本発明は、フレキシブル人工爪に係り、具体的には、人体の爪の表面に合成樹脂材の人工爪を付着するに当って、爪の表面形状に対応して人工爪が全体として安定した接合状態を保持可能になされたフレキシブル人工爪に関する。
一般的に、ネイルアート(nail art)は、女性の美しさを表現するか、きれいなイメージを表現するためのイメージ手段及びエチケットを表現するための手段などの多様な理由で広く使われている趨勢である。
ネイルアートは、主に10〜20代の年齢層で多く使われており、最近、その使用年齢が次第に広くなっている。これにより、ネイルアート市場規模も、さらに大きくなっている。
このようなネイルアートの形態は、人体の爪ベース(天然爪)にマニキュア(manicure)などを利用した彩色を行うか、爪ベースを整え、その上に多様なアクセサリーを付着する形態及び爪ベース上に合成樹脂板材や金属薄板などを付着することがある。
ここでは、人体の爪ベースに薄い板材の人工爪を付着する関係の技術について説明する。
従来技術による人工爪は、一般的なユーザの爪状(それぞれの指ごとに他のサイズと形状)を考慮して製作される。
このように製作された人工爪を、対応する爪ベースの上面に付着する方法には、爪ベースの表面を均一に整え、爪ベースの上面にプライマーを塗布した後、その上にまたは人工爪の底面に、接着物質を備えて、爪ベースと人工爪とが互いに重なるように付着する方法がある。
他の方法としては、爪ベースの上面または人工爪の底面に両面接着シートを備えた後、爪ベースと人工爪とが互いに重なるように付着するなどの多様な実施がある。
ここで、従来技術による人工爪は、ほとんどの人の爪をその対象にして定められたサイズと形状とに製作がなされる。
しかし、一般的なユーザの爪状は、同じ表面形状を成しておらず、それを補完するために、ユーザの当該爪を過度に切るか、他の補助制をさらに付け加えなければならないなどの方法をさらに必要とする問題がある。
前記の問題のうち、爪を過度に切る前者の場合は、爪の損傷はもとより、爪の健康を害する問題を引き起こし、後者の場合は、爪とは異なる違和感を感じさせて、商品としての価値を阻害する問題を抱えている。
一方、従来の技術のうちには、大韓民国登録特許公報第10−1697923号(2017.01.20.公告)(以下、「先行技術」と称する)が開示されている。
前記の先行技術は、爪ベースに対応して人工爪の底面に爪が育つ方向に長さを有するアルファベットブイ(V)字状の溝部を幅方向に複数個形成した平板型の人工爪である。
しかし、前記の先行技術による人工爪は、当該爪の幅方向湾曲状に対応することはできるが、当該爪の長手方向湾曲状と共に適用されにくいだけではなく、当該爪の上部表面のうち、凹状の部位があるか、爪の長手方向(爪が育つ方向)に湾曲状が不均一な場合にも、その適用が難しいという問題があった。
このように、先行技術による人工爪の屈曲対応性は、結局、接着力の弱化をもたらして、天然爪から容易に分離されるしかない問題もある。
また、前記の先行技術は、人工爪の長手方向に全般的な溝部が全体として形成されなければならないが、この場合、人工爪の長手方向前端部に溝部の形状が露出されて、粗い形状を成して、デザイン用品としての品質が低下するという問題がある。
本発明は、前述した問題を解決するために案出されたものであって、人体の天然爪の上部の幅方向と長手方向との表面形状に対応して屈曲対応性を高めるようにして、天然爪に対応する自然さを演出することができるフレキシブル人工爪を提供することをその目的とする。
また、天然爪に対する人工爪の付着安定性を確保し、同時に人工爪の前端部を滑らかにして、審美感と使用上の邪魔になることを防止させるフレキシブル人工爪を提供することをその目的とする。
前記のような目的を果たすために、本発明によるフレキシブル人工爪の特徴的な構成は、既に設定した天然爪の上面形状を含む面積の板状であって、板状の上面は、デザイン面を成し、底面は、天然爪に対向する付着面を成し、前記付着面のうち、天然爪の長手方向前端部位からその長手方向先端まで滑らかな形状の補助デザイン部を成し、前記補助デザイン部から天然爪の根方向に長さを成し、幅方向に間隔を置いて配置を成した複数の第1溝部と、幅方向に長さを成し、天然爪の根部位から前記補助デザイン部まで間隔を置いて配置を成した第2溝部と、からなるエラスティック部(elastic part)を形成し、前記エラスティック部の領域を含んだ前記付着面に接着剤を塗布するか、前記補助デザイン部と前記第1、2溝部とを除いた前記付着面に両面接着シートを付着して天然爪に付着させる。
また、前記第1、2溝部の各長手方向端部は、前記付着面の表面を基準に、徐々にその深さが長手方向中間部位よりも浅く形成することが望ましい。
そして、前記エラスティック部と前記補助デザイン部は、互いに段差を成して、前記補助デザイン部の厚さを相対的にさらに厚く形成する。
また、前記付着面のうち、天然爪の根部位に対応する縁部は、前記付着面の表面と同じ厚さを有する補強部を成し、前記第1、2溝部を含んだエラスティック部は、前記補助デザイン部と補強部との間に形成することが望ましい。
前述した本発明の構成によれば、天然爪に対して接着がなされるエラスティック部の領域は、第1、2溝部の形成によって厚さが薄くなった形状であって、各第1、2溝部を中心にした屈曲変形が容易になされ、これは、天然爪の上部の屈曲状に対応して形状が変形されやすいので、接合能を高めるだけではなく、天然爪に対応する自然さを演出し、人工爪の前端部が滑らかに形成されることにより、ユーザの邪魔になることを防止はもとより、審美感を保持することができる効果を有する。
本発明の一実施形態によるフレキシブル人工爪のデザイン面と付着面とをそれぞれ示した斜視図である。
本発明の一実施形態によるフレキシブル人工爪のデザイン面と付着面とをそれぞれ示した斜視図である。
図1Aの矢印IIa−IIaとIIb−IIbとを基準にフレキシブル人工爪の構成部を示した断面図である。
図1Aの矢印IIa−IIaとIIb−IIbとを基準にフレキシブル人工爪の構成部を示した断面図である。
本発明の変形実施形態を示した斜視図と断面図である。
本発明の変形実施形態を示した斜視図と断面図である。
本発明は、実施のための最善の形態であって、既に設定した天然爪の上面形状を含む面積の板状であって、板状の上面は、デザイン面を成し、底面は、天然爪に対向する付着面を成し、前記付着面のうち、天然爪の長手方向前端部位からその長手方向先端まで滑らかな形状の補助デザイン部を成し、前記補助デザイン部から天然爪の根方向に長さを成し、幅方向に間隔を置いて配置を成した複数の第1溝部と、幅方向に長さを成し、天然爪の根部位から前記補助デザイン部まで間隔を置いて配置を成した第2溝部と、からなるエラスティック部を形成し、前記エラスティック部の領域を含んだ前記付着面に接着剤を塗布するか、前記補助デザイン部と前記第1、2溝部とを除いた前記付着面に両面接着シートを付着して天然爪に付着させるフレキシブル人工爪を提示する。
以下、添付した図面を参照して、本発明によるフレキシブルネイルの望ましい実施形態について詳細に説明する。
そして、本発明を説明するに当って、上部とは、手の平を伸ばした手を基準に手の甲方向の部位またはその方向を、下部とは、手の平方向の部位またはその方向を称するものとして説明する。
また、本発明を説明するに当って、前側(前端)の表現は、天然爪が育つ方向またはその方向にある部位を称するものとし、後側(後端)の表現は、天然爪の根方向を称するものとし、前側と後側方向を長手方向と表現し、長手方向の垂直方向を幅方向と表現して説明する。
以下、添付した図面を参照して、本発明の目的を具現するための望ましい実施構成と、これら構成による作用関係について説明し、従来と同一ないし同一範疇にある技術構成について詳細な説明は省略する。
本発明によるフレキシブル人工爪は、図1Aないし図2Bに示したように、既に設定した天然爪(N/N)の上面形状を含む面積の板状であって、板状の上面は、図1Aで表現されるように、デザイン面12を成し、板状の底面は、図1Bで表現されるように、天然爪(N/N)に対向する付着面14を成す。
このような付着面14のうち、天然爪(N/N)の長手方向前端部位からその長手方向先端まで滑らかな形状の補助デザイン部16を成す。
そして、補助デザイン部16から天然爪(N/N)の根方向に長さを有し、幅方向に間隔を置いて配置を成した複数の第1溝部18aと、幅方向に長さを成し、天然爪(N/N)の根部位から補助デザイン部16まで間隔を置いて配置を成した第2溝部18bと、からなるエラスティック部18を形成している。
このように形成されたエラスティック部18は、形成された第1、2溝部18a、18bが成す深さによって、その長手方向と幅方向とに対してフレキシブル(柔軟)に屈曲変形が容易になる。
そして、エラスティック部18の表面のうち、碁盤状に第1、2溝部18a、18bの深さを基準に突出した表面は、接着剤が塗布されるか、補助デザイン部16と第1、2溝部18a、18bとを除いた付着面14を通じて両面接着シートを付着して天然爪(N/N)に付着する。
また、第1、2溝部18a、18bの各長手方向端部は、付着面14の表面を基準に、徐々にその深さが長手方向中間部位よりも浅く形成して、天然爪(N/N)の縁部と、これに接する指の皮膚の間を通じて見られる部位が滑らかな形状を成すようにすることが望ましい。
そして、エラスティック部18と補助デザイン部16は、たとえ図面を通じて表現されていないにしても、互いに段差を成して、補助デザイン部16の厚さを相対的にさらに厚く形成する。
このように形成された段差部位は、対象の天然爪(N/N)の前端部に対して掛けられるようにし、これを通じて、補助デザイン部16に対しては、接着剤または両面接着シートの影響を受けないようにするためのものである。
一方、人工爪10の材質によって深さを有する第1、2溝部18a、18bは、デザイン面12で確認可能になるように映られる。
これにより、ユーザは、デザイン面12に映られた第1、2溝部18a、18bを1つの文様で認識し、人工爪10の審美感は極大化される。
また、必要に応じて、第1、2溝部18a、18bは、単純間隔を有して配列されるものではない文字や絵などの文様を成すように形成し、深さを有する溝部内に互いに異なる色相を有する染料を着色して美しさを倍加させることができる。
一方、図3と図4とに図示した本発明の変形実施形態は、付着面14のうち、天然爪(N/N)の根部位に対応する縁部を、付着面14の表面と同じ厚さを有する補強部20′として形成し、前述した第1、2溝部18a′、18b′を含んだエラスティック部18′は、補助デザイン部16′と補強部20′との間に形成したことを示したものである。
前述したように、本発明は、当業者において、本発明の技術的思想を外れない範囲内でさまざまな置換、変形、及び変更が可能なので、前述した実施形態及び添付図面に限定されるものではない。