JP2020504106A - 標的投与のための放射性標識物質 - Google Patents
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Abstract
Description
(i)ポリマー;
(ii)放射性同位体;および
(iii)固定化剤;
を含み、
ポリマーがアニオン性置換基を含む陽イオン交換樹脂であり;
固定化剤がポリマー上またはポリマー中に放射性同位体を固定化することができ、固定化剤が、複数のペンダント金属キレート剤側鎖を有するポリカチオンを含む高分子である放射性標識物質を提供する。
二重放射性標識物質であって、
(i)ポリマー;
(ii)第1の放射性同位体;
(iii)第2の放射性同位体;
(iv)第1の固定化剤;および
(v)第2の固定化剤;
を含み、
ポリマーがアニオン性置換基を含む陽イオン交換樹脂であり;
第1の固定化剤がポリマー上またはポリマー中に第1の放射性同位体を固定化することができ、第1の固定化剤が、複数のペンダント金属キレート剤側鎖を有するポリカチオンを含む高分子であり;第2の固定化剤がポリマー上またはポリマー中に第2の放射性同位体を固定化することができ、第2の固定化剤が、複数のペンダント金属キレート剤側鎖を有するポリカチオンを含む高分子である二重放射性標識物質を提供する。
(i)ポリマー;
(ii)第1の放射性同位体;
(iii)第2の放射性同位体;および
(iv)固定化剤;
を含み、
ポリマーがアニオン性置換基を含む陽イオン交換樹脂であり;
固定化剤がポリマー上またはポリマー中の第1の放射性同位体および第2の放射性同位体を固定化することができ、固定化剤が、複数のペンダント金属キレート剤側鎖を有するポリカチオンを含む高分子である二重放射性標識物質を提供する。
(i)上記の第1の態様のポリマーを上記の第1の態様の固定化剤と混合する工程;
(ii)任意選択的に、得られた混合物を洗浄する工程;
(iii)第1の態様の放射性同位体をさらに添加する工程;および
(iv)任意選択的に、得られた混合物を洗浄する工程
を含むプロセスを提供する。
(i)上記の第1の態様のポリマーを上記の第1の態様の放射性同位体と混合する工程;
(ii)任意選択的に、得られた混合物を洗浄する工程;
(iii)第1の態様の固定化剤をさらに添加する工程;および
(iv)任意選択的に、得られた混合物を洗浄する工程。
便宜上、本明細書中で使用した以下の略語を以下に列挙する。
本発明は、放射性標識物質であって、
(i)ポリマー;
(ii)放射性同位体;および
(iii)固定化剤;
を含み、
ポリマーがアニオン性置換基を含む陽イオン交換樹脂であり;
固定化剤がポリマー上またはポリマー中に放射性同位体を固定化することができ、固定化剤が、複数のペンダント金属キレート剤側鎖を有するポリカチオンを含む高分子である放射性標識物質を提供する。
固定化剤は、ポリマー上またはポリマー内に放射性同位体を固定化することができる化合物である。一実施形態では、固定化剤は、複数のペンダント金属キレート剤側鎖を有するポリカチオンを含む高分子である。
本発明のポリマーは、血液と生体適合性を示す(すなわち、いわゆる内因系経路による血液凝固や血小板接着の促進による血栓症を促進しない)表面を有する任意のポリマーであり得る。
本発明の放射性同位体は、画像化および/または治療が可能である。好ましくは、画像化には、SPECT画像化および/またはPET画像化が含まれる。
本発明の放射性標識物質は、ポリマー、放射性同位体、および固定化剤を含み、固定化剤はポリマー上またはポリマー中に放射性同位体を固定化することができ、固定化剤は複数のペンダント金属キレート剤側鎖を有するポリカチオンを含む高分子である。
本発明の固定化剤を、当業者は、当該分野で公知の方法および材料ならびに標準的なテキストブック(“Advanced Organic Chemistry” by Jerry March(第3版,1985,John Wiley and Sons)または“Comprehensive Organic Transformations” by Richard C.Larock(1989,VCH Publishers)など)を使用して容易に調製することができる。
本発明はまた、上記の放射性標識物質を作製するプロセスであって、
(i)上記の「ポリマー」と題する節中のポリマーを上記の「固定化剤」と題する節中の固定化剤と混合する工程と;
(ii)任意選択的に、得られた混合物を洗浄する工程と;
(iii)上記の「放射性同位体」と題する節中の放射性同位体をさらに添加する工程と;
(iv)任意選択的に、得られた混合物を洗浄する工程と
を含むプロセスを提供する。
あるいは、工程の順序は以下であり得る:
(i)上記の「ポリマー」と題する節中のポリマーを上記の「放射性同位体」と題する節中の放射性同位体と混合する工程;
(ii)任意選択的に、得られた混合物を洗浄する工程
(iii)上記の「固定化剤」と題する節中の「固定化剤」をさらに添加する工程;および
(iv)任意選択的に、得られた混合物を洗浄する工程。
あるいは、工程の順序は以下であり得る:
(i)上記の「固定化剤」と題する節中の固定化剤を上記の「放射性同位体」と題する節中の放射性同位体と混合する工程;
(ii)上記の「ポリマー」と題する節中のポリマーをさらに添加する工程;および
(iii)任意選択的に、得られた混合物を洗浄する工程。
(v)得られた混合物を水中または生理食塩水中でオートクレーブ処理し、滅菌サイクルに供する工程;
(vi)任意選択的に、得られた混合物を洗浄する工程;および
(vii)任意選択的に、得られた混合物を溶液に再懸濁する工程。
放射性標識物質を使用して、高分子の疾患マーカーとの特異的な生物学的相互作用に基づいて、in vivoで所定の疾患部位に治療用同位体を蓄積させることができる。一実施形態では、標的疾患部位は肺である。一実施形態では、本発明の放射性標識物質は、強力な肺結合力を有する高分子(PDLおよびPLOから選択されるポリカチオンなど)を含む。
実施例1:ポリマーDTPA−PLO固定化剤の合成
ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)を、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)カップリング法(Hermanson,G.T.,2013.Bioconjugate Techniques,Academic Press)を使用して、ポリ−L−オルニチン骨格(PLO、Sigma P4538;分子量5〜15kD)に沿ってランダムな第一級アミノ基に共有結合させた。例えば、PLO(10mg/mL、500μL)を、DTPA(20mM)、EDC(20mM)、およびスルホ−NHS(10mM、N−ヒドロキシスルホスクシンイミド)のリン酸緩衝液(pH7)(0.02M、500μL)溶液に添加した。溶液を室温で2時間混合し、次いで、PD−10脱塩カラム(GE Healthcare 17−0851−01)で精製した。
錯滴定指示薬キシレノールオレンジ(XO)およびそのFe3+との有色錯体(C.Gay,J.Collins,J.M.Gebicki,鉄(III)−キシレノールオレンジ錯体を用いた溶液中の鉄の測定,Anal.Biochem.273(1999)143−148.doi:10.1006/abio.1999.4207)を使用して、連結キレーター(DPTA)のポリカチオンポリマー(PLO)に対するモル比を決定した。既知濃度のキレート−ポリカチオンを既知濃度のFeCl3溶液に添加し、遊離Fe3+を、有色XO:Fe3+錯体の形成によって決定した。試料の吸光度は、μM範囲でFe3+濃度に比例するXO:Fe3+錯体の検量線と関連していた。
ポリマーDTPA−PLO固定化剤を、他のレポーター分子で共有結合性に標識することができる。例えば、蛍光タグであるフルオレセインを、フルオレセインイソチオシアナート(FITC、Sigma F4274)との反応によって抱合することができる。簡潔に述べれば、DTPA−PLO(1.4mg/mL、500μL)を、FITC(0.1mg/mL)の炭酸緩衝液(pH9)(0.02M、500μL)の溶液に添加した。溶液を4℃で一晩放置し、1M塩化アンモニウム(50μL)の添加によって反応を停止させた。蛍光標識したポリカチオンを、PD−10脱塩カラム(GE Healthcare 17−0851−01)によって精製した。
上記の実施例3にあるように調製した蛍光標識したDTPA−PLOを使用して、固定化剤のポリスチレンスルホナートミクロスフェアの表面への結合を定量した。種々の量の蛍光DTPA−PLO(5、10、20、30μg)を、ポリスチレンスルホナートミクロスフェア(1mg、直径8μm)と水または生理食塩水(1mL)中にて室温で1時間混合した。ミクロスフェアを、3000gで2分間の遠心分離によってペレット化し、上清(200μL)中の蛍光を、Varioskan LUXマルチモードプレートリーダー(励起波長485nm;発光波長525nm、Thermo Fisher Scientific)でそれぞれ測定した。
表1は、177Lu放射性標識ミクロスフェアの調製のための例示的プロセスを示す。
in vivoでのミクロスフェアの最適な肺負荷および反復肺ミクロスフェア負荷ストラテジーの安全性を、2コホートのBALB/cマウスを使用して調査した。第1のコホートについて、5匹の健康なマウスから構成される3群に、5%デキストロース溶液中の非放射性ミクロスフェア(直径8μm)を(尾静脈を介して)静脈内に単回負荷した。群におけるミクロスフェア負荷を、6mg/kgから9mg/kgに、次いで12mg/kgに漸増させた。マウスの福祉を毎日慎重にモニタリングし、マウスを、いくつかの標準的なマウスモデル基準に対してスコアリングした(0〜3)。注射7日後に、マウスを選別し、組織学のためにその肺を採取した。各群由来の2つの肺を組織学のために公認の動物病理研究所に送り、有資格病理学者による報告を受けた。
3匹のBALB/cマウスから構成される4群に、177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(8μm;3mg/kg;群1)、ミクロスフェアなしの177Lu−DTPA−PLO(群2)、ミクロスフェアに直接結合し、ポリマー固定剤を含まない177Lu(3mg/kg;群3)、または遊離177LuCl3(群4)のいずれかを使用して(尾静脈を介して)静脈内注射した。3時間後、12匹の全てのマウスを安楽死させ、解剖して肺、肝臓、脾臓、および屠体の放射活性を測定した。結果を表3に示す。
5匹のBALB/cマウスに、177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェアの調製物(3mg/kg)を(尾静脈を介して)静脈内注射した。ミクロスフェアは直径8μmであり、1ミリグラムあたり26MBqの177Luが負荷されている。各マウスが1.66MBqの平均放射能を照射されるように、このミクロスフェアを、5%デキストロース溶液の懸濁液(0.17mL)として注射した。注射5日後に、マウスを安楽死させ、解剖して肺、肝臓、および屠体中の放射活性を測定した。解剖したマウスを、Infinia Hawkeye4 SPECTスキャナ(GE Healthcare)を使用して画像化し、肺内の放射能を、CRC−Ultra chamber(Capintec)を使用して測定した。結果を図4および表4にまとめている。
一連のいくつか(n=8)の個別の実験にわたって、合計で64匹のBALB/cマウスに、177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(3mg/kg)を(尾静脈を介して)静脈内注射した。ミクロスフェアは直径8μmであり、このミクロスフェアを、各マウスが1.6MBqの平均放射能を照射されるように、5%デキストロース溶液(0.17mL)の懸濁液として注射した。注射後の種々の時点で(24〜552時間)、マウスを安楽死させ、解剖して肺、肝臓、および屠体中の放射活性を測定した。解剖したマウスを、Infinia Hawkeye4 SPECTスキャナ(GE Healthcare)を使用して画像化し、肺内の放射能を、CRC−Ultra chamber(Capintec)を使用して測定した。結果を表5および図5にまとめている。
いくつかの異なるDTPA−PLO構築物を、DTPAのPLOに対する異なるモル比を用いて構築した(実施例1)。これらのポリマーのうちのDTPAのPLOに対するモル比が17.5、13.8、および7.3である3つのポリマーを使用して、3つの177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(直径8μm)を構築した。これらを、各マウスが0.9MBqの平均放射能を照射されるように、5%デキストロース溶液(0.15mL)の懸濁液として4匹のBALB/cマウスから構成される3群に(尾静脈を介して)静脈内注射した。注射4日後に、マウスを安楽死させ、解剖して、肺内の放射活性をCRC−Ultra chamber(Capintec)を使用して測定した。肺保持の結果を表6にまとめている。
滅菌177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物を、滅菌材料から出発し、滅菌技術(工程1〜5)を使用した実施例5中の方法にしたがって生成することができる。しかし、完全な調製物が標準的なオートクレーブ条件に安定であり(工程6、実施例5)、依然として高いin vivo保持を示す場合は有利であろう。そのような調製物の任意の臨床使用には、最終調製物を患者への配布および静脈内注射前にオートクレーブ処理によって滅菌することが必要であろう。BALB/cマウスにおける4つの異なる滅菌調製物のin vivo肺保持を、種々の時点での1グラムの組織の湿重量あたりの注入量の百分率として図6にまとめている。滅菌条件下で調製した177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェアのデータを、×記号として近似指数曲線と共に示す(実施例8由来のデータ)。これらのデータに加えて、3つの異なるオートクレーブ処理した177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物を生成した。第1に(+データポイント)、177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェアを、水中で行う工程2および6を使用して調製した(実施例5)。第2に(△のデータポイント)、177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェアを、水中で行う工程2、および生理食塩水中で行う工程6を使用して調製した(実施例5)。第3に(○データポイント)、177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェアを、生理食塩水中で行う工程2および6の両方を使用して調製した(実施例5)。これら3つの177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物を、各マウスが1.3MBqの平均放射能を照射されるように、10匹のBALB/cマウスから構成される3群に、生理食塩水(0.17mL)の懸濁液として(尾静脈を介して)静脈内注射した。注射6日後に、各群由来の5匹のマウスを安楽死させ、解剖して、肺内の放射活性をCRC−Ultra chamber(Capintec)を使用して測定した。注射12日後に、各群の残りの5匹のマウスについてこれを繰り返した。
マウス4T1−luc2乳癌細胞株は、in vivoでの腫瘍成長を非侵襲性に画像化可能であるので、一般的に使用されている肺転移モデルである。細胞株はホタルルシフェラーゼ遺伝子(luc2)でトランスフェクトされており、その結果、ルシフェリンの存在下で、生細胞が生物発光カメラを使用して検出することができる光を発する。この肺転移モデルを使用して調査を開始するために、12匹のBALB/cマウスを3つの群に分け、25000、50000、または100000個の4T1−luc2細胞を含むハンクス平衡塩類溶液(150μL)を(尾静脈を介して)静脈内注射した。肺腫瘍成長を、細胞注射の3、6、9、および13日後に測定した。簡潔に述べれば、マウスに、ルシフェラーゼ基質であるルシフェリンを腹腔内(IP)注射し、次いで、マウスを麻酔し、肺生物発光を、IVISスペクトルin vivo画像化システム(PerkinElmer)を使用して測定した。マウス肺由来の生物発光流の測定値を図7に示す。50000個の細胞の注射により、都合の良い範囲の生物発光流の成長曲線が得られることが見出され、この細胞数をさらなる実験による調査のために採用した。
4T1−luc2細胞(50000細胞)を(尾静脈を介して)静脈内注射することによって腫瘍を18匹のBALB/cマウスの肺内で腫瘍を成長させた。腫瘍成長の5日目に、肺生物発光を、IVISスペクトルin vivo画像化システム(PerkinElmer)を使用して測定し、マウスを以下の2群に分けた;処置群(n=9)およびほぼ等しい総腫瘍量を保有するネガティブコントロール群(n=9)。次いで、処置群のマウスに、各マウスが1.59MBqの平均放射能を照射されるように、177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(3mg/kg)を(尾静脈を介して)静脈内注射した。ネガティブコントロール群のマウスに、非放射性175Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(3mg/kg)を注射した。ミクロスフェアは直径8μmであり、このミクロスフェアを5%デキストロース溶液(0.17mL)の懸濁液として注射した。成長11日目に(内部照射への曝露の6日後に)、腫瘍生物発光を測定し、結果を図8に示す。
4T1−luc2細胞(50000細胞)の(尾静脈を介した)静脈内注射によって20匹のBALB/cマウスの肺内に腫瘍を成長させた。腫瘍成長の5日目に、肺生物発光を、IVISスペクトルin vivo画像化システム(PerkinElmer)を使用して測定し、マウスを以下の2群に分けた;処置群およびほぼ等しい総腫瘍量を保有するネガティブコントロール群。次いで、処置群のマウスに、各マウスが1.59MBqの平均放射能を照射されるように、177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(3mg/kg)を(尾静脈を介して)静脈内注射した。ネガティブコントロール群のマウスに、非放射性175Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(3mg/kg)を注射した。ミクロスフェアは直径8μmであり、このミクロスフェアを5%デキストロース溶液(0.17mL)の懸濁液として注射した。マウスの福祉を毎日慎重にモニタリングし、マウスを、いくつかの標準的なマウスモデル基準に対してスコアリングした(0〜3)。マウスをスコアリングする者は、どのマウスが各群に割り当てられているのかを知らず、全ての基準にわたって全スコアが3以上に到達した場合、肺生物発光を直ちに測定し、動物を選別した。エンドポイントにしばしば寄与する一般的基準は、毛の外観、活動、動き、呼吸、および体重であった。マウスを選別した時点を使用して2群の生存関数を評価し、これを図9に示す。
177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア上の異なる放射活性に曝露されたマウス肺腫瘍の成長に及ぼす影響を調査した。4T1−luc2細胞(50000細胞)の(尾静脈を介した)静脈内の注射によって40匹のBALB/cマウスの肺内で腫瘍を成長させた。腫瘍成長の5日目に、肺生物発光を、IVISスペクトルin vivo画像化システム(PerkinElmer)を使用して測定し、マウスを以下の4群に分けた;ネガティブコントロール群(n=10)およびほぼ等しい総腫瘍量を保有する3つの処置群(3×n=10)。次いで、3つの処置群のマウスに、各マウスが0.82、1.1、または1.37MBqの平均放射能を照射されるように、177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(3mg/kg)を(尾静脈を介して)静脈内注射した。ネガティブコントロール群のマウスに、非放射性175Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(3mg/kg)を注射した。ミクロスフェアは直径8μmであり、このミクロスフェアを5%デキストロース溶液(0.17mL)の懸濁液として注射した。成長11日目に(内部照射への曝露の6日後に)、腫瘍生物発光を測定し、結果を図10に示す。
肺は、患者予後が非常に不良である最も頻繁な黒色腫遠隔転移部位と見なされている(Tas,F.,& Erturk,K.(2017).Recurrence behavior in early−stage cutaneous melanoma:pattern,timing,survival,and influencing factors.Melanoma Research,27(2),134−139.http://doi.org/10.1097/CMR.0000000000000332)。C57BL/6由来のB16黒色腫は、一般的に使用されているマウス肺転移モデルである。BALB/cマウス肺内のルシフェラーゼでトランスフェクトされたB16−F10−luc2細胞株の成長に及ぼす177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア由来の内部照射の影響を調査した。
本研究では腫瘍を持たない正常なマウス肺に及ぼす内部照射処置の影響を試験し、いくつかの耐性の証拠を得た。5匹のBALB/cマウスに、177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(3匹のマウス)または175Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(2匹のマウス)のいずれかを(尾静脈を介して)静脈内注射した。ミクロスフェアは直径8μmであり、このミクロスフェアを、3mg/kgを負荷する5%デキストロース溶液(0.17mL)の懸濁液として注射した。177Luを照射されたマウスは、1.66MBqの平均放射能を照射された。上記の腫瘍を有するマウスについて記載のように、マウスの福祉を毎日慎重にモニタリングし、マウスを、いくつかの標準的なマウスモデル基準に対してスコアリングした(0〜3)。注射24時間後に、マウスを安楽死させ、肺を取り出し、10%中性緩衝ホルマリン中で固定した。各マウス由来の単一の肺を組織学のために公認の動物病理研究所に送り、どのマウスが内部照射処置を受けており、そしてどのマウスがコントロール処置を受けているのかを知らされていない有資格病理学者による報告を受けた。
4T1−luc2細胞(50000細胞)の(尾静脈を介した)静脈内注射によって20匹のBALB/cマウスの肺内に腫瘍を成長させた。腫瘍成長の5日目に、肺生物発光を、IVISスペクトルin vivo画像化システム(PerkinElmer)を使用して測定し、マウスを以下の2群に分けた;処置群(n=9)およびほぼ等しい総腫瘍量を保有するネガティブコントロール群(n=9)。次いで、処置群のマウスに、各マウスが1.6MBqの平均放射能を照射されるように、177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(3mg/kg)を(尾静脈を介して)静脈内注射した。ネガティブコントロール群のマウスに、非放射性175Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(3mg/kg)を注射した。ミクロスフェアは直径8μmであり、このミクロスフェアを5%デキストロース溶液(0.17mL)の懸濁液として注射した。成長10日目に(内部照射への曝露の5日後に)、マウスを選別し、組織学的分析のためにその肺を取り出した。各群由来の4つの肺を組織学のために公認の動物病理研究所に送り、どのマウスが内部照射処置を受けており、そしてどのマウスがコントロール処置を受けているのかを知らされていない有資格病理学者による報告を受けた。
BALB/cマウス系統は、肺に及ぼす内部照射の生物学的影響を調査するための最も適切なモデルではないかもしれない。CBAマウス系統は、放射線肺臓炎および肺線維症を調査するためのよりよいモデルと示唆されている(Dabjan,M.B.ら,2016.マウスにおける放射線傷害のモデル化における変化傾向の調査:良好、不良、および不明を明らかにする.Laboratory Investigation,96(9),pp.936−949)。
本研究では全血球数に及ぼす肺内部照射処置の長期影響を評価し、177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェアの耐性のさらなる証拠を得た。CBAマウスから構成される3群に、175Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(群1、3匹のマウス、非放射性コントロール)、0.55MBqの177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(群2、5匹のマウス)、または1.1MBqの177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(群3、5匹のマウス)のいずれかを(尾静脈を介して)静脈内注射した。ミクロスフェアは直径8μmであり、このミクロスフェアを、3mg/kgを負荷する生理食塩水(0.17mL)の懸濁液として注射した。177Luを投与されたマウスは、群2および3についてそれぞれ0.51MBqおよび1.0MBqの平均放射能を照射された。推定平均肺吸収線量を、群2および3についてそれぞれ23.2Gyおよび46.1Gyである過去の保持データに基づいて計算した。マウスの福祉を14日間毎日慎重にモニタリングし、その後に1周間に2回福祉評価を行った。マウスを、いくつかの標準的なマウスモデル基準に対してスコアリングした(0〜3)。注射3ヶ月後に、マウスを麻酔し、心穿刺によって抗凝固薬(0.18%EDTAのPBS溶液)を予め負荷したシリンジ中に採血した。採取した血液試料を、Advia2120血液学システム(Siemens)で分析し、結果を図16に示す。
実施例20に記載のように、3つのCBAマウス群に、175Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(群1、3匹のマウス、非放射性コントロール)、0.55MBqの177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(群2、5匹のマウス)、または1.1MBqの177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア調製物(群3、5匹のマウス)のいずれかを(尾静脈を介して)静脈内注射した。マウスの福祉を14日間毎日慎重にモニタリングし、その後に1周間に2回福祉評価を行った。マウスを、いくつかの標準的なマウスモデル基準に対してスコアリングした(0〜3)。注射3ヶ月後および採血後(実施例20)に、マウスを頸椎脱臼によって安楽死させ、肺および心臓を採取した。各マウス由来の肺組織および心臓組織の試料を組織学のために公認の動物病理研究所に送り、どのマウスが内部照射処置を受けており、そしてどのマウスがコントロール処置を受けているのかを知らされていない有資格病理学者による報告を受けた。
前述の試験は全てマウスモデルについて言及しており、異なる動物種、好ましくは、非げっ歯類で生体内分布および安定性の結果を確証することが望ましかった。以下のためにウサギを選択した:a)サイズがより大きく、関連臓器内の生体内分布のより良好な画像化が可能であること、およびb)異なる静脈内注射経路を介した(すなわち、耳静脈による)ミクロスフェアの投与が可能であること。2羽のニュージーランドホワイト系ウサギに、麻酔下で177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア(3.9mg/kg)を(耳静脈を介して)静脈内注射した。ミクロスフェアは直径8μmであり、このミクロスフェアを、各ウサギが107MBqの平均放射能を照射されるように、5%デキストロース溶液(3mL)で注射した。ウサギのガンマカメラ画像を、麻酔下で注射直後、ならびに注射1、2、および3時間後に得た(図18)。視覚化するために、画像のカウントを、50倍にした。さらに、2羽のニュージーランドホワイト系ウサギに、麻酔下で、177Lu−DTPA−PLOポリマー(ミクロスフェアなし)を、そして2羽のウサギに遊離177LuCl3を、それぞれ120MBqおよび112MBqの平均放射活性を有する5%デキストロース溶液で(耳静脈を介して)静脈内注射した。
2羽のニュージーランドホワイト系ウサギに、麻酔下で177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア(3mg/kg)を(耳静脈を介して)静脈内注射した。ミクロスフェアは直径8μmであり、このミクロスフェアを、各ウサギが74.9MBqの平均放射能を照射されるように、生理食塩水(3mL)に含めて注射した。ウサギのガンマカメラ画像を、麻酔下でそれぞれの場合において、注射直後、ならびに注射1、6、12、および19日後に得た(図19)。視覚化するために、画像のカウントを、5倍にした。ウサギの一般的な挙動および状態を注射後に毎日綿密にモニタリングして、福祉に及ぼす任意の影響を評価した。図19中のウサギガンマカメラ画像から、個別の臓器のガンマカウントを、画像上に目的の領域を描くことによって得た。これらを、既知の線源を用いた一点校正によって実際の放射能に変換した。これらのデータを表9にまとめている。
表9に示したニュージーランドホワイト系ウサギの肺、骨格、および腎臓についてのガンマカウントおよび放射能を使用して、経時的に19日間にわたって臓器に送達された1グラムの組織の湿重量あたりの注入量の百分率を計算した(図20)。これを、ウサギ肺については20g、腎臓については15g、およびウサギ骨格については265.2gの平均組織湿重量を仮定して計算した(平均ウサギ重量の6%;Stephen W Barthold,2015.Pathology of Laboratory Rodents and Rabbits,Fourth Edition)。マウスと同様に、ウサギ肺は経時的に1グラムの組織あたり大部分の線量を照射される。放射線吸収線量を、医療体内放射線量(MIRD)スキーマを使用し、そして177Luからのγ線放出の軽微な寄与を無視して評価した。19日間にわたって177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア上の74.9MBqの放射能を注射した肺が照射された吸収線量は31.1Grayと推定され、一方で、腎臓および骨格への吸収線量は、それぞれたった1.5および1.1Grayであると推定された。
本研究では全血球数に及ぼす内部照射処置の影響を試験し、忍容性の証拠をさらに得た。10羽のニュージーランドホワイト系ウサギに、麻酔下で177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア(2mg/kg;2×4ウサギ)またはネガティブコントロールとしての175Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア(2mg/kg;2ウサギ)のいずれかを(耳静脈を介して)静脈内注射した。ミクロスフェアは直径8μmであり、このミクロスフェアを生理食塩水(3mL)に含めて注射し、177Luを注射したウサギに47MBqまたは94MBqのいずれかの平均放射能を照射した。ウサギの一般的な挙動および状態を注射後に毎日綿密にモニタリングして、福祉に及ぼす任意の影響を評価した。注射直前ならびに注射5時間後、24時間後、7日後、14日後、および21日後に、耳静脈を介して抗凝固薬を予め負荷したシリンジ中に採血した。採取した血液を、Advia2120血液学システム(Siemens)で分析し、結果を図21に示す。
3群のニュージーランドホワイト系ウサギに、麻酔下で175Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア(群1、1羽のウサギ)または3mg/kgを負荷する177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア(群2および3、各2羽のウサギ)のいずれかを(耳静脈を介して)静脈内注射した。ミクロスフェアは直径8μmであり、このミクロスフェアを、生理食塩水(3mL)に含めて注射し、群2および3はそれぞれ39MBqおよび90MBqの平均放射活性を照射された。ウサギの一般的な挙動および状態を注射後に毎日綿密にモニタリングして、福祉に及ぼす任意の影響を評価した。注射3ヶ月後に、ウサギを選別し、心臓および肺を採取した。肺、心臓、および心膜由来の組織試料を、組織学のために公認の動物病理研究所に送り、どのウサギが内部照射処置を受けており、そしてどのウサギがコントロール処置を受けているのかを知らされていない有資格病理学者による報告を受けた。
ミクロスフェアが肺内に保持された上記の全ての結果とは対照的な異なる内部臓器の環境下(すなわち、肝臓内)での標識ミクロスフェアの安定性の指標としてこの試験を行った。これは、肝腫瘍処置において本発明の内部照射療法が臨床的に使用可能かどうかに関する。5羽のニュージーランドホワイト系ウサギを、イソフルランで麻酔し、挿管し、流体(ハートマン液)を静脈内投与し、外科手術用の加温したエアベット上に置いた。肝動脈を正中線開腹術(観血手術)によって露呈し、177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア(3羽のウサギ)または177LuCl3(2羽のウサギ)のいずれかの点滴注入のために顕微手術によってカテーテルを挿入した。ミクロスフェアは直径8μmであり、このミクロスフェアを、109MBqの平均放射活性で13mg/kgの平均負荷の5mLの5%デキストロース溶液に含めて注射した。177LuCl3を、105MBqの平均放射能で5mLの5%デキストロース溶液に含めて注射した。肝臓への通常の血流を再建し、ウサギをInfinia Hawkeye4 SPECTスキャナ(GE Healthcare)で画像化した。手術および画像化の1時間後、ウサギを依然として麻酔下でのペントバルビトンナトリウムを使用した心臓内致死注射によって安楽死させ、さらなるSPECT画像化のために臓器を取り出した。臓器カウントを表11に示す。
肝臓VX2腫瘍を、栓孔手術を使用してニュージーランドホワイト系ウサギの主要肝葉の1つに移植して、2つのおよそ1mm3の立方体腫瘍組織を小さな切開部に植え込んだ。肝臓移植レシピエントに対する全ての手術を、無菌手術野を用いてオートクレーブ処理した器具で行い、ウサギをイソフルランで麻酔した。3週間の腫瘍成長後、9羽のウサギウサギを、イソフルランで麻酔し、挿管し、流体(ハートマン液)を静脈内投与し、外科手術用の加温したエアベット上に置いた。肝動脈を正中線開腹術(観血手術)によって露呈し、177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェア(7羽のウサギ)または177LuCl3(2羽のウサギ)のいずれかの点滴注入のために顕微手術によってカテーテルを挿入した。ミクロスフェアは直径8μmであり、このミクロスフェアを、112MBqの平均放射能で12mg/kgの平均負荷の5mLの5%デキストロース溶液に含めて注射した。177LuCl3を、82MBqの平均放射能で5mLの5%デキストロース溶液に含めて注射した。肝臓への通常の血流を再建し、ウサギをInfinia Hawkeye4 SPECTスキャナ(GE Healthcare)で画像化した。手術および画像化の1時間後、ウサギを依然として麻酔下でのペントバルビトンナトリウムを使用した心臓内致死注射によって安楽死させ、さらなるSPECT画像化のために臓器を取り出した。臓器カウントを表12に示す。
本研究を、肺腫瘍および肝腫瘍を用いた上記実施例と異なる皮下腫瘍の処置における有用性に関する情報を得るために行った。ポリマーミクロスフェア(直径1μm)を、固定化剤としてDTPA−PLOを使用して177Luで放射性標識した。ミクロスフェアの懸濁液(16.7mg/mL;245MBq/mL;18μL)を、成長8日目に皮下で成長したマウス4T1−luc2腫瘍内に直接注射した。腫瘍を、2000000個の4T1−luc2細胞を含む30μLのハンクス平衡塩類溶液の皮下注射から成長させた。腫瘍成長のさらに4日後に、マウスを解剖し、腫瘍、肝臓、および屠体内の放射活性の分布を、Infinia Hawkeye4 SPECTスキャナ(GE Healthcare)を使用したガンマカメラ画像化によって決定した。結果を表13に示す。摘出した腫瘍は、12日目に(すなわち、同位体注射の4日後に)高い比率(平均97.4%)の総放射活性を含むことが見出された。
ルシフェリン注射(IP)後の腫瘍生物発光を測定するIVISスペクトルin vivo画像化システム(PerkinElmer)を使用して麻酔したマウスにおいて測定したマウス4T1−luc2皮下腫瘍の成長に及ぼす177Lu放射性標識ミクロスフェアの影響を図24に示す。以下の腫瘍を有する2群のマウスについての結果を示す;無処置群(Ctrl;n=10)に、非放射性175Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェアを8日目に腫瘍内注射し、処置群(177Lu;n=9)に、177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェアを8日目に腫瘍内注射した。ミクロスフェアは直径1μmであり、このミクロスフェアを、4.4MBqの平均放射活性で0.3mgの負荷の18μLの5%デキストロース溶液に含めて注射した。各腫瘍自体をコントロールとして使用し、成長の増加を、12日目に画像化した領域から8日目の腫瘍中の画像化された生物発光領域を差し引くことによって計算した。177Lu−DTPA−PLO−ミクロスフェアで処置したマウス皮下腫瘍は、そのサイズが59%小さかった(p=0.058)。
Claims (45)
- 放射性標識物質であって、
(i)ポリマー;
(ii)放射性同位体;および
(iii)固定化剤;
を含み、
前記ポリマーがアニオン性置換基を含む陽イオン交換樹脂であり;
前記固定化剤が前記ポリマー上または前記ポリマー中に放射性同位体を固定化することができ、前記固定化剤が、複数のペンダント金属キレート剤側鎖を有するポリカチオンを含む高分子である、放射性標識物質。 - 前記ポリカチオンが、2〜6個のアミノ酸残基間隔で共有結合したペンダント側鎖を有するポリペプチド骨格を有する、請求項1に記載の放射性標識物質。
- 前記金属キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−N,N’,N’’,N’’’−四酢酸(DOTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、メルカプトアセチルトリグリシン(MAG3)、6−ヒドラジノプリジン−3−カルボン酸(Hynic)、ジメルカプトコハク酸(DMSA)、エチレングリコール−ビス(β−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−四酢酸(EGTA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、1,4,7,10−テトラアザシクロトリデカン−1,4,7,10−N,N’,N’’,N’’’−四酢酸(TRITA)、1,4,7−トリアザシクロノナン−1,4,7−三酢酸(NOTA)、デフェロキサミン(デスフェラール(desferral))、サルコファギン(SarAr)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−N,N’,N’’,N’’’−テトラ(メチレン)ホスホン酸(DOTMP);1,4,7,10−テトラアザシクロトリデカン−1,4,7,10−N,N’,N’’,N’’’−テトラ(メチレン)ホスホン酸;1,4,7,10−テトラアザシクロテトラデカン−1,4,7,10−N,N’,N’’,N’’’−テトラ(メチレン)ホスホン酸;ジエチレントリアミン−N,N’,N’’−五酢酸およびその異性体誘導体;クリプタート[2,2,2]、クリプタート[3,2,2]、クリプタート[2,2,1]ならびにそのモノ−およびジ−ベンゾ誘導体;電子に富む(ドナー)基(ヒドロキシル、カルボキシル、エステル、アミド(amid)、アミン)を含む架橋カリックス[4]アレーン;1,10−ジアザ−4,7,13,16−テトラオキサシクロオクタデカン−1,10−N,N’−ビス−酢酸;および1,10−ジアザ−4,7,13,16テトラオキサシクロオクタデカン−1,10−N,N’−ビス−マロナートからなる群から選択される、先行請求項のいずれかに記載の放射性標識物質。
- 前記金属キレート剤がDOTAおよびDTPAから選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の放射性標識物質。
- 前記金属キレート剤が、in vivo条件下での前記選択した放射性同位体(複数可)の固定化を維持するように選択される、先行請求項のいずれかに記載の放射性標識物質。
- 前記高分子が、ポリ−D−リジン(PDL)またはポリ−L−オルニチン(PLO)である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の放射性標識物質。
- 前記固定化剤が、DTPAまたはDOTAの複数の共有結合したペンダント側鎖を有するPDLまたはPLOである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の放射性標識物質。
- 前記ポリマーが、スルファート基、スルホナート基、カルボキシラート基、およびホスファート基のうちの少なくとも1つを含む陽イオン交換樹脂である、請求項1に記載の放射性標識物質。
- ポリマーがポリスチレンスルホナートである、先行請求項のいずれかに記載の放射性標識物質。
- 前記ポリマーが、0.5〜100ミクロンの中央径を有する微粒子ミクロスフェアの形態である、先行請求項のいずれかに記載の放射性標識物質。
- 前記微粒子ミクロスフェアの中央径が0.5〜50ミクロンである、請求項10に記載の放射性標識物質。
- 前記微粒子ミクロスフェアの中央径が最大35ミクロンである、請求項10または11に記載の放射性標識物質。
- 前記微粒子ミクロスフェアの中央径が0.5〜35ミクロンである、請求項10〜12のいずれか1項に記載の放射性標識物質。
- 前記微粒子ミクロスフェアの中央径が8〜12ミクロンである、請求項10〜13のいずれか1項に記載の放射性標識物質。
- 前記微粒子ミクロスフェアの中央径が8ミクロンである、請求項10〜14のいずれか1項に記載の放射性標識物質。
- 前記放射性同位体により画像化および/または治療が可能である、請求項1〜15のいずれか1項に記載の放射性標識物質。
- 前記画像化にはSPECT画像化および/またはPET画像化が含まれる、請求項16に記載の放射性標識物質。
- 前記放射性同位体が、Ac−225、Au−198、Bi−212、Bi−213、Co−57、Cr−51、Cu−64、Cu−67、Dy−165、Er−169、Fe−59、Ga−67、Ga−68、Gd−153、Ho−166、ln−111、Ir−192、Lu−177、Pd−103、Rb−81、Rb−86、Re−186、Re−188、Ru−103、Sc−47、Sm−153、Sn−117m、Sr−89、Tb−161、Tc−99m、Tl−201、Y−90、Yb−169、およびZr−89からなる群から選択される、請求項1〜17のいずれか1項に記載の放射性標識物質。
- 前記放射性同位体が、周期表の13族から選択される、先行請求項のいずれかに記載の放射性標識物質。
- 前記放射性同位体が、Ga−67、In−111、Lu−177、またはY−90からなる群から選択される、請求項1〜18のいずれか1項に記載の放射性標識物質。
- 画像化および/または治療を可能にするための少なくとも2つの放射性同位体の組み合わせを含む、先行請求項のいずれかに記載の放射性標識物質。
- 前記放射性同位体の組み合わせが、Ga−68とLu−177;Ga−67とY−90;Ga−68とY−90;In−111とY−90;Lu−177とY−90、およびGa−67とTb−161から選択される、請求項21に記載の放射性標識物質。
- 少なくとも1つの非放射性担体金属をさらに含む、先行請求項のいずれかに記載の放射性標識物質。
- 前記非放射性担体金属が、BiおよびFeから選択される、請求項23に記載の放射性標識物質。
- 前記非放射性担体金属によりMRI画像化および/またはX線造影が可能である、請求項23または24に記載の放射性標識物質。
- 前記非放射性担体金属がMRI画像化を可能にするためのFeであり、かつ/または前記非放射性担体金属がX線造影を可能にするためのBiである、請求項23に記載の放射性標識物質。
- 前記放射性同位体が、γ線、β線、および/または陽電子を放出する、先行請求項のいずれかに記載の放射性標識物質。
- 二重放射性標識物質であって、
(i)ポリマー;
(ii)第1の放射性同位体;
(iii)第2の放射性同位体;
(iv)第1の固定化剤;および
(v)第2の固定化剤;
を含み、
前記ポリマーがアニオン性置換基を含む陽イオン交換樹脂であり;
前記第1の固定化剤が前記ポリマー上または前記ポリマー中に前記第1の放射性同位体を固定化することができ、前記第1の固定化剤が、複数のペンダント金属キレート剤側鎖を有するポリカチオンを含む高分子であり;前記第2の固定化剤が前記ポリマー上または前記ポリマー中に前記第2の放射性同位体を固定化することができ、前記第2の固定化剤が、複数のペンダント金属キレート剤側鎖を有するポリカチオンを含む高分子である、二重放射性標識物質。 - 二重放射性標識物質であって、
(i)ポリマー;
(ii)第1の放射性同位体;
(iii)第2の放射性同位体;および
(iv)固定化剤;
を含み、
前記ポリマーがアニオン性置換基を含む陽イオン交換樹脂であり;
前記固定化剤が前記ポリマー上または前記ポリマー中の前記第1の放射性同位体および前記第2の放射性同位体を固定化することができ、前記固定化剤が、複数のペンダント金属キレート剤側鎖を有するポリカチオンを含む高分子である、二重放射性標識物質。 - 請求項1に記載の放射性標識物質を作製するプロセスであって、
(i)先行請求項のいずれかに記載のポリマーを先行請求項のいずれかに記載の固定化剤と混合する工程と;
(ii)任意選択的に、前記得られた混合物を洗浄する工程と;
(iii)先行請求項のいずれかに記載の放射性同位体をさらに添加する工程と;
(iv)任意選択的に、前記得られた混合物を洗浄する工程と
を含む、プロセス。 - ポリマー上またはポリマー中に放射性同位体を固定化するための固定化剤の使用であって、前記固定化剤、前記放射性同位体、および前記ポリマーが請求項1〜27のいずれか1項に記載のものである、使用。
- 癌の治療および/または放射線画像化のための医薬の製造のための請求項1〜27のいずれか1項に記載の放射性標識物質または請求項28もしくは29に記載の二重放射性標識物質の使用。
- 患者の放射線治療方法であって、前記患者に治療有効量の請求項1〜27のいずれか1項に記載の放射性標識物質または請求項28もしくは29に記載の二重放射性標識物質を投与する工程を含む、方法。
- 前記放射線治療が肺のための内部照射療法である、請求項33に記載の方法。
- 前記放射線治療が、原発性および/または転移性の肺腫瘍の治療のためのものである、請求項33または34に記載の方法。
- 癌を治療する方法であって、治療有効量の請求項1〜27のいずれか1項に記載の放射性標識物質または請求項28もしくは29に記載の二重放射性標識物質を必要とする患者に投与する工程を含む、方法。
- 前記癌が、原発性肉腫、原発性または続発性の黒色腫、原発性頭頸部癌、原発性または続発性の脳腫瘍、原発性または続発性の肺癌、原発性または続発性の肝臓癌、原発性または続発性の乳癌、原発性または続発性の腎臓癌(腎癌)、原発性または続発性の卵巣癌、原発性または続発性の前立腺癌、または神経内分泌癌である、請求項36に記載の方法。
- 請求項1〜27のいずれか1項に記載の放射性標識物質または請求項28もしくは29に記載の二重放射性標識物質を静脈内注射によって投与する、請求項33〜37のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1〜27のいずれか1項に記載の放射性標識物質または請求項28もしくは29に記載の二重放射性標識物質を腫瘍内直接注射によって投与する、請求項33、36、または37に記載の方法。
- 請求項1〜27のいずれか1項に記載の放射性標識物質または請求項28もしくは29に記載の二重放射性標識物質を腹腔内注射によって投与する、請求項33、36、または37に記載の方法。
- 請求項1〜27のいずれか1項に記載の放射性標識物質または請求項28もしくは29に記載の二重放射性標識物質を動脈内注射によって投与する、請求項33、36、または37に記載の方法。
- 請求項1〜27のいずれか1項に記載の放射性標識物質または請求項28もしくは29に記載の二重放射性標識物質を含む医療機器。
- ミクロスフェア、シード、ステント、カテーテル、ワイヤ、またはウェーハである、請求項42に記載の医療機器。
- 患者における医学的手順を画像化する方法であって、前記患者に請求項1〜27のいずれか1項に記載の放射性標識物質または請求項28もしくは29に記載の二重放射性標識物質を投与する工程と、前記被験体内の前記放射性標識物質を検出する工程と、を含む、方法。
- 前記検出する工程が、前記放射活性のガンマカメラ画像化を含む、請求項44に記載の方法。
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