JP2020508121A - 手術用ステープル留め装置における補助材解放システム - Google Patents

手術用ステープル留め装置における補助材解放システム Download PDF

Info

Publication number
JP2020508121A
JP2020508121A JP2019544682A JP2019544682A JP2020508121A JP 2020508121 A JP2020508121 A JP 2020508121A JP 2019544682 A JP2019544682 A JP 2019544682A JP 2019544682 A JP2019544682 A JP 2019544682A JP 2020508121 A JP2020508121 A JP 2020508121A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
auxiliary material
jaw
firing bar
end effector
tissue
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019544682A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7130656B2 (ja
Inventor
ベンデリー・マイケル・ジェイ
ブルホップ・プルーデンス
ハリス・ジェイソン・エル
シェルトン・ザ・フォース・フレデリック・イー
イェイツ・デビッド・シー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ethicon LLC
Original Assignee
Ethicon LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ethicon LLC filed Critical Ethicon LLC
Publication of JP2020508121A publication Critical patent/JP2020508121A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7130656B2 publication Critical patent/JP7130656B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/068Surgical staplers, e.g. containing multiple staples or clamps
    • A61B17/072Surgical staplers, e.g. containing multiple staples or clamps for applying a row of staples in a single action, e.g. the staples being applied simultaneously
    • A61B17/07207Surgical staplers, e.g. containing multiple staples or clamps for applying a row of staples in a single action, e.g. the staples being applied simultaneously the staples being applied sequentially
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/11Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for performing anastomosis; Buttons for anastomosis
    • A61B17/115Staplers for performing anastomosis in a single operation
    • A61B17/1155Circular staplers comprising a plurality of staples
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/068Surgical staplers, e.g. containing multiple staples or clamps
    • A61B17/072Surgical staplers, e.g. containing multiple staples or clamps for applying a row of staples in a single action, e.g. the staples being applied simultaneously
    • A61B17/07292Reinforcements for staple line, e.g. pledgets
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/068Surgical staplers, e.g. containing multiple staples or clamps
    • A61B17/072Surgical staplers, e.g. containing multiple staples or clamps for applying a row of staples in a single action, e.g. the staples being applied simultaneously
    • A61B2017/07214Stapler heads
    • A61B2017/07271Stapler heads characterised by its cartridge
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/068Surgical staplers, e.g. containing multiple staples or clamps
    • A61B17/072Surgical staplers, e.g. containing multiple staples or clamps for applying a row of staples in a single action, e.g. the staples being applied simultaneously
    • A61B2017/07214Stapler heads
    • A61B2017/07278Stapler heads characterised by its sled or its staple holder
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/068Surgical staplers, e.g. containing multiple staples or clamps
    • A61B17/072Surgical staplers, e.g. containing multiple staples or clamps for applying a row of staples in a single action, e.g. the staples being applied simultaneously
    • A61B2017/07214Stapler heads
    • A61B2017/07285Stapler heads characterised by its cutter

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

手術用ステープル留め装置のエンドエフェクタのジョーから補助材を分離するためのシステム及び方法が提供される。エンドエフェクタは第1のジョー及び第2のジョーを含み、それらの間に組織をクランプするように構成されている。エンドエフェクタは、両ジョーのうちの少なくとも一方の上に解放可能に保持された補助材料を含む。エンドエフェクタはまた、エンドエフェクタの近位端における未発射位置とエンドエフェクタの遠位端における発射位置との間で移動するように構成された発射バーを含む。ジョー内に存在し得る補助材除去アセンブリは、発射バーに結合され、それと共に移動して、補助材除去アセンブリが結合された発射バーが発射位置から未発射位置に戻されるときに、補助材料を手術用ステープル留め装置から分離するように構成されている。

Description

本開示は、概して、手術用器具のエンドエフェクタと共に使用される補助材料に関する。
手術用ステープラは、外科的処置において、組織、血管、導管、シャント、若しくは特定の処置に関連する他の対象物又は身体部位の開口の閉鎖に使用される。開口は、血管内又は胃のような内臓内の通路として自然に発生するものもあり、あるいは組織又は血管の穿刺でバイパス又は吻合を形成することによる、あるいはステープル留め処置中の組織の切開による、などの外科的処置中に外科医によって形成されることがある。
ほとんどのステープラは、細長いシャフトを備えるハンドルを有し、シャフトはそれらの端部に、それらの間にステープルを保持して成形するために上部に形成された一対の移動可能な対向するジョーを有する。ステープルは典型的にはステープルカートリッジに収められ、そのステープルカートリッジは、ステープルの複数の列を収納することができ、2つのジョーのうちの1つに、手術部位へのステープルの放出のために配置されることが多い。使用時、ジョーは、ステープル留めされるべき対象物がジョーの間に配置されるように位置決めされ、ジョーを閉じて装置が作動されると、ステープルが放出されて成形される。いくつかのステープラは、ステープルカートリッジ内のステープルの列の間を移動し、ステープル留めされた列の間で、ステープル留めされた組織を長手方向に切開及び/又は開口するように構成されたナイフを含む。
手術用ステープラは何年にもわたって改良されてきたが、それ自体にはいまだに多くの問題が存在する。1つの共通問題は、ステープルが、それが配置される組織又は他の対象物を貫通すると、孔を形成するため、漏出が起こり得ることである。血液、空気、胃腸液、及び他の流体が、ステープルが完全に成形された後でも、ステープルによって形成された開口を通してしみ出ることがある。処置される組織は、ステープル留めによる外傷に起因して、炎症を起こすこともある。更に、ステープル、並びにステープル留めのような処置と共に埋め込むことができる他の対象物及び材料は、一般に、それらがその中に埋め込まれる組織のいくつかの特性を欠いている。例えば、ステープル並びに他の対象物及び材料は、それらが埋め込まれる組織の本来の柔軟性を欠く場合がある。当業者には、組織内にステープルが配置された後に組織がその本来の特性をできる限り維持することがしばしば望ましいことが認識されるであろう。
したがって、処置領域の本来の特性を実質的に維持しながら、漏出と炎症を最小限に抑えるように、組織、血管、導管、シャント、又は他の対象物若しくは身体部位のステープル留めのための、改良された装置と方法に対する必要性が残っている。
手術用ステープル留め装置は、複数のステープル空洞がステープルを内部に据えるように構成されている、カートリッジを有する第1のジョーを含む。ステープル空洞は、カートリッジの組織対向面で開口する。手術用ステープル留め装置は、第1のジョーに対向し、アンビルを有し、複数のステープル形成空洞がその組織対向面に形成されている、第2のジョーを含む。第1のジョー及び第2のジョーは、それらの間に組織をクランプするように構成されている。手術用ステープル留め装置はまた、第1のジョー及び第2のジョーの少なくとも一方の上に解放可能に保持された補助材料を含む。手術用ステープル留め装置は、エンドエフェクタの近位端における未発射位置と、エンドエフェクタの遠位端における発射位置との間で移動するように構成されている発射バーと、発射バーに結合され、それと共に移動する補助材除去アセンブリであって、補助材除去アセンブリが結合された発射バーが発射位置から未発射位置に戻されるときに、補助材料を手術用ステープル留め装置から分離するように構成されている、補助材除去アセンブリと、を更に含む。
手術用ステープル留め装置は様々に変わり得る。一実施形態では、発射バーは、ステープルをステープル形成空洞に対してステープル空洞から発射させるように構成されている、ナイフ及びステープル駆動アセンブリのうちの少なくとも一方を含む。別の実施形態では、補助材除去アセンブリは、手術用ステープル留め装置が発射前構成にあるとき、発射バーに結合されていない構成で、エンドエフェクタの遠位端に配置されている。
一実施形態では、補助材除去アセンブリは、カートリッジ内のナイフチャネルに沿って長手方向に移動するように構成されている。別の実施形態では、発射バーは、第1の嵌合機構を含む。補助材除去アセンブリは、補助材除去機構と、発射バーが発射位置を達成するように作動されるときに第1の嵌合機構と嵌合するように構成されている第2の嵌合機構とを含む。補助材除去アセンブリは、第2の嵌合機構が第1の嵌合機構と嵌合するときに発射バーと共に移動するように構成され、補助材除去アセンブリが発射バーと共に移動する際、補助材除去機構が補助材料を第1のジョー及び第2のジョーのうちの一方から分離する。
一実施形態では、補助材除去アセンブリは、カートリッジと動作可能に関連付けられている。別の実施形態では、補助材除去機構は、補助材料と第1のジョー及び第2のジョーのうちの一方との間で摺動するように構成されたプレートを備える。別の実施形態では、第1の嵌合機構は、発射バー内の空洞を備える。更に別の実施形態では、第2の嵌合機構は、発射バー内の空洞と嵌合するように構成された少なくとも1つの突出部を備える。別の実施形態では、少なくとも1つの突出部は一対のバーを備え、一対のバーは、補助材除去アセンブリが発射バーに結合され、発射バーと共に移動するとき、発射バーが一対のバー間に据えられるように配置されている。
外科的方法は、エンドエフェクタの発射バーを作動させることを含む。エンドエフェクタの発射バーは、複数のステープル空洞がステープルを内部に据えるように構成されている、カートリッジを有する第1のジョーと、第1のジョーに対向し、アンビルを有し、複数のステープル形成空洞がその組織対向面に形成されている、第2のジョーとを含む。第1のジョー及び第2のジョーは、それらの間に組織をクランプするように構成されている。発射バーは、エンドエフェクタの近位端における未発射位置から、エンドエフェクタの遠位端における発射位置へと移動するように作動される。外科的方法はまた、発射バーが発射位置にあるときに、エンドエフェクタの補助材除去アセンブリを発射バーと係合させることを含む。外科的方法は、発射バーを発射位置から未発射位置に戻すように発射バーを作動させることであって、発射バーを未発射位置に戻すように作動させる際、補助材除去アセンブリを発射バーと共に移動することによって、第1のジョー及び第2のジョーのうちの少なくとも一方の上に解放可能に保持された補助材料を、少なくとも一方のジョーから分離させることを更に含む。
本方法の一実装形態では、発射バーは、ステープルをステープル形成空洞に対してステープル空洞から発射させるように構成されている、ナイフ及びステープル駆動アセンブリのうちの少なくとも一方を含む。本方法の別の実装形態では、補助材除去アセンブリは、手術用ステープル留め装置が発射前構成にあるとき、発射バーに結合されていない構成で、エンドエフェクタの遠位端に配置される。
本方法の一実装形態では、発射バーは第1の嵌合機構を含み、エンドエフェクタの補助材除去アセンブリを発射バーと係合させることは、補助材除去アセンブリの第2の嵌合機構を第1の嵌合機構と係合させることを含む。本方法の別の実装形態では、補助材除去アセンブリは、カートリッジ内のナイフチャネルに沿って長手方向に移動するように構成されている。
本発明は、以下の詳細な説明を添付図面と併せ読むことで、より完全に理解されるであろう。
手術用ステープラの一実施形態の斜視図である。 図1の手術用ステープラの遠位部分の拡大図である。 図1の手術用ステープラの発射バーの斜視図である。 手術用ステープラの別の実施形態の斜視図である。 手術用ステープラの更に別の実施形態の斜視図である。 手術用ステープラ装置の組織対向面に解放可能に保持された補助材の一例を示す図である。 手術用ステープラ装置の上部ジョーと下部ジョーとの間にクランプされた組織の断面図である。 手術用ステープラ装置の発射バーの遠位端の一実施形態の斜視図である。 発射前構成にあるジョーを示す、エンドエフェクタのジョーの一実施形態の側面図である。 発射構成にあるジョーを示す、図7Aのジョーの側面図である。 補助材除去システムの一例を示す斜視図である。 エンドエフェクタのジョーの上面図である。 図9のエンドエフェクタのジョーの斜視部分切欠図である。
以下に、本明細書で開示する装置及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理の全体的な理解が得られるように、特定の例示的な実施形態を説明する。これらの実施形態のうちの1つ以上の実施例が、添付の図面に示されている。当業者であれば、本明細書で詳細に説明し、添付の図面に示される装置、システム、及び方法は、非限定的な例示的実施形態であり、本発明の範囲は、特許請求の範囲のみによって定義されることが理解されるであろう。1つの例示的な実施形態に関連して図示又は説明される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。このような修正形態及び変形形態は、本発明の範囲内に含まれるものとする。
更に、本開示においては、実施形態の同様の参照符合を付した構成要素は概して同様の特徴を有するものであり、したがって、特定の実施形態において、同様の参照符合を付した各構成要素の各特徴については必ずしも完全に詳しく述べることはしない。加えて、開示されるシステム、装置及び方法の説明で直線寸法又は円寸法が使用される範囲において、かかる寸法は、かかるシステム、装置及び方法と組み合わせて使用することができる形状の種類を限定しようとするものではない。当業者には、任意の幾何学的形状についてかかる直線寸法及び円寸法に相当する寸法を容易に決定することができる点が認識されるであろう。システム及び装置、並びにその構成要素のサイズ及び形状は、少なくともシステム及び装置が用いられる被験者の解剖学的構造、システム及び装置がそれらと共に用いられる構成要素のサイズ及び形状、並びにシステム及び装置が用いられる方法及び手順によって決まり得る。
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書では、臨床医などのユーザが器具のハンドルを把持することについて使用されることが理解されるであろう。「前方」及び「後方」といった他の空間的用語は、同様に、遠位及び近位にそれぞれ対応する。便宜上、また説明を明確にするため、本明細書では「垂直」及び「水平」といった空間的用語が、図面に対して使用されている点も更に理解されるであろう。しかしながら、手術用器具は、多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの空間的用語は、限定的かつ絶対的なものであることを意図するものではない。
いくつかの実施形態において、切開外科的処置のための装置及び方法が本明細書に記載及び提供され、他の実施形態において、腹腔鏡検査、内視鏡検査、及び他の低侵襲性外科的処置のための装置及び方法が提供される。これらの装置は、人間のユーザによって直接発射されても、又はロボット若しくは類似の操作ツールの直接制御下でリモート発射されてよい。しかしながら、当業者は、本明細書に開示される様々な方法及び装置が、多数の外科的処置及び用途で用いられ得ることを理解するであろう。本明細書で開示される様々な器具が、例えば、自然開口部を通して、組織に形成された切開孔又は穿刺孔を通して、又はトロカールカニューレなどのアクセス装置を使用してなどの、何らかの方法で体内へ挿入され得ることを当業者は更に理解するであろう。例えば、これらの器具の作業部分、すなわちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接に挿入できる、又は、手術用器具のエンドエフェクタ及び細長いシャフトを通過させることが可能な作業用チャンネルを有するアクセス装置を介して挿入され得る。
本明細書で集合的に「補助材」と呼ばれる1つ以上の生体材料及び/又は合成材料を、手術用器具と共に使用して、外科的処置の改善を支援することは望ましいことであり得る。種々の異なる外科用エンドエフェクタが、補助材の使用によって利益を得ることがあり、いくつかの例示的実施形態では、エンドエフェクタは、手術用ステープラであり得る。手術用ステープラと共に使用されるときには、補助材(単数又は複数)は、ステープラのジョーの間及び/又はその上に配置されても、ジョーに配置されたステープルカートリッジに組み込まれても、ないしは別の方法でステープルの近位に置かれてもよい。ステープルが配備されると、補助材(単数又は複数)は、ステープルと共に治療部位に残ってもよく、その結果、多くの利益を提供することができる。例えば、補助材(単数又は複数)は、治療部位における組織を増強して、治療部位において、ステープルにより裂かれ又は引き裂かれるのを防止することができる。組織増強は、組織が病変している、放射線治療など別の処置、化学療法など薬物治療、又は他の組織特性を変更する状況から治癒している場合に、ステープルが組織を裂かないように保つために必要なことがある。いくつかの場合において、補助材(単数又は複数)は、ステープル留め後に生じる組織変形(例えば、肺膨張、胃腸管膨張など)から生じ得る、ステープル穿刺部位及びその付近における組織の移動を最小化することができる。当業者は、ステープル穿刺部位は応力集中部となることがあり、ステープルによって形成された孔のサイズは、その付近の組織が張力下に置かれると、増大することを認識するであろう。これらの穿刺部位付近での組織の移動を制限することは、張力下で増大し得る孔のサイズを最小化することができる。いくつかの場合において、補助材(単数又は複数)は、例えば、シーラント、血液、糊など、更に治癒を促進する有益な流体を吸い上げる(wick)、又は吸収するように構成され得る。また、いくつかの場合において、補助材は、分解して、例えば、シーラントなど、更に治癒を促進するゲルを形成するように構成され得る。いくつかの場合には、補助材(単数又は複数)が、組織、血管、及び種々の他の対象物又は身体部位に埋め込まれたときに、ステープルによって形成される孔の封止の支援に使用されてもよい。また、補助材(単数又は複数)は、補助材(単数又は複数)に関連付けられた任意のファイバ又はストランドの間隔、位置決め、及び/又は向きにより、組織成長に影響を及ぼし得る。更に、状況によっては、補助材は、ステープルによって加えられた圧力を分散する際に有用であり、したがって、ステープルが組織を通って引っ張られて(脆くなり得る)、意図したように組織を締め付けるのに失敗する(いわゆる「チーズワイヤリング」)可能性を低減し得る。加えて、補助材は、少なくとも部分的に伸張可能であり得るため、組織の少なくとも部分的な天然の運動(例えば、呼吸中の肺組織の膨張及び収縮)を可能にする。いくつかの実施形態では、ステープルラインは、例えば、米国特許公開第2016/0089142号(発明の名称「Method for Creating a Staple Line」、2014年9月26日付けで出願)に記載されているように可撓性であり得、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
手術用ステープル留め器具
様々な手術用器具が、本明細書で開示された補助材(単数又は複数)及び/又は薬剤(単数又は複数)と共に使用され得る。「補助材」は、本明細書において、「補助材料」とも呼ばれる。手術用器具は、手術用ステープラを含み得る。様々な手術用ステープラ、例えば、線形手術用ステープラ及び円形ステープラが使用され得る。概して、線形ステープラが、長手方向ステープルラインを形成するように構成され得、細長いジョーを含むことができる。このジョーは、それに結合され、長手方向ステープル列を収容しているカートリッジを有する。細長いジョーは、ジョー内に保持された組織に沿って、ステープル列間の切断部を形成することができるナイフ又は他の切断要素を含み得る。概して、円形ステープラは、環状ステープルラインを形成するように構成され得、円形ジョーを含むことができる。この円形ジョーは、環状ステープル列を収容しているカートリッジを有する。円形ジョーは、ジョー内に保持された組織を通る開口を画定するために、ステープルの列の内側に切断部を形成することができるナイフ又は他の切断要素を含み得る。ステープラは、様々な組織に対する様々な異なる外科的処置、例えば、胸部手術又は胃部手術において使用され得る。
図1は、1つ以上の補助材(単数又は複数)及び/又は薬剤(単数又は複数)を共に使用するに適した線形手術用ステープラ10の一例を示す。ステープラ10は、一般に、ハンドルアセンブリ12と、ハンドルアセンブリ12の遠位端12dから遠位方向に延在するシャフト14と、シャフト14の遠位端14dにあるエンドエフェクタ30と、を含む。エンドエフェクタ30は、対向する下部ジョー32及び上部ジョー34を有するが、他の種類のエンドエフェクタを、シャフト14、ハンドルアセンブリ12、及びそれらに付随する構成要素と共に使用し得る。図2に示すように、下部ジョー32は、ステープルカートリッジ40を支持するように構成されているステープルチャネル56(図2を参照)を有する。上部ジョー34は、アンビル面33を有し、当該アンビル面は下部ジョー32に面し、ステープルカートリッジ40のステープル(ステープルは、図1及び図2では隠れている)の配備を支援するアンビルとして動作するように構成されている。少なくとも1つの対向する下部ジョー32及び上部ジョー34は、それらの間に配置された組織及び/又は他の対象物をクランプするために、他方の下部ジョー32及び上部ジョー34に対して移動可能である。いくつかの実装形態では、対向する下部ジョー32及び上部ジョー34の一方が、固定されるか、ないしは別の方法で移動不能であってよい。いくつかの実装形態では、対向する下部ジョー32と上部ジョー34の両方が、移動可能であってよい。発射システムの構成要素は、ステープルをクランプされた組織内に放出するために、エンドエフェクタ30の少なくとも一部を通って通過するように構成され得る。様々な実装形態において、ナイフブレード36(図3を参照)又は他の切断要素は、発射システムに関連付けられ、ステープル留め処置中に組織を切断し得る。切断要素は、ステープルが放出されるのと少なくとも部分的に同時に組織を切断するように構成され得る。状況によっては、ステープルが放出され組織が固定された後に、組織が切断される場合に有利であり得る。したがって、外科的処置がジョー間に捕捉された組織の切断を必要とする場合、ステープルがステープルカートリッジ40から放出された後に、ナイフブレード36が前進して、ジョー間に把持された組織を切断する。
エンドエフェクタ30の操作は、ハンドルアセンブリ12での、例えば、臨床医、外科医などのユーザからの入力によって開始され得る。ハンドルアセンブリ12は、それに連結されるエンドエフェクタ30を操作して動作させるように設計された多くの異なる構成を有してもよい。図示した例では、ハンドルアセンブリ12は、内部に配置される様々な機械的及び/又は電気的構成要素を備えるピストルグリップ型のハウジング18を有し、器具10の多様な機能を操作する。例えば、ハンドルアセンブリ12は、ハンドルアセンブリ12に対する、シャフト14の長手方向軸Lの周囲でのシャフト14及び/又はエンドエフェクタ30の回転を促進し得る、その遠位端12dに隣接して装着された回転ノブ26を含み得る。ハンドルアセンブリ12は、クランプトリガ22によって作動されるクランプシステムの一部としてクランプ構成要素と、発射トリガ24によって作動される発射システムの一部として発射構成要素と、を更に含み得る。クランプ22及び発射トリガ24は、例えば、トーションばねによって、静止ハンドル20に対して開放位置に付勢され得る。静止ハンドル20に向けたクランプトリガ22の移動は、以下に記載のクランプシステムを作動させることができ、これにより、ジョー32、34を互いに向けて倒させ、したがって、それらの間に組織をクランプすることができる。発射トリガ24の移動は、以下に記載の発射システムを作動させることができ、これにより、内部に配置されたステープルカートリッジ40からステープルを放出させることができ、及び/又は、ナイフブレード36を前進させて、ジョー32と34との間に捕捉された組織を切断することができる。当業者であれば、機械式、油圧式、空気圧式、電気機械式、ロボット式、ないしは別の方法の発射システムの構成要素の様々な構成が、ステープルの放出及び/又は組織の切開に使用され得ることを認識するであろう。
図2に示すように、図示した実装形態のエンドエフェクタ30は、カートリッジアセンブリ又はキャリアとして機能する下部ジョー32と、アンビルとして機能する対向する上部ジョー34と、を有する。内部に複数のステープルを有するステープルカートリッジ40は、ステープルトレイ37内に支持され、次に、ステープルトレイ37は、下部ジョー32のカートリッジチャネル内に支持される。上部ジョー34は、複数のステープル形成ポケット(図示せず)を有し、各ポケットは、ステープルカートリッジ40内に収容される複数のステープルからの対応するステープルの上に位置決めされる。図示した実装形態では、上部ジョー34は、シャフト14との係合部のすぐ遠位の、ステープルチャネル56の近位端56p内で枢動可能に受け入れられる近位枢動端部34pを有するが、上部ジョー34は、様々な方法で下部ジョー32に接続され得る。上部ジョー34が下向きに枢動すると、上部ジョー34は、アンビル面33を移動させ、上部に形成されたステープル形成ポケットは、対向するステープルカートリッジ40に向けて移動する。
ジョー32、34を開閉させ、これらの間に組織を選択的にクランプするために、様々なクランプ構成要素が使用され得る。図示したように、上部ジョー34の枢動端部34pは、ステープルチャネル56との枢動取付部より遠位に閉鎖機構34cを含む。したがって、遠位端部が、閉鎖機構34cと係合する馬蹄形開口46aを含む閉鎖管46は、クランプトリガ22に応答して、閉鎖管46の近位長手方向運動中に上部ジョー34に対して開放運動、及び、閉鎖管46の遠位長手方向運動中に上部ジョー34に対して閉鎖運動を選択的に加える。上記されたように、様々な実装形態において、上部ジョー34に対する下部ジョー32の相対運動、下部ジョー32に対する上部ジョー34の相対運動、又は互いに対する両方のジョー32、34の運動によって、エンドエフェクタ30を開閉させてもよい。
図示した実装形態の発射構成要素は、図3に示すように、遠位端にEビーム38を有する発射バー35を含む。発射バー35は、シャフト14内、例えば、シャフト14の長手方向発射バースロット14内に包含され、ハンドル12からの発射運動によって案内される。発射トリガ24の作動は、エンドエフェクタ30の少なくとも一部を通るEビーム38の遠位運動に影響し、したがって、ステープルカートリッジ40内に収容されたステープルを発射させ得る。図示したように、Eビーム38の遠位端から突出しているガイド39は、図2に示したウェッジスレッド47と係合し得る。次に、ウェッジスレッド47は、ステープルカートリッジ40内に形成されたステープル空洞41を通ってステープルドライバ48を押し上げ得る。ステープルドライバ48の上方移動は、カートリッジ40内の複数のステープルのそれぞれに上向きの力を加え、したがって、上部ジョー34のアンビル面33に押し付けてステープルを押し上げ、成形されたステープルを形成する。
ステープルを発射させることに加えて、Eビーム38は、ジョー32、34の閉鎖、ステープルカートリッジ40からの上部ジョー34の引き離し、及び/又は、ジョー32、34間に捕捉された組織の切断を促進するように構成され得る。具体的には、一対の頂部ピン及び一対の底部ピンは、上部ジョー32及び下部ジョー34の一方又は両方と係合して、発射バー35がエンドエフェクタ30を通って前進するときに、ジョー32、34を互いに向けて圧迫し得る。同時に、頂部ピンと底部ピンとの間に延在するナイフ36は、ジョー32と34との間に捕捉された組織を切断するように構成され得る。
使用時、手術用ステープラ10は、カニューレ又はポート内に配置され、手術部位に配置され得る。切開されてステープル留めされる組織を、手術用ステープラ10のジョー32と34との間に置くことができる。ステープラ10の機構が、ユーザによって所望されるように操作され、ジョー32、34に対して、手術部位と組織に置けるジョー32、34の所望の場所を達成し得る。適切な位置決めを達成した後に、クランプトリガ22を静止ハンドル20に向けて引いて、クランプシステムを作動させ得る。クランプトリガ22は、閉鎖管46が、シャフト14の少なくとも一部を通過して遠位方向に進んで、ジョー32、34の少なくとも一方を他方に向かって倒し、これらの間に配置された組織をクランプするように、クランプシステムの構成要素を作動させ得る。その後、発射バー35及び/又はEビーム38は、エンドエフェクタ30の少なくとも一部を通って遠位方向に進んで、ステープルを発射させ、所望により、ジョー32と34との間に捕捉された組織を切断するように、発射トリガ24を静止ハンドル20に向けて引いて、発射システムの構成要素を作動させ得る。
線形手術用ステープラ50の形態の手術用器具の別の例を、図4に示す。ステープラ50は、一般に、図1のステープラ10と同様に、構成及び使用され得る。図1の手術用器具10と同様に、手術用器具50は、遠位方向に延在し、組織を処置するために遠位端にエンドエフェクタ60を有するシャフト54を有するハンドルアセンブリ52を含む。エンドエフェクタ60の上部ジョー64及び下部ジョー62は、これらの間の組織を捕捉し、下部ジョー62に配置されたカートリッジ66からステープルを発射することによって組織をステープル留めし、及び/又は、組織に切開部を形成するように構成され得る。この実装形態において、シャフト54の近位端にある取付部67は、シャフト54及びエンドエフェクタ60をハンドルアセンブリ52に着脱可能な取り付けを可能にするように構成され得る。具体的には、取付部67の嵌合機構68は、ハンドルアセンブリ52の補助嵌合機構71と嵌合できる。シャフト54をハンドルアセンブリ52に着脱可能に結合するために、任意の数の補助嵌合機構及び任意の種類の結合を使用できるが、嵌合機構68、71は、例えば、スナップフィット結合、バヨネット式結合などによって互いに結合するように構成され得る。図示した実装形態のシャフト54の全体は、ハンドルアセンブリ52から分離可能に構成されているが、いくつかの実装形態において、取付部67は、シャフト54の遠位部分のみを取り外すことができるように構成され得る。シャフト54及び/又はエンドエフェクタ60の分離可能な結合は、特定の処置のための所望のエンドエフェクタ60の選択的な取り付け、及び/又は、複数の異なる処置のためのハンドルアセンブリ52の再使用を可能にできる。
ハンドルアセンブリ52は、その上に、エンドエフェクタ60を操作して動作させるための1つ以上の機構を有していてもよい。非限定例として、ハンドルアセンブリ52の遠位端に装着された回転ノブ72は、ハンドルアセンブリ52に対するシャフト54及び/又はエンドエフェクタ60の回転を促進し得る。ハンドルアセンブリ52は、移動可能なトリガ74によって作動されるクランプシステムの一部としてのクランプ構成要素と、同じくトリガ74によって作動され得る発射システムの一部としての発射構成要素と、を含み得る。したがって、いくつかの実装形態において、第1の運動範囲を通る、静止ハンドル70に向けたトリガ74の移動は、クランプ構成要素を作動させて、対向するジョー62、64を互いに向けて閉鎖位置に接近させ得る。いくつかの実装形態において、対向するジョー62、24の一方のみが、ジョー62、64に向けて閉鎖位置に移動し得る。第2の運動範囲を通る、静止ハンドル70に向けたトリガ74の更なる移動は、発射構成要素を作動させて、ステープルカートリッジ66からステープルを放出させることができ、及び/又は、ナイフ又は他の切断要素(図示せず)を前進させて、ジョー62、64間に捕捉された組織を切断させることができる。
円形手術用ステープラ80の形態の手術用器具の一例を、図5に示す。ステープラ80は、一般に、図1及び図4の線形ステープラ10、50と同様に構成及び使用され得るが、いくつかの機構、円形ステープラとしてのその機能性に適応している。手術用器具10、50と同様に、手術用器具80は、遠位方向に延在し、組織を処置するために遠位端にエンドエフェクタ90を有するシャフト84を備えるハンドルアセンブリ82を含む。エンドエフェクタ90は、略円形の形状の組織接触面をそれぞれが有するカートリッジアセンブリ92及びアンビル94を含み得る。カートリッジアセンブリ92及びアンビル94は、アンビル94から延在するシャフト98によってステープラ80のハンドルアセンブリ82に結合されことができ、ハンドルアセンブリ82上のアクチュエータ85を操作すると、シャフト98を後退及び前進させて、カートリッジアセンブリ92に対してアンビル94を移動させることができる。アンビル94及びカートリッジアセンブリ92は、様々な機能を行うことができ、それらの間に組織を捕捉したり、カートリッジアセンブリ92のカートリッジ96からステープルを発射することにより組織をステープル留めしたり、かつ/又は、組織に切開を形成するように構成されることができる。概して、カートリッジアセンブリ92は、ステープルを収容しているカートリッジを収納することができ、ステープルをアンビル94に対して配備することにより、円形のステープルパターンを形成し、例えば、管状の臓器の外周の周りをステープル留めすることができる。
一実装形態において、シャフト98は、アンビル94をカートリッジアセンブリ92から分離することができるように解放可能に互いに結合されるように構成された第1の部分及び第2の部分(図示せず)で構成することができ、これにより、アンビル94及びカートリッジアセンブリ92を、患者の体内に位置決めする際の柔軟性をより高くすることができる。例えば、シャフト98の第1の部分は、カートリッジアセンブリ92の内部に配置され、遠位方向にカートリッジアセンブリ92の外部へと延在して、遠位嵌合機構において終端することができる。シャフト98の第2の部分は、アンビル94の内部に配置され、近位方向にカートリッジアセンブリ92の外部へと延在して、近位嵌合機構において終端することができる。使用時、近位嵌合機構と遠位嵌合機構とを互いに結合することにより、アンビル94とカートリッジアセンブリ92とを互いに対して動かすことができる。
ステープラ80のハンドルアセンブリ82には、ステープラの移動を制御することができる、様々なアクチュエータを上部に配置することができる。例えば、ハンドルアセンブリ82には、回転によってエンドエフェクタ90の位置決めを容易にする回転ノブ86、及び/又は、エンドエフェクタ90を作動させるためのトリガ85を配置することができる。第1の運動範囲を通るトリガ85の静止ハンドル87に向かう移動によって、クランプシステムの構成要素をジョーに近づける(すなわち、カートリッジアセンブリ92に向かってアンビル94を動かす)ように作動させることができる。第2の運動範囲を通るトリガ85の静止ハンドル87に向かう移動によって、発射システムの構成要素を作動させて、ステープルをステープルカートリッジアセンブリ92から配備させ、かつ/又は、カートリッジアセンブリ92とアンビル94との間に捕捉された組織を切断するためにナイフを前進させることができる。
手術用ステープル留め器具10、50、及び80の図示した例は、多くの異なる構成及び関連する使用法のうちのごく一部の例を提供するものであり、これらは本明細書で提供される開示と共に使用され得る。図示した例は、全て低侵襲処置で使用するように構成されているが、切開外科的処置で使用するように構成されている器具、例えば、米国特許第8,317,070号(発明の名称「Surgical Stapling Devices That Produce Formed Staples Having Different Lengths」、2007年2月28日付けで出願)に記載されているようにオープン線形ステープラを本明細書で提供される開示と共に使用できることが理解されるであろう。図示した例の更なる詳細並びに、手術用ステープラ、その構成要素、及びその関連する使用方法の更なる例は、米国特許出願公開第2015/0277471号(発明の名称「Systems And Methods For Controlling A Segmented Circuit」、2014年3月26日付けで出願)、米国特許出願公開第2013/0256377号(発明の名称「Layer Comprising Deployable Attachment Members」、2013年2月8日付けで出願)、米国特許第8,393,514号(発明の名称「Selectively Orientable Implantable Fastener Cartridge」、2010年9月30日付けで出願)、米国特許第8,317,070号(発明の名称「Surgical Stapling Devices That Produce Formed Staples Having Different Lengths」、2007年2月28日付けで出願)、米国特許第7,143,925号(発明の名称「Surgical Instrument Incorporating EAP Blocking Lockout Mechanism」、2005年6月21日付けで出願)、米国特許出願公開第2015/0134077号(発明の名称「Sealing Materials For Use In Surgical Stapling」、2013年11月8日付けで出願、発明の名称「Sealing Materials for Use in Surgical Procedures」、2013年11月8日付けで出願)、米国特許出願公開第2015/0134076号(発明の名称「Hybrid Adjunct Materials for Use in Surgical Stapling」、2013年11月8日付けで出願)、米国特許出願公開第2015/0133996号(発明の名称「Positively Charged Implantable Materials and Method of Forming the Same」、2013年11月8日付けで出願)、米国特許出願公開第2015/0129634号(発明の名称「Tissue Ingrowth Materials and Method of Using the Same」、2013年11月8日付けで出願)、米国特許出願公開第2015/0133995号(発明の名称「Hybrid Adjunct Materials for Use in Surgical Stapling」、2013年11月8日付けで出願)、米国特許出願公開第2015/0272575号(発明の名称「Surgical Instrument Comprising a Sensor System」、2014年3月26日付けで出願)、及び米国特許出願公開第2015/0351758号(発明の名称「Adjunct Materials and Methods of Using Same in Surgical Methods for Tissue Sealing」、2014年6月10日付けで出願)に提供される。これらの文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
埋め込み可能な補助材
上記されたように、手術用ステープル留め器具と共に使用するための様々な埋め込み可能な補助材が提供される。補助材は、様々な構成を有することができ、様々な材料から形成されることができる。一般的に、補助材は、1つ以上のフィルム、発泡体、射出成形熱可塑性材料、真空熱成形材料、繊維性構造体、及びそれらのハイブリッドから形成され得る。また、補助材は、1つ以上の生物由来材料及び1つ以上の薬物も含み得る。これらの材料のそれぞれは、以下により詳細に検討される。
補助材は、発泡体、例えば、独立気泡発泡体、連続気泡発泡体、又はスポンジから形成され得る。このような補助材を製造することができる例は、動物由来コラーゲン、例えば、ブタの腱からのものであり、ついで、これが処理され、発泡構造に凍結乾燥され得る。ゼラチンを使用し、発泡体に加工することもできる。様々な発泡補助材の例は、先で言及された米国特許第8,393,514号(発明の名称「Selectively Orientable Implantable Fastener Cartridge」、2010年9月30日付けで出願)に更に記載されている。
また、補助材は、以下で検討された任意の適切な材料又はその組み合わせから形成されたフィルムからも形成され得る。フィルムは、1つ以上の層を含むことができ、同層のそれぞれは、異なる分解速度を有することができる。更に、フィルムは、内部に形成された様々な領域、例えば、多くの異なる形態において、1種以上の薬剤を内部に放出可能に保持することができるリザーバを有することができる。内部に配置された少なくとも1種の薬剤を有するリザーバは、吸収性又は非吸収性ポリマーを含み得る、1つ以上の異なるコーティング層を使用して封止され得る。フィルムは、様々な方法で形成され得る。例えば、押出成形フィルム又は圧縮成形フィルムであってもよい。薬剤はまた、水素結合などの非共有相互作用を介してフィルムに吸着又は結合され得る。
また、補助材は、射出成形熱可塑性材料又は真空熱成形材料からも形成され得る。様々な成形補助材の例は、米国特許出願公開第2013/0221065号(発明の名称「Fastener Cartridge Comprising A Releasably Attached Tissue Thickness Compensator」、2013年2月8日付けで出願)に更に記載されている。同文献は、その全体が参照により組み込まれる。また、補助材は、織布、編地、又は、メルトブロー、ニードルパンチ、若しくは熱構成ルーズ織布などの不織布であり得る、ファイバベース格子であってもよい。補助材は、多くの異なる方法で共に補助材を形成し得る、同じ種類の格子又は異なる種類の格子から形成され得る、複数の領域を有し得る。例えば、ファイバは、規則的又は不規則な構造を形成するために、織られ、編まれ(braided又はknitted)、ないしは別の方法で相互結合され得る。得られた補助材が比較的緩くなるように、ファイバは、相互結合され得る。あるいは、補助材は、密に相互結合されたファイバを含み得る。補助材は、シート、チューブ、螺旋、又は、柔らかい部分及び/又はより硬い補強部分を含み得る任意の他の構造の形態であり得る。補助材は、特定の領域がより密なファイバを有することができ、一方で、他の領域がより密でないファイバを有するように構成され得る。ファイバ密度は、補助材の1つ以上の次元に沿って、補助材の意図した用途に基づいて、異なる方向で変わり得る。補助材は、織られ、編まれ、ないしは別の方法で相互結合されたファイバから形成することができ、補助材を伸張させることができる。例えば、補助材は、その長手方向軸に沿った方向、及び/又は長手方向軸に対して垂直な横方向に伸張するように構成され得る。補助材は、少なくとも2次元に(例えば、X及びY方向に)伸張可能であるが、伸張するがステープルによる破断と引張に抵抗するように、厚さ(例えば、Z方向)に沿って補強することができる。組織と共に伸張できるように埋め込まれて構成された補助材の非限定的な例は、米国特許出願公開第2016/0089142号(発明の名称「Method for Creating a Staple Line」、2014年9月26日付けで出願)に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
また、補助材は、積層複合材又はメルトロック相互結合ファイバなどのハイブリッド構造であってもよい。様々なハイブリッド構造の補助材の例が、米国特許第9,282,962号(発明の名称「Adhesive Film Laminate」、2013年2月8日付けで出願)及び米国特許第7,601,118号(発明の名称「Minimally Invasive Medical Implant And Insertion Device And Method For Using The Same」、2007年9月12日付けで出願)に更に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
記載された技術による補助材は、様々な材料から形成され得る。材料は、異なる目的での様々な実施形態に使用され得る。材料は、組織内方成長を促進するために、組織に送達されるべき所望の治療にしたがって選択され得る。材料は、ホモポリマー及びコポリマーを含めた、生体吸収性及び生体適合性ポリマーを含み得る。生体吸収性ポリマーは、吸収性、再吸収性、生体再吸収性、又は生分解性ポリマーであり得る。また、補助材は、活性剤、例えば、活性な細胞培養物(例えば、ダイス状の自家組織、幹細胞療法に使用される作用剤(例えば、Biosutures及びCellerix S.L.)、止血剤、及び組織治癒剤も含み得る。
補助材は、多数の異なる薬剤から選択され得る少なくとも1種の薬剤を放出可能に内部に保持し得る。薬剤としては、所望の機能を有する補助材内に含まれる、又は同補助材に関連付けられる薬物又は他の作用剤が挙げられるが、これらに限定されない。薬剤としては、例えば、抗菌剤、例えば、抗菌剤及び抗生物質、抗真菌剤、抗ウイルス剤、抗炎症剤、成長因子、鎮痛薬、麻酔剤、組織マトリックス変性阻害剤、抗ガン剤、止血剤、及び生物学的応答を引き起こす他の作用剤が挙げられるが、これらに限定されない。補助材はまた、例えば、エコー源性材料又は放射線不透過性材料などの、撮像中の可視性を向上させる作用剤から作製されてもよく、又はそれを含んでもよい。
様々な補助材及び補助材から薬剤を放出するための様々な技術の例が、米国特許出願第第14/840,613号(発明の名称「Medicant Eluting Adjuncts and Methods of Using Medicant Eluting Adjuncts」、2015年8月31日付けで出願)に更に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
実装形態
手術用ステープル留め装置における補助材の解放のための様々な例示的な装置、システム、及び方法が本明細書に記載される。
埋め込み可能な補助材は、手術用ステープル留め装置のエンドエフェクタのジョーに解放可能に取り付けられ得る。結合は、様々な方法で、例えば、接着剤及び/又は接着機構を使用して、補助材をジョーの表面に結合することができる。これは、補助材が組織にステープル留めされる前にジョーの表面から補助材が早期に分離されることを防止しつつ、外科的処置中に補助材を用いてエンドエフェクタを操作することを可能にし得る。補助材が組織にステープル留めされた後、補助材は、組織によって加えられる力(例えば、剪断力、引張など)によってジョーから分離され得る。補助材をジョーの表面に確実に(強力に)取り付ける取付システム(例えば、ポリジオキサノン接着剤を使用するもの)は、組織にステープル留めされる前に補助材がジョーの表面を滑らない又は滑り落ちないことを保証する際に有利であり得る。しかしながら、強力な取り付けは、補助材除去プロセスを困難にする可能性がある。この問題は、補助材をジョーから分離するように構成されている補助材除去メカニズム又はアセンブリを手術用ステープル留め装置のジョーに含めることによって回避することができる。
したがって、補助材除去メカニズムは、補助材が組織にステープル留めされた後に、補助材を手術用ステープラ装置のジョーの表面から分離するように構成され得る。これは、例えば、エンドエフェクタの遠位端における発射位置からエンドエフェクタの近位端における未発射位置への(手術用ステープル留め装置内における)発射バーの運動を利用することによって実行され得る。発射バーは、遠位端で補助材除去メカニズムに結合し、補助材除去メカニズムを用いて近位端(すなわち、未発射位置)に戻ることができる。補助材除去メカニズムは、補助材除去メカニズムが遠位端から近位端に移動する際に、補助材を手術用ステープラ装置のジョーから分離する補助材除去機構を含むことができる。
図6Aは、手術用ステープラ装置のエンドエフェクタの下部ジョー504の組織対向面に解放可能に保持された補助材502の一例を示す。補助材502の1つ以上の部分は、接着剤508によって下部ジョー504に取り付けられ得る。接着剤508は、任意の好適なパターンで配置することができ、例えば、図6Aに示すように、補助材502の遠位端及び近位端において補助材502と下部ジョー504との間に分散され得る。接着剤は、例えば、感圧性接着剤(PSA)であり得る。これに加えて又はこれに代えて、第2の接着剤、例えばシアノアクリレート(CA)は、補助材502を下部ジョー504の組織対向面に取り付けることができる。例えば、図6Aに示すように、補助材502の1つ以上の部分は、第2の接着剤から形成された取付部又は点506を介してジョー504に結合され得る。しかしながら、第1の接着剤と第2の接着剤とは、同じ材料(例えば、PSA、CAなど)又は好適な材料の組み合わせであり得ることを理解すべきである。補助材502は、例えば、米国特許出願第[END8105USNP/47364−253F01US]号(発明の名称「Hybrid Mechanism for Attachment of an Adjunct to a Surgical Instrument」、[同日付け]で出願)に記載されているように、様々なメカニズムによって下部ジョー504に取り付けることができ、上記出願の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図6Aに示すように、下部ジョー504は、下部ジョー504の長さに沿って長手方向に延在するナイフチャネル509を含む。第2の接着剤(又は任意の他の接着剤)の取付点506は、例えば、ナイフチャネル509に沿って及び/又はナイフチャネル509の周りに分散され得る。しかしながら、任意の好適な数の取付点が任意の所望のパターン(単数又は複数)で形成され得るため、4つの取付点506は単なる例として示されていることと理解すべきである。更に、いくつかの実施形態では、好適な解放メカニズムによって破断するように構成され得る取付点は、補助材を加熱してジョーに押し付け、冷却する、したがってジョーの幾何学形状に適合させることを可能にした領域に形成され得る。このようにして、補助材の1つ以上の部分は、(場合によっては、ジョーの特定の非平坦化部分又は粗面化部分において)ジョーを機械的に「把持」する。
図6Bは、組織510上にクランプする手術用ステープラ装置を示す。組織510は、ステープラの上部ジョー512と下部ジョー504との間にクランプされる。補助材502は、組織510と下部ジョー504の組織対向面との間に位置する。補助材502により、組織対向面の部分は、組織510と直接接触しなくなる。発射バー518の遠位端513(例えば、Iビーム、Eビーム、ないしは別の方法で構成された端部)は、組織対向面に対して垂直に延在する。遠位端513は、下部ジョー504の組織対向面から補助材502を掻き取るように構成されたフランジ514を含む。例えば、フランジ514は、発射バー518が近位端から遠位端まで移動するとき、又はその逆に移動するとき、接着剤506を亀裂させることによって補助材502の一部分を解放することができる。フランジ514は、例として傾斜面を有するものとして示されているが、他の構成を有することもできる。
図6Cは、発射バー518の遠位端513の一実施形態の斜視図である。遠位端513は、ナイフ516及びフランジ514を含む。遠位端513がステープラの近位端から遠位端まで移動すると、ナイフ516は組織510を切断する。
図6A〜図6Cは、発射バーアセンブリのナイフを使用して、補助材が解放可能に結合されているジョーから、補助材を分離できることを示す。いくつかの実施形態では、他の構成を有するアセンブリを使用して、発射バーの移動と共にエンドエフェクタのジョーから補助材を分離することができる。
図7A及び図7Bは、エンドエフェクタ607のジョー600の一例を示す。エンドエフェクタ607は、手術用ステープル留め装置(図示せず)のシャフトの遠位端に結合され得る。エンドエフェクタ607は、少なくとも1つの補助材と共に使用するのに好適であり得る任意の好適な手術用器具、例えば、線形手術用ステープラ(例えば、図1のステープラ10、図4のステープラ50、又は、図5のステープラ80などの円形ステープラを含む任意の他の手術用ステープラ)において使用することができる。
図7A及び図7Bに部分的に示されるエンドエフェクタ607は、複数のステープル空洞がステープルを内部に据えるように構成されている、カートリッジを有する第1のジョーを有し、当該ステープル空洞は、カートリッジの組織対向面で開口する。例えば、エンドエフェクタ607は、複数のステープル空洞625がステープル623を内部に据えるように構成されている、カートリッジの形態のジョー600を含む。ステープル空洞623は、カートリッジ600の組織対向面609で開口している。図7A及び図7Bには示されていないが、エンドエフェクタ607はまた、カートリッジ600の形態の第1のジョーに対向し、アンビルを有し、複数のステープル形成空洞がその組織対向面に形成されている、第2のジョーを含む。第1のジョー及び第2のジョーは、それらの間に組織をクランプするように構成されている。
エンドエフェクタ607はまた、第1のジョー及び第2のジョーのうちの少なくとも一方の上に解放可能に保持された埋め込み可能な補助材料を含む。特に、この例では、ジョー600は、その組織対向面609上に解放可能に保持された補助材料又は補助材610を有する。ジョー600は、本明細書ではカートリッジとも呼ばれるが、ジョー600は、ステープルカートリッジを支持するように構成されたステープルチャネルを有してもよく、ステープルカートリッジは、ステープルチャネル内に着脱可能かつ交換可能に据えることができると理解すべきである。いくつかの実施形態では、カートリッジ600は、手術用器具のシャフトに対して遠位方向に結合される使い切り装填ユニットの一部であり得る。カートリッジ600は、補助材料と予め組み立てられたカートリッジ再装填アセンブリの一部であり得る。このような実施形態では、好適な補助材ローダを使用して、補助材料をアンビルに取り付けることができる。
図7A及び図7Bに示されるように、カートリッジ600は、カートリッジ600の近位端602と遠位端603との間で長手方向に移動するように構成された発射バー601を含む。発射バー601は、カートリッジ600内に形成されたナイフチャネル624内を移動し、ナイフチャネル624は、カートリッジ600に沿って長手方向に延在し、近位端602と遠位端603との間の発射バー601の運動を案内する。ナイフチャネル624は、下部ジョー内のカートリッジを通って延在し得る。図示した例では、発射バー601は、エンドエフェクタ607の近位端602における未発射位置とエンドエフェクタ607の遠位端603における発射位置との間で移動するように構成されている。
発射バー601は様々な構成を有することができる。例えば、図示した実施形態において、発射バー601は、ステープル625をステープル空洞623からアンビル(図示せず)内のステープル形成空洞に対して発射させるように構成されている、ナイフ608及びステープル駆動アセンブリ615のうちの少なくとも一方を含む。発射バー601の遠位端は、遠位ガイド604を含む。発射バー601は、これに加えて又はこれに代えて、任意の他の構成要素を有し得ると理解すべきである。
使用時、補助材610を有するジョー600とエンドエフェクタ607のアンビルとの間に組織がクランプされるとき、発射バー601が未発射位置から発射位置へと移動する際に、ナイフ608は補助材610を切断する。この運動中、ガイド604は、ステープル空洞623内に保持されたステープル625をステープル留め装置の上部ジョー(図示せず)に向かって上向きに押すウェッジスレッド(図示せず)と係合することができる。このプロセスにおいて、ステープル625は、補助材610及び組織を通過して、組織に面する上部ジョーのアンビル内に至ることができる。第1のジョー及び第2のジョーが組織をクランプすると、アンビルのステープル形成空洞がステープルを案内し、組織及び補助材610は一緒にステープル留めされる。
補助材610は、カートリッジ600の組織対向面609上に解放可能に保持され得る。補助材610は、様々な様式で組織対向面609に結合され得る。例えば、補助材610と組織対向面609との間に1つ以上の接着剤(例えば、ポリジオキサノン(PDS)、CAなど)を塗布して、補助材610をカートリッジ600上に解放可能に保持することができる。いくつかの実施形態では、例えばPDSフィルムで作製されたバッキング層を使用して、補助材610をジョー600に結合することができる。バッキング層は、加熱下で接着状態に移行するように構成された接着剤から形成され得る(例えば、図6Aの部分506、508に類似する)1つ以上の取付点又は部分を含むことができる。換言すれば、接着剤は、(例えば、熱を加えるように構成されたローダを使用して)少なくとも部分的に溶融させることができ、この状態で、補助材610を直接又はPDSフィルムを介してジョーに結合することができる。取付接着剤は冷却されると、補助材610を(例えば、1つ以上の部分で)ジョー600にしっかりと結合させる。これに加えて又はこれに代えて、様々な他の機構(例えば、追加のポリマー層(単数又は複数)、取付機構など)を使用して、補助材610をジョー600に解放可能に結合することができる。
補助材610をカートリッジ600に結合する様式にかかわらず、補助材610はカートリッジ600に解放可能に結合されるため、外科的処置中に組織のステープル留め及び/又は切断が完了した後、補助材610はカートリッジ600から分離されて組織と共に留まる。いくつかの実施形態では、補助材610はジョー600に解放可能に確実に結合され得るため、補助材610がジョー600を滑る又は滑り落ちるリスクなしに、エンドエフェクタを所望するように操作することができる。これと同時に、このような確実な取り付けは、補助材610をカートリッジ600から分離するための特定の動作を必要とする可能性がある。
したがって、例示した実施形態では、エンドエフェクタ607は、補助材610をカートリッジ600から分離するように構成された補助材除去アセンブリ630を含む。補助材除去アセンブリ630は、以下により詳細に説明するように、発射バー601に結合され、それと共に移動して、補助材除去アセンブリ630が結合された発射バー601が発射位置から未発射位置に戻されるときに、補助材料610をエンドエフェクタ607から分離するように構成されている。例えば、補助材除去アセンブリ630が、アセンブリが発射バーによって係合された後、発射バーと共に近位側に移動すると、補助材除去アセンブリ630は、補助材610とカートリッジ600との間の(例えば、ホットメルト接着剤によって形成される)取付点を破断又は亀裂させることができる。このようにして、補助材610はカートリッジから分離される。
図7A及び図7Bに示されるように、補助材除去アセンブリ630は、カートリッジ600の遠位端603に配置されている。補助材除去アセンブリ630は、カートリッジ600と動作可能に関連付けられている。図7Aに示すように、手術用ステープル留め装置が発射前構成にあるとき、アセンブリ630が発射バー601に結合されていない構成で、エンドエフェクタ607の遠位端603に配置され得る。補助材除去アセンブリ630は、カートリッジ600内に存在し、ナイフチャネル624に沿って長手方向に移動し得る。使用時、図7Aの矢印605によって示されるように、発射バー601がエンドエフェクタ607の近位端603における未発射位置から、エンドエフェクタ607の遠位端602で発射位置へと移動すると、補助材除去アセンブリ630は、以下により詳細に説明するように、発射バー601に結合される。この移動の結果、ナイフ608は、ジョー600とアンビル(図示せず)との間に配置された組織が切断される。発射バー601が発射位置から未発射位置へと近位方向に移動すると、図7Bの矢印652によって示されるように、発射バー601と共に、結合された補助材除去アセンブリ630が移動する。
補助材除去アセンブリ630は様々な構成を有することができる。例示した実施例では、アセンブリ630は、補助材除去機構614及び嵌合機構612を含む。様々な構成を有することができる補助材除去機構614は、ジョー600に結合された補助材610をジョーから分離するように構成されている。嵌合機構612は、発射バー601が発射位置を達成するように作動されるとき、発射バー601に含まれる各自の嵌合機構620と嵌合するように構成される。
図7Aに示すように、エンドエフェクタ607の発射前構成において、補助材除去機構614は、組織対向面609と補助材610との間に配置されるように構成されている。また、図示するように、補助材除去機構614の先端縁部617は、組織対向面609と補助材610との間に配置される。図7Bに示すように、発射バー601が発射位置に移動し、この位置で補助材除去アセンブリ630に結合され、その後、近位方向に移動して発射前構成に戻ると、補助材除去機構614は、補助材610と組織対向面609との間で摺動することによって補助材610をジョー600から分離する。補助材除去機構614の先端縁部617は、ジョー600からの補助材610の分離を容易にする。図7Bは、発射バー601に結合されたアセンブリ630が、発射バー601によってエンドエフェクタ607の近位端602に向かって引かれる様子を示す。補助材除去機構614が摺動すると、補助材610はジョー600の組織対向面609から分離する。
アセンブリ630の嵌合機構612は、発射バー601の嵌合機構620と嵌合するように構成されている。嵌合機構612、620は、互いに相補的であり得る。例えば、アセンブリ630の嵌合機構612は、1つ以上の突出部の形態をしていてもよく、発射バー601の嵌合機構620は、突出部(単数又は複数)と嵌合するように構成された1つ以上の開口部又は空洞の形態をしていてもよい。発射バー内の空洞と嵌合するように構成された突出部は、例えば、一対のバーを含み、補助材除去アセンブリ630が発射バーに結合され、発射バーと共に移動するとき、発射バーが一対のバー間に据えられるように配置され得る。具体的には、バー(一対のバー714a、714b)は、例えば図8に示されるようにそれらの間に間隙を有し得る。使用時、発射バー601の遠位端は、嵌合機構612の一対のバー間の間隙内へと摺動し得る。図7Bは、発射バー601の嵌合機構620に結合されたアセンブリ630の嵌合機構612を概略的に示す(円632)。例えば、バーは嵌合機構620(例えば、空洞)にスナップ留めされ、これは、バー上に形成され得る嵌合要素又は機構によって補助され得る。
記載された技術による外科的方法の一例は、エンドエフェクタの近位端の未発射位置からエンドエフェクタの遠位端の発射位置へと移動するように、発射バー601を作動させることを含む。補助材除去アセンブリ630は、発射バー601が発射位置にあるときに発射バー601と係合し、発射バー601は、発射位置から未発射位置に戻るように作動され、発射バー601が未発射位置に戻るように作動されると、補助材除去アセンブリ630は、発射バー601と共に移動されることによって、ジョー600に上解放可能に保持された補助材料610をジョーから分離させる。
単なる例として、補助材除去アセンブリ630はカートリッジ600に動作可能に結合されるように図7A及び図7Bに示されていることを理解すべきである。したがって、いくつかの実装形態では、補助材は、アンビルを有する手術用ステープル留め装置のジョーの組織対向面に取り付けられ得る。このような実装形態において、補助材除去アセンブリは、アンビルの組織対向面から補助材を分離するために発射バーと共に長手方向に摺動できるように、アンビルに動作可能に結合されるように構成され得る。補助材は、ジョーがクランプ解除されるまでジョーから完全に除去されなくてもよいと理解すべきである。したがって、補助材は、ジョーがクランプ解除されるまでジョーと関連付けなくても(例えば、ジョーに対して保持されてはいるが、ジョーに結合されていなくても)よい。ジョーが分離されると、補助材は、そこから完全に分離され得る。
記載された技術によるエンドエフェクタのジョーから補助材料を分離するために使用される補助材除去アセンブリは、様々な構成を有することができる。図8は、補助材除去システム又はアセンブリ710の一部分の一例を示す。補助材除去アセンブリ710は、例えば、図7A及び図7Bの補助材除去アセンブリ630と同様であり得る。補助材除去アセンブリ710は、ストリッパプレート712と、嵌合機構714と、ストリッパプレート712を嵌合機構714に結合する一対のポスト713a、713bとを含む。ストリッパプレート712は、補助材除去機構として機能し、様々な構成を有することができる。本実施例では、ストリッパプレートは略矩形であり、補助材対向面708と、補助材対向面708に対して一定の角度で配置されており、カートリッジの組織対向面からの補助材の除去を容易にすることができる鋭い先端縁部を有する先端面712bと、を含む。補助材対向面708は、上部に配置された補助材を有するように構成されている。
図8に示すように、ストリッパプレート712は、補助材対向面708とは反対側のストリッパプレート712側の中央部又は略中央部に取り付けられ得る一対の細長いポスト713a、713bに結合される。嵌合機構714はまた、ポスト713a、713bの端部からそれぞれ延在し、ストリッパプレート712に結合されたポストの端部とは反対側にある一対のバー714a、714bを含む。図8に示されるように、バー714a、714bは、バー714aとバー714bとの間に間隙715を形成するようにポスト713a、713bから延在する。図8に示されるように、ポスト713a、713bもそれらの間に間隙を有し、間隙715はポスト713aとポスト713bとの間に延在し得る。バー714a及び714bは、(例えば、互いに対向するフックの形態の)嵌合機構716a、716bをそれぞれ含み、発射バー(図示せず)の遠位端の空洞内で摺動し得る。発射バーの遠位端は、嵌合機構714の間を(間隙715へと)摺動する際に、バー714a、714bを外向き横方向に押すことができる。これにより、フック機構716a、16bを発射バーの遠位端の空洞へと内向きにスナップ留めさせることができる、内向き横方向の応力を発生させることができる。嵌合機構714はまた、補助材除去システムが発射バーと共に長手方向に摺動するときに、補助材除去アセンブリ710をナイフチャネルを通して案内し得る。
図9は、好適な手術用ステープラ装置(図示せず)に結合され得るエンドエフェクタ807のジョー800の一例の上面図である。ジョー800は、カートリッジの形態をしており、着脱可能に結合された補助材(図示せず)を有し得る。ジョー700は、図7A及び図7Bのジョー600と同様であり得るため、詳細には説明しない。エンドエフェクタ807は、図7A及び図7Bに示される補助材除去アセンブリ830と同様であり得る、破線領域815内に概略的に示される補助材除去アセンブリ830を含む。したがって、図9に示されるように、補助材除去アセンブリ830は、補助材除去機構814と、発射バーが発射位置を達成するように作動されるときに発射バー(図示せず)の対応する嵌合機構と嵌合するように構成されている嵌合機構812とを含む。
補助材除去機構814は、カートリッジ800の組織対向面809に沿って配置されて示されている。補助材除去アセンブリ830の嵌合機構812は、補助材除去アセンブリ830が発射バーに結合され、発射バーと共にエンドエフェクタ807の遠位端802から近位端803へ移動されるとき、ナイフチャネル824に沿ってアセンブリ830を案内し得る。単に例として示すように、ジョー800の組織対向面809は、補助材(図示せず)のジョー800への取り付けを容易にすることができる機構(例えば、粗面862)を含み得る。例えば、粗面862が補助材に牽引力を提供することによって、補助材と組織対向面809との間の接着剤層(様々な特徴を有し得る)がより強力な接着を形成することが可能になり得る。
図10は、補助材810が着脱可能に上部に保持されているカートリッジ800を示す。補助材除去アセンブリ830は部分的に示されており、図10は、補助材810と補助材除去アセンブリ830の補助材除去機構814との相対的な向きを示す。具体的には、エンドエフェクタ807の発射前構成において、補助材除去機構814は、ジョー800と補助材810との間に配置される。図示されるように、補助材除去機構814は、カートリッジ800の組織対向面809から補助材810を掻き取ることができる鋭い先端縁部864を有する。上述したように、発射構成では、補助材除去アセンブリは、発射バー(図示せず)に結合され、それと共に移動して、補助材除去アセンブリが結合された発射バーが発射位置から未発射位置に戻されるときに、補助材料をカートリッジ800から分離する。
補助材料は、様々な技術を使用してエンドエフェクタの少なくとも1つのジョーに解放可能に結合され得ることを理解すべきである。例えば、上述のように、補助材料は、加熱下で非接着状態から接着状態に移行するように構成された接着剤を使用して、ジョーに結合され得る。補助材料をエンドエフェクタのジョーに解放可能に結合するために使用され得るシステムの非限定的な例は、同日付けで出願された米国特許出願第[47364−254F01US]号(発明の名称「Systems for Coupling Adjuncts to and Effector」)に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
エンドエフェクタに動作可能に結合された補助材除去アセンブリは、様々な構成を有し得ると理解すべきである。例えば、いくつかの実施形態において、補助材除去アセンブリは、発射バーが未発射位置に戻るとき、発射バー(例えば、ナイフ)によって「つまみあげられる」縫合糸、ストリング、又はワイヤなどの切断要素を含み得る。補助材除去アセンブリが、戻っていく発射バーと共に近位方向に移動する際、切断要素は補助材をジョーから分離する。
当業者であれば、本開示には、従来の低侵襲性手術用器具、及び開口手術用器具における用途、並びにロボット支援手術における用途があることを認識するであろう。
本明細書に開示される装置は、1回の使用後に廃棄されるように設計することができ、又は複数回使用されるように設計することができる。しかしながら、いずれの場合も、装置は、少なくとも1回の使用後に再使用のために再調整することができる。再調整には、装置の分解工程、それに続く洗浄工程又は特定の部品の交換工程、及びその後の再組み立て工程の任意の組み合わせを含むことができる。特に、装置は分解することができ、装置の任意の数の特定の部品又は部分を、任意の組み合わせで選択的に交換するか又は取り外すことができる。特定の部分を洗浄及び/又は交換した後、装置を後の使用のために、再調整施設で、又は外科的処置の直前に外科チームによってのいずれかで再組み立てることができる。当業者であれば、装置の再調整が、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を利用できることを理解するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整された装置は、全て本発明の範囲内にある。
当業者には、上述の実施形態に基づいて本発明の更なる特徴及び利点が理解されよう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲によって示される場合を除き、具体的に示され説明される内容により限定されるものではない。本明細書に引用される全ての刊行物及び参照文献はそれらの全容が参照によって本明細書に明示的に組み込まれる。
〔実施の態様〕
(1) 手術用ステープル留め装置であって、
複数のステープル空洞がステープルを内部に据えるように構成されている、カートリッジを有する、エンドエフェクタの第1のジョーであって、前記ステープル空洞は、前記カートリッジの組織対向面で開口する、第1のジョーと、
前記第1のジョーに対向し、アンビルを有し、複数のステープル形成空洞がその組織対向面に形成されている、前記エンドエフェクタの第2のジョーであって、前記第1のジョー及び前記第2のジョーはそれらの間に組織をクランプするように構成されている、第2のジョーと、
前記第1のジョー及び前記第2のジョーのうちの少なくとも一方の上に解放可能に保持された補助材料と、
前記エンドエフェクタの近位端における未発射位置と、前記エンドエフェクタの遠位端における発射位置との間で移動するように構成されている発射バーと、
前記発射バーに結合され、それと共に移動する補助材除去アセンブリであって、前記補助材除去アセンブリが連結された前記発射バーが前記発射位置から前記未発射位置に戻されるときに、前記補助材料を前記手術用ステープル留め装置から分離するように構成されている、補助材除去アセンブリと、
を備える、手術用ステープル留め装置。
(2) 前記発射バーは、前記ステープルを前記ステープル形成空洞に対して前記ステープル空洞から発射させるように構成されている、ナイフ及びステープル駆動アセンブリのうちの少なくとも一方を含む、実施態様1に記載の手術用ステープル留め装置。
(3) 前記補助材除去アセンブリは、前記手術用ステープル留め装置が発射前構成にあるとき、前記発射バーに結合されていない構成で、前記エンドエフェクタの前記遠位端に配置されている、実施態様1に記載の手術用ステープル留め装置。
(4) 前記補助材除去アセンブリは、前記カートリッジ内のナイフチャネルに沿って長手方向に移動するように構成されている、実施態様1に記載の手術用ステープル留め装置。
(5) 前記発射バーは、第1の嵌合機構を含み、
前記補助材除去アセンブリは、補助材除去機構と、前記発射バーが前記発射位置を達成するように作動されるときに前記第1の嵌合機構と嵌合するように構成されている第2の嵌合機構とを含み、
前記補助材除去アセンブリは、前記第2の嵌合機構が前記第1の嵌合機構と嵌合するときに前記発射バーと共に移動するように構成され、前記補助材除去アセンブリが前記発射バーと共に移動する際、前記補助材除去機構が前記補助材料を前記第1のジョー及び前記第2のジョーのうちの一方から分離する、
実施態様1に記載の手術用ステープル留め装置。
(6) 前記補助材除去アセンブリは、前記カートリッジと動作可能に関連付けられている、実施態様5に記載の手術用ステープル留め装置。
(7) 前記補助材除去機構は、前記補助材料と前記第1のジョー及び前記第2のジョーのうちの一方との間で摺動するように構成されたプレートを備える、実施態様5に記載の手術用ステープル留め装置。
(8) 前記第1の嵌合機構は、前記発射バー内の空洞を備える、実施態様5に記載の手術用ステープル留め装置。
(9) 前記第2の嵌合機構は、前記発射バー内の前記空洞と嵌合するように構成された少なくとも1つの突出部を備える、実施態様8に記載の手術用ステープル留め装置。
(10) 前記少なくとも1つの突出部は一対のバーを備え、前記一対のバーは、前記補助材除去アセンブリが前記発射バーに結合され、前記発射バーと共に移動するとき、前記発射バーが前記一対のバー間に据えられるように配置されている、実施態様9に記載の手術用ステープル留め装置。
(11) 複数のステープル空洞がステープルを内部に据えるように構成されている、カートリッジを有する第1のジョーと、前記第1のジョーに対向し、アンビルを有し、複数のステープル形成空洞がその組織対向面に形成されている、第2のジョーとを備えるエンドエフェクタの発射バーを作動させることであって、前記第1のジョー及び前記第2のジョーは、それらの間に組織をクランプするように構成されており、前記発射バーを、前記エンドエフェクタの近位端における未発射位置から、前記エンドエフェクタの遠位端における発射位置へと移動するように作動させる、ことと、
前記発射バーが前記発射位置にあるときに、前記エンドエフェクタの補助材除去アセンブリを前記発射バーと係合させることと、
前記発射バーを前記発射位置から前記未発射位置に戻すように前記発射バーを作動させることであって、前記発射バーを前記未発射位置に戻すように作動させる際、前記補助材除去アセンブリを前記発射バーと共に移動させることによって、前記第1のジョー及び前記第2のジョーのうちの少なくとも一方の上に解放可能に保持された補助材料を、前記少なくとも一方のジョーから分離させる、ことと、
を含む、外科的方法。
(12) 前記発射バーは、前記ステープルを前記ステープル形成空洞に対して前記ステープル空洞から発射させるように構成されている、ナイフ及びステープル駆動アセンブリのうちの少なくとも一方を含む、実施態様11に記載の外科的方法。
(13) 前記補助材除去アセンブリは、前記手術用ステープル留め装置が発射前構成にあるとき、前記発射バーに結合されていない構成で、前記エンドエフェクタの前記遠位端に配置される、実施態様11に記載の外科的方法。
(14) 前記発射バーは第1の嵌合機構を含み、前記エンドエフェクタの前記補助材除去アセンブリを前記発射バーと係合させることは、前記補助材除去アセンブリの第2の嵌合機構を前記第1の嵌合機構と係合させることを含む、実施態様11に記載の外科的方法。
(15) 前記補助材除去アセンブリは、前記カートリッジ内のナイフチャネルに沿って長手方向に移動するように構成されている、実施態様11に記載の外科的方法。

Claims (10)

  1. 手術用ステープル留め装置であって、
    複数のステープル空洞がステープルを内部に据えるように構成されている、カートリッジを有する、エンドエフェクタの第1のジョーであって、前記ステープル空洞は、前記カートリッジの組織対向面で開口する、第1のジョーと、
    前記第1のジョーに対向し、アンビルを有し、複数のステープル形成空洞がその組織対向面に形成されている、前記エンドエフェクタの第2のジョーであって、前記第1のジョー及び前記第2のジョーはそれらの間に組織をクランプするように構成されている、第2のジョーと、
    前記第1のジョー及び前記第2のジョーのうちの少なくとも一方の上に解放可能に保持された補助材料と、
    前記エンドエフェクタの近位端における未発射位置と、前記エンドエフェクタの遠位端における発射位置との間で移動するように構成されている発射バーと、
    前記発射バーに結合され、それと共に移動する補助材除去アセンブリであって、前記補助材除去アセンブリが連結された前記発射バーが前記発射位置から前記未発射位置に戻されるときに、前記補助材料を前記手術用ステープル留め装置から分離するように構成されている、補助材除去アセンブリと、
    を備える、手術用ステープル留め装置。
  2. 前記発射バーは、前記ステープルを前記ステープル形成空洞に対して前記ステープル空洞から発射させるように構成されている、ナイフ及びステープル駆動アセンブリのうちの少なくとも一方を含む、請求項1に記載の手術用ステープル留め装置。
  3. 前記補助材除去アセンブリは、前記手術用ステープル留め装置が発射前構成にあるとき、前記発射バーに結合されていない構成で、前記エンドエフェクタの前記遠位端に配置されている、請求項1に記載の手術用ステープル留め装置。
  4. 前記補助材除去アセンブリは、前記カートリッジ内のナイフチャネルに沿って長手方向に移動するように構成されている、請求項1に記載の手術用ステープル留め装置。
  5. 前記発射バーは、第1の嵌合機構を含み、
    前記補助材除去アセンブリは、補助材除去機構と、前記発射バーが前記発射位置を達成するように作動されるときに前記第1の嵌合機構と嵌合するように構成されている第2の嵌合機構とを含み、
    前記補助材除去アセンブリは、前記第2の嵌合機構が前記第1の嵌合機構と嵌合するときに前記発射バーと共に移動するように構成され、前記補助材除去アセンブリが前記発射バーと共に移動する際、前記補助材除去機構が前記補助材料を前記第1のジョー及び前記第2のジョーのうちの一方から分離する、
    請求項1に記載の手術用ステープル留め装置。
  6. 前記補助材除去アセンブリは、前記カートリッジと動作可能に関連付けられている、請求項5に記載の手術用ステープル留め装置。
  7. 前記補助材除去機構は、前記補助材料と前記第1のジョー及び前記第2のジョーのうちの一方との間で摺動するように構成されたプレートを備える、請求項5に記載の手術用ステープル留め装置。
  8. 前記第1の嵌合機構は、前記発射バー内の空洞を備える、請求項5に記載の手術用ステープル留め装置。
  9. 前記第2の嵌合機構は、前記発射バー内の前記空洞と嵌合するように構成された少なくとも1つの突出部を備える、請求項8に記載の手術用ステープル留め装置。
  10. 前記少なくとも1つの突出部は一対のバーを備え、前記一対のバーは、前記補助材除去アセンブリが前記発射バーに結合され、前記発射バーと共に移動するとき、前記発射バーが前記一対のバー間に据えられるように配置されている、請求項9に記載の手術用ステープル留め装置。
JP2019544682A 2017-02-17 2018-02-13 手術用ステープル留め装置における補助材解放システム Active JP7130656B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15/436,072 2017-02-17
US15/436,072 US10575850B2 (en) 2017-02-17 2017-02-17 Systems for release of adjunct in a surgical stapling device
PCT/US2018/018020 WO2018152116A1 (en) 2017-02-17 2018-02-13 Systems for release of adjunct in a surgical stapling device

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020508121A true JP2020508121A (ja) 2020-03-19
JP7130656B2 JP7130656B2 (ja) 2022-09-05

Family

ID=61231143

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019544682A Active JP7130656B2 (ja) 2017-02-17 2018-02-13 手術用ステープル留め装置における補助材解放システム

Country Status (6)

Country Link
US (1) US10575850B2 (ja)
EP (1) EP3363380B1 (ja)
JP (1) JP7130656B2 (ja)
CN (1) CN110520064B (ja)
BR (1) BR112019017109A2 (ja)
WO (1) WO2018152116A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10499918B2 (en) * 2015-10-29 2019-12-10 Ethicon Llc Surgical stapler buttress assembly with features to interact with movable end effector components
KR102549818B1 (ko) * 2016-10-11 2023-06-30 인튜어티브 서지컬 오퍼레이션즈 인코포레이티드 일체형 나이프를 갖는 스테이플러 카트리지
US10716564B2 (en) 2017-02-17 2020-07-21 Ethicon Llc Stapling adjunct attachment

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6273897B1 (en) * 2000-02-29 2001-08-14 Ethicon, Inc. Surgical bettress and surgical stapling apparatus
US20140103093A1 (en) * 2012-10-15 2014-04-17 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Surgical cutting instrument

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4435967B2 (ja) * 2000-12-05 2010-03-24 ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 外科用縫合器具および縫合切断器具
US20050145672A1 (en) * 2003-12-30 2005-07-07 Schwemberger Richard F. Curved cutter stapler with aligned tissue retention feature
WO2006015031A2 (en) 2004-07-28 2006-02-09 Ethicon, Inc. Minimally invasive medical implant and insertion device and method for using the same
US7143925B2 (en) 2004-07-28 2006-12-05 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Surgical instrument incorporating EAP blocking lockout mechanism
US7673781B2 (en) 2005-08-31 2010-03-09 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Surgical stapling device with staple driver that supports multiple wire diameter staples
US8945163B2 (en) 2009-04-01 2015-02-03 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Methods and devices for cutting and fastening tissue
US8752699B2 (en) 2010-09-30 2014-06-17 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Implantable fastener cartridge comprising bioabsorbable layers
US9592050B2 (en) 2010-09-30 2017-03-14 Ethicon Endo-Surgery, Llc End effector comprising a distal tissue abutment member
RU2638273C2 (ru) * 2012-03-28 2017-12-12 Этикон Эндо-Серджери, Инк. Компенсатор толщины ткани, состоящий из множества материалов
US9936950B2 (en) 2013-11-08 2018-04-10 Ethicon Llc Hybrid adjunct materials for use in surgical stapling
US10456129B2 (en) 2013-11-08 2019-10-29 Ethicon Llc Positively charged implantable materials and method of forming the same
US20150134076A1 (en) 2013-11-08 2015-05-14 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Hybrid adjunct materials for use in surgical stapling
US9700311B2 (en) 2013-11-08 2017-07-11 Ethicon Llc Tissue ingrowth materials and method of using the same
US20150134077A1 (en) 2013-11-08 2015-05-14 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Sealing materials for use in surgical stapling
US9913642B2 (en) 2014-03-26 2018-03-13 Ethicon Llc Surgical instrument comprising a sensor system
US9826977B2 (en) 2014-03-26 2017-11-28 Ethicon Llc Sterilization verification circuit
US9801628B2 (en) 2014-09-26 2017-10-31 Ethicon Llc Surgical staple and driver arrangements for staple cartridges
US10172611B2 (en) 2014-06-10 2019-01-08 Ethicon Llc Adjunct materials and methods of using same in surgical methods for tissue sealing
US9844376B2 (en) 2014-11-06 2017-12-19 Ethicon Llc Staple cartridge comprising a releasable adjunct material
US10569071B2 (en) 2015-08-31 2020-02-25 Ethicon Llc Medicant eluting adjuncts and methods of using medicant eluting adjuncts

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6273897B1 (en) * 2000-02-29 2001-08-14 Ethicon, Inc. Surgical bettress and surgical stapling apparatus
US20140103093A1 (en) * 2012-10-15 2014-04-17 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Surgical cutting instrument

Also Published As

Publication number Publication date
EP3363380A1 (en) 2018-08-22
JP7130656B2 (ja) 2022-09-05
EP3363380B1 (en) 2021-04-21
CN110520064B (zh) 2022-11-29
US10575850B2 (en) 2020-03-03
CN110520064A (zh) 2019-11-29
BR112019017109A2 (pt) 2020-04-07
WO2018152116A1 (en) 2018-08-23
US20180235623A1 (en) 2018-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110366390B (zh) 用于外科缝合器的附属物释放
US11141150B2 (en) Buttress loader for surgical staplers
JP7114615B2 (ja) 嵌合機構を有する補助材料
JP7046963B2 (ja) 手術用器具への補助材の吸引付着
JP7155131B2 (ja) 手術用エンドエフェクタ補助取付具
JP7167043B2 (ja) 収縮性補助材料をエンドエフェクタと嵌合するための方法及びシステム
US10485544B2 (en) End effector having extension features for mating with adjuncts
EP3363388B1 (en) Surgical end effector adjunct attachment
JP7114616B2 (ja) 補助材を手術用器具に取り付けるためのハイブリッド機構
JP7130656B2 (ja) 手術用ステープル留め装置における補助材解放システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211026

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220726

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220824

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7130656

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150