JP2020503309A - 蒸留により粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートから純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートを取得する方法 - Google Patents

蒸留により粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートから純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートを取得する方法 Download PDF

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Abstract

蒸留により粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートから純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートを取得する方法において、前記方法は、分離作用のある内部構造物および蒸発器(7)を有する隔壁塔(1)内で実施し、前記隔壁塔(1)内には、隔壁(8)が塔の長手方向に沿って配置されて上部の塔共有領域(9)、下部の塔共有領域(14)、側部供給口(2)を有する供給部(10、12)および側部取出し口(3)を有する取出し部(11、13)を形成し、前記塔は20〜80の範囲の理論段数を有し、ここで、前記隔壁塔(1)の理論段数は、前記上部の塔共有領域(9)、前記下部の塔共有領域(14)および前記供給部(10、12)における理論段の合計を基準とし、前記粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートの前記側部供給口(2)は、最も下の理論段よりも少なくとも2段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも2段下の理論段で終わる領域の理論段に配置されており、前記純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートの前記側部取出し口(3)は、最も下の理論段よりも少なくとも2段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも2段下の理論段で終わる領域の理論段に配置されており、そして前記塔内の隔壁(8)は、最も下の理論段よりも少なくとも1段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも1段下の理論段で終わる領域内に配置されており、ここで、前記隔壁(8)の上端部における前記塔の濃縮部(10)および回収部(11)に向かう液体の量比を1:0.2〜1:5の範囲に設定することを特徴とする、方法。

Description

(メタ)アクリル酸のエステル、HC=CH−C(=O)ORまたはHC=C(CH)−C(=O)ORは、以降、アクリレートとも呼ぶ。Rは、アルキル基である。
tert−ブチル(メタ)アクリレート、式中のR、つまりtert−ブチルは、イソブテンと(メタ)アクリル酸との反応によって得られる。この合成において、粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートとも呼ばれる生成物混合物が発生し、この中でアクリレートが一般に大部分を占める。
tert−ブチル(メタ)アクリレートは、表面コーティング(Lacke)、接着剤、建築用化学薬品、紙コーティングおよびプラスチックに使用されている。
規格要件を満たすために、合成において生じる粗製アクリレートは、蒸留によってさらに精製されなければならない。純粋なアクリレートの規格要件は、例えば、特に99.5重量%のアクリレートの最小含有量および1500ppmの酢酸エステル、RO(C=O)CHの最大許容含有量を重視している。
粗製アクリレートからのアクリレートの単離は、成分の相対揮発度の差が小さいために蒸留技術的に複雑な問題であり、それゆえ一般に二塔式接続によって実施される。重合しやすいアクリレートの感度のために、特定の塔内部構造物が一般に特に有利である。
国際公開第2002/10110号(WO 2002/10110 A2 )(BASF AG)の導入部分(第2頁〜第3頁)には、純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートの取得時の問題および課題が記載され、2段階蒸留が教示されており、この場合、最初に合成((メタ)アクリル酸とイソブテンとの反応)に由来する触媒を残渣として分離し、純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートを留出物から取得する(特に第5頁、第43行目〜第16頁)。
独国特許出願公開第3302525号明細書(DE 3302525 A1)(BASF AG)ならびに専門文献、例えばKaibel et al. in Chem. Eng. Technol. 10 (1987), pages 92 to 98およびChem. Ing.-Tech. 61 (1989), No. 2, pages 104 to 112には、蒸留による有機化合物の精製における隔壁塔の使用が一般的に記載されている。
米国特許出願公開第2013/0284586号明細書(US 2013/0284586 A1)(LG Chem.Ltd.)には、蒸留による2−エチルヘキシルアクリレートを精製するための隔壁塔の使用が記載されている。
特開2005−239564号公報(JP 2005/239564 A)(三菱レイヨン社)には、隔壁塔を使用した(メタ)アクリル酸エステルの蒸留が記載されている。
それに対して、本発明の根底を成す課題は、蒸留により対応する粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートから純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートを取得するための改善された方法を提供することであり、この方法は、純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートについてのそれぞれの要求される規格を遵守する場合、特に資本コストおよびエネルギーコストに関してより経済的である。
したがって、蒸留により粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートから純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートを取得する方法において、この方法は、分離作用のある内部構造物および蒸発器(7)を有する隔壁塔(1)内で実施し、隔壁塔(1)内には、隔壁(8)が塔の長手方向に沿って配置されて上部の塔共有領域(9)、下部の塔共有領域(14)、側部供給口(2)を有する供給部(10、12)および側部取出し口(3)を有する取出し部(11、13)を形成し、塔は20〜80の範囲の理論段数を有し、粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートの側部供給口(2)は、最も下の理論段よりも少なくとも2段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも2段下の理論段で終わる領域の理論段に配置されており、純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートの側部取出し口(3)は、最も下の理論段よりも少なくとも2段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも2段下の理論段で終わる領域の理論段に配置されており、そして塔内の隔壁(8)は、最も下の理論段よりも少なくとも1段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも1段下の理論段で終わる領域内に配置されていることを特徴とすることが見出された。
純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートとは、特に、tert−ブチルアクリレートまたはtert−ブチルメタクリレートの純度が98.5重量%以上、特に99.5重量%以上であるtert−ブチル(メタ)アクリレートを意味すると理解されるべきである。
粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートとは、特に、tert−ブチル(メタ)アクリレートの含有量が30重量%以上90重量%以下、例えば40重量%以上90重量%以下、特に55重量%以上80重量%以下である混合物を意味すると理解されるべきである。
本発明による方法において用いられる粗製tert−ブチルアクリレートは、特に以下の組成を有する:
40〜90重量%、特に55〜80重量%のtert−ブチルアクリレート、
0.1〜50重量%、特に0.5〜40重量%のアクリル酸、
0.1〜5重量%、特に0.5〜4重量%のイソブテン、
0.1〜5重量%、特に0.5〜4重量%のジイソブテン、
(tert−ブチルアクリレートに対して)0.1〜5重量%、特に1〜4重量%の比較的高沸点の成分、
(tert−ブチルアクリレートに対して)0.1〜5重量%、特に1〜4重量%の更なる低沸点物。
本発明による方法において用いられる粗製tert−ブチルメタクリレートは、特に以下の組成を有する:
40〜90重量%、特に55〜80重量%のtert−ブチルメタクリレート、
0.1〜50重量%、特に0.5〜40重量%のメタクリル酸、
0.1〜5重量%、特に0.5〜4重量%のイソブテン、
0.1〜5重量%、特に0.5〜4重量%のジイソブテン、
(tert−ブチルメタクリレートに対して)0.1〜5重量%、特に1〜4重量%の比較的高沸点の成分、
(tert−ブチルメタクリレートに対して)0.1〜5重量%、特に1〜4重量%の更なる低沸点物。
本発明による方法は、隔壁(8)が塔の長手方向に沿って配置されて上部の塔共有領域(9)、下部の塔共有領域(14)、供給部(10、12)および取出し部(11、13)を形成する隔壁塔(1)内で実施される。
驚くべきことに、蒸留による粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートからの純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートの取得は、異なる圧力を用いた2段階操作様式が必須である、という仮定に反して、単一の塔、すなわち隔壁塔内で、ひいては均一な圧力で実施され得ることが見出された。
隔壁塔は、部分領域内で液体流と蒸気流との横方向混合を防止する垂直隔壁を有する蒸留塔である。一般に平らな金属シートからなり、溶接、ねじ込み、または差し込むことができる隔壁は、塔を長手方向においてその中央領域で供給部と取出し部とに分割する。分留すべき混合物、すなわち粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートは供給部に供給され、生成物、すなわち純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートは取出し部から抜き出される。
この方法は、連続的に実施されるのが好ましい。
隔壁塔は、一般に任意の蒸留塔と同様に、蒸発器(底部蒸発器)(7)と塔頂部に凝縮器(6)とを備えている。
本発明による方法において、蒸発器(7)および関連するパイプライン系内の滞留時間は、好ましくは1〜60分、さらに好ましくは10〜30分に制限されるのが有利である。これにより、混合物は重合しやすいにもかかわらず、プラントのストレスフリーな運転、特に汚損がほんのわずかであるかまたは汚損が全くないことが保証される。
好ましい変法では、隔壁(8)の上端部における塔の濃縮部(10)および回収部(11)に向かう液体の量比、つまり濃縮部(10)への量:回収部(11)への量は、1:0.2〜1:5、つまり5〜0.2の範囲、好ましくは1:0.5〜1:2、つまり2〜0.5の範囲に設定される。これは、液体を隔壁の上端部に集め、調節装置または調整装置を介して上述の比で塔の濃縮部および回収部にそれぞれ送り込むことによって達成されるのが好ましい。これにより、より低いエネルギー消費量が保証される。
更なる好ましい変法では、隔壁(8)の上端部における液体量還流比の調節に加えてまたはそれに代えて、隔壁(8)の下端部における塔の回収部(12)および濃縮部(13)に向かう蒸気流の量比も設定することができる。これは、分離作用のある内部構造の選択および/または圧力損失を発生させる内部構造、例えばオリフィスプレートの追加の設置、または蒸気流の量の調節によって行われるのが好ましい。
好ましい変法では、塔の回収部(12)および濃縮部(13)に向かう蒸気流の量、つまり回収部(12)への量:濃縮部(13)への量は、1:0.5〜1:2.0、つまり2〜0.5の範囲の比、好ましくは1:0.9〜1:1.5、つまり1/0.9〜1/1.5の範囲の比に設定される。
本発明による方法は、塔頂部で20mbar〜5bar、好ましくは50〜200mbarの圧力で実施されるのが好ましい。
上部の塔共有領域(9)内には、最も上の理論段よりも下の単一の測定点または複数の測定点にわたって平均したものから、好ましくは上から数えて3番目の理論段において生じ得る温度信号を与え、操作変数として留出物流、還流比または好ましくは還流量を利用する温度調節器が設けられている。
これにより、塔の安定した運転が保証され、達成可能な生成物純度がさらに向上することになる。
更なる変法では、追加的にまたは代替的に、下部塔領域内には、最も下の理論段よりも上の単一の測定点または複数の測定点にわたって平均したものから、好ましくは下から数えて2番目の理論段において生じ得る温度信号を与え、操作変数として底部で取り出された量を利用する温度調節器が設けられている。この追加的な措置によって、安定した塔の運転がさらに改善される。さらに、追加的にまたは代替的に、塔底部に、操作変数として側部で取り出された量を利用する液面調節器を提供することが可能である。
取出し部(11、13)の領域と供給部(10、12)の領域との断面積の比は、好ましくは4:1〜1:4、特に好ましくは1.5:1〜1:1.5、例えば1:1である。
隔壁塔(1)は、20〜80の範囲の理論段数を有する。
分離作用のある内部構造物は、上部の塔共有領域(9)および下部の塔共有領域(14)ならびに供給部(10、12)および取出し部(11、13)に存在する。
隔壁塔(1)の理論段数の表示は、常に、上部の塔共有領域(9)、下部の塔共有領域(14)および供給部(10、12)における理論段の合計を基準とする。
一般に、取出し部(11、13)における理論段数は、供給部(10、12)と同じであるが、それよりも多く、例えば1〜5だけ多いか、またはそれよりも少なく、例えば1〜5だけ少なくてもよい。
粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートの側部供給口(2)は、最も下の理論段よりも少なくとも2段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも2段下の理論段で終わる領域の理論段に、好ましくは、最も下の理論段よりも少なくとも5段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも5段下の理論段で終わる領域の理論段に配置されている。
純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートの側部取出し口(3)は、最も下の理論段よりも少なくとも2段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも2段下の理論段で終わる領域の理論段に、好ましくは、最も下の理論段よりも少なくとも5段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも5段下の理論段で終わる領域の理論段に配置されている。
隔壁(8)は、塔内で、最も下の理論段よりも少なくとも1段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも1段下の理論段で終わる領域、好ましくは最も下の理論段よりも少なくとも4段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも4段下の理論段で終わる領域内に、特に好ましくは、いずれの場合も中央に配置されている。
特に好ましい実施形態では、隔壁塔(1)は、30〜40の範囲の理論段数を有し、粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートの側部供給口(2)は、最も下の理論段よりも少なくとも12段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも6段下の理論段で終わる領域の理論段に配置されており、純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートの側部取出し口(3)は、最も下の理論段よりも少なくとも10段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも10段下の理論段で終わる領域の理論段に配置されており、そして塔内の隔壁(8)は、最も下の理論段よりも少なくとも5段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも5段下の理論段で終わる領域内に配置されている。
取出し部(11、13)と供給部(10、12)とにおける理論段数が等しい場合、側部取出し口(3)は、側部供給口(2)と同じ理論段に位置していてもよいし、側部供給口の上方または下方に位置していてもよい。しかしながら、いずれの場合も隔壁(8)の反対側に位置していることは自明である(図1参照)。対向する側部取出し口(3)は下方に位置しており、例えば、側部供給口(2)よりも1〜25段下、特に2〜20段下、特に非常に好ましくは3〜10段下の理論段に位置しているのが好ましい。(理論段は、塔または関係する塔領域または関係する塔セクションにおいて常に下から上に向かって数えられる)。
取出し部(11、13)と供給部(10、12)とにおける理論段数が異なる場合、供給口と取出し口との相対的な高さ位置の確定にあたって理論段数を数えるために、隔壁(8)の領域内でより多くの理論段総数を有する側部が用いられる。
分離作用のある内部構造物に関しては原則として制限はない。不規則充填物および/または規則充填物および/またはトレイが設けられるのが好ましい。
更なる好ましい変法では、デュアルフロートレイが隔壁塔内で分離作用のある内部構造物として用いられる。デュアルフロートレイという用語は、既知のとおり、蒸気と液体とが向流で通過する開口部を有する塔トレイを指す。
1種以上の重合性化合物を含む混合物の塔内での熱処理においては、塔および塔内部構造物が堆積物によって汚損され、複雑な方法で洗浄されなければならず、操作を中断しなければならなくなるという問題が常にある。ここで、熱処理とは、蒸留または精留、吸収、抽出またはストリッピングなどのプロセスを意味すると理解される。塔内で熱処理にかけることができる混合物は、一般に流体、すなわち気体、液体または気体/液体である。
デュアルフロートレイの使用は、従来のトレイ塔と比較して隔壁塔の汚損されやすさが軽減される。これにより、塔の運転時間が延び、ひいてはその経済性が高まる。
デュアルフロートレイは、隔壁(10、11、12、13)の領域で用いられるのが好ましい。更なる好ましい実施形態では、デュアルフロートレイは、上部の塔共有領域(9)および下部の塔共有領域(14)においても用いられる。
更なる有利な実施形態では、隔壁(10、11、12、13)の領域および下部の塔共有領域(14)におけるデュアルフロートレイの使用、ならびに上部の塔共有領域(9)内での不規則充填物または規則充填物の使用である。
国際公開第03/043712号(WO 03/043712 A1)(BASF AG)には、隔壁のない従来の塔について、デュアルフロートレイにおける開口部の直径を適切に整えることによって、汚損されやすさを著しく減少させ、ひいてはトレイ塔の運転時間を著しく延ばすことを達成できることが示された。
隔壁塔に当てはまるのは、隔壁の両側で同じ圧力損失が存在することである。供給側および取出し側でのトレイの開口率を選択することによって、供給側および取出し側でのそれぞれのトレイにわたるガス分配を正確に設定することが非常に有利である。
供給側および取出し側へのガス分配は、開口率を適切に整えることによって正確に設定することができる。デュアルフロートレイの異なる開口率によって、異なる量のガスが同じ圧力損失で隔壁の両側に発生する。これにより、隔壁の下方の複雑なガス分配を省くことができる。
開口率は、開口部の大きさおよび/または数により設定される。デュアルフロートレイの開口率は、既知のとおり、開口部の面積の合計とデュアルフロートレイの総面積との比である。
本発明によれば、塔内部のデュアルフロートレイの開口部は、異なるように、すなわち開口部の直径および/または開口部の数を変えることによって整えることができる。
開口部の形状に関しては原則として制限はない。これらは任意の幾何学的形状、例えば円形、楕円形、長方形または多角形を有することができる。デュアルフロートレイにおける開口部は円形であることが好ましい。
当業者であれば、必要とされる開口率は、気体および液体の充填量ならびに開口径の関数として容易に決定することができる。デュアルフロートレイにおける開口部の直径は、好ましくは10〜80mmの範囲にあり、ここで、供給点の上方に配置されたデュアルフロートレイは、好ましくは10〜50mmの範囲の直径を有する開口部を有し、それに対して、供給点の下方に配置されたデュアルフロートレイは、好ましくは15〜80mmの範囲の直径を有する開口部を有する。
デュアルフロートレイの開口率は、好ましくは10〜30%の範囲にある。
本発明による方法において、アクリルモノマー、すなわちtert−ブチル(メタ)アクリレートは、望ましくない重合を回避するために、適切な重合禁止剤によって安定化させるのが好ましい。すなわち、本発明による方法は、有効量の安定剤または複数の安定剤の存在下で実施するのが好ましい。安定剤として適しているのは、原則として、例えば独国特許出願公開第102005053982号明細書(DE 10 2005 053 982 A1)(BASF AG)および独国特許出願公開第10258329号明細書(DE 102 58 329 A1)(BASF AG)において(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸エステルを安定化させるために推奨されるすべての重合禁止剤である。
適切な安定剤は、例えば、N−オキシド(ニトロキシルラジカルまたはN−オキシルラジカル、つまり少なくとも1個の>N−O−基を有する化合物)、例として4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシルまたは4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシルなど、フェノールおよびナフトール、例としてp−メトキシフェノール、p−アミノフェノール、p−ニトロソフェノール、2−tert−ブチルフェノール、4−tert−ブチルフェノール、2,4−ジ−tert−ブチルフェノール、2−メチル−4−tert−ブチルフェノール、2,6−tert−ブチル−4−メチルフェノールまたは4−tert−ブチル−2,6−ジメチルフェノール、キノン、例としてヒドロキノンまたはヒドロキノンモノメチルエーテルなど、芳香族アミン、例としてN,N−ジフェニルアミンなど、フェニレンジアミン、例としてN,N’−ジアルキル−p−フェニレンジアミンなど(ここで、アルキル基は、同じでも異なっていてもよく、それぞれ互いに独立して1〜4個の炭素原子を有し、そして直鎖状または分枝状であってもよい)、例としてN,N’−ジメチル−p−フェニレンジアミンまたはN,N’−ジエチル−p−フェニレンジアミンなど、ヒドロキシルアミン、例としてN,N−ジエチルヒドロキシルアミンなど、イミン、例としてメチルエチルイミンまたはメチレンバイオレットなど、スルホンアミド、例としてN−メチル−4−トルエンスルホンアミドまたはN−tert−ブチル−4−トルエンスルホンアミドなど、オキシム、例としてアルドキシム、ケトキシムまたはアミドキシムなど、例としてジエチルケトキシム、メチルエチルケトキシムまたはサリチルアルドキシムなど、リン含有化合物、例としてトリフェニルホスフィン、トリフェニルホスファイトまたはトリエチルホスファイトなど、硫黄含有化合物、例としてジフェニルスルフィドまたはフェノチアジンなど、金属塩、例として酢酸セリウム(III)またはエチルヘキサン酸セリウム(III)など、またはそれらの混合物であってよい。
安定化は、フェノチアジン(PTZ)、p−メトキシフェノール(MeHQ)、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、2,6−tert−ブチル−4−メチルフェノールまたはそれらの混合物を用いて行われるのが好ましい。
重合禁止剤として、フェノチアジン(PTZ)および/またはp−メトキシフェノール(MeHQ)を使用することが特に非常に好ましい。
禁止剤を純物質として添加することができるとしても、溶媒中に溶解した禁止剤を、簡単かつ再現可能に配量することができる溶液として添加するのが有利であり、ここで、単一の溶液中の禁止剤混合物も原理的には可能である。アクリレート合成プロセスまたは塔内の物質混合物中に既に存在する液体を溶媒として使用することが好ましい。溶媒として特に好ましい選択は、アクリレート生成物それ自体(この場合、tert−ブチルアクリレートもしくはtert−ブチルメタクリレート)またはアクリレートの合成のための出発物質のうちの1種(この場合、特にアクリル酸もしくはメタクリル酸)である。
本発明を、図面(図1)および実施例を用いて以下に説明する。
図面は、単一の図において、隔壁8を有する隔壁塔1を示し、隔壁8は、隔壁塔1を上部の塔共有領域9、濃縮部10および回収部12を有する供給部10および12、回収部11および濃縮部13を有する取出し部11および13、ならびに下部の塔共有領域14に分割する。分離作用のある内部構造が、塔領域9および14ならびにセクション10〜13に存在する。粗製tert−ブチル(メタ)アクリレート2は、塔セクション10と12との間で隔壁塔1に入る。純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレート3は、塔セクション11と13との間で、好ましくは液体の形で取り出される。塔頂部で生じる蒸気流15は、場合によっては後続冷却器が補われている凝縮器6内で部分的に凝縮され、還流16と留出物流4とに分割される。凝縮器6からの未凝縮留分は低沸点不純物を含み、流19として蒸気の形で抜き出される。塔の下端で、液体17は蒸発器7内で部分的に蒸発され、パイプライン18を介して塔内へ返送される。比較的高沸点の不純物を含む部分流5が抜き出される。蒸発器7は、自然対流式蒸発器または強制循環式蒸発器として構成されていてもよく、後者の場合、液体流17のための循環ポンプが追加的に必要とされる。望ましくない重合反応を回避するために、強制循環式蒸発器の代わりに流下膜式蒸発器を用いるのが特に有利である。なぜなら、この構造様式であれば最短の滞留時間が可能だからである。蒸発器系内の液体の滞留時間を短縮するために、下部の塔キャップにではなく、液体17の供給ラインに液面調節器を配置することが有利である。
本発明による方法において、好ましい運転モード(図2参照)では、安定剤1(23)(いわゆるプロセス安定剤、例えば、特にPTZ)が、供給部(10、12)の濃縮部(10)(特に隔壁(8)の上端の直下にある)に添加される。安定剤1は、特に、適切な溶媒、特に上述のとおり、例えばtert−ブチルアクリレートまたはtert−ブチルメタクリレート中の溶液として用いることができる。これにより、供給部(10、12)全体と塔の共有下部(14)とがプロセス安定剤によって安定化される。(「隔壁(8)の上端の直下」とは、例えば「隔壁(8)の上端よりも1〜5段下の理論段」を意味すると理解される)。
さらに(図2参照)、本発明による方法において、安定剤2(22)(いわゆる貯蔵安定剤、例えば、特にMeHQ)を、凝縮液(26)を捕集する容器(20)中、および/または急冷用循環流(21)のライン中および/または凝縮器(6)の頂部に添加するのが好ましい。好ましくは設置される急冷用循環流(すなわち凝縮液の一部、例えば凝縮液の10〜50重量%の凝縮器(6)への液体返送流)は、本来安定剤を含まない蒸気(15)を凝縮器(6)内での凝縮時に特に十分に安定化させる機能を有する。次いで、返送ライン(16)を介して、隔壁(8)の上方の上部の塔共有領域(9)ならびに隔壁の領域内の供給部(10、12)および取出し部(11、13)が安定剤(特にMeHQ)により安定化され、ここで、希薄空気から発する酸素も存在している。希薄空気(25)(空気と窒素との混合物、特に4〜9体積%の酸素含有量が得られるようにしたもの)の供給は、特に蒸発器(7)の下端または塔(1)の下端のいずれかで行われる。
更なる変法(図2参照)では、プロセス安定剤(24)、特にPTZが追加的に側部取出し口(3)の下方の濃縮部(13)に添加される。
すべての圧力値は、絶対圧力を基準とする。
すべてのppm値は、重量(重量ppm)を基準とする。
「低沸点物」(tert−ブチル(メタ)アクリレートに対して)は、同じ圧力で、その沸点が関連するアクリレート、つまりtert−ブチルアクリレートまたはtert−ブチルメタクリレートの沸点よりも低い物質である。
「比較的高沸点の成分」(tert−ブチル(メタ)アクリレートに対して)は、同じ圧力で、その沸点が関連するアクリレート、つまりtert−ブチルアクリレートまたはtert−ブチルメタクリレートの沸点よりも高い物質である。
本発明による方法において用いられる隔壁塔を示す図である。 本発明による方法における好ましい運転モードを示す図である。

運転モードは、tert−ブチルアクリレートを製造するためのプラント全体の熱力学的シミュレーションからのデータに基づいて提示される。
プロセスの熱力学的シミュレーションは、ソフトウェアAspen Plus(登録商標)(略してAspen)を用いて実施した。Aspenは、業界の化学プロセスおよびプラントのモデリング、シミュレーション、最適化に用いられる包括的なシミュレーションソフトウェアである。Aspenには、基本操作をモデリングするための包括的なモデル−データバンクと、様々な物質の物質特性の物質データバンクがある。混合物の特性は、純粋な物質の物質データからの異なる熱力学的モデルを用いてAspenによって計算される。
例1
(隔壁(8)の上端部、濃縮部(10):回収部(11)における液体の量比=1:3.4および
隔壁(8)の下端部、回収部(12):濃縮部(13)における蒸気流の量比=1:1)
24℃の温度を有する2424kg/hの粗製tert−ブチルアクリレート流を、計38の理論段を有する隔壁塔(1)の20番目の理論段に液体の形で供給した。粗製tert−ブチルアクリレートは、以下の組成を有していた:
tert−ブチルアクリレート:68.3重量%
アクリル酸:27.8重量%
イソブテン:1.0重量%
ジイソブテン:1.4重量%
tert−ブチルアセテート:0.1重量%
更なる比較的高沸点の成分(tert−ブチルアクリレートに対して):残分
隔壁(8)は、8番目から28番目の理論段まで延在していた。側部取り出し(3)は、17番目の理論段で行った。塔の運転は、75mbarの頂部圧力および223mbarの底部圧力で行った。
塔の頂部で21℃の温度にて凝縮した。凝縮器(6)から42kg/hの気体状の低沸点物含有流(19)を抜き出した。凝縮流から17kg/hの部分流(4)を抜き出した。高沸点の不純物(5)を724kg/hの流速および97℃の温度にて塔底部で取り出した。側部抜出し口で、有価生成物である純粋なtert−ブチルアクリレートを64℃の温度にて液状で1640kg/hの量で得た。
側部抜出し流(3)は、以下の組成を有していた:
tert−ブチルアクリレート:99.93重量%
アクリル酸:0.01重量%未満
イソブテン:0.01重量%未満
ジイソブテン:0.06重量%
tert−ブチルアセテート:8重量ppm
更なる比較的高沸点の成分(tert−ブチルアクリレートに対して):残分
99.5重量%超のアクリレート最小含有量および100ppmを有する副成分tert−ブチルアセテートに関する市販の規格が遵守される。
tert−ブチルアクリレートの蒸留収率は99%超であった。
隔壁(8)の上端部、濃縮部(10):回収部(11)における液体に関する液体の量比は1:3.4であった。隔壁(8)の下端で、回収部(12):濃縮部(13)の蒸気流の量を1:1の比で分割した。蒸発器の発熱量は502kWであった。
本発明による方法によって、要求される規格を遵守しながら、従来の二段蒸留プロセスと比較して20%の資本コストの節約および20%のエネルギーコストの節約をもって、例えば13,100トンの年間処理能力で粗製tert−ブチルアクリレートを蒸留して純粋なtert−ブチルアクリレートを得ることが可能になった。
比較例1
(隔壁(8)の上端部、濃縮部(10):回収部(11)における液体の量比=1:7)
24℃の温度を有する2424kg/hの粗製tert−ブチルアクリレート流を、計38の理論段を有する隔壁塔(1)の20番目の理論段に液体の形で供給した。粗製tert−ブチルアクリレートは、以下の組成を有していた:
tert−ブチルアクリレート:68.3重量%
アクリル酸:27.8重量%
イソブテン:1.0重量%
ジイソブテン:1.4重量%
tert−ブチルアセテート:0.1重量%
更なる比較的高沸点の成分(tert−ブチルアクリレートに対して):残分
隔壁(8)は、8番目から28番目の理論段まで延在していた。側部取り出し(3)は、17番目の理論段で行った。塔の運転は、75mbarの頂部圧力および223mbarの底部圧力で行った。
塔の頂部で21℃の温度にて凝縮した。凝縮器(6)から42kg/hの気体状の低沸点物含有流(19)を抜き出した。凝縮流から17kg/hの部分流(4)を抜き出した。高沸点の不純物(5)を724kg/hの流速および96℃の温度にて塔底部で取り出した。側部抜出し口で、有価生成物である純粋なtert−ブチルアクリレートを65℃の温度にて液状で1640kg/hの量で得た。
側部抜出し流(3)は、以下の組成を有していた:
tert−ブチルアクリレート:98.25重量%
アクリル酸:1.70重量%
イソブテン:0.01重量%未満
ジイソブテン:0.04重量%
tert−ブチルアセテート:7重量ppm
99.5重量%超のアクリレート最小含有量は遵守されない。
tert−ブチルアクリレートの蒸留収率は97%超であった。
隔壁(8)の上端部、濃縮部(10):回収部(11)における液体に関する液体の量比は1:7であった。隔壁(8)の下端で、回収部(12):濃縮部(13)の蒸気流の量を1:1の比で分割した。蒸発器の発熱量は500kWであった。
比較例2
(隔壁(8)の下端部、回収部(12):濃縮部(13)における蒸気流の量比=3:1)
24℃の温度を有する2424kg/hの粗製tert−ブチルアクリレート流を、計38の理論段を有する隔壁塔(1)の20番目の理論段に液体の形で供給した。粗製tert−ブチルアクリレートは、以下の組成を有していた:
tert−ブチルアクリレート:68.3重量%
アクリル酸:27.8重量%
イソブテン:1.0重量%
ジイソブテン:1.4重量%
tert−ブチルアセテート:0.1重量%
更なる比較的高沸点の成分(tert−ブチルアクリレートに対して):残分
隔壁(8)は、8番目から28番目の理論段まで延在していた。側部取り出し(3)は、17番目の理論段で行った。塔の運転は、75mbarの頂部圧力および223mbarの底部圧力で行った。
塔の頂部で21℃の温度にて凝縮した。凝縮器(6)から42kg/hの気体状の低沸点物含有流(19)を抜き出した。凝縮流から7kg/hの部分流(4)を抜き出した。高沸点の不純物(5)を734kg/hの流速および96℃の温度にて塔底部で取り出した。側部抜出し口で、有価生成物である純粋なtert−ブチルアクリレートを64℃の温度にて液状で1640kg/hの量で得た。
側部抜出し流(3)は、以下の組成を有していた:
tert−ブチルアクリレート:98.11重量%
アクリル酸:1.29重量%
イソブテン:0.01重量%未満
ジイソブテン:0.58重量%
tert−ブチルアセテート:158重量ppm
99.5重量%超のアクリレート最小含有量および副成分tert−ブチルアセテートに関する市販の規格は遵守されない。
tert−ブチルアクリレートの蒸留収率は97%超であった。
隔壁(8)の上端部、濃縮部(10):回収部(11)における液体に関する液体の量比は1:3.5であった。隔壁(8)の下端で、回収部(12):濃縮部(13)の蒸気流の量を3:1の比で分割した。蒸発器の発熱量は500kWであった。
1 隔壁塔、 2 粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートの側部供給口、 3 純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートの側部取出し口、 4 留出物流、 5 高沸点の不純物、 6 凝縮器、 7 蒸発器、 8 隔壁、 9 塔領域、 10 供給部、 11 取出し部、 12 供給部、 13 取出し部、 14 塔領域、 15 蒸気流、 16 還流、 17 液体流、 18 パイプライン、 19 流、 20 容器、 21 急冷用循環流、 22 安定剤、 23 安定剤、 24 安定剤、 25 希薄空気、 26 凝縮液

Claims (25)

  1. 蒸留により粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートから純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートを取得する方法において、前記方法は、分離作用のある内部構造物および蒸発器(7)を有する隔壁塔(1)内で実施し、前記隔壁塔(1)内には、隔壁(8)が塔の長手方向に沿って配置されて上部の塔共有領域(9)、下部の塔共有領域(14)、側部供給口(2)を有する供給部(10、12)および側部取出し口(3)を有する取出し部(11、13)を形成し、前記塔は20〜80の範囲の理論段数を有し、ここで、前記隔壁塔(1)の理論段数は、前記上部の塔共有領域(9)、前記下部の塔共有領域(14)および前記供給部(10、12)における理論段の合計を基準とし、前記粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートの前記側部供給口(2)は、最も下の理論段よりも少なくとも2段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも2段下の理論段で終わる領域の理論段に配置されており、前記純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートの前記側部取出し口(3)は、最も下の理論段よりも少なくとも2段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも2段下の理論段で終わる領域の理論段に配置されており、そして前記塔内の前記隔壁(8)は、最も下の理論段よりも少なくとも1段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも1段下の理論段で終わる領域内に配置されており、ここで、前記隔壁(8)の上端部における前記塔の濃縮部(10)および回収部(11)に向かう液体の量比を1:0.2〜1:5の範囲に設定することを特徴とする、方法。
  2. 前記粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートの前記側部供給口(2)は、最も下の理論段よりも少なくとも5段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも5段下の理論段で終わる領域の理論段に配置されており、前記純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートの前記側部取出し口(3)は、最も下の理論段よりも少なくとも5段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも5段下の理論段で終わる領域の理論段に配置されており、そして前記塔内の前記隔壁(8)は、最も下の理論段よりも少なくとも4段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも4段下の理論段で終わる領域内に配置されていることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 前記塔(1)は、30〜40の範囲の理論段数を有し、前記粗製tert−ブチル(メタ)アクリレートの前記側部供給口(2)は、最も下の理論段よりも少なくとも12段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも6段下の理論段で終わる領域の理論段に配置されており、前記純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートの前記側部取出し口(3)は、最も下の理論段よりも少なくとも10段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも10段下の理論段で終わる領域の理論段に配置されており、そして前記塔内の前記隔壁(8)は、最も下の理論段よりも少なくとも5段上の理論段から始まって最も上の理論段よりも少なくとも5段下の理論段で終わる領域内に配置されていることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  4. 対向する前記側部取出し口(3)は、前記側部供給口(2)よりも少なくとも1段下の理論段に位置しており、ここで、前記取出し部(11、13)と前記供給部(10、12)とにおける理論段数が異なる場合、供給口と取出し口との相対的な高さ位置の確定にあたって理論段数を数えるために、前記隔壁(8)の領域内でより多くの理論段総数を有する側部を用いることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 分離作用のある内部構造物として、不規則充填物、規則充填物および/またはトレイが設けられていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. トレイとして、デュアルフロートレイを用いることを特徴とする、請求項5記載の方法。
  7. 前記デュアルフロートレイは、供給側と取出し側とで異なる開口比を、前記隔壁(8)の両側で最適なガス分配を設定するために有することを特徴とする、請求項6記載の方法。
  8. 前記蒸発器(7)および関連するパイプライン系内の滞留時間を1〜60分に制限することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 前記隔壁(8)の上端部における前記塔の前記濃縮部(10)および前記回収部(11)に向かう液体の量比を1:0.5〜1:2の範囲に設定することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 前記隔壁(8)の下端部における前記塔の前記回収部(12)および前記濃縮部(13)に向かう蒸気流の量比を1:0.5〜1:2.0の範囲に設定することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. 塔頂部の圧力が20mbar〜5barの範囲にあることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
  12. 前記上部の塔共有領域(9)内に、最も上の理論段よりも下の温度信号による、操作変数として留出物流、還流比または還流量を利用する温度調節器が設けられていることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. 前記下部の塔共有領域(14)内に、最も下の理論段よりも上の温度信号による、操作変数として底部で取り出された量を利用する温度調節器が設けられていることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  14. 前記塔底部に、操作変数として側部で取り出された量を利用する液面調節器が設けられていることを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
  15. 前記供給部(10、12)の領域に対する前記取出し部(11、13)の領域の断面積の比は4:1〜1:4であることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。
  16. 前記供給部(10、12)の領域に対する前記取出し部(11、13)の領域の断面積の比は1.5:1〜1:1.5であることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。
  17. 蒸留により98.5重量%以上の純度を有する純粋なtert−ブチル(メタ)アクリレートを取得するための、請求項1から16までのいずれか1項記載の方法。
  18. 前記ブチルアクリレートはtert−ブチルアクリレートである、請求項1から17までのいずれか1項記載の方法。
  19. 前記ブチルアクリレートはtert−ブチルメタクリレートである、請求項1から17までのいずれか1項記載の方法。
  20. 前記粗製tert−ブチルアクリレートは、以下の組成:
    tert−ブチルアクリレート:40〜90重量%
    アクリル酸:0.1〜50重量%
    イソブテン:0.1〜5重量%
    ジイソブテン:0.1〜5重量%
    比較的高沸点の成分(tert−ブチルアクリレートに対して):0.1〜5重量%
    更なる低沸点物(tert−ブチルアクリレートに対して):0.1〜5重量%
    を有する、請求項18記載の方法。
  21. 前記粗製tert−ブチルメタクリレートは、以下の組成:
    tert−ブチルアクリレート:40〜90重量%
    メタクリル酸:0.1〜50重量%
    イソブテン:0.1〜5重量%
    ジイソブテン:0.1〜5重量%
    比較的高沸点の成分(tert−ブチルメタクリレートに対して):0.1〜5重量%
    更なる低沸点物(tert−ブチルメタクリレートに対して):0.1〜5重量%
    を有する、請求項19記載の方法。
  22. 安定剤1を前記供給部(10、12)の前記濃縮部(10)に添加することを特徴とする、請求項1から21までのいずれか1項記載の方法。
  23. 前記安定剤1はフェノチアジン(PTZ)であることを特徴とする、請求項22記載の方法。
  24. 安定剤2を、凝縮液(26)を捕集する容器(20)中、および/または急冷用循環流(21)のライン中および/または凝縮器(6)の頂部に添加し、ここで、前記循環流は、前記凝縮器(6)内への前記凝縮液の一部の液体返送流であることを特徴とする、請求項1から23までのいずれか1項記載の方法。
  25. 前記安定剤2はp−メトキシフェノール(MeHQ)であることを特徴とする、請求項24記載の方法。
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