[9]の以前に記載のように、周知のFSHR323抗体(INSERM−Transfert、Paris)を陽性IgG2aコントロール(3μg/ml)として使用した。DAPI(Sigma#32670;PBS中希釈1:1000)で細胞を10分間培養することによって、細胞核を検出した。スライドを15mMのアジ化ナトリウムを含有するDako蛍光マウント培地に置き、Olympus顕微鏡で調べた。FSHRを発現しないネガティブコントロールの野生型L−細胞を使用した。
FSHR−L−細胞及び野生型L−細胞を、5%CO2の存在下、10%のウマ血清、1mMのグルタミン、1mMのピルビン酸を含有するDMEMでLabTeck8ウェル(10,000細胞/ウェル)に37℃で培養した。70%のコンフルエンスに達したとき、細胞をPBSで(3回)洗浄し、PBSの4%のパラホルムアルデヒドで固定した(室温(RT)で15分)。遊離アルデヒド基をPBSの100mMのNH4Clで、室温(すなわち20℃)で15分間クエンチした。抗体の非特異的結合を遮断するために、細胞を2%のヤギ血清(ブロッキングバッファ)を含有するPBS(pH=7.4)で室温(すなわち20℃)で1時間クエンチした。モノクローナル一次抗体1、2、3、4及び5(3μg/ml−1μg/ml−0.3μg/ml−0.1μg/ml、0.03μg/ml、及び0.01μg/mlのブロッキングバッファ)の段階希釈で、細胞を4℃で一晩、ヤギ抗マウスIgG−Alexa 555(Invitrogen#A21137;ブロッキングバッファ中、希釈1:1000)で、室温で1時間、細胞をインキュベートすることによって、FSHRを検出した。Radu等2010[9]の以前に記載のように、周知のFSHR323抗体(INSERM−Transfert、Paris)を陽性IgG2aコントロール(3μg/ml)として使用した。DAPI(Sigma#32670;PBS中希釈1:1000)で細胞を10分間培養することによって、細胞核を検出した。スライドを15mMのアジ化ナトリウムを含有するDako蛍光マウント培地に置き、Olympus顕微鏡で調べた。FSHRを発現しないネガティブコントロールの野生型L−細胞を使用した。
本発明の例において、モノクローナル一次抗体1、2、3、4及び5は、「1」:重鎖の配列番号1のCDR1及び配列番号6のCDR2を有する抗体、「2」:重鎖の配列番号2のCDR1及び配列番号7のCDR2を有する抗体、「3」:重鎖の配列番号3のCDR1及び配列番号8のCDR2を有する抗体、「4」:重鎖の配列番号4のCDR1及び配列番号9のCDR2を有する抗体、「5」:重鎖の配列番号5のCDR1及び配列番号10のCDR2を有する抗体であり、CDR3配列が重鎖のGPTASGYAMDY(配列番号12)であり、RSSQSIVHRNGNTYLE(配列番号13)のCDR1配列、KVSNRFS(配列番号14)のCDR2配列及び軽鎖のFQGSHVPFT(配列番号15)のCDR3配列を意味する。
図5の結果は、本発明の5つ全ての抗体が受容体を安定的に発現する細胞において、huFSHRを特異的に検出することができた。特に、この結果は、非常に低い濃度、すなわち、周知のFSHR323抗体の最適濃度より33倍低い0.03μg/mlの濃度で抗体を使用したものの、高い解像度の標識化を実証する。この図は、また、本発明の抗体1〜5が周知のFSHR323抗体が標識しない(図5、画像6)濃度(図5、画像1〜5)でFSHRを標識することができることを明白に実証する。
言い換えれば、この例は、本発明の抗体は優れたFSHR標識化合物であり、検出及び高解像度の画像の獲得を可能にすることを明白に実証する。さらに、この例は、本発明の抗体が極めて低い濃度、特に、周知の抗体では役に立たない程の特定の濃度で、効率的であることを明白に実証する。
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J、Griffiths AD、Winter G.J Mol Biol 1991;222:581−97.
Claims (20)
- −アミノ酸配列XaXbXcXdXe(配列番号16)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1であって、XaはQ、R又はKであり、XbはF、Q、S又はYであり、XcはY又はWであり、XdはV、L、I又はTであり、XeはG、I、L、Q又はTであり、
−アミノ酸配列EIXfPXgXhXiNTNYNEKFKG(配列番号11)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2であって、XfはF、L又はYであり、XgはR又はQ、Xh T又はN及びXi G又はQであり、
−アミノ酸配列GPTASGYAMDY(配列番号12)を有する可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)3、
−アミノ酸配列RSSQSIVHRNGNTYLE(配列番号13)を有する可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)1、
−アミノ酸配列KVSNRFS(配列番号14)を有する可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)2、並びに
−アミノ酸配列FQGSHVPFT(配列番号15)を有する可変軽鎖(VL)相補性決定領域(CDR)3、
を含む群の少なくとも1つを含むヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分。 - 前記可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1のアミノ酸配列がQFYVG(配列番号1)、RQWVI(配列番号2)、KQWLL(配列番号3)、RSWIL(配列番号4)及びKYWTQ(配列番号5)から選択される、請求項1に記載の抗体又はその抗原結合部分。
- 前記可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2のアミノ酸配列がEIFPRTGNTNYNEKFKG(配列番号6)、EILPRNGNTNYNEKFKG(配列番号7)、EIFPRNGNTNYNEKFKG(配列番号8)、EIYPQNQNTNYNEKFKG(配列番号9)及びEIYPRNGNTNYNEKFKG(配列番号10)から選択される、請求項1〜2のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合部分。
- 前記可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1のアミノ酸配列がQFYVG(配列番号1)であり、前記可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2のアミノ酸配列がEIFPRTGNTNYNEKFKG(配列番号6)である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合部分。
- 前記可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1のアミノ酸配列がRQWVI(配列番号2)であり、前記可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2のアミノ酸配列がEILPRNGNTNYNEKFKG(配列番号7)である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合部分。
- 前記可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1のアミノ酸配列がKQWLL(配列番号3)であり、前記可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2のアミノ酸配列がEIFPRNGNTNYNEKFKG(配列番号8)である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合部分。
- 前記可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1のアミノ酸配列がRSWIL(配列番号4)であり、前記可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)2のアミノ酸配列がEIYPQNQNTNYNEKFKG(配列番号9)である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合部分。
- 前記可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1のアミノ酸配列がKYWTQ(配列番号5)であり、前記可変重(VH)鎖相補性決定領域(CDR)1のアミノ酸配列がEIYPRNGNTNYNEKFKG(配列番号10)である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合部分。
- 前記重鎖の配列が
QVQLQQSGAELMKPGASVKISCKATGYTFSQFYVGWVKQRPGHGLEWIGEIFPRTGNTNYNEKFKGKATFTADTSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARGPTASGYAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号17)、
QVQLQQSGAELMKPGASVKISCKATGYTFSRQWVIWVKQRPGHGLEWIGEILPRNGNTNYNEKFKGKATFTADTSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARGPTASGYAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号18)、
QVQLQQSGAELMKPGASVKISCKATGYTFSKQWLLWVKQRPGHGLEWIGEIFPRNGNTNYNEKFKGKATFTADTSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARGPTASGYAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号19)、
QVQLQQSGAELMKPGASVKISCKATGYTFSRSWILWVKQRPGHGLEWIGEIYPQNQNTNYNEKFKGKATFTADTSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARGPTASGYAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号20)及び
QVQLQQSGAELMKPGASVKISCKATGYTFSKYWTQWVKQRPGHGLEWIGEIYPRNGNTNYNEKFKGKATFTADTSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARGPTASGYAMDYWGQGTSVTVSS(配列番号21)を含む群から選択されるペプチドを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合部分。 - 前記抗体がチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞によって生成される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合部分。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合部分を含む、医薬組成物及び薬学的に許容される担体。
- 医薬品として使用するための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合部分。
- 癌治療における、請求項12に記載の抗体又はその抗原結合部分の使用。
- 試料中の癌細胞を検出するための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合部分のin vitroでの使用。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合部分をコードする単離された核酸。
- 請求項15に記載の前記単離された核酸を含む、発現ベクター。
- 請求項15に記載の核酸又は請求項16に記載の発現ベクターを含む、宿主細胞。
- CHO細胞である、請求項17に記載の宿主細胞。
- 請求項17又は18に記載の宿主細胞を培養し、その細胞培養物から抗体又はその抗原結合部分を回収することを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の抗体又はその抗原結合部分を生成する方法。
- in vitro若しくはin vivoでの診断又は撮像方法に使用するための、請求項1〜10のいずれか一項に記載のヒト卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)に対して向けられた単離された抗体又はその抗原結合部分。
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