JPH0982692A - プラズマ処理装置 - Google Patents
プラズマ処理装置Info
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- JPH0982692A JPH0982692A JP7258557A JP25855795A JPH0982692A JP H0982692 A JPH0982692 A JP H0982692A JP 7258557 A JP7258557 A JP 7258557A JP 25855795 A JP25855795 A JP 25855795A JP H0982692 A JPH0982692 A JP H0982692A
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Abstract
て、放電コイル用マッチング回路のマッチング用並列コ
イルによる電力効率の低下を小さくし、温度上昇を小さ
くし、かつプラズマ密度の基板面内の分布を良好にす
る。 【解決手段】 放電コイル1を、一部又は全部が多重の
渦形に形成すると共に、放電コイル1の中心側の上記放
電コイルを構成する導線1aの互いに隣合う間隔が、放
電コイル1の周辺側の放電コイルを構成する導線1aの
互いに隣合う間隔より大きいように構成した。
Description
回路の製造過程におけるドライエッチング、スパッタリ
ング、プラズマCVD等に利用できるプラズマ処理装置
に関し、特に高周波誘導結合方式のプラズマ処理装置に
関するものである。
ドライエッチング技術においては高アスペクト比の加工
等を実現するために、またプラズマCVD技術において
は高アスペクト比の埋め込み等を実現するために、より
高真空でプラズマ処理を行うことが求められている。
は、高真空において高密度プラズマを発生させると、基
板表面に形成されるイオンシース中でイオンが中性ラジ
カル粒子と衝突する確率が少なくなるために、イオンの
方向性が基板に向かって揃い、また電離度が高いために
基板に到着するイオン対中性ラジカルの入射粒子束の比
が大きくなる。このことから、高真空において高密度プ
ラズマを発生することによってエッチング異方性が高め
られ、高アスペクト比の加工が可能となる。
高真空において高密度プラズマを発生させると、イオン
によるスパッタリング効果によって微細パターンの埋め
込み・平坦化作用が得られ、高アスペクト比の埋め込み
が可能になる。
装置の構成を、図7を参照して説明する。図7におい
て、真空容器3内に基板5を載置する基板電極4と対向
電極30とを配設し、これらの電極4、30間に電極用
高周波電源6にて高周波電圧を印加することによって真
空容器3内にプラズマを発生させるように構成されてい
る。なお、電極用マッチング回路7は負荷インピーダン
スを電極用接続ケーブル8の特性インピーダンスにマッ
チングさせるための回路である。
電子とイオンの衝突確率が減少するため、高真空におい
て高密度プラズマを発生することが難しく、十分な処理
速度が得られず、また高周波電圧を無理に高くしてプラ
ズマ密度を高くしようとすると、イオンエネルギーが大
きくなり、エッチング選択比が低下したり、基板にダメ
ージを与えることになる。
て、高真空において高密度プラズマを発生させることが
できるプラズマ処理装置の1つとして、放電コイルに高
周波電圧を印加することによって真空容器内にプラズマ
を発生させる高周波誘導結合方式のプラズマ処理装置が
ある。この方式のプラズマ処理装置は、真空容器内に高
周波磁界を発生させ、その高周波磁界によって真空容器
内に誘導電界を発生させて電子の加速を行い、プラズマ
を発生させるもので、コイル電流を大きくすれば高真空
においても高密度プラズマを発生することができ、十分
な処理速度を得ることができる。
しては、主として図8に示すような平板型と、図9に示
すような円筒型が知られている。図8、図9において、
31は平板型放電コイル、32は円筒型放電コイルであ
り、9は放電コイル用高周波電源、10は放電コイル用
マッチング回路、11は放電コイル用接続ケーブルであ
る。放電コイル用マッチング回路10と放電コイル3
1、32とは導線12にて接続されている。なお、真空
容器3、基板電極4、基板5、電極用高周波電源6、電
極用マッチング回路7、電極用接続ケーブル8は図7と
同様である。
なガスを導入しつつ排気を行い、真空容器3内を適当な
圧力に保ちながら、放電コイル用高周波電源9により高
周波電圧を放電コイル31、32に印加すると、真空容
器3内にプラズマが発生し、基板電極4上に載置された
基板5に対してエッチング、堆積、表面改質等のプラズ
マ処理を行うことができる。このとき、図8、図9に示
すように、基板電極4にも電極用高周波電源6により高
周波電圧を印加することで、基板5に到達するイオンエ
ネルギーを制御することができる。
図9に示した従来の方式では、放電コイル用マッチング
回路10内での電力損失が大きく、電力効率が低下する
のみならず、放電コイル用マッチング回路10の温度上
昇が生じることがあるという問題がある。
な放電コイル用マッチング回路10の回路図である。1
3は入力端子、14、15は可変コンデンサ、16はマ
ッチング用直列コイルである。可変コンデンサ14、1
5の容量をフィードバック制御することで、負荷インピ
ーダンスの微変動に対応することができる。負荷インピ
ーダンスの大きさによっては、マッチング用直列コイル
16の巻数を変えたり、あるいはマッチング用直列コイ
ル16を取り外したり、固定コンデンサ17又は18を
挿入したりする必要がある。なお、19は出力端子であ
る。
10に示した放電コイル用マッチング回路10の整合範
囲を示す。当然のことながら、放電コイル用マッチング
回路10内の各素子の定数によって図11に示す整合範
囲も変化するが、ここでは代表的な場合を例示してい
る。放電コイル31又は32のインピーダンスの複素表
現において、その虚数部分が放電コイル用接続ケーブル
11の特性インピーダンスの5倍の場合の放電コイル3
1又は32のインピーダンスを曲線Aに示す。図11か
ら曲線Aの大部分が整合範囲から外れていることがわか
る。
において、図12に示すように、放電コイル31又は3
2のインピーダンスの複素表現における虚数部分と同一
インピーダンスを持つマッチング用並列コイル20を接
続したものがあり、その場合可変コンデンサ15の負荷
側端子から負荷側をみたインピーダンスは、その虚数成
分が曲線Aの半分、すなわち放電コイル用接続ケーブル
11の特性インピーダンスの2.5倍となるから、図1
1の曲線Bで表される。通常、放電コイル31又は32
のインピーダンスの実数成分はきわめて小さいので、曲
線Bの一部(実数成分が放電コイル用接続ケーブル11
の特性インピーダンスの1.3倍以下の大部分の範囲)
が整合範囲内にあることから、マッチング用並列コイル
20を用いることで、マッチングがとれるようになるこ
とがわかる。
20のインピーダンスが放電コイル31又は32のイン
ピーダンスと同一である場合について述べたが、放電コ
イル31又は32のインピーダンスが大きい場合はマッ
チング用並列コイル20のインピーダンスをかなり小さ
くしないとマッチングがとれない。また、放電コイル3
1又は32のインピーダンスがさほど大きくなくても、
可変コンデンサ15の負荷側端子から負荷側をみたイン
ピーダンスの虚数成分は小さければ小さいほどマッチン
グに対するマージンが広くなるから、できるだけマッチ
ング用並列コイル20のインピーダンスは小さくした
い。このようなケースでは、回路的にマッチング用並列
コイル20と放電コイル31または32とは並列に接続
されているので、放電コイル31又は32よりもマッチ
ング用並列コイル20により大きな電流が流れることに
なる。したがって、マッチング用並列コイル20のイン
ピーダンスの実数成分がたとえ小さな値であっても、そ
こでの電力損失は無視できなくなるとともに電力効率は
低下する。そして、この電力損失はマッチング用並列コ
イル20の発熱量と等価であるから、放電コイル用マッ
チング回路10内の温度上昇を招くことになる。
処理装置の場合、真空容器3内に基板面内均一性よくプ
ラズマを発生させようとすれば、少なくとも基板5の大
きさと同じ大きさの放電コイル31が必要である。放電
コイル31の形状としては、図13に示すような1巻コ
イルが考えられる。一般にコイルのインダクタンスはコ
イルの直径が大きいほど大きくなるから、結局、基板5
が大きいときには放電コイル31のインダクタンスも大
きくならざるを得ない。また、更に基板面内均一性を改
善しようとすれば、放電コイル31の形状は、図14に
示すような渦形コイルにするのが望ましい。渦形コイル
と1巻コイルを比較すると、放電コイル31の最外径が
同程度なら、渦形コイルの方が当然インダクタンスは大
きい。我々の測定では、直径150mm内にあけるプラズ
マ密度の均一性が3%以内となるような渦形の放電コイ
ル31のインダクタンスは、ある放電条件において、
1.1μHであった。放電コイル用高周波電源9の周波
数が13.56MHzのとき、放電コイル31のインピ
ーダンスの虚数成分は94Ωであるから、放電コイル用
接続ケーブル11の特性インピーダンスの一般的な値で
ある50Ωの2倍弱となる。この程度の値であれば、マ
ッチング用並列コイル20無しでもマッチングをとるの
は可能であるが、先に述べたように、マッチングに対す
るマージンを考えると、マッチング用並列コイル20と
して0.5〜1μH程度のコイルを挿入した方が、マッ
チングに対するマージンという観点からは望ましい。
スは周波数に比例するから、例えば放電コイル用高周波
電源9の周波数が40MHzのときは、上記1.1μH
の放電コイル31のインピーダンスは276Ω(=50
Ω×5.5)となり、マッチングをとるためにはマッチ
ング用並列コイル20が不可欠となる。
したい場合に、大面積に均一なプラズマを発生させるた
めには、当然放電コイル31を大きくする必要があり、
コイル用高周波電源9の周波数が13.56MHzであ
っても、放電コイル31のインピーダンスが数百Ωにな
ることもある。この場合も、マッチングをとるためには
マッチング用並列コイル20が不可欠となる。
せることができ、かつ放電コイル31のインピーダンス
を小さくできるような放電コイルの構成として、図15
に示すように、複数の渦形コイルを並列接続する方法が
考えられる。しかし、このような放電コイル構成にする
と、隣合うコイル同志の作る高周波磁界が一部相殺する
ため、十分なプラズマ密度を得ることができないという
問題を生じる。我々の測定によれば、1.3μHの渦形
コイルの1つを用いた場合に比較して、同じ渦形コイル
4つを並列接続で用いた場合には、放電コイルのトータ
ルインダクタンスは0.51μHとなり、59%に低減
できたが、プラズマ密度は11%に低下してしまった。
置の場合、真空容器3の外側に螺旋形放電コイル32を
配置しているので、少なくとも真空容器3の外形と同じ
大きさの螺旋形放電コイル32を用いることになる。し
たがって、一般的に平板型高周波誘導結合方式プラズマ
処理装置に比べて放電コイル32のインダクタンスは大
きくなる。よって、マッチングをとるため、あるいはマ
ッチングに対するマージン確保のため、マッチング用並
列コイル20が必要となるケースは多い。我々の測定で
は、円筒の直径が300mmの場合、螺旋形放電コイル2
のインダクタンスは1.8μH(=150Ω、13.5
6MHz)であった。
大型化、印加周波数の高周波数化のための放電コイル3
1又は32のインダクタンス増大、あるいはマッチング
に対するマージンの拡大化のために、マッチング用並列
コイル20が必要となるが、マッチング用並列コイル2
0を用いると、特にそのインピーダンスの虚数成分が小
さい場合に、そこでは必然的に電力損失が生じるととも
に、電力効率が低下する。そして、この電力損失はマッ
チング用並列コイル20の発熱量と等価であるから、放
電コイル用マッチング回路10内の温度上昇を招くこと
になるという問題があった。
チング用並列コイルとして特にインピーダンスの虚数成
分が小さいコイルを用いる必要がないか、又はマッチン
グ用並列コイルを必要とせず、したがって電力効率の低
下が小さく、放電コイル用マッチング回路の温度上昇が
小さい誘導結合方式プラズマ処理装置を提供することを
目的とする。
マ処理装置は、真空容器と、基板電極と、放電コイル
と、高周波電源と、放電コイルに導線にて接続され高周
波電源に接続ケーブルにて接続されたマッチング回路と
を備え、放電コイルに高周波電圧を印加することにより
真空容器内にプラズマを発生させて基板電極上の基板を
処理するプラズマ処理装置において、放電コイルをその
一部又は全部を多重の渦形に形成すると共に、放電コイ
ルの中心側の上記放電コイルを構成する導線の互いに隣
合う間隔が、放電コイルの周辺部の放電コイルを構成す
る導線の互いに隣合う間隔より大きいようにしたことを
特徴とする。
空容器と、基板電極と、放電コイルと、高周波電源と、
放電コイルに導線にて接続され高周波電源に接続ケーブ
ルにて接続されたマッチング回路とを備え、放電コイル
に高周波電圧を印加することにより真空容器内にプラズ
マを発生させて基板電極上の基板を処理するプラズマ処
理装置において、放電コイルをその一部又は全部を多重
の渦形に形成すると共に、釣り鐘形の立体的構造に形成
したことを特徴とする。
部又は全部が多重の渦形であるため、放電コイルのイン
ピーダンスを小さくすることができ、その結果特にイン
ピーダンスの虚数成分が小さいマッチング用並列コイル
を用いなくてもマッチングをとることができる。また本
願の第1発明によれば、放電コイルの中心側の上記放電
コイルを構成する導線の互いに隣合う間隔が、放電コイ
ルの周辺側の放電コイルを構成する導線の互いに隣合う
間隔より大きいようにしているので、プラズマ密度の基
板面内の分布を著しく向上させることができる。したが
って、本願の第1発明によれば、電力効率の低下が小さ
く、プラズマ密度の基板面内の分布が良好で、放電コイ
ル用マッチング回路の温度上昇が小さい誘導結合方式プ
ラズマ処理装置を提供することができる。
部又は全部が多重の渦形であるため、放電コイルのイン
ピーダンスを小さくすることができ、その結果特にイン
ピーダンスの虚数成分が小さいマッチング用並列コイル
を用いなくともマッチングをとることができる。また本
願の第2発明によれば前記放電コイルを釣り鐘形の立体
的構造に形成しているので、放電コイルの外径を一定範
囲内におさめることができながら、均一なプラズマを発
生させることができる。したがって、本願の第2発明に
よれば、電力効率の低下が小さく、放電コイルの外径が
小でありながらプラズマ発生密度の均一性が良好で、放
電コイル用マッチング回路の温度上昇が小さい誘導結合
方式プラズマ処理装置を提供することができる。
処理装置について図1と図8を参照して説明する。な
お、プラズマ処理装置の全体構成は、従来例について図
8を参照して説明したものと同一であり、その説明を援
用してここでの説明を省略する。
代わりに図1に示すように、多重渦形の放電コイル1を
用いている。この放電コイル1は4つの渦形の放電コイ
ル(導線)1aを中心部で1つに結合して周方向に等間
隔に配列したものであり、中心部が高周波電源9に接続
され、外周端がそれぞれ接地されている。
おいて、アルゴン流量30SCCM、圧力10mTor
r、放電コイル用高周波電源9及び基板電極用高周波電
源6の周波数はともに13.56MHz、投入電力がそ
れぞれ1000W、300Wのときの放電コイル1のイ
ンピーダンスを測定すると、1.5Ω+j51Ωであっ
た。なお、放電コイル用接続ケーブル11は、特性イン
ピーダンス50Ωのものを使用したので、放電コイル1
のインピーダンスの虚数成分は放電コイル用接続ケーブ
ル11の特性インピーダンスにほぼ等しい。従って、図
11のスミスチャートから明らかなように、マッチング
用並列コイル20を用いなくてもマッチングをとること
ができ、しかも十分なマッチングに対するマージンを確
保できる。また、プラズマ密度の面内均一性も、直径1
50mm内において3%以下で、プラズマ密度としても従
来例で示した平板型放電コイル31(図14)の場合と
大差なかった。従来例で示した平板型放電コイル31の
場合では、放電コイルのインピーダンスの虚数成分は9
4Ωであったから、この実施形態では従来例と比較して
同等のプラズマが得られている一方で、放電コイルのイ
ンピーダンスの虚数成分を54%に抑えることができた
ことになる。
を40MHzに変えて実験を行ったところ、従来の渦形
放電コイル31の場合にはマッチング用並列コイル20
無しではマッチングがとれなかったが、多重渦形放電コ
イル1ではそのインピーダンスの虚数成分は150Ω
(=50Ω×3)であるから、マッチング用並列コイル
20を用いずにマッチングをとることができた。より広
いマッチングに対するマージンを確保するために、マッ
チング用並列コイル20を用いてもよいが、同程度のマ
ージン確保に必要となるマッチング用並列コイル20の
インピーダンスは多重渦形放電コイル1を用いた方がは
るかに大きくて済むため、マッチング用並列コイル20
での電力損失もはるかに小さくて済む。なお、多重渦形
放電コイル1のインピーダンスの虚数成分が250Ω
(=50Ω×5)になるのは電源周波数が67MHzの
場合であるから、マージンを無視すれば、60MHz程
度以下の周波数に対しては、図1の多重渦形放電コイル
1でマッチング用並列コイル20無しでのマッチングが
可能である。
が、放電コイル1を構成する導線(放電コイル1a)と
交点A1 ,A2 ,A3 ,・・・,An で交差し、中心A
0 と交点A1 との間の間隔が他の交点A1 ,A2 ,
A3 ,・・・,An 間の間隔のいずれよりも大きくなっ
ている。このように構成すれば、そうでない場合に比べ
て、プラズマ密度の基板面内の分布を著しく向上させる
ことができる。すなわち、このような効果を達成するた
めに、放電コイルの中心側の上記放電コイルを構成する
導線の互いに隣合う間隔が、放電コイルの周辺側の放電
コイルを構成する導線の互いに隣合う間隔より大きいよ
うに構成しているのである。
について図2と図9を参照して説明する。なお、プラズ
マ処理装置の全体構成は、従来例について図9を参照し
て説明したものと同一であり、その説明を援用してここ
での説明を省略する。
代わりに図2に示すように、多重螺旋形の放電コイル2
を用いている。この放電コイル2は4つの螺旋形の放電
コイル2aを周方向に等間隔に配列し、それらの両端が
環状コイル2b、2cに接続され、一方の環状コイル2
bが高周波電源9に接続され、他方の環状コイル2cが
接地されている。
おいて、アルゴン流量30SCCM、圧力10mTor
r、放電コイル用高周波電源9及び基板電極用高周波電
源6の周波数はともに13.56MHz、投入電力がそ
れぞれ1000W、300Wのときの放電コイル2のイ
ンピーダンスを測定すると、1.8Ω+j79Ωであっ
た。なお、放電コイル用接続ケーブル11は、特性イン
ピーダンス50Ωのものを使用したので、放電コイル2
のインピーダンスの虚数成分は放電コイル用接続ケーブ
ル11の特性インピーダンスの1.6倍である。従っ
て、図11のスミスチャートから明らかなように、マッ
チング用並列コイル20を用いなくてもマッチングをと
ることができ、しかも十分なマッチングに対するマージ
ンを確保できる。プラズマ密度としても従来例で示した
円筒型放電コイル32の場合と大差なかった。従来例で
示した円筒型放電コイル32の場合では、放電コイルの
インピーダンスの虚数成分は150Ωであったから、こ
の実施形態では従来例と比較して同等のプラズマが得ら
れている一方で、放電コイルのインピーダンスの虚数成
分を53%に抑えることができたことになる。
を27MHzに変えて実験を行ったところ、従来の円筒
型放電コイル32の場合にはマッチング用並列コイル2
0無しではマッチングがとれなかったが、多重螺旋形放
電コイル2ではそのインピーダンスの虚数成分は158
Ω(=50Ω×3.2)であるから、マッチング用並列
コイル20を用いずにマッチングをとることができた。
より広いマッチングに対するマージンを確保するため
に、マッチング用並列コイル20を用いてもよいが、同
程度のマージン確保に必要となるマッチング用並列コイ
ル20のインピーダンスは多重螺旋形放電コイル2を用
いた方がはるかに大きくて済むため、マッチング用並列
コイル20での電力損失もはるかに小さくて済む。な
お、多重螺旋形放電コイル2のインピーダンスの虚数成
分が250Ω(=50Ω×5)になるのは電源周波数が
43MHzの場合であるから、マージンを無視すれば、
40MHz程度以下の周波数に対しては、図2の多重螺
旋形放電コイル2でマッチング用並列コイル20無しで
のマッチングが可能である。
状はこれらに限定されるものではない。例えば、渦形コ
イル、螺旋形コイルの多重度は4でなくてもよく、何重
であってもかまわない。多重度が高いほど放電コイルの
インピーダンスは小さくできるため、より大きな処理面
積への対応、より高い電源周波数への対応が可能とな
る。また、放電コイルが多重の渦形、あるいは多重の螺
旋形であるのは、必ずしも放電コイル全部である必要は
ない。図3、図4、図5、図6に示すような放電コイル
の一部が多重の渦形、あるいは多重の螺旋形であっても
よい。
にて構成され、各渦形コイル1aの外端が環状コイル1
bに接続され、その外側に通常の渦形コイル1cが接続
されている。図4の例では外周部が多重渦形コイル1に
て構成され、各渦形コイル1aの内周端が環状コイル1
dに接続され、その内側に通常の渦形コイル1eが接続
されている。
に通常の螺旋形コイル2dが接続されている。図6の例
では多重螺旋形コイル2の上部と下部の両方に通常の螺
旋形コイル2d、2eが接続されている。
の渦形の導線1a,・・・,1aの中心側の端部を互い
に90度の角度をなすように中心A0 で接続し、放電コ
イル1は中心に対して対象になっているが、この構成に
限ることはない。すなわち、例えば、図16に示すよう
に、異なる形状を持つ渦形の導線101a、101b、
101c、101dを放電コイル101の中心で接続す
るようにしてもよい。
a、102b、102c、102dの中心側の端部を互
いに放電コイル102の中心で任意の角度で接続するよ
うにしてもよい。これらの放電コイル101、102は
中心に対して非対称になっている。さらに、図18、図
19に示すように、多重の渦形に形成された放電コイル
103を釣り鐘形の立体的構造に構成するようにしても
よい。このように構成することにより、放電コイル10
3の外径を一定範囲内におさめることができながら、均
一なプラズマを発生させることができるという効果も生
ずる。
の数は4本に限定されるものではなく、2本にしてもよ
い。また、放電コイルの外周端を接地するものに限ら
ず、中心端を接地してもよい。
れば、電力効率の低下が小さく、プラズマ密度の基板面
内の分布が良好で、放電コイル用マッチング回路の温度
上昇が小さい誘導結合方式プラズマ処理装置を提供する
ことができる。
によれば、電力効率の低下が小さく、放電コイルの外径
が小でありながらプラズマ発生密度の均一性が良好で、
放電コイル用マッチング回路の温度上昇が小さい誘導結
合方式プラズマ処理装置を提供することができる。
電コイル形状を示す平面図である。
電コイル形状を示す斜視図である。
る。
である。
である。
である。
図である。
理装置の構成図である。
理装置の構成図である。
図である。
ミスチャートである。
用マッチング回路の構成図である。
る。
である。
平面図である。
装置の放電コイル形状を示す平面図である。
電コイル形状を示す平面図である。
す斜視図である。
面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 真空容器と、基板電極と、放電コイル
と、高周波電源と、放電コイルに導線にて接続され高周
波電源に接続ケーブルにて接続されたマッチング回路と
を備え、放電コイルに高周波電圧を印加することにより
真空容器内にプラズマを発生させて基板電極上の基板を
処理するプラズマ処理装置において、放電コイルをその
一部又は全部を多重の渦形に形成すると共に、放電コイ
ルの中心側の上記放電コイルを構成する導線の互いに隣
合う間隔が、放電コイルの周辺側の放電コイルを構成す
る導線の互いに隣合う間隔より大きいようにしたことを
特徴とするプラズマ処理装置。 - 【請求項2】 真空容器と、基板電極と、放電コイル
と、高周波電源と、放電コイルに導線にて接続され高周
波電源に接続ケーブルにて接続されたマッチング回路と
を備え、放電コイルに高周波電圧を印加することにより
真空容器内にプラズマを発生させて基板電極上の基板を
処理するプラズマ処理装置において、放電コイルをその
一部又は全部を多重の渦形に形成すると共に、釣り鐘形
の立体的構造に形成したことを特徴とするプラズマ処理
装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US08/528,164 US5558722A (en) | 1994-09-14 | 1995-09-14 | Plasma processing apparatus |
US08/528164 | 1995-09-14 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0982692A true JPH0982692A (ja) | 1997-03-28 |
JP3165356B2 JP3165356B2 (ja) | 2001-05-14 |
Family
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JPH10321399A (ja) * | 1997-05-22 | 1998-12-04 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | プラズマ処理方法及び装置 |
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JP2002151296A (ja) * | 2000-11-14 | 2002-05-24 | Alps Electric Co Ltd | プラズマ処理装置の性能評価方法、保守方法、性能管理システム、及び性能確認システム、並びにプラズマ処理装置 |
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KR100810482B1 (ko) * | 1999-03-31 | 2008-03-07 | 램 리써치 코포레이션 | 가변 rf 커플링을 가지는 코일, 이를 구비한 플라즈마 처리기 및 이를 이용한 rf 플라즈마 제어방법 |
WO2008140247A1 (en) * | 2007-05-14 | 2008-11-20 | Nest Corp. | Hybridly coupled plasma source and plasma chamber using the same |
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-
1995
- 1995-10-05 JP JP25855795A patent/JP3165356B2/ja not_active Expired - Lifetime
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