JP2020510964A - 高周波電圧を供給するための内部電気回路網を有する電極ユニット及びプラズマ処理装置用のキャリア装置 - Google Patents

高周波電圧を供給するための内部電気回路網を有する電極ユニット及びプラズマ処理装置用のキャリア装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、所定の印加電圧時にそれぞれのプラズマ電極対の第1プラズマ電極と第2プラズマ電極との間にプラズマを発生させるために適している多数のプラズマ電極対と、第1電圧を全ての第1プラズマ電極に供給し、第2電圧を全ての第2プラズマ電極に供給するために適している(これらの電圧のうちの少なくとも1つの電圧が高周波である)少なくとも1つの内部電気供給網と、当該第1電圧又は当該第2電圧を当該少なくとも1つの内部電気供給網に供給するために適している1つの第1及び1つの第2接続端子とを有する電極ユニットに関する。当該内部電気供給網は、多数の導線を有する。この場合、当該供給網は、当該配置、当該幾何寸法及び/又は当該導線の材料によって、及び/又は当該供給網内の第1電圧又は第2電圧の配置によって当該電極ユニットと第1及び/又は第2電圧の周波数とに適合されている。

Description

本発明は、プラズマ処理装置用の電極ユニットに関する。この場合、この電極ユニットは、特に真空内で静電容量結合されたプラズマを生成するために適している多数のプラズマ電極対を有し、異なる高周波電圧がそれぞれ、1つの内部電気供給網を通じてそれぞれのプラズマ電極対の両プラズマ電極に供給される。さらに、本発明は、プラズマ処理装置用のキャリア装置にも関する。この場合、このキャリア装置は、少なくとも2つの当該電極ユニットを有する。
プラズマ工程は、例えば、太陽電池の製造、マイクロエレクトロニクス又は基板表面(例えば、ガラス)のグラフト(Veredlung)において層若しくは粒子を蒸着若しくは蒸着するために、例えばプラズマイオン注入によって層をドープするために、又は基板の表面を洗浄又は活性化するために使用される。以下では、これらの全てのプラズマ工程をプラズマ処理と呼ぶ。
静電容量結合されたプラズマの場合、処理すべき基板が、2つのプラズマ電極対間の空間内に存在する。この場合、低周波電圧又は高周波電圧が、これらの2つのプラズマ電極に印加される。電圧が、多くの場合はこれらのプラズマ電極のうちの1つのプラズマ電極との直接のオーミック接触によって当該基板に印加される。しかしながら、特に誘電層のプラズマアシスト蒸着の場合、対応する絶縁層が、少なくとも基板の縁領域内でプラズマ電極上にも形成され得る。当該絶縁層は、同じプラズマ電極上に引き続き搭載された別の基板上の蒸着の均一性に悪影響を及ぼす。
プラズマ処理時の基板の処理量を増大させるため、複数の基板を同時に処理するバッチシステムが使用される。この場合、複数の基板の処理すべき表面が、並行して又は上下に重なり合って配置され得る。これらの基板はそれぞれ、1つのプラズマ電極対の複数のプラズマ電極間に配置されている。これらの基板は、互いに電気絶縁されていて、プラズマがこのそれぞれのプラズマ電極対のこれらのプラズマ電極間で生成され得るように電圧供給部に接続されている。上下に重なり合って配置された複数の基板の場合、それぞれ2番目のプラズマ電極が、共通の1つの電気端子を有するように、3mm〜30mmの通常の間隔で互いに平行にそれぞれ配置されている200個に及ぶプラズマ電極が、1つのプラズマ電極ユニット内で互いに電気接続される。次いで、プラズマを全てのプラズマ電極間に発生させるのに十分な大きさである交流電圧が、こうして構成された2つの端子を有する2つの電極群から成る配置に印加される。このため、特に、当該プラズマ電極を包囲するグランド(真空チャンバ及び別の構成要素)に対して対称な電圧が印加される。すなわち、正の電圧+U/2が、一方の電極群に印加され、−U/2が、他方の電極群に印加される。したがって、プラズマをこれらのプラズマ電極間で発生させるために十分に大きい電圧Uが、専らこれらのプラズマ電極間で発生する。プラズマは、包囲しているグランド部分に向かって発生しない。何故なら、そこに印加されるU/2を有する電圧は、プラズマを発生させるには小さすぎるからである。この種類のプラズマ発生器(発生器の対称な結合)は、特に多数のプラズマ電極上に多数の基板を有するプラズマ工程で有益である。何故なら、寄生プラズマを回避するための帯電部品同士の絶縁が、ほぼ完全に省略され得るからである。
このような電極ユニットは、例えば欧州特許第0143479号明細書に記載されている。この場合、個々の電極板が、電気絶縁離間要素によって所定の間隔で互いに保持され、キャリアに配置されている導電体にそれぞれ接触する。したがって、当該電極ユニットは、それぞれ1つの導電体を有する2つのキャリアを有する。この場合、これらのキャリアはそれぞれ、当該電極ユニットの全長にわたって、すなわち最初の電極板から最後の電極板まで延在する。
独国特許出願公開第102015004352号明細書も、同様な電極ユニットを記載している。当該電極ユニットの場合、板状で導電性のそれぞれの基板キャリアが、それぞれの平面内に配置されていて、コンタクトノーズを有する。良好な導電性材料、特にグラファイトから成るそれぞれ1つのコンタクトブロックが、電気的に同じに接続された2つの基板キャリア間に配置されている。当該コンタクトブロックは、個々の基板キャリア間の電気接続を保証し、したがって整列された全ての基板キャリアにわたる電圧の供給を保証し、同時に相互の既定の間隔の保持を保証する。
一般に、(20×5)mmの横断面を有するグラファイトから成るブロック状のグラファイトロッド又は接触片が、電圧を整列された複数のプラズマ電極に供給するために使用される。
この種類の電圧供給は、10Hz〜1000kHzの範囲内の周波数を有する低周波電圧を、整列された全てのプラズマ電極に同様に供給するためには非常に適している。したがって、同じ電圧が、整列されたそれぞれのプラズマ電極に印加する。その結果、均一なプラズマが、電極ユニットの全てのプラズマ電極対で生成され得る。
上記の10Hz〜1000kHzの低周波電圧用の対称なプラズマ配線は、従来の技術であり、広く使用される一方で、1MHz〜100MHzの周波数を有する高周波プラズマに対しては問題がある。
より高い周波数、例えば13.56MHz又は40MHzを有する電圧によるプラズマ工程には、基板縁領域内のプラズマ電極上の厚い寄生誘電層でも基板処理の良好な均一性、基板上でプラズマから発生するイオンの低いエネルギーによる激しくない基板処理のような特別な利点がある。このような高周波プラズマ及びこれに付随する(例えば、プラズマ励起化学気相堆積(PECVD)又は反応性イオンエッチング(RIE)のような)プラズマ工程は、当該プラズマ工程の上記の工程の利点に起因して半導体産業において低周波プラズマ工程を完全に排除した。当該高周波プラズマは、通常は単一ディスク反応装置内で使用される。すなわち、例えば300mmの直径を有するシリコンウェーハのような単一基板が、2つのプラズマ電極から成るただ1つの電極装置内で処理される。この場合、高周波発生器が非対称に結合される。すなわち、基板が、グランド電極上に存在し、高周波電圧を印加する第2電極が、対電極として機能する。さらなる寄生プラズマを回避するため、当該第2電極は、電極ギャップの外側でグランドに対して良好に絶縁されて配置される。
この周波数範囲内の電圧及び/又は整列された非常に多数の、例えば20個以上のプラズマ電極を有する複数の電極ユニットに対しては、対称な高周波プラズマの生成に問題がある。特に、電極ユニットによって得られた電圧分布が、もはや十分に均一でない。
この問題を解決するため、様々な可能性が、従来の技術から知られている。すなわち、米国特許第5733511号明細書は、或る装置を記載している。この装置の場合、整列された(この場合には、並行して配置されている)それぞれのプラズマ電極が、外部の、以下ではHF発生器と呼ばれる、高周波電圧発生器と、これに接続されている整合網(matching network,match network又はmatch box)とから(2N+1)λ/4(N=0,1,2...)の長さを有する単一同軸ケーブルを経由して電圧を別々に供給される。整列された多数のプラズマ電極にとって、例えば、プラズマ処理装置の処理チャンバに電圧を供給する独立したそれぞれの真空フィードスルーに起因して、当該装置は、非常に複雑である。
米国特許第4887005号明細書には、或る電極ユニットが記載されている。この電極ユニットの場合、電力が、HF発生器及び整合網から独立した供給線中の個々に調整可能なインダクタンス部又はキャパシタンス部を経由して整列されたそれぞれのプラズマ電極に供給される。しかしながら、当該電極ユニットは、同様に非常に複雑であるか、又は差動駆動変圧器若しくはセンタータップコイルを有する。この場合、当該変圧器の出力巻線のそれぞれの端部又は当該コイルのそれぞれの端部が、整列された複数のプラズマ電極のうちの所定のただ1つのプラズマ電極に接続されている。当該電力は、さらなるコイルを使用することによってさらに分岐されてもよい。その結果、同じ電力が、2(n=1,2,3...)個のプラズマ電極に供給され得る。しかしながら、反対の符号を有する半分の出力電圧が、当該センタータップコイル又は当該変圧器の両端部でそれぞれ発生する。HF発生器の出力電圧は、整列された非常に多数のプラズマ電極に対して非常に高く選択される必要がある。その結果、実現には問題がある。さらに、ここでも、インダクタンス、キャパシタンス、変圧器及びセンタータップコイルのような追加の構成要素が、処理チャンバの外側に、すなわち電極ユニットの外側に配置されている。その結果、多数の真空電圧フィードスルーが必要になる。
欧州特許第0143479号明細書 独国特許出願公開第102015004352号明細書 米国特許第5733511号明細書 米国特許第4887005号明細書
それ故に、本発明の課題は、ほぼ同じ高周波電圧が整列された全てのプラズマ電極に供給される電極ユニットを提供することにある。この場合、従来の技術の欠点が回避又は減少される。さらに、本発明の課題は、少なくとも2つの当該電極ユニットが有益に配置されている多数の基板をプラズマ処理するためのキャリア装置を提供することにある。
この課題は、請求項1に記載の電極ユニットと、請求項16に記載のキャリア装置とによって解決される。好適な実施の形態が、従属請求項に記載されている。
プラズマ処理装置の処理チャンバ内の多数の基板をプラズマ処理するために適した電極ユニットが、第1方向に沿って配置されている複数のプラズマ電極対を有する。この場合、それぞれのプラズマ電極対が、互いに平行に且つ互いに対向して配置されていて且つ互いに電気絶縁されている第1プラズマ電極と第2プラズマ電極とから成る。特に、当該電極ユニットの複数の第1プラズマ電極と複数の第2プラズマ電極とが、第1方向に沿って交互に配置されている。それぞれのプラズマ電極対は、第1プラズマ電極と第2プラズマ電極との間の所定の電圧の印加時に、プラズマをこの第1プラズマ電極とこの第2プラズマ電極との間のプラズマ空間内に発生させるために適している。当該電極ユニットは、処理チャンバ内で第1電極を電極ユニットのそれぞれの第1プラズマ電極に供給し、当該第1電圧とは異なる第2電圧を電極ユニットのそれぞれの第2プラズマ電極に供給するために適している少なくとも1つの内部電気供給網をさらに有する。この場合、当該第1及び第2電圧のうちの少なくとも1つの電圧が、高周波であり、1MHzと100MHzとの間の範囲内の周波数を有する。特に、第1電圧と第2電圧との双方が、高周波電圧である。少なくとも1つの内部電気供給網が、当該複数のプラズマ電極とこれらのプラズマ電極間で発生したプラズマと複数の基板と一緒に、動作中に、すなわちプラズマを発生させ維持するために十分な電圧の印加時に、電極ユニットの内部電気回路網を構成する。この内部電気回路網は、この電極ユニットに固有であり、供給された電圧だけによって外部から制御され得る。
第1及び第2電圧を少なくとも1つの内部電気供給網に供給するため、電極ユニットは、第1接続端子と第2接続端子とをさらに有する。この場合、第1接続端子は、第1電圧を少なくとも1つの内部電気供給網に供給するために適していて、第2接続端子は、第2電圧を少なくとも1つの内部電気供給網に供給するために適している。この場合、処理チャンバの外側に配置された少なくとも1つの発生器によって提供された高周波電力が、オーミック接点を通じて第1及び第2接続端子に伝送され得る。代わりに、発生器によって提供された高周波電力の静電容量式の伝送又は電磁誘導式の伝送によって上記の電圧をこれらの接続端子で非接触式に発生させる結合装置が使用されてもよい。
この場合、第1及び第2電圧は、以下の複数の特徴:実効値、周波数又は位相のうちの少なくとも1つの特徴において相違する。特に、第1及び第2電圧は、グランドに対して対称に生成される。すなわち、第1及び第2電圧は、周波数と実効値において相違ないが、180°だけ異なる位相によって相違する。しかしながら、例えば、第1又は第2電圧が、高周波電圧である一方で、他方の電圧が、零に等しくグランドに相当することによって、非対称な電圧供給も可能である。それぞれの場合において、1つのプラズマ電極対の複数のプラズマ電極の電位差から動作中に発生する電極電圧は、1MHz〜100MHzの範囲内の所定の周波数を有する高周波電圧である。
本発明の電極ユニットの少なくとも1つの内部電気供給網は、電極ユニット内の複数のプラズマ電極対の配置に応じて、特に数と複数のプラズマ電極同士の間隔とに応じて、並びに第1電圧及び/又は第2電圧の周波数に応じて構成されている。この場合、当該内部電気供給網は、特に電極電圧の周波数に適合されている。換言すれば、電極ユニットが、その動作のために具体的な第1電圧と具体的な第2電圧とによって適合されているように、少なくとも1つの内部電気供給網が構成されている。動作中に、少なくとも1つの内部電気供給網が、少なくとも1つの外部整合網と一緒に当該電極ユニットの内部電気回路網の共振及び整合に適合されていて、当該電極ユニット内の均一な電圧分布に適合されている。当該少なくとも1つの外部整合網は、処理チャンバの外側に配置された電圧発生器と第1及び第2接続端子のうちの少なくとも1つの接続端子との間に配置されている。少なくとも1つの内部電気供給網を具体的に構成することによって、ほぼ等しい電圧が、動作中にそれぞれのプラズマ電極対の第1プラズマ電極と第2プラズマ電極との間に発生し、ほぼ等しいプラズマ電力密度が、それぞれの基板で生成されることが達成される。このことは、10個よりも多いプラズマ電極対が1つの電極ユニット内に存在する場合に特に有益である。
少なくとも1つの内部電気供給網は、第1又は第2接続端子と少なくとも2つの第1又は少なくとも2つの第2プラズマ電極との間の複数の供給線、及び/又は隣接した2つの第1又は第2プラズマ電極と互いに接続されている複数の中間線から成る第1又は第2システムのそれぞれ1つの給電点との間の複数の中間線、及び第1又は第2接続端子と付随する給電点との間のそれぞれ1つの接続線を有する。この場合、当該供給網の構成は、当該複数の供給線の適切な配置、並びに/又は当該複数の供給線及び/若しくは当該複数の中間線及び/若しくは複数の接続線の適切な幾何寸法から成り、並びに/又は当該複数の供給線及び/若しくは当該複数の中間線及び/若しくは当該複数の接続線の適切な材料から成り、並びに/又は当該第1方向に沿った当該電極ユニットに対する当該給電点の適切な配置から具体的に成る。この場合、全ての供給線及び/又は中間線及び/又は接続線が、実際の電線である、すなわち所定の寄生ラインインダクタンス又は寄生キャパシタンスを有する電線である。1MHzと100MHzとの間の範囲内の周波数を有する高周波電圧の印加時の電極ユニットの内部電気回路網への影響は無視できない。
当該寄生ラインインダクタンス又は寄生キャパシタンスは、例えば、供給線及び/又は中間線及び/又は接続線の幾何寸法及び/又は材料を適切に選択することによって影響され得る。
上記の少なくとも1つの内部電気供給網の全ての構成を、図面を参照して説明する。
少なくとも1つの供給網の具体的な構成の態様、例えば、当該供給網内の導線の具体的な材料及び具体的な寸法又は当該供給網内の給電点の具体的な配置は、コンピュータモデルを用いて又はシミュレーションを用いて評価され、電極ユニット内の複数のプラズマ電極の配置に応じて選択され得る。
しかしながら、電極ユニット内の50個よりも多いプラズマ電極対の場合、内部電気供給網の具体的な構成に対するコストは非常に高い。それ故に、本発明のキャリア装置は、プラズマ処理チャンバ内の複数の基板をプラズマ処理するために上記の本発明の電極ユニットのうちの少なくとも2つの電極ユニットを有する。この場合、特に、それぞれの電極ユニットは、20個と30個との間のプラズマ電極対、特に好ましくは25個のプラズマ電極対を有する。
以下に、本発明及び本発明の異なる実施の形態を、実施例及び図面に基づいて説明する。
従来の技術による電極ユニットの概略図及び低周波電圧供給用のこの電極ユニットの内部電気回路網の等価電気回路図である。 本発明の電極ユニットの概略図及び高周波電圧供給用のこの電極ユニットの内部電気回路網の等価電気回路図である。 2つの供給網が複数のプラズマ電極を直列接続していて、これらの供給網が順方向接続されている本発明の電極ユニットの第1の実施の形態の概略図及びこれから得られる内部電気回路網の等価電気回路図である。 順方向接続の場合の従来の技術による電極ユニット用の整列された10個のプラズマ電極にわたる高周波電圧の分布を示す。 本発明の電極ユニットの第1の実施の形態用の整列された10個のプラズマ電極にわたる高周波電圧の分布を示す。 2つの供給網が複数のプラズマ電極を直列接続していて、これらの供給網が逆方向接続されている本発明の電極ユニットの第2の実施の形態の概略図及びこれから得られる内部電気回路網の等価電気回路図である。 逆方向接続の場合の従来の技術による電極ユニット用の整列された10個のプラズマ電極にわたる高周波電圧の分布を示す。 本発明の電極ユニットの第2の実施の形態用の整列された10個のプラズマ電極にわたる高周波電圧の分布を示す。 2つの供給網が複数のプラズマ電極を直列接続していて、複数の給電点が任意に配置されている本発明の電極ユニットの第3の実施の形態の概略図及びこれから得られる内部電気回路網の等価電気回路図である。 2つの供給網が複数のプラズマ電極を直列接続していて、複数の給電点が中心に配置されている本発明の電極ユニットの第4の実施の形態の概略図及びこれから得られる内部電気回路網の等価電気回路図である。 2つの供給網が複数のプラズマ電極をツリー接続している本発明の電極ユニットの第5の実施の形態の概略図及びこれから得られる内部電気回路網の等価電気回路図である。 2つの供給網が複数のプラズマ電極を直列接続していて且つツリー接続している本発明の電極ユニットの第6の実施の形態の概略図及びこれから得られる内部電気回路網の等価電気回路図である。 供給網が高周波線として形成されている本発明の電極ユニットの第7の実施の形態の概略図(この場合、第1接続端子及び第2接続端子が、高周波線の同じ端部に存在する)及びこれから得られる内部電気回路網の等価電気回路図である。 供給網が高周波線として形成されている本発明の電極ユニットの第8の実施の形態の概略図(この場合、第1接続端子及び第2接続端子が、高周波線の反対の端部に存在する)及びこれから得られる内部電気回路網の等価電気回路図である。 2つの供給網とプラズマ電極上の誘電層とを有する電極ユニットの本発明の第9の実施の形態の概略図である。 本発明の電極ユニットを有するキャリア装置の第1の実施の形態の第1横断面の概略図である。 キャリア装置の第1の実施の形態の第1横断面に対して直角な第2横断面の概略図である。 本発明の電極ユニットを有するキャリア装置の第2の実施の形態の第1横断面の概略図である。 キャリア装置の第2の実施の形態の第1横断面に対して直角な第2横断面の概略図である。
図1は、プラズマ処理装置の処理チャンバ内で複数の基板4をプラズマ処理するために適している従来の技術による電極ユニット1を示す。この電極ユニット1は、この処理チャンバ内に固定取り付けられ得るか又は全体としてこの処理チャンバ内に移動され且つこの処理チャンバから移動され得る。さらに、電極ユニット1が、プラズマ処理中に当該チャンバ内で直進するように、回転するように又は別の態様で均一に若しくは不均一に移動される。これらの基板4は、電極ユニット1の構成要素ではない。
電極ユニット1は、第1方向(a軸)に沿って配置されている多数のプラズマ電極対を有する。それぞれのプラズマ電極対は、互いに平行に且つ互いに対向して配置されていて且つ互いに電気絶縁されている1つの第1プラズマ電極2と1つの第2プラズマ電極3とから成る。特に、複数の第1プラズマ電極2と複数の第2プラズマ電極3とがそれぞれ、当該第1方向に沿って交互に配置されていて且つ表面を伴って延在する。基板4が、プラズマ処理中に当該表面上に搭載されている。当該表面は、当該第1方向に対して直角に伸展された平面である、すなわち当該第1方向も属される3次元デカルト座標系の別の2つの方向(b軸及びc軸)のうちの1つの方向に対して平行な平面内で伸展された平面である。しかしながら、それぞれの当該プラズマ電極が、当該第1方向に沿って並行して配置されているように、当該第1プラズマ電極2の表面又は当該第2プラズマ電極3の表面は、当該第1方向と別の1つの方向とによって伸展される平面内に延在してもよい。このとき、1つのプラズマ電極対の複数のプラズマ電極が、デカルト座標系の別の2つの方向のうちの1つの方向に沿って対向している。当該第1プラズマ電極2及び当該第2プラズマ電極3は、導電性の材料、例えばグラファイト又はアルミニウムから成る。その結果、1つのプラズマ電極対の第1プラズマ電極2と第2プラズマ電極3との間の所定の電圧の印加時に、プラズマが、プラズマ空間5内で着火される。
プラズマ電極2,3の表面は、処理すべき基板4の表面よりも通常は僅かに大きい。この場合、プラズマ電極2,3の表面の外形(シルエット、輪郭)が、基板4の外形にほぼ一致する。しかしながら、良導電性の基板4の場合は、この基板4の一部だけが、それぞれのプラズマ電極に接触していてもよい。この場合、これらのプラズマ電極は、任意の形を成し得る。例えば、(156×156)mmの基板4の大きさの場合、1つのプラズマ電極2,3が、(200×200)mmの面積を有する。1つのプラズマ電極対の第1プラズマ電極2と第2プラズマ電極3との間の間隔が、3mmと50mmとの間の範囲内にある。
電極ユニット1は、n個のプラズマ電極2,3を有する。この場合、nは、通常は10と200との間の偶数である。この場合には、(図中にE,E,E,...,En−1で示された)n/2個の第1プラズマ電極2と、(図中にE,E,...,Eで示された)n/2個の第2プラズマ電極3とが存在する。しかしながら、奇数個のプラズマ電極2,3が設けられてもよい。個々のプラズマ電極2,3は、第1方向に沿って絶縁支持部6によって互いに離間されていて、この絶縁支持部6によって支持されている。当該支持部6は、様々な形を成し得、例えば、当該第1方向に沿ってそれぞれ延在する複数のロッド状の支持部でもよく、又は当該複数のプラズマ電極が配置されていて且つ少なくとも1つの側面に基板4を挿入するための開口部を有するハウジングとして形成されてもよい。
全ての第1プラズマ電極2、すなわちE〜Eが、共通の1つの第1配電線7を介して1つの第1接続端子Aに接続されている一方で、全ての第2プラズマ電極3、すなわちE〜Eが、共通の1つの第2配電線8を介して1つの第2接続端子Bに接続されている。グラウンドに対して同じ周波数及び振幅で異なる位相位置(例えば、180°の位相シフト)の2つの電圧を有する2つの発生器9a及び9bが、これらの接続端子A及びBに接続される。当該2つの発生器の代わりに、電力を電磁誘導式に又は静電容量式に電極ユニットに非接触式に伝送し、グラウンドに対して180°だけ位相シフトした2つの電圧を、これらの電圧のそれぞれの電気結合回路網から当該配電線7,8にさらに接続されている当該端子A及びBに供給する結合装置が使用されてもよい。
従来の技術によれば、一般に、第1配電線7及び第2配電線8は、例えば(20×5)mmの(b−c平面内の)横断面を有する固体のグラファイト棒又はグラファイトから成るプレート若しくは接触片である。第1方向(a軸)に沿った配電線7,8の長さは、プラズマ電極7,8の数、又は接続端子A,Bとそれぞれの配電線7又は8によって給電される最後のプラズマ電極2又は3との間の間隔に依存する。
プラズマ電極2,3に印加される低周波の電圧に対しては、すなわち10Hz〜1000kHzの範囲内の周波数による電圧に対しては、配電線7,8はそれぞれ、寄生ラインインダクタンス及び寄生キャパシタンスが無視され得る理想的な導体として作用する。したがって、全ての第1プラズマ電極2又は全ての第2プラズマ電極3が、並列接続されているものとみなされ得、同じ電圧を有し得る。したがって、電極ユニット1の内部電気回路網が、図1の右側に示された等価電気回路によって示され得る。この場合、1つのプラズマ電極対の複数のプラズマ電極間で着火されたプラズマがそれぞれ、プラズマインピーダンスZ_plasmaとして示されていて、このプラズマ電極対の複数のプラズマ電極によって生成される平板コンデンサがそれぞれ、静電容量Cとして示されている。したがって、構成上の不均一性が無視できる場合、電極ユニット1内で着火された全てのプラズマが、同じプラズマパラメータを有する。その結果、全ての基板4が均一に処理され得る。
しかしながら、より高い周波数を有する、例えば13.56MHzの電圧によるプラズマプロセスに対しては、及び/又は、同一に接続された非常に多数のプラズマ電極、例えば10個以上のプラズマ電極を有する電極ユニットに対しては、達成された電圧分布は、もはや十分に均一でない。このことを、図4A及び6Aを参照して後で詳しく説明する
図2は、第1プラズマ電極12、第2プラズマ電極13、基板14、プラズマ空間15、絶縁支持部16及び接続端子A及びBを含む本発明の電極ユニット10を示し、これに関しては図1による電極ユニット1と相違点がない。しかしながら、当該電極ユニット10は、プラズマが2つの高周波電圧発生器19a及び19bによってグラウンドに対して提供される2つの高周波電圧を用いて着火されるプラズマ処理に対して適している。当該両電圧は、同じであるが、特に180°だけ位相シフトされている。これらの電圧の周波数は、1MHzと100MHzとの間の範囲内にあり、特に10MHzと40MHzとの間の範囲内にあり、例えば約13.56MHzである。これらの電圧はそれぞれ、高周波電圧発生器19a,19bからこれらに付随する外部整合網190a,190bを介して第1接続端子A又は第2接続端子Bに伝送される。電極ユニット10の構成要素でないこれらの整合網は、便宜上、図3、5及び7〜13に示されていないが同様に存在する。
均一なプラズマ着火を動作中に電極ユニット10の全てのプラズマ電極対にわたって達成するため、この電極ユニット10は、少なくとも1つの内部電気供給網を有する。当該内部電気供給網は、発生器19aと外部整合網190aとによって提供される第1電圧を全ての第1プラズマ電極12に供給し、発生器19bと外部整合網190bとによって提供される第2電圧を全ての第2プラズマ電極13に供する。図2には、2つの内部電気供給網17,18を有する実施の形態が示されている。ただ1つの内部電気供給網20を有する実施の形態を図11及び12を参照して詳しく説明する。この場合、電極ユニット10内に組み込まれたそれぞれの供給網17,18又は20は、寄生ラインインダクタンスと、場合によっては寄生キャパシタンスとをも有する現実の導線から成る。ほぼ同じ高周波電極電圧が、動作中にそれぞれのプラズマ電極対のプラズマ電極12,13間に存在するように、当該供給網の寸法、材料、配置及び内部接続が設計されている。「ほぼ」は、当該供給網の非常に良好な整合時でも、僅かな電圧差が存在し得ることを意味する。しかしながら、当該僅かな電圧差は、基板4のプラズマ処理の意味において許容できるか、又は、図13に例示されるような、例えばさらに挿入されたコンデンサ又はインダクタンスのような、別の対策によって許容できる程度に低減可能である。動作中に、共振が、電極ユニット10の内部電気回路網と外部整合網190a,190bとの間で発生し、全ての回路網が互いに整合されているように、外部整合網190a及び190bが調整される。
この場合、どの程度の差が複数の具体的なプラズマ処理に対して許容できるかは、多数の基板にわたるプラズマ処理の均一性に課される要求に依存する。すなわち、どの程度の電圧差が依然として許容できるかは、具体的なプラズマ処理工程用のプラズマ処理装置のユーザによって予め設定されている目標均一度に依存する。太陽電池の生産では、例えば、一般に、電極ユニット内の複数の電極電圧間の10%以下の偏差が許容可能であるという前提から出発する。
このため、少なくとも1つの内部電気供給網内に存在する導線、すなわち供給線及び/又は中間線及び/又は接続線は、もはや従来の技術のようにグラファイトから成る個体構造として形成されるのではなくて、例えば、0.1mm〜5mmの範囲内、特に0.2mm〜0.5mmの範囲内の厚さと、1mm〜100mm、特に20mm〜60mmの範囲内の幅とを有する金属ストリップとして形成される。当該厚さ及び当該幅は、当該導体の横断面を表す一方で、通電方向に沿った当該導体の長さが測定される。この場合、内部電気供給網で使用される金属ストリップの長さは、変更でき且つ当該導体の種類に依存する。
特に、当該金属ストリップは、例えばアルミニウム、銅、銀又は銀被覆銅(表面上に銀の層を有する銅)のような高導電性の材料から成る。この場合、当該材料の選択は、動作中の電極ユニットの内部電気回路網内の電気状態だけに依存するのではなくて、上記の材料の、処理チャンバ内、特にプラズマ中に存在する物質、分子、ラジカル等に関する化学特性にも依存する。
例えば、複数の金属ストリップがそれぞれ、銅から成り、0.25mmの厚さ及び30mmの幅を有する。
当該複数の金属ストリップが、アルミニウムから成る場合、これらの金属ストリップはそれぞれ、0.5mmの厚さ及び50mmの幅を有する。
図2に示された実施の形態では、第1電圧は、接続端子Aから第1供給網17内に供給され、この第1供給網17からそれぞれの第1プラズマ電極12に供給される一方で、第2電圧は、接続端子Bから第2供給網18内に供給され、この第2供給網18からそれぞれの第2プラズマ電極13に供給される。
2つの内部電気供給網17,18を有する本発明の電極ユニットの実施の形態を、以下の図面を参照して説明する。この場合、両供給網17,18はそれぞれ、空間的に且つ電気的に互いに分離されている。両供給網17,18の相互の間隔は、当該両供給網17,18の導体同士の静電容量結合及び電磁誘導結合が無視できる程度の大きさであることを、当該分離は意味する。この間隔は、特に100mm〜500mm、例えば約200mmの範囲内にある。当該空間的且つ電気的な分離は、例えば、第1方向に対して直角に延在する方向に対して、両供給網17,18を電極ユニット10の異なる側に配置することによって実現され得る。したがって、例えば、両供給網17,18は、図2に示されているように、b軸に対して電極ユニット10の両側に配置されている。
図3は、2つの内部電気供給網17,18を有する電極ユニットの第1の実施の形態101を示す。第1供給網17では、第1電圧が、第1接続端子Aから第1接続線171を介して互いに接続されている複数の第1中間線172a−172iから成る第1システム170に供給される。この場合、中間線172aが、第1方向に最初に配置された第1プラズマ電極12(E)をこの第1方向に沿って配置された次の第1プラズマ電極12(E)に接続させ、中間線172bが、この第1プラズマ電極12(E)を同様にこの第1方向に沿って配置された次の第1プラズマ電極12(E)に接続させ、この第1方向に沿って配置された最後のプラズマ電極12(En−1)も、中間線172iによってその前方に配置された第1プラズマ電極12に接続されるまで、以下同様に接続される。これは、接続線171とそれぞれの中間線172a−172iとから成る直列回路に相当する。この場合、それぞれの導線は、(図3の右側の)等価電気回路の寄生ラインインダクタンスLによって示されている。したがって、電圧が、接続線171を通じて1番目の第1プラズマ電極として当該第1方向に沿って配置された第1プラズマ電極12(E)に供給され、電圧が、第1接続線171と第1中間線172aとから成る直列回路を通じて2番目の第1プラズマ電極として当該第1方向に沿って配置された第1プラズマ電極12(E)に供給され、電圧が、第1接続線と第2中間線172aと第1中間線172bとから成る直列回路を通じて3番目の第1プラズマ電極として当該第1方向に沿って配置された第1プラズマ電極12(E)に供給される、等々。同様に、電圧が、第2接続端子Bから第2接続線181と第2供給網18を構成する複数の第2中間線182a−182iから成る第2システム180とを通じて第2プラズマ電極13(E〜E)に供給される。この場合、第1接続線171を第1システム170に接続する第1給電点173が、1番目の第1プラズマ電極として当該第1方向に沿って電極ユニット101内に配置された第1プラズマ電極12(E)の高さにある。同様に、第2接続線181を第2システム180に接続する第2給電点181が、1番目の第1プラズマ電極として当該第1方向に沿って電極ユニット101内に配置された第2プラズマ電極13(E)の高さにある。これは、順方向接続又は順方向電源接続と呼ばれる。この場合、高周波電圧が、それぞれのプラズマ電極12,13間の両供給網17,18内で同じ方向に、ここでは第1方向に向けられる。接続線171,181及び中間線172a−172i,182a−182iは、既に説明したように、銅又はアルミニウムのような非常に良好な導電性材料から成る金属ストリップとして形成され得る。この場合、中間線172a−172i,182a−182iは、第1方向に沿って隣接して整列された2つのプラズマ電極12,13間の間隔よりも大きい、すなわち、例えば電極Eと電極Eとの間の間隔よりも大きい長さを有し得る。したがって、この間隔は、従来の技術による電極ユニットの場合と同様に6mmと100mmとの間である。接続線171,181の長さも、1番目の第1又は第2プラズマ電極12,13として電極ユニット101内に配置された第1又は第2プラズマ電極12,13からそれぞれの接続端子A,Bまでの間隔に比べて大きくし得る。当該電極ユニットにわたる電極電圧の差が、従来の技術による電極ユニット内の配電線に比べて電磁誘導の少ない接続線及び中間線を使用することによって非常に低減される。
当該電極電圧の低減が、図4A及び4Bに示されている。これらの図は、電圧の異なる周波数に対する電極ユニットの整列された複数のプラズマ電極に印加される高周波電圧の測定に関し、例えばPSICEのような電子回路用の従来のシミュレーションプログラムによる整列された複数のプラズマ電極にわたる電圧推移のシミュレーションに一致し、これらのプラズマ電極のうちの1つのプラズマ電極に印加される最大電圧に対するこれらのプラズマ電極のうちの1つのプラズマ電極に印加される電圧の電圧偏差を、4Mhz、13.56MHz又は40MHzごとに示す。図4Aには、従来の技術による電極ユニットに対する20個のプラズマ電極、すなわち整列された10個のプラズマ電極にわたる電圧分布が示されている一方で、図4Bは、20個のプラズマ電極を有する本発明の電極ユニットの第1の実施の形態に対する電圧分布を示す。この場合、それぞれのプラズマ電極対の第1プラズマ電極と第2プラズマ電極とは、互いに15mmの間隔で配置されている。(200×200)mmの寸法を有する整列されたこれらのプラズマ電極はそれぞれ、順方向接続される。
見て取れるように、従来の技術による電極ユニット内の電圧偏差は、4MHzの周波数に対しては約4%であり、したがって依然として許容できる。しかしながら、より高い周波数に対しては、もはや許容できない非常に不均一な電圧分布が存在する。何故なら、当該電圧分布は、電極ユニットにわたって基板の均一なプラズマ処理を可能にしないからである。これに対して、本発明の電極ユニットの第1の実施の形態における13.56MHzに対する電圧分布は、既に非常に改善されていて、13.56MHzの場合でも許容される。
本発明の電極ユニットの第2の実施の形態102及びこの第2の実施の形態に付随する等価電気回路が、図5に示されている。同様に、当該電極ユニットは、第1の実施の形態と同じに構成されている第1供給網17及び第2供給網18を有する。この第2供給網18は、第1の実施の形態の第2供給網と同様に構成されているが、ここでは第2給電点183が、第1方向(a軸)に沿って最後の第2プラズマ電極として電極ユニット102内に配置されている第2プラズマ電極13の高さに存在する。当該最後の第2プラズマ電極13は、プラズマ電極(E)である。したがって、当該最後の第2プラズマ電極13(E)を先行している第2プラズマ電極13(En−2)に接続させる第2中間線182aは、第2システム180内の最初の中間線である一方で、中間線182iは、第2システム180内の最後の中間線であり、最初の2つのプラズマ電極(E及びE)として電極ユニット102内に当該第1方向に沿って配置されているこれらの第2プラズマ電極13を互いに接続させる。
図5に示されているように、第2接続端子Bが、同様に第1方向に対して電極ユニット102の別の側に配置され得る。しかしながら、第2接続端子Bは、第1の実施の形態と同様に電極ユニットの下端部に配置されてもよい。この場合、接続線181が、第2供給網18の内部にしたがって最後の第2プラズマ電極13(E)まで、したがって第2給電点183まで配線される。
第2の実施の形態102のこの配置は、逆方向接続又は逆方向電源接続と呼ばれる。この場合、高周波電圧が、第1供給網17内では第1方向に沿って、第2供給網18内では当該第1方向とは反対である第2方向に沿ってそれぞれのプラズマ電極12,13間で向けられる。したがって、プラズマ処理中に流れる電流が、それぞれのプラズマ電極対に対して等しい値の寄生ラインインダクタンスL及び寄生キャパシタンスを接続端子Aと接続端子Bとの間に発生させる。これにより、電圧分布の均一性がさらに向上する。
当該電圧分布の均一性のさらなる向上は、図6A及び6Bに明確に認識することができる。図6Aは、従来の技術による電極ユニットの整列された10個のプラズマ電極に対する電圧分布を新たに示す一方で、図6Bは、整列された10個のプラズマ電極を有する本発明の電極ユニットの第2の実施の形態に対する電圧分布を示す。この場合、同様に、それぞれのプラズマ電極対の第1プラズマ電極と第2プラズマ電極とは、互いに15mmの間隔で配置されている。(200×200)mmの寸法を有する整列されたこれらのプラズマ電極はそれぞれ、1つの又は複数の高周波電圧発生器に逆方向接続される。
ここでも、従来の技術による電極ユニットに対しては、電圧の著しい不均一性が、周波数13.56MHzと40MHzとに対して見て取れる一方で(図6A)、本発明の電極ユニットの第2の実施の形態に対しては、電圧分布が、周波数13.56MHzに対してほぼ均一であり、周波数40MHzに対して少なくとも著しく改善されている(図6B)。
図7は、本発明の電極ユニットの第3の実施の形態103及びこの第3の実施の形態の等価電気回路を示す。第1給電点173と第2給電点183とが、最初のプラズマ電極として電極ユニット103内にそれぞれ配置された、第1システム170の中間線172a−172iによって互いに接続されている第1プラズマ電極12と、最後のプラズマ電極として電極ユニット103内にそれぞれ配置された、第2システム180の中間線182a−182iによって互いに接続されている第2プラズマ電極13との間に任意に配置されている点で、この第3の実施の形態103は、第1及び第2の実施の形態101,102と異なる。すなわち、接続線171,181が、複数の第1プラズマ電極12又は第2プラズマ電極13のうちの、それぞれのシステム170,180内の複数のプラズマ電極12,13のうちの最初のプラズマ電極又は最後のプラズマ電極でない1つのプラズマ電極の高さで、第1システム170若しくは第2システム180又は中間線172a−172i,182a−182iに接触する。図7に示された例では、第1給電点173は、3番目の第1プラズマ電極12の高さ、すなわち電極Eの高さに存在する一方で、第2給電点183は、最後から2番目の第2プラズマ電極13の高さ、すなわち電極En−2の高さに存在する。
したがって、第1システム170と第2システム180とはそれぞれ、第1部分170a,180aと第2部分170b,180bとを有する。第1部分170a,180aはそれぞれ、最後のプラズマ電極として電極ユニット103内にそれぞれ配置された第1プラズマ電極12又は第2プラズマ電極13、すなわち電極En−1又はEとそれぞれの給電点173,183との間に配置されている中間線172c−172iを有する。これに対して、第2部分170b,180bは、最初のプラズマ電極として電極ユニット103内にそれぞれ配置された第1プラズマ電極12又は第2プラズマ電極13、すなわち電極E又はEとそれぞれの給電点173,183との間に配置されている中間線172a,172b又は182a−172hを有する。したがって、第1供給電圧と第2供給電圧とが、第1システム170の第1部分170a内と、第2システム180の第1部分180a内とでは第1方向に向けられ、第1システム170の第2部分170b内と、第2システム180の第2部分180b内とでは第1方向とは反対である第2方向に向けられる。
図5に関して既に説明したように、接続端子A,Bは、特定の位置、特に図7に示されたように電極ユニットの片側に配置される必要はなくて、電極ユニットの下端部若しくは上端部に配置されてもよく、又は任意に配置されてもよい。この場合、接続線171,181は、これに応じて新たに配線されていて且つ形成されている。
図8に示された本発明の電極ユニットの第4の実施の形態104は、図7に示された実施の形態の特別な場合であり、給電点173,183が互いに接続されている中間線172a−172d又は182a−182dから成る付随するシステム170,180に対して中心に配置されていることを特徴とする。例えば、10個のプラズマ電極から成る配置が示されている。第1給電点173は、中心の第1プラズマ電極12の高さに、すなわち電極Eの高さに配置されている一方で、第2給電点183は、中心の第2プラズマ電極13の高さ、すなわち電極Eの高さに配置されている。したがって、第1システム170の第1部分170aと第1システム170の第2部分170bとはそれぞれ、第1システム170の第1半分又は第2半分を構成する一方で、第2システム180の第1部分180aと第2システム180の第2部分180bとはそれぞれ、第2システム180の第1半分又は第2半分を構成する。したがって、第1供給電圧又は第2供給電圧が、第1システム170の第1半分170a内と、第2システム180の第1半分180a内とでは第1方向に向けられ、第1システム170の第2半分170b内と、第2システム180の第2半分180b内とでは第1方向とは反対である第2方向に向けられる。
図3,5,7及び8にそれぞれ示された実施の形態では、電圧が、互いに直列接続された中間線172a−172i,182a−182iから成るシステム170,180の整列された全てのプラズマ電極12,13に供給される。
図9は、本発明の電極ユニットの第5の実施の形態及びこれに付随する等価電気回路を示す。ここでは、第1及び第2供給網17,18が、ツリー状に配置され且つ2本に枝分かれした複数の供給線174a−174g又は184a−184gから成る。第1供給線174a又は第2供給線184aが、それぞれの接続端子A,Bから第1又は第2節点(分岐点)175a,185aまで延在する。それぞれ2つの別の第1又は第2供給線174b,174c,184b,184cが、この第1又は第2供給線174b,174c,184b,184cから別の第1又は第2節点175b,175c,185b,185cまで延在する。これらの供給線は、当該第1又は第2節点175b,175c,185b,185cでもう一回分岐する。それぞれの第1又は第2プラズマ電極12,13が、独立した丁度1つの供給線によって接触されるまで、この2本分岐は継続される。この場合、「2本」は、それぞれの節点に対して、出て行く2本の供給線が入って来る1本の供給線から発生することを意味する。図9には、当該2本分岐が、4つの第1プラズマ電極12と4つの第2プラズマ電極13とに対して示されている。この第5の実施の形態によれば、整列された2個のプラズマ電極12,13が、常に接触している。この場合、nは、節点レベルの数である。当該図示された例では、第1電圧が、第1供給線174d−174gによって第1プラズマ電極12に供給される一方で、第2電圧が、第2供給線184d−184gによって第2プラズマ電極13に供給される。それぞれ2つの節点レベルが、供給網17,18内に存在する。この場合、第1接点レベルが、節点175a又は185aを有し、第2接点レベルが、節点175b及び175c又は185b及び185cを有する。
したがって、図9に付随する等価電気回路(図9の右側)から見て取れるように、プラズマ処理中に流れる電流が、付随する接続端子A,Bと整列された全ての第1又は第2プラズマ電極12,13に対する複数のプラズマ電極のうちの1つのプラズマ電極との間の通電路上で、同数のラインインダクタンス部L及び寄生キャパシタンス部に通電する。これらのプラズマ電極が、同様に形成されている場合、特に供給線として使用される金属ストリップ又は導線の寸法にわたって実現され得る場合、電極ユニットの全てのプラズマ電極対に対する電圧降下は等しい。したがって、均一なプラズマ処理が、当該電極ユニット内に配置されている全ての基板に対して達成される。
図10は、個々の導線のツリー接続と直列接続とから成る混成型である本発明の電極ユニットの第6の実施の形態106を示す。この場合、内部供給網17,18が、供給線174a−174e,184a−184eと、互いに接続されている中間線172a,172b,182a,182bから成るそれぞれ1つのシステム170,180との双方を有する。当該図示された例では、10個のプラズマ電極E−E10を有する電極ユニットが示されている。この場合、電圧が、供給線174a−174eを介して複数の第1プラズマ電極のうちの幾つかの電極、すなわち電極E,E及びEに供給され、供給線174a及び174bと中間線172a,172bとを介して複数の第1プラズマ電極のうちの幾つかの電極、すなわち電極E及びEに供給される。この場合、第1システム170内の第1給電点173が、この第1システム170の中心に存在するが、この第1システム170内の任意の別の第1プラズマ電極2の高さに存在してもよい。第1供給線174a及び174bは、接続端子Aと第1給電点173との間の接続線として使用される。当該電圧供給部の同じ構成が、第2供給網18内に存在する。電圧が、この第2供給網18によって第2プラズマ電極13に供給される。
このような混成型によれば、電圧が、複数の第1プラズマ電極又は複数の第2プラズマ電極12,13を有する電極ユニットに供給され得る。当該複数の第1プラズマ電極又は複数の第2プラズマ電極12,13はそれぞれ、2のべき乗に等しくなく(2≠2)、それ故に、図9に示されているように、電圧が、複数の供給線から成る純粋なツリー状の供給網によって当該複数の第1プラズマ電極又は複数の第2プラズマ電極12,13に供給され得ない。
さらに、本発明の電極ユニットの内部供給網が、互いに接続されている複数の中間線から成る複数のシステムを有してもよい。この場合、当該システムに付随する接続端子とそれぞれの給電点との間の当該システム内に引き込まれる複数の接続線がそれぞれ、ツリー状に配置され分岐された複数の供給線によって実現されている。したがって、特に多数のプラズマ電極の場合、当該電極ユニットの整列された複数のプラズマ電極にわたる電圧分布の均一性がさらに改善され得る。
特に、既に説明した本発明の電極ユニットの実施の形態に存在する両内部供給網17及び18が同様に構成されている。換言すれば、複数の供給線及び/又は互いに接続されている複数の中間線から成る複数のシステムにわたる電圧分布の態様が、両供給網に対して等しい。
当然に、具体的な数が図8〜10で示されている実施の形態においても、プラズマ電極の数は、図示されたこれらの数に限定されないで、それぞれの実施の形態に対して実現可能な数の範囲内で任意に選択され得る。
電圧を電極ユニットのプラズマ電極12,13に供給するためのそれぞれただ1つの内部電気供給網20を有する本発明の電気ユニットの実施の形態を図11及び12を参照して説明する。この場合、供給網20はそれぞれ、高周波線として形成されている。この場合、互いに接続されている複数の中間線212a−212i,222a−222iから成る2つのシステム210,220が、空間的に並行して−上記の実施の形態とは違って空間的に互いに分離されて−配置されている。この場合、両システム210,220が静電容量的に且つ電磁誘導的に互いに結合されているように、第1システム210と第2システム220との間の間隔が小さい。当該間隔は、特に1mm〜50mmの範囲内にあり、例えば10mmである。当該高周波線は、例えば、中間線212a−212i,222a−222iをそれぞれ形成し、場合によっては接続線211,221をそれぞれ形成する平行な2本のワイヤ又は平行な2本の金属ストリップから成る二重線として形成され得る。特に、空気ではなくて、例えば、酸化アルミニウムセラミックス、酸化ケイ素セラミックス等から成る誘電材料が、絶縁体として当該両ワイヤ又は金属ストリップ間に存在する。当該誘電材料は、両ワイヤ又は金属ストリップを互いに絶縁し、それぞれの等価電気回路ではキャパシタンスC_Iとして示されている。上記の中間線用の金属ストリップの寸法と、異なるシステム210,220の複数の金属ストリップ間の10mmの間隔と、絶縁体としての酸化アルミニウムセラミックスとの場合、10Ω〜100Ωの範囲内の通常の波動インピーダンスを有する二重線が形成される。さらに、プラズマ電極12,13の負荷抵抗も、プラズマ電極12,13の構造を適切に寸法決めすることによって適合され得る。これにより、電圧供給がさらに均一化される。二重線の代わりに、同軸ケーブルが使用されてもよい。
図11は、内部供給網20を有する本発明の電極ユニットの第7の実施の形態107を示す。この内部供給網20の場合、両システム210,220の給電点213,223がそれぞれ、第1方向に沿って当該電極ユニット内に最初のプラズマ電極として配置された第1又は第2プラズマ電極12,13(E又はE)の高さに配置されている。換言すれば、給電点213,223が、第1方向に対して当該電極ユニットの同じ側に存在する。したがって、プラズマ処理中に通電される高周波電流が、供給網20のシステム210,220のうちの一方のシステムに流入し、他方のシステム210,220から流出する。すなわち、当該発生する電流が、第1システム210内と第2システム220内とで反対方向に通電する。したがって、両システム210,220のそれぞれの要素において、すなわちそれぞれの中間線212a−212i,222a−222iにおいて、「流入電流」が「流出電流」に等しい。これにより、寄生ラインインダクタンス部Lでの電圧降下がさらに低下する。
図12は、本発明の電極ユニットの第8の実施の形態108を示す。この第8の実施の形態108の場合、第7の実施の形態107とは対照的に、給電点213,223が、第1方向に対してそれぞれのシステム210,220の反対側に存在する。したがって、例えば、第1システム210の第1給電点213が、第1方向に沿って当該電極ユニット内に最初の電極ユニットとして配置された第1プラズマ電極12(E)の高さに存在する一方で、第2システム220の第2給電点223が、第1方向に沿って当該電極ユニット内に最後の電極ユニットとして配置された第2プラズマ電極13(E)の高さに存在する。したがって、プラズマ処理時の当該システム210,220の平行な複数の導線には、流入し流出する高周波電流が発生するのではなくて、両システム210,220内での同方向の高周波電流の流れが発生する。その結果、同様に、電圧分布が均一化される。
図13を参照して、本発明の電極ユニットの別の構成を説明する。図13は、第9の実施の形態109を示す。この第9の実施の形態109の場合、当該電極ユニットが、−図3に示された第1の実施の形態を参照して説明したように−空間的に互いに分離された2つの供給網17,18を有する。整列された複数のプラズマ電極12,13に対して場合によってはさらに存在する電圧差をさらに低下させるため、誘電層30が、プラズマ空間15に面したプラズマ電極12,13の表面上にそれぞれ配置されている。この誘電層30は、それぞれのプラズマ電極対に対する追加のコンデンサとして作用する。当該電極ユニットの複数のプラズマ空間間のプラズマ発生条件を均一にするため、誘電層30の特性、特に当該層の厚さ、場合によっては当該層の材料が、それぞれのプラズマ電極対に適合され得る。誘電層30は、特に、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウムのような複数の材料のうちの1つの材料から成るか、又はこれらの材料の組み合わせ若しくは層状構造から成り、特に1μm〜1000μmの範囲内の厚さを有する。当該層の厚さは、それぞれのプラズマ電極12,13の全寸法にわたって同じでもよく、又は異なってもよく、例えばプラズマ電極12,13の中央の領域が、当該プラズマ電極12,13の縁部よりも厚くてもよい。
当然に、当該誘電層は、基板14に面したそれぞれのプラズマ電極12,13の表面上に形成されてもよく、又はプラズマ電極12,13の両面上に形成されてもよい。さらに、当該誘電層は、全てのプラズマ電極12,13上に配置されるのではなくて、少なくとも1つのプラズマ電極12,13上にだけに又は選択されたプラズマ電極12,13上だけに配置されてもよい。さらに、供給網17,18が、上記の実施の形態にしたがって任意に構成されてもよく、又は、ただ1つの内部電気供給網が、図11及び12にしたがって存在してもよい。
図3,5及び7〜13に示された高周波電圧発生器19a及び19bはそれぞれ、図2を参照して説明したように、高周波電圧発生器と外部整合網とから成る組み合わせである。当該外部整合網を用いることで、接続端子A,Bでの反射高周波電力が、入手した電気構成要素を適切に調整又は選択することによって最小に調整され得る。さらに、全ての図に示された対称な電圧供給は、ただ1つの好適な実施の形態である。第1プラズマ電極及び第2プラズマ電極の非対称な配線も可能である。
既に説明した全ての実施の形態に対して成立することは、少なくとも1つの内部電気供給網が、供給線及び/又は中間線及び/又は接続線に加えてさらなる受動電気構成要素を有し得る点である。当該受動電気構成要素は、電極ユニットにわたる電圧分布のさらなる均一化に使用される追加のインダクタンス又はキャパシタンスでもよい。
当該少なくとも1つの内部電気供給網は、組み込まれた電線と組み込まれた内部受動電気構成要素とを有するプリント回路基板として構成されてもよい。
相互に背反しない限り、上記の複数の可能性のうちの幾つかの可能性又は全ての可能性は、説明した実施の形態の電極ユニットの整列された複数のプラズマ電極の場合の電圧分布の均一性を改善するために互いに組み合わされてもよい。
本発明のキャリア装置40を、図14A〜15Bを参照して詳しく説明する。この場合、図14A及び15Aはそれぞれ、第3方向(x軸)に沿った、すなわち線A′−A′に沿ったキャリア装置40の概略的な横断面を示し、図14B及び15Bは、第4方向(y軸)に沿った、すなわち線B′−B′に沿ったキャリア装置40の概略的な横断面を示す。当該第3及び第4方向は、キャリア装置40に関して規定し、電極ユニットに関して規定し且つ図1〜13に示されているデカルト座標系(a,b,c)に依存しないデカルト座標系(x,y,z)の2つの方向である。
キャリア装置40は、このキャリア装置40内に第3方向に沿って並行して固定配置されたそれぞれ少なくとも2つの本発明の電極ユニットを有する。図14A及び15A内には、それぞれ3つの当該電極ユニット10a−10cが概略的に示されている。それぞれの電極ユニット10a−10cは、複数のプラズマ電極41と、少なくとも1つの内部電気供給網、図示された例ではそれぞれ2つの供給網17,18とを有する。さらに、キャリア装置40は、異なる電極ユニット10a−10cを処理チャンバの外部に配置された高周波電圧発生器に電気接続する接続ユニット42を有する。この接続ユニット42は、異なる電極ユニット10a−10cを支持して固定し、したがって機械的な安定性と、キャリア装置40の異なる電極ユニット10a−10cの物理的な結合を保証する。さらに、この接続ユニット42は、電極ユニット10a−10cの供給網17,18の電気接続を保証する。特に、キャリア装置40は、プラズマ処理装置の処理チャンバに引き込み可能であり、当該処理チャンバから引き出し可能である。この場合、キャリア装置40は、プラズマ処理中に固定式にも又は可動式にも当該処理チャンバ内に配置されている。キャリア装置40に対して規定した第3方向(x軸)は、例えば、キャリア装置40が当該処理チャンバに引き込まれ引き出される方向である。
図14A及び14Bに示されている本発明のキャリア装置40の第1の実施の形態によれば、電極ユニット10a−10cの複数の供給網17,18のうちの少なくとも1つの供給網が、該当する電極ユニット10a−10cの、別の電極ユニット10a−10cに隣接しない側面に沿って配置されている。図14A及び14Bに示された例に関しては、全ての電極ユニット10a−10cの供給網17,18が、第3方向(x軸)に沿って延在するそれぞれの電極ユニット10a−10cの両側に配置されている。
図15A及び15Bに示されている本発明のキャリア装置40の第2の実施の形態によれば、電極ユニット10a−10cの複数の供給網17,18のうちの少なくとも1つの供給網が、該当する電極ユニット10a−10cの、別の電極ユニット10a−10cに隣接する側面に沿って配置されている。図15A及び15Bに示された例に関しては、全ての供給網17,18が、第4方向(y軸)に沿って延在するそれぞれの電極ユニット10a−10cの両側に配置されている。その結果、少なくとも中央の電極ユニット10bの供給網17,18が、電極ユニット10aのプラズマ電極41と電極ユニット10bのプラズマ電極41との間に配置されているか、電極ユニット10bのプラズマ電極41と電極ユニット10cのプラズマ電極41との間に配置されている。
特に、キャリア装置の全ての電極ユニットの供給網が、図14A〜15Bに示されているように同様に配置されている。しかしながら、キャリア装置の少なくとも1つの電極ユニットの少なくとも1つの供給網が異なって配置されることが、基板のプラズマ処理又はキャリア装置の別の特性にとって有益であるならば、当該キャリア装置の少なくとも1つの電極ユニットの少なくとも1つの供給網は、異なって配置されてもよい。
さらに、キャリア装置は、(図14A〜15Bに示されているように)第3方向(x軸)に沿って並行して配置されている複数の電極ユニットに加えて、第4方向(y軸)に沿って又は第5方向(z軸)に沿って並行して配置されている複数の電極ユニットを有してもよい。
1 従来の技術による電極ユニット
2 第1プラズマ電極
3 第2プラズマ電極
4 基板
5 プラズマ空間
6 絶縁支持部
7 第1配電線
8 第2配電線
9 低周波電圧発生器
10,10a−10c 本発明による電極ユニット
101−109
12 第1プラズマ電極
13 第2プラズマ電極
14 基板
15 プラズマ空間
16 絶縁支持部
17 第1供給網
18 第2供給網
19a,19b 高周波電圧発生器
20 供給網
30 誘電層
40 キャリア装置
41 プラズマ電極
42 接続ユニット
170 第1システム
170a 第1システムの第1部分
170b 第1システムの第2部分
171 第1接続線
172a−172i 第1中間線
173 第1給電点
174a−174g 第1供給線
175a−175c 第1節点
180 第2システム
180a 第2システムの第1部分
180b 第2システムの第2部分
181 第2接続線
182a−182i 第2中間線
183 第2給電点
184a−184g 第2供給線
185a−185c 第2節点
190a,190b 外部整合網
210 第1システム
211 第1接続線
212a−212i 第1中間線
213 第1給電点
220 第2システム
221 第2接続線
222a−222i 第2中間線
223 第2給電点
A 第1接続端子
B 第2接続端子

Claims (18)

  1. プラズマ処理装置の処理チャンバ内の複数の基板(14)をプラズマ処理するために適した電極ユニット(10,101...109)であって、
    −前記電極ユニット(10,101...109)は、第1方向に沿った複数のプラズマ電極対を有し、それぞれのプラズマ電極対が、互いに平行に且つ互いに対向して配置されていて互いに電気絶縁されている1つの第1プラズマ電極(12)と1つの第2プラズマ電極(13)とから成り、所定の電圧の印加時に、前記プラズマ電極対のこの第1プラズマ電極(12)とこの第2プラズマ電極(13)との間のプラズマ空間(15)内にプラズマを発生させるために適していて、
    −前記電極ユニット(10,101...109)は、前記処理チャンバ内で第1電圧を前記電極ユニット(10,101...109)のそれぞれの第1プラズマ電極(12)に供給し、第2電圧を前記電極ユニット(10,101...109)のそれぞれの第2プラズマ電極(13)に供給するために適している少なくとも1つの内部電気供給網(17,18,20)を有し、これらの電圧のうちの少なくとも1つの電圧が、1MHz〜100MHzの範囲内の周波数を有する電圧であり、
    −前記電極ユニット(10,101...109)は、前記第1電圧を、前記第1接続端子(A)を介して前記少なくとも1つの内部電気供給網(17,18,20)に供給し、前記第2電圧を、前記第2接続端子(B)を介して前記少なくとも1つの内部電気供給網(17,18,20)に供給するために適している1つの第1接続端子(A)と1つの第2接続端子(B)とを有する当該電極ユニット(10,101...109)において、
    前記少なくとも1つの内部電気供給網(17,18,20)は、前記電極ユニット(10,101...109)内の前記プラズマ電極(12,13)の配置と、前記第1電圧及び/又は前記第2電圧の周波数とに応じて構成されていて、
    前記少なくとも1つの内部電気供給網(17,18,20)は、第1接続端子(A)又は第2接続端子(B)と少なくとも2つの第1プラズマ電極(12)又は少なくとも2つの第2プラズマ電極(13)との間の複数の供給線(174a−g,184a−g)、及び/又は隣接した2つの第1プラズマ電極(12)又は第2プラズマ電極(13)間の複数の供給中間線(172a−i,182a−i,212a−212i,222a−222i)、及び 互いに接続されている複数の中間線(172a−172i,182a−182i,212a−i,222a−i)から成る第1システム(170,210)又は第2システム(180,220)のそれぞれ1つの給電点(173,183,213,223)、及び前記第1接続端子(A)又は前記第2接続端子(B)と当該付随する給電点(173,183,213,223)との間のそれぞれ1つの接続線(171,181,211,221)を有し、
    前記内部電気供給網の構成は、前記複数の供給線(174a−g,184a−g)の適切な配置、並びに/又は前記複数の供給線(174a−g,184a−g)及び/若しくは前記複数の中間線(172a−i,182a−i,212a−212i,222a−222i)及び/若しくは複数の接続線(171,181,211,221)の適切な幾何寸法から成り、並びに/又は前記複数の供給線(174a−g,184a−g)及び/若しくは前記複数の中間線(172a−i,182a−i,212a−i,222a−i)及び/若しくは前記複数の接続線(171,181,211,221)の適切な材料から成り、並びに/又は前記第1方向に沿った前記電極ユニット(10,101...109)に対する前記給電点(173,183,213,223)の適切な配置から成ることを特徴とする電極ユニット(10,101...109)。
  2. 前記複数の供給線(174a−g,184a−g)及び/又は前記複数の中間線(172a−i,182a−i,212a−i,222a−i)及び/又は前記複数の接続線(171,181,211,221)はそれぞれ、0.1mm〜5mmの範囲内の厚さと1mm〜100mmの範囲内の幅とを有する金属ストリップであることを特徴とする請求項1に記載の電極ユニット。
  3. 前記複数の供給線(174a−g,184a−g)及び/又は前記複数の中間線(172a−i,182a−i,212a−i,222a−i)及び/又は前記複数の接続線(171,181,211,221)はそれぞれ、アルミニウム、銅、銀又は銀被覆銅を含む一群の高導電性の材料から成る金属ストリップであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電極ユニット。
  4. 前記電極ユニットは、前記処理チャンバ内で前記第1電圧を前記電極ユニットのそれぞれの第1プラズマ電極(12)に供給するために適している1つの第1内部電気供給網(17)と、前記処理チャンバ内で前記第2電圧を前記電極ユニットのそれぞれの第2プラズマ電極(13)に供給するために適している1つの第2内部電気供給網(18)とを有し、
    前記第1供給網(17)と前記第2供給網(18)とは、空間的に互いに分離されていて、前記第1供給網(17)の給電点(173)が、複数の中間線(172a−i)から成る前記第1システム(170)によって互いに接続されている一群の複数の第1プラズマ電極(12)のうちの最初の第1プラズマ電極(12)として前記第1方向に沿って配置されているこの第1プラズマ電極(12)の高さに配置されていて、前記第2供給網(18)の給電点(183)が、複数の中間線(182a−i)から成る前記第2システム(180)によって互いに接続されている一群の複数の第2プラズマ電極(13)のうちの最初の第2プラズマ電極(13)として前記第1方向に沿って配置されているこの第2プラズマ電極(13)の高さに配置されている結果、当該供給された第1電圧又は第2電圧が、前記第1システム(170)内及び前記第2システム(180)内で同じ方向に向けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電極ユニット(101)。
  5. 前記電極ユニットは、前記処理チャンバ内で前記第1電圧を前記電極ユニットのそれぞれの第1プラズマ電極(12)に供給するために適している1つの第1内部電気供給網(17)と、前記処理チャンバ内で前記第2電圧を前記電極ユニットのそれぞれの第2プラズマ電極(13)に供給するために適している1つの第2内部電気供給網(18)とを有し、
    前記第1供給網(17)と前記第2供給網(18)とは、空間的に互いに分離されていて、前記第1供給網(17)の給電点(173)が、複数の中間線(172a−i)から成る前記第1システム(170)によって互いに接続されている一群の複数の第1プラズマ電極(12)のうちの最初の第1プラズマ電極(12)として前記第1方向に沿って配置されている1つの第1プラズマ電極(12)の高さに配置されていて、
    前記第2供給網(18)の給電点(183)が、複数の中間線(182a−i)から成る前記第2システム(180)によって互いに接続されている一群の複数の第2プラズマ電極(13)のうちの最後の第2プラズマ電極(13)として前記第1方向に沿って配置されている1つの第2プラズマ電極(13)の高さに配置されている結果、
    当該供給された第1電圧又は第2電圧が、前記第1システム(170)内及び前記第2システム(180)内で反対の方向に向けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極ユニット(102)。
  6. 前記電極ユニットは、前記処理チャンバ内で前記第1電圧を前記電極ユニットのそれぞれの第1プラズマ電極(12)に供給するために適している1つの第1内部電気供給網(17)と、前記処理チャンバ内で前記第2電圧を前記電極ユニットのそれぞれの第2プラズマ電極(13)に供給するために適している1つの第2内部電気供給網(18)とを有し、
    前記第1供給網(17)と前記第2供給網(18)とは、空間的に互いに分離されていて、前記第1供給網(17)の給電点(173)が、複数の中間線(172a−i)から成る前記第1システム(170)によって互いに接続されている一群の複数の第1プラズマ電極(12)のうちの最初の第1プラズマ電極(12)として前記第1方向に沿って配置されている1つの第1プラズマ電極(12)と複数の中間線(172a−i)から成る前記第1システム(170)によって互いに接続されている一群の複数の第1プラズマ電極(12)のうちの最後の第1プラズマ電極(12)として前記第1方向に沿って配置されている別の1つの第1プラズマ電極(12)との間に配置されていて、
    前記第2供給網(18)の給電点(183)が、複数の中間線(182a−i)から成る前記第2システム(180)によって互いに接続されている一群の複数の第2プラズマ電極(13)のうちの最初の第2プラズマ電極(13)として前記第1方向に沿って配置されている1つの第2プラズマ電極(13)と複数の中間線(182a−i)から成る前記第2システム(180)によって互いに接続されている一群の複数の第2プラズマ電極(13)のうちの最後の第2プラズマ電極(13)として前記第1方向に沿って配置されている別の1つの第2プラズマ電極(13)との間に配置されている結果、
    当該供給された第1電圧又は第2電圧が、前記第1システム(170)の第1部分(170a)内及び前記第2システム(180)の第1部分(180a)内で前記第1方向に向けられ、前記第1システム(170)の第2部分(170b)内及び前記第2システム(180)の第2部分(180b)内でこの第1方向とは反対である第2方向に向けられることを特徴とする請求項1〜4に記載の電極ユニット(103)。
  7. 前記第1供給網(17)の給電点(173)は、前記第1方向に沿って互いに接続されている複数の中間線(172a−i)から成る前記第1システム(170)の中央に配置されていて、
    前記第2供給網(18)の給電点(183)は、前記第1方向に沿って互いに接続されている複数の中間線(182a−i)から成る前記第2システム(180)の中央に配置されている結果、
    当該供給された第1電圧又は第2電圧が、前記第1システム(170)の第1半分(170a)内及び前記第2システム(180)の第1半分(180a)内で前記第1方向に向けられ、前記第1システム(170)の第2半分(170b)内及び前記第2システム(180)の第2半分(180b)内でこの第1方向とは反対である第2方向に向けられることを特徴とする請求項6に記載の電極ユニット(104)。
  8. 電圧が、前記第1システム(170)によって前記電極ユニットの全ての第1プラズマ電極(12)に供給され、前記第2システム(180)によって全ての第2プラズマ電極(13)に供給されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電極ユニット(101...104)。
  9. 前記電極ユニットは、前記処理チャンバ内で前記第1電圧を前記電極ユニットのそれぞれの第1プラズマ電極(12)に供給するために適している1つの第1内部電気供給網(17)と、前記処理チャンバ内で前記第2電圧を前記電極ユニットのそれぞれの第2プラズマ電極(13)に供給するために適している1つの第2内部電気供給網(18)とを有し、
    前記第1供給網(17)と前記第2供給網(18)とは、空間的に互いに分離されていて、それぞれの供給網(17,18)は、前記第1接続端子(A)又は前記第2接続端子(B)と少なくとも2つのプラズマ電極(12)又は少なくとも2つのプラズマ電極(13)との間の複数の供給線(174a,174c−e,184a,184c−e)と、互いに接続されている複数の中間線(172a,172b,182a,182b)から成る少なくとも1つのシステム(170,180)へ向かう少なくとも1つの供給線(174a,174b,184a,184b)とを有し、
    それぞれ少なくとも2つの第1プラズマ電極(12)又はそれぞれ少なくとも2つの第2プラズマ電極(13)と互いに接続されている前記複数の中間線(172a,172b,182a,182b)から成る少なくとも1つのシステム(170,180)とが、1つの別の供給線(174b,174d,174e,184b,184d,184e)に接触するまで、前記複数の供給線(174a−g,184a−g)がそれぞれ、前記第1接続端子(A)又は前記第2接続端子(B)に接続されている1本の供給線(174a,184a)から出発して2本の別の供給線(174b−e,184b−e)にツリー状に枝分かれしていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電極ユニット(106)。
  10. 前記電極ユニットは、前記処理チャンバ内で前記第1電圧を前記電極ユニットのそれぞれの第1プラズマ電極(12)に供給するために適している1つの第1内部電気供給網(17)と、前記処理チャンバ内で前記第2電圧を前記電極ユニットのそれぞれの第2プラズマ電極(13)に供給するために適している1つの第2内部電気供給網(18)とを有し、
    前記第1供給網(17)と前記第2供給網(18)とは、空間的に互いに分離されていて、それぞれの供給網(17,18)は、前記第1接続端子(A)又は前記第2接続端子(B)とそれぞれの第1プラズマ電極(12)又はそれぞれの第2プラズマ電極(13)との間の複数の供給線(174a−g,184a−g)を有し、
    それぞれの第1プラズマ電極(12)又は第2プラズマ電極(13)が、1つの別の供給線(174d−g,184d−g)に接触するまで、前記複数の供給線(174a−g,184a−g)がそれぞれ、前記第1接続端子(A)又は前記第2接続端子(B)に接続されている1本の供給線(174a,184a)から出発して2本の別の供給線(174b−g,184b−g)にツリー状に枝分かれしていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極ユニット(105)。
  11. 前記電極ユニットは、ただ1つの内部電気供給網(20)を有し、互いに接続されている複数の中間線(212a−i)から成り、全ての第1プラズマ電極(12)を互いに接続する前記第1システム(210)と、互いに接続されている複数の中間線(222a−i)から成り、全ての第2プラズマ電極(13)を互いに接続する前記第2システム(220)とが、この内部電気供給網(20)内に空間的に並行して間隔をあけて配置されていて且つ絶縁体によって互いに分離されていて、静電容量結合と電磁誘導結合とが、前記第1システム(210)と前記第2システム(220)との間に存在し且つ無視できない程度に、前記間隔は小さく、前記第1システム(210)と前記第2システム(220)とは、高周波線として形成されていて、
    前記第1システム(210)の給電点(213)が、この第1システム(210)によって互いに接続されている一群の複数の第1プラズマ電極(12)のうちの最初の第1プラズマ電極(12)として前記第1方向に沿って配置されているこの第1プラズマ電極(12)の高さに配置されていて、前記第2システム(220)の給電点(223)が、この第2システム(220)によって互いに接続されている一群の複数の第2プラズマ電極(13)のうちの最初の第2プラズマ電極(13)として前記第1方向に沿って配置されているこの第2プラズマ電極(13)の高さに配置されている結果、
    プラズマ処理中に発生する電流が、第1システム210内と第2システム220内とで反対の方向に通電することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極ユニット(107)。
  12. 前記電極ユニットは、ただ1つの内部電気供給網(20)を有し、互いに接続されている複数の中間線(212a−i)から成り、全ての第1プラズマ電極(12)を互いに接続する前記第1システム(210)と、互いに接続されている複数の中間線(222a−i)から成り、全ての第2プラズマ電極(13)を互いに接続する前記第2システム(220)とが、この内部電気供給網(20)内に空間的に並行して間隔をあけて配置されていて且つ絶縁体によって互いに分離されていて、静電容量結合と電磁誘導結合とが、前記第1システム(210)と前記第2システム(220)との間に存在し且つ無視できない程度に、前記間隔は小さく、前記第1システム(210)と前記第2システム(220)とは、高周波線として形成されていて、
    前記第1システム(210)の給電点(213)が、この第1システム(210)によって互いに接続されている一群の複数の第1プラズマ電極(12)のうちの最初の第1プラズマ電極(12)として前記第1方向に沿って配置されているこの第1プラズマ電極(12)の高さに配置されていて、前記第2システム(220)の給電点(223)が、この第2システム(220)によって互いに接続されている一群の複数の第2プラズマ電極(13)のうちの最後の第2プラズマ電極(13)として前記第1方向に沿って配置されているこの第2プラズマ電極(13)の高さに配置されている結果、
    プラズマ処理中に発生する電流が、第1システム210内と第2システム220内とで同じ方向に通電することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極ユニット(108)。
  13. 少なくとも1つの第1プラズマ電極(12)又は少なくとも1つの第2プラズマ電極(13)が、このプラズマ電極(12,13)に属する1つのプラズマ空間(15)に面している側に、及び/又はこのプラズマ電極(12,13)上に搭載されている1つの基板(14)に面している側に1つの誘電層(30)を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の電極ユニット(109)。
  14. 前記少なくとも1つの内部電気供給網(17,18,20)は、前記供給線(174a−g,184a−g)及び/又は前記中間線(172a−i,182a−i,212a−i,222a−i)及び/又は前記接続線(171,181,211,221)に加えてさらなる受動電気構成要素を有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の電極ユニット。
  15. 前記少なくとも1つの内部電気供給網(17,18,20)は、組み込まれた電線と組み込まれた内部受動電気構成要素とを有するプリント回路基板として構成されていることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の電極ユニット。
  16. プラズマ処理装置の処理チャンバ内の複数の基板(14)をプラズマ処理するためのキャリア装置(40)において、
    請求項1〜15のいずれか1項に記載の少なくとも2つの電極ユニット(10a...10c)を有するキャリア装置(40)。
  17. 1つの電極ユニット(10a...10c)の少なくとも1つの内部電気供給網(17,18,20)が、1つの別の電極ユニット(10a−10c)に隣接しない電極ユニット(10a−10c)の側面に沿って配置されていることを特徴とする請求項16に記載のキャリア装置。
  18. 1つの電極ユニット(10a...10c)の少なくとも1つの内部電気供給網(17,18,20)が、1つの別の電極ユニット(10a−10c)に隣接する電極ユニット(10a−10c)の側面に沿って配置されていることを特徴とする請求項16に記載のキャリア装置。
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