JP2020508023A - ワイヤレス電力伝送システム及びその伝送方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイヤレス電力伝送システム及びその伝送方法を提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、ワイヤレス電力伝送システム及びその伝送方法を提供することであり、主に信号源、励起コイル、共振周波数が同じ一対の共振コイル、受信コイル及び負荷から成り、有機ガラス板の側面にリッツ線を多重に巻き付け、またにキャパシタをローディングして形成された一対の共振コイルを利用してコイル共振周波数の調整・制御を実現し、また非エルミーシステム内の単一モード点の物理的性質を利用することで、動作周波数を共振コイルの共振周波数点にさせて受信コイルとその付近の共振コイルの距離を制御して結合したシステムのエネルギー伝送速度を調整し、従って一対の共振コイル結合距離を変更した状態において、システムが単一モード点にあるよう保証することで、従来技術の欠陥を克服し、結合距離の変化状態において、単一モード点の固定周波数と最低ロスの物理的性質を利用して高効率ワイヤレス電力伝送を実現すると共にkHz帯において単一周波数の高効率ワイヤレス電力伝送の目的を達成する。【選択図】図5

Description

本発明は、ワイヤレス電力伝送技術分野に関し、特に、非放射型磁界結合のコイルでワイヤレス電力伝送を行なうシステム及びその伝送方法に関する。
ワイヤレス電力伝送(Wireless Power Transfer、WPT)は、送信機を通じて電力を電磁界エネルギー、レーザ、マイクロ波及び力学的な波等のようなその他の形式の中継エネルギーに変換し、空中で一定の距離伝送した後、更に受信機を通じて中継エネルギーを電力に変換することで、電力のワイヤレス伝送を実現する。エネルギー伝送過程中、中継エネルギータイプの違いにより、磁(界)結合式、電(界)結合式、電磁放射式及び力学的な波結合(超音波結合)式に分けることができる。伝送電力が大きく、効率も高いことにより、磁界結合式ワイヤレス電力伝送が他のタイプに比べ幅広く応用されている。
近年、研究者が磁界結合の近距離を利用して非放射型ワイヤレス電力伝送システムを実現し、該作業の重大な突破は、ワイヤレス電力伝送の関連応用の研究を活発にしてきた。ワイヤレス電力伝送メカニズムの制限により、前記非放射型ワイヤレス電力伝送システムは、通常1つの固定動作周波数において1つの確定した伝送距離が実現できる最大伝送効率のみに対応している。このため、異なる伝送距離における高効率電力伝送の実現が応用において明らかに十分重要なことである。この件について、従来の方法は、外付け回路の設計を通じて最適な伝送効率の周波数点を追跡することである。この方法は、同時に励起側と受信側に対し調整及びフィードバックする必要があり、かつ大電力作動時、複雑な素子及びシステムの焼損や故障がよく起きていた。
ここで注目すべき点は、米国スタンフォード大学のFan S.H.教授が非線形パリティ−時間対称回路システム内の固有モードを利用して距離に伴って変化する高効率の電力伝送効率を実現し、ロバスト性を持つシステムを提案したことである。しかしながら、該解決策は、一定距離上電力の高効率伝送を実現できる一方、やはり回路素子の多様性によるシステムの大電力における不安定性を防止できない問題が存在している。また、システム内において、2個の実固有モードの実現は、さらに1つの有効なゲインを提供する必要があるが、エネルギー伝送の時、このうちのいずれかのみが使用されることにより、エネルギーに割増の消費があり、それを最大限活用できずにシステム内のもう1個の固有モードを無駄にしていた。
上述をまとめると、非放射型磁界結合のコイルでワイヤレス電力伝送を実施するのが、現在本分野の傾向であり、同時に近距離結合のモード分裂による伝送効率の低下も本分野の大きな難題である。現在、依然として伝送距離が変化するという前提においてシステムの動作周波数及び効率の安定を保証できる効果的な解決策がない。
上記問題点に鑑み、本発明は、ワイヤレス電力伝送システム及びその伝送方法を提供する。本発明は、主に信号源、励起コイル、共振周波数が同じ一対の共振コイル、受信コイル及び負荷から成り、有機ガラス板の側面にリッツ線を多重に巻き付け、またにキャパシタをローディングして形成された一対の共振コイルを利用してコイル共振周波数の調整・制御を実現し、また非エルミーシステム内の単一モード点の物理的性質を利用することで、動作周波数を共振コイルの共振周波数点にさせて受信コイルとその付近の共振コイルの距離を制御して結合したシステムのエネルギー伝送速度を調整し、従って一対の共振コイル結合距離を変更した状態において、システムが単一モード点にあるよう保証することで、従来技術の欠陥を克服し、結合距離の変化状態において、単一モード点の固定周波数と最低ロスの物理的性質を利用して高効率ワイヤレス電力伝送を実現すると共にkHz帯において単一周波数の高効率ワイヤレス電力伝送の目的を達成する。
上記目的を達成するため、本発明は、ワイヤレス電力伝送システムを提供し、前記システムがデュアル共振コイル装置を含み、前記デュアル共振コイル装置は共振周波数が同じ第1共振コイルと第2共振コイルとを含み、かつ前記デュアル共振コイル装置が前記第1共振コイルと前記第2共振コイルとの間の結合距離の調整を通じて、前記第1共振コイル及び第2共振コイルの電磁パラメータを調整すると共に単一モード点の固定周波数のワイヤレス電力伝送システムを形成する。
本発明に係るワイヤレス電力伝送システムの実施例において、前記デュアル共振コイル装置は、励起コイルと受信コイルとを更に含み、前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルが前記励起コイルと前記受信コイルとの間に設けられ、前記第1共振コイルと前記励起コイルが隣り合うように設けられ、前記第2共振コイルと前記受信コイルも隣り合うように設けられ、前記励起コイルと前記第1共振コイルとの間の距離を第1間隔、前記受信コイルと前記第2共振コイルとの間の距離を第2間隔、前記第1共振コイルと前記第2共振コイルとの間の距離を結合距離と定義し、前記ワイヤレス電力伝送システムに前記第1間隔及び前記第2間隔の制御を通じて、結合したシステムエネルギーの伝送速度を調整させ、かつ単一モード点状態にあるため、前記ワイヤレス電力伝送システムが前記結合距離を変更すると共に共振コイルの電磁パラメータを調整する。
本発明に係るワイヤレス電力伝送システムの実施例において、前記システムは、前記デュアル共振コイル装置と電気的に接続する信号源と負荷とを更に含み、前記信号源は、前記励起コイルと電気的に接続され、前記負荷は、前記受信コイルと電気的に接続される。
本発明に係るワイヤレス電力伝送システムの実施例において、前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルは、多重に巻回すると共に集中定数素子をローディングすることで、共振周波数を調整する。
本発明に係るワイヤレス電力伝送システムの実施例において、前記デュアル共振コイルの動作周波数は、1kHz〜100MHzである。
本発明に係るワイヤレス電力伝送システムの実施例において、前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルの寸法は、動作波長の1/1000より小さい。
本発明は、ワイヤレス電力伝送方法を更に提供し、前記方法は、デュアル共振コイルを形成するため、同じ共振周波数を有する第1共振コイル及び第2共振コイルを用意するステップと、前記第1共振コイルと前記第2共振コイルを離隔して、結合距離を形成するステップと、前記結合距離を調整すると共に前記デュアル共振コイルの電磁パラメータを調整し、前記デュアル共振コイルを単一モード点の固定周波数状態にさせることで、ワイヤレス電力伝送を行うステップと、を含む。
本発明に係るワイヤレス電力伝送方法の実施例において、前記方法は、前記第1共振コイルと前記第2共振コイルを励起コイルと受信コイルとの間に設けられ、また前記励起コイルと前記第1共振コイルを離隔して第1間隔を形成させ、前記受信コイルと前記第2共振コイルを離隔して第2間隔を形成させるステップと、前記第1間隔及び前記第2間隔を調整し、結合によりワイヤレス電力伝送速度を得るステップとを更に含み、前記ワイヤレス電力伝送速度が前記固定周波数点にロックして単一モード点を形成し、固定周波数の距離が調整できる単一モード点のワイヤレス電力伝送を行う。
本発明に係るワイヤレス電力伝送方法の実施例において、前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルは、多重に巻回すると共に集中定数素子をローディングすることで、共振周波数を調整する。前記共振周波数は、1kHz〜100MHzであり、ワイヤレス電力伝送の動作周波数が前記共振周波数点にある。
本発明に係るワイヤレス電力伝送方法の実施例において、前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルの寸法は、動作波長の1/1000より小さい。
本発明は、以上の技術的解決策を用いるため、次の有利な効果を有する。
(1)本発明は、単一モード点の物理的な性質の利用を通じて、前記ワイヤレス電力伝送システムの動作周波数を共振コイルの共振周波数点にさせることで、従来技術内の周波数追跡回路及び広帯域の信号源を省略できる。
(2)本発明のデュアル共振コイル装置内の励起コイル、受信コイル及び2個の共振コイル全体は、100ワット以上の電力伝送をサポートでき、かつ複雑な回路素子がなく、大電力の作動時もシステムの安定性が従来技術より優れる。
(3)本発明のワイヤレス電力伝送システムは、共振コイル間の結合距離が変わった時、受信コイルと共振コイルとの距離を調整することで、単一モード点の追跡を実現し、操作が簡単で、電力伝送が高効率化、安定等の効果を持っている。
本発明のこれら目的及びその他の目的、特徴及び利点は、下記の詳細な説明及び特許請求の範囲を通じて十分に体現でき、また添付する特許請求の範囲において特別指摘する手段、装置及びそれらの組み合わせを通じて実現できる。
本発明に係るデュアル共振コイル装置の有機ガラス板の平面構造を示す模式図である。 本発明の図1の有機ガラス板の側面構造を示す模式図である。 本発明に係るデュアル共振コイル装置の有機ガラス板側面に金属導線が設けられた平面構造を示す模式図である。 本発明の図1の有機ガラス板上に金属導線が設けられた側面構造を示す模式図である。 本発明に係るワイヤレス電力伝送システム構成図である。 本発明に係るワイヤレス電力伝送システムが強結合領域(ex.結合距離d=10cm)にある時、第2間隔d2を10cmから0.5cmに調整し、第2間隔d2を減少することで、システムを単一モード点に調整した前後効率比較図である。 本発明に係るワイヤレス電力伝送システムが弱結合領域域(ex.結合距離d=60cm)にある時、第2間隔d2を5cmから15cmに調整し、第2間隔d2を増加することでシステムを単一モード点に調整した前後効率比較図である。 本発明に係るワイヤレス電力伝送システムの共振コイルの固有周波数点における伝送効率(縦軸座標)と共振コイルの結合距離d(横軸座標)変化の複数組の試験結果の曲線図である。
ここで、本発明の詳細な具体的実施形態を開示する。ただし、開示する実施形態は、僅か本発明の典型的な例にすぎず、かつ本発明は様々な変化形態で実施できる。よって、ここで開示する具体的構造及び機能の詳細は、限定的なものではなく、特許請求の範囲を原則として当業者に対し異なる実施形態を説明する代表的な原則にすぎない。
以下、本発明の理解のため、図1乃至図8及び実施例を組み合わせて説明する。
図1乃至図4及び図5を参照する。本発明は、デュアル共振コイル装置及び前記デュアル共振コイル装置を含む無線電伝送システムを提供する。
図5に示すように、前記デュアル共振コイル装置は、励起コイル20と第1共振コイル30と第2共振コイル40と受信コイル50とを含み、前記ワイヤレス電力伝送システムは、前記励起コイル20と電気的に接続する信号源10と、前記受信コイル50と電気的に接続する負荷60とを含む。
図5に示すように、前記励起コイル20は、円筒形を呈する送信側ガラスフレーム21の外周面に巻き付けることによって形成され、具体的には、前記励起コイル20のターン数は、1ターンで、前記送信側ガラスフレーム21の直径が600mm、長さが50mmである。前記受信コイル50は、円筒形を呈する受信側ガラスフレーム51の外周面に巻き付けることによって形成され、具体的には、前記受信コイル50のターン数は、10ターンで、前記受信側ガラスフレーム51の直径が600mm、長さが100mmである。
図1乃至図4に示すように、デュアル共振コイルの第1共振コイル30及び第2共振コイル40は、同一の構造体を備え、前記第1共振コイル30、第2共振コイル40は、ディープサブ波長スケールとして成形し、動作波長の1/1000より小さい単位やサイズを有するため、ディープサブ波長の特徴を具えた特性を実現する。具体的には、例えば電気自動車のワイヤレス充電の85kHz動作周波数において、共振コイルの直径が65cmを超えず、厚さも10cmを超えない。
第1共振コイル30を例として説明すると、前記第1共振コイル30は、誘電体板31と金属導線32と集中定数素子(図示せず)とを含む。前記第1共振コイル30は、多重巻き構造であり、前記集中定数素子をローディングすることによって第1共振コイル30と第2共振コイル40との間の周波数の同調を実現でき、並びに等価透磁率の金属導線32をローディングすることによって前記デュアル共振コイルの共振を実現する。
図1、図2は、本発明に係るデュアル共振コイル装置の誘電体板31の平面構造と側面構造を示す模式図である。図に示すように、前記誘電体板31は、中空円筒形構造として成形し、かつ前記誘電体板31が有機ガラス板であり、前記有機ガラス板が具体的にポリメチルメタクリレート(PMMA)を選択できるものとするが、これに限定されない。
図3、図4は、本発明に係るデュアル共振コイル装置の誘電体板31の外部に金属導線32を巻き付けた平面構造及び側面構造を示す模式図である。本発明の実施例において、前記デュアル共振コイル装置の金属導線32は、前記誘電体板31に多重に巻き付けられ、220V以上の高電圧及び5A以上の大電流をサポートするために用いられる。
前記金属導線32は、ソリッド銅導線、リッツ線或いは青銅管から選択できる。具体的には、本発明に係るデュアル共振コイル装置の金属導線32は、リッツ線を用いることが好ましく、前記リッツ線の規格を0.1×200ストランド(1ストランドの断面直径0.1mm)とすることができ、前記リッツ線はポリエステル繊維横巻線を用いることができ、かつ好ましくはポリウレタンエナメル線を芯線とするポリエステル繊維横巻線を選択し、前記リッツ線の外径が0.95mm程度で、銅芯の断面積が0.393mm程度である。
本発明の実施例において、本発明に係るデュアル共振コイル装置は、220V以上の高電圧に耐えられる集中定数素子から選択でき、前記集中定数素子が金属導線32の先端・尾端部と溶接することで前記誘電体板31上(図示せず)に組み込まれる。前記集中定数素子は、具体的にタライズドポリエステルフィルムコンデンサとすることができ、その規格を5.6nF/1000Vとすることができる。
本発明の実施例において、本発明に係るデュアル共振コイル装置の周波数の同調範囲は、1kHz〜100MHzの範囲内とすることができるがこれに限定されない。
図5に示すように、本発明に係るワイヤレス電力伝送システムは、前記デュアル共振コイル装置と前記信号源10と前記負荷60とを含み、前記励起コイル20と前記第1共振コイル30との間の距離を第1間隔d1、前記受信コイル50と前記第2共振コイル40との間の距離を第2間隔d2、前記第1共振コイル30と前記第2共振コイル40との間の距離を結合距離dと定義する。
本発明の実施例において、前記信号源10は、固有周波数にある信号を受信すると共に前記励起コイル20に入らせるために用いられ、前記ワイヤレス電力伝送システムは、前記第1間隔d1及び前記第2間隔d2の制御を通じて結合したシステムのエネルギー伝送速度を調整し、かつ前記ワイヤレス電力伝送システムが前記結合距離dの変更を通じて単一モード点状態にある。
以下に図1乃至図8を合わせて本発明に係るワイヤレス電力伝送システム及びその伝送方法の具体的な応用例を説明する。
(実施例1:デュアル共振コイル装置を含むワイヤレス電力伝送システム)
動作周波数85kHzにおける大電力の電気自動車ワイヤレス電力伝送に用いられることができるワイヤレス電力伝送システムである。前記システムは、信号源10、励起コイル20、一対の共振周波数が85kHzのコイル(第1共振コイル30、第2共振コイル40)、受信コイル50及び負荷60から成り、共振コイルが有機ガラス板(誘電体板)、22ターンを巻き付けたリッツ線(金属導線)及び溶接されたコンデンサ(集中定数素子)から成る。
前記共振コイルの製造は、主にリッツ線を有機ガラス板側面に多重に巻き付け、22ターンを巻き付けてからリッツ線の先端・尾端部にコンデンサの半田付けステッを含む。
実施例1の有機ガラス板の構造は、図1、図2の示す通りであり、その材質はポリメチルメタクリレート(PMMA)である。該有機ガラス板の幾何学的パラメータは、次の通りとする。外半径の長さ(L1)は300mm、内半径の長さ(L2)が295mm、厚さ(L3)が5mm、長さ(L4)が250mmである。
実施例1のリッツ線は、ポリウレタンエナメル線を芯線とするポリエステル繊維横巻線であり、前記リッツ線の規格が0.1×200ストランドである。実施例1において、前記リッツ線の幾何学的パラメータは、次の通りである。断面直径は、0.95mm程度、銅芯の断面積が0.393mm程度であり、かつ本発明の実施例1内に使用されるリッツ線の全長は、42m程度である。
前記コンデンサは、5.6nF、220V以上の高電圧に耐えられるリードタイプのタライズドポリエステルフィルムコンデンサである。
(実施例2:実施例1のワイヤレス電力伝送システムの操作方法)
図5に示すような、動作周波数85kHz下で使用できる大電力かつ高効率のワイヤレス電力伝送システムであって、固有周波数にある信号が信号源を経由して励起コイルに入らせた後、第1共振コイルを励起し、そして近距離磁界結合を通じて電力を第2共振コイルに伝送し、最後に受信コイルを通じて結合した電力が負荷に吸収される。ここでd1、d、d2は各々励起コイルと第1共振コイルとの間隔、共振コイル間の間隔、第2共振コイルと受信コイルとの間隔を表す。
図6、図7を参照する。実施例1のシステムの結合距離dが強結合領域或いは弱結合領域にある時、システムを単一モード点に調整した前後効率比較図である。試験周波数、すなわち、コイル共振周波数ωは、kHzであり、距離パラメータの第1間隔d1を0cmにセットする。
図6に示すように、システムが強結合領域にある時(例えば結合距離d=10cm)、調整前(第2間隔d2=10cm)、共振コイルで結合したエネルギー伝送速度が低すぎ、近距離の作用によりモードが分裂し、固有周波数における伝送効率が極めて低くなる。そのため、本発明に係るワイヤレス電力伝送システムにおいて、適した第2間隔d2=0.5cmを調整することによって、ワイヤレス電力伝送システムの2個の固有モード実部を連立(動作周波数は、共振周波数である)させることで、虚部(効率が最大)のない単一モード点を利用して電力を伝送できる。
図7に示すように、システムが弱結合領域にある時(例えば結合距離d=60cm)、調整前(第2間隔d2=5cm)、共振コイルで結合したエネルギー伝送速度が大すぎるため、固有モードの虚部が大きすぎて電力損失が起き、伝送効率も悪くなる。そのため、本発明に係るワイヤレス電力伝送システムにおいて、適した第2間隔d2=15cmを調整することによって、ワイヤレス電力伝送システムを改めて単一モード点に戻って電力を伝送させることができる。共振周波数点の伝送効率が強結合と同じ場合において、基本的に同じである。
2組の例示から分かるように、システムは、どのような動作状態にあるかを問わず、結合したシステムのエネルギー伝送速度を適切に調整し、単一モード点条件を満たすことができ、単一周波数の高効率の電力伝送を実現できる。
図8は、本発明に係るワイヤレス電力伝送システムの共振コイルの固有周波数点における伝送効率と共振コイル距離変化の複数組の試験結果の曲線である。
結合距離dは、5cm毎に一組の試験結果をとり、破線部分が理論計算の結果である。図8から振コイルの間隔が75cm以内にあると、高効率の電力伝送を実現でき、その後材料の損耗原因により電力伝送効率が下がったことが観察できた。
本発明の実施例2において、図6、図7、図8の試験結果は、具体的に励起コイルをKeysightE5071Cネットワーク分析計のPort1に接続し、受信コイルを前記分析計のPort2に接続し、反射パラメータS11、透過パラメータS21を記録した後、計算によりシステムの電力伝送効率を得た。
以上、添付図面及び実施例を組み合わせて本発明を詳細に説明した。当該技術を熟知する者なら誰でも、上記説明を脱しない均等の範囲内で本発明に対し各種の変更や修飾を加えることができる。実施例内の詳細な説明は、本発明の限定を構成するべきものではなく、本発明は、特許請求の範囲内で特定した範囲を本発明の保護範囲とする。
10 信号源
20 励起コイル
21 送信側ガラスフレーム
30 第1共振コイル
31 誘電体板
32 金属導線
40 第2共振コイル
50 受信コイル
51 受信側ガラスフレーム
60 負荷
d1 第1間隔
d2 第2間隔
d 結合距離
L1 外半径の長さ
L2 内半径の長さ
L3 厚さ
L4 長さ
本発明は、ワイヤレス電力伝送技術分野に関し、特に、非放射型磁界結合のコイルでワイヤレス電力伝送を行なうシステム及びその伝送方法に関する。
ワイヤレス電力伝送(Wireless Power Transfer、WPT)は、送信機を通じて電力を電磁界エネルギー、レーザ、マイクロ波及び力学的な波等のようなその他の形式の中継エネルギーに変換し、空中で一定の距離伝送した後、更に受信機を通じて中継エネルギーを電力に変換することで、電力のワイヤレス伝送を実現する。エネルギー伝送過程中、中継エネルギータイプの違いにより、磁(界)結合式、電(界)結合式、電磁放射式及び力学的な波結合(超音波結合)式に分けることができる。伝送電力が大きく、効率も高いことにより、磁界結合式ワイヤレス電力伝送が他のタイプに比べ幅広く応用されている。
近年、研究者が磁界結合の近距離を利用して非放射型ワイヤレス電力伝送システムを実現し、該作業の重大な突破は、ワイヤレス電力伝送の関連応用の研究を活発にしてきた。ワイヤレス電力伝送メカニズムの制限により、前記非放射型ワイヤレス電力伝送システムは、通常1つの固定動作周波数において1つの確定した伝送距離が実現できる最大伝送効率のみに対応している。このため、異なる伝送距離における高効率電力伝送の実現が応用において明らかに十分重要なことである。この件について、従来の方法は、外付け回路の設計を通じて最適な伝送効率の周波数点を追跡することである。この方法は、同時に励起側と受信側に対し調整及びフィードバックする必要があり、かつ大電力作動時、複雑な素子及びシステムの焼損や故障がよく起きていた。
ここで注目すべき点は、米国スタンフォード大学のFan S.H.教授が非線形パリティ−時間対称回路システム内の固有モードを利用して距離に伴って変化する高効率の電力伝送効率を実現し、ロバスト性を持つシステムを提案したことである。しかしながら、該解決策は、一定距離上電力の高効率伝送を実現できる一方、やはり回路素子の多様性によるシステムの大電力における不安定性を防止できない問題が存在している。また、システム内において、2個の実固有モードの実現は、さらに1つの有効なゲインを提供する必要があるが、エネルギー伝送の時、このうちのいずれかのみが使用されることにより、エネルギーに割増の消費があり、それを最大限活用できずにシステム内のもう1個の固有モードを無駄にしていた。
上述をまとめると、非放射型磁界結合のコイルでワイヤレス電力伝送を実施するのが、現在本分野の傾向であり、同時に近距離結合のモード分裂による伝送効率の低下も本分野の大きな難題である。現在、依然として伝送距離が変化するという前提においてシステムの動作周波数及び効率の安定を保証できる効果的な解決策がない。本発明は、ワイヤレス電力伝送システム及びその伝送方法を提供し、システムの伝送距離に変化がある時、システムの固有共振モードにロックされる周波数がシステムにおける共振コイルの固有周波数と同じことを実現し、同時に広範囲内の最適な伝送効率を実現する。
上記問題点に鑑み、本発明は、ワイヤレス電力伝送システム及びその伝送方法を提供する。本発明は、主に信号源、励起コイル、共振周波数が同じ一対の共振コイル、受信コイル及び負荷から成り、有機ガラス板の側面にリッツ線を多重に巻き付け、またにキャパシタをローディングして形成された一対の共振コイルを利用してコイル共振周波数の調整・制御を実現し、また非エルミーシステム内の単一モード点の物理的性質を利用することで、動作周波数を共振コイルの共振周波数点にさせて受信コイルとその付近の共振コイルの距離を制御して結合したシステムのエネルギー伝送速度を調整する。実固有モードのパラメータ条件は、単一モード点と呼ばれ、従って一対の共振コイル結合距離を変更した状態において、システムが単一モード点にあるよう保証することで、従来技術の欠陥を克服し、結合距離の変化状態において、単一モード点の固定周波数と最低ロスの物理的性質を利用して高効率ワイヤレス電力伝送を実現すると共にkHz帯において単一周波数の高効率ワイヤレス電力伝送の目的を達成する。
上記目的を達成するため、本発明は、ワイヤレス電力伝送システムを提供し、前記システムがデュアル共振コイル装置を含み、前記デュアル共振コイル装置は共振周波数が同じ第1共振コイルと第2共振コイルとを含み、かつ前記デュアル共振コイル装置が前記第1共振コイルと前記第2共振コイルとの間の結合距離の調整を通じて、前記第1共振コイル及び第2共振コイルの電磁パラメータを調整すると共に単一モード点の固定周波数のワイヤレス電力伝送システムを形成する。
本発明に係るワイヤレス電力伝送システムの実施例において、前記デュアル共振コイル装置は、励起コイルと受信コイルとを更に含み、前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルが前記励起コイルと前記受信コイルとの間に設けられ、前記第1共振コイルと前記励起コイルが隣り合うように設けられ、前記第2共振コイルと前記受信コイルも隣り合うように設けられ、前記励起コイルと前記第1共振コイルとの間の距離を第1間隔、前記受信コイルと前記第2共振コイルとの間の距離を第2間隔、前記第1共振コイルと前記第2共振コイルとの間の距離を結合距離と定義し、前記ワイヤレス電力伝送システムに前記第1間隔及び前記第2間隔の制御を通じて、結合したシステムエネルギーの伝送速度を調整させ、かつ単一モード点状態にあるため、前記ワイヤレス電力伝送システムが前記結合距離を変更すると共に共振コイルの電磁パラメータを調整する。
本発明に係るワイヤレス電力伝送システムの実施例において、前記システムは、前記デュアル共振コイル装置と電気的に接続する信号源と負荷とを更に含み、前記信号源は、前記励起コイルと電気的に接続され、前記負荷は、前記受信コイルと電気的に接続される。
本発明に係るワイヤレス電力伝送システムの実施例において、前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルは、多重に巻回すると共に集中定数素子をローディングすることで、共振周波数を調整する。
本発明に係るワイヤレス電力伝送システムの実施例において、前記デュアル共振コイルの動作周波数は、1kHz〜100MHzである。
本発明に係るワイヤレス電力伝送システムの実施例において、前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルの寸法は、動作波長の1/1000より小さい。
本発明は、ワイヤレス電力伝送方法を更に提供し、前記方法は、デュアル共振コイルを形成するため、同じ共振周波数を有する第1共振コイル及び第2共振コイルを用意するステップと、前記第1共振コイルと前記第2共振コイルを離隔して、結合距離を形成するステップと、前記結合距離を調整すると共に前記デュアル共振コイルの電磁パラメータを調整し、前記デュアル共振コイルを単一モード点の固定周波数状態にさせることで、ワイヤレス電力伝送を行うステップと、を含む。
本発明に係るワイヤレス電力伝送方法の実施例において、前記方法は、前記第1共振コイルと前記第2共振コイルを励起コイルと受信コイルとの間に設けられ、また前記励起コイルと前記第1共振コイルを離隔して第1間隔を形成させ、前記受信コイルと前記第2共振コイルを離隔して第2間隔を形成させるステップと、前記第1間隔及び前記第2間隔を調整し、結合によりワイヤレス電力伝送速度を得るステップとを更に含み、前記ワイヤレス電力伝送速度が前記固定周波数点にロックして単一モード点を形成し、固定周波数の距離が調整できる単一モード点のワイヤレス電力伝送を行う。
本発明に係るワイヤレス電力伝送方法の実施例において、前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルは、多重に巻回すると共に集中定数素子をローディングすることで、共振周波数を調整する。前記共振周波数は、1kHz〜100MHzであり、ワイヤレス電力伝送の動作周波数が前記共振周波数点にある。
本発明に係るワイヤレス電力伝送方法の実施例において、前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルの寸法は、動作波長の1/1000より小さい。
本発明は、以上の技術的解決策を用いるため、次の有利な効果を有する。
(1)本発明は、単一モード点の物理的な性質の利用を通じて、前記ワイヤレス電力伝送システムの動作周波数を共振コイルの共振周波数点にさせることで、従来技術内の周波数追跡回路及び広帯域の信号源を省略できる。
(2)本発明のデュアル共振コイル装置内の励起コイル、受信コイル及び2個の共振コイル全体は、100ワット以上の電力伝送をサポートでき、かつ複雑な回路素子がなく、大電力の作動時もシステムの安定性が従来技術より優れる。
(3)本発明のワイヤレス電力伝送システムは、共振コイル間の結合距離が変わった時、受信コイルと共振コイルとの距離を調整することで、単一モード点の追跡を実現し、操作が簡単で、電力伝送が高効率化、安定等の効果を持っている。
本発明のこれら目的及びその他の目的、特徴及び利点は、下記の詳細な説明及び特許請求の範囲を通じて十分に体現でき、また添付する特許請求の範囲において特別指摘する手段、装置及びそれらの組み合わせを通じて実現できる。
本発明に係るデュアル共振コイル装置の有機ガラス板の平面構造を示す模式図である。 本発明の図1の有機ガラス板の側面構造を示す模式図である。 本発明に係るデュアル共振コイル装置の有機ガラス板側面に金属導線が設けられた平面構造を示す模式図である。 本発明の図1の有機ガラス板上に金属導線が設けられた側面構造を示す模式図である。 本発明に係るワイヤレス電力伝送システム構成図である。 本発明に係るワイヤレス電力伝送システムが強結合領域(ex.結合距離d=10cm)にある時、第2間隔d2を10cmから0.5cmに調整し、第2間隔d2を減少することで、システムを単一モード点に調整した前後効率比較図である。 本発明に係るワイヤレス電力伝送システムが弱結合領域域(ex.結合距離d=60cm)にある時、第2間隔d2を5cmから15cmに調整し、第2間隔d2を増加することでシステムを単一モード点に調整した前後効率比較図である。 本発明に係るワイヤレス電力伝送システムの共振コイルの固有周波数点における伝送効率(縦軸座標)と共振コイルの結合距離d(横軸座標)変化の複数組の試験結果の曲線図である。
ここで、本発明の詳細な具体的実施形態を開示する。ただし、開示する実施形態は、僅か本発明の典型的な例にすぎず、かつ本発明は様々な変化形態で実施できる。よって、ここで開示する具体的構造及び機能の詳細は、限定的なものではなく、特許請求の範囲を原則として当業者に対し異なる実施形態を説明する代表的な原則にすぎない。
以下、本発明の理解のため、図1乃至図8及び実施例を組み合わせて説明する。
図1乃至図4及び図5を参照する。本発明は、デュアル共振コイル装置及び前記デュアル共振コイル装置を含む無線電伝送システムを提供する。
図5に示すように、前記デュアル共振コイル装置は、励起コイル20と第1共振コイル30と第2共振コイル40と受信コイル50とを含み、前記ワイヤレス電力伝送システムは、前記励起コイル20と電気的に接続する信号源10と、前記受信コイル50と電気的に接続する負荷60とを含む。
図5に示すように、前記励起コイル20は、円筒形を呈する送信側ガラスフレーム21の外周面に巻き付けることによって形成され、具体的には、前記励起コイル20のターン数は、1ターンで、前記送信側ガラスフレーム21の直径が600mm、長さが50mmである。前記受信コイル50は、円筒形を呈する受信側ガラスフレーム51の外周面に巻き付けることによって形成され、具体的には、前記受信コイル50のターン数は、10ターンで、前記受信側ガラスフレーム51の直径が600mm、長さが100mmである。
図1乃至図4に示すように、デュアル共振コイルの第1共振コイル30及び第2共振コイル40は、同一の構造体を備え、前記第1共振コイル30、第2共振コイル40は、ディープサブ波長スケールとして成形し、動作波長の1/1000より小さい単位やサイズを有するため、ディープサブ波長の特徴を具えた特性を実現する。具体的には、例えば電気自動車のワイヤレス充電の85kHz動作周波数において、共振コイルの直径が65cmを超えず、厚さも10cmを超えない。
第1共振コイル30を例として説明すると、前記第1共振コイル30は、誘電体板31と金属導線32と集中定数素子(図示せず)とを含む。前記第1共振コイル30は、多重巻き構造であり、前記集中定数素子をローディングすることによって第1共振コイル30と第2共振コイル40との間の周波数の同調を実現でき、並びに等価透磁率の金属導線32をローディングすることによって前記デュアル共振コイルの共振を実現する。
図1、図2は、本発明に係るデュアル共振コイル装置の誘電体板31の平面構造と側面構造を示す模式図である。図に示すように、前記誘電体板31は、中空円筒形構造として成形し、かつ前記誘電体板31が有機ガラス板であり、前記有機ガラス板が具体的にポリメチルメタクリレート(PMMA)を選択できるものとするが、これに限定されない。
図3、図4は、本発明に係るデュアル共振コイル装置の誘電体板31の外部に金属導線32を巻き付けた平面構造及び側面構造を示す模式図である。本発明の実施例において、前記デュアル共振コイル装置の金属導線32は、前記誘電体板31に多重に巻き付けられ、220V以上の高電圧及び5A以上の大電流をサポートするために用いられる。
前記金属導線32は、ソリッド銅導線、リッツ線或いは青銅管から選択できる。具体的には、本発明に係るデュアル共振コイル装置の金属導線32は、リッツ線を用いることが好ましく、前記リッツ線の規格を0.1×200ストランド(1ストランドの断面直径0.1mm)とすることができ、前記リッツ線はポリエステル繊維横巻線を用いることができ、かつ好ましくはポリウレタンエナメル線を芯線とするポリエステル繊維横巻線を選択し、前記リッツ線の外径が0.95mm程度で、銅芯の断面積が0.393mm2程度である。
本発明の実施例において、本発明に係るデュアル共振コイル装置は、220V以上の高電圧に耐えられる集中定数素子から選択でき、前記集中定数素子が金属導線32の先端・尾端部と溶接することで前記誘電体板31上(図示せず)に組み込まれる。前記集中定数素子は、具体的にタライズドポリエステルフィルムコンデンサとすることができ、その規格を5.6nF/1000Vとすることができる。
本発明の実施例において、本発明に係るデュアル共振コイル装置の周波数の同調範囲は、1kHz〜100MHzの範囲内とすることができるがこれに限定されない。
図5に示すように、本発明に係るワイヤレス電力伝送システムは、前記デュアル共振コイル装置と前記信号源10と前記負荷60とを含み、前記励起コイル20と前記第1共振コイル30との間の距離を第1間隔d1、前記受信コイル50と前記第2共振コイル40との間の距離を第2間隔d2、前記第1共振コイル30と前記第2共振コイル40との間の距離を結合距離dと定義する。
本発明の実施例において、前記信号源10は、固有周波数にある信号を受信すると共に前記励起コイル20に入らせるために用いられ、前記ワイヤレス電力伝送システムは、前記第1間隔d1及び前記第2間隔d2の制御を通じて結合したシステムのエネルギー伝送速度を調整し、かつ前記ワイヤレス電力伝送システムが前記結合距離dの変更を通じて単一モード点状態にある。
以下に図1乃至図8を合わせて本発明に係るワイヤレス電力伝送システム及びその伝送方法の具体的な応用例を説明する。
(実施例1:デュアル共振コイル装置を含むワイヤレス電力伝送システム)
動作周波数85kHzにおける大電力の電気自動車ワイヤレス電力伝送に用いられることができるワイヤレス電力伝送システムである。前記システムは、信号源10、励起コイル20、一対の共振周波数が85kHzのコイル(第1共振コイル30、第2共振コイル40)、受信コイル50及び負荷60から成り、共振コイルが有機ガラス板(誘電体板)、22ターンを巻き付けたリッツ線(金属導線)及び溶接されたコンデンサ(集中定数素子)から成る。
前記共振コイルの製造は、主にリッツ線を有機ガラス板側面に多重に巻き付け、22ターンを巻き付けてからリッツ線の先端・尾端部にコンデンサの半田付けステッを含む。
実施例1の有機ガラス板の構造は、図1、図2の示す通りであり、その材質はポリメチルメタクリレート(PMMA)である。該有機ガラス板の幾何学的パラメータは、次の通りとする。外半径の長さ(L1)は300mm、内半径の長さ(L2)が295mm、厚さ(L3)が5mm、長さ(L4)が250mmである。
実施例1のリッツ線は、ポリウレタンエナメル線を芯線とするポリエステル繊維横巻線であり、前記リッツ線の規格が0.1×200ストランドである。実施例1において、前記リッツ線の幾何学的パラメータは、次の通りである。断面直径は、0.95mm程度、銅芯の断面積が0.393mm2程度であり、かつ本発明の実施例1内に使用されるリッツ線の全長は、42m程度である。
前記コンデンサは、5.6nF、220V以上の高電圧に耐えられるリードタイプのタライズドポリエステルフィルムコンデンサである。
(実施例2:実施例1のワイヤレス電力伝送システムの操作方法)
図5に示すような、動作周波数85kHz下で使用できる大電力かつ高効率のワイヤレス電力伝送システムであって、固有周波数にある信号が信号源を経由して励起コイルに入らせた後、第1共振コイルを励起し、そして近距離磁界結合を通じて電力を第2共振コイルに伝送し、最後に受信コイルを通じて結合した電力が負荷に吸収される。ここでd1、d、d2は各々励起コイルと第1共振コイルとの間隔、共振コイル間の間隔、第2共振コイルと受信コイルとの間隔を表す。
図6、図7を参照する。実施例1のシステムの結合距離dが強結合領域或いは弱結合領域にある時、システムを単一モード点に調整した前後効率比較図である。試験周波数、すなわち、コイル共振周波数ω0は、kHzであり、距離パラメータの第1間隔d1を0cmにセットする。
図6に示すように、システムが強結合領域にある時(例えば結合距離d=10cm)、調整前(第2間隔d2=10cm)、共振コイルで結合したエネルギー伝送速度が低すぎ、近距離の作用によりモードが分裂し、固有周波数における伝送効率が極めて低くなる。そのため、本発明に係るワイヤレス電力伝送システムにおいて、適した第2間隔d2=0.5cmを調整することによって、ワイヤレス電力伝送システムの2個の固有モード実部を連立(動作周波数は、共振周波数である)させることで、虚部(効率が最大)のない単一モード点を利用して電力を伝送できる。
図7に示すように、システムが弱結合領域にある時(例えば結合距離d=60cm)、調整前(第2間隔d2=5cm)、共振コイルで結合したエネルギー伝送速度が大すぎるため、固有モードの虚部が大きすぎて電力損失が起き、伝送効率も悪くなる。そのため、本発明に係るワイヤレス電力伝送システムにおいて、適した第2間隔d2=15cmを調整することによって、ワイヤレス電力伝送システムを改めて単一モード点に戻って電力を伝送させることができる。共振周波数点の伝送効率が強結合と同じ場合において、基本的に同じである。
実施例2からも分かるように、システムの共振コイルの間隔に変化があった時、適した第2間隔を調整することによって、システムが改めて単一モード点に戻り、システムの固有モードにロックされる周波数がシステム内の共振コイルと同じことを実現する。本発明において、「共振コイルの間隔」とは、「システムの伝送距離」を意味し、「固有モード」とは「システムの固有共振モード」を意味し、「共振周波数」とは「システムにおける共振コイルの固有周波数」を意味する。すなわち、本発明は、システムの伝送距離に変化がある時、システムの固有共振モードにロックされる周波数がシステムにおける共振コイルの固有周波数と同じことを実現し、同時に広範囲内の最適な伝送効率を実現する。
2組の例示から分かるように、システムは、どのような動作状態にあるかを問わず、結合したシステムのエネルギー伝送速度を適切に調整し、単一モード点条件を満たすことができ、単一周波数の高効率の電力伝送を実現できる。
図8は、本発明に係るワイヤレス電力伝送システムの共振コイルの固有周波数点における伝送効率と共振コイル距離変化の複数組の試験結果の曲線である。
結合距離dは、5cm毎に一組の試験結果をとり、破線部分が理論計算の結果である。図8から振コイルの間隔が75cm以内にあると、高効率の電力伝送を実現でき、その後材料の損耗原因により電力伝送効率が下がったことが観察できた。
本発明の実施例2において、図6、図7、図8の試験結果は、具体的に励起コイルをKeysightE5071Cネットワーク分析計のPort1に接続し、受信コイルを前記分析計のPort2に接続し、反射パラメータS11、透過パラメータS21を記録した後、計算によりシステムの電力伝送効率を得た。
以上、添付図面及び実施例を組み合わせて本発明を詳細に説明した。当該技術を熟知する者なら誰でも、上記説明を脱しない均等の範囲内で本発明に対し各種の変更や修飾を加えることができる。実施例内の詳細な説明は、本発明の限定を構成するべきものではなく、本発明は、特許請求の範囲内で特定した範囲を本発明の保護範囲とする。
10 信号源
20 励起コイル
21 送信側ガラスフレーム
30 第1共振コイル
31 誘電体板
32 金属導線
40 第2共振コイル
50 受信コイル
51 受信側ガラスフレーム
60 負荷
d1 第1間隔
d2 第2間隔
d 結合距離
L1 外半径の長さ
L2 内半径の長さ
L3 厚さ
L4 長さ

Claims (10)

  1. ワイヤレス電力伝送システムであって、
    デュアル共振コイル装置を含み、
    前記デュアル共振コイル装置は、共振周波数が同じ第1共振コイルと第2共振コイルとを含み、
    前記デュアル共振コイル装置が前記第1共振コイルと前記第2共振コイルとの間の結合距離の調整を通じて、前記第1共振コイル及び第2共振コイルの電磁パラメータを調整すると共に単一モード点の固定周波数のワイヤレス電力伝送システムを形成することを特徴とする、
    ワイヤレス電力伝送システム。
  2. 前記デュアル共振コイル装置は、励起コイルと受信コイルとを更に含み、前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルが前記励起コイルと前記受信コイルとの間に設けられ、前記第1共振コイルと前記励起コイルが隣り合うように設けられ、前記第2共振コイルと前記受信コイルも隣り合うように設けられ、前記励起コイルと前記第1共振コイルとの間の距離を第1間隔、前記受信コイルと前記第2共振コイルとの間の距離を第2間隔、前記第1共振コイルと前記第2共振コイルとの間の距離を結合距離と定義し、前記ワイヤレス電力伝送システムに前記第1間隔及び前記第2間隔の制御を通じて、結合したシステムエネルギーの伝送速度を調整させ、かつ単一モード点状態にあるため、前記ワイヤレス電力伝送システムが前記結合距離を変更すると共に共振コイルの電磁パラメータを調整する、ことを特徴とする、請求項1に記載のワイヤレス電力伝送システム。
  3. 前記システムは、前記デュアル共振コイル装置と電気的に接続する信号源と負荷とを更に含み、前記信号源は、前記励起コイルと電気的に接続され、前記負荷は、前記受信コイルと電気的に接続されることを特徴とする、請求項2に記載のワイヤレス電力伝送システム。
  4. 前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルは、多重に巻回すると共に集中定数素子をローディングすることで、共振周波数を調整することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のワイヤレス電力伝送システム。
  5. 前記デュアル共振コイルの動作周波数は、1kHz〜100MHzであることを特徴とする、請求項4に記載のワイヤレス電力伝送システム。
  6. 前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルの寸法は、動作波長の1/1000より小さいことを特徴とする、請求項4に記載のワイヤレス電力伝送システム。
  7. デュアル共振コイルを形成するため、同じ共振周波数を有する第1共振コイル及び第2共振コイルを用意するステップと、
    前記第1共振コイルと前記第2共振コイルを離隔して、結合距離を形成するステップと、
    前記結合距離を調整すると共に前記デュアル共振コイルの電磁パラメータを調整し、前記デュアル共振コイルを単一モード点の固定周波数状態にさせることで、ワイヤレス電力伝送を行うステップと、を含むことを特徴とする、
    ワイヤレス電力伝送方法。
  8. 前記方法は、前記第1共振コイルと前記第2共振コイルを励起コイルと受信コイルとの間に設けられ、また前記励起コイルと前記第1共振コイルを離隔して第1間隔を形成させ、前記受信コイルと前記第2共振コイルを離隔して第2間隔を形成させるステップと、前記第1間隔及び前記第2間隔を調整し、結合によりワイヤレス電力伝送速度を得るステップとを更に含み、前記ワイヤレス電力伝送速度が前記固定周波数点にロックして単一モード点を形成し、固定周波数の距離が調整できる単一モード点のワイヤレス電力伝送を行う、ことを含むことを特徴とする、請求項7に記載のワイヤレス電力伝送方法。
  9. 前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルは、多重に巻回すると共に集中定数素子をローディングすることで、共振周波数を調整する。前記共振周波数は、1kHz〜100MHzであり、ワイヤレス電力伝送の動作周波数が前記共振周波数点にあることを特徴とする、請求項7又は8に記載のワイヤレス電力伝送方法。
  10. 前記第1共振コイル及び前記第2共振コイルの寸法は、動作波長の1/1000より小さいことを特徴とする、請求項9に記載のワイヤレス電力伝送方法。
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