JP2020502281A - 発作を抑制する組成物及び方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2016年12月20日に出願された米国仮特許出願第62/436,711号、及び2017年1月19日に出願された米国仮特許出願第62/447,992号への優先権の利益を主張し、これらのそれぞれは、参照によりそれらの全体が本明細書に援用される。
本発明は、米国国立衛生研究所によって授与された、助成金番号GM065823、及び助成金番号GM106996の下で政府支援によって行われた。政府は、本発明にある一定の権利を有する。
本明細書に使用されるように、「a」または「an」は、1つ以上を意味することができる。請求項(複数可)において本明細書に使用されるように、単語「を含む(comprising)」と組み合わせて使用されるときに、単語「a」、または「an」は、1つ以上を意味することができる。本明細書において使用されるような、「別の」は、少なくとも二番目以降を意味することができる。
本明細書における本開示は、ケトン食療法(KD)が腸内マイクロバイオームにおける実質的な変化を引き起こす発見、及びプロバイオティック投与、糞便移植、または天然のマイクロバイオームの選択的微生物再構成を介してKD関連細菌を濃縮することによりKDの有益な効果を模倣する発見に部分的に関する。本明細書に提供されるのは、記載されるような病態の処置または予防におけるKD食事制限を置換することが可能である方法及び組成物である。本明細書に記載される、これらの方法及び組成物は、本明細書に記載される病態の処置もしくは予防におけるKD食事制限と、別々に使用される、または組み合わせることが可能である。
いくつかの態様において、本発明は、Akkermansia(Akk)及びParabacteroides(Pb)属の細菌を含む組成物(たとえば、食品または薬学的な組成物)に関する。この組成物は、薬学的に許容可能な担体を含むことができる。この組成物は、プロバイオティクスを含むことができる。本明細書に開示される、これらの薬学的な組成物は、経口、頬側、舌下、非経口、及び直腸に、粉末、軟膏、液滴、液剤、ゲル、錠剤、カプセル剤、丸剤、またはクリームによるようなものを含む、いずれかの適切な投与経路によって送達されることができる。ある特定の実施形態において、薬学的な組成物を一般的に送達する(たとえば、経口投与を通じて)。ある特定の他の実施形態において、本明細書に開示される、これらの組成物を直腸に送達する。
[実施例1:材料及び方法]
動物及び食餌制限
3から4週齢のSPF野生型Swiss Websterマウス(Taconic Farms)、GF野生型Swiss Websterマウス(Taconic Farms)及びSPF C3HeB/FeJ KCNA1 KOマウス(Jackson Laboratories)は、UCLAのCenter for Health Sciences Barrier Facilityにおいて飼育された。飼育動物に「ブリーダー」固形飼料(Lab Diets 5K52)を与えた。実験動物に標準的な固形飼料(Lab Diet 5010)、6:1のケトン食療法(Harlan Teklad TD.07797.PWD)、またはビタミン及びミネラルが適合した対照食餌制限(Harlan Teklad TD.150300)を与えた。幼若マウスを使用して、i)小児及び青年のてんかん患者を治療するためのKDの一般的な使用を模倣し、ii)3週齢のマウスにおける神経発達の重要な段階は2から3歳のヒトの脳60の神経発達の重要な段階に匹敵するため、幼児期のヒトの脳発達とマウスの脳発達のタイミングを整合させ、iii)母性行動及び生理機能における食餌制限の効果が出生児における食餌制限の直接効果を交絡させるため、離乳前食餌制限処置を排除した。マウスを実験群に無作為に割り当てた。すべての動物実験は、UCLA Animal Care and Use Committeeによって承認された。
6Hzの試験を先に記載される通りに行った13。パイロット研究は、発作閾値において性的二形性を示さなかった。その後のすべての実験コホートは、オスマウスを含んだ。刺激の10〜15分前に、一滴(約50ul)の0.5%テトラカイン塩酸塩の点眼液を、各マウスの角膜に適用した。角膜電極を電極ゲル(Parker Signagel)の薄層によってコーティングした。定電流装置(ECT Unit 57800、Ugo Basile)を使用し、3秒の持続時間で、0.2msのパルス幅及び6パルス/秒の頻度で電流を送達した。CC50(実験群の50%において発作を誘発するために必要とされる電流強度)を発作感受性についての測定基準として測定した。パイロット実験を行い、24mAをSPF野生型Swiss WebsterマウスについてのCC50として特定した。各マウスに1回だけ発作試験をしたため、少なくともn>6匹のマウスを使用し、各実験群に十分に電力を供給した。各実験群についてCC50を決定するために、24mAの電流は、1コホートにつき1実験群あたりの最初のマウスに投与した後、2mAの間隔で一定の増加、または減少を行った。マウスを刺激中に手で拘束した後に、行動観察のために新しいケージに放した。Ethovision XTソフトウェア(Noldus)を使用して自発運動行動を記録し、転倒、尾背屈(ストラウブ挙尾)、前肢クローヌス、眼/感覚毛単収縮及び行動寛解についての定量的測定値を手動でスコア化した。各行動パラメータについて、我々は、24mA中の発作インシデントの割合と微生物叢状態または群の発作感受性との間に相関性がなく、症状または形態よりもむしろ発作インシデントについて微生物叢の主な効果を示唆したことを観察した。探索までの潜時(実験マウスを観察ケージに放した(角膜刺激後)ときからマウスの最初の側方移動までに経過した時間)は、Ethovisionを使用して、また手動で電子タイマーによってスコア化された。食餌制限群内では、盲検によって試験された。異なる食餌制限群にわたる標準の盲検化は、糞便色における食餌制限誘発性変化により不可能であった。しかしながら、パイロット実験からの結果は、盲検化試験対非盲検化試験を受けた同一の実験群から取得された結果の間に有意差がなかったことを明らかにする。マウスが発作行動を示さず、10秒以内に通常の探索行動を再開した場合、発作を予防されているとマウスをスコア化した。発作閾値(CC50)は、実験群あたりの電流ステップの平均ログ間隔を使用して、先に記載されるように決定され61、そこで試料nは、頻度の少ない発作行動を表す動物のサブセットとして定義される。またCC50を計算するために使用されるデータを、各電流強度について探索するまでの潜時として表示し、そこでnは、発作結果にかかわらず、1群あたりの生物学的反復実験の総数を表す。
心臓穿刺によって血液試料を採取し、この血液試料を血清分離用にSSTバキュテナー(Becton Dickinson)を通じて回転させた。製造元(Cayman Chemical)の指示に従い、比色アッセイによって血清中のグルコースレベルを検出した。複数の実験にわたりまとめられたデータを、各実験内のSPF対照に対して正規化されたグルコース濃度として表す。
心臓穿刺によって、血液を採取し、この血液を血清分離用にSSTバキュテナー(Becton Dickinson)を通じて回転させた。結腸をPBSによって洗い流し、内腔内容物を除去した。前頭皮質、海馬、視床下部及び小脳を顕微解剖し、肝臓を回収し、PBS中で洗浄した。組織試料をRIPA溶解緩衝液(Thermo Scientific)中の氷上において20mV、10秒間隔で超音波処理した。製造元(Cayman Chemical)の指示に従い、比色アッセイによって血清中でBHBレベルを検出した。データは、BCAアッセイによって検出される総タンパク質量に対して正規化された。複数の実験にわたりまとめられたデータを、各実験内のSPF対照に対して正規化されたBHB濃度として表す。
MoBio PowerSoil Kitを使用して、マウス糞便試料または結腸内腔内容物から細菌ゲノムDNAを抽出し、この試料nは、1ケージあたり3匹のマウスを含む独立したケージを反映する。62から適合された方法に従い、ライブラリを作製した。16S rDNA遺伝子のV4領域は、個別にバーコード化されたユニバーサルプライマー、及び30ngの抽出されたゲノムDNAを使用してPCR増幅された。PCR反応を三連で設定し、Qiaquick PCR精製キット(Qiagen)を使用してPCR産物を精製した。等しいモル濃度で、精製されたPCR産物をプールし、Kapaライブラリ定量キット(Kapa Biosystems、KK4824)によって定量化し、ペアエンドシーケンシングのためにIllumina MiSeqプラットフォーム及び2×250bp試薬キットを使用して、Laragen,Inc.によって配列決定した。Greengenes13_5データベースに類似する97%の配列に基づくオープンリファレンス操作的分類単位(OTU)ピッキングによって、OTUを選択した。1サンプルあたり85,134個のリードを使用して、QIIME1.8.063を用いて分類学的な割り当て及び希薄化を実施した。メタゲノムは、PICRUSt64を使用してクローズドリファレンスOTU表から推測された。図S7Cにおいて、結果をフィルタリングし、アミノ酸代謝に関連した上位72個の遺伝子を表示する。
糞便試料は、成体SPF Swiss Websterマウスから新たに採取され、1個のペレットあたり1mlに事前に還元されたPBS中でホモジナイズされた。100ulの沈降した懸濁液を、経口経管栄養によってレシピエントGFマウスへ投与した。ニセの処置のために、事前に還元されたPBSによってマウスに経管栄養を行った。
Reikvam et al.,PloS one(6),2011によって以前に記載された方法に従い、バンコマイシン(50mg/kg)、ネオマイシン(100mg/kg)及びメトロニダゾール(100mg/kg)の溶液によって、7日間毎日12時間毎にSPFマウスに経管栄養を行った。アンピシリン(1mg/ml)を適宜、飲料水中に与えた。ニセの処置のために、通常の飲料水によって7日間毎日12時間毎にマウスに経管栄養を行った。Kcna1−/−マウスに、バンコマイシン(500mg/ml)、ネオマイシン(1mg/ml)及びアンピシリン(1mg/ml)を含む飲料水を1週間補給し、発作易発性マウスにおける経口経管栄養のストレスを防止した。
A.muciniphila(ATCC BAA845)を嫌気性条件下で0.05%のブタ胃ムチンIII型(Sigma Aldrich)によって補充されたブレインハートインヒュージョン(BHI)培地中で培養した。P.merdae(ATCC 43184)及びP.distasonis(ATCC 8503)を増強されたクロストリジウム培地(RCM)中の嫌気性条件内で増殖させた。109cfuの細菌を200ulの事前に還元されたPBS中で懸濁させ、これらにより抗生物質処置されたマウス、または無菌マウス中に経口で経管栄養を行った。「A.muciniphila及びParabacteroides菌種」として同時投与されるときに、2:1:1の比をA.muciniphila:P.merdae:P.distasonisに対して使用した。ニセの処置について、事前に還元されたPBSによってマウスに経管栄養を行った。パイロット研究は、細菌負荷に関連した測定値としての、糞便DNA濃度または16S rDNA増幅におけるコロニー形成群間に有意差がなかったことを明らかにした。マイクロアイソレーターケージ内でマウスを維持し、無菌的に取り扱った。コロニー形成の14日後にマウスを発作試験した。
14日間KDまたはCDを給餌されたドナーマウスから糞便試料を新たに採取し、事前に還元されたPBS中に50mg/mlに懸濁した。抗生物質処置されたマウスに、100ulの懸濁液の経口経管栄養によってコロニー形成した。ニセの処置のために、事前に還元されたPBSによってマウスに経管栄養を行った。マウスをマイクロアイソレーターケージ中に収容し、無菌的に取り扱った。発作試験を移植の4日後に行った。
A.muciniphila、P.merdae及びP.distasonisは、上述されるような嫌気性条件において新たに培養された後に、洗浄され、ペレット状にされ、事前に還元されたPBS中の5×109cfu/mlに再懸濁された。Parabacteroides菌種を含むA.muciniphilaを2:1:1の比で調製した。加熱殺菌のために、細菌を95℃に10分間置いた。ビークル対照として、28日間12時間毎に、200ulの細菌懸濁液または無菌の事前に還元されたPBSによってマウスに経管栄養を行った。
EEG移植及び回復。オス及びメスKcna1−/−マウスからのEEGを6〜7週齢に記録した。Kcna1+/+同腹仔を対照として使用した。我々は、発作頻度及び持続時間においてオスとメスとの間に有意差がなかったことを観察した。提示されたデータは、両方の性別を含む。マウスをイソフルラン(5%の導入、2%の維持)、及び各眼に塗布された眼軟膏によって麻酔した。頭部沿いの毛を除去し、この面積をクロロヘキシジン及び70%のイソプロパノールのどちらかの3回のスクラブによって洗浄した。バイオセーフティキャビネット中の、定位固定装置(Harvard Biosciences)内にマウスを置き、1mg/kgのリドカイン+1mg/kgのブピバカインを局所的に切開部位沿いに塗布した。滅菌の手術器具を使用して、2cmの切開を眼の後嚢縁から肩甲骨間の中点へ背側正中線沿いに行った。背側側腹部沿いに皮下ポケットを作製し、このポケットを滅菌生理食塩水によって洗浄した。頭蓋に向けられた双電位リード線を備える無線テレメトリトランスミッタを挿入した。3%の過酸化水素後に70%のイソプロパノールによって頭蓋骨を洗浄した。1.0mmのマイクロドリルビットを使用して、頭蓋骨を穿孔し、2つの小さな孔部を十字縫合と人字縫合との間の中間で、矢状縫合から1〜2mmに生成した。両側EEG記録電極(Data Sciences International(DSI)PhysioTel、ETA−F10)を硬膜外に前頭頭頂皮質経由で移植した。滅菌アクリルを乾燥領域に塗布した。切開部位を吸収性5−0縫合糸によって閉じ、3%の過酸化水素後、70%のエタノールによって洗浄した。動物をオートクレーブ処理したマイクロアイソレーターケージ中に個別に収容し、記録を開始する前の3〜5日間に回復させた。
EEG記録中に、動物を自由に運動させ、実験食餌制限について維持した。DSI Ponemah V5.1データ取得システムを使用して、3日かけてEEGトレースを取得した。行動発作の同時ビデオ記録をEEG記録と相関させ、適合したRacineスケールに基づきスコア化し、1)ミオクローヌス発作、2)頭部常同症及び顔面クローヌス、3)両側及び交互前肢/後肢クローヌス、4)立ち上がり行動及び転倒、ならびに5)全身性強直間代性エピソードの5段階まで定義した。盲検研究者は、Neuroscore CNSソフトウェア(DSI)を使用してデータを分析した。10Hzのハイパスフィルタを使用してEEG信号をフィルタリングし、盲検手動スコア化によって発作事象を検出した。6秒を上回る持続時間を有するバックグラウンドより少なくとも2倍大きい振幅を有する高頻度、高電圧同期不均一棘波形のパターンとして、発作を定義した。棘波頻度は、所与の発作におけるベースラインを上回り発生する棘波数として決定され、棘波出現間隔は、1匹のマウスあたりの各段階における5つの代表的な発作についての棘波間の時間の関数として分析された。1匹のマウスあたりの各段階における5つの代表的な発作についてのベースラインの3倍の大きさであった棘波に費やされた時間パーセントとして最大棘波振幅の持続時間を決定した。
1ケージあたり少なくとも2匹のマウスを含む、独立したケージ中に収容されたマウスから試料を採取した。末期マウスの解剖から結腸内腔内容物を採取し、直ちに液体窒素中で急速凍結させ、−80℃で保管した。心臓穿刺によって血清試料を採取し、SSTバキュテナーチューブを使用して分離させ、−80℃に凍結させた。試料を自動MicroLab STARシステム(Hamilton Company)を使用して調製し、Metabolon,Inc.によるGC/MS、LC/MS及びLC/MS/MSプラットフォーム上で分析した。有機水性溶媒による連続抽出によってタンパク質分画を除去し、TurboVapシステム(Zymark)を使用して濃縮し、吸引減圧乾燥させた。LC/MS及びLC−MS/MSについて、リニアイオントラップフロントエンド及びフーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析計バックエンドによって、>11の注入標準物質を含有する酸性または塩基性LC適合性溶媒中で試料を再構成し、Waters ACQUITY UPLC及びThermo−Finnigan LTQ質量分析計上で実施した。GC/MSについて、ビストリメチル−シリル−トリフルオロアセトアミドを使用して乾燥窒素下で試料を誘導体化し、電子衝撃イオン化を使用して、Thermo−Finnigan Trace DSQ高速走査シングル四重極質量分析計上で分析した。精製標準物質のメタボロームライブラリエントリーと比較して化学薬品を同定した。各化合物について最小観察値とのログ変換及びインピュテーション後に、一元配置分散分析を使用してデータを分析し、群効果について試験した。二元配置分散分析の対比に基づき、P及びq値を計算した。主成分分析を使用して、分散分布を視覚化した。教師ありランダムフォレスト分析を行い、メタボロミクス予測精度を同定した。
海馬組織を1mlの80%の冷MeOH中でホモジナイズし、氷上で激しく撹拌した後、遠心分離した(1.3*104rpm、4℃)。5ugの上澄みをガラスバイアス中に移し、5nmol D/Lのノルバリンを補充し、吸引減圧乾燥させ、最後に70%のアセトニトリル中で再懸濁させた。試料の質量分析に基づく分析のために、5lをLuna NH2(150mm×2mm、Phenomenex)カラム上に注入した。これらの試料は、Q Exactive質量分析計(Thermo Scientific)に連結されたUltiMate3000RSLC(Thermo Scientific)によって分析された。このQ Exactiveは、70〜1050m/zの範囲を有するフルスキャンモードで極性スイッチング(+4.00kV/−4.00kV)によって行われた。A)5mM NH4AcO(pH9.9)、及びB)ACNを使用して、分離を達成した。この勾配は、15%のA)によって開始し、18分かけて90%のA)まで進行し、9分間アイソクラティックステップを行い、7分間最初の15%のA)に戻した。正確な質量測定値(≦3ppm)、純粋な標準物質の保持時間、及びMS2フラグメンテーションパターンを使用してTraceFinder3.3によって、代謝産物を定量化した。Rを使用して、主成分分析及び階層的クラスタリングを有するデータ分析を実行した。
上記の方法に記述されるように、4週齢のSwiss Webster SPFマウスを抗生物質によって処置し、A.muciniphila及びParabacteroides菌種によってコロニー形成し、KDを14日間与えた。11日目の夕方から、3日間12時間毎に、滅菌PBS中のケト原性アミノ酸カクテル(Sigma Aldrich)−−L−ロイシン(2.0mg/kg)、L−リジン(2.0mg/kg)、L−チロシン(2.4mg/kg)、L−トリプトファン(1.6mg/kg)、及びL−スレオニン(3.1mg/kg)をマウス腹腔内に注入した。濃縮は、マウス血液26中の各アミノ酸について報告された生理的レベルに、また対照SPF CD及びAkkPb KDマウス間の各アミノ酸についての我々のメタボロミクスデータセット中で観察された倍率変化に基づく(表S4)。ビークル処置されたマウスにPBS(200ul/30gマウス)を注入した。14日目に、前の1時間の行動試験室中での順化期間を含む、最後の朝のアミノ酸注入の2時間後に6Hz発作についてマウスを試験した。
野生型マウスについて:4週齢のSPF Swiss WebsterマウスにCDを14日間適宜給餌した。11日目の夕方から、12時間毎に滅菌水中の13.3mg/kgの3−[[(3−アミノ−3−カルボキシプロピル)メトキシホスフィニル]オキシ]ベンゼン酢酸(GGsTop、Tocris Bioscience)によってマウスに経口経管栄養を行った。ビークル処置されたマウスに滅菌水(200ul/30gマウス)によって経管栄養を行った。14日目に、行動試験室中での前の1時間の順化期間を含む、最後の朝のGGsTop経管栄養の2時間後に、6Hz発作についてマウスを試験した。Kcna1マウスについて:3〜4週齢のKcna1−/−マウスにCDを23日間適宜に給餌した。15日目に、上記の節のKcna1発作記録に記述されるように、EEG伝達物質を移植した。18日目の夕方に、12時間毎に21日目の朝まで、13.3mg/kgのGGsTopによってマウスに経口経管栄養を行った。EEGによって最終経管栄養の2時間後に記録を開始し、3日間かけて発作を記録した。
前述のように交差給餌を測定した。嫌気性チューブの底部に1%の寒天によって補充された5mlの事前に還元されたCDまたはKDベースの液体培地中に2×106cfu/mlでA.muciniphilaを包埋し、その上にP.merdaeを5mlの事前に還元されたM9最少培地中に6×106cfu/mlで重層した。上述されたマウスKD対CD食餌制限をM9培地中で2kcal/mlへ無菌的に懸濁することによって、食餌制限に基づく培地を作製した。パイロット実験は、寒天区画から上記のM9液体区画中へ包埋されたA.muciniphilaの異所転位がないことを確認した。各時点に、頂部及び底部区画からアリコートを取り、濃厚培地中の希釈系列(P.merdaeについてRCM、及びA.muciniphilaについてBHI+0.05%のムチン)に蒔き、コロニーを計数した。GGsTop前処置実験について、RCM培地中でP.merdaeを500uMのGGsTop対ビークルによって37℃で2時間インキュベートした後に、滅菌培地によって洗浄した。パイロット実験は、P.merdae生存率についてGGsTop前処置の有意な効果がなかったことを明らかにした。
van der Stel,Frontiers in Microbiology(6),567(2015)に以前に記載されたように、GGT活性を測定した。嫌気性培養のために、CD及びKDベースの培地中に3×105cfu/mlで細菌を播種した。1mlの細菌懸濁液をペレット状にし、−80℃で1時間冷凍した。細菌cfuによる後のデータ正規化のために、同一の懸濁液の別々のアリコートをBHIムチン寒天培地またはRCM中に蒔き、Coy嫌気性チャンバ中に37℃でインキュベートした。つぎにペレットを250ulの溶解緩衝液(1ug/mlのリゾチームを含む50mMのTris−HCl)中で再懸濁し、氷上で30分間インキュベートした。糞便試料について、1つのペレットを計量し、1mlの溶解緩衝液中でホモジナイズした。つぎに細菌及び糞便懸濁液を超音波処理し(QSonica 125)、10分間4℃で12000xgにおいて遠心分離した。20ulの上澄みを180ulの基質緩衝液(2.9mM L−ガンマ−グルタミル−3−カルボキシ−4−ニトロアニリド(Gold Bio)、100mMのグリシルグリシン(Sigma Aldrich)、100mMのTris−HCl)、及び500uMのGGsTop(注記がある場合)と撹拌した。自動マルチモードプレートリーダー(Biotek Synergy H1)を使用して1時間毎分37℃で、3−カルボキシ−4−ニトロアニリンの生成を示す405nmで吸光度を測定した。
0.6g/kgの4kDa FITC−デキストラン(Sigma Aldrich)による経管栄養前に、午前7時に開始して4時間マウスを絶食させた。経管栄養の4時間後に、心臓穿刺によって血清試料を採取し、水中で3倍に希釈し、水中で3倍に希釈された通常のマウス血清中のFITC−デキストランストックの標準希釈系列に対して、Synergy H9マルチモードプレートリーダー(Biotek)を使用して蛍光強度について521nmで二度繰り返して読んだ。
Prismソフトウェア(GraphPad)を使用して統計学的解析を実行した。データを正規分布について評価し、平均値±の標準誤差として図中にプロットした。各図について、n=独立した生物学的反復実験数。試料または動物をこれらの解析から除外しなかった。ウェルチの補正による両側の、対応しないスチューデントt検定を使用して、2つの処置群間の差を評価した。ボンフェローニの事後検定による一元配置分散分析を使用して1つの変数のみを有する>2群間の差を評価した。ダンの事後検定によるノンパラメトリック一元配置分散分析によって、Kcna1マウスについてのデータを解析した。2つの変数を有する≧2群(たとえば、発作時間経過、BHB時間経過、メタボロミクスデータ、細菌増殖曲線)に対してボンフェローニの事後検定による二元配置分散分析を使用した。GGTアッセイに対して、反復測定及びボンフェローニ事後検定による一元配置分散分析を使用した。上記の検定から現れる有意差を、*P<0.05、**P<0.01、***P<0.001、****P<0.0001によって図中に示す。注目すべき、ほぼ有意な差(0.5<P<0.1)を図中に示した。注目すべき、有意ではない(及びほぼ有意ではない)差を図中に「n.s.」によって示す。
難治性てんかんの6Hzの精神運動発作モデルは、低周波数角膜刺激を伴い、ヒト側頭葉てんかんの焦点性認知障害性発作を誘発する。KDは、試験される対象の50%に発作を誘発するために必要とされる上昇した電流強度(CC50、発作閾値)によって示されるような、6Hz発作を予防する。特定病原体除去(SPF)Swiss Websterマウスに6:1の脂肪:タンパク質KD、またはビタミン及びミネラルが適合した対照食餌療法(CD)を給餌した。CD対照と比較して、KDを摂取するマウスは、6Hzの刺激に応答して上昇した発作閾値(図1A)、減少した血清グルコース(図1B)及び増加した血清β−ヒドロキシ酪酸(BHB;図1C)を示した。CD群対KD群にわたる摂食量、または体重増加における有意差がなかった。
腸内微生物叢がケトン食療法の抗発作効果に必要であったかどうかを判定するために、無菌(GF)及び抗生物質(Abx)処置されたSPFマウスについての6Hz精神運動発作閾値を測定した。
KD関連腸内微生物も対照食餌制限を給餌されたマウスに抗発作効果を与えたかどうかを判定するために、Abx処置されたマウスは、SPFマウスからCD対KD微生物叢を移植され、CDまたはKDを給餌され、4日間の食餌処置後に6Hz発作へのこれらのマウスの感受性について試験された。Abx処置されたマウスを使用し、天然微生物叢を枯渇させるためにAbxによる前処置を伴う臨床糞便移植手法を模倣した。4日目は、i)その時点までに有意な微生物叢変化を誘導するKDの能力(図1D、図1F、及び図5A)と、ii)KD微生物叢がKDからCDへ切り換えた4日後に、CDプロファイルへの不完全な復帰を示す証拠(図6A)とに基づき選択した。CD微生物叢を移植され、KDを4日間給餌されたマウスは、CD給餌された対照と比較して、上昇した発作閾値を示した(図5A)。KDマイクロバイオームを移植したが、4日間CDを給餌されたAbx処置マウスも、同様の発作予防を示した。これは、KD微生物叢によるコロニー形成がCDを給餌されたマウスにおける発作閾値を上昇させたことを示唆した。注目すべきことに、しかしながら、28日目にCDプロファイルへKD微生物叢の完全な復帰後に発作予防を抑制し(図6B)、KD微生物叢、食餌制限及び神経活性間の持続的な相互作用を必要としたことを示唆した。同様な抗発作効果は、Parabacteroides菌種、A.muciniphilaまたはB.longum対照と比較して、CDを給餌されたAbx処置SPFマウスにおいて、A.muciniphila及びParabacteroides菌種を濃縮した後に見られた(図5B)。しかしながら、SPF CD対照と比較してAbx単独によって処置されたSPF CDマウス中の発作閾値における上昇は、これらの結果の解釈を混乱させた(図5B)。この不確実性を明らかにするために、A.muciniphila及びParabacteroides菌種による外因性の処置がCDを給餌されたマウスに抗発作効果を与えたかどうかを調査する細菌処置手法を適用した。109cfuのA.muciniphila及びParabacteroides菌種による、またはビークルによる、28日間1日2回の経管栄養をSPF CDマウスに行った。この細菌処置は、ビークル経管栄養対照と比較して、発作閾値を上昇させた(図6C)。ケトン食療法を給餌されたマウスにおける実験(図4)と一致して、この発作予防は、A.muciniphila単独によって処置された動物において観察されず、発作予防のためにA.muciniphila及びParabacteroides菌種の同時投与を必要としたことを明らかにした(図5C)。さらに、加熱殺菌された細菌による処置は、ビークル処置された対照と比較して、発作閾値を低下させ、生菌が抗発作効果を与えるために必要であり、細菌細胞表面及び/または細胞内因子の放出が6Hz発作への感受性を促進したことを示唆した。発作閾値における上昇が21日間処置を止めた後に失われたため、A.muciniphila及びParabacteroides菌種への持続的な曝露を必要とした(図6C)。加えて、発作予防は、4日間だけ処置されたマウスにおいて観察されず(図6D)、長期間の曝露を必要としたことを示唆した。まとめると、これらの知見は、KD微生物叢の糞便移植、及びKD関連分類群A.muciniphila及びParabacteroides菌種による細菌処置が対照食餌制限を給餌されたマウスにおける6Hz精神運動発作に対する予防を与えたことを明らかにした。
てんかんは、多様な臨床症状を有する不均一な疾患である。微生物叢が異なる発作タイプに影響したかどうかを判定するために、側頭葉てんかん、及びてんかんにおける予期せぬ突然死(SUDEP)についてのKcna1−/−マウスのモデルにおいて、全般性強直間代性発作を調節する際に腸内微生物叢についての役割を試験した。Kcna1−/−マウスは、電位開口型カリウムチャネルKv1.1アルファサブユニットにヌル変異体を含み、てんかん、発作性運動失調症及びSUDEPとヒトKCNA1遺伝子バリアントの関連性を模倣する。Kcna1−/−マウスは、KDによって54%減少する、重度の自発性反復性発作を発症する。Kcna1−/−SPF C3HeB/FeJマウスをAbxまたはビークルによって1週間処置し、これらのマウスにビークル、またはA.muciniphila及びParabacteroides菌種によって経管栄養を行い、3週間KDまたはCDを給餌した。発作頻度及び持続時間をEEGによって3日かけて記録し、エレクトログラフィック発作を5段階:A)低電圧棘波を有する、低周波バックグラウンド、B)同期した高周波、高電圧棘波、C)高周波、低電圧棘波、D)同期しなかった高周波、高電圧棘波、及びE)高周波、バースト棘波(図7C)からなる特徴的なてんかん様棘波パターンに基づき特定した。さらに、EEG発作パターンは、5段階によって特定される常同発作行動によって実証された。KD対CDを給餌されたマウス間の体重増加、摂食量における有意差がなかった。群にわたる生存率における差は、観察されなかった。CDを給餌されたKcna1−/−対照と比較して、KDを給餌されたKcna1−/−マウスは、A.muciniphila及びParabacteroides菌種における増加を有する、腸内微生物叢プロファイルの変化を示した(図7A)。注目すべきことに、これらの変化は、Swiss Websterマウスに見られるKD誘導型濃縮(図1F)と比較して、穏やかで、統計学的に有意ではなく、ベースライン微生物叢組成物、及びKDへの反応についての宿主遺伝型の効果を強調した。ビークル処置されたKcna1−/−マウスは、490±26uVの平均最大棘波振幅を有する、15〜180秒持続した発作を示した(図7C)。CDを給餌されたKcna1−/−対照と比較して、KDを給餌されたKcna1−/−マウスにおける発作発生率及び持続時間における減少を観察し(図7D)、前述されるようにKD媒介型発作予防と一致していた。Abxによって前処置され、腸内微生物叢を枯渇させたKcna1−/−マウスは、ビークル処置され、KDを給餌されたKcna1−/−対照と比較して、1日あたりの発作、及び合計発作持続時間に有意な増加を示した(図7D)。1発作あたりの棘波頻度、棘波内間隔、及び平均持続時間における有意差がなく、発作出現率についてAbx処置及び腸内微生物叢の枯渇の主な効果を示唆した。さらに、A.muciniphila及びParabacteroides菌種によるAbx処置されたKcna1−/−マウスのコロニー形成は、ビークル処置され、KDを給餌されたKcna1−/−対照に見られたレベルに対して、発作頻度、及び発作の合計持続時間を減少させた(図7D)。これは、A.muciniphila及びParabacteroides菌種による処置が異なるベースライン及び食餌制限を変更された微生物叢(この事例において、C57B1/6対C3HeB/FeJ)を含むマウス系統において発作予防を同様に与えたことを示唆した。まとめると、これらの結果は、常在性腸内微生物叢からの選択細菌種が変化した発作タイプ及びモデルにわたりKDの抗発作効果を媒介した概念を支持した。
メタボロームプロファイリングを使用して、CDを給餌されたSPFマウスと、KDを給餌されたSPF、Abx処置されたSPF、ならびにA.muciniphila及びParabacteroides菌種の濃縮されたマウスとの結腸内腔内容物及び血清における候補の微生物叢依存性分子を特定した(図8A及び図9A)。結腸内腔内容物及び血清におけるメタボロームプロファイルにより、結腸内腔代謝産物について94%、及び血清代謝産物について87.5%の予測精度で、発作感受性(CDを給餌されたビークル処置SPFマウス、及びKDを給餌されたAbx処置SPFマウス)群から発作予防した(KDを給餌されたビークル処置SPFマウス、及びKDを給餌されたParabacteroides菌種を含むA.muciniphila濃縮マウス)群を識別した。群識別へ非常に寄与した代謝産物の大部分は、リジン、チロシン及びスレオニンの誘導体を含む、アミノ酸代謝に関連した。加えて、発作感受性群と比較して、発作予防群からの結腸内腔内容物(図8C)及び血清(図8D)中のケト原性ガンマグルタミル化アミノ酸(ガンマ−グルタミル(GG)−ロイシン、GG−リジン、GG−スレオニン、GG−トリプトファン及びGG−チロシン)のサブセットにおける広範な減少を観察した。これは、腸内微生物叢がガンマ−グルタミル化自体、またはケト原性GGアミノ酸の選択的代謝を調節したこと、及び増加したケト原性GGアミノ酸を発作感受性と関連付けたことを示唆した。この概念を支持するように、補完を行ったメタゲノムが、アミノ酸代謝に関連する細菌遺伝子中のKD関連変化を予測した。これらのデータは、KDに対する腸管及び全身性メタボローム応答について腸内微生物叢の有意な効果を明らかにし、さらにケト原性GGアミノ酸のレベルにおける、KD誘導型発作予防と微生物叢依存性変化との間の関連性を明らかにした。
本質的なケト原性GGアミノ酸が発作予防実験群対発作感受性実験群の結腸内腔及び血清において減少した知見に基づき、ケト原性GGアミノ酸の微生物叢依存性制限がKDの抗発作効果を媒介するために重要であると仮定された。アミノ酸のガンマ−グルタミル化形態は、グルタチオンからアミノ酸上へのGG部分のペプチド転移によって生成された。アミノ酸のガンマ−グルタミル化が発作感受性に影響するかどうかを判定するために、SPF CDマウスに経管栄養を3日間、GGTの選択的不可逆的阻害剤であるGGsTopによって行った。GGsTopによって処置されたSPF CDマウスは、SPF KDマウスに見られたレベルに対して発作閾値において増加を示した(図10A)。同様に、GGsTopによって処置されたCD給餌SPF Kcna1−/−マウスのEEG記録は、1日あたりの発作における有意な減少を示した(図7E)。これは、ガンマ−グルタミル化の末梢阻害、及びGGアミノ酸の制限が発作予防を促進したことを実証し、発作感受性対照と比較して、発作予防群からの結腸内腔内容物及び血清中のケト原性GGアミノ酸のメタボローム減少が観察されたことと一致している。グルタチオンの異化よりもむしろ、アミノ酸の制限がKD微生物叢の抗発作効果のために必要であったかどうかを判定するために、KDを給餌されたA.muciniphila及びParabacteroides菌種濃縮マウスは、3日間、1日2回、併用のロイシン、リジン、スレオニン、トリプトファン及びチロシンによる腹腔内注入によって補われた後に、6Hz発作について試験された。それぞれについての投与量が血中濃度をSPF CD対照に見られた血中濃度まで回復させるように、血清メタボロームデータに基づき、生理学的に適切なアミノ酸濃度を計算した。ケト原性アミノ酸の全身レベルの上昇は、ビークル処置されたSPF CD対照に見られたレベルまで発作閾値を低下させた(図10B)。これは、末梢ケト原性アミノ酸の制限が発作抵抗性における微生物叢及びKD依存性向上を媒介するために必要であったことを示唆した。
本明細書において言及されるすべての刊行物及び特許は、それぞれの個々の刊行物または特許が具体的に、かつ個別に参照により援用されるように示されたかのように、本明細書によってそれらの全体が参照により援用される。矛盾がある場合、本明細書のいかなる定義をも含む本出願が支配する。
本発明の特定の実施形態を考察したが、上記の明細書は、例示であり、限定ではない。本明細書、及び以下の特許請求の範囲を検討すると、本発明の多くの変形形態は、当業者に明らかになるであろう。本発明の全範囲は、特許請求の範囲に加え、それらの均等物の全範囲、及び本明細書に加え、このような変形形態への参照によって決定されるべきである。
Claims (92)
- Akkermansia(Akk)及びParabacteroides(Pb)属の細菌を含有する組成物を対象に投与することを備える、前記対象におけるケトン食療法に応答性である病態を予防する、または処置する方法。
- Akkermansia(Akk)及びParabacteroides(Pb)属の細菌を含有する組成物を対象に投与することを備える、前記対象内の神経伝達物質生合成を変えることによって、前記対象におけるケトン食療法に応答性である病態を予防する、または処置する方法。
- Akkermansia(Akk)及びParabacteroides(Pb)属の細菌を含有する組成物を対象に投与することを備える、前記対象内の血清ケト原性アミノ酸を変えることによって、前記対象におけるケトン食療法に応答性である病態を予防する、または処置する方法。
- Akkermansia(Akk)及びParabacteroides(Pb)属の細菌を含有する組成物を対象に投与することを備える、前記対象内のガンマ−グルタミルトランスペプチダーゼ活性を低下させることによって、前記対象におけるケトン食療法に応答性である病態を予防する、または処置する方法。
- Akkermansia(Akk)及びParabacteroides(Pb)属の細菌を含有する組成物を対象に投与することを備える、前記対象内のグルタミン合成酵素活性を低下させることによって、前記対象におけるケトン食療法に応答性である病態を予防する、または処置する方法。
- Akkermansia(Akk)及びParabacteroides(Pb)属の細菌を含有する組成物を対象に投与することを備える、前記対象内のガンマ−グルタミルアミノ酸を減少させることによって、前記対象におけるケトン食療法に応答性である病態を予防する、または処置する方法。
- Akkermansia(Akk)及びParabacteroides(Pb)属の細菌を含有する組成物を対象に投与することを備える、前記対象内のGABA/グルタミン酸塩比のレベルを上昇させることによって、前記対象におけるケトン食療法に応答性である病態を予防する、または処置する方法。
- Akkermansia(Akk)及びParabacteroides(Pb)属の細菌を含有する組成物を対象に投与することを備える、前記対象内のグルタミンレベルを上昇させることによって、前記対象におけるケトン食療法に応答性である病態を予防する、または処置する方法。
- Akkermansia(Akk)属の前記細菌は、Akkermansia muciniphilaを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
- Parabacteroides(Pb)属の前記細菌は、Parabacteroides merdaeを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
- Parabacteroides(Pb)属の前記細菌は、Parabacteroides distasonisを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも10%は、Akkermansia(Akk)である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも30%は、Akkermansia(Akk)である、先行請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも50%は、Akkermansia(Akk)である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも70%は、Akkermansia(Akk)である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも90%は、Akkermansia(Akk)である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも10%は、Parabacteroides(Pb)の細菌である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも30%は、Parabacteroides(Pb)の細菌である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも50%は、Parabacteroides(Pb)の細菌である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも70%は、Parabacteroides(Pb)の細菌である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも90%は、Parabacteroides(Pb)の細菌である、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
- 前記病態は、発作であり、任意選択で対象は、たとえば、てんかん、自閉症スペクトラム症、レット症候群、注意欠陥障害、及び脆弱X症候群から選択される、神経発達病態を有する、先行請求項のいずれか1項に記載の方法。
- 前記対象は、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、がん、脳卒中、代謝疾患、ミトコンドリア病、うつ状態、片頭痛、及び外傷性脳損傷(TBI)から選択される病態を有する、請求項1から22のいずれか1項に記載の方法。
- 前記対象は、食事制限中であり、前記食事制限は、対照食事制限である、請求項1から23のいずれか1項に記載の方法。
- 前記対象は、食事制限中であり、前記食事制限は、ケトン食療法である、請求項1から24のいずれか1項に記載の方法。
- 前記対象は、食事制限中であり、前記食事制限は、高脂肪食である、請求項1から25のいずれか1項に記載の方法。
- 前記対象は、食事制限中であり、前記食事制限は、低炭水化物食である、請求項1から26のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物は、経口送達用に製剤化される、請求項1から27のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物は、食品である、請求項1から28のいずれか1項に記載の方法。
- 前記食品は、乳製品である、請求項29に記載の方法。
- 前記食品は、ヨーグルトである、請求項29に記載の方法。
- 前記組成物は、直腸送達用に製剤化される、請求項1から27のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物は、自己投与される、請求項1から32のいずれか1項に記載の方法。
- 対象におけるケトン食療法に応答性である病態を処置する、または予防する方法であって、
(a)前記対象の腸内微生物叢を枯渇させること、
(b)Akkermansia(Akk)及びParabacteroides(Pb)属の細菌を含有する組成物を前記対象に投与すること、
を備える、前記方法。 - 前記組成物は、経口送達用に製剤化される、請求項34に記載の方法。
- 前記組成物は、食品である、請求項34または請求項35に記載の方法。
- 前記組成物は、直腸送達用に製剤化される、請求項34に記載の方法。
- 前記組成物は、Akkermansia(Akk)及びParabacteroides(Pb)を含有する糞便試料を含む、請求項30に記載の方法。
- 前記糞便試料は、糞便バンクからのものである、請求項38に記載の方法。
- 抗生物質を前記対象に投与し、前記対象の腸内微生物叢を枯渇させることをさらに備える、請求項34から39のいずれか1項に記載の方法。
- 前記対象の腸内微生物叢を配列決定することをさらに備える、請求項34から40のいずれか1項に記載の方法。
- 前記対象は、食事制限中であり、前記食事制限は、対照食事制限である、請求項34から41のいずれか1項に記載の方法。
- 前記対象は、食事制限中であり、前記食事制限は、ケトン食療法である、請求項34から42のいずれか1項に記載の方法。
- 前記対象は、食事制限中であり、前記食事制限は、高脂肪食である、請求項34から43のいずれか1項に記載の方法。
- 前記対象は、食事制限中であり、前記食事制限は、低炭水化物食である、請求項34から43のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物は、自己投与される、請求項34に記載の方法。
- 前記病態は、発作であり、任意選択で前記対象は、たとえば、てんかん、自閉症スペクトラム症、レット症候群、注意欠陥障害、及び脆弱X症候群から選択される、神経発達病態を有する、請求項34から46のいずれか1項に記載の方法。
- 前記病態は、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、がん、脳卒中、代謝疾患、ミトコンドリア病、うつ状態、片頭痛、及び外傷性脳損傷(TBI)から選択される、請求項34から47のいずれか1項に記載の方法。
- Akkermansia(Akk)及びParabacteroides(Pb)属の細菌を含む組成物。
- Akkermansia(Akk)属の前記細菌は、Akkermansia muciniphilaを含む、請求項49に記載の組成物。
- Parabacteroides(Pb)属の前記細菌は、Parabacteroides merdaeを含む、請求項49に記載の組成物。
- Parabacteroides(Pb)属の前記細菌は、Parabacteroides distasonisを含む、請求項49に記載の組成物。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも10%は、Akkermansia(Akk)の細菌である、請求項49から52のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも30%は、Akkermansia(Akk)の細菌である、請求項49から52のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも50%は、Akkermansia(Akk)の細菌である、請求項49から52のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも70%は、Akkermansia(Akk)の細菌である、請求項49から52のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも90%は、Akkermansia(Akk)の細菌である、請求項49から52のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも10%は、Parabacteroides(Pb)の細菌である、請求項49から52のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも30%は、Parabacteroides(Pb)の細菌である、請求項49から52のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも50%は、Parabacteroides(Pb)の細菌である、請求項49から52のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも70%は、Parabacteroides(Pb)の細菌である、請求項49から52のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも90%は、Parabacteroides(Pb)の細菌である、請求項49から52のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物は、経口送達用に製剤化される、請求項49に記載の組成物。
- 前記組成物は、食品である、請求項63に記載の組成物。
- 前記食品は、乳製品である、請求項64に記載の組成物。
- 前記乳製品は、ヨーグルトである、請求項65に記載の組成物。
- 前記組成物は、直腸送達用に製剤化される、請求項49に記載の組成物。
- Akkermansia(Akk)及びParabacteroides(Pb)属の細菌を含有する組成物を対象に投与することを備える、前記対象内の病態を予防する、または処置する方法。
- 前記病態は、自閉症スペクトラム症、てんかん、発作、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、がん、脳卒中、代謝疾患、ミトコンドリア病、うつ状態、片頭痛、レット症候群、注意欠陥障害、脆弱X症候群、及び外傷性脳損傷(TBI)である、請求項68に記載の方法。
- Akkermansia(Akk)属の前記細菌は、Akkermansia muciniphilaを含む、請求項68または69に記載の方法。
- Parabacteroides(Pb)属の前記細菌は、Parabacteroides merdaeを含む、請求項68から70のいずれか1項に記載の方法。
- Parabacteroides(Pb)属の前記細菌は、Parabacteroides distasonisを含む、請求項68から71のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも10%は、Akkermansia(Akk)である、請求項68から72のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも30%は、Akkermansia(Akk)である、請求項68から72のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも50%は、Akkermansia(Akk)である、請求項68から72のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも70%は、Akkermansia(Akk)である、請求項68から72のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも90%は、Akkermansia(Akk)である、請求項68から72のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも10%は、Parabacteroides(Pb)の細菌である、請求項68から72のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも30%は、Parabacteroides(Pb)の細菌である、請求項68から72のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも50%は、Parabacteroides(Pb)の細菌である、請求項68から72のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも70%は、Parabacteroides(Pb)の細菌である、請求項68から72のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物中の前記細菌の少なくとも90%は、Parabacteroides(Pb)の細菌である、請求項68から72のいずれか1項に記載の方法。
- 前記対象は、食事制限中であり、前記食事制限は、対照食事制限である、請求項68から82のいずれか1項に記載の方法。
- 前記対象は、食事制限中であり、前記食事制限は、ケトン食療法である、請求項68から83のいずれか1項に記載の方法。
- 前記対象は、食事制限中であり、前記食事制限は、高脂肪食である、請求項68から84のいずれか1項に記載の方法。
- 前記対象は、食事制限中であり、前記食事制限は、低炭水化物食である、請求項68から85のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物は、経口送達用に製剤化される、請求項68から86のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物は、食品である、請求項68から87のいずれか1項に記載の方法。
- 前記食品は、乳製品である、請求項88に記載の方法。
- 前記食品は、ヨーグルトである、請求項88に記載の方法。
- 前記組成物は、直陽送達用に製剤化される、請求項68から86のいずれか1項に記載の方法。
- 前記組成物は、自己投与される、請求項68から91のいずれか1項に記載の方法。
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