JP2020512809A - モータ固定子及びモータ - Google Patents

Abstract

固定子ヨーク（１１）と固定子歯部（１２）とを含む固定子鉄心（１）と、巻線コイル（２）とを含み、巻線コイル（２）が固定子ヨーク（１１）に巻き付けられ、各隣接する二つの固定子歯部（１２）の間にそれぞれ巻線コイル（２）が巻き付けられ、空間で対向する二つの巻線コイル（２）が、互いに並列接続されて１相になり、３相の巻線コイル（２）は、頭と尾とが順次に接続されてダブルデルタ結線になるモータ固定子（１００）及びモータである。

Description

本発明は、モータ技術の分野に関し、特に、モータ固定子及び上記モータ固定子が設けられるモータに関する。

関連技術におけるモータでは、モータの固定子鉄心は、ほとんど一体式の構造であるため、固定子ヨークに巻線する時に非常に不便であり、時間がかかり、効率が悪い。また、モータにおける巻線コイルの巻線方式及びモータの結線方式が異なることによって、モータの線逆起電力が大きく、使用性が悪い。

本発明は、関連技術における技術的課題を少なくとも一つのある程度解決することである。そのため、本発明の一つの目的は、巻線を容易にし、線逆起電力を低減するモータ固定子を提供する。

本発明の他の目的は、上記のモータ固定子を含むモータを提供する。

本発明の第１の態様の実施例に係るモータ固定子は、モータ固定子であって、固定子鉄心と巻線コイルとを含み、前記固定子鉄心は、固定子ヨークと固定子歯部とを含み、前記固定子ヨークは、環状であり、前記固定子歯部は、前記固定子ヨークの内側に設けられ、前記固定子歯部は、前記固定子ヨークの径方向に延びており、前記固定子ヨークの内側には、周方向に間隔をあけて配置される６つの前記固定子歯部が設けられ、前記巻線コイルは、前記固定子ヨークに巻き付けられ、各隣接する二つの前記固定子歯部の間にそれぞれ巻線コイルが巻き付けられ、対向する二つの巻線コイルが互いに並列接続されて１相になり、３相の巻線コイルは、頭と尾とが順次に接続されてダブルデルタ結線になる。

本発明の実施例に係るモータ固定子において、径方向に対向する二つの巻線コイルが、互いに並列接続されて１相になり、３相の巻線は、頭と尾とが順次に接続されてダブルデルタ結線になる。これにより、線逆起電力及び巻線する困難性を低減することができる。

また、本発明の上記の実施例に係るモータ固定子は、以下の付加的な技術的特徴をさらに有する。

本発明の一部の実施例によれば、前記固定子鉄心は、複数の前記固定子歯部のうちの少なくとも一部の中央線位置に沿って少なくとも二つの部分に分割され、前記固定子鉄心の少なくとも二つの部分は、それぞれ巻線された後にスプライスされる。

本発明の一部の実施例によれば、複数の前記巻線コイルの前記固定子ヨークでの巻き付け方向は同じである。

本発明の一部の実施例によれば、複数の前記巻線コイルにおける各隣接する二つの前記巻線コイルが前記固定子ヨークでの巻き付け方向は反対である。

本発明の一部の実施例によれば、各前記巻線コイルが前記固定子ヨークに巻き付けられた巻数は、５巻〜１２０巻の範囲にある。

本発明の一部の実施例によれば、前記巻線コイルは、２本の線又は複数本の線を並べて巻き付ける方式で前記固定子ヨークに巻き付けられる。

第２の態様の実施例に係るモータは、上記のモータ固定子と、前記モータ固定子の内側に回転可能に設けられるモータ回転子と、を含む。

さらに、前記モータ回転子は、環状にスプラインされた２極永久磁石磁気リングを含む。

さらに、前記モータ回転子は、射出成形された２極永久磁石磁気リング構造を採用する。

本発明の一部の実施例によれば、前記モータ回転子の外径は、５ミリ〜２０ミリの範囲にある。

選択可能に、前記モータは、毎分２０００回転より高い回転速度を有するファン、掃除機、ヘアドライヤ、ハンドドライヤ、旋盤、電気ドリル、遠心分離機に適用される。

本発明の付加的な特徴及び利点は、一部が以下の説明において示され、一部が以下の説明により明らかになり、又は本発明の実践により理解される。

本発明の上記及び/又は付加的な態様及び利点は、以下、図面を参照した実施形態を説明することにより、明らかになり、理解しやすくなる。

本発明の実施例に係るモータの部分構成の概略図であり、その中に巻線コイルが図示されていない。 本発明の実施例に係るモータの結線の図である。 本発明の一実施例に係るモータの巻線の図である。 本発明の他の実施例に係るモータの巻線の図である。 本発明の他の実施例に係るモータの巻線の図である。

以下、本出願の実施例を詳細に説明する。前記実施例における例が図面に示され、同一又は類似する符号は、常に同一又は類似する要素、或いは、同一又は類似する機能を有する要素を示す。以下に、図面を参照しながら説明される実施例は例示するものであり、本出願を解釈するためだけに用いられ、本出願を限定するものと理解してはならない。

本発明は、最高回転速度が２００００ｒｐｍ以上の家電、医療機器、発電及びエネルギー貯蔵機器、化学検出及び物質分離機器、無人航空機、例えば、ファン、掃除機、電気ドリル、遠心分離機、発電機、フライホイールのエネルギー貯蔵、無人機、模型航空機などに適用することができる２極６スロットモータの鉄心分割及び結線方式を提供する。

以下、図１〜図５を参照して本発明の実施例に係るモータ固定子１００を詳細に説明する。

図１〜図３を参照すると、本発明の第１の態様の実施例に係るモータ固定子１００は、固定子鉄心１及び巻線コイル２を含む。

具体的には、固定子鉄心１は、固定子ヨーク１１と固定子歯部１２とを含み、固定子ヨーク１１は、環状であり、固定子歯部１２は、固定子ヨーク１１の内側に設けられ、且つ固定子歯部１２は、固定子ヨーク１１の径方向に延びており、固定子ヨーク１１の内側には、周方向に間隔をあけて配置される６つの固定子歯部１２が設けられている。言い換えれば、固定子歯部１２は、６つであり、６つの固定子歯部１２は、固定子ヨーク１１の周方向に間隔をあけて配置され、対応するモータ固定子１００は、６つのスロットを含む。

巻線コイル２は、固定子ヨーク１１に巻き付けられ、各隣接する二つの固定子歯部１２の間の固定子ヨーク１１にそれぞれ巻線コイル２が巻き付けられ、対向する（例えば、径方向に対向する）二つの巻線コイル２は、互いに並列接続されて１相になり、３相の巻線コイルは、頭と尾とが順次に接続されてダブルデルタ結線になる。これにより、線逆起電力及び巻線する困難性を低減することができる。

ここで、巻線コイル２の巻き付け位置は、固定子ヨーク１１に位置し、固定子鉄心１において互いに対向する二つの固定子ヨーク１１における巻線は１相であり、例えば、巻線コイルＡと巻線コイルＸとは１相であり、両者は並列接続されている。巻線コイルＢと巻線コイルＹとは１相であり、両者は並列接続されている。巻線コイルＣと巻線コイルＺとは１相であり、両者は並列接続されている。並列接続して形成された（Ａ＼Ｘ）、（Ｂ＼Ｙ）、（Ｃ＼Ｚ）の３組の巻線は、デルタ結線方式で頭と尾とが順次に接続されてダブルデルタ結線方式になる。

ダブルデルタ結線方式を採用するのは、デルタ結線の線逆起電力がスター結線の線逆起電力の７３．２％であるからである。低電圧電源で電力供給するモータ、又はバッテリで電力供給するモータは、巻線コイル２の巻数を増やし、巻線径を小さくすることによって巻線する困難性を低減するのに有利である。モータ固定子１００の６つのスロットのような特殊の構造に応じて、各相の巻線コイルをそれぞれ並列接続する方法は、直列接続する方法に対して巻線コイルの逆起電力を５０％さらに低減し、これにより、巻線の巻数をさらに増やし、巻線径を小さくすることができ、巻線する困難性を低減する。ダブルデルタ結線は図２に示され、分割鉄心は、図１に示されている。

本発明の実施例に係るモータ固定子１００は、径方向に対向する二つの巻線コイル２が互いに並列接続されて１相になり、３相の巻線は、頭と尾とが順次に接続されてダブルデルタ結線になる。これにより、線逆起電力及び巻線する困難性を低減することができる。

図１を参照すると、本発明の一部の具体的な実施例によれば、固定子鉄心１は、複数の固定子歯部１２のうちの少なくとも一部の中央線位置１３に沿って少なくとも二つ（例えば、二つ、三つ、又は四つなど）の部分に分割され、固定子鉄心１の少なくとも二つの部分は、それぞれ巻線され後にスプライスされる。これにより、固定子鉄心１を二つ又は複数の部分に分割することによって、巻線が容易になる。

固定子鉄心１の少なくとも二つの部分がそれぞれ巻線された後にスプライスされる方式は、接着、溶接、又は係合などであってもよい。好ましくは、固定子鉄心１の分割位置は、固定子歯部１２の中央線位置１３にある。もちろん、固定子鉄心１の分割位置は、固定子歯部１２の中央線位置１３以外の位置にあってもよく、例えば、固定子鉄心１の分割位置は、固定子歯部１２の中央線位置１３からずれている位置にあってもよい。

図３及び図４に示すように、本発明の一部の具体的な実施例によれば、複数の巻線コイル２の固定子ヨーク１１での巻き付け方向は同じである（同時順方向又は逆方向を含む）。すべての隣接する固定子ヨーク１１の巻線コイル２の巻線方向は、一致しており、同時順方向一致と同時反対方向一致とに分けられる。

図３及び図４に示すように、モータ固定子１００をモータ２００に適用する場合、ダブルデルタ結線を採用するため、モータ回転子２１０が回転する時に、互いに対向する（径方向に対向する）二つのスロットに発生する誘導逆起電力は、ちょうど方向が反対であり、図２に示すダブルデルタ結線の原理に基づいて、以下のような結線規則が形成される。Ａ、Ｚ、Ｂ、Ｘ、Ｃ、Ｙなどのスロットヨークの巻線は、その巻線方向が同じであり、図３及び図４に示すように、すべての１号線のヘッドは互いに接続され、すべての２号線のヘッドは互いに接続され、すべての３号線のヘッドは互いに接続されている。

図５を参照すると、本発明の一部の具体的な実施例によれば、複数の巻線コイル２における各隣接する二つの巻線コイル２の固定子ヨーク１１での巻き付け方向は反対である。隣接する固定子ヨーク１１での巻線方向が反対である方法で巻線し、すべての隣接する固定子ヨーク１１における巻線コイルの巻線方向が反対である。

モータ固定子１００をモータ２００に適用する場合、ダブルデルタ結線を採用するため、モータ回転子２１０が回転する時に、互いに対向する二つのスロットに発生する誘導逆起電力は、ちょうど方向が同じであり、図２に示すダブルデルタ結線の原理に基づいて、以下のような結線規則が形成される。Ａ、Ｂ、Ｃのスロットヨーク巻線は、その巻線方向が同じであり、Ｚ、Ｘ、Ｙのスロットヨーク巻線も、その巻線方向が同じであるが、Ｚ、Ｘ、Ｙのスロットヨーク巻線は、Ａ、Ｂ、Ｃのスロットヨーク巻線の巻線方向とは反対であり、図５に示すように、すべての１号線のヘッドは互いに接続され、すべての２号線のヘッドは互いに接続され、すべての３号線のヘッドは互いに接続されている。

本発明の一部の具体的な実施例によれば、各巻線コイル２が固定子ヨーク１１に巻き付けられた巻数は、５巻〜１２０巻の範囲にあってもよい。これにより、軸方向の長さを調整することによって、固定子ヨーク１１における巻線コイル２の巻数は、最適な巻線巻数の範囲として５巻〜１２０巻である。

ここで、各巻線コイル２が固定子ヨーク１１に巻き付けられた巻数は、５巻、１５巻、２５巻、３５巻、４５巻、５５巻、６０巻、７０巻、８０巻、９０巻、１００巻、１１０巻、１２０巻などであってもよい。各巻線コイル２が固定子ヨーク１１に巻き付けられた巻数は、実際のニーズに応じて適宜に調整することができる。

本発明の一部の具体的な実施例によれば、巻線コイル２は、固定子ヨーク１１に２本の線又は複数本の線を並べて巻き付けられる。各巻の巻線コイル２は、２本の線又は複数の線を並べて巻き付けることによって、巻線する効率を向上させ、モータ固定子１００の使用性能を改善することができる。

第２の態様の実施例に係るモータ２００によれば、モータ２００は、３相永久磁石ブラシレスモータであってもよい。モータ２００は、モータ固定子と、モータ回転子２１０とを含み、モータ固定子は、上記のモータ固定子１００であり、モータ回転子２１０は、モータ固定子１００の内側に設けられ、モータ回転子２１０は、モータ固定子１００の内側に回転可能に設けられ、ここで、モータ回転子２１０は、２極回転子であってもよい。これにより、モータ２００に上記の第１の態様の実施例に記載のモータ固定子１００を設置することによって、モータ２００の使用性能を向上させることができる。

ここで、モータ２００の回転速度は、２００００ｒｐｍ以上であり、モータ２００は、家電、医療機器、発電及びエネルギー貯蔵機器、化学検出及び物質分離機器、無人航空機に適用することができる。

さらに、図１、及び図３〜図５を参照すると、モータ回転子２１０は、環状にスプラインされた２極永久磁石磁気リングを含むことができる。モータ回転子２１０は、２極永久磁石磁気リング構造を採用することにより、製造が容易になり、磁気リングの取付けが容易になる。

さらに、モータ回転子２１０は、射出成形された２極永久磁石磁気リング構造を採用する。モータ回転子２１０は、射出成形された２極永久磁石磁気リング構造を採用することにより、製造が容易になり、磁気リングの強度が高くなり、取付けが容易になる。

本発明の一部の具体的な実施例では、モータ回転子２１０の外径は、５ミリ〜２０ミリの範囲にあってもよい。これにより、モータ２００の効率が比較的に高く、最も経済的であり、モータ回転子２１０がこの外径より大きい外径サイズのものは、経済的ではない。

ここで、モータ回転子２１０の外径は、５ミリ、１０ミリ、１５ミリ、又は２０ミリなどであってもよい。

選択可能に、モータ２００は、毎分２０００回転より高い回転速度を有するファン、掃除機、ヘアドライヤ、ハンドドライヤ、旋盤、電気ドリル、遠心分離機に適用することができる。つまり、ファン、掃除機、ヘアドライヤ、ハンドドライヤ、旋盤、電気ドリル、又は遠心分離機などのいずれにも上記のモータ２００を設けることができる。

本発明は、２極６スロットモータの固定子の巻線、結線、鉄心の分割の構成を開示し、回転速度が２００００ｒｐｍより高い高速３相永久磁石ブラシレスモータに関するものである。２極６スロットモータの巻線の結線方式、ヨーク巻線、ダブルデルタ結線、鉄心の分割、最適な巻数、及び最適な回転子外径サイズも開示されている。

本明細書の説明において、「一実施例」、「一部の実施例」、「例」、「具体的な示例」、或いは「一部の示例」などの用語を参照した説明とは、当該実施例或いは例に結合して説明された具体的な特徴、構成、材料或いは特徴が、本発明の少なくとも一つの実施例或いは例に含まれることである。本明細書において、上記用語に対する例示的な説明は、必ずしも同じ実施例或いは例を示すことではない。また又、説明された具体的な特徴、構成、材料或いは特徴は、いずれか一つ或いは複数の実施例又は例において適切に結合することができる。なお、お互いに矛盾しない場合、当業者は本明細書で説明された異なる実施例或いは例、及び異なる実施例或いは例の特徴を結合及び組み合わせることができる。

以上、本発明の実施例を示して説明したが、上記実施例は例示するものであり、本発明を限定するものであると理解してはならない。当業者は、本発明の範囲内で、上記実施例に対して各種の変更、修正、置き換え及び変形を行うことができる。

１００ モータ固定子
１ 固定子鉄心
１１ 固定子ヨーク
１２ 固定子歯部
２ 巻線コイル
２００ モータ
２１０ モータ回転子。

Claims (11)

1. モータ固定子であって、
   固定子鉄心と巻線コイルとを含み、
   前記固定子鉄心は、固定子ヨークと固定子歯部とを含み、前記固定子ヨークは、環状であり、前記固定子歯部は、前記固定子ヨークの内側に設けられ、前記固定子歯部は、前記固定子ヨークの径方向に延びており、前記固定子ヨークの内側には、周方向に間隔をあけて配置される６つの前記固定子歯部が設けられ、
   前記巻線コイルは、前記固定子ヨークに巻き付けられ、各隣接する二つの前記固定子歯部の間にそれぞれ巻線コイルが巻き付けられ、対向する二つの巻線コイルが互いに並列接続されて１相になり、３相の巻線コイルは、頭と尾とが順次に接続されてダブルデルタ結線になる、
   ことを特徴とするモータ固定子。
2. 前記固定子鉄心は、複数の前記固定子歯部のうちの少なくとも一部の中央線位置に沿って少なくとも二つの部分に分割され、前記固定子鉄心の少なくとも二つの部分は、それぞれ巻線された後にスプライスされる、
   ことを特徴とする請求項１に記載のモータ固定子。
3. 複数の前記巻線コイルの前記固定子ヨークでの巻き付け方向は同じである、
   ことを特徴とする請求項１又は２に記載のモータ固定子。
4. 複数の前記巻線コイルにおける各隣接する二つの前記巻線コイルの前記固定子ヨークでの巻き付け方向は反対である、
   ことを特徴とする請求項１又は２に記載のモータ固定子。
5. 各前記巻線コイルが前記固定子ヨークに巻き付けられた巻数は、５巻〜１２０巻の範囲にある、
   ことを特徴とする請求項１又は２に記載のモータ固定子。
6. 前記巻線コイルは、２本の線又は複数本の線を並べて巻き付ける方式で前記固定子ヨークに巻き付けられる、
   ことを特徴とする請求項１又は２に記載のモータ固定子。
7. 請求項１〜６のいずれか一項に記載のモータ固定子と、
   前記モータ固定子の内側に設けられる２極回転子であるモータ回転子と、を含む、
   ことを特徴とするモータ。
8. 前記モータ回転子は、環状にスプラインされた２極永久磁石磁気リングを含む、
   ことを特徴とする請求項７に記載のモータ。
9. 前記モータ回転子は、射出成形された２極永久磁石磁気リング構造を採用する、
   ことを特徴とする請求項７又は８に記載のモータ。
10. 前記モータ回転子の外径は、５ミリ〜２０ミリの範囲にある、
    ことを特徴とする請求項７〜９のいずれか一項に記載のモータ。
11. 前記モータは、毎分２０００回転より高い回転速度を有するファン、掃除機、ヘアドライヤ、ハンドドライヤ、旋盤、電気ドリル、遠心分離機に適用される、
    ことを特徴とする請求項７〜１０のいずれか一項に記載のモータ。

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