JP2020507175A - 人物船外落下検出システム用のラインアレイカメラ - Google Patents

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Abstract

物体検出システムが提供され、物体検出システムは、各ラインアレイカメラ内の1次元配列の画素を使用して、ラインアレイカメラの視野内の1つ以上のデータセットを捕捉するように構成されている少なくとも1つのラインアレイカメラであって、各データセットはある時点における1次元配列の画素からの1次元出力である、少なくとも1つのラインアレイカメラと、1つ以上のデータセットに応答して、物体が視野を通って移動した時を判定するように、及び1つ以上のデータセットに応答して、物体が人であるかどうかを判定するように構成されている制御システムとを備え、制御システムは、各データセット内の変動及び各データセット間の変動のうちの少なくとも1つに応答して、人が視野を通って移動したことを判定するように構成されている。

Description

本明細書に開示される主題は、概して、物体検出の分野に関し、具体的には、人物船外落下検出のための方法及び装置に関する。
一般的に、人物船外落下検出システムは、いったん誰かが船外に落下すると、目撃者の証言を頼りにする、または、水中で人体を検出する熱探知カメラを使用する。しかしながら、人の体温は、熱探知カメラに可視であるものとかなり異なるはずであり、小さい波でさえ、水中で人に対するカメラの視野を見えなくする可能性がある。人物船外落下検出に対するより確実な解決策が望まれる。
一実施形態に従って、物体検出システムを提供する。本システムは、各ラインアレイカメラ内の1次元配列の画素を使用して、ラインアレイカメラの視野内の1つ以上のデータセットを捕捉するように構成されている少なくとも1つのラインアレイカメラであって、各データセットはある時点における1次元配列の画素からの1次元出力である、当該少なくとも1つのラインアレイカメラと、1つ以上のデータセットに応答して、物体が視野を通って移動した時を判定するように、及び1つ以上のデータセットに応答して、物体が人であるかどうかを判定するように構成されている制御システムとを備え、制御システムは、各データセット内の変動及び各データセット間の変動のうちの少なくとも1つに応答して、人が視野を通って移動したことを判定するように構成されている。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、少なくとも1つのラインアレイカメラが、さらに、第1のラインアレイカメラと、第1のラインアレイカメラの下方に、第1の選択距離に位置する第2のラインアレイカメラとを備え、制御システムは、第1のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセット、第2のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセット、及び第1の選択距離に応答して、物体の速度を判定するように構成されている場合を含み得る。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、制御システムが、物体の速度に応答して、物体が人間ではないことを判定するように構成されている場合を含み得る。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、制御システムが、物体の速度、ならびに第1のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセット及び第2のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセットのうちの少なくとも1つに応答して、2次元画像を編集するように構成されている場合を含み得る。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、制御システムが、2次元画像を分析し、物体が人であるか否かを判定するように構成されている場合を含み得る。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、制御システムが、人による検証のために2次元画像を伝送するように構成されている場合を含み得る。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、制御システムが、人が検出されたとき、応答プロトコルを起動するように構成されている場合を含み得る。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、物体検出システムが船上に位置し、応答プロトコルは、アラーム、乗組員への通知メッセージ、ブイドロップ、エンジン停止、または沿岸警備隊へのコールのうちの少なくとも1つを含む場合を含み得る。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、少なくとも1つのラインアレイカメラが、さらに、第1のラインアレイカメラと、第1のラインアレイカメラから離れている第2の選択距離に位置する第3のラインアレイカメラであって、第2のカメラの視野が第1のカメラの視野に重なるような方法で、第1のラインアレイカメラに対面する、第3のラインアレイカメラとを備え、制御システムは、第2の選択距離、ならびに第1のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセット及び第3のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセットのうちの少なくとも1つに応答して、物体のサイズ及び場所のうちの少なくとも1つを判定するように構成されている場合を含み得る。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、制御システムが、物体のサイズに応答して、物体が人間ではないことを判定するように構成されている場合を含み得る。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、物体の時間及び場所のうちの少なくとも1つは、物体の人による検証のために伝送される場合を含み得る。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、第1のラインアレイカメラが、短波赤外線カメラである場合を含み得る。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、第1のラインアレイカメラは、アクティブな照明を利用する場合を含み得る。
別の実施形態に従って、物体検出方法を提供する。本方法は、各ラインアレイカメラ内の1次元配列の画素を使用して、少なくとも1つのラインアレイカメラの視野内の1つ以上のデータセットを捕捉することであって、各データセットはある時点における1次元配列の画素からの1次元出力である、捕捉することと、制御システムを使用して、1つ以上のデータセットに応答して、物体が視野を通って移動した時を判定することと、1つ以上のデータセットに応答して、物体が人であるかどうかを判定することとを含み、制御システムは、各データセット内の変動及び各データセット間の変動のうちの少なくとも1つに応答して、人が視野を通って移動したことを判定するように構成されている。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、少なくとも1つのラインアレイカメラが、さらに、第1のラインアレイカメラと、第1のラインアレイカメラの下方に、第1の選択距離に位置する第2のラインアレイカメラとを備え、制御システムは、第1のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセット、第2のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセット、及び第1の選択距離に応答して、物体の速度を判定するように構成され、制御システムは、各データセット内の変動及び各データセット間の変動のうちの少なくとも1つに応答して、人が視野を通って移動したことを判定するように構成されている場合を含み得る。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、制御システムを使用して、物体の速度に応答して、物体が人間ではないことを判定することを含み得る。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、制御システムを使用して、物体の速度、ならびに第1のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセット及び第2のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセットのうちの少なくとも1つに応答して、2次元画像を編集することを含み得る。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、制御システムを使用して、2次元画像を分析し、物体が人であるか否かを判定することを含み得る。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、制御システムを使用して、人による検証のために2次元画像を伝送することを含み得る。
上記に説明した1つ以上の特徴に加えて、または代替として、本システムのさらなる実施形態は、制御システムを使用して、人が検出されたとき、応答プロトコルを起動することを含み得る。
本開示の実施形態の技術的効果は、少なくとも1つのラインアレイカメラを使用して、船外に落下する物体を検出することを含む。
前述の特徴及び要素は、明示的に別に指示がない限り、排他的ではなく様々な組み合わせで組み合わせられ得る。これらの特徴及び要素、ならびにそれらの動作は、以下の説明及び付随の図面を考慮して、より明らかになるであろう。しかしながら、以下の説明及び図面は、本質的に例証的及び説明的であること、ならびに非限定であることが意図されることを理解されたい。
本開示の前述の及び他の特徴ならびに利点は、添付の図面と併せて解釈される以下の詳細な説明から明らかであり、同様の要素は、いくつかの図で同様に番号付けされる。
図1(A)は本開示の実施形態による2次元画像を編集するために物体の複数の1次元データセットを捕捉するラインアレイカメラの概略図を示す。図1(B)は本開示の実施形態による2次元画像を編集するために物体の複数の1次元データセットを捕捉するラインアレイカメラの概略図を示す。図1(C)は本開示の実施形態による2次元画像を編集するために物体の複数の1次元データセットを捕捉するラインアレイカメラの概略図を示す。図1(D)は本開示の実施形態による2次元画像を編集するために物体の複数の1次元データセットを捕捉するラインアレイカメラの概略図を示す。図1(E)は本開示の実施形態による2次元画像を編集するために物体の複数の1次元データセットを捕捉するラインアレイカメラの概略図を示す。 本開示の実施形態による、船上で使用するための物体船外落下検出システムの概略図を示す。 本開示の実施形態による、図1の物体船外検出システムを組み込んでいる船の側面図を示す。 本開示の実施形態による、図1の物体船外落下検出システムを組み込んでいる船の上面図を示す。 本開示の実施形態による、物体船外落下検出システムを動作させる方法のフローチャートである。 本開示の実施形態による、物体船外落下を検出した後の、応答プロトコルの方法のフローチャートである。
開示された装置及び方法の1つ以上の実施形態の詳細な説明は、例示によって本明細書に提示され、図を参照して限定されるものではない。
図1(A)〜図1(E)は、2次元画像300を編集するために物体200の複数の1次元データセット300aを捕捉するラインアレイカメラ110の概略図を示す。図1(A)〜図1(E)は単一のラインアレイカメラ110を示すが、図2〜図4は、第1の上側ラインアレイカメラ110a、第2の上側ラインアレイカメラ110b、第1の下側ラインアレイカメラ120a、第2の下側ラインアレイカメラ120b等を含む様々な名称を伴う複数のラインアレイカメラを含有する。図2〜図4の呼称(第1の、第2の、上側、下側)は、様々なラインアレイカメラの構成を区別し、各ラインアレイカメラは、図1(A)〜図1(E)を参照して説明される、ラインアレイカメラ110と同じ能力を有する。呼称(第1の、第2の、上側、下側)は非限定的であり、例えば、第1の、第2の、第3の、及び第4の等の他の用語を使用し得る。
ラインアレイカメラ110(例えば、ライン走査カメラ、ラインアレイカメラ、または1次元配列カメラ等)は、1次元配列の画素111を使用して1次元データセットを捕捉することが可能である任意のカメラであり得る。図1(A)〜図1(E)に示されるように、ラインアレイカメラ110は、第1の1次元配列の画素111に起因して、かなり狭い視野を有する。物体200がラインアレイカメラ110の視野112を横断して移動するとき、物体200の1次元データセット300aが記録される。注記:ラインアレイカメラ110は、第1の視野112を通って移動する物体200が存在しないときでさえも、データセットを連続的に捕捉している。1次元データセット300aは、図1(A)〜図1(E)に見られるように、物体200の完全な画像300の「スライス」であり得る。次に、これらのデータセット300aは、ラインアレイカメラ110の視野112を横断して移動した物体200の2次元画像300を作成するために集約することができる。各データセット内の変動及び各データセット間の変動のうちの少なくとも1つに応答して、視野112内の物体200の検出を判定し得る。検出目的のために、ラインアレイカメラを使用するとき、物体200は、ラインアレイカメラ110の視野を通って、異なる速さまたは異なる方向で移動し得る。したがって、移動物体200の速度及び/または方向を計算するために、第2のラインアレイカメラを使用することができる。開示される実施形態では、ラインアレイカメラは、船400の船外に落下する物体200(具体的には、人)を検出するために使用されている。船外検出システム100が船400を参照して示されるが、船400は限定的であると見なすべきではなく、船外検出システム100は、落下物体の検出が望まれる他の建造物(例えば、橋またはピア等)で利用され得る。
有利なことに、1次元データセットを生成する1次元配列の画素は、ラインアレイカメラの視野を通って移動する物体200のスライス(背景を含まないもの)だけを撮像することによってプライバシーの懸念を減らすことに役立つ。加えて、ラインアレイカメラの狭い視野112は、ビデオ(2D)システムにおける一般的な妨害/フォールスアラームの危険性を減らすことに役立ち得る。ある実施形態では、ラインアレイカメラは、短波赤外線(SWIR)カメラであり得る。有利なことに、SWIRカメラは、それらが可視光を必要としなく、ひいては慎重な検出を行うことができるため、検出目的のために有益である。加えて、SWIR波長は、また、通常、可視カメラの視界を見えなくするであろう霞等の一般的な大気条件を貫通し得る。
図2は、本開示の実施形態による、船400に関する物体船外落下検出システム100の概略図を示す。図2を参照すると、物体船外落下検出システム100は、第1の上側ラインアレイカメラ110a、第1の下側ラインアレイカメラ120a、第2の上側ラインアレイカメラ110b、第2の下側ラインアレイカメラ120b、及び制御システム150を含む。ラインアレイカメラ110a、110b、120a、120bは、ラインアレイカメラのペア108a、108bとして配置される。
第1のラインアレイカメラペア108aは、第1の上側ラインアレイカメラ110a及び第1の下側ラインアレイカメラ120aを含む。第1の上側ラインアレイカメラ110aは、第1の下側ラインアレイカメラ120aの上方に垂直に位置する。第1の下側ラインアレイカメラ120aは、第1の上側ラインアレイカメラ110aから離れるように、第1の距離D1に位置する。図2に見られるように、第1の下側ラインアレイカメラ120aの第1の下側視野122aは、第1の上側カメラ110aの第1の上側視野112aに平行である。第1の視野112a、122aは、また、船400のデッキ402に平行であり得る。
第1の上側ラインアレイカメラ110aは、画素111aの第1の上側1次元配列を使用して、第1の上側視野112a内に1つ以上の1次上側データセットを捕捉するように構成されている。各1次上側データセットは、第1の上側ラインアレイカメラ110aの第1の上側1次元配列の画素111aによって捕捉されたものの1次元デジタル出力である。第1の下側ラインアレイカメラ120aは、第1の上側ラインアレイカメラ110aと同様に動作する。第1の下側ラインアレイカメラ120aは、第1の下側視野122a内に1つ以上の1次下側データセットを捕捉するように構成されている。1次下側データセットのそれぞれは、第1の下側ラインアレイカメラ120aの第1の下側1次元配列の画素121aによって捕捉されたものの1次元デジタル出力である。
第2のラインアレイカメラペア108bは、第2の上側ラインアレイカメラ110b及び第2の下側ラインアレイカメラ120bを含む。第2の上側ラインアレイカメラ110bは、第2の下側ラインアレイカメラ120bの上方に垂直に位置する。第2の下側ラインアレイカメラ120bは、第2の上側ラインアレイカメラ110bから離れるように、第1の距離D1に位置する。図2に見られるように、第2の下側ラインアレイカメラ120bの第2の下側視野122bは、第2の上側カメラ110bの第2の上側視野112bに平行である。第1の視野112b、122bは、また、船400のデッキ402に平行であり得る。
第2の上側ラインアレイカメラ110bは、第2の上側1次元配列の画素111bを使用して、第2の上側視野112b内に1つ以上の二次上側データセットを捕捉するように構成されている。二次上側データセットのそれぞれは、第2の上側ラインアレイカメラ110bの第2の上側1次元配列の画素111bによって捕捉されたものの1次元デジタル出力である。第2の下側ラインアレイカメラ120bは、第2の上側ラインアレイカメラ110bと同様に動作する。第2の下側ラインアレイカメラ120bは、第2の下側視野122b内に1つ以上の二次下側データセットを捕捉するように構成されている。二次下側データセットのそれぞれは、第2の下側ラインアレイカメラ120bの第2の下側1次元配列の画素121bによって捕捉されたものの1次元デジタル出力である。
示される実施形態では、第2の上側ラインアレイカメラ110bは第1の上側ラインアレイカメラ110aに対面し、第2の下側ラインアレイカメラ120bは第1の下側ラインアレイカメラ120aに対面する。ラインアレイカメラの第2のペア108bは、ラインアレイカメラの第1のペア108aから離れるように、第2の選択距離に位置する。図2に見られるように、ラインアレイカメラのペア108a、108bが相互に対面するため、第1の上側視野112aは第2の上側視野112bと重なり、第1の下側視野122aは第2の下側視野122bと重なる。第2の視野112b、122bは、第1の視野112a、122aに平行である。したがって、船外に落下する物体200は、4つの視野112a、112b、122a、122bを通って必然的に落下するであろう。
ただの単一のラインアレイカメラは、物体200の存在を検出することが要求され、しかしながら、少なくとも2つのラインアレイカメラは、物体200の軌道及び速度を検出することが要求される。追加のラインアレイカメラは、忠実性を増加させるために追加され得る。追加のラインアレイカメラは相互に対面し、また、物体200のサイズ及び場所を判定するために追加され得る。
物体200が最初に視野112a、112b、122a、122bのどれに入るかに基づいて、物体200の運動方向を判定することができる。例えば、物体200が第1の時点において上側視野112a、112bを交差し、次に、第2の時点において下側視野122a、122bを交差する場合、物体200が第1の方向X1に進み、ひいては、船400の船外に落下することが判定され得る。有利なことに、物体200が移動している方向を知ることは、視野112a、112b、122a、122bを通って船外に落下する人と、視野112a、112b、122a、122bを通って飛んでいる鳥とを区別することに役立つであろう。(図1(A)〜図1(E)に見られるように)第1の選択距離D1と、移動物体200が上側視野112a、112bに入る時間と、下側視野122a、122bに入る時間との間の時間周期とを使用して、物体200の速度は、2次元画像を作るために計算及び使用されることができる。
さらに、第1の上側視野112aが第2の上側視野112bと重なり、第1の下側視野122aは第2の下側視野122bと重なるように、ラインアレイカメラを相互に対面するように配列することができる。有利なことに、2つのラインアレイカメラを相互に対面させることは、2つのカメラを参照して、物体200のサイズ及び物体200の場所についての追加情報を提供し得る。したがって、ラインアレイカメラの第1のペア108aから物体までの距離D3を判定し得、ラインアレイカメラの第2のペア108bから物体200までの距離D4を判定し得る。相互に対面する2つのラインアレイカメラ110a、120aの間の物体200の場所を判定するために、ラインアレイカメラ110a、120aのそれぞれから2つのデータセットを相互に比較する。具体的には、物体200が占める画素数は、各データセット(別名、ターゲット画素)の範囲内のものである。例えば、物体が第1の上側ラインアレイカメラ110aに関する100ターゲット画素を占め、及び第2のラインアレイカメラ120a上で2画素を占める場合、物体は、第1の上側ラインアレイカメラ110aにより近くなる。次に、各データセットの画素数、ラインアレイカメラ110a、120aのそれぞれの画角、及びラインアレイカメラ110a、120aのそれぞれの間の既知の距離に応答して、ラインアレイカメラ110a、120aの間の物体200の実際の場所を計算することができる。次に、2つのラインアレイカメラ110a、120aの間の物体200の場所と、「ターゲット画素数」とを使用して、物体200のサイズを判定し得る。有利なことに、物体のサイズが選択されたサイズ範囲内にあるときだけ、アラーム170は起動され得る。
制御システム150は、物体船外落下検出システム100の動作を制御し、物体が船外に落下しているかどうか、物体200であろうもの、及び物体200が船外に落下した場所を判定するように構成されている。制御システム150は、上記に説明した速度、軌道、サイズ、及び場所の計算を行うように構成されている。制御システム150は、ラインアレイカメラ110a、120a、110b、120bのそれぞれと通信する。制御システム150は、プロセッサ及び関連メモリを含み得る。プロセッサは、限定ではないが、均一的または不均一に配列されるフィールドプログラムゲートアレイ(FPGA)、中央処理装置(CPU)、特定用途集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、またはグラフィックス処理ユニット(GPU)ハードウェアを含む、多様な可能であるアーキテクチャのいずれかのシングルプロセッサシステムまたはマルチプロセッサシステムであり得る。メモリは、限定ではないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、または他の電子、光学、磁気コンピュータ可読媒体、もしくは任意の他のコンピュータ可読媒体であり得る。
いったん各データセットがラインアレイカメラ110a、120a、110a、120bによって捕捉されると、データセットは、物体200が4つの視野112a、122a、112b、122bのいずれかを通過したかどうか、及び物体200が人であるかどうかを判定するように、制御システム150によって処理される。人が船外に落下していると判定されたとき、アラーム170は起動され得る。アラーム170は、可視及び/または可聴であり得る。加えて、制御システムが人物船外落下イベントを検出しているとき、応答プロトコルは起動され得る。例えば、一実施形態では、応答プロトコルは、アラーム170、乗組員への通知メッセージ、ブイドロップ320、エンジン停止、または沿岸警備隊へのコールのうちの少なくとも1つを含み得る。これらの応答プロトコルは、いったん検出が行われると、船400で、自動的に、または乗組員のメンバーによって開始し得る。加えて、ラインアレイカメラ110a、120a、110b、120bの1つによって集約された2次元画像は、また、人による検証のために伝送され得る。次に、乗組員は、カメラ310からの視像、またはラインアレイカメラ110a、120a、110b、120bの1つによって集約された2次元画像に基づいて行動を取り得る。物体200が人ではない場合、乗組員はアラームを停止させ得るが、物体200が人である場合、乗組員は人を救う救助活動を開始し得る。代替として、制御システム150は、視覚認識によって、物体200の正体を判定するように構成され得る。例えば、制御システム150が、物体200の正体がボトルであることを判定した場合、アラーム170は停止され得るが、物体200の正体が人である場合、制御システム150はアラーム170を起動し得る。加えて、乗組員メンバーが、人物船外落下イベントのさらなる検証のために、(船に搭載されたセキュリティカメラからの)対応するセキュリティカメラの映像によって迅速に検索するために、時間及び場所情報を乗組員メンバーに送信することができる。
ここで、図2を参照することに続けて、図3及び図4を参照する。図3及び図4は、本開示の実施形態による、船400上に組み込まれる物体船外落下検出システム100を示す。図3及び図4に示される構成は、船上の船外検出システム100の可能である実施態様の実施例である。図3及び図4に見られるように、及び上記に言及したように、ラインアレイカメラは、ラインアレイカメラのペア108a〜108nとして配置される。ラインアレイカメラペア108a〜108nのそれぞれは、上側ラインアレイカメラ110及び下側ラインアレイカメラ120を含む。図3はラインアレイカメラの6つのペア108a〜108fを示し、ラインアレイカメラのペア108a〜108fのぞれぞれは、下側ラインアレイカメラ120a〜110fの上方に垂直に位置する上側ラインアレイカメラ110a〜110fを有し、図示されないラインアレイカメラのペア108〜108nの残りのものと同じである。図3に見られるように、ラインアレイカメラのペア108a〜108nは船400の周囲に系統的に配列され、これにより、船400の全外周470は、上側視野112a〜112nの範囲内にある。したがって、物体200が船400から落ちた場合、上側視野112a〜112nを必然的に通過し、続いて、各々の下側視野(図3に図示されないが、上側視野112a〜112nの真下にある)を通過するであろう。図2に見られるように、上側視野112a〜112fは下側視野122a〜122fに平行に配列され、図2に図示されない残りの視野と同じである。当業者によって認識され得るように、本開示は、船400のサイズ及び形状に応じて変わり得るラインアレイカメラのペア108a〜108n(または単一のユニット)の数または配列によって限定されない。カメラの配列は、船毎に異なるように設計される必要があり得、また、各ラインアレイカメラの品質に依存し得る。例えば、より低い画素数を伴うラインアレイカメラは、船の周囲に設置されることがさらに要求され得る。追加のラインアレイカメラは、船400からのはみ出しがある場合に、要求され得る。より少数のラインアレイカメラは、船400から落ちることが不可能であるエリア(すなわち、バルコニーがない場所、窓がない場所、上側デッキがない場所、乗客及び/または乗組員がアクセスできない船のエリア)で必要とされ得る。
ここで、図1〜図3の構成要素を参照しながら、図5を参照する。図5は、本開示の実施形態による、物体200の船外落下を検出する方法500のフローチャートを示す。ブロック504において、少なくとも1つのラインアレイカメラ110a、110b、120a、120bは、ラインアレイカメラ110a、110b、120a、120bのぞれぞれの内部の1次元配列の画素111a、111b、121a、121bを使用して、ラインアレイカメラ110a、110b、120a、120bの視野112a、112b、122a、122bの中の1つ以上のデータセットを捕捉する。各データセットは、ある時点における1次元配列の画素からの1次元出力である。ブロック506において、制御システム150は、1つ以上のデータセットに応答して、物体200が視野を通って移動した時を判定する。ブロック508において、制御システム150は、1つ以上のデータセットに応答して、物体200が人であるかどうかを判定する。検出システム100は、常に、ラインアレイカメラ110a、110b、120a、120bの全てからデータセットを捕捉し、データセットを分析し、視野112a、112b、122a、122bのいずれかの中に物体200が移動した時を判定する(同じデータセット内の画素を比較することによって、同様に、同じカメラから得られた異なるデータセットを比較することによって、この判定を行う)。いったん検出システム100が、物体200が1つ以上のカメラの視野内に移動したことを判定すると、検出システム100は、他のカメラからのデータセットを分析し、物体200が落下した人または否かどうかについてのさらなる情報を得ることができる。
有利なことに、複数のラインアレイカメラを利用することで、落下した物体に関する検出及び検証の複数の積み重ねを可能にし、したがって、冗長性を増加させ、フォールスアラーム率を減少させる。また、有利なことに、ラインアレイカメラは小型であり、船または他の構造の側面から600mmを超えて突出しない場合がある。さらに有利なことに、上記に説明したラインアレイカメラは、検出の数秒後以内に物体の画像を人による検証のために提供することが可能になるだろう。また有利なことに、SWIRカメラは、それらが可視光を必要としなく、ひいては慎重な検出を行うことができるため、検出目的のために有益である。加えて、SWIR波長は、また、通常、可視カメラの視界を見えなくするであろう霞等の一般的な大気条件を貫通し得る。また、アクティブな照明を実装し得る。
上記の説明は特定の順序で図5の流れ工程を説明しているが、添付の特許請求の範囲で特に別段の要求がない限り、ステップの順序付けは変わり得ることを理解されたい。
ここで、図1〜図3の構成要素を参照しながら、図6を参照する。図6は、本開示の実施形態による、物体200の船外落下を検出した後の応答プロトコルの方法600のフローチャートを示す。ブロック610において、物体200は、ライン配列検出システム100によって検出される。ブロック610に続いて、ライン配列検出システム100が船外に落下した物体200が人であることを判定したとき、一連の複数の応答がある。最初に、低リグレット応答は、ブロック620で開始し得る。ブロック620における低リグレット応答では、ブイ320は落下し得る、及び/または物体200の2次元画像は、人による検証のために送信され得る。ブロック620において低リグレットシナリオがフォールスアラームであることが分かる場合、船400は、ブロック622において、通常動作に戻り得る。ブロック630における中間リグレット応答では、船400のエンジンは停止し得る、及び/またはセキュリティビデオは、物体200が船400から落ちたことが検出された場所の近くの場所が精査され得る。ブロック630において中間リグレット応答がフォールスアラームであることが分かった場合、船400は通常動作に戻り得る。ブロック640における高リグレットシナリオでは、次に、航路は逆になり、乗客に通知され、沿岸警備隊に通知され得、セーフティクルーは水中に行かされ得る。
上記の説明は特定の順序で図6の流れ工程を説明しているが、添付の特許請求の範囲で特に別段の要求がない限り、ステップの順序付けは変わり得ることを理解されたい。
上記に説明したように、複数の実施形態は、プロセッサによって実施されるプロセスの形態と、それらのプロセスを実践するためのデバイス(プロセッサ等)の形態であり得る。実施形態は、また、ネットワーククラウドストレージ、SDカード、フラッシュドライブ、フロッピーディスク、CD ROM、ハードドライブ、または任意の他のコンピュータ可読記憶媒体等の有形的表現媒体で具現化される命令を含有するコンピュータプログラムコードの形態であり得、コンピュータプログラムコードがコンピュータにロードされ及びコンピュータによって実行されるとき、コンピュータは実施形態を実践するためのデバイスになる。実施形態は、また、コンピュータプログラムコードの形態であり得、例えば、記憶媒体内に記憶された、コンピュータにロードされた及び/またはコンピュータによって実行されたコンピュータプログラムコードの形態、または、いくつかの伝送媒体を通して伝送された、コンピュータにロードされた及び/またはコンピュータによって実行されたコンピュータプログラムコードの形態、または電気配線または電気ケーブルを通して、光ファイバを経由して、もしくは電磁放射等を介して等、いくつかの伝送媒体を通して伝送されたコンピュータプログラムコードの形態のどれかであり、コンピュータプログラムコードがコンピュータにロードされ、コンピュータによって実行されるとき、コンピュータは実施形態を実践するためのデバイスになる。汎用マイクロプロセッサ上で実施されるとき、コンピュータプログラムコードセグメントは、特有の論理回路を作成するマイクロプロセッサを構成する。
用語「約(about)」は、出願時に利用可能である機器に基づいて、特定の量の測定値と関連付けられる一定の程度の誤差を含むことが意図される。例えば、「約(about)」は、所与の値の±8%もしくは±5%、または±2%の範囲を含み得る。
本明細書で使用された専門用語は、特定の実施形態だけを説明する目的のためのものであり、本開示を限定することを意図していない。本明細書に使用されるような、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈で他に明確に示さない限り、同様に、複数形を含むことが意図される。さらに、用語「備える(comprises)」及び/または「備えている(comprising)」は、本明細書で使用されるとき、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/または構成要素の存在を規定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/またはそれらの群の存在または追加を除外するわけではないことが理解されるであろう。
本開示では例示の一実施形態または複数の実施形態を参照して説明されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、種々の変更がされ得、同等のものがその要素の代わりになり得ることを当業者によって理解されるだろう。加えて、特定の状況または物質を本開示の教示に、その本質的範囲から逸脱することなく適応させるために、多くの修正がされ得る。したがって、本開示は、本開示を実行するために想到される最良の形態として開示される特定の実施形態に限定されないが、本開示は、特許請求の範囲内にある全ての実施形態を含むことが意図される。

Claims (20)

  1. 物体検出システムであって、前記システムは、
    少なくとも1つのラインアレイカメラであって、各ラインアレイカメラ内の1次元配列の画素を使用して、前記ラインアレイカメラの視野内の1つ以上のデータセットを捕捉するように構成されており、各データセットはある時点における前記1次元配列の画素からの1次元出力である、前記少なくとも1つのラインアレイカメラと、
    前記1つ以上のデータセットに応答して、物体が視野を通って移動した時を判定するように、及び前記1つ以上のデータセットに応答して、前記物体が人であるかどうかを判定するように構成されている制御システムと、を備え、
    前記制御システムは、各データセット内の変動及び各データセット間の変動のうちの少なくとも1つに応答して、人が視野を通って移動したことを判定するように構成されている、前記物体検出システム。
  2. 前記少なくとも1つのラインアレイカメラは、さらに、
    第1のラインアレイカメラと、
    前記第1のラインアレイカメラの下方に、第1の選択距離に位置する第2のラインアレイカメラと、を備え、
    前記制御システムは、前記第1のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセット、前記第2のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセット、及び前記第1の選択距離に応答して、前記物体の速度を判定するように構成されている、請求項1に記載の物体検出システム。
  3. 前記制御システムは、前記物体の前記速度に応答して、前記物体が人間ではないことを判定するように構成されている、請求項2に記載の物体検出システム。
  4. 前記制御システムは、前記物体の前記速度、ならびに前記第1のラインアレイカメラによって捕捉された前記1つ以上のデータセット及び前記第2のラインアレイカメラによって捕捉された前記1つ以上のデータセットのうちの少なくとも1つに応答して、2次元画像を編集するように構成されている、請求項2に記載の物体検出システム。
  5. 前記制御システムは、前記2次元画像を分析し、前記物体が人であるか否かを判定するように構成されている、請求項4に記載の物体検出システム。
  6. 前記制御システムは、人による検証のために、前記2次元画像を伝送するように構成されている、請求項4に記載の物体検出システム。
  7. 前記制御システムは、人が検出されたとき、応答プロトコルを起動するように構成されている、請求項1に記載の物体検出システム。
  8. 前記物体検出システムは船上に位置し、前記応答プロトコルは、アラーム、乗組員への通知メッセージ、ブイドロップ、エンジン停止、または沿岸警備隊へのコールのうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の物体検出システム。
  9. 前記少なくとも1つのラインアレイカメラは、さらに、
    第1のラインアレイカメラと、
    前記第1のラインアレイカメラから離れている第2の選択距離に位置する第3のラインアレイカメラであって、前記第2のカメラの視野が前記第1のカメラの前記視野に重なるような方法で、前記第1のラインアレイカメラに対面する、第3のラインアレイカメラと、を備え、
    前記制御システムは、前記第2の選択距離、ならびに前記第1のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセット及び前記第3のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセットのうちの少なくとも1つに応答して、前記物体のサイズ及び場所のうちの少なくとも1つを判定するように構成されている、請求項1に記載の物体検出システム。
  10. 前記制御システムは、前記物体の前記サイズに応答して、前記物体が人間ではないことを判定するように構成されている、請求項9に記載の物体検出システム。
  11. 前記物体の前記時間及び場所のうちの少なくとも1つは、前記物体の人による検証のために伝送される、請求項10に記載の物体検出システム。
  12. 前記第1のラインアレイカメラは短波赤外線カメラである、請求項1に記載の物体検出システム。
  13. 前記第1のラインアレイカメラはアクティブな照明を利用する、請求項12に記載の物体検出システム。
  14. 物体検出方法であって、前記方法は、
    少なくとも1つのラインアレイカメラの視野内の1つ以上のデータセットを、各ラインアレイカメラ内の1次元配列の画素を使用して捕捉することであって、各データセットはある時点における前記1次元配列の画素からの1次元出力である、前記捕捉することと、
    制御システムを使用して、前記1つ以上のデータセットに応答して、物体が視野を通って移動した時を判定することと、
    前記1つ以上のデータセットに応答して、前記物体が人であるかどうかを判定することと、を含み、
    前記制御システムは、各データセット内の変動及び各データセット間の変動のうちの少なくとも1つに応答して、人が視野を通って移動したことを判定するように構成されている、前記方法。
  15. 前記少なくとも1つのラインアレイカメラは、さらに、
    第1のラインアレイカメラと、
    前記第1のラインアレイカメラの下方に、第1の選択距離に位置する第2のラインアレイカメラと、を備え、
    前記制御システムは、前記第1のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセット、前記第2のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセット、及び前記第1の選択距離に応答して、前記物体の速度を判定するように構成されている、請求項14に記載の方法。
  16. 前記制御システムを使用して、前記物体の前記速度に応答して、前記物体が人間ではないことを判定することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記制御システムを使用して、前記物体の前記速度、ならびに前記第1のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセット及び前記第2のラインアレイカメラによって捕捉された1つ以上のデータセットのうちの少なくとも1つに応答して、2次元画像を編集することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  18. 前記制御システムを使用して、前記2次元画像を分析し、前記物体が人であるか否かを判定することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記制御システムを使用して、人による検証のために、前記2次元画像を伝送することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  20. 前記制御システムを使用して、人が検出されたとき、応答プロトコルを起動することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
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