JP2020501606A - 動物のパフォーマンスパラメータを改善する方法 - Google Patents

動物のパフォーマンスパラメータを改善する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルとの混合物を動物に投与することを含む動物のパフォーマンスパラメータを改善する方法に関し、リン酸ジ−トコフェリルはリン酸トコフェリル混合物の少なくとも10重量%の割合である。

Description

本発明は、動物のパフォーマンスパラメータを改善する方法に関する。
本明細書において、文書、行為または知識の項目を言及または考察する場合、この言及または考察は、文書、行為または知識の項目またはそれらの任意の組み合わせが、優先日において、公に利用可能であり、公衆に知られており、一般常識の一部であるとか、または本明細書が関連する何らかの問題を解決する試みに関することが知られていることを認めるものではない。
ビタミンEは、様々な動物のサプリメントとして使用されている抗酸化剤である。
動物用ビタミンEサプリメントの大部分は、そのような製品におけるその安定性および費用対効果のために、一般に合成型の酢酸トコフェロールを利用している。
昭和電工による米国特許第6022867号は、動物において高い吸収効果を有し、かつ取り扱いが容易であり、熱に対して安定であり、水に溶解することができるビタミンE源組成物の必要性を論じている。米国特許第6022867号は、式(I)で表されるリン酸化形態のトコフェロールを含み、当該リン酸トコフェリルが合成由来のものであるビタミンE源組成物の潜在的な利点を示唆している。
具体的には、昭和電工は、式(III)で不純物として表される5%以下のP、P’−ビストコフェリル二リン酸を含有する、純度95%以上の高純度リン酸トコフェリルまたはその塩を教示している。
昭和電工は、水中での溶解度を増加し、中性領域のpHを有して、動物に容易に投与できるようにするために、そのビタミンE源組成物の高純度リン酸トコフェリルまたはその塩に依存している。
昭和電工は、それらのビタミンE源組成物を与えられた動物が、酢酸トコフェリルを含むビタミンE供給源を与えられた動物と比較して改善された効果を有することを実証している。ニジマス、イエロートラウト、マウスおよび家禽を含む多くの動物において成長促進効果があった。また、リン酸トコフェリルを補給した結果、鶏卵の卵黄に含まれるビタミンEが増加し、牛乳中の体細胞が減少することも注目された。さらに、様々な動物がビタミンE転換作用(すなわち、リン酸エステル型から遊離トコフェロール型へ)を有することが確認されることも示唆された。
本発明者は、代替のリン酸トコフェリル組成物を動物に投与して同様に動物のパフォーマンスパラメータを改善できることを見出した。昭和電工のビタミンE源組成物とは異なり、代替のリン酸トコフェリル組成物は水溶性が低いものの、動物に容易に投与することができる安定で低純度のリン酸トコフェリル組成物である。低純度リン酸トコフェリル組成物は、既知の酢酸トコフェリルおよびリン酸トコフェリル組成物に対する有用な代替物を提供し、より費用対効果が高いことがある。
したがって、本発明は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルとの混合物を動物に投与することを含む、動物のパフォーマンスパラメータを改善する方法を提供し、ここで、リン酸ジ−トコフェリルはリン酸トコフェリル混合物の少なくとも10重量%の割合である。
動物は、家畜動物、水産養殖動物、スポーツ動物を含む使役動物、および飼い慣らされたコンパニオンアニマルからなる群より選択され得る。特定の実施形態では、動物は幼若動物である。
リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物は、動物に経口投与されることが好ましい。例えば、一実施形態では、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を動物が摂取する配給量の飼料に添加する。当該配給量の動物飼料は、スターター飼料、仕上げ飼料、またはその両方の組み合わせである。
いくつかの実施形態において、動物飼料の配給量は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を約1ppm〜約1000ppmの量で含む。他の実施形態では、動物飼料の配給量は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を約5ppm〜約160ppm、5ppm〜約80ppm、約5ppm〜約60ppm、約5ppm〜約40ppm、約5ppm〜約30ppm、約5ppm〜約20ppm、または約5ppm〜約10ppmの量で含む。さらなる実施形態では、動物飼料の配給量は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を約10ppm〜約80ppm、約10ppm〜約60ppm、約10ppm〜約50ppm、約10ppm〜約40ppm、約10ppm〜約30ppm、または約10ppm〜約20ppmの量で含む。なおさらなる実施形態では、動物飼料の配給量は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を約5ppm、約10ppm、約20ppm、約40ppm、または約80ppmの量で含む。
特定の実施形態では、パフォーマンスパラメータは商業生産環境におけるストレス条件下で改善される。
パフォーマンスパラメータは成長成績パラメータである。いくつかの実施形態では、成長成績パラメータは、生体重増加量および飼料効率からなる群より選択される(例えば、1日平均体重増、1日平均飼料摂取量および飼料転換比から選択される)。他の実施形態では、パフォーマンスパラメータは肉質の改善である。
本発明は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルとの混合物を動物に投与することを含む、動物のパフォーマンスパラメータを改善する方法に関する。
リン酸トコフェリル混合物
リン酸モノ−トコフェリルは、例えば式Iによって表すことができる。
リン酸ジ−トコフェリルは、例えば、式IIによって表すことができる。
式Iおよび式IIにおいて、R1〜R3はそれぞれ独立してメチル基または水素原子を表し、Rは−(CHCHCHCH(CH))−を表す。
リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物は、リン酸化剤(例えばP10)でトコフェロールをリン酸化することによって調製されてもよく、トコフェロールの酸素原子(典型的にはヒドロキシル基に由来する)とリン酸化剤のリン酸基のリン原子との間に共有結合が形成される。
トコフェロールは、α−、β−、γ−またはδ−トコフェロールであり得る。一実施形態では、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物は、α−トコフェロールに由来する。
さらに、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物は、天然型のトコフェロール、合成型のトコフェロール、またはそれらの混合物から誘導することができる。一実施形態では、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物は天然型のトコフェロールから誘導される。別の実施形態では、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物は合成型のトコフェロールから誘導される。
リン酸モノ−トコフェリルおよび/またはリン酸ジ−トコフェリルは塩にも転換され得る。塩の例には、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、およびアンモニウム塩が含まれる。いくつかの実施形態において、リン酸モノ−トコフェリルおよび/またはリン酸ジ−トコフェリルは、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、またはカルシウム塩である。
リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物は、リン酸トコフェリル混合物の少なくとも10重量%の割合でリン酸ジ−トコフェリルを含む。
いくつかの実施形態では、リン酸ジ−トコフェリルの割合は、リン酸トコフェリル混合物の少なくとも20重量%、リン酸トコフェリル混合物の少なくとも30重量%、またはリン酸トコフェリル混合物の少なくとも40重量%であり得る。一実施形態では、リン酸ジ−トコフェリルの割合は、リン酸トコフェリル混合物の約50重量%である。
いくつかの実施形態では、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの重量比が約2:1であってもよい。
動物
動物は、家畜動物、水産養殖動物、スポーツ動物を含む使役動物、および飼い慣らされたコンパニオンアニマルからなる群より選択され得る。
概して、「家畜動物」という用語は、有用な商業生産目的のために人間によって飼われている動物の任意の品種または集団を指す。例えば、家畜動物は、繁殖(例えば、雄牛および雌牛)、食料品(例えば、肉、牛乳および卵)の製造、畜産物(例えば、ウール)の製造、および/または労働または仕事の遂行(例えば、ラバおよび牧畜犬)の目的のためであり得る。これらの理由から、家畜動物は「生産動物」と呼ぶこともできる。
家畜動物は、アダックス、アルパカ、アンテロープ、バイソン、ラクダ、ウシ(乳牛および肉牛を含む)、シカ、ロバ、エランド、ヘラジカ、ガヤル、ヤギ、キリン、ウマ、ラマ、ムース、ラバ、去勢雄牛、ブタ、ウサギ、ヒツジ、スイギュウ、ヤク、コブウシからなる群より選択され得る。
家畜動物はまた、ニワトリ、ハト、アヒル、エミュー、ガチョウ、クジャク、ハクチョウ、ダチョウ、ハト、ウズラ、シチメンチョウ、シマシャコ、ホロホロチョウ、キジ、アメリカレア、および雛鳥からなる群より選択される家禽動物であり得る。
商業生産目的で養殖されている水産養殖動物には、魚、軟体動物、および甲殻類が含まれる。魚は、カープ(ソウギョ、ハクレン、コモンカープ、レンギョ、インディアンカープ、フナ、アオウオを含む)、ウナギ、ナイルテラピア、サケ(タイセイヨウサケを含む)、ロホラベオ(roho labeo)、サバヒー、マス(ニジマスを含む)、ブリーム、カムルチー、およびナマズを含む群より選択され得る。軟体動物は、アワビ、カキ、ムール貝、ピピ貝、二枚貝ザルガイ、タマキビ、およびカタツムリからなる群より選択され得る。甲殻類は、シュリンプ、プローン、カニ、ザリガニ、およびロブスターからなる群より選択され得る。
「使役動物」という用語は一般に、労働を提供するかまたは仕事を実行する動物を説明するために使用される。例としては、ラクダ、イヌ、ロバ、ゾウ、ウマ、ラバ、および去勢雄牛が挙げられるが、これらに限定されない。
スポーツの動物は一般的に特定の種類の使役動物と見なされる。少なくともより商業的なスポーツにおいて、多くの動物は高度に訓練されている。「スポーツ動物」の例としては、ラクダ、イヌ、およびウマが挙げられるが、これらに限定されない。
「コンパニオンアニマル」という用語は、飼い慣らされた条件で生活し繁殖するために、また生存について人類に依存するためにヒトによって飼育されてきた動物を指す。コンパニオンアニマルは哺乳動物、鳥類、または魚類であり得る。コンパニオン哺乳動物の例には、アルパカ、ウシ、ロバ、イヌ、ネコ、キツネ、ヒツジ、ウマ、ヤギ、ゾウ、げっ歯類(ラット、マウス、ハムスター、モルモット、スナネズミおよびチンチラを含む)、フェレット、ラマ、ブタおよびウサギが含まれるが、これらに限定されない。コンパニオン鳥類の例には、オウム、カナリア、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウ、ハト(pigeons)、ハト(doves)、フィンチ、および猛禽類が含まれるが、これらに限定されない。コンパニオン魚類の例には、金魚、コイ、シャムトウギョ、バーブ、グッピー、ベタ、およびモーリーが含まれるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、動物は幼若であるか(例えば、未熟または亜成熟動物、例えば新たに離乳したブタまたは子ブタ、孵化幼生/ヒヨコ、子牛、幼獣、子犬など)または成長した動物(例えば、ブタ、ニワトリ、乳牛などの成体期に達した動物)であってもよい。
方法
リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を動物に投与する方法は特に限定されない。
いくつかの実施形態では、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物は局所投与され得る。例えば、動物の皮膚または粘膜に塗布または貼り付ける。
他の実施形態では、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物は、適切な溶媒で希釈した後、例えば注射または注入によって非経口投与され得る。
他の実施形態では、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物は動物に経口投与され得る。リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物は、その元の形態で(例えば、粉末として)、またはリン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルと適切な担体(例えば、シリアルベースの担体、発酵リンゴ、および糖蜜)との混合物を含む経口処方物で動物に経口投与することができる。
別の実施形態では、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物をその飼料の摂取により動物に経口投与することができる。言い換えれば、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を動物によって消費される飼料に添加するか、または飼料と共に配合することができる。動物による消費のための多くの従来のおよび/または市販の飼料がある。「動物飼料」という用語は、飼料添加物、飼料プレミックスまたはブレンドはもとより、通常の飼料、幼動物飼料、育成飼料、または仕上げ飼料を指すことができる。動物飼料および飼料添加物は、粉末、顆粒、ペレット、フレーク、クランブル、ブロック、ゲル、液体、溶液、ペースト、ドレンチ、およびそれらの混合物などの様々な形態で入手可能である。動物飼料は、未処理の形態(例えば、生の穀物および自然に乾燥した藁)でもあり得る。
一般に、動物飼料は、(i)身体を維持し(乳、肉、作業を)生産するための炭水化物および脂肪、(ii)身体構築(成長)および維持ならびに乳生産のためのタンパク質、(iii)身体構築ならびに成長および繁殖の生物学的調節を助けるミネラル、(iv)体内の生物学的プロセスを調節し、乳の栄養源になるビタミン、および/または(v)身体構築、熱調節および生物学的プロセスにおいて全体を助ける水を含み得る。
動物飼料の実際の成分は、給餌される動物の種類およびそれらの生産段階、目的、および/または用途(例えば達成されるべきパフォーマンスパラメータ)に依存するであろう。例えば、「ブロイラー」には、孵化後の期間に適した成分の動物飼料、例えばスターター飼料を給餌し、続いてその成長期間の残りの期間に適した成分の動物飼料、例えば仕上げ飼料を給餌してもよい。「ブロイラー」という用語は、その肉のために育てられるニワトリを表すのに使用される。
企図されているものなどの動物には、一般に、通常「配給量」と呼ばれる1日あたりの推奨飼料許容量が与えられる。動物飼料の成分と同様に、動物飼料の配給量(すなわち1日あたりの固定(推奨)飼料許容量)も、飼育されている動物の種類、生産の段階、目的、用途(例えば、達成されるべきパフォーマンスパラメータ)に依存する。
動物飼料の配給量は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルとの混合物を約1ppm〜約1000ppmの量で含み得る。
いくつかの実施形態では、動物飼料の配給量は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルとの混合物を約1ppm〜約500ppm、約1ppm〜約200ppm、または約1ppm〜約100ppmの量で含み得る。
いくつかの実施形態では、動物飼料の配給量は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルとの混合物を約5ppm〜約160ppm、5ppm〜約80ppm、約5ppm〜約60ppm、約5ppm〜約40ppm、約5ppm〜約30ppm、約5ppm〜約20ppm、または約5ppm〜約10ppmの量で含み得る。
さらなる実施形態では、動物飼料の配給量は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルとの混合物を約10ppm〜約80ppm、約10ppm〜約60ppm、約10ppm〜約50ppm、約10ppm〜約40ppm、約10ppm〜約30ppm、または約10ppm〜約20ppmの量で含み得る。
他の実施形態では、動物飼料の配給量は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルとの混合物を約5ppm、約10ppm、約20ppm、約40ppm、または約80ppmの量で含み得る。
一実施形態では、動物飼料の配給量は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルとの混合物を約40ppmの量で含み得る。この量は、例えば、離乳後の最初の14日間のブタ、より具体的には「離乳したばかりの」ブタの「スターター飼料」において適切であり得る。「離乳したばかりの(weaner)」という用語は、一般的には子ブタを指すのに使用される。これらのブタは未熟であり、母性関係の喪失、新しい環境への移動、食餌の変化、およびブタの混在を示し、これら全ては病気の発生および成長の後退に対する高いリスク/困難な時期を表す身体的および行動的課題である。したがって、離乳は若い子ブタにとってストレスの多い経験であり、社会的にも生理学的にも子ブタに影響を与え、結果として成長成績の悪化や死さえももたらす可能性があるため、離乳後の最初の14日は重要な期間である。したがって、成長成績を著しく改善することは、その残りの寿命にわたってブタのさらなる/将来の成長成績を改善し、離乳中の子ブタが経験する影響に起因するブタの群れにおけるその全体的健康状態および/または死亡率を改善する可能性が高い。
別の実施形態では、動物飼料の配給量は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルとの混合物を約10ppmの量で含んでいてもよい。この量は、例えばブロイラーについて急速で着実な成長をもたらすためのスターター飼料および/または仕上げ飼料において適切であり得る。
したがって、いくつかの実施形態では、本発明は、パフォーマンスパラメータを改善または最適化することが非常に望まれる場合、特に幼若動物、一般的には出生から成体期に至るまでの家畜動物に特に有益であり得る。これは商業生産環境において特に重要であり、商業生産環境ではそのような動物はそれらに課されるストレスまたは要求の増加に起因して複数の課題(例えば、食餌の変化;熱ストレスなどの環境の変化およびストレス;健康、細菌およびウイルス/感染の課題;心理的/生理学的、例えば離乳/母親からの分離;社会化および動物の混在/畜舎/住居状態)を経験する。成長した動物も同じまたは類似の課題を経験するであろう。それゆえ、いかなる商業的生産環境においても、動物の健康と発達を確実にするためにパフォーマンスパラメータを改善または最適化することが重要である。本発明は、商業生産環境において動物が経験する可能性がある影響を防止するか、または少なくとも最小限に抑える。
パフォーマンスパラメータ
方法は、動物の1つ以上のパフォーマンスパラメータを改善し得る。
いくつかの実施形態では、パフォーマンスパラメータは、生体重増加量および飼料効率、例えば1日平均体重増(ADG)、1日平均飼料摂取量(ADFI)および飼料転換比(FCR)などを含む成長成績であり得る。これらの実施形態では、パフォーマンスパラメータは、おそらくは改善された腸の健康状態(例えば、このような環境での消化性)の結果として、家畜動物および水産養殖動物などの商業生産目的の動物により関連性があると思われる。
他の実施形態では、パフォーマンスパラメータは、食品、または動物製品(例えば、肉、乳、および/または卵、またはウール)の商業生産に関連し得る。例えば、肉に関しては、パフォーマンスパラメータは、水分の保持および/または柔らかさなどの改善された肉質であり得る。特定の実施形態では、食品または動物製品の商業生産は、商業生産環境においてストレス条件下で生産される。
さらなる実施形態では、パフォーマンスパラメータは、出生率の改善(例えば、受胎率の改善および/または奇形率もしくは死産率の低下)に関連し得る。これらの実施形態では、パフォーマンスパラメータは、商業生産目的で飼育されている家畜動物、スポーツ動物を含む使役動物、および飼い慣らされたコンパニオンアニマルに特に関連し得る。
さらに他の実施形態では、パフォーマンスパラメータは、例えば、特に商業的条件(例えば、熱ストレス、細菌感染、および/または感染への罹りやすさ)における免疫利益の向上、不安レベルの低下、またはストレス反応の低下を含む健康および福祉に関連し得る。これらの実施形態はあらゆる種類の動物に関連する可能性が高い。
さらなる実施形態では、パフォーマンスパラメータは、スタミナ、敏捷性、および記憶を含む、改善された能力に関連し得る。そのような実施形態はあらゆる種類の動物に関連し得るが、おそらくスポーツ動物を含む使役動物、および飼い慣らされたコンパニオンアニマルに特に関連性があり得る。
本明細書では、文脈上別段の要求がない限り、「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、および「含む(comprising)」という単語は、それぞれ「含む(include)」、「含む(includes)」、および「含む(including)」を意味し、すなわち、特定の特徴を含む(comprising)と本発明に記載または定義される場合、同じ発明の様々な実施形態は追加の特徴も含み(include)得る。

ここで以下の非限定的な例を参照しながら本発明を説明する。
例1
本発明によるリン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物は、80℃未満の温度で天然α−トコフェロールとP10の均質混合物を形成し、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物の形成が実質的に形成されるまでこの温度でしばらくの間、その均質混合物を反応させ続けることによって調製した。
このプロセスは、合成型のトコフェロールから誘導されたリン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を調製するためにも使用した。
例2
以下の研究は、雄の「離乳したばかりの」ブタに投与したリン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物の効果を合成の酢酸トコフェリルと比較して決定するために行われた。
処置群
飼育区画には以下に概説する5つの処置群、すなわち合計945頭のブタがいた。1処置群あたり14のレプリケート畜舎があり、1つの畜舎あたり13または14匹のブタ(すなわち、1処置群あたり約189匹のブタ)がいた。
処置期間
処置期間は14日間(離乳から離乳後14日まで)であった。
食餌
ブタの各処置群にスターター飼料を14日間(すなわち0〜14日目)与えた。
全ての食餌は研究開始の7日前に監督下で調製された。
シングルベース食をマッシュとして調製し、次にこのシングルベース食を使用して以下のようにスターター飼料を調製した。
A=ベースプレミックスから誘導された酢酸トコフェリル20ppmを有する飼料配給量を含む対照食(すなわち基本食)
I=リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物5ppmを添加した対照食
II=リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物10ppmを添加した対照食
III=リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物20ppmを添加した対照食
IV=リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物40ppmを添加した対照食
結果
以下の表は、生体重増加量、1日平均体重増(ADG)、1日平均飼料摂取量(ADFI)、および飼料転換比(FCR)を含む成長成績パラメータの結果を示している。
処置期間の終わりに、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を投与したブタは、対照食を投与したブタよりも重かった。
さらに、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を任意の用量で投与したブタでは、対照食を与えたブタと比較して飼料がより効率的に利用され、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物40ppmを与えたブタにおいて最良の飼料転換比が達成された。
結論
この研究は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物がブタの飼料転換比を少なくとも14.6%直接改善することを実証した(表4のA対IV、1.37対1.17を参照)。さらに、表4の結果に示されるように、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を投与したブタは、リン酸モノ−トコフェリルとジ−トコフェリルの混合物の量の増加に対して線形の用量反応を示した。
例3
以下の試験は、ブロイラーに投与したリン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物の効果を合成の酢酸トコフェリルと比較して決定するために行われた。
処置群
1処置あたりニワトリのケージ12個を使用し、各ケージには6羽のニワトリが含まれていた(すなわち、1処置あたり72羽のニワトリ)。6つの処置群を評価した。この研究では合計432羽のニワトリを使用した。
処置期間
処置期間は28日間であった。
食餌
各群のニワトリに孵化後28日間、処置食を与えた。より具体的には、以下のように、孵化後14日間(すなわち1〜14日目)にスターター飼料を与え、次いで孵化後の次の14日間(すなわち15〜28日目)に仕上げ飼料を与えた。
aa=飼料配給量を含み、ビタミンE源を含まない(すなわち、スターター飼料にも仕上げ飼料にも含まない)対照食
A=20ppmの酢酸トコフェリルを添加した対照食
I=リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物5ppmを添加した対照食
II=リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物10ppmを添加した対照食
III=リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物20ppmを添加した対照食
IV=リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物40ppmを添加した対照食
結果
以下の表は、様々な成長成績パラメータの結果を示す。
結論
この研究は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を含む処置食を給餌したニワトリの群における飼料転換比の統計的に有意な減少を実証した。最適な処置食は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物10ppm(またはリン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルとの混合物10mg/kg飼料)の量を含んでいた。
例4
上記試験のブロイラーの肉質(柔らかさ)も肉質の代理マーカー、すなわち「ドリップロス」(水分の減少)によって評価した。
結果
以下の表に、このパフォーマンスパラメータの結果を示す。
結論
評価は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を含む処置食を与えたニワトリの群(II群10ppmおよびIII群20ppm)が、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を含む処置食を与えなかったニワトリの群よりも良い結果であることを示した。
例5
以下の研究は、ブロイラーに投与したリン酸モノ−トコフェリルおよびリン酸ジ−トコフェリルの混合物の効果を、ビタミンE源を含まない対照食および合成の酢酸トコフェリルを含む対照食と比較して決定するために行われた。特に、この研究では、(i)熱ストレスの有無による成長成績パラメータおよび(ii)肉質(柔らかさ)ならびに血漿バイオマーカーに対するこれらの食餌の効果を比較した。
処置群
1処置あたりニワトリのケージ24個を使用し、各ケージには5羽のニワトリが含まれていた(すなわち、1処置あたり120羽のニワトリ)。3つの処置群を評価した(8つの実験群を含み、各処置群を正常条件または熱ストレス条件に曝した)。研究には合計360羽のニワトリを使用した。
処置期間
処置期間は35日(または5週間)であった。
21日目に、研究の最後の2週間(すなわち21〜35日目)について、1処置群あたり12個のケージを2つの処置群、すなわち各々5羽のニワトリを含む12個のレプリケート・ケージに分け、標準的育雛(ST)対周期的高温(CHT)を利用した。より具体的には、全ての処置群を21日目まで標準的な育雛温度で代謝ケージに保ち、次いでST(22±1℃、RH60%)またはCHT(32±1℃、RH80−90%で8時間および22±1℃、RH60%で16時間)のいずれかに曝露した。
食餌
各群のニワトリには、孵化後0〜14日目にスターター飼料を与え、次いで15〜35日目に仕上げ飼料を与えた。これらの食餌には飼料中薬物は含まれていなかった。処置群の食餌は以下の通りであった。
食餌1=ビタミンE源を含まない(すなわち、スターター飼料にも仕上げ飼料にも含まない)飼料配給量を含む対照食
食餌2=酢酸トコフェリル(TA)20ppmを添加した対照食
食餌3=リン酸モノ‐トコフェリルとリン酸ジ‐トコフェリルの混合物(TPM)10ppmを添加した対照食
評価
平均個体生体重増加量、1日平均体重増(ADG)、1日平均飼料摂取量(ADFI)、および飼料転換比(FCR)を処置期間にわたって毎週計算した。追加の生産力測定値も0〜21日目について計算し評価し、この期間は全ての処置群についてSTを維持し、21〜35日目については処置群をSTまたはCHTのいずれかに曝露した。処置群についても処置期間全体にわたって評価した。
統計解析ソフトウェアの一般化線形モデル手順を用いてデータを解析した。実験単位は、ADFIおよびFCRについてはプールされたケージ平均値であり、生体重増加量測定およびADGについては個々のニワトリであった。データは平均値±平均値の標準誤差(SEM)として提示されている。研究終了時に、代表的なニワトリ(1羽/ケージ)について肉質(ドリップロス/せん断力)および血漿バイオマーカー評価を実施した。
平均生体重増加量−結果と考察
異なる処置食が平均的な生体重増加量に及ぼす影響(住居条件に関係なく)を表1および表2に示す。熱ストレス条件下で異なる処置食が生体重増加量に及ぼす影響を表2に示す。
処置期間の終わりまでに、他の2つの処置群と比較して食餌3の処置群が最良の結果を示し、ニワトリがより重かった。結果はまた、食餌2が平均生体重増加量にほとんど影響を及ぼさず、食餌1と同様の結果をもたらすことを示す。
食餌3の処置群はCHTによる生体重増加量の最も少ない減少を示した。事実上、食餌3の処置群、STの食餌1および食餌2の処置群、さらにはSTの食餌3の処置群でさえも全て生体重増加量評価に有意差は見られず、リン酸モノ−トコフェリルおよびリン酸ジ−トコフェリルを含む食餌が生体重増加量に対する熱ストレスの影響を抑制することができたことを示す。
1日平均体重増(ADG)−結果と考察
異なる飼料がADGに及ぼす影響(住居条件に関係なく)を表3に示す。熱ストレス条件下で異なる処置食がADGに及ぼす影響を表4に示す。
生体重増加量の評価で観察されたように、ADG評価について最も効果的な処置群は食餌3の処置群であった。
熱ストレスの影響により、食餌1および食餌2の処置群では、食餌3の処置群と比較してADGが有意に減少した。食餌1の処置群は、ST条件と比較した場合、2週間の熱ストレス期間および全処置期間においてそれぞれADGの減少を示した。一方、食餌3の処置群については、食餌1および食餌2の処置群と比較して処置期間全体にわたってADGの全体的な増加が観察された。
食餌3の処置群は、生体重増加量の評価で観察されたように、熱ストレスによる有意な減少の傾向を裏付けるように見えた唯一の処置群であった。最後の2週間の熱ストレスにおいて、またはこの処置群では全体的に、有意な減少は見られなかった。
1日平均飼料摂取量(ADFI)−結果と考察
異なる食餌がADFIに及ぼす影響(住居条件に関係なく)を表5に示す。熱ストレス条件下でADFIに対する様々な食餌の効果を表6に示す。
いずれの処置群についてもADFIにおける有意差は認められなかった。しかし、生体重増加量およびADG成績評価で観察されたように、熱ストレス条件の影響はADFIに有意な影響を与え、食餌1および食餌2の処置群では有意な減少が観察されたが、食餌3の処置群では観察されなかった。事実、後者の処置群はST条件で維持した処置群と同等のADFIを有していた。
平均飼料転換率(FCR)−結果と考察
異なる食餌がFCRに及ぼす影響(住居条件に関係なく)を表7に示す。熱ストレス条件下でFCRに対する様々な食餌の影響を表8に示す。
FCRは、食餌3の処置群において最も低く、減少が観察された食餌1の処置群と比較すると有意に低かった。
これも住居条件に関係なく、食餌3の処置群は最も低いFCRレベルをもたらした。
肉質−結果と考察
処置期間の終わりにニワトリを屠殺した後、2つのパラメータを測定することによって肉質(柔らかさ)を評価した。1つ目は(i)「ドリップロス」(水分の損失)であり、2つ目は(ii)せん断力であった。胸部組織をこれらの評価に使用し、ケージあたり1羽のニワトリからの1つの胸部をこれらの評価に使用した。
(i)ドリップロス
屠殺後に胸部組織を摘出し、代表的なサンプルを秤量し、密閉容器内のネットに懸濁して貯蔵をシミュレートし、冷蔵した。サンプルを1日後および5日後に再秤量して、水分含有量の損失(または「ドリップ損失」)の評価を可能にした。「ドリップロス」が低いほど、胸部組織により多くの水分が保持されており、したがって肉質(すなわち、柔らかさ)が改善されたことの指標となる。
試験した胸部組織からの平均「ドリップロス」を表9および表10に示す。
結果は、最初の24時間後にはいずれの食餌も胸部組織の「ドリップロス」または水分含有量に影響を及ぼさなかったことを示す。しかしながら、5日後、食餌3の処置群からの胸部組織は、食餌2の処置群からの胸部組織と比較して、胸部組織における有意に低い平均ドリップロスを示した。
CHT下の処置群は、ST条件下、同じ食餌で処置した処置群と比較してドリップロスの減少を示した(食餌1の処置群を除く)。しかしながら、これは水分保持が改善されたことを示すよりもむしろCHT下のニワトリが脱水状態であったという事実によると思われる。このことは、以下のさらなる評価におけるせん断力の結果によって確認された。
(ii)せん断力(SF)
胸部組織を摘出し、−20℃で凍結し、次にせん断力を評価する前に解凍し調理した。各胸部サンプルから4つのコアサンプルを取り出し、テクスチャーアナライザを用いてせん断力を評価した。この測定は、貯蔵および調理後の肉サンプルの柔らかさの推定値を提供し、処理による比較評価を可能にする。せん断力が低いほど、胸部組織(またはこの場合は胸肉)が柔らかくなり、したがって柔らかさ(したがって食味)が改善されたことを示す。
ニワトリの胸部組織からの平均せん断力評価を表11および表12に示す。
予備肉質評価(すなわちせん断力)は、食餌1の処置群が他の2つの処置群に比べて最高のSF測定値を有した一方、食餌3の処置群は最低であったことを示した。
熱ストレス条件は、食餌2および食餌3の処置群に顕著な影響を及ぼし、SFを増加させた。これらの結果は、屠殺前の最後の2週間の間CHT下に維持されたニワトリが、ST条件下に維持されたニワトリよりも有意に高いせん断力値を有することを示している。しかしながら、食餌3の処置群は食餌2の処置群よりも低い結果であった。
血漿バイオマーカー−結果と考察
10種類のサイトカインの血漿中濃度、すなわちcaronte、インターフェロンガンマ(IFNγ)、インターロイキン−6(IL−6)、インターロイキン−10(IL−10)、インターロイキン−12p40(IL−12p40)、インターロイキン−16(IL−16)、インターロイキン−16(IL−16)、インターロイキン−21(IL−21)、ネトリン−2、ペントラキシン−3およびRANTESを評価した。アッセイしたサイトカインは、防御反応を誘発するおよび/または病理を誘発することが知られており、これらのバイオマーカーのレベルの35日目のスナップショットを介して、ストレスのモニタリングにおけるいくらかの洞察を提供すると評価された。これらのバイオマーカーは、商業生産および群れの健康に影響を与える可能性があるため、食餌3の処置群のニワトリに観察される生産力上の利点の改善を反映しているかどうかを確認するために使用することができ、様々な食餌について熱ストレス条件の有無でニワトリにおける可能性のある活性機構の解明に役立つ可能性がある。
処置期間の終わりにサンプリングしたニワトリから血漿を収集した。サンプルをQuantibody Chicken Cytokine Array Q1(RayBiotech、USA)でアッセイして、10の分析物(caronte、IFN−γ、IL−6、IL−10、IL−12p40、IL−16、IL−21、ネトリン−2、ペントラキシン3、RANTES)を製造者のプロトコルに従って検出した。
サンプルを−80℃で保存し、試験前に解凍して混合した。サンプルをキットの説明書に従って試験した。
表13および表14は、ST条件下(表13)またはCHT条件下(処理期間の最後の2週間に行われた)(表14)のいずれかの処置群の各々についてアッセイした分析物の血漿平均およびSEMを示す。なお、各処置群から1羽、3羽のニワトリが分析から除外された。したがって、ST対CHTをプールすると各食餌でn=23となる。各食餌について特定のST条件およびCHT条件で処置を評価する場合n=11〜12となる。
予想した通り、評価した10のマーカーの全てが熱ストレスのために上昇した。CHT条件下では、食餌3の処置群の方が食餌2の処置群と比較して10のバイオマーカー全てが低かった。
結論
本研究は、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を含む食餌を与えたニワトリが、特に熱ストレス条件下で、成長成績パラメータにとって有益であり、肉質を改善することを実証している。
より具体的には、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物(食餌3の処置群)において、住居条件にかかわらず、成長成績パラメータにおいて有意な改善が見られた。さらに、熱ストレス条件の影響は、食餌1と食餌2の処置群ではるかに大きな影響を与えたが、食餌3の処置群は順調に進んだ。同様に、サイトカインの大部分は熱ストレス条件によって上昇する。しかし、上昇したレベルは、リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物の処置(食餌3の処置群)によって大部分が減少し、それは(平均して)より少ない影響と成長成績パラメータの改善の説明となり得る。
本発明を例として、その可能な実施態様を参照して説明したが、本発明の範囲から逸脱することなくそれらに修正または改良を加えることができることを理解すべきである。

Claims (16)

  1. リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルとの混合物を動物に投与することを含む動物のパフォーマンスパラメータを改善する方法であって、前記リン酸ジ−トコフェリルが前記リン酸トコフェリル混合物の少なくとも10重量%の割合である、方法。
  2. 前記動物が家畜動物、水産養殖動物、スポーツ動物を含む使役動物、および飼い慣らされたコンパニオンアニマルからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記動物が家畜動物である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記動物が幼若動物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの前記混合物が前記動物に経口投与される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. リン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの前記混合物が、前記動物によって消費される配給量の動物飼料に添加される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記配給量の動物飼料は、スターター飼料、仕上げ飼料、または両方の組み合わせである、請求項6に記載の方法。
  8. 前記動物飼料の配給量がリン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を約1ppm〜約1000ppm、約1ppm〜約500ppm、約1ppm〜約200ppm、または約1ppm〜約1000ppmの量で含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記動物飼料の配給量がリン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を約5ppm〜約160ppm、5ppm〜約80ppm、約5ppm〜約60ppm、約5ppm〜約40ppm、約5ppm〜約30ppm、約5ppm〜約20ppm、または約5ppm〜約10ppmの量で含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記動物飼料の配給量がリン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を約10ppm〜約80ppm、10ppm〜約60ppm、約10ppm〜約50ppm、約10ppm〜約40ppm、約10ppm〜約30ppm、または約10ppm〜約20ppmの量で含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記動物飼料の配給量がリン酸モノ−トコフェリルとリン酸ジ−トコフェリルの混合物を約5ppm、約10ppm、約20ppm、約40ppm、または約80ppmの量で含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記パフォーマンスパラメータが商業生産環境におけるストレス条件下で改善される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記パフォーマンスパラメータが成長成績パラメータである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記成長成績パラメータが生体重増加量および飼料効率からなる群より選択される、請求項13に記載の方法。
  15. 飼料効率が、1日平均体重増、1日平均飼料摂取量および飼料転換比から選択される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記パフォーマンスパラメータが改善された肉質である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
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