したがって、本出願の目的は、低遅延およびエネルギー節約型無線通信を可能にするメッセージを無線リンクで伝送するための方法および対応する装置を提供することである。
独立請求項にかかる方法および装置が提供される。さらなる実施形態が従属請求項で定義される。
一実施形態によれば、方法が開示される。本方法は、第1装置が、少なくとも1つの第1メッセージを無線リンクで第2装置から受信することを含む。少なくとも1つの第1メッセージは、該少なくとも1つの第1メッセージの空間伝搬特性を示す情報を含む。本方法は、情報に基づいて第1装置の複数のアンテナのビーム構成を決定することをさらに含む。本方法は、ビーム構成を使用して、方向付けられてビームフォーミングされた第2メッセージを無線リンクで伝送することをさらに含む。例えば、第2メッセージは、第2装置または第3装置に伝送されてよい。
かかる技術は、第2装置によって受信された第1メッセージが、パイロット信号に基づく従来のチャネルサウンディング手法を使用して、第1装置と第2装置との間のビーム構成を同期するために提供されるだけでなく、代替的または追加的に、第1装置と第2装置との間の無線通信のためのビーム構成決定を容易化および/または向上してもよい情報を含むといった発見に基づいてよい。
別の実施形態によれば、装置は制御回路を含む。制御回路は、少なくとも1つの第1メッセージを無線リンクで別の装置から受信するように適合される。少なくとも1つの第1メッセージは、該少なくとも1つの第1メッセージの空間伝搬特性を示す情報を含む。制御回路は、情報に基づいて装置の複数のアンテナのビーム構成を決定するようにさらに適合される。制御回路は、ビーム構成を使用して、方向付けられてビームフォーミングされた第2メッセージを無線リンクで別の装置に伝送するようにさらに適合される。
したがって、装置の制御回路は、上記方法を実施するように適合されてよい。
本開示の意味におけるメッセージは、情報を含み、かつ上記情報を第1装置から第2装置に伝達するように適合される任意のデータ対象物を意味してよい。メッセージは、無線リンクで実装される伝送プロトコルスタックの論理データ構造であってよい。メッセージは、所定のビーム構成を使用して、すなわち、明瞭な空間伝搬特性を有する所定のビームで、伝送されてよい。
本開示の意味における無線リンクは、2つの装置間の無線伝送媒体で実現されるデータ接続を意味してよい。無線伝送媒体は、第1装置から第2装置への電磁放射線の伝送を可能にしてよい。変調信号を使用してメッセージを伝送し、それにより情報を符号化してよい。無線リンクは、例えば、上りリンクチャネル、下りリンクチャネル、データチャネル、制御チャネル、サイドリンクチャネルなどの1つ以上のチャネルを含んでよい。
本開示の意味における装置とは、ユーザー端末または基地局またはリレーであってよい。ユーザー端末の例としては、スマートフォン、ハンドヘルドデバイス、電話機、ラップトップ、タブレットpc、スマートTV、モノのインターネット(Internet of Things:IoT)センサーまたはアクチュエーターなどが挙げられる。
本開示の意味におけるメッセージの空間伝搬特性とは、無線リンクでメッセージによって利用される空間的配置または空間を通過する経路を意味してよい。方向付けられてビームフォーミングされたメッセージが伝送される場合、空間伝搬特性は、対応するビームの向きおよび/または発信源を示すものであってよい。
いくつかの例では、ビーム構成は複数のアンテナのうち少なくとも1つのアンテナを示すものであり得る。例えば、第1装置において利用可能な全てのアンテナのサブセットが選択されてよい。例えば、ビーム構成は、アンテナモジュール(場合により、アンテナパネルまたはアンテナパッチとも呼ばれる)を示すものであり得る。例えば、第1装置が複数のアンテナモジュールを含むことが可能であり、各アンテナモジュールは、複数のアンテナを含み得る。所定のアンテナモジュールのアンテナが、互いに電気的に連結され、アレイ状に配列される場合に、位相コヒーレント伝送のために使用されてよい。例えば、別々のアンテナモジュールが、それぞれ異なるように構成され、および/またはそれぞれ異なる方向に向けられ得る。例えば、別々のアンテナモジュールが、それぞれ異なる指向性で関連付けられてよい。例えば、別々のアンテナモジュールが、互いに直交するように構成されてよい。少なくとも1つのアンテナを選択することによって(例えば、特定のアンテナモジュールを指定することによって)、ビーム構成の粗い決定を実行することが可能であり、これは、アンテナの選択が、その空間的配置に基づく所定の指向性を既に暗示していてもよいためであってよい。次に、第2ステップにおいて、アンテナウェイトが、細かい調整ステップで、ビーム構成として決定され得る。
いくつかの例では、少なくとも1つのアンテナを決定するときに、空間伝搬特性が考慮されてよく、少なくとも1つのアンテナに対するアンテナウェイトを決定するときは、空間伝搬特性は考慮されても、または考慮されなくてもよい。例えば、他の方法、例えば、伝送および受信ビームスイープを使用するコードブックベースの手法が、少なくとも1つのアンテナに対するアンテナウェイトの決定のために用いられてよい。
それゆえ、ビーム構成は、伝送のために選択される複数のアンテナのうち少なくとも1つのアンテナに対応してよい。
ビーム構成は、複数のアンテナのアンテナウェイトに対応してよい。複数のアンテナは、単一のアンテナアレイ、または複数のアンテナアレイを形成してよい。ビーム構成は、種々のアンテナが信号の伝送および/または受信に寄与する振幅および位相を定義してよい。寄与しないアンテナは、ゼロ振幅およびゼロ位相を有してよい。
例えば、ビーム構成は、選択された少なくとも1つのアンテナのアンテナウェイトを示すものであってよい。これは、2ステップ手法で有用であってよい。まず、少なくとも1つのアンテナの選択によるビーム構成の粗い決定が実行され、次に、アンテナウェイトの決定によるビーム構成の細かい決定が実行される。
そのようなシナリオでは、2つ以上の第1メッセージが、例えば、1つは粗い決定のために、もう1つは細かい決定のために通信されることが可能である。
方向付けられてビームフォーミングされたメッセージが、所定のビーム構成を使用して伝送されるメッセージに関連してよい。方向付けられてビームフォーミングされたメッセージは、非無指向性伝搬特性を使用して、すなわち、所定のビームで伝送されてよい。例えば、鉛筆形ビームが、方向付けられてビームフォーミングされたメッセージのために用いられてよい。
本方法の一実施形態では、情報は、第1メッセージの伝搬方向を示すものである。例えば、伝搬方向は、グローバル基準座標系、例えば、世界測地系1984(World Geodetic System 1984:WGS84)で定義されてよい。
別の実施形態では、情報は、第1メッセージの伝搬方向の方位角および仰角のうち少なくとも1つを示すものである。例えば、このような角度は、第1装置および第2装置によって用いられるグローバル基準座標系で定義されてよい。
別の実施形態では、情報は、第2装置の高さを示すものである。例えば、高さは、海抜またはWGS84などの任意の他のグローバル基準座標系に関するものであってよい。
別の実施形態では、情報は、第2装置のジオロケーション、例えば、緯度および経度を示すものである。
高さおよび/またはジオロケーションに基づいて、第1メッセージの発信源、すなわち第2装置の位置について結論付けることが可能である。高さおよび/またはジオロケーションに基づいて、第1装置に対する第2装置の空間における相対位置について結論付けることが可能である。これにより、ビーム構成の決定が容易になる。
例えば、基地局のジオロケーションは、通常、静止していることが予測される。モバイルデバイスのジオロケーションは、通常、例えば、秒、分、または時間の順序で、デバイスの移動性に起因して変化する。ジオロケーションは、GPS、もしくは例えばWi−Fiまたはブルートゥース位置特定、観測到達時間差(Observed Time Difference Of Arrival:OTDOA)などの到達時間差位置特定などの任意の他の位置特定技術を使用して決定されてよい。
別の実施形態では、第1メッセージは、第2装置と通信している第3装置(例えば、ターゲット基地局またはリレー)のジオロケーションを示す別の情報をさらに含む。それにより、第2装置から発信する第1メッセージは、第2装置と通信している第3装置のジオロケーションに関する情報を第1装置に追加的に提供する。第2装置のジオロケーションは、第3装置のジオロケーションとは異なってよい。例えば、第3装置は、第2装置を実装する基地局とは異なる別の基地局であってよい。別の例では、第3装置は、例えば、リレー機能を実装する別のユーザー端末であってよい。一般に、第1装置は、第1装置周辺の複数の潜在的通信相手先(例えば、基地局、他のモバイルデバイスおよび/またはリレー)に関するジオロケーション情報を受信してよい。これにより、基地局間のハンドオーバおよびリレーの発見を容易にしてよい。
別の実施形態では、ビーム構成は、第1装置の位置と、第2装置の位置との比較に基づいて決定される。したがって、第1装置に対する第2装置の相対位置が考慮されてよい。第1装置は、比較に基づいて、無線リンクによって第2装置に伝送される第2メッセージの伝搬方向を計算してよい。これは、ビーム構成の決定のために使用され得る。
別の実施形態では、無指向性受信ビーム構成を使用して第1装置は第1メッセージを受信する。
無指向性構成は、比較的大きな立体角にわたる感度に対応し得る。例えば、略反対の方向が、同等の感度に対応付けられてよい。例えば、高感度角度は、100°以上、任意選択で120°以上、さらに任意で180°以上であってよい。例えば、鉛筆形ビームとは対照的に、無指向性構成はより大きな立体角にわたってよい。
少なくとも1つの第1メッセージに含まれている情報は、ビーム構成を決定するために使用されてよい。特に、第1装置によって実行される受信ビームスイープに基づいてビーム構成を決定することが必要でない場合がある。これにより、低遅延、かつ低エネルギー消費量で、ビーム構成を決定することが容易になる。
別の実施形態では、少なくとも1つの第1メッセージは、方向付けられてビームフォーミングされたメッセージである。これは、空間的選択性に起因する高信号対雑音比を使用して、少なくとも1つの第1メッセージの受信を容易にしてよい。例えば、第2装置は、少なくとも1つの第1メッセージがその一部として伝送されるビームスイープを実行してよい。
別の実施形態では、方法は、第1装置が、a)少なくとも1つの別の第1メッセージを無線リンクで第2装置から受信し、該少なくとも1つの別の第1メッセージは方向付けられてビームフォーミングされたメッセージであり、b)少なくとも1つの第1メッセージと、少なくとも1つの別の第1メッセージとの受信特性を比較し、ビーム構成は、受信特性の上記比較に基づいてさらに決定される、ことをさらに含む。
例えば、第1メッセージおよび少なくとも1つの別の第1メッセージは、第2装置によって実行される共通ビームスイープの一部として伝送されてよい。次いで、チャネルサウンディングが、最も高い信号対雑音比を提供するビームスイープのビームを発見するために用いられてよい。次いで、第2メッセージ伝送のためのビーム構成を決定するときに、最も高い信号対雑音比を提供するそれぞれのビームで伝送されたメッセージの空間伝搬特性を示す情報を頼りにすることが可能になる。
別の実施形態では、第1装置による第1メッセージの上記受信は、第1装置と第2装置とのネットワークへの第1装置の初期アクセス時に行われる。それによって、第1装置がアイドルモードから起動して第2装置からデータを受信可能な状態のアクティブモードに遷移するときに、正確なビーム構成が実現されてよい。
別の実施形態では、本方法は第1装置の位置および向きのうち少なくとも1つを監視することをさらに含み、ビーム構成のリアルタイム適合が、上記監視に基づいて行われる。
これにより第2装置に対する第1装置の相対移動および向きの変化を追跡することを容易にしてよい。したがって、第1および第2装置のうち少なくとも1つがモバイルデバイスとして使用される場合であっても、ビーム構成の同期が長期的に継続されてよい。
別の実施形態では、ビーム構成は、第1装置と第2装置との間でメッセージの見通し内伝搬が無線リンクで伝送される想定に基づいて決定される。
見通し内伝搬の想定は、ビーム構成の上記決定を簡単にしてよい。例えば、第1メッセージの反射を考慮することが必要でない場合がある。例えば、空間伝搬特性が第1メッセージの伝搬方向を含む場合、第1メッセージの発信源(すなわち第2装置)が、伝搬方向に一致する向きに第1装置に対して配置されていると想定され得る。特に、これは、伝搬方向が伝送第2装置と受信第1装置とで同じであることが想定されるシナリオに対応してよい。
別の実施形態では、第1メッセージは、第1コンスタレーションを使用して情報を符号化し、第2メッセージは、第2コンスタレーションを使用して、別の情報を符号化し、第1コンスタレーションは第2コンスタレーションより低い。
それによって、第1装置と第2装置との間のビーム同期がまだ実現されていなくても、第1メッセージに含まれている情報の確実な復号が容易になる。これは、低いコンスタレーションが、無線リンクでノイズまたは干渉が存在しても、概してロバスト復号を容易にするためである。
方法は、第2装置が、少なくとも1つの第1メッセージを無線リンクで伝送することを含む。少なくとも1つの第1メッセージは第1装置に伝送される。少なくとも1つの第1メッセージは、該少なくとも1つの第1メッセージの空間伝搬特性を示す情報を含む。第2装置は、方向付けられてビームフォーミングされた第2メッセージを無線リンクで第1装置から受信する。
装置は、少なくとも1つの第1メッセージを無線リンクで別の装置に伝送するように適合された制御回路を含む。少なくとも1つの第1メッセージは、該少なくとも1つの第1メッセージの空間伝搬特性を示す情報を含む。制御回路は、方向付けられてビームフォーミングされた第2メッセージを無線リンクで第1装置から受信するようにさらに適合される。
上記概要は、いくつかの実施形態および実装形態のいくつかの特徴にわたる簡潔な概要を提示することを単に意図したものであり、限定するものとして解釈されるべきではない。他の実施形態は、上記で説明したもの以外の他の特徴を含んでよい。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に述べる。実施形態の以下の説明が、限定的な意味で解釈されるべきではないことを理解されたい。本発明の範囲は、以下の記載する実施形態または図面によって限定されることを意図するものではなく、それらは、単に例示的なものである。
図面は、図面に示す概略図および要素として見なされるべきであり、必ずしも縮尺通りに示されているわけではない。むしろ、各種要素は、それらの機能および一般的な目的が当業者に明らかになるように表される。図中に示すまたは本明細書で記載する、機能ブロック、装置、構成要素、もしくは他の物理的または機能的ユニットの間の任意の接続または連結は、間接的な接続または連結によって実現されてよい。構成要素間の連結は、無線接続を介して確立されてよい。機能的ブロックは、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせで実装されてよい。
以下、ネットワークにおける無線通信技術を開示する。例えば、ネットワークは、複数のセルを含むセルラーネットワークであってよく、各セルは1つ以上のBSによって画定される。例示的ネットワークアーキテクチャは3GPP LTEアーキテクチャを含む。3GPP LTEに従って、無線チャネルは、発展型UMTS地上無線アクセス(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access:EUTRAN)に従って規定される。類似の技術が、モバイル通信用グローバルシステム(Global Systems for Mobile communications:GSM)、広帯域コード分割多重(Wideband Code Division Multiplex:WCDMA)、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service:GPRS)、GSM進化型高速データレート(Enhanced Data rates for GSM Evolution:EDGE)、発展型GPRS(Enhanced GPRS:EGPRS)、ユニバーサルモバイル電気通信システム(Universal Mobile Telecommunications System:UMTS)、高速パケットアクセス(High Speed Packet Access:HSPA)などの、様々な種類の3GPP規定アーキテクチャ、ならびに関連するセルラーネットワークの対応するアーキテクチャに容易に適用され得る。特に、このような技術は、3GPP NB−IoTまたはeMTCネットワーク、および3GPP新無線(NR)ネットワークで適用され得る。さらに、それぞれの技術は、例えば、ブルートゥース、衛星通信、IEEE 802.11x Wi−Fi技術などの様々な種類の非3GPP規定アーキテクチャに容易に適用されてよい。
本明細書にて開示される技術は、ビームフォーミングを容易にしてよい。特に、本明細書にて開示する技術は、装置の複数のアンテナのビーム構成を決定し、その決定されたビーム構成に基づいて方向付けられてビームフォーミングされたメッセージを伝送することによって、ビームフォーミングを容易にしてよい。本明細書に記載される技術は、高精度および/または低遅延でビーム構成を決定することを容易にしてよい。
ビーム構成は、複数のアンテナの各々についての位相シフトおよび/または利得設定および/または他のプリコーディング特性を示すものであってよい。
伝送メッセージおよび受信メッセージのための無線リンクは、例えば、6GHzまたは10GHzを上回る、あるいは50GHzを上回る高周波数で実現されてよい。
本明細書にて開示される種々の例は、メッセージの見通し内伝搬が、そのような高周波数に対する有効な想定になり得るという発見に基づく。この点において、エクイスト(Okvist)ら(P. Okvist, H. Asplund, A. Simonsson, B. Halvarsson, J. Medbo, N. Seifi, “15 GHz Propagation Properties Assessed with 5G Radio Access Prototype”, 2015 IEEE 26th Annual International Symposium on Personal, Indoor, and Mobile Radio Communications (PIMRC), p.2220-2224)が、15GHzでの都市環境におけるカバレッジおよび侵入損失の測定値を提示したが、これは、建物の角の周囲を通過するときに、信号強度の著しい損失を示すものであった。したがって、本出願の一実施形態では、ビーム構成を決定する際に無線リンクで装置間で伝送されるメッセージの見通し内伝搬を想定する。
ビーム構成を使用することにより、通常はビームと称される、無線伝送の明瞭な空間プロファイルを取得することが可能である。このように、ビームは、伝送および/または受信メッセージの指向性を画定し、空間伝搬経路に対応してよい。ここで、伝送ビーム構成がメッセージの伝送に用いられ、受信ビーム構成がメッセージの受信に用いられてよい。空間プロファイルは、ビームの所定の幅および振幅を画定してよい。空間プロファイルは、ビームの中心ピークと比較する場合に抑制されてよいサイドローブを画定してよい。
図1は、本明細書にて開示される技術によって効果を得る可能性のある無線通信ネットワーク13を概略的に示す。ネットワーク13は、3G、4G、または今後に予定されている5Gなどの3GPP標準化ネットワークであり得る。他の例としては、米国電気電子技術者協会(Institute of Electrical and Electronics Engineers:IEEE)規格化ネットワークの、例えば、802.11x Wi−Fiプロトコルまたはブルートゥースプロトコルなどの、ポイント・ツー・ポイントネットワークが挙げられる。さらなる例としては、3GPP NB−IoTまたはeMTCネットワークが挙げられる。
ネットワーク13は、ユーザー端末(User Equipment:UE)3および基地局(Base Station:BS)5を含む。一例として、このようなUE3はおそらく、スマートフォン、セルラー電話、タブレット、ノートブック、コンピュータ、スマートTV、MTCデバイス、eMTCデバイス、IoTデバイス、NB−IoTデバイス、センサー、アクチュエーターなどのうちの1つである。BS5もまたおそらく、Node−B(NB)、発展型Node−B(evolved Node-B:e−NB)、NRにおけるgNBのうちの1つである。
無線リンク2は、UE3とBS5の間で確立される。無線リンク2は、下りリンク(Down Link:DL)チャネル4を実装してよい。DLチャネル4は、BS5からUE3に向かうメッセージ51を伝送するために使用され得る。無線リンク2は、UE3からBS5に向かうメッセージ52を伝送するための上りリンク(Up Link:UL)チャネル1も実装してよい。
図2は、BS5およびUE3のより詳細な概略図である。BS5は、プロセッサ14と、場合によりフロントエンドとも呼ばれるインターフェース15とを含む。インターフェース15は、アンテナポートを介して、複数のアンテナ6を含むアンテナアレイ16と連結される。いくつかの例では、BS5は、各々が複数のアンテナを含む複数のアンテナアレイを含んでよい。それぞれのアンテナアレイ21が、それぞれ異なる方向に向けられてよい。各アンテナ6は、無線周波数電流を搬送する1つ以上の電気線を含んでよい。各アンテナ6は、電気線によって実装される1つ以上のLC発振器を含んでよい。各線は、所定のビームパターンで電磁波を放射してよい。
BS5は、メモリ17、例えば、不揮発性メモリ17をさらに含む。メモリ17は、プロセッサ14によって実行可能なプログラムコードを記憶してよい。プログラムコードの実行により、プロセッサ14は本明細書に開示されるようなビーム構成の決定に関する技術を実施してよい。したがって、プロセッサ14およびメモリ17は制御回路18を形成する。
UE3は、プロセッサ19と、場合によりフロントエンドとも呼ばれるインターフェース20とを含む。インターフェース20は、アンテナポート(図2に図示せず)を介して、複数のアンテナ22を含むアンテナアレイ21と連結される。いくつかの例では、UE3は、各々が複数のアンテナを含む複数のアンテナアレイ21を含んでよい。それぞれのアンテナアレイ21は、それぞれ異なる方向に向けられてよい。各アンテナ22は、無線周波数電流を搬送する1つ以上の電気線を含んでよい。各アンテナ22は、電気線によって実装される1つ以上のLC発振器を含んでよい。各線は、所定のビームパターンで電磁波を放射してよい。
UE3は、メモリ23、例えば、不揮発性メモリ23をさらに含む。メモリ23は、プロセッサ19によって実行可能なプログラムコードを記憶してよい。プログラムコードの実行により、プロセッサ19は本明細書に開示されるようなビーム構成の決定に関する技術を実施してよい。したがって、プロセッサ19およびメモリ23は制御回路12を形成する。
図2は、ビーム24に関する態様を示す。図2は、別々のビーム24(図2の破線)が無線リンク2に実装されることを概略的に示す。別々のビーム24が、それぞれ異なるビーム構成で対応付けられている。例えば、DL通信用に所定のビーム24を実装するために、所定のDL伝送ビーム構成が、BS5のアンテナアレイ16用に選択されてよい。ここで、ビーム構成は、一般的に、各アンテナアレイ16、21のそれぞれのアンテナ6、22の所定のアンテナウェイトによって実装されてよい。複数の利用可能なアンテナアレイ16、21からの所与のアンテナアレイの選択が、任意選択でビーム構成によって実行され得る。場合によっては、アンテナウェイトは、操向ベクトルとも称される。したがって、それぞれ異なるビーム構成が、各アンテナアレイ16、21のそれぞれのアンテナ6、22用に様々な振幅および位相構成を使用して達成され得る。概して、ビーム構成は、伝送(伝送ビーム構成)および/または受信(受信ビーム構成)に適用され得る。さらに、概して、ビーム構成は、DL通信(DLビーム構成)および/またはUL通信(ULビーム構成)に適用され得る。
ビーム24のそれぞれは、反射の数、パス損失、および、一般的に、伝送信頼性および/または容量などの様々な伝送特性を有してよい。特に、それぞれ異なるビーム24は、それぞれの受信部の位置でそれぞれ異なるフェージングプロファイルを有し得る。フェージングは、概して、受信部の位置での信号を搬送する反射電磁波の弱め合いの干渉に起因して発生する。適切なビーム24を使用することにより、ダイバーシチが、フェージングを低減するために提供され得る。本明細書に記載される種々の例によれば、適切なビーム24の選択が容易になる。
図3は、種々の例に従ってUE3によって実施される方法100のフロー図である。
まず、110で、UE3は初期化される。110は任意選択である。上記初期化は、UE3がアイドルモードからアクティブモードへ遷移することを含んでよく、任意選択で、UE3がアクティブモードを維持することを含んでよい。初期化は、BS5によって、例えば、当技術分野において既知のページングによって引き起こされてよい。これは、初期アクセスと呼ばれることもある。
UE3がアクティブモードのとき、メッセージ51(図3において受信メッセージと明示されている)は、120でUEによって受信されてよい。メッセージ51は、BS5によって伝送されてよい。いくつかの例では、メッセージ51は、ビーム24の1つを通して伝搬され、方向付けられてビームフォーミングされたメッセージである。メッセージ51の受信は、無指向性受信ビーム構成を使用して、無指向性式に実施されてよい。
特に、UE3とBS5との間のビーム構成の同期が実現されていない時点で、メッセージ51がUE3によって受信されることが可能である。ここで、ビーム構成の同期(ビームアライメント用)は、時間領域および/または周波数領域の同期とは異なり得る。例えば、BS5との時間領域および/または周波数領域の同期が、例えば同期信号によって既に実現されているときに、メッセージ51はUE3によって受信されてよい。したがって、受信メッセージ51の信号対雑音比が、比較的低い可能性がある。とはいえ情報の正常検出および/または復号を確実にするために、この情報は比較的低いコンスタレーションを使用して、メッセージ51によって符号化される可能性がある。概して、低いコンスタレーションは、ノイズと干渉がかなり大きい場合でも、ロバスト復号を容易にする。
種々の実施形態によれば、UE3によって受信されるメッセージ51は、情報、例えば対応する符号化されたデータを含む。情報は、メッセージ51の空間伝搬特性を示すものであってよい。
一例として、上記空間伝搬特性とは、それを通してメッセージ51がBS5からUE3に伝搬された経路を意味してよい。例えば、経路は、空間におけるその起点および/または方向あるいは向きによって画定されてよい。メッセージ51の経路は、見通し内伝送、すなわち直線経路に十分に近似し得る。概して、メッセージ51は、無指向性式にまたは指向性式に伝送されてよい。
一実施形態によれば、情報は、メッセージ51の伝搬方向を示すものであってよい。一例では、上記伝搬方向は、メッセージ51がBS5によって伝送される時間のある所定のポイントにおける伝搬方向を意味する。一実施形態によれば、伝搬方向は、メッセージ51の伝搬方向の方位角φおよび仰角θのうち少なくとも1つを含んでよい。本実施形態によれば、UE3は、メッセージ51の伝搬に関する極座標情報を受信してよい。一実施形態によれば、伝搬方向は、絶対角を含んでよい。ルックアップテーブルが使用されてよい。例えば、2ビットまたは3ビットのルックアップテーブルが使用されてよい。例えば、絶対角は、おおよそ1〜20°の範囲内で符号化されてよく、任意に10°±5°の増分で符号化されてよい。
別の実施形態によれば、メッセージ51の情報は、BS5の絶対位置に対応する空間伝搬特性を示すものである。これは、BS5の少なくとも1つの絶対位置値を使用して実現されてよい。上記少なくとも1つの絶対位置値は、BS5の高さを意味してよい。さらに、上記少なくとも1つの位置値は、例えば、2次元または3次元で画定されたBS5のジオロケーションも意味してよい。一実施形態によれば、本情報は、BS5の高さおよびジオロケーションの両方に対応する。後者の場合、UE3は、BS5の位置に関する3次元座標情報を受信してよく、したがってBS5の空間における位置に関する特に正確な情報を受信してよい。
一実施形態によれば、120でのUE3によるメッセージ51の上記受信は、例えば、3GPP LTEランダムアクセスプロシージャ(Random Access Procedure:RACH)または無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)セットアッププロシージャなどの、UE3に対する初期アクセスの一部である。この文脈において、また一例として、上記初期アクセスとは、UE3の起動に応じて、またはネットワーク13に初めて接続するときなどに、UE3によるRACHメッセージ2/4の一部として、または、下りリンク制御情報(Downlink Control Information:DCI)の一部として、メッセージ51を受信することを意味してよい。
130でUE3は、120で受信した情報に基づいてアンテナ22のビーム構成を決定する。このビーム構成は、BS5へのメッセージ52の伝送向けのものである。ビーム構成は、UE3とBS5との間のビーム構成の同期を支援する。
いくつかの例では、2ステップ、または一般的に多ステップ手法が用いられる可能性がある。例えば、粗い決定から細かい決定までのビーム構成が実施されてよい。一般的に、このような多ステップ手法においては、複数のメッセージ51が、120の複数回の繰り返しで受信されてよい。受信された各メッセージ51に基づいて、130のそれぞれの繰り返しで、ビーム構成の一部が決定され得る。例えば、最初に(粗い決定で)、例えば適切なアンテナモジュールの選択によって、伝送に使用される少なくとも1つのアンテナが決定され、次に(細かい決定で)、少なくとも1つのアンテナに対するアンテナウェイトが決定されてよい。それゆえ、方法100は、サブループで120および130の複数回の繰り返しを含んでよい。
一般に、130でビーム構成を決定する場合、種々の判断基準が考慮され得る。
一実施形態によれば、UE3によって受信されるメッセージ51の空間伝搬特性は、少なくともビーム構成の一部を決定するためにUE3によって使用される。一例として、UE3は、メッセージ51の伝搬方向とは反対の向きになるビーム24に対応するように、上記ビーム構成を決定してよい。別の例では、UE3は、例えば、BS5の高さおよび/またはジオロケーションによって画定されたBS5の位置に向けられるビーム24に対応するように、上記ビーム構成を決定してよい。次に、UE3は、それに応じてそのアンテナアレイ21のアンテナ22を制御してよい。さらに別の例では、UE3は、空間伝搬特性に基づいて利用可能な全てのアンテナから少なくとも1つのアンテナを決定してよい。例えば、メッセージ51の空間伝搬特性とは逆の空間伝搬特性をサポートする特定のアンテナモジュールが選択されてよい。この選択は、選択された少なくとも1つのアンテナに対する特定のアンテナウェイトがまだ不明である可能性があるので、ビーム構成の粗い決定に相当する。
さらなる実施形態によれば、UE3の受信ビームスイープが、ビーム構成の少なくとも一部を決定するために用いられる。例えば、BS5が伝送ビームスイープを実施してよく、それと同時にUE3が受信ビームスイープを実施してよい。伝送ビームスイープと受信ビームスイープとで異なるビーム構成が起動される。次に、特に好ましいビーム構成が、例えば信号対雑音などの性能指数の比較から選択され得る。例えば、(初めに、空間伝搬特性に基づく粗いステップで選択された)アンテナモジュールの少なくとも1つのアンテナの特定のアンテナウェイトが、受信ビームスイープに基づくかかる方式で決定されてよい。
種々の例によれば、BS5の複数のアンテナ6のビーム構成は、UE3の位置とBS5の位置との比較に基づいて決定されてよい。例えば、UE3のBS5に対する相対位置が使用され、メッセージ52を伝送するのに使用されるビームの方向について結論付けられてよい。
140で、次にメッセージ52(図3にて発信メッセージと明示されている)は、ビーム構成を使用して、方向付けられてビームフォーミングされたメッセージとして無線リンク2に伝送される。次いで、メッセージ52は、対応するビーム24を通してBS5に到達し得る。
140で、メッセージ52がUE3によって伝送されるときには、BS5とUE3との間のビーム構成の同期は既に達成されている。この理由により、メッセージ52の伝送に使用されるビームは、比較的高い信号対雑音比で、メッセージ52をBS5に運搬するのに適していると予測され得る。この理由により、比較的高いコンスタレーションを使用して、別の情報(例えば、UL制御データまたはULペイロードデータ)を符号化するメッセージ52の実現が可能である。特に、対応する別の情報を符号化するためにメッセージ52によって用いられるコンスタレーションは、メッセージ51の空間伝搬特性を示す情報を符号化するためにメッセージ51によって用いられるコンスタレーションよりも、高いものであってよい。
図4は、種々の例に従って、a)UE3とBS5との間、b)UE3とリレー8との間の無線リンク2を含むネットワーク13、の概略図である。このような構成を参照すると、BS5は一般的に、様々な装置に接続されてよく、この場合はUE3およびリレー8、に接続されてよい。リレー8は、無線リンク2のサイドリンクチャネル上のUE3へサイドリンク通信(図4には示さず)を提供してよい。別のDLチャネル4’および別のULチャネル1’が、BS5とリレー8との間で提供されてよい。
かかる構成によれば、UE3は別のメッセージ51’を無線リンク2でBS5から受信してよく、別のメッセージ51’は、BS5と通信しているリレー8のジオロケーションを示す情報を含む。一例によると、リレー8のジオロケーションを示す上記追加情報が、リレー8との制御シグナリングを使用してBS5によって決定されてよい。
図4の例では専用の別のメッセージ51’が基地局5からUE3に伝送されているが、他の例では、リレー8のジオロケーションを示す情報がメッセージ51に含まれてよい。
リレー8のジオロケーションを示す情報に基づいて、UE3によるリレー8の発見、またはその逆が、容易になり得る。次に、無線リンク4のサイドリンクチャネルでの通信(図4にサイドリンクチャネルは示されず)が、リレー8とUE3との間で実現され得る。
図4の例ではメッセージ51’は、リレー8のジオロケーションを示す情報を含むが、他の例では、ネットワーク13の他の装置のジオロケーションを示す情報が提供され得る。例として、別の基地局が挙げられる。1つ以上の別の基地局のジオロケーションを示す情報は、サービング基地局5からそれぞれのターゲット基地局へのUE3のハンドオーバのために有用であり得る。基地局間の通信には、バックボーンが実装され得、そうすると無線リンク2について詳述する必要はない。
図5は、種々の例に従ってUE3によって実施される別の方法101のフロー図を示す。図5による方法101は、図3による方法100の変形形態に相当する。ここで、通信状況は、図4に従って関与するものの増数に応じて適合される。
まず110では、UE3の初期化が、図3に関して記載されているように、実行されてよい。110は、この場合も任意選択である。
121では、1つ以上のメッセージ51、51’が、無線リンク2でBS5から受信される。一実施形態によれば、上記1つ以上のメッセージ51、51’のうち少なくとも1つのメッセージ51、51’は、BS5と通信しているリレー8のジオロケーションを示す情報を含む。一実施形態によれば、メッセージ51および/または別のメッセージ51’は、方向付けられてビームフォーミングされたメッセージである。
122では、ビーム構成は、リレー8のジオロケーションを示す情報に基づいて決定される。
131では、メッセージ52は、無線リンクでリレー8に伝送される。これは、ビーム構成を使用して実行される。この例では、メッセージ52は、リレー8とUE3との間でサイドリンクチャネルのセットアップを容易にする。例えば、メッセージ52は、UE3によるリレー8の発見を容易にしてよい。
図6は種々の例に従って、相対的に移動し、かつ互いに向きを変える(図6内の矢印)、UE3とBS5とを概略的に示す。
図6に関して、BS5の伝送発信源が、x、yおよびz軸で示されるデカルト座標系の原点に位置している。これは、例えば、グローバル座標系から導出される参照系であり得る。BS5は、UE3によって受信され得るメッセージ51を伝送し得る。図6に示す一例に従って、メッセージ51は、その伝搬方向を示す情報を含み、その際、メッセージ51の伝搬方向は、デカルト座標系を基準にした方位角φおよび仰角θによって決定され得る。図6に基づく一例として、第1メッセージの伝搬方向を示す情報は、φ=60°およびθ=45°であってよい。メッセージ51の空間伝搬特性のこのような情報に基づいて、BS5に戻すメッセージ52を伝送するために、UE3によって使用されるビーム構成を決定することが可能である。
しかし、種々の例によると、かつ図6に示されるように、BS5とUE3との間の相対移動が、メッセージ51がUE3によって受信された後に起こる可能性がある。一例として、UE3は、向きを変えてよく、別の位置に変わってよい(図6の矢印参照)。このようなケースに関して、本出願による方法は、UE3の位置および向きのうち少なくとも1つを追加的に監視してよく、上記監視に基づいてビーム構成をさらに適合してよい。上記適合は、低遅延のためにリアルタイムで実施されてよい。
図6は、メッセージ51の見通し内伝搬の想定に関する態様もさらに示す。反射がBS5からUE3へのメッセージ51の経路を通して起こらないので、BS5がメッセージを伝送する伝搬方向は、UE3が受信するメッセージの伝搬方向と同じである。したがって、簡単なシナリオでは、反対の伝搬方向(すなわちデカルト座標系の原点から反転した方向)を使用して、メッセージ52をBS5に伝送することが可能である。一般的に、ビーム構成は、メッセージの見通し内伝搬の想定に基づいて決定されることが可能である。
図7は、BS5によって、例えば、BS5の制御回路によって実行されてよい方法500のフロー図を示す。
501では、メッセージ51(図7にて発信メッセージと明示されている)の空間伝搬特性を示す情報が決定される。これは、502で、メッセージ51を伝送するために使用されるビーム構成に基づいて実行されてよい。代替または追加として、これは、BS5のジオロケーションおよび/または高さの情報に基づいて実行されてよい。
例えば、502で伝送されるメッセージ51の空間伝搬特性が、UE3のジオロケーションおよび/または高さに基づいて決定されることが可能であろう。例えば、BS5のジオロケーションおよび/または高さと、UE3のジオロケーションおよび/または高さとの比較から、伝送に使用されるそれぞれのビーム構成の指向性が決定され得、これにより、メッセージ51の空間伝搬特性に遡って、結論を下すことを可能にし得る。例えば、見通し内伝搬が想定され得る。UE3のジオロケーションおよび/または高さの情報を取得するために、UE3は、ジオロケーションおよび高さのうち少なくとも1つを示す情報を含む別のメッセージを伝送してよく、BS5は、例えば、501に先立って、別のメッセージ(図7には図示せず)を受信してよい。
次に、502で、メッセージ51が伝送される。例えば、メッセージ51は、ビームスイープの一部として伝送されてよい。ここで、ビームスイープは、複数のビーム24での複数のメッセージの伝送を含んでよい。各メッセージは、対応する空間伝搬特性を示すそれぞれの情報を含んでよい。例えば、空間伝搬特性が第1メッセージの伝搬方向を含む場合、別々のビーム24で伝送されるメッセージは、様々な情報を含んでよい。別の例では、空間伝搬特性はBS5のジオロケーションを含み、別々のビーム24で伝送されるメッセージは、発信源が全てのメッセージに対して同じであるため、同じ情報を含んでよい。ビームスイープを使用することで、UE3がメッセージ51を正常に受信する可能性が増大する。例えば、複数のメッセージが別々のビーム24で伝送される場合、UEは従来のチャネルセンシング技術を実施して、最良の信号対雑音比を提供する特定のビーム24を識別してよい。別の例では、複数回繰り返されるメッセージが同じビーム24で伝送される場合、UEは受信ビームスイーピングを実施して、BSからのビーム24に合致する特定のUEビームを識別してよい。この場合、受信特性(例えば、信号レベル、信号フェージング、復号エラーなど)が、複数のメッセージ間で比較され得る。これは、UE3でのビーム構成の決定時に、考慮され得る。
次いで、503で、メッセージ52(図7にて受信メッセージと明示されている)が受信される。例えば、メッセージ52は、502で伝送されたメッセージ51に含まれている情報に基づいて決定されたビーム構成を使用してUE3によって伝送される、方向付けられてビームフォーミングされたメッセージであり得る。
本発明を所定の好ましい実施形態に関して示し、記載したが、明細書を読み理解した上で、等価物および変更が当業者により行われよう。本発明は、かかる等価物および変更を全て含み、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、基地局がメッセージの空間伝搬特性を示す情報を含む前記メッセージを伝送する各種技術を開示した。それゆえ、DLメッセージがその空間伝搬特性を示す情報を含む各種技術を開示した。その他の例では、ULメッセージがその空間伝搬特性を示す情報を含むULメッセージを伝送するために、かかる技術を用いることが可能である。さらに別の例では、サイドリンクメッセージがその空間伝搬特性を示す情報を含むサイドリンクメッセージを伝送するために、かかる技術を用いることが可能である。