JP2020512351A - 発酵ブロスから1,3−ブタンジオールを取得するためのプロセスおよびシステム - Google Patents

発酵ブロスから1,3−ブタンジオールを取得するためのプロセスおよびシステム Download PDF

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Abstract

生物由来1,3−ブタンジオール組成物およびそのような生物由来1,3−ブタンジオール組成物を生成するためのシステムおよび方法が本明細書において提供される。一つの局面では、生物由来1,3−ブチレングリコール(1,3−BG)が本明細書に提供され、それにより生物由来1,3−BGは、3−ヒドロキシ−ブタナール、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、4−(3−ヒドロキシブトキシ)ブタン−2−オン、4−((4−ヒドロキシブタン−2−イル)オキシ)−ブタン−2−オン、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオールまたは2,3−ブタンジオールから選択される、検出可能なレベルの1つまたは複数の化合物を含む。

Description

関連出願との相互参照
本出願は、「Process and Systems for Obtaining 1,3−Butanediol from Fermentation Broths」という表題の2017年3月31日に出願された米国仮特許出願第62/480,270号に対する利益を主張し、その全体の内容が本明細書に参考として援用される。
以下の仮出願および国際出願を参照し、これらの出願は参照によりその全体が本明細書に組み込まれるものとする:(1)2017年3月31日に出願された「3−HYDROXYBUTYRYL−COA DEHYDROGENASE VARIANTS AND METHODS OF USE」と題する米国特許仮出願第62/480,208号(代理人整理番号12956−409−888);(2)2017年3月31日に出願された「ALDEHYDE DEHYDROGENASE VARIANTS AND METHODS OF USE」と題する米国特許仮出願第62/480,194号(代理人整理番号12956−408−888);(3)本出願と同日付けで出願された「3−HYDROXYBUTYRYL−COA DEHYDROGENASE VARIANTS AND METHODS OF USE」と題する、国際特許出願第_号(代理人整理番号12956−409−228);および(4)本出願と同日付けで出願された「ALDEHYDE DEHYDROGENASE VARIANTS AND METHODS OF USE」と題する国際特許出願第_号(代理人整理番号12956−408−228)。
本開示は、生合成方法によって生成される組成物、ならびにそのような組成物を生成するための方法およびシステムに全般的に関する。
1,3−BG(BG、1,3−ブタンジオール、1,3−BDO、13−BDO、1,3−ブチレングリコール、またはブチレングリコールと称されることもある)は四炭素ジオールであり、従来は化学プロセスにおいて石油由来アセチレンからその水和を介して生成されている(「petro−BG」)。次いで、得られたアセトアルデヒドを3−ヒドロキシブチルアルデヒドに変換し、続いてこれを還元して1,3−BGを形成する。1,3−BGは、例えば、食品香味剤のための有機溶媒として、ならびにポリウレタンおよびポリエステル樹脂を生成するための試薬として、多くの産業プロセスで使用されている。1,3−BGは、一般に低毒性で低刺激な性質のため、化粧料産業におけるさらなる使用も見出される。本明細書では、1,3−BGは、無臭の化粧料グレード成分として特に有用である。
化粧料グレードのpetro−BG、ならびに化粧料グレードのpetro−BGを生成および保管するための方法が、化粧料産業で利用可能であるが、化粧料および食品の用途のための生物由来1,3−BG(「bio−BG」)、ならびにそのようなbio−BGを生成するための方法およびシステムが依然として必要とされている。
一つの局面では、生物由来1,3−ブチレングリコール(1,3−BG)が本明細書に提供され、それにより生物由来1,3−BGは、3−ヒドロキシ−ブタナール、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、4−(3−ヒドロキシブトキシ)ブタン−2−オン、4−((4−ヒドロキシブタン−2−イル)オキシ)−ブタン−2−オン、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオールまたは2,3−ブタンジオールから選択される、検出可能なレベルの1つまたは複数の化合物を含む。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、検出可能なレベルの3−ヒドロキシ−ブタナール、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、4−(3−ヒドロキシブトキシ)ブタン−2−オンまたは4−((4−ヒドロキシブタン−2−イル)オキシ)−ブタン−2−オンを含む。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、3−ヒドロキシ−ブタナール、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、4−(3−ヒドロキシブトキシ)ブタン−2−オンまたは4−((4−ヒドロキシブタン−2−イル)オキシ)−ブタン−2−オンから選択される、petro−BGよりも高レベルの1つまたは複数の化合物を含む。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGのキラル純度は、95%もしくはそれより高い、96%もしくはそれより高い、97%もしくはそれより高い、98%もしくはそれより高い、99.0%もしくはそれより高い、99.1%もしくはそれより高い、99.2%もしくはそれより高い、99.3%もしくはそれより高い、99.4%もしくはそれより高い、99.5%もしくはそれより高い、99.6%もしくはそれより高い、99.7%もしくはそれより高い、99.8%もしくはそれより高い、または99.9%もしくはそれより高い。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、99.0%もしくはそれより高い、99.1%もしくはそれより高い、99.2%もしくはそれより高い、99.3%もしくはそれより高い、99.4%もしくはそれより高い、99.5%もしくはそれより高い、99.6%もしくはそれより高い、99.7%もしくはそれより高い、99.8%もしくはそれより高い、または99.9%もしくはそれより高い化学純度を有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、S−鏡像異性体よりも多くのR−鏡像異性体を有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、95%またはそれより高いキラル純度および99.0%またはそれより高い化学純度を有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、99.0%またはそれより高いキラル純度および99.0%またはそれより高い化学純度を有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、99.5%またはそれより高いキラル純度および99.0%またはそれより高い化学純度を有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、産業グレードまたは化粧料グレードである。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、5ppmもしくはそれより高い、10ppmもしくはそれより高い、20ppmもしくはそれより高い、30ppmもしくはそれより高い、40ppmもしくはそれより高い、50ppmもしくはそれより高い、100ppmもしくはそれより高い、200ppmもしくはそれより高い、300ppmもしくはそれより高い、400ppmもしくはそれより高い、500ppmもしくはそれより高い、600ppmもしくはそれより高い、700ppmもしくはそれより高い、800ppmもしくはそれより高い、900ppmもしくはそれより高い、1,000ppmもしくはそれより高い、1,500ppmもしくはそれより高い、または2,000ppmもしくはそれより高いレベルの前記化合物を含む。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、図3または図4による質量スペクトルによって特徴付けられる検出可能なレベルの化合物を含む。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、0.97から0.99の間の相対保持時間で溶出するピークとしてGC−MSクロマトグラムにおいて検出可能な化合物を含み、ここで、1,3−BGの相対保持時間が1.0である。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、0.94から0.96の間の相対保持時間で溶出するピークとしてGC−MSクロマトグラムにおいて検出可能な化合物を含み、ここで、1,3−BGの相対保持時間が1.0である。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、0.8から0.95の間の相対保持時間で溶出するピークとしてGC−MSクロマトグラムにおいて検出可能な、petro−BGの検出可能なレベルの1つまたは複数の混入物質を含まず、ここで、1,3−BGの相対保持時間が1.0である。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、0.8から0.95の間の相対保持時間で溶出するピークとしてGC−MSクロマトグラムにおいて検出可能な、petro−BGの少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、または少なくとも10倍低いレベルの1つまたは複数の混入物質を含み、ここで、1,3−BGの相対保持時間が1.0である。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGの化学純度は、99%またはそれより高く、重質物の総レベルが0.8%またはそれ未満であり、軽質物の総レベルが0.2%またはそれ未満である。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGの220nmから260nmの間のUV吸光度は、petro−BGのUV吸光度より少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、または少なくとも10倍低い。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、検出可能なレベルの1−4−(4−メチル−1,3−ジオキサン−2−イル)プロパン−2−オンを含まない。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、petro−BGより、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、または少なくとも10倍低いレベルの1−4−(4−メチル−1,3−ジオキサン−2−イル)プロパン−2−オンを含む。
一部の実施形態では、検出可能なレベルは、ガスクロマトグラフィー連動質量分析または液体クロマトグラフィー連動質量分析によって分析される。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、55%またはそれより高いキラル純度を有する。
一つの局面では、生物由来1,3−BGを精製する方法であって、(a)第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を第1のカラム蒸留手順に供して、第1の高沸点物質流として生物由来1,3−BGよりも高い沸点を有する材料を除去して、第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成するステップと;(b)前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を第2のカラム蒸留手順に供して、生物由来1,3−BGよりも低い沸点を有する材料を除去して、第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成するステップと;(c)前記第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を第3のカラム蒸留手順に供して、第2の高沸点物質流として生物由来1,3−BGよりも高い沸点を有する材料を除去して、精製された生物由来1,3−BG生成物を生成するステップとを含む方法が本明細書に提供される。
一部の実施形態では、方法は、粗製生物由来1,3−BG混合物を脱水カラム蒸留手順に供して、生物由来1,3−BGよりも低い沸点を有する材料を前記粗製生物由来1,3−BG混合物から除去して、(a)の前記第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、方法は、粗製生物由来1,3−BGを洗練イオン交換に供して、(a)の前記第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、精製された生物由来1,3−BG生成物は、3−ヒドロキシ−ブタナール、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、4−(3−ヒドロキシブトキシ)ブタン−2−オン、4−((4−ヒドロキシブタン−2−イル)オキシ)−ブタン−2−オン、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオールおよび2,3−ブタンジオールからなる群から選択される、検出可能なレベルの1つまたは複数の化合物を含む。
一部の実施形態では、精製された生物由来1,3−BG生成物は、1−4−(4−メチル−1,3−ジオキサン−2−イル)プロパン−2−オンを検出可能なレベルで含まない、または低レベルでしか含まない。
一部の実施形態では、方法は、(a)、(b)、または(c)のいずれか1つの前または後に、生物由来1,3−BG含有生成物流に塩基を添加するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、塩基は、(a)の後で前記生物由来1,3−BG含有生成物流に添加される。
一部の実施形態では、方法は、(a)、(b)、または(c)のいずれか1つの前または後に、生物由来1,3−BG含有生成物流を、水素添加反応で処理するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、第2の生物由来1,3−BG含有生成物流は、(b)を行う前に水素添加反応で処理される。
一部の実施形態では、水素添加反応によって、前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流中の3−ヒドロキシ−ブタナールまたは4−ヒドロキシ−2−ブタノンの濃度が、50%もしくはそれより多く、60%もしくはそれより多く、70%もしくはそれより多く、80%もしくはそれより多く、90%もしくはそれより多く、または95%もしくはそれより多く減少する。
一部の実施形態では、水素添加反応によって、前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流の270nmまたは220nmにおけるUV吸光度が、50%もしくはそれより多く、60%もしくはそれより多く、70%もしくはそれより多く、80%もしくはそれより多く、90%もしくはそれより多く、または95%もしくはそれより多く減少する。
一部の実施形態では、精製された生物由来1,3−BG生成物が、前記第3のカラム蒸留手順の蒸留物として収集される。
一部の実施形態では、方法は、前記第3のカラム蒸留手順の蒸留物を活性炭と接触させて、前記精製された生物由来1,3−BG生成物を生成することをさらに含む。
一部の実施形態では、方法は、ステップ(c)を行う前に、前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を活性炭と接触させるステップをさらに含む。
一部の実施形態では、活性炭との前記接触によって、前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流中の3−ヒドロキシ−ブタナールまたは4−ヒドロキシ−2−ブタノンの濃度が、50%もしくはそれより多く、60%もしくはそれより多く、70%もしくはそれより多く、80%もしくはそれより多く、90%もしくはそれより多く、または95%もしくはそれより多く減少する。
一部の実施形態では、方法は、ステップ(c)を行う前に、前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)と接触させるステップをさらに含む。
一部の実施形態では、NaBHとの前記接触によって、前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流の270nmまたは220nmにおけるUV吸光度が、50%もしくはそれより多く、60%もしくはそれより多く、70%もしくはそれより多く、80%もしくはそれより多く、90%もしくはそれより多く、または95%もしくはそれより多く減少する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、55%またはそれより高いキラル純度を有する。
一部の実施形態では、精製された生物由来1,3−BG生成物は、99.0%またはそれより高い化学純度を有する。
別の局面では、生物由来1,3−BGを精製するためのシステムであって、第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、1,3−BGよりも高い沸点を有する第1の材料流、および第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成する第1の蒸留カラム;前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、1,3−BGよりも低い沸点を有する材料流、および第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成する第2の蒸留カラム;ならびに前記第3の1,3−BG含有生成物流を供給ポイントにおいて受け入れ、1,3−BGよりも高い沸点を有する第2の材料流、および精製された生物由来1,3−BG生成物を含む第4の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成する第3の蒸留カラムを含むシステムが本明細書に提供される。
一部の実施形態では、第4の生物由来1,3−BG含有生成物流が、本明細書に提供される生物由来1,3−BGから本質的になる。
一部の実施形態では、システムは、粗製生物由来1,3−BG混合物を受け入れ、塩含有量が減少した粗製生物由来1,3−BG混合物を生成する洗練カラムを含む。
一部の実施形態では、洗練グカラムはイオン交換クロマトグラフィーカラムである。
一部の実施形態では、システムは、粗製生物由来1,3−BG混合物を受け入れ、1,3−BGよりも低い沸点を有する材料流および前記第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成する脱水カラムを含む。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、本明細書に提供される方法によってまたは本明細書に提供されるシステムによって生成される。
図1は、2倍サンプル希釈における、bio−BG(下向きのとがっている軌跡)ならびに産業グレードおよび化粧料グレードのpetro−BG(上向きのとがっている軌跡)の例示的なガスクロマトグラフィー質量分析(GC−MS)分析の結果を説明するクロマトグラムを示す。
図2は、20倍サンプル希釈におけるbio−BG(下向きのとがっている軌跡)ならびに産業グレードおよび化粧料グレードのpetro−BG(上向きのとがっている軌跡)の例示的なGC−MS分析の結果を説明するクロマトグラムを示す。
図3は、bio−BG重質物化合物#7の代表的な質量スペクトルを、表示されるある特定のマスフラグメントの提案される解釈とともに示す。
図4は、bio−BG重質物化合物#9の代表的な質量スペクトルを、表示されるある特定のマスフラグメントの提案される解釈とともに示す。
図5は、bio−BG重質物化合物#7および#9の提案される化学構造を示し、かつbio−BG重質物化合物#7および#9の提案される質量分析フラグメンテーションパターンを説明する。
図6Aは、bio−BGサンプルのm/z 115に関する例示的な抽出イオンクロマトグラムを示す。
図6Bは、petro−BGサンプルのm/z 115に関する例示的な抽出イオンクロマトグラムを示す。
図7は、bio−BGサンプル(上部パネル)、化粧料グレードのpetro−BGサンプル(中央パネル)、および産業グレードのpetro−BGサンプル(下部パネル)の例示的な液体クロマトグラフィー質量分析(LC−MS)クロマトグラム(TIC:全イオン電流)を示す。
図8Aは、bio−BG(全イオン電流(TIC):上部パネル;抽出イオン電流(XIC)クロマトグラム:上から2番目のパネル)、化粧料グレードのpetro−BG XIC(上から3番目のパネル)、および産業グレードのpetro−BG XIC(下部パネル)の例示的なLC−MSクロマトグラムを示す。
図8Bは、6.0〜6.7分のLC保持時間で観察されたbio−BGおよびpetro−BG(化粧料および産業グレード)のC16(MW160)構成要素の例示的な質量スペクトルを、表示されるある特定のマスフラグメントの提案される解釈とともに示す。
図9Aは、bio−BG(全イオン電流(TIC):上部パネル;抽出イオン電流(XIC)クロマトグラム:上から2番目のパネル)、化粧料グレードのpetro−BG XIC(上から3番目のパネル)、および産業グレードのpetro−BG XIC(下部パネル)の例示的なLC−MSクロマトグラムを示す。
図9Bは、7.3分のLC保持時間で観察されたpetro−BG(化粧料および産業グレード)のC14(MW158)構成要素の例示的な質量スペクトルを、表示されるある特定のマスフラグメントの提案される解釈とともに示す。
図10は、化粧料グレードのpetro−BGの例示的なガスクロマトグラフィー質量分析および嗅覚(GC−MS/O)分析の結果を説明するクロマトグラムを示す。上部の軌跡および上向きのとがっているピークは、訓練を受けた人によって行われたGC−MSフラクションの嗅覚分析の結果を表す。下部の軌跡および下向きのとがっているピークは、GC−MS(全イオン電流(TIC))の質量スペクトルを表す。
図11は、本明細書において提供される方法またはシステムを使用して生成される生物由来1,3−BGの例示的なガスクロマトグラフィー質量分析および嗅覚(GC−MS/O)分析の結果を説明するクロマトグラムを示す。上部の軌跡および上向きのとがっているピークは、訓練を受けた人によって行われたGC−MSフラクションの嗅覚分析の結果を表す。下部の軌跡および下向きのとがっているピークは、GC−MS(全イオン電流(TIC))の質量スペクトルを表す。
図12は、1,3−BGの蒸留中に観察された、または観察されると考えられる3−ヒドロキシブタナール(3−OH−ブタナール)のクロトンアルデヒド(Cr−Ald)への、および4−ヒドロキシブタノン(4−OH−2−ブタノン)のメチル−ビニル−ケトン(MVK)への化学反応を説明する化学構造を示す。
図13は、petro−BGおよびbio−BG調製物のUV−VIS吸収スペクトルのグラフを示す。#1:最終蒸留後に活性炭で処理されたbio−BGサンプル;#2:塩基を添加する前に最終蒸留へ供給されたbio−BG;#3および#4:市販の化粧料グレードのpetro−BGサンプル;#5および#6:市販の産業グレードのpetro−BGサンプル;#7:リボイラー中で塩基を添加して処理されたbio−BGサンプル(「カット4」);#8:NaBHでさらに処理された#7のbio−BG調製物。
図14A、図14B、図14Cおよび図14Dは、bio−BGを用いた水素添加実験の結果を説明するグラフを示す。図14Aでは、bio−BGサンプルのUV吸光度が、4つのニッケル水素添加触媒(Raney、NiSAT320(登録商標)、NiSAT330(登録商標)、およびNiSAT340(登録商標))に関する水素添加時間に対してプロットされる。図14Bでは、bio−BGサンプルにおいて認められた4−ヒドロキシ−ブタノンの濃度は、4つのニッケル水素添加触媒に関する水素添加時間に対してプロットされる。図14Cでは、bio−BGサンプルにおいて認められたイソプロピルアルコール(IPA)の濃度は、4つのニッケル水素添加触媒に関する水素添加時間に対してプロットされる。図14Dでは、bio−BGサンプルにおいて認められたn−ブタノールの濃度は、4つのニッケル水素添加触媒に関する水素添加時間に対してプロットされる。 同上 同上 同上
図15A、図15B、および図15Cは、本明細書において提供される例示的な蒸留システムを説明するグラフを示す。 図15A、図15B、および図15Cは、本明細書において提供される例示的な蒸留システムを説明するグラフを示す。 図15A、図15B、および図15Cは、本明細書において提供される例示的な蒸留システムを説明するグラフを示す。
図16は、本明細書において提供されるような4−カラム蒸留列の例示的なASPENモデルを説明するグラフを示す。
商業的には、1,3−BGは、アセトアルデヒド(石油またはエタノールから誘導される)を3−ヒドロキシブチルアルデヒドへ化学的に変換し、その後還元し、石油由来1,3−BG(「petro−BG」)を形成することによって典型的には生成される。この化学的に生成されるpetro−BGは、1,3−BGのR−およびS−鏡像異性体の等モル比のラセミ混合物を通常は形成する。1,3−BGラセミ体を使用して、petro−BGから各キラル形態を単離するための方法は開示されている。しかしこのような単離方法は、非常に非効率的である(例えばラセミ体の酵素変換)、または産業スケールの生成にスケールアップするのが非常に高価かつ困難である(例えばキラルクロマトグラフィー)ことが概して立証されている。
本出願人は、化粧料および食品産業において使用するために高純度の生物由来1,3−BG(「bio−BG」)が依然として必要とされていることを認識している。特に、本出願人は、R−鏡像異性体が、例えばヒトおよび動物(例えば、家畜または飼育動物)における用途で全般的にS−鏡像異性体よりも生理学的に有効であると考えられる場合に、食品、栄養補助食品、医薬品、および他の用途のために1,3−BGのR−鏡像異性体が必要とされることを確認した。特に、本出願人は、例えば、典型的な市販のpetro−BGラセミ調製物と比較して、改善された純度プロファイルを有する1,3−BGのR−鏡像異性体の必要性を確認した。1,3−BGのR−鏡像異性体を経済的に有効に生成するのが可能な方法は、化粧料および他の産業、例えば食品または医薬品産業における用途のために1,3−BGを工業規模で生成するために必要とする。
本開示は、petro−BGおよびbio−BGがさまざまな臭気特性を有し、その上petro−BGおよびbio−BGのさまざまな臭気が、petro−BGおよびbio−BG調製物に通常存在するさまざまな不純物に起因するという認識にさらに一部基づく。
本開示は、化学的に高純度(例えば総純度)な生物由来1,3−BGおよび生物由来1,3−BGの富化または高キラル純度R−鏡像異性体は、ラセミ1,3−BG混合物またはpetro−BG(例えば、化粧料グレードまたは産業グレード)と比較して、全般的に異なるまたは好ましい臭気特性または改善された生理学的性質(例えば、in vitroアッセイまたはin vivoにおいて観察可能)を有する場合があるという認識にさらに一部基づく。
精製されたbio−BG生成物ならびにそのような精製されたbio−BG生成物を生成するための方法およびシステムが本明細書において提供される。
一態様では、生物由来1,3−ブチレングリコール(1,3−BG)(「bio−BG」)が提供される。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、石油またはアセトアルデヒドの加工から誘導される1,3−BGなどの化学的に誘導された1,3−BGと異なる臭気を有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、産業グレードbio−BGにおいて典型的に認められる特徴的な異臭を有さない。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、例えば、訓練を受けた臭気パネリストによる官能試験で判定されるように、petro−BGと比較して改善された臭気を有する。一部の実施形態では、bio−BGの改善された臭気は、例えば、訓練を受けた臭気パネリストによって「甘い」として特徴付けられる。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは化粧料グレードである。一部の実施形態では、化粧料グレード生物由来1,3−BGは、petro−BGと比較して改善された臭気特徴(例えば「甘い」臭気)を有する。別の態様では、生物由来1,3−BGを精製するためのシステムが本明細書において提供される。別の態様では、生物由来1,3−BGを精製するための方法が本明細書において提供される。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、ラセミ体または1,3−BGのR−およびS−鏡像異性体の混合物である(例えばCASNo.107−88−0)。
一部の実施形態では、1,3−BGラセミ体は、1,3−BGのR−およびS−鏡像異性体の等モル混合物である。
一部の実施形態では、1,3−BGラセミ体は、1,3−BGのS−鏡像異性体よりも多くのR−鏡像異性体を有する。一部の実施形態では、1,3−BGラセミ体は、R−鏡像異性体のみを本質的に(例えば、>95%、>96%、>97%、>98%、>99%、>99.1%、>99.2%、>99.3%、>99.4%、>99.5%、>99.6%、>99.7%、>99.8%、または>99.9%のR−鏡像異性体を)有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、R−鏡像異性体のみを本質的に(例えば100%鏡像異性体;CASNo.6290−03−5を)有し、かつS−鏡像異性体は、例えばGC−MSまたはLC−MSによって検出することはできない。一部の実施形態では、1,3−BGラセミ体は、R−鏡像異性体が富化されており、すなわち、S−鏡像異性体よりも多くのR−鏡像異性体を含む。例えば、1,3−BGラセミ体は、55%またはそれより多いR−鏡像異性体および45%またはそれ未満のS−鏡像異性体を含み得る。例えば、1,3−BGラセミ体は、60%またはそれより多いR−鏡像異性体および40%またはそれ未満のS−鏡像異性体を含み得る。例えば、1,3−BGラセミ体は、65%またはそれより多いR−鏡像異性体および35%またはそれ未満のS−鏡像異性体を含み得る。例えば、1,3−BGラセミ体は、70%またはそれより多いR−鏡像異性体および30%またはそれ未満のS−鏡像異性体を含み得る。例えば、1,3−BGラセミ体は、75%またはそれより多いR−鏡像異性体および25%またはそれ未満のS−鏡像異性体を含み得る。例えば、1,3−BGラセミ体は、80%またはそれより多いR−鏡像異性体および20%またはそれ未満のS−鏡像異性体を含み得る。例えば、1,3−BGラセミ体は、85%またはそれより多いR−鏡像異性体および15%またはそれ未満のS−鏡像異性体を含み得る。例えば、1,3−BGラセミ体は、90%またはそれより多いR−鏡像異性体および10%またはそれ未満のS−鏡像異性体を含み得る。例えば、1,3−BGラセミ体は、95%またはそれより多いR−鏡像異性体および5%またはそれ未満のS−鏡像異性体を含み得る。
一部の好ましい実施形態では、生物由来1,3−BGは、R−鏡像異性体が富化されている。したがって、明示的に規定されていなくても、本明細書において提供される生物由来1,3−BG、またはbio1,3−ブチレングリコール、bio1,3−BG、bio−BG、bio13−BDO、bio1,3−BDO、bio−ブチレングリコール、もしくはbio1,3−ブタンジオールなどの代替の用語に言及するこの開示の各場合において、明示的に好ましい実施形態はR−鏡像異性体である。特に好ましい組成物は、高キラル純度、≧99%で化学的に高純度、例えば≧99%のR−鏡像異性体であり、必要に応じて、本明細書において他の箇所でより詳細に記載されているような、好ましいレベルでまたはそれ未満で存在する特定の不純物を含む。本明細書において提供されるさらなる組成物は、R−鏡像異性体が富化されており、例えば、≧55%のR−鏡像異性体、≧60%のR−鏡像異性体、≧65%のR−鏡像異性体、≧70%のR−鏡像異性体、≧75%のR−鏡像異性体、≧80%のR−鏡像異性体、≧85%のR−鏡像異性体、≧90%のR−鏡像異性体、または≧95%のR−鏡像異性体を含み、かつ化学的に高純度、例えば≧99%とすることができ、必要に応じて、本明細書において他の箇所でより詳細に記載されているような好ましいレベルでまたはそれ未満で存在する特定の不純物を含む。
生物由来1,3−BG、特に好ましくはR−鏡像異性体組成物、好ましくは、化学的に高純度および高キラル純度(例えば、≧95%の化学純度および≧99%のキラル純度、またはより好ましくは≧99%もしくは>99.5%の化学純度および>99.5%のキラル純度)のものが本明細書において提供され、ならびにR−鏡像異性体が富化されており、かつ化学的に高純度および高キラル純度(例えば、≧95%の化学純度および≧50%のキラル純度、または≧95%の化学純度および≧55%のキラル純度)の組成物が、食品、栄養補助食品、医薬品、化粧料および産業用途における使用を見出すことができる。例えば、生物由来1,3−BGは、例えば、in vivoまたはin vitroのいずれかでリパーゼを使用して酵素的に酸と反応させ、生物由来1,3−BGをエステルへ変換することができる。このようなエステルは、栄養補助食品、医薬および食品の用途を有することができる。特に、そのような生物由来1,3−BGエステルは、1,3−BGのR−鏡像異性体を含むキラルエステル形態が、ヒトおよび動物の好ましいエネルギー源であるため、生物由来1,3−BGのR−鏡像異性体、またはR−鏡像異性体が富化されている生物由来1,3−BGがエステルを形成するために使用される場合に(例えば、S−鏡像異性体、または例えば石油またはエタノールから、例えばアセトアルデヒドの化学合成経路を通して作成されたpetro−BGのラセミ混合物の使用と比較して)有利な場合がある。例としては、ケトンエステルの(R)−3−ヒドロキシブチル−R−1,3−ブタンジオールモノエステル、および(R)−3−ヒドロキシブチレートグリセロールモノエステルまたはジエステルがあり、ケトンエステル(R)−3−ヒドロキシブチル−R−1,3−ブタンジオールモノエステルはアメリカ食品医薬品局(FDA)によって一般的に安全である(GRAS承認)として認められている。ケトンエステルは経口で送達されることがあり、in vivoで、例えばヒト身体で使用することができるR−1,3−ブチレングリコールを放出する。例えば、WO2013150153(「Ketone Bodies and Ketone Body Esters for Maintaining or Improving Muscle Power Output.」)を参照されたく、この内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。したがって1,3−BGの高キラル純度および化学的に高純度のR−鏡像異性体組成物の本開示は、食品および医薬品産業における用途に特に有用である。生物由来1,3−BG(例えば、生物由来1,3−BGのR−鏡像異性体、またはR−鏡像異性体が富化されている生物由来1,3−BG)は、さらなる食品関連の用途を有し、それらとしては、食品成分、香味剤、香味剤のための溶媒または可溶化剤、安定化剤、乳化剤、および抗菌剤、および保存料としての使用がある。生物由来1,3−BG(例えば、生物由来1,3−BGのR−鏡像異性体、またはR−鏡像異性体が富化されている生物由来1,3−BG)は、医薬品産業において非経口薬物溶媒として使用することもできる。さらに、生物由来1,3−BG(例えば、生物由来1,3−BGのR−鏡像異性体、またはR−鏡像異性体が富化されている生物由来1,3−BG)は、皮膚軟化剤、湿潤剤、不溶性成分の結晶化を防止することができる添加物、香料などの難水溶性成分ための可溶化剤などの成分としての、ならびに抗菌剤および保存料としての化粧料における使用を見出している。例えば、生物由来1,3−BG(例えば、生物由来1,3−BGのR−鏡像異性体、またはR−鏡像異性体が富化されている生物由来1,3−BG)は、特にヘアースプレーおよびセット用ローション中の湿潤剤として使用することができる。生物由来1,3−BG(例えば、生物由来1,3−BGのR−鏡像異性体、またはR−鏡像異性体が富化されている生物由来1,3−BG)は、精油から香りの損失を減少させ、微生物による腐敗から保護し、ベンゾエートのための溶媒として使用することができる。生物由来1,3−BGは、例えば、0.1%またはそれ未満から50%またはそれより高い濃度で使用することができる。生物由来1,3−BG(例えば、生物由来1,3−BGのR−鏡像異性体、またはR−鏡像異性体が富化されている生物由来1,3−BG)は、毛髪用および浴用製品、眼用および顔用メイクアップ、香料、パーソナル洗浄製品、ならびにシェービングおよびスキンケア調製物において使用することができる。例えば、Cosmetic Ingredient Review Board Report: 「Final Report on the Safety Assessment of Butylene Glycol, Hexylene Glycol,Ethoxy diglycol,and Dipropylene Glycol」、Journal of the American College of Toxicology、4巻、5号、1985年(「レポート」)を参照されたい。このレポートは、その全体が参照により本明細書によって組み込まれるものとし、特定の用途および化粧料におけるブチレングリコールの濃度を提供する。例えば、レポート、表2(「Product Formulation Data」)を参照されたい。レポートはpetro−BGラセミ体の使用を記載しているが、生物由来1,3−BG、特に本明細書において提供されるR−鏡像異性体富化調製物は、少なくとも改善された純度プロファイルおよび好ましい臭気特性により、petro−BGラセミ体よりも優れた生成物であると予想される。
本明細書において使用する「粗製生物由来1,3−BG混合物」という用語は、約50%から90%の生物由来1,3−BGおよび50%から1%の水と、発酵プロセスから誘導される1つまたは複数の他の不純物である、またはこれらを含む、生物由来1,3−BG(1,3−BDO)の混合物を意味する。一部の実施形態では、粗製生物由来1,3−BG混合物は、約75%から85%またはそれより多い1,3−BGと、1%から25%の水と、発酵プロセスから誘導される1つまたは複数の他の不純物である。一部の実施形態では、粗製生物由来1,3−BG混合物は、約80%から85%の1,3−BGと、1%から20%の水と、発酵プロセスから誘導される1つまたは複数の他の不純物である。粗製生物由来1,3−BG混合物は、部分的に精製された生物由来1,3−BG、例えば1つまたは複数の方法を使用して部分的に精製されている生物由来1,3−BGを含む混合物とすることができる、または含むことができる。
本明細書において使用する「生物由来1,3−BG含有生成物流」という用語は、手順を終わらせ、かつその手順が行われた生物由来1,3−BGの大部分を含む材料を意味する。
本明細書において使用する「生物由来1,3−BG生成物」という用語は、生物由来1,3−BGを含み、生物由来1,3−BGの含有量を増加させるためのまたは不純物の含有量を減少させるための少なくとも1つの手順が行われている、混合物を意味する。生物由来1,3−BG生成物という用語は、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを含み得るが、生物由来1,3−BG生成物の生物由来1,3−BGおよび水含有量は、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGよりも高いまたは低いとすることができる。
本明細書において使用する「発酵ブロス中の生物由来1,3−BG」という用語は、好適な培養媒体中で生物由来1,3−BGを生成することができる天然に存在しない微生物を培養することによって生成される、生物由来1,3−BGを含む発酵ブロスを意味する。「生物由来1,3−BG」および「bio−BG」という用語は、本明細書において区別せずに使用される。
本明細書において使用する「生物由来」という用語は、生物学的有機体から生成される、またはそれによって合成されものを意味し、かつ生物学的有機体によって生成することができるために再生可能な資源と考えることができる。このような生物学的有機体、特に本明細書において提供されるかつ開示される組成物、システム、および方法における使用のための微生物有機体は、農業、植物、細菌、または動物原料;または合成ガス(CO、COおよび/またはH)などの他の再生可能な原料から得られた、糖または炭水化物、好ましくはデキストロースまたはグルコースなどの原材料またはバイオマスを利用することができる。石炭生成物を、本明細書において提供されるものなどのバイオ系生成物を合成するための生物学的有機体の炭素源として使用することもできる。あるいは、生物学的有機体は、大気中の炭素を利用することができる。本明細書において使用する「バイオ系」という用語は、本明細書において提供される生物由来化合物から全体的にまたは一部構成される上述のような生成物を意味する。バイオ系または生物由来生成物は、石油由来生成物とは対照的であり、そのような生成物は、石油または石油化学原材料から誘導される、または化学的に合成される。生物由来1,3−BGへの好ましい微生物経路は、例えば、WO2010127319A2に記載されており、この内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。特に、WO2010127319A2では、アセトアセチル−CoAから1,3−ブタンジオールへの経路などの3−ヒドロキシブチリル−CoAデヒドロゲナーゼを含む生合成の経路が記載されている(例えば、図2、ステップHを参照のこと)。一実施形態において、3−ヒドロキシブチリル−CoAデヒドロゲナーゼは、R鏡像異性体に特異性を有するように修飾される。以下の仮出願でも言及されており、これらの出願は、参照により全体が本明細書に組み込まれるものとする:(1)2017年3月31日に出願された「3−HYDROXYBUTYRYL−COA DEHYDROGENASE VARIANTS AND METHODS OF USE」と題する米国特許仮出願第62/480,208号(代理人整理番号12956−409−888);(2)2017年3月31日に出願された「ALDEHYDE DEHYDROGENASE VARIANTS AND METHODS OF USE」と題する米国特許仮出願第62/480,194号(代理人整理番号12956−408−888);(3)本出願と同日付けで出願された「3−HYDROXYBUTYRYL−COA DEHYDROGENASE VARIANTS AND METHODS OF USE」と題する国際特許出願第_号(代理人整理番号12956−409−228);および(4)本出願と同日付けで出願された「ALDEHYDE DEHYDROGENASE VARIANTS AND METHODS OF USE」と題する国際特許出願第_号(代理人整理番号12956−408−228)。
本明細書において使用する「検出可能なレベル」という用語は、分析物の非存在下で分析法を用いて観察されるバックグラウンド上に、分析法を用いて検出することができる分析物(例えば、1,3−BG生成物中の1,3−BGまたは不純物)のレベルを意味する。分析法は、分析デバイスまたは機器、例えば、GC−MS、LC−MSによる検出、または個人による知覚検出、例えば、訓練を受けた人による、または訓練を受けた人の集団による分析物の嗅覚検出または特性評価を含み得る。検出可能なレベルは定性的(例えば、分析物は、サンプル中に「存在する」または「存在しない」と判定される)または定量的(例えば、分析物はサンプル中に、例えば重量ベースで100ppmで存在すると判定される)とすることができる。一部の実施形態では、分析物は、分析物の非存在下で観察されたバックグラウンドノイズ、例えばGC−MSアッセイまたはLC−MSアッセイ(例えば、全イオン電流(TIC)または抽出イオン電流(XIC))で観察されたバックグラウンドノイズ上に、2σ−もしくはそれより高いまたは3σ−もしくはそれより高いシグナル強度を生成する場合に、検出可能なレベルである。
本明細書において使用する「低レベル」という用語は、分析物の非存在下で分析法を用いて観察されたバックグラウンドノイズ上に、分析法の検出限界に近いレベルで、例えば、5σ−未満、4σ−未満、または3σ−未満で分析物が存在することを意味する。
本明細書において使用する「軽質物」という用語は、例えば、GC−MSクロマトグラムまたはLC−MSクロマトグラムにおいて1,3−BGよりも早い保持時間で溶出する、1,3−BGサンプル(例えば、bio−BGまたはpetro−BGサンプル)中の化合物を指す。
本明細書において使用する「重質物」という用語は、例えば、GC−MSクロマトグラムまたはLC−MSクロマトグラムにおいて1,3−BGよりも遅い保持時間で溶出する、1,3−BGサンプル(例えば、bio−BGまたはpetro−BGサンプル)中の化合物を指す。
本明細書において使用する「純度」という用語は、化学純度もしくはキラル純度のいずれか、または両方を指す。
本明細書において使用する「キラル純度」という用語は、例えば1,3−BGのラセミ混合物中の鏡像異性体(例えば、R−鏡像異性体またはS−鏡像異性体)のフラクションを意味する。例えば、キラル純度99%の生物由来1,3−BGでは、1,3−BG分子の99%は、R−鏡像異性体であってもよく、かつ1,3−BG分子の1%は、S−鏡像異性体であってもよく、または逆もまた同様である。キラル純度99%の生物由来1,3−BGは、任意の化学純度を有することができる。例えば、キラル純度99%の生物由来1,3−BGは、95%の化学純度(例えば重量ベースで)を有することができる。キラル純度99%、すなわち化学純度95%の生物由来1,3−BGは、例えば、R−鏡像異性体およびまたはS−鏡像異性体1,3−BGを含む例えば重量ベースで95%の1,3−BG、ならびに「bio−BG重質物」および「bio−BG軽質物」とそれぞれ称することもできる「重質物」または「軽質物」などの5%の他の混入物質を含み得る。
本明細書において使用する「化学純度」という用語は、1,3−BG組成物中の、例えば1,3−BGのフラクションを意味する(例えば、重量ベースで)。例えば、化学純度95%の1,3−BGは、95%の1,3−BG(例えば重量ベースで)および「重質物」または「軽質物」などの5%の他の混入物質を有することができる。化学純度95%の1,3−BGは、任意のキラル純度を有することができる。例えば、化学純度95%の1,3−BGは、キラル純度99%とすることができ、例えば、R−鏡像異性体形態として99%の1,3−BGおよびS−鏡像異性体形態として1%の1,3−BGを有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、例えば、重量/重量ベースで少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%の純度レベル(例えば、化学もしくはキラル純度、または化学およびキラル純度の両方)を有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の純度レベル(例えば、化学もしくはキラル純度、または化学およびキラル純度の両方)を有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、少なくとも99.0%、少なくとも99.1%、少なくとも99.2%、少なくとも99.3%、少なくとも99.4%、少なくとも99.5%、少なくとも99.6%、少なくとも99.7%、少なくとも99.8%、または少なくとも99.9%の純度レベル(例えば、化学もしくはキラル純度、または化学およびキラル純度の両方)を有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、99.0%(例えば、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9%もしくはそれより高い)の化学純度を有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、0.5%未満の水を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、55.0%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、60.0%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、65.0%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、70.0%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、75.0%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、80.0%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、85.0%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、90.0%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。
一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、95.0%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、96.0%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、97.0%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、98.0%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、99.0%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、99.1%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、99.2%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、99.3%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、99.4%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、99.5%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、99.6%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、99.7%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、99.8%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、99.9%もしくはそれより高い(例えば、R−鏡像異性体)キラル純度を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、本質的にR−鏡像異性体のみを有し、S−鏡像異性体は、例えば、GC−MSまたはLC−MSによって検出可能でない。別の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、R−鏡像異性体が富化されており、例えば、45%もしくはそれ未満のS−鏡像異性体、40%もしくはそれ未満のS−鏡像異性体、35%もしくはそれ未満のS−鏡像異性体、30%もしくはそれ未満のS−鏡像異性体、25%もしくはそれ未満のS−鏡像異性体、20%もしくはそれ未満のS−鏡像異性体、15%もしくはそれ未満のS−鏡像異性体、10%もしくはそれ未満のS−鏡像異性体、または5%もしくはそれ未満のS−鏡像異性体を含む。
一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、95%もしくはそれより高い(例えば、96%もしくはそれより高い、97%もしくはそれより高い、98%もしくはそれより高い、99.0%もしくはそれより高い、99.1%もしくはそれより高い、99.2%もしくはそれより高い;例えば、R−鏡像異性体)キラル純度、および1ppmから1000ppmの間(例えば、1ppmから900ppmの間、1ppmから800ppmの間、1ppmから700ppmの間、1ppmから600ppmの間、1ppmから500ppmの間、1ppmから400ppmの間、1から300ppmの間、1から200ppmの間、1から100ppmの間、1から90ppmの間、1から80ppmの間、1から70ppmの間、1から60ppmの間、1から50ppmの間、1から40ppmの間、1から30ppmの間、1から20ppmの間、または1から10ppmの間)の3−ヒドロキシ−ブタナールおよび4−ヒドロキシ−2−ブタノンのうちの一方または両方を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、95%もしくはそれより高い(例えば、96%もしくはそれより高い、97%もしくはそれより高い、98%もしくはそれより高い、99.0%もしくはそれより高い、99.1もしくはそれより高い、99.2%もしくはそれより高い)キラル純度、および1ppmから400ppmの間の3−ヒドロキシ−ブタナールおよび4−ヒドロキシ−2−ブタノンのうちの一方または両方を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、95%もしくはそれより高い(例えば、96%もしくはそれより高い、97%もしくはそれより高い、98%もしくはそれより高い、99.0%もしくはそれより高い、99.1もしくはそれより高い、99.2%もしくはそれより高い)キラル純度、および1ppmから400ppm未満の間の3−ヒドロキシ−ブタナールおよび4−ヒドロキシ−2−ブタノンのうちの一方または両方を有する。
一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、55%もしくはそれより高い(例えば、60%もしくはそれより高い、70%もしくはそれより高い、75%もしくはそれより高い、80%もしくはそれより高い、85%もしくはそれより高い、90%もしくはそれより高い;例えば、R−鏡像異性体)キラル純度、および1ppmから1000ppmの間(例えば、1ppmから900ppmの間、1ppmから800ppmの間、1ppmから700ppmの間、1ppmから600ppmの間、1ppmから500ppmの間、1ppmから400ppmの間、1から300ppmの間、1から200ppmの間、1から100ppmの間、1から90ppmの間、1から80ppmの間、1から70ppmの間、1から60ppmの間、1から50ppmの間、1から40ppmの間、1から30ppmの間、1から20ppmの間、または1から10ppmの間)の3−ヒドロキシ−ブタナールおよび4−ヒドロキシ−2−ブタノンのうちの一方または両方を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、55%もしくはそれより高い(例えば、60%もしくはそれより高い、70%もしくはそれより高い、75%もしくはそれより高い、80%もしくはそれより高い、85%もしくはそれより高い、90%もしくはそれより高い;例えば、R−鏡像異性体)キラル純度、および1ppmから400ppmの間の3−ヒドロキシ−ブタナールおよび4−ヒドロキシ−2−ブタノンのうちの一方または両方を有する。一部の実施形態では、99.0%もしくはそれより高く化学的に純粋な1,3−BGは、55%もしくはそれより高い(例えば、60%もしくはそれより高い、70%もしくはそれより高い、75%もしくはそれより高い、80%もしくはそれより高い、85%もしくはそれより高い、90%もしくはそれより高い;例えば、R−鏡像異性体)キラル純度、および1ppmから400ppm未満の間の3−ヒドロキシ−ブタナールおよび4−ヒドロキシ−2−ブタノンのうちの一方または両方を有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、産業グレードまたは化粧料グレードのbio−BGよりも高い純度レベル(例えば、化学もしくはキラル純度、または化学およびキラル純度の両方)を有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、産業グレードまたは化粧料グレードのbio−BGとほぼ同じ純度レベル(例えば±0.5%の純度レベル)を有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、産業グレードまたは化粧料グレードのbio−BGよりも低い純度レベルを有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、産業グレードまたは化粧料グレードのpetro−BGよりも高い純度(例えば、化学もしくはキラル純度、または化学およびキラル純度の両方)を有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、産業グレードまたは化粧料グレードのpetro−BGとほぼ同じ純度レベル(例えば、±0.5%の純度レベル)を有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、産業グレードまたは化粧料グレードのpetro−BGよりも低い純度レベルを有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、−鏡像異性体よりも多くのR−鏡像異性体を有し、したがってR−鏡像異性体が富化されている。一部の実施形態では、S−鏡像異性体よりも高いレベルのR−鏡像異性体を有する生物由来1,3−BGは、例えば、重量/重量ベースで少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%のキラル純度レベルを有する。一部の実施形態では、S−鏡像異性体よりも高いレベルのR−鏡像異性体を有する生物由来1,3−BGは、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%のキラル純度レベルを有する。一部の実施形態では、S−鏡像異性体よりも高いレベルのR−鏡像異性体を有する生物由来1,3−BGは、少なくとも99.0%、少なくとも99.1%、少なくとも99.2%、少なくとも99.3%、少なくとも99.4%、少なくとも99.5%、少なくとも99.6%、少なくとも99.7%、少なくとも99.8%、または少なくとも99.9%のキラル純度レベルを有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、R−鏡像異性体よりも多くのS−鏡像異性体を有し、したがってS−鏡像異性体が富化されている。一部の実施形態では、R−鏡像異性体よりも高いレベルのS−鏡像異性体を有する生物由来1,3−BGは、例えば、重量/重量ベースで少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%のキラル純度レベルを有する。一部の実施形態では、R−鏡像異性体よりも高いレベルのS−鏡像異性体を有する生物由来1,3−BGは、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%のキラル純度レベルを有する。一部の実施形態では、R−鏡像異性体よりも高いレベルのS−鏡像異性体を有する生物由来1,3−BGは、少なくとも99.0%、少なくとも99.1%、少なくとも99.2%、少なくとも99.3%、少なくとも99.4%、少なくとも99.5%、少なくとも99.6%、少なくとも99.7%、少なくとも99.8%、または少なくとも99.9%のキラル純度レベルを有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、産業グレードまたは化粧料グレードのbio−BGよりも高いキラル純度レベル(例えば、高レベルのR−鏡像異性体)を有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、産業グレードまたは化粧料グレードのbio−BGとほぼ同じキラル純度レベル(例えば、R−鏡像異性体レベル)を有する(例えば±0.5%のキラル純度レベルの、例えばR−鏡像異性体レベル)。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、産業グレードまたは化粧料グレードのpetro−BGよりも高いキラル純度レベル(例えば、高レベルのR−鏡像異性体)を有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、産業グレードまたは化粧料グレードのpetro−BGとほぼ同じキラル純度レベル(例えば、高レベルのR−鏡像異性体)を有する(例えば±0.5%の純度レベル)。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、検出可能なレベルの1つまたは複数の混入物質を有し、これらはpetro−BGでは検出することができない、またはpetro−BG(例えば産業グレードまたは化粧料グレード)と比較して生物由来1,3−BG中に高レベルでまたは低レベルで存在する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BG中の混入物質レベルは、例えば、訓練を受けた人によって実施される知覚分析によって検出可能である。一部の実施形態では、混入物質レベルは、GC−MSクロマトグラムまたはLC−MSクロマトグラム(例えば全イオン電流(TIC)、抽出イオン電流(XIC))におけるそれらの相対シグナル強度によって生物由来中で検出可能である。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、検出可能なレベルの1つまたは複数の混入物質を有し、これらは産業petro−BGでは検出することができない、または産業グレードのpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に高レベルでまたは低レベルで存在する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、検出可能なレベルの1つまたは複数の混入物質を有し、これらは化粧料グレードのpetro−BGでは検出することができない、または化粧料グレードのpetro−BGと比較してbio−BG中に高レベルでまたは低レベルで存在する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、検出可能なレベルの2つもしくはそれより多い、3つもしくはそれより多い、4つもしくはそれより多い、5つもしくはそれより多い、6つもしくはそれより多い、7つもしくはそれより多い、8つもしくはそれより多い、9つもしくはそれより多い、または10個もしくはそれより多い混入物質を有し、これらはpetro−BG(例えば化粧料グレードまたは産業グレードのpetro−BG)では検出することができない、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に高レベルで存在する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、検出可能なレベルの2つもしくはそれより多い、3つもしくはそれより多い、4つもしくはそれより多い、5つもしくはそれより多い、6つもしくはそれより多い、7つもしくはそれより多い、8つもしくはそれより多い、9つもしくはそれより多い、または10個もしくはそれより多い混入物質を有し、これらはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に低レベルで存在する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレードのpetro−BG)における混入物質の濃度より少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、少なくとも10倍、少なくとも12倍、少なくとも15倍、少なくとも20倍、少なくとも30倍、少なくとも40倍、少なくとも50倍、少なくとも60倍、少なくとも70倍、少なくとも80倍、少なくとも90倍、少なくとも100倍、少なくとも150倍、少なくとも200倍、少なくとも300倍、少なくとも400倍、少なくとも500倍、少なくとも600倍、少なくとも700倍、少なくとも800倍、少なくとも900倍、または少なくとも1,000倍高い濃度(例えば、重量/重量パーセントで)で存在する1つまたは複数の混入物質のレベルを有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレードのpetro−BG)における混入物質の濃度より少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、少なくとも10倍、少なくとも12倍、少なくとも15倍、少なくとも20倍、少なくとも30倍、少なくとも40倍、少なくとも50倍、少なくとも60倍、少なくとも70倍、少なくとも80倍、少なくとも90倍、少なくとも100倍、少なくとも150倍、少なくとも200倍、少なくとも300倍、少なくとも400倍、少なくとも500倍、少なくとも600倍、少なくとも700倍、少なくとも800倍、少なくとも900倍、または少なくとも1,000倍低い濃度(例えば、重量/重量パーセントで)で存在する1つまたは複数の混入物質のレベルを有する。
一部の実施形態では、petro−BGでは検出可能でない、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BGにおいてより高いレベルで存在する、生物由来1,3−BGにおいて検出可能な混入物質のレベルは、生物由来1,3−BGにおいて10,000ppm未満、9,000ppm未満、8,000ppm未満、7,000ppm未満、6,000ppm未満、5,000ppm未満、4,000ppm未満、3,000ppm未満、2,000ppm未満、1,500ppm未満、1,000ppm未満、900ppm未満、800ppm未満、700ppm未満、600ppm未満、500ppm未満、400ppm未満、300ppm未満、200ppm未満、100ppm未満、50ppm未満、または25ppm未満である。
一部の実施形態では、petro−BGと比較して生物由来1,3−BGにおいてより低いレベルで存在する、生物由来1,3−BGにおいて検出可能な混入物質のレベルは、生物由来1,3−BGにおいて10,000ppm未満、9,000ppm未満、8,000ppm未満、7,000ppm未満、6,000ppm未満、5,000ppm未満、4,000ppm未満、3,000ppm未満、2,000ppm未満、1,500ppm未満、1,000ppm未満、900ppm未満、800ppm未満、700ppm未満、600ppm未満、500ppm未満、400ppm未満、300ppm未満、200ppm未満、100ppm未満、50ppm未満、または25ppm未満である。
一部の実施形態では、petro−BGでは検出可能でない、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BGにおいてより高いレベルで存在する、生物由来1,3−BGにおいて検出可能な混入物質のレベルは、生物由来1,3−BGにおいて25ppmもしくはそれより高い、50ppmもしくはそれより高い、100ppmもしくはそれより高い、200ppmもしくはそれより高い、300ppmもしくはそれより高い、400ppmもしくはそれより高い、500ppmもしくはそれより高い、600ppmもしくはそれより高い、700ppmもしくはそれより高い、800ppmもしくはそれより高い、900ppmもしくはそれより高い、1,000ppmもしくはそれより高い、1,500ppmもしくはそれより高い、2,000ppmもしくはそれより高い、3,000ppmもしくはそれより高い、4,000ppmもしくはそれより高い、5,000ppmもしくはそれより高い、6,000ppmもしくはそれより高い、7,000ppmもしくはそれより高い、8,000ppmもしくはそれより高い、9,000ppmもしくはそれより高い、10,000ppmもしくはそれより高い。
一部の実施形態では、petro−BGと比較して生物由来1,3−BGにおいてより低いレベルで存在する、生物由来1,3−BGにおいて検出可能な混入物質のレベルは、生物由来1,3−BGにおいて25ppmもしくはそれより高い、50ppmもしくはそれより高い、100ppmもしくはそれより高い、200ppmもしくはそれより高い、300ppmもしくはそれより高い、400ppmもしくはそれより高い、500ppmもしくはそれより高い、600ppmもしくはそれより高い、700ppmもしくはそれより高い、800ppmもしくはそれより高い、900ppmもしくはそれより高い、1,000ppmもしくはそれより高い、1,500ppmもしくはそれより高い、2,000ppmもしくはそれより高い、3,000ppmもしくはそれより高い、4,000ppmもしくはそれより高い、5,000ppmもしくはそれより高い、6,000ppmもしくはそれより高い、7,000ppmもしくはそれより高い、8,000ppmもしくはそれより高い、9,000ppmもしくはそれより高い、10,000ppmもしくはそれより高い。
一部の実施形態では、petro−BGでは検出可能でない、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BGにおいてより高いレベルで存在する、生物由来1,3−BGにおいて検出可能な混入物質のレベルは、petro−BG(例えば、化粧料グレードまたは産業グレード)において、25ppm未満、50ppm未満、100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、10ppm未満であるか、または検出不可能なレベルである。
一部の実施形態では、petro−BGと比較して生物由来1,3−BGにおいてより低いレベルで存在する、生物由来1,3−BGにおいて検出可能な混入物質のレベルは、petro−BG(例えば、化粧料グレードまたは産業グレード)において25ppm未満、50ppm未満、100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、10ppm未満であるか、または検出不可能なレベルである。
一部の実施形態では、混入物質は、25ppmもしくはそれより高い(例えば、25ppmもしくはそれより高い、50ppmもしくはそれより高い、100ppm、200ppmもしくはそれより高い、300ppmもしくはそれより高い、400ppmもしくはそれより高い、500ppmもしくはそれより高い、600ppmもしくはそれより高い、700ppmもしくはそれより高い、800ppmもしくはそれより高い、900ppmもしくはそれより高い、1,000ppmもしくはそれより高い、1,500ppmもしくはそれより高い、2,000ppmもしくはそれより高い、3,000ppmもしくはそれより高い、4,000ppmもしくはそれより高い、5,000ppmもしくはそれより高い、6,000ppmもしくはそれより高い、7,000ppmもしくはそれより高い、8,000ppmもしくはそれより高い、9,000ppmもしくはそれより高い、または10,000ppmもしくはそれより高い)レベルで生物由来1,3−BGに存在し、混入物質は、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレード)において100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、10ppm未満のレベルで存在するか、または検出不可能なレベルである。
一部の実施形態では、混入物質は、25ppmもしくはそれより高い(例えば、25ppmもしくはそれより高い、50ppmもしくはそれより高い、100ppm、200ppmもしくはそれより高い、300ppmもしくはそれより高い、400ppmもしくはそれより高い、500ppmもしくはそれより高い、600ppmもしくはそれより高い、700ppmもしくはそれより高い、800ppmもしくはそれより高い、900ppmもしくはそれより高い、1,000ppmもしくはそれより高い、1,500ppmもしくはそれより高い、2,000ppmもしくはそれより高い、3,000ppmもしくはそれより高い、4,000ppmもしくはそれより高い、5,000ppmもしくはそれより高い、6,000ppmもしくはそれより高い、7,000ppmもしくはそれより高い、8,000ppmもしくはそれより高い、9,000ppmもしくはそれより高い、または10,000ppmもしくはそれより高い)レベルでpetro−BGに存在し、混入物質は、生物由来1,3−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレード)において、100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、10ppm未満のレベルで存在するか、または検出不可能なレベルである。
一部の実施形態では、petro−BGでは検出可能でない、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BGにおいてより高いレベルで存在する、生物由来1,3−BGにおける混入物質のレベルは、10,000ppm未満、9,000ppm未満、8,000ppm未満、7,000ppm未満、6,000ppm未満、5,000ppm未満、4,000ppm未満、3,000ppm未満、2,000ppm未満、1,500ppm未満、1,000ppm未満、900ppm未満、800ppm未満、700ppm未満、600ppm未満、500ppm未満、400ppm未満、300ppm未満、200ppm未満、100ppm未満、50ppm未満、または25ppm未満である。
一部の実施形態では、petro−BGと比較して生物由来1,3−BGにおいてより低いレベルで存在する、生物由来1,3−BGにおける混入物質のレベルは、10,000ppm未満、9,000ppm未満、8,000ppm未満、7,000ppm未満、6,000ppm未満、5,000ppm未満、4,000ppm未満、3,000ppm未満、2,000ppm未満、1,500ppm未満、1,000ppm未満、900ppm未満、800ppm未満、700ppm未満、600ppm未満、500ppm未満、400ppm未満、300ppm未満、200ppm未満、100ppm未満、50ppm未満、または25ppm未満である。
一部の実施形態では、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレード)では検出することができない、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に高レベルで存在する、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に低レベルで存在する、生物由来1,3−BG中で検出可能である混入物質としては、3−ヒドロキシ−ブタナール、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、4−(3−ヒドロキシブトキシ)ブタン−2−オン(提案される構造、本明細書において3−ヒドロキシ−ブチル−3−オキソ−ブタンエーテル(提案される構造)または「化合物7」とも称される;表5も参照のこと)および4−((4−ヒドロキシブタン−2−イル)オキシ)−ブタン−2−オン(提案される構造、本明細書において2−メチル−3−ヒドロキシ−プロピル−3−オキソ−ブタンエーテル(提案される構造)または「化合物9」とも称される;表5も参照のこと)、またはこれらの組合せが挙げられ得る。
一部の実施形態では、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレード)では検出することができない、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に高レベルで存在する、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に低レベルで存在する、生物由来1,3−BG中で検出可能である混入物質としては、3−ヒドロキシ−ブタナールがあり得る。例えば、図1および図2を参照のこと。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、1,000ppm未満、900ppm未満、800ppm未満、700ppm未満、600ppm未満、500ppm未満、400ppm未満、300ppm未満、200ppm未満、100ppm未満、50ppm未満、または25ppm未満の3−ヒドロキシ−ブタナールレベルを有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、100ppmもしくはそれより高い、200ppmもしくはそれより高い、300ppmもしくはそれより高い、400ppmもしくはそれより高い、500ppmもしくはそれより高い、600ppmもしくはそれより高い、700ppmもしくはそれより高い、800ppmもしくはそれより高い、900ppmもしくはそれより高い、または1,000ppmもしくはそれより高い3−ヒドロキシ−ブタナールレベルを有する。
一部の実施形態では、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレード)では検出することができない、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に高レベルで存在する、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に低レベルで存在する、生物由来1,3−BG中で検出可能である混入物質としては、4−ヒドロキシ−2−ブタノンがあり得る。例えば、図1および図2を参照のこと。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、1,000ppm未満、900ppm未満、800ppm未満、700ppm未満、600ppm未満、500ppm未満、400ppm未満、300ppm未満、200ppm未満、100ppm未満、50ppm未満、または25ppm未満の4−ヒドロキシ−2−ブタノンレベルを有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、25ppmもしくはそれより高い、50ppmもしくはそれより高い、100ppmもしくはそれより高い、200ppmもしくはそれより高い、300ppmもしくはそれより高い、400ppmもしくはそれより高い、500ppmもしくはそれより高い、600ppmもしくはそれより高い、700ppmもしくはそれより高い、800ppmもしくはそれより高い、900ppmもしくはそれより高い、または1,000ppmもしくはそれより高い4−ヒドロキシ−2−ブタノンレベルを有する。
一部の実施形態では、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレード)では検出することができない、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に高レベルで存在する、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に低レベルで存在する、生物由来1,3−BG中で検出可能である混入物質としては、化合物7があり得る。例えば、図2を参照のこと。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、2,000ppm未満、1,500ppm未満、1,000ppm未満、900ppm未満、800ppm未満、700ppm未満、600ppm未満、500ppm未満、400ppm未満、300ppm未満、200ppm未満、100ppm未満、50ppm未満、または25ppm未満の化合物7レベルを有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、25ppmもしくはそれより高い、50ppmもしくはそれより高い、100ppmもしくはそれより高い、200ppmもしくはそれより高い、300ppmもしくはそれより高い、400ppmもしくはそれより高い、500ppmもしくはそれより高い、600ppmもしくはそれより高い、700ppmもしくはそれより高い、800ppmもしくはそれより高い、900ppmもしくはそれより高い、1,000ppmもしくはそれより高い、1,500ppmもしくはそれより高い、または2,000ppmもしくはそれより高い化合物7レベルを有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BG中で検出可能であり、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレード)では検出することができず、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に高レベルで存在し、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に低レベルで存在する混入物質としては、図3による質量スペクトルによって特徴付けられる化合物があり得る。図3では、ある特定のマスフラグメントの提案される説明は、限定することを意図するものではない。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BG中で検出可能であり、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレード)では検出することができず、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に高レベルで存在し、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に低濃度で存在する混入物質は、1,3−BGの相対保持時間を1.0としたときに、0.97から0.99の間(例えば、0.97;0.98;0.99)の相対保持時間で溶出するピークとしてGC−MSクロマトグラム(例えば全イオン電流(TIC))において検出可能である。例えば図2を参照されたい(RT 化合物7=12.05分;RT 1,3−BG=11.85分;表5も参照のこと)。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BG中で検出可能であり、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレード)では検出することができず、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に高レベルで存在し、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に低レベルで存在する混入物質としては、化合物9があり得る。例えば、図2を参照のこと。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、1,500ppm未満、1,000ppm未満、900ppm未満、800ppm未満、700ppm未満、600ppm未満、500ppm未満、400ppm未満、300ppm未満、200ppm未満、100ppm未満、50ppm未満、または25ppm未満の化合物9レベルを有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、25ppmもしくはそれより高い、50ppmもしくはそれより高い、100ppmもしくはそれより高い、200ppmもしくはそれより高い、300ppmもしくはそれより高い、400ppmもしくはそれより高い、500ppmもしくはそれより高い、600ppmもしくはそれより高い、700ppmもしくはそれより高い、800ppmもしくはそれより高い、900ppmもしくはそれより高い、1,000ppmもしくはそれより高い、または1,500ppmもしくはそれより高い化合物9レベルを有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BG中で検出可能であり、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレード)では検出することができず、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に高レベルで存在し、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に低レベルで存在する混入物質としては、図4による質量スペクトルによって特徴付けられる化合物があり得る。図4では、ある特定のマスフラグメントの提案される説明は、限定することを意図するものではない。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BG中で検出可能であり、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレード)では検出することができず、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に高レベルで存在し、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に低レベルで存在する混入物質は、1,3−BGの相対保持時間を1.0としたときに、0.94から0.96の間(例えば、0.94;0.95;0.96)の相対保持時間で溶出するピークとしてGC−MSクロマトグラム(例えば、全イオン電流(TIC))において検出可能である。例えば図2を参照されたい(RT 化合物9=12.51分;RT 1,3−BG=11.85分;表5も参照のこと)。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BG中で検出可能であり、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレード)では検出することができず、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に高レベルで存在し、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に低レベルで存在する混入物質は、1,3−BGの相対保持時間を1.0としたときに、0.45から0.55の間(例えば、0.94;0.95;0.96)の相対保持時間で溶出するLC−MSクロマトグラム(例えば抽出イオン電流(XIC))において検出可能である。例えば図8Aを参照されたい(RT 化合物=6.0分〜6.7分;RT 1,3−BG=3.08分;表5も参照のこと)。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BG中で検出可能であり、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレード)では検出することができず、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に高レベルで存在し、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に低レベルで存在する混入物質は、C16の元素組成および160の分子量を有する。例えば図8Bを参照されたい。図8Bでは、ある特定のマスフラグメントの提案される説明は、限定することを意図するものではない。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BG中で検出可能であり、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレード)では検出することができず、またはpetro−BGと比較して生物由来1,3−BG中に高レベルで存在する混入物質は、図8Bによる質量スペクトルによって特徴付けられる。
一部の実施形態では、本明細書において提供される生物由来1,3−BGにおいて、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレード)と比較して少ない「重質物」混入物質がGC−MSによって検出可能である一方で、「重質物」混入物質は、1,3−BGの相対保持時間を1.0としたときに、0.8から0.95の間の相対保持時間で溶出する。例えば図2を参照されたい。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、petro−BG(例えば、産業グレードまたは化粧料グレード)よりも全体的に低レベルの「重質物」混入物質を有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、petro−BGよりも全体的に低レベルの「軽質物」混入物質を有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、petro−BGよりも全体的に低レベルの「重質物」および「軽質物」混入物質を有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGの総純度は、99%もしくはそれより高く(例えば、99.0%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、もしくはそれより高い)、重質物混入物質の総レベルは、1.0%もしくはそれ未満である(例えば、1.0%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%もしくはそれ未満)。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGの総純度は、99%もしくはそれより高く(例えば、99.0%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、もしくはそれより高い)、軽質物混入物質の総レベルは、1.0%もしくはそれ未満である(例えば、1.0%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%もしくはそれ未満)。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGの総純度は、99%もしくはそれより高く(例えば、99.0%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、もしくはそれより高い)、重質物混入物質の総レベルは、0.8%もしくはそれ未満であり(例えば、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%もしくはそれ未満)、軽質物混入物質の総レベルは、0.2%もしくはそれ未満である(例えば、0.2%、0.1%、0.0%)。例えば、表3を参照のこと。
好ましくは、本明細書におけるすべての実施形態では、bio−BGに存在する軽質物および重質物不純物は、産業または化粧料グレードのpetro−BG中のものよりも、低い総レベルである、あるいはそれぞれが低レベルである。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGの総キラル純度(例えば、R−鏡像異性体レベル)は、55%もしくはそれより高い(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくはそれより高い)。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGの総キラル純度(例えば、R−鏡像異性体レベル)は、99%もしくはそれより高く(例えば、99.0%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、もしくはそれより高い)、好ましくは99.5%もしくはそれより高い。好ましい実施形態では、生物由来1,3−BGの総キラル純度(例えば、R−鏡像異性体レベル)は、99%もしくはそれより高く(例えば、99.0%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、もしくはそれより高い)、好ましくは99.5%もしくはそれより高く、生物由来1,3−BGの総化学純度は、99%もしくはそれより高い(例えば、99.0%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、もしくはそれより高い)。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGの総キラル純度(例えば、R−鏡像異性体レベル)は、55%もしくはそれより高く(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくはそれより高い)、生物由来1,3−BGの総化学純度は、99%もしくはそれより高い(例えば、99.0%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、もしくはそれより高い)。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、petro−BG(例えば、化粧料グレードまたは産業グレード)のUV吸光度より少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、または少なくとも10倍低い220nmから260nmの間のUV吸光度を有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、検出可能なレベルの1−4−(4−メチル−1,3−ジオキサン−2−イル)プロパン−2−オンを有さない、または例えばLC−MS(例えば、抽出イオン電流(XIC))で判定されるように、petro−BGよりも低レベルの1−4−(4−メチル−1,3−ジオキサン−2−イル)プロパン−2−オンを有する。例えば、表6、図9A、図9Bを参照されたい。図9Bでは、ある特定のマスフラグメントの提案される説明は、限定することを意図するものではない。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、1,3−BGの相対保持時間を1.0としたときに、0.40から0.43の間の相対保持時間でLC−MSクロマトグラムにおいて溶出される混入物質を、検出可能なレベルで有さない、またはpetro−BGよりも低レベルで有する。例えば、図9Aを参照されたい(RT 化合物=7.31分〜7.33分;RT 1,3−BG=3.05分;表6も参照のこと)。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、C14の元素組成および158の分子量を有する混入物質を、検出可能なレベルで有さない、またはpetro−BGよりも低レベルで有する。例えば、図9Bを参照されたい。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、図9Bによる質量スペクトルによって特徴付けられる混入物質を、検出可能なレベルで有さない、またはpetro−BGよりも低レベルで有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BG中で検出することができない、または生物由来1,3−BG中にpetro−BGよりも低レベルで存在する混入物質のレベルは、生物由来1,3−BGにおいてpetro−BGより少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、または少なくとも10倍低い。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、化粧料グレードのpetro−BGにおいて認められ、かつ例えば、訓練を受けた人から構成される知覚臭気パネリストによって判定されるような「鋭い」、「糞便」、「油っぽい」、「甘い」、または「かび臭い」臭を有すると特徴付けられる化合物を、検出可能なレベルで有さない、または低レベルでしか有さない。例えば、実施例3を参照されたい。一部の実施形態では、化粧料グレードのpetro−BGにおいて認められる化合物は、図11で示されるGCMS−O分析において17.60分から25.40分の間に同定される化合物に対応する。
一部の実施形態では、本明細書において提供される生物由来1,3−BGの臭気は、知覚臭気パネリストのメンバーの大部分によって、主に軽度の甘い、油っぽい、果実的、またはこれらの組合せに格付けされる。
一部の実施形態では、本明細書において提供される生物由来1,3−BGの臭気は、知覚臭気パネリストのメンバーの大部分によって、主に油っぽい、塗料様、グルー様、またはこれらの組合せに格付けされない。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGにおける臭気をもたらす化合物を含むフラクションが、化粧料グレードのpetro−BGよりも少ないことが、GC−MS分析による1,3−BGよりも長い保持時間(RT)において認められる。例えば、実施例3を参照されたい。
一部の実施形態では、化粧料グレードのpetro−BGは、甘い(例えば、5つまたはそれより多いフラクション)、かび臭い(例えば、4つまたはそれより多いフラクション)、果実的(例えば、1つまたは複数のフラクション)、油っぽい(例えば、3つまたはそれより多いフラクション)、柑橘的(例えば、1つまたは複数のフラクション)、土壌(例えば、1つまたは複数のフラクション)、アルデヒド(例えば、1つまたは複数のフラクション)、鋭い(例えば、1つまたは複数のフラクション)、または糞便(例えば、1つまたは複数のフラクション)臭気、またはこれらの組合せを有するGCフラクションを含む。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、甘い(例えば、6つまたはそれ未満のフラクション)、かび臭い(例えば、6つまたはそれ未満のフラクション)、油っぽい(例えば、4つまたはそれ未満のフラクション)、アルデヒド(例えば、1つまたはそれ未満のフラクション)、鋭い(例えば、2つまたはそれ未満のフラクション)、バターのよう(例えば、1つまたはそれ未満のフラクション)、溶媒(例えば、1つまたはそれ未満のフラクション)または不明(例えば、1つまたはそれ未満のフラクション)臭気、またはこれらの組合せを有するGCフラクションを含む。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、糞便、土壌、または柑橘的臭気、またはこれらの組合せを有するGCフラクションを含まない。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、バターのような臭気または溶媒臭気、またはこれらの組合せを有するGCフラクションを含み、これらは化粧料グレードのpetro−BGに存在しない。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、糞便、かび臭い、または鋭い臭気、またはこれらの組合せを有するGCフラクションを含み、1,3−BGよりも長いGC保持時間を有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、アセトアルデヒド、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、3−ブテン−2−オン(メチルビニルケトン)、ジアセチル、2−ブテナール(クロトンアルデヒド)、1−ヒドロキシ−2−プロパノン、3−ヒドロキシ−2−ブタノン(アセトイン)、3−ヒドロキシ−ブタナール(3−ヒドロキシ−ブチルアルデヒド)、2,3−ブタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−ジオキセパン、またはこれらの組合せなどの検出可能なレベルの化合物を有することができる。表1および7も参照されたい。一部の実施形態では、化合物レベルは、例えば訓練を受けた人による嗅覚分析によって検出可能である。一部の実施形態では、化合物レベルは、GC−MSクロマトグラムにおける質量および相対シグナル強度(例えば、全イオン電流(TIC))によって検出可能である。一部の実施形態では、化合物の検出可能なレベルは、例えば、ガスクロマトグラフィー連動質量分析(GCMS)によって判定されるように、1,000ppm未満、900ppm未満、800ppm未満、700ppm未満、600ppm未満、500ppm未満、400ppm未満、300ppm未満、200ppm未満、100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、10ppm未満、9ppm未満、8ppm未満、7ppm未満、6ppm未満、5ppm未満、4ppm未満、3ppm未満、2ppm未満、または1ppm未満である。一部の実施形態では、化合物の検出可能なレベルは、化合物の臭気閾値未満である。
生物由来1,3−BG中の少なくとも以下の揮発性物質化合物が、吸収剤を用いて気体ヘッドスペースのみで検出された。したがって、理論に束縛されることを望むものではないが、以下の例示的化合物が1ppm未満のレベルで存在すると考えられる:アセトアルデヒド、3−ブテン−2−オン(メチルビニルケトン)、ジアセチル、2−ブテナール(クロトンアルデヒド)、3−ヒドロキシ−2−ブタノン(アセトイン)、またはこれらの組合せ。少なくとも以下の例示的化合物が、生物由来1,3−BGに特有とすることができる:4−ヒドロキシ−2−ブタノン、ジアセチル、1−ヒドロキシ−2−プロパノン、2,3−ブタンジオール、1,2−プロパンジオール、または1,3−プロパンジオール、またはこれらの組合せ。
一部の実施形態では、アセトアルデヒド、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、3−ブテン−2−オン(メチルビニルケトン)、ジアセチル、2−ブテナール(クロトンアルデヒド)、1−ヒドロキシ−2−プロパノン、3−ヒドロキシ−2−ブタノン(アセトイン)、3−ヒドロキシ−ブタナール(3−ヒドロキシ−ブチルアルデヒド)、2,3−ブタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ジオキセパン、2−メチル−2−プロピル、2−メチル−2−プロピル−1,3−ジオキセパン、またはこれらの組合せのレベルは、例えばGC−MSによって生物由来1,3−BG中で検出することができない。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、検出可能なレベルの3−ヒドロキシブタナールまたは4−ヒドロキシ−2−ブタノンを有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、例えば、GC−MSによって判定して、200ppm未満、100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、または10ppm未満の3−ヒドロキシブタナールまたは4−ヒドロキシ−2−ブタノンを有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、3−ヒドロキシブタナールまたは4−ヒドロキシ−2−ブタノンの匂い閾値より少ない3−ヒドロキシブタナールまたは4−ヒドロキシ−2−ブタノンを有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、検出可能なレベルの3−ヒドロキシブタナールを有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、例えば、GC−MSによって判定して、200ppm未満、100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、または10ppm未満の3−ヒドロキシブタナールを有する。一部の実施形態では、3−ヒドロキシブタナールのレベルは、例えば、GC−MSによって生物由来1,3−BGにおいて検出可能でない。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、3−ヒドロキシブタナールの匂い閾値より少ない3−ヒドロキシブタナールを有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、40ppm未満の3−ヒドロキシ−ブタナールを有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、検出可能なレベルの4−ヒドロキシ−2−ブタノンを有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、例えば、GC−MSによって判定して、200ppm未満、100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、または10ppm未満の4−ヒドロキシ−2−ブタノンを有する。一部の実施形態では、4−ヒドロキシ−2−ブタノンのレベルは、生物由来1,3−BGにおいて、例えば、GC−MSによって検出可能でない。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、4−ヒドロキシ−2−ブタノンの匂い閾値より少ない4−ヒドロキシ−2−ブタノンを有する。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、検出可能なレベルの1−ヒドロキシ−2−プロパノンを有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、例えば、GC−MSによって判定して、100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、10ppm未満、9ppm未満、8ppm未満、7ppm未満、6ppm未満、5ppm未満、4ppm未満、3ppm未満、2ppm未満、または1ppm未満の1−ヒドロキシ−2−プロパノンを有する。例えば、表1を参照のこと。一部の実施形態では、1−ヒドロキシ−2−プロパノンのレベルは、生物由来1,3−BGにおいて、例えば、GC−MSによって検出可能でない。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、検出可能なレベルの1,2−プロパンジオールを有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、例えば、GC−MSによって判定して、100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、10ppm未満、9ppm未満、8ppm未満、7ppm未満、6ppm未満、5ppm未満、4ppm未満、3ppm未満、2ppm未満、または1ppm未満の1,2−プロパンジオールを有する。例えば、表1を参照のこと。一部の実施形態では、1,2−プロパンジオールのレベルは、生物由来1,3−BGにおいて、例えば、GC−MSによって検出可能でない。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、検出可能なレベルの1,3−プロパンジオールを有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、例えば、GC−MSによって判定して、200ppm未満、100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、または10ppm未満の4−ヒドロキシ−2−ブタノン1,3−プロパンジオールを有する。一部の実施形態では、1,3−プロパンジオールのレベルは、生物由来1,3−BGにおいて、例えば、GC−MSによって検出可能でない。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、検出可能なレベルの2,3−ブタンジオールを有する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、例えば、GC−MSによって判定して、100ppm未満、90ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、10ppm未満、9ppm未満、8ppm未満、7ppm未満、6ppm未満、5ppm未満、4ppm未満、3ppm未満、2ppm未満、または1ppm未満の2,3−ブタンジオールを有する。一部の実施形態では、2,3−ブタンジオールのレベルは、生物由来1,3−BGにおいて、例えば、GC−MSによって検出可能でない。
別の態様では、生物由来1,3−BGを精製するための方法が本明細書において提供される。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGを精製するための方法は、非天然発生的な微生物を培養して発酵ブロス中に生物由来1,3−BGを生成し、発酵ブロスに以下の手順のうちの1つまたは複数を行うステップを含み得る:マイクロ濾過、限外濾過、ナノ濾過、一次イオン交換、蒸発、洗練イオン交換、カラム蒸留、水素添加、活性炭濾過または吸着、塩基添加、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)処理、およびワイプ薄膜蒸発(wiped−film evaporation)。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGを精製するための方法は、(i)マイクロ濾過、続いて(ii)ナノ濾過、続いて(iii)一次イオン交換、続いて(iv)蒸発、続いて(v)洗練イオン交換、続いて(vi)蒸留を含む。一部の実施形態では、塩基添加は、イオン交換後および蒸留ステップ前または蒸留ステップ中のステップとして行う。一部の実施形態では、蒸留は活性炭処理を含む。一部の実施形態では、活性炭処理は蒸留プロセスの間に行う。一部の実施形態では、炭素処理は蒸留プロセスの最後に行う。一部の実施形態では、蒸留の後に(v)水素化ホウ素ナトリウム処理を行う。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGを精製するための方法は、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを蒸留するステップを含み得る。蒸留は、本明細書において提供される蒸留システムを用いて行って、精製された生物由来1,3−BG生成物を生成することができる。精製された生物由来1,3−BG生成物は、重量/重量ベースで90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.7%または99.9%より多い生物由来1,3−BG(1,3−BDO)とすることができるまたはそれを含む。蒸留システムは、1,3−BGよりも高いまたは低い沸点を有する材料の流を生成することによって1,3−BGよりも高いまたは低い沸点を有する材料を除去するために使用することができる1つまたは複数の蒸留カラムを含み得るまたはそれから構成される。蒸留カラムとしては、例えば、不規則充填物、規則充填物、プレート、不規則および規則充填物、不規則充填物およびプレート、または規則充填物およびプレートがあり得る、または含み得る。当技術分野において公知であるように、多くのタイプおよび機器構成(configurations)の蒸留カラムが利用可能である。精製された生物由来1,3−BG(1,3−BDO)生成物中の生物由来1,3−BGの回収率は、精製された生物由来1,3−BG生成物中の生物由来1,3−BG(1,3−BDO)の量を、精製された粗製生物由来1,3−BG混合物中の生物由来1,3−BGまたは標的化合物の量で除することによって百分率として算出することができる。
蒸留において考慮するべきなのは、生物由来1,3−BGまたは標的化合物生成物が蒸留プロセス中に受ける熱量を減少させるまたは最小限にすることである。不純物またはさらに生物由来1,3−BGは、蒸留中に加熱されている間に、熱または化学分解を受ける場合がある。蒸留カラムを減圧下(大気圧未満)または真空で操作すると、蒸留カラム内の混合物の沸騰温度が低下し、低温での蒸留カラムの操作が可能になる。本明細書において提供されるさまざまな実施形態で記載するいずれのカラムも、減圧下で操作することができる。いくつかのまたはすべての蒸留カラムとともに一般的な真空システムを使用して、減圧に達することができ、または各カラムはそれ自体の真空システムを有してもよい。上記の例示的な真空機器構成のすべての組合せおよび順列は、本明細書において提供されるかつ述べられる本組成物、システム、および方法の範囲内に含まれる。蒸留カラムの圧力は、頂部または凝縮器、底部または基部、またはこれらの間のいずれかの場所で測定することができる。蒸留カラムの頂部における圧力は、蒸留カラムの基部における圧力と異なる場合があり、この圧力差は、蒸留カラム全体にわたる圧力低下を示す。同じ実施形態のさまざまな蒸留カラムをさまざまな圧力で操作することができる。カラム内の圧力は、周囲圧力、周囲圧力未満、または、例えば500mmHg、200mmHg、100mmHg、50mmHg、40mmHg、30mmHg、20mmHg、15mmHg、10mmHg、または5mmHg未満とすることができる。
蒸留カラムを用いて蒸留によって高または低沸点材料を除去するステップは、100%効果的であるとは予想されず、しかも蒸留手順後に、残留量の高または低沸点材料が生成物流中にまだ存在する場合があることを理解されたい。材料が蒸留手順によって除去されることが記載される場合、除去とは蒸留によって50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%または99.9%より多い材料が供給口から蒸留カラムまでに除去されることを意味することができる点を理解されたい。
精製されることになる混合物は、蒸留カラムへ供給することができ、操作条件によって、高沸点または低沸点材料を混合物から除去することができる。例えば、低沸点材料を除去する場合、低沸点材料を沸騰させ、蒸留カラムの頂部から除去し、低沸点材料が除去された生成物含有流を蒸留カラムの底部から排出する。この底部流を次の蒸留カラムへ供給することができ、ここで高沸点材料を生成物含有流から除去する。次の蒸留カラムでは、生成物含有流を沸騰させ、蒸留カラムの頂部から排出し、高沸点材料を蒸留カラムの底部から除去し、そうしてより純粋な生成物含有流が得られる。別の例では、高沸点材料と低沸点材料の両方を生成物含有流から除去することができ、この場合、低沸点材料を沸騰させ、カラムの頂部を通して除去し、高沸点材料はカラムの底部から除去され、生成物はサイド抜出し(side−draw)を通して排出され、それによって材料は、蒸留カラムの頂部と底部との間の中間位置でカラムから抜き出される。
蒸留カラムを含む本明細書において提供されるシステムおよび方法では、蒸留カラムはいくつかの段階を有する。一部の実施形態では、この開示のシステムまたは方法は、3から80個の段階を含む蒸留カラムを有する。例えば、蒸留カラムは、3から25個の段階、25から50個の段階、または50から80個の段階を有することができる。一部の実施形態では、蒸留カラムは、8から28個の段階、例えば18から14個の段階を有する。一部の実施形態では、蒸留カラムは、4個の段階、8個の段階、10個の段階、11個の段階、17個の段階、22個の段階、18個の段階、23個の段階、30個の段階または67個の段階を有する。
一部の実施形態では、方法は、(a)第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を第1のカラム蒸留手順に供して、第1の高沸点物質流として生物由来1,3−BGよりも高い沸点を有する材料を除去して、第2の1,3−BG含有生成物流を生成するステップと;(b)第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を第2のカラム蒸留手順に供して、生物由来1,3−BGよりも低い沸点を有する材料を除去して、第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成するステップと;(c)第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を第3のカラム蒸留手順に供して、第2の高沸点物質流として生物由来1,3−BGよりも高い沸点を有する材料を除去して、精製された生物由来1,3−BG生成物を含む第4の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成するステップとを含む。一部の実施形態では、精製された生物由来1,3−BG生成物は、本明細書において提供される生物由来1,3−BGである。
一部の実施形態では、方法は、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGに洗練に供して、(a)の第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成するステップを含む。一部の実施形態では、洗練には、例えば、イオン交換クロマトグラフィー、または活性炭との接触が伴う。
洗練は、粗製生物由来1,3−BG混合物、または部分的に精製された生物由来1,3−BG中のすべての残留塩および/または他の不純物を減少させるための、または除去するための手順である。洗練は、粗製生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、または部分的に精製された生物由来1,3−BGを、粗製生物由来1,3−BG混合物、または部分的に精製された生物由来1,3−BG中の不純物と反応することができるまたはそれを吸着することができる1つまたはいくつかの材料に接触させるステップを含み得る。洗練で使用される材料は、イオン交換樹脂、活性炭、または例えば、DOWEX(商標)22、DOWEX(商標)88、OPTIPORE(商標)L493、AMBERLITE(商標)XAD761、またはAMBERLITE(商標)FPX66、またはDOWEX(商標)22およびDOWEX(商標)88の混合物などのこれらの樹脂の混合物などの吸着樹脂を含み得る。
一部の実施形態では、洗練は洗練イオン交換である、またはそれを含む。洗練イオン交換を使用して、すべての残留塩、色素体(color bodies)および色素前駆体(color precursors)を除去してから、さらに精製することができる。洗練イオン交換は、アニオン交換、カチオン交換、カチオン交換とアニオン交換の両方を含むことができ、またはカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の両方を含むカチオン−アニオン混合型交換とすることができる、もしくはこれらを含み得る。ある特定の実施形態では、洗練イオン交換は、アニオン交換、続いてカチオン交換、カチオン交換、続いてアニオン交換、もしくはカチオン−アニオン混合型交換である、またはこれらを含む。ある特定の実施形態では、洗練イオン交換はアニオン交換である、またはそれを含む。洗練イオン交換は、強カチオンと強アニオン交換の両方である、もしくはこれらを含む、または他の洗練カチオン交換または洗練アニオン交換以外の強アニオン交換である、もしくはそれを含む。一部の実施形態では、洗練イオン交換は、蒸発などの水分除去ステップの後に、かつその後の蒸留の前に行う。
一部の実施形態では、方法は、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを脱水カラム蒸留手順に供して、生物由来1,3−BGよりも低い沸点を有する材料を粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGから除去して、(a)の第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成するステップを含む。
一部の実施形態では、方法は、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを洗練に供して、得られた粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを脱水カラム蒸留手順に供して、生物由来1,3−BGよりも低い沸点を有する材料を、得られた粗製生物由来1,3−BG混合物から減少させまたは除去して、(a)の第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成するステップを含む。一部の実施形態では、洗練には、例えば、イオン交換クロマトグラフィー、または活性炭との接触が伴う。
蒸留システムまたは方法における還流割合は、沸騰割合と取出し割合との比である。言い換えると、還流割合は、蒸留カラムへ戻る還流物の量とレシーバー中に収集される還流物(蒸留物)の量との比である。例えば、2:1の還流割合は、蒸留カラムへ戻る還流物が、蒸留物として収集されるものの2倍(例えば、体積または重量ベースで)であることを示す。
一部の実施形態では、本明細書において提供される方法またはシステムにおける脱水カラム、または第1の、第2のもしくは第3の蒸留カラムの還流比は、1:1もしくはそれより多い、2:1もしくはそれより多い、3:1もしくはそれより多い、4:1もしくはそれより多い、5:1もしくはそれより多い、6:1もしくはそれより多い、7:1もしくはそれより多い、8:1もしくはそれより多い、9:1もしくはそれより多い、または10:1もしくはそれより多い。
一部の実施形態では、本明細書において提供される方法またはシステムにおける脱水カラム、または第1の、第2のもしくは第3の蒸留カラムの還流比は、1:1もしくはそれ未満、1:2もしくはそれ未満、1:3もしくはそれ未満、1:4もしくはそれ未満、1:5もしくはそれ未満、1:6もしくはそれ未満、1:7もしくはそれ未満、1:8もしくはそれ未満、1:9もしくはそれ未満、または1:10もしくはそれ未満である。
一部の実施形態では、方法は、(a)、(b)、または(c)のいずれか1つの前または後に、生物由来1,3−BG含有生成物流に塩基を添加するステップを含む。一部の実施形態では、塩基は、(a)の前で生物由来1,3−BG含有生成物流に添加される。一部の実施形態では、塩基は、粗製生物由来1,3−BGまたは部分的に精製された生物由来1,3−BGに洗練が行われる前に、生物由来1,3−BG含有生成物流に添加される。一部の実施形態では、洗練には、例えば、イオン交換クロマトグラフィー、もしくは活性炭との接触、もしくはその両方が伴う、またはこれらが含まれる。一部の実施形態では、塩基は、粗製生物由来1,3−BGまたは部分的に精製された生物由来1,3−BGに洗練が行われた後に、生物由来1,3−BG含有生成物流に添加される。一部の実施形態では、塩基は、洗練から得られた粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGに脱水カラムが行われる前に添加される。一部の実施形態では、塩基は、洗練から得られた粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGに脱水カラムが行われた後に添加される。一部の実施形態では、塩基は、(a)の後で生物由来1,3−BG含有生成物流に添加される。一部の実施形態では、塩基は、(a)と(b)との間で生物由来1,3−BG含有生成物流に添加される。一部の実施形態では、塩基は、(b)の前で生物由来1,3−BG含有生成物流に添加される。一部の実施形態では、塩基は、(b)の後で生物由来1,3−BG含有生成物流に添加される。一部の実施形態では、塩基は、(b)と(c)との間で生物由来1,3−BG含有生成物流に添加される。一部の実施形態では、塩基は、(c)の前で生物由来1,3−BG含有生成物流に添加される。一部の実施形態では、塩基は、(c)の後で生物由来1,3−BG含有生成物流に添加される。
一部の実施形態では、塩基は、脱水カラム、または第1、第2、もしくは第3の蒸留カラムのリボイラーに、またはこれらの組合せに添加される。
一部の実施形態では、塩基は、循環チューブ型反応器などのアルカリ反応器中に添加される。
一部の実施形態では、塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属化合物、水酸化アンモニウム、またはこれらの組合せがあり得る。
一部の実施形態では、塩基は、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGの重量に基づいて、0.05%から10%、例えば、0.05重量%から1重量%、1重量%から2重量%、2重量%から3重量%、3重量%〜4重量%、4重量%〜5重量%、5重量%〜6重量%、6重量%〜7重量%、7重量%〜8重量%、8重量%〜9重量%、または9重量%〜10重量%の量で添加される。
一部の実施形態では、塩基の添加は、アルカリ反応器中、90〜140℃、例えば、90〜110℃、110〜130℃、または120〜140℃の温度で行う。
一部の実施形態では、アルカリ反応器中での保持時間は、5から120分、例えば、5から15分、10から30分、20から40分、30から50分、40から60分、50から70分、60から80分、70から90分、80から100分、90から110分、または100から120分である。
一部の実施形態では、塩基を添加した後に、例えば薄膜エバポレーターを使用した脱アルカリ化を行う。一部の実施形態では、脱アルカリ化中に、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGへ添加された塩基が、生物由来1,3−BG含有生成物流から高沸点材料とともに除去される。
一部の実施形態では、方法は、(a)、(b)、または(c)のうちのいずれか1つの前または後に、生物由来1,3−BG含有生成物流を、水素添加反応で処理するステップを含む。一部の実施形態では、方法は、(a)の前に、生物由来1,3−BG含有生成物流を、水素添加反応で処理するステップを含む。一部の実施形態では、方法は、(a)と(b)との間で、生物由来1,3−BG含有生成物流を、水素添加反応で処理するステップを含む。一部の実施形態では、方法は、(a)の後に、生物由来1,3−BG含有生成物流を、水素添加反応で処理するステップを含む。一部の実施形態では、方法は、(b)の前に、生物由来1,3−BG含有生成物流を、水素添加反応で処理するステップを含む。一部の実施形態では、方法は、(b)の後に、生物由来1,3−BG含有生成物流を、水素添加反応で処理するステップを含む。一部の実施形態では、方法は、(b)と(c)との間で、生物由来1,3−BG含有生成物流を、水素添加反応で処理するステップを含む。一部の実施形態では、方法は、(c)の前に、生物由来1,3−BG含有生成物流を、水素添加反応で処理するステップを含む。一部の実施形態では、方法は、(c)の後に、生物由来1,3−BG含有生成物流を、水素添加反応で処理するステップを含む。
一部の実施形態では、水素添加反応によって、第2の生物由来1,3−BG含有生成物流中の、3−ヒドロキシ−ブタナールまたは4−ヒドロキシ−2−ブタノンの濃度が、50%もしくはそれより多く、60%もしくはそれより多く、70%もしくはそれより多く、80%もしくはそれより多く、90%もしくはそれより多く、または95%もしくはそれより多く減少する。
一部の実施形態では、水素添加反応によって、第2の生物由来1,3−BG含有生成物流の270nmまたは220nmにおけるUV吸光度が、50%もしくはそれより多く、60%もしくはそれより多く、70%もしくはそれより多く、80%もしくはそれより多く、90%もしくはそれより多く、または95%もしくはそれより多く減少する。
一部の実施形態では、方法は、生物由来1,3−BG含有生成物流を活性炭に接触させるステップを含む。一部の実施形態では、活性炭は化学的活性炭である。本明細書において使用する「化学的活性炭」は、空気または他の気体を用いた酸化とは対照的に、化学的処理によって活性化されている活性炭を指す。一部の実施形態では、化学的活性炭は、蒸気を用いた第2の活性化が行われ、化学的活性化で生じることのない物理的性質が与えられる。使用することができる化学的活性化剤としては、リン酸;硫酸;塩化亜鉛;硫化カリウム;チオシアン酸カリウム;アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、硫化物および硫酸塩;ならびにアルカリ土類の炭酸塩、塩化物、硫酸塩、およびリン酸塩がある。一部の実施形態では、本明細書において提供される方法およびシステムにおいて使用される化学的活性炭は、リン酸で活性化された木質系(おがくず)活性炭である。例示的な化学的活性炭は市販の、例えば、MeadWestvaco Corp.(Richmond、VA)Nuchar(登録商標)WV−Bグレード活性炭材料である。
活性炭は、例えば、微粉化または顆粒状形態とすることができる。一部の実施形態では、活性炭は、石炭、木質、またはヤシ殻系である。一部の実施形態では、活性炭は蒸気賦活性である。一部の実施形態では、活性炭は、酸で洗浄される。一部の実施形態では、活性炭としては、Cabot Darco S−51A M−1967(Darco;Cabot Corp.、Boston、MA)、Calgon FILTRASORB 300(FS 300;Calgon CarbonCorp.、Moon Township、PA)、またはCalgon CPG−LF(CPG−LF;Calgon Carbon Corp.、Moon Township、PA)があり得る。
一部の実施形態では、活性炭で処理された生物由来1,3−BGは、顧客に提供され、かつ/または例えば、蒸留などのさらにその後の精製ステップを行わずに活性炭処理直後に別の組成物中に組み込まれる場合は、さらに精製することなく「消費される」。
一部の実施形態では、方法は、第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を活性炭に接触させるステップを含む。一部の実施形態では、方法は、第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を活性炭に接触させるステップを含む。一部の実施形態では、方法は、第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を活性炭に接触させるステップを含む。一部の実施形態では、方法は、第2の高沸点流を活性炭に接触させるステップを含む。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BG含有生成物流を活性炭に接触させると、第2の生物由来1,3−BG含有生成物流中の3−ヒドロキシ−ブタナールまたは4−ヒドロキシ−2−ブタノンの濃度が、50%もしくはそれより多く、60%もしくはそれより多く、70%もしくはそれより多く、80%もしくはそれより多く、90%もしくはそれより多く、または95%もしくはそれより多く減少する。
一部の実施形態では、方法は、生物由来1,3−BG含有生成物流を水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)に接触させるステップを含む。一部の実施形態では、方法は、第1の生物由来1,3−BG含有生成物流をNaBHに接触させるステップを含む。一部の実施形態では、方法は、第2の生物由来1,3−BG含有生成物流をNaBHに接触させるステップを含む。一部の実施形態では、方法は、第3の生物由来1,3−BG含有生成物流をNaBHに接触させるステップを含む。一部の実施形態では、方法は、第2の高沸点流をNaBHに接触させるステップを含む。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BG含有生成物流をNaBHと接触させると、第2の生物由来1,3−BG含有生成物流の蒸留物中の3−ヒドロキシ−ブタナールまたは4−ヒドロキシ−2−ブタノンの濃度が、50%もしくはそれより多く、60%もしくはそれより多く、70%もしくはそれより多く、80%もしくはそれより多く、90%もしくはそれより多く、または95%もしくはそれより多く減少する。一部の実施形態では、生物由来1,3−BG含有生成物流をNaBHと接触させると、第2の生物由来1,3−BG含有生成物流の270nmまたは220nmにおけるUV吸光度が、50%もしくはそれより多く、60%もしくはそれより多く、70%もしくはそれより多く、80%もしくはそれより多く、90%もしくはそれより多く、または95%もしくはそれより多く減少する。
一部の実施形態では、方法は、第1の高沸点流にワイプ薄膜蒸発(WFE)に供して、WFE蒸留物を生成し、WFE蒸留物を第1のカラム蒸留手順に供するステップを含む。
一部の実施形態では、方法は、第2の高沸点流にWFEに供して、WFE蒸留物を生成し、WFE蒸留物を第3のカラム蒸留手順に供するステップを含む。
一部の実施形態では、蒸留は、蒸留からの第1の高沸点流にWFEに供して、WFE蒸留物を生成するステップを含む。WFE蒸留物を、本明細書において提供されるシステムの第1のカラム蒸留手順にさらに供することができる。一部の実施形態では、WFE蒸留物を、本明細書において提供されるシステムの第4のカラム蒸留手順にさらに供することができる。
WFEは、薄膜蒸発としても公知であり、構成要素が熱に弱い、粘性の、かつ加熱された表面を汚染する傾向があるもの(例えば、アミノ酸、糖、および発酵ブロスで認められることが多い他の構成要素)を含む場合、低揮発性構成要素から、揮発性構成要素を比較的即座に分離するのに有用であり得る。典型的には、本明細書で記載するシステムおよび方法の実施形態では、ワイプ薄膜エバポレーター(「WFE」)からの蒸発可能な成分(蒸留物)は、生物由来1,3−BGを含む。したがって、本明細書で記載するシステムおよび方法で利用されるように、WFEは、そうでなければ処分されることになる生物由来1,3−BGを重質物材料から回収することによって、生成物の収率を高める蒸留構成要素である。例えば、カラム蒸留システムまたは方法では、粗製生物由来1,3−BG混合物(または脱水カラムからの生物由来1,3−BG(1,3−BDO)生成物流などの部分的に精製された生物由来1,3−BG)が、所与の蒸留カラム中に供給され、そこから1,3−BGが蒸留物(「低沸点物質」)として取り出され、蒸留カラムからの(そうでなければ処分されることになる)底部パージ(「高沸点物質」)にワイプ薄膜蒸発が行われる場合、WFEの1,3−BG含有蒸留物は、カラム蒸留システムまたは方法へ戻されて、1,3−BGの回収率が増加する。ワイプ薄膜エバポレーターでの加熱時間は、分解を最小限にするために短くすることができる。
一部の実施形態では、WFEは単行程蒸留装置(SPD)である。一部の実施形態では、WFEは垂直WFEである。一部の実施形態では、WFEは水平WFEである。
ワイプ薄膜エバポレーターは、50mmHg、25mmHg、10mmHg、1mmHg、0.1mmHg、0.01mmHg未満などの、またはさらに低い真空条件下で操作することができる。ワイプ薄膜蒸発のための操作条件は、例えば、約0.1mmHgから25mmHg、約1mmHgから10mmHg、約2mmHgから7.5mmHg、約4mmHgから7.5mmHg、または約4mmHgから15mmHgの範囲の圧力、および約100℃から150℃、110℃から150℃、115℃から150℃、115℃から140℃、115℃から130℃または125℃から150℃の温度範囲を用いることができる。
一部の実施形態では、WFEは、160℃未満の温度で操作することができる。一部の実施形態では、WFEは、145℃から155℃の間の温度で操作することができる。一部の実施形態では、WFEは、真空下で操作することができる。一部の実施形態では、ワイプ薄膜エバポレーターのための操作条件は、約145℃から155℃の温度および約4mmHgから15mmHgの真空を含む。
一部の実施形態では、本明細書において提供される生物由来1,3−BGを精製するための方法は、発酵、細胞分離、塩分離、蒸発、またはこれらの組合せのうちの1つまたは複数を含む。一部の実施形態では、方法は、発酵、続いて細胞分離、続いて塩分離、続いて蒸発を含む。一部の実施形態では、発酵、細胞分離、塩分離、および蒸発によって、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGが得られ、それを本明細書において提供される方法またはシステムにおける洗練カラム(例えば、洗練イオン交換)、脱水カラム、または第1の蒸留カラム中に供給することができる。
一部の実施形態では、方法は発酵を含む。一部の実施形態では、発酵は、天然に存在しない微生物を培養し、発酵ブロス中に生物由来1,3−BGを生成するステップを含む。例示的な天然に存在しない微生物、および発酵ブロス中に生物由来1,3−BGを生成するための方法は、例えば、WO2010/127319A2およびWO2011/071682A1に記載されており、これらの各々の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
一部の実施形態では、方法は細胞分離を含む。一部の実施形態では、細胞分離は、細胞を含む販売されているフラクションから生物由来1,3−BGが富化された発酵ブロスより液体フラクションを分離するステップを含む。一部の実施形態では、分離は、遠心分離もしくは濾過、またはこれらの組合せを含む。一部の実施形態では、濾過は、マイクロ濾過、限外濾過、もしくはナノ濾過、またはこれらの組合せを含む。一部の実施形態では、濾過は、マイクロ濾過からなる。一部の実施形態では、濾過は、限外濾過からなる。一部の実施形態では、濾過は、マイクロ濾過およびナノ濾過からなる。一部の実施形態では、濾過は、限外濾過およびナノ濾過からなる。
遠心分離を使用し、細胞塊を含む固形物を実質的に含まない、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを得ることができる。遠心分離機の機器構成およびサイズによって、操作速度を500rpm未満から、一般的に500rpmから12,000rpmまたは12,000rpmより速くに変更することができる。500から12,000rpmで、重力の最大15,000倍およびそれを超える遠心力を生成することができる。発酵ブロスから細胞および固形物を除去するための多くの遠心分離機の機器構成が、当技術分野において公知であり、かつ本明細書において提供されるシステムおよび方法で用いることができる。このような機器構成としては、例えば、ディスクスタック遠心分離機およびデカンターまたはソリッドボウル遠心分離機がある。遠心分離はバッチ式または連続式で行うことができる。当技術分野において周知の遠心分離機器構成のすべての組合せを、本明細書において提供されるシステムおよび方法で用いることができる。
マイクロ濾過は、例えば、約0.05〜10ミクロンの範囲のコロイドおよび懸濁粒子を分離するための低圧膜方法を伴う。有用な機器構成としては、スパイラル捲回、中空繊維、またはフラットシート(カートリッジ)マイクロ濾過エレメントを使用したクロスフロー濾過がある。マイクロ濾過は、約0.05ミクロンから約10.0ミクロンの孔径を有する膜を通した濾過を含む。マイクロ濾過膜は、約20,000ダルトンおよびそれより高い公称分子量カットオフ(MWCO)を有することができる。分子量カットオフという用語は、膜によっておよそ90%が保持されることになる、ポリペプチド、またはペプチド凝集体を含む粒子のサイズを示すために使用される。ポリマー、セラミック、または鉄鋼マイクロ濾過膜を使用し、細胞を分離することができる。セラミックまたは鉄鋼マイクロ濾過膜は、最大10年またはそれより長いなど動作寿命が長い。マイクロ濾過は、発酵ブロスの浄化で使用することができる。例えば、マイクロ濾過膜は、約0.05ミクロンから10ミクロン、もしくは約0.05ミクロンから2ミクロン、約0.05ミクロンから1.0ミクロン、約0.05ミクロンから0.5ミクロン、約0.05ミクロンから0.2ミクロン、約1.0ミクロンから10ミクロン、もしくは約1.0ミクロンから5.0ミクロンの孔径を有することができ、または膜は、約0.05ミクロン、約0.1ミクロン、もしくは約0.2ミクロンの孔径を有することができる。例えば、マイクロ濾過膜は、約20,000ダルトンから500,000ダルトン、約20,000ダルトンから200,000ダルトン、約20,000ダルトンから100,000ダルトン、約20,000ダルトンから50,000ダルトン、または約50,000ダルトンから300,000ダルトンのMWCOを有することができ;または約20,000ダルトン、約50,000ダルトン、約100,000ダルトンまたは約300,000ダルトンのMWCOは、細胞および固形物の発酵ブロスからの分離に使用することができる。
限外濾過は、最大約145psi(10バール)の圧力を使用して膜を通過させる選択的分離方法である。有用な機器構成としては、スパイラル捲回、中空繊維、またはフラットシート(カートリッジ)限外濾過エレメントを使用したクロスフロー濾過がある。これらのエレメントは、約200,000ダルトン未満の分子量カットオフを有する高分子またはセラミック膜からなる。セラミック限外濾過膜も、動作寿命が長く最大10年またはそれを超えるために有用である。セラミックは、高分子膜よりもかなり高価であるという欠点を有する。限外濾過は、分子量約1,000ダルトンを超える懸濁固形物および溶質を濃縮する。限外濾過は、約1,000ダルトンから約200,000ダルトンの公称分子量カットオフ(MWCO)(約0.005から0.1ミクロンの孔径)を有する膜を通過させる濾過を含む。例えば、限外濾過膜は、約0.005ミクロンから0.1ミクロン、または約0.005ミクロンから0.05ミクロン、約0.005ミクロンから0.02ミクロン、または約0.005ミクロンから0.01ミクロンの孔径を有することができる。例えば、限外濾過膜は、約1,000ダルトンから200,000ダルトン、約1,000ダルトンから50,000ダルトン、約1,000ダルトンから20,000ダルトン、約1,000ダルトンから5,000ダルトン、または約5,000ダルトンから50,000ダルトンのMWCOを有することができる。限外濾過を使用して透過した液体は、生物由来1,3−BG、媒体塩、および水などの低分子量有機溶質を含むことになる。捕捉された固形物は、例えば、残留細胞残屑、DNA、およびタンパク質を含み得る。当技術分野において周知の透析濾過技術を使用し、限外濾過ステップにおける生物由来1,3−BGの回収率を増加させることができる。
ナノ濾過と呼ばれるさらなる濾過手順を使用し、サイズおよび電荷によって、炭水化物、無機および有機塩、残留タンパク質および前の濾過ステップ後に残留する他の高分子量不純物を含むある特定の材料を分離することができる。この手順によって、例えば事前に水を蒸発させることなくある特定の塩を回収することができる。ナノ濾過は、塩を分離し、色を除去し、かつ脱塩を行うことができる。ナノ濾過では、透過液は、一価イオン、および生物由来1,3−BGで例示されるような低分子量の有機化合物を一般的に含む。ナノ濾過は、約100ダルトンから約2,000ダルトンの公称分子量カットオフ(MWCO)(約0.0005から0.005ミクロンの孔径)を有する膜を通過させる濾過を含む。例えば、ナノ濾過膜は、約100ダルトンから500ダルトン、約100ダルトンから300ダルトン、または約150ダルトンから250ダルトンのMWCOを有することができる。ナノ濾過における物質移動メカニズムは拡散である。ナノ濾過膜は、ある特定のイオン性溶質(ナトリウムおよび塩化物など)、主に一価イオン、ならびに水を部分拡散させる。二価および多価イオンを含むより大きいイオン種、ならびにより複雑な分子は、実質的に保持(排除)される。炭水化物などのより大きい非イオン種も実質的に保持(排除)される。ナノ濾過は、70psiから700、psi、200psiから650psi、200psiから600psi、200psiから450psi、70psiから400psi、約400psi、約450psiまたは約500psiの圧力で一般的に操作される。
ナノ濾過の一実施形態は、約200ダルトンの分子量カットオフを有する膜を有し、これは例えば、硫酸マグネシウムなどの二価塩の約99%を排除する。ある特定の実施形態は、非荷電有機分子に対して約150〜300ダルトンの分子量カットオフを有するナノ濾過膜を有することになる。
一部の実施形態では、方法は塩分離を含む。一部の実施形態では、塩分離は水分除去の前に行う。一部の実施形態では、塩除去はナノ濾過を含む。一部の実施形態では、塩除去はイオン交換を含む。一部の実施形態では、塩除去はナノ濾過およびイオン交換を含む。
イオン交換を使用し、例えば発酵ブロスなどの混合物から塩を除去することができる。イオン交換エレメントは、樹脂ビーズならびに膜の形態をとることができる。樹脂は多孔質ビーズの形態に鋳造されることが頻繁にある。樹脂は、帯電した部位の形態の活性基を有する架橋ポリマーとすることができる、またはこれらを含む。これらの部位では、反対の電荷のイオンが引き付けられるが、部位に対するこれらの相対濃度および親和性によって、他のイオンで置き換わる場合がある。イオン交換樹脂は、例えばカチオン性またはアニオン性とすることができる。所与のイオン交換樹脂の効率を決定する因子としては、所与のイオンに対する好ましさ、および利用可能な活性部位の数がある。活性部位を最大限に高めるために、表面積を大きくすることが有用な場合がある。したがって、これらの単位体積当たりの表面積が大きくなるために、小さい多孔質粒子が有用である。
アニオン交換樹脂は、強塩基性または弱塩基性アニオン交換樹脂とすることができ、カチオン交換樹脂は、強酸性または弱酸性カチオン交換樹脂とすることができる。強酸性カチオン交換樹脂であるイオン交換樹脂の非限定的な例としては、AMBERJET(商標)1000Na、AMBERLITE(商標)IR10またはDOWEX(商標)88があり;弱酸性カチオン交換樹脂としては、AMBERLITE(商標)IRC86またはDOWEX(商標)MAC3があり;強塩基性アニオン交換樹脂としては、AMBERJET(商標)4200ClまたはDOWEX(商標)22があり;弱塩基性アニオン交換樹脂としては、AMBERLITE(商標)IRA96、DOWEX(商標)77またはDOWEX(商標)Marathon WMAがある。イオン交換樹脂は、Dow、Purolite、Rohm and Haas、三菱ケミカル株式会社または他の会社などのさまざまな製造業者から得ることができる。
一部の実施形態では、一次イオン交換クロマトグラフィーは、DOWEX(商標)88(カチオン交換)およびDOWEX(商標)77(アニオン交換)樹脂を使用して行われる。
一部の実施形態では、洗練イオン交換クロマトグラフィーは、DOWEX(商標)88(カチオン交換)およびDOWEX(商標)22(アニオン交換)樹脂を使用して行われる。
一次イオン交換は、塩を除去するために利用することができる。一次イオン交換は、例えば、カチオン交換もしくはアニオン交換の両方、またはカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の両方を含むカチオン−アニオン混合型交換を含み得る。ある特定の実施形態では、一次イオン交換は、任意の順序のカチオン交換およびアニオン交換とすることができる。一部の実施形態では、一次イオン交換は、アニオン交換続いてカチオン交換、またはカチオン交換続いてアニオン交換、またはカチオン−アニオン混合型交換である。ある特定の実施形態では、一次イオン交換は、アニオン交換、またはカチオン交換である。1種を超える所与のタイプのイオン交換を、一次イオン交換で使用することができる。例えば、一次イオン交換は、カチオン交換、続いてアニオン交換、続いてカチオン交換、続いて最後にアニオン交換を含み得る。
ある特定の実施形態では、一次イオン交換では、強酸性カチオン交換および弱塩基性アニオン交換を使用する。イオン交換、例えば一次イオン交換は、20℃から60℃、30℃から60℃、30℃から50℃、30℃から40℃または40℃から50℃;または約30℃、約40℃、約50℃、または約60℃の温度で行うことができる。一次イオン交換などのイオン交換における流量は、1ベッド体積毎時間(BV/h)から10BV/h、2BV/hから8BV/h、2BV/hから6BV/h、2BV/hから4BV/h、4BV/hから6BV/h、4BV/hから8BV/h、4BV/hから10BV/hまたは6BV/hから10BV/hとすることができる。
一部の実施形態では、塩除去および/または水分除去の後に得られた生物由来1,3−BG生成物は、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGである。得られた粗製生物由来1,3−BGまたは部分的に精製された生物由来1,3−BGまたは標的化合物混合物は、例えば重量/重量ベースで、少なくとも50%、60%、70%、80%、85%または90%の1,3−BGであり、かつ50%、40%、30%、20%、15%、10%または5%未満の水である。
一部の実施形態では、方法は、生物由来1,3−BG生成物から水を除去するために蒸発させるステップを含む。水分を除去するために利用可能な当業者に周知の多くのタイプおよび機器構成のエバポレーターが存在する。エバポレーターは熱交換器であり、その中で液体が沸騰し、蒸気が得られ、すなわち低圧蒸気発生器でもある。この蒸気を使用して、別の「効用」と呼ばれる別のエバポレーターでさらに加熱することができる。水の除去は、エバポレーターシステムを用いた蒸発によって達成され、これは1つまたは複数の効用を含む。一部の実施形態では、二重または三重効用エバポレーターシステムを使用し、水を生物由来1,3−BGから分離することができる。任意の数の多重効用エバポレーターシステムを、水の除去において使用することができる。三重効用エバポレーターまたは他の蒸発装置機器構成は、塩を回収するための蒸発晶析装置である専用の効用、例えば三重効用機器構成の最後の効用を含み得る。あるいは、機械式蒸気再圧縮または熱蒸気再圧縮エバポレーターを利用し、標準多重効用エバポレーターにおいて達成することができるものを超えて、水の蒸発に必要なエネルギーを減少させることができる。
エバポレーターの例としては、流下膜式エバポレーター(これは単行程エバポレーターとすることができる)、強制循環式エバポレーター、プレート式エバポレーター、循環式エバポレーター、流動床式エバポレーター、上昇膜式エバポレーター、向流トリクル式エバポレーター、撹拌式エバポレーターおよびスパイラルチューブ式エバポレーターがある。
一部の実施形態では、本明細書において提供される方法で生成される精製された生物由来1,3−BG生成物は、本明細書において提供される生物由来1,3−BGを含む。
一部の実施形態では、精製された生物由来1,3−BG生成物は、第3のカラム蒸留手順の蒸留物として収集される。
別の態様では、本明細書において提供される方法によって生成される生物由来1,3−BGが本明細書において提供される。
一部の実施形態では、方法は、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを脱水カラム蒸留手順に供して、生物由来1,3−BGよりも低い沸点を有する材料を、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGから除去して、第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成するステップ;第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を第1のカラム蒸留手順に供して、第1の高沸点物質流として生物由来1,3−BGよりも高い沸点を有する材料を除去して、第2の1,3−BG含有生成物流を生成するステップ;必要に応じて塩基を第2の1,3−BG含有生成物流に添加するステップ;必要に応じて第2の1,3−BG含有生成物流を水素添加反応で処理するステップ;第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を第2のカラム蒸留手順に供して、生物由来1,3−BGよりも低い沸点を有する材料を除去して、第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成するステップ;第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を第3のカラム蒸留手順に供して、第2の高沸点物質流として生物由来1,3−BGよりも高い沸点を有する材料を除去して、第4の1,3−BG含有生成物流を生成し、必要に応じて第4の1,3−BG含有生成物流を活性炭に曝して、精製された生物由来1,3−BG生成物を生成するステップを含み、ここで、精製された生物由来1,3−BG生成物は、本明細書において提供される生物由来1,3−BGである。
別の態様では、第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、1,3−BGよりも高い沸点を有する第1の材料流、および第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成する第1の蒸留カラム;第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、1,3−BGよりも低い沸点を有する材料流、および第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成する第2の蒸留カラム;ならびに第3の1,3−BG含有生成物流を供給ポイントにおいて受け入れ、1,3−BGよりも高い沸点を有する第2の材料流、および精製された生物由来1,3−BG生成物を含む第4の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成する第3の蒸留カラムを含む、生物由来1,3−BGを精製するためのシステムが本明細書において提供される。一部の実施形態では、第4の生物由来1,3−BG含有生成物流は、本明細書において提供される生物由来1,3−BGから本質的になる。例えば、図15Aを参照されたい。
一部の実施形態では、システムは、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを受け入れ、塩含有量が減少した粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを生成する洗練カラムを含む。一部の実施形態では、塩含有量が減少した粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGは、第1の蒸留カラムに受け入れられる第1の生物由来1,3−BG含有生成物流である。一部の実施形態では、塩含有量が減少した粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGは、脱水カラムに受け入れられる。一部の実施形態では、洗練カラムは、イオン交換クロマトグラフィーカラムである、または活性炭を含む。
一部の実施形態では、システムは、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを受け入れ、1,3−BGよりも低い沸点を有する材料流および第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成する脱水カラムを含む。一部の実施形態では、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGは、塩含有量が減少したものであり、かつ洗練カラムによって生成される。一部の実施形態では、洗練カラムは、イオン交換クロマトグラフィーカラムである、または活性炭を含む。
一部の実施形態では、システムは、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを受け入れ、塩含有量が減少した粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを生成する洗練カラム、ならびに塩含有量が減少した粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを受け入れ、1,3−BGよりも低い沸点を有する材料流および第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成する脱水カラムを含む。一部の実施形態では、洗練カラムはイオン交換クロマトグラフィーカラムである、または活性炭を含む。
一部の実施形態では、4段カラムシステムにおける脱水カラムは、5から15個の段階を有する。一部の実施形態では、4段カラムシステムにおける脱水カラムは10個の段階を有する。
一部の実施形態では、4段カラムシステムにおける第1のカラムは、10から40個の段階を有する。一部の実施形態では、4段カラムシステムにおける第1のカラムは、15から35個の段階を有する。一部の実施形態では、4段カラムシステムにおける第1のカラムは、18個の段階を有する。一部の実施形態では、4段カラムシステムにおける第1のカラムは、30個の段階を有する。
一部の実施形態では、4段カラムシステムにおける第2のカラムは、10から40個の段階を有する。一部の実施形態では、4段カラムシステムにおける第2のカラムは、15から35個の段階を有する。一部の実施形態では、4段カラムシステムにおける第2のカラムは、18個の段階を有する。一部の実施形態では、4段カラムシステムにおける第2の中間カラムは、30個の段階を有する。
一部の実施形態では、4段カラムシステムにおける第3のカラムは、5から35個の段階を有する。一部の実施形態では、4段カラムシステムにおける第3のカラムは、10から30個の段階を有する。一部の実施形態では、4段カラムシステムにおける第3のカラムは、15から25個の段階を有する。一部の実施形態では、4段カラムシステムにおける第3のカラムは、18個の段階を有する。一部の実施形態では、4段カラムシステムにおける第3のカラムは、23個の段階を有する。
4段カラムシステムの一部の実施形態では、脱水カラムは10個の段階を有し、第1のカラムは30個の段階を有し、第2の中間カラムは30個の段階を有し、かつ第3のカラムは23個の段階を有する。
4段カラムシステムの一部の実施形態では、脱水カラムは8個の段階を有し、第1のカラムは18個の段階を有し、第2のカラムは18個の段階を有し、かつ第3のカラムは18個の段階を有する。
一部の実施形態では、システムはアルカリ反応器を含む。一部の実施形態では、アルカリ反応器は、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを受け入れ、高いpHレベルを有する粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを生成することができ、これは洗練カラムまたは脱水カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、洗練カラムは、イオン交換クロマトグラフィーカラムである、または活性炭を含む。一部の実施形態では、アルカリ反応器は、塩含有量が減少した粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを受け入れ、高いpHレベルを有する粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを生成することができ、これは脱水カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、アルカリ反応器は、第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、高いpHレベルを有する第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成することができ、これは第1の蒸留カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、アルカリ反応器は、第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、高いpHレベルを有する第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成することができ、これは第2の蒸留カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、アルカリ反応器は、第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、高いpHレベルを有する第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成することができ、これは第3の蒸留カラム中に供給することができる。
一部の実施形態では、アルカリ反応器を含む本明細書において提供されるシステムはまた、アルカリ反応器において使用された塩基を除去するための脱アルカリ化塔も含み、塔底部から高沸点材料が得られる。一部の実施形態では、脱アルカリ化塔は薄膜エバポレーターである。一部の実施形態では、脱アルカリ化塔として使用されるエバポレーターは、自然流下型薄膜エバポレーターまたは強制撹拌型薄膜エバポレーターであり、短い保持時間を有し、プロセス流体の熱ヒステリシスを抑制する。一部の実施形態では、エバポレーターでは、蒸発は、100トールもしくはそれ未満、例えば、90トールもしくはそれ未満、80トールもしくはそれ未満、70トールもしくはそれ未満、60トールもしくはそれ未満、50トールもしくはそれ未満、40トールもしくはそれ未満、30トールもしくはそれ未満、20トールもしくはそれ未満、10トールもしくはそれ未満、または5トールもしくはそれ未満の減圧で行われる。一部の実施形態では、蒸発温度は、90℃から120℃の範囲である。
一部の実施形態では、システムは、生物由来1,3−BG含有生成物流を処理するように構成された水素添加反応器を含む。一部の実施形態では、水素添加反応器は、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを受け入れ、水素化された粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを生成することができ、これは洗練カラムまたは脱水カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、洗練カラムは、イオン交換クロマトグラフィーカラムである、または活性炭を含む。一部の実施形態では、水素添加反応器は、塩含有量が減少した粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを受け入れ、水素化された粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを生成することができ、これは脱水カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、水素添加反応器は、第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、水素化された第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成することができ、これは第1の蒸留カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、水素添加反応器は、第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、水素化された第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成することができ、これは第2の蒸留カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、水素添加反応器は、第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、水素化された第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成することができ、これは第3の蒸留カラム中に供給することができる。
水素添加ユニットを使用し、触媒を使用して加圧および加熱下で水素を材料と反応させることができる。水素化ユニットは、例えば、バッチ様式でまたは連続的に操作することができる。使用される一部のタイプの触媒は、金属支持体とすることができる。水素添加に有用である金属の非限定的な例としては、パラジウム、白金、ニッケル、およびルテニウムがある。金属触媒のための支持体の非限定的な例としては、炭素、アルミナ、およびシリカがある。触媒はまた、例えば、RANEYニッケルのようなスポンジ金属型とすることができる。他のニッケル触媒は、販売会社から入手可能であり、例えば、NISAT 310(商標)、E−3276(BASF、Ludwigshafen、Germany)、RANEY(登録商標)2486、またはE−474 TR(MallinckrodtCo.、Calsicat Division、PA、USA)である。圧力としては、少なくとも50psig、100psig、200psig、300psig、400psig、500psig、600psigまたは1000psigの水素圧力、または約100psigから1000psig、約200psigから600psig、または約400psigから600psigの水素圧力があり得る。温度は、周囲温度から200℃、約50℃から200℃、約80℃から150℃、約90℃から120℃、約100℃から130℃、または約125℃から130℃とすることができる。水素化は、蒸留手順後に好ましくは行って、1,3−BGよりも高い沸点を有する材料、例えば未発酵糖、窒素含有化合物を実質的に除去することを含み、そうでなければ重質物が、水素添加触媒を汚染する場合がある。
一部の実施形態では、システムは、生物由来1,3−BG含有生成物流から不純物を除去するように構成された活性炭ユニットを含む。一部の実施形態では、活性炭ユニットは、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを受け入れ、活性炭処理された粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを生成することができ、これは洗練カラムまたは脱水カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、洗練カラムはイオン交換クロマトグラフィーカラムである。一部の実施形態では、活性炭ユニットは、塩含有量が減少した粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを受け入れ、活性炭処理された粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを生成することができ、これは脱水カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、活性炭ユニットは、第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、活性炭処理された第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成することができ、これは第1の蒸留カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、活性炭ユニット反応器は、第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、活性炭処理された生物由来1,3−BG含有生成物流を生成することができ、これは第2の蒸留カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、活性炭ユニットは、第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、活性炭処理された第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成することができ、これは第3の蒸留カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、活性炭ユニットは、第4の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、活性炭処理された第4の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成することができる。一部の実施形態では、第4の生物由来1,3−BG含有生成物流は、精製された生物由来1,3−BG生成物を含む。一部の実施形態では、第1、第2、第3、または第4の生物由来1,3−BG含有生成物流は、本明細書において提供される生物由来1,3−BGから本質的になる。
一部の実施形態では、システムは、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)添加デバイスを含む。一部の実施形態では、NaBH添加デバイスは、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを受け入れ、NaBH処理された粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを生成することができ、これは洗練カラムまたは脱水カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、洗練カラムはイオン交換クロマトグラフィーカラムである、または活性炭を含む。一部の実施形態では、NaBH添加デバイスは、塩含有量が減少した粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを受け入れ、NaBH処理された粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGを生成することができ、これは脱水カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、NaBH添加デバイスは、第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、NaBH処理された第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成することができ、これは第1の蒸留カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、NaBH添加デバイスは、第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、NaBH処理された第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成することができ、これは第2の蒸留カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、NaBH添加デバイスは、第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、NaBH処理された第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成することができ、これは第3の蒸留カラム中に供給することができる。一部の実施形態では、NaBH添加デバイスは、第4の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、NaBH処理された第4の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成することができる。一部の実施形態では、第4の生物由来1,3−BG含有生成物流は、精製された生物由来1,3−BG生成物を含む。一部の実施形態では、第1、第2、第3、または第4の生物由来1,3−BG含有生成物流は、本明細書において提供される生物由来1,3−BGから本質的になる。
一部の実施形態では、システムは、1,3−BGよりも高い沸点を有する第1の材料流を受け入れ、蒸留物を生成するワイプ薄膜エバポレーター(WFE)を含み、一方、蒸留物は、第1の蒸留カラムへ供給される。一部の実施形態では、システムは、1,3−BGよりも高い沸点を有する第2の材料流を受け入れ、蒸留物を生成するWFEを含み、一方、蒸留物は、第3の蒸留カラムへ供給される。一部の実施形態では、システムは、1,3−BGよりも高い沸点を有する第1の材料流を受け入れ、蒸留物を生成するWFEを含み、一方、蒸留物は、第1の蒸留カラムへ供給され、かつシステムは、1,3−BGよりも高い沸点を有する第2の材料流を受け入れ、蒸留物を生成するWFEを含み、一方、蒸留物は、第3の蒸留カラムへ供給される。
一部の実施形態では、システムは、1つまたは複数のリボイラーを含む。リボイラーは、産業用蒸留カラムの底部へ熱を提供するために典型的に使用される熱交換器である。リボイラーは、蒸留カラムの底部からの液体を沸騰させ、蒸気を生成し、蒸気はカラムへ戻り、例えば生物由来1,3−BGの蒸留分離を行うことができる。カラムの底部にあるリボイラーによって蒸留カラムへ供給された熱は、カラムの頂部にある凝縮器によって一般的に除去される。リボイラーとしては、例えば、ケトル式リボイラー、サーモサイフォン式リボイラー、燃焼式リボイラー(fired reboiler)、または強制循環式リボイラーがある。
一部の実施形態では、システムは、脱水カラムから液体を受け入れ、蒸気を生成するリボイラーを含み、それによって蒸気は脱水カラムへ戻る。一部の実施形態では、システムは、第1、第2、または第3の蒸留カラム、またはこれらの組合せから液体を受け入れ、蒸気を生成するリボイラーを含み、それによって蒸気は第1、第2、または第3の蒸留カラム、またはこれらの組合せへ戻る。一部の実施形態では、システムは、脱水カラムから液体を受け入れ、蒸気を生成するリボイラーを含み、それによって蒸気は脱水カラムへ戻る。一部の実施形態では、システムは、脱水カラムからの液体を受け入れ、蒸気を生成するリボイラーを含み、それによって蒸気は脱水カラムへ戻り、かつシステムは、第1、第2、または第3の蒸留カラム、またはこれらの組合せから液体を受け入れ、蒸気を生成するリボイラーを含み、それによって蒸気は第1、第2、または第3の蒸留カラム、またはこれらの組合せへ戻る。
一部の実施形態では、リボイラーは、システムまたはシステムを使用するプロセスへ塩基などの試薬を添加するために使用される。
一部の実施形態では、本明細書において提供されるシステムによって生成される精製された生物由来1,3−BG生成物は、本明細書において提供される生物由来1,3−BGから本質的になる。
別の態様では、本明細書において提供されるシステムによって生成される生物由来1,3−BGが、本明細書において提供される。一部の実施形態では、本明細書において提供されるシステムによって生成される生物由来1,3−BGは、本明細書において提供される生物由来1,3−BGである。
一部の実施形態では、生物由来1,3−BGは、55%もしくはそれより高い、または95%もしくはそれより高いキラル純度、または本明細書において開示される任意の他のキラル純度を有する。例えば、図15A〜15Cを参照しながら記載されているように例えば蒸留システムへ投入された粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BGは、55%またはそれより高いキラル純度を有する生物由来1,3−BGを含み得る。
一部の実施形態では、精製された生物由来1,3−BG生成物は、99.0%もしくはそれより高い、または99.5%もしくはそれより高い化学純度、または本明細書において開示される任意の他の化学純度を有する。例えば、図15A〜15Cを参照しながら記載されているように蒸留システムから産出される精製された生物由来1,3−BG生成物は、99.0%またはそれより高い化学純度を有する生物由来1,3−BGを含み得る。さらに、一部の実施形態では、産出される精製された生物由来1,3−BG生成物は、55%またはそれより高いキラル純度を有する1,3−BGを含み得る。
本明細書において提供される蒸留システムの例を図15Aに示す。粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BG500は、脱水カラム510へ供給され、ここで軽質物材料512(水などの1,3−BGよりも低い沸点を有する材料)は第1のカラム510の頂部から除去される。生物由来1,3−BG含有生成物流514は、第1のカラムの底部から排出され、第1の蒸留カラム520へ供給される。重質物材料524(1,3−BGよりも高い沸点を有する材料)は、第1の蒸留カラム520の底部から除去され、生物由来1,3BG含有生成物流522が、第1の蒸留カラム520の頂部から排出される。重質物材料524は、ワイプ薄膜エバポレーター(WFE)525へ必要に応じて供給することができ、ここでWFE蒸留物542および重質物材料が生成される。WFE蒸留物542は、第1の蒸留カラム520へ必要に応じて供給される。生物由来1,3−BG含有生成物流522は、第2の蒸留カラム530へ供給される。蒸留カラム530は、軽質物材料532をカラム530の頂部から、かつ第3の生物由来1,3−BG含有生成物流534をカラム530の底部から除去する。第3の生物由来1,3−BG含有生成物流(1,3−BDO含有生成物流)534は、第3の蒸留カラム550へ供給される。精製された生物由来1,3−BG(1,3−BDO)生成物552は、カラム550の頂部から収集され、重質物材料554は、カラム550の底部から排出される。
図15Bで示される例は、図15Aのシステムにアルカリ反応器560’を加えたものである。例えば、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BG500’は、脱水カラム510’へ供給され、ここで軽質物材料512’(水などの1,3−BGよりも低い沸点を有する材料)は、第1のカラム510’の頂部から除去される。生物由来1,3−BG含有生成物流514’は、第1のカラムの底部から排出され、第1の蒸留カラム520’へ供給される。重質物材料524’(1,3−BGよりも高い沸点を有する材料)は、第1の蒸留カラム520’の底部から除去され、生物由来1,3BG含有生成物流522’は、第1の蒸留カラム520’の頂部から排出される。重質物材料524’は、WFE525’へ必要に応じて供給することができ、ここでWFE蒸留物542’および重質物材料が生成され、WFE蒸留物542’は、第1の蒸留カラムへ必要に応じて供給される。生物由来1,3−BG含有生成物流522’は、アルカリ反応器560’へ供給され、これは流562’’を第2の蒸留カラム530’へ送り出す。蒸留カラム530’は、軽質物材料532’をカラム530’の頂部から、かつ第3の生物由来1,3−BG含有生成物流534’をカラム530’の底部から除去する。第3の生物由来1,3−BG含有生成物流(1,3−BDO含有生成物流)534’は、第3の蒸留カラム550’へ供給される。精製された生物由来1,3−BG(1,3−BDO)生成物552’は、カラム550’の頂部から収集され、重質物材料554’は、カラム550’の底部から排出される。
図15Cで示される例は、図15Aのシステムに活性炭ユニット570’’を加えたものである。例えば、粗製生物由来1,3−BG混合物または部分的に精製された生物由来1,3−BG500’’は、脱水カラム510’’へ供給され、ここで軽質物材料512’’(水などの1,3−BGよりも低い沸点を有する材料)は、第1のカラム510’’の頂部から除去される。生物由来1,3−BG含有生成物流514’’は第1のカラムの底部から排出され、第1の蒸留カラム520’’へ供給される。重質物材料524’’(1,3−BGよりも高い沸点を有する材料)は、第1の蒸留カラム520’’の底部から除去され、かつ生物由来1,3BG含有生成物流522’’は、第1の蒸留カラム520’’の頂部から排出される。重質物材料524’’は、WFE525’’へ必要に応じて供給することができ、ここでWFE蒸留物542’’および重質物材料が生成され、かつWFE蒸留物542’’は、第1の蒸留カラムへ必要に応じて供給される。生物由来1,3−BG含有生成物流522’’は、アルカリ反応器(図15Cでは特に示さない)へ必要に応じて供給され、これは図15Bを参照しながら記載されているような方法で、流を第2の蒸留カラム530’’へ送り出す。蒸留カラム530’’は、軽質物材料532’’をカラム530’’の頂部から、かつ第3の生物由来1,3−BG含有生成物流534’’をカラム530’’の底部から除去する。第3の生物由来1,3−BG含有生成物流(1,3−BDO含有生成物流)534’’は、第3の蒸留カラム550’’へ供給される。精製された生物由来1,3−BG(1,3−BDO)生成物552’’は、カラム550’’の頂部から収集され、重質物材料554’’は、カラム550’’の底部から排出される。精製された生物由来1,3−BG(1,3−BDO)生成物552’’は、活性炭ユニット570’’へ供給され、ここで活性炭処理生成物572’’が生成される。
一部の実施形態では、炭素原材料、ならびにホスフェート、アンモニア、スルフェート、塩化物および他のハロゲンなどの他の細胞取込み原料は、生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、またはそのエステルもしくはアミドなどのそれに関連する下流生成物、または任意の生物由来1,3−BG(1,3−BDO)経路中間体に存在する原子の同位体分布が変化するように選択することができる。さまざまな炭素原材料および上記で列挙された他の取込み原料は、本明細書においてまとめて「取込み原料」と呼ばれることになる。取込み原料は、生成物である生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、またはそのエステルもしくはアミドなどのそれに関連する下流生成物、または生物由来1,3−BG(1,3−BDO)経路中間体、または生物由来1,3−BG(1,3−BDO)経路と異なる反応で生成される副生成物に存在する任意の原子の同位体を富化させることができる。同位体富化は、例えば、炭素、水素、酸素、窒素、硫黄、リン、塩化物または他のハロゲンを含む任意の標的原子に対して達成することができる。
一部の実施形態では、取込み原料は、炭素−12、炭素−13、および炭素−14比が変化するように選択することができる。一部の実施形態では、取込み原料は、酸素−16、酸素−17、および酸素−18比が変化するように選択することができる。一部の実施形態では、取込み原料は、水素、重水素、およびトリチウム比が変化するように選択することができる。一部の実施形態では、取込み原料は、窒素−14および窒素−15比が変化するように選択することができる。一部の実施形態では、取込み原料は、硫黄−32、硫黄−33、硫黄−34、および硫黄−35比が変化するように選択することができる。一部の実施形態では、取込み原料は、リン−31、リン−32、およびリン−33比が変化するように選択することができる。一部の実施形態では、取込み原料は、塩素−35、塩素−36、および塩素−37比が変化するように選択することができる。
一部の実施形態では、標的原子の同位体比は、1つまたは複数の取込み原料を選択することによって、所望の比へ変更することができる。取込み原料は、自然界で認められる天然原料または人工原料由来とすることができ、当業者であれば、天然原料、人工原料、またはこれらの組合せを選択し、標的原子の所望の同位体比を達成することができる。人工取込み原料の例としては、例えば、化学的合成反応から少なくとも部分的に誘導された取込み原料がある。このような同位体富化取込み原料は、市販のものを購入し、または実験室で調製し、かつ/または必要に応じて取込み原料の天然原料と混合し、所望の同位体比を達成することができる。一部の実施形態では、取込み原料の標的原子同位体比は、自然界で認められる取込み原料の所望の起源を選択することによって達成することができる。例えば、本明細書において検討されるように、天然原料は、生物有機体または石油系生成物などの原料または大気から誘導されるまたはこれらによって合成されるバイオ系原料とすることができる。一部のそのような実施形態では、例えば、炭素の原料は、炭素−14が比較的少ない場合がある化石燃料由来炭素源、またはその石油由来同等物よりも多量の炭素−14を有する場合があるCOなどの環境もしくは大気中の炭素源から選択することができる。
不安定な炭素同位体炭素−14または放射性炭素は、地球大気中の1012個の炭素原子のうちおよそ1個を補っており、かつ約5700年の半減期を有する。貯蔵炭素は、宇宙線および通常の窒素(14N)が関与する核反応によって上層大気中で補充される。化石燃料は、ずっと以前に崩壊しているため、炭素−14を含まない。化石燃料が燃焼すると、大気中の炭素−14フラクションが低下し、これは「スース効果」といわれる。
化合物における原子の同位体比を判定する方法は当業者には周知である。同位体富化は、加速器質量分析(AMS)、安定同位体比質量分析(SIRMS)および核磁気共鳴による部位特異的天然同位体分配(Site−Specific Natural Isotopic Fractionation by Nuclear Magnetic Resonance)(SNIF−NMR)などの当技術分野において公知の技術を使用した質量分析によって容易に評価される。このような質量スペクトル技術は、液体クロマトグラフィー(LC)、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)および/またはガスクロマトグラフィーなどの分離技術と一体化することができる。
炭素の場合、ASTMD6866が、米国材料試験協会(American Society for Testing and Materials)(ASTM)インターナショナルによる放射性炭素年代測定法を使用した固体、液体、および気体サンプルのバイオ系含有量を判定するための規格化された分析法として米国で開発された。標準法は、生成物のバイオ系含有量を判定するための放射性炭素年代測定法の使用に基づいている。ASTMD6866は、2004年に最初に発表され、標準器の現在のアクティブバージョンはASTMD6866−11である(2011年4月1日実施)。放射性炭素年代測定法技術は当業者には周知であり、本明細書で記載するものを含む。
化合物のバイオ系含有量は、炭素−14(14C)対炭素−12(12C)の比によって推定される。特に、フラクションモダン(Fm)は、式:Fm=(S−B)/(M−B)からコンピューターで計算され、式中、B、SおよびMは、ブランク、サンプルおよびモダン参照の14C/12C比をそれぞれ表す。フラクションモダンは、「モダン」からのサンプルの14C/12C比の偏差の測定値である。モダンは、δ13VPDB=−19毎ミルに正規化された米国規格基準局(NBS)シュウ酸I(すなわち、標準参照材料(SRM)4990b)の放射性炭素濃度(AD1950における)の95%として定義される(Olsson、The use of Oxalic acid as a Standard、Radiocarbon Variations and Absolute Chronology、Nobel Symposium、第12版 Proc.、John Wiley & Sons、New York(1970年)、この内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする)。例えば、ASMによって測定される質量分析の結果は、δ13VPDB=−19毎ミルに正規化されたNBSシュウ酸I(SRM4990b)の比活性度の0.95倍という国際的に承認された定義を使用して計算される。これは、絶対(AD1950)14C/12C比1.176±0.010×10−12と同等である(Karlenら、Arkiv Geofysik、4巻:465〜471頁(1968年)、この内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする)。標準的な計算は、別のものと比較した1つの同位体の異なる取込み、例えば、生体系におけるC12<C13<C14の優先的な取込みを考慮しており、これらの補正はδ13に関して補正されたFmとして反映される。
シュウ酸標準(SRm4990bまたはHOx1)は、1955年に収穫されたテンサイから作製された。これらは1000lb作製されたが、このシュウ酸標準はもはや市販されていない。シュウ酸II標準(HOx2;N.I.S.T指定SRM 4990 C)は、1977年に収穫されたフランス産ビート糖蜜から作製された。1980年代の初頭、12か所の研究所のグループが2つの標準の比を測定した。シュウ酸IIの1に対する活性の比は、1.2933±0.001(加重平均)である。HOxIIの同位体比は−17.8毎ミルである。ASTMD6866−11では、モダン標準のために利用可能なシュウ酸II標準SRM4990C(Hox2)の使用が推奨される(Mann、Radiocarbon、25巻(2号):519〜527頁(1983年)におけるdiscussion of original vs.currently available oxalic acid standardsを参照されたく、この内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする)。Fm=0%は、材料中に炭素−14原子がまったくないことを表し、したがって化石(例えば石油系)炭素源を示す。Fm=100%は、1950年以降の核実験から大気中への炭素−14の注入に関して補正した後の完全なモダン炭素源を示す。本明細書で記載するそのような「モダン」原料としてはバイオ系原料がある。
ASTMD6866−11に記載されているように、大気中に炭素−14の著しい富化をもたらした1950年代の核実験プログラム効果は継続されているが、減少しているため、ASTMD6866に記載されているようにモダン炭素百分率(pMC)が100%を超える場合がある。すべてのサンプル炭素−14活性は、「爆破前」標準を基準にしているため、かつほぼすべて新規のバイオ系生成物は爆破後の環境で生成されるため、サンプルの真のバイオ系含有量の反映を向上させるために、すべてのpMC値(同位体フラクションに関して補正後の)に0.95(2010年現在で)を乗じる必要がある。103%を超えるバイオ系含有量は、分析誤差が生じている、またはバイオ系炭素の原料が数年を超えた古いものであることのいずれかを示唆する。
ASTMD6866は、材料の総有機含有量に対するバイオ系含有量を定量するものであり、無機炭素および他の炭素不含物質の存在は考慮されない。例えば、50%がデンプンベース材料および50%が水である生成物は、ASTMD6866に基づいてバイオ系含有量=100%(50%の有機含有量が100%バイオ系である)を有すると考えられることになる。別の例では、50%がデンプンベース材料、25%が石油ベース、および25%が水である生成物は、バイオ系含有量=66.7%(75%が有機含有量であるが、生成物の50%のみがバイオ系である)を有することになる。別の例では、50%が有機炭素であり、かつ石油系生成物である生成物は、バイオ系含有量=0%(50%が有機炭素であるが、化石原料からのものである)を有すると考えられることになる。したがって、化合物または材料のバイオ系含有量を判定するための周知の方法および公知の標準に基づいて、当業者であれば、化合物または材料のバイオ系含有量を容易に判定することができるおよび/または所望のバイオ系含有量を有する本明細書において提供される化合物または材料を利用した下流生成物を調製することができる。
材料のバイオ系含有量を定量するための炭素−14年代測定技術の用途は、当技術分野において公知である(Currieら、Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B、172巻:281〜287頁(2000年)、この内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする)。例えば、炭素−14年代測定法は、テレフタレート含有材料中のバイオ系含有量を定量するために使用されている(Colonnaら、Green Chemistry、13巻:2543〜2548頁(2011年)、この内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする)。特に、再生可能1,3−プロパンジオールおよび石油由来テレフタル酸から誘導されたポリプロピレンテレフタレート(PPT)ポリマーでは、ほぼ30%のFm値が得られた(すなわち、高分子炭素の3/11が再生可能な1,3−プロパンジオールから誘導され、かつ8/11が化石エンドメンバーであるテレフタル酸から誘導されるため)(Currieら、上記を参照のこと、2000年)。対照的に、再生可能1,4−ブタンジオールと再生可能テレフタル酸の両方から誘導されたポリブチレンテレフタレートポリマーは、90%を超えるバイオ系含有量が得られた(Colonnaら、上記を参照のこと、2011年)。
したがって、一部の実施形態では、本開示は、環境炭素とも称される大気中の炭素取込み原料を反映する炭素−12、炭素−13、および炭素−14比を有する好適な細胞によって生成される、生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、またはそのエステルもしくはアミドなどのこれらに関連する下流生成物、または生物由来1,3−BG(1,3−BDO)経路中間体を提供する。例えば、一部の態様では、生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、またはそのエステルもしくはアミドなどのこれらに関連する下流生成物、または生物由来1,3−BG(1,3−BDO)経路中間体は、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%または100%のFm値を有することができる。一部のそのような実施形態では、取込み原料はCOである。一部の実施形態では、本組成物、システム、および方法は、石油ベース炭素取込み原料を反映する炭素−12、炭素−13、および炭素−14比を有する、生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、またはそのエステルもしくはアミドなどのこれらに関連する下流生成物、または生物由来1,3−BG(1,3−BDO)経路中間体を提供する。この態様では、生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、またはそのエステルもしくはアミドなどのこれらに関連する下流生成物、または生物由来1,3−BG(1,3−BDO)経路中間体は、95%未満、90%未満、85%未満、80%未満、75%未満、70%未満、65%未満、60%未満、55%未満、50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、5%未満、2%未満または1%未満のFm値を有することができる。一部の実施形態では、本組成物、システム、および方法は、大気中の炭素取込み原料と石油ベース取込み原料の組合せによって得られた炭素−12、炭素−13、および炭素−14比を有する、生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、またはそのエステルもしくはアミドなどのこれらに関連する下流生成物、または生物由来1,3−BG(1,3−BDO)経路中間体を提供する。そのような取込み原料の組合せの使用は、1つの方法であり、それによって炭素−12、炭素−13、および炭素−14比を変更することができ、かつそれぞれの比は取込み原料の比率を反映することになる。
さらに、本組成物、システム、および方法は、本明細書において開示される、生物学的に生成される生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、またはそのエステルもしくはアミドなどのこれらに関連する下流生成物、または生物由来1,3−BG(1,3−BDO)経路中間体、およびこれらから誘導される生成物に関し、ここで、生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、またはそのエステルもしくはアミドなどのこれらに関連する下流生成物、または生物由来1,3−BG(1,3−BDO)経路中間体は、環境中で生じるCOとほぼ同じ値の炭素−12、炭素−13、および炭素−14同位体比を有する。例えば、一部の態様では、本組成物、システム、および方法は、環境中で生じるCOとほぼ同じ値の炭素−12対炭素−13対炭素−14同位体比、もしくは本明細書において開示される他の比のいずれかを有する、生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、またはそのエステルもしくはアミドなどのこれらに関連する下流生成物、または生物由来1,3−BG(1,3−BDO)中間体を提供する。本明細書において開示されるように、生成物は、環境中で生じるCOとほぼ同じ値の炭素−12対炭素−13対炭素−14同位体比、または本明細書において開示される比のいずれかを有し得、ここで生成物は、本明細書において開示される、生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、またはそのエステルもしくはアミドなどのこれらに関連する下流生成物、または生物由来1,3−BG(1,3−BDO)経路中間体から生成され、生物由来生成物は、化学的に修飾され、最終生成物が生成されることが理解される。生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、またはそのエステルもしくはアミドなどのこれらに関連する下流生成物、または生物由来1,3−BG(1,3−BDO)の中間体の生物由来生成物を化学的に修飾し、所望の生成物を生成する方法は、本明細書で記載する分野の当業者に周知である。
本組成物、システム、および方法は、生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、またはそのエステルもしくはアミドなどのこれらに関連する下流生成物をベースとし得る、プラスチック、弾性繊維、ポリウレタン、ポリヒドロキシアルカノエートを含むポリエステル、ナイロン、有機溶媒、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、血糖降下剤、ブタジエンおよび/またはブタジエン系生成物、ならびに生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、またはそのエステルもしくはアミドなどのこれらに関連する下流生成物をベースとし、環境中で生じるCOとほぼ同じ値の炭素−12対炭素−13対炭素−14同位体比を有し得る、プラスチック、弾性繊維、ポリウレタン、ポリ−4−ヒドロキシブチレート(P4HB)またはその共重合体などのポリヒドロキシアルカノエート、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMEG)(PTMO、ポリテトラメチレン酸化物とも称される)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、およびスパンデックス、エラスタンまたはLycra(商標)と称されるポリウレタン−ポリ尿素コポリマーを含むポリエステル、ナイロンなどをさらに提供し、ここで、プラスチック、弾性繊維、ポリウレタン、ポリ−4−ヒドロキシブチレート(P4HB)またはその共重合体などのポリヒドロキシアルカノエート、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMEG)(PTMO、ポリテトラメチレン酸化物とも称される)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、およびスパンデックス、エラスタンまたはLycra(商標)と称されるポリウレタン−ポリ尿素コポリマーを含むポリエステル、ナイロン、有機溶媒、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、血糖降下剤、ブタジエン、および/またはブタジエン系生成物は、本明細書において開示される、生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、またはそのエステルもしくはアミドなどのこれらに関連する下流生成物、または生物由来1,3−BG(1,3−BDO)経路中間体から直接またはこれらと組み合わせて生成される。
生物由来1,3−BG(1,3−BDO)は、酸と、in vivoまたはin vitroのいずれかで反応し、例えばリパーゼを使用してエステルへ変換することができる。このようなエステルは、栄養補助食品、医薬品および食品の用途を有し得、かつ1,3−BG(1,3−BDO)のR形態が使用される場合に、(S形態またはラセミ混合物と比較して)それが動物とヒトの両方にエネルギー源として最も利用される形態(例えば、(R)−3−ヒドロキシブチル−R−1,3−ブタンジオールモノエステル(米国において一般に安全と認められる(Generally Recognized As Safe)(GRAS)承認を有する)および(R)−3−ヒドロキシブチレートグリセロールモノエステルまたはジエステルなどのケトンエステル)であるために有利である。ケトンエステルは、経口で送達することができ、エステルによって、R−1,3−ブタンジオールが放出され、それが身体で使用される(例えば、WO2013150153を参照されたく、この内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする)。したがって本組成物、システム、および方法は、高度に富化されたまたは本質的に鏡像異性純粋な、かつ副生成物に関して改善された純度品質をさらに有する生物由来1,3−BG(1,3−BDO)、すなわちまたは例えばR−1,3−ブタンジオールの改善された組成物を提供するための、改善された酵素経路および微生物を提供するために特に有用である。
生物由来1,3−BG(1,3−BDO)は、食品原料、食品成分、香味剤、香味剤のための溶媒または可溶化剤、安定化剤、乳化剤、および抗菌剤、および保存料としての直接的な使用を含むさらなる食品関連の使用を有する、または有することができる。生物由来1,3−BG(1,3−BDO)は、医薬品産業において非経口薬物溶媒として使用される、または使用することができる。生物由来1,3−BG(1,3−BDO)は、化粧料において、皮膚軟化剤、不溶性成分の結晶化を防止する湿潤剤、香料などの難水溶性成分ための可溶化剤である成分としての、かつ抗菌剤および保存料としての使用が見出される、または見出すことができる。例えば、それは特にヘアースプレーおよびセット用ローション中の湿潤剤として使用することができ;それは精油から香りが損失するのを減少させる、または減少させることができ、微生物による腐敗に対して保護し、かつベンゾエートのための溶媒として使用される、または使用することができる。生物由来1,3−BG(1,3−BDO)は、0.1%〜50%、さらに0.1%未満、さらに50%より高い濃度で使用することができる。それは、毛髪および浴用製品、眼および顔用メイクアップ、香料、パーソナル洗浄製品、およびシェービングおよびスキンケア調製物において使用される、または使用することができる(例えば、the Cosmetic Ingredient Review board’s report:「Final Report on the Safety Assessment of Butylene Glycol, Hexylene Glycol, Ethoxydiglycol, and Dipropylene Glycol」、Journal of American College of Toxicology、4巻、5号、1985年を参照されたく、この文献は、その全体が参照により本明細書で組み込まれるものとする)。このレポートは、化粧料における1,3−BG(1,3−BDO)の特定の用途および濃度を提供する;例えば、そのレポートの「Product Formulation Data」と題する表2を参照されたい。
本明細書における可変基の任意の定義での要素の列挙の記載は、列挙された要素の任意の単一の要素または組合せ(またはサブコンビネーション)としての可変基の定義を含む。本明細書における実施形態の記載は、任意の単一の実施形態としてのまたは任意の他の実施形態もしくはこれらの一部と組み合わせた実施形態を含む。
この明細書において述べたすべての特許および文献は、各独立した特許および文献が、その全体が参照により組み込まれるように、具体的にかつ個々に示された場合と同程度まで、その全体が参照により本明細書において組み込まれるものとする。
以下の例は実例として提供するものであり、限定するものではない。
(実施例1)
Bio−BGの実験室スケールでの生成および精製
生物由来1,3−BGが富化された発酵ブロスを、例えば、WO2010/127319A2およびWO2011/071682A1に記載されているような菌株および以下のプロトコールを使用して生成した。これらの各々の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。簡単に述べると、bio−BGへの例示的または好ましい微生物経路は、WIPO特許文献WO2010127319A2に記載されており、例えば、ステップHを含むその中の図2のアセトアセチル−CoAから1,3−ブタンジオールへの経路のような3−ヒドロキシブチリル−CoAデヒドロゲナーゼを含む経路を特に参照されたい。一実施形態では、3−ヒドロキシブチリル−CoAデヒドロゲナーゼは、R鏡像異性体に対して特異性を有していてもよく、かつ有するように修飾することができる。以下の仮出願も参照され、これらの仮出願も、これら全体が参照により本明細書に組み込まれるものとする:(1)2017年3月31日に出願された「3−HYDROXYBUTYRYL−COA DEHYDROGENASE VARIANTS AND METHODS OF USE」と題する米国特許仮出願第62/480,208号(代理人整理番号12956−409−888);(2)2017年3月31日に出願された「ALDEHYDE DEHYDROGENASE VARIANTS AND METHODS OF USE」と題する米国特許仮出願第62/480,194号(代理人整理番号12956−408−888);(3)本出願と同日付けで出願された「3−HYDROXYBUTYRYL−COA DEHYDROGENASE VARIANTS AND METHODS OF USE」と題する国際特許出願第_号(代理人整理番号12956−409−228);および(4)本出願と同日付けで出願された「ALDEHYDE DEHYDROGENASE VARIANTS AND METHODS OF USE」と題する国際特許出願第_号(代理人整理番号12956−408−228)。
その後、生物由来1,3−BGを、(1)マイクロ濾過、(2)ナノ濾過、(3)イオン交換クロマトグラフィー、(4)水の蒸発、および(5)洗練イオン交換の順序を使用して発酵ブロスから精製し、生物由来1,3−BGを含む粗製ミックスを生成した。次いで粗製ミックスを脱水蒸留カラムに供給し、1,3−BG含有生成物流を生成し、それを2Lバッチ蒸留カラムに供給し、生物由来1,3−BG生成物を生成した。バッチ蒸留カラムはランダムに充填された直径1インチ、高さ約2フィートのカラムであり、凝縮器、およびカラムの頂部に直接取り付けられた還流制御装置を有していた。
高還流速度でバッチ蒸留すると、高純度の生物由来1,3−BGを生成することができる
この例は、例えば上述のような実験室規模の蒸留システムを使用したバッチ蒸留プロセスによって、例えば、活性炭素処理、水素添加、塩基添加、またはホウ化水素処理を伴う追加の精製ステップの非存在下でさえ、最高純度のbio−BGを得ることができることを実証する。3:1の還流比での脱水/重質物(DW/HV)蒸留、続いて3:1の還流比での軽質物/1,3−BG(LT/BG)蒸留を伴う蒸留プロセスに関する例示的な結果を表2に示す。高純度の生物由来1,3−BGフラクションが得られ、乾燥ベースで99.9%の純度および50ppm未満の4−ヒドロキシ−2−ブタノンおよび3−ブタナールレベルを有していた。
生物由来1,3−BGの純度および臭気において、連続的な蒸留プロセスを使用してさらなる改善を達成することができると考えられる。高度の真空および高還流比を伴う特に連続的な蒸留プロセスがbio−1,3−BGの臭気を減少させるのに有用であると考えられる。理論に束縛されることを望むものではないが、そのような方法の状態下で、4−ヒドロキシ−2−ブタノン(4−OH−2−ブタノン)および3−ヒドロキシ−ブタナール(3−OH−ブタナール)が分解すると、MVKおよびCr−Aldなどの強力な臭気副産物が減少し、または回避される場合があることが考えられる。
(実施例2)
Bio−BGおよびPetro−BGのGC−MS分析および比較
bio−BGおよびpetro−BGサンプルの比較純度評価を、ガスクロマトグラフィー/質量分析(GC−MS)分析を使用して実施した。代表的なbio−BGサンプルを、実施例1に記載されているような実験室規模で得た。代表的な産業グレードおよび化粧料グレードのpetro−BG参照サンプルは、市販のもの、例えばOxea Corp.、Bay City、TX製である。1,3−BGよりも短いGC保持時間を有する化合物を本明細書において「軽質物」と称する。1,3−BGよりも長いGC保持時間を有する化合物を本明細書において「重質物」と称する。
簡単に述べると、3−ヒドロキシ−ブタナール(3OH−ブタナール)および4−ヒドロキシ−2−ブタノン(4OH−2−ブタノン)が、bio−BGサンプル中に実質的に高レベル(約1,000ppm)で存在する2つのbio−BG特異的化合物として同定された、または同定されると考えられた。3−ヒドロキシ−ブタナールも4−ヒドロキシ−2−ブタノンも、GC−MSによって産業グレードのpetro−BGまたは化粧料グレードのpetro−BGサンプル中に検出することができなかった、またはbio−BGと比較して、産業グレードまたは化粧料グレードのpetro−BG中に実質的に低レベル(例えば、約100〜1,000倍低いレベル)で存在した。
2つの追加のbio−BG特異的化合物を、bio−BGサンプル中に重質物として同定し、かつこれらを本明細書において「化合物7」および「化合物9」と称する。化合物7も9も、GC−MSによって産業グレードまたは化粧料グレードのpetro−BG中に検出することができなかった、またはbio−BGと比較して、産業グレードまたは化粧料グレードのpetro−BG中に実質的に低レベル(例えば約100〜1,000倍低いレベル)で存在した。化合物7および9に関して提案される構造を、本明細書において他の箇所で提供するが、そのような提案される構造は限定を意図するものではない。
概して、産業グレードおよび化粧料グレードのpetro−BGサンプルは、GC−MSによって判定される実施例1のbio−BGサンプルのように、bio−BGサンプルと比較して多数のかつ高レベルの「重質物」不純物を有することが認められた。
1,3−BGサンプルをアセトニトリルで2倍(DF2)または20倍(DF20)に希釈し、GC−MS分析を行った。DF2サンプルを使用し、以下に記載するように複数のレベルからなる外部標準校正に基づいてサンプル中の公知の不純物を定量した。DF20サンプルを使用し、全イオン電流(TIC)ピーク面積に基づいて1,3−BG「軽質物」および「重質物」の(面積)純度%を判定した。
質量選択検出器(MSD)5973Nへ接続され、かつ電子衝突電離(EI)様式で操作されたAgilentガスクロマトグラフィー6890Nを使用して、1,3−BG分析を行った。1,3−BGサンプル0.5μLを、アセトニトリルを用いて2倍または20倍に希釈し、50:1のスプリット比のスプリットインジェクションモード、および250℃のインジェクションポート温度で導入した。ヘリウムを担体ガスとして使用し、一定流速の担体ガスを1.5mL/分で維持した。以下の高速GC温度プログラムを開発し、HP−INNOWax(商標)カラム(Agilent Technologies、Santa Clara、CA)で1,3−BG純度を分析した:オーブンを最初に50℃で3分間維持し、続いて15℃/分で250℃に上昇させ、5分間維持した(合計ランタイムは21.33分である)。MSインターフェーストランスファーラインは、280℃で維持した。データは、25〜500m/z質量範囲スキャンを使用して獲得する。
1,3−BGサンプル中のすべての公知の重質物または軽質物化合物に関するHP−INNOWax(商標)キャピラリーカラム(30m×0.25mm×0.25μm(Agilent))での典型的な保持時間(RT)を、未希釈の対照化合物をインジェクトすることによって確立した。
重質物、または3−ヒドロキシ−ブタナール、4−ヒドロキシ−2−ブタノンなどの軽質物化合物を同定するために、外部標準校正を開発した。標準校正には、対照化合物の5から1000ppmの範囲の一連の6つの参照化合物濃度が含まれていた。目的の各化合物に関する特徴的な標的イオンに基づき、全イオン電流(TIC)および/または抽出イオン電流(XIC)クロマトグラムを使用して、定量を行った。さらに、クオリファイアイオンを、各標的化合物の質量スペクトルから選択した。標的イオンに対するクオリファイアイオンの相対シグナル強度を判定し、標的化合物との同一性を確認した。二次フィットを使用して対照化合物の標準曲線に基づき被験化合物の定量を行った。
純度%に関する算出は、GCピーク面積に基づいたGC純度を表す。1,3−BG(RT約11.85分)よりも短い保持時間を有する化合物を「軽質物」と称し、1,3−BGよりも長い保持時間を有する化合物を「重質物」と称する。
図1は、2倍サンプル希釈(DF2サンプル)における、bio−BGサンプルならびに産業グレードのpetro−BGおよび化粧料グレードのpetro−BGサンプルの例示的なGC−MSクロマトグラム(全イオン電流、TIC)のオーバーレイを示す。各3つのクロマトグラムの中心における主要ピーク(保持時間(RT):11.85分)は、1,3−BGを表す。
表3は、図1のbio−BGおよびpetro−BGサンプルの全体的なGC−MS純度分析の結果を示す。産業グレードおよび化粧料グレードのpetro−BGサンプルは、bio−BGと比較して、全体的に高レベルの重質物および軽質物不純物を有することが認められた。
表4は、図1の1,3−BGサンプルにおける3−ヒドロキシ−ブタナールおよび4−ヒドロキシ−2−ブタノンレベルの定量的分析の結果を示す。3−ヒドロキシ−ブタナール(RT:9.51)および4−ヒドロキシ−2−ブタノン(RT:10.08)は、bio−BG特異的「軽質物」化合物として検出可能であり、これは、産業グレードのpetro−BGまたは化粧料グレードのpetro−BGサンプルと比較して、bio−BGサンプル中に100倍またはそれより高いレベルで存在した。
追加のbio−BG−特異的化合物である約12.5分の保持時間を有する重質物化合物(化合物9)が、bio−BGD2サンプルにおいて検出され、かつpetro−BGD2サンプルにおいて検出されなかった。図1を参照されたい。概して、化粧料グレードのpetro−BGおよび産業グレードのpetro−BGにおいて、bio−BGよりも多くの重質物化合物が検出された。例えば図1を参照されたい。petro−BGサンプルとbio−BGサンプルの両方において検出された重質物化合物は、bio−BGサンプルと比較してpetro−BGサンプルにおいて高レベルで存在する、または例えば個々の重質物化合物によっては、bio−BGサンプルと比較してpetro−BGサンプルにおいて低レベルで存在することが認められた。例えば図1を参照されたい。ある特定のpetro−BG特異的軽質物化合物が、10.1分〜11.5分の範囲の保持時間で検出された。化粧料グレードおよび産業グレードのPetro−BGDF2サンプルは、同様の数およびレベルの軽質物および重質物化合物を全般的に有することが認められた。例えば図1を参照されたい。
図2は、20倍サンプル希釈(DF20サンプル)における、bio−BGサンプルならびに産業グレードのpetro−BGおよび化粧料グレードのpetro−BGサンプルの例示的なGC−MSクロマトグラムのオーバーレイを示す。bio−BG特異的化合物の3−ヒドロキシ−ブタナール、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、および化合物9が、DF20の1,3−BGサンプルにおいても検出された。さらに、追加のbio−BG特異的重質物化合物の化合物7が、約12.05分の保持時間において検出された。化合物7のレベルは、bio−BGサンプルにおいて約1,000ppmであった。化粧料および産業グレードのpetro−BGにおいて化合物7はいずれも、GC−MSによって検出することができなかった、またはbio−BGと比較して少なくとも100倍低い濃度で存在することが認められた。
図3は、表示されるある特定のマスフラグメントの提案される解釈とともに、GC−MSクロマトグラムにおいて約12.05分の保持時間で観察されたbio−BG特異的重質物化合物7の例示的な質量スペクトルを示す。いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、m/z=161は、化合物7の分子イオンピークであると考えられる。いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、m/z=183は、化合物7の分子イオンのナトリウム付加物であると考えられる。
図4は、表示されるある特定のマスフラグメントの提案される解釈とともに、GC−MSクロマトグラムにおいて約12.51分の保持時間で観察されたbio−BG特異的重質物化合物9の例示的な質量スペクトルを示す。いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、m/z=161は、化合物9の分子イオンピークであると考えられる。いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、m/z=183は、化合物9の分子イオンのナトリウム付加物であると考えられる。
理論に束縛されることを望むものではないが、例えば図3および4に示すような化合物7および9のフラグメンテーション質量スペクトルは、化合物7および9が、同じ元素組成(C16)を共有する構造異性体である、またはあり得ることを示唆すると考えられる。特に、化合物7および9は、類似のフラグメンテーションパターンを示すと考えられる。化合物7および9によって共有される個々のフラグメントは、さまざまなTIC強度で頻繁に検出可能であった。例えば、化合物7および9の質量スペクトルは、特徴的な115m/zおよび145m/zフラグメントを共有する。化合物7の145m/zフラグメント(図3)は、化合物9の対応する145m/zフラグメント(図4)よりも高い強度を有することが認められた。化合物7の115m/zフラグメントは、化合物9の対応する115m/zフラグメントと比較して若干低い強度を有することが認められた。化合物7および9の質量スペクトルにおいて共有されたさらなるフラグメントには、45m/zおよび73m/zフラグメントがある。十分な145m/zフラグメントの存在は、化合物7からのメチル群(−CH3)(−15)の高頻度の損失を示す、または示すと考えられ、一方、73m/zおよび45m/zフラグメントは、ヒドロキシブチル(73m/z)およびヒドロキシルエチル(45m/z)フラグメントの存在を示す、または示すと考えられる。化合物9の顕著な115m/zフラグメントは、化合物9からのヒドロキシルエチル部分の高頻度の損失を示す、または示すと考えられる。表5は、例えば図3および図4で示される観察された質量分析フラグメンテーションパターンに基づいて化合物7および9に関して提案される化学構造を示す。図5は、質量分析によって観察されると考えられる提案されるマスフラグメントに基づいて、化合物7および9の提案される構造および提案されるフラグメンテーションを説明する化学構造図を示す。図5および表5において提案される構造ならびに図5において示される提案されるフラグメンテーションは、限定することを意図するものではない。
理論に束縛されることを望むものではないが、化合物7および9は、特にbio−BGにおいて、例えば、3−ヒドロキシ−ブタナールと4−ヒドロキシ−2−ブタノンとの間で生じた縮合反応の生成物である、またはあり得ることが考えられる。
図6Aは、bio−BGサンプルのm/z 115に関する例示的な抽出イオンクロマトグラムを示す。
図6Bは、petro−BGサンプルのm/z 115に関する例示的な抽出イオンクロマトグラムを示す。
図7は、bio−BGサンプル(上部パネル)、化粧料グレードのpetro−BGサンプル(中央パネル)、および産業グレードのpetro−BGサンプル(下部パネル)の例示的な液体クロマトグラフィー質量分析(LC−MS)クロマトグラム(TIC:全イオン電流)を示す。ベースピークLCMSクロマトグラムによって、bio−BGとpetro−BGとの間の不純物プロファイルにおける差が明らかになる。主要BGピークが、3分の保持時間で早期に溶出し、続いて5〜9分の範囲で不純物が溶出する。化粧料および産業グレードのpetro−BGは類似しているように見え、同時にbio−BGは不純物の相対含有量が低い。図8A〜8Bは、図7のTICデータから得られる最も強いm/z値(6.25、6.45および6.65分で溶出したピーク)に関するXICに匹敵する。
図8Aおよび8Bは、図8Bにおいて表示されるある特定のマスフラグメントの提案される解釈とともに、例示的な1,3−BGサンプルのLC−MS分析の結果を示す。図8Aにおける上部パネルは、bio−BGサンプルの全イオン電流(TIC)プロファイルを示す。図8Aにおける底部の3つのパネルは、bio−BGサンプルならびに化粧料および産業グレードのpetro−BGサンプルの抽出イオン電流クロマトグラム(XIC(IEX)、C16重質物化合物の理論的精密質量の周囲+/−10ppm幅)を例示する。多数の重質物ピークが、3つのサンプルすべてにおいて6.2分、6.4分、および6.6分の保持時間で検出された。図8Aを参照されたい。3つの重質物ピークからの化合物の質量分析フラグメンテーションパターンは、3つのピークすべてが同じ元素組成C16を有する分子を表すことを示した。図8Bを参照されたい。理論に束縛されることを望むものではないが、bio−BGおよびpetro−BGサンプルにおいて観察された3つの重質物ピークは、構造異性体を表すと考えられる。図8Bにおいて提案される構造は、限定することを意図するものではない。
LC−MS分析によって、7.3分の保持時間およびC14の元素組成および158の分子量を有するpetro−特異的重質物化合物がさらに同定された。図9Aを参照されたい。いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、例えば、表示されるある特定のマスフラグメントの提案される解釈とともに図9Bに示されるようなpetro−BG−特異的重質物化合物の観察されたフラグメンテーションパターンは、1−4−(4−メチル−1,3−ジオキサン−2−イル)プロパン−2−オンの化学構造を示唆すると考えられる。表6も参照されたい。図9Bおよび表6において提案される構造は、限定することを意図するものではない。
(実施例3)
Bio−BGにおいて臭気をもたらす化合物のGC−MS/Oによる同定
Bio−BGおよびpetro−BGサンプルを、Volatile Analysis Corporation(VAC、Grant、AL)に提出し、VACのガスクロマトグラフィー質量分析/嗅覚(GC−MS/O)分析サービスを使用して、異臭をもたらす化合物を同定した。
VACのGC−MS/Oサービスは、訓練された臭気判定士が、例えば定性的臭気デスクリプターを提供することによって、GC溶出物を評価し、かつその臭気強度および特徴を格付けすることを伴う。この知覚情報および臭気のGC保持時間(RT)を記録し、総イオンクロマトグラムMSピークを用いてコンピューターで整列させる。何の化学的ピークが臭気問題と関連する異臭を示すかを理解することによって、すべての化学的異臭を同定し、測定することができる。産業グレードおよび化粧料グレードのpetro−BGは、いくつかの販売会社から市販されている。固相マイクロ抽出(SPME)を使用して、サンプルを調製した。SMPEは、液体サンプルまたは気体相から揮発性と不揮発性の両方の分析物を抽出することができる、液体または固体抽出相で被覆された繊維の使用を伴う固相抽出サンプリング技術である。
図10および図11は、化粧料グレードpetro−1,3−BG(図10)およびbio−BG(図11)に関する例示的なGC−MS/O分析結果を示す。図10および図11における上部の軌跡および上向きのとがっているピークは、訓練されたVAC臭気判定士による嗅覚分析によって得られた臭気強度のヒト知覚スコアを表す。図10および図11における底部の軌跡および下向きのとがっているピークは、GC−MSクロマトグラムピーク(TIC)を表し、約13分の保持時間における最も大きいピークは1,3−BGを表す。
例えば、図10および11において示されるようなGC−MS/O分析結果によって、特に1,3−BGの保持時間よりも短い保持時間において、bio−BGにおける臭気フラクションの総数が化粧料グレードのpetro−BGよりも多いことが示された。1,3−BGの保持時間よりも長い保持時間において、bio−BGで、化粧料グレードのpetro−BGよりも若干少ない臭気化合物が検出された。bio−BGおよび化粧料グレードのpetro−BGにおいてフラクションをもたらす臭気のうちの多くは、強力なまたはいくらかのUV吸収を示す化合物を含んでいなかった。化粧料グレードのpetro−BGは、甘い(5つのフラクション)、かび臭い(4つのフラクション)、果実的(1つのフラクション)、油っぽい(3つのフラクション)、柑橘的(1つのフラクション)、土壌(1つのフラクション)、アルデヒド(1つのフラクション)、鋭い(1つのフラクション)、または糞便(1つのフラクション)の臭気を有するGCフラクションを含んでいた。生物由来1,3−BGは、甘い(6つのフラクション)、かび臭い(6つのフラクション)、油っぽい(4つのフラクション)、アルデヒド(1つのフラクション)、鋭い(2つのフラクション)、バターのよう(1つのフラクション)、溶媒(1つのフラクション)または不明(1つのフラクション)の臭気を有するGCフラクションを含んでいた。生物由来1,3−BGは、糞便、土壌、または柑橘的臭気を有するフラクションを含んでいなかった。生物由来1,3−BGは、化粧料グレードのpetro−BG中に存在しない、バターのようまたは溶媒の臭気を有するフラクションを含んでいた。生物由来1,3−BGは、糞便、かび臭い、または鋭いの臭気を有する、1,3−BGよりも長いGC保持時間のフラクションを含んでいなかった。
GC−MS/O分析によって、すべてのbio−BGは、主に「油っぽい、塗料様、グルー様」臭気を有すると特徴付けられ、同時にpetro−BGは、「鋭い、甘い、アルコール様、および果実的」と特徴付けられた。特に、GC−MS/O分析によって、4つの公知の化合物(メチルビニルケトン(MVK)、4−メチル−1−ペンテン−3−オン、1−ヘプテン−3−オン、およびジアセチル)および4つの不明化合物の8つの特有の臭気注記が同定された。
(実施例4)
bio−BGにおいて臭気をもたらす化合物のGC−MSによる同定
bio−BGの液体サンプル、およびbio−BG由来のヘッドスペースサンプルの(SPME−GCMSによる)GC−MS分析によって、表7で挙げられるいくつかの臭気をもたらす不純物の提案される同定が得られた。同定された化合物のうちのいくつか(例えば、1−ヒドロキシ−2−プロパノン、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2,3−ブタンジオール、3−ヒドロキシ−2−ブタノン)は、液体GC−MS分析のみによって同定された。これは同定された化合物が低揮発性であることを示し得る。低揮発性化合物は、高揮発性化合物よりも、液体生物由来1,3−BGサンプルなどの液体サンプルのいずれの異臭にも実質的に寄与しにくいことが通常考えられる。アセトアルデヒド、3−ブテン−2−オンまたはメチルビニルケトン、ジアセチル、クロトンアルデヒドなどの他の化合物は、液体生物由来1,3−BGサンプルのヘッドスペースにおいてのみ検出され、これらの化合物は、液体GC−MS検出限界を下回る濃度でのみ生物由来1,3−BGサンプルの液体フラクションに存在することが示された。ヘッドスペースにおいてのみ認められた化合物は、生物由来1,3−BGの異臭の一因となる可能性が高い。
(実施例5)
熱を使用した1,3−BGの分解および脱水生成物の形成
実施例4で記載されたGC−MS方法の開発中に、メチルビニルケトン(MVK、3−ブテン−2−オン)およびクロトンアルデヒド(Cr−Ald)が、250℃および150℃の温度のGC入口ポート内部においてインジェクトする間に形成されたことが見出された、または考えられた。MVKは、図5で示される提案される図に示すように、4−ヒドロキシ−2−ブタノンの脱水を通して形成され、または形成されることが考えられ、かつCr−Aldは、3−ヒドロキシ−ブタナールの脱水を通して形成される、または形成されると考えられた。MVKおよびCr−Aldは、200ppb(MVK)および35〜120ppb(Cr−Ald)の報告された臭気閾値を有する臭気をもたらす化合物である。MVKおよびCr−Aldの臭気閾値が低いことは、臭気をもたらすMVKおよびCr−Aldが、GC−MSなどの分析法の検出限界よりも低いレベルにおいて顕著な臭気をもたらすことを意味する。Cr−Aldは、35〜120ppbの報告された臭気閾値を有し、MVKは、200ppbの報告された臭気閾値を有する。
GC−MS分析の過程でMVKおよびCr−Aldの形成を観察することによって、120〜130℃の温度が通常観察され、かつ滞留時間が6時間を超えることがある、4−ヒドロキシ−2−ブタノンおよび3−ヒドロキシ−ブタナールの同じ提案される脱水も、バッチ蒸留リボイラー中で生じたかどうかの試験を行った。3つの被検サンプル2mLを、以下のとおりに20mLのGC−MSヘッドスペースバイアル中で調製した:
1)化粧料グレードのpetro−BG
2)100ppmの3−ヒドロキシ−ブタナールを加えた化粧料petro−BG
3)100ppmの4−ヒドロキシ−2−ブタノンを加えた化粧料petro−BG
次いで、被検サンプル1)〜3)を、シリコーン油浴中で120℃に加熱し、油浴中で6時間インキュベートし、SPME−GCMSおよびGCMSによって分析した。試験結果を表8および表9に示す。
表8は、未希釈の化粧料グレードのpetro−BG、または4−ヒドロキシ−2−ブタノン添加サンプルよりも、3−ヒドロキシ−ブタナール添加サンプルにおいて高レベルのCr−Aldが認められたことを示す。さらに、未希釈の化粧料グレードのpetro−BG、または3−ヒドロキシ−ブタナール添加サンプルよりも、4−ヒドロキシ−2−ブタノン添加サンプルにおいて高レベルのMVKが認められた。サンプルを120℃で6時間加熱した後にCr−AldおよびMVKレベルが増加した。
表9は、サンプルを120℃で6時間加熱した後に、3−ヒドロキシ−ブタナールおよび4−ヒドロキシ−2−ブタノン添加petro−BGサンプルにおいて、3−ヒドロキシ−ブタナールおよび4−ヒドロキシ−2−ブタノンレベルが低下することを示す。未希釈ならびに3−ヒドロキシ−ブタナールおよび4−ヒドロキシ−2−ブタノン添加petro−BGサンプルの総純度レベルは、熱処理によって本質的に変化しないことが認められた。
この実験によって、バッチ蒸留プロセスの条件下で、4−ヒドロキシ−2−ブタノンはMVKへ分解される場合があり、かつ3−ヒドロキシ−ブタナールは、Cr−Aldへ分解される場合があり、2つは強力な臭気副産物であることが確認される。
(実施例6)
活性炭処理
活性炭は、petro−BGなどの生成物から色および臭気をもたらす不純物を除去するための、実験室規模および産業規模の生成および精製プロセスにおいて通常使用される。例えば、US8,445,733B1では、ある特定の活性炭調製物を使用して、petro−BG生成物の臭気を減少するための方法を記載することを意図しており、この内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
この例は、bio−BG生成物が活性炭調製物で処理された実験の結果を示す。
被検活性炭の説明
被検活性炭のタイプおよびその性質:
・CabotDarco S−51A M−1967(Darco;Cabot Corp.、Boston、MA)。この活性炭調製物は、石炭系であり、蒸気賦活性であり、pH6〜8に中和されており、かつ微粉化形態として存在する。糖用途において味、臭気、または明色を除去するために頻繁に使用される。
・Calgon FILTRASORB 300(FS 300;Calgon Carbon Corp.、Moon Township、PA)。この活性炭調製物は、石炭系であり、かつ12×40顆粒状形態として存在する。水、廃水、ならびに産業および食品加工の流れから味、臭気、および色を除去するために頻繁に使用される。
・Calgon BG HHM(BG HHM;Calgon Carbon Corp.、Moon Township、PA)。この活性炭調製物は、木質系であり、酸で活性化され、かつ微粉化形態として存在する。食品および飲料プロセスならびに医薬品精製において脱色するために、製造業者によって設計されている。特に、この調製物は、高および低分子量有機不純物を効果的に吸着するために開発されており、かつ食品用公定化学品集(Food Chemical Codex)の必須要件に適合する。
・Coconut shell(CS;Calgon Carbon Corp.、Moon Township、PA)。この活性炭調製物は、ヤシ殻系であり、かつ顆粒状形態として存在する。調製物は、微孔構造によって特徴付けられる非常に大きい内部表面積、および比較的高い硬度、および低い吸塵性を特徴とする。浄水器および人工呼吸器での使用などの点で、水および厳重な空気精製用途のために頻繁に使用される。
・Calgon CPG−LF(CPG−LF;Calgon Carbon Corp.、Moon Township、PA)。この活性炭調製物は石炭系であり、中性pHへ酸洗浄されており、12×40顆粒状形態として存在し、かつ低い鉄および灰分レベルを含む。調製物は、有機体、色素体、および臭気分子を吸着するために設計された強力な吸着孔構造を有する。
シェイクフラスコ法による活性炭試験
シェイクフラスコ法を使用し、最小限のまたは少ない1,3−BG材料必須量を用いて複数の活性炭調製物を即座に試験した。試験手順は以下のとおりであった:
1)炭素サンプルを、乳鉢および乳棒を使用して微粉化した;
2)次いで、炭素を、水で複数回洗浄した;
3)炭素を、例えばオーブンを使用して、完全に乾燥した;
4)等量の炭素調製物およびbio−BGそれぞれを、125mLのフラスコ中に0.2g炭素/bio−BG gのターゲット比で添加した;
5)フラスコを、40℃および200rpmで24時間シェイクした;
6)炭素を、0.22μM真空フィルターを使用してbio−BGから分離した;
7)bio−BGを、臭気、純度、およびUVに関して分析した。
1つのシェイクフラスコ実験で、3つの活性炭調製物:FS300、CS、およびBGHHMを試験した。表10は、活性炭調製物で処理されなかったbio−BG含有供給物、および異なる活性炭調製物で処理された3つのbio−BGサンプルに関するGC−MS純度データを示す。
FS300処理bio−BGサンプルは、4−ヒドロキシ−2−ブタノンの最も大幅な減少を示した。CS処理bio−BGサンプルは、3−ヒドロキシ−ブタナールの最も大幅な減少を示した。被検活性炭調製物で処理するとすべてのもので、bio−BGサンプル中の4−ヒドロキシ−2−ブタノンおよび3−ヒドロキシ−ブタナールが減少した。FS300およびCSは、bio−BGの純度を0.7%増加させ、かつBGHHMは、生物由来1,3−BGの純度を0.5%増加させた。
第2のシェイクフラスコ研究では、CPG−LF活性炭をFS300およびDarco活性炭調製物に対して比較した。3−ヒドロキシ−ブタナールを、SPME−GCMSによって定量した。第2の研究で試験を行ったbio−BG供給サンプルは、最終bio−BG蒸留物から得(実施例1を参照のこと)、一方、第1の研究で試験を行ったbio−BG供給サンプルは、早期の蒸留フラクションから得、かつその総純度レベルの点で異なっていた。SPMEおよびGC−MS純度結果を、表11および表12に示す。
3つの活性炭調製物のすべてで、3−ヒドロキシ−ブタナールおよび4−ヒドロキシ−2−ブタノンが減少し、かついくつかの不明重質物および軽質物が除去されたことが認められた。
bio−BG供給物ならびにFS300およびCPG−LF処理bio−BGサンプルを、訓練を受けた臭気パネリストによって分析した。臭気パネリストの結果によって、炭素処理するとbio−BGサンプルを市販の化粧料グレードのpetro−BG材料から同定することがさらに困難になることはないことが示された。定性的には、活性炭処理されたbio−BG材料の臭気強度は、供給材料よりもわずかに低かった。
0.59インチカラムランから得られた活性炭
FS300を、bio−BGから不純物および臭気を除去するためのその能力に関してカラム形式で試験を行った。
第1のFS300カラムランを、高純度bio−BG「軽質物」蒸留物を使用して行った。実施例1および表13を参照されたい。水の添加を回避または減少させるために、FS300材料を0.59インチカラムに乾燥した状態で添加した。FS300カラムランに関する操作パラメーターを表13に示す。
表14は、FS300処理(供給物)および未処理(生成物)bio−BGサンプルの分析の結果を示す。FS300処理bio−BGサンプルの270nmにおけるUV吸光度は10倍だけ減少し、bio−BG生成物の総純度は0.1%増加した。
bio−BGフラクション50mLを、FS300カラムランを通して収集し、各フラクションの臭気を、訓練されていないパネリストによって50mLの管から直接スクリーニングした。最初のスクリーニングに基づいて選択されたbio−BGのFS300フラクションをプールし、VACへ提出した。訓練された臭気判定士による臭気分析によって、FS300で処理すると、被検bio−BGサンプルの臭気は減少しなかったことが示された。
第2の活性炭カラムランを、CPG−LF(直径0.59インチカラム中、12×40顆粒状サイズ)および純度が低くかつbio−BG軽質物蒸留物よりも強い臭気を有するbio−BG重質物蒸留物を使用して行った。CPG−LFカラムを湿潤させ、チャネリングを防止し、かつbio−BG不純物のCPG−LF活性炭への吸収を改善した。6つのbio−BGフラクションをCPG−LFカラムから収集した。CPG−LFカラムフラクションの総純度は0.7%、かつCPG−LFフラクションのUV吸光度はbio−BG供給物と比較して10倍だけ低かった。カラムに添加されたbio−BG供給物と比較して、6つのCPG−LFカラムフラクションのいずれに関しても相対臭気強度の改善は観察されなかった。
最後に、この例は、bio−BGサンプルを活性炭処理すると、bio−BGにおける臭気の実質的な低下は認められなかったことを例示すると考えられる。この観察結果は、当技術分野において、例えばUS8,445,733に記載されているpetro−BGに対する活性炭の臭気減少効果とは異なる。
(実施例7)
最終蒸留リボイラーへの塩基添加
粗製または低品質petro−BGへ塩基を添加すると、petro−BG調製物の臭気の減少に役立つことが報告されている。例えば、JP−A−7−258129、US6,376,725、およびEP1046628を参照されたく、これらそれぞれの内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。この例は、bio−BGの臭気を減少させるために塩基を添加することを使用した実験結果を記載する。
理論によって限定されることを望むものではないが、塩基をbio−BGへ添加すると、3−ヒドロキシ−ブタナールからクロトンアルデヒド(aldeyde)への、および4−ヒドロキシ−2−ブタノンからメチル−ビニル−ケトンへの脱水が減少し(例えば、実施例5および図12を参照されたい)、アルデヒドおよびケトンのより重い低揮発性化合物への反応が促進される場合があることが考えられる。塩基の存在下では、4−ヒドロキシ−2−ブタノンおよび3−ヒドロキシ−ブタナールなどのアルデヒドおよびケトンがエノレートを形成し、縮合反応が生じ、ある特定のエノールおよびアルドールが得られる場合があると考えられる。エノールおよびアルドールは、さらにオリゴマー化し、蒸留によってbio−BGから分離することができるより重い沸騰化合物を生成することができる。
以下に記載する例では、塩基を、例えば、実施例1で記載されているように実験室規模(2L)バッチ蒸留システムにおいて重質物蒸留後に得られた粗製bio−BG調製物へ添加した。強い臭気を有する99.8%純度のbio−BGを、蒸留システム用の「供給物」として使用した。10M水酸化ナトリウム(NaOH)(0.2wt%NaOHに等しい)2.73mLをリボイラーへ添加した。蒸留を、10〜11トールの低圧および118から124℃の間の低リボイラー温度で行った。サンプルのUV吸光度分析によって、比較的高いUV吸光度が示された。塩基の添加を用いた例示的なbio−BG蒸留ランのGC−MS分析結果を表15に記載する。
表15および16のカット#4などの、純度が高くかつ供給物と比較して臭気が減少されたいくつかの高純度bio−BG蒸留フラクションが得られた。リボイラー中に蒸留物として残存したNaOHは除去され、リボイラー中の塩基の濃度は経時的に増加した。理論に束縛されることを望むものではないが、塩基濃度におけるこの増加と、長いbio−BG滞留時間が組み合わされると、イソプロピルアルコール(IPA)、n−ブタノール(n−But)、シス−およびトランス−クロトニルアルコール、および3−ブテン−2−オールの形成が生じ、これらはすべて強い臭気を有することが考えられる。カット#4は、GC−MSによって判定されるように、生成された浄化bio−BGフラクションであった。表15および16を参照されたい。カット#4はまた、SPME−GCMSによって分析されたように、蒸留フラクションにおいて認められるMVKおよびCr−Aldが最も低レベルであった。表15および16を参照されたい。しかし、全体的に最低レベルのMVKおよびCr−Aldが、bio−BG供給物において認められた。供給物の臭気は、ある特定のbio−BG軽質物構成要素の存在に起因すると考えられる。カット#3および#4の臭気は、臭気パネリストによって判定されるように、bio−BG供給物と比較して減少した。表15および16を参照されたい。それにもかかわらず、カット#3および#4は、同じ臭気パネリストによって、市販の化粧料グレードのpetro−BGよりも高い臭気強度(および異なる臭気特性)を有することが認められた。
図13は、いくつかの1,3−BG調製物のオーバーレイUV−VISスペクトルを示す。カット#4(図13における調製物#7)は、カット#4の水素化ホウ素ナトリウム処理バージョンを除いてすべての材料のうち最も低いが、比較的高い吸光度を有する(図13における調製物#8、実施例9を参照のこと)。いくつかの市販のpetro−BG調製物(例えば、図13(化粧料グレード)における調製物#3および#4および図13(産業グレード)における調製物#5および#6)は、カット#4(図13における調製物#7および#8)よりも高いUV−VIS吸光度を示した。UV吸光度が、被検1,3−BG調製物の臭気強度または特徴と相関することは認められなかった。
最後に、この例は、塩基を最終蒸留リボイラーへ添加すると、bio−BG調製物のUV−VIS吸光度が減少し、かつbio−BG調製物の臭気特性に著しい改善がなかったことを例示すると考えられる。後者の観察結果は、petro−BG精製プロセスと関連する文献に記載されている塩基添加による臭気減少効果とは異なる。例えば、JP−A−7−258129を参照されたく、この内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
(実施例8)
水素化
水素化は、高純度petro−BGの生成に、かつpetro−BG調製物中の臭気をもたらすアルデヒドのレベルの減少に役立つことが報告されている。この例は、bio−BGの臭気を減少させるための水素添加を使用した実験結果を記載する。
予備実験によって、petro−BGとRaneyニッケル触媒を長時間(3〜4時間超)水素添加すると、IPAおよびブタノールが形成され、かつ270nmにおけるUV吸光度が増加することが実証されていると考えられる。この観察結果は、bio−BGのニッケル−触媒水素添加の後に観察された任意のIPAおよびブタノール形成は、bio−BG発酵プロセスが起源の特異的な微量の不純物に起因しない場合があることが実証されていると考えられる。
3つのニッケル触媒:NiSAT320(登録商標)、NiSAT330(登録商標)、およびNiSAT340(登録商標)(Clariant、Muttenz、Switzerland)を、bio−BG水素添加反応において試験した。ニッケル触媒との滞留時間を減少させると、bio−BG調製物の純度が改善され、かつ副生成物の形成が減少することが認められた。3つのNiSAT触媒を、1重量%添加量で試験し、性能をRaneyニッケル触媒と比較した。操作条件は、130℃、500psi、およびおよそ2時間の反応時間であった。図14Aおよび14B、および図14Cおよび14Dでは、0分は、水素添加反応器が標的温度の130℃に到達した時間を指す。加熱時間は、16から20分の間であった。120分の最終時点は、130℃の標的温度での滞留時間と15〜20分の間の冷却時間の合計を指す。
図14A、14B、14C、および14Dは、bio−BG水素添加反応の結果を示す。UV吸光度および4−ヒドロキシ−ブタノンレベルの減少が、90分を超える長時間の水素添加時間の後に観察された。図14Aおよび図14Bを参照されたい。30分ほどの短い水素添加時間の後に、IPAおよびn−ブタノールレベルの増加が、bio−BGにおいてすでに認められ(提案され)、かつさらなる増加が経時的に観察された。図14Cおよび図14Dを参照されたい。Raneyニッケルは、NiSAT320(登録商標)、NiSAT330(登録商標)、またはNiSAT340(登録商標)触媒よりも強力にIPAおよびn−ブタノールレベルを増加させることが認められた。
最後に、この例は、bio−BGの長時間の水素添加が、UV吸光度および4−ヒドロキシ−ブタノンなどのある特定の混入物質のレベルを減少させ、同時にIPAまたはn−ブタノールなどの他の化合物のレベルを上昇させることがあることを例示する。これらの結果は、水素添加は、petro−BGの単離と関連する文献に記載されているようなpetro−BGの純度および臭気特性とは異なる、bio−BGの純度および臭気特性に影響を与える場合があることを示唆する。
(実施例9)
水素化ホウ素ナトリウム(NaBH
この例では、例えばMVKまたはCr−Aldなどの不純物の消失を通して、bio−BGの臭気を減少させるために水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)を使用した実験結果が記載されている。
bio−BGサンプル20gを、NaBH 1000ppm当量(20mg)を用いて還元した。供給物および生成物サンプルに、SPME−GCMSおよびGCMS分析を行い、これらの臭気特性に関して定性的に評価した。SPME−GCMSおよびGCMS分析の結果を、表17および表18に示す。
SPME分析によって、bio−BGサンプル中の被検ケトンおよびアルデヒド(提案される化合物)のレベルは、NaBH処理によって実質的に減少したことが実証された。またGCMS純度分析によって、3−ヒドロキシ−ブタナールおよび4−ヒドロキシ−2−ブタノン(提案される化合物)のbio−BG濃度が10倍低下し、同時に対応するアルコールが得られたことが確認された。bio−BGサンプルにおける不明軽質物は、150ppm増加し、かつ不明重質物は4500ppm増加することが認められた。NaBH処理されたbio−BGサンプルの270nmにおけるUV吸光度は、0.429から0.048へ減少することが認められた。例えば、図13(bio−BG調製物#7対#8)を参照されたい。UV吸光度における実質的な減少は、bio−BGにおける吸光度の大部分は、NaBHによって選択的に減少されるアルデヒドおよびケトンにおそらく起因し、かつNaBHによって減少されない共役二重結合系には起因しないことを示した。
定性的には、NaBH処理されたbio−BGサンプルの匂いは、強くかつ不快であることが認められた。
(実施例10)
公知の臭気をもたらす化合物のASPENモデリング
生物由来1,3−BGから不純物を除去する可能性がある課題を理解するために、4−カラム蒸留シミュレーションをASPENで作成した。図16も参照されたい。以下の提案される生物由来1,3−BGの微量の混入物質を蒸留シミュレーションに含めた:
・2,3−ブタンジオール
・1,2−プロパンジオール
・アセトアルドール(3−ヒドロキシ−ブタナール)
・4−OH−2−ブタノン
モデルでは、脱水カラムのための真空を80トールに設定し、かつ底部温度を144℃と推定した。以下の3つの蒸留カラムの真空を各カラムにおいて25トールに設定し、底部温度を118〜119℃と推定した。
ASPENモデリングの結果によって、水、3−ヒドロキシ−ブタナールおよび4−ヒドロキシ−2−ブタノンのすべてならびに少量の2,3−BDOが、生物由来1,3−BG含有生成物流から脱水蒸留物として除去されたことが示された。軽質物不純物の残余(残留2,3−BDOおよび1,2−PDO)は、軽質物カラムにおいて除去されることが認められた。これらの知見は、例えば表7で挙げられるようなモデル化された微量の混入物質の沸点差と一致する。共沸点混合物は観察されなかった。
他の代替実施形態
上述の実施形態および例を参照しながら本発明を記載してきたが、本発明の趣旨から逸脱することなくさまざまな改良を行うことができることを理解されたい。

Claims (47)

  1. 3−ヒドロキシ−ブタナール、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、4−(3−ヒドロキシブトキシ)ブタン−2−オン、4−((4−ヒドロキシブタン−2−イル)オキシ)−ブタン−2−オン、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオールおよび2,3−ブタンジオールからなる群から選択される、検出可能なレベルの1つまたは複数の化合物を含む、生物由来1,3−ブチレングリコール(1,3−BG)。
  2. 検出可能なレベルの3−ヒドロキシ−ブタナール、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、4−(3−ヒドロキシブトキシ)ブタン−2−オンおよび4−((4−ヒドロキシブタン−2−イル)オキシ)−ブタン−2−オンを含む、請求項1に記載の生物由来1,3−BG。
  3. 3−ヒドロキシ−ブタナール、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、4−(3−ヒドロキシブトキシ)ブタン−2−オンおよび4−((4−ヒドロキシブタン−2−イル)オキシ)−ブタン−2−オンの群から選択される、petro−BGよりも高レベルの1つまたは複数の化合物を含む、請求項1または2に記載の生物由来1,3−BG。
  4. 前記生物由来1,3−BGのキラル純度が、95%もしくはそれより高い、96%もしくはそれより高い、97%もしくはそれより高い、98%もしくはそれより高い、99.0%もしくはそれより高い、99.1%もしくはそれより高い、99.2%もしくはそれより高い、99.3%もしくはそれより高い、99.4%もしくはそれより高い、99.5%もしくはそれより高い、99.6%もしくはそれより高い、99.7%もしくはそれより高い、99.8%もしくはそれより高い、または99.9%もしくはそれより高い、請求項1から3のいずれか一項に記載の生物由来1,3−BG。
  5. 99.0%もしくはそれより高い、99.1%もしくはそれより高い、99.2%もしくはそれより高い、99.3%もしくはそれより高い、99.4%もしくはそれより高い、99.5%もしくはそれより高い、99.6%もしくはそれより高い、99.7%もしくはそれより高い、99.8%もしくはそれより高い、または99.9%もしくはそれより高い化学純度を有する、請求項4に記載の生物由来1,3−BG。
  6. S−鏡像異性体よりも多くのR−鏡像異性体を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の生物由来1,3−BG。
  7. 95%またはそれより高いキラル純度および99.0%またはそれより高い化学純度を有する、請求項6に記載の生物由来1,3−BG。
  8. 99.0%またはそれより高いキラル純度および99.0%またはそれより高い化学純度を有する、請求項7に記載の生物由来1,3−BG。
  9. 99.5%またはそれより高いキラル純度および99.0%またはそれより高い化学純度を有する、請求項7に記載の生物由来1,3−BG。
  10. 産業グレードまたは化粧料グレードである、請求項1から9のいずれか一項に記載の生物由来1,3−BG。
  11. 5ppmもしくはそれより高い、10ppmもしくはそれより高い、20ppmもしくはそれより高い、30ppmもしくはそれより高い、40ppmもしくはそれより高い、50ppmもしくはそれより高い、100ppmもしくはそれより高い、200ppmもしくはそれより高い、300ppmもしくはそれより高い、400ppmもしくはそれより高い、500ppmもしくはそれより高い、600ppmもしくはそれより高い、700ppmもしくはそれより高い、800ppmもしくはそれより高い、900ppmもしくはそれより高い、1,000ppmもしくはそれより高い、1,500ppmもしくはそれより高い、または2,000ppmもしくはそれより高いレベルの前記化合物を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の生物由来1,3−BG。
  12. 図3または図4による質量スペクトルによって特徴付けられる検出可能なレベルの化合物を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の生物由来1,3−BG。
  13. 0.97から0.99の間の相対保持時間で溶出するピークとしてGC−MSクロマトグラムにおいて検出可能な化合物を含み、ここで、1,3−BGの相対保持時間が1.0である、請求項1から12のいずれか一項に記載の生物由来1,3−BG。
  14. 0.94から0.96の間の相対保持時間で溶出するピークとしてGC−MSクロマトグラムにおいて検出可能な化合物を含み、ここで、1,3−BGの相対保持時間が1.0である、請求項1から13のいずれか一項に記載の生物由来1,3−BG。
  15. 0.8から0.95の間の相対保持時間で溶出するピークとしてGC−MSクロマトグラムにおいて検出可能な、petro−BGの検出可能なレベルの1つまたは複数の混入物質を含まず、ここで、1,3−BGの相対保持時間が1.0である、請求項1から14のいずれか一項に記載の生物由来1,3−BG。
  16. 0.8から0.95の間の相対保持時間で溶出するピークとしてGC−MSクロマトグラムにおいて検出可能な、petro−BGの少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、または少なくとも10倍低いレベルの1つまたは複数の混入物質を含み、ここで、1,3−BGの相対保持時間が1.0である、請求項1から15のいずれか一項に記載の生物由来1,3−BG。
  17. 前記生物由来1,3−BGの総純度が、99%またはそれより高く、重質物の総レベルが0.8%またはそれ未満であり、軽質物の総レベルが0.2%またはそれ未満である、請求項1から16のいずれか一項に記載の生物由来1,3−BG。
  18. 前記生物由来1,3−BGの220nmから260nmの間のUV吸光度が、petro−BGのUV吸光度より少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、または少なくとも10倍低い、請求項1から17のいずれか一項に記載の生物由来1,3−BG。
  19. 検出可能なレベルの1−4−(4−メチル−1,3−ジオキサン−2−イル)プロパン−2−オンを含まない、請求項1から18のいずれか一項に記載の生物由来1,3−BG。
  20. petro−BGより、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、または少なくとも10倍低いレベルの1−4−(4−メチル−1,3−ジオキサン−2−イル)プロパン−2−オンを含む、請求項1から19のいずれか一項に記載の生物由来1,3−BG。
  21. 前記検出可能なレベルが、ガスクロマトグラフィー連動質量分析または液体クロマトグラフィー連動質量分析によって分析される、請求項1から20のいずれか一項に記載の生物由来1,3−BG。
  22. 55%またはそれより高いキラル純度を有する、請求項1から21のいずれか一項に記載の生物由来1,3−BG。
  23. 生物由来1,3−BGを精製する方法であって、
    (a)第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を第1のカラム蒸留手順に供して、第1の高沸点物質流として生物由来1,3−BGよりも高い沸点を有する材料を除去して、第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成するステップと;
    (b)前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を第2のカラム蒸留手順に供して、生物由来1,3−BGよりも低い沸点を有する材料を除去して、第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成するステップと;
    (c)前記第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を第3のカラム蒸留手順に供して、第2の高沸点物質流として生物由来1,3−BGよりも高い沸点を有する材料を除去して、精製された生物由来1,3−BG生成物を生成するステップと
    を含む方法。
  24. 粗製生物由来1,3−BG混合物を脱水カラム蒸留手順に供して、生物由来1,3−BGよりも低い沸点を有する材料を前記粗製生物由来1,3−BG混合物から除去して、(a)の前記第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
  25. 粗製生物由来1,3−BGを洗練イオン交換に供して、(a)の前記第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成するステップをさらに含む、請求項23または24に記載の方法。
  26. 前記精製された生物由来1,3−BG生成物が、3−ヒドロキシ−ブタナール、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、4−(3−ヒドロキシブトキシ)ブタン−2−オン、4−((4−ヒドロキシブタン−2−イル)オキシ)−ブタン−2−オン、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオールおよび2,3−ブタンジオールからなる群から選択される、検出可能なレベルの1つまたは複数の化合物を含む、請求項25に記載の方法。
  27. 前記精製された生物由来1,3−BG生成物が、1−4−(4−メチル−1,3−ジオキサン−2−イル)プロパン−2−オンを検出可能なレベルで含まない、または低レベルでしか含まない、請求項25に記載の方法。
  28. (a)、(b)、または(c)のいずれか1つの前または後に、生物由来1,3−BG含有生成物流に塩基を添加するステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
  29. 前記塩基が、(a)の後で前記生物由来1,3−BG含有生成物流に添加される、請求項28に記載の方法。
  30. (a)、(b)、または(c)のいずれか1つの前または後に、生物由来1,3−BG含有生成物流を、水素添加反応で処理するステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
  31. 前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流が、(b)を行う前に水素添加反応で処理される、請求項25に記載の方法。
  32. 前記水素添加反応によって、前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流中の3−ヒドロキシ−ブタナールまたは4−ヒドロキシ−2−ブタノンの濃度が、50%もしくはそれより多く、60%もしくはそれより多く、70%もしくはそれより多く、80%もしくはそれより多く、90%もしくはそれより多く、または95%もしくはそれより多く減少する、請求項31に記載の方法。
  33. 前記水素添加反応によって、前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流の270nmまたは220nmにおけるUV吸光度が、50%もしくはそれより多く、60%もしくはそれより多く、70%もしくはそれより多く、80%もしくはそれより多く、90%もしくはそれより多く、または95%もしくはそれより多く減少する、請求項32に記載の方法。
  34. 前記精製された生物由来1,3−BG生成物が、前記第3のカラム蒸留手順の蒸留物として収集される、請求項25に記載の方法。
  35. (c)が、前記第3のカラム蒸留手順の蒸留物を活性炭と接触させて、前記精製された生物由来1,3−BG生成物を生成することをさらに含む、請求項25に記載の方法。
  36. ステップ(c)を行う前に、前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を活性炭と接触させるステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
  37. 活性炭との前記接触によって、前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流中の3−ヒドロキシ−ブタナールまたは4−ヒドロキシ−2−ブタノンの濃度が、50%もしくはそれより多く、60%もしくはそれより多く、70%もしくはそれより多く、80%もしくはそれより多く、90%もしくはそれより多く、または95%もしくはそれより多く減少する、請求項25または36に記載の方法。
  38. ステップ(c)を行う前に、前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)と接触させるステップをさらに含む、請求項25または37に記載の方法。
  39. NaBHとの前記接触によって、前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流の270nmまたは220nmにおけるUV吸光度が、50%もしくはそれより多く、60%もしくはそれより多く、70%もしくはそれより多く、80%もしくはそれより多く、90%もしくはそれより多く、または95%もしくはそれより多く減少する、請求項38に記載の方法。
  40. 生物由来1,3−BGが、55%またはそれより高いキラル純度を有する、請求項23から39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記精製された生物由来1,3−BG生成物が、99.0%またはそれより高い化学純度を有する、請求項23から40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 生物由来1,3−BGを精製するためのシステムであって、
    第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、1,3−BGよりも高い沸点を有する第1の材料流、および第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成する第1の蒸留カラム;
    前記第2の生物由来1,3−BG含有生成物流を受け入れ、1,3−BGよりも低い沸点を有する材料流、および第3の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成する第2の蒸留カラム;ならびに
    前記第3の1,3−BG含有生成物流を供給ポイントにおいて受け入れ、1,3−BGよりも高い沸点を有する第2の材料流、および精製された生物由来1,3−BG生成物を含む第4の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成する第3の蒸留カラム
    を含むシステム。
  43. 前記第4の生物由来1,3−BG含有生成物流が、請求項1から15のいずれか一項に記載の生物由来1,3−BGから本質的になる、請求項42に記載のシステム。
  44. 粗製生物由来1,3−BG混合物を受け入れ、塩含有量が減少した粗製生物由来1,3−BG混合物を生成する洗練カラムを含む、請求項42または43に記載のシステム。
  45. 前記洗練グカラムがイオン交換クロマトグラフィーカラムである、請求項44に記載のシステム。
  46. 粗製生物由来1,3−BG混合物を受け入れ、1,3−BGよりも低い沸点を有する材料流および前記第1の生物由来1,3−BG含有生成物流を生成する脱水カラムを含む、請求項42から45のいずれか一項に記載のシステム。
  47. 請求項23から39のいずれか一項に記載の方法によってまたは請求項42から46のいずれか一項に記載のシステムによって生成される生物由来1,3−BG。
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