JP2020511542A - 抗癌剤としての置換[5,6]シクロ−4(3h)−ピリミジノン - Google Patents

抗癌剤としての置換[5,6]シクロ−4(3h)−ピリミジノン Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)の新規な置換[5,6]シクロ−4(3H)−ピリミジノン化合物及びそれらの調製方法に関する。特に、本発明は、プロテインキナーゼ阻害剤、特にCDC7(cell division cycle 7)阻害剤として有用な、新規な置換[5,6]シクロ−4(3H)−ピリミジノン化合物に関する。

Description

関連出願との相互参照
本出願は、2017年5月21日に出願された米国仮出願第62/509,128号の利益を主張し、この出願の全ての教示は参照によって本明細書に組み込まれる。
技術分野
本発明は、新規な置換[5,6]シクロ−4(3H)−ピリミジノン化合物及びそれらの調製方法に関する。特に、本発明は、プロテインキナーゼ阻害剤、特にCDC7(cell division cycle 7)阻害剤として有用な、新規な置換[5,6]シクロ−4(3H)−ピリミジノン化合物に関する。
CDC7(cell division cycle 7)は、DNA合成に重要な役割を果たし、細胞周期のS期を通してDNA複製起点の活性化に必要なセリンスレオリンキナーゼである。癌におけるCDC7の阻害によって、致死的なS期とM期の進行が引き起こされるが、正常細胞は生き残り、そのほとんどはおそらくDNA複製チェックポイントでの細胞周期停止の誘導を通じて生き残る。CDC7がトリプルネガティブ乳がんを含む多くのがんで過剰発現していることが文献に報告されている。このことは、依然としてまだ非常に満たされていない医学的ニーズである(非特許文献1〜5)。
研究段階及び初期臨床段階の多くの小分子CDC7阻害剤の中で、Exelixis社及び武田薬品工業は[5,6]シクロ−4(3H)−ピリミジノンのコア構造を含む分子クラスについて個々に特許を受けた(特許文献1〜3)。
WO2009/086264Al,プロテインキナーゼ阻害剤としてのベンゾフロピリミジノン WO2011/102399Al,抗がん剤としての(ピラゾール−4−イル)ジヒドロチエノピリミジノンの調製 US2013−0029969,ヘテロシクリル化合物
Elena S. Koltun, et al. Bioorg. & Med. Chem. Lett., 2012, 22, 3727-3731、及びこの論文で引用されている参考文献 Genes Dev. 2010, 24, 1208-1219 Neoplasia. 2008, 10(9), 920-931 Clin. Cancer Res., 2010, 16, 4503-4508 Nature Chem. Bio., 2008, 4, 357-365
本発明は、新規な置換[5,6]シクロ−4(3H)−ピリミジノン化合物、及びそれらを含む安定な薬学上許容される組成物を提供する。これらの化合物はCDC7阻害剤であり、CDC7阻害メカニズムに関連する癌などの疾患の治療に有用である。
1つの側面において、本発明は、一般式(I)の化合物、又はその薬学上許容される塩を提供する。
〔式中、式(I)のA環の環の大きさは、5又は6である。
A環は、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばN、O又はSであるが、これらに限定されない。
は、芳香族又は非芳香族の置換基を表す。
は、A環上の任意の可能な位置に存在しうる。
A環上に、同一又は異なる2つのRがあってもよい。
は、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
が芳香環を含む場合、芳香環は、環上に1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばN、O又はSであるが、これらに限定されない。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
’は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
及びR’は、同一であるか又は異なっていてもよい。
又はR’がH原子である場合を含めて、RがR’と異なる場合、R及びR’に結合するC原子上にキラル中心が含まれ、キラル中心の配置は(S)又は(R)のいずれかであってよい。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
、R’、R及びRは、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
及びR’が結合して、3〜8員環を形成してもよい。
及びRが結合して、3〜8員環を形成してもよい。
又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。
又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。〕
他の側面において、本発明は、一般式(II)の化合物、又はその薬学上許容される塩を提供する。
〔式中、Rは、芳香族又は非芳香族の置換基を表す。
は、A環上の任意の可能な位置に存在しうる。
A環上に、同一又は異なる2つのRがあってもよい。
は、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
が芳香環を含む場合、芳香環は、環上に1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばN、O又はSであるが、これらに限定されない。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
’は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
及びR’は、同一であるか又は異なっていてもよい。
又はR’がH原子である場合を含めて、RがR’と異なる場合、R及びR’に結合するC原子上にキラル中心が含まれ、キラル中心の配置は(S)又は(R)のいずれかであってよい。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
、R’、R及びRは、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
及びR’が結合して、3〜8員環を形成してもよい。
及びRが結合して、3〜8員環を形成してもよい。
又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。
又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。〕
他の側面において、本発明は、一般式(III)の化合物、又はその薬学上許容される塩を提供する。
〔式中、Rは、芳香族又は非芳香族の置換基を表す。
は、A環上の任意の可能な位置に存在しうる。
A環上に、同一又は異なる2つのRがあってもよい。
は、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
が芳香環を含む場合、芳香環は、環上に1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばN、O又はSであるが、これらに限定されない。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
’は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
及びR’は、同一であるか又は異なっていてもよい。
又はR’がH原子である場合を含めて、RがR’と異なる場合、R及びR’に結合するC原子上にキラル中心が含まれ、キラル中心の配置は(S)又は(R)のいずれかであってよい。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
、R’、R及びRは、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
及びR’が結合して、3〜8員環を形成してもよい。
及びRが結合して、3〜8員環を形成してもよい。
又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。
又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。〕
他の側面において、本発明は、一般式(IV)の化合物、又はその薬学上許容される塩を提供する。
〔式中、Rは、芳香族又は非芳香族の置換基を表す。
は、A環上の任意の可能な位置に存在しうる。
A環上に、同一又は異なる2つのRがあってもよい。
は、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
が芳香環を含む場合、芳香環は、環上に1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばN、O又はSであるが、これらに限定されない。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
’は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
及びR’は、同一であるか又は異なっていてもよい。
又はR’がH原子である場合を含めて、RがR’と異なる場合、R及びR’に結合するC原子上にキラル中心が含まれ、キラル中心の配置は(S)又は(R)のいずれかであってよい。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
、R’、R及びRは、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
及びR’が結合して、3〜8員環を形成してもよい。
及びRが結合して、3〜8員環を形成してもよい。
又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。
又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。〕
他の側面において、本発明は、式(V)の化合物、又はその薬学上許容される塩を提供する。
〔式中、Rは、芳香族又は非芳香族の置換基を表し、置換基は例えばフェニル、ピリジル、ピリミジル、ピラゾール、ピリミジニルであるが、これらに限定されない。
は、A環上の任意の可能な位置に存在しうる。
A環上に、同一又は異なる2つのRがあってもよい。
は、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
が芳香環を含む場合、芳香環は、環上に1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばN、O又はSであるが、これらに限定されない。
が芳香環を含む場合、芳香環はC1−6炭化水素基で置換されていてもよく、C1−6炭化水素基は例えばMe、Et、CFであるが、これらに限定されない。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表し、例えばMe、Et、iPr、Pr、シクロPrであるが、これらに限定されない。
’は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表し、例えばMe、Et、iPr、Pr、シクロPrであるが、これらに限定されない。
及びR’は、同一であるか又は異なっていてもよい。
又はR’がH原子である場合を含めて、RがR’と異なる場合、R及びR’に結合するC原子上にキラル中心が含まれ、キラル中心の配置は(S)又は(R)のいずれかであってよい。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
、R’、R及びRは、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
及びR’が結合して、3〜8員環を形成してもよい。
及びRが結合して、3〜8員環を形成してもよい。
又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。
又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。〕
1つの態様において、本発明は、Rがフェニル、ピリジル、ピリミジル、ピラゾール、ピリミジニルの置換基のうちの1つである、式(V)の化合物、又はその薬学上許容される塩を提供する。
1つの態様において、Rは、1つ又は複数のヘテロ原子の置換を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Clであるが、これらに限定されない。
1つの態様において、Rは、1つ以上のC1−6炭化水素基を有していてもよく、C1−6炭化水素基は例えばMe、Et、CFであるが、これらに限定されない。
1つの態様において、RがMe、Et、iPr、Pr、シクロPrの置換基のうちの1つであり、R’はHである。両方のエナンチオマーが特許請求される。
1つの態様において、R及びRは両方ともHである。
1つの側面において、本発明は、式(VI)の化合物、又はその薬学上許容される塩を提供する。
〔式中、Rは、芳香族又は非芳香族の置換基を表す。
は、A環上の任意の可能な位置に存在しうる。
A環上に、同一又は異なる2つのRがあってもよい。
は、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
が芳香環を含む場合、芳香環は、環上に1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばN、O又はSであるが、これらに限定されない。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
’は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
及びR’は、同一であるか又は異なっていてもよい。
又はR’がH原子である場合を含めて、RがR’と異なる場合、R及びR’に結合するC原子上にキラル中心が含まれ、キラル中心の配置は(S)又は(R)のいずれかであってよい。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
、R’、R及びRは、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
及びR’が結合して、3〜8員環を形成してもよい。
及びRが結合して、3〜8員環を形成してもよい。
又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。
又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。〕
他の側面において、本発明は、式(VII)の化合物、又はその薬学上許容できる塩を提供する。
〔式中、Rは、芳香族又は非芳香族の置換基を表す。
は、A環上の任意の可能な位置に存在しうる。
A環上に、同一又は異なる2つのRがあってもよい。
は、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
が芳香環を含む場合、芳香環は、環上に1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばN、O又はSであるが、これらに限定されない。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
’は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
及びR’は、同一であるか又は異なっていてもよい。
又はR’がH原子である場合を含めて、RがR’と異なる場合、R及びR’に結合するC原子上にキラル中心が含まれ、キラル中心の配置は(S)又は(R)のいずれかであってよい。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
、R’、R及びRは、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
及びR’が結合して、3〜8員環を形成してもよい。
及びRが結合して、3〜8員環を形成してもよい。
又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。
又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。〕
用語「薬学上許容される塩」は、適切な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激及びアレルギー反応を伴わずにヒト及び下等動物の組織との接触での使用に適しており、合理的な利益/リスク比と釣り合っている薬学上の塩を言う。薬学上許容される塩は、当技術分野で周知である。例えば、薬学上許容される塩は、S. M. Berge et al., J. Pharm. Sci., 1977, 66, 1-19 に記載されている。
本発明には、本明細書に開示された化合物の薬学上許容される塩が含まれる。塩基性基を有する化合物は、薬学上許容される酸との薬学上許容される塩を形成することができる。本明細書に記載の化合物の適切な薬学上許容される酸付加塩には、無機酸(塩酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸、硫酸等)の塩、及び有機酸(酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、エタンスルホン酸、メタンスルホン酸、コハク酸、トリフルオロ酢酸等)の塩が含まれる。カルボン酸等の酸性基を有する本発明の化合物は、薬学上許容される塩基との薬学上許容される塩を形成することができる。適切な薬学上許容される塩基との塩には、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)及びアルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩等)が含まれる。
用語「薬学上許容される塩」は、適切な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激及びアレルギー反応を伴わずにヒト及び下等動物の組織との接触での使用に適しており、合理的な利益/リスク比と釣り合っている薬学上の塩を言う。薬学上許容される塩は、当技術分野で周知である。例えば、薬学上許容される塩は、S. M. Berge et al., J. Pharm. Sci., 1977, 66, 1-19 に記載されている。
本発明には、本明細書に開示された化合物の薬学上許容される塩が含まれる。塩基性基を有する化合物は、薬学上許容される酸との薬学上許容される塩を形成することができる。本明細書に記載の化合物の適切な薬学上許容される酸付加塩には、無機酸(塩酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸、硫酸等)の塩、及び有機酸(酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、エタンスルホン酸、メタンスルホン酸、コハク酸、トリフルオロ酢酸等)の塩が含まれる。カルボン酸等の酸性基を有する本発明の化合物は、薬学上許容される塩基との薬学上許容される塩を形成することができる。適切な薬学上許容される塩基との塩には、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)及びアルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩等)が含まれる。
基が「置換されている」と記載されている場合、置換基の炭素又は窒素の上の水素が非水素置換基で置き換えられる。従って、例えば、置換アルキルは、少なくとも1つの非水素置換基がアルキル置換基上の水素置換基に代わっているアルキルである。例証すると、モノフルオロアルキルは、フルオロ置換基で置換されたアルキルであり、ジフルオロアルキルは2つのフルオロ置換基で置換されたアルキルである。置換基に2つ以上の置換がある場合、各々の非水素置換基は(異なって記載されていない限り)同一であっても異なっていてもよいことを認識すべきである。本明細書で使用される場合、多くの部分(例えば、アルキル、アルキレン、シクロアルキル、シクロアルキレン、アリール、アリーレン、ヘテロアリール、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリル、ヘテロシクリレン等)は、「置換された」又は「任意に置換された」のいずれかと呼ばれる。部分がこれらの用語の1つで修飾される場合、異なって記載されていない限り、置換に利用可能であると当業者に知られている部分の任意の部分で、1つ以上の置換基を含んで、置換され得ることを意味する。複数の置換基が存在する場合、各々の置換基は独立して選択される。そのような置換手段は、当技術分野で周知であるか、及び/又は本開示により教示される。任意の置換基は、部分に結合するのに適した任意の置換基であり得る。当業者は、提供される化合物及び定義が許容されない置換基パターン(例えば、5つの異なる基で置換されたメチル等)を含まないことを認識するであろう。そのような許容されない置換パターンは、当業者に明確に認識される。
適切な置換基は、CDC7を阻害する化合物の能力に重大な悪影響を及ぼさないものである。適切な置換基が具体的に列挙されていない場合、例示的な置換基には、ハロ、−CN、アルキル、アルコキシ、ハロメチル、ハロメトキシ、(C−C)アルキル、ハロ(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−NO、−OR’、−NR’R’、−S(O)’、−NR’S(O)’、−S(O)NR’R’、−C(=O)OR’、−OC(=O)OR’、−C(=S)OR’、-O(C=S)R’、−C(=O)NR’R’、−NR’C(=O)R’、−C(=S)NR’R’、−NR’C(=S)R’、−NR’(C=O)OR’、−O(C=O)NR’R’、−NR’(C=S)OR’、−O(C=S)NR’R’、−NR’(C=O)NR’R’、−NR’(C=S)NR’R’、−C(=S)R’、−C(=O)R’、(C−C)シクロアルキル、単環式ヘテロアリール及びフェニルが含まれるが、これらに限定されない。なお、これらの式中で、(C−C)シクロアルキル、単環式ヘテロアリール及びフェニル置換基は、−CH、ハロメチル、ハロ、メトキシ又はハロメトキシで任意にかつ独立して置換され;各々のR’及び各々のR’は、−H及び(C−C)アルキルから独立して選択され、R’又はR’で表される(C−C)アルキルは、ヒドロキシル又は(C−C)アルコキシで任意に置換され;R’は、−H、ハロ(C−C)アルキル又は(C−C)アルキルであり、R’で表される(C−C)アルキルは、ヒドロキシル又は(C−C)アルコキシで任意に置換され;iは0、1、又は2であり;=Oは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル及びヘテロシクリルの適切な置換基でもある。
1つ以上のキラル中心を有する化合物は、様々な立体異性体で存在し得る。立体異性体は、空間配置のみが異なる化合物である。立体異性体には、すべてのジアステレオマー、エナンチオマー、及びエピマーの形態、並びにそれらのラセミ体及び混合物が含まれる。用語「幾何異性体」は、少なくとも1つの二重結合を有する化合物であって、その二重結合がシス体(syn又はentgegen(E)とも言われる)、トランス体(anti又はzusammen(Z)とも言われる)又はそれらの混合物である化合物を言う。開示された化合物が立体化学を示すことなく命名された又は構造で示された場合、その名称又は構造は、可能な立体異性体、幾何異性体、又は包含される立体異性体若しくは幾何異性体の混合物の1つ又は複数を包含することが理解される。
幾何異性体が名称又は構造で示されている場合、命名された又は構造で示された異性体は他の異性体よりも大きな程度で存在すること、すなわち命名された又は構造で示された幾何異性体の幾何異性体純度は50%より大きく、例えば少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%、又は99.9重量%の純度であることを理解すべきである。幾何異性体純度は、混合物中の命名された又は構造で示された幾何異性体の重量を、混合物中のすべての幾何異性体の総重量で割ることで決定される。
ラセミ混合物は、50%の一方のエナンチオマーと50%の対応するエナンチオマーを意味する。1つのキラル中心を持つ化合物がキラル中心の立体化学を示すことなく命名され又は構造で示されている場合、その名称又は構造は、化合物の可能なエナンチオマーの両方(例えば、両方のエナンチオマー的に純粋なエナンチオマー、エナンチオマー的に濃縮されたエナンチオマー又はラセミ体)を含むことが理解される。2つ以上のキラル中心を持つ化合物がキラル中心の立体化学を示すことなく命名され又は構造で示されている場合、その名称又は構造は、化合物の可能なジアステレオマーのすべて(例えば、ジアステレオマー的に純粋なジアステレオマー、ジアステレオマー的に濃縮されたジアステレオマー、1以上のジアステレオマーの等モル混合物(例えば、ラセミ混合物))を含むことが理解される。
エナンチオマー混合物及びジアステレオマー混合物は、よく知られた方法で、例えば、キラルガスクロマトグラフィー、キラル高速液体クロマトグラフィー、キラル塩複合体としての化合物の結晶化、又はキラル溶媒中で化合物の結晶化等で、それらの成分であるエナンチオマー又はジアステレオマーに分割することができる。エナンチオマー及びジアステレオマーは、よく知られた不斉合成法で、ジアステレオマー的に又はエナンチオマー的に純粋な中間体、試薬、及び触媒から得ることができる。
化合物が単一のエナンチオマーを示す名称又は構造で示されている場合、異なって記載されていない限り、化合物は少なくとも60%、70%、80%、90%、99%又は99.9%の光学純度(「エナンチオマー的純度」とも言う)である。光学純度は、混合物中の両方のエナンチオマーの混合物の総重量で割った、混合物中の命名された又は構造で示されたエナンチオマーの重量である。
開示された化合物の立体化学が構造により命名され又は構造で示され、命名され又は示された構造が複数の立体異性体を包含する場合(例えば、ジアステレオマーの対)、包含される立体異性体の1つ又は包含される立体異性体のいずれかの混合物が含まれることを理解するべきである。更に、命名された又は構造で示された立体異性体の立体異性体純度は、少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%又は99.9重量%であることを理解するべきである。この場合の立体異性体純度は、混合物中の命名又は構造で含まれる立体異性体の総重量を、混合物中のすべての立体異性体の総重量で割ることで決定される。
医薬組成物
本明細書に開示されている化合物はCDC7阻害剤である。本発明の医薬組成物は、1つ以上のCDC7阻害剤、又はその薬学上許容される塩、及び薬学上許容される担体又は希釈剤を含む。
「薬学上許容される担体」及び「薬学上許容される希釈剤」は、対象への活性薬剤の製剤化及び/若しくは投与、並びに/又は対象への吸収を助け、また被験者に対する著しく有害な毒性作用を与えることなく本開示の組成物に含まれ得る物質を言う。薬学上許容される担体及び/又は希釈剤の非限定的な例には、水、NaCl、通常の生理食塩水、乳酸加リンゲル液、通常のショ糖、通常のグルコース、結合剤、充填剤、崩壊剤、潤滑剤、コーティング剤、甘味料、香料、塩溶液(リンガー液等)、アルコール、油、ゼラチン、乳糖、アミロース又はデンプン等の炭水化物、脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリジン、及び着色料等が含まれる。そのような調製物は滅菌することができ、必要に応じて、本明細書で提供される化合物に有害な反応をせず、本明細書で提供される化合物の活性を妨げない、潤滑剤、防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧調整のための塩、緩衝剤、着色料、及び/又は芳香物質等の補助剤と混合することができる。当業者は、開示された化合物と共に使用するのに他の医薬の賦形剤が適していることを認識するであろう。
本発明の医薬組成物は、必要に応じて、ラクトース、デンプン、セルロース及びデキストロース等の薬学上許容される担体及び/又は薬学上許容される希釈剤の1つ又は複数を含む。香料、甘味料、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等の防腐剤等の他の賦形剤を含めることもできる。適切な賦形剤のより完全なリストが、the Handbook of Pharmaceutical Excipients(5th Ed., Pharmaceutical Press (2005))に記載されている。当業者は、様々な種類の投与経路に適した製剤を調製する方法を知っているだろう。適切な製剤の選択と調製のための従来の手順と成分は、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences(2003,20th edition)及び1999年に公表されたThe United States Pharmacopeia:The National Formulary(USP 24 NF19)に記載されている。医薬組成物の他の成分と適合性があり、その服用者に有害ではないという意味において、担体、希釈剤及び/又は賦形剤は「許容される」。
治療方法
本発明は、有効量の1つ又は複数の開示化合物、又はその薬学上許容される塩、又は対応する医薬組成物を対象に投与することで、CDC7の阻害によって改善できる疾患を有する対象を治療する方法を提供する。
本発明はまた、有効量の1つ又は複数の開示化合物、又はその薬学上許容される塩、又はその医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することで、癌を治療する方法を提供する。
別の実施態様は、結腸癌、卵巣癌及び膵臓癌からなる群から選択される癌を治療する方法である。
「対象」は、哺乳動物、好ましくはヒトである。しかし、獣医治療を必要とする動物、例えばコンパニオンアニマル(例えば、犬、猫等)、家畜(例えば、牛、羊、豚、馬等)、及び実験動物(例えば、ラット、マウス、モルモット等)であってもよい。
特定の態様において、本発明は、本発明の化合物、又はその薬学上許容される塩、又はその医薬組成物を使用する方法を提供する。本発明の化合物、又はその薬学上許容される塩、又はその医薬組成物は、例えば、癌を含む多種多様な疾患及び障害の治療及び/又は軽減を含む、様々な治療用途に有用であり得る。本方法は、それを必要とする対象に、有効量の本発明の1つ又は複数の化合物、又はその薬学上許容される塩、又はその医薬組成物を投与することを含む。
投与方法及び剤形
対象に「有効量」を提供するために投与される化合物の正確な量は、投与方法、疾患の種類、重症度、及び一般的な健康、年齢、性別、体重、及び薬物耐性等の対象の特性に依存する。当業者は、これら及び他の要因に応じて適切な用量を決定することができるだろう。他の治療剤と組み合わせて投与する場合、例えば、抗癌剤と組み合わせて投与する場合、追加の治療剤の「有効量」は、使用する薬物の種類によって異なる。承認された治療剤の適切な用量は知られており、対象の状態、治療される状態の種類、及び使用される本発明の化合物の量に応じて、例えば、文献で報告され、Physician's Desk Reference(57th ed., 2003)で推奨されている用量に従って、当業者によって調節される。
用語「有効量」は、対象に投与されたときの量であって、それによって臨床結果を含む有益又は望ましい結果がもたらされ、例えば、コントロールと比較して治療されている状態の対象の症状を阻害、抑制又は軽減する量を意味する。例えば、治療有効量は、単位剤形(例えば、1日当たり0.1mg〜約50g、あるいは1日当たり1mg〜約5g;更にあるいは1日当たり10mg〜1g)で与えることができる。
本明細書で用いられる用語「投与する」、「投与すること」、「投与」等は、生物学的作用の所望の部位への組成物の送達を可能にするために用いられ得る方法を指す。これらの方法には、関節内(関節内)、静脈内、筋肉内、腫瘍内、皮内、腹腔内、皮下、経口、局所、くも膜下腔内、吸入、経皮、直腸等が含まれるが、これらに限定されない。本明細書に記載された薬剤及び方法と共に用いることができる投与技術は、例えば、Goodman and Gilman, The Pharmacological Basis of Therapeutics, current ed. Pergamon、及びRemington’s, Pharmaceutical Sciences (current edition), Mack Publishing Co., Easton, Pa.に見出される。
特定の投与様式及び投与計画は、事例の詳細(例えば、対象、疾患、関与する疾患状態、特定の治療)を考慮して、担当医によって選択される。治療は、数日〜数ヶ月、更には数年にわたって、毎日、1日に複数回又は複数日に一回(毎週又は毎月等)の用量が含まれる。しかしながら、当業者は、開示されたCDC7阻害剤を用いるCDC7媒介疾患治療のための承認された組成物の投与量に指導を仰いで、適切な及び/又は同等の投与量を直ちに認識する。
本明細書で教示される化合物又はその対応する医薬組成物は、当業者に理解されるように、選択された投与経路に応じて様々な形態で患者に投与することができる。本発明の化合物は、例えば、経口投与、非経口投与、バッカル投与、舌下投与、鼻腔投与、直腸投与、パッチ投与、ポンプ投与又は経皮投与によって投与することができ、医薬組成物はそれに応じて製剤化される。非経口投与には、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、経上皮、経鼻、肺内、くも膜下腔内、直腸及び局所の投与様式が含まれる。非経口投与は、選択された期間にわたる連続注入によっても良い。
本発明の医薬組成物は、その意図された投与経路に適合するように製剤化される。一実施態様において、医薬組成物は、ヒトへの静脈内、皮下、筋肉内、経口、鼻腔内、又は局所の投与に適合した医薬組成物として、日常的な手順に従って製剤化される。好ましい実施態様において、医薬組成物は、静脈内投与用に製剤化される。
典型的には、経口治療投与のために、本発明の化合物は、賦形剤とともに組み込まれ、摂取可能な錠剤、バッカル錠、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウエハース等の形態で用いてもよい。
通常、非経口投与の場合、本発明の化合物の溶液は、一般に、ヒドロキシプロピルセルロース等の界面活性剤と適切に混合された水中で調製することができる。分散液は、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、DMSO、及びアルコールとのそれらの混合物、アルコールを含まないそれらの混合物、及び油の中で調製することもできる。通常の保管及び使用の条件下、これらの調製物は微生物の増殖を防ぐために防腐剤を含む。
典型的には、注射用途のためには、滅菌注射溶液又は分散液の即時調製のための本明細書に記載の化合物の滅菌水溶液又は滅菌分散液及び滅菌粉末が適切である。
実施例及び方法
生化学アッセイ法
N末端GSTタグ付きのCDC7及びDBF4全長タンパク質は、バキュロウイルス昆虫発現(BV)系で共発現され、GSTアフィニティーカラムで精製された。基質としてMCM2タンパク質を使用し、N末端HisタグMCM2は大腸菌で発現され、Hisアフィニティーカラムで精製された。
生化学的アッセイは、U字状底384プレート(Coarning,#4514)中で、27℃で20μlの最終体積で試験された。CDC7の濃度は、酵素タイトレーション実験で最適化された。CDC7キナーゼをアッセイバッファー(40mM Tris塩酸 pH7.25,100μg/mL BSA,及び20mM MgCl)で希釈して、2.4×酵素溶液を得た。化合物を10mM DMSOに溶解し、DMSOで0.3mM〜0.3nM(5つの濃度点)のシリーズに希釈した。すべての希釈液をアッセイバッファーで30倍に希釈し、6×化合物溶液を得た。MCM2基質とATPを、2.4×混合溶液に希釈した。2μlの試験化合物溶液を384アッセイプレートに加え、次に5μlの基質/ATPの混合溶液を加え、最後に5μlの酵素溶液を加え、27℃で180分間インキュベートした。5μlの反応溶液を別の384アッセイプレートに移し、5μlのADP-Glo(商標)Reagent(Promega)を各ウェルに加え、27℃で40分間インキュベートし、10μlのKinase Detection Reagent(Promega)を各ウェルに加え、27℃で30分間インキュベートした。10μM CDC7−3化合物を100%阻害として使用し、100%DMSOコントロールを0%阻害として使用した。各テストは少なくとも3つのレプリケーションで行った。
試薬の最終濃度は、ATPが500μMであり、MCM2が400μg/mlであり、CDC7/DBF4が200nMであった。データはTECAN F200で取得され、GraphPad Prism 5.0で計算され、IC50値は、用量応答抑制可変勾配モデル(Dose-response-Inhibition-Variable slope model)で調整された。
COLO205細胞株の増殖実験
組織培養
細胞は10%FBS(Gibco,#10099141)/RPMI 1640(Gibco,#A10491)で維持された。細胞を0.25%トリプシン/EDTA(Amresco,#9002077)で回収し、10%FBS/RPMI 1640に再懸濁し、透明な底の96ウェル黒プレート(Corning,#3603)中の90μlの培地に8000細胞/ウェルで蒔いた。細胞を37℃、5%COの加湿組織培養インキュベーターで一晩インキュベートした。384ウェル化合物プレート(costar,#3656)中、10mMストックとDMSOを1:3で連続希釈することによって、10点の試験化合物曲線を作成した。連続希釈した化合物を、更なる希釈のために培地を含むプレートに移した。最終濃度は10μM〜0.000508μMであった。連続希釈した化合物を、Volley(Rainin)を用いて細胞を含むプレートに移し、細胞を72時間インキュベーターに戻した。CellTiter-Glo(登録商標)Luminescent Cell Viability Assay(promega,#G7572)を用いて、発光検出を実行した。TECAN Infinite F200で信号が読み取られた。
一般的調製方法
実施例1
1.1.1)(S)−5−ブロモ−3−(2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−メチルブタナミド)チオフェン−2−カルボン酸メチル(化合物2)の合成
ピリジン(250 mL)中の化合物1(15.00g,63.54 mmol)の攪拌溶液に、(S)−2−(Boc−アミノ)−3−メチル酪酸(15.18g,69.89 mmol)を加え、得られた暗赤色溶液を窒素雰囲気下、−5℃に冷却した。オキシ塩化リン(11.67g,76.24 mmol)を20分間かけて滴下し、添加後、混合物を0℃で1時間、室温で1時間撹拌した。LC−MS分析で出発物質のほとんどが消費された後、反応を停止し、HO(200 mL)を添加し、EtOAc(250 mL×2回)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/40〜1/10)で精製して、化合物2(9.00g,収率32%)を白色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =435.0, 437.0; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.64 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 5.09 (s, 1H), 4.17 (dd, J = 18.8, 11.6 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 2.34 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 1.50 (s, 9H), 1.06 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.97 (d, J = 6.9 Hz, 3H)
1.1.2)(S)−5−ブロモ−3−(2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−メチルブタナミド)チオフェン−2−カルボン酸(化合物3)の合成
MeOH(120 mL)中の化合物2(9.00g,20.67 mmol)の攪拌溶液に、10%KOH水溶液(40 mL)を加え、混合物を70℃で2時間加熱した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、室温に冷却し、10%HCl水溶液を加えてpH5〜6に調整し、真空下で濃縮してMeOHを除去した。残渣をDCM(300 mL×2回)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して、化合物3(8.40g,収率96%)を淡赤色固体として得た。これを更に精製せずに次の工程にそのまま用いた。
MS (ESI) (M/Z): [M-H]- =419.0, 421.0
1.1.3)(S)−tert−ブチル(1−((5−ブロモ−2−カルバモイルチオフェン−3−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバメート(化合物4)の合成
DMF(120 mL)中の化合物3(8.40g,19.94 mmol)の攪拌溶液に、HATU(9.86g,25.92 mmol)、DIEA(7.73g,59.81 mmol)、NHHCO(4.73g,59.81 mmol)を加え、混合物を室温で15時間攪拌した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、DCM(400 mL)とHO(500 mL)の混合物に注ぎ、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/15〜1/3)で精製して、化合物4(7.20g,収率86%)をオフホワイトの固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =420.0, 422.0; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.33 (s, 1H), 8.24 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 5.91 (s, 2H), 5.36 - 5.17 (m, 1H), 4.19 (dd, J = 35.2, 6.9 Hz, 1H), 2.25 (dd, J = 12.2, 6.1 Hz, 1H), 1.47 (d, J = 12.2 Hz, 9H), 1.04 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.97 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
1.1.4)(S)−tert−ブチル(1−(6−ブロモ−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)−2−メチルプロピル)カルバメート(化合物5)の合成
EtOH(110 mL)中の化合物4(7.20g,17.13 mmol)の攪拌溶液に、10%KOH水溶液(55 mL)を加え、混合物を70℃で2時間加熱した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、室温に冷却し、10%HCl水溶液を加えてpH5〜6に調整し、真空下で濃縮してEtOHを除去した。残渣をDCM(200 mL×2回)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して、化合物5(5.80g,収率85%)を白色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =402.0, 404.0; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.77 (s, 1H), 7.36 (s, 1H), 5.50 (s, 1H), 4.55 (s, 1H), 2.30 (s, 1H), 1.45 (s, 9H), 1.02 (d, J = 6.7 Hz, 6H).
1.1.5)(S)−tert−ブチル(1−(6−(2−クロロピリジン−4−イル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)−2−メチルプロピル)カルバメート(化合物6a)の合成
1,4−ジオキサン(4 mL)及びHO(1 mL)の中の化合物5(100mg,0.25 mmol)、2−クロロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(60mg,0.25 mmol)、PdCl(dppf)(27mg,0.04 mmol)及びCsCO(162mg,0.50 mmol)の懸濁液に、90℃で1時間マイクロ波照射した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、同じスケール、同じ量で反応をもう1回繰り返した。合わせた2つのバッチをDCM(60 mL)とHO(50 mL)の混合物に注ぎ、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/5〜1/1)で精製して、化合物6a(140mg,収率64%)を白色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =434.2; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.65 (s, 1H), 8.53 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.53 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 5.50 (s, 1H), 4.58 (s, 1H), 2.37 (s, 1H), 1.47 (s, 9H), 1.07 (s, 5H).
1.1.6)(S)−2−(1−アミノ−2−メチルプロピル)−6−(2−クロロピリジン−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物7a)の合成
DCM(5 mL)中の化合物6a(140mg,0.32 mmol)の攪拌懸濁液に、4N HCl/EtOAc(4 mL)を加え、混合物を40℃で3時間加熱した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、室温まで冷却し、ろ過して、化合物7a(60mg,収率56%)を黄色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =334.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 13.11 (s, 1H), 8.76 (s, 3H), 8.55 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 8.14 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.92 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.10 (s, 1H), 2.31 (dd, J = 13.7, 6.9 Hz, 1H), 1.03 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.96 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
1.2.1)(S)−tert−ブチル(2−メチル−1−(6−(2−メチルピリジン−4−イル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)プロピル)カルバメート(化合物6b)の合成
1.1.5に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =414.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 12.50 (s, 1H), 8.56 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.65 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.28 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 2.56 (s, 3H), 2.13 - 2.01 (m, 1H), 1.43 - 1.21 (m, 9H), 0.95 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 0.83 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
1.2.2)(S)−2−(1−アミノ−2−メチルプロピル)−6−(2−メチルピリジン−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物7b)の合成
1.1.6に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =314.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 13.25 (s, 1H), 8.84 (d, J = 6.3 Hz, 4H), 8.45 (s, 1H), 8.35 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 4.14 (s, 1H), 2.81 (s, 3H), 2.32 (dt, J = 13.6, 6.8 Hz, 1H), 1.05 (t, J = 6.9 Hz, 3H), 0.96 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
1.3.1)(S)−tert−ブチル(2−メチル−1−(4−オキソ−6−(1H−ピラゾール−3−イル)−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)プロピル)カルバメート(化合物6c)の合成
1.1.5に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =390.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 13.18 (s, 1H), 12.32 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.04 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.88 (s, 1H), 4.27 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 2.15 - 2.01 (m, 1H), 1.46 - 1.22 (m, 9H), 0.94 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 0.83 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
1.3.2)(S)−2−(1−アミノ−2−メチルプロピル)−6−(1H−ピラゾール−3−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物7c)の合成
1.1.6に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =290.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 12.90 (s, 1H), 8.68 (s, 3H), 7.90 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.65 (s, 1H), 6.96 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 4.11 - 4.02 (m, 1H), 2.30 (dd, J = 13.8, 6.9 Hz, 1H), 1.02 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.96 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
1.4.1)(S)−tert−ブチル(1−(6−(2,5−ジフルオロピリジン−4−イル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)−2−メチルプロピル)カルバメート(化合物6d)の合成
1.1.5に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =437.1; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.46 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.27 (dd, J = 4.6, 2.4 Hz, 1H), 5.46 (s, 1H), 4.55 (s, 1H), 2.38 (s, 1H), 1.47 (s, 9H), 1.06 (d, J = 6.7 Hz, 6H).
1.4.2)(S)−2−(1−アミノ−2−メチルプロピル)−6−(2,5−ジフルオロピリジン−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物7d)の合成
1.1.6に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =337.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 13.10 (s, 1H), 8.70 (s, 3H), 8.51 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 8.01 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 4.09 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 2.31 (dd, J = 13.8, 6.9 Hz, 1H), 1.02 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.97 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
1.5.1)(S)−tert−ブチル(1−(6−(イソオキサゾール−4−イル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)−2−メチルプロピル)カルバメート(化合物6e)の合成
1.1.5に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =391.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 11.63 (s, 1H), 8.77 (s, 1H), 6.95 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.54 (s, 1H), 4.20 (t, J = 8.5 Hz, 1H), 2.00 (s, 1H), 1.38 (s, 9H), 0.90 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.80 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
1.5.2)(S)−2−(1−アミノ−2−メチルプロピル)−6−(イソキサゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物7e)の合成
1.1.6に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =291.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 12.87 (s, 1H), 8.68 (s, 4H), 8.02 (s, 1H), 7.18 (s, 1H), 4.07 (s, 1H), 2.29 (dd, J = 13.6, 6.8 Hz, 1H), 1.00 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.94 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例2
2.1.1)(S)−5−ブロモ−3−(2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ブタナミド)チオフェン−2−カルボン酸メチル(化合物8)の合成
ピリジン(60 mL)中の化合物1(4.00g,16.94 mmol)の撹拌溶液に、(S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸(3.79g,18.64 mmol)を加え、窒素雰囲気下、−5℃に冷却した。オキシ塩化リン(3.11g,20.33 mmol)を10分間かけて滴下し、添加後、混合物を0℃で1時間、室温で1時間撹拌した。LC−MS分析で出発物質のほとんどが消費された後、反応を停止し、HO(80 mL)を加え、EtOAc(200 mL×2回)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/40〜1/10)で精製して、化合物8(4.50g,収率63%)を白色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =421.0, 423.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.63 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.63 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.93 (s, 1H), 3.85 (s, 3H), 1.82 (dd, J = 12.9, 5.9 Hz, 1H), 1.63 (ddd, J = 13.9, 9.1, 7.3 Hz, 1H), 1.43 (s, 9H), 0.93 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
2.1.2)(S)−5−ブロモ−3−(2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ブタナミド)チオフェン−2−カルボン酸(化合物9)の合成
MeOH(80 mL)中の化合物8(5.20g,12.34 mmol)の攪拌溶液に、10%KOH水溶液(28 mL)を加え、混合物を70℃で2時間加熱した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、室温に冷却し、10%HCl水溶液を添加してpH5〜6に調整し、真空下で濃縮してMeOHを除去した。残渣をDCM(200 mL×2回)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して、化合物9(5.05g,収率100%)を黄色固体として得た。これを更に精製せずに次の工程にそのまま用いた。
MS (ESI) (M/Z): [M-H]- =405.0, 407.0
2.1.3)(S)−tert−ブチル(1−((5−ブロモ−2−カルバモイルチオフェン−3−イル)アミノ)−1−オキソブタン−2−イル)カルバメート(化合物10)の合成
DMF(80 mL)中の化合物9(5.05g,12.40 mmol)の攪拌溶液に、HATU(6.13g,16.12 mmol)、DIEA(4.81g,37.20 mmol)及びNHHCO(2.94g,37.20 mmol)を加え、混合物を室温で15時間撹拌した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、DCM(300 mL)とHO(300 mL)の混合物に注ぎ、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/10〜1/2)で精製して、化合物10(2.20g,収率43%)を白色泡状物として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =406.0, 408.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 11.62 (s, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.67 (s, 2H), 7.51 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 3.84 (t, J = 10.3 Hz, 1H), 1.80 (dd, J = 13.0, 5.7 Hz, 1H), 1.66 - 1.57 (m, 1H), 1.40 (d, J = 14.6 Hz, 9H), 0.91 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
2.1.4)(S)−tert−ブチル(1−(6−ブロモ−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)プロピル)カルバメート(化合物11)の合成
EtOH(35 mL)中の化合物10(2.20g,5.41 mmol)の攪拌溶液に、10%KOH水溶液(17 mL)を加え、混合物を70℃で2時間加熱した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、室温に冷却し、10%HCl水溶液を加えることでpH5〜6に調整し、次に真空下で濃縮してEtOHを除去した。残渣をDCM(150 mL×2回)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して、化合物11(1.60g,収率76%)を白色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =388.0, 390.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 12.58 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.19 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.41 - 4.26 (m, 1H), 1.81 - 1.65 (m, 2H), 1.37 (s, 9H), 0.88 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
2.1.5)(S)−tert−ブチル(1−(6−(2−フルオロピリジン−4−イル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)プロピル)カルバメート(化合物12a)の合成
1,4−ジオキサン(4 mL)及びHO(1 mL)の中の化合物11(125mg,0.32 mmol)、(2−フルオロピリジン−4−イル)ボロン酸(91mg,0.64 mmol)、PdCl(dppf)(24mg,0.03 mmol)及びCsCO(315mg,0.97 mmol)の懸濁液に、90℃で1時間マイクロ波を照射した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、室温まで冷却し、DCM(50 mL)とHO(30 mL)の混合物に注ぎ、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/10〜1/2)で精製して、化合物12a(54 mg,収率41%)を白色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =404.2
2.1.6)(S)−2−(1−アミノプロピル)−6−(2−フルオロピリジン−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物13a)の合成
DCM(10 mL)中の化合物12a(54 mg、0.13 mmol)の撹拌懸濁液に、4N HCl/EtOAc(5 mL)を加え、混合物を40℃で2時間加熱した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、室温まで冷却し、ろ過して、化合物13a(30 mg、収率75%)を黄色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =304.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 13.13 (s, 1H), 8.74 (s, 3H), 8.33 (dd, J = 45.0, 5.3 Hz, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.94 - 7.39 (m, 2H), 4.27 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 2.04 - 1.92 (m, 2H), 0.92 (dt, J = 10.1, 5.2 Hz, 3H).
2.2.1)(S)−tert−ブチル(1−(6−(3−フルオロピリジン−4−イル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)プロピル)カルバメート(化合物12b)の合成
2.1.5に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =405.1
2.2.2)(S)−2−(1−アミノプロピル)−6−(3−フルオロピリジン−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物13b)の合成
2.1.6に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =305.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 13.13 (s, 1H), 8.83 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.77 (s, 3H), 8.60 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 8.14 - 8.08 (m, 1H), 8.06 (s, 1H), 4.29 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 2.08 - 1.94 (m, 2H), 0.93 (t, J = 7.4 Hz, 3H).
実施例3
3.1.1)5−ブロモ−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)チオフェン−2−カルボン酸メチル(化合物14)の合成
ピリジン(35 mL)中の化合物1(3.00 g、12.71 mmol)の攪拌溶液に、室温でDMAP(0.16g、1.27 mmol)を加え、次いで窒素雰囲気下、0℃に冷却し、ジ−tert−ブチルジカーボネート(3.05g、13.98 mmol)を20分間でゆっくりと加え、添加後、混合物を室温で15時間撹拌した。TLC分析で出発物質のほとんどが消費された後、反応を停止し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/100〜1/30)で精製して、化合物14(3.30 g,収率77%)を白色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =336.9, 338.9; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.35 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 3.88 (s, 3H), 1.54 (s, 9H).
3.1.2)5−ブロモ−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)チオフェン−2−カルボン酸(化合物15)の合成
MeOH(90 mL)中の化合物14(3.30g,9.82 mmol)の撹拌溶液に、10%KOH水溶液(30 mL)を加え、混合物を70℃で1時間加熱した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、室温に冷却し、10%HClを加えてpH2〜3に調整し、濃縮してMeOHを除去した。残渣をDCM(250 mL×2回)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、濃縮して、化合物15(3.30g,収率100%)を黄色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M-H]- =319.9, 321.9.
3.1.3)tert−ブチル(5−ブロモ−2−カルバモイルチオフェン−3−イル)カルバメート(化合物16)の合成
DMF(70 mL)中の化合物15(3.30g,10.24 mmol)の撹拌溶液に、HATU(5.06g,13.32 mmol)、DIEA(3.97g,30.73 mmol)及びNHHCO(2.43g,30.73 mmol)を加え、混合物を室温で15時間撹拌した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、DCM(200 mL)とHO(300 mL)の混合物に注ぎ、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/8〜1/2)で精製して、化合物16(3.20g,収率97%)を黄色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =320.9, 322.9; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.01 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 5.54 (s, 2H), 1.53 (s, 9H).
3.1.4)3−アミノ−5−ブロモチオフェン−2−カルボキサミド(化合物17)の合成
EtOAc(50 mL)中の化合物16(3.20g,9.96 mmol)の撹拌溶液に、4N HCl/EtOAc(15 mL)を加え、混合物を45℃で2時間加熱した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、室温に冷却し、飽和NaCO水溶液を加えてpH7〜8に調整し、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/5〜1/1)で精製して、化合物17(2.30g,収率100%)を黄色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =220.9, 222.9; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.60 (s, 1H), 5.74 (s, 2H), 5.42 (s, 2H).
3.1.5)(S)−tert−ブチル(1−((5−ブロモ−2−カルバモイルチオフェン−3−イル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イル)カルバメート(化合物18)の合成
THF(100 mL)中の化合物17(1.00g,4.52 mmol)の撹拌溶液に、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロパン酸(1.71g,9.05 mmol)、TEA(0.92g,9.05 mmol)及びクロロギ酸イソブチル(1.24g,9.05 mmol)を加え、混合物を16時間加熱還流した。LC−MS分析で出発物質のほとんどが消費された後、反応を停止し、室温に冷却し、EtOAc(200 mL)及びHO(150 mL)を加え、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/5〜1/1)で精製して、化合物18(850 mg,収率48%)を白色泡状物として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =392.0, 394.0; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.37 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 5.77 (s, 2H), 5.20 (s, 1H), 4.35 (s, 1H), 1.49 (s, 3H), 1.48 (d, J = 3.1 Hz, 9H).
3.1.6)(S)−tert−ブチル(1−(6−ブロモ−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)エチル)カルバメート(化合物19)の合成
EtOH(16 mL)中の化合物18(850mg,2.17 mmol)の攪拌溶液に、10%KOH水溶液(8 mL)を加え、混合物を70℃で2時間加熱した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、室温に冷却し、10%HCl水溶液を加えてpH5〜6に調整し、真空下で濃縮してEtOHを除去した。残渣をEtOAc(100 mL×2回)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して、化合物19(650mg,収率80%)をオフホワイトの固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =374.0, 376.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 12.57 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.25 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 4.59 - 4.46 (m, 1H), 1.42 - 1.25 (m, 12H).
3.1.7)(S)−tert−ブチル(1−(6−(3−フルオロピリジン−4−イル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)エチル)カルバメート(化合物20)の合成
1,4−ジオキサン(4 mL)及びHO(1 mL)の中の化合物19(100mg,0.27 mmol)、3−フルオロピリジン−4−ボロン酸(75mg,0.53 mmol)、PdCl(dppf)(20mg,0.03 mmol)及びCsCO(261mg,0.80 mmol)の懸濁液に、90℃で1時間マイクロ波を照射した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、同じスケール、同じ量で反応をもう1回繰り返した。合わせた2つのバッチをDCM(60mL)とHO(50mL)の混合物に注ぎ、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/5〜1/1)で精製して、化合物20(20mg,収率9%)を淡黄色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =391.1; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.09 (s, 1H), 8.66 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.55 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.66 - 7.60 (m, 1H), 4.81 (s, 1H), 1.64 (s, 3H), 1.47 (d, J = 11.3 Hz, 9H).
3.1.8)(S)−2−(1−アミノエチル)−6−(3−フルオロピリジン−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物21)の合成
EtOAc(8 mL)中の化合物20(20mg,0.05 mmol)の撹拌懸濁液に、4N HCl/EtOAc(4 mL)を加え、混合物を40℃で3時間加熱した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、室温に冷却し、ろ過して、化合物21(15mg,収率93%)を黄色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =291.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 13.08 (s, 1H), 8.82 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.70 (s, 3H), 8.60 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 8.15 - 8.09 (m, 1H), 8.07 (s, 1H), 4.41 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 1.58 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例4
4.1.1)(S)−tert−ブチル(2−((5−ブロモ−2−カルバモイルチオフェン−3−イル)アミノ)−1−シクロプロピル−2−オキソエチル)カルバメート(化合物22)の合成
3.1.5に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =418.0, 420.0; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.33 (s, 1H), 8.26 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 5.78 (s, 2H), 5.33 (s, 1H), 3.66 (s, 1H), 1.47 (s, 9H), 1.15 - 1.09 (m, 1H), 0.67 (dddd, J = 18.9, 14.0, 11.6, 7.3 Hz, 4H).
4.1.2)(S)−tert−ブチル((6−ブロモ−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)(シクロプロピル)メチル)カルバメート(化合物23)の合成
3.1.6に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =400.0, 402.0; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.97 (s, 1H), 7.37 (s, 1H), 5.66 (s, 1H), 4.03 (s, 1H), 1.43 (s, 9H), 0.90 (dd, J = 13.8, 6.7 Hz, 1H), 0.67 (dd, J = 8.8, 4.7 Hz, 2H), 0.60 (ddd, J = 13.0, 9.6, 5.1 Hz, 2H).
4.1.3)(S)−tert−ブチル(シクロプロピル(6−(3−フルオロピリジン−4−イル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)メチル)カルバメート(化合物24)の合成
3.1.7に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =417.1; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.17 (s, 1H), 8.66 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.55 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.68 - 7.60 (m, 1H), 5.54 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 3.98 (s, 1H), 1.46 (s, 9H), 0.91 (s, 1H), 0.78 - 0.55 (m, 4H).
4.1.4)(S)−2−(アミノ(シクロプロピル)メチル)−6−(3−フルオロピリジン−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物25)の合成
3.1.8に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =317.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 13.11 (s, 1H), 8.95 (s, 3H), 8.84 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.61 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.17 - 8.10 (m, 1H), 8.07 (s, 1H), 3.72 (dd, J = 9.3, 5.1 Hz, 1H), 1.36 - 1.26 (m, 1H), 0.90 - 0.55 (m, 4H).
実施例5
5.1.1)(R)−tert−ブチル(1−((5−ブロモ−2−カルバモイルチオフェン−3−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)カルバメート(化合物26)の合成
3.1.5に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =420.0, 422.0
5.1.2)(R)−tert−ブチル(1−(6−ブロモ−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)−2−メチルプロピル)カルバメート(化合物27)の合成
3.1.6に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =402.0, 404.0; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 12.55 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.09 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.24 (t, J = 8.3 Hz, 1H), 2.02 (dd, J = 13.8, 7.2 Hz, 1H), 1.37 (s, 9H), 0.92 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.80 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
5.1.3)(R)−tert−ブチル(1−(6−(3−フルオロピリジン−4−イル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)−2−メチルプロピル)カルバメート(化合物28)の合成
3.1.7に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =419.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 12.56 (s, 1H), 8.79 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.57 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.09 - 8.01 (m, 1H), 7.09 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.28 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 2.14 - 2.04 (m, 1H), 1.43 - 1.31 (m, 9H), 0.95 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 0.84 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
5.1.4)(R)−2−(1−アミノ−2−メチルプロピル)−6−(3−フルオロピリジン−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物29)の合成
3.1.8に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =319.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 13.17 (s, 1H), 8.87 - 8.75 (m, 4H), 8.60 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.15 - 8.08 (m, 1H), 8.05 (s, 1H), 4.14 (s, 1H), 2.32 (dd, J = 13.5, 6.7 Hz, 1H), 1.03 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.96 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例6
6.1.1)(S)−5−ブロモ−3−(2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−3−メチルブタナミド)チオフェン−2−カルボン酸メチル(化合物30)の合成
3.1.5に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =449.0, 451.0; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.40 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 4.51 - 4.17 (m, 1H), 3.88 (d, J = 7.1 Hz, 3H), 2.84 (d, J = 15.9 Hz, 3H), 2.35 (s, 1H), 1.61 - 1.50 (m, 9H), 1.04 (d, J = 5.9 Hz, 3H), 0.95 (d, J = 3.9 Hz, 3H).
6.1.2)(S)−5−ブロモ−3−(2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−3−メチルブタナミド)チオフェン−2−カルボン酸(化合物31)の合成
1.1.2に従う。MS (ESI) (M/Z): [M-H]- =433.0, 435.0
6.1.3)(S)−tert−ブチル(1−((5−ブロモ−2−カルバモイルチオフェン−3−イル)アミノ)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル)(メチル)カルバメート(化合物32)の合成
1.1.3に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =434.1, 436.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 11.50 (d, J = 24.7 Hz, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.74 (s, 2H), 4.16 (dd, J = 82.2, 8.5 Hz, 1H), 2.77 (s, 3H), 2.25 (s, 1H), 1.42 (s, 9H), 0.96 (d, J = 5.1 Hz, 3H), 0.85 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
6.1.4)(S)−tert−ブチル(1−(6−ブロモ−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)−2−メチルプロピル)(メチル)カルバメート(化合物33)の合成
1.1.4に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =416.0, 418.0; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.74 (s, 1H), 7.33 (s, 1H), 4.16 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 2.87 (s, 3H), 2.81 - 2.67 (m, 1H), 1.50 (s, 9H), 1.01 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.94 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
6.1.5)(S)−tert−ブチル(1−(6−(2−フルオロピリジン−4−イル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)−2−メチルプロピル)(メチル)カルバメート(化合物34)の合成
1.1.5に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =433.1; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.76 (s, 1H), 8.34 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.49 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.29 (s, 1H), 4.17 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 2.89 (d, J = 8.9 Hz, 3H), 2.80 (s, 1H), 1.52 (s, 9H), 1.05 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.98 (d, J = 6.2 Hz, 3H).
6.1.6)(S)−6−(2−フルオロピリジン−4−イル)−2−(2−メチル−1−(メチルアミノ)プロピル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物35)の合成
1.1.6に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =333.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 13.18 (s, 1H), 9.74 (s, 1H), 9.44 (s, 1H), 8.39 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.87 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 7.80 (s, 1H), 4.13 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 2.58 (s, 3H), 2.45 (dt, J = 13.5, 6.8 Hz, 1H), 1.06 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.98 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例7
7.1.1)(9H−フルオレン−9−イル)メチル(1−((5−ブロモ−2−カルバモイルチオフェン−3−イル)アミノ)−2−メチル−1−オキソプロパン−2−イル)カルバメート(化合物36)の合成
THF(50 mL)中の化合物17(1.00g,4.52 mmol)の攪拌溶液に、(9H−フルオレン−9−イル)メチル(1−クロロ−2−メチル−1−オキソプロパン−2−イル)カルバメート(1.87g,5.43 mmol)及びピリジン(0.43g,5.43 mmol)を加え、混合物を16時間加熱還流した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、室温に冷却し、10%HCl水溶液(2 mL)を加え、次いで真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/10〜1/2)で精製して、化合物36(1.50g,収率62%)を黄色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =528.0, 530.0; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.61 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.78 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 7.62 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.48 - 7.39 (m, 2H), 7.38 - 7.30 (m, 2H), 5.52 (s, 1H), 5.44 (s, 2H), 4.43 (s, 2H), 4.25 (s, 1H), 1.64 (s, 6H).
7.1.2)tert−ブチル(2−(6−ブロモ−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)プロパン−2−イル)カルバメート(化合物37)の合成
EtOH(100 mL)中の化合物36(2.00g,3.78 mmol)の攪拌溶液に、10%KOH水溶液(35 mL)を加え、80℃で1時間加熱した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、10%HClを添加してpH7〜8に調整し、真空下で濃縮した。残渣をTHF(30 mL)に溶解し、(Boc)O(0.99g,4.54 mmol)及びTEA(0.57g,5.68 mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/5〜1/1)で精製して、化合物37(1.00g,収率68%)を白色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =388.0, 390.0; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.42 (s, 1H), 7.36 (s, 1H), 5.34 (s, 1H), 1.70 (s, 6H), 1.34 (d, J = 25.6 Hz, 9H).
7.1.3)tert−ブチル(2−(6−(2−フルオロピリジン−4−イル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)プロパン−2−イル)カルバメートの合成(化合物38)の合成
1.1.5に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =405.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 12.29 (s, 1H), 8.37 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.83 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.05 (s, 1H), 1.55 (s, 6H), 1.43 - 1.20 (m, 9H).
7.1.4)2−(2−アミノプロパン−2−イル)−6−(2−フルオロピリジン−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物39)の合成
1.1.6に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =305.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 12.91 (s, 1H), 8.83 (s, 3H), 8.38 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.88 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.82 (s, 1H), 1.73 (d, J = 10.1 Hz, 6H).
実施例8
8.1.1)4−ヨード−1−トリチル−1H−イミダゾールの合成(化合物41)の合成
DCM(100 mL)中の化合物40(5.00g,25.78 mmol)及び塩化トリフェニルメチル(8.63g,30.94 mmol)の攪拌懸濁液に、TEA(3.91g,38.67 mmol)を加え、得られた混合物を室温で15時間撹拌した。TLC分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、DCM(200 mL)とHO(150 mL)の混合物に注ぎ、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/30〜1/5)で精製して、化合物41(10.00g,収率88%)を白色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =437.0; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.41 - 7.34 (m, 10H), 7.18 - 7.11 (m, 6H), 6.94 (d, J = 1.4 Hz, 1H).
8.1.2)(1−トリチル−1H−イミダゾール−4−イル)ボロン酸(化合物42)の合成
THF(15 mL)中の化合物41(1.00g,2.29 mmol)の撹拌溶液に、イソプロピルマグネシウムクロリドの2.0M THF溶液(1.72 mL,3.44 mmol)を窒素雰囲気下、0℃で10分間で滴下し、添加後、溶液を0℃で15分間撹拌した。ホウ酸トリメチル(1.19g,11.46mmol)を0℃で5分間で加え、添加後、混合物を0℃で15分間、室温で15分間撹拌した。次に、1M HCl水溶液(10 mL)を加え、室温で10分間攪拌した。その後、混合物を飽和NaHCO水溶液(50 mL)にゆっくりと注ぎ、EtOAc(50 ml×3回)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して、化合物42(0.90g,収率100%)を粗生成物として得た。
8.1.3)(S)−tert−ブチル(2−メチル−1−(4−オキソ−6−(1−トリチル−1H−イミダゾール−4−イル)−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)プロピル)カルバメート(化合物43)の合成
1.1.5に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =632.2; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.76 (s, 1H), 7.53 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.41 - 7.36 (m, 10H), 7.22 - 7.17 (m, 7H), 5.62 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.55 (s, 1H), 2.30 (s, 1H), 1.44 (s, 9H), 1.00 (t, J = 6.1 Hz, 6H).
8.1.4)(S)−tert−ブチル(1−(6−(1H−イミダゾール−4−イル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)−2−メチルプロピル)カルバメート(化合物44)の合成
DCM(20 mL)中の化合物43(6.00g,0.95 mmol)の撹拌溶液に、TFA(3 mL)を加え、混合物を室温で15時間撹拌した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、DCM(100 mL)とHO(60 mL)の混合物に注ぎ、NaHCOを加えてpH7〜8に調整し、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(DCM/MeOH 100/1〜10/1)で精製して、化合物44(40mg,収率10%)を白色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =390.1; 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.82 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.52 (s, 1H), 4.35 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 2.22 - 2.13 (m, 1H), 1.47 (s, 9H), 1.04 (d, J = 6.3 Hz, 3H), 0.97 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
8.1.5)(S)−2−(1−アミノ−2−メチルプロピル)−6−(1H−イミダゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物45)の合成
1.1.6に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =290.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 13.10 (s, 1H), 9.15 (s, 1H), 8.81 (s, 3H), 8.35 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.25 (ddd, J = 25.2, 15.6, 7.4 Hz, 1H), 4.12 (s, 1H), 2.30 (dd, J = 13.5, 6.7 Hz, 1H), 1.01 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.95 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
実施例9
9.1.1)4−(トリブチルスタンニル)ピリダジン(化合物47)の合成
THF(40 mL)中のDIPEA(3.79g,37.46 mmol)の攪拌溶液に、n−BuLiの2.5Mヘキサン溶液(13.73 mL,34.34 mmol)を窒素雰囲気下、−70℃で10分間で滴下し、添加後、−70℃で0.5時間撹拌し、−10℃に加温して1時間撹拌した。混合物を、THF(60 mL)中の化合物46(2.50g,31.21 mmol)及びSnClBu(12.19g,37.46 mmol)の溶液に窒素雰囲気下、−70℃で20分間で加え、添加後、−70℃で1時間撹拌し、室温に加温して15時間撹拌した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、EtOAc(100 mL)及びHO(150 mL)を加え、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/ヘキサン 1/20〜1/5)で精製して、化合物47(2.20g,収率20%)を褐色油状物として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =371.1; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.18 (t, J = 1.4 Hz, 1H), 9.04 (dd, J = 4.8, 1.4 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 4.8, 1.6 Hz, 1H), 1.63 - 1.46 (m, 6H), 1.35 (dd, J = 14.8, 7.3 Hz, 6H), 1.16 (dd, J = 21.2, 13.3 Hz, 6H), 0.94 - 0.89 (m, 9H).
9.1.2)(S)−tert−ブチル(2−メチル−1−(4−オキソ−6−(ピリダジン−4−イル)−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)プロピルカルバメート(化合物48)の合成
1,4−ジオキサン(4 mL)中の化合物5(100mg,0.25 mmol)、化合物47(184mg,0.50 mmol)、Pd(PPh(29mg,0.03 mmol)及びCuI(47mg,0.25 mmol)の懸濁液に、100℃で40分間マイクロ波を照射した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、DCM(60 mL)とHO(50 mL)の混合物に注ぎ、セライトパッドでろ過し、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(DCM/MeOH 100/1〜40/1)で精製して、化合物48(30mg,収率30%)を白色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =402.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 12.58 (s, 1H), 9.79 (s, 1H), 9.36 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 8.28 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.11 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.29 (s, 1H), 2.09 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 1.30 (d, J = 59.0 Hz, 9H), 0.95 (d, J = 5.5 Hz, 3H), 0.84 (d, J = 6.5 Hz, 3H).
9.1.3)(S)−2−(1−アミノ−2−メチルプロピル)−6−(ピリダジン−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物49)の合成
1.1.6に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =302.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 13.17 (s, 1H), 9.87 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 9.40 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.81 (s, 3H), 8.24 (s, 1H), 8.22 (dd, J = 5.5, 2.5 Hz, 1H), 4.12 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 2.32 (dd, J = 13.6, 6.8 Hz, 1H), 1.03 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.96 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例10
10.1.1)4−(トリブチルスタンニル)ピリミジン(化合物51)の合成
9.1.1に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =371.1
10.1.2)(S)−tert−ブチル(2−メチル−1−(4−オキソ−6−(ピリミジン−4−イル)−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)プロピル)カルバメート(化合物52)の合成
1,4−ジオキサン(4 mL)中の化合物5(175mg,0.19 mmol)、化合物51(103mg,0.28 mmol)及びPd(PPh(22mg,0.02 mmol)の溶液に、100℃で40分間マイクロ波を照射した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、DCM(60 mL)とHO(50 mL)の混合物に注ぎ、セライトパッドでろ過し、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(DCM/MeOH 100/1〜40/1)で精製して、化合物52(9mg,収率11%)を白色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =402.1
10.1.3)(S)−2−(1−アミノ−2−メチルプロピル)−6−(ピリミジン−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物53)の合成
1.1.6に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =302.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 13.10 (s, 1H), 9.28 (s, 1H), 9.00 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.76 (s, 3H), 8.39 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 8.34 (s, 1H), 4.14 - 4.07 (m, 1H), 2.35 - 2.26 (m, 1H), 1.03 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.96 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例11
11.1.1)2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−2H−1,2,3−トリアゾール(化合物55)の合成
DCM(100 mL)中の化合物54(5.00g,74.55 mmol)の攪拌溶液に、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(6.90g,82.00 mmol)及びp−トルエンスルホン酸(0.62g,3.62 mmol)を添加し、混合物を室温で16時間撹拌した。TLC分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/10〜1/6)で精製して、化合物55(9.00g,収率81%)を無色油状物として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =154.1; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.67 (s, 2H), 5.73 (dd, J = 9.1, 2.7 Hz, 1H), 4.03 (ddd, J = 11.7, 3.7, 2.4 Hz, 1H), 3.79 - 3.69 (m, 1H), 2.48 - 2.38 (m, 1H), 2.16 - 2.04 (m, 2H), 1.77 - 1.69 (m, 2H), 1.67 - 1.61 (m, 1H).
11.1.2)2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2H−1,2,3−トリアゾール(化合物56)の合成
ヘキサン(20 mL)中のジ−μ−メトキソビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)(0.16g,0.24 mmol)の攪拌懸濁液に、4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ジピリジル(0.13g,0.49 mmol)を加え、混合物を窒素で2回脱気した。4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.15g,8.98 mmol)を加え、室温で15分間撹拌し、化合物55(1.25g,8.16mmol)を加え、混合物を室温で16時間撹拌した。TLC分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/10〜1/3)で精製して、化合物56(1.00g,収率44%)を薄緑色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.97 (s, 1H), 5.80 (dd, J = 9.4, 2.6 Hz, 1H), 4.10 - 4.02 (m, 1H), 3.76 - 3.67 (m, 1H), 2.53 - 2.40 (m, 1H), 2.17 - 2.01 (m, 3H), 1.72 (qd, J = 11.6, 3.3 Hz, 2H), 1.63 (ddd, J = 9.0, 5.4, 2.9 Hz, 1H), 1.36 (s, 12H).
11.1.3)tert−ブチル((1S)−2−メチル−1−(4−オキソ−6−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)プロピル)カルバメート(化合物57)の合成
1.1.5に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =475.2; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 12.47 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.08 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.84 (dd, J = 9.1, 2.5 Hz, 1H), 4.28 (t, J = 8.3 Hz, 1H), 3.92 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 3.78 - 3.69 (m, 1H), 2.28 (dd, J = 17.3, 6.2 Hz, 1H), 2.10 - 1.98 (m, 3H), 1.76 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 1.65 - 1.54 (m, 2H), 1.44 - 1.24 (m, 9H), 0.94 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.83 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
11.1.4)(S)−2−(1−アミノ−2−メチルプロピル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物58)の合成
EtOAc(40 mL)中の化合物57(350mg,0.74 mmol)の撹拌溶液に、4N HCl/EtOAc(15 mL)を加え、混合物を2時間45℃で加熱した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、室温に冷却し、ろ過して、化合物57(220mg,収率91%)を白色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =291.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 12.99 (s, 1H), 8.73 (d, J = 3.5 Hz, 3H), 8.68 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 4.09 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 2.30 (dd, J = 13.7, 6.9 Hz, 1H), 1.02 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.96 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例12
12.1.1)1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロールの合成(化合物60)の合成
THF(30 mL)中の化合物59(2.00g,29.81 mmol)の攪拌溶液に、窒素雰囲気下、0℃で60%NaH(1.43g,35.77 mmol)を加え、0℃で1時間撹拌した。THF(20 mL)中のクロロトリイソプロピルシラン(6.32g,32.79 mmol)の溶液を加え、0℃で1時間撹拌した。反応を停止し、HO(100 mL)を加え、混合物をEtOAc(100 mL×2回)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して、化合物60(7.60g,収率100%)を褐色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.90 - 6.79 (m, 2H), 6.41 - 6.31 (m, 2H), 1.49 (dt, J = 15.0, 7.5 Hz, 2H), 1.14 (d, J = 7.5 Hz, 9H).
12.1.2)3−ブロモ−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロール(化合物61)の合成
THF(100 mL)中の化合物60(7.60g,34.02 mmol)の攪拌溶液に、窒素雰囲気下、−70℃でNBS(6.66g,37.42 mmol)を加え、−70℃で5時間撹拌した。ピリジン(1.5 mL)及びn−ヘキサン(30 mL)を加え、混合物を室温に温めて1時間撹拌し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/50〜1/30)で精製して、化合物61(6.50g,収率63%)を薄褐色油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.84 (dd, J = 4.3, 2.4 Hz, 0H), 6.73 (dt, J = 5.0, 2.2 Hz, 0H), 6.34 (dd, J = 6.4, 4.5 Hz, 0H), 1.52 - 1.43 (m, 3H), 1.13 (dd, J = 7.5, 3.6 Hz, 6H).
12.1.3)3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロール(化合物62)の合成
トルエン(120 mL)中の化合物61(6.50g,21.50 mmol)及び4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(4.13g,32.25 mmol)の攪拌溶液に、PdCl(ACN)(0.45g,1.72 mmol)、ジシクロヘキシ(2’,6’−ジメトキシビフェニル−2−イル)ホスフィン(2.65g,6.45 mmol)及びTEA(6.53g,64.50 mmol)を加え、混合物を窒素で2回脱気し、90℃で16時間加熱した。TLC分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、室温に冷却し、EtOAc(200 mL)で希釈し、セライトパッドでろ過し、ろ液を真空下で濃縮した。残渣をカラム(EtOAc/Hex 1/200〜1/50)で精製して、化合物62(3.50g,収率46%)を白色固体として得た。
12.1.4)(S)−tert−ブチル(2−メチル−1−(4−オキソ−6−(1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロール−3−イル)−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)プロピル)カルバメート(化合物63)の合成
1.1.5に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =545.3; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.88 (s, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.18 (s, 1H), 6.83 (t, J = 2.2 Hz, 1H), 6.63 (s, 1H), 5.71 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.58 (s, 1H), 2.32 (s, 1H), 1.52 (dd, J = 15.0, 7.5 Hz, 3H), 1.46 (d, J = 10.0 Hz, 9H), 1.16 (d, J = 7.5 Hz, 18H), 1.02 (t, J = 10.2 Hz, 6H).
12.1.5)(S)−tert−ブチル(2−メチル−1−(4−オキソ−6−(1H−ピロール−3−イル)−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−2−イル)プロピル)カルバメート(化合物64)の合成
THF(20 mL)中の化合物63(440mg,0.81 mmol)の攪拌溶液に、TBAF(1 mol/L THF溶液,0.9 mL,0.90 mmol)を室温で加え、室温で2時間攪拌した。LC−MS分析で出発物質が消費された後、反応を停止し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(DCM/MeOH 100/1〜30/1)で精製して、化合物64(260mg,収率83%)を白色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =389.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 12.15 (s, 1H), 11.27 (s, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.01 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.87 (dd, J = 4.5, 2.4 Hz, 1H), 6.48 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.25 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 2.12 - 1.99 (m, 1H), 1.31 (d, J = 55.1 Hz, 9H), 0.93 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 0.82 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
12.1.6)(S)−2−(1−アミノ−2−メチルプロピル)−6−(1H−ピロール−3−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物65)の合成
1.1.6に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =289.1; 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 12.73 (s, 1H), 11.38 (s, 1H), 8.68 (s, 3H), 7.45 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.31 (s, 1H), 6.89 (dd, J = 4.6, 2.5 Hz, 1H), 6.52 (dd, J = 4.1, 2.3 Hz, 1H), 4.03 (s, 1H), 2.33 - 2.24 (m, 1H), 1.01 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 0.95 (d, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例13
13.1.1)(S)−4−(2−(1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルプロピル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物66)の合成
DMSO(10 mL)中の化合物5(500mg,1.24 mmol)の攪拌溶液に、ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(350mg,1.86 mmol)、CuI(59mg,0.31 mmol)及びL−プロリン(71mg,0.62 mmol)を加え、混合物を窒素雰囲気下、2回脱気し、100℃に加熱して15時間撹拌した。LC−MS分析で出発物質のほとんどが消費された後、反応を停止し、室温に冷却し、DCM(100 mL)とHO(100 mL)の混合物に注ぎ、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をカラム(DCM/MeOH 50/1〜10/1)で精製して、化合物66(150mg,収率23%)を褐色固体として得た。
MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =508.2; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.88 - 10.64 (m, 1H), 6.22 (s, 1H), 4.44 (s, 1H), 3.64 (s, 4H), 3.34 (s, 4H), 2.34 (s, 1H), 1.51 (s, 9H), 1.46 (s, 9H), 1.00 (t, J = 7.7 Hz, 6H).
13.1.2)(S)−2−(1−アミノ−2−メチルプロピル)−6−(ピペラジン−1−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン塩酸塩(化合物67)の合成
1.1.6に従う。MS (ESI) (M/Z): [M+H]+ =308.1; 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 6.50 (s, 1H), 4.09 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 3.69 (s, 4H), 3.45 (s, 4H), 2.36 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 1.09 (d, J = 6.8 Hz, 6H).

Claims (18)

  1. 式(V)で表される化合物、又はその薬学上許容される塩。
    〔式中、Rは、芳香族又は非芳香族の置換基を表し、置換基は例えばフェニル、ピリジル、ピリミジル、ピラゾール、ピリミジニルであるが、これらに限定されない。
    は、A環上の任意の可能な位置に存在しうる。
    A環上に、同一又は異なる2つのRがあってもよい。
    は、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
    が芳香環を含む場合、芳香環は、環上に1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばN、O又はSであるが、これらに限定されない。
    が芳香環を含む場合、芳香環はC1−6炭化水素基で置換されていてもよく、C1−6炭化水素基は例えばMe、Et、CFであるが、これらに限定されない。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表し、例えばMe、Et、iPr、Pr、シクロPrであるが、これらに限定されない。
    ’は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表し、例えばMe、Et、iPr、Pr、シクロPrであるが、これらに限定されない。
    及びR’は、同一であるか又は異なっていてもよい。
    又はR’がH原子である場合を含めて、RがR’と異なる場合、R及びR’に結合するC原子上にキラル中心が含まれ、キラル中心の配置は(S)又は(R)のいずれかであってよい。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    、R’、R及びRは、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
    及びR’が結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    及びRが結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。〕
  2. が、フェニル、ピリジル、ピリミジル、ピラゾール、ピリミジニルの置換基のうちの1つである、請求項1に記載の化合物又はその薬学上許容される塩。
  3. が、1つ又は複数のヘテロ原子置換を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Clであるがこれらに限定されない、請求項1又は2に記載の化合物又はその薬学上許容される塩。
  4. が、1つ以上のC1−6炭化水素基を有してもよく、C1−6炭化水素基が例えばMe、Et、CFであるがこれらに限定されない、請求項1又は2に記載の化合物又はその薬学上許容される塩。
  5. が、Me、Et、iPr、Pr、サイクPrの置換基のうちの1つであり、R’がHであり、両方のエナンチオマーが特許請求される、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩。
  6. 及びRが両方ともHである、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物、又はその薬学上許容される塩。
  7. 式(II)で表される化合物、又はその薬学上許容される塩。
    〔式中、Rは、芳香族又は非芳香族の置換基を表す。
    は、A環上の任意の可能な位置に存在しうる。
    A環上に、同一又は異なる2つのRがあってもよい。
    は、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
    が芳香環を含む場合、芳香環は、環上に1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばN、O又はSであるが、これらに限定されない。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    ’は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    及びR’は、同一であるか又は異なっていてもよい。
    又はR’がH原子である場合を含めて、RがR’と異なる場合、R及びR’に結合するC原子上にキラル中心が含まれ、キラル中心の配置は(S)又は(R)のいずれかであってよい。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    、R’、R及びRは、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
    及びR’が結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    及びRが結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。〕
  8. 式(III)で表される化合物、又はその薬学上許容される塩。
    〔式中、Rは、芳香族又は非芳香族の置換基を表す。
    は、A環上の任意の可能な位置に存在しうる。
    A環上に、同一又は異なる2つのRがあってもよい。
    は、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
    が芳香環を含む場合、芳香環は、環上に1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばN、O又はSであるが、これらに限定されない。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    ’は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    及びR’は、同一であるか又は異なっていてもよい。
    又はR’がH原子である場合を含めて、RがR’と異なる場合、R及びR’に結合するC原子上にキラル中心が含まれ、キラル中心の配置は(S)又は(R)のいずれかであってよい。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    、R’、R及びRは、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
    及びR’が結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    及びRが結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。〕
  9. 式(IV)で表される化合物、又はその薬学上許容される塩。
    〔式中、Rは、芳香族又は非芳香族の置換基を表す。
    は、A環上の任意の可能な位置に存在しうる。
    A環上に、同一又は異なる2つのRがあってもよい。
    は、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
    が芳香環を含む場合、芳香環は、環上に1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばN、O又はSであるが、これらに限定されない。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    ’は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    及びR’は、同一であるか又は異なっていてもよい。
    又はR’がH原子である場合を含めて、RがR’と異なる場合、R及びR’に結合するC原子上にキラル中心が含まれ、キラル中心の配置は(S)又は(R)のいずれかであってよい。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    、R’、R及びRは、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
    及びR’が結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    及びRが結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。〕
  10. 式(VI)で表される化合物、又はその薬学上許容される塩。
    〔式中、Rは、芳香族又は非芳香族の置換基を表す。
    は、A環上の任意の可能な位置に存在しうる。
    A環上に、同一又は異なる2つのRがあってもよい。
    は、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
    が芳香環を含む場合、芳香環は、環上に1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばN、O又はSであるが、これらに限定されない。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    ’は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    及びR’は、同一であるか又は異なっていてもよい。
    又はR’がH原子である場合を含めて、RがR’と異なる場合、R及びR’に結合するC原子上にキラル中心が含まれ、キラル中心の配置は(S)又は(R)のいずれかであってよい。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    、R’、R及びRは、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
    及びR’が結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    及びRが結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。〕
  11. 式(VII)で表される化合物、又はその薬学上許容される塩。
    〔式中、Rは、芳香族又は非芳香族の置換基を表す。
    は、A環上の任意の可能な位置に存在しうる。
    A環上に、同一又は異なる2つのRがあってもよい。
    は、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
    が芳香環を含む場合、芳香環は、環上に1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばN、O又はSであるが、これらに限定されない。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    ’は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    及びR’は、同一であるか又は異なっていてもよい。
    又はR’がH原子である場合を含めて、RがR’と異なる場合、R及びR’に結合するC原子上にキラル中心が含まれ、キラル中心の配置は(S)又は(R)のいずれかであってよい。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    は、Cl−20炭化水素を有する脂肪族置換基又はHを表す。
    、R’、R及びRは、1つ又は複数のヘテロ原子を有していてもよく、ヘテロ原子は例えばF、Cl、N、O又はSであるが、これらに限定されない。
    及びR’が結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    及びRが結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。
    又はR’がRに結合して、3〜8員環を形成してもよい。〕
  12. 請求項1〜11の式(II)〜(VII)の化合物を調製する合成方法。
  13. CDC7関連疾患、例えば癌(ただし、これに限定されない)を治療する方法として使用される、製剤化された治療有効量の請求項1〜11の式(II)〜(VII)の化合物。
  14. API(活性医薬成分)として使用される、請求項1〜11の化合物、又はその許容される塩、又はその結晶形。
  15. 薬学上許容される賦形剤と組み合わされ、固体形態又は液体形態の薬物として製剤化された、請求項1〜11の化合物、又はその許容される塩、又はその結晶形。
  16. CDC7関連疾患、例えば癌(ただし、これに限定されない)を治療するために、許容される量でヒトに使用される、請求項13〜15の固体形態又は液体形態の薬物。
  17. 有効量の請求項1〜11の化合物を対象に投与することを含む、CDC7関連疾患を治療する方法。
  18. 薬学上許容される担体又は希釈剤、及び請求項1〜11のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容される塩を含む医薬組成物。
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