JP2020503091A - 歯科用パッケージ及び歯科用パッケージの製造方法 - Google Patents
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Abstract
歯科材料を供給するステップと、歯科材料を収容するためのカートリッジ(10)を供給するステップと、第1のラベル(20)を供給するステップと、歯科材料に関連付けられた材料固有情報を供給するステップと、第2のラベル(30)を供給するステップであって、第2のラベルが第1のラベルよりも円周方向に小さい、ステップと、第1のラベル及び第2のラベルのうちの少なくとも1つに材料固有情報をマーキングするステップと、材料固有情報が第1ラベルと第2のラベルとの間に封入されるように、かつ第2のラベルがどこも第1のラベルを越えて突出しないように、第1のラベル上に第2のラベルを取り付けるステップと、を含む、歯科用パッケージ(1)を処理する方法。
Description
本発明は、歯科用パッケージを処理する方法及び歯科用パッケージに関する。詳細には、本発明は、歯科用パッケージ上の第1のラベルと第2のラベルとの間に材料固有情報を封入することに関する。第2のラベルは、第1のラベルよりも円周方向に小さい。更に、本発明は、第1のラベル及び第2のラベルの構成に対応するように構成された複数のラベルを有するストライプに関する。
歯科材料は、典型的には、パッケージで提供され、パッケージには、内部に収容されている歯科材料に関する一般情報と材料固有情報とが記載されたラベルが貼付される。典型的には、一般情報は、一般的な材料の種類に関する情報であり、例えば、特定のカテゴリ(例えば、ブランド、基礎となる一般的な化学組成、特定の種類の治療のための一般的な適用性などに基づくカテゴリ)に属する充填材料、カラーコード、粘度等級などに関する情報である。材料固有情報は、典型的には、歯科用パッケージ内に実際に収容されている、あるバッチ又は量の材料に関する情報であり、例えば、歯科材料の品質保持期限、充填日、バッチ番号若しくはロット番号、製造場所の識別子、又は歯科用パッケージ内に収容されている、ある量の材料の実際の重量に関する情報である。
したがって、一般情報は、すべてのパッケージ又はバッチについて同じでよいが、実際に収容されている材料に関する材料固有情報は、パッケージによって又はバッチによって異なり得る。例えば、歯科用パッケージには、カートリッジ内に収容された材料の実際の重量は5.2gであるが、重量単位(例えば5g)を含む一般情報が記載されたラベルが貼付され得る。そして、実際の重量は、材料固有情報としてラベル上に提示することができる。
パッケージ上の情報の消失を回避し、情報消失の結果としての誤用を回避するために、耐久性のある方法で一般情報及び材料固有情報を歯科用パッケージに設けることが一般的に必要とされている。
歯科用パッケージの製造において、材料固有情報は、製造プロセス中に、特に材料が歯科用パッケージに充填された後に(又はそれに近いタイミングで)、ラベル上に提示しなければならない場合が多い。その結果、材料固有情報を含むラベルを事前に大量に製造することは一般に不可能であり、その結果、材料固有情報は、歯科用パッケージの製造とほぼリアルタイムでラベル上にマーキングしなければならない。他方、耐久性のあるラベルの製造を可能にする印刷プロセスは、大量印刷に基づく場合が多いが、製造中にラベル上に一片ずつリアルタイムで情報をマーキングすると、多くの場合、大量印刷と比較して耐久性が低くなる。このことは、一片ずつとは対照的に大量印刷で一般に使用され得る種々異なる印刷技術に起因する。
したがって、本発明の目的は、耐久性のある形態で材料固有情報を含む歯科用パッケージのためのラベルを提供することである。
本発明は、歯科用パッケージを処理する方法に関する。方法は、
−歯科材料を供給するステップと、
−歯科材料を収容するためのカートリッジを供給するステップと、
−第1のラベルを供給するステップであって、第1のラベルが、第1のラベルの最外周にある第1の縁部によって画定された2次元の第1のフォーマットを有する、ステップと、
−歯科材料に関連付けられた材料固有情報を供給するステップと、
−第2のラベルを供給するステップであって、第2のラベルが、第2のラベルの最外周にある第2の縁部によって画定された2次元の第2のフォーマットを有する、ステップと、
−第1のフォーマット及び第2のフォーマットは、第2のラベルのいかなる部分も第1の縁部に重ならないように、第2のラベルが第1のラベル上に完全に配置され得るようなサイズ及び形状にされており、
−第1のラベル及び第2のラベルのうちの少なくとも1つに材料固有情報をマーキングするステップと、
−材料固有情報が第1のラベルと第2のラベルとの間に封入されるように、かつ第1の縁部と第2の縁部とが重ならないように、第1のラベル上に第2のラベルを取り付けるステップと、
を含む。
−歯科材料を供給するステップと、
−歯科材料を収容するためのカートリッジを供給するステップと、
−第1のラベルを供給するステップであって、第1のラベルが、第1のラベルの最外周にある第1の縁部によって画定された2次元の第1のフォーマットを有する、ステップと、
−歯科材料に関連付けられた材料固有情報を供給するステップと、
−第2のラベルを供給するステップであって、第2のラベルが、第2のラベルの最外周にある第2の縁部によって画定された2次元の第2のフォーマットを有する、ステップと、
−第1のフォーマット及び第2のフォーマットは、第2のラベルのいかなる部分も第1の縁部に重ならないように、第2のラベルが第1のラベル上に完全に配置され得るようなサイズ及び形状にされており、
−第1のラベル及び第2のラベルのうちの少なくとも1つに材料固有情報をマーキングするステップと、
−材料固有情報が第1のラベルと第2のラベルとの間に封入されるように、かつ第1の縁部と第2の縁部とが重ならないように、第1のラベル上に第2のラベルを取り付けるステップと、
を含む。
本発明は、歯科材料に関する一般情報及び材料固有情報が耐久性を最大化して提示される、歯科用パッケージを提供する。特に、本発明の歯科用パッケージ(例えば、本発明の方法によって得られる歯科用パッケージ)は、消毒剤及び/又は洗浄剤、特に液体消毒剤及び/又は液体洗浄剤を使用することによる、歯科用パッケージの洗浄及び/又は消毒を可能にする。本発明は、第1のラベルと第2のラベルとの間に一般情報及び材料固有情報を封入することにより、一般情報及び材料固有情報の保護を提供する。
したがって、通常であればこうした情報が影響を受けたり、取り除かれたりしてしまうような消毒剤又は洗浄剤の使用さえも可能である。更に、2つのラベル(第1のラベル及び第2のラベル)が互いの上に取り付けられているが、本発明は、ラベルどうしの間又はラベルのうちの1つとカートリッジとの間に望ましくない空隙が形成されることを防ぐ。このような空隙は、このような空隙が望ましくない物質及び/又は細菌を捕捉するリスクを引き起こすために、望ましくないことが本発明の発明者らによって判明している。望ましくない物質は、汚れ又は埃である場合もあるし、消毒剤又は洗浄剤の残留物である場合さえもある。第1のラベルに対して第2のラベルの「サイズが小さいこと(undersize)」に起因して、第1のラベル及び第2のラベルは、互いに対して第1のラベル及び第2のラベルを互いに位置決めする際の許容誤差が生じるが、このような空隙を形成することなく互いに取り付けることができる。この点に関して、「サイズが小さいこと」という用語は、第1のラベルの一部分が第2のラベルを円周方向に越えて突出するように第1のラベル及び第2のラベルが互いに取り付けられ得るような形状及び大きさに、第1のラベル及び第2のラベルが作製されているという事実を指す。更に、本発明は、歯科用パッケージの処理を容易にする点で有利である。特に、本発明は、製造プロセス中に(例えば、歯科用パッケージが歯科材料で充填される製造段階中に)歯科用パッケージのマーキングを可能にするが、それにもかかわらず、マーキングされた情報を保護することができ、衛生レベルを最大化することができる。
好ましい実施形態では、第2のラベルは、透明又は半透明である。よって、第2のラベルは、第1のラベルを透かして、第1のラベル上に提示された一般情報及び材料固有情報などの可視情報を見ることを可能にする。
一実施形態では、第2のラベルは、材料固有情報を越えて円周方向に延びる。したがって、材料固有情報及び材料固有情報の周囲の外周部分は、第1のラベルと第2のラベルとの間に完全に封入することができる。
第1のラベルは、商標、歯科材料の種類、製造業者に関する情報、カラーコード、安全標識、又は画像などの一般情報を更に示すことができる。更に、材料固有情報は、所定の印刷領域内の第1のラベル上に提示することができる。この印刷領域は、一般情報を更に含んでもよい。例えば、第1のラベルには、一般情報が事前に印刷されてもよく、材料固有情報は、例えば、第1のラベル上にマーキングすることによって追加してもよい。したがって、第2のラベルは、一般情報及び材料固有情報を含む印刷領域を越えて円周方向に延びてもよい。
一実施形態では、材料固有情報は、シリアル番号、ロット番号、日付情報、時間情報、保存可能期間情報、及び/又はバーコードのうちの1又は複数を含む。
更なる実施形態では、本方法は、カートリッジ上に第1のラベルを接着するステップと、第1のラベル上に第2のラベルを接着するステップと、を更に含む。第1のラベル及び第2のラベルは、好ましくは、接着剤、好ましくは接触又は感圧接着剤が設けられた接着剤面をそれぞれ有する。第1のラベルは、カートリッジ上に接着剤面により接着してもよく、第2のラベルは、第1のラベル上に接着剤面により接着してもよい。典型的には、接触又は感圧接着剤は、少なくとも表面に接着されたときに、透明である。したがって、接着剤を含む第1のラベルは、好ましくは透明である。
一実施形態では、本方法は、第1のラベル上に第2のラベルを接着するために第1のラベル上に示されたランディングゾーンに対して第2のラベルを位置決めするステップを更に含む。ランディングゾーンは、第1のラベル上に提供された(例えば、事前に印刷された)1つ以上の位置決めマークによって示してもよい。位置決めマークは、第2のラベルの形状及びサイズに従ってサイズが決められているフレーム又はフレームの角部を含んでもよい。位置決めマーク(単数又は複数)は、機械による位置決めと、オペレータによる手動での位置決めの両方を可能にする。
一実施形態では、第1のラベル及び第2のラベルは矩形形状を有する。第1のラベルは、第1の幅及び第1の長さによって特徴付けられる2次元の第1のフォーマットを有してもよく、第2のラベルは、第2の幅及び第2の長さによって特徴付けられる2次元の第2のフォーマットを有してもよい。本発明によれば、第1のフォーマット及び前記第2のフォーマットは、第2のラベルのいかなる部分も第1の縁部に重ならないように、第2のラベルが第1のラベル上に完全に配置され得るようなサイズ及び形状にされる。本実施形態に関して、このことは、第2の幅が第1の幅よりも小さく、第2の長さが第1の長さよりも小さいことを意味する。よって、第1の矩形ラベル及び第2の矩形ラベルは、第1の幅の次元が第2の幅の次元と平行になるように(又は、第1の長さの次元が第2の長さの次元と平行になるように)互いに配置することができる。第1のラベル及び第2のラベルのそれぞれの角部は、丸みを帯びていてもよいし、面取りされていてもよい。
一実施形態では、本方法は、構成において第1のラベルに対応する複数のタイプ1のラベルと、構成において第2のラベルに対応する複数のタイプ2のラベルとを保持するストライプを供給するステップを更に含む。タイプ1のラベル及びタイプ2のラベルは、好ましくは、順次交互に配置される。あるいは、タイプ1のラベル及びタイプ2のラベルは、順次交互に配置されたグループで配置されてもよい。このような配置により、異なる構成のラベルが処理されるのであるが、標準的なラベル付け装置においてストライプの使用が可能になる。
更なる実施形態では、本発明の方法ステップは、第1の歯科用パッケージを処理する際の第1のサイクルを形成し得る。本方法は、第2の歯科用パッケージを処理する際の第2のサイクルとして、本発明の方法ステップを繰り返すステップを更に含んでもよい。更に、材料固有情報は、第1のパッケージと第2のパッケージとで異なっていてもよい。特に、本発明は、
(a)歯科材料を供給するステップと、
(b)歯科材料のうちの少なくとも一部分を収容するためのカートリッジを供給するステップと、
(c)タイプ1のラベルを供給するステップであって、タイプ1のラベルが、タイプ1のラベルの最外周にある第1の縁部によって画定された2次元の第1のフォーマットを有する、ステップと、
(d)歯科材料又は歯科材料の一部に関連付けられた材料固有情報を供給するステップと、
(e)タイプ2のラベルを供給するステップであって、タイプ2のラベルが、タイプ2のラベルの最外周にある第2の縁部によって画定された2次元の第2のフォーマットを有する、ステップと、
(f)第1のフォーマットと第2のフォーマットは、タイプ2のラベルのいかなる部分も第1の縁部に重ならないように、タイプ2のラベルがタイプ1のラベル上に完全に配置され得るようなサイズ及び形状にされており、
(g)タイプ1のラベル及びタイプ2のラベルのうちの少なくとも1つに材料固有情報をマーキングするステップと、
(h)材料固有情報がタイプ1のラベルとタイプ2のラベルとの間に封入されるように、かつ第1の縁部と第2の縁部とが重ならないように、タイプ1のラベル上にタイプ2のラベルを取り付けるステップと、
(i)ステップ(a)から(h)又は(b)から(h)を繰り返すステップと、
を含む、歯科用パッケージを処理する方法を提供することができる。
(a)歯科材料を供給するステップと、
(b)歯科材料のうちの少なくとも一部分を収容するためのカートリッジを供給するステップと、
(c)タイプ1のラベルを供給するステップであって、タイプ1のラベルが、タイプ1のラベルの最外周にある第1の縁部によって画定された2次元の第1のフォーマットを有する、ステップと、
(d)歯科材料又は歯科材料の一部に関連付けられた材料固有情報を供給するステップと、
(e)タイプ2のラベルを供給するステップであって、タイプ2のラベルが、タイプ2のラベルの最外周にある第2の縁部によって画定された2次元の第2のフォーマットを有する、ステップと、
(f)第1のフォーマットと第2のフォーマットは、タイプ2のラベルのいかなる部分も第1の縁部に重ならないように、タイプ2のラベルがタイプ1のラベル上に完全に配置され得るようなサイズ及び形状にされており、
(g)タイプ1のラベル及びタイプ2のラベルのうちの少なくとも1つに材料固有情報をマーキングするステップと、
(h)材料固有情報がタイプ1のラベルとタイプ2のラベルとの間に封入されるように、かつ第1の縁部と第2の縁部とが重ならないように、タイプ1のラベル上にタイプ2のラベルを取り付けるステップと、
(i)ステップ(a)から(h)又は(b)から(h)を繰り返すステップと、
を含む、歯科用パッケージを処理する方法を提供することができる。
本発明は、剥離ライナーと、複数のタイプ1のラベルであって、各タイプ1のラベルが、それぞれのタイプ1のラベルの最外周にある第1の縁部によって画定された2次元の第1のフォーマットを有する、複数のタイプ1のラベルと、複数のタイプ2のラベルであって、各タイプ2のラベルが、それぞれのタイプ2のラベルの最外周にある第2の縁部によって画定された2次元の第2のフォーマットを有する、複数のタイプ2のラベルと、を備えた、ラベルのストライプに更に関する。第1のフォーマット及び第2のフォーマットは、タイプ2のラベルのいかなる部分も第1の縁部に重ならないように、タイプ2のラベルがタイプ1のラベル上に完全に配置され得るようなサイズ及び形状にされる。更に、タイプ1のラベル及びタイプ2のラベルは、順次交互に配置される、又は順次交互に配置されたグループで配置される。ラベルのストライプは、例えばリールの形態で提供してもよい。
一実施形態では、タイプ1のラベル及びタイプ2のラベルのうちの1つのみに、材料固有情報及び一般情報の一方又は両方が印刷される。例えば、タイプ1のラベルのみに、材料固有情報及び一般情報を印刷してもよい。
本発明は、歯科材料を収容するためのカートリッジを備える歯科用パッケージに更に関する。この歯科用パッケージは、第1のラベルの最外周にある第1の縁部によって画定された2次元の第1のフォーマットを有する第1のラベルと、第2のラベルの最外周にある第2の縁部によって画定された2次元の第2のフォーマットを有する第2のラベルと、を備える。第1のフォーマット及び第2のフォーマットは、第2のラベルのいかなる部分も第1の縁部に重ならないように、第2のラベルが第1のラベル上に完全に配置され得るようなサイズ及び形状にされる。歯科材料に関連付けられた材料固有情報が、第1のラベル及び第2のラベルのうちの少なくとも1つにマーキングされる。材料固有情報が第1のラベルと第2のラベルとの間に封入されるように、かつ第1の縁部と第2の縁部とが重ならないように、第2のラベルが第1のラベル上に配置される。
1つの実施形態では、カートリッジは歯科材料を含む。歯科材料は、歯科修復材、歯科一時修復材、歯科充填材、歯科ボンディング材、及び歯科印象材の中から選択されてもよい。必要に応じ、他の歯科材料も可能である。
一実施形態では、歯科用パッケージは、カートリッジによって形成された第1のチャンバ内に収容された歯科材料の第1の部分を有する。歯科用パッケージは、第1のチャンバの後端部で第1のチャンバを閉鎖する第1のピストンを有してもよい。カートリッジは、(後端部とは反対側にある)前端部において、第1のチャンバ内に収容された歯科材料の第1の部分のための第1の出口を更に有してもよい。
更なる実施形態では、歯科用パッケージは、カートリッジによって形成された第2のチャンバ内に収容された歯科材料の第2の部分を有する。歯科用パッケージは、第2のチャンバの後端部において第2のチャンバを閉鎖する第2のピストンを有してもよい。カートリッジは、(後端部とは反対側にある)前端部において、第2のチャンバ内に収容された歯科材料の第2の部分のための第2の出口を更に有してもよい。第1のチャンバ及び第2のチャンバは、好ましくは、互いに平行(側方に)配置される。
更なる実施形態では、歯科用パッケージは、少なくとも1つのミキサを更に備える。ミキサは、好ましくは、第1の出口及び第2の出口にそれぞれ取り付けられるための第1の入口及び第2の入口と、ミキサ内で混合された歯科材料の第1の部分及び第2の部分からの混合物を分配するための分配開口部と、を有する。ミキサは、好ましくは、混合要素、例えば、静的混合要素、又はミキサの外側からモータ駆動可能な混合ロータを有する。
図1は、カートリッジ10と、第1のラベル20と、第2のラベル30と、を有する歯科用パッケージ1を示している。第1のラベル20は、カートリッジ10と第2のラベル30との間に配置されている。カートリッジ10は、歯科材料(図示せず)を収容している。本例では、第1のラベル20は、材料の一般情報、特に会社名21と商標22と材料のカラーコード23とを有している。本例で提示されるカラーコードは、カートリッジ10内に実際に収容されている歯科材料の実際の色が、同じ商標及び色コードの下に提供されている異なるカートリッジに収容されている歯科材料の実際の色とは極めてわずかに異なり得るように、許容範囲を含む特定の色を包含することに留意されたい。更に、第1のラベル20は、カートリッジ10内に実際に収容されている材料に関連する材料固有情報を有する。特に、第1のラベル20は、その材料がどの製造ロットからのものであるかを特定するロット番号24を有する。第1のラベル20は、透明な第2のラベル30によって覆われている。したがって、一般情報及び材料固有情報は、第1のラベル20と第2のラベル30との間で保護されている。一般情報及び/又は材料固有情報は、別の例では、第2のラベル30上、例えば第1のラベル20の方を向いているラベル面上に提示され得ることに留意されたい。
第1のラベル20及び第2のラベル30は、図2に更に詳細に示されるように、異なる2次元のフォーマットを有する。特に、第1のラベル20は、最外周にある第1の縁部26によって画定された2次元の第1のフォーマットを有し、第2のラベル30は、最外周にある第2の縁部36によって画定された2次元の第2のフォーマットを有する。第2のフォーマットは、2つの次元のそれぞれにおいて、第1のフォーマットよりも小さい。このことは、第1の縁部及び第2の縁部がいかなる点でも重なり合わないように、第1のラベルによって画定された境界内に第2のラベルを完全に配置することができることを意味する。本例では、第1のフォーマット及び第2のフォーマットは、丸みを帯びた角部を有する矩形であるが、円形、楕円形、又は任意の他の形状などの他の形状も可能である。
更に、第2のラベル30は、第1のラベル20が第1の縁部26と第2の縁部36との間の全外周領域において覆われることのないように、第1のラベル20上に位置決めされる。第1のラベル20は、位置決めマーク27を備える。位置決めマーク27は、第1のラベル10上の位置決めマーク27によってマーキングされた位置に第2のラベル30を位置決めすることを可能にする。本例では、位置決めマークは、第2のラベル30の第2のフォーマットに本質的にフォーマットにおいて対応する矩形の角部の形態をしている。しかしながら、クロスヘア、ドットなどの他のマークを使用してもよい。第1のラベル20は、印刷領域28を有する。印刷領域28は、2次元の第3のフォーマットによって画定される。第3のフォーマット及び第2のフォーマットは、印刷領域のいかなる部分も第2の縁部に重ならないように、印刷領域28が第2のラベルによって完全に覆われ得るようなサイズ及び形状にされる。したがって、第2のラベルは、印刷領域28の周囲の全外周領域を覆う。このことは、望ましくない物質、例えば洗浄剤又は消毒剤が印刷領域28と接触することを防ぐのに役立つ。したがって、印刷領域28内に配置されたあらゆる一般情報又は材料固有情報は、このような望ましくない物質と接触することから保護される。よって、一般情報及び材料固有情報は、耐久性が最大化される。上記のように、第2のラベル30は、第1ラベル20の外周領域が覆われていないままとなるように、第1のラベル20に対してサイズが小さくされ、かつ第1ラベル10に取り付けられている。したがって、第1のラベル20は、第2のラベル30と重なり、第2の縁部36を越えて円周方向に更に突出する。突出部分は、第1のフォーマット及び第2のフォーマットの許容誤差、並びに第1のラベル20に対する第2のラベル30の位置決めにおける許容誤差を考慮して決定される寸法を有する。突出部分の寸法はゼロよりも大きい。本例では、望ましい突出部分の寸法は、実際の突出部分の寸法(位置決めにおける不正確さを最終的に含む)が依然としてゼロよりも大きくなるように自動及び手動の位置決めを可能にする2.5mmである。
図3は、カートリッジ10と、カートリッジ10上に貼付された第1のラベル20及び第2のラベル30と、を有する歯科用パッケージ1の断面図を示している。図示のように、突出部は、ゼロよりも大きい寸法L’を有している。したがって、図4で説明されるように、第2のラベル30が第1の縁部26を越えて突出することが防止され、それにより、第2のラベル30とカートリッジ10との間に空隙が形成されることが防止される。
図4は、カートリッジ10と、カートリッジ10上に貼付された第1のラベル20及び第2のラベル30と、を有する歯科用パッケージ1を概略的に示している。第2のラベル30は、第1のラベル20を越えて突出するように第1のラベル20に対して誤って位置決めされている。第1のラベル20が有限の厚さT20を有するため、第2のラベル20とカートリッジ10との間に空隙40が形成される。典型的には、厚さT20は、約0.02mm〜0.2mmである。このように、厚さは比較的小さく、その結果、歯科用パッケージ1が望ましくない物質に曝された場合、第2のラベル20とカートリッジ10との間に形成された空隙40が、望ましくない物質で自動的に(例えば、物質が液体である場合には毛管効果によって)充填され得る。このことは、本発明によって回避される。
図5は、第2のラベル30の突出部がカートリッジ10に取り付けられていることを除いて、図4と同じ状況を示している。図示のように、第1のラベル20の有限の厚さT20に起因して、依然として空隙40が存在し、これは最終的に、任意の望ましくない物質又は細菌を捕捉する場合がある。特に、第2のラベルが同様に約0.02mmから0.2mmの有限の厚さを有するという事実に起因して、突出部がカートリッジ10に向かって曲がっていることにより、第2のラベル30に復元力が存在する。このような復元力によって、突出部はカートリッジ10から時間と共に剥がれる場合があり、望ましくない物質及び/又は細菌が空隙40内に入る場合があり、突出部が意図せずくっつくことにより、望ましくない物質及び/又は細菌が空隙40内に捕捉される場合がある。このことも、本発明によって回避される。
図6は、ラベルのストライプ100を示している。ラベルのストライプ100は、剥離ライナー101を備える。本例における剥離ライナー101は、剥離剤、例えば架橋性シリコーンでコーティングされた紙又はプラスチック帯を基礎としている。剥離ライナー101は、複数のタイプ1のラベル120及び複数のタイプ2のラベル130を担持している。タイプ1のラベル120は、図1から図5に記載された第1のラベルの構成に対応し、タイプ2のラベル130は、図1から図5に記載された第2のラベルの構成に対応している。タイプ1のラベル120及びタイプ2のラベル130は、順次交互に配置される。
したがって、歯科用パッケージを処理する製造方法において、ラベルのストライプは、製造機械のラベル付けステーション内に提供されてもよい。タイプ1のラベル120は、剥離ライナー101から採取され、カートリッジ(図6には示さず)上に配置されてもよい。材料固有情報は、カートリッジ上に配置された、又はラベルがまだストライプ上にある段階で、タイプ1のラベル120上にマーキングされてもよい。タイプ2のラベル130は、剥離ライナー101から採取され、カートリッジ上に既に配置されたタイプ1のラベル120の上に配置されてもよい。タイプ1のラベル120を採取して配置するステップと、タイプ2のラベル130をマーキングし、採取して配置するステップとは、必要に応じて繰り返されてもよい。2種類のラベルが上に配置されているストライプ100の構成により、異なるラベルが使用されているが、既存のラベル付け装置の使用が可能になる。
Claims (15)
- 歯科材料を供給するステップと、
前記歯科材料を収容するためのカートリッジを供給するステップと、
第1のラベルを供給するステップであって、前記第1のラベルが、前記第1のラベルの最外周にある第1の縁部によって画定された2次元の第1のフォーマットを有する、前記ステップと、
前記歯科材料に関連付けられた材料固有情報を供給するステップと、
第2のラベルを供給するステップであって、前記第2のラベルが、前記第2のラベルの最外周にある第2の縁部によって画定された2次元の第2のフォーマットを有する、前記ステップと、
前記第1のフォーマット及び前記第2のフォーマットは、前記第2のラベルのいかなる部分も前記第1の縁部に重ならないように、前記第2のラベルが前記第1のラベル上に完全に配置され得るようなサイズ及び形状にされており、
前記第1のラベル及び前記第2のラベルのうちの少なくとも1つに前記材料固有情報をマーキングするステップと、
前記材料固有情報が前記第1のラベルと前記第2のラベルとの間に封入されるように、かつ前記第1の縁部と前記第2の縁部とが重ならないように、前記第1のラベル上に前記第2のラベルを取り付けるステップと、
を含む、歯科用パッケージを処理する方法。 - 前記第2のラベルは、透明又は半透明である、請求項1に記載の方法。
- 前記第2のラベルは、前記材料固有情報を越えて円周方向に延びる、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記第1のラベルは、ブランディング、歯科材料の種類、製造業者に関する情報、カラーコード、安全標識、又は画像などの一般情報を示す、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記材料固有情報は、シリアル番号、ロット番号、日付情報、時間情報、保存可能期間情報、及び/又はバーコードのうちの1又は複数を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記カートリッジ上に前記第1のラベルを接着するステップと、前記第1のラベル上に前記第2のラベルを接着するステップと、を更に含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第1のラベル上に前記第2のラベルを接着するために前記第1のラベル上に示されたランディングゾーンに対して前記第2のラベルを位置決めするステップを更に含む、請求項6に記載の方法。
- 構成において前記第1のラベルに対応する複数のタイプ1のラベルと、構成において前記第2のラベルに対応する複数のタイプ2のラベルとを保持するストライプを供給するステップを更に含み、前記タイプ1のラベル及び前記タイプ2のラベルは、順次交互に配置される、又は順次交互に配置されたグループで配置される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項1に記載の方法ステップは、第1の歯科用パッケージを処理する際の第1のサイクルを形成し、前記方法は、第2の歯科用パッケージを処理する際の第2のサイクルとして請求項1に記載の方法ステップを繰り返すステップを更に含み、前記材料固有情報は、前記第1のパッケージと前記第2のパッケージとで異なる、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
- 剥離ライナーと、複数のタイプ1のラベルであって、各タイプ1のラベルが、それぞれのタイプ1のラベルの最外周にある第1の縁部によって画定された2次元の第1のフォーマットを有する、前記複数のタイプ1のラベルと、複数のタイプ2のラベルであって、各タイプ2のラベルが、それぞれのタイプ2のラベルの最外周にある第2の縁部によって画定された2次元の第2のフォーマットを有する、前記複数のタイプ2のラベルと、を備えた、ラベルのストライプであって、
前記第1のフォーマット及び前記第2のフォーマットは、前記タイプ2のラベルのいかなる部分も前記第1の縁部に重ならないように、前記タイプ2のラベルが前記タイプ1のラベル上に完全に配置され得るようなサイズ及び形状されており、前記タイプ1のラベル及び前記タイプ2のラベルは、順次交互に配置されている、又は順次交互に配置されたグループで配置されている、ラベルのストライプ。 - 前記タイプ1のラベル及び前記タイプ2のラベルのうちの1つのみに、材料固有情報及び一般情報の一方又は両方が印刷されている、請求項10に記載のラベルのストライプ。
- 歯科材料を収容するためのカートリッジと、第1のラベルの最外周にある第1の縁部によって画定された2次元の第1のフォーマットを有する前記第1のラベルと、第2のラベルの最外周にある第2の縁部によって画定された2次元の第2のフォーマットを有する前記第2のラベルとを備える歯科用パッケージであって、
前記第1のフォーマット及び前記第2のフォーマットは、前記第2のラベルのいかなる部分も前記第1の縁部に重ならないように、前記第2のラベルが前記第1のラベル上に完全に配置され得るようなサイズ及び形状にされており、前記歯科材料に関連付けられた材料固有情報が前記第1のラベル及び前記第2のラベルのうちの少なくとも1つにマーキングされており、前記材料固有情報が前記第1のラベルと前記第2のラベルとの間に封入されるように、かつ前記第1の縁部と前記第2の縁部とが重ならないように、前記第2のラベルが前記第1のラベル上に配置されている、歯科用パッケージ。 - 前記カートリッジによって形成された第1のチャンバ内に収容された前記歯科材料の第1の部分を更に有し、前記第1のチャンバの後端部において前記第1のチャンバを閉鎖する第1のピストンを有し、前記カートリッジは、前記第1のチャンバに収容された前記歯科材料の前記第1の部分のための第1の出口を前端部に更に有する、請求項12に記載の歯科用パッケージ。
- 前記カートリッジによって形成された第2のチャンバ内に収容された前記歯科材料の第2の部分を有し、前記第2のチャンバの後端部において前記第2のチャンバを閉鎖する第2のピストンを有し、前記カートリッジは、前記第2のチャンバに収容された前記歯科材料の前記第2の部分のための第2の出口を前端部に更に有し、前記第1のチャンバ及び前記第2のチャンバは、互いに平行に配置されている、請求項13に記載の歯科用パッケージ。
- 少なくとも1つのミキサであって、前記第1の出口及び前記第2の出口にそれぞれ取り付けられるための第1の入口及び第2の入口と、前記ミキサ内で混合された前記歯科材料の前記第1の部分及び前記第2の部分から混合物を分配するための分配開口部と、を有する前記少なくとも1つのミキサを更に備える、請求項14に記載の歯科用パッケージ。
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