JP2020508992A - ざ瘡の処置のためのカンナビノイドの製剤 - Google Patents

ざ瘡の処置のためのカンナビノイドの製剤 Download PDF

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Abstract

カンナビノイドが組成物に溶解している、カンナビノイドおよびシロキサンを含む医薬組成物。ざ瘡は、様々な程度に現れる多因子疾患であるので、医師は、主な副作用を引き起こすことなく患者に有用となる治療法を見つけるよう、患者をアセスメントすることが重要である。現在の従来的な処置はいずれも、その有用性を制限する、有害な副作用をある程度伴う。本発明は、ざ瘡の影響を低減する組成物および方法、または消費者に有用な選択もしくは商業上の選択を提供することを探求するものである。

Description

技術分野
本発明は、カンナビジオールなどのカンナビノイドを送達するための医薬組成物に関する。本発明の医薬組成物は、ざ瘡の処置に特に適している。
背景技術
以下の背景技術の議論は、本発明の理解を促進することを意図しているに過ぎない。この議論は、言及される資料のいずれも、現在、共通の一般的認識の一部であるか、または本出願の優先日時点において、そうであったことを認識するものでも承認するものでもない。
ヒト皮膚を含むほとんどの哺乳動物の皮膚は、以下の3つの層:(i)ケラチノサイト、ならびに少数のメラノサイトおよびランゲルハンス細胞(抗原提示細胞)から主に構成されている表皮層、(ii)神経末端、汗腺および脂(皮脂)腺、毛包および血管を含んでおり、線維芽細胞から主に構成されている真皮層、および(iii)より深い皮下の脂肪および結合組織からなる皮下組織層を含む。表皮自体は、2つの層、すなわち外側角質層および内側表皮基底層から構成されている。
ざ瘡は、脂腺性毛包に影響を及ぼす多因子疾患であり、丘疹、膿疱および瘢痕を特徴とする。16歳の80%を超える少年および少女がざ瘡に罹患しているが、ティーンエイジャーに限定される問題ではない。衛生に対する単純な注意はもはや十分ではなく、数年前にかなり流行った殺菌洗浄は、今日では、多数の患者および大部分の臨床医により、有効ではないことが認識されている。
思春期に、アンドロゲンレベルが高いと、脂線が刺激されて広がり、脂腺性毛包における皮脂量の増加が生じる。濾胞上皮の過角化を伴う、その後の角質化の異常により、角質プラークによる導管の閉塞がもたらされる。導管の遮断により、ざ瘡病変の前駆体である微小面皰を形成する、皮脂およびケラチン残屑からなる密な物質により詰まった状態になる。微小面皰での過剰皮脂はまた、Propionibacterium acnesに対する嫌気性成長培地を供給する。細菌に由来するリパーゼは、皮脂トリグリセリドを面皰誘発性および炎症誘発性のどちらでもある遊離脂肪酸に加水分解する。Propionibacterium acnesはまた、好中球を誘引する化学走化性因子を分泌する。好中球から放出されるリソソーム酵素は、毛包壁を破壊して、ケラチンおよび脂質を含めた炎症誘発性メディエーターを、周囲真皮に放出する。その結果、炎症性丘疹が現れる。マクロファージおよび異物による身体反応によるさらなる炎症によって、嚢腫および結節に至る。ざ瘡の病因の重要な特徴は、以下:1)皮脂生成の増加、2)皮脂が皮膚表面に正常に放出される毛穴の詰まりに起因する、脂腺細胞(高度に特殊化した皮脂生成上皮細胞)の過剰増殖、3)細菌増殖、および4)炎症を特徴とすることができる。
ざ瘡の有効な管理は、病因の4つの重要な特徴に対処することにより達成することができる。局所治療法が、通常、軽度から中等度の炎症性ざ瘡を有する患者にとっての第1選択である。局所治療法の使用により、全身性薬剤の使用に伴う潜在的な副作用が最小化される。局所治療法には、最も一般に使用される処方箋のないざ瘡薬である過酸化ベンゾイルが含まれる。過酸化ベンゾイルは、Propionibacterium acnes細菌の数、および多くの場合、遊離脂肪酸の量を低下させることができる、重要な抗細菌性酸化剤である。過酸化ベンゾイルは、軽度なざ瘡の単剤療法の第1選択肢であり、処方箋の不要な調製物で入手可能である。過酸化ベンゾイルは、1日1回または1日2回、適用され、患者は、多くの場合、使用して最初の1週間の間に、皮膚の軽度の赤みおよび鱗屑を経験する。
トレチノインは、有効な局所抗面皰剤であり、濾胞性上皮細胞の凝集を低下させて、これにより、微小面皰の形成を阻害して細胞回転を増大し、既存の面皰の排除をもたらす。この薬剤はまた、角質層の厚みを低下させて、局所抗生剤の浸透を賦活化する。トレチノイン治療法は、1日1回の適用を含む。軽度の赤みおよび剥離が、医薬の治療作用の一部となるが、患者の服薬コンプライアンスの低下をもたらす恐れがある。患者は、改善までに6〜12週間もかかることがあること、および治療して最初の数週間の間に、ざ瘡のフレアアップが起こる恐れがあることを知るはずである。さらに、患者は、処置の間、太陽への過剰な曝露を回避すること、およびトレチノインの周知の副作用に対処する指定モニタリングプログラムに従うことがかなり重要である。
軽度の炎症性ざ瘡病変もまた、エリスロマイシン軟膏、クリンダマイシン溶液およびメクロサイクリンクリームを含めた、局所抗生物質により処置され得る。これらの抗生物質の一次作用は、脂腺性毛包における、Propionibacterium acnesの集団を低減することであり、これにより、遊離脂肪酸の生成が抑制される。ざ瘡の処置における、局所抗生物質の有効性は、その低い脂質溶解度、およびその結果生じる皮脂の詰まった毛包への浸透の困難さによって制限される。局所抗生物質は、1日2回、適用される。
中等度から重度の炎症性ざ瘡を有する患者は、多くの場合、局所治療に加えて、経口抗生物質を必要とする。最も一般に処方される薬剤には、テトラサイクリン、エリスロマイシン、ミノサイクリンおよびドキシサイクリンが含まれる。処置は、通常、数か月間、維持される。副作用は、Candidaを含む非感受性生物の過剰成長を含み、これにより、膣および経口での酵母感染をもたらす恐れがある。
他の治療法に不応性の重度の炎症性ざ瘡を有する患者は、経口イソトレチノインによる処置を必要とすることがある。イソトレチノインは、ビタミンAに関連する化合物であり、皮脂生成を低下させて、上皮の異常な形成過程を逆転させる唯一の薬剤である。この薬剤は、脂腺性毛包における、Propionibacterium acnesの集団をやはり低減することができる。治療の期間は、通常、20週間であり、満足な奏効率は、非常に高い。しかし、処置には、乾燥肌、掻痒、鼻血および光過敏症、ならびに高トリグリセリド血症、肝機能試験の異常、電解質不均衡および血小板数の増加を含めた、多数の副作用を伴うことが多い。最も熟慮すべきことは、イソトレチノインの催奇作用である。妊娠中のイソトレチノインの使用は、絶対に禁忌される。したがって、深刻なものは、胎児が死亡する可能性、または胎児への催奇作用であり、イソトレチノインは、出産年齢の女性では、実際には禁忌である。イソトレチノインの使用には、妊娠を必ず回避することを患者が保証することを伴わなければならない。
ざ瘡は、様々な程度に現れる多因子疾患であるので、医師は、主な副作用を引き起こすことなく患者に有用となる治療法を見つけるよう、患者をアセスメントすることが重要である。現在の従来的な処置はいずれも、その有用性を制限する、有害な副作用をある程度、伴う。
このような背景に対して、本発明が開発された。
本発明は、ざ瘡の影響を低減する組成物および方法、または消費者に有用な選択もしくは商業上の選択を提供することを探求するものである。
本発明によれば、カンナビノイドおよびシロキサンを含む医薬組成物であって、カンナビノイドが組成物中に溶解している、医薬組成物が提供される。一実施形態によれば、カンナビノイドはカンナビジオールである。本発明の別の態様によれば、本医薬組成物は、局所用医薬組成物である。シロキサンは、カンナビノイドの揮発性溶媒を形成する。
本発明により送達されるカンナビノイドは、好ましくは、皮膚の表皮に浸透し、大部分のカンナビノイドが、その層に留まる。好ましくは、一部は、真皮にまでさらに浸透し、一部のカンナビノイドは、全身に吸収される皮下の層にさらに浸透する。組成物が送達される皮膚は、好ましくは、哺乳動物の皮膚、より好ましくはヒト哺乳動物の皮膚である。
本発明の組成物は、(i)低分子量アルコールなどのさらなる揮発性溶媒、および/または(ii)脂肪族アルコールおよび/またはアルキルポリプロピレングリコール/ポリエチレングリコールエーテル(アルキルPEG/PPGエーテル)など揮発性が低い溶媒をさらに含んでもよい。揮発性が低い溶媒は、シロキサンの蒸発(および、存在する場合、さらなる揮発性溶媒の蒸発)後に皮膚に留まることができるので、残留溶媒と呼ぶ。これらの追加的な揮発性溶媒賦形剤および残留溶媒賦形剤は、本発明の組成物が、ざ瘡を処置するために、in situで、カンナビノイドの濃縮溶液を生成する能力、ならびに/または表皮および真皮までカンナビノイドの送達を容易にする能力をさらに増強することができる。
本発明によれば、そのような処置を必要とする患者において、ざ瘡を処置または予防するための方法であって、本発明による予防有効量または治療有効量の医薬組成物を局所投与するステップを含む方法が提供される。
本発明によれば、それを必要とする患者において、ざ瘡を予防または処置する医薬組成物を製造するために、カンナビノイドおよびシロキサンを使用する方法であって、カンナビノイドが組成物に溶解している方法が提供される。
本発明によれば、ざ瘡の予防または処置のための、本発明による局所用組成物を使用するための方法が提供される。
一実施形態では、本医薬組成物は、局所用組成物である。
図1は、1日目(均等目盛り)における平均血漿中CBD濃度のグラフ表示である。 図2は、21日目(均等目盛り)における平均血漿中CBD濃度のグラフ表示である。 図3は、送達されたCBDに関する、表11に示されているデータをグラフ表示した図である。データは、μg/cmで示されている。95%信頼性によるDixonのQ検定をこれらのデータセットにまず行い、外れ値を特定して除外した。 図4は、送達されたCBDに関する、表11に示されているデータをグラフ表示した図である。データは、μg/cmで示されている。95%信頼性によるDixonのQ検定をこれらのデータセットにまず行い、外れ値を特定して除外した。 図5は、送達されたCBDに関する、表12に示されているデータをグラフ表示した図である。データは、送達率で示されている。95%信頼性によるDixonのQ検定をこれらのデータセットにまず行い、外れ値を特定して除外した。 図6は、送達されたCBDに関する、表12に示されているデータのグラフ表示である。データは、送達率で示されている。95%信頼性によるDixonのQ検定をこれらのデータセットにまず行い、外れ値を特定して除外した。 図7は、送達されたCBDに関する、表13に示されているデータのグラフ表示である。データは、送達率で示されている。95%信頼性によるDixonのQ検定をこれらのデータセットにまず行い、外れ値を特定して除外した。 図8は、皮膚に送達されたCBDに関する表14に示されているデータのグラフ表示である。データは、μg/g組織で示されている。95%信頼性によるDixonのQ検定をこれらのデータにまず行い、外れ値を特定して除外した。
発明の詳細な説明
エンドカンナビノイドシステム(ECS)、カンナビノイド、カンナビジオールおよびざ瘡
カンナビノイド(CB)受容体に対する多数の外因性リガンドの発見および/または合理的設計と連携した、主要なCB受容体(CB1およびCB2)、それらの内因性脂質リガンド(エンドカンナビノイド)、生合成経路および代謝性酵素(まとめて、ECSと呼ぶ)の特定は、健康および疾患の両方において、この新規に発見された生理学的システムの増加し続けている調節機能を探索する研究の指数関数的な成長の引き金となった。
ECSの活性のモジュレートは、炎症性障害、神経変性障害、胃腸管障害、肝臓障害、心血管障害および肥満から虚血/再灌流障害、がんおよび疼痛までの範囲に及ぶ、ヒトに罹患する多数の疾患および病的状態の治療可能性を抱かせる。
最も広範囲に研究されているエンドカンナビノイドは、アナンダミド(N アラキドノイルエタノールアミン、AEA)および2−アラキドノイルグリセロール(2−AG)である。複数の経路が、これらの脂質メディエーターの合成および細胞の取り込みに関している。AEAおよび2−AGに関する最も一般的な分解経路は、脂肪酸アミド(amid)ヒドロラーゼ(FAAH)およびモノアシルグリセロールリパーゼ(MAGL)酵素である。Δ−テトラヒドロカンナビノール(THC;植物であるCannabis sativaの主要な活性成分)に類似するエンドカンナビノイドは、2つの主なGタンパク質結合型カンナビノイド受容体を介して、その生理学的効果を主に発揮する。しかし、多数のさらなるシグナル伝達機構および受容体システム(例えば、一過性受容体電位陽イオンチャネル、サブファミリーV、メンバー1;TRPV1)も含まれ得る。最初に、CB1を媒介とする作用が中心に記載され、CB1受容体は、中枢神経系に限定されると考えられた一方、CB2は、免疫細胞の周辺で最初に特定された。
不運なことに、カンナビジオールなどのカンナビノイドは、親油性質が高いために、皮膚などの膜から吸収されにくい。したがって、妥当な時間枠内に、好適な表面積に、それを必要とする哺乳動物に、治療有効量のカンナビジオールなどのカンナビノイドを首尾よく投与することは、実質的に限られてきた。
CBDは、多数のヒト皮膚疾患に関連する、望ましくない皮膚細胞成長、皮脂生成および皮膚の炎症の低下に有益な役割を果たすことができる。
CBDは、
・ ヒト脂腺細胞(皮膚における脂を生成する皮脂腺に由来する細胞であって、その脂含有物を分解して放出する細胞)の過剰な脂質合成を正常化することができる、
・ これらのヒト脂腺細胞の増殖を低下させる(しかし、生存率は低下させない)ことができる、
・ ケラチノサイトの過剰増殖を阻害することができる、および
・ 普遍的な抗炎症作用を発揮することができる
と考えられている。
任意の理論に拘泥されないが、本発明者らは、抗ざ瘡活性に対するCBDの作用様式が炎症応答のメディエーターの抑制を含むと考えている。CBDは、不死化ヒト脂腺細胞に対する脂肪定常作用、抗増殖作用および抗炎症作用を有することが示されている。皮膚および付属器官(例えば、毛包、皮脂腺)の様々な細胞タイプの増殖、分化、アポトーシスおよびサイトカイン、メディエーター、ならびにホルモン生成において、エンドカンナビノイドシステム(ECS)の生理学的調節機能が存在し、ざ瘡および脂漏症を含めた、皮膚のある種の病的状態における、ECSの関与を推定する証拠が存在する[Biro、2009年]。
in vitro研究により、CBDは、効力の点でカプサイシンの作用に類似した最大作用を有するHEK−hVR1をトランスフェクトした細胞を使用すると、ヒトバニロイド1型受容体(VR1)を刺激すること、およびラット好塩基球性白血病細胞を使用すると、アナンダミド(内因性CBD神経伝達物質)を阻害することが示された[Bisogno 2001年、Mechoulam 2002年]。これらの知見は、CBDの抗炎症性質に関する作用様式を示唆している。CBD(1mg/kg)の静脈内(i.v.)投与によるin vivo研究により、感作モルモットにおいて、オボアルブミン誘発性気道閉塞が弱化され、免疫誘発性炎症反応の低下において、CBDに潜在的な役割があることを示している[Dudasova 2013年]。同様に、1日1回、4週間、CBD(5mg/kg、i.v.)をラットに投与すると、ドキソルビシンによって生じる心筋炎症が弱化された[Fouada 2013年]。
組成物
本発明は、カンナビジオールなどのカンナビノイドが、シロキサンに溶解して、医薬組成物を形成することができるという、驚くべき発見に基づくものである。さらに、本医薬組成物は、ざ瘡を処置するため、局所的に適用することができ、この後に、シロキサンの少なくとも一部が蒸発して、in situでカンナビノイドが濃縮され、皮膚の治療関連領域(好ましくは、表皮および真皮層)への浸透を促進する。
したがって、カンナビノイドおよびシロキサンを含む医薬組成物であって、カンナビノイドが組成物中に溶解している、医薬組成物が提供される。一実施形態によれば、カンナビノイドはカンナビジオールである。本発明の別の態様によれば、本医薬組成物は、局所医薬組成物である。シロキサンは、カンナビノイドの揮発性溶媒を形成する。
文脈上異なる解釈を要する場合を除き、用語「ざ瘡」は、本明細書で使用する場合、以下:尋常性ざ瘡、新生児および幼年期のざ瘡、口囲皮膚炎、集簇性ざ瘡、化膿性汗腺炎、硬結性ざ瘡、顔面膿皮症、若年性女子表皮剥離性ざ瘡、アクネメカニカ、熱帯性ざ瘡、夏季ざ瘡(acne aestivalis)、favre−racouchot症候群、薬物誘発性ざ瘡、化粧品によるざ瘡、ポマードによるざ瘡、職業性ざ瘡、塩素ざ瘡、ステロイドざ瘡、酒さ、項部ケロイド性ざ瘡(acne keloidalis nuchae)およびグラム陰性毛嚢炎のうちの1つまたは複数を意味する。
カンナビジオール(固体カンナビノイドとは対照的)を含む、高濃度に溶解したカンナビノイドは、一部は、真皮にまで浸透することを伴う、皮膚、特に表皮(表皮基底層を含む)への適切な送達度の増強に関して、有利であることが期待される。皮膚の外側表面の高濃度に溶解したカンナビノイドは、皮膚、特に表皮および真皮にカンナビノイドの浸透を増強する濃度勾配を引き起こすと考えられる。
ざ瘡を処置するために局所分布を達成するため、カンナビジオールなどのカンナビノイドの大部分が、表皮まで浸透して、好ましくはそこに留まり、一部のカンナビノイドは真皮、および全身的に吸収される皮下層にまでさらに浸透することが有利である。このような場合では、カンナビジオールは、主に表皮に集中すると思われ、こうして、その局所作用を最大化する。局所作用は、潜在的な治療的利益を増大させるだけではなく、患者に循環する活性化合物の量が低減されるので、全身的なカンナビノイド投与に伴ういかなる潜在的な副作用の頻度および重症度も潜在的に軽減する。
好ましい一実施形態では、本組成物は非水性である。別の好ましい実施形態では、本組成物は、保存剤を含まない。
本発明は、カンナビノイドが、(i)シロキサン中のカンナビノイドの濃縮溶液、または(ii)シロキサン中のカンナビノイドの濃縮溶液中の結晶性カンナビノイドの懸濁液として局所投与され得るという驚くべき発見に少なくとも一部、基づいている。いずれの場合でも、好ましいカンナビノイドは、カンナビノールである。本発明の組成物は、揮発性シロキサンの部分的または完全な蒸発後に、カンナビノイドが結晶化することなく、皮膚表面上に、カンナビノイドの非常に高濃度の非結晶性の薄い層を形成することができる。
揮発性溶媒であるシロキサンの使用によって、カンナビノイドの非結晶性の一層高い濃度(すなわち、溶液中で)を実現することが可能となる。カンナビノイドは、多数の他のそれほど揮発性ではない溶媒よりも、揮発性溶媒であるシロキサンにかなり高い濃度で溶解することができ、次に、一旦、皮膚に適用されて揮発性シロキサンが蒸発すると、カンナビノイドが高濃度で皮膚表面に留まる。
カンナビノイドは、シロキサンよりも揮発性が低い溶媒の添加によって、シロキサンの蒸発後に、皮膚上に非結晶形態で維持され得る。この揮発性が低い溶媒は、揮発性溶媒(シロキサン、および必要に応じて低分子量アルコールなどの別の揮発性溶媒)の蒸発後に、皮膚に好ましくは留まり、シロキサンの蒸発後に、非結晶性状態のカンナビノイドを維持するので、残留溶媒と呼ばれる。好ましくは、残留溶媒は、アルキルポリプロピレングリコール/ポリエチレングリコールエーテルおよび/または脂肪酸アルコールである。好ましくは、残留溶媒は、24時間にわたり、5%未満が皮膚の温度で蒸発するような、低揮発性を有する。好ましくは、残留溶媒は、疎水性末端部および親水性末端部を有する鎖状構造を有する。好ましくは、残留溶媒は、32℃またはそれ未満の温度において液体である。好ましくは、残留溶媒は、シロキサンを溶解する。好ましくは、残留溶媒は、カンナビノイドが20%から最大で70%の濃度で、非結晶形態のカンナビノイドを維持する。
揮発性溶媒(シロキサンおよび必要に応じて、低分子量アルコールなどの別の揮発性溶媒)、および存在する場合、残留溶媒の必要な総量は、一旦、組成物が皮膚に適用されると、約2〜8時間の間、室温において非結晶性のカンナビノイドを維持するのに十分である。
このような投与は、カンナビジオールなどのカンナビノイドの皮膚の表皮および真皮への送達の増強をもたらされることが期待され、これにより、そのような処置を必要とする患者において、ざ瘡を有意に低減し、したがってこれを処置するのに有効となることが期待される。
本発明は、送達の増強に加えて、より多い用量のカンナビジオールなどのカンナビノイドを、拭き取られるまたは使用者にとって許容できないと思われる残留物の厚い層を持たせる必要なく、適用することが可能となり得る。本発明の局所用医薬組成物は、組成物の準安定な高い推進力または過飽和のために、カンナビノイドを一層迅速に送達することが可能となる。要約すると、皮膚の外側表面の高濃度に溶解したカンナビノイドにより、表皮および真皮にカンナビノイドの浸透を増強する濃度勾配が引き起こされると考えられる。
したがって、一態様では、本発明は、シロキサン中のカンナビノイドの溶液を含む局所用組成物を含む。一実施形態では、カンナビノイドは、カンナビジオールである。
カンナビノイド対シロキサン対残留溶媒の好ましい比は、以下の(w/w%):0.5〜20%のカンナビノイド、1〜99%の間のシロキサンおよび0.1〜99%の間の残留溶媒;5〜20%の間のカンナビノイド、4〜70%の間のシロキサンおよび1%〜70%の間の残留溶媒;1〜15%の間のカンナビノイド、20〜95%の間のシロキサンおよび1〜15%の間の残留溶媒からなる範囲から選択される。
定義:CBD:カンナビジオール(CPD)、IPA:イソプロピルアルコール、MO:密封性鉱物油(粘性液状ワセリン)、HDS:ヘキシルメチルジシロキサン(hexylmethyldisiloxane)、PMS:ポリメチルシロキサン 10cSt、HDA:2−ヘキシルデシルアルコール、PG:プロピレングリコール、OA:オレイルアルコール、EtOH:エタノール、ODDA:オクチルドデシルアルコール、AE:arlamol E、IPA:イソプロピルアルコールおよびKlucel MF:ヒドロキシプロピルセルロース(Ashland,Inc.製の商標名Klucel(登録商標)MF)。
好ましい一実施形態では、本組成物は、以下(w/w%):
・5%CBD/10%OA/10%PG/10%HDS/65%IPA
・14%CBD/9%OA/9%PG/9%HDS/59%IPA
・14%CBD/4.5%OA/13.5%PG/4.5%HDS/63.5%IPA
・15%CBD/5%PMS/10%OA/70%HDS
・15%CBD/10%アルガン油/10%HDS/65%IPA
・10%CBD/7%アルガン油/7%ISA/9%PMS/67%HDS
・15%CBD/13%IPA/7%PMS/66%HDS
・15%CBD/12.5%HDA/6%PMS/66.5%HDS
・15%CBD/12.5%ODDA/6%PMS/66.5%HDS
・15%CBD/10%HDA/40%IPA/35%HDS
・15%CBD/10%ODDA/40%IPA/35%HDS
・7.2%CBD/6.3%PMS/1.4%MO/1.8%IPA/83.3%HDS
・20%CBD/10%ODDA/70%IPA
・9.5 CBD/4.8%ODDA/57.1%EtOH/28.6%HDS
・10%CBD/12.5%PMS/4.5%IPA/72%HDS
・5%CBD/2.5%HDA/50%IPA/41%HDS/1%KlucelMF
・5%CBD/3.33%HDA/50%IPA/40.67%HDS/1%KlucelMF
・5%CBD/3.33%HDA/75%IPA/15.67%HDS/1%KlucelMF
・10%CBD/6.67%HDA/75%IPA/7.33%HDS/1%KlucelMF
・15%CBD/10%HDA/70%IPA/4%HDS/1%KlucelMF
・15%CBD/7.5%HDA/70%IPA/6%HDS/1.5%KlucelMF
・5%CBD/2.5%HDA/1%PMS/91.5%HDS
・10%CBD/5%HDA/1%PMS/84%HDS
・15%CBD/7.5%HDA/1%PMS/1%IPA/1%D5/74.5%HDS
・5%CBD/2%AE/1%PMS/92%HDS
・10%CBD/4%AE/1%PMS/1%IPA/84%HDS
・5%CBD/2.5%HDA/1%PMS/91.5%HDS
・5%CBD/1.7%HDA/1.2%PMS/92.1%HDS
・5.25%CBD/1.15%PMS/1.22%IPA/92.38%HDS
・5%CBD/2.5%AE/1%PMS/91.5%HDS
・5%CBD/1%AE/1%PMS/93%HDS
・5%CBD/2.5%IPM/1%PMS/1%IPA/90.5%HDS
・10%CBD/4%AE/1%PMS/1%IPA/84%HDS
・5%CBD/2%AE/1%PMS/92%HDS
・5%CBD/2.5%HDA/5%PMS/87.5%HDS
・10%CBD/6.67%HDA/5%PMS/78.33%HDS
・15%CBD/7.5%HDA/5%PMS/1%IPA/71.5%HDS
・15%CBD/7.5%HDA/10%PMS/1%IPA/66.5%HDS
からなる群から選択される。
さらに好ましい実施形態では、本組成物は、以下:
・5%CBD/3.33%HDA/50%IPA/40.67%HDS/1%KlucelMF
・5%CBD/3.33%HDA/75%IPA/15.67%HDS/1%KlucelMF
・10%CBD/6.67%HDA/75%IPA/7.33%HDS/1%KlucelMF
・15%CBD/10%HDA/70%IPA/4%HDS/1%KlucelMF
・15%CBD/7.5%HDA/70%IPA/6%HDS/1.5%KlucelMF
・5%CBD/2%AE/1%PMS/92%HDS
・10%CBD/4%AE/1%PMS/1%IPA/84%HDS
・5%CBD/2.5%HDA/1%PMS/91.5%HDS
・10%CBD/5%HDA/1%PMS/84%HDS
・15%CBD/7.5%HDA/1%PMS/1%IPA/1%D5/74.5%HDS
・5%CBD/1.7%HDA/1.2%PMS/92.1%HDS
・5.25%CBD/1.15%PMS/1.22%IPA/92.38%HDS
からなる群から選択される。
好ましい一実施形態では、以下の製剤:5%CBD/10%OA/10%PG/10%HDS/65%IPA、14%CBD/9%OA/9%PG/9%HDS/59%IPA、14%CBD/4.5%OA/13.5%PG/4.5%HDS/63.5%IPA、5%CBD/2%AE/1%PMS/92%HDSは溶液である。別の好ましい実施形態では、これらの製剤は、1%のKlucelを用いてゲル化される。
好ましい一形態では、本組成物はゲル剤である。別の好ましい形態では、本組成物はスプレー剤である。本組成物は、水を含有してもよく、または水を含有しなくてもよい。好ましくは、本組成物は、水を含有していない。すなわち、本組成物は非水性である。
シロキサン
シロキサンは、燃えず、刺激も与えず、芳香も有しておらず、したがって、ざ瘡を処置するための局所適用に非常に有利である。本発明の組成物にとって重要なことに、シロキサンは低分子量であるために、揮発性が高い。
一実施形態では、シロキサンは、2個または3個のケイ素原子を含有する。シロキサンは、1〜8つの間のメチル基を有することができる。一実施形態では、シロキサンは、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサンおよびそれらの組合せからなる群から選択される。これらは、大部分が揮発性シロキサンであり、したがって、最も有利である。好ましくは、シロキサンの揮発性レベルは、イソプロピルアルコールのそれとほぼ同じである。
別の実施形態では、シロキサンは、4個または5個のケイ素原子を含有し、例えば、デカメチルテトラシロキサンまたはドデカメチルペンタシロキサンである。別の実施形態では、シロキサンは、オクタメチルシクロテトラシロキサン(CAS番号556−67−2)またはデカメチルシクロペンタシロキサン(CAS番号541−02−6)などの4個または5個のケイ素原子の環式化合物である。
ある種の実施形態では、シロキサン中のカンナビノイドの溶解度および結晶化度の特徴のさらなる改善は、低分子量アルコールを含む、アルコールの形態のさらなる揮発性溶媒の添加により実現することができる。シロキサン中のカンナビノイドの溶解度および結晶化度特徴の改善もまた、アルキルPEG/PPGエーテルおよび/または脂肪族アルコールの添加によって実現することができる。
アルキルポリプロピレングリコール/ポリエチレングリコールエーテル
ある種の実施形態では、シロキサン中でのカンナビジオールなどのカンナビノイドの溶解度特徴のさらなる改善は、アルキルポリプロピレングリコール/ポリエチレングリコールエーテル(アルキルPEG/PPGエーテル)の添加によって実現することができる。アルキルPEG/PPGエーテル、および本発明により使用することができる好適なアルキルPEG/PPGエーテルの特性は、Cosmetic Ingredient Review(CIR) Expert Panel 2013年「Safety Assessment of Alkyl PEG/PPG Ethers as Used in Cosmetics」 Report(www.cir-safety.org/sites/default/files/PEGPPG062013tent.pdf;2016年12月21日にアクセスした)に議論されており、この文書の内容は本明細書に組み込まれている。
アルキルPEG/PPGエーテルはまた、シロキサンおよび必要に応じた低分子量アルコールの一部または全部が蒸発した後に、残留溶媒としても働き、カンナビノイドを非結晶状態に維持するのを支援する。
有利には、一部の実施形態では、本組成物はまた、1種または複数のアルキルPEG/PPGエーテルも含む。アルキルPEG/PPGエーテルは、アルキルアルコールと、それぞれが1当量またはそれより多い当量のエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドとの反応生成物である(それぞれ、ポリエチレングリコール(PEG)およびポリプロピレングリコール(PPG)の繰り返し単位を形成する)。
本発明者らは、ステアリルアルコールおよびブチルアルコールのポリプロピレングリコールエーテルを含めたアルキルPEG/PPGエーテルを添加すると、シロキサン溶媒中のカンナビジオールなどの、カンナビノイドの溶解度が改善され得ることを見出した。適用および溶媒蒸発後の初期組成物中および皮膚上の最終組成物中のカンナビノイドの濃度をこのように向上することができることによって、皮膚上のカンナビノイドの残留濃度を高く実現することが可能になる。アルキルPEG/PPGエーテルは、揮発性溶媒または溶媒混合物の蒸発後に、例外的に高い濃度の溶液でカンナビノイドを保持することができる残留溶媒をもたらす。
有利には、一部の実施形態では、アルキルPEG/PPGエーテルは、周囲温度において液体である。好ましくは、アルキルPEG/PPGエーテルは、約30℃もしくはそれ未満、または約25℃で液体である。
有利には、一部の実施形態では、アルキルPEG/PPGエーテルは、24時間にわたり、5%未満が皮膚の温度で蒸発するような、低揮発性を有する。
有利には、一部の実施形態では、アルキルPEG/PPGエーテルは、10〜50の間のPG単位のPEG/PPG鎖長、および2〜20個の間の炭素のエーテル構成成分を有しており、PG単位とエーテル構成成分の炭素の合計は、好ましくは20〜60の間である。アルキルPEG/PPGエーテルの範囲は、Cosmetic Ingredient Review (CIR) Expert Panel 2013年「Safety Assessment of Alkyl PEG/PPG Ethers as Used in Cosmetics」Report (www.cir-safety.org/sites/default/files/PEGPPG062013tent.pdf;2016年12月21日にアクセスした)に議論されており、そのような文書の内容は、本明細書に組み込まれている。
有利には、一部の実施形態では、アルキルPEG/PPGエーテルは、ステアリルアルコールまたはブチルアルコールのポリプロピレングリコールエーテル、およびそれらの組合せからなる群から選択される。
具体的な実施形態では、アルキルPEG/PPGステアリルエーテルまたはブチルエーテルは、PPG−15ステアリルエーテルおよびPPG−40ブチルエーテルなどの、ポリプロピレングリコール(PPG)ステアリルエーテルおよびポリプロピレングリコールブチルエーテル、ならびにそれらの組合せからなる群から選択される。
具体的な実施形態では、アルキルPEG/PPGエーテルの相対量は、以下の群:少なくとも1%w/w、少なくとも2%w/w、少なくとも3%w/w、少なくとも4%w/w、少なくとも5%w/wから選択される。具体的な実施形態では、アルキルPEG/PPGエーテルの最大濃度は、50%w/wである。具体的な実施形態では、アルキルPEG/PPGエーテルの最大濃度は、80%w/wである。
好ましくは、アルキルPEG/PPGエーテルの量は、一層揮発性の溶媒(複数または単数)の一部のまたは完全な蒸発後に、皮膚上に非結晶形態のカンナビノイドを維持するのに十分である。
低分子量アルコール
有利には、一部の実施形態では、本局所用組成物はまた、低分子量アルコールも含む。本発明者らは、少量の低分子量アルコールにより、シロキサン溶媒中のカンナビジオールなどのカンナビノイドの溶解度が改善され得ることを見出した。初期組成物中のカンナビノイドの濃度をこのように向上することができることにより、適用後に皮膚上のカンナビノイドの残留濃度を高く実現することが可能になる。好ましくは、低分子量アルコールは、シロキサンに加えて、さらなる揮発性の溶媒を形成する。好ましくは、低分子量アルコールの揮発性レベルは、イソプロピルアルコールのそれとほぼ同じである。低分子量アルコールなどのさらに揮発性の溶媒の追加により、初期組成物中のカンナビノイドの濃度が非常に高い場合、特に有利となり得る。
有利には、一部の実施形態では、低分子量アルコールは、周囲温度において液体である。好ましくは、低分子量アルコールは、約30℃もしくはそれ未満、または約25℃で液体である。好ましくは、低分子量アルコールの揮発性レベルは、イソプロピルアルコールのそれとほぼ同じである。
有利には、一部の実施形態では、低分子量アルコールは、C2〜6アルコール、およびそれらの組合せからなる群から選択される。有利には、一部の実施形態では、低分子量アルコールは、C2〜4アルコール、およびそれらの組合せからなる群から選択される。
具体的な実施形態では、低分子量アルコールは、エチルアルコール(またはエタノール)、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノールおよびそれらの組合せからなる群から選択される。
具体的な実施形態では、低分子量アルコールの相対量は、以下の群:少なくとも2%w/w、3%w/w、4%w/w、5%w/w、6%w/w、7%w/w、8%w/w、9%w/w、10%w/w、11%w/w、12%w/w、13%w/w、14%w/w、15%w/w、20%w/w、25%w/w、30%w/w、35%w/w、40%w/w、45%w/wから選択される。具体的な実施形態では、低分子量アルコールの最大濃度は、50%w/wである。具体的な実施形態では、低分子量アルコールの最大濃度は、60%w/w、70%w/w、80%w/wである。低分子量アルコールの量は、1%w/w〜50%w/w、1%w/w〜40%、1%w/w〜30%w/w、1%w/w〜20%w/w、1%w/w〜10%w/wの間とすることができる。
脂肪族アルコール
有利には、ある種の実施形態では、本局所用組成物は、該組成物が脂肪族アルコールを含むことをさらに特徴とする。脂肪族アルコールの目的は、シロキサン、および必要に応じて低分子量アルコールなどの、揮発性構成成分が一旦、蒸発すると、カンナビノイドの溶媒として作用させることである。具体的な実施形態では、脂肪族アルコールは、C12〜22脂肪族アルコールである。具体的な実施形態では、脂肪族アルコールは、C16〜22脂肪族アルコールである。具体的な実施形態では、脂肪族アルコールは、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデシルアルコール、2−ヘキシルデシルアルコールからなる群から選択される。
具体的な実施形態では、脂肪族アルコールの相対量は、以下の群:少なくとも2%w/w、少なくとも3%w/w、少なくとも4%w/w、少なくとも5%w/wから選択される。具体的な実施形態では、脂肪族アルコールの最大濃度は、50%w/wである。具体的な実施形態では、脂肪族アルコールの最大濃度は、80%w/wである。
好ましくは、脂肪族アルコールの量は、一層揮発性の溶媒(単数または複数)の一部のまたは完全な蒸発後に、皮膚上に非結晶形態のカンナビノイドを維持するのに十分である。
カンナビノイド
好ましくは、カンナビノイドは、カンナビノールである。代替的に、カンナビノイドは、カンナビノイド受容体と相互作用する任意の化合物である。これは、ある種のテトラヒドロピランアナログ(例えば、Δ9−テトラヒドロカンナビノール、Δ8−テトラヒドロ−カンナビノール、6,6,9−トリメチル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ[b,d]ピラン−1−オール、3−(1,1−ジメチルヘプチル)−6,6a,7,8,10,10a−ヘキサヒドロ−1−ヒドロキシ−6,6−ジメチル−9H−ジベンゾ[b,d]ピラン−9−オン、(−)−(3S,4S)−7−ヒドロキシ−Δ6−テトラヒドロカンナビノール−1,1−ジメチルヘプチル、(+)−(3S,4S)−7−ヒドロキシ−Δ6−テトラヒドロカンナビノール−1,1−ジメチルヘプチル、11−ヒドロキシ−Δ9−テトラヒドロカンナビノールおよびΔ8−テトラヒドロカンナビノール−11−オイック酸));ある種のピペリジンアナログ(例えば、(−)−(6S,6aR,9R,10aR)−5,6,6a,7,8,9,10,10a−オクタヒドロ−6−メチル−3−[(R)−1−メチル−4−フェニルブトキシ]−1,9−フェナントリジンジオール−1−アセテート));ある種のアミノアルキルインドールアナログ(例えば、(R)−(+)−[2,3−ジヒドロ−5−メチル−3−(−4−モルホリニルメチル)−ピロロ[1,2,3−de]−1,4−ベンゾオキサジン−6−イル]−1−ナフタレニル−メタノン);ある種の開環ピラン環アナログ(例えば、2−[3−メチル−6−(1−メチルエテニル)−2−シクロヘキセン−1−イル]−5−ペンチル−1,3−ベンゼンジオールおよび4−(1,1−ジメチルヘプチル)−2,3’−ジヒドロキシ−6’アルファ−(3−ヒドロキシプロピル)−1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロビフェニル);カンナビノール;カンナビゲロール(cannbigerol);テトラヒドロカンナビバリン;カンナビドバリン(cammabidvarin);カンナビクロメンなどの様々なカンナビノイド模倣体を含むことができ、合成カンナビノイド(ナビロン、リモナバン、JWH−018、JWH−073、CP−55940、ジメチルへプチルピラン(dimethylheptlpryan)、HU−210、HU−331、SR144528、WIN55、212−2、JWH−133、レボナントラドールおよびAM−2201)、ならびにそれらの塩およびアナログを含む。
ある種の実施形態では、本発明の局所用組成物中のカンナビノイドの濃度は、少なくとも2%w/w、少なくとも3%w/w、少なくとも4%w/w、少なくとも5%w/w、少なくとも6%w/w、少なくとも7%w/w、少なくとも8%w/w、少なくとも9%w/w、少なくとも10%w/w、少なくとも11%w/w、少なくとも12%w/w、少なくとも13%w/w、少なくとも14%w/wおよび少なくとも15%w/wからなる群から選択することができる。
ある種の実施形態では、本局所用組成物中のカンナビノイドの濃度は、少なくとも20%w/w、少なくとも30%w/w、少なくとも40%w/w、少なくとも50%w/w、少なくとも60%w/w、少なくとも65%w/w、少なくとも70%w/w、少なくとも80%w/w、少なくとも90%w/w、少なくとも95%w/wおよび少なくとも99%w/wからなる群から選択することができる。このような濃度は、揮発性シロキサン、および必要に応じて低分子量アルコール構成成分の少なくとも一部の蒸発後に達成することができる。
ある種の実施形態では、本局所用組成物中のカンナビノイドの濃度は、1%w/w、2%w/w、3%w/w、4%w/w、5%w/w、6%w/w、7%w/w、8%w/w、9%w/w、10%w/w、11%w/w、12%w/w、13%w/w、14%w/wおよび15%w/wからなる群から選択される下限値、
ならびに20%w/w、30%w/w、40%w/w、50%w/w、60%w/w、65%w/w、70%w/w、80%w/w、90%w/w、95%w/wおよび99%w/wからなる群から選択される上限値を有する範囲内とすることができる。
ある種の実施形態では、本局所用組成物中のカンナビノイドの濃度は、
1%w/w、2%w/w〜99%w/w、3%w/w〜70%w/w、4%w/w〜70%w/w、5%w/w〜70%w/w、6%w/w〜70%w/w、7%w/w〜70%w/w、8%w/w〜99%w/w、9%w/w〜99%w/w、10%w/w〜99%w/w、11%w/w〜99%w/w、12%w/w〜99%w/w、13%w/w〜99%w/w、14%w/w〜99%w/wおよび15%w/w〜99%w/wからなる群から選択される範囲内とすることができる。
ある種の実施形態では、本局所用組成物中のカンナビノイドの濃度は、
1%w/w、2%w/w〜95%w/w、3%w/w〜95%w/w、4%w/w〜95%w/w、5%w/w〜95%w/w、6%w/w〜95%w/w、7%w/w〜95%w/w、8%w/w〜95%w/w、9%w/w〜95%w/w、10%w/w〜95%w/w、11%w/w〜95%w/w、12%w/w〜95%w/w、13%w/w〜95%w/w、14%w/w〜95%w/wおよび15%w/w〜95%w/wからなる群から選択される範囲内とすることができる。
ある種の実施形態では、本局所用組成物中のカンナビノイドの濃度は、
1%w/w、2%w/w〜90%w/w、3%w/w〜90%w/w、4%w/w〜90%w/w、5%w/w〜90%w/w、6%w/w〜90%w/w、7%w/w〜90%w/w、8%w/w〜90%w/w、9%w/w〜90%w/w、10%w/w〜90%w/w、11%w/w〜90%w/w、12%w/w〜90%w/w、13%w/w〜90%w/w、14%w/w〜90%w/wおよび15%w/w〜90%w/wからなる群から選択される範囲内とすることができる。
ある種の実施形態では、本局所用組成物中のカンナビノイドの濃度は、
1%w/w、2%w/w〜80%w/w、3%w/w〜80%w/w、4%w/w〜80%w/w、5%w/w〜80%w/w、6%w/w〜80%w/w、7%w/w〜80%w/w、8%w/w〜80%w/w、9%w/w〜80%w/w、10%w/w〜80%w/w、11%w/w〜80%w/w、12%w/w〜80%w/w、13%w/w〜80%w/w、14%w/w〜80%w/wおよび15%w/w〜80%w/wからなる群から選択される範囲内とすることができる。
ある種の実施形態では、本局所用組成物中のカンナビノイドの濃度は、
1%w/w、2%w/w〜70%w/w、3%w/w〜70%w/w、4%w/w〜70%w/w、5%w/w〜70%w/w、6%w/w〜70%w/w、7%w/w〜70%w/w、8%w/w〜70%w/w、9%w/w〜70%w/w、10%w/w〜70%w/w、11%w/w〜70%w/w、12%w/w〜70%w/w、13%w/w〜70%w/w、14%w/w〜70%w/wおよび15%w/w〜70%w/wからなる群から選択される範囲内とすることができる。
ある種の実施形態では、本局所用組成物中のカンナビノイドの濃度は、
1%w/w、2%w/w〜65%w/w、3%w/w〜65%w/w、4%w/w〜65%w/w、5%w/w〜65%w/w、6%w/w〜65%w/w、7%w/w〜65%w/w、8%w/w〜65%w/w、9%w/w〜65%w/w、10%w/w〜65%w/w、11%w/w〜65%w/w、12%w/w〜65%w/w、13%w/w〜65%w/w、14%w/w〜65%w/wおよび15%w/w〜65%w/wからなる群から選択される範囲内とすることができる。
ある種の実施形態では、本局所用組成物中のカンナビノイドの濃度は、
1%w/w、2%w/w〜60%w/w、3%w/w〜60%w/w、4%w/w〜60%w/w、5%w/w〜60%w/w、6%w/w〜60%w/w、7%w/w〜60%w/w、8%w/w〜60%w/w、9%w/w〜60%w/w、10%w/w〜60%w/w、11%w/w〜60%w/w、12%w/w〜60%w/w、13%w/w〜60%w/w、14%w/w〜60%w/wおよび15%w/w〜60%w/wからなる群から選択される範囲内とすることができる。
ある種の実施形態では、本局所用組成物中のカンナビノイドの濃度は、
1%w/w、2%w/w〜50%w/w、3%w/w〜50%w/w、4%w/w〜50%w/w、5%w/w〜50%w/w、6%w/w〜50%w/w、7%w/w〜50%w/w、8%w/w〜50%w/w、9%w/w〜50%w/w、10%w/w〜50%w/w、11%w/w〜50%w/w、12%w/w〜50%w/w、13%w/w〜50%w/w、14%w/w〜50%w/wおよび15%w/w〜50%w/wからなる群から選択される範囲内とすることができる。
ある種の実施形態では、本局所用組成物中のカンナビノイドの濃度は、
1%w/w、2%w/w〜40%w/w、3%w/w〜40%w/w、4%w/w〜40%w/w、5%w/w〜40%w/w、6%w/w〜40%w/w、7%w/w〜40%w/w、8%w/w〜40%w/w、9%w/w〜40%w/w、10%w/w〜40%w/w、11%w/w〜40%w/w、12%w/w〜40%w/w、13%w/w〜40%w/w、14%w/w〜40%w/wおよび15%w/w〜40%w/wからなる群から選択される範囲内とすることができる。
ある種の実施形態では、本局所用組成物中のカンナビノイドの濃度は、
1%w/w、2%w/w〜30%w/w、3%w/w〜30%w/w、4%w/w〜30%w/w、5%w/w〜30%w/w、6%w/w〜30%w/w、7%w/w〜30%w/w、8%w/w〜30%w/w、9%w/w〜30%w/w、10%w/w〜30%w/w、11%w/w〜30%w/w、12%w/w〜30%w/w、13%w/w〜30%w/w、14%w/w〜30%w/wおよび15%w/w〜30%w/wからなる群から選択される範囲内とすることができる。
ある種の実施形態では、本局所用組成物中のカンナビノイドの濃度は、
1%w/w、2%w/w〜20%w/w、3%w/w〜20%w/w、4%w/w〜20%w/w、5%w/w〜20%w/w、6%w/w〜20%w/w、7%w/w〜20%w/w、8%w/w〜20%w/w、9%w/w〜20%w/w、10%w/w〜20%w/w、11%w/w〜20%w/w、12%w/w〜20%w/w、13%w/w〜20%w/w、14%w/w〜20%w/wおよび15%w/w〜20%w/wからなる群から選択される範囲内とすることができる。
他の薬剤
カンナビノイドは、皮膚の外観および/または潤いを改善することができる、さらなる活性部分を有する組成物に配合され得る。
さらに、本発明の組成物は、ざ瘡の処置のために、他の局所的に適用される鎮痛剤、および/または全身的に利用可能な薬剤と組み合わせて使用することができる。
このような鎮痛剤の例には、以下に限定されないが、モルフィン、シクラゾシン、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、モルフィセプチン、メペリジン、チフルアドム(trifluadom)、ベンゼンアセトアミン、ジアシルアセトアミド、ベンゾモルファン、アルカロイド、ペプチド、フェナントレン、および薬学的に許容されるそれらの塩、プロドラッグまたは誘導体が含まれる。本発明において好適なものとして企図される化合物の具体例には、以下に限定されないが、モルフィン、ヘロイン、ヒドロモルホン、オキシモルホン、レボルファノール、メタドン、メペリジン、フェンタニル、コデイン、ヒドロコドン、オキシコドン、プロポキシフェン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、ペンタゾシンおよびナルブフィンが含まれる。本明細書においてオピオイド剤の文脈に使用される場合、「薬学的に許容される塩、プロドラッグおよび誘導体」とは、例えば、酸もしくはその塩基塩を作製することにより、または化合物に存在する官能基を、決まった手順の操作もしくはin vivoのどちらかで修飾が開裂して鎮痛活性な親化合物を生じるように修飾することにより改変された、オピオイド鎮痛性化合物の誘導体を指す。例には、以下に限定されないが、アミンなどの酸性残基の無機塩もしくは有機塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリもしくは有機塩、すなわち酢酸塩、ギ酸塩、硫酸塩、酒石酸塩および安息香酸誘導体などが含まれる。具体的に上で言及されているものを含めた、好適なオピオイド鎮痛剤はまた、GoodmanおよびGilman、前記文献、28章、521〜555頁にも記載されている。
ざ瘡を処置するために本組成物と組み合わせて使用され得る全身的に利用可能な薬剤の例には、以下に限定されないが、レチノイド系(トレチノイン、イソトレチノイン、モトレチニド、アダパレン、タザロテン、アゼライン酸およびレチノールなど);サリチル酸;レゾルシノール;スルファセタミド;ウレア;イミダゾール系(ケトコナゾールおよびエルビオールなど);エッセンシャルオイル;アルファ−ビサボロール;グリチルリチン酸ジカリウム;樟脳;ベータ−グルカン;アラントイン;ナツシロギク;フラボノイド系(ダイズイソフラボンなど);ノコギリパルメット;キレート剤(EDTAなど);リパーゼ阻害剤(銀および銅イオンなど);植物タンパク質加水分解物;塩化物イオン、ヨウ化物イオン、フッ化物イオンである無機イオン、およびそれらの非イオン性誘導体、すなわち塩素、ヨウ素、フッ素;合成リン脂質および天然リン脂質;ステロイド系抗炎症剤(ヒドロコルチゾン、ヒドロキシルトリアムシノロン アルファ−メチルデキサメタゾン、リン酸デキサメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、吉草酸クロベタゾール、デゾニド、デスオキシメタゾン、酢酸デスオキシコルチコステロン、デキサメタゾン、ジクロリゾン、二酢酸ジフルオラゾン、吉草酸ジフルコルトロン、フルアドレノロン、フルクロロロンアセトニド(fluclarolone acetonide)、フルドロコルチゾン、ピバル酸フルメタゾン、フルオシノロンアセトニド(fluosinolone acetonide)、フルオシノニド、フルコルチンブチルエステル、フルオコルトロン、フルプレドニデン(フルプレドニリデン)アセテート、フルランドレノロン、ハルシノニド、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロンアセトニド、コルチゾン、コルトドキソン、フルセトニド、フルドロコルチゾン、二酢酸ジフルオロゾン、フルラドレノロンアセトニド(fluradrenalone acetonide)、メドリゾン、アムシナフェル(amciafel)、アムシナフィド、ベタメタゾン、クロルプレドニゾン、酢酸クロルプレドニゾン、クロコルテロン、クレスシノロン、ジクロリゾン、ジフルプレドネート、フルクロロニド、フルニゾリド、フルオロメタロン、フルペロロン、フルプレドニゾロン、吉草酸ヒドロコルチゾン、シクロペンチルプロピオン酸ヒドロコルチゾン、ヒドロコルタメート、メプレドニゾン、パラメタゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、二プロピオン酸ベタメタゾン、トリアムシノロン、一プロピオン酸フルチカゾン、フルチカゾンフロエート、モメタゾンフロエート、ブデソニド、シクレソニドなど)ならびにそれらの塩およびプロドラッグ;非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)(イブプロフェン、ナプロキセン、サリチル酸、ケトプロフェン、ヘトプロフェン(hetprofen)およびジクロフェナクを含めた、COX阻害剤、LOX阻害剤、p38キナーゼ阻害剤など);疼痛および掻痒を処置するための鎮痛性活性剤(サリチル酸メチル、メントール、サリチル酸トロラミン、カプサイシン、リドカイン、ベンゾカイン、プラモキシン塩酸塩およびヒドロコルチゾンなど);抗生剤(ムピロシン、ネオマイシン硫酸塩バシトラシン、ポリミキシンB、1−オフロキサシン、リン酸クリンダマイシン、ゲンタミシン硫酸塩、メトロニダゾール、ヘキシルレゾルシノール、塩化メチルベンゼトニウム、フェノール、四級アンモニウム化合物、ティ−ツリー油、テトラサイクリン、クリンダマイシン、エリスロマイシンなど);免疫抑制剤(シクロスポリンおよびサイトカイン合成阻害剤、テトラサイクリン、ミノサイクリンおよびドキシサイクリンなど)、またはそれらの任意の組合せが含まれる。
さらに、他の活性剤、例えば、キシロカイン、コカイン、リドカイン、ベンゾカインなどの局所的に有効な麻酔剤が、本発明の組成物に含まれてもよく、これらは、長期間にわたりそれほど有効ではない場合、鎮痛剤が完全に有効になるまで、一層迅速な疼痛緩和レベルをもたらすことができる。
さらなる他の薬剤もまた、局所投与されるカンナビジオールの作用を賦活化するために、好ましくは局所的に投与され得る。例えば、非依存性オピオイド化合物であるデキストロメトルファンは、好ましくは局所的に共投与され得るが、非経口投与もまた、局所投与された薬剤の有効性を増大するために有効である。理論によって拘泥されることを望むものではないが、デキストロメトルファンは、末梢神経において、以前には正しく認識されていなかった鎮痛特性を有すると考えられる。デキストロメトルファンの好適な濃度は、熟練者によって決まった手順で確認可能であり、従来的な目的のため、例えば、咳止め剤として、非経口的に投与される通常の治療量、またはそれ未満、および決まった手順で決定可能な局所投与量を含む。例えば、1gのデキストロメトルファンは、本明細書において開示されている組成物に添加されて、ざ瘡の追加的な処置を実現することができる。
一実施形態では、本発明の医薬組成物は、ざ瘡を処置するために、以下の薬剤:レチノイド系(トレチノイン、イソトレチノイン、モトレチニド、アダパレン、タザロテン、アゼライン酸およびレチノールなど);サリチル酸;レゾルシノール;スルファセタミド;ウレア;イミダゾール系(ケトコナゾールおよびエルビオールなど);エッセンシャルオイル;アルファ−ビサボロール;グリチルリチン酸ジカリウム;樟脳;ベータ−グルカン;アラントイン;ナツシロギク;フラボノイド系(ダイズイソフラボンなど);ノコギリパルメット;キレート剤(EDTAなど);リパーゼ阻害剤(銀および銅イオンなど);植物タンパク質加水分解物;塩化物イオン、ヨウ化物イオン、フッ化物イオンである無機イオン、およびそれらの非イオン性誘導体、すなわち塩素、ヨウ素、フッ素;合成リン脂質および天然リン脂質;ステロイド系抗炎症剤(ヒドロコルチゾン、ヒドロキシルトリアムシノロン アルファ−メチルデキサメタゾン、リン酸デキサメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、吉草酸クロベタゾール、デゾニド、デスオキシメタゾン、酢酸デスオキシコルチコステロン、デキサメタゾン、ジクロリゾン、二酢酸ジフルオラゾン、吉草酸ジフルコルトロン、フルアドレノロン、フルクロロロンアセトニド、フルドロコルチゾン、ピバル酸フルメタゾン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルコルチンブチルエステル、フルオコルトロン、フルプレドニデン(フルプレドニリデン)アセテート、フルランドレノロン、ハルシノニド、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロンアセトニド、コルチゾン、コルトドキソン、フルセトニド、フルドロコルチゾン、二酢酸ジフルオロゾン、フルラドレノロンアセトニド、メドリゾン、アムシナフェル、アムシナフィド、ベタメタゾン、クロルプレドニゾン、酢酸クロルプレドニゾン、クロコルテロン、クレスシノロン、ジクロリゾン、ジフルプレドネート、フルクロロニド、フルニゾリド、フルオロメタロン、フルペロロン、フルプレドニゾロン、吉草酸ヒドロコルチゾン、シクロペンチルプロピオン酸ヒドロコルチゾン、ヒドロコルタメート、メプレドニゾン、パラメタゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、二プロピオン酸ベタメタゾン、トリアムシノロン、一プロピオン酸フルチカゾン、フルチカゾンフロエート、モメタゾンフロエート、ブデソニド、シクレソニドなど)ならびにそれらの塩およびプロドラッグ;非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)(イブプロフェン、ナプロキセン、サリチル酸、ケトプロフェン、ヘトプロフェンおよびジクロフェナクを含めた、COX阻害剤、LOX阻害剤、p38キナーゼ阻害剤など);疼痛および掻痒を処置するための鎮痛性活性剤(サリチル酸メチル、メントール、サリチル酸トロラミン、カプサイシン、リドカイン、ベンゾカイン、プラモキシン塩酸塩およびヒドロコルチゾンなど);抗生剤(ムピロシン、ネオマイシン硫酸塩バシトラシン、ポリミキシンB、1−オフロキサシン、リン酸クリンダマイシン、ゲンタミシン硫酸塩、メトロニダゾール、ヘキシルレゾルシノール、塩化メチルベンゼトニウム、フェノール、四級アンモニウム化合物、ティ−ツリー油、テトラサイクリン、クリンダマイシン、エリトロマイシンなど);免疫抑制剤(シクロスポリンおよびサイトカイン合成阻害剤、テトラサイクリン、ミノサイクリンおよびドキシサイクリンなど)、またはそれらの任意の組合せのうちの1つまたは複数をさらに含む。
ざ瘡の処置および治療法
ある種の実施形態では、本発明の組成物によるカンナビジオールなどのカンナビノイドの局所適用は、ざ瘡の出現率および/または重症度を低減することが期待される。本発明の治療作用には、以下に限定されないが、赤み、掻痒、疼痛または刺激の低下、腫れ物、丘疹、水膨れまたは膿疱の軽減、感染の低下、腫れ、ひび割れ、滲出、かさぶた形成および鱗屑の低下、ならびに/または炎症の一般的な低下が含まれる。
ある種の実施形態では、本発明の組成物によるカンナビジオールなどのカンナビノイドの局所適用は、ざ瘡の症状を改善することが期待される。
用語「改善する」は、本発明が、供給、適用または投与された組織の外観、形態、特徴および/または物理的特質のいずれかを変化させることを表現するために使用される。形態の変化には、以下:皮膚の外観の増強;皮膚の炎症低下、炎症または水膨れの予防、水膨れの拡散の低下、皮膚の潰瘍形成の低減、赤みの低減、瘢痕化の低減、病変の低下、水膨れの治癒、皮膚の肥厚化の低減、創傷および病変の封鎖、以下に限定されないが、疼痛、炎症、掻痒、稗粒腫、もしくは炎症状態などに伴う他の症状を含む症状の低下を単独で、または組み合わせてのいずれかによって実証され得る。
本発明の主要な利点は、従来的な治療法の典型的な副作用なしに、皮膚の状態を改善することが期待されることである。本発明の可能性は広範囲にわたり、カンナビノイドの局所適用により、ざ瘡の処置のすばらしい新規方法として有望であることを示す。
本発明の実施形態によるざ瘡の処置により、皮膚の治癒の改善がもたらされることが期待される。例えば、ざ瘡の処置に使用される場合、処置される腫れた、ひび割れたまたは鱗屑のある皮膚は、未処置のまま放置した場合と比べて、一層迅速におよび/または完全に治癒することが期待される。
本発明により投与した場合、処置は、1つまたは複数の治療作用をもたらすことが期待される。罹患エリアにおける治療作用には、以下に限定されないが、赤み、掻痒、疼痛または刺激、ざ瘡病変の数および重症度の低下、感染の低下、腫れ、ひび割れ、滲出、かさぶた形成および鱗屑の低下、ならびに/または炎症の一般的な低下が含まれる。本発明による処置が好適な状態のいずれかに行われると、これらの治療作用のうちの1つまたは複数が観察されることが期待される。
本発明は、そのような処置を必要とする患者において、ざ瘡を処置または予防するための方法であって、予防有効量または治療有効量の本明細書に記載されている局所用組成物を局所投与するステップを含む方法をさらに提供する。
本発明は、それを必要とする患者において、ざ瘡を予防または処置する、本明細書に記載されている局所用組成物を製造するためのカンナビノイドおよびシロキサンの使用をさらに提供する。
本発明は、ざ瘡の予防または処置のための、本明細書に記載されている局所用組成物の使用をさらに提供する。
一態様では、本発明は、カンナビジオールを含めた、局所カンナビノイドを使用して、ざ瘡を処置する方法を対象としている。ある種の実施形態によれば、カンナビジオールなどのカンナビノイドを含有する本発明の局所用組成物は、ざ瘡による罹患エリアに局所的に好ましくは適用される。好ましくは、ある種の実施形態によるカンナビノイドの適用により、赤み、掻痒、疼痛または刺激の低下、腫れ物、丘疹、水膨れまたは膿疱の軽減、感染の低下、皮膚におけるコラーゲンおよびエラスチンがそれほど機能停止しないことおよび喪失されないこと、腫れ、ひび割れ、滲出、かさぶた形成および鱗屑の低下、ならびに/または炎症の一般的な低下がもたらされる。
医薬組成物
本発明のある種の実施形態は、任意の局所的に許容される、非経皮的に有効な担体ビヒクルを含む。好ましい局所的に許容されるビヒクルには、以下に限定されないが、ゲル、軟膏および液体が含まれる。好ましい実施形態の投与は、選択された局所的に許容される形態に最も順応する様式に従って行われる。例えば、ゲル、ローション、クリームおよび軟膏は、広げるによって好ましくは投与される。
局所用組成物中のカンナビノイドの希釈は、重要な考慮事項となり得る。組成物中のカンナビノイド濃度は、患者が組成物を乾燥させるのに過度に長時間、待つ必要がない程度に高くあるべきである。一方、カンナビノイド濃度は、患者が罹患エリアの有効範囲を実現することができるほど十分に希釈されているべきである。さらに、本組成物は、空気または紫外線照射への曝露に応答して、重合する構成成分を含むことができる。
適用される組成物の量は、やはり、シロキサン、低分子量アルコール、脂肪族アルコールおよび/またはアルキルPEG/PPGエーテルの選択に応じて様々になるであろう。例えば、カンナビジオールなどのカンナビノイドが、この薬物の溶液を噴霧により投与される場合、単回用量中の全量は、0.1mlと少なくてもよい。カンナビジオールなどのカンナビノイドがゲルまたはクリーム中で投与される場合、その全量は、3mlと多くてもよい。反対に、ざ瘡が、散在した病変を含む場合、各病変に適用される量は、一層少なくてもよい。選択される担体、およびその適用方法は、患者の必要性、および投与する医師の好みを考慮して、好ましくは選択される。
好ましい一実施形態では、本組成物は、罹患エリア上にゲルを広げることによって、好ましくは投与されるゲルを含む。他の好ましい実施形態では、本組成物は、液体を含み、この液体は、噴霧によって、またはそうでない場合、罹患エリア上に液体を適用することによって投与することができる。
本明細書の実施例に記載されているカンナビジオールなどの適用されるカンナビノイドの量は、単なる例示に過ぎず、熟練者により決まった手順によって最適化することができる、一層少ない量および一層多い量を使用することができることを認識されたい。一般に、5〜100cmのエリアに、カンナビジオールなどカンナビノイドを0.1〜200mgとなる治療当量の量が適用されるのが好ましい。しかし、本発明の局所適用に使用されるカンナビノイドの量は、通常、これらの薬剤を使用する処置の他の方法に使用される典型的な投与量のわずかである(例えば、てんかん)。
ある種の実施形態によれば、本組成物は、軽減が得られるまで、罹患エリアに定期的に適用される。好ましい一実施形態では、本組成物は、1時間ごと、2時間ごと、3時間ごと、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、1日5回、毎週1回、毎週2回、2週間に1回、および毎月1回からなる群から選択される投与レジメンを使用して、そのような処置を必要とする患者の皮膚に投与される。しかし、本発明により、他の適用スケジュールが利用されてもよい。
ある種の実施形態では、本発明の組成物は、以下に限定されないが、液体またはゲル、リーブオン調製物(leave-on preparation)、ウォッシュオフ調製物(wash-off preparation)を含む群から選択される形態で提供され得る。
一実施形態では、本組成物は不純物を含み、該組成物の総重量の百分率としての不純物の量は、20%未満の不純物(組成物の総重量基準);15%未満の不純物、10%未満の不純物、8%未満の不純物、5%未満の不純物、4%未満の不純物、3%未満の不純物、2%未満の不純物、1%未満の不純物、0.5%未満の不純物、0.1%未満の不純物からなる群から選択される。一実施形態では、本組成物は、微生物不純物または二次代謝産物を含み、該組成物の総重量の百分率としての微生物不純物の量は、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、1%未満、0.5%未満、0.1%未満、0.01%未満、0.001%未満からなる群から選択される。一実施形態では、本組成物は無菌であり、密封して滅菌した容器中で保管される。一実施形態では、本組成物は、検出可能レベルの微生物汚染物を含有していない。
前述の実施形態は、本発明によるカンナビジオールなどのカンナビノイドを使用して、ざ瘡を処置する方法を使用することができる応用の例示である。当業者は、ざ瘡を処置するためのカンナビノイドの投与の他の方法が好適であり、同様に本発明によることを容易に理解するであろう。
定義
本明細書中の以下の定義は、限定的な意味というよりはむしろ、例示的に解釈されるよう意図されている。したがって、それらの定義は、包括的に解釈されるべきであり、列挙されている具体的な定義に限定されること意図するものではない。
アンタゴニスト:受容体の機能的特性を増強もしないし、刺激もしないが、アゴニストによるそのような作用を遮断する化合物。
帯具:罹患エリアを覆うために使用される包帯。
カンナビノイド:本明細書で使用する場合、カンナビノイド受容体と相互作用する化合物、およびある種のテトラヒドロピランアナログ(例えば、Δ−テトラヒドロカンナビノール、Δ−テトラヒドロ−カンナビノール、6,6,9−トリメチル−3−ペンチル−6H−ジベンゾ[b,d]ピラン−1−オール、3−(1,1−ジメチルヘプチル)−6,6a,7,8,10,10a−ヘキサヒドロ−1−ヒドロキシ−6,6−ジメチル−9H−ジベンゾ[b,d]ピラン−9−オン、(−)−(3S,4S)−7−ヒドロキシ−Δ6−テトラヒドロカンナビノール−1,1−ジメチルヘプチル、(+)−(3S,4S)−7−ヒドロキシ−Δ6−テトラヒドロカンナビノール−1,1−ジメチルヘプチル、11−ヒドロキシ−Δ−テトラヒドロカンナビノールおよびΔ8−テトラヒドロカンナビノール−11−オイック酸));ある種のピペリジンアナログ(例えば、(−)−(6S,6aR,9R,10aR)−5,6,6a,7,8,9,10,10a−オクタヒドロ−6−メチル−3−[(R)−1−メチル−4−フェニルブトキシ]−1,9−フェナントリジンジオール−1−アセテート));ある種のアミノアルキルインドールアナログ(例えば、(R)−(+)−[2,3−ジヒドロ−5−メチル−3−(−4−モルホリニルメチル)−ピロロ[1,2,3−de]−1,4−ベンゾオキサジン−6−イル]−1−ナフタレニル−メタノン);およびある種の開環ピラン環アナログ(例えば、2−[3−メチル−6−(1−メチルエテニル)−2−シクロヘキセン−1−イル]−5−ペンチル−1,3−ベンゼンジオールおよび4−(1,1−ジメチルヘプチル)−2,3’−ジヒドロキシ−6’アルファ−(3−ヒドロキシプロピル)−1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロビフェニル)などの様々なカンナビノイド模倣体を含むことが意図されている。「カンナビノイド」のさらなる例は、以下に引用されている参照文献中に記載されているそのような化合物を含む。
カンナビジオール:本明細書で使用する場合、2−[3−メチル−6−(1−メチルエテニル)−2−シクロヘキセン−1−イル]−5−ペンチル−1,3−ベンゼンジオールを指すことを意味する。
2−[3−メチル−6−(1−メチルエテニル)−2−シクロヘキセン−1−イル]−5−ペンチル−1,3−ベンゼンジオールの合成は、例えば、Petilkaら、Helv. Chim.Acta、52巻:1102頁(1969年)およびMechoulamら、J. Am. Chem. Soc.、87巻:3273頁(1965年)に記載されており、これらは、参照により本明細書に組み込まれている。
中枢神経系:脳および脊髄。
皮膚の(dermal):真皮に関連するもの。
包帯コンバイン(Dressing combine):温熱および保護をもたらして、切開部または創傷部から排出することがある多量の液体を吸収するよう設計されている。吸収性ティッシュを備えるまたは備えていない繊維を取り囲む、不織布の覆いからなる。
炎症:局所部位における赤み、熱、腫れおよび疼痛を特徴とする、免疫系が媒介する過程。
哺乳動物:毛髪、3つの中耳骨および乳腺を有する脊椎動物。哺乳動物には、ヒトが含まれる。
皮膚:動物の身体の外部の覆い。哺乳動物の皮膚は、以下の3層:(i)ケラチノサイト、ならびに少数のメラノサイトおよびランゲルハンス細胞(抗原提示細胞)から主に構成されている表皮層、(ii)神経末端、汗腺および脂(皮脂)腺、毛包および血管を含んでおり、線維芽細胞から主に構成されている真皮層、および(iii)より深い皮下の脂肪および結合組織からなる皮下組織層を含む。表皮自体は、時として基底膜と呼ばれる、2つの層、すなわち外側角質層および内側表皮基底層から構成されている。角質層の目的は、感染、脱水、化学物質および機械的ストレスから下部組織を保護するための障壁を形成することである。
治療有効量:治療作用をもたらすのに必要な量。
経皮:真皮の通過。
一般
本明細書の全体を通して、文脈上異なる解釈を要する場合を除き、「を含む(comprise)」の語、または「を含む(comprises)」または「を含んでいる(comprising)」などの変化形は、明示した整数または整数の群を含むことを意味するが、他のいかなる整数または整数の群を除外することを意味するものではないと理解される。
本明細書において使用されている選択された用語の他の定義が、発明を実施するための形態に見出すことができ、全体を通して、これが該当する。特に定義されない限り、本明細書において使用される他の科学的および技術的用語はすべて、発明が属する当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
当業者は、本明細書に記載されている発明が、具体的に記載されているもの以外の変形および改変を受け易いことを認識しているであろう。本発明は、このような変形および改変をすべて含む。本発明はまた、本明細書に言及されている、または示されている工程、特徴、製剤および化合物のすべてを、個別にもしくはまとめて、ならびに任意の組合せおよびすべての組合せ、あるいは工程もしくは特徴のいずれか2つまたはそれより多くを含む。
本文に引用されている文書、参照文献、特許出願または特許はそれぞれ、その全体が本明細書に参照により明示的に組み込まれており、このことは、本文の一部として読者によって一読および考慮されるべきであることを意味する。本文に引用されている文書、参照文献、特許出願または特許が、本文に繰り返されていないことは、簡潔さが理由であるに過ぎない。
本明細書において言及されている、または参照により本明細書に組み込まれている任意の文書中の任意の製品に関する任意の製造業者の指示書、説明、製品の規格、および製品シートは、参照により本明細書に組み込まれており、本発明の実施に使用することができる。
本明細書に記載されている発明は、1つまたは複数の範囲の値(例えば濃度)を含むことができる。値の範囲は、この範囲を規定する値、および範囲に対する境界を規定する値に直に接する値と同じ、または実質的に同じ転帰をもたらす範囲に接する値を含めた、範囲内のすべての値を含むことが理解されよう。
以下の実施例は、単なる例示として解釈されるべきであり、本開示の残りを決して限定するものではない。これらの実施例は、単に本発明を例示するために含まれているに過ぎない。それらの実施例は、上で述べられている本発明の幅広い要約、開示または説明に関する限定として理解されるべきではない。当業者は、さらに精査することなく、上述の説明を使用して、本発明をその最も幅広い程度まで利用することができると考えられる。上述および以下の実施例において、温度はすべて、摂氏度で補正しないで記載されており、特に示さない限り、すべての部および百分率は、重量基準である。
本発明のさらなる特徴は、そのいくつかの非限定的な実施形態の以下の説明に一層、十分に記載されている。この説明は、本発明を例示するために単に含まれているに過ぎない。この説明は、上で述べられている本発明の幅広い要約、開示または説明に関する限定として理解されるべきではない。
(実施例1)
カンナビジオールを含有する組成物の透過性を確認するための実施例技法。
ヒト皮膚の透過性は、数十年間、研究されてきた。皮膚は、2つの主な層、すなわち外側の表皮および内側の真皮からなる。表皮の最外の10〜20μmとなる角質層(「SC」)は、大部分の薬物の経皮送達に対して、皮膚の優れた拡散抵抗性を担っている。皮膚の酵素活性の大部分は、生存可能な表皮の基底細胞層にある。繊維性コラーゲンは、真皮の主要な構造上の構成成分である。皮膚の血管構造は、このコラーゲンにより支持されており、表皮下の数ミクロンに存在している。基本的に、ここで浸透は終わり、全身的取り込みが始まる。多くの研究者が、皮膚浸透剤の物理化学的パラメーター(分子量、分子体積、親油性、水素結合の可能性、極性など)に基づいて、皮膚透過性の関係を開発してきた。しかし、カンナビノイドの経皮投与に対処する場合、これらの皮膚浸透性の関係には、これらの薬物の極度の親油性と同時に起こる代謝という潜在的な複合事象を考慮して修正する必要がある。
表皮および真皮に送達するためのカンナビノイドの選択および最適化には、その皮膚の代謝を理解することが必要である。さらに、局所の皮膚代謝のin vivoでの研究は、血液、肝臓または他の組織での代謝と容易に区別することができないので、皮膚の代謝は、in vitroで良好に研究される。しかし、このようないずれのin vitro研究の成功も、とりわけ、組織での生存率を維持する際の、in vivo条件を模倣する理想的な条件を見出すことに大きく依存する。したがって、最適なレシーバー溶液の選択は、任意のこのようなin vitro研究の成功に重要である。
高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)アッセイは、試料中のカンナビジオールの分析に使用することができる。適切なHPLCシステムは、Waters717およびオートサンプラー、Waters1525バイナリーHPLCポンプ、ならびにWaters Breezeソフトウェアを備えたWaters2487デュアルA吸光度検出器からなることができる。C−18逆相7μmガードカラム(15×3.2mm)を装備したBrown−lee C−18逆相Spheri−5μmカラム(220×4.6mm)を、215nmの波長に設定したUV検出器と共に使用することができる。移動相は、アセトニトリル:25mMリン酸緩衝液(0.1%のトリエチルアミンを含む、pH3.0)(80:20)から構成することができる。移動相の適切な流量は1.5mLであり、100μLの試料をカラムに注入する。
PermeGearフロースルー(インライン、Riegelsville、Pa.)拡散セルシステムが、皮膚浸透の研究に適切である。経皮水分喪失量は、セル中に皮膚を固定した後に測定することができる(Evaporimeter EPl(商標)、ServoMed、Sweden)。10g/m2/時未満の読取り値を有する皮膚片を拡散研究に使用する。拡散セル中の皮膚表面は、循環水浴を用いて32℃に維持する。適切なレシーバー溶液は、40%ポリエチレングリコール400を含有する、ゲンタマイシン(微生物成長を阻害するため)を含むHEPES緩衝化Hanks平衡塩(pH7.4)とし、流速は、1.1mL/時に調節した。過剰量のCBDを、10分間、超音波照射した、6%v/vで浸透促進剤を含むおよび含まないドナー用ビヒクル(プロピレングリコール:Hanksの緩衝液(80:20))溶液に加え、次に、皮膚に適用する。ドナービヒクル中の薬物の化学電位を極大かつ一定に維持するため、過剰量の薬物を、拡散実験全体において、ドナー用コンパートメントに使用する。各セルに個々の薬物溶液0.25mLを適切に投入する。試料を48時間、6時間刻みで適切に採取する。試料はすべて、HPLC分析まで4℃に適切に保管する。
皮膚試料中の薬物の位置は、48時間の実験の終了時に測定する。皮膚組織をnanopure水により洗い、ペーパータオルで拭き取る。表面に付着している薬物製剤を除去するため、ブック用テープ(Scotch(登録商標)、3M、St.Paul、Minn.)を使用して、2回、皮膚をテープストリップ(tape strip)する。薬物に接触している皮膚を切除し、外科用メスを使用して小さく切り、予め秤量したバイアルに入れる。薬物は、振とう水浴中、室温で、ACN10mLと一晩、平衡にすることにより皮膚から抽出する。試料をHPLCにより分析して、CBD含量を湿潤組織重量1グラムあたりの薬物のマイクロモル(μm)数で決定する。SigmaStat2.03を使用して、in vitroでのヒト皮膚浸透度データの統計解析を行うことができる。様々な処置間で、Tukey事後検定によるANOVA一元配置分散分析を使用して、統計学的差異を検定することができる。
このような研究の結果は、本発明による組成物を使用して、局所経路を介して、カンナビジオールを送達することができること、およびシロキサン、低分子量アルコール、脂肪族アルコールおよび/またはアルキルPEG/PPGエーテルにより、ヒト皮膚に送達されるカンナビジオールの量を増加させることができることを示すことが期待される。
(実施例2)
目的:
他の賦形剤と一緒に、シロキサンを含むカンナビジオールの製剤を調製すること。
方法および結果:
最初に、カンナビジオール(CBD)の溶解度をアセスメントした。この粉末は、顕微鏡では顆粒に見えた。CBDの溶解度(重量対重量)は、ヘキサメチルジシロキサン(HDS)および鉱物油中に約3〜4%未満であった。プロピレングリコール(PG)およびエタノールへの溶解度は、約6〜7%であったが、報告されているエタノールへの溶解度は3.5%である。オレイルアルコール(OA)への溶解度は、8%より高く(研究では、一層高くならなかった)、イソプロピルアルコール(IPA)への溶解度は14%を超えた。溶解度研究からの結論は、OAおよびIPAは、非常に良好な溶媒であること、およびIPAは、エタノールよりもかなり優れるという驚くべきものであることであった。HDSおよび鉱物油への溶解度は低く、したがって、完全に非極性の溶媒は、CBDを高レベルで溶解するのに良好に働かないが、脂肪族アルコールに存在するOH基を追加すると、CBD溶解度は真に向上した。
初期溶解度研究の方法および結果
第2に、CBDは、溶液中でCBDを維持する(非結晶性)、すなわち、高濃度(40〜50%の程度)での結晶化を防止する非揮発性溶媒をある程度含む非常に揮発性の高い溶媒中では、中程度の濃度で溶解した。
製剤:
以下の製剤を調製した。
a)形態I:5%CBD/10%OA/10%PG/10%HDS/65%IPA(HDSは、ほとんど香りがなく、非常に揮発性で刺激が少ないので、これを一部加えた)。PG/OA中のCBDの残留濃度は20%になり、これは、好適に良好な目標に思われた。1滴の製剤を顕微鏡用スライドに置き、非常に揮発性の高い溶媒の蒸発後に、CBDの結晶化はなかった。残留物は、1時間後に結晶不含状態を維持し、したがって、さらなるCBDを加え、14%CBD/9%OA/9%PG/9%HDS/59%IPA溶液を作製した。次に、CBDの残留濃度は44%CBDになり、依然として、溶媒蒸発後にCBDの結晶はなかった。一晩たっても、結晶は観察されなかった。
b)形態II:14%CBD/4.5%OA/13.5%PG/4.5%HDS/63.5%IPA。この溶液もまた、1時間後または一晩で結晶を形成することはなかった。
c)形態III:IPAに8%のCBD。1時間後に結晶はなかったが、一晩で、顕微鏡では、濁りがなく、黄色に見えない針状様結晶となった。顕微鏡用スライドおよび皮膚上での単なる液体CBDの薄膜は、高い摩擦があり、恐らくは、患者にはそれほど許容されないと思われる。1cmに適用したIPA中の10%溶液は、角質層のほぼ厚さとなる、約10ミクロンの厚い層(10mg)をもたらす。IPA中15%CBD、および50/50のIPA/HDS中の15%CBDを作製し、直ちに結晶はなかった。
d)形態Iと形態IIのどちらも、1%Klucel MFを用いて濃厚にした。どちらも、それほど粘着性が高くなくなるのに数分間かかり、それらの両方とも、2日後でも結晶を形成しなかった(顕微鏡用スライド上の試料)。形態IIIはまた、ゲル化し、粘着性であった。
e)形態IV:3%CBD/9%PMS/88%HDS。この溶液を顕微鏡用スライドに置き、HDSが蒸発すると、PMSが、PMS中に分散しているCBDの小さな球体を伴い残った。これは、皮膚では粘着性ではなかった。その日に結晶は見られなかったが、一晩で、針状結晶が見られた。残留物は、25%のCBDである。
f) 形態V:一晩、結晶化を防止するために、OAを形態IVに加えた。それは、7.6%CBD/8%OA/8%PMS/76.4%HDSであり、残留CBDは32%であった。一晩で結晶はなかった。さらなるCBDおよびPMSを加えて、10%CBD/7.7%OA/8.7%PMS/73.6HDSを作製し、残留CBDは38%であり、類似した感触であり、結晶はなかった。
g)形態VI:14%CBD/6%OA/6%PG/10%HDS/64%IPAであり、残留CBDは54%である。この製剤は、48時間後に結晶を有した。Klucelを加え、48時間後にわずか少量の結晶が存在した。これは、より高いOAおよびPGを含む他の2種のゲルよりも粘着性に乏しかった。
h)形態VII:15%CBD/10%アルガン/10%HDS/65%IPAであり、残留CBDは60%である。2〜3時間後に、少数の結晶を観察した。Klucelの添加後に、このゲルは、PGおよびOAを含むものよりも感触は良好であった。
i)形態VIII:15%CBD/5%PMS/10%OA/70%HDS。良好な感触および、結晶はない。
j)形態IX:10%CBD/7%アルガン/7%ISA/9%PMS/67%HDS。結晶はない。
k)形態X:15%CBD/13%ISA/7%PMS/66%HDSであり、残留CBDは43%である。結晶はない。
l)形態XI:15%CBD/12.5%HDA/6%PMS/66.5%HDSであり、残留CBDは45%である。結晶はなし、PMS中で単なる液滴。
m)形態XII:15%CBD/12.5%ODDA/6%PMS/66.5%HDSであり、残留CBDは45%である。結晶はなし、PMS中で単なる液滴。
n)形態XIII:15%CBD/10%HDA/40%IPA/35%HDSであり、残留CBDは60%である。結晶はない。IPAを低下させた理由は、ヒリヒリ感、芳香および冷感の可能性を低下させるためであった。
o)形態XIX:15%CBD/10%ODDA/40%IPA/35%HDSであり、残留CBDは60%である。結晶はない。
p)形態XIIIおよびXIXにKlucelを添加。HDSレベルが高かったので、それらは、それほどの粘性でなかったが、皮膚上では非常に良好な感触であり、それほどの粘着性はなかった。
q)形態XX:7.2%CBD/6.3%PMS/1.4%MO/1.8%IPA/83.3%HDS。CBDの結晶はなく、良好な感触で残留CBDは48%であった。
r) 形態XXI:一層高い濃度のCBDを作製した:20%CBD/10%ODDA/70%IPAであり、残留CBDは67%であり、結晶はなかった。
s)形態XXII:9.5CBD/4.8%ODDA/57.1%EtOH/28.6%HDSであり、結晶はなく、残留CBDは66%である。
t)形態XXIII:10%CBD/12.5%PMS/4.5%IPA/72%HDSで、良好な感触であり、結晶はなく、残留CDBは42%である。約4%のワセリンを加え、結晶を伴わないかすんだ溶液(ワセリンに由来)を有した。
(実施例3)
目的:
他の賦形剤と一緒に、シロキサンを含むカンナビジオールのさらなる製剤を調製すること。
方法:
CBD2は、その日の終わりまでに着色したCBD1溶液とは顕著な対比で、濁りのない溶液を生成したオフホワイトの粉末の結晶である。CBD2溶液はいずれも、1日目の終わりに着色せず、透明に見えなかった。CBD2の物質はCBD1のように溶解し、したがってCBD2は、CBD1の変色特性のないCBDである。
製剤
製剤A(形態A)
5%CBD/2.5%HDA/1%PMS/91.5%HDS
ざ瘡「スプレーオン」製剤A−7を繰り返して行い、これは、いかなる変色もなかったこと、および透明であったこと以外に、同じ挙動であった。その日の終わりまでに、変色する徴候は示さなかった。
実施した試験:
a) 顕微鏡用スライド上に1滴を約1cmで覆い、その日のより遅い時間(約4時間後)まで結晶はないように見え、指を用いて激しく擦った場合、結晶の成長をもたらした。
b) 数滴の形態Aを皮膚の上に置き、指を用いて周囲に広げた。これは、皮膚の上で迅速に乾燥し、なめらかで、透明であった。これらの結果は、CBD1を含むA−7の挙動と一致した。
c) 数滴の形態Aを広げ、手の裏側の上で軽く擦り、5分後、顕微鏡用スライドを皮膚に強く押し付けると、一部の物質がスライドに移った。顕微鏡用スライドでは、CBD結晶が一部存在した。これは、透明な薄膜である。この薄膜が機械的に破壊されない場合、結晶は形成しないが、擦ると、一部結晶が形成するように思われる。
d) 約100mgのPMSを形態Aに加え、1%に対して約3%のPMSにした。これは、皮膚ぬぐい取り技法を使用すると結晶化が低減するように思われたが、これは、定性的な観察に過ぎなかった。
製剤B
5%CBD/1.7%HDA/1.2%PMS/92.1%HDS
この製剤は、HDAをわずかに低下させることができるかどうかを判定するために行った。これは、すべての試験において、形態Aに類似するように思われた。
製剤C
5.25%CBD/1.15%PMS/1.22%IPA/92.38%HDS
この製剤の目的は、HDAをIPAにより置き換えることができるかどうかを判定することであった。
実施した試験:1滴の形態Cを顕微鏡用スライドに置き、これを広げて、濁りのない薄膜を作製し、これは、迅速に白色薄膜になった。顕微鏡下では、PMSによって、一緒に小さな結晶が固着した。皮膚に置くと、これはやはりチョークのような白色に変わった。本発明者らは、追加のPMSを最大で約5%まで添加してみたが、これにより、チョーク化は止まらなかったが、その速度の低下を示した。
(実施例4)
目的:
arlamol E(AE)またはミリスチン酸イソプロピル(IPM)は、どちらも、ざ瘡製剤5%CBD/2.5%HDA/1%PMS/91.5%HDSの局所医薬品に使用されているので、これらをヘキシルデシルアルコール(HDA)に置き換えることができるかどうかを判定すること。
まとめ
CBD1を使用すると、強力な紫色であるために、最初は、回避したAEは、最良の置き換え物となり、HADよりも一層優れていることが分かった。CBDを10%のレベルで純粋なAEに溶解すると、わずかに紫色を有したが、AEを使用した製剤では、そうではなかった。
結果:
溶解度研究:CBDは、AEに10%レベルで溶解し、IPMでは、かろうじて9.5%溶けた。非GMP作業に利用可能な薬物APIが少量であったので、さらなる探索を行わなかった。CBDは、10%より高く可溶であるが、さらなるCBDを溶解するための時間は、かなり長くかかったので、恐らく、20%を超えることはない。
5%CBD/2.5%AE/1%PMS/91.5%HDSおよび5%CBD/1%AE/1%PMS/93%HDSの製剤をそれぞれ5グラム作製し、HDSの蒸発後の結晶形成に関して調査した。AEを低減する目的は、擦るもしくは擦らないで、顕微鏡用スライド上には結晶を生成することはなく、または製剤で擦った後、皮膚に強く押し付けたスライド上の跡から分かる通り、皮膚の上でも結晶を生成しなかった、2.5%レベルからAEをさらに低減することができるかどうかを評価することであった。スライドに堆積した1%AE製剤を擦った後、結晶が急速に形成し始めた。2.5%AE製剤を擦った後、多数の非常に小さな(100×の周期よりも小さい)液滴(結晶ではない)を観察することができた。CBDのない製剤は、このような液滴を生成しなかったので、この液滴は、「AE中の過飽和CBD」であると仮定した。この液滴は、擦ることなく生成することはなく、この製剤は、濁りのない薄膜のように見える。
5%CBD/2.5%IPM/1%PMS/1%IPA/90.5%HDS製剤を5グラム作製した。IPAを加えて、CBDを完全に溶解した。この製剤は、AE製剤とは対照的に、スライド上で乾燥している間に擦ると、結晶の成長が速やかに生じた。
10%CBD/4%AE/1%PMS/1%IPA/84%HDSの製剤を5グラム作製した(IPAを加えて、CBDを完全に溶解した)。CBD:AEの比は低下したが、この製剤は、蒸発後にスライド上で擦っても、CBDの結晶を生成しなかった。AE中のCBDの残留溶液は、71%であった。
推奨製剤は以下である:
5%CBD/2%AE/1%PMS/92%HDS
10%CBD/4%AE/1%PMS/1%IPA/84%HDS
(実施例5)
目的:
5%、10%および15%のCBD濃度で、さらにいくつかの製剤を試験すること。
方法:
ざ瘡製剤を、スプレーオン製剤についてのベースとなるKlucelおよびシリオキサン(へキシルメチルジシロキサン[HDS])を用いて濃厚にすることを可能にするよう、アルコール(イソプロピルアルコール[IPA])でベースであった。乾癬用製剤は、シロキサンベースであり、ポリメチルシロキサン10cSt(PMS)を用いて濃厚にした。製剤はすべて、ヒト研究に好適と思われ、蒸発後の顕微鏡の評価では、製剤はすべてCBDを結晶化しなかった。残留可溶化剤は、2−ヘキシルデシルアルコール(HDA)とし、残留濃度は60%〜67%であった。
製剤
ざ瘡「ゲル」
A−1:5%CBD/2.5%HDA/50%IPA/41%HDS/1%KlucelMF
1%のKlucelにおいて、このゲルおよびすべての1%ゲルは、基本的に、濃厚であり、こうして、これらの製剤は、滴下器具容器から適用して、皮膚に広げることができた。さらなるKlucelをこの製剤に加え、これにより、一層硬くなった。
A−2:5%CBD/3.33%HDA/50%IPA/40.67%HDS/1%KlucelMF
A−3:5%CBD/3.33%HDA/75%IPA/15.67%HDS/1%KlucelMF
A−4:10%CBD/6.67%HDA/75%IPA/7.33%HDS/1%KlucelMF
A−5:15%CBD/10%HDA/70%IPA/4%HDS/1%KlucelMF
A−6:15%CBD/7.5%HDA/70%IPA/6%HDS/1.5%KlucelMF
この製剤は、0.5%多くKlucelを有しており、一層粘性であった。
ざ瘡「スプレーオン」
A−7:5%CBD/2.5%HDA/1%PMS/91.5%HDS
A−8:10%CBD/5%HDA/1%PMS/84%HDS
A−9:15%CBD/7.5%HDA/1%PMS/1%IPA/1%D5/74.5%HDS
CBDは、IPAを含まないと15%では全く溶解しないので、1%IPAを加えた。
製剤の観察により、アルコールを含むこの製剤(これは、光保護されなかった)は、アルコールを含まないものよりも時間の経過とともにより暗色になる傾向があることを示した。
乾癬製剤(ざ瘡スプレーに似ているが、一層多くのPMSを含む)
P−1:5%CBD/2.5%HDA/5%PMS/87.5%HDS
P−2:10%CBD/6.67%HDA/5%PMS/78.33%HDS
P−3:15%CBD/7.5%HDA/5%PMS/1%IPA/71.5%HDS
P−4:15%CBD/7.5%HDA/10%PMS/1%IPA/66.5%HDS
ざ瘡スプレーオン製剤に関すると、15%CBD製剤に1%IPAを使用した。
(実施例6)
健常な志願者における、BTX1503溶液の安全性および忍容性を評価するためのオープンラベル第1a相研究。この研究の目的は、健常な志願者において、BTX1503による単回用量および14日間の処置の安全性、忍容性および薬物動態(PK)を決定することであった。
方法:
試験生成物、用量、および投与形式、バッチ番号:
試験生成物:BTX1503 5%(w/w)の溶液。活性医薬成分である、カンナビジオール(CBD;2−[(1R,6R)−6−イソプロペニル−3−メチルシクロヘキサ−2−エン−1−イル]−5−ペンチルベンゼン−1,3−ジオール)を含む。
投与:アプリケータスワブを使用して、研究薬物1mLまたは3mLを、顔に局所的に、1日1回(QD)または1日2回(BID)(毎日、ほぼ同じ時間に)、適用した。
バッチ番号:PPP.17.566
1日目に単回用量、次に、8日目に多回用量で開始し、21日目までの14日間とした。
参加者数:20名の参加者(各コホートに5名の参加者)。この研究は、18〜65歳(これらの年齢を含む)の間の男性および女性の参加者を含んだ。参加者は、臨床的に重大な疾患のない、良好な全体的健康状態にあった。
適格性のある健常な志願者は、連続コホート(コホート1、2、3および4)に割り当て、1日目に研究薬物の単回(QD)適用、またはBID(12時間の間隔を空ける)のどちらか一方で投与を受けた。
・ コホート1:37.5mgのCBD/日(0.066mg/cm/日)を1mLのBTX1503 5%(w/w)としてQDで適用
・ コホート2:75mgのCBD/日(0.133mg/cm/日)を1mLのBTX1503 5%(w/w)としてBIDで適用
・ コホート3:112.5mgのCBD/日(0.199mg/cm/日)を3mLのBTX1503 5%(w/w)としてQDで適用
・ コホート4:225mgのCBD/日(0.398mg/cm/日)を3mLのBTX1503 5%(w/w)としてBIDで適用
参加者は、最初の用量後の最初の24時間、臨床施設にとどめた。最初の用量前、およびその後の12時間時に、CBCおよび化学検査用の採血物、ならびに尿検査用の尿試料を得た。用量前(投与前の15分以内)、最初の単回用量後の30、60および90分時、ならびに2、2.5、3、4、6、8および12時間時、および24時間時に、PK分析用の血液試料を得た。BID投与を受けた参加者の場合、1日目の2回目の用量後の30、60および90分時、ならびに2、2.5、3、4、6および8時間時にも試料を採取した。
安全性は、最初の研究薬物の適用後に、24時間にわたりモニタリングした。皮膚忍容性は、クリニックにいる期間、24時間にわたりモニタリングし、最初の用量後の1、2、4、8、12および24時間時に報告される。研究薬物の単回用量の後、参加者は、ウォッシュアウト期を持ち、8日目にクリニックに戻り、この時に、安全性アセスメント、皮膚忍容性、および研究薬物レベルのための採血物を得た。
8日目の訪問時に、参加者は、多回用量(14日間)期のために臨床施設において、QDまたはBIDで、研究薬物の最初の適用を受けた。参加者は、21日目まで投与を受けた。参加者はすべて、毎日、臨床施設に戻った。QDで投与を受けた参加者の場合、投与は、午前中のほぼ同じ時間(±1時間)に臨床施設において毎日行われた。BIDで投与を受ける参加者は、臨床施設に不在の場合の研究薬物の適用方法の指導を受けた。BIDで投与を受けた参加者の場合、2回目の適用は、12時間(±1時間)後に、参加者自身により行われた。研究薬物を自己投与した参加者の場合、記録日誌を維持し、コンプライアンスを文書化した。臨床施設または参加者は、1回の適用あたりの研究薬物の総量をできる限り均一に顔全体を覆うように適用した。
15日目の訪問時に、毎日の研究薬物の適用および皮膚忍容性アセスメントに加え、安全性アセスメントおよび研究薬物のトラフレベルのための採血物を得た。
21日目の訪問時に、臨床施設は、最後の用量を適用し、24時間にわたるPK試料を得た。参加者は、24時間、クリニックに留まった。21日目に、安全性アセスメントを行った。皮膚忍容性アセスメントは、最後の用量の適用後、1、12および24時間(22日目)に行った。参加者は、血中レベルのための最後の採血および最後の皮膚忍容性アセスメントのため、最後の用量後48時間で(23日目)に戻った。尿薬物検査は、THCの存在に関してアセスメントするため、適用後の1日目および21目の12時間時および24時間時に行った。有害事象および併用薬は、この研究の全体にわたりモニタリングした。
評価のための診断基準
安全性および忍容性は、主要評価項目とした。用量漸増の処置コホートの各々に関すると、参加者は、有害事象(AE)および局所皮膚忍容性についてモニタリングされた。コホートが、最大忍容量(MTD)の規定値を満足した場合、その後のコホートを開始することをしなかった。
安全性は、バイタルサイン(体温、血圧および脈拍)、AEおよび検査値の所見(CBC、化学検査および尿検査)を採取することによりアセスメントした。バイタルサインは、1日目の最初の研究薬物の適用前、および適用後の2、4、8および24時間時、ならびに8日目、15日目および21日目の研究薬物の適用前に得た。有害事象は、同意した日時から研究の終了時までモニタリングした。完全血球算定(CBC)、化学検査および尿検査は、最初の用量前のベースライン時、および最初の用量後の12時間時、ならびに8日目、15日目および21日目の投与前に行った。尿は1日目および21日目の研究薬物の適用前、ならびに適用後の12時間時および24時間時に採取し、乱用薬物、具体的には、デルタ−9−テトラヒドロカンナビノール(THC)に関する評価を行った。
行った処置
Botanix PharmaceuticalsのBTX1503は、活性医薬成分であるカンナビジオール(CBD)を含む。この薬物製品は、5%(w/w)濃度のCBDを含む濁りのない液状溶液である。
5% BTX1503溶液の1ミリリットルはそれぞれ、37.5mgのCBDを含んだ。コホート1の参加者には、毎日、顔に37.5mgとなる最大量のCBDを適用し、コホート2の参加者には、毎日、顔に75mgとなる最大量のCBDを適用し、コホート3には、毎日、顔に112.5mgとなる最大量のCBDを適用し、コホート4には、毎日、顔に225mgとなる最大量を適用した。研究薬物は、支給された乾燥スワブを使用して顔に適用された。
コホート1の開始用量は、顔全体に適用する、研究薬物1mLの単回用量分とした。ウォッシュアウト期の後に、最大忍容量(MTD)を特定しないで、コホート1の参加者は、QDで適用される1mLの研究薬物で14日間の多回用量期を開始した。
コホート1での単回用量およびウォッシュアウト期の後にMTDの特定をしないで、コホート2は、1日目に2回、12時間(±1時間)空けて(BID)、1mLの用量を適用して開始する。ウォッシュアウト期の後に、MTDの特定をしないで、コホート2の参加者は、BIDで適用される1mLの研究薬物で14日間の多回用量期を開始した。
コホート2での1日目の投与およびウォッシュアウト期の後にMTDの特定をしないで、コホート3は、1日目に3mLの単回用量で開始する(QD)。ウォッシュアウト期の後に、MTDの特定をしないで、コホート3の参加者は、QDで適用される3mLの研究薬物で14日間の多回用量期を開始した。
コホート3における1日目の単回用量およびウォッシュアウト期の後にMTDの特定をしないで、コホート4は、1日目に2回、12時間(±1時間)空けて(BID)、3mLの用量を適用して開始する。ウォッシュアウト期の後に、MTDの特定をしないで、コホート4の参加者は、BIDで適用される3mLの研究薬物で14日間の多回用量期を開始した。
安全性評価
安全性は、有害事象の診査、および皮膚忍容性の研究責任医師のアセスメント(紅斑、鱗屑、乾燥、ヒリヒリ感/刺感および刺激物/アレルギー性接触皮膚炎)により主に評価した。皮膚忍容性の徴候および症状は、以下のスケールを使用してグレード付けした:0はなし、1はわずか、2は中等度、3は重度。皮膚忍容性は、各訪問時にアセスメントした。
完全血球算定(CBC)、化学検査および尿検査は、最初の用量前のベースライン時、および最初の用量後の12時間時、ならびに8日目、15日目および21日目の投与前に行った。以下をアセスメントした:
CBC:白血球(WBC)数(絶対好中球、リンパ球、単球、好酸球および好塩基球の自動分類による)、赤血球(RBC)数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、平均赤血球容積(MCV)、平均赤血球ヘモグロビン(MCH)、平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC)および血小板数
化学検査:グルコース、アルブミン、総タンパク質、カルシウム、ナトリウム、カリウム、塩化物、CO2(炭酸水素塩)、ウレア、クレアチニン、アルカリホスファターゼ、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミントランスフェラーゼ(AST)および総ビリルビン
尿検査:ディップスティックを使用する、色調、透明度、比重、pH、タンパク質、グルコース、白血球エステラーゼ。結果が異常の場合、赤血球、白血球、扁平上皮細胞および培養のための顕微鏡分析を含めた、全尿検査を行うため試料を中央検査室に送付する。
THCの存在に関するものを含めた、尿薬物検査は、1日目および21日目の研究時の適用後の12および24時間時に、尿薬物スクリーニングキットを使用して測定した。
薬物動態
1日目(ベースライン)の用量前(投与前の15分以内)、最初の単回用量後の30、60および90分時、ならびに2、2.5、3、4、6、8および12時間時および24時間時に、PKアセスメント用の血液試料を採取した。BIDで投与を受けた参加者の場合、1日目の2回目の用量後の30、60および90分時、ならびに2、2.5、3、4、6および8時間時にも試料を採取した。
多回用量(14日間)期の間に、15日目の午前中の適用前にトラフレベルを得た。21日目に、用量前(投与前の15分以内)、午前中の用量後の30、60および90分時、ならびに2、2.5、3、4、6、8および12時間時、24時間時および48時間時に、PKアセスメント用の血液試料を採取した。BID投与を受けた参加者の場合、21日目の夜の用量後の30、60および90分時、ならびに2、2.5、3、4、6および8時間時にも試料を採取した。
統計的方法:
統計学的処理はすべて、SAS(登録商標)9.4を使用して行った。
モデル独立法を使用して、1日目および21日目(Cmax、tmax、AUC0−t、t1/2およびAUC0−∞)に、PKソフトウェアPhoenix(商標)WinNonlin(登録商標)バージョン7.0を使用して、BTX1503溶液のPKパラメーターを計算して解析した。15日目のトラフレベルを要約した。
人口統計学的特性は、年齢、性別、人種、民族性、身長および体重により要約した。連続変数に関すると、平均値、標準偏差(SD)、メジアンおよび範囲を示した。カテゴリー変数は、比率によって要約した。
薬物レベル:
研究薬物の血中レベルは、名目上の時間点によって要約した。平均値、SD、メジアンおよび範囲を表示した。
試料サイズ:
選択した試料サイズは、安全性シグナルを観察するために、およびPKをアセスメントするために、適切な感度を有することに基づいた。皮膚もしくは全身の安全性または忍容性の懸念事項が何か存在するかどうかを検出するのに、活性なBTX1503の投与を受けた20名の参加者(各コホートに5名)が適切であると考えられた。
人口統計学的特性およびベースライン特徴:
参加者は、19〜57歳の年齢の範囲であり、平均(標準偏差[SD])年齢は、35.1(12.27)歳である。参加者は、性別(男性55.0%および女性45.0%)によりほぼバランスがとられており、主に、ヒスパニック系でもラテン系でもなく(95.0%)、白人(90.0%)であった。コホート1およびコホート3は、性別によってバランスがとられていた。コホート2は、主に女性(80%)であり、コホート4は、もっぱら男性であった。
参加者は、類似した平均回数の研究薬物の適用の投与を受け、QDコホート(コホート1およびコホート3)には15名、およびBIDのコホート(コホート2およびコホート4)には約30名とした。コホート4の参加者の1名だけが、18日目の投与を忘れた(午前中および夜)。他の参加者はすべて、スケジュールされた投与をすべて受けた。
安全性結果:
有害事象のうち、顔の乾燥が、最も頻繁に報告された。この研究の間、顔用の保湿剤は禁止されていたことに留意することが重要である。
安全性の検査値のアセスメント(CBC、化学検査および尿検査)またはバイタルサイン(血圧、体温および脈拍)の観察されたベースラインからの臨床的に関連する変化はなかった。参加者はまた、尿薬物検査を使用して、THCの存在に関して試験した。THCは観察されなかった。
薬物動態
BTX1503 5%溶液のQDまたはBID投与のどちらか一方での単回用量後、および14日後のCBDの薬物動態により、全身的な吸収は低く、用量依存的であるが、用量に比例しないことが実証された。CBDレベルは、最初の投与後の2〜3時間の間に最初に観察された。Tmaxは、QD投与後18時間時(コホート1)および10時間時(コホート3)、およびBID投与の場合、19〜20時間時(最初の用量を投与した後)に起こった。CBDのレベルは、コホート3および4の参加者すべての場合で、最初の単回用量後の研究8日目までの7日間、定量限界値(BLOQ;<0.2ng/mL)未満であった。CBDレベルは、21日目まで、定常状態にあるように見えた。多回用量期の終了時における、最大平均AUC(0−48)およびCmaxは、それぞれ、63.87(±30.483)hng/mLおよび2.17(±1.209)ng/mLであった。AUC(0−24)のための累積比は、すべてのコホートに対して、1.92〜2.74の範囲と一貫しており、累積は限定的であることが示された。
BTX1503 5%(w/w)の単回用量後のPKにより、投与の増加(量および/または頻度)により、BTX1503の血漿中レベルの向上がもたらされることが示された。CBDレベルは、最初の投与後の2〜3時間の間に最初に観察された。最初の用量(QDまたはBID)後、AUC(0−24)は、コホート1での7.13hng/mLからコホート4での11.69hng/mLまで向上した。最初の用量(QDまたはBID)後の平均最大血漿中濃度(Cmax)は、コホート1での0.35ng/mLからコホート4での0.89ng/mLまで向上した。Tmaxは、QD投与後18時間時(コホート1)および10時間時(コホート2)に、ならびにBID投与の場合、19〜20時間時(最初の用量を投与した後)に起こった。CBDのレベルは、コホート3および4の参加者すべての場合で、最初の単回用量後の研究8日目までの7日間、定量限界値(BLOQ;<0.2ng/mL)未満であった。8日目のレベルは、コホート1および2の場合、データ取り込みをしなかった。コホート1からコホート4までのAUCおよびCmaxの向上は、用量に比例して向上せず、皮膚でのデポ作用が示唆される。半減期(t1/2)は、単回用量の後に算出することができなかった。
本研究の多回用量期中に、15日目の平均トラフレベルは、明瞭な用量効果を示さなかった。コホート1の場合、15日目の血漿中レベルを得なかった。コホート2の場合の平均CBDトラフレベルは、0.781ng/mLであり、コホート3の場合は、0.525ng/mLであり、コホート4の場合は、2.11ng/mLであった。コホート4に、平均レベル(5.99ng/mL)を著しく外れた外れ値が1つあった。この参加者を含めない場合、コホート4の15日目の平均トラフレベルは1.16ng/mLであった。
21日目までに、BIDのコホート、コホート2およびコホート4における1日あたりの2回目の用量は、CBDレベルを有意に向上しなかったので、CBDレベルは、定常状態にあると思われた。さらに、21日目の平均用量前レベル(それぞれ、各コホートに対し、0.545、0.770、0.715および1.553ng/mL)は、15日目のトラフレベルを超えて向上しなかった(すなわち、トラフレベルは、7回目と14回目の投与の間で差異はなかった)。最大平均AUC(0−48)は、63.87hng/mLであり、最大平均Cmaxは2.17ng/mLであり、どちらも最高用量のコホートであるコホート4において起こった。AUC(0−24)に関する累積比(AR;21日目/1日目)は、すべてのコホートに対して、1.92〜2.74の範囲で一貫しており、累積は限定的であることが示された。CBD血漿中レベルは、最後の用量後の24〜48時間の間に劇的に低下したが、0にまで戻ることはなかった。21日目の投与後のt1/2は、コホート2では22.76(±8.669)時間からコホート1では66.79(±67.914)までの範囲と大きな変動があった。
各コホートの場合の均等目盛りで表示した平均CBD血漿中濃度は、図1中では1日間、および図2では21日間、示されている。
BTX1503 5%溶液のQDまたはBID投与のどちらか一方の単回用量後、および14日後のCBDのPKにより、全身性吸収は低く、用量依存的であるが、用量に比例しないことが実証された。CBDレベルは、最初の投与後の2〜3時間の間に最初に観察された。Tmaxは、QD投与後18時間時(コホート1)および10時間時(コホート3)、およびBID投与の場合、19〜20時間時(最初の用量を投与した後)に起こった。CBDのレベルは、コホート3および4の参加者すべての場合で、最初の単回用量後の研究8日目までの7日間、定量限界値(BLOQ;<0.2ng/mL)未満であった。CBDレベルは、21日目まで、定常状態にあるように見えた。多回用量期の終了時における、平均最大平均AUC(0−48)およびCmaxは、それぞれ、63.87(±30.483)hng/mLおよび2.17(±1.209)ng/mLであった。AUC(0−24)に関する累積比は、すべてのコホートに対して、1.92〜2.74の範囲と一貫しており、累積は限定的であることが示された。
要約:
20名の参加者の全員が、オーストラリアにおける単一施設で研究薬物(コホートあたり5名)の投与を受けた。4つのコホートのそれぞれにおいて5名の参加者が、本研究の単回用量および多回用量(14日間)期を完了した。
この研究により、最大で3mLのBTX1503 5%溶液(1日あたり225mgのCBD)(BID)で毎日、局所処置することは安全であり、十分に忍容されたことが実証された。この研究を中止した参加者はいなかった。SAEは報告されなかった。研究薬物投与の中止または変更に至ったAEはなかった。20名の参加者中18名に42件のAEが報告され、1件(中等度の無関係な血管迷走神経反応)を除くすべてのAEは、軽度として報告された。報告されたAEとの用量関係があるようには見えなかった。
顔の乾燥が、最も頻繁に報告された処置関連AEであった。少なくとも関連している可能性のある報告された他のAEは、顔の掻痒、紅斑、吐き気、刺感、および目の刺感が含まれた。
皮膚忍容性アセスメントにより、最終評価時におけるわずかな(「1」)紅斑の報告が1件、1日目のわずかな(「1」)ヒリヒリ感/刺感の報告が1件、および2名の参加者において観察されたわずかな(「1」)乾燥の報告が7件であったことが示された。皮膚忍容性との用量関係があるようには見えなかった。
安全性の検査値アセスメント(CBC、化学検査および尿検査)またはバイタルサイン(血圧、体温および脈拍)の観察されたベースラインからの臨床的に関連する変化はなかった。尿薬物検査において、THCは観察されなかった。
BTX1503 5%溶液のQDまたはBID投与のどちらか一方の単回用量後、および14日後のCBDの薬物動態により、全身性吸収は低く、用量依存的であるが、用量に比例しないことが実証された。定常状態レベルが、14日間の投与の場合、観察され、累積は限定的であった。
20名の健常な志願者のこの研究では、局所適用されたBTX1503 5%(w/w)の4つの漸増用量による処置は、安全であること、および最大で1日あたり225mgまでの用量で十分に忍容されることが示された。いずれのコホートでも重大なまたは重度のAEは報告されず、AEのためにこの研究から離脱した参加者はいなかった。顔の乾燥が、最も頻繁に報告された処置関連TEAEであった。毎日の皮膚忍容性アセスメントにより、BTX1503は、十分に忍容され、顔の乾燥は、ほとんど報告されず、わずか1件の軽度の紅斑の報告しかないことが示された。
PKにより、CBDは、局所適用後、低濃度で全身に観察されたことが実証された。投与の28日後のCBDの全身性レベルは、定常状態レベルにあり、最後の適用後、最大で48時間、観察された。
(実施例7)
尋常性ざ瘡を有する患者における、BTX1503溶液の安全性および忍容性を評価するためのオープンラベル第1b相研究。この研究の目的は、顔の尋常性ざ瘡を有する参加者における、安全性、忍容性およびBTX1503 5%溶液の薬理学を決定することである。
安全性は、主要評価項目になる。アセスメントされる安全性評価項目は、以下である:
・ 有害事象(AE)は、同意した日時から研究の終了時までモニタリングする。
・ ベースライン時、14日目、28日目および35日目に、皮膚忍容性(紅斑、鱗屑、乾燥、ヒリヒリ感/刺感および刺激物/アレルギー性接触皮膚炎)を採取し、以下のスケールを使用してグレード付けする:0はなし、1はわずか、2は中等度、3は重度。
・ バイタルサイン(体温、血圧、および脈拍)は、ベースライン時、14日目、28日目および35日目に得る。
・ 完全血球算定(CBC)、化学検査および尿検査は、ベースライン時および28日目に行う。
・ 1日目、28日目および35日目の訪問時に、テトラヒドロカンナビノール(THC)レベルに関する尿薬物検査を行い、THCのレベルを評価する。
研究薬物の血中レベルを測定する。
薬理学のアセスメントは、ベースライン時、28日目および35日目における、病変数および研究担当医師の全般評価(IGA)スコアの採取により、処置を行う皮膚科医により評価される。写真は、ベースライン時、28日目および35日目に得る。皮膚科医の独立したグループが、IGAのスコア付けのための写真をやはり診査する。28日目に、患者が報告した転帰(PRO)文書は、ベースラインに対するざ瘡の変化の参加者の知覚をアセスメントする。
方法
参加者は、本研究に参加するための適格性を判定するためのスクリーニングを開始する。スクリーニングの訪問時に、インフォームドコンセント、病歴、人口統計学的特性、バイタルサイン、身長および体重を得る。尿薬物のスクリーニング(UDS)を行う。さらに、顔の病変数の計数、およびIGAを行い、参加者の適格性をアセスメントする。
参加者が適格であると考えられる場合、それらの参加者は登録されて、ベースラインアセスメントを開始することができる(スクリーニング訪問後の14日以内)。安全性(CBC、化学検査、尿検査およびバイタルサイン)のアセスメントは、ベースライン訪問時(1日目)に得る。スクリーニングおよびベースライン訪問が、同日に行われない場合、顔の病変数、顔のざ瘡に関する研究責任医師の全般評価(IGA)およびUDSを繰り返す。顔のベースラインとなる写真およびベースラインでの研究薬物の血漿中レベルの血液試料を得る。臨床施設職員は、研究薬物の最初の用量を適用し、参加者は、1日目の適用後の1時間、クリニックにおいて観察される。皮膚忍容性アセスメントは、最初の適用後1時間時に行う。参加者は、研究薬物を2週間分、与えられ、その顔全体を1日2回、覆う適切な適用の指導を受ける。
7日目に、各参加者に電話をし、参加者が指示書に従って投与を継続しているかを確認する。
参加者は、バイタルサイン、皮膚忍容性アセスメント、および研究薬物の血漿中レベルのための採血のために、14日目にクリニックに戻る。
参加者はまた、AEおよび併用医薬の変更に関する質問を受ける。記録日誌および研究薬物を返却し、コンプライアンスが診査される。さらに、参加者は、臨床施設への訪問の間に、研究薬物のその朝の用量分を適用し、正しい適用技法を確認する。最後の2週間の研究薬物処置のために、さらに14日分の研究薬物が、記録日誌と共に分配される。
参加者は、安全性アセスメント、バイタルサイン、AE、CBC、化学検査および薬物レベルのための血液試料、ならびに尿検査用の尿試料のために、28日目にクリニックに戻る。皮膚忍容性アセスメントは、28日目にも得る。
参加者の顔の写真と共に、臨床施設によって病変数を採取する。炎症性および非炎症性の病変数の計数は、個別に行われる。IGAは、各施設における研究責任医師によって行われる。各参加者は、本研究全体にわたり、同じ研究責任医師によりIGAを受ける。IGAはまた、写真の診査によって、中央審査員によって評価される。
人口統計学的特性は、年齢、性別、人種、民族性、身長および体重により要約する。研究責任医師および中央審査員(IGAのみ)のために、病変数のベースラインからの変化(個別型および複合型の炎症ならびに非炎症)およびIGAに関する要約統計を個別に作成する。連続変数に関すると、平均値、標準偏差(SD)、メジアンおよび範囲は、95%の信頼区間(CI)と共に提示する。カテゴリー変数は、95%のCIと共に比率によってまとめる。
研究責任医師および中央審査員(IGAのみ)の両方のために、病変数のベースラインからの変化(個別型および複合型の炎症ならびに非炎症)およびIGAに関する要約統計を作成する。
病変数、および病変数の変化を提示する。以下:
・ 28日目および35日目に、炎症性病変数のベースラインからの絶対変化および変化率
・ 28日目および35日目に、非炎症性病変数のベースラインからの絶対変化および変化率
・ 28日目および35日目に、全病変数のベースラインからの絶対変化および変化率
・ 28日目および35日目に、「なし」または「ほとんどなし」、および少なくとも2グレードの低下となるIGAスコアを有する参加者の割合
の解析探検を行う。
PROアセスメントを使用する、ベースラインから28日目までのざ瘡の変化の参加者のアセスメントは、各分類を報告する対象の割合によりまとめる(かなり良好、わずかに良好、同じ、わずかに悪化、かなり悪化)。
参加者は、CBC、化学検査および研究薬物レベルのための最後の採血、尿検査、皮膚忍容性アセスメントおよびAEのために最後の用量の1週間後にクリニックに戻る。尿薬物検査は、28日目の訪問時に行う。顔の病変数の計数および顔のざ瘡に関するIGAを行う。顔の写真を得る。
有害事象および併用医薬は、この研究の全体にわたりモニタリングする。アセスメントの全体のスケジュールは表2を参照されたい。
提案した第1b相研究では、中等度から重度のざ瘡を有する患者が、28日間、連続して、上で特定した同一用量の投与を受ける。この用量レベルは試験用量より十分に低く、ミニブタで現在の検査室によって以前に行われた28日間の研究において良好に忍容されることが示されている。具体的には、ミニブタの皮膚にBTX1503 5%(w/w)の皮膚の忍容性に関するNOAELは、3.0mg/cm2/日(150mg/kg/日)であり、これは、第1b相研究において提案した1日あたりの用量の約7.5倍である。さらに、28日間のミニブタ研究において観察される平均Cmaxと、第1a相研究における、3mLのBIDでのコホートでの平均Cmaxとの比に基づくと、CBDのレベルは、>300倍となり、ミニブタでは有効性は観察されなかった。
したがって、第1b相研究に対して提案した用量レベルは、BTX1503 5%の溶液の場合の非臨床的研究と臨床研究との両方で十分に忍容されることが以前に示されたものより少ないか、またはこれと同一である。
本研究において、BTX1503 5%の溶液の1ミリリットルはそれぞれ、37.5mgのCBDを含む。参加者は、BTX1503 5%溶液を1日2回、3mL適用し、1日あたり顔に適用されるCBDは最大で225mgになる。参加者は、27日間、BIDで研究薬物の適用を受け、最後の適用は28日目の午前中であり、合計で55回の用量となる。
統計的方法
統計学的処理はすべて、特に明記しない限り、SAS(登録商標)を使用して行う。
安全性解析:少なくとも1回の研究薬物の用量の確認を受け、少なくとも1回のベースライン後アセスメントを有する参加者はすべて、安全性解析に含まれる。
併用医薬は、WHOドラッグディクショナリーを使用して、ATCレベル2にマッピングする。各医薬を報告する参加者の数および百分率を要約する。各参加者によって服用された医薬が列挙される。
各パラメーター(紅斑、鱗屑、乾燥、ヒリヒリ感/刺感および刺激物/アレルギー性接触皮膚炎)に関する皮膚忍容性スコアは、各訪問の間にまとめられる。さらに、平均スコアのベースラインからの変化は、各訪問の間にまとめられる。
薬物レベル:
研究薬物の血中レベルを時間点により要約する。平均値、SD、メジアンおよび範囲を表示する。
試料サイズ:
選択した試料サイズは、尋常性ざ瘡を有する参加者において、安全性シグナルを観察するために適切な感度を有することに基づいている。活性なBTX1503 5%溶液の投与を受けた16名の参加者は、皮膚もしくは全身の安全性または忍容性のなんらかの懸念事項が存在するかどうかを検出するのに適切である。
これは、多施設での、無作為な二重盲検のビヒクルを対照とする、並行した群での、用量決定研究となる。
(実施例8)
尋常性ざ瘡を有する患者における、BTX1503の安全性および効力を評価するための、無作為化した二重盲検のビヒクル対照とする第2相研究。この研究の目的は、中等度から重度の顔の尋常性ざ瘡を有する対象において、BIDまたはQDでのビヒクルと比較した、BTX1503 5.0% BIDもしくはQDでまたはBTX1503 2.5% QDでの84日間の処置による安全性および効力を決定することである。
これは、多施設での、無作為な二重盲検のビヒクルを対照とする、並行した群での、用量決定研究となる。
評価測定:
有効性の評価項目は、以下である:
・ ベースライン時、28日目、56日目、84日目および2週間の経過観察時における、炎症性病変および非炎症性病変の数、
・ ベースライン、28日目、56日目、84日目および2週間の経過観察における、研究責任医師の全般評価(IGA)スコア、
・ ベースラインおよび84日目におけるざ瘡−QoL、ならびに
・ ベースラインに対するざ瘡の変化の対象の知覚をアセスメントする、84日目の患者が報告する評価(PRO)文書。
アセスメントされる安全性評価項目は、以下である:
・ 同意した日時から研究の終了時までモニタリングする有害事象(AE)
・ ベースライン時、28日目、56日目、84日目、および2週間の経過観察訪問時に採取し、以下のスケールを使用してグレード付けする、皮膚忍容性(紅斑、鱗屑、乾燥、ヒリヒリ感/刺感および刺激物/アレルギー性接触皮膚炎):0はなし、1はわずか、2は中等度、3は重度
・ ベースライン時および84日目に行う完全血球算定(CBC)、化学検査および尿検査。
試料サイズ
対象は、2:2:2:1:1(BTX1503 5% BID:BTX1503 5% QD:BTX1503 2.5% QD:ビヒクルBID:ビヒクルQD)に無作為化し、各BTX1503群に90名の対象、および各ビヒクル群に45名の対象で、合計で360名の対象である。
適格性基準:
尋常性ざ瘡を有する対象は、研究に含めるために、以下の組入基準を満足しなければならない:
・ どちらかの性別で12〜45歳の間(これらを含む)
・ 研究責任医師により判定される、臨床的に重症な血液疾患、心臓疾患、呼吸器疾患、腎疾患、内分泌疾患、胃腸管の疾患、精神医学的疾患、肝疾患または悪性疾患のない、良好な全般的健康
・ 以下の通り規定される顔の尋常性ざ瘡:
a. 顔に20〜50(これらを含む)の炎症性病変
b. 顔に20〜100(これらを含む)の非炎症性病変
c. 顔でアセスメントした3または4(中等度または重度)のざ瘡の重症度に対する研究責任医師の全般評価(IGA)スコア
・ ≦3の結節性/嚢腫性ざ瘡の病変(直径が>5mm)
方法
対象が適格であると考えられる場合、それらの対象は登録されて、ベースラインアセスメントを開始することができる(スクリーニング訪問後の14日以内)。安全性のアセスメント(CBC、化学検査および尿検査)は、ベースライン訪問時(1日目)に得る。スクリーニング訪問およびベースライン訪問が、同日に行われない場合、顔の病変数、顔のざ瘡に関するIGAおよびUDSを繰り返す。顔(選択部位)のベースラインの写真を得る。ざ瘡−QoLが行われる。臨床施設職員は、研究薬物の最初の用量を適用する。皮膚忍容性アセスメントは、最初の適用後の10分時に行う。対象は、研究薬物を28日間、与えられ、その顔全体を覆う適切な適用の指導を受ける。
対象は、皮膚忍容性アセスメント、病変数およびIGAのために、28日目にクリニックに戻る。対象はまた、AEおよび併用医薬の変更に関する質問を受ける。記録日誌および研究薬物を返却し、コンプライアンスが診査される。さらに、対象は、臨床施設への訪問の間に、研究薬物のその朝の用量分を適用し、正しい適用技法を確認する。次の28日間の研究薬物処置のために、さらに28日分の研究薬物が、記録日誌と共に分配される。
対象は、皮膚忍容性アセスメント、病変数およびIGAのために、56日目にクリニックに戻る。対象はまた、AEおよび併用医薬の変更に関する質問を受ける。記録日誌および研究薬物を返却し、コンプライアンスが診査される。さらに、対象は、臨床施設への訪問の間に、研究薬物のその朝の用量分を適用し、正しい適用技法を確認する。次の28日間の研究薬物処置のために、さらに28日分の研究薬物が、記録日誌と共に分配される。
対象は、安全性検査(CBC、化学検査および尿検査)のために、84日目にクリニックに戻る。皮膚忍容性アセスメントおよびAEもまた、併用医薬の決定記録として、84日目の訪問時に得る。顔の病変数の計数および顔のざ瘡に関するIGAを行う。選択部位における顔の写真を得る。ざ瘡−QoLは、ベースラインに対してそのざ瘡の変化の対象の知覚をアセスメントするPRO文書と共に行う。
対象は、経過観察の訪問のため、最後の用量の2週間後に、クリニックに戻る。なんらかの異常な検査値の所見が84日目に観察されると、CBCおよび化学検査のための採血物、ならびに尿検査のための尿が採取される。皮膚忍容性アセスメントおよびAEもまた、併用医薬の決定記録として、2週間の経過観察時に得る。顔の病変数の計数および顔のざ瘡に関するIGAを行う。
有害事象および併用医薬は、この研究の全体にわたりモニタリングする。
統計的方法
統計学的処理はすべて、SAS(登録商標)9.3またはそれ以降のものを使用して行う。人口統計学的特性は、年齢、性別、人種、民族性、身長および体重により要約する。要約統計は、病変数(個別型および複合型の炎症ならびに非炎症)およびIGAのベースラインからの変化について示されている。連続変数に関すると、平均値、標準偏差(SD)、メジアンおよび範囲は、95%の信頼区間(CI)と共に提示する。カテゴリー変数は、95%のCIと共に比率によってまとめる。
解析対象集団:
この研究は、3つの解析対象集団:インテンショントゥトリート分析(ITT)、パープロトコル(PP)および安全性を使用して評価する。効力の結論は、ITT解析対象集団から導き出す。PP解析対象集団は、ITT解析における、効力の知見を支持するために使用する。安全性結論は、安全性解析対象集団から導き出す。
ITT解析対象集団は、無作為化されて、研究薬物を供給されたすべての対象を含み、投与を受けた研究薬物に関わりなく、無作為化した研究群に基づく。安全性解析対象集団は、無作為化されて、研究薬物の少なくとも1回の確認された用量の投与を受け、少なくとも1つのベースライン後アセスメントを有する対象のすべてを含む。安全性解析対象集団は、対象が無作為化された群に関わりなく、投与された研究薬物に基づいてアセスメントする。PP解析対象集団は、特筆すべき研究プロトコル違反なしに、84日間の評価を完了したITT解析対象集団のすべての対象を含む。
処置の効果の文書の欠如している対象、または研究薬物に関連すると研究責任医師によって考えられたAEのために研究を中止した対象は、PP解析対象集団に含ませる。PP解析対象集団を特定するための具体的な基準は、盲検を解除する前に判定される。
ビヒクルQDおよびビヒクルBID群を解析のために一緒にする。
効力解析:
効力解析は、ITT(一次)およびPP(支持)解析対象集団を使用して行われる。効力変数は、スクリーニング時/ベースライン時、およびその後のすべての研究訪問時に採取した、IGAおよび病変数(炎症および非炎症)を含む。ベースラインからの病変数の絶対変化および変化率は、研究の28日目、56日目および84日目、ならびに2週間の経過観察時に、各対象に対して算出する。IGAは、研究の28日目、56日目および84日目、ならびに2週間の経過観察時に、「成功」および「不成功」に二分し、対象は、その訪問時のIGAが、なし(「0」)またはほとんどなし(「1」)、およびベースラインスコアよりも少なくとも2グレード低い場合、それぞれ個々の訪問時に、「成功」と見なされる。効力変数もまた、著者のスコア付けシステム(Martin 2001年)に従ってスコア化されるざ瘡−QoL、および分類ごとの比率を使用する対象の改善アセスメント(PRO)を含む。
記述統計学(特に明記しない限り、平均値、メジアン、標準偏差[SD]、最小値および最大値を含む)は、ITTおよびPP解析対象集団の両方を使用する、研究群による以下のパラメーターが提示される:
・ ベースライン時および研究の28、56、84日目、および2週間の経過観察時の炎症性病変数および非炎症性病変数
・ 研究の28、56、84日目および2週間の経過観察時の炎症性病変数および非炎症性病変数のベースラインからの絶対変化および変化率
・ 研究の28、56、84日目および2週間の経過観察時の二分化したIGAの頻度および分布率
一次エンドポイント:
本研究の一次効力エンドポイントは、以下である:
・ 炎症性病変数のベースラインから84日目までの絶対変化。
二次エンドポイント:
本研究の二次エンドポイントは以下である:
・ 非炎症性病変数のベースラインから84日目までの絶対変化、および
・ 84日目に「なし」または「ほとんどなし」、およびベースラインIGAスコアから少なくとも2グレードの低下を有する対象の割合
・ 84日目の炎症性病変数のベースラインからの変化率
・ 84日目、84日目(PRO)の非炎症性病変数のベースラインからの変化率
・ 経過観察訪問時の炎症性病変数および非炎症性病変数のベースラインからの絶対変化および変化率
・ 経過観察訪問時に「なし」または「ほとんどなし」のIGAスコア、およびベースラインIGAスコアから少なくとも2グレードの低下を有する対象の割合
この第2相研究は、BTX1503の2つの異なる濃度および投与頻度への応答を特定するよう設計する。転帰に適用した統計学的検定は、第3相研究に対する用量および試料サイズを確立するための探索になろう。第一種過誤に関する調節は行わない。
病変数のベースラインからの絶対変化の一次および二次エンドポイントに対する優位性の検定は、この解析を支持するために必要な統計学的仮定に一致する、パラメトリック法またはノンパラメトリック法のどちらか一方に基づく。具体的には、優位性の検定は、処置因子、および共変量としての個々のベースライン病変数によるANCOVA、または共変量として、処置因子および解析施設および個々のベースライン病変数によるANCOVAに供したランク付けデータに基づく。処置と解析施設の相互作用(treatment-by analysis center interaction)効果が、0.10未満のアルファで有意となる場合、この効果をモデルに含ませる。そうでない場合、除外する。
歪検定は、ANCOVAから得られる残渣に適用する。0.01での歪検定有意性に関する両側p値は、ノンパラメトリック手法の使用に至る。パラメトリック解析が表示されている場合、このパラメトリック解析の結果は、一次解析と考えられる。ノンパラメトリック解析が示されている場合、炎症性病変数の絶対変化または変化率は、これらをANCOVAに供する前にランク変換する。次に、ランク変換した解析値の結果を一次解析と見なす。ランク変換しなかった解析値の結果も提示する。
二分したIGAの解析は、84日目にコクラン−マンテル−ヘンツェル(CMH)検定に基づく。ペアワイズ検定を行い、処置群とビヒクルを比較する。病変数およびIGA解析は、エンドポイント探索のための既に記載した方法を使用する。エンドポイント探検は以下である:
・ 84日目の全病変数のベースラインからの変化、
・ 84日目の全病変数のベースラインからの変化率、
・ 84日目のざ瘡−QoLのベースラインからの変化、および
・ ベースラインからのざ瘡の変化の対象のアセスメント
サブセット解析
サブセット解析は、一次効力エンドポイントに関して行う。これらの解析は、記述統計学を使用して要約する。評価されるITT解析対象集団内の具体的なサブセットは、以下:ベースライン、IGA、性別、年齢、民族性および人種を含む。さらに、効力変数は、メジアンの年齢未満、およびメジアン年齢より高いまたはこの年齢に等しい群について評価する。
安全性解析:
少なくとも1回の研究薬物の用量の確認を受けた対象、および少なくとも1回のベースライン後アセスメントを有する対象はすべて、安全性解析に含まれる。
併用医薬は、WHOドラッグディクショナリーを使用して、ATCレベル2にマッピングする。各医薬を報告する対象の数および百分率を要約する。各対象によって服用された医薬が、列挙される。
各パラメーター(紅斑、鱗屑、乾燥、ヒリヒリ感/刺感および刺激物/アレルギー性接触皮膚炎)に関する皮膚忍容性スコアは、各訪問に関して要約する。さらに、平均スコアのベースラインからの変化は、各訪問に関して要約する。
(実施例9)
カンナビジオール製剤からの皮膚浸透および送達測定の研究。この研究の主要目的は、フランツ拡散セルシステムを使用して、死体の皮膚を出入りするカンナビジオール(「Active」)のin vitroでの皮膚浸透の速度および程度を決定することであった。フラックスは、製剤の適用後の48時間にわたり測定した。
無傷のヒト死体の皮膚は、ニューヨーク消防士の皮膚バンク(New York Firefighter’s Skin Bank)(「NYFFSB」、NY、NY)から購入した。この皮膚組織は、約250μmの厚さまで組織バンクによって、皮膚採取(dermatome)され、ドライアイス上で凍結輸送された。ドナー皮膚の受領に際し、皮膚片は使用するまで−20℃で保管した。皮膚片は、使用前に冷凍庫から取り出し、周囲温度で完全に解凍した。
本研究の過程の間、以下の装置を使用した:
・ 拡散セル。3.3mlのレセプター量および0.55cmのレセプター液への曝露表面積を有する24個の拡散セル。
・ 撹拌式ドライブロックヒーター。Reacti−Therm#18823撹拌式ドライブロックヒーターを使用して、本研究全体を通して、一定で撹拌しながら、レセプター液を32±0.5℃に維持した。
・ 分析は、G16120MS検出器、ID#:TM−EQ−069を装備したAgilent1260 HPLCユニットを用いて実施した。
・ トリチウム水のシグナルは、PerkinElmer MicroBeta TriLux1450液体シンチレーション計測器(「LSC」)ID#:TM−EQ−047を使用して分析した。
以下の物質および試薬を本研究に使用した。
液体クロマトグラフィー質量(「LC/MS」)分析法を使用して、カンナビジオール(「CBD」)を検出した。
移動相の調製
移動相A:移動相Aは、2Lの媒体用ビンに1.0mlのギ酸(Sigma Aldrich:56302)をまず移すことにより調製した。次に、HPLCグレードの水(Millipore:WX0008−1)1Lをメスシリンダーで測定し、内容物を2Lの媒体用ビンに移した。次に、最後に、630.6mgのギ酸アンモニウムを秤量して、媒体用ボトルにやはり移した。次に、この媒体用ビン中の混合物を、内容物が完全に溶解するまで振とうした。移動相Aは、分析過程の間、1週間未満保管した。
移動相B:移動相Bは、2Lの媒体用ビンに1.0mlのギ酸(Sigma Aldrich:56302)を移すことにより調製した。次に、HPLCグレードのメタノール(Millipore:AX−0145P)1Lをメスシリンダーで測定し、内容物を2Lの媒体用ビンに移した。次に、最後に、630.6mgのギ酸アンモニウムを秤量して、媒体用ボトルにやはり移した。この媒体用ビン中の混合物を、内容物が完全に混合するまで振とうした。移動相Bは、分析過程の間、1週間未満保管した。
保存溶液および較正用標準品の調製
個々の較正用標準品をCBD用に調製した。CBD「保存溶液」は、ガラス製バイアル中に、化学天秤を用いて、4mgのCBDを最初に秤量することにより調製した。次に、このバイアルを天秤で風袋測定し、ピペッターを使用して、4mlのジメチルスルホキシド(「DMSO」)をガラス製バイアルに導入した。バイアルを再秤量した。次に、このバイアルを化学天秤から取り除き、栓をした。栓をしたバイアルをボルテックスし、超音波照射浴を使用して、CBDが完全に溶解するまで音波照射した。
上記の手順を使用して、CBDの1mg/mlの保存溶液を作製した。さらなる較正用標準品を段階希釈により調製した。個々の段階希釈では、一段階前の較正用標準品300□lを1200μlのDMSOにより希釈した。8つの較正用標準品を調製した。較正用標準品の各々におけるCBD濃度は、以下の表8に示す。
CBDを最初に保存溶液中で調製した。次に、別々の較正用標準品を、DMSOにより5倍段階希釈により調製した。標準品Cal3〜Cal8を較正曲線に使用した。
試料溶液の調製
研究試料は、浸透研究中に採取した。分析前の試料に関してさらなる調製を行わなかった。
クロマトグラフィーのパラメーター
この方法の詳細の概要を、以下の表9に提示する。
算出
LC/MS試験が完了した後、Chemstationソフトウェアを使用して試料を解析した。CBDピークのAUCを記録し、較正用標準品のAUC値および既知濃度の値から展開した較正曲線を使用して、□g/mlの値に変換した。これらのμg/ml値を、研究結果のExcelワークブックにインポートした。次に、これらの濃度にレセプター量(3.3mL)を乗算し、最終の累積量(μg/cm)について、レセプター液(0.55cm)に曝露させた皮膚の表面積で除算した。4時間を超える、レセプター液の時間点の場合、このμg/cmの値を、試料量を新しい緩衝溶液により置き換えることにより起こる希釈を相殺するために除去した試料の一定分量に対して補正した。一例として、10時間時の第2の時間点の場合、希釈係数(300μlの一定分量/3.3mlのレセプター量、または1/11)に、4時間の時間点について算出したμg/cmの値を乗算し、次に、この結果を10時間のAUC値を使用して算出したμg/cm濃度に加算する。式1は、希釈効果に関する補正値を概説する。
式#1A(希釈補正):
レセプター液
レセプター液(「Receptor Fluid」)は、0.01wt%のNaN(保存剤として添加)、4wt%のヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(Activesの溶解度向上のために添加)および1wt%のBrij O20を含む、Quality Biologicals製のリン酸緩衝生理食塩水(「PBS」)からなった。PBSは、10×濃度として供給し、水対濃縮PBSを9:1の比で、蒸留水を体積基準で加えることにより、本研究前に1×濃度まで希釈した。レセプター液中のCBDの溶解度は、以前に約>50μg/mlと測定されており、本研究全体を通じて、浸漬条件を維持するのに十分であると判定した。
レセプター液を混合した後に、Tiogaの標準操作手順(「SOP」)SOP Lab.007.1 「Degassing of receptor fluid for diffusion studies」に準拠し、レセプター液の脱気を行った。レセプター液を真空下、ZapCap CR0.2μmの膜によりろ過した。こうしてろ過したレセプター液を、さらに20分間、真空下で撹拌した。
皮膚調製
NYFFSBからのヒト死体の皮膚を、拡散セルを組み立てる前に、以下の通り調製した。
・ 死体の皮膚片を冷凍庫から取り出し、バイオ安全フード中、30分間、解凍した。パッケージを開封する前に、目視検査を使用して、皮膚片が、完全に解凍したことを確認した。
・ 死体の皮膚片をパッケージから取り出し、蒸留水浴中に30秒間入れて、皮膚からのいかなる凍結保護物質も洗い流した。次に、この皮膚を水浴から取り出し、バイオ安全フードに入れた。KimWipeを用いて皮膚の外側表面を軽くたたいて乾燥し、新しいPBSを噴霧し、次に、再度、軽くたたいて乾燥した。
フランツ型拡散セルの組立て
Tioga規格にカスタム製造した3.3mlのレシーバー量および0.55cmの拡散エリアを有するガラス製FDCを使用した。一旦、皮膚を解凍して洗浄すると、FDCを以下の通り調製した:
・ レセプター用ウェルにピペットを使用して、脱気したレセプター液を満たした。
・ 6mm×3mmの直径のTeflonコーティングした磁気撹拌子を各レセプター用ウェルに導入した。
・ 解凍して洗浄した死体の皮膚片を検査し、均一な厚みのエリアであって、目視で表面に損傷のないエリアだけを使用した。
・ 皮膚用ハサミを使用して、皮膚片を約2cm×2cmの正方形へと裁断した。皮膚片の形状および寸法に応じて、必要に応じて正方形のサイズを調節したが、すべてのFDCの中で、サイズがほぼ均一となるように選択した。
・ 皮膚片をそれぞれ逆さまにしたドナーコンパートメントの中央に置いて、角質層(「SC」)側をドナーコンパートメントに接触させた。
・ 次に、ドナー用およびレセプター用ウェルのコンパートメントを並べ、ピンチクランプを使用して一緒にクランプし、皮膚片がドナー用ウェルとレセプター用ウェルの間の中央に確実に置いた。
・ 必要に応じて、追加のレセプター液を加えた。レセプター用ウェル中の気泡がある場合、FDC組立体の角度を調節することにより取り除き、こうして空気を試料の導入口に沿って逃がす。レセプター用ウェルに約3.3mlのレセプター液を満たした。
・ 組み立てたFDCは、予め32℃に加熱した撹拌式ドライブロックヒーターに入れた。レセプター液を磁気撹拌子によって連続的に撹拌した。
・ 20分後、各FDC中の皮膚の表面を検査した。皮膚が濡れているように見える、または水分がにじみ出ている徴候を示す場合、セルを廃棄した。
・ 約24個のFDCを皮膚片から組み立てた。
膜完全性の確認
FDCを、一旦、組み立てると、以下に概説した通りに、Tioga SOP Lab.011.1に準拠して、トリチウム水の経皮フラックスを測定することによって、試験物品を適用する前に、皮膚片の障壁完全性を試験した。
・ 10mlの脱イオン(「DI」)水に、1mCi/mlの水を25μl導入した(得られた試料は、「トリチウム水」と呼ぶ)。
・ 150μlの一定分量のトリチウム水を、各FDCドナー用ウェルに導入した。
・ 10分後、ピペットを使用して、トリチウム水を各FDCドナー用ウェルから取り出し、KimWipeを使用して皮膚表面を軽くたたいて乾燥した。
・ トリチウム水を各ドナー用ウェルから抜き取った後、各FDCのレセプター用ウェルをさらに1時間、撹拌した。
・ 1時間の撹拌後、300μlの一定分量を各FDCレセプター用ウェルから抜き取り、マイクロタイタープレート中のウェルに入れた。
・ 次に、シンチレーションカクテル(Perkin Elmer製のUltima Gold)600μLをマイクロタイタープレート中の各試料の一定分量分に加えた。
・ 各試料の一定分量のトリチウム(H)含量は、液体シンチレーション計測器(「LSC」 − PerkinElmer MicroBeta TriLux1450)を使用して測定した。
・ LSC分析の完了後、結果を解析した。異常に高い水のフラックスを示したいずれのFDCも、廃棄した。
・ 測定したトリチウム水のフラックス値の大きさに応じて、残りのFDCをランク付けした。次に、試験物品をFDCのバッチに割り当て、こうして、各試験物品に関する複製を、ほぼ等価な平均トリチウム水のフラックス値を有する皮膚片にそれぞれ適用した。皮膚片のランク付けは、各基材に対して個別に行った。
・ レセプター液の全量を各FDCから取り除き、新しいレセプター液と交換した。
・ 最後に、FDCを事前加熱したドライブロックヒーターに入れた。
試験物品の適用手順
膜完全性試験を完了して、セルを適切に分類した後、試験物品の試料を、次に、皮膚の角質層に適用した。1回の投与レジメンをこの研究に使用した。ドナー用セルは、この実験の間、栓を開けたままにした。セルおよび対応する製剤あたりに適用したActiveの用量を以下の表10に示す。
この用量は、この製剤の場合、0.75の比重であると仮定し、ガラス製ロッドを使用して皮膚表面全体にこの製剤を広げた後、適用した5μlの製剤の100%が皮膚上に留まるとやはり仮定する。
「Blank」、すなわち投与しないFDCセルは、バックグラウンドシグナルノイズに関して試験するために同様に設定した。これらの「blank」セルから測定されたバックグラウンドノイズは、CBDに対して無視できるAUCを有した。
レセプター液のサンプリング
目盛り付きのHamilton型インジェクタシリンジを使用して、300μlの一定分量を、4、10、24および48時間時の各々において、各FDCのサンプリング用導入口から抜き取った。各レセプター用ウェルに新しいレセプター液を加え、抜き取った流体の分量を置き換えた。抜き取った一定分量の各々を、96ウェルのマイクロタイタープレート中のウェルに導入した。
LC/MS分析前に、試料を冷蔵庫中、4〜8℃で保管した。試料は、採取して5日以内に分析した。
皮膚抽出
48時間時に、50vol%/50vol%の水/エタノールの200μlの一定分量を各FDCのドナーコンパートメントに分注した。この「洗浄溶液」を5分間、静置して、この後、これを除去した。次に、皮膚を軽くたたいて乾燥し、セロハンテープを使用して、3回、テープストリップし、それぞれのテープストリップは、セロハンテープの小片を軽い圧力で皮膚に適用して、このテープを剥がすことからなり、これにより、角質層の最外層を系統的に除去した。このテープストリップ片を廃棄した。
テープストリップが完了した後、一対のスパチュラを使用することにより、残りの皮膚を表皮および真皮のコンパートメントに分けた。必要に応じて、皮膚を、1分間、60℃に設定したホットプレートに置き、皮膚の分離を容易にする手助けにした。表皮および真皮のコンパートメントを次に、個別にガラス製バイアルに入れて、このバイアル中に、3mlのDMSOを加えて、組織からCBDを抽出した。次に、この皮膚片を穏やかに撹拌しながら、24時間、40℃でインキュベートした。24時間のインキュベート期間後、抽出溶媒から試料を採取して、LC/MS検出によって分析した。
試料の分析
次に、上で概説したMS法を使用して、レセプター用ウェルから抜き取った試料を分析した。それぞれの場合において、CBDの濃度をアッセイして、報告した。
結果
各時間点におけるCBDの累積用量を、図3および4に示す。
各時間点におけるCBD(5μlの適用用量および製剤中のCBDの製剤化した濃度を考慮)の送達率を図5および6に示す。
送達率は、0.75の比重であると仮定し、適用した5μLの用量の100%が、ガラス製ロッドを使用してこの製剤を広げた後、皮膚上に留まると仮定する。送達率は、各製剤中に存在するCBDの濃度が変わることを考慮に入れる。
各時間点間におけるCBDのフラックスを図7に示す。
表皮および真皮中のCBDの累積用量もまた、組織1グラムあたりに送達されたCBDのμgとして算出した。この算出は、表皮組織が10mgの重量であり、真皮組織が40mgの重量であると仮定する(これらの値は、以前の実験において観察した平均値に基づいている)。これらの値を、図8に示す。
不等分散による両側T検定を使用して、経時的なCBDデータセットを評価した。このT検定により、24時間および48時間時の経皮データセットと、表皮および真皮値とを比較した。
T検定解析の結果に基づくと、A:2.5wt%カンナビジオールおよびB:5.0wt%カンナビジオールは、95%を超える信頼性で、24時間時および48時間時、および表皮中で統計的差異があることが観察された(p値は、それぞれ、0.040、0.021および0.013である)。A:2.5wt%カンナビジオールおよびB:5.0wt%カンナビジオールの場合の真皮値は、p値が0.492と統計的に差異がなかった。
T検定解析の結果に基づくと、C:2.5wt%カンナビジオールおよびD:5.0wt%カンナビジオールは、90%を超える信頼性で、24時間時および48時間時、ならびに表皮中で統計的差異があることがやはり観察された(p値は、それぞれ、0.022、0.080および0.035である)。C:2.5wt%カンナビジオールおよびD:5.0wt%カンナビジオールの場合の真皮値は、p値が0.227と、統計的に差異がなかった。
最後に、T検定解析の結果に基づくと、A:2.5wt%カンナビジオールとC:2.5wt%カンナビジオールとの間、またはB:5.0wt%カンナビジオールとD:5.0wt%カンナビジオールとの間に統計的に有意な差異はなかった。これらのデータは、2つの異なるCBD製剤間のフラックスパラメーターに有意な差異がないことを示唆する。
前述の実施例から、本発明によるカンナビジオールなどのカンナビノイドを使用すると、表皮および真皮に多量のカンナビジオールが送達され得ること、ならびにざ瘡を処置するおよび/または治癒を改善するために使用することができることが期待される。一般に、本発明による処置によって、治癒期間の短縮がもたらされるであろう。

Claims (18)

  1. カンナビノイドおよびシロキサンを含む医薬組成物であって、前記カンナビノイドが前記組成物中に溶解している、医薬組成物。
  2. 前記カンナビノイドがカンナビジオールである、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 局所適用向けである、請求項1または2に記載の医薬組成物。
  4. 前記シロキサンが、
    a)2個または3個のケイ素原子を含有する、
    b)イソプロピルアルコールの揮発性レベルとほぼ同じ揮発性レベルを有する、および/または
    c)ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサンおよびそれらの組合せからなる群から選択される、
    前記請求項のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  5. 残留溶媒をさらに含む、前記請求項のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  6. 前記残留溶媒が、アルキルポリプロピレングリコール/ポリエチレングリコールエーテル(アルキルPEG/PPGエーテル)および/または脂肪族アルコールからなる群から選択される、請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 前記アルキルPEG/PPGエーテルが、
    a)10〜50の間のPG単位のPEG/PPG鎖長、および2〜20個の間の炭素のエーテル構成成分を有しており、前記PG単位と前記エーテル構成成分の前記炭素の合計が20〜60の間である、
    b)24時間にわたり、5%未満が皮膚の温度で蒸発するような、低揮発性を有する、
    c)約30℃またはそれ未満で液体である、および/または
    d)ステアリルアルコールおよびブチルアルコールのポリプロピレングリコールエーテルからなる群から選択される、
    請求項6に記載の医薬組成物。
  8. アルキルPEG/PPGエーテルの相対量が、
    a)以下の群:少なくとも1%w/w、少なくとも2%w/w、少なくとも3%w/w、少なくとも4%w/w、少なくとも5%w/wから選択される、および/または
    b)最大濃度50%w/wである、または
    c)最大濃度80%w/wである、
    請求項6に記載の医薬組成物。
  9. 前記脂肪族アルコールが、
    a)24時間にわたり、5%未満が皮膚の温度で蒸発するような、低揮発性を有する、
    b)C12〜22脂肪族アルコールである、および/または
    c)約30℃またはそれ未満で液体である、
    請求項6に記載の医薬組成物。
  10. 前記脂肪族アルコールが、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデシルアルコールおよび2−ヘキシルデシルアルコールからなる群から選択される、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. 低分子量アルコールをさらに含む、前記請求項のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  12. 前記低分子量アルコールが、
    i)周囲温度において液体である、
    ii)イソプロピルアルコールの揮発性レベルとほぼ同じ揮発性レベルを有する、および/または
    iii)C2〜6アルコールおよびその組合せからなる群から選択される、または
    iv)C2〜4アルコールおよびその組合せからなる群から選択される、
    請求項11に記載の医薬組成物。
  13. 前記アルコールが、エチルアルコール、n−プロパノール、イソプロピルアルコールおよびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項12に記載の医薬組成物。
  14. 局所用組成物中のカンナビノイドの濃度が、少なくとも2%w/w、少なくとも3%w/w、少なくとも4%w/w、少なくとも5%w/w、少なくとも6%w/w、少なくとも7%w/w、少なくとも8%w/w、少なくとも9%w/w、少なくとも10%w/w、少なくとも11%w/w、少なくとも12%w/w、少なくとも13%w/w、少なくとも14%w/w、および少なくとも15%w/wからなる群から選択されることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  15. 局所用組成物中のカンナビノイドの濃度が、少なくとも20%w/w、少なくとも30%w/w、少なくとも40%w/w、少なくとも50%w/w、少なくとも60%w/w、少なくとも70%w/w、少なくとも80%w/w、少なくとも90%w/w、少なくとも95%w/w、および少なくとも99%w/wからなる群から選択されることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  16. そのような処置を必要とする患者において、ざ瘡を処置または予防するための方法であって、前記請求項のいずれか一項に記載の予防有効量または治療有効量の医薬組成物を局所投与するステップを含む、方法。
  17. それを必要とする患者におけるざ瘡を予防または処置するための前記請求項のいずれか一項に記載の医薬組成物の製造のためのカンナビノイドおよびシロキサンの使用。
  18. ざ瘡の予防または処置のための、前記請求項のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
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